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- 脳卒中
- 再生治療
- 幹細胞治療
体には運動神経という神経があり、この運動神経が正しく働いていると手足を思うように動かすことができます。 しかし、脳出血によって運動神経に障害が起きると体に麻痺が生じます。 脳出血が頭の左側で起きると右半身麻痺の症状が生じ、右側で起きると左半身麻痺が生じます。この麻痺を改善していくためにはリハビリが重要です。 本記事では「脳出血後の右半身麻痺を回復させるためのリハビリの重要性」について詳しく解説していきます。 脳出血による右半身麻痺の早期回復を目指すための「再生医療」についても解説しています。 リハビリの重要性と治療方法を理解して、脳出血の後遺症を回復させるための参考にしてください。 脳出血による右半身麻痺は「運動障害」の一つ 脳出血後、脳の細胞がダメージを受けたことで後遺症が残ることもあり、右半身麻痺の症状は「運動障害」の一つです。 運動障害の症状の重さは、脳出血が生じた部位によって異なります。 名称 主な症状 完全麻痺 損傷した部位の運動機能が完全に失われて、感覚がなくなっている状態 不全麻痺 手足などの一部または全身が自分の意のままに動かせなくなっているが、手足の動きや感覚がわずかに残っている状態 痙縮(けいしゅく) 筋肉が過剰に緊張した状態になり、手足が動かしにくかったり、勝手に動いてしまったりする 不随意運動 手足などの一部または全身が自分の意思とは関係なく勝手に動いてしまう 運動失調 麻痺はないが、手や足などの複数の部位を協調して動かせない状態 また、脳出血後の後遺症は「運動障害」以外に触覚や痛覚が鈍くなってしまう「感覚障害」などさまざまな症状があります。 後遺症によって日常生活に影響が出ることも多いため、脳出血後の症状や適切な治療方法を知っておくことが重要です。 脳出血による右半身麻痺の回復にはリハビリが重要 脳出血によって半身麻痺の後遺症が残ってしまった場合、早期のリハビリがとても重要です。 一般的に脳出血の発症から6ヶ月後までは、ダメージを受けた脳の神経ネットワークが再構築すると考えられており、症状が回復する見込みがあります。 しかし、時間が経過してしまった半身麻痺の症状は、回復の見込みが著しく低下してしまいます。 「回復期」と呼ばれる半身麻痺発症6ヶ月後までの期間で、脳の機能回復をできる限り引き出すためにリハビリを積極的に行うことが重要です。 リハビリは患者本人だけでなく、家族の理解やサポートも大切なポイントです。 【時期別】右半身麻痺の回復に必要なリハビリテーション内容 脳出血による右半身麻痺の回復に必要なリハビリ内容を「急性期」「回復期」「維持期」の3つの時期別に解説します。 ・急性期に行うリハビリ ・回復期に行うリハビリ ・維持期に行うリハビリ 早期に回復するためにも、それぞれの時期別に適したリハビリを行いましょう。 急性期に行うリハビリ 脳出血の発症から2〜3週間の「急性期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 ・麻痺した手足の関節をストレッチする ・ベッドから起き上がる ・寝返りを打つ 急性期は特に危険な状態になりやすいので、安静にしている治療期間の体力低下を抑えることをリハビリの目的としています。 主に関節が硬くならないようにストレッチやベッド周辺でできるリハビリを中心に行います。 回復期に行うリハビリ 急性期から発症後6ヶ月までの「回復期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 ・自力で立つ、座るなどの「基本動作訓練」 ・杖や歩行器を用いた「歩行訓練」 ・食事やトイレなどの「日常動作訓練」 回復期のリハビリは、在宅復帰や社会復帰を目指して、さまざまな機能回復を目的としています。 主に自力で立つ、座るなどの基本的な動作や食事やトイレなどの日常生活に欠かせない動作を中心に行います。 維持期に行うリハビリ 一度症状が回復し、退院後の「維持期」に行う主なリハビリは、以下の通りです。 ・麻痺した側の手足を動かす、ストレッチする ・散歩などの軽い運動 症状が回復した機能も何もしないでいると機能低下が進むため、機能維持のためにリハビリをする必要があります。 麻痺した側を積極的に動かすことも重要ですが、麻痺していない側も注意が必要です。 右脳と左脳でバランスを保っているため、意識せずとも麻痺してできないことを麻痺していない側の身体が補おうとして大きな負荷がかかります。 維持期のリハビリは、全身の機能維持を意識することが重要です。 脳出血による右半身麻痺は「再生医療」による治療がおすすめ 脳出血による右半身麻痺の後遺症には、再生医療による治療がおすすめです。 今まで一度死んだ脳細胞は元に戻らないといわれていました。 しかし、再生医療による治療で機能しなくなった脳細胞が復活し、後遺症を改善できることがわかってきました。 脳出血に対する再生医療の治療は、患者さんの幹細胞を培養して数を増やし、幹細胞がいろいろな組織に変化する性質を利用して脳細胞を再生させるという方法です。 https://youtu.be/pSaJBptY3Bc?si=ukDFOEQTShggOpeI 治療結果は、患者さんの病状や身体の具合で個人差がありますが、治療を始めるのが早いほど良い結果が出ています。 再生医療による治療を受けるか迷われている方は、早めにご相談いただくことをおすすめします。 以下のページでは脳出血の再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 【まとめ】脳出血による右半身麻痺の早期回復を目指すなら再生医療で治療しよう 脳出血による右半身麻痺を回復させる方法について解説しました。 一般的に脳出血の発症から6ヶ月後までは、ダメージを受けた脳の神経ネットワークが再構築すると考えられており、症状が回復する見込みがあります。 そのため「回復期」と呼ばれる発症から6ヶ月の時期に機能回復のためのリハビリが重要です。 また、脳出血による後遺症の早期回復を目指すなら「再生医療」による脳の再生治療を検討しましょう。 いろいろな組織に変化する幹細胞の性質を利用して損なわれた脳細胞を再生させる研究が進み、安全性が高く効果があると世界でも注目されています。 再生医療による治療は早ければ早いほど良い治療結果が出ているため、まずはご相談ください。 監修:リペアセルクリニック大阪院
投稿日:2024.12.04 -
- 脳卒中
- 再生治療
- 幹細胞治療
脳出血の後遺症に対する最新治療にはどんなものがあるのか 脳出血を発症して麻痺やしびれといった後遺症が残ってしまうと「改善は難しいのではないだろうか?」と思ったり、不安になってしまう人もいると思います。 しかし、脳出血の後遺症は、早期にリハビリを開始することで改善を目指せます。また、近年の最新治療では、以前よりも高い改善効果も期待できるようになっています。 今回は、脳出血の後遺症に関する最新治療についてご紹介します。 ―脳出血の後遺症に対する最新治療 IVES療法・HANDS療法 脳出血の後遺症に対する最新治療として、IVES療法やHANDS療法があります。この治療では、後遺症によって思うようにできない動きを補助し、その動きを自力でできるようにするものです。 IVES療法 特殊な低周波の電気刺激装置による治療で、麻痺した箇所を動かそうとしたとき、活動しようとしている筋肉に電気刺激を与えることで、筋肉の動きを補助し動かしやすくします。 HANDS療法 IVES療法をする際に、手関節装具を併用しておこなう治療方法です。手関節装具を装着することで、物をつまんだり離したりする動作がしやすくなります。 ロボットによるリハビリ 脳出血の後遺症の最新治療として、ロボットを活用したリハビリがあります。例えば、人が体を動かそうとするときに、その意思が脳から筋肉へと伝達されます。そのときに生じる生体電気信号を検知して動作支援をする歩行支援ロボットなどです。 ロボットによるリハビリは、高いリハビリ効果を期待できるだけでなく、リハビリをする患者と療法士の負担を軽減できるというメリットもあります。 ボツリヌス療法 脳出血の後遺症のひとつに、手足が「つっぱり」によって動かしにくい、勝手に動いてしまうなど「痙縮(けいしゅく)」という症状があります。この痙縮の最新治療として、ボツリヌス療法があります。 ボツリヌス療法とは、筋肉の緊張を緩める作用があるボツリヌストキシンという成分を筋肉に注射する治療方法です。ボツリヌストキシンはボツリヌス菌からつくり出されるたんぱく質ですが、ポツリヌス菌自体を注射するわけではないので菌に感染する心配はありません。 ボツリヌス療法は2~3日くらいで効果が現れてきて、その効果は4カ月くらい持続します。その間にリハビリをおこなうことで、リハビリによる改善効果を高めることもできます。 再生医療 さらに、現在では機能しなくなった細胞を復活させる「再生医療」も新たな治療法として注目を浴びています。 この再生医療について脳出血後遺症に悩まされている人は、以下のリンクより詳しい内容をお調べ頂けます。ぜひチェックしてみてください。 ▼脳出血の後遺症|最新治療である再生医療の幹細胞治療 再生医療は、脳出血の新たな治療法です。先端医療で早期の回復を目指うことが可能です まとめ/脳出血の後遺症に対する最新治療にはどんなものがあるのか 脳出血後遺症の最新治療について紹介しました。 医学はどんどん進歩しており、脳出血後遺症も最新治療によって以前よりも高い改善効果が期待できるようになりました。さまざまな最新治療法がありますが、ご自身に合った治療法を見つけることが大切です。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
投稿日:2024.11.19 -
- 糖尿病
- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- ひざ関節
- 股関節
- 幹細胞治療
あきらめていた病気に対処できる幹細胞治療!その内容や治療方法とは? 幹細胞治療という言葉を聞いたことがあるでしょうか。実は現代の医療で最先端の、副作用などがほとんどなくそれでいて大きな効果が期待できる治療方法なのです。この幹細胞治療はあらゆる分野で活用され始めていますが、美容の世界などでも積極的に取り入れられています。 そこで今回は、幹細胞治療とはいったいどういうものなのか、そしてどのような効果が期待できるのかという点について解説していきます。 幹細胞治療とは何か? そもそも幹細胞治療とはどのようなものなのでしょうか。 幹細胞治療とは再生医療の一種 再生医療という言葉は聞いたことがあるでしょうか。幹細胞治療とは再生医療の1つの方法です。 人間は約60兆個の細胞で構成されていますが、その細胞の中に幹細胞というものがあります。幹細胞とは、細胞分裂の元になるもので、いわば細胞の母体です。再生医療とはこの幹細胞を身体に注入することで、身体の欠落している部分を再生させたり、減少して来ている部分を補ったりする、最先端の治療法です。既存の医薬品では治療が困難な病気やケガ、あるいは治療法が確立されていない病気に対して、効果をもたらすものとして注目されています。 近年、日本人を始め人間の平均寿命は大きく伸長しましたが、同時に細胞の老化が元となっている慢性的な病気も増えており、このような病気を完全に治す治療法はまだ見つかっていません。しかし再生医療であれば、そのような今まで医師が治療をあきらめていた病気の場合でも、治療を施すことができるのです。 ただし再生医療や幹細胞治療はどのような病院、どのような医師でも行うことができるものではありません。再生医療は使い方を間違えるととんでもない悲劇を巻き起こす可能性があります。したがって、再生医療や幹細胞治療を行う場合には、その実施機関や実施方法について、法律に基づく厳しいチェックがなされます。ですから再生医療や幹細胞治療を受ける場合には、治療のための治療計画を厚生労働省に提出し、認可されている医療機関を選ぶことが非常に重要です。また再生医療や幹細胞治療を行う医師にも高い専門知識と十分な経験が必要です。この点においても、治療を受ける場合には事前の確認が必要でしょう。 幹細胞治療とは注射で幹細胞を注入する方法 約60兆個の細胞からできあがっている人間の身体ですが、しかしその最初はたった1個の受精卵です。この受精卵が細胞分裂を繰り返し、身体のあらゆる部分の形も機能も異なった多様な細胞に成長します。皮膚、脳、心臓、手足は全く違う臓器であり身体の一部ですが、元は1個の受精卵だと思うと非常に不思議でしょう。このような細胞が多様な組織や臓器に変わっていくことを「分化」と言います。 しかし細胞には寿命があります。細胞の寿命が来ると、その細胞は分化することも、増殖することもできなくなり、やがて死んでしまいます。たとえば、皮膚から垢が出ますが、これは皮膚の細胞が死んで、身体からはがれ落ちていくことです。しかしそれでも皮膚が一定の状態を保てているのは、古い皮膚が死んでも、また新しい皮膚の細胞が補充できているからです。このような分化して完全に身体の臓器や、皮膚、や血液などに分化し終わった細胞を「体細胞」、これから多様な分化を行う細胞を「幹細胞」と言います。 幹細胞には「体性幹細胞」と、受精卵から培養して作られる「ES細胞」、人工的に作成「iPS細胞」があります。 この3つの中で現在最も再生医療に使われているものが「体性幹細胞」です。体性幹細胞は人間の身体の中にある細胞が元になっているので、使用しても身体に副作用を起こりにくく、最も治療に応用しやすいものです。さらに体性幹細胞にもいくつか種類があります。その代表的なものは「間葉系幹細胞」です。そして間葉系幹細胞の中でも、最も治療に多く用いられているのものが脂肪から抽出されたものです。これを脂肪性幹細胞とも言います。 脂肪性幹細胞は、ES細胞やiPS細胞などの幹細胞に比べ発がんのリスクが非常に低く、また身体の中から取り出すことも簡単で、患者に負担をかけないため、現在どんどん医療の最前線で使われています。 具体的に脂肪幹細胞を使った幹細胞治療はどのようなものかと言うと、聞いてしまえば意外に簡単です。それは身体の脂肪を採取し、その中の幹細胞を増やして、また身体の中に戻してやり、欠落した組織や減ってしまった細胞をそこから増やして、再生させる方法です。 このように治療行為としては非常にシンプルなので、幹細胞治療は入院の必要さえありません。基本的には日帰り治療で可能な方法です。 幹細胞治療の効果は?どのような種類がある? では幹細胞治療はどのような悩みに効果があるのでしょうか。 美容治療として 1つは美容のための治療に活用されているということです。たとえば顔のシワは顔の皮膚の奥深くにある真皮層が加齢などのために減少し、その減ってしまった真皮層の部分が、皮膚表面で凹んでしまうことによって発生します。しかし幹細胞治療は、その真皮層になるべき幹細胞を注入するので、真皮細胞が再生し、その結果シワが消えてしまうというものです。 シワを改善させる美容医療には、ボトックスやヒアルロン酸などと言った、薬剤や身体の成分そのものを皮膚に注入して行う方法が今までは一般的でしたが、しかしそれらは薬剤が代謝されてしまうことで、効果が生まれている期間に上限がありました。しかし幹細胞治療であれば、そもそもの細胞の増える母体を注入してあげることなので、期間的な上限はありません。原則として、幹細胞治療を行えば、不足している、あるいは欠落している細胞が増殖していきますから、いつまで若々しい肌でいられるのです。 このように幹細胞治療は美容の世界において画期的なシワ、たるみなどの防止、改善効果をもたらすものなのです。 またボトックスにしてもコラーゲン注入にしても、何度も繰り返さなければならないため、トータルとして治療費は非常に高くなってしまいます。しかし幹細胞治療は原則として1回で済むので、トータルでの治療費も非常に安く済むのです。その意味で幹細胞治療による細胞治療による美容医療は極めてコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。 関節炎などの改善 主に加齢によって生じる膝などの関節炎は非常につらいものですが、これらの関節炎は関節の軟骨がすり減ったり、関節の接続をスムーズにするコラーゲンなどの成分が減少することによって起こるものなので、抜本的な治療法がない悩みでした。 しかし幹細胞治療によって、軟骨やコラーゲンの元となる幹細胞を注入できるので、関節は若いころのように再生し、嘘のようにその悩みを解消してくれるのです。 関節炎の幹細胞治療には2つの方法があります。1つは関節鏡を用いる方法で、これは関節にカメラを差し込み、患部を見ながら幹細胞を注入するものです。もう1つは注射を用いる方法で、患部に幹細胞の含まれる薬剤を注入するものです。関節鏡を用いる方法は患部に確実に幹細胞を送り届けられるので確実ですが、身体に小さな穴を開けるので、患者には多少の負担がかかり、場合によっては数日の入院が必要になります。しかし注射であれば、治療後、患者はすぐに身体を動かすことができるので、日帰りで治療を受けることが可能です。 肝炎の治療 肝炎は肝臓の一部の細胞が壊死、あるいは機能不全になっている状態です。この肝炎にも幹細胞治療を行うと、壊死している肝臓に代替する肝臓を再生させることができるので、飛躍的な改善が期待できます。ただし、肝臓の場合はカメラを挿入することも、注射で幹細胞を注入することも難しいため、方法としては点滴で幹細胞を送り込む方法になります。点滴で輸入された幹細胞は血液に乗って肝臓に到達し、壊死した肝臓や機能していない肝臓の細胞を修復し再生させます。 糖尿病の治療 糖尿病は、血液中の血糖(ブドウ糖)が多くなる病気です。これは、すい臓が何かしらの原因で本来持っている血糖値を一定範囲におさめる働きができなくなる病気です。また、糖尿病は一度発症したら完治しない病気と言われています。しかし、幹細胞治療をすることにより、すい臓が本来持つ機能を取り戻すように幹細胞が働きかけ、正常に血糖値をコントロールするようになる可能性があります。 脳の疾患の治療 今まで脳梗塞などによって機能不全になってしまった脳には効果的な治療の方法がありませんでした。しかし幹細胞治療によって、幹細胞を脳に送り込んでやれば、機能不全になっている脳細胞を再生させることができるため、脳の損傷によって起こっていたさまざまな障害を改善させることができるようになってきました。 自己免疫疾患の治療 自己免疫疾患とは、自分の細胞が暴走し身体に害を働くようになった病気で、これもまた抜本的な治療法がないものでした。たとえば膠原病や、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、慢性甲状腺炎などがそれに当たります。できることはせいぜいステロイドなど身体に大きな副作用のある薬剤を注入して、病気の発症を抑えたり、症状を緩和させることでした。 しかし幹細胞治療によって注入される幹細胞には、身体の免疫を調節したり、過度な反応を抑制する作用があるので、このような治療方法が見つからない自己免疫疾患に対しても極めて高い治療効果が得られるようになりました。 幹細胞治療の流れは 幹細胞治療の流れは以下のようなものです。 最初に専用の器具によって、腹部など脂肪が豊富にある部位から脂肪を少量、具体的には1/1000g(米粒2つから3つ分程)という単位で採取します。採取時間は数分で、局所麻酔を使うため、痛みはほぼありません。 そして採取した脂肪から幹細胞を分離させ、培養します。 その培養した幹細胞を患部に注入します。また培養した幹細胞は冷凍保存できるので、治療を再度行いたい場合でも、その凍結している幹細胞を利用することができます。 幹細胞治療にはリスクはあるのか? このように画期的で、今まで治療が難しいと思われていた病気に大きな効果をもたらす幹細胞治療ですが、リスクはあるのでしょうか。 幹細胞治療は、自分自身の幹細胞を使用して損傷または弱ってきた組織を修復することで、痛みを無くしたり、失われた人体機能を回復させる治療です。 そのため、拒絶反応が起こりにくくリスクはほとんどありません。 まとめ いかがですか。 幹細胞治療は今まで治療が不可能だと思われていたさまざまな病気を治してくれる画期的な治療方法です。もしも上で挙げたような悩みを持っているようであれば、幹細胞治療を検討してはいかがでしょうか。 当院の紹介はこちら
投稿日:2024.03.29 -
- 再生治療
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健康診断で脂肪肝の心配が!その数値についてと症状について解説します! 健康診断などで「脂肪肝」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。しかし、何となく不健康なイメージがあると思いますが、具体的に何がどうなっているのか知っているという人は少ないのではないでしょうか。 そこで今回は、脂肪肝の数値や症状などについて解説します。 脂肪肝について詳しく知ることで、病気の発生や悪化のリスクを減らしていきましょう。 脂肪肝の数値 過去に受けたことのある健康診断(血液検査)の結果が手元にある場合は、リストに掲載されている項目の中から「AST」「ALT」という項目を探してください。 ・AST(GOT):基準値7~38IU/L ・ALT(GPT):基準値4~44IU/L 上記の数値を越えている場合、疑われる病気の1つとして「脂肪肝」が挙げられます(その他にも肝炎や肝硬変なども含まれる)。 また、脂肪肝とは直接関係しない数値ですが「BMI」という数値があり、これは肥満指数を表していてBMI≧25だと肥満であると診断されるのです。 肥満と診断された人の2~3割ほどに、脂肪肝の疑いがあるとされています。 脂肪肝の症状とは? 病気の初期症状を見極めることで予防や症状の進行を抑えるといったアクションを起こせるものですが、厄介なことに脂肪肝は初期の段階では目立った症状がないのです。 ある程度、症状が進行すると「疲れやすくなる」「ボーっとする」「腹部に違和感を覚える」などの症状を自覚することがありますが、前述の通りこれはあくまでも「症状が進行している状態」であるため、原因となっている生活習慣などの改善が難しいという側面があります。 そのため、定期的な健康診断を受けて、肝臓の数値をチェックすることが大切です。 脂肪肝の治療法と再生医療 脂肪肝の治療法としては、原因となっている生活習慣を改善することで症状の進行を抑えることができますが、現状の肝臓の状態を治療するための治療にはなりません。 肝臓の状態をそのままにすると、次第に「肝硬変」や「肝臓がん」といった状態に進行する可能性があり、場合によっては命に関わることもあります。 そこで注目されているのが「再生医療」という治療法です。 再生医療は「幹細胞」を利用することで脂肪により弱っている肝機能を改善できる可能性があります。 患者さんによって治療効果には個人差が見られますが、従来の治療法では見出すことのできなかった「弱った肝臓の再生」という可能性を見出せる再生医療は、一考の価値があると言えます。 まとめ・健康診断で脂肪肝の心配が!その数値についてと症状について解説します! いかがでしたでしょうか。 脂肪肝は数値から見ることができる可能性はあるものの、自覚症状は目立つものではなく、気づかないうちに症状が大きく進行している可能性があります。 健康診断をきちんと受けて、肝臓の数値をチェックし、脂肪肝になっていないか診断してもらうようにしましょう。 近年は、従来の治療法では改善することの難しかった脂肪肝の症状を改善する再生医療という治療法があります。個人差はありますが、肝機能の回復を図りたいのであれば、この再生医療を検討してみる価値は大いにあると言えます。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪 こちらもご参照ください
投稿日:2024.11.19 -
- 再生治療
- 肝疾患
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肝臓は再生する臓器として知られており、約70%を切除しても元の大きさに復活するといわれています。 そのため、疾患などによっては、肝臓を切除する場合もありますが、実は再生できない肝臓の病気もあります。 この記事では、肝臓の再生能力や疾患、肝硬変を治療できる再生医療について解説します。 この記事を読むとわかること ・肝臓の再生能力や働き ・肝臓が再生できない病気 ・再生医療について 肝臓の再生能力について 肝臓は切除しても、時間が経てば再生することを知っている人は多いと思います。 しかし、「肝臓は再生する」とはいっても、何割切除しても大丈夫なのかは心配なところです。 今回は、肝臓は何割切除しても大丈夫なのか、肝臓の再生能力についてご紹介します。 肝臓は何割切除できるのか 肝臓がんなどの場合は手術で肝臓を切除することもありますが、最大70%の切除が一般的な安全範囲と言われています。 また、個人差はあるものの、肝臓の7割を切除しても正常な肝臓であれば約2週間で元の重量に戻り※1、機能的には約3ヶ月から6ヶ月で元の80%程度まで再生※2されるとされています。 ※1出典:大阪赤十字病院がん診療センター ※2出典:国立がん研究センター 半分以上切除しても時間が経てば再生することから、肝臓の再生機能の高さがわかります。 肝臓の再生能力には肝細胞が大きく関わっており、肝細胞が細胞分裂をして増殖することで、肝臓が元の重量まで戻るのです。 こうした肝臓の再生力の高さから肝臓の病気では切除という方法の選択を可能としていますが、肝臓疾患の進行度合いによっては再生しきらず、切除後より萎縮が進む場合もあります。 肝臓の働き 肝臓は、人体最大の代謝機能をもつ臓器として人間の体を支えてくれています。 私たちが口にした食べ物は胃や腸で消化・吸収され、残ったエネルギーは肝臓に蓄えられます。また、アルコールや薬物のような有害物質は肝臓で無害なものに解毒されるのです。 肝臓は、このような重大な働きをしてくれていますが、大きな負荷がかかることもあります。 アルコールの過剰摂取がその代表です。いくら再生機能に優れているとはいえ、長い時間繰り返し解毒をおこなうのは、肝臓にとって大きな負担になります。 また、脂肪や糖分の多い食事は、肝臓に脂肪が蓄積する原因となってしまいます。 肝臓は再生する!ただし再生できない肝臓の病気には注意が必要 肝臓は7割切除しても再生できますが、肝臓の病気の中でも再生できないケースもあります。 再生できない肝臓の病気とは、肝硬変です。肝硬変とは、肝臓が線維化して固くなった状態で、再生力に優れた肝臓でも、肝硬変になると元の状態に戻ることが難しくなってしまいます。 損傷した肝臓の細胞は再生できないばかりか、本来の肝臓の機能も低下してしまいます。 そんな肝硬変はいきなり線維化するのではなく、脂肪肝や肝炎といった病気が進展することで起こるものです。 脂肪肝や肝炎の何割が肝硬変になる? まず、肝臓に脂肪が蓄積することで起こる脂肪肝ですが、肥満の人の2〜3 割に脂肪肝が見られます。アルコールの過剰摂取が脂肪肝の原因の多くを占めていましたが、近年食生活の欧米化によってアルコールを飲まない人の脂肪肝の割合も増加しています。 アルコールを飲まない人の脂肪肝では、1割程度の人が脂肪肝炎になり、さらに進むと肝硬変になります。 また、ウイルス性肝炎のひとつであるC型肝炎の場合、7割が慢性肝炎となり、進行すると 20〜30年という長い時間を経て肝硬変になります。 肝硬変を予防するためにも、定期的に健診を受け、肝臓の病気の早期発見につなげることをおすすめします。 肝硬変を治療できる最先端の「再生医療」という方法もある 脂肪肝の何割かは肝硬変に進行するため、脂肪肝の段階で治療を始めることが肝硬変への進行を防ぐために重要です。 しかし肝臓は沈黙の臓器ともいわれ、自覚症状が出ないことが多いです。そのため、脂肪肝になっていても気づかず、健診や他の病気の検査で偶然見つかったということもあります。 脂肪肝の治療は生活習慣の見直しが重要で、食生活を改善し、アルコールを摂取する人は禁酒することが勧められます。 それでも病気が進行してしまったり、発見したときにはすでに肝硬変になっていたということもあります。肝硬変になると肝臓は元の状態に戻ることが難しいです。 現代の一般的な肝臓疾患の治療法では、肝硬変だけでなく脂肪肝も根本的な治療は確立されておりません。 そんな肝硬変の治療として注目されているのが「再生医療」です。自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療では、静脈注射を用いて幹細胞を肝臓に送り届けます。 幹細胞が傷ついた細胞を見つけ、線維化した組織を溶解・修復させてくれます。これによって、肝硬変の状態から元の肝臓に戻すことが期待されているのです。 まとめ・再生しない肝臓の病気を未然に防ごう 再生力に優れた肝臓ですが、肝硬変になると再生できない状態になってしまいます。 肝硬変になると元の状態に再生できません。脂肪肝の何割かは肝硬変に進行するため、脂肪肝のうちに食生活の改善をはじめとした食事療法が必要となってきます。 しかしそれでも肝硬変になった場合や、そもそもの肝臓疾患を解消していきたい場合は、幹細胞を用いた再生医療という方法もあります。 時間がたっても再生しない肝臓の病気になってしまう前に予防をすることも大切ですが、治療での効果を期待したい場合は再生医療も選択肢の1つとして検討してみてください。 再生医療の可能性に興味がある、頼ってみたいという方は、まずは、再生医療の専門医にご相談ください。
投稿日:2024.12.05 -
- 幹細胞治療
- 肝疾患
- 再生治療
肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性 再生機能に優れた肝臓ですが、その機能が発揮できない状態になることもあります。そのようなときに検討したい治療が「再生医療」です。 今回は、肝臓がんになる前の段階で再生治療を利用して治療することの意味について解説します。 肝臓疾患に対する再生医療の可能性と、肝臓の機能を取り戻す再生医療についてご紹介します。 肝細胞を活性化!再生医療とはどのようなもの? 近年、さまざまな病気や傷害の治療に再生医療が期待されるようになりました。再生医療とは、何らかの原因で傷ついた体の組織を再生させて、元の状態に戻すことを目的としているものです。 痛みに対して痛み止めを用いる対症療法や、傷ついた部分を取り除く手術とは異なる新たな方法で、再生医療の治療で用いるのは薬剤ではなく「生きた細胞」です。 具体的には、自分の体から採取・抽出した幹細胞を用います。その幹細胞は、さまざまな細胞に分化し、損傷した細胞を活性化させる可能性を持っているのです。 再生医療で、幹細胞を用いることができる臓器のひとつが、肝臓です。 肝臓は再生能力に優れていることで知られていますが、その役割を担っているのが肝細胞です。幹細胞は、そんな肝細胞が傷ついたときにも再生治療で活性化させることが期待されています。 肝硬変は怖い病気?肝臓疾患の進行 沈黙の臓器とも言われる肝臓は、病気が潜んでいても自覚症状がないことが多いです。そのため、自覚症状が現れたときにはすでに病気が進行していることもあるのです。 病気が進行した状態の肝臓は、本来の肝臓の機能を果たすことができないばかりか、再生能力も期待できないこともあります。 正常な肝臓も、生活習慣などを原因として「炎症」が起きてしまい、これが慢性化すると「慢性肝炎」という状態になります。 肝臓に炎症が起きる主な原因はウイルス性によるものですが、食べすぎや飲酒量の多さなどの生活習慣を原因とした「脂肪肝(脂肪性肝炎)」というケースもあります。 この状態を放置すると、炎症により次第に肝臓の細胞が破壊されてしまい、肝機能が徐々に低下していくのです。 その代表的な病気のひとつが「肝硬変」です。肝臓が炎症を起こした状態の肝炎や、肝臓に脂肪が蓄積した脂肪肝が進行すると、肝硬変という状態になることがあります。肝硬変は、肝細胞などの組織が線維化して肝臓が固くなった状態です。 肝硬変になると、全身のだるさや黄疸といった症状が出現します。さらに進行すると、腹水や腹部静脈瘤が出てくることもあります。肝性脳症のような命に関わることもある危険な病気なのです。 肝硬変の他に、肝細胞がんといった命に関わるような重大な病気に進展する場合もあります。 肝硬変の恐ろしいところは、一度線維化した肝臓は自然に修復することができないということです。肝細胞も本来の働きをすることができません。 肝臓疾患(がん等)|従来の治療法 脂肪肝は、従来の治療法は確立されたものではなく、生活習慣の改善により治療を進めるのが一般的でした。厄介なのは、脂肪肝そのものは自覚症状に乏しく、放置されがちだということです。 症状が進行して肝硬変になると、これも根本的な治療方法が確立されておらず、症状の進行を防ぐための食事療法や、ウイルス性の場合であれば抗ウイルス治療を実施します。 肝臓がんを治療する方法はありますが、すでに悪化している肝炎や肝硬変を治療する方法ではないため、「肝臓を根本的に治療する」ことは従来の治療法では不可能であるとされているのです。 しかし、最先端の再生医療であれば、肝臓がんの患者さんの肝臓の機能を取り戻す可能性も期待できるのです。 肝臓疾患の修復も!再生医療の可能性 肝臓がんへの進行を根本的に防ぐためには、肝臓の状態を可能な限り正常な状態に近づけることが必要ですが、従来の治療法ではそれは難しいものでした。 しかし、新しい治療法「再生医療」は、幹細胞を利用して肝臓の炎症や線維化した組織を発見し、これを溶解して修復することで肝機能を正常な状態に「戻す」ことができる可能性があるのです。 再生医療の治療では、自己由来幹細胞を静脈注射し、傷ついた肝臓に送り届けます。そして幹細胞が線維化した組織を溶解・修復させてくれるのです。損傷した肝細胞も、幹細胞によって修復・活性化することが期待できるでしょう。 脂肪肝の場合であれば、脂肪により弱りつつある肝臓を回復させる作用が期待され、疲れやすいなどの症状がある場合も血流改善効果により症状が改善する可能性があります。 さらには、肝臓がんにも再生治療による治療の可能性を見出すことができます。 まとめ・肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性 肝臓は再生能力に優れるものの、組織が線維化してしまうと本来の再生機能を発揮することができません。そのような肝臓の治療として注目されるのが再生治療です。治療効果には個人差がありますが、幹細胞が線維化した組織を溶解し、損傷した肝細胞の修復が期待できます。 再生医療の効果には個人差があるので「肝臓がんであっても必ず肝臓の機能を取り戻せる!」とは言い切れません。 しかし、再生医療は病気が進行する不安を解消する、または食事制限などの生活の制約を軽減できる可能性があるなど、前向きに治療に取り組める点が従来の治療法との大きな違いです。 再生医療は、今まで治せないと言われていた肝臓疾患の症状を根本的に改善できる可能性がある治療法として注目されています。 そのため、肝臓の状態に悩んでいる人にとって一考の価値がある治療法と言えるでしょう。ただ再生医療は、一般的な病院等で受けることはできません。当院は厚生労働省から認可を受けた再生医療専門院で多くの症例を有しています。治療等のご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
投稿日:2024.11.19 -
- 幹細胞治療
- 股関節
放置で良いのか?バレエをすると股関節で音が鳴る!その原因とリスクについて 身体の関節を柔らかくし、全身を滑らかに動かして踊るバレエですが、関節で音がなるという経験はありますか?バレエをしていない人でも立ち上がりの時などにポキッと音がなることがあります。 今回は、バレエなどのダンスをされていて股関節から音がなるという方の原因やリスク、治療法をみていきましょう。 バレエで股関節から音がなる!その原因 バレエで90度以上に足を上げようとすると股関節から「ポキッ」と音がなるという経験がある方は、一定数いると思います。この音の原因ですが「弾発股」というスポーツ障害である可能性があります。音は、筋肉や腱が骨の上で動くときにこすれることにより生じます。 主に原因動作は、股関節を屈曲させ、腸脛靭帯という太い靭帯が大転子の上を通る時です。初めは、痛みはなく音が鳴るのみの症状であることがほとんどです。 しかし、次第に股関節外側で炎症を引き起こし痛みが生じるようになっていきます。股関節にひっかかりを感じる症状がでるのが、股関節唇、軟骨損傷です。 その他、「先天性股関節脱臼」や、「変形性股関節症」などの可能性があります。 原因(医療機関の診察が必要です) ・股関節唇 ・軟骨損傷 ・先天性股関節脱臼 ・変形性股関節症 痛くはないから放っておこうは絶対ダメ! 先述した通り、放っておくと炎症が起こり痛みを生じるようになってきます。弾発股は、股関節の周りの筋肉や腱が固くなることでおこります。なりやすい人は、バレエをしている方など股関節を屈曲する機会が多い人がほとんどです。 そのため、一般人が立ち上がりの際に音がなるのとは大きく違います。病気が隠れている可能性もあることから、一度受診して診断してもらうのが良いでしょう。診断方法としては病気の鑑別のために画像検査が主です。痛みは伴いません。 治療法について 痛みがなければ治療の必要はありませんが、保存療法として練習量を少なくしたり、アイシングを行ったり、理学療法、炎症があればステロイドの投与などが行われます。 弾発股で、保存療法が効かない場合は手術療法が選択されます。観血的・関節鏡下での腸脛靭帯の一部切除です。股関節唇損傷・変形性股関節症でも手術療法が適応されます。 関節鏡下での手術は難易度が高く、手術可能な医師も少ないのが現状です。再生医療では、臓器や皮膚、骨や筋肉になり得る幹細胞を利用した治療が可能です。 自分の幹細胞を使用することから副作用が少ないのが特徴であり、身体がダメージを受けている部分の再生を期待できます。幹細胞の採取は、腹部から少量の脂肪を採取するのみです。 培養環境も厚生労働大臣の許可を得た国内トップレベルで管理されており安心です。 まとめ・放置禁止!バレエをすると股関節で音が鳴る?その原因とリスクについて バレエで股関節から音がするときの原因について紹介しました。バレエやダンス、スポーツをされている方は特有のスポーツ障害を負う可能性が高いです。 股関節を動かす際に音がするという症状をそのままにしておくと、生活に支障をきたすようになる可能性があります。少しのことでも自分の身体の異常には向き合うようにしましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院
投稿日:2024.04.16 -
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ウイルス性肝炎はどう対策すればいいの? 肝臓の病気の中でも患者数の多いウイルス性肝炎。肝臓の病気と聞くと恐いという印象を持つ人もいるでしょう。そんなウイルス性肝炎ですが、どのような感染対策をすればいいのでしょうか。今回はウイルス性肝炎の感染対策や予防についてご紹介します。 ウイルス性肝炎の対策とは?経口感染の対策 ウイルス性肝炎とは、肝臓がウイルスに感染して炎症を起こした状態で、予防には感染対策が大切です。 感染経路は大きく分けて「経口感染」と「血行感染」の2種類です。経口感染はウイルスを口にすることで感染するもので、A型とE型肝炎がこれにあたります。A型肝炎を引き起こすウイルスは貝に付着していることが多いです。 A型ウイルス性肝炎は衛生環境のいい日本ではあまり発生せず、海外旅行での食事で感染する事例が多いです。また、ウイルスは便の中にも含まれるため、気付かないうちに便に触れてしまうことも感染リスクになります。 海外旅行の前にワクチンを接種する、食事の前の手洗いをするなどが、主な感染対策となります。 B型肝炎とC型肝炎の対策とは? 慢性化するリスクがあることで知られるB型・C型肝炎は、血液や体液を介してウイルスが体内に侵入することで感染します。B型肝炎は針刺し事故や性交渉が感染の原因となることがあります。 以前はB型肝炎ウイルスに感染した母親が出産するときに赤ちゃんに感染する「垂直感染」の事例が多いとされていました。しかし、1986年から母子感染予防プログラムが始まり、母子感染はほとんど見られないようになっています。 感染対策として、ウイルスを持っているかどうかも検査も行われています。C型肝炎は、輸血や血液製剤での感染例が多いのが特徴です。血液に直接触れることが一番のリスクでありB型肝炎のような性交渉や母子感染は少ないとされています。 B型・C型のどちらも、ウイルスを持っている人の血液に接触しないことが感染対策になるでしょう。医療従事者の場合は、針刺し事故を起こしたらすぐに検査をすることが重要です。 医療現場で針の使いまわしや、血液製剤からの感染が問題となっていました。しかし感染対策が講じられ医療環境が整えられたことで、これらによる感染はほとんど見られなくなっています。 日常生活で感染するリスクは低いものの、気を付けておきたい点はあります。 ・入れ墨やピアスをするときは清潔な器具で行う ・他人の血液を素手で触らない(自分の皮膚に傷があるときは要注意) ・血液が付着する可能性のあるものを他人と共有しない(歯ブラシ、かみそりなど) ・コンドームを正しく使用する(B型肝炎は性交渉での感染が多い) ウイルス性肝炎が肝硬変に…対策はできる? ウイルス性肝炎が慢性化すると、肝硬変や肝臓がんを合併するリスクがあります。そうならないようにするための対策は、検査で陽性となったら受診をすることと、必要に応じた治療を続けることです。 そのままにしておくと、知らないうちに肝硬変になっていたという場合もあるのです。肝硬変は、肝細胞が線維化して肝臓が固くなる病気です。そうなると肝臓は自然に元の状態に戻ることができなくなります。 そんな肝硬変に近年注目されているのが再生医療です。自己由来幹細胞を静脈注射で肝臓に届けます。幹細胞が、線維化した肝細胞を溶解・修復してくれるので、肝臓が元の機能を取り戻すことが期待できるのです。 まとめ・ウイルス性肝炎はどう対策すればいいの? ウイルス性肝炎には経口感染と血行感染があります。慢性化することで知られるB型・C型肝炎の感染は、他人の血液に触れないことで対策ができます。 慢性化しないための対策も重要ですが、それでも慢性化し肝硬変を合併してしまうこともあります。再生医療は、自己由来幹細胞を用いて肝臓が元の機能を取り戻すことを期待できる治療法です。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
投稿日:2024.04.08 -
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肝臓の病気で多いウイルス性肝炎!感染経路と慢性による合併症の危険性に注意 肝臓の病気の中でも多くを占めるウイルス性肝炎。この病気の名前を聞いたことがある人は、多いのではないでしょうか。今回はウイルス性肝炎とはどのような病気なのか詳しくご紹介します。 ウイルス性肝炎とは? ウイルス性肝炎とは、ウイルスが肝臓に感染し炎症を起こす病気です。A型・B型・C型・D型・E型があり、そのうちD型ウイルス性肝炎は、日本ではほとんど存在していません。 感染して初めて起こる炎症を「急性肝炎」、炎症が続いている時を「慢性肝炎」といいます。 感染してから発症するまでに潜伏期間が数週間ある場合が多いのですが、その間無症状でも肝臓の中で感染が広がっていきます。そのため、急性肝炎を発症したときには、既に重症化していることもある病気なのです。 また、ウイルス性肝炎で肝臓が炎症した状態が続くと肝細胞が破壊されてしまいます。そうなると、慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんを合併するリスクもあります。 B型とC型は特に慢性しやすいウイルス性肝炎として知られています。 ウイルス性肝炎の感染経路とは? それぞれのウイルス性肝炎の感染経路とはどのようなものかを見ていきましょう。 A型ウイルス性肝炎 ウイルスが口に入ることで感染します。貝類での感染が多いといわれていますが、衛生状態のいい日本ではあまり多くありません。海外で飲食した際に感染したという事例があります。 B型ウイルス性肝炎 B型肝炎は、血液や体液から感染することで知られています。輸血・刺青・針刺し事故・注射器の使いまわしで感染リスクがあります。また、B型ウイルス性肝炎は母親が感染している場合、出産のときに赤ちゃんへの感染リスクがあります。 しかし日本ではB型ウイルス性肝炎の対策としてワクチンが登場し、母子感染対策も広く知られるようになりました。そのため、母子感染の例はほとんど見られなくなっています。 C型ウイルス性肝炎 こちらもB型と同じく感染者の血液から感染します。輸液や血液製剤からの感染が報告されているのが特徴です。B型と同じく母子感染や刺青などでも感染リスクがあります。 また、B型C型ともに性行為で感染することもあります。出血を伴う性行為だけでなく、体内にいるウイルス量が多い場合は体液だけでも危険とされています。 E型ウイルス性肝炎 A型と同じく経口感染です。以前は発展途上国で多く見られたのですが、近年日本でも増加しています。 ウイルス性肝炎で合併する肝硬変と治療法 慢性化しやすいB型・C型肝炎の治療では、慢性化して肝硬変や肝臓がんを合併しないようにすることを目標にします。抗ウイルス薬を使ってウイルスを排除するという治療法です。 しかし、それでも慢性肝炎となり肝硬変を合併することもあります。肝硬変とは肝細胞が線維化して肝臓が硬くなってしまう病気です。肝臓が本来の働きを発揮することができなくなってしまいます。 肝硬変の怖いところは、一度硬くなった肝臓は自然に元に戻ることがないということです。そんな肝硬変の治療として近年再生医療が注目されています。 自己由来幹細胞を静脈点滴で肝臓に送り届けるという方法です。幹細胞が線維化した肝細胞を溶解・修復することで、本来の肝臓の機能を取り戻すことが期待されるのです。 まとめ・肝臓の病気で多いウイルス性肝炎!感染経路と慢性による合併症の危険性に注意 ウイルス性肝炎とは、ウイルスが肝臓に感染し炎症が起こる病気です。慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。線維化して硬くなった肝臓は、本来の機能を発揮することができません。 そんな肝硬変の治療に再生医療が注目されています。自己由来幹細胞が線維化した肝細胞を溶解・修復することで元の機能を取り戻すことが期待できるでしょう。再生医療(幹細胞治療)に関して詳しい内容をお知りになりたい方は、お気軽にお問い合わせください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
投稿日:2024.04.03 -
- 幹細胞治療
ウイルス性肝炎の治療法とは 肝臓の病気のひとつであるウイルス性肝炎ですが、どのような治療をおこなうのでしょうか。慢性化すると、場合によっては命に関わるウイルス性肝炎。今回はそんなウイルス性肝炎の治療についてご紹介します。 ウイルス性肝炎にはA・B・C・D・E型がありますが、D型は日本ではほとんど見られません。一方、A型とE型は経口感染といってウイルスを口にすることで感染してしまいます。 そして、感染した場合、急性ウイルス性肝炎を引き起こし、治療は対症療法がメインになります。 慢性化しやすいのはB型とC型 慢性化することで知られるB型・C型肝炎の治療についてみていきましょう。どちらの治療も、肝臓のウイルスを排除して慢性化しないようにするのが治療の大きな目的になります。 2014年頃まではウイルス性か肝炎の治療にはインターフェロンが使われることがほとんどでした。しかし、インターフェロンはウイルスを排除する力が強い半面、副作用に苦しむ患者さんも多くいました。そして、治療を中断せざるを得ない人までいたのです。 その後はインターフェロンを使わない治療が選択されるようになりました。しかし、治療を続けても肝臓の炎症が続き慢性肝炎に移行する場合もあるのが現実です。 ウイルス性肝炎が慢性化するとどうなるの? 慢性肝炎になりやすいといわれるB型肝炎とC型肝炎は、慢性化するとどうなるのでしょうか。肝臓に炎症が続くため、徐々に肝細胞が破壊されていきます。さらにその状態が続けば肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。 肝臓は沈黙の臓器といわれ、はっきりとした自覚症状がないまま病気が進行してしまうことがあります。そのため、治療の中断はせず継続して経過を見ていく必要があるのです。 肝硬変とは、肝細胞が線維化して肝臓が固くなった状態です。肝硬変になると、代謝などの肝臓の機能が上手く働かなくなってしまいます。肝細胞は線維化すると自然に元に戻ることはありません。 ウイルス性肝炎の治療で慢性化を防ぎたいのは、肝臓が固くなってしまうのを阻止したいからなのです。 ウイルス性肝炎から肝硬変を合併したら再生医療という選択肢も ウイルス性肝炎の治療をしても、慢性肝炎になることがあり、慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。肝硬変になるとこれまでの治療法では線維化した肝細胞を元の状態に戻すことは困難でした。 しかし、近年そんな肝硬変の治療に再生医療という選択肢が注目されています。自己由来幹細胞を静脈注射(点滴)で肝臓まで届ける方法で、肝臓に直接注射することはできないので、血液の流れを用いた治療法になります。 自己由来幹細胞は、線維化した肝細胞を溶解させてくれます。これまでの治療ではできなかった、線維化した肝細胞を修復することが可能になったのです。 固くなった肝臓が修復されると、肝臓本来の働きを取り戻すことが期待できるでしょう。再生医療で用いるのは自身の体から採取した細胞です。そのため、副作用の心配が少なくて済むというのもメリットのひとつです。 まとめ・ウイルス性肝炎はどんな治療法とは ウイルス性肝炎の治療では、慢性化しないように抗ウイルス薬を用いてウイルスを排除します。しかし慢性化して肝臓の炎症が続くと肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。 近年注目を集めている再生医療は、線維化して固くなった幹細胞を溶解・修復することで肝臓本来の働きを取り戻すことが期待できる治療法です。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
投稿日:2024.04.09 -
- ひざ関節
- 再生治療
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半月板損傷の代表的な治療は手術です。手術と聞くと「なんだか怖いイメージがある」「リスクがないか心配」などのお悩みの声をよくいただきます。 そこで本記事では、半月板損傷の手術の内容やデメリットをはじめ、手術なしで実施できる治療法について紹介します。 感染症のリスクや知覚神経へのダメージ、仕事復帰までの期間が長くなるといった半月板損傷の手術におけるデメリットを詳細に解説しているので、手術を検討している方はぜひ最後までご覧ください。 半月板損傷とは 半月板とは膝関節にある軟骨で、C型をした板状のものです。膝の内側と外側に1つずつあり、関節のクッション性を高める役割を担っています。 そんな半月板ですが、ジャンプやターンなどの動きや急激な衝撃で損傷する場合があります。それが半月板損傷です。半月板損傷を起こすと、歩行時の痛み・膝の引っかかり感・腫れ・曲げ伸ばしのしにくさといった症状が出現します。 半月板損傷の治療は手術以外にもあり、保存療法とリハビリで様子を見ることがあります。しかし、症状がひどくなったり、断裂した半月板の一部が繰り返し関節に挟み込まれる場合には手術が検討されます。 半月板損傷における手術のデメリット 半月板損傷の手術は、膝の関節に2~3カ所切れ込みを入れ、カメラで半月板の状態を確認しながら行います。損傷が小さい場合は縫合し、縫い合わせられない場合は切除します。 傷が小さくて済むので体への負担が比較的少ない点が特徴です。しかし、体の一部を切るわけですから、リスクがない訳ではありません。 つまり、手術のデメリットも気になるところです。 感染症にかかるリスクが上がる リスクの頻度としては高くありませんが、傷口に細菌が入り感染するリスクがあります。 感染すると膝が腫れたり、熱が出たりします。感染の治療をあわせて行うことになるため、術後のリハビリが遅くなる点が懸念されます。 知覚神経を傷つける可能性がある 手術のときに皮膚の表面にある知覚神経を傷つけてしまうリスクがあります。その結果、術後に皮膚の知覚が鈍くなる恐れがあるのです。 関節の動きが悪くなったり、痛みが続いたりする訳ではありませんが、熱いものや鋭利なものに触れても気付きにくくなるため、やけどやケガを負うリスクが向上します。したがって、知覚神経の負傷は手術において考慮しておきたい重要なデメリットの1つです。 仕事復帰までの期間が長くなる 半月板損傷の手術にかかる時間はそれほど長くありませんが、術後のリハビリ期間は長期にわたります。 断裂した半月板を縫い合わせたからといって、すぐにもとのように動けるわけではないことを理解しなければいけません。手術後、すぐに膝に負荷をかけると再断裂を引き起こすリスクが高まります。 もとの日常生活に戻るまでには数カ月、さらに仕事やスポーツに復帰するまでには6カ月程度の期間がかかることを想定しておきましょう。早期に仕事・スポーツへの復帰を目指す方にとっては大きなデメリットといえるでしょう。 半月板損傷の手術に関するよくある質問 半月板損傷の手術に関するよくある質問をまとめました。不明な点を明らかにして、慎重に手術の検討をしましょう。 半月板損傷で手術した場合の入院期間はどのくらいですか? 半月板損傷で手術した場合、一般的な病院では3〜10日が目安です。 入院例を以下にまとめました。 ・1日目:入院 ・2日目:手術 ・3日目以降:松葉杖にて歩行の練習。問題なければ退院 術後の膝の状態や松葉杖での歩行の習得状況によって、入院が延長する場合があります。 半月板損傷の手術費用はどのくらいかかりますか? 半月板損傷の手術費用は5〜20万円程度と幅広く、入院期間と負担率によって変動します。 たとえば、70歳以上で3割負担の方が9日間入院すると約9万円の費用が必要です。上記の費用はあくまでも目安となります。詳しい費用を確認したい方は、手術を受ける予定の医療機関に直接問い合わせてみましょう。 手術をせずに半月板損傷を治す方法はありますか? 半月板損傷を再生医療で治す方法があります。 再生医療では、自身の細胞から採取して培養した幹細胞を膝に注射します。その幹細胞が損傷した半月板を修復してくれるのです。また、幹細胞が膝の炎症を抑えて痛みを軽減させてくれます。 自分自身の細胞を使用するため、アレルギーなどの反応が少ない点、手術を避けられる点で身体への負担を抑えた治療法と言えます。また、手術よりも治療期間が短くなるメリットがあります。 半月板損傷手術のデメリットを回避できる再生医療を検討しよう 半月板損傷の手術には、感染のリスクをはじめとするさまざまなデメリットがあります。 対して、近年では手術に代わる治療として再生医療が注目されています。副作用が少なく治療期間を短縮できる再生医療なら、早期に仕事やスポーツに復帰できる可能性が高くなります。 半月板損傷で悩んでいる方や、半月板損傷の手術におけるデメリットが気になる方は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。
投稿日:2024.11.07 -
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肝臓といえば「お酒」というイメージがありますが、お酒以外でも肝臓にダメージを与えている可能性があります。 「身体の疲労がなかなか取れない」という人は、肝機能が低下しているかもしれません。 本記事では、低下した肝機能を回復される方法について詳しく解説していきます。 肝機能の低下を放置すると「脂肪肝」や「肝硬変」という病気に繋がる可能性があります。 肝臓の働きや肝機能を回復させる方法を理解して、肝臓疾患を予防しましょう。 肝臓はどのような働きをしているの? 肝臓は、人間の体の中で最も大きな臓器といわれており、以下のような働きをしています。 【肝臓の主な役割】 1.代謝 食事などから摂取した栄養素を体内で利用できるエネルギーとして蓄える機能 2.解毒 薬やアルコールなどの体にとって有害な物質を分解して無害化する 3.胆汁の生成 脂質の消化や吸収に必要な胆汁を生成・分泌する 「肝臓が疲れている」場合、エネルギーとして代謝できなかった栄養素が中性脂肪となって蓄積されます。 また、アルコールなどの解毒されるべき物質がそのまま体内に残ってしまいます。 生命活動にとって重要な働きをしている肝臓の疲労や疾患は、早めの対策・治療が必要です。 しかし、肝臓には神経が通っていないため、何らかのダメージを受けても自覚症状が現れにくく「沈黙の臓器」とも呼ばれています。 そのため、人間ドックや健康診断を受けて肝臓の異常を早期発見することが重要です。 肝臓を回復させるには食事の見直しや運動が大切 疲労した肝臓を回復させるために意識すべきことを紹介します。 ・肝臓を回復させる栄養素と食べ物 ・1日30分程度の有酸素運動 ・アルコールの摂取量を抑える それぞれの項目について詳しく解説していきます。 肝臓を回復させる栄養素と食べ物 肝臓の働きをサポートする効果に期待できる栄養素と主な食べ物を紹介します。 必要な栄養素 主な食べ物 詳細 たんぱく質 鶏ささみ、青魚、豆腐、卵など 幹細胞の修復や機能回復に必要な栄養素 ミネラル 野菜、海藻類、きのこ類など 代謝、解毒、胆汁の生成など肝臓の働きをする過程に欠かせない栄養素 抗酸化ビタミン (ビタミンA・C・E) ・ビタミンA 緑黄色野菜、ウナギなど ・ビタミンC レモン、パセリ、ブロッコリーなど ・ビタミンE 大豆類、青魚、ブロッコリーなど 肝臓内の活性酸素を抑え、肝機能の低下を防ぐために必要な栄養素 タウリン 貝類、タコ、エビなど 肝臓の解毒作用を高めて肝機能をサポートする効果が期待できる栄養素 食生活を見直しは、「肝機能の低下を予防」と「肝機能を高めるサポート」のどちらの効果も期待できます。 暴飲暴食や偏った食事を避けて、バランスの良い食事を心がけましょう。 1日30分程度の有酸素運動 肝機能を改善するためには1日30分程度の有酸素運動を取り入れましょう。 肥満や運動不足によって、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積される「非アルコール性脂肪肝」が起こる可能性があります。 ウォーキングや水泳などの有酸素運動を習慣にし、肝臓に蓄積した中性脂肪を減らしましょう。 有酸素運動によって脂肪肝化が改善されることも報告されています。(文献1) アルコールの摂取量を抑える 肝機能を改善させるためには、禁酒もしくはアルコールの摂取量をできるだけ抑えましょう。 お酒の飲酒量が多いと、アルコールを分解する働きを持つ肝臓に負担がかかり続けるため「アルコール性脂肪肝」になる可能性があります。 厚生労働省では、適度な飲酒量として1日あたりの純アルコール量は約20gとしています。 主な酒類の目安量は、以下の通りです。 お酒の種類 純アルコール量 ビール(中瓶1本500ml) 20g 清酒((1合180ml)) 22g ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml) 20g 焼酎(35度)(1合180ml) 50g ワイン(1杯120ml) 12g しかし、アルコールは肝臓にとってストレスになるため、肝臓が疲労している時は禁酒することをおすすめします。 肝臓が回復するまでの期間と肝臓の状態 肝臓の機能が回復するまでに必要な期間は、肝臓の状態によって大きく違いがあります。 例えば、飲酒により一時的に肝臓が疲れている状態であれば、2日間の禁酒期間を設けることで肝臓は回復するといわれています。 一方で、慢性肝炎を放置して「肝硬変」になっている場合だと、いくら期間を設けても肝機能が回復することはありません。 極端な 2 例を挙げましたが、このように肝臓の回復に必要な期間および回復するかどうかについては、肝臓がどの程度のダメージを受けていて、どういった状態になっているかによって左右されるのです。 肝機能の低下を放置するリスク 肝臓が疲れていると表現される「肝機能が低下している状態」を放置すると、様々な病気に繋がるリスクがあります。 病名 主な症状 脂肪肝 自覚症状がほぼないため、健康診断などの血液検査で発覚することが多い アルコール性肝炎 食欲不振・だるさ・発熱などの症状があり、肝臓の腫れや上腹部に痛みを感じる ウイルス性肝炎 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)・食欲不振・嘔吐・全身の倦怠感・発熱など 肝硬変 ・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる) ・腹水(下腹部が張る) ・くも状血管拡張(首、前胸部、頬に赤い斑点ができる) ・手掌紅斑(掌の親指と小指の付け根が赤くなる) など 肝機能の低下は、肝機能を回復させるために生活習慣を見直せば改善することが多いです。 しかし、肝機能の低下を放置して病気になってしまうと適切な治療が必要になります。 肝疾患の改善につながる可能性がある「再生医療」 従来の肝硬変の治療法では、症状の進行と合併症の発症を防ぐ治療方針が中心でしたが、その常識を覆すかもしれない治療法が「再生医療」です。 再生医療では、壊れた組織を修復する働きをもつ「幹細胞」を利用することで、硬くなった肝臓を修復して肝機能を回復させられる可能性があります。 また、肝硬変にまで至っていないものの、脂肪肝などで肝機能が低下している場合も、再生医療を利用することで回復までの期間を短縮できる可能性があるのです。 「可能性がある」と言っているように、再生医療は 100 %肝機能を改善できるとは限りませんが、治らない肝臓を回復させることができる光明を見出せる治療法であるとして注目されています。 【まとめ】疲れた肝臓の機能を回復させるなら再生医療による治療がおすすめ 普段から肝臓を労わっていれば、少し疲れた程度なら数日の期間で回復しますが、慢性的に肝臓が疲れていると肝疾患になってしまいます。そうなると、回復に時間がかかる、あるいは自然回復しない状態に陥ってしまう可能性があります。 再生医療は、肝臓の回復を手助けできる可能性がある治療法です。肝機能の低下に悩んでいる人は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。ご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください ▼参考文献 文献1 https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/nafldnash2020_add.pdf
投稿日:2024.12.04