- 免疫細胞療法
お酒で免疫力が低下する原因は?アルコールと免疫力の関係性について解説【医師監修】

「お酒を飲むと免疫力が低下するのはなぜ?」
「免疫力を低下させないためにはどうすればいい?」
日常的に飲酒習慣のある方の中には、上記のような健康問題に対して不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
実際、過度な飲酒は、NK細胞やマクロファージといった免疫細胞の働きが弱くなり、免疫力の低下を招くといわれています。
免疫力が低下すると、ウイルスなどの感染症リスクの上昇や病気の発症リスクが高まるため注意が必要です。
本記事では、過度な飲酒によって免疫力が低下する原因や、免疫力低下を防ぐためにできることについて詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、お酒で免疫力の低下を招かないように生活習慣を見直しましょう。
目次
お酒で免疫力が低下する原因
過度な飲酒が健康上に与える悪影響は多いため、飲みすぎには注意が必要です。
お酒で免疫力が低下する原因は、以下の3つです。
以下でそれぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
免疫力(NK細胞)の働きが弱まる
お酒を飲んで血中アルコール濃度が高まると、NK(ナチュラルキラー)細胞の働きが弱まります。
このNK細胞は、生まれつき備わっている自然免疫の重要な役割を担うリンパ球の一種で、異常細胞を攻撃する免疫細胞です。
過度な飲酒により血中アルコール濃度が一定値以上に達すると、NK細胞の活性度合いが低くなると考えられています。
マクロファージの機能が低下する
過度にお酒を飲むと免疫力が低下する理由は、マクロファージの機能が低下するためです。
マクロファージは白血球の1種で、細菌やウイルスなどの異物を分解する貪食作用を持ちます。
マクロファージが正常に機能しなければ、体内に入ってしまった異物を排除できなくなります。
お酒に含まれるアルコールは、免疫細胞の働きを阻害するため、過度な飲酒は控えましょう。
アセトアルデヒドが増加する
お酒が免疫力低下を招く原因の一つとして、アセトアルデヒドの増加が挙げられます。
お酒を飲むと、体内でアルコールが分解されて有害な物質のアセトアルデヒドが作られます。アセトアルデヒドは体にとって毒性があり、細胞にダメージを与えます。
免疫システムはアセトアルデヒドを排除しようと働きますが、量が多すぎると免疫細胞に負担がかかり、結果的に免疫力が下がってしまいます。
また、アセトアルデヒドが増えると活性酸素も増加するため、細胞がさらに傷つき免疫力の低下に拍車をかけてしまいます。
お酒・アルコールと免疫力の関係性
お酒と免疫力の関係は「飲む量」によって大きく変わり、適量であればプラスに、過度であればマイナスに働きます。
この関係性を理解するうえで重要なポイントは、以下の2つです。
免疫力を維持しながらお酒を楽しむためには、アルコールが体に与える影響を正しく理解することが大切です。
それぞれの飲酒量が免疫力にどのような変化をもたらすのか、具体的な働きについて詳しく確認していきましょう。
適量の飲酒はストレス軽減や血行促進につながる
適度なお酒は、心身をリラックスさせてストレスを和らげ、全身の血行を促すという良い効果をもたらします。
免疫力を健やかに保つうえで、適量のアルコールがもたらす主なメリットは、以下のとおりです。
- ストレスの緩和:免疫機能の低下を招く過度なストレスの緩和が期待できる
- 血行の促進:血行が促進され、免疫細胞が全身をスムーズに巡りやすくなる
- コミュニケーションの円滑化:楽しく会話しながら飲むことで、心の健康が保たれ免疫力の維持につながる
適量を守って楽しくお酒を嗜むことは、上記のように過度なストレスや免疫力低下を遠ざけることにつながります。
ただし、アルコールの分解能力には個人差があるため、お酒に弱い方は無理をして飲まないことが重要です。
過度の飲酒はさまざまな悪影響を及ぼす
過度の飲酒はさまざまな悪影響を及ぼし、主に以下のような疾患につながる可能性があります。
- 急性アルコール中毒
- 肝炎や肝硬変など肝臓の疾患
- アルコール依存症
- 認知症
- がん
- 痛風
- 糖尿病
アルコールの過剰摂取は直接的に病気の発症リスクを高めたり、間接的に関与したりする場合があるため注意が必要です。
肝臓疾患のお悩みに対する新しい治療法があります。
お酒・アルコールの過剰摂取を防ぐ!1日の目安
厚生労働省では、1日の飲酒量の目安は純アルコールで約20g程度※とされています。
※出典:厚生労働省「アルコール」
以下は、1日のアルコール摂取量の目安を示した表です。
| お酒の種類 | 純アルコール量 |
|---|---|
| ビール中瓶1本(500ml) | 20g |
| 清酒1合(180ml) | 22g |
| ウイスキー(60ml) | 20g |
| 焼酎35度1/2合(90ml) | 25g |
| ワイン2杯(240ml) | 24g |
また、1日当たりのアルコール摂取量が増加するにつれ、死亡率も上昇するという研究結果があります。
過度な飲酒を長期間にわたって続けていると、アルコール依存症を発症するリスクもあるため、適度な飲酒量を心がけましょう。
お酒・アルコールで免疫力低下を防ぐためにできること
お酒を楽しみながら免疫力の低下を防ぐには、アルコール以外の日常的な生活習慣を総合的に整えることが効果的です。
基本的な対策として、以下の3つが挙げられます。
以下でそれぞれの具体的な対策について見ていきましょう。
食生活を改善する
アルコールの分解で大量に消費される栄養素を補い、腸内環境を整えることが食事改善の重要なポイントです。
お酒を飲む機会が多い方は、日々の食卓で以下の食品を意識的に取り入れると良いでしょう。
- 発酵食品や食物繊維が豊富な野菜
- タンパク質が豊富な肉や魚
- ビタミン類が豊富な野菜やナッツ類
栄養バランスの取れた食事はお酒のダメージを和らげるため、まずは毎日のおつまみの選び方から工夫を始めてみてください。
適度な運動習慣を身につける
無理のない適度な運動を習慣化することは、全身の血行を促し、免疫細胞を体の隅々までスムーズに運ぶための有効な手段です。
まずは1日20分程度のウォーキングなど、軽い有酸素運動を取り入れて心肺機能を高め、全身の巡りを良くして代謝を上げましょう。
まとまった時間が取れない場合は、エレベーターの代わりに階段を使うなど、日々のちょっとした活動量を意識的に増やしてみてください。
息が上がるほどの激しい運動はかえって免疫力を下げる原因になるため、心地よい疲労感を目安に継続することが大切です。
睡眠の質を高める
睡眠中は免疫細胞が最も活発に働き、傷ついた細胞を修復する時間であるため、質の高い眠りを毎日確保することが不可欠です。
お酒を飲んだ日はアルコールの分解過程で睡眠が浅くなりやすいため、眠る2〜3時間前にはお酒を切り上げて布団に入りましょう。
また、寝室の照明を暗くし、心地よい室温や身体に合った寝具を整えることで、深い眠りへと誘導するリラックスできる環境をつくることも重要です。
就寝前に脳を刺激するスマートフォンの操作を避け、ブルーライトをカットして自然でスムーズな入眠を促すよう心がけてください。
免疫低下を改善するなら免疫細胞療法を受けることを検討しよう
お酒を飲み過ぎると、血中のアルコール濃度が高まり、NK細胞やマクロファージといった免疫細胞の働きが低下します。
また、体内で発生するアセトアルデヒドが免疫細胞に負担をかけ、身体全体の免疫力を弱める原因となります。
これにより、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクの上昇や、慢性疾患の発症リスクも高まるため注意が必要です。
免疫力低下を改善するためには、適量の飲酒を心がける以外にも、免疫細胞療法を検討するのも一つの手段です。
免疫細胞療法は、免疫細胞を活性化させる治療で、医療的なアプローチで免疫力向上を目指します。
「免疫力は気になるけれどお酒を楽しみたい」「免疫力を高めたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師


























