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肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性

公開日: 2020.06.27
更新日: 2024.11.19

肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性

再生機能に優れた肝臓ですが、その機能が発揮できない状態になることもあります。そのようなときに検討したい治療が「再生医療」です。

今回は、肝臓がんになる前の段階で再生治療を利用して治療することの意味について解説します。

肝臓疾患に対する再生医療の可能性と、肝臓の機能を取り戻す再生医療についてご紹介します。

診断中の医者

肝細胞を活性化!再生医療とはどのようなもの?

近年、さまざまな病気や傷害の治療に再生医療が期待されるようになりました。再生医療とは、何らかの原因で傷ついた体の組織を再生させて、元の状態に戻すことを目的としているものです。

痛みに対して痛み止めを用いる対症療法や、傷ついた部分を取り除く手術とは異なる新たな方法で、再生医療の治療で用いるのは薬剤ではなく「生きた細胞」です。

具体的には、自分の体から採取・抽出した幹細胞を用います。その幹細胞は、さまざまな細胞に分化し、損傷した細胞を活性化させる可能性を持っているのです。

再生医療で、幹細胞を用いることができる臓器のひとつが、肝臓です。

肝臓は再生能力に優れていることで知られていますが、その役割を担っているのが肝細胞です。幹細胞は、そんな肝細胞が傷ついたときにも再生治療で活性化させることが期待されています。肝臓疾患の治療

肝硬変は怖い病気?肝臓疾患の進行

沈黙の臓器とも言われる肝臓は、病気が潜んでいても自覚症状がないことが多いです。そのため、自覚症状が現れたときにはすでに病気が進行していることもあるのです。

病気が進行した状態の肝臓は、本来の肝臓の機能を果たすことができないばかりか、再生能力も期待できないこともあります。

正常な肝臓も、生活習慣などを原因として「炎症」が起きてしまい、これが慢性化すると「慢性肝炎」という状態になります。

肝臓に炎症が起きる主な原因はウイルス性によるものですが、食べすぎや飲酒量の多さなどの生活習慣を原因とした「脂肪肝(脂肪性肝炎)」というケースもあります。

この状態を放置すると、炎症により次第に肝臓の細胞が破壊されてしまい、肝機能が徐々に低下していくのです。

その代表的な病気のひとつが「肝硬変」です。肝臓が炎症を起こした状態の肝炎や、肝臓に脂肪が蓄積した脂肪肝が進行すると、肝硬変という状態になることがあります。肝硬変は、肝細胞などの組織が線維化して肝臓が固くなった状態です。

肝硬変になると、全身のだるさや黄疸といった症状が出現します。さらに進行すると、腹水や腹部静脈瘤が出てくることもあります。肝性脳症のような命に関わることもある危険な病気なのです。

肝硬変の他に、肝細胞がんといった命に関わるような重大な病気に進展する場合もあります。

肝硬変の恐ろしいところは、一度線維化した肝臓は自然に修復することができないということです。肝細胞も本来の働きをすることができません。

肝臓疾患(がん等)|従来の治療法

脂肪肝は、従来の治療法は確立されたものではなく、生活習慣の改善により治療を進めるのが一般的でした。厄介なのは、脂肪肝そのものは自覚症状に乏しく、放置されがちだということです。

症状が進行して肝硬変になると、これも根本的な治療方法が確立されておらず、症状の進行を防ぐための食事療法や、ウイルス性の場合であれば抗ウイルス治療を実施します。

肝臓がんを治療する方法はありますが、すでに悪化している肝炎や肝硬変を治療する方法ではないため、「肝臓を根本的に治療する」ことは従来の治療法では不可能であるとされているのです。

しかし、最先端の再生医療であれば、肝臓がんの患者さんの肝臓の機能を取り戻す可能性も期待できるのです。

肝臓疾患の治療法

肝臓疾患の修復も!再生医療の可能性

肝臓がんへの進行を根本的に防ぐためには、肝臓の状態を可能な限り正常な状態に近づけることが必要ですが、従来の治療法ではそれは難しいものでした。

しかし、新しい治療法「再生医療」は、幹細胞を利用して肝臓の炎症や線維化した組織を発見し、これを溶解して修復することで肝機能を正常な状態に「戻す」ことができる可能性があるのです。

再生医療の治療では、自己由来幹細胞を静脈注射し、傷ついた肝臓に送り届けます。そして幹細胞が線維化した組織を溶解・修復させてくれるのです。損傷した肝細胞も、幹細胞によって修復・活性化することが期待できるでしょう。

脂肪肝の場合であれば、脂肪により弱りつつある肝臓を回復させる作用が期待され、疲れやすいなどの症状がある場合も血流改善効果により症状が改善する可能性があります。

さらには、肝臓がんにも再生治療による治療の可能性を見出すことができます。

まとめ・肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性

肝臓は再生能力に優れるものの、組織が線維化してしまうと本来の再生機能を発揮することができません。そのような肝臓の治療として注目されるのが再生治療です。治療効果には個人差がありますが、幹細胞が線維化した組織を溶解し、損傷した肝細胞の修復が期待できます。

再生医療の効果には個人差があるので「肝臓がんであっても必ず肝臓の機能を取り戻せる!」とは言い切れません。

しかし、再生医療は病気が進行する不安を解消する、または食事制限などの生活の制約を軽減できる可能性があるなど、前向きに治療に取り組める点が従来の治療法との大きな違いです。

再生医療は、今まで治せないと言われていた肝臓疾患の症状を根本的に改善できる可能性がある治療法として注目されています。

そのため、肝臓の状態に悩んでいる人にとって一考の価値がある治療法と言えるでしょう。ただ再生医療は、一般的な病院等で受けることはできません。当院は厚生労働省から認可を受けた再生医療専門院で多くの症例を有しています。治療等のご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。

この記事がご参考になれば幸いです。

 

監修:リペアセルクリニック大阪院

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監修者

渡久地 政尚

Masanao Toguchi

医師

略歴

1991年3月琉球大学 医学部 卒業

1991年4月医師免許取得

1992年沖縄協同病院 研修医

2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務

2008年沖縄協同病院 内科 勤務

2012年老健施設 かりゆしの里 勤務

2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長

2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長

2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長

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