肝臓を回復させるには生活習慣の見直しが重要!肝機能を高める食べ物を解説【医師監修】

公開日: 2020.02.28
更新日: 2025.07.31

肝臓といえば「お酒」というイメージがありますが、お酒以外でも肝臓にダメージを与えている可能性があります。

「身体の疲労がなかなか取れない」という人は、肝機能が低下しているかもしれません。

しかし、肝臓には痛みを感じる神経が通っていないため、何らかのダメージを受けても自覚症状が現れにくく「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

肝機能の低下を放置すると「脂肪肝」や「肝硬変」などの肝臓系疾患につながり、自然に回復することが難しくなります。

肝臓の働きや肝機能を回復させる方法を理解して、肝臓系疾患を予防しましょう。

当院リペアセルクリニックでは、肝機能の低下や肝臓系疾患の改善が期待できる再生医療をご提供しています。

「肝機能の低下に悩んでいる」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。

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肝臓を回復させる生活習慣

肝臓を回復させるには、食事による栄養素の摂取や有酸素運動、禁酒で肝臓を休める必要があります。

それぞれの項目について詳しく解説していきます。

たんぱく質やビタミン類を摂取する

肝臓の働きをサポートする効果に期待できる栄養素と主な食べ物を紹介します。

必要な栄養素

主な食べ物 詳細
たんぱく質

鶏ささみ、青魚、豆腐、卵など

幹細胞の修復や機能回復に必要な栄養素
ミネラル

野菜、海藻類、きのこ類など

代謝、解毒、胆汁の生成など肝臓の働きをする過程に欠かせない栄養素

抗酸化ビタミン
(ビタミンA・C・E)

・ビタミンA
緑黄色野菜、ウナギなど

・ビタミンC
レモン、パセリ、ブロッコリーなど

・ビタミンE
大豆類、青魚、ブロッコリーなど

肝臓内の活性酸素を抑え、肝機能の低下を防ぐために必要な栄養素

タウリン

貝類、タコ、エビなど 肝臓の解毒作用を高めて肝機能をサポートする効果が期待できる栄養素

食生活の見直しは、「肝機能の低下予防」と「肝機能を高めるサポート」のどちらの効果も期待できます。

暴飲暴食や偏った食事を避けて、バランスの良い食事を心がけましょう。

脂質と糖質の摂取を控える

肝臓を回復するためには、脂質と糖質の過剰摂取を控えることが重要です。

高脂肪・高糖質の食事は肝臓に負担をかけ、脂肪肝の原因となります。

特に、揚げ物やファストフードなどの飽和脂肪酸を多く含む食品、清涼飲料水や菓子類などの単純糖質の食べ過ぎは控えるべきです。

代わりに、不飽和脂肪酸を含む青魚などを適量摂取し、精製された糖質ではなく玄米や全粒粉パンなどの複合糖質を選ぶようにしましょう。

糖質制限と適切な脂質バランスを保つことで、肝臓への負担を軽減し、回復を助けることができます。

肥満状態を改善する

過剰な体脂肪、特に内臓脂肪は肝臓に脂肪が蓄積する「脂肪肝」の主な原因となります。

肥満状態を改善して適正体重を目指すことで、肝臓への負担を大幅に軽減できます。

具体的には、一日の摂取カロリーを適切に管理し、ゆっくり確実に減量することが重要です。

急激なダイエットは逆に肝臓に負担をかけるため避けましょう。目標は1ヶ月に1〜2kg程度の減量が理想的です。

適度な運動習慣を身につける

肝機能を改善するためには1日30分程度の有酸素運動を取り入れましょう

肥満や運動不足によって、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積される「非アルコール性脂肪肝」が起こる可能性があります。

ウォーキングや水泳などの有酸素運動を習慣にし、肝臓に蓄積した中性脂肪を減らしましょう。

有酸素運動によって脂肪肝化が改善されることも報告されています。
※出典:一般社団法人 日本肝臓学会「追補内容のお知らせ『NAFLD/NASH 診療ガイドライン』

アルコールの摂取量を抑える

肝機能を改善させるためには、禁酒もしくはアルコールの摂取量をできるだけ抑えましょう。

お酒の飲酒量が多いと、アルコールを分解する働きを持つ肝臓に負担がかかり続けるため「アルコール性脂肪肝」になる可能性があります。

厚生労働省では、適度な飲酒量として1日あたりの純アルコール量は約20gとしています。

主な酒類の目安量は、以下の通りです。

お酒の種類 純アルコール量
ビール(中瓶1本500ml) 20g
清酒((1合180ml)) 22g
ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml) 20g
焼酎(35度)(1合180ml) 50g
ワイン(1杯120ml) 12g

しかし、アルコールは肝臓にとってストレスになるため、肝臓が疲労している時は禁酒することをおすすめします。

肝臓の機能が回復するまでの期間

肝臓の機能が回復するまでに必要な期間は、肝臓の状態によって大きく違いがあります。

例えば、飲酒により一時的に肝臓が疲れている状態であれば、2日間の禁酒期間を設けることで肝臓は回復するといわれています。

一方で、慢性肝炎を放置して「肝硬変」になっている場合だと、いくら期間を設けても肝機能が回復することはありません。

極端な 2 例を挙げましたが、このように肝臓の回復に必要な期間および回復するかどうかについては、肝臓がどの程度のダメージを受けていて、どういった状態になっているかによって左右されるのです。

肝臓を回復させる食べ物と肝機能に悪い食べ物

肝臓を回復させる食べ物と、肝機能の低下につながる肝臓に悪い食べ物について解説します。

肝機能の低下を防ぐためにも、肝臓に良い食べ物を積極的に食事に取り入れましょう。

肝臓に良い食べ物

肝機能の回復を助ける肝臓に良い食べ物は、以下の通りです。

  • 魚介類
  • 野菜
  • きのこ類
  • 海藻類
  • 大豆製品
    など

上記の食べ物は、肝機能の回復を助けるために必要な「たんぱく質」「ビタミン類」「ミネラル」などの栄養素を摂取できます。

これらを積極的に食事に取り入れて、肝臓の健康維持を目指しましょう。

肝臓に悪い食べ物

肝臓の負担になり肝機能低下を招く食べ物は、以下の通りです。

  • 揚げ物
  • ラーメン
  • 果物の缶詰
  • 菓子パン
  • 乳製品
  • など

上記のような高カロリーな食べ物や高果糖食品の摂取は肝臓の負担になります。

しかし、全く食べてはいけないわけではないため、偏った食事にならないように適量摂取を心がければ大きな問題はありません。

肝臓に違和感があったり、疲れ気味だったりする場合は、控えるように注意しましょう。

肝臓の回復についてよくある質問

肝臓の回復についてよくある質問をご紹介します。

それぞれの質問について詳しく回答していきます。

肝臓が弱っているサインは?

肝機能が低下し、肝臓が弱っていると肌が黄色くなる黄疸やむくみ、尿の色が濃くなるなどの症状が現れます。

しかし、肝機能が低下しても初期段階では症状が現れにくいため、血液検査を受けて初めて異常に気づくことも多いです。

気づいた時には症状が進行している可能性があるため、早めに医療機関を受診して検査を受けましょう。

肝臓の回復には早期発見が重要です。

肝機能は何日で回復する?

肝機能の回復期間は、症状によって大きく異なるため、一概に何日で回復するとはいえません。

例えば、アルコール摂取によって一時的に肝臓が疲れているだけであれば、数日間の禁酒で肝臓は回復するといわれています。

しかし、脂肪肝や肝炎などの肝臓系疾患を発症している場合、数ヶ月から数年の治療期間が必要なケースがほとんどです。

肝臓系疾患は初期症状を自覚しづらく、症状を自覚した時点で進行している可能性が高いため、違和感がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

肝機能の低下が招く疾患とは?

肝臓が疲れていると表現される「肝機能が低下している状態」を放置すると、様々な病気に繋がるリスクがあります。

病名

主な症状

脂肪肝

自覚症状がほぼないため、健康診断などの血液検査で発覚することが多い

アルコール性肝炎

食欲不振・だるさ・発熱などの症状があり、肝臓の腫れや上腹部に痛みを感じる

ウイルス性肝炎

黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)・食欲不振・嘔吐・全身の倦怠感・発熱など

肝硬変

・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
・腹水(下腹部が張る)
・くも状血管拡張(首、前胸部、頬に赤い斑点ができる)
・手掌紅斑(掌の親指と小指の付け根が赤くなる)
など

肝機能の低下は、肝機能を回復させるために生活習慣を見直せば改善することが多いです。

しかし、肝機能の低下を放置して病気になってしまうと適切な治療が必要になります。

肝臓を回復させるには再生医療による治療をご検討ください

疲れた肝臓の機能を回復させるには、脂肪や糖質の過剰摂取を避ける食生活や、適度な運動など生活習慣の改善が大切です。

アルコール摂取によって肝臓が少し疲れた程度なら数日で回復しますが、慢性的に肝臓が疲れていると肝臓系疾患になってしまうリスクがあります。

肝臓系疾患を発症してしまうと回復に時間がかかる、あるいは自然回復しない状態に陥ってしまう可能性があるため注意が必要です。

とくに、肝臓が炎症や損傷を繰り返すことで発症してしまう「肝硬変」になると従来の治療法では治せません。

しかし、近年の治療では、肝硬変を含む肝臓の機能回復が期待できる再生医療という選択肢があります。

再生医療とは

  • 再生医療とは、幹細胞のさまざまな組織に変化する能力を利用し、損傷した肝臓の修復・再生を促す治療法のこと

「肝機能の低下に悩んでいる」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。

また、当院の公式LINEでは、肝臓系疾患の治療として注目されている再生医療に関する情報を配信中なので、合わせて参考にしてくださいね。

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監修者

渡久地 政尚

Masanao Toguchi

医師

略歴

1991年3月琉球大学 医学部 卒業

1991年4月医師免許取得

1992年沖縄協同病院 研修医

2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務

2008年沖縄協同病院 内科 勤務

2012年老健施設 かりゆしの里 勤務

2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長

2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長

2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長