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- 再生治療
- 幹細胞治療
病気の治療には「病気の原因を根本的に治療する方法」と「病気の進行や症状の発生を抑えることが目的となる治療」の2種類があります。 では、「肝硬変」を根本的に治す方法はあるのでしょうか。 今回は、肝硬変を根本的に治す方法について解説します。 こちらもご参照ください 肝硬変を治す方法 結論から述べますと、従来の医療技術では肝硬変を根本的に治す方法はないとされていました。 そもそも「肝硬変を治す」という意味について論じる必要もあるのですが、ここでは「肝硬変が治る=肝臓が元の状態に戻る」と定義しておきます。 肝硬変という病気は名前の通り「肝臓が硬く変質する」という状態なのですが、その原因は慢性肝炎などを原因として肝細胞が修復時に線維化し、それが蓄積することで肝臓が硬く小さくなってしまうのです。 この状態を放置すると肝臓を流れる血流が滞ることになり、さまざまな全身疾患の合併症リスクを高め、「肝臓がん」に進行してしまう可能性もあります。 一般的な「ケガ」であれば適切な治療を施せば自然に治るものですが、硬くなってしまった肝臓は自然に元の状態に戻すことができないのです。 従来の肝硬変の治療方針 肝硬変を治す方法がないとしても、医療機関で肝硬変であると診断されれば以降は適切な治療を継続することになります。 治せない肝硬変の治療は何を目的とするのかといえば、基本は「これ以上、肝機能を低下させず、合併症のリスクを減らす」ことです。 例えば「食事(栄養)」に関しては、バランスの良い食事を心がけながら患者さんの健康状態に応じてタンパク質やエネルギー不足に注意します。 そのほか、原因疾患の治療や運動療法などを継続することで肝機能の維持に取り組みますが、これを継続しても自然に肝機能が改善されることはないのです。 肝機能改善に役立つ可能性がある再生医療 治す方法がないとされていた肝硬変ですが、新しい治療法「再生医療」には肝硬変を根本的に治療できる可能性があります。 幹細胞という、さまざまな細胞に変化して組織を修復する働きをする細胞を利用することで肝臓を修復し、低下した肝機能を改善できる効果が期待できる治療法です。 治療の結果には個人差がありますが、合併症や肝機能低下への恐怖から解放されるなどの効果は期待できます。 肝臓疾患への再生医療は、今まで「完治しない」といわれていた症状を根本的に改善できる可能性がある画期的な治療と言えます。 まとめ 従来は治す方法がないとされていた肝硬変ですが、再生医療には肝硬変を治し、症状を改善できる可能性があります。 もちろん100%効果があるというわけではありませんが、可能性を見出せるだけでも十分に画期的な治療法であるといえるでしょう。 肝硬変や肝臓疾患による症状に悩んでいる人は、一考の価値ある治療法として検討してみてはいかがでしょうか。
2020.02.24 -
- 幹細胞治療
- 再生治療
病気の治療にかかる期間は、体への負担や費用面の負担から考えると、できるだけ短い方が良いでしょう。 「肝硬変」も治療が必要になりますが、これから肝硬変とつきあっていかなければならない人にとっては治療期間が気になるところだと思います。 そこで今回は、肝硬変の治療期間について解説します。 こちらもご参照ください 肝硬変の治療期間と肝臓の状態について 肝硬変の治療期間について理解するうえでは、そもそも肝硬変という病気がどのような状態であるのか理解する必要があります。 肝硬変とは、文字通り肝臓が固く変質してしまう状態のことです。 なぜ肝臓が硬化するのかといえば、多くの場合は何らかの原因によって発生した慢性的な肝臓の炎症(肝炎)により発症します。 炎症を起こした肝臓は細胞が壊れ、修復するたびに線維化が進んでしまうと、次第に肝臓は小さく硬くなってしまうのです。 そして、一度肝硬変であると診断された場合、従来の治療法では肝臓を元に戻すことは極めて難しいとされてきました。 つまり、肝硬変は基本的に「一生かけてつきあっていく病気」だったのです。 従来の肝硬変の治療法 従来の肝硬変の治療法はいわゆる「根治治療(病気を根本的に治す治療)」ではなく、症状の進行を防ぐための治療が中心となり、以下のような治療を行うのが一般的です。 ・肝炎の治療 ・肝庇護療法(肝臓を鎮静化させる) ・免疫抑制剤の使用(自己免疫異常による肝硬変) ・食事療法 ・運動療法 選択される治療法は、肝臓の状態や肝硬変の原因、その他の要因を加味して決められます。 いずれの治療法も変質した肝臓の状態を改善する治療法ではないため、現状の肝機能を維持するという方針となりますので、基本的に治療期間はその後の人生すべてにまたがることになるでしょう。 肝硬変を再生医療で治療できる時代です! 肝硬変の治療期間が半永久的になるというのは、従来の常識でした。 しかし現在は、肝硬変を根本的に治療できるかもしれない治療法として「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、さまざまな細胞に変質して壊れた組織を修復する働きをする「幹細胞」を利用し、硬質化した幹細胞を修復することで肝硬変の症状を改善できる可能性がある治療法です。 再生医療の成果は個人差があるので100%肝硬変を根治治療できるとは限りませんが、肝硬変の合併症のリスクを減らすなどの効果は期待できます。 まとめ 肝硬変は一度診断されたら元の状態に戻らない、治らないといわれてきました。 しかし、新しい治療法である再生医療には肝硬変を改善できる可能性を見出すことができます。 再生医療による治療法も選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
2020.02.12 -
- 再生治療
- 幹細胞治療
肝臓がんの3つの原因と、その予防法について 肝臓は病気になってもなかなか症状が現れず、気が付きにくい臓器です。そのため治療が遅れ、知らないうちに肝臓がんなどの深刻な病気になってしまうことがあります。 今回は、肝臓がんの原因にはどのようなものがあるのか、また、予防するにはどうしたらいいのかについて解説します。 肝臓がんの原因は主に3つ! 肝臓疾患を引き起こす主な原因は、アルコール、肥満、ウイルスの3つです。それぞれについて詳しく解説します。 アルコール アルコールを飲みすぎるとさまざまな臓器に悪影響が出ます。なかでも肝臓はアルコールの害を受けやすい臓器です。なぜなら、肝臓の役割の1つにアルコールや有害物質、薬物などの解毒と分解があるからです。 飲酒期間が長いほど脂肪肝のリスクは高くなりますが、飲酒を控えることで改善も可能です。しかし肝臓の病気はほとんど自覚症状がないため、放置されることが多く治療も困難です。 さらに飲酒を続けると肝硬変から肝臓がんへと進展する可能性もあります。お酒を飲む習慣のある方は、医療機関で定期的に検査を受けましょう。 肥満 食べ過ぎによる肥満が脂肪肝の原因になり、脂肪肝が進行すると肝臓がんになることがあります。お酒を飲む習慣がなくても、肥満である場合は肝臓がんのリスクが上昇するという研究結果もありますから肥満には気を付けたいですね。 体重は自分でコントロールすることができます。肝臓がん予防のためには適切な体重の維持に努めましょう。 ウイルス B型肝炎・C型肝炎ウイルスによる肝炎が原因で、肝臓がんを発症することがあります。B型肝炎は現在、母子感染防止策が取られており、C型肝炎は現在、輸血や血液製剤による感染対策が取られていて、日常での感染の危険はありません。 しかし、感染対策が取られるようになった以前に感染された方が、肝炎ウイルスで慢性肝炎になっている可能性があります。その場合、自覚症状はほとんどみられません。心配な方は医療機関で肝炎検査を受けて、早めに治療を始めましょう。 まとめ・肝臓がんの3つの原因と、その予防法について 肝臓がんは、アルコール、肥満による脂肪肝、ウイルス感染などが原因になります。肝臓がんにならないためには健康状態のチェックが必要です。特に肝臓の病気は自覚症状が現れにくいので、検診の結果をよく確認してください。 肝臓疾患の治療として、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療に注目が集まっています。再生医療では、幹細胞の点滴治療を行うことで肝臓の機能を改善する効果が期待できます。 弱った肝臓を修復し、正常な肝臓に戻すことを目指した治療法で、高い効果が期待できますから、肝臓疾患の方は再生医療も治療法の1つとして検討してみるとよいでしょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.01.26 -
- 再生治療
- 幹細胞治療
脂肪肝の治療に必要なライフスタイルの見直しとは?! 進行すると肝硬変や肝臓がんに移行するリスクが高まる脂肪肝。近年食生活の欧米化から、アルコールを飲まない人にも脂肪肝が増加しています。命に関わる状態になる前に、早期発見・早期治療をしたいですよね。 今回は、脂肪肝の治療についてご紹介します。 脂肪肝は肝臓に脂肪がたまった状態で、肝臓が本来の機能を果たせなくなります。そして、脂肪肝が進行すると肝臓の組織が繊維化し硬くなる「肝硬変」になるリスクがあります。 繊維化した肝臓は元の状態に戻すのが難しく、そうなる前に脂肪肝の治療をすることが大切です。脂肪肝は、アルコールの摂取や脂肪・糖質の多い食事が原因になるため、脂肪肝の治療には食生活などライフスタイルの見直しが必要です。 アルコールの量を減らす・禁酒する 肝臓にはアルコールを解毒・分解させる機能があり、分解するときに中性脂肪が生成されます。アルコールをたくさん飲むと、分解する過程でこの中性脂肪が増え、肝臓にたまってしまうのです。 アルコールによる脂肪肝の場合は、アルコールの量を減らすか禁酒をします。いきなり禁酒は難しいという人は休肝日を決める、1日に飲む量を減らすといいでしょう。 食事療法 肝臓に脂肪がたまった状態が脂肪肝なので、アルコールを飲まない人でも脂肪肝になるのは、食事が原因であることが多いです。欧米化した食事は脂肪分や糖質を多く含んでいるため、体の中に中性脂肪が増え、肝臓に脂肪がたまるのです。 痩せている人でも脂肪肝になる人はいます。ダイエットで低栄養状態になると、体が脂肪を蓄えようとします。肝臓はエネルギーを貯める臓器でもあるので、脂肪を貯めてしまうのです。 脂肪肝の治療には、食事の見直しが必要です。1日3食、バランスのいい食事をし、脂肪や糖質を取りすぎないように気をつけてください。食事療法は糖尿病や脂質異常症を併発している人にもおすすめです。 運動療法 運動をすると体の中の脂肪を燃やすことができますが、運動不足が続いていると脂肪はどんどんたまってしまいます。そのため肥満の人には、運動療法が必要です。 減量は脂肪肝の改善に効果的だということがわかっています。運動をして筋肉をつければ、基礎代謝があがり脂肪を燃焼しやすくなるでしょう。1日5分や10分であっても、意識して体を動かすようにしてください。 薬物療法 脂肪肝に対する根本的な治療になる薬物療法はありません。しかし補助的に治療に薬を用いることはあります。 脂肪肝では、糖尿病や脂質異常症を併発していることがあるため、そちらの病気への薬物療法を行うのです。しかしまずは食事と運動です。あくまでも薬物療法は補助的な立ち位置といえるでしょう。 脂肪肝に新しい治療(再生医療)の可能性 従来の治療では、脂肪肝で肝臓の組織が繊維化して硬くなると元には戻りませんでした。しかし近年、その繊維化した組織を溶解し、修復する再生医療が注目されています。 再生医療では、自己由来幹細胞を用いて肝臓の組織を修復させます。肝臓の組織が修復されると、脂肪肝で弱った肝臓の機能の正常化が期待できます。 まとめ・脂肪肝の治療に必要なライフスタイルの見直しとは?! 脂肪肝の治療にはライフスタイルの見直しが必要です。栄養バランスの良い食事をする、脂肪や糖質を取りすぎないようにする食事療法や、体を動かして脂肪を燃焼させる運動療法も併せて行います。 また、近年注目を集めている再生医療も、脂肪肝の治療の選択肢の1つになることも知っておきましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.01.07 -
- ひざ
- 幹細胞治療
膝靭帯損傷のケガをしてしまったけれど、なるべく手術をしないで治療したいと望んでいる人も多いのではないでしょうか。 実は、膝靭帯損傷の部位によっては自然治癒が可能です。どの部位なら自然治癒が可能なのか、自然治癒の治療方法や、自然治癒が難しい場合の治療方法について紹介します。 膝靭帯損傷のうち内側側副靭帯損傷なら自然治癒できる 膝関節の下の脛が、外側にねじれたときに発生するのが内側側副靭帯損傷で、スポーツの膝靭帯損傷の中では比較的多いです。 損傷の程度によって、以下のように重症度が異なります。 ・症状は痛みがあるだけで膝の左右への不安定さがない場合:重症度1度 ・痛みがあるものの30度膝屈曲位で主に左右方向に不安定場合:重症度2 ・痛みが強く30度屈曲位と完全伸展位で不安定な場合は重症度3 保存療法で膝靭帯損傷の自然治癒が目指せるとは? 重症度が1度や2度の内側側副靭帯損傷であれば、手術をしない保存療法で自然治癒を目指せます。 手術をしない保存療法では、サポーターで固定して損傷箇所が融合するのを6週から8週待ちます。ギプスによる固定はなるべく使わない傾向にあります。 膝靭帯損傷の自然治癒が見込めない場合は手術か再生医療 内側側副靭帯損傷以外の膝靭帯損傷の場合、自然治癒は見込めないので保存療法は選択せず、手術療法か再生医療を選択することになります。 手術療法では、自分の腱組織を用いた靭帯再建術が関節鏡を用いて行われ、術後には3~6ヶ月のリハビリが必要になります。 再生医療は、手術にとって変わる最先端の治療で、現在とても注目されている治療方法です。自身の幹細胞を注入する治療方法は、入院不要で身体への負担が少なく、治療やリハビリに時間を費やすことがなく早い治癒が望めるという特徴があります。 まとめ できれば自然治癒で膝靭帯損傷を治したいと思う人も多いと思いますが、実際に自然治癒で治療ができるのは、内側側副靭帯損傷の重症度が軽いケースに限られています。 その他の膝関節の靭帯に関する治療は、手術療法が一般的です。しかし、最近は手術療法だけでなく、再生医療を用いた治療も可能になってきました。 再生医療は、自分の幹細胞を注入する治療なので、手術をした時のような身体への負担がかからず、自然治癒に近い治療と言えます。身体に負担をかけずに治療をしたい、なるべく早い治癒を目指したいと考えている人は再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。
2019.10.02 -
- ひざ
- 幹細胞治療
膝靭帯損傷を早く治すにはどうしたら良いのか? 膝靭帯損傷の程度はさまざまです。そして、膝関節の痛みがどのように起きたのか、痛みを起こした原因によっては病院に行ってなるべく早く治すための治療を受けた方がいいケースもあります。 今回は膝靭帯損傷を早く治すための治療を受けた方がいいケース、そして、早く治すにはどうしたらいいのかについて紹介します。 膝靭帯損傷を早く治す方がいいケース 膝靭帯損傷と言っても症状の程度はさまざまです、なるべく早く治すための治療を受けたほうが良いこともあります。 歩けない・屈伸ができないとき 膝靭帯損傷直後、歩けない、痛めた足に体重がかけられないなどの症状がある場合は、早く治すための治療を受けた方がいいので早急に病院を受診しましょう。 受診する際は、添え木で固定し、氷で冷やしてください。湿布は患部が赤くなり診断がしにくくなったり、水疱ができて治療の妨げになったりするので使わないようにしましょう。 膝を外開きや内開きにして痛みが生じる場合 立ったり歩いたりしても痛みがない場合でも、膝を外開きや内開きにして痛みが生じる場合は、膝靭帯損傷の可能性があるので早く治すための治療を受けたほうがいいです。 膝靭帯損傷を早く治す治療法は再生医療!? 膝靭帯損傷に対する再生医療とは、損傷した膝関節に自身の幹細胞を培養して投与し、ダメージを受けた部分の再生を促す治療です。体への負担が少なく、治療のスピードを速める効果も期待できることから、膝靭帯損傷を早く治す治療方法を探している人にもおすすめです。 ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。 膝靭帯損傷を早く治すために効果的な食事 症状によっては早く治療を始める必要がある膝靭帯損傷ですが、より早く治すためには、食事に気をつけることも大切です。 膝靭帯損傷といったケガの回復を早める食事のコツは、普段の4分の3に食事量を減らすことです。ケガをすると体を動かすことができませんから、エネルギー消費量が少なくなります。いつもの量を食べると、体重や体脂肪が増加して膝関節に負担をかけてしまうことになり、回復が遅れてしまうので注意しましょう。 食べ物では、タンパク質やビタミン、ミネラルの豊富な食材がおすすめです。膝関節には、コラーゲンの多い食品がおすすめで、スペアリブや鶏ガラスープ、貝類、牛スジなどが回復を助けてくれます。 まとめ/膝靭帯損傷を早く治すにはどうしたら良いのか 膝靭帯損傷の症状はさまざまですが、早く治すための治療を受けた方がいい場合は、歩けない、屈伸ができないなどの症状が目安です。こういった場合は、早めに病院を受診して治療を始めてください。膝靭帯損傷を早く治すために効果的な食事も併せて取り入れるといいでしょう。 治療方法としては、治療のスピードを速めてくれる再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.09.29 -
- 幹細胞治療
- 腱板損傷
- 肩
肩腱板損傷は放置しても自然に治ることはありません 肩が思うように上がらなかったり、関節に痛みがあったりするという場合「これくらいなら我慢できる」、「年齢的にもあちこち不調が出るのも仕方ないだろう」と、放置していませんか? 肩が思うように上がらなかったり、関節に痛みがあったりする場合、「これくらいなら我慢できる」、「年齢的にも不調が出るのは仕方ない」と、放置していませんか?! しかし、その肩の不調、もしかすると「肩腱板損傷」かもしれません。これぐらい大丈夫!というような軽い気持ちで放置することなく、早めに医療機関を受診することをお薦めします。 そこで今回は、肩腱板損傷を放置したらどうなるのか、早期の受診が大切なことについてご紹介します。 肩腱板損傷は、四十肩や五十肩と同じ部位で、似た症状 肩の関節の痛みや思うように動かせないといった場合、「四十肩や五十肩だろう」「きっとそのうち治るだろう」と簡単に考えて様子見される方がほとんどではないでしょうか。 実際に、四十肩や五十肩であった場合は、確かに放置しておいても自然に症状が軽くなっていくので問題はありません。問題は、自己判断で四十肩や五十肩と思い込みネットなどの情報を得て放置するケースです。 この場合、五十肩と部位や症状が似ているために起こります。このように似通った症状や部位の場合、「自分で判断」したことが誤りとなった例です。身体のことは、自分で判断せず専門医に診てもらうことが大切です。 最初の素人診断で誤ってしまい誤った情報で行動することは一番、避けてほしいところです。その肩の不調が四十肩や五十肩ではなく、「肩腱板損傷」であった場合は、放置しても自然に治るということは、ほぼないからです。 肩腱板損傷を放置すべきでない理由 肩腱板損傷は自然に治ることは期待できないので放置するべきではありませんが、「これくらいの症状なら我慢できる」と思って放置してしまう人もいると思います。 しかし、肩腱板損傷は放置していると損傷した部分から損傷が広がり、痛みなどの症状が強くなる可能性が高くなります。また、放置することで悪化し、腱板が断裂すると、断裂した部分の筋肉が退縮してしまい修復することができなくなってしまいます。 肩腱板損傷は放置せずに治療しよう 我慢できる程度なのでとか、診察が悪く出ると面倒だからと、治療方法にも不安だからと、病院に行くことを躊躇ってしまうという人もいます。ただ肩腱板損傷は放置しても治らず、症状が進行する可能性が高く放置して特はありません。 面倒や、不安があっても医療機関へ足を運ばれることをおススメします。 医療機関では、薬や注射、超音波などで炎症を抑えて痛みを抑える治療が行われるのが一般的です。また、損傷部分の周りの関節や筋肉を柔らかくしたり、鍛えたりすることで症状を軽くするためにリハビリや運動療法が行われることもあります。 肩腱板損傷の状態によっては手術も選択肢の1つになります。手術は数か所小さな穴を開けて損傷部分の修復をする関節鏡下手術が一般的です。 さ「再生医療」も注目を集めています。 まとめ/肩腱板損傷は放置では治らない!素人判断せずに受診が正解 素人判断で肩腱板損傷を放置するとどうなるかについて、また、医療機関ではどのような治療をするのかについてご紹介しました。 肩腱板損傷は放置しても治りません!肩腱板損傷は、放置すると悪化し、修復することが難しくなって重症化します。症状が進行した結果、どうしようもなくなって医療機関に行っても回復が遅れるばかりか症状の改善も困難になることが多いため注意が必要です。 大小、どのような痛みにもかかわらず我慢するのはつらいものです。 自己判断で済ませず早めに医療機関を受診するようにしてください。肩腱板損傷でなければ幸いですし、たとえ四十肩や五十肩であっても正しい治療を受けられるため安心です。 いずれにしても医療機関への受診は正解で、損はありませんよね?! ▼こちらも併せてご参照ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.09.28 -
- 幹細胞治療
- 腱板損傷
- 肩
肩腱板部分断裂になると、腕を上げる時に痛みが生じたり、上げることができなくなったりします。また、痛くて眠ることができなくなるなど、日常生活に大きな支障が出ることもあります。 こうした症状に悩まされると、「安静にしておけば自然に治るの?」「病院ではどのような治療方法をするの?」などという疑問を持つ人がたくさんいると思います。 そこで今回は、肩腱板部分断裂は自然に治るのか、どのような治療が必要なのかといったことについて解説します。 こちらも併せてご参照ください 肩腱板部分断裂は安静にしていれば自然に治るの? 肩腱板とは腕の骨と肩甲骨を繋いでいる4つの筋肉の腱のことですが、何かに肩を強くぶつけてしまったり、転倒したりしたときなどに断裂してしまうことがあります。 また、スポーツや作業などで使い過ぎることで擦り切れてしまう、さらには、加齢によって腱が弱くなってしまうと、日常生活の何気ない動作で断裂してしまうこともあります。 このような肩腱板部分断裂は、くっついていた骨と筋肉が離れてしまっている状態なので、安静していたとしても自然に元通りにくっつき、そのうち治るということはほとんど期待できません。 放置しておくと治るどころか悪化する可能性の方が高くなりますから、治療が必要です。 肩腱板部分断裂はどのように治療するの? 肩腱板部分断裂が治る薬などはありませんが、薬によって痛みを抑えたり和らげたりすることは可能ですし、周囲に炎症が広がってしまうのを湿布やステロイド注射で抑えることができます。 また、根本的に治したいというのであれば、断裂した骨と腱を縫ってくっつける手術をすることもあります。 肩腱板部分断裂は再生医療による治療を検討することもできる! 肩腱板部分断裂の治療方法としては、薬などで症状を和らげながら様子を見る保存療法と、分裂した部分を縫い付ける手術療法があります。 しかし、保存療法だと根本的に治るというわけではありませんし、手術になると肉体的にも精神的にも大きな負担となってしまいます。 このような中、注目を集めているのが再生医療です。再生医療による肩腱板部分断裂の治療とは自分の腹部などから脂肪を採取し、脂肪にある幹細胞を培養して、それを肩に注射で注入するというものです。 幹細胞は骨や筋肉、臓器、皮膚などいろいろなものになれるという性質をもっているため、損傷した腱板を修復する効果が期待できるのです。 まとめ 肩腱板部分断裂は、安静にしていれば自然に治るのかということについて紹介しました。つらい症状に悩まされていると、「治るのだろうか」、「いつ治るのだろう」などと不安になると思いますが、自然に治るということはほとんど期待することはできません。 痛みがあるという場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 治療方法としては、保存療法と手術療法があること、そして、最近では再生医療も治療の選択肢の1つにできることも知っておくと良いでしょう。
2019.09.27 -
- 幹細胞治療
- 腰
体を酷使するアスリートにとって、「腰痛」は無視できないトラブルの1つです。 腰痛対策のためにアスリートが講じている方法はさまざまですが、近年、「再生医療」という新しい治療法に注目が集まっています。 そこで、今回は、アスリートの腰痛対策として再生医療に注目が集まる理由について解説します。 こちらもご参照ください アスリートの腰痛対策として再生医療に注目が集まる3つの理由とは? アスリートの腰痛対策として再生医療に注目が集まっている理由を3つご紹介します。 1.治療の際の体への負担が少ない アスリートの腰痛の根本的な解消のためには「手術」を選択しなければならないケースもあります。 特に腰痛の原因となっている疾患や異常が重症化している場合、強く痛みが生じることでアスリートとしての活動だけでなく、日常生活にも支障が出るため早期の手術が必要になるケースもあります。 しかし、手術は患者さんの体への負担が小さくなく、手術の結果次第ではアスリート生命に悪影響を及ぼす可能性も捨てきれません。 再生医療は患者さんの脂肪や血液などを採取する必要はありますが、大掛かりな手術を必要とせず、患部に注射を行うだけです。 再生医療は腰痛の原因となっている腰の異常を回復し、腰痛を軽減する方法として効果が高いと同時に、体への負担を考慮できる治療法になります。 2.治療期間を短縮できる 保存療法を選択する場合、患部の安静を確保した状態で数か月の治療期間を要することが多いですが、その間、患部の痛みも続きますから、消炎鎮痛剤などを利用して痛みを軽減する治療を並行して行う必要もあります。 何より、長い治療期間を必要とする治療は万全な状態でのスポーツへの復帰に大きな障害となります。 しかし、再生医療は症状の回復を促す治療法であり、従来の治療法よりも早く症状の回復が可能になるケースが多いので、少しでも早くスポーツに復帰したいアスリートにとって大きなメリットになります。 3.アレルギーや拒絶反応などのリスクが無い 幹細胞を利用した再生医療は、患者さん自身の脂肪や血液に含まれている成分を利用します。 要するに他の人から臓器等の提供を受けるわけでも、医薬品などを投与するわけでもないため、アレルギーや拒絶反応などのリスクがある方法ではないのです。 こうした副作用は日常生活において悪影響を及ぼすだけでなく、症状次第ではアスリート生命にも大きな影響を及ぼすことになります。 患者さん自身の細胞を利用する再生医療の場合、こうしたリスクを心配することなく腰痛の治療を進めることができるのです。 まとめ 再生医療はアスリートにとってメリットが多く、世界中の有名アスリートが再生医療を利用している実績もあります。 日本ではマイナーな部類の治療法ではありますが、腰痛に悩んでいるアスリートの方は、対策・治療法の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。
2019.09.01