膝靭帯損傷を早く治す方法4選!回復期間や早期回復を目指せる再生医療を紹介
公開日: 2019.09.29更新日: 2025.06.30
膝靭帯損傷と診断され、できるだけ早く治したいとお悩みの方は多いのではないでしょうか。
膝靭帯損傷の早期回復において、受傷直後のRICE処置や適切なリハビリの継続、栄養管理は重要です。
この記事では、膝靭帯損傷を早く治すために実践すべきポイントや、損傷の程度に応じた回復期間の目安について解説します。
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝靭帯損傷の早期回復をめざす再生医療の症例や治療内容を紹介しています。
手術を回避し、より早くスポーツや日常生活へ復帰したい方はご確認ください。
目次
膝靭帯損傷を早く治す方法4選
膝靭帯損傷を早く治す4つの方法は、以下の通りです。
膝靭帯損傷を早く治すためには、適切な対処と治療が不可欠です。
できることから取り入れて、早期の回復を目指しましょう。
RICE処置による応急処置
膝靭帯損傷の直後には、炎症や腫れを抑えるためのRICE処置が非常に重要です。
RICEとは、以下の4つの要素の頭文字を取った応急処置を指します。
Rest(安静) | 患部を動かさず、膝にかかる負担をできるだけ減らす |
---|---|
Ice(冷却) |
|
Compression(圧迫) | 包帯を使って膝を軽く圧迫し、内出血や腫れを抑える |
Elevation(挙上) | 患部を心臓より高い位置に保ち、腫れの軽減につなげる |
RICE処置は、損傷後48時間以内に実施できれば、腫れや内出血が抑えられ、回復のスピードに大きく影響します。早期回復を目指すためにも、迅速に行いましょう。
ただし、RICE処置はあくまで応急的な対応であり、根本的な治療ではありません。
正確な診断と適切な治療を受けるためにも、早めに医療機関を受診しましょう。
継続的なリハビリテーション
膝靭帯損傷からの回復を早めるためには、計画的なリハビリテーションの継続が欠かせません。
主なリハビリ内容は、以下の通りです。
関節可動域の改善 | ストレッチや軽い運動で膝の動きをスムーズにする |
---|---|
筋力トレーニング | 大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋力強化 |
バランス訓練 | 転倒防止や再発予防のための体幹・下肢の安定トレーニング |
固有受容感覚(プロプリオセプション)の向上 | 関節の位置や力加減、姿勢、身体のイメージなどを感じ取る訓練 |
歩行訓練 | 日常動作の安定を目指す |
リハビリは、自己流ではなく医師や理学療法士などの指導を受けましょう。
焦らず継続することが、膝靭帯損傷の早期治療につながります。
食事からタンパク質などの栄養素を摂取
膝靭帯損傷の回復を早めるためには、食事から摂取できる栄養素にも意識を向けることが大切です。
身体の修復を助ける栄養素を摂り、内側からの回復を促しましょう。
意識したい栄養素を多く含む食材は、以下の通りです。
必要な栄養素 | 回復を助ける主な食品例 |
---|---|
タンパク質 | 鶏むね肉、豆腐、卵、魚など |
ビタミン類(B群・Cなど) | ブロッコリー、ピーマン、キウイ、納豆など |
ミネラル(亜鉛・鉄など) | 牡蠣、かたくちいわし、わかめ、レバー、赤貝など |
コラーゲン | 豚肉、湯葉、高野豆腐、ゼラチンなど |
ケガをして運動量が減るとエネルギー消費も少なくなるため、食事量は通常の約4分の3に抑えるのが理想です。
体重増加による膝への負担を避けるためにも、栄養の質を意識した食事管理を心がけましょう。
サポーターやテーピングの活用
サポーターやテーピングの活用は、膝靭帯損傷による膝関節の安定性の向上や痛みの軽減が見込めます。
サポート用品の特徴は、以下の通りです。
サポート用品 | 特徴 | 主な用途 |
---|---|---|
サポーター |
|
日常生活や軽い運動時のサポート |
テーピング | 固定力が高く関節の動きを細かく調整できる | スポーツ時など、靭帯への負荷が大きいシーン |
使用する際は膝の状態や生活スタイルに合わせて、適切なタイプ・サイズのものを選びましょう。
また、サポーターやテーピングは一時的なサポートにすぎず、根本的な治療にはなりません。
あくまでも補助的な手段として活用し、適切なリハビリや治療を並行して受けましょう。
膝靭帯損傷のグレード別の回復期間
膝靭帯損傷は損傷の程度によってグレード1〜3に分類され、それぞれ回復期間が異なります。
グレード別に目安となる回復期間をみていきましょう。
グレード1の回復期間
膝靭帯損傷のグレード1は、安静と適切な処置を行えば2〜4週間ほどで回復するのが一般的です。
グレード1は膝靭帯損傷の中でも軽度で、靭帯の一部が断裂している状態を指し、軽度の腫れや痛みがみられます。
グレード1の主な治療法は、以下の通りです。
- 安静
- アイシング
- 圧迫
- 挙上
- 添え木による固定
- 松葉杖の使用
リハビリでは、関節を動かさずに筋肉を収縮させる等尺性運動や可動域の訓練を行い、痛みが落ち着いてから筋力トレーニングや日常動作訓練へと段階的に移行します。
グレード1の膝靭帯損傷を放置すると、再発や症状の悪化、変形性膝関節症への進行などを招く可能性があります。
早期回復を目指すなら軽度だと放置せずに、医療機関での診断と適切な対応が重要です。
グレード2の回復期間
膝靭帯損傷のグレード2の回復期間は、個人差がありますが1〜3か月程度かかるのが一般的です。
グレード2の膝靭帯損傷は、靭帯が部分的に断裂していて、靭帯線維が引き延ばされた状態になることもあります。
主な症状は、患部の腫れや痛み、関節内の内出血、膝がグラグラするような感覚などです。
治療は安静やアイシング、サポーターによる固定、痛み止めの使用などを中心に行います。
リハビリでは、関節の可動域を広げるストレッチや太ももの筋力トレーニング、バランス練習などを段階的に実施し、日常生活やスポーツへの復帰を目指します。
適切なリハビリを行うと、多くの場合はスポーツ復帰も可能です。
グレード3の回復期間
膝靭帯損傷のグレード3の回復期間は、3〜6か月以上かかる場合があります。
グレード3は靭帯が完全に断裂し、強い痛みや腫れ、膝の不安定感が生じ、歩行が困難になることもあります。
初期は安静やアイシング、装具での固定などの保存療法が行われますが、改善が見込めない場合は手術が検討されます。
主な手術は、以下の2つです。
靭帯縫合術 | 損傷した靭帯を縫い合わせて修復 |
---|---|
靭帯再建術 | 損傷した靭帯の代わりに、他の部位の組織を移植する |
手術前後は、以下のようなリハビリが必要です。
手術前 |
|
---|---|
入院中 |
|
退院後 |
|
グレード3の靭帯損傷は重度なため、長期的なリハビリが必要です。
適切な治療と段階的な回復プランにより、日常生活やスポーツへの復帰が目指せます。
膝靭帯損傷を早く治すなら再生医療も選択肢の一つ
膝靭帯損傷を早く治すなら、再生医療も選択肢の一つです。
再生医療は、患者さま自身の幹細胞を活用して、損傷した靭帯の修復を促進する治療法です。
入院や手術を必要とせずに治療できるので、体への負担が少ない点が特徴です。
そのため再生医療は、以下のようなお考えの方に選ばれています。
- 手術を避けたい
- スポーツへの早期復帰を目指すアスリート
- 仕事や家庭の都合で長期療養が難しい
再生医療の治療に興味のある方は、お気軽に当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。
膝靭帯損傷を早く治す方法に関するよくある質問
膝靭帯損傷を早く治したい方からよく寄せられる質問に対して当クリニックで回答したものを紹介しています。
上記の情報を参考に、適切な対処を選択してみましょう。
靭帯損傷を早く治すサプリは?
靭帯損傷の回復をサポートするサプリメントとして、コラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンなどが配合されたサプリメントが挙げられます。
コラーゲンは靭帯を構成する主要成分であり、サプリからの摂取も可能です。
その他、必要な栄養素を供給できるサプリメントは数多くの種類が存在しますが、大切なのは規則正しい食生活です。
サプリメントはあくまでも補助的な役割として捉え、食事から摂取できる栄養素で修復する意識を心がけましょう。
膝靭帯損傷を早く治すなら冷やすべき?
膝靭帯損傷を早く治すなら、初期段階での冷却(アイシング)が効果的です。
損傷直後の冷却は、炎症や腫れを抑え、痛みを軽減する効果が期待でき、回復を早める上で重要な処置の一つです。
一方で、回復が進んだ慢性期には、温めることが効果的になる場合があります。
温熱によって血流が促進され、損傷組織の修復がサポートされるためです。
冷やすか温めるかは回復段階によって異なるため、専門医の指示を受けながら適切な対応を選びましょう。
膝の靭帯損傷を早く治す食べ物は?
膝の靭帯損傷を早く治すには、タンパク質・ビタミンC・亜鉛・オメガ3脂肪酸を含む食べ物が効果的です。
おすすめの食材は、以下の通りです。
栄養素 | 役割 | 食材 |
---|---|---|
タンパク質 | 筋や靭帯の再生を促進 | 鶏むね肉・魚・卵 |
ビタミンC | コラーゲン生成をサポート | 柑橘類・パプリカ・ブロッコリー |
亜鉛 | 組織の修復を促進 | 牡蠣・ナッツ類 |
オメガ3脂肪酸 | 炎症を抑える | サバ・イワシ・亜麻仁油 |
バランスの良い食事を心がけて、膝靭帯損傷の早期回復を目指しましょう。
膝靭帯損傷を早く治すには適切な対処と治療が重要
膝靭帯損傷を早く治す方法は、以下の通りです。
より早期の回復を目指す方には、入院や手術を必要としない再生医療も選択肢の一つです。
患者さま自身の幹細胞を使って損傷部位の修復を促す再生医療は、アスリートだけでなく一般の方にも注目されています。
再生医療に興味のある方は、お気軽に当院までご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設