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肝臓が悪いとどんな症状が出る?顔色や目、全身状態の変化について解説【医師監修】

「最近なんとなく疲れやすい」
「顔色が悪い気がする」
上記のような症状を、年齢や疲れのせいだと見過ごしていませんか。
実は肝臓の不調が原因かもしれません。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、初期段階では自覚症状がほとんど現れないため、気づいたときには進行していることも少なくありません。
肝臓の働きが低下すると、顔色の変化や皮膚のかゆみ、目の違和感、全身の倦怠感など、体の外側にサインが現れることがあります。
この記事では、肝臓が悪いときに顔や全身にどのような症状が現れるのかをわかりやすく解説するとともに、考えられる肝疾患や、症状に気づいた際に取るべき対策について紹介します。
従来の治療では、肝臓の機能が低下して症状が進行した場合、元の状態に戻すことは難しいとされてきました。
しかし近年では、再生医療によって肝機能の改善が期待できる可能性が注目されています。
再生医療は、患者さまご自身の細胞や血液由来の成分を用いて自然治癒力を高め、障害を受けた肝組織の修復や肝機能の回復の促進を目指す治療法です。
当院リペアセルクリニックでは、肝疾患に対する再生医療の治療内容や適応となる症例について、無料カウンセリングを実施しています。
肝臓の症状や治療の選択肢に不安がある方は、ぜひご相談ください。
目次
肝臓が悪いとどんな症状が出る?【顔に出やすい症状一覧】
肝臓が悪いと顔に出やすい症状は、以下のとおりです。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、初期段階では症状に気づきにくいのが特徴です。
症状に気づいたころには重症化している可能性もあるため、どんな症状が出現するのか知っておきましょう。
黄疸(おうだん)
肝臓の働きが低下すると、黄疸(おうだん)と呼ばれる症状が現れることがあります。
黄疸とは、皮膚や顔色、白目の部分が黄色っぽく見える状態を指します。
主な原因は、肝臓が本来担っているビリルビンと呼ばれる黄色い色素を分解し、体外へ排泄する働きが低下するためです。
肝機能が低下するとビリルビンが血液中にたまり、皮膚や目に沈着するため黄疸として外見上の変化が現れます。
白目が黄色く見える、全身のだるさやかゆみを伴う場合は医療機関を受診しましょう。
皮膚のかゆみ
肝臓の機能が低下すると、皮膚にかゆみを感じることがあります。
肝臓が原因と考えられるかゆみには、次のような特徴があります。
- 顔や首、腕、背中など、広い範囲にかゆみが出る
- 見た目には赤みや湿疹、腫れなどの変化がない
- 市販のかゆみ止めクリームや薬を使っても良くならない
肝臓の働きが弱まることで胆汁の流れが滞り、本来体外へ排泄されるはずの物質が体内にたまりやすくなることが関係しています。
そのため、皮膚の神経が刺激され、かゆみとして現れると考えられています。
皮膚トラブルとして自己判断せず、症状が続く場合は消化器内科を受診して肝臓の状態を確認しましょう。
顔色のくすみ(血行不良)
顔色がくすんで見える、血色が悪く感じるといった変化も、肝臓の働きが低下した際に現れることのある症状の一つです。
単なる日焼けや加齢によるくすみとは異なり、肝機能低下によるくすみは「土気色(つちけいろ)」や「青黒い」と表現される独特の暗さが特徴です。
肝臓の代謝・解毒機能が低下し、老廃物や色素が皮膚に蓄積されることで顔全体がくすんで見えたりシミが目立ちやすくなったりします。
休息をとっても改善しにくいくすみが続く場合は、体の内側の不調が関係している可能性も考えましょう。
肝臓が悪いと顔以外に症状は出るのか【目や全身症状に注意】
肝臓の不調によって現れやすい目や全身の症状について、代表的な例を紹介します。
肝臓は代謝や解毒、エネルギーの貯蔵など全身に関わる重要な役割を担っているため、機能が低下すると体のさまざまな部位に影響が及びます。
日常的に感じている不調が当てはまらないか、一つずつ確認しながら読み進めてみましょう。
目が疲れやすい
肝臓の働きが低下すると、全身の倦怠感により目の疲れやかすみ、視界のぼやけといった症状を自覚しやすくなることがあります。
肝機能が落ちることで血液の状態や全身の代謝に影響が及び、目の周囲に十分な栄養や酸素が行き届きにくくなるためです。
また、ドライアイのような違和感がみられることもあり、単なる目の使いすぎとは異なる原因が隠れている可能性も考えられます。
目の疲れが続く場合は、体全体の不調の一部として捉えることが大切です。
むくみ
肝臓の働きが低下すると、顔や足にむくみが現れることがあります。
むくみの原因は、肝機能が低下して血液中の水分バランスを保つアルブミンと呼ばれるたんぱく質が不足するためです。
アルブミンが不足すると血管内の水分が血管の外へ漏れ出し、むくみとして現れます。
初期は顔や下肢のむくみとして気づくことが多い一方、症状が進行すると腹部に水がたまる腹水がみられる場合もあります。
むくみが続く、または悪化していると感じる場合は、体の内側の変化として注意が必要です。
全身の倦怠感
肝臓の働きが低下すると、全身がだるい、疲れが取れないといった倦怠感が現れることがあります。
肝臓が担う代謝機能が乱れ、体内に疲労物質がたまりやすくなるためです。
日常生活の動作で疲れたり、何も動いていないのに倦怠感があったりする場合は早めに医師へ相談しましょう。
食欲低下や消化不良
肝臓が悪化すると、食欲低下や消化不良が起こります。
食べ物の消化には、肝臓から分泌される胆汁が必要です。肝臓の働きが鈍り、胆汁の分泌量が低下すると、食べ物の消化が困難になります。
消化不良の場合は、食欲がなくなったり嘔気を感じたりします。
吐血
肝臓の病気が肝硬変へ進行すると、吐血がみられることがあります。
吐血する仕組みは、以下のとおりです。
- 肝硬変によって肝臓が硬くなる
- 肝臓に流れ込むはずの血液がスムーズに通れなくなる
- 血液は別のルートを探して食道や胃の静脈に流れ込む
- 流れ込んだ血管に大きな負担がかかり、血管がこぶ状に膨らんで静脈瘤(じょうみゃくりゅう)ができる
- 静脈瘤の血管壁は非常に薄く破れやすいため、ちょっとした刺激で破裂する危険がある
破裂すると、突然大量の吐血や黒色便(タール便)を引き起こすことがあり、命に関わる危険な状態となるため、速やかな治療が必要です。
肝臓が悪い状態でよく見られる肝疾患
知っておくべき肝臓の病気は、以下のとおりです。
肝臓の病気を早期に発見し、スムーズに治療を受けられるよう、疾患別の症状を確認しましょう。
以下の記事では、肝臓が再生しない疾患について解説しているので参考にしてください。
肝炎
肝炎は主に肝炎ウイルスの感染により発症する病気で、感染以外の発症要因にはアルコールや薬物などがあります。
急激に症状が出現する急性肝炎は、A型・B型・E型ウイルスが原因の場合が大半です。
一方で、慢性的に症状が進行する慢性肝炎は、B型・C型ウイルスを要因とする場合が多いと言われています。
肝炎になると、以下の症状が現れる場合があります。
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
- 皮膚のかゆみ、黄疸
- 発熱、頭痛
- 嘔気、嘔吐
- 尿の色が濃い茶色になる(褐色尿)
症状の現れ方には個人差があります。
少しでも気になる症状があれば、消化器内科や内科を受診しましょう。
以下の記事では、ウイルス性肝炎の症状について解説しているので参考にしてください。
脂肪肝
知っておくべき肝臓の病気の1つに、脂肪肝があります。
脂肪肝とは、肝臓に過剰な脂肪が蓄積された状態です。
脂肪肝は主に、中性脂肪が肝細胞内に多く蓄積し起こります。
悪化すると、肝炎や肝硬変、肝がんなどの深刻な病気に進展するリスクがあります。
脂肪肝は、乱れた生活習慣が原因で起こる場合が大半です。
過剰な飲酒や肥満なども脂肪肝のリスクを高めるため、自身の生活習慣を見直しましょう。
アルコール性肝障害
知っておくべき肝臓の病気に、アルコール性肝障害があります。
アルコール性肝障害とは、多量のアルコールを長期間にわたり摂取し、肝臓が損傷を受ける疾患の総称です。
多量飲酒によりアルコール代謝の過程で生成される有害物質が肝細胞を傷つけ、炎症を引き起こします。
肝臓が炎症を起こすと、肝機能が低下し、以下の症状が現れます。
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
- 体重減少
- 黄疸(皮膚や目が黄色くなる)
- 腹水、浮腫(むくみ)
また、アルコール性肝障害は、以下3つの状態に分けられます。
| 進行度 | アルコール性脂肪肝(初期) | アルコール性肝炎(中期) | アルコール性肝硬変(末期) |
|---|---|---|---|
| 状態 | 肝臓に脂肪が蓄積している状態 | 肝臓に炎症が生じ、肝細胞が破壊された状態 | 肝臓の組織が線維化し硬くなり、正常な機能が失われた状態 |
アルコール性肝障害を予防するためには、飲酒量を適度に抑えることが最も重要です。
厚生労働省によると適度な飲酒量は1日あたり純アルコール換算で約20g※で、以下のお酒の量に相当します。
※出典:厚生労働省「アルコール」
| お酒の種類 | 純アルコール量 |
|---|---|
| ビール中瓶1本(500ml) | 20g |
| 清酒1合(180ml) | 22g |
| ウイスキー(60ml) | 20g |
| 焼酎35度1/2合(90ml) | 25g |
| ワイン2杯(240ml) | 24g |
飲酒の頻度や量を減らすと、肝臓への負担が軽減され、肝障害のリスクが低下します。
治療する際はアルコールを完全に断ち、肝臓の損傷部位を回復させるとともに、栄養療法や薬物療法を行います。
アルコール性肝障害は、生活習慣の見直しで予防できる疾患です。
健康的な飲酒習慣を心がけたり、定期的に健康診断を受けたりし、早期発見・早期治療を目指しましょう。
肝硬変
慢性肝炎が長期化すると、肝臓の組織が線維化し硬くなり、肝硬変になります。
肝臓は再生力が高い臓器ですが、肝硬変になると肝機能を元の状態に戻すのが難しくなるため、早期発見・早期治療が重要です。
肝硬変の主な症状は以下のとおりです。
- 足がむくむ
- 腹水がたまる
- 黄疸が出る
- 腹部静脈が盛り上がる
- 意識障害が起こる
初期の肝硬変は、症状に気づきにくいのが特徴です。
健康診断で異常を指摘されたら、症状がなくても病院を受診しましょう。
肝臓が悪いサインに気づいたらやるべき対策
肝臓の病気を予防するためには、生活習慣の改善も大切です。以下の4つの生活習慣を参考に、自身の日常生活を振り返りましょう。
肝臓の病気は、生活習慣と密接に関わっています。
肝臓が悪くならないよう、改善できる生活習慣から見直すことが大切です。
食事のバランスを整える
肝機能を向上させるためには、食事のバランスが重要です。
主食・主菜・副菜を揃えた食事を心がけると、バランスの良い食事になります。
炭水化物はエネルギー源となり、日常の活動を支えます。
タンパク質は、筋肉や臓器の修復・成長に必要不可欠です。ビタミンやミネラルは、体の機能を正常に保つために大切です。
家で健康的な食事を心がけていても、外食時に栄養バランスが崩れる場合があるため注意してください。
たとえば、ラーメンやカレーライスなどの単品料理は、主食と主菜は満たしますが、副菜が不足します。
サラダや野菜スープなどを追加し、副菜も摂取できるよう工夫しましょう。
適度な運動を行う
適度な有酸素運動は、肝臓に蓄積した脂肪の減少が期待できるため肝機能の改善や健康維持に役立ちます。
ウォーキングやジョギングなどの運動を1日30分以上行うことが目安※とされています。
※出典:PubMed
また、筋肉は糖質代謝やアンモニア代謝をつかさどって肝臓の機能を補完する役割があります。
肝臓の負担を軽減して肝機能の向上につながるため大切です。
さらに、有酸素運動はストレスの軽減にも効果があります。
通勤や日常生活にウォーキングを取り入れると心身の健康に良い影響を与えます。
休肝日をつくる
肝臓が悪くならないよう休肝日をつくりましょう。
休肝日(きゅうかんび)は、週に1日以上飲酒しない日を設け、肝臓を休めることを目的としています。
習慣的な飲酒は依存性を高め、飲酒量が増加する危険性があります。
休肝日を設け、飲酒総量を減少させると、肝障害を予防できる可能性があります。
定期的に検査を受ける
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、病気が進行しても自覚症状が現れにくい特徴があります。
そのため、肝臓の不調を早期に発見するためにも、健康診断などで定期的な血液検査を行いましょう。
血液検査では、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなどの数値を確認し、肝臓の状態を把握します。
肝機能に異常がある場合、数値の変化として現れることが多く、脂肪肝や肝炎、肝硬変といった疾患の兆候を早期に見つけられます。
早期治療ができるよう、定期的に健康診断を受け、血液検査で肝臓の数値を確認しましょう。
肝臓が悪いときに出る顔や全身の症状を見逃さないようにしよう
肝臓の症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。
肝臓は沈黙の臓器と言われ、悪くなっても症状の自覚が難しく、発見が遅れやすいのが特徴です。
肝機能の悪化でどんな症状が出るのか事前に知っておくと、病気の早期発見が可能です。
肝臓が悪くなった場合の治療法には、栄養療法や薬物療法、再生医療などがあります。
医師と相談し、自身に合った治療法の選択が大切です。
当院リペアセルクリニックでは、脂肪肝や肝硬変などの肝疾患に対して再生医療による治療をご案内しています。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、肝疾患の改善を目指す医療技術です。
以下のページでは、肝疾患に対する再生医療の症例を公開しているため、併せて参考にしてください。
>再生医療による肝疾患の症例はこちら
監修者
渡久地 政尚
Masanao Toguchi
医師
略歴
1991年3月琉球大学 医学部 卒業
1991年4月医師免許取得
1992年沖縄協同病院 研修医
2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務
2008年沖縄協同病院 内科 勤務
2012年老健施設 かりゆしの里 勤務
2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長
2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長
2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長


















