肩の腱板損傷の正しい湿布の貼り方とは?病院に行くべきサインも詳しく紹介
公開日: 2019.12.28更新日: 2025.06.30
肩の腱板損傷は、腕を上げる際や肩を動かす時に痛みを感じることがあり、特に痛みがひどくなると日常生活に支障をきたすこともあります。
正しい湿布の貼り方を把握して実践することで、一時的に痛みを和らげることができるため、痛みが続く場合は効果的です。
しかし、「湿布を貼る位置が分からない」「肩を動かすとすぐに剝がれてしまう」とお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
そこで本記事では湿布の正しい貼り方や、効果を引き出す方法を解説していきます。
肩の腱板損傷の原因や治療法も紹介しているので、自分に適した対処方法を見つけて、痛みを改善するためにもぜひ参考にしてみてください。
また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肩の腱板損傷が改善しない方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。
手術を回避して、より早く日常生活へ復帰したい方はぜひご確認ください。
目次
肩の腱板損傷の湿布の正しい貼り方
肩の腱板損傷に対して湿布を活用する際は、肩関節の動きを妨げないように正しく貼ることで、効果を最大限引き出せます。
腱板損傷の痛みは、炎症によるものが主な原因であるため、湿布に含まれる消炎鎮痛成分を効率よく患部に浸透させることが重要です。
【湿布を貼る際のポイント】
- 清潔な状態で貼る
- 適切なサイズを選ぶ
- 湿布を軽く押し付ける
- 貼り替えのタイミングを意識する
湿布を貼る際は、肩の周りを軽く拭いたり、シャワー後に湿布を貼ると効果的です。
皮膚に汚れや汗が残っていると、湿布の接着力が低下し、効果を発揮しづらくなります。
肩の大きさに合わせた湿布を選び貼った後は、軽く押し付けて密着させることで、しっかり患部に密着させられます。
肩は衣類で擦れやすいため、湿布の四隅の角をハサミで丸くカットしておくと、引っかかりが少なくなり剥がれにくくなります。
それでも剥がれてしまう場合は、サポーターや伸縮性のあるネット、医療用のテープなどで軽く固定するのも有効です。
肩の腱板損傷の症状と原因について
肩の腱板損傷は、肩の関節を安定させる重要な筋肉群である腱板にダメージが生じることによって痛みが発生します。
肩が痛いという症状から五十肩と自己判断してしまうケースも多いですが、五十肩と肩腱板断裂では、治療方法が異なってくるため注意が必要です。
肩の腱板断裂の症状
肩の腱板損傷の症状は、腕を上げ下げする特定の動作での痛みや、腕の力が入りにくくなることが主な特徴です。
断裂が進行すると、夜間の肩の痛みがひどくなります。
以下の場合は、「肩の腱板断裂」が起こっている可能性があるので、注意が必要です。
- 肩の痛みはあるけれど腕の挙上はできる
- 腕の上げ下げをすると引っかかるような感じがする
- 腕を上げ下げするとゴリゴリと音がする
- 物を持ち上げにくいなど筋力の低下を感じる
- 夜間に肩の痛みがある
- 症状が半年以上続く
上記のような症状が見られる場合は、湿布による一時的な痛みの緩和だけでなく、整形外科での正確な診断が重要です。
肩の腱板断裂の原因
肩の腱板腱板は、棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋という4つの筋肉で構成され、肩甲骨と上腕骨(腕の骨)をまたぎ、肩関節を動かすのに重要な役割を果たしています。
筋肉は筋繊維という繊維でできており、筋繊維が断裂した状態を腱板断裂と呼びます。
肩の腱板断裂の原因には、転んだ時に強く手をついた・腱板の老化・肩関節の使い過ぎといったものがあります。
腱板は加齢とともに衰えていくため、肩の腱板断裂は中高年に多く発生する特徴も。
また、腱板を使いすぎることでも肩の腱板断裂は発生するので、野球やバレーボールのような肩を使うスポーツは発生のリスクが高いといえます。
肩の腱板断裂の治療について
肩の腱板断裂には、以下のような治療法が用いられます。
- 保存療法
- 薬物療法
- 手術療法
- リハビリテーション
保存療法は肩関節を固定し、薬物療法は痛み止めの内服や、湿布を貼って治療を進めていきます。
保存療法や薬物療法で症状の改善が見られない場合は、手術を行うケースも。
断裂した腱板をできるだけ元の位置に縫い付けるという治療を行い、痛みの緩和を目指します。
痛みが軽減してきたら、関節の動きや柔軟性を見ながらリハビリテーションを行います。
スポーツをしている方の場合、復帰まで時間がかかるケースもありますが、状態を見ながら慎重に復帰の時期を決めることが重要です。
保存療法の限界と病院に行くべきサイン
薬物療法や湿布による保存療法で改善が見られない場合は、病院での診察が必要となります。
保存療法は炎症を抑えて痛みを和らげる「対症療法」としては有効ですが、断裂してしまった腱板そのものを修復する効果はありません。
痛みが2週間以上続く |
・湿布や市販の痛み止めを使用しても、痛みの強さが変わらない ・徐々に悪化している |
夜間痛がひどい |
・夜に痛みで何度も目が覚める ・特定の向きでしか眠れないなど |
日常生活に支障が出ている |
・腕が上がらず着替えが困難 ・物が持てずに落としてしまう |
筋力の低下 |
・以前と比べて明らかに腕に力が入らない ・ペットボトルを開けられないなど |
急激な発症 |
・転倒して手をついたり急に腕が上がらなくなった場合 ・急性断裂の可能性 |
上記のサインは損傷が悪化している、あるいは保存療法では対応できない状態である場合があります。
放置して断裂が拡大し、筋肉の萎縮が進んでしまうと、たとえ手術を行っても回復が難しくなるケースがあるため、早期の受診が重要です。
再生医療という新たな選択肢
スポーツ医療で近年注目されているのが「再生医療」です。
再生医療は自身の脂肪から採取した幹細胞や、血液から採取した血小板を用いて、損傷した肩腱板を修復させるという治療方法です。
自身の細胞や血小板を用いるため、副作用や後遺症が起こるリスクが低い特徴があります。
また手術よりも治療期間を短縮できる可能性もあるため、早期に日常生活へ復帰したい人におすすめです。
手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。
湿布は応急処置として活用し、抜本的な治療を検討することが重要
腱板損傷の痛みは、炎症によるものが主な原因であるため、湿布に含まれる消炎鎮痛成分を効率よく患部に浸透させることが重要です。
【湿布を貼る際のポイント】
- 清潔な状態で貼る
- 適切なサイズを選ぶ
- 湿布を軽く押し付ける
- 貼り替えのタイミングを意識する
肩の腱板損傷において、湿布は痛みを和らげる有効な応急処置ですが、症状が続く場合は専門医による抜本的な治療を検討することが重要です。
適切な治療を早期に開始することで、回復を早め、再発を防ぐことができます。
リペアセルクリニックの再生医療では、幹細胞治療やPRP(血小板富血漿)療法を利用することで、腱板の修復を促進し、早期回復が期待できます。
手術を避けながらも根本的な治療が可能となり、再発防止にも繋がります。
再生医療は手術を避けたい方や、従来の治療で十分な改善が得られなかった方にとって、新しい可能性を開く手段となるのでぜひ検討してみてください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設