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肝臓が再生しない疾患とは?治療方法について再生医療専門医が解説

公開日: 2020.07.09
更新日: 2025.04.30

肝臓は再生能力が旺盛で、正常な肝臓の場合約70%を切除しても、3ヶ月程度で元の80%程度の大きさに戻るとされています。
※出典:大阪赤十字病院がん診療センター

肝疾患の治療法の1つに、肝臓を切除する方法もありますが、実は肝臓を再生できない病気もあります。

今回の記事では、肝臓の再生能力や肝疾患、再生医療による治療について詳しく解説します。

肝臓の再生能力や働きを確認し、適切な治療で肝疾患の症状を軽減しましょう。

肝臓の再生能力について|切除しても元に戻るって本当?

肝臓の働きや再生能力について紹介します。

肝臓は、人体最大の代謝機能をもつ臓器です。治療により肝臓の一部を切除した場合でも、大きさや肝機能が元に戻る可能性があります。

正常な肝臓は70%を切除しても再生する場合がある

正常な肝機能を持つ肝臓の場合は、70%を切除しても再生する場合があります

個人差はありますが、正常な肝臓であれば重量は約3カ月で元の80%程度の大きさまで再生するといわれています。
※出典:大阪赤十字病院がん診療センター

しかし、肝疾患の種類や症状の進行度合いによっては、肝臓が再生しきらず、切除後より萎縮が進む場合もあります。

肝臓が再生するかは個々の病態による

切除後の肝臓が再生するかは個々の病態によるため、肝疾患の治療の際は医師と十分に相談しましょう。

肝臓が切除されると、肝細胞の肥大や細胞分裂によって元の大きさに戻り、肝機能も回復するとされています。
※出典:東京大学分子細胞生物学研究所

アルコールや脂肪・糖分の過剰摂取などの肝臓に負担がかかる生活習慣は、肝機能が低下するため、再生能力も低下する恐れがあります。

肝臓の働き

肝臓は、主に以下の4つの働きをもつ人体最大の臓器です。

肝臓の主な働き

  • 代謝
  • 解毒作用
  • 栄養の貯蔵
  • 胆汁の生成・分泌

私たちが口にした食べ物は胃や腸で消化・吸収され、残ったエネルギーは肝臓に蓄えられます。

アルコールや薬物などの有害物質は、肝臓で無害なものに解毒され、有害物質が体内に貯留しない仕組みになっています。

乱れた食生活やアルコールの過剰摂取は代謝異常を引き起こす可能性が高く、肝硬変や肝炎の原因になるため、日頃から生活習慣に注意することが大切です。

肝臓が再生しない疾患とは?

肝臓が再生しない疾患は、以下の3つです。

肝臓が再生しない疾患

肝臓は7割まで切除しても再生する場合がありますが、機能や大きさが回復しないケースもあります

肝疾患は症状の悪化や再発を引き起こしやすいため、発病しないように予防することが大切です。

肝硬変

肝臓が再生しない病気の1つに、肝硬変があります

肝硬変は、脂肪肝や肝炎などの病気を原因に、肝臓が線維化し硬くなる疾患です。

肝硬変の主な症状

  • 全身倦怠感
  • 食欲不振
  • 腹水
  • 黄疸(皮膚や眼球が黄色くなる)
  • 手掌紅斑(手のひらが赤くなる)

肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、初期症状が現れにくい特徴があります。

肝硬変になると肝細胞の機能が低下するため、肝臓の再生能力も低下し、切除術による治療は困難です。

異変に気づいた時点で、医療機関を受診し、早期から治療を行いましょう。

慢性肝炎

慢性肝炎は、肝臓が再生しない病気の1つです。慢性肝炎とは6カ月以上肝臓に炎症が生じている状態で、主にB型肝炎やC型肝炎を原因に発症します。

慢性肝炎の主な症状

  • 疲労感や全身倦怠感
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 腹痛
  • 黄疸

初期は無症状のことが多く、違和感に気づいたときには慢性肝炎に進行しているケースが大半です。

慢性肝炎を治療せずに放置すると、肝硬変や肝がんを発症する恐れがあるため注意が必要です。

アルコール性肝炎

肝臓が再生しない病気に、アルコール性肝炎があります。

アルコール性肝炎は、長期間にわたるアルコールの過剰摂取が原因で発症する肝炎です。

アルコールは人体に有害な物質であり、摂取しすぎると解毒作用を担う肝臓へ大きな負担がかかります。

肝臓へ負担がかかった状態が長く続くと、肝硬変や肝がんの発症リスクを高める可能性があるため注意が必要です。

飲酒習慣がある方は、日頃からアルコールの摂取量に注意し、肝疾患のリスクを低減しましょう。

肝臓が再生しない疾患には「再生医療」という選択肢

肝臓の再生能力が低下し、手術による治療ができない場合は、再生医療をご検討ください。

再生医療は、患者様自身の幹細胞を利用して、損傷した組織の修復・再生を促す治療法です。

肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、初期は無症状の場合が多く、健診やほかの病気の検査で偶然肝疾患が見つかるケースが大半です。

肝硬変や肝炎などになると、肝臓の機能が低下し再生能力も低下するため、切除術による治療は難しくなります。

再生医療では、幹細胞が損傷した組織に変化する能力があるため、損なわれた肝機能を回復できる可能性があります。

肝疾患になり再生医療による治療を検討している方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。

肝臓疾患のお悩みに対する新しい治療法があります。

【まとめ】肝臓の再生能力は個人差や病態によって異なる

肝臓の再生能力には個人差があり、疾患や症状の程度によっても異なります

再生が難しい肝疾患になってしまった場合は、病気の進行や症状の改善のために、再生医療による治療を受けるのも1つの選択肢です。

当院(リペアセルクリニック)の再生医療は、厚生労働省に受理された幹細胞治療を提供しています。

生活習慣に注意して肝疾患の進行を防ぐことが大切ですが、症状がなかなか改善せずにお困りの方は、再生医療をご検討ください。

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監修者

渡久地 政尚

Masanao Toguchi

医師

略歴

1991年3月琉球大学 医学部 卒業

1991年4月医師免許取得

1992年沖縄協同病院 研修医

2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務

2008年沖縄協同病院 内科 勤務

2012年老健施設 かりゆしの里 勤務

2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長

2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長

2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長

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