肩腱板損傷にサポーターは有効?使わないほうが良い?効果について解説
公開日: 2019.09.29更新日: 2025.02.04
肩腱板損傷におけるサポーターは果たしてどのくらいの効果をもたらすのでしょうか。
結論から述べると、サポーターの使用は肩の痛みを軽減し、安定性を高めるとされますが根本的な治療ではありません。サポーターの使用方法や注意点を知ることで、損傷の進行を防ぐ手助けになります。
この記事では、肩腱板損傷におけるサポーターの効果や役割、他の治療法との併用について詳しく解説します。適切な対処法を知って、治療を目指しましょう。
- 肩腱板損傷にサポーターは有効か
- 肩腱板損傷を放置するとどうなるのか
目次
肩腱板損傷でサポーターを使うことはあまりおすすめできない
肩腱板損傷になると、痛みが生じて思うように腕や肩を動かせません。そこで、サポーターを使用する人が多いのですが、結論、肩腱板損傷でサポーターをつけるのはあまりおすすめできません。
この項目では、サポーターの有効性とおすすめできない理由を詳しく解説します。
サポーターで肩腱板損傷の症状を和らげることは可能
サポーターを使用すると、関節や筋肉の過剰な動きを抑え、損傷部分への負担を軽減できます。さらに、関節を安定させて動かしやすくする効果も期待できます。
肩に痛みがある状況でも、作業や仕事で動かす必要がある場合には、サポーターの使用は有効です。
肩腱板損傷はサポーターで治ることはない
肩腱板損傷にサポーターを使用すると、一時的に痛みが軽減され、動かしやすくなる効果が期待できます。しかし、サポーターを付けたからといって肩腱板損傷自体が治るわけではありません。
サポーターを使用することで症状が楽になるからと無理をしてしまうと、損傷している部分が断裂するなど、症状が悪化してしまう可能性があります。
サポーターの常時使用は控えるべき!
サポーターを使用して肩腱板損傷の症状が和らぐのであれば、常時使用したいと考える人もいると思います。
しかし、サポーターを常時使用してしまうと、肩の筋肉や関節が使われなくなり硬くなってしまう、筋力が低下するなどの問題も出てきます。
周辺の筋肉や関節が硬くなってしまうと、損傷部分にさらに大きな負担がかかって症状が悪化してしまうので、周辺の筋肉や関節は適度に動かしておく必要があります。
このような理由から、サポーターは補助的な役割として使用し、常時使用は控えたほうが良いです。
肩腱板損傷を放置するとどうなるの?
肩腱板損傷を放置すると、損傷が進行して腱板が完全に断裂する可能性があります。断裂が起こると、肩の可動域が大幅に制限され、日常生活にも支障が生じます。症状が悪化する前に、医療機関を受診しましょう。
また、腱板損傷の新たな治療法のひとつとして、幹細胞を使った再生医療があります。手術を回避し、痛みの軽減が期待できるため、老若男女問わず幅広い方におすすめの治療法です。
負担を抑えつつ回復を目指したい方は、再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。
肩腱板損傷の症状に悩む方からよくある質問
肩腱板損傷の症状に悩む方からよくある質問として以下の2つを紹介します。
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具体的なトレーニング方法も紹介しているので、無理のない範囲でお試しください。
肩腱板損傷にトレーニングは効果的?
肩腱板損傷では、トレーニングが症状の緩和に役立つ場合があります。
下記のトレーニングは、肩腱板周辺における筋肉の柔軟性アップと関節の動きを良くする効果に期待できます。空き時間を利用して定期的に行ってみましょう。
肩腱板損傷におすすめのトレーニング.1 |
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肩腱板損傷におすすめのトレーニング.2 |
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ただし、無理なトレーニングは逆効果です。痛みのない範囲でおこないましょう。
肩腱板損傷のテーピングは効果的?
肩腱板損傷に対するテーピングは、痛みを和らげたり、肩の安定性を高める効果に期待できます。動きの制限やサポートにより、症状の緩和に役立ちます。
ただし、テーピングだけでは肩腱板損傷を治せません。サポーター同様、根本的な治療にはならないため医療機関での治療が必要です。
肩腱板損傷におけるサポーターの効果まとめ
肩腱板損傷に対するサポーターの使用は、肩の安定性を高め、痛みを一時的に軽減します。関節の動きを制限して負担を軽減し、症状の悪化を防げます。
ただし、サポーターには肩腱板損傷の治療効果はありません。肩腱板損傷の根本的な治療を目指す場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
また、体への負担が少ない再生医療による治療も検討してみましょう。興味のある方は当院へお気軽にご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設