-
- 脳卒中
- 再生治療
脳出血を発症した場合、その後の再発防止にも努めなければいけません。再発すると重い後遺症を残す可能性が高まるため、適切な再発予防策を講じる必要があります。 本記事では、脳出血の再発防止で重要な取り組みや生活習慣の改善方法について解説します。 この記事を読むとわかること 脳出血を予防するために重要なこと 脳出血を予防する生活習慣 血圧の正しい測り方 普段の生活を見直すだけでも、再発の可能性は格段に下がります。ぜひご自身の生活を振り返りながらご覧ください。 脳出血の再発を予防する!そのために欠かせない2つのこと 脳出血を予防するためには、日常生活で2つのことに気を付けなければいけません。 血圧管理 定期検査での早期発見 以上の2つのポイントについて詳しく解説します。 脳出血になった経験がある方は、ぜひこれからの生活で取り組んでみてください。 脳出血の再発を予防するには血圧管理が重要 高血圧が原因で引きおこる脳出血は患者全体の約9割を占めます。 脳出血は脳内の血管に負担がかかって引きおこるため、再発を防止するには血圧の管理が重要です。 脳出血を起こしたことがある方は家庭血圧で115/75mmHg未満※が推奨されています。 ※出典:厚生労働省「生活習慣病」 生活習慣だけで高血圧を改善できない場合、薬を飲んで血圧を下げるケースもあります。 定期検査で早期発見に取り組む 脳出血の再発を防止するには、定期的に検査を受け、医師の診断を受けることが大切です。 CTやMRIを受けることで、脳の血管や組織の異常を詳しく確認することができます。異常が早期に発見できれば、再発を未然に防ぐことが期待できます。 CT、MRIのほかに頸動脈エコーも脳出血予防に効果的な検査です。 血圧を下げる生活習慣の改善方法 脳出血を予防するには、血圧が高くならないように生活習慣を改善するのが効果的です。 血圧を下げる生活習慣の改善法 食生活を改善する 運動を習慣化する 禁煙する アルコール摂取量を減らす 脳出血を発症したことがある方は生活を見直し、再発予防に努めましょう。 食生活を改善する 塩分・脂質の摂りすぎは、血圧上昇につながります。普段の食事では、減塩に取り組みましょう。 一般的には目標摂取量は成人男性1日あたり7.5g未満、成人女性1日あたり6.5g未満ですが、高血圧予防の観点からは男女ともに1日6.0g未満が推奨されています。 また、果物や緑黄色野菜を積極的に摂り、カリウムの摂取を心掛けてください。カリウムは塩分の排出を助け、高血圧や動脈硬化の予防に役立ちます。 また、魚介・ナッツ類、アマニ油や大豆油は体内の脂質のバランスを整える働きがあります。これらの食品を日々の食事に取り入ることで、血圧管理に役立つだけでなく、全身の健康維持にもつながります。 運動を習慣化する 定期的に運動を行うことで、血圧を下げる効果が期待できます。 筋トレよりも有酸素運動が好ましく、週に2~3回、1日30分程度のウォーキングで脳出血予防に効果があります。 ただし、運動のやりすぎは体に負担をかけてしまいます。運動の頻度は医師と相談し、無理のない範囲で行いましょう。 禁煙する タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血圧を上昇させる恐れがあります。 禁煙すると脳の収縮が抑えられるため、脳出血のリスクが減少します。脳出血を発症したことがある喫煙者は、まず禁煙しましょう。 禁煙が難しい方は依存症の可能性があるので、禁煙外来などで医師の指導を受けてください。 アルコール摂取量を減らす アルコールは血圧を上昇させる作用があるので、血圧をコントロールするためにもアルコール摂取量を減らしましょう。 また、アルコールは利尿作用があります。水分が足りなくなると脳の血流が悪くなり、血栓ができやすくなる点にも注意が必要です。 1日のアルコール摂取量は20g※までに控えましょう。 ※出典:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」 アルコール20gをビールや日本酒などに換算すると以下の量になります。 ビール 500ml 日本酒 180ml チューハイ 350ml ワイン 200ml 焼酎 100ml ウイスキー 60ml 女性は上記の半分が適量です。 血圧の正常値と正しい測り方 脳出血の再発予防のためには、家庭血圧で115/75mmHg未満※にコントロールする必要があります。 ※出典:厚生労働省「生活習慣病」 正しい血圧の測り方 毎日朝と夜2回、できるだけ同じ時間に測る リラックスして椅子に座り、背筋を伸ばした状態で測る 寝ている場合は仰向けになって腕を伸ばし、手のひらを上に向けて測る 毎回同じ腕で測る。原則、利き腕とは反対側 カフ(腕帯)は肘から1~2cm上、腕帯のチューブが手のひら側になるよう巻き付ける 血圧を測るのに適した時間帯は以下の通りです。 朝 起床後1時間以内、排尿後、朝食・服薬の前 夜 就寝前 以上のように、血圧を測る場合は細かく姿勢や時間帯が決まっています。 毎日測定し、正常値の血圧を維持できるようにしましょう。 脳出血の再発を予防しなければならない理由 脳出血の再発は、命の危険性だけでなく、その後の生活の質にも大きな影響を与えます。 以下の2つの理由で、脳出血は再発防止が重要です。 脳出血の再発を予防しなければならない理由 以前よりも後遺症が重くなる 新たな後遺症を発症する可能性がある また、同じ場所で再出血した場合多くの部位が損傷し、神経症状が出現するケースもあります。 脳出血の再発により高次機能障害を発症するおそれもありますので、再発防止に尽力しなければいけません。 脳出血の再発に関してよくある質問 脳出血の再発防止に取り組む方からのよくある質問を紹介します。 脳出血を再発するときの前兆やリスクが高い方の特徴について解説します。 脳出血の再発の前兆は? 脳出血発生時の前兆としては、頭痛やめまい、視覚障害などの症状が起こります。 頭痛は片頭痛などとは違い、突然強い痛みが発生します。また、普段と違う激しいめまいがあった場合は、脳出血の前兆である可能性が高いです。 視覚障害は、一部が欠けて見える、視界がぼやけるなどの特徴があります。 以上の症状が起こった場合は、すぐに病院を受診してください。 脳出血の再発率は? 脳出血は再発率が高く、初回発症後1年以内で約10%、初回発症後10年間の累積で約55%※ほどが発症すると言われています。 ※出典:PubMed「Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study」 つまり、約半分の方が10年以内に再発していることになります。 再発防止のために、自身の生活を見直しましょう。 脳出血の再発リスクが高い人の特徴は? 脳出血の再発リスクが高い方には以下の特徴があります。 高血圧・糖尿病の人 飲酒・喫煙の習慣がある人 運動の習慣がない人 食生活が乱れている人 食生活の改善はすぐにできます。野菜や果物・魚中心の食事に切り替え、健康的な生活を送りましょう。 また、運動はウォーキングを30分、週2回ほどで効果が期待できます。自身の体力や体調を考えながら無理のない範囲で運動の習慣を作りましょう。 脳出血を再発しないためにも最適な治療法を選択しよう 脳出血の再発を予防するには、生活習慣の改善や血圧の管理が大切ですが、治療としては再生医療が注目されています。 再生医療では幹細胞を用いた治療を行います。幹細胞治療には、傷跡がほぼ残らない、拒絶反応のリスクが低いなどの利点があります。従来の手術より患者の身体への負担が少ない方法として期待されています。 再生医療を希望する場合には、当院へお気軽にご相談ください。
2021.08.06 -
- 脳卒中
- 再生治療
- 幹細胞治療
体には運動神経という神経があり、この運動神経が正しく働いていると手足を思うように動かすことができます。 しかし、脳出血によって運動神経に障害が起きると体に麻痺が生じます。 脳出血が頭の左側で起きると右半身麻痺の症状が生じ、右側で起きると左半身麻痺が生じます。この麻痺を改善していくためにはリハビリが重要です。 本記事では「脳出血後の右半身麻痺を回復させるためのリハビリの重要性」について詳しく解説していきます。 脳出血による右半身麻痺の早期回復を目指すための「再生医療」についても解説しています。 リハビリの重要性と治療方法を理解して、脳出血の後遺症を回復させるための参考にしてください。 脳出血による右半身麻痺は「運動障害」の一つ 脳出血後、脳の細胞がダメージを受けたことで後遺症が残ることもあり、右半身麻痺の症状は「運動障害」の一つです。 運動障害の症状の重さは、脳出血が生じた部位によって異なります。 名称 主な症状 完全麻痺 損傷した部位の運動機能が完全に失われて、感覚がなくなっている状態 不全麻痺 手足などの一部または全身が自分の意のままに動かせなくなっているが、手足の動きや感覚がわずかに残っている状態 痙縮(けいしゅく) 筋肉が過剰に緊張した状態になり、手足が動かしにくかったり、勝手に動いてしまったりする 不随意運動 手足などの一部または全身が自分の意思とは関係なく勝手に動いてしまう 運動失調 麻痺はないが、手や足などの複数の部位を強調して動かせない状態 また、脳出血後の後遺症は「運動障害」以外に触覚や痛覚が鈍くなってしまう「感覚障害」などさまざまな症状があります。 後遺症によって日常生活に影響が出ることも多いため、脳出血後の症状や適切な治療方法を知っておくことが重要です。 脳出血で半身麻痺・片麻痺が起きる原因は? 脳出血で半身麻痺・片麻痺は右脳と左脳のどちらかが障害を受けた場合に発症します。 右脳は左半身の運動機能につながっており、左脳は右半身の運動機能につながっています。 右脳に障害が起きた場合左半身に、左脳に障害が起きた場合、右半身に麻痺症状がみられますが、これは脳から身体につながる神経が延髄で反対側に交差しているためです。 脳出血による右半身麻痺の回復にはリハビリが重要 脳出血によって半身麻痺の後遺症が残ってしまった場合、早期のリハビリがとても重要です。 一般的に脳出血の発症から6ヶ月後までは、ダメージを受けた脳の神経ネットワークが再構築すると考えられており、特に最初の3ヶ月間が最も回復が著しいとされています。 6ヶ月以降もリハビリテーションによって改善が見られることはありますが、時間が経過すると回復の速度は緩やかになる傾向があります。 「回復期」と呼ばれる半身麻痺発症3~6ヶ月までの期間で、脳の機能回復をできる限り引き出すためにリハビリを積極的に行うことが重要です。 リハビリは患者本人だけでなく、家族の理解やサポートも大切なポイントです。 理学療法 脳出血のリハビリにおいて、理学療法の役割は主に、身体の基本的な動作能力を回復と維持です。さらに障害の悪化を防ぐために運動療法や、物理療法を行います。 身体の基本動作のリハビリでは、立つ、座る、歩く、寝るといった動作能力を行いますが、これらの基本動作を行う前に電気や温熱などの物理的手段を用いて、筋肉や関節のマッサージを行います。 特に急性期のリハビリテーションにおいて、重要な役割を果たすのが理学療法です。 作業療法 作業療法は日常生活において必要となる食事や洗顔・入浴などの応用的動作から、社会活動への参加、就学・就労支援による社会的適応能力の改善・維持を目的としています。 具体的には箸を持つ動作や手洗い、服を着るといった動作のリハビリテーションにより、元の日常生活に戻れる支援を行います。 特に回復期のリハビリテーションにおいて、作業療法は重要です。 言語療法 言語療法の主な目的は、話す、聴く、書く、読むといった言語力を向上させることや、安全に食事ができるような姿勢を取り戻すことです。 また、聞き取りやすい発話を行えるようにジェスチャーなどを用いて口や舌を動かすコミュニケーションや、集中力、記憶力、思考力の練習も行います。 【時期別】右半身麻痺の回復に必要なリハビリテーション内容 脳出血による右半身麻痺の回復に必要なリハビリ内容を「急性期」「回復期」「維持期」の3つの時期別に解説します。 急性期に行うリハビリ 回復期に行うリハビリ 維持期に行うリハビリ 早期に回復するためにも、それぞれの時期別に適したリハビリを行いましょう。 急性期に行うリハビリ 脳出血の発症から2〜3週間の「急性期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 麻痺した手足の関節をストレッチする ベッドから起き上がる 寝返りを打つ 急性期は特に危険な状態になりやすいので、安静にしている治療期間の体力低下を抑えることをリハビリの目的としています。 主に関節が硬くならないようにストレッチやベッド周辺でできるリハビリを中心に行います。 回復期に行うリハビリ 急性期から発症後6ヶ月までの「回復期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 自力で立つ、座るなどの「基本動作訓練」 杖や歩行器を用いた「歩行訓練」 食事やトイレなどの「日常動作訓練」 回復期のリハビリは、在宅復帰や社会復帰を目指して、さまざまな機能回復を目的としています。 主に自力で立つ、座るなどの基本的な動作や食事やトイレなどの日常生活に欠かせない動作を中心に行います。 維持期に行うリハビリ 一度症状が回復し、退院後の「維持期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 麻痺した側の手足を動かす、ストレッチする 散歩などの軽い運動 症状が回復した機能も何もしないでいると機能低下が進むため、機能維持のためにリハビリをする必要があります。 麻痺した側を積極的に動かすことも重要ですが、麻痺していない側も注意が必要です。 右脳と左脳でバランスを保っているため、意識せずとも麻痺してできないことを麻痺していない側の身体が補おうとして大きな負荷がかかります。 維持期のリハビリは、全身の機能維持を意識することが重要です。 脳出血による右半身麻痺には「再生医療」という選択肢もある 脳出血による右半身麻痺の後遺症には、再生医療という選択肢があります。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を利用する治療法の一つです。幹細胞を採取・培養したうえで体内に戻すことで、特定の疾患や症状に対するアプローチを行います。 再生医療を受けるかどうかは、治療の内容や手続きについて十分に理解したうえで判断することが大切です。 当院「リペアセルクリニック」では、脳出血の後遺症に対する治療として再生医療を提供しています。 詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。 【まとめ】脳出血による右半身麻痺の早期回復を目指すかたは再生医療をご検討ください 脳出血による右半身麻痺を回復させる方法について解説しました。 一般的に脳出血の発症から6ヶ月後までは、ダメージを受けた脳の神経ネットワークが再構築すると考えられており、症状が回復する見込みがあります。 そのため「回復期」と呼ばれる発症から6ヶ月の時期に機能回復のためのリハビリが重要です。 また、脳出血による後遺症の早期回復を目指すなら「再生医療」による脳の再生治療を検討しましょう。 脳出血による半身麻痺や後遺症は、早い段階で再生医療を行うことにより改善が期待できるため、気になる方は当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2021.08.06 -
- 脳梗塞
- 脳卒中
脳梗塞の後遺症・しびれに悩まされている方も多いのではないでしょうか。しびれは生活への影響が大きい後遺症のひとつです。 本記事では、脳梗塞の症状であるしびれを発症するメカニズムや治療方法を解説しています。 この記事を読むとわかること 脳梗塞によってしびれを発症するメカニズム 脳梗塞によるしびれと他の原因によるしびれの見分け方 脳梗塞の後遺症によるしびれの治療法 現在、しびれにお悩みの方はぜひご一読ください。 脳梗塞の症状はリハビリによって改善が見込めます。治療方法についても紹介するので日常生活が不自由なく送れるようになることを目指しましょう。 脳梗塞によってしびれを発症するメカニズムとは 脳梗塞によるしびれは、脳内の感覚を司る領域、特に視床や体性感覚野が損傷を受けることで発生します。 これらの部位が障害されると、感覚情報の伝達や処理が正常に行われなくなり、実際には刺激がないにもかかわらず、ビリビリとしたしびれや異常な感覚が生じます。 一方、しびれがない脳梗塞の場合、損傷が運動機能や他の認知機能を司る領域に限定され、感覚を担当する領域が影響を受けていない可能性があります。 その結果、しびれの症状は現れず、代わりに運動麻痺や言語障害など、他の症状が主に現れることがあります。 つまり、脳梗塞によるしびれの有無は、損傷部位の違いによって決まります。 感覚を司る領域が損傷されるとしびれが生じ、これらの領域が無事であれば、しびれは発生しないと考えられます。 脳梗塞”しびれ”の原因 人が感覚を感じる仕組み 皮膚のセンサー「触覚受容器」を通して感覚を感じ取る 感覚神経を通して脊髄を通り、脳の視床を通過 体性感覚野に到達 情報を受け取り感触を認識 皮膚や感覚神経が正しく働いていても、脳梗塞によって視床や感覚神経、体性感覚野に障害があると情報を正しく伝達できなくなります※。 ※参考:脳梗塞の後遺症“しびれ”の原因とは?生活への影響とその治療方法について医師が解説します。 神経や感覚野に異常があると、何も触っていなくてもしびれの症状が出るのです。 脳梗塞の際に視床・感覚神経・体性感覚野が損傷していなければ、しびれは発症しません。 運動障害 脳梗塞による麻痺で身体を動かさなくなると、動かさなくなった部分の筋肉が硬くなり血管も収縮してしまいます。 血管が収縮すると血液の流れが悪くなり、その状態が続くとしびれが生じるようになります。 感覚障害 脳梗塞によって感覚を司る脳神経が損傷すると、体の感覚に対する情報がうまく処理できなくなります。 それにより、触っている感覚がよくわからない、手足のしびれ、不快な刺激を感じるなどの症状が出るのです。 脳梗塞によるしびれと他の原因によるしびれの見分け方 下記の症状に当てはまる場合は、脳梗塞によるしびれの可能性があります。 片方だけ手足がしびれる 手に力が入らない ろれつが回らない 反応が遅くなる 視野が半分欠けている 脳梗塞によるしびれは、通常、体の片側(顔・腕・足)が同時にしびれることが特徴です。また、言語障害や片側の筋力低下、視野欠損などの症状を伴うことが多く、突然発症します。 一方、他の原因によるしびれは、特定の部位に限られることが多く、徐々に進行する場合や、一定の動作や姿勢で悪化する場合があります。 脳梗塞の後遺症「しびれ」による生活への影響とは 脳梗塞の後遺症でしびれを発症すると、以下のような生活への影響があります。 外出がおっくうになる 人とのコミュニケーションをしなくなる 介助のときに触られるとしびれる 細かい作業ができなくなる 活動量が低下すると気分もふさぎ込みがちになり、鬱にもなりやすくなってしまいます。 また、しびれによる不快感によって慢性的な睡眠不足になってしまうほか、顔面のしびれによる食欲不振、場合によってはリハビリに影響を及ぼすこともあります。 脳梗塞の後遺症によるしびれの治療法 脳梗塞の後遺症によるしびれの治療法は主に以下の5つです。 薬物療法 リハビリテーション 電気刺激による脳外科的療法 温熱療法 再生医療 5つの治療法について詳しく解説します。 薬物療法 薬物療法では以下の薬を処方されます。 鎮痛剤 抗うつ剤 漢方薬 薬物療法は、症状そのものを抑えることを目的としており、しびれの原因そのものを治す治療法ではありません。薬の効果で一時的に症状が和らぐ場合でも、根本的な改善にはつながらない点に注意が必要です。 リハビリテーション リハビリテーションではマッサージや関節可動域を広げる訓練を行います。 マッサージは筋肉をほぐし、血流を改善して痛みを軽減するのが目的です。また、関節の可動域を広げると、日常生活が楽になります。 電気刺激による脳外科的療法 電気刺激(しびれ同調TEN)は実際に起きているしびれと同じ強さ・周波数の電気刺激を流す治療方法です。 電気刺激を行った後も治療効果が続き、しびれ以外の感覚障害も治療できる特徴があります。後遺症によるしびれに対して効果が期待される新たな期待されています。 温熱療法 手足が冷たくなり血行が悪くなるとしびれが強くなるケースが多いため、ホットパックや温浴を用いた治療法があります。 しびれそのものに対する効果は人によって差があり、温熱療法の効果は一時的です。持続的な改善には他の治療法を併用する必要があります。 再生医療 再生医療は脳梗塞による後遺症の回復や再発予防に大きな可能性を持つ治療法です。 患者自身の細胞や組織を利用した治療法のため、拒否反応が起こる可能性が低く身体への負担が少ないのが利点です。 また、しびれ以外の後遺症の改善も期待できます。 まとめ・脳梗塞の後遺症”しびれ”の原因は?生活への影響とその治療法 しびれを発症すると食事や歩行などの日常生活にも影響を与えます。発症以前のような生活を送ることが困難になり、気分が落ち込むケースも見られます。 電気刺激と再生医療は効果が長く続くため、しびれを治療したい方はどちらを受けるか検討してください。再生医療によってしびれや麻痺による痛みの軽減が期待できます。 再生医療を検討している方は、当院にお問い合わせください。
2021.08.06 -
- 脳卒中
- 再生治療
脳出血後には、後遺症によって全身や手足のしびれに悩まされるケースがあります。 身体のしびれは日常生活にも大きな影響を及ぼすため、どの程度回復するのか気になるのではないでしょうか。 本記事では、しびれの回復期間や原因、治療法についてご紹介します。 ぜひ、最後までご覧いただき、どの治療を受けるのか検討してください。 脳出血後のしびれ(麻痺)の回復期間には個人差がある 脳出血のしびれ(麻痺)の回復期間は、後遺症の種類や重症度、リハビリの量や質、全身の状態によって個人差があります。 発症後は早期にリハビリを開始することが大切です。 しびれの回復には脳の可塑性(かそせい)が関係している 脳出血後の「しびれ」の回復に大きく関わるのが脳の可塑性です。 脳の可塑性とは、脳の損傷した細胞の代わりを正常な脳細胞が代替し、失った神経の経路に代わる新たな経路を形成したりする性質のことです。 脳の可塑性を利用して神経細胞を適切に刺激すると、脳出血の後遺症からの回復が見込まれます。 回復の効果を促進するためにも、脳出血治療後からリハビリを行うことが重要です。 脳出血後の「しびれ」について 脳出血後のしびれは日常生活にも影響を及ぼします。 適切なリハビリによってしびれや麻痺の回復が期待できる場合もあります。 しびれ(麻痺)の原因 脳出血によって、感覚を司る「視床」や思考や記憶を司る「大脳皮質」が損傷すると、感覚の伝達に障害が発生してしびれや麻痺を発症します。 体のしびれや麻痺の症状が重い場合、日常生活がままならなくなり、鬱状態を引き起こすケースもある後遺症です。 適切な治療とリハビリを行うことで改善が期待できますが、回復までに時間を要する場合があります。 しびれの種類 脳出血後の「しびれ」には、損傷した箇所によって2つの種類にわけられます。 中枢系 脳や脊髄の損傷によって生じる 感覚の鈍さや持続的な痛み 末梢系 手足の末梢神経 ピリピリ、ビリビリした感覚 それぞれのしびれには、症状に応じた治療やリハビリが必要です。 脳出血後のしびれ(麻痺)に対する治療方法 リハビリ以外にも脳出血後のしびれを緩和する方法があります。 薬物療法 薬物療法で処方される薬は主に3つあります。 鎮痛剤 しびれだけでなく痛みもある時に使用 抗うつ剤 しびれにより落ち込みが大きく生活に支障がある場合に使用 漢方薬 しびれの部位に合わせて処方される場合あり 薬物療法は痛みなどを抑えることが目的で、しびれそのものを根本的に治療することはできません。 電気神経刺激 電気神経刺激(しびれ同調TENS)は、しびれと同じ周波数・強さの電気刺激を流してしびれや感覚障害を改善させる治療法です。 効果が持続し、ほかの感覚障害の改善も見られるため、新たな治療法として期待されています。 再生医療 再生医療は、患者さま自身の細胞や組織を利用して損傷した部位を治療します。 自身の組織を用いるため、拒絶反応や副作用のリスクが少なく安全性が高いと注目されている治療方法です。 今まで死んでしまった脳細胞は戻らないとされていました。 しかし、再生医療では体の細胞が持つ再生力を利用することで、脳細胞の再生が期待できます。 効果に個人差はありますが、しびれ(後遺症)の回復やリハビリ効果を高められます。 再生医療による脳出血後の後遺症治療は、ぜひ当院へご相談ください。 脳出血後のしびれ(麻痺)に対するリハビリテーション 脳出血後の生活期のしびれに対するリハビリでは、日常動作を支援します。 脳出血後のしびれに対するリハビリは早期に始めることが重要です。リハビリが遅れると回復までに時間がかかる可能性があります。 脳出血後のリハビリの目的はADLの向上 脳出血後のリハビリの目的は機能回復だけでなく、残された能力を最大限に活用し、生活の質を向上させる目的もあります。 ADL(日常生活動作)の改善により、回復するまでの生活の負担を軽減し、長期的な後遺症にも備えます。 脳出血のしびれ(麻痺)と回復に関するQ&A 脳出血の後遺症”しびれ”に関するよくある質問を紹介します。 しびれからの回復期間や、しびれを発症した方の回復率について回答しています。 脳出血によるしびれ(麻痺)からはいつまでに回復するの? 最も機能が回復しやすい時期は発症してから3~6カ月の回復期です。 脳の可塑性を活かしたリハビリを継続するとより良い回復が期待できます。ただし、個人の症状やリハビリの内容によって回復の程度や期間が異なります。 脳出血後によるしびれ(麻痺)からの回復率は? 2022年のデータによると、自宅に戻れた人は約26%、リハビリ目的の施設へ移行した人は約68%です。 脳出血後の回復率は、症状の重さやリハビリの開始時期によって異なります。 重度のしびれは長期的なケアが必要なケースもありますが、リハビリの開始が早いほど回復率が上がります。 脳出血後のしびれ(麻痺)や言語障害の緩和には早期のリハビリが鍵 脳出血後のしびれの回復期間や治療法について紹介しました。 しびれ(麻痺)の回復期間には個人差はありますが、発症後早期のリハビリが重要です。体調や症状を鑑みながら、無理のない範囲でリハビリを行いましょう。 脳出血後のしびれ(麻痺)を緩和させたい場合、リハビリと併用して再生医療を受けるのがおすすめです。 当院(リペアセルクリニック)で提供している再生医療は厚生労働省に受理された治療方法で、しびれを含む脳卒中の後遺症の改善や再発予防にも役立ちます。 再生医療を検討している方は、当院へお問い合わせください。
2021.08.06 -
- 脳卒中
くも膜下出血は後遺症が出ることが多く、本人はもとより、家族もつらい思いをすることが少なくありません。 家族(患者)の幸せを願い懸命に看病することはとても素晴らしいことです。そのため、「家族である自分たちができることは何か」と考えをめぐらせる方もいらっしゃるでしょう。 そこで本記事では、くも膜下出血になってしまった家族に対して、残された家族ができることについて紹介します。 お悩みの方はぜひ最後までご覧ください。 くも膜下出血になった家族に対してできること くも膜下出血を発症した家族のためにできることはいくつかあります。 家族にできることまとめ 再発した場合の早期発見 介護保険など支援サービスの申請 転倒防止のための工夫 食事や喫煙・飲酒などの管理 定期的な会話 再発防止や日常生活のサポートなど、具体的な行動について紹介していきます。 再発した場合の早期発見 くも膜下出血は、治療後も再発する可能性がある病です。そのため家族だからできる重要なことは、再発した場合の早期発見です。 くも膜下出血は早期発見が非常に大切です。そのためには本人だけでなく、周りの家族も変調にいち早く気づけるかがその後のカギを握ります。 早急に医療機関を受診すべきケース 顔や手足に麻痺がみられる 呂律が回っていない こちらが言っていることを理解できていない 日頃から再発を意識して、注意深く観察する習慣を身につけましょう。また、医療機関を受診した際に、調子の良し悪しを詳細に医師へ伝えることでその後の治療に役立ちます。 顔や手足に麻痺がみられる・呂律が回っていない・こちらが言っていることを理解できていないなどの症状が見られた場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 介護保険など支援サービスの申請 くも膜下出血を発症した場合、働けない分の給料を保証してくれたり保険範囲内の医療費が一部払い戻されたりする制度などが使用できる場合があります。また、介護保険制度を活用すれば、必要な介護サービスを受けられます。 くも膜下出血を発症した方が利用できるサービスを下記にまとめました。 くも膜下出血を発症した方が利用できるサービス 高額療養費制度※ ※参照:全国健康保険協会「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)」 介護保険※ ※参照:厚生労働省「介護保険制度の概要」 傷病手当金※ ※参照:全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」 障害年金※ ※参照:日本年金機構「障害年金」 自立支援医療制度※ ※参照:厚生労働省「自立支援医療制度の概要」 くも膜下出血を発症した本人がひとりで申請するのは難しい場合は、家族が申請をサポートしましょう。 高額療養費制度 高額療養費制度とは、1日から月末までに支払った医療費が自己負担額を超えた場合、払い戻される制度です。 医療費は保険診療の範囲内なので、くも膜下出血による診療代や検査料が対象です。一方で、差額のベッド代や先進医療の費用、食事代は対象ではありません。 自動で払い戻しはされないので、申請が必要です。国民健康保険の場合は各市区町村の窓口に問い合わせてみてください。 介護保険 介護保険とは、介護が必要な方にサービスを提供する制度で、訪問介護や福祉用具の貸与、施設の入所などさまざまです。 くも膜下出血による後遺症で介護が必要な場合は40歳から利用できます。しかし、利用には介護保険の申請や介護度の認定が必要で、認定のないまま介護サービスを利用すると全額が自己負担となります。 介護保険の申請からサービスの開始まで時間がかかる場合があるため、早めの申請がおすすめです。 傷病手当金 病床手当金とは、くも膜下出血による入院や治療で働けない場合、月給のおよそ2/3程度の金額を保証してくれる制度です。支給には4つの条件がありすべてに当てはまっている方が対象です。 傷病手当を受けられる条件を下記にまとめました。 傷病手当を受けられる条件 業務外の病気やケガで治療を受けている 病気やケガが原因で働けない 4日以上仕事を休んでいる 休んでいる期間、給与の支払いがない 該当している方は、加入している保険組合や協会けんぽから申請書を取り寄せておきましょう。 障害年金 障害年金は、くも膜下出血による後遺症によって労働や日常の生活が制限される場合に国から支給されます。受給に障碍者手帳の有無は問いませんが、書類による審査が必要です。 障害年金は2種類あり、くも膜下出血の発症で初めて診療を受けたときに加入していた年金によって請求できる障害年金が異なります。 障害年金の種類 障害基礎年金・・・国民年金に加入していた場合 障害厚生年金・・・厚生年金に加入していた場合 申請の際は、近くの年金事務所に問い合わせてみましょう。 自立支援医療制度 くも膜下出血による後遺症で怒りっぽくなったり、ぼんやりしてしまったりする高次脳機能障害にお悩みの方は自立支援医療制度を活用してみましょう。 自立支援医療制度とは、高次機能障害を治療するための医療費が1割の負担まで軽減される制度です。通院の際の診療や薬代、往診、訪問看護などが対象です。 申請の際は、市区町村の障害福祉課に問い合わせてみましょう。 転倒防止のための工夫 くも膜下出血に関して家族ができることに転倒防止の工夫が挙げられます。くも膜下出血は麻痺などの後遺症が残り、転びやすくなるケースが多いため、なんらかの工夫を講じる必要があります。 主な転倒防止策 小さな段差をなくす 転倒しそうな場所に手すりを設置する マットを敷かない 明るさを保つ 玄関や部屋、廊下の境目に段差がある場合は、段差をなくす・手すりを設置するなど、歩くための障害を極力なくしましょう。 また、床や浴槽、マットが置いてある場所など、滑りやすくなっていないか確認することも大切です。また、床や廊下での物の置きっぱなしに気をつけましょう。 くわえて、足元が見にくい場所にライトを設置する工夫も有効です。 食事や喫煙・飲酒などの管理 くも膜下出血の危険因子(原因)を取り除くことも家族にできることのひとつです。くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が主な原因ですが、その危険因子となるのが高血圧や喫煙、飲酒などです。 喫煙や飲酒は自制するのが難しいため、家族のサポートを必要とします。また、高血圧の対策として脂肪や塩分を控えた食事の提供も大切です。 定期的な会話 くも膜下出血後の家族間の定期的な会話は身体的な回復だけでなく、精神的な健康を維持する上で重要です。 患者は不安や孤独感を抱きやすい状態にあるため、家族との対話が心の支えになります。日々の出来事や患者の気持ちについて、ゆっくりと話し合う時間を設けましょう。 認知機能の維持や改善にも会話は効果的です。また、会話を通じて患者の状態の変化にいち早く気づくことができます。 【ご家族向け】寝たきりのくも膜下出血患者に関する知識 寝たきりになったくも膜下出血患者の家族として、適切なケアを提供するためには、病状や回復過程に関する正しい知識が不可欠です。 寝たきりのくも膜下出血患者に関する知識 くも膜下出血の回復過程 くも膜下出血の平均入院期間 くも膜下出血になった方の平均余命 ここではくも膜下出血の回復過程や入院期間、予後について解説します。 くも膜下出血の回復過程 くも膜下出血からの回復期間は個人差が大きく、一様ではありませんが全治までに6カ月以上かかるとされています。 一般的には、急性期・回復期・生活期と3つの段階を経ていきます。 段階 発症からの期間 過程 急性期 発症後約2週間 生命の危機管理が最優先され集中的に治療 回復期 2週間〜3カ月 集中的なリハビリテーション 生活期 3カ月以降 定期的な通院によるリハビリテーション 上記の過程で、患者はさまざまな症状(頭痛・めまい・認知機能の低下など)を経験する可能性があります。家族は、医療チームと密に連携し、患者の状態に応じたケアの提供が重要です。 くも膜下出血の平均入院期間 くも膜下出血の平均入院期間は、患者の状態や治療方法によって大きく異なります。 一般的には、軽症例で1〜2カ月、中等症から重症例では3〜6カ月程度の入院が必要となることが多いです。 症状レベル 入院期間(目安) 軽症 1〜2カ月 中等症〜重症 3〜6カ月 ただし、これはあくまで平均的な目安であり、個々の患者の回復状況によって大きく変動します。 また、入院中は定期的な面会や病室の環境整備(写真や好みの物の配置など)を通じた家族間の寄り添いが大切です。患者の回復意欲を高めることにもつながります。 くも膜下出血になった方の平均余命 くも膜下出血になった方の平均余命は、年齢・合併症・治療内容などにより個人差が大きいため確実なことは一概に言えないものの、生存率に関しては以下のようになります。 くも膜下出血は特徴として発症直後は死亡のリスクが非常に高い傾向にあるだけでなく、再出血や血管攣縮といった合併症のリスクが伴うため、5年後の生存率は約55%となっています。 しかし、適切な治療と発症後のケアによって予後を改善できる可能性もあります。 とくに急性期治療はもちろんのこと、その後のリハビリテーションや生活習慣の改善は、再発予防や後遺症の軽減につながるでしょう。 くも膜下出血後の余命や生存率について不安を感じる方は多いと思いますが、医師としっかりと相談したうえで、状況に合った治療計画やケアプランを立てることが大切です。 くも膜下出血の後遺症を改善するためにできる再生医療 くも膜下出血の発症後、後遺症なく元通りの生活ができる人は約33.5%※(内訳 全く症候がない:19.8% / 症候あるが明らかな障害はない:13.7%)です。 ※出典:日本脳卒中データバンク報告書2023 後遺症を少しでも改善したいとお考えの方は、再生医療を検討してみましょう。 当院では再生医療を取り扱っていて、後遺症が改善する効果が期待できます。神経や血管などに変化できる性質のある幹細胞を自身の体から採取し、点滴にて体に送り込む治療方法です。 くも膜下出血の治療は早ければ早いほど良い結果が出る傾向にありますが、時間が経っている方についても効果が期待できますので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。 くも膜下出血患者に対して大切なのは家族の思いやり くも膜下出血になってしまった患者に対して家族にできることは、まずは思いやり、そして行動観察・生活環境の改善・飲食の管理などたくさんあります。 思いやり 行動観察 生活環境の改善 飲食の管理 精神面での支えになる 大切な家族をしっかりとサポートし、精神面でも支えになれるようにしましょう。 また、脳をはじめとするさまざまな治療で注目を集めている再生医療は、くも膜下出血の再発予防に効果的です。 家族の後遺症に悩んでいたり、再発を恐れている場合は、再生医療による治療も検討してみましょう。
2021.08.06 -
- 再生治療
「人工股関節置換術の手術後、介護の仕事を続けていきたいけど不安」 「人工関節を入れた後、仕事復帰までにどのくらいかかるの?」 介護の仕事は移動の介助といった肉体労働が多いため、人工股関節の手術後も仕事を続けられるのか心配に思う方も多いでしょう。 そこで本記事では、人工股関節の手術や術後の介護職への復帰、注意点について解説します。最後までご覧いただき、無理のない職場復帰を目指しましょう。 人工股関節でも介護の仕事はできる!【注意点あり】 人工股関節の手術をした後でも、介護の仕事は可能です。 しかし、股関節に負担がかかる動作には注意が必要で、可能な仕事とやってはいけない仕事が存在します。 また、日常生活と介護の仕事で注意点が異なるため、それぞれポイントに分けて紹介します。 日常生活における注意点 人工関節における日常生活の注意点は以下の通りです。 重労働と激しい運動は避けましょう。 座るときは椅子を使用し、臥床寝るときはベッドの利用がおすすめです。 正座は可能です。ただし女性座り・とんび座り等は脱臼の原因になるので避けましょう。 歯科治療の際は、医師に人工関節であることを伝えておきましょう。(感染予防のために抗生物質の投与をおこなう場合があります) 定期的な通院をおこない、レントゲン検査で人工股関節の状態を確認しましょう。 介護の仕事における注意点 人工関節における介護(仕事)の注意点は以下の通りです。 立ち仕事は、とくに制限はありません。 しゃがみ・かがみ動作に気をつけましょう。 重度の介助者の入浴介助は一人で行わないよう注意しましょう。 重いものを持つ動作は避けましょう。 全介助を必要とする方のトイレ介助や移動介助なども、股関節に負担がかかるため要注意です。 人工関節の耐用年数は約20年と考えられていますが、体重の増加や肉体労働によって耐用年数が短くなる場合があります。 人工股関節の手術について 「足の付け根が痛い」「靴下がはきづらい」「足の長さが左右で違う」などの症状が現れた方は股関節の疾患を疑いましょう。 股関節疾患は「変形性股関節症」「大腿骨頭壊死症」「関節リウマチ」などが挙げられ、症状によっては人工股関節置換術による手術が検討されます。 人工股関節置換術には、ある程度のをリスク伴いますが、介護を含む職場復帰を可能にする有効な治療法です。 手術後の仕事復帰までの期間 人工股関節手術後の職場復帰までの期間は、職種によって異なります。 職種 手術後の職場復帰までの期間(目安) 事務職 2~4週 立ち仕事(半日) 4~6週 立ち仕事(1日) 6~8週 ドライバー 2~3カ月 激しい肉体労働 3カ月~半年 上記の通り、しゃがむ・かがむ動作を伴う職種では、復帰までに期間を要します。人工関節のゆるみや摩擦を防ぐ観点から、体に馴染ませる必要があるためです。 また、回復状態には個人差があるので、必ず主治医に相談してから仕事に復帰しましょう。 早期復帰を目指すなら再生医療がおすすめ 人工股関節の手術は、入院・リハビリが必要になるため、長期間の休みを取らなければなりません。介護を含む仕事への早期復帰を目指す方にとっては大きなリスクと言えます。> そこで、おすすめしたいのが再生医療による治療です。 再生医療は、患者さんの脂肪から採取した幹細胞を股関節に注入し、傷ついた軟骨を修復する方法です。手術や入院を伴わず治療が完結するため、早期の仕事復帰が可能となります。また、自身の細胞を使用するため、人工関節手術に比べて体への負担が大幅に軽減できる点がメリットです。 人工股関節でも介護の仕事を続けたい方へ 人工股関節における介護の仕事の注意点を紹介しました。 人工股関節でも一部の介護業務は行えますが、かなりの行動に制限が生じます。まだ人工関節手術を実施していない方は制限をふまえた上で、自分に合った治療法を選択しましょう。 再生医療による治療の選択も可能です。患者さんの負担を抑えられるだけでなく、副作用も少なく済む治療法として注目を集めています。興味のある方は当院へお気軽にご相談ください。
2021.01.15 -
- 肩
- 腱板損傷
肩腱板損傷で腕が上がらない!どうして?その原因とは 肩腱板損傷になると、腕が上がらなくなって悩まされるようになります。思うように腕が上がらないと洗濯物を干す、高いところのものを取るといったことが困難になるなど日常生活でもいろいろと支障が出てきます。また、ずっとこのような状態が続くのだろうかと不安になる人もいると思います。 そこで、今回は肩腱板損傷で腕が上がらないというのはなぜなのか?ということについて紹介します。 肩腱板損傷で腕が上がらないのはなぜ? 肩腱板は肩関節を覆う筋肉です。肩関節は複数の関節がありますが、それらの関節だけでは非常に不安定でスムーズに動かすことができません。その関節を安定させてスムーズに腕をあげたり、捻ったりすることをできるようにしているのが肩腱板です。 肩腱板が損傷してしまうと、肩関節を安定させる役割を十分に果たせなくなり、肩関節が不安定になるため腕が上がらないという症状が出ることがあります。 五十肩の腕が上がらない症状と、肩腱板損傷で腕が上がらない症状の違い 腕が上がらないというのは肩腱板損傷でよくある症状の1つですが、腕が上がらないと言えば五十肩をイメージする人もたくさんいると思います。 たしかに、五十肩でも腕が上がらなくなることはありますが、五十肩の場合は肩関節が不安定になるのが理由ではありません。 五十肩の場合は、本来柔らかくて伸びがある関節がかたくなってしまうのが主な理由になります。また、痛みが強すぎて動かすことができないというケースもあります。 このように、腕が上がらない理由は異なりますが、それが肩腱板損傷か五十肩かを自分で判断するのは難しいのです。 肩腱板損傷で腕が上がらないときの対策 肩腱板損傷はそのままにしておいても、損傷した部分が自然に修復し治るということはありません。悪化して損傷した部分が拡大したり断裂してしまうことがあります。 しかし、肩甲骨や脊柱など肩関節周辺の筋肉や関節を柔らかくすることで、腕を上がりやすくすることは可能です。ただし、状態の程度によっては手術をしないと腕を上がるようになるのは難しいケースもありますから、まずは専門医に相談をしてみましょう。 まとめ・肩腱板損傷で腕が上がらない!どうして?その原因とは 肩腱板損傷で腕が上がらないという症状について紹介しました。 無理やり腕をあげようとしたり、何とかしようと自己流で対策をすると悪化してしまう可能性があります。肩腱板損傷で腕が上がらないのを何とかしたいという人は、まずは医療機関で診てもらうことをおすすめします。 https://youtu.be/bKupVfsXpHM?si=AuS-8sLS0tUiHFfL ▶治療方法の選択肢のひとつとして、こちらの動画も是非ご覧ください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2021.01.12 -
- 糖尿病
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- ひざ関節
- 股関節
- 幹細胞治療
医療技術は日々進歩し、これまで治療が難しかった疾患に対しても新たな選択肢が生まれています。 「再生医療」の中核をなす「幹細胞治療」の発展は、損傷した組織の修復や機能回復といった従来の治療法では限界のあった領域に新たな可能性をもたらしています。 本記事では、「幹細胞治療」が具体的にどのような治療なのか、どのような病気や症状への効果が期待されているのかを解説します。 「幹細胞治療」について詳しく知りたい方、新たな治療の選択肢として検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、幹細胞治療をはじめとする再生医療に関する治療法や症例を公開しています。 今までできなかったことが再生医療によってできる可能性がある新たな治療法なので、合わせてご参考ください。 幹細胞治療とは先端医療である再生医療の一つ 幹細胞治療とは「幹細胞」の能力を利用して、病気やケガで傷ついた組織や臓器の修復・再生を目指す先端医療の一つです。 幹細胞治療のポイント 幹細胞は様々な細胞に変化、自己複製が可能 患者さま自身の幹細胞を採取・培養し、注射や点滴で体内に戻す 幹細胞によって損傷した細胞や組織の修復・再生が期待できる 患者さま自身の細胞を用いるため拒絶反応リスク低い 幹細胞は、皮膚・筋肉・骨・神経など、私たちの体を作る様々な細胞に変わることができる「分化能」と自分と同じ細胞を複製して増やすことができる「自己複製能」という二つの特徴を持っています。 幹細胞治療では、幹細胞の力を借りて、ダメージを受けた体の部分の機能回復を目指します。 具体的には、患者さまご自身の脂肪や骨髄などから幹細胞を取り出し、培養して数を増やした後に患部への注射や点滴で投与します。 幹細胞治療の費用 幹細胞治療は、新しい医療技術を用いた治療法であり、現在では多くの場合、公的医療保険が適用されない「自由診療」となります。 当院リペアセルクリニックの幹細胞治療の料金は、以下の通りです。 治療対象 費用相場(1回あたり・税込) 関節疾患(膝・股関節・肩など) 約132万円 ~ 198万円 脳卒中・糖尿病・肝臓疾患・慢性疼痛 約242万円 脊髄腔内投与 約242万円 顔の美容 約165万円 上記はリペアセルクリニックにおける一例ですが、治療の対象となる疾患の種類・幹細胞の採取方法や培養方法など、さまざまな要因で費用は大きく変動します。 そのため、実際に幹細胞治療を検討される際にはクリニックでカウンセリングを受け、ご自身の症状に合った治療内容と総額費用について十分に説明を受けましょう。 幹細胞治療ではどんな病気が治せる? 幹細胞治療は整形外科領域の疾患から内科系疾患、さらには美容分野に至るまで、幅広い病気や症状に対して、その効果が期待され研究・治療が進められています。 幹細胞治療の対象となる主な病気・症状の例は、以下の通りです。 分野 主な対象となる疾患・症状(例) 整形外科領域 (関節・骨・スポーツ外傷) ・変形性膝関節症 ・変形性股関節症 ・半月板損傷 ・腱板損傷などの肩の痛み ・スポーツ外傷(関節痛・機能障害) ・骨粗しょう症 など 脳神経・脊髄領域 ・脳卒中の後遺症(麻痺、しびれ、言語障害、記憶障害など) ・脊髄損傷の後遺症(麻痺、歩行障害など) ・アルツハイマー型認知症 ・パーキンソン病 ・末梢神経障害 ・ヘルニア術後の後遺症 など 代謝・内分泌・消化器領域 ・糖尿病 ・肝機能障害(肝硬変、劇症肝炎・肝炎後遺症など) ・腎疾患(慢性腎臓病) など 循環器領域 ・虚血性心疾患(心不全、心筋梗塞後遺症、狭心症など) ・心疾患による不整脈 など 美容・アンチエイジングなど ・肌のシワ・たるみ改善 ・肌の老化防止 ・アレルギー性皮膚炎 ・毛髪再生(薄毛・AGA治療) ・男性機能回復(ED) ・更年期障害 など ただし、全ての病気に対してすでに確立された治療法というわけではなく、まだ研究段階にあるものも多く含まれます。 治療の適応や期待できる効果については、個々の患者さまの状態によって異なるため、医師と十分に相談することが重要です。 幹細胞治療の特徴・メリット 幹細胞治療は、主に以下の2つのメリットがあります。 根本的な治療が期待できる 副作用リスクが少ない 幹細胞治療は従来の対症療法とは異なり、私たちの体が本来持っている「再生する力」を引き出すことで、病気そのものの治癒や機能回復を目指せる可能性があります。 また、多くの場合、患者さまご自身の細胞を使用するため、副作用リスクが少ないという点も魅力の一つです。 根本的な治療が期待できる 幹細胞治療は、損傷したり機能が低下したりした組織や臓器の修復・再生を促すことで、病気の根本的な原因に働きかけ、症状の改善だけでなく、失われた機能の回復を目指せる治療法です。 根本治療への期待 対症療法でなく根本原因にアプローチ 傷んだ組織や臓器の修復・再生を促進 例えば、すり減った膝関節の軟骨が原因で起こる変形性膝関節症では、幹細胞を関節内に注入することで軟骨の再生を促し、痛みの軽減だけでなく関節機能の改善が期待できます。 副作用リスクが少ない 患者さまご自身の体から採取・培養した幹細胞(自己由来幹細胞)を用いる場合は、拒絶反応やアレルギーといった副作用のリスクが低い治療法と考えられています。 副作用リスクが少ない 患者さま自身の幹細胞使用で拒絶反応が少ない アレルギー反応のリスクも低い 注射や点滴で行えるため体への負担が小さい ただし、注射を伴うため針を刺した部位に一時的な出血や内出血が起こる可能性はあります。 幹細胞療法のデメリット 幹細胞治療を検討する際には、その効果への期待だけでなく、知っておくべき注意点もあります。 保険適用外のため治療費が高い 効果の現れ方には個人差がある デメリットについて、以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。 保険適用外のため治療費が高い 現在、日本で行われている幹細胞治療の多くは、公的医療保険の適用対象外(自由診療)であり、治療にかかる費用は全額自己負担となるため、治療費は高額になります。 費用面の課題 数十万円~数千万円かかる場合も 複数回の治療なら費用はさらに増加 具体的な費用は、治療対象となる疾患や治療を行う医療機関によって異なります。 1回の治療で数十万円から数百万円、あるいはそれ以上の費用が必要となることもあります。 効果には個人差がある 幹細胞治療によって期待される効果には個人差があり、同じ病気であっても全ての人に同様の効果が保証されるわけではありません。 治療後すぐに改善を感じる方もいれば、効果を実感するまでに数ヶ月といった時間を要する方、あるいは期待したほどの効果が得られないケースも存在します。 当院の幹細胞治療(再生医療)について 当院リペアセルクリニックが行っている幹細胞治療は、患者さまご自身の体(主にお腹の脂肪など)から米粒数個程度というごく少量の脂肪を採取し、その中に含まれる幹細胞を特別な技術で取り出すという流れです。 幹細胞を当院提携の細胞培養加工施設で約1ヶ月かけて培養し、数百万個から数億個という十分な数まで増やします。 その後、幹細胞を点滴や治療部位への注射によって患者さまのお体に戻すことで、傷ついた組織の修復や機能の再生を促します。 本章では以下の内容について詳しくご紹介します。 当院の特徴 費用 治療の流れ 当院の肝細治療について気になる方は、ぜひ参考にしてください。 当院の特徴 当院リペアセルクリニックは、再生医療を専門とするクリニックとして幅広い疾患に対応できる体制と、国内トップクラスの豊富な治療実績が特徴です。 リペアセルクリニックの強み 再生医療専門クリニックとして幅広い疾患に対応可能 自己細胞使用で副作用リスクが低い 独自の培養技術により高品質な幹細胞を投与 治療実績1万件以上(※1) (※1)2019年6月〜2024年9月までの東京院・大阪院・札幌院3院の全治療数の累計 独自の培養方法から投与方法に至るまで、高度な専門技術を持つ治療環境がリペアセルクリニックの強みです。 費用 当院リペアセルクリニックでは、幹細胞の採取・培養・投与に関わる一連の費用は基本的に全て治療費に含まれています。 治療対象・内容 投与内容(回数/細胞数) 価格(税込) 関節疾患(膝・股関節・肩など) 1回投与 / 2,500万個 1,320,000円 1回投与 / 5,000万個 1,540,000円 1回投与 / 1億個 1,980,000円 脳卒中・糖尿病・肝臓疾患・慢性疼痛 1回投与 / 2億個 2,420,000円 2回投与 / 4億個 4,400,000円 3回投与 / 6億個 (一般) 5,940,000円 3回投与 / 6億個 (モニター) 4,400,000円 脊髄腔内投与 1回投与 2,420,000円 顔の美容 1回投与 1,650,000円 初回の診察・カウンセリングには3,300円(税込)、治療開始前の血液検査には11,000円(税込)の費用がかかります。 実際の幹細胞治療の費用は、上記の表に示した通り、治療の対象となる疾患や使用する幹細胞の量、投与回数によって異なります。 治療の流れ 当院リペアセルクリニックでの自己脂肪由来幹細胞治療は、患者さまが納得して治療をお受けいただくため、専門医による事前のカウンセリングで治療法をご説明、ご提案させていただきます。 自己脂肪由来幹細胞治療の主な流れは、以下の通りです。 ステップ 主な内容 所要時間(目安) 1. 脂肪の採取 患者さまの下腹部に局所麻酔を行い、米粒3粒程度の脂肪組織を採取 約30分 2. 細胞の培養 専門の細胞培養センターにて、採取した脂肪組織から幹細胞を分離し、治療に必要な数まで培養・増殖させる (培養期間 約1ヶ月) 3. 幹細胞の投与 培養・増殖させた幹細胞を、疾患や患者さまの状態に応じて静脈点滴または治療部位へ局所注射といった方法で投与 約5分~80分 治療開始前には感染症のリスクを確認するための血液検査が必須となりますことをご了承ください。 また、治療効果は投与後すぐに現れるものではなく、数ヶ月かけて徐々に変化を感じられることが一般的です。 ご自身の細胞を用いるため、アレルギー反応や拒絶反応といった副作用のリスクが低いのが特徴です。 幹細胞治療とは再生医療の一つ!新たな治療の選択肢として検討しよう 幹細胞の持つ傷ついた組織を修復し再生する能力を活かした幹細胞治療は、多岐にわたる疾患への応用が期待される先端医療です。 ご自身の細胞を用いることによる副作用リスクの低さや、従来の治療では難しかった根本的な改善が期待できます。 一方で、現在は保険適用外であるために費用負担の大きかったり、効果には個人差があるといった側面もあります。 幹細胞治療は、すべての方のあらゆる病気を治せる万能な治療法ではありませんが、ご自身の状態を正確に把握し、治療の可能性と限界について専門医と十分に話し合い、納得のいく選択をしましょう。
2021.01.06 -
- 脳梗塞
「ラクナ梗塞にはどのような後遺症がある?」 「ラクナ梗塞の後遺症は治る?」 ラクナ梗塞を発症してしまった方や後遺症にお悩みの方の中には、上記のような疑問やお悩みがある方もいるでしょう。 本記事では、ラクナ梗塞の後遺症やリハビリについて詳しく解説します。 ラクナ梗塞の後遺症を根本的に治療するための「再生医療」についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。 ラクナ梗塞とは? 「ラクナ梗塞」とは、脳の血管が詰まる脳梗塞の病型の一つで脳の深部を流れている細い血管が詰まってしまう病気です。 脳は太い血管から細い血管へと枝分かれしており、深部を流れている穿通枝(せんつうし)と呼ばれる細い血管があります。 穿通枝が詰まると脳の深部に血液が流れなくなり、脳細胞が壊死して「ラクナ梗塞」を発症します。 細い血管が詰まるため、脳細胞が壊死する範囲も15mm以内と小さいことが特徴です。 しかし、脳細胞が壊死する範囲が小さいことで症状が出ない「無症候性脳梗塞」となっている可能性があります。 症状が進行、放置してしまうと他の場所に脳梗塞を発症したり脳出血につながるリスクが高くなるため、定期的に検査を受けることが重要です。 ラクナ梗塞の主な後遺症 ラクナ梗塞を含む脳梗塞は、脳細胞がダメージを負うことで以下のような後遺症が残ることがあります。 それぞれの後遺症について、詳しく解説していきます。 運動麻痺 ラクナ梗塞の代表的な後遺症として、全身または手足が思い通りに動かせなくなる「運動麻痺」があります。 脳の血管が詰まることで神経細胞に血液が行き渡らなくなり、以下の症状がみられます。 ラクナ梗塞発症から14日程度までの急性期では、脱力したような状態になる「弛緩性麻痺(しかんせいまひ)」の症状がみられます。 急性期を過ぎて6ヶ月目までの期間を指す回復期には、徐々に手足が動かせるようになりますが「指の細かい動きができない」など思い通り動かせないことが多いです。 また、体を動かそうとすると手足がこわばって硬くなってしまう「痙性麻痺(けいせいまひ)」の症状もみられます。 体を自由に動かせるようにするには、最も機能回復が見込まれる回復期でのリハビリが重要です。 感覚障害 ラクナ梗塞によって、しびれや感覚異常が生じる「感覚障害」の後遺症が残る場合があります。 手足の感覚を脳に伝える感覚神経の経路にダメージを負うことで、以下のような症状がみられます。 感覚障害の後遺症が残ってしまった場合、全身または身体の一部分に「しびれ」を感じることが多いです。 また、触れたり動かしている感覚が薄くなることや、逆に感覚が過敏になることもあります。 感覚の低下や感覚過敏によって運動が阻害されるため、日常生活に影響が出てしまう後遺症です。 構音障害 ラクナ梗塞の後遺症には、言葉をはっきり発音する能力が失われる「構音障害」があります。 構音障害では、以下のような症状がみられます。 構音障害では、言葉の内容や意味が理解できても「呂律が回らない」など、言葉をはっきり発音するのが困難になります。 「唇」「舌「喉」周辺の麻痺や協調運動ができないことで、言葉を発音できなくなることが多いです。 構音障害と似ている後遺症として「失語症」があります。 失語症は「言葉を理解できない」「頭の中で単語や文章を組み立てられない」などの言葉を理解する能力が失われる高次脳機能障害の一つです。 高次脳機能障害 ラクナ梗塞によって、脳細胞がダメージを負うと「高次脳機能障害」の後遺症が残る場合があります。 高次脳機能障害とは認知障害全般のことを指し、以下のような症状がみられます。 高次脳機能障害には、新しい出来事を覚えられない「記憶障害」や言葉を理解できない「失語症」など、さまざまな認知機能の低下がみられます。 また、集中力の低下や感情のコントロールやできなくなるなど、日常生活に影響を及ぼす障害が多いです。 嚥下障害 ラクナ梗塞の後遺症には、飲み込みに関する機能が低下してしまう「嚥下(えんげ)障害」があります。 嚥下障害の後遺症が残ると、以下のようなリスクが考えられます。 嚥下障害によって、誤嚥性(ごえんせい)肺炎につながるリスクがあります。 誤嚥性肺炎とは、誤嚥によって食べ物や唾液が気道に入り、口の中の細菌が肺に侵入して発症する肺炎のことです。 また、食事や水分が上手く取れずに栄養状態の低下や脱水症状になることで、リハビリの阻害にもつながってしまいます。 ラクナ梗塞の原因 ラクナ梗塞の主な原因は、動脈の壁が厚くなったり硬くなったりすることで血流が悪くなる「動脈硬化」です。 動脈硬化によって、血流スペースが少なくなることで血液が途絶えてしまいます。 また、以下のような疾患は動脈硬化の危険因子となるため、間接的にラクナ梗塞の原因となります。 上記のような生活習慣病がラクナ梗塞につながることもあるため、生活習慣の改善が重要です。 ラクナ梗塞の後遺症を改善するリハビリ方法 ラクナ梗塞の後遺症を改善するために行うリハビリを紹介します。 それぞれ後遺症の症状に合わせたリハビリ方法について、詳しく解説していきます。 運動機能に関するリハビリ 運動機能に関するリハビリでは「機能障害の程度」「筋力・関節の動かせる範囲」に応じて、以下のリハビリを行います。 主に日常生活に戻るための「自立・歩行訓練」「日常動作訓練」のリハビリを重点的に行います。 言語機能に関するリハビリ 言語機能に関するリハビリでは、言語聴覚士による機能の評価を元に以下のリハビリを行います。 構音障害により正しい発音ができない場合、上記のリハビリを重点的に行いコミュニケーションを取る練習をします。 高次脳機能障害に関するリハビリ 高次脳機能障害に関するリハビリでは、患者さまの障害や程度に応じて以下のリハビリを行います。 「記憶障害」や「遂行機能障害」などのさまざまな認知障害に対して、危険なく日常生活動作を行えるように訓練します。 ラクナ梗塞の再発を防ぐためのポイント ラクナ梗塞の再発を予防するためのポイントを3つ紹介します。 それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。 三大危険因子を予防する ラクナ梗塞の再発を予ぐためにも、以下の三大危険因子を予防しましょう。 いずれも聞いたことがある生活習慣病ですが、ラクナ梗塞の再発を防ぐために治療すべき病気といえます。 ラクナ梗塞の発症・再発原因となる「動脈硬化」につながる可能性があるためです。 細い血管が詰まることで起こるラクナ梗塞は、動脈硬化によって血流が途絶えやすくなる影響を受けやすいです。 動脈硬化の原因となる生活習慣病を予防することで、間接的にラクナ梗塞の再発予防につながります。 生活習慣を改善する 生活習慣の改善もラクナ梗塞の再発を防ぐために重要なポイントです。 以下の要点を押さえて、生活習慣を改善しましょう。 生活習慣病は、さまざまな病気の原因となることが多いです。 身体を守るためにも健康的な生活を目指して生活習慣を改善しましょう。 再生医療による治療 ラクナ梗塞の後遺症や再発を防ぐために、再生医療による幹細胞治療を検討しましょう。 再生医療では、幹細胞のさまざまな細胞へ変化する性質を利用し、損傷した機能を再生することを目的とした治療を行います。 患者さまの細胞を用いるため、アレルギーや拒絶反応などの副作用の心配が少ないのが特徴です。 また、手術や入院が不要な治療方法なので日常生活へ復帰しやすい点も再生医療の強みといえます。 「ラクナ梗塞の後遺症にお悩みの方」「ラクナ梗塞の再発を防ぎたい方」は、ぜひ当院へご相談ください。 【まとめ】ラクナ梗塞の後遺症はさまざま|再生医療による治療を検討しよう 本記事では、ラクナ梗塞の後遺症について解説しました。 ラクナ梗塞の発症後は、以下のようにさまざまな後遺症が残る可能性があります。 症状や程度は個人差がありますが、日常生活に影響する後遺症がほとんどです。 ラクナ梗塞の再発を予防するためにはリハビリだけでなく、生活習慣の改善も意識して行う必要があります。 「後遺症によってリハビリが上手くいかない」「後遺症を治したい」という方は、再生医療による治療を検討してください。 再生医療は、幹細胞のさまざまな細胞へ変化する性質を利用し、損傷した機能を再生することを目的としています。 損傷した脳細胞を再生することで「リハビリの効果を促進」や「後遺症の改善」が期待できます。 再生医療による治療を検討する方は、ぜひ当院へご相談ください。
2020.07.29 -
- 免疫細胞療法
「季節の変わり目になるとよく風邪をひきやすい…」といった悩みを持つ方にとって、免疫力を高めるためにおすすめなのがサプリメントの活用です。 免疫力を維持するために必要な栄養素が不足すると、私たちの体をウイルスや細菌から守ってくれる免疫システムが弱ってしまう原因に繋がります。 その結果としてよく風邪をひくといった症状や、そのほかの感染症、慢性的な体調不良などに陥ってしまう場合も。 そこで本記事では、風邪を引きにくくするために役立つサプリメントをご紹介します。 日々の食事で不足しがちな栄養素を補い、健康な体作りをサポートするために、ぜひ参考にしてみてください。 よく風邪をひく方におすすめのサプリメント5選 風邪をひきやすい方には、免疫力を高めるために以下の成分が含まれているサプリメントの活用が効果的です。 【よく風邪をひく方におすすめの成分】 たんぱく質 ビタミン ミネラル 鉄 亜鉛 特に季節の変わり目や寒い時期には、体調を整えるための対策が必要です。 ここでは、風邪予防に効果的なサプリメントをご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。 たんぱく質 たんぱく質は、免疫機能を正常に保つために不可欠な栄養素です。 体内の免疫細胞のほとんどはたんぱく質から作られており、これらの細胞が十分に働くことで、風邪などの感染症に対する抵抗力が高まります。 【おすすめの摂取方法】 動物性たんぱく質 ↳鶏肉や牛肉・魚・卵などは、必須アミノ酸を含んでいる 植物性たんぱく質 ↳大豆製品や豆類・ナッツなどはビタミンやミネラルも豊富 普段の食事から上記の食品をバランスよく摂取して、栄養バランスを整えることが重要です。 しかし食事だけで十分な量を摂るのが難しい場合は、サプリメントを活用することも選択肢の一つです。 成人の場合、1日に必要なたんぱく質の摂取量は、体重1kgあたり1.0〜1.2g程度が目安(※)とされています。 ※参考:厚生労働省「1―2 たんぱく質」 風邪をひきやすい方や免疫力を強化したい方は、意識的にたんぱく質を多く摂るように心がけましょう。 ビタミン ビタミン類は、体の機能を正常に保ち、免疫システムが効果的に働くために不可欠な栄養素です。 ビタミンには多くの種類が存在し、それぞれが免疫維持において異なる重要な役割を担っています。 ビタミンA ↳皮膚や喉、鼻などの粘膜の健康を維持する働きがある ビタミンC ↳抗酸化作用を持ち、体内で発生した活性酸素から細胞を守る ビタミンD ↳免疫細胞の活性化や、免疫系のバランス調整に関与 ビタミンE ↳ビタミンCと同様に強い抗酸化作用を持ち、細胞膜を酸化ダメージから保護する これらのビタミンは、体内で合成できないものもあるため、食事やサプリメントからバランスよく摂取することが基本となります。 不足すると免疫力が低下し、感染症への抵抗力が弱まる可能性があるので、サプリメントを活用して上手く栄養を摂取しましょう。 ミネラル ミネラルは、体の組織の構成や生理機能の調節に不可欠であり、免疫システムを正常に働かせるためにも重要な役割を担う栄養素群です。 免疫機能に特に関わりの深いミネラルとしては、主に以下のものが挙げられます。 亜鉛 ↳新しい細胞が作られる際に必須であり、免疫細胞の正常な分化や機能維持 セレン ↳抗酸化作用を持つ酵素の構成成分として、細胞を活性酸素によるダメージから守る マグネシウム ↳体内の数百種類以上の酵素反応に関与し、免疫機能を向上させる役割を持つ ミネラルは体内で合成できないため、食事から摂取する必要があり、不足すると免疫細胞の働きが低下して感染症への抵抗力が弱まる可能性があります。 赤身の肉やレバー・魚介類や緑黄色野菜はミネラルを豊富に含むので、日々の食事から意識的に摂取することが重要です。 しっかり摂取することで、免疫力を高めて、風邪をひきにくい体を作っていきましょう。 鉄 鉄は血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの主成分として、全身に酸素を運ぶ重要な役割を担っています。 また同時に、免疫細胞が正常に機能するためにも不可欠なミネラルであり、不足するとよく風邪をひくといった感染症へのかかりやすさに繋がる可能性も。 さらに鉄は、免疫細胞が病原体と戦う際に必要な酵素の構成成分になるなど、免疫機能そのものにも直接関わっています。 そのため鉄が不足すると、体がだるい、疲れやすいといった貧血などの症状だけでなく、免疫力が低下し、感染症に対する抵抗力が弱まることもあるのです。 特に月経のある女性や、妊娠・授乳中の方・成長期の子供や食事量が少ない方などは、鉄不足に陥りやすい傾向があるため注意が必要です。 亜鉛 亜鉛は、体内の多くの酵素の正常な働きや細胞の成長と分裂に不可欠であり、免疫システムを維持するためにも重要なミネラルです。 しかし亜鉛は体内で吸収されにくい特徴を持ち、日本人の通常の食事では摂取量が推奨量に満たない傾向があります。 以下の亜鉛を豊富に含む食材を意識的に摂取して、亜鉛不足を日々の食事から防ぐことが重要です。 魚介類(特に牡蠣) 赤身の肉、レバー チーズなどの乳製品 ナッツ類(カシューナッツ、アーモンドなど) 大豆製品、玄米 亜鉛1日の推奨摂取量は30~64歳の男性で9.5mg、女性の場合は8mgが目安(※)とされています。 ※参考:公益財団法人「亜鉛の働きと1日の摂取量」 食事から摂取するのが難しい場合、サプリメントで補うことも有効な手段です。 しかし過剰に摂取すると、銅などの他の必須ミネラルの吸収妨げの原因にもなるので、適量を超えないように摂取量に十分注意しましょう。 風邪予防でサプリを利用するときの注意点 免疫力に関係することに限らず、生活にサプリメントを導入する際に注意するべきなのは「欠乏症」と「過剰症」です。 欠乏症 ↳栄養不足による症状 過剰症 ↳栄養を過剰摂取した際に起こる症状 欠乏症とは、特定の栄養素が不足することで体に異常や不調が現れる状態のことで、代謝や免疫・ホルモンなどの働きに影響を及ぼします。 過剰症になると特定の栄養素が他の栄養素の吸収を阻害するため、摂取タイミングを分けるなどして、対策をとる必要があります。 サプリメントで特定の栄養を多く摂取する場合には、過剰症となる摂取量を超えないように、事前に推奨量を把握して利用することが重要です。 サプリメント以外で免疫力を高める方法 免疫力を高めるためにサプリメントは有効な手段ですが、日々の生活習慣や食事・運動などを見直すことも、免疫力を強化するために重要です。 【サプリメント以外で免疫力を高める方法】 バランスの取れた食事 質の高い睡眠を確保する 適度な運動を習慣にする ストレスを上手に管理する 免疫力を高めるには、特定の栄養素だけでなく、たんぱく質やビタミン・ミネラルなどを様々な食品からバランス良く摂取することが基本です。 特に腸内環境を整える発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌など)や食物繊維(野菜、きのこ、海藻など)を、積極的に取り入れて免疫力アップを目指しましょう。 睡眠中は免疫細胞の働きが活発になり、日中の活動で受けた体のダメージを修復する重要な時間です。 毎日8時間程度の睡眠時間を目安にし、寝る前のカフェイン摂取やスマートフォンの使用を控えるなどして、深く質の良い睡眠をとることも重要です。 また、ウォーキングやジョギング・軽い筋力トレーニングなどの適度な運動は、血行を促進し、免疫細胞の働きを活性化させる効果が期待できます。 無理のない範囲で週に数回程度、継続して行い免疫系を刺激して、病気から体を守る力を高めましょう。 さらに過度なストレスは免疫機能を抑制するホルモンの分泌を促し、免疫力を低下させる原因となります。 趣味や好きなことに打ち込む時間を作る・ゆっくり入浴する・自然に触れるなど、自分に合った方法でストレスを発散し、心身をリラックスさせる時間を作りましょう。 これらの方法を日常生活に取り入れることで、免疫力を高め、風邪や感染症に対する抵抗力を強化することができます。 健康的なライフスタイルを維持することが、免疫力アップのカギとなるので、ぜひ試してみてください。 慢性的な免疫力低下で悩んでいる方に「免疫細胞療法」をご紹介 風邪をひきやすい方や、頻繁に体調を崩す方にとって、免疫力を高める方法を探すことは重要です。 そこで知っていただきたいのが、「免疫細胞療法」です。 免疫細胞療法は体内の免疫細胞を強化する治療法で、細胞を体外で培養しそれを体内に戻すことで、免疫力を向上させます。 【免疫細胞療法の特徴】 免疫力の向上 自己免疫機能の改善 病気予防 免疫細胞療法は風邪をひきやすい方や、慢性的な免疫力低下が問題となっている方にも、有効な治療方法となります。 専門のクリニックで治療を受けることができますが、治療内容や費用については、事前に確認しておくことが大切です。 リペアセルクリニックでは、最新の再生医療技術を用いて、免疫力を強化する治療を提供しています。 特に「免疫細胞療法」では、患者様自身の免疫細胞を強化することで、がんや感染症に対する抵抗力を高め、健康維持をサポートします。 専門の医師が個別に対応し、安全で効果的な治療を提供していますので、免疫力向上を目指す方におすすめです。 【まとめ】よく風邪をひく方はサプリメントで不足している栄養素をとりましょう 風邪をひきやすい方にとって、免疫力の強化は重要な対策です。 日々の食事から必要な栄養素を摂取することが基本ですが、忙しい生活の中で不足しがちな栄養素を効率よく補うためには、サプリメントを活用するのも一つの方法です。 【よく風邪をひく方におすすめの成分】 たんぱく質 ビタミン ミネラル 鉄 亜鉛 風邪をひきやすい方や免疫力が低下していると感じる方は、自分に必要な栄養素を見極めて、サプリメントを上手に取り入れてみましょう。 また慢性的な免疫力低下が問題となっている方や、免疫力を強化したい方には「免疫細胞療法」もおすすめです。 リペアセルクリニックでは、免疫力を高める免疫細胞療法を提供しており、健康促進やがん予防・再発予防に取り組んでいます 最新の再生医療技術を活用した免疫細胞療法を提供しており、患者様自身の免疫細胞を強化して、感染症に対する抵抗力を高めるメリットも。 自分に足りない栄養素を補うだけでなく、免疫細胞療法で体内の免疫機能を強化することで、健康維持にも繋がります。
2020.07.23 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
膝の痛みや違和感が気になる方の中には、「変形性膝関節症はどんな人に多いの?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 変形性膝関節症とは、何らかの原因で膝の軟骨がすり減り、痛みや腫れなどを引き起こす疾患です。 症状が進行すると、膝の強い痛みで日常生活に支障をきたす恐れがあります。 変形性膝関節症は、高齢の女性や肥満傾向の方、O脚の方などに多い傾向があります。 この記事では、変形性膝関節症がどんな人に多いのか、特徴や対策について解説します。 変形性膝関節症のリスクを高める要因や対策を把握して、膝を守るための習慣作りをはじめてみましょう。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性膝関節症による痛み症状の改善が期待できる再生医療の治療法や症例を公開中です。 歩けないほどの痛みに進行してしまう前に再生医療とはどのような治療かご確認ください。 変形性膝関節症はどんな人に多い?なりやすい人の特徴 変形性膝関節症になりやすい人の特徴は、以下の7つです。 50代以上の方 女性の方 肥満や急激な体重増加をしている方 膝に負担のかかる仕事をしている方 膝を酷使するスポーツをしている方 O脚やX脚の方 膝の既往歴がある方 どのようなことが原因で変形性膝関節症になるのか順番にみていきましょう。 50代以上の方 変形性膝関節症は、50代以上の方に多い傾向にあります。 膝の衝撃吸収や関節の柔軟性を高めるのが主な役割の軟骨は、年齢とともに負担が蓄積して、すり減ったり硬くなったりするためです。 また、加齢による筋力の低下も見逃せないポイントです。 膝周囲の筋力が不足すると、膝の関節が不安定になり無理な力が加わった結果、膝の軟骨がすり減る場合があります。 そのため、50代を過ぎたら膝の健康に気を配り、早めの予防やケアを心がけましょう。 女性の方 変形性膝関節症は、女性の方に多いことがわかっています。 男性と女性の有病率を調べると、60歳以降の男女比に大きな差がある※ことがわかりました。 ※出典:PubMed 年齢 男性 女性 比率 60~69歳 35.2% 57.1% 女性が約1.6倍多い 70-79歳 48.2% 71.9% 女性が約1.5倍多い 80歳以上 51.6% 80.7% 女性が約1.5倍多い 変形性膝関節症に女性が多い理由は、女性ホルモンの低下や、男性よりも筋力が少ない点などが挙げられます。 女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、女性らしい体型を作るだけでなく軟骨成分であるコラーゲンの生成を促す働きがあります。 しかし、エストロゲンは更年期を過ぎるとほとんど分泌されません。 そのため、更年期を過ぎると膝の軟骨がすり減りやすくなり、変形性膝関節症のリスクが高まると考えられます。 肥満や急激な体重増加をしている方 肥満や急激な体重増加をしている方は、変形性膝関節症になりやすい傾向があります。 肥満によって膝の負担が増えると、軟骨のすり減りが加速する恐れがあるためです。 たとえば、歩いているときは体重の3倍、階段の昇降は7倍の負担が膝関節にかかるといわれています。 1~2kgの減量でも膝関節の負担軽減が期待できるので、変形性膝関節症の症状改善のために体重管理をしましょう。 膝に負担のかかる仕事をしている方 膝に負担のかかる仕事をしている方も、変形性膝関節症のリスクを高める要因の一つです。 膝に負担がかかりやすい仕事は、以下の通りです。 営業 運送業 農業 調理師 美容師 保育士 介護士 接客業 重いものを持つ機会が多い仕事や、長時間の歩行、立つ時間が長い仕事、しゃがむ動作が多い仕事は、膝関節に負担がかかりやすいので、軟骨のすり減りを早める場合があります。 以下の記事では、介護職における変形性膝関節症の発症リスクや治療法についてまとめているので、詳しく知りたい方はご覧ください。 膝を酷使するスポーツをしている方 膝を酷使するスポーツをしていて膝が痛む場合は、変形性膝関節症を疑ってみましょう。 膝を酷使するスポーツの一例は、下記の通りです。 ランニング 登山 ラグビー サッカー バレーボール 野球 ゴルフ テニス ウエイトリフティング スキー スケート 現役でスポーツに取り組んでいる人はもちろん、若い頃に膝に負担がかかるスポーツをしていた方も変形性膝関節症の発症リスクが高まります。 運動による膝の痛みが翌日まで続く場合は、無理をせずに3日~1週間程度スポーツを休みましょう。 以下の記事では、ランニングと変形性膝関節症の関係や運動時の注意点を紹介しているので、詳しく知りたい方はご覧ください。 O脚やX脚の方 O脚やX脚の方も変形性膝関節症になる恐れがあります。 それぞれの特徴と変形性膝関節症のリスクについて、以下にまとめました。 膝の変形 特徴 変形性膝関節症のリスク O脚 左右のくるぶしを付けて立った際に、膝間に隙間ができる 膝の内側に体重が集中し、軟骨がすり減りやすくなる X脚 壁に背をつけて立つと、ふくらはぎやくるぶしがつかない 膝の外側に負担がかかり、軟骨が摩耗しやすい O脚やX脚の主な原因は、筋力不足や姿勢、生まれつきの骨格、怪我の後遺症などです。 将来的に変形性膝関節症につながる可能性があるため、ストレッチや筋トレによって膝への負担を軽減する対策をしましょう。 膝の既往歴がある方 膝の既往歴がある方も変形性膝関節症になるリスクがあります。 主な膝の既往歴を、以下にまとめました。 靭帯の断裂 半月板損傷 膝の骨折 関節リウマチ 事故やスポーツなどで膝の靭帯・半月板・軟骨が損傷すると、膝の滑らかな動きや安定感が損なわれて軟骨がすり減りやすくなる場合があります。 とくに、半月板は軟骨よりも固い組織でしっかりと膝を支える役目を果たすため、損傷したり手術で切除すると軟骨に過度な負担がかかります。 また、関節リウマチは免疫システムの異常によって健康な組織を攻撃してしまうため、変形性膝関節症につながる恐れがあります。 関節リウマチの治療法については、以下の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。 変形性膝関節症になりやすい人が行うべき対策 変形性膝関節症になりやすい人が行いたい対策は、以下の通りです。 膝への負担を避ける工夫を行う 体重管理を徹底する 膝周辺の筋トレやストレッチを行う 変形性膝関節症の発症や進行を防ぐには、膝関節に負担をかけないことが重要です。 症状を放置していると痛みが強くなり、日常生活に支障をきたす可能性があるので、早めに対策しましょう。 膝への負担を避ける工夫を行う 変形性膝関節症になりやすい方は、日常生活に以下の工夫を取り入れると、膝の負担軽減が見込めます。 歩行時は膝を伸ばし、親指や人差し指に体重をかける 背筋がまっすぐになるよう姿勢を正す ベッドや椅子、洋式便器の使用など生活環境を変更する 階段の昇降時は手すりを活用する しっかりと湯船につかる 日常生活では、上記のような対策を取ることで膝の負担を軽減させる工夫をし、変形性膝関節症のリスクを増やさないようにしましょう。 体重管理を徹底する 肥満の人は、体重管理を徹底して減量を心がけましょう。 体重が3㎏増えると、歩くときには膝に9㎏以上の負担がかかるといわれています。 体重管理のポイントは、下記の通りです。 毎日体重を測る 食事は腹8分目に抑える 野菜から食べる 間食を控える 20分程度の適度な有酸素運動をする 体重管理のために運動をする際は、ウォーキングやサイクリング、水平などの有酸素運動がおすすめです。 1kgの減量でも膝の負担軽減が見込めるため、できる範囲からはじめてみましょう。 膝周辺の筋トレやストレッチを行う 変形性膝関節症を防ぐためにも、膝周辺の筋トレやストレッチを行いましょう。 膝周辺の筋力や柔軟性が向上すると、膝の関節が安定し、負担軽減につながります。 以下のような、膝の動きを支える太もものトレーニングを実施しましょう。 1.背もたれのある椅子に深く腰掛ける 2.片足を水平までゆっくり持ち上げる 3.5秒間キープする 4.持ち上げた足をゆっくり下す 次に、膝の動きを良くするトレーニングを紹介します。 足を伸ばして座り、かかとの下にタオルを置く かかとをゆっくりとお尻に近づけ、できるだけ膝を曲げる かかとをゆっくりとお尻から遠ざけ、できるだけ膝を伸ばす 膝が曲げにくい方や曲げると痛みがある方は、無理せずにトレーニングを休みましょう。 変形性膝関節症に関してよくある質問 変形性膝関節症に関してよくある質問を紹介します。 変形性膝関節症の治し方は? 変形性膝関節症の症状は? 若い人も変形性膝関節症になる原因は? 変形性膝関節症でしてはいけない運動は? それぞれ詳しくみていきましょう。 変形性膝関節症の治し方は? 変形性膝関節症の治し方を、下記にまとめました。 治療法 治療内容 保存療法 運動療法 訓練で太ももや膝周囲の筋肉を強化する 装具療法 杖やサポーターなどの使用する 薬物療法 内服薬や湿布薬で炎症を抑える 膝の滑らかな動きを助けるヒアルロン酸の注射をする 強い抗炎や鎮痛作用があるステロイド注射する 手術療法 関節鏡視下手術 膝に小さな穴を開けて内視鏡と呼ばれる器具を挿入し、損傷した関節軟骨片を取り除く 骨切り術 進行したO脚・X脚に対して、すねや太ももの骨を一部切り取り、正しい部分に体重がかかるように関節の向きを矯正する 人工膝関節置換術 損傷した骨を削って形を整えながら、人工関節を設置する 保存療法は、炎症や痛みを抑えるために内服薬や注射を施したり、筋力の強化を目指したりします。 保存療法を半年継続しても症状の改善がみられない場合は、手術による治療が検討されます。 また、近年は手術しない治療法として、再生医療も選択肢のひとつです。 再生医療は、患者さま自身の細胞を使って損傷した軟骨の修復を促す治療法です。 手術に抵抗がある方は、再生医療による治療をご検討ください。 変形性膝関節症の症状は? 変形性膝関節症の主な症状は下記の通りです。 膝が痛む 動き始めたときにる膝のこわばりを感じる 膝が腫れる 痛い部分に触れると熱感がある 膝に水がたまる 変形性膝関節症は、症状が進行し末期になると安静にしていても膝が痛んだり、骨の変形によって歩行が難しくなったりして日常生活に大きな影響を及ぼす恐れがあります。 若い人でも変形性膝関節症になる原因は? 若い人でも変形性膝関節症になる原因は、下記の通りです。 肥満の方は、膝にかかる負担が増え、関節がすり減りやすくなる O脚・X脚の方は、膝の特定の部位に過度な負担がかかりやすくなる 事故やスポーツによって膝の靭帯や半月板が損傷すると、軟骨の損傷が進む場合がある 膝の関節に慢性的な負担がかかりやすくなる仕事をしている方 若い人でも膝に負担のかかる生活習慣が続けば、将来的に関節に大きな影響を及ぼす恐れがあります。 減量や筋力トレーニング、姿勢の改善などの日常生活の見直しは、膝の負担軽減につながります。 変形性膝関節症でしてはいけない運動は? 変形性膝関節症の方に避けた方が良い運動は、下記のようなスポーツです。 ランニング スクワット サッカー 野球 テニス スキー とくに、急に止まったり動いたりする動作は膝の負担が大きいので注意しましょう。 膝の痛みがあるときは、症状が悪化する恐れがあるので安静にすることが推奨されます。 運動をする場合は、ウォーキングや水泳などの膝への負担が少ない有酸素運動がおすすめです。 変形性膝関節症になりやすい人は膝の負担に注意して生活しよう 変形性膝関節症は、少しずつ症状が進行する疾患なので、膝の負担がかからないようにしましょう。 変形性膝関節症になりやすい方は、下記の通りです。 50代以上の方 女性の方 肥満や急激な体重増加をした方 膝に負担のかかる仕事をしている方 膝を酷使するスポーツをしている方 O脚やX脚の方 膝の既往歴がある方 膝の負担が少ない姿勢を身につけたり、膝周りの筋力を強化したりして変形性膝関節症の発症や症状の進行を防ぎましょう。 また、近年の変形性膝関節症の治療では、手術しない治療法として再生医療が注目されています。 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症に対して再生医療を提供しています。 再生医療による治療に興味のある方は、お気軽に当院までご相談ください。
2020.07.22 -
- ひざ関節
- 再生治療
長時間の運転やペダル操作を行う際、膝に痛みを感じる方は少なくありません。 運転後に膝が痛くなると、日常生活や仕事にも影響が出るため、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 本記事では運転した後に膝の痛みが生じる原因や対処法について解説します。 治療についても紹介しているので、運転後の膝の痛みに悩んでいる方は、ぜひご覧ください。 この記事を読むとわかること 運転すると膝が痛い理由 運転すると膝が痛い場合の対処法 膝の痛みの治療について 運転すると膝が痛い理由 運転で生じる膝の痛みには大きく分けて2つの原因があります。 運転中のペダル操作による膝の痛み 運転中の姿勢による膝の痛み 運転中の姿勢や足の使い方はその後の膝の痛みに密接につながっていますが、運転中に膝に負担をかけないペダル操作や姿勢もあります。 以下では、それぞれについて詳しく解説します。 運転中のペダル操作による膝の痛み 運転中、ペダルを操作するときの不自然な足の使い方が膝の痛みの原因になる場合があります。 ブレーキペダルとアクセルペダルの間にかかとを置き、つま先だけでペダルを踏む、かかとから下だけを動かすなどの動作で膝の痛みが生じます。 ペダルを踏むときは膝から下だけでなく、脚全体を動かしましょう。 運転中の姿勢による膝の痛み 運転中に膝よりもつま先が外側を向いている姿勢は、膝の痛みの原因になります。運転で癖がつくと日常生活にも影響を及ぼす恐れがあるので要注意です。 膝よりもつま先が外側を向く姿勢により、関節の中にある組織にかかるストレスが均等ではなくなり、膝の痛みを引き起こします。 ペダルを踏む際は、足をお腹のほうに引きつけて持ち上げてから踏むよう意識しましょう。これは大腰筋のトレーニングにもなります。 運転で膝に痛みが生じた際の対処法 運転で膝に痛みが生じた場合、以下2点の対処法が効果的です。 運転前後にストレッチをする サポーターやテーピングを装着する 運転前後にストレッチやマッサージが膝の痛みの改善に有効です。 長時間運転する場合は、こまめに休憩をとれるようにあらかじめ計画して、体を動かしましょう。 もし車から降りられない場合は、座ったまま足を曲げ伸ばしてストレッチするだけでも痛みが緩和されます。 また、サポーターやテーピングを用いて膝関節を補強、固定するのも効果的です。 車を運転する際に着けるサポーターは伸縮性に優れたものがおすすめです。 圧迫が強すぎると足を動かしにくくなってしまう可能性がありますので、あまり強くないものを選んでください。 運転後に膝が痛む場合は? 運転後に膝が痛む場合に簡単にできるストレッチを紹介します。短い時間で道具がなくても手軽にできます。 膝の痛みを軽減するストレッチ 1.壁に手をついて立つ 2.片足の膝を曲げ、つま先を掴む 3.掴んだつま先をお尻の方へ引き寄せ、前太ももを伸ばす 4.息を吐きながら30秒キープ 左右2~3セット繰り返す 膝周りの筋肉をほぐして痛みを軽減するストレッチです。このストレッチをする際には、無理のない範囲で前ももを伸ばしましょう。 膝の痛みが緩和されない場合は医療機関を受診しよう 運転後の膝の痛みが、ストレッチやサポーターなどのセルフケアで収まらないときは、早めに医療機関を受診しましょう。 痛みを放置して悪化すると、関節の変形や軟骨のすり減りが進んでしまいます。症状の程度によっては、骨切り術や人工関節置換術のような外科的手段が必要です。 手術を避けて治療を行いたい場合は、再生医療という選択肢もあります。 再生医療は、自身の細胞や組織を用いて損傷を修復し、症状の進行を抑える新しい治療法です。自身の細胞を使用するため、拒絶反応などのリスクも少なく、従来の手術よりも体への負担が軽い特徴があります。 運転で膝に痛みを感じる原因と対処法についてのまとめ 運転中の膝の痛みは、ペダルを踏む際の足の使い方や運転中の姿勢などが原因です。 ペダルを踏む際の足の使い方が癖になると、膝の痛みの原因となり、日常生活にも影響を与えるリスクがあります。 マッサージやストレッチ、サポーターやテーピングでの補強が有効な場合もありますが、症状を悪化させないためにも早めの受診をおすすめします。 膝の痛みの治療として再生医療をご検討の場合は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
2020.07.22 -
- 免疫細胞療法
風邪をひきやすい、疲れやすいなど体の変化を感じている場合は、免疫力が低下しているかもしれません。 現代社会では、ストレスや不規則な生活習慣、環境の変化などによって知らず知らずのうちに免疫力が低下してしまいます。 この記事では、日常生活で簡単に免疫力を上げる方法6つと免疫力が低下するとどのような影響があるかをご紹介します。 免疫力の向上に努めて健康な体を維持しましょう。 簡単に免疫力を上げる方法【6選】 簡単に免疫力を上げるには、次の生活習慣を意識することが大切です。 食生活でバランス良く栄養を補給する 体を冷やさないように温める 睡眠の質を高める 適度な運動習慣を身につける 腸内環境を整える ストレスをためこまない これらを意識して生活し、免疫力の向上を目指しましょう。 食生活でバランス良く栄養を補給する 免疫細胞を健康に保つためには、バランスの良い食事が欠かせません。 以下のような食材を積極的に取り入れましょう。 たんぱく質の多い食材:肉・魚・卵・大豆製品など 抗酸化物質(ビタミンA・C・E)を含む食材:にんじん・レモン・ナッツ類など 亜鉛を多く含む食材:牡蠣・種実類など とくに良質なたんぱく質は免疫細胞の材料となるため、肉や魚・大豆製品などを積極的に食事に取り入れましょう。 また、にんじんやナッツ類から摂取できるビタミンA・C・Eなどの抗酸化物質は免疫機能を正常に保つのに役立ちます。 亜鉛も免疫細胞の分化と機能向上に関わるため、牡蠣や種実類などから摂取することが大切です。 一日三食、主食・主菜・副菜をバランスよく組み合わせた食事を心がけましょう。 体を冷やさないように温める 体温が下がると免疫機能も低下するため、体を温めることは免疫力アップの基本です。 体を温めるためのポイントは以下の通りです。 湯船にゆっくり浸かり体の芯から温める 体を温める働きがある食材を食べる 冷たい飲食物をとりすぎない 冷えは免疫細胞の活動を鈍らせ、病原体に対する抵抗力を弱めてしまいます。日常生活では、湯船にゆっくり浸かり芯から体を温めましょう。 また、体を温める働きのある食材も積極的に取り入れると良いです。 ショウガや唐辛子、玉ねぎなどの食材は血行を促進し、体を温める働きに期待できます。 冷たい飲食物のとりすぎにも注意し、特に冬場は首や足元の保温を意識すると良いでしょう。 睡眠の質を高める 質の良い睡眠は免疫力を高める上で非常に重要です。 深い睡眠中に分泌される成長ホルモンは、免疫細胞の働きを活性化させる効果があります。 睡眠の質を高めるために、以下のポイントを意識しましょう。 就寝前にスマートフォンやパソコンの使用を控える 寝室の環境を整える できるだけ同じ時間に就寝・起床する 良質な睡眠のためには、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、ブルーライトを避けることが大切です。 また、寝室の環境を整え、毎日同じ時間に就寝・起床するリズムを作ることも効果的です。 一方で、睡眠不足が続くと免疫力が低下し、風邪などの感染症にかかりやすくなります。 就寝前のリラックスタイムを持ち、心身ともにリラックスした状態で眠りにつくよう心がけましょう。 適度な運動習慣を身につける 適度な運動は免疫機能を活性化させ、病気への抵抗力を高めます。 ウォーキングなどの有酸素運動は、血液やリンパ液の循環を促進し、免疫細胞が体内をスムーズに巡る手助けをします。 一日30分程度の軽い運動を習慣にすることで、免疫細胞の働きが向上すると言われています。 ただし、過度な運動はかえってストレスとなり免疫力を低下させる可能性があるため注意が必要です。 自分のペースで無理なく続けられる運動を選び、日常生活に取り入れましょう。 腸内環境を整える 人間の免疫細胞の約7割は腸に集中していると言われており、腸内環境は免疫力に大きく影響します。 善玉菌が優位な腸内環境を保つことで、免疫細胞が効率よく働き、病原体の侵入を防ぐことができます。 発酵食品であるヨーグルトや納豆、キムチなどには善玉菌が豊富に含まれているため、積極的に摂取しましょう。 また、食物繊維は善玉菌のエサとなるため、野菜や海藻、きのこ類などを日々の食事に取り入れることも大切です。 ストレスをためこまない ストレスが長期間続くと、ストレスホルモンの影響で免疫機能が低下することが分かっています。 特に現代社会ではストレスを完全に避けることは難しいため、自分なりのストレス解消法を持つことが大切です。 趣味に没頭する時間を作ったり、自然の中で過ごしたり、好きな音楽を聴くなど、心がリラックスできる活動を日常に取り入れましょう。 また、笑うことも免疫力アップに効果的です。適度な休息とリフレッシュの時間を大切にしましょう。 免疫力が低下しているとどうなる? 免疫力が低下すると、まず風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。さらに重症化するリスクも高まるため、免疫を下げないよう意識をもって生活することが大切です。 免疫力低下の兆候としては、疲れやすさや口内炎、アレルギー症状の悪化などが挙げられます。 免疫力は年齢や生活習慣、ストレスなど様々な要因によって変動します。日常生活の中で意識的に免疫力を高める取り組みが、健康維持には欠かせません。 詳しくは、以下の記事もご覧ください。 簡単に免疫力を上げる方法として免疫細胞療法も選択肢の一つ 簡単に免疫力を上げるなら、日常生活の改善と合わせて免疫細胞療法も検討しましょう。 免疫細胞療法は、人の体が本来持っている免疫力を高め、病気と闘う力を強化する治療法です。 がん治療の手術・抗がん剤・放射線に次ぐ治療法として、大学病院などでの臨床応用も進んでいます。 自分自身の免疫細胞を使用するため副作用のリスクが少なく、体への負担が軽いことが大きな特徴です。 手術・入院も必要としないため、普段の生活を維持しながら免疫力を上げる治療を続けられます。 健康維持や免疫力向上を目指す方の選択肢の一つとなっているため、ぜひご検討ください。 免疫細胞療法について詳しくは、以下をご覧ください。 【まとめ】簡単に免疫力を上げる方法なら生活習慣の改善が重要! 免疫力が低下すると風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるだけでなく、重症化するリスクも高まります。 健康維持のためには、バランスの良い食事や適度な運動、ストレス管理など生活習慣の改善が重要です。 また、より積極的に免疫力を高めたい方には、免疫細胞療法も効果的な選択肢です。 自分自身の免疫細胞を活性化させるこの治療法は副作用が少なく、日常生活を維持しながら受けられます。 日々の生活習慣を見直し、必要に応じて免疫細胞療法も取り入れる選択肢を検討してみましょう。
2020.07.21 -
- 免疫細胞療法
膀胱炎(ぼうこうえん)は、細菌感染が原因で膀胱に炎症が起こる病気で、排尿痛や残尿感などの症状がみられます。 20代の方や女性は膀胱炎を繰り返しやすいため、十分な予防策をとることが大切です。 本記事では、膀胱炎が繰り返し起こりやすい原因について、詳しく解説します。 膀胱炎を繰り返す原因や再発した場合の対処法を確認し、発症した際は自身に合った適切な治療を受けましょう。 20代で膀胱炎を繰り返す原因は?女性に多い理由 20代の方や女性は、以下の3つの理由から膀胱炎を繰り返しやすいとされています。 膀胱炎で炎症が起こる膀胱は、尿道の奥に位置します。 女性は男性に比べて尿道が短く、膀胱に細菌が入りやすいため、膀胱炎のリスクが高まります。 性行為による刺激や接触 膀胱炎を繰り返す原因の1つは、性行為による刺激や接触です。 性行為の際に膀胱につながる尿道口に細菌が入り込むと、膀胱炎を発症する恐れがあります。 膀胱へ細菌が侵入するのを防ぐには、身体を清潔に保つことが大切です。 性行為前にシャワーを浴びたり、手洗いうがいを行ったりして、細菌が侵入するリスクを低減しましょう。 月経による体質の変化 女性は月経による体質の変化により、膀胱炎を繰り返しやすいため注意が必要です。 月経や妊娠に深く関係する女性ホルモンに、エストロゲンがあります。 加齢や生活習慣の乱れによってエストロゲンの分泌量が低下すると、膣内の防御機能も低下し細菌が繁殖しやすくなります。 女性は解剖学的に膣と尿道口が近いため、膣の細菌感染が尿道や膀胱に影響する可能性があり、注意が必要です。 また、おりものシートや生理用ナプキンを長時間変えずに使用していると、膀胱炎のリスクが高まります。 ナプキンを使用する際は、こまめに変えて清潔を保ちましょう。 ストレスや体調不良による免疫力低下 ストレスや体調不良による免疫力の低下は、間接的に膀胱炎を繰り返す原因になるため注意が必要です。 過度なストレスは、全身の器官やホルモンバランスに関係する「自律神経」の働きに影響を与えます。 自律神経の乱れが膀胱炎の再発リスクを高める理由は、ホルモンバランスが崩れたり免疫機能が低下したりするためです。 自律神経が乱れる原因には、ストレスのほかに、寝不足や不規則な食生活が挙げられます。 膀胱炎を繰り返さないように、自身に合ったストレス発散法を見つけ、規則正しい生活を送ることが大切です。 膀胱炎を繰り返しやすい人の特徴チェックリスト 以下のチェックリストを使用し、膀胱炎を繰り返しやすい人の特徴に当てはまっていないかを確認しましょう。 トイレを我慢することが多い 水分摂取量が少ない ストレスを溜めやすい 寝不足のことが多い 下腹部を冷やしやすい 不規則な食生活を送っている 性行為の頻度が高い おりものシートや生理用ナプキンをあまり変えない トイレットペーパーで拭く際に、後ろから前へ拭く 水分摂取量が増えると、排尿回数も増え、尿道や膀胱への細菌侵入を防げる可能性が高まります。 トイレを我慢してしまう人は排尿回数が少ないため、尿路に細菌が付着しやすく膀胱炎を繰り返す恐れがあります。 過度なストレスや寝不足は、膀胱炎を繰り返す原因の1つである免疫力低下につながるため、規則正しい生活を心がけることが大切です。 膀胱炎中にやってはいけないこと 膀胱炎になってしまった際は、以下の行動をとらないように注意しましょう。 性行為 疲れやストレスを溜める トイレを我慢する 下腹部を冷やす 刺激物を摂取する 自己判断で治療する 膀胱炎は細菌感染が原因のため、抗生剤で治療を行うのが一般的です。 抗生剤治療と並行して、生活習慣の見直しやセルフケアを行うことで、症状の改善が目指せます。 膀胱炎を発症した際の対処法 膀胱炎を発症した際は、以下の3つの対処法を取ることが大切です。 水分を多くとる 排尿を我慢しない 局所を清潔にする 膀胱や尿道に細菌が繁殖しないように生活習慣を見直し、膀胱炎の再発を防ぎましょう。 水分を多くとる 膀胱炎を発症した際は、水分を多くとることが重要です。 水分を多く摂取すると、排尿回数が増え、膀胱に停滞している雑菌を体外に排出できます。 膀胱炎を繰り返しやすい人は、普段より多く水分を摂取し、こまめにトイレに行くことを心がけましょう。 排尿を我慢しない 膀胱炎になったときは、排尿を我慢しないことが大切です。 日常的に排尿を我慢してしまう人は、膀胱の機能が低下し、残尿量が増える恐れがあります。 残尿量が増えると、膀胱内に雑菌を多く含む尿が溜まってしまうため、細菌が繁殖しやすくなります。 尿意がない場合でも、決まった時間にトイレへ行ったり、トイレの前を通りかかったら行ったりするように工夫しましょう。 局所を清潔にする 膀胱炎になった際は、局所を清潔に保つと、症状の悪化を防げる可能性があります。 局所の清潔を保つ方法は、以下のとおりです。 おりものシートや生理用ナプキンをこまめに変える 定期的にトイレへ行く 性行為は控える シャワーや入浴で身体を綺麗にする 膀胱に雑菌が繁殖しないように、衛生面に注意することが大切です。 膀胱炎を繰り返す20代におすすめの予防策 20代の方や女性など、膀胱炎を繰り返しやすい特徴に当てはまっている人は、以下の予防策をとることがおすすめです。 睡眠を十分にとる ストレスや疲労を溜めない 栄養バランスの良い食事を摂取する 水分摂取を習慣化する 再生医療で免疫力を改善する 生活習慣を改善したり、免疫力を高い状態で維持したりすると、膀胱炎の再発防止につながります。 免疫力の向上で繰り返す膀胱炎を予防したいと考えている方には、再生医療による治療がおすすめです。 再生医療とは、患者様自身から採取した免疫細胞を培養し、増殖・活性化させてから点滴で体内に戻す治療法です。 生活習慣を改善しても膀胱炎を繰り返してしまう人や、免疫機能の向上を目指したい方は、再生医療による治療をご検討ください。 【まとめ】膀胱炎を繰り返す20代の人は免疫力の低下に要注意 膀胱炎は、性行為による接触や月経による体質の変化などによって繰り返し発症しやすいため注意が必要です。 膀胱炎は膀胱の細菌感染によって発症し、20代の若い年齢であっても症状を繰り返すことが多いのが特徴です。 生活習慣を見直し、免疫力を高めることで再発予防に努めましょう。 免疫力を高める方法の1つに、再生医療による治療があります。 繰り返す膀胱炎や免疫力の低下でお悩みの方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2020.07.20 -
- ひざ関節
- 再生治療
畑仕事で膝が痛くなる!放置すると更に悪くなる!?その原因と対策、治療法 畑仕事をしていると膝が痛い、立ち上がりやしゃがむときにつらい…というようなことはありませんか? 「年のせいかな?」「年も年だから仕方がない!」などと、膝が痛いのに畑仕事を頑張り、病院に行かないままでいると、どんどん症状が悪化してしまうかもしれません。今回は、「畑仕事をしていると膝が痛い」という症状が出る場合、その原因や対処法について紹介します。 畑仕事をしていると膝が痛いのはなぜ? 畑仕事をしているとき膝が痛い場合、「畑仕事そのものが膝の痛みの原因なのかな?」と思う人もいるかもしれません。しかし、「膝が痛い」という症状が出る原因は、畑仕事に限ったことではなく、いろいろあります。 膝が痛い症状の原因とは? 膝に限らず、関節は加齢によって痛みが出やすくなります。特に膝の関節は、日常生活の中で歩くだけでも負担がかかっていますから、年齢を重ねると「膝が痛い」という症状を訴える人もたくさんいます。 畑仕事を長年続けてきたという人の場合、さらに膝には大きな負担がかかっています。畑仕事では重いものを持ったり、腰をかがめて中腰になったり、同じ姿勢のままでいることも多い仕事です。また、頻繁な屈伸運動が膝に負担をかけるので、膝が痛みやすくなるのです。 膝の痛みの原因は医療機関で診断してもらいましょう! 痛みがあるのに我慢をしていてはいけません。畑仕事をしていて膝が痛いのであれば、医療機関を受診し、診察を受けてください。そうすることで、痛みの原因が分かります。 痛みの原因が分かれば、治療法も見つかりますから、つらい痛みを改善できるでしょう。 畑仕事で膝が痛い…畑仕事のやり方を見直そう! 畑仕事をすると膝が痛いという場合は、畑仕事のやり方を見直すことで、症状が緩和できることもあります。例えば、畑仕事をおこなう姿勢や履いている靴を見直し、物を持ち上げるときに立ったまま持ち上げようとせずゆっくりとしゃがんで持ち上げるようにするなどです。 あなたに合ったサイズの靴を履き、足全体をサポートする靴にすることで膝や股関節への負担が軽くなります。クッション性の高い中敷きも敷くようにすると、さらに足にかかる負担が軽くなるでしょう。 畑仕事をすると膝が痛い!治療法は? 膝の痛みの原因はさまざまですが、軽度であれば安静にする、運動療法をするなどによって痛みの緩和ができることもあります。病院を受診し、膝の痛みの原因が関節周辺の筋力不足のせいだと言われたら、筋力トレーニングやマッサージ、ストレッチをおこないましょう。 筋肉をつけることによって、筋肉が関節をサポートするので痛みが軽減します。ただし、急に過度の筋力トレーニングを行うと逆効果になってしまうため、少しつらいかな、という程度の筋力トレーニングを毎日継続して行うようにしてください。 トレーニング方法についても、医療機関の医師などに指導を受けると良いでしょう。 手術を検討しなければならないことも… 「畑仕事をすると膝が痛いのは、きっと年のせい…」などと思って頑張りすぎてしまうと、関節に変形や軟骨のすり減りが起きてしまうことがあります。一度生じた損傷は自然治癒することはほぼないので、医師の指導の下、運動療法や薬物療法をおこなうだけでなく、外科的手術を検討しなければならなくなることもあります。 膝が痛いとき…再生医療という選択肢もある! 近年、注目を集めている再生医療によって、関節の痛みを軽減する効果が期待できます。 再生医療では、自身の細胞を用いて関節の修復を図るため、副作用のリスクも少なく、身体にも大きな負担がかかりません。また、手術に比べると治療期間も短期間で済むというメリットもあります。 再生医療に興味のある人は、専門のクリニックでご相談ください。 まとめ・畑仕事で膝が痛くなる!放置すると更に悪くなる!?その原因と対策、治療法 畑仕事をすると膝が痛い…というのは、単に年のせいではない可能性があります。ですから、痛みは我慢せず、早めに医療機関を受診し、痛みの原因を診断してもらいましょう。そうすることで、痛みを緩和できる可能性が高くなります。 また、膝の痛みを改善するための方法として、再生医療という治療法も選択できます。再生医療については、どこの医療機関でも受けられるというものではないので、専門のクリニックでご相談くださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2020.07.20 -
- 再生治療
立ち仕事をしていると、股関節に痛みを感じる人もいるでしょう。 しかし股関節の痛みは軽視してはいけません。放置すると、進行性の疾患や慢性的な痛みにつながる可能性があるため、注意が必要です。 この記事では、立ち仕事が股関節に与える影響や、関連する疾患について詳しく解説します。痛みを予防・緩和する方法や治療法についても、医療的な視点からお伝えします。どうぞ最後までご覧ください。 立ち仕事が原因で股関節が痛いのはどんな病気? 股関節は、体重を支えるだけでなく、「立つ」「歩く」「座る」など日常生活の基本動作を司る要となっている関節です。 立ち仕事は股関節に過度な負担がかかるので「変形性股関節症」になりやすいと考えられています。 股関節には軟骨があり、この病気になると軟骨が少しずつすり減ってしまいます。そのため、股関節に痛みが生じたり、歩行障害が現れることもあるので注意が必要です。 立ち仕事だけでなく、肥満や股関節に負担のかかるスポーツも、この病気になりやすいです。 変形性股関節症の症状 変形性股関節症は、初めは軽い痛みや違和感が現れますが、進行するにつれて日常生活に大きな支障が出てきます。代表的な症状は、以下の通りです。 立ち上がったり、歩き始めた時に足の付け根が痛む 爪を切ろうと前屈みになると股関節に痛みを感じる 和式トイレから立ち上がれない 長時間正座ができなくなる 長時間歩くのが辛くなる 車やバスに乗り降りする際に杖や手すりが必要になる お尻や太ももに痛みが出る 足の長さに左右差が出てくる 症状がある場合は早めに専門医を受診し、適切な治療を受けましょう。早めの対応が症状の進行を防ぎます。 股関節の痛みを防止するために心掛けること4選 関節の痛みを防止するには、以下の4項目を意識しましょう。 1.体重管理 体重の増加は、股関節への負担をさらに大きくします。自分の適正体重を保つようにしましょう。 2.適度な運動 股関節の可動域を広げる運動は、血流を良くします。無理のない程度に行うのがポイントです。痛みが強いときは、運動を控えましょう。 3.冷えに注意 腰回りが冷えると、股関節の痛みも増強します。暖かい服装で過ごし、入浴はシャワーだけで終わらせず、湯船につかる習慣をつけましょう。 4.生活スタイルの改善 股関節への負担が少ない、ベッドや椅子での生活がおすすめです。 股関節の痛みを緩和する治療法 股関節の痛みを緩和する治療法には、主に3つあります。ここからは、それぞれの治療法について説明します。 1.薬物療法 痛み止めの薬を服用します。股関節の痛みを緩和する治療で、根本的な治療ではありません。 2.運動療法 適度な運動により股関節のまわりの筋肉を強化し、股関節の変形の進行を抑える療法です。 適切ではない運動は痛みを増強させるので、医師や理学療法士の指導のもとにストレッチなどを行います。 3.手術療法 症状の改善がみられない場合は手術を検討する場合もあります。手術は2種類あり、症状が比較的軽度、かつ若年層には自分の骨を活用する骨切り術が検討されます。関節の変形が進んでいる段階であれば人工股関節手術を選択します。 立ち仕事による股関節の痛みでお悩みの方からよくある質問 立ち仕事における股関節の痛みに悩む方へ、股関節に効くストレッチや、変形性股関節症で歩くべきかどうか、股関節に負担をかけない立ち方について解説します。 立ち仕事向けの股関節に効くストレッチは? 立ち仕事向けの股関節に効く簡単にできるストレッチは、股関節周りの筋肉をほぐす「股関節回し」や、太もも前面を伸ばす「大腿四頭筋ストレッチ」がおすすめです。 立った状態でできる「股関節回し」のストレッチ方法をご紹介します。 背筋を真っ直ぐにして、片足立ちになります 股関節を軸に、上げた脚の膝で円を描くように10回ほどゆっくり回します 10回終了したら、逆の脚も同じようにおこないます 「股関節回し」は立った状態でも行えるため、仕事の合間に無理なく取り入れられます。日常的にストレッチを続けると、股関節の柔軟性が高まり、痛みの軽減や予防に効果的です。習慣化して、股関節の健康を保ちましょう。 変形性股関節症は歩いた方が良いですか? 変形性股関節症のリハビリは、股関節に負担をかけない範囲でのゆっくりとした歩行が効果的です。無理のない速度で歩くと筋力を維持し、関節の柔軟性を保てます。 ただし、速く歩くと股関節に負担がかかりやすいため、自分のペースを守るのが大切です。最初は短い距離から始め、慣れてきたら少しずつ時間や距離を延ばすようにしましょう。 また、必要に応じてサポーターや杖を使用するのも有効です。 股関節に負担をかけない立ち方は? 股関節に優しい立ち方は、足で踏ん張るのではなく、頭からまっすぐに伸びるように立つことです。股関節の痛みを抱えると、立ち上がるときに体を前に倒してしまいますが、余計な負担をかけてしまいます。 背筋を伸ばし、頭が真上に引っ張られるイメージで立つと、股関節にかかる負担が軽減され、立ち上がる動作が楽になります。 また、立つときは足を肩幅に開き、重心を均等に保つのもポイントです。 変形性股関節症で立ち仕事がつらい場合は再生医療を検討ください 立ち仕事により股関節に痛みが生じる方は、変形性股関節症が考えられます。症状が悪化する前に、予防や自分に合った治療法を選ぶのが大切です。 また、近年は再生医療による治療も選択できます。再生医療はスポーツ医療でも多く用いられており、負担や、副作用が少ないため、注目を集めています。 変形性股関節症の治療のひとつとして、再生医療を検討してみてください。
2020.07.19 -
- 再生治療
- 肝疾患
- 幹細胞治療
脂肪肝は肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態で、放置すると肝炎・肝硬変・肝がんへと進行するリスクもあります。 しかし、食事・運動・生活習慣を見直して対策することで、十分に改善が期待できます。 この記事では、肝脂肪に対する対策方法を解説しています。 脂肪肝と診断される数値の目安も紹介していますので、ご自身の数値や生活に不安のある方は、ぜひ最後までご覧ください。 脂肪肝の対策法を紹介!食事・運動・生活習慣の改善が大切 脂肪肝については、以下のような対策法があります。 食事改善 運動習慣 生活習慣 これらの対策を習慣づけることで、脂肪肝の発症リスクを抑えられる可能性があるため、参考にしてください。 【食事改善】糖質・脂質の摂り方を見直し、バランスの良い食事へ 脂肪肝は肝細胞に脂肪が異常に多く蓄積した状態で、脂質の大部分は中性脂肪のため、糖質や脂質など日常的に摂取する食事の見直しが必要です。 お菓子やジュースなどは糖質が多く、特に砂糖は消化・吸収がされやすいため、中性脂肪として肝臓にたまりやすくなります。 野菜や海藻類、キノコ類などの食物繊維は、腸からの糖質や脂質の吸収を遅らせる働きがあるため、積極的に摂取することが大切です。 また、納豆や牛乳、若鶏のささみなど、良質なたんぱく質を含む食品も摂取することで、バランスの良い食事を心がけましょう。 食事方法については以下の動画でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 【運動習慣】有酸素運動と筋トレなどの運動を無理なく続ける 脂肪肝対策として、ウォーキングや自転車など有酸素運動や、筋トレなど、日常的に運動習慣を身につけることも大切です。 有酸素運動は体内の中性脂肪を燃焼するため、肝臓の脂肪が減りやすくなります。 また、筋肉を増やすことは基礎代謝が上がることで、脂肪が燃焼しやすくなります。 スクワットや腕立て伏せ、腹筋運動など、無理のない範囲内で継続することが大切です。 【生活習慣】禁酒・節酒と睡眠・ストレス管理も大切 食事の見直しや、継続的な運動習慣も重要ですが、お酒の過剰摂取や睡眠不足、ストレスなども脂肪肝のリスクが高くなります。 お酒の過剰摂取はアルコールを分解する過程で肝臓の働きが低下することにより、脂肪が溜まりやすくなります。 また、不眠症や睡眠の質が下がる睡眠時無呼吸症候群は脂肪肝のリスクが高くなる可能性があるため、注意が必要です。 食事の見直しや運動を習慣づけ、健康な身体を作り上げることで、ストレスの軽減にもつながります。 さらに、禁酒や節酒などお酒の量を見直すことも、脂肪肝を含む生活習慣病の予防・改善に効果的です。 脂肪肝と診断される数値の目安を正しく理解しよう 脂肪肝と診断された方や健康診断の結果を見て不安に思っている方は、血液検査の数値を正しく理解することが大切です。 健康診断(血液検査)の結果が手元にある場合は、リストに掲載されている項目の中から「AST」「ALT」という項目を探してください。 AST(GOT):基準値7~38IU/L ALT(GPT):基準値4~44IU/L 上記の数値を越えている場合、疑われる病気の1つとして「脂肪肝」が挙げられます。 ただし、数値の上昇はウイルス性肝炎や肝硬変、薬剤性肝障害など他の肝疾患の可能性もあるため、自己判断せず医師の診断を受けることが重要です。 また、脂肪肝とは直接関係しない数値ですが「BMI(体格指数)」という数値も重要な指標の一つです。 自分の数値を把握するためにも、以下の計算式を使って、現在のBMIを一度チェックしてみましょう。 BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)² 一般的に、BMIが25以上の場合は「肥満」※と判定され、脂肪肝のリスクが高まるといわれています。 ※参照:J-Stage「肥満と炎症」 脂肪肝が進行した場合は、再生医療も治療の選択肢の一つ 脂肪肝の状態をそのままにすると、「肝硬変」や「肝臓がん」といった状態に進行する可能性があり、場合によっては命に関わることもあります。 しかし、近年では再生医療という選択肢があり、再生医療は「幹細胞」を利用することで、脂肪が原因による肝機能低下の改善が期待できます。 治療効果には個人差がありますが、機能が低下した肝臓の回復を目指せるという点で、再生医療は検討に値する選択肢の一つと言えるでしょう。 【まとめ】脂肪肝は早めの対策が大切!まずは医師に相談して自分に合った治療法を始めよう 脂肪肝は血液検査の数値を参考にできますが、自覚症状は目立つものではなく、気づかないうちに症状が大きく進行している可能性があります。 定期的に健康診断を受けて、肝臓の数値を確認して、数値が気になる方は医師に相談するなど、早めの対策を行うことが大切です。 近年では、再生医療という治療法が選択肢としてあります。再生医療は自身の幹細胞を用いて肝臓機能を改善を目指し、再生を目指す治療法で、副作用や身体への負担も軽減される可能性があります。 自分に合った治療法を見つけるためにも、まずは医師に相談し、脂肪肝の症例や再生医療の詳細について知識を深めておきましょう。 以下のページも参考にしてみてください。
2020.07.18 -
- 免疫細胞療法
「治ったと思ったのに、また帯状疱疹が出てきた……」 繰り返し発症する帯状疱疹にお悩みの方は多いのではないでしょうか。 免疫力の低下は、帯状疱疹がすぐ再発する原因の一つです。 この記事では、帯状疱疹がすぐ再発する原因や、再発を防ぐための対処法を解説します。 効果的に帯状疱疹の再発予防ができる治療法として、再生医療の免疫細胞療法も紹介しますので参考にしてください。 帯状疱疹とは? 帯状疱疹は、感染した水ぼうそうのウイルスが再び活性化して、痛みを伴う赤い湿疹が帯状に生じる皮膚の疾患です。 過去に水ぼうそうにかかって治癒しても、ウイルスは休眠状態で脊髄や脳の神経細胞に潜伏します。 加齢や疲労、病気、ストレスなどが原因で免疫機能が低下すると、休眠状態だったウイルスは神経に沿って再び活性化し、神経に炎症を引き起こします。 帯状疱疹を発症した際の一般的な経過は、以下の通りです。 1.身体の左右どちらかに沿って皮膚の違和感や痛み、かゆみを感じる 2.痛みや違和感があった場所にわずかな盛り上がりや小さなぶつぶつ(発疹)が現れる 3.発疹が水ぶくれになって帯状に広がり、強く痛むことがある 4.水ぶくれが破れ、かさぶたになり症状が治まる 帯状疱疹の発疹は、じっとしていても日常生活に支障をきたすほどの強い痛みを伴う可能性があります。 症状が重くなる前に、早めに皮膚科や内科などの医療機関を受診しましょう。 帯状疱疹がすぐ再発してしまう原因 帯状疱疹がすぐ再発してしまう原因として、免疫力の低下が挙げられます。 以前、水ぼうそうに感染した方が加齢や疲労、ストレスなどによって免疫力が低下すると、潜伏していた水ぼうそうのウイルスが再び活性化して、帯状疱疹がすぐ再発する可能性があります。 再発しやすい人の特徴 どれくらいの確率で再発する? この項目では、再発しやすい人の特徴や再発する確率を解説します。 再発しやすい人の特徴 帯状疱疹が再発しやすい人の特徴を、以下にまとめました。 50歳以上 女性 高齢者 妊婦 がん患者 免疫抑制剤を使用している方 帯状疱疹の痛みが30日以上続いた方 一般的に、50歳以上の女性は帯状疱疹が再発しやすい※とされています。 ※出典:Pubmed「帯状疱疹と再発性帯状疱疹」 また、高齢者や妊婦、がん患者、免疫抑制剤を使用している方は、免疫力が低下しやすいので再発しやすい傾向にあります。 帯状疱疹の痛みが30日以上続いた方は、再発するリスクが高い※という研究結果があるため、症状が1カ月以上続いた方は注意が必要です。 ※出典:Pubmed「帯状疱疹の再発率とその危険因子」 どれくらいの確率で再発する? 帯状疱疹は、発症後に免疫がつくため2回以上再発する確率は、6%未満です。※ ※出典:MSDマニュアル「帯状疱疹」 しかし、免疫力が低下しているとすぐに再発する可能性もあります。 とくに、50代以上の女性や高齢者、ストレスの多い生活をしている方は、免疫力が低下しやすいため注意が必要です。 帯状疱疹の再発を防ぐために、バランスの良い食事や適度な運動を心がけ、免疫力向上を目指しましょう。 帯状疱疹になったときの治療法 帯状疱疹の治療には抗ウイルス薬や鎮痛薬の使用が一般的です。 抗ウイルス薬:ウイルスの増殖を抑える 鎮痛剤:非ステロイド系の抗炎症薬や鎮痛剤で痛みを緩和する ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬は、投与が遅いと効果が見込めない可能性があるため、水疱が出てから3日以内に服用する必要があります。 帯状疱疹が疑われる際は、早めに医療機関を受診しましょう。 しかし、抗ウイルス薬は脊髄や脳の神経細胞に潜伏しているウイルスの駆除はできません。 そのため、免疫力を高めてウイルスの活性化を防ぐのが、帯状疱疹の再発防止につながります。 帯状疱疹の再発を防ぐには免疫力を低下させないことが重要 帯状疱疹の再発を防ぐには、免疫力を低下させないことが重要です。 食事や睡眠などの生活習慣を見直す 運動習慣を身につける 50歳以上の方は帯状疱疹ワクチンの接種も予防法として有効です。 しかし、予防接種だけでは帯状疱疹を完全に防げないので、生活習慣も併せて見直しましょう。 食事や睡眠などの生活習慣を見直す 免疫力を上げるために、食事や睡眠などの生活習慣を見直しましょう。 具体的な内容を、下記にまとめました。 充分な睡眠:7~8時間の質の良い睡眠を取る バランスの良い食事:野菜や良質なたんぱく質を含む食事を摂る ストレスの管理:瞑想やヨガ、趣味を楽しむ 睡眠不足になると、自律神経が乱れて免疫機能に悪い影響を与えたり、ウイルスや細菌と戦う役割である免疫細胞の機能が低下したりします。 夕食以降のカフェインや飲酒を避け、室温や照明の調整をすることは、睡眠の質を上げるのに効果的です。 また、発酵食品や食物繊維が豊富な食品は、免疫力を向上させる効果が期待できます。 ウイルスや細菌などと戦う役割を持つ免疫細胞は、たんぱく質から作られているので、卵や肉類、魚介類も積極的に摂取しましょう。 運動習慣を身につける 免疫力を上げるために、運動の習慣を身につけるのも効果的です。 適度な運動は、血流やリンパの流れが良くなり体温を高める働きがあるため、免疫力向上につながります。 有酸素運動を週5日以上行っている人は、週1日以下の人と比べて、風邪の発症日数が少ない※ことがわかっています。 ※出典:Pubmed「身体的に健康で活動的な成人では上気道感染症が減少する」 以下のような有酸素運動を週150時間程度を目安に生活に取り入れるのがおすすめです。 ウォーキング ジョギング 水泳 サイクリング 激しい運動はストレスになってしまい免疫力の低下を招くリスクがあるので、無理のない範囲で行いましょう。 帯状疱疹の再発防止には免疫細胞療法も選択肢の一つ 帯状疱疹の再発防止には、免疫力を低下させないだけでなく、再生医療による免疫細胞療法で免疫力を上げるのも選択肢の一つです。 免疫細胞療法とは、患者さまの血液から取り出して培養した免疫細胞を点滴で戻すことで、免疫力を高める治療法です。 免疫細胞療法の治療は採血や点滴のみなので、入院や手術の必要はありません。 帯状疱疹の再発防止に役立つ新しい治療法として注目されています。 免疫力の低下によって、すぐ再発してしまう帯状疱疹にお悩みの方は、当院(リペアセルクリニック)までお気軽にご相談ください。 【まとめ】帯状疱疹の再発を繰り返す方には免疫細胞療法がおすすめ 帯状疱疹がすぐ再発する原因は主に免疫力の低下です。 帯状疱疹の再発率は6%未満と低い水準ですが、免疫力が低い方はすぐに再発する可能性があります。 食事や睡眠、運動の習慣を見直して免疫力を高め、帯状疱疹の再発防止を目指しましょう。 より免疫力を高めるには、生活習慣の改善と合わせて再生医療による免疫細胞療法もご検討ください。 免疫細胞療法についてのご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
2020.07.17 -
- 再生治療
股関節の痛みは日常生活に支障をきたします。とくに足をあげる際に痛みを伴う場合は立ち上がる、歩く、階段を上るなどの日常的な動作がつらくなるでしょう。 足を上げると股関節が痛い場合は、変形性股関節症や大腿骨近位部の骨折、股関節の使いすぎなどが考えられます。 この記事では、股関節の痛みが起こるメカニズムや具体的な対処法について、わかりやすく解説します。 自分の痛みがどのような原因によるものかを一緒に確認してみましょう。 この記事を読むとわかること 股関節痛の症状 股関節の痛みが強い場合の対処方法 足を上げると股関節が痛いときの自分でできる対処法 股関節痛の症状 股関節は足の付け根を曲げたり、長い時間体重がかかると負担が大きくなります。 股関節痛の主な症状は下記の通りです。 股関節痛の主な症状 長時間立ったり歩いたりすると股関節に痛みを感じる 足の爪が切りにくい 靴下が履きにくくなる 足を上げると股関節が痛い原因 股関節が痛む原因を下記の表にまとめました。 病名など 原因 症状 特徴 変形性股関節症 股関節の軟骨部分のすり減り 長時間の歩行や立ち仕事の後に痛みを感じやすい 中高年の女性に多い 大腿骨近位部骨折 脚の付け根の部分が骨折 痛みのある方の足に体重をかけられないほどの痛み 高齢者は軽い転倒でも骨折する場合がある 股関節唇損傷 骨盤に大腿骨がはまっている部分の軟骨に傷ができる 股関節の痛み 変形性股関節症の前段階ともいわれる 股関節の使いすぎ 股関節に疲労がたまり炎症が起こる 股関節の違和感や痛み 股関節を酷使するスポーツをする方や姿勢が悪い方に多い 靭帯や筋肉の損傷 無理な体勢や事故によるストレス 股関節の違和感や痛み 事故にあった方やスポーツをする方は注意 それぞれ詳しくみていきましょう。 変形性股関節症 変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り関節が変形する病気です。股関節の痛みや動かしづらさが主な症状で、とくに中高年の女性に多くみられます。原因は加齢による関節軟骨のすりへり、肥満による関節への負担、うまれつきや事故などの外傷です。 初期には長時間の歩行や立ち仕事の後に痛みを感じやすくなり、進行すると安静時や就寝時にも痛みが現れます。もっとひどくなると、しゃがんだり、足を大きく開いたりなどの動作ができません。 症状が軽い場合は運動療法や生活習慣の改善、痛み止めの内服など保存療法が中心ですが、重度の場合は人工関節を入れる手術をおこないます。 予防には適度な運動が効果的ですが、股関節に大きな負担をかけないように心がけてください。 大腿骨近位部骨折 大腿骨近位部骨折は、脚の付け根の部分に発生する骨折です。 骨粗しょう症が原因で骨が弱くなっている高齢者に多く、転倒や軽い衝撃でも簡単に骨折しかねません。若い人はスポーツや事故などで骨折するケースもあります。股関節を構成している大腿骨は、身体のバランスや歩行にとって重要な役割を担っているだけに生活に大きく影響しかねません。 症状は、股関節周辺の強い痛みです。痛みのある方の足に体重をかけられず歩行困難になります。基本的には手術が必要なため、歩くのも困難な場合は早急に医療機関を受診しましょう。 股関節唇損傷 股関節唇(こかんせつしん)損傷は、骨盤に大腿骨がはまっている部分の軟骨に傷ができる状態をいいます。大腿骨の上の方は丸い頭のような形で、股関節唇(軟骨)が覆っています。 股関節唇は関節のクッションの役割をしていて、大腿骨と骨盤を衝撃から守っています。そのため、股関節唇に損傷ができると痛みが出たり、股関節が安定しません。 変形性股関節症の前段階ともいわれています。 股関節の使いすぎ スポーツなどで股関節にストレスがかかる状態が続くと、股関節に疲労がたまり炎症を起こします。股関節はすべてのスポーツでよく使用する関節であり、継続的に負担のかかりやすい場所です。股関節に違和感をおぼえたら休息をとりましょう。 正しい姿勢でない場合にも股関節に余分な負荷がかかるため、痛みが生じます。正しい姿勢を意識して過ごしましょう。 靭帯や筋肉の損傷 股関節の周りには大きな靭帯や筋肉があります。無理な体勢で負荷がかかったり、事故などで強い力が加わると靭帯や筋肉の損傷につながります。 運動の前はかならずストレッチしましょう。ストレッチを行わずに運動してしまうと、靭帯や筋肉の損傷を起こし、痛みにつながってしまいます。 股関節の痛みが強い場合は早急に医療機関へ 地面に足がつけられないほどの強い痛みや、熱をもっていたり腫れていたりする場合は早めに医療機関を受診しましょう。 手術など医療的なケアが必要な可能性があります。 医療機関で行う検査 足を上げると股関節が痛む場合は整形外科の受診がおすすめです。 整形外科で行う検査 レントゲン 超音波 MRI 股関節は筋肉に囲まれた深い場所に位置しているため、水のたまり具合や腫れを触って確認できません。レントゲンで判断できない場合は超音波やMRIで詳しく検査します。 医療機関の治療 足を上げると股関節が痛む場合の治療法は症状によって異なります。 主な治療方法を下記の表にまとめました。 症状 治療法 変形性股関節症 水泳などの運動 装具の使用 患部を温める 湿布や軟膏で炎症を抑える 手術 大腿骨近位部骨折 人工関節や自分の骨を接合する手術 股関節唇損傷 安静 ステロイド注射 手術で損傷した部位を修復 また、上記以外の治療法として再生医療があります。再生医療は、幹細胞を活用して損傷した軟骨や組織を修復・再生し、痛みや機能障害を改善する治療法です。手術を回避できる可能性が高く、体へ大きな負担をかけずに治療ができます。 足を上げると股関節が痛いときの対処法 股関節が痛いと日常生活に大きく影響します。 痛みが強いときは受診するのが一番ですが、自分でできる対処法について解説します。 自分でできる対処法.1 股関節周囲の筋肉を強化する 股関節周囲の筋肉を鍛えると支える力が大きくなるため関節の負担も減り、痛みの緩和が期待できます。 おすすめのトレーニングを紹介しますので、無理のない範囲で試してみてください。 外旋筋群のトレーニング ※画像あります 外旋筋群のトレーニング手順 1.横を向いて寝転ぶ 2.両膝を90度に曲げ体を安定させ、かかとを付ける 3.股関節を45度開く 4.股関節を閉じる ※3と4を繰り返す おしりの深い部分にある筋肉を鍛えるトレーニングです。骨盤の下方と股関節をつなぐ役割をしています。 膝の力で行うと太もものトレーニングになるので、脚の付け根から動かすイメージで行いましょう。 また、骨盤が後ろに倒れないようにすると効果的です。 中殿筋と小殿筋のトレーニング 中殿筋と小殿筋のトレーニング手順 1.横になる 2.下の脚を少し曲げる 3.上の足は後ろ側へ上げる 中殿筋と小殿筋も骨盤と股関節をつなぐ役割を果たしています。 膝を伸ばすと、さらに効率よくトレーニングできます。 自分でできる対処法.2 トイレは洋式、正座ではなく椅子に座る 股関節を大きく屈曲する必要のある和式トイレや正座などの行動は、股関節への負担が増します。 負担軽減のために、洋式トイレや椅子を使用するようにしましょう。 自分でできる対処法.3 水中で運動する 水中は浮力が生じるため関節の負担も少なくなります。股関節周囲の筋肉強化のためにプール内での歩行なども効果的です。 自分でできる対処法.4 体を冷やさない 体が冷えると血流が悪くなり筋肉がかたくなります。股関節の可動域が狭くなったり痛みがでたりなど、ケガをしやすい状態になりかねません。具体的な温め方は下記の通りです。 股関節の温め方 ホットパックで15~20分温める カイロを股関節の前後に貼る 40度前後のお湯に15分程度浸かる 軽いストレッチを行う とくに、入浴は全身の筋肉が温まり血行が促進されるのでおすすめです。 まとめ 股関節の痛みは、放置していると日常生活に影響を及ぼす可能性があります。 痛みの原因を理解し適切な対処をすれば、症状の改善や予防が可能です。すでに痛みが強い場合は、早急に専門医の診察を受けましょう。 当院では、再生医療を取り扱っています。再生医療は幹細胞を用いて損傷した軟骨や組織を修復・再生し、痛みや機能の改善を目指す先進的な治療法です。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
2020.07.16 -
- 免疫細胞療法
過度な飲酒は、免疫力の低下を招くといわれています。お酒により免疫力が低下すると、病気の発症リスクが高まるため注意が必要です。 そこで本記事では、アルコール(お酒)が免疫力低下の原因になる理由・メカニズムについて解説します。 最後までご覧いただき、お酒で免疫力低下を起こさないように生活習慣を見直しましょう。 この記事を読むとわかること お酒が免疫力低下を招くメカニズム 過度な飲酒が招く疾患 1日の飲酒量の目安 アルコールで免疫力低下を招かないためにできること お酒が免疫力低下を招くのはなぜ? お酒が免疫力低下を招く理由は、以下の3つです。 血中アルコール濃度が高まるとNK細胞の働きが弱まる マクロファージの機能が低下する アセトアルデヒドが増加する 過度な飲酒が健康上に与える悪影響は多いため、飲みすぎには注意が必要です。 血中アルコール濃度が高まるとNK細胞の働きが弱まる お酒を飲んで血中アルコール濃度が高まると、NK細胞の働きが弱まります。NK(ナチュラルキラー)細胞は、生まれつき備わっている自然免疫の重要な役割を担うリンパ球の一種で、異常細胞を攻撃する免疫細胞です。 過度な飲酒により血中アルコール濃度が一定値以上に達すると、NK細胞の活性度合いが低くなると考えられています。 マクロファージの機能が低下する 過度にお酒を飲むと免疫力が低下する理由は、マクロファージの機能が低下するためです。マクロファージは白血球の1種で、細菌やウイルスなどの異物を分解する貪食作用を持ちます。 マクロファージが正常に機能しなければ、体内に入ってしまった異物を排除できなくなります。お酒に含まれるアルコールは、免疫細胞の働きを阻害するため、過度な飲酒は控えましょう。 アセトアルデヒドが増加する お酒が免疫力低下を招く理由の1つに、アセトアルデヒドの増加があります。お酒を飲むと、体内でアルコールが分解されて有害な物質のアセトアルデヒドが作られます。アセトアルデヒドは体にとって毒性があり、細胞にダメージを与えます。 免疫システムはアセトアルデヒドを排除しようと働きますが、量が多すぎると免疫細胞に負担がかかり、結果的に免疫力が下がってしまいます。また、アセトアルデヒドが増えると活性酸素も増加するため、細胞がさらに傷つき免疫力の低下に拍車をかけてしまいます。 過度な飲酒が招く疾患とは? 過度な飲酒を続けると、下記の疾患を招きます。 急性アルコール中毒 肝炎や肝硬変など肝臓の疾患 アルコール依存症 認知症 がん 痛風 糖尿病 アルコールの過剰摂取は直接的に病気の発症リスクを高めたり、間接的に関与したりする場合があるため注意が必要です。 1日の飲酒量の目安は? 厚生労働省によると、1日の飲酒量の目安は純アルコールで約20g程度※とされています。 ※出典:厚生労働省「アルコール」 以下は1日のアルコール摂取量の目安を示した表です。 お酒の種類 純アルコール量 ビール中瓶1本(500ml) 20g 清酒1合(180ml) 22g ウイスキー(60ml) 20g 焼酎35度1/2合(90ml) 25g ワイン2杯(240ml) 24g 1日当たりのアルコール摂取量が増加するにつれ、死亡率も上昇するという研究結果があります。過度な飲酒を長期間にわたって続けていると、アルコール依存症を発症するリスクもあるため、適度な飲酒量を心がけましょう。 アルコールで免疫力低下を招かないためにできることはある? アルコールで免疫力低下を招かないためには、過度な飲酒を控えるほか、生活習慣の見直しも重要です。 飲酒量を抑える ストレスを溜めない 十分な睡眠をとる ほどよく運動をする 上記を意識して過ごせば、免疫力の低下を抑えられます。 免疫力が低下すると病気の発症リスクが高まるため、生活習慣を見直し免疫力をつけましょう。 免疫低下を改善するなら免疫細胞療法を受けることを検討しよう お酒を飲み過ぎると、血中のアルコール濃度が高まり、NK細胞やマクロファージといった免疫細胞の働きが低下します。また、体内で発生するアセトアルデヒドが免疫細胞に負担をかけ、体全体の免疫力を弱める原因となります。 これにより、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクの上昇や、慢性疾患の発症リスクも高まるため注意が必要です。 免疫力低下を改善するためには、適量の飲酒を心がけるほかに、免疫細胞療法を検討するのも一つの手段です。 免疫細胞療法は、免疫細胞を活性化させる治療で、感染症予防や免疫力の回復をサポートします。 免疫細胞療法について興味をお持ちの方は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。
2020.07.16 -
- 免疫細胞療法
ヘルペスが頻繁に発症するのは免疫力の低下が原因か 「ヘルペス」という症状は違和感や痛みを伴いますし、見た目の悪さもあって決して快いものとはいえません。 そんなヘルペスを頻繁に発症していることに悩んでいる人もいると思いますが、その原因は、もしかすると「免疫力低下」かもしれません。今回は、ヘルペスと免疫力低下の関係について解説します。 ヘルペスウイルスの潜伏感染と免疫力低下の関係 まず、そもそもヘルペスとはどのような症状なのかについて解説しておきます。「口唇ヘルペス」などで有名はヘルペスとは、ヘルペスウイルスに感染することで炎症を起こしている状態のことです。 ウイルスが付着した手指や器具などからによる接触感染や、感染者のくしゃみなどからによる飛沫感染によりヘルペスウイルスに感染することが発症原因となります。 例えば口唇ヘルペスの場合、唇の回りが赤く腫れてヒリヒリとした違和感や痛みを伴い、水膨れやただれなどを引き起こす場合もあります。 免疫力低下の状態だとヘルペスウイルスに感染しやすい? ヘルペスウイルスの厄介なところは「潜伏感染」という特性です。 感染したヘルペスウイルスは神経節に潜伏し、何らかの理由で免疫力が低下した際に活性化して病気を再発させるという特徴があります。神経節に潜伏するウイルスを取り除くことはできず、再発防止のためには免疫力を維持することが重要なのです。 ここで話を戻しますが、「ヘルペスが頻発(頻繁に再発)する」ということは「日常的に再発の原因=免疫力低下を引き起こしている」という可能性が高いと考えられます。 何が原因で免疫力が低下しているかは人によって異なりますが、別の病気を原因としているのでなければ、生活習慣を見直すことで免疫力を改善し、ヘルペスの頻繁な再発を防げるようになるかもしれません。 免疫細胞療法で免疫力低下を防ぐ! 医学的な方法で積極的に免疫力を向上させたいと考えるのであれば「免疫細胞療法」という治療法があります。免疫細胞療法は本人の血液から免疫機能に関係する細胞を取り出し、培養して活性化・数を増やしてから体内に戻すという治療法です。 幹細胞を利用する「再生医療」と同じく昨今注目されている治療法であり、免疫力を高めることで感染症のリスクを抑えられるだけでなく、「がん」の予防・再発防止に役立つことも注目されています。 まとめ・ヘルペスが頻繁に発症するのは免疫力の低下が原因か ヘルペスの頻繁な再発は、免疫力低下によるものであると考えられます。免疫細胞療法はヘルペス再発の原因となる免疫力低下を改善し、病気に負けない体作りをサポートしてくれるでしょう。 こちらもご参照ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.07.14