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アスリートの腰痛|スポーツ選手が腰を痛める原因や治し方について解説【医師監修】

毎日のように練習を行うアスリートの中には、なぜスポーツで腰痛になりやすいのか疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
アスリートの腰痛は、放置すると選手生命に影響を与える可能性があるため、原因を知り対策することが重要です。
本記事では、アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由や原因について詳しく解説します。
つらい腰痛にお悩みのアスリート・スポーツ選手の方は、ぜひ最後までご覧いただき、腰痛解消の参考にしてください。
目次
アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由は?
アスリート・スポーツ選手に腰痛が多い理由は、競技による腰への過度な負担が挙げられます。
腰痛につながりやすいスポーツは、以下のとおりです。
- 野球
- ゴルフ
- バレーボール
- バスケットボール
- 体操
- フィギュアスケート
- ハンマー投げ
- 重量挙げ
など
上記以外のスポーツでも、腰に繰り返し負担がかかると筋膜や椎間板、腰椎にストレスが蓄積し、腰痛の原因になることがあります。
どのような競技でも、腰に痛みや違和感を感じた場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
アスリート・スポーツ選手が腰を痛める原因
アスリートやスポーツ選手が腰痛を抱える原因は、日々の過酷な練習による疲労の蓄積と身体機能のアンバランスにあります。
腰の痛みを引き起こす代表的な原因として、以下の4つが挙げられます。
腰はスポーツのあらゆる動作の中心となるため、少しの負担が大きな痛みに直結しやすい部位です。
それぞれの原因がどのように腰への過度な負担を生み出すのか、具体的なメカニズムを詳しく見ていきましょう。
オーバーユース(使いすぎ)
日々の激しいトレーニングによって筋肉や関節の疲労が完全に抜けない状態が続くと、腰痛を引き起こす大きな原因となります。
特に同じ動作を何度も反復するスポーツでは、腰の特定の部位に負荷が集中してしまいます。
休息不足によって腰回りの筋肉が慢性的に緊張していたり、疲労の蓄積によって筋肉の柔軟性が低下したりすると、腰が本来持っている衝撃吸収力が失われてしまいます。
このような小さなダメージの蓄積を放置すると、筋肉の炎症や疲労骨折などの重症化リスクにつながります。
痛みを我慢して練習を続けると重症化しやすいため、適切な休養とケアを練習メニューに組み込むことが重要です。
腹筋やインナーマッスルの不足
体幹を支える腹筋やインナーマッスルが弱いと、背中や腰の筋肉だけで体を支えることになり、腰痛のリスクが高まります。
スポーツの激しい動きの中で背骨の正しいカーブを保つためには、お腹周りの筋力が欠かせません。
インナーマッスルが不足すると腹圧が低下し、腰の骨である腰椎がグラグラと不安定な状態に陥ります。
その結果、バランスを崩した際に、背中の筋肉を使って無理に補正しようとする力が働き、腰への負担につながります。
体の深部にあるインナーマッスルを鍛えることが、腰痛予防の土台づくりとなるでしょう。
股関節の柔軟性不足
股関節周辺の柔軟性が足りないと、骨盤の動きが制限されてしまい、そのしわ寄せが腰の関節に直接向かってしまいます。
本来であれば股関節が吸収すべき衝撃やねじれの力を、腰が代わりに受け止めることになるためです。
例えば、太ももの裏側の筋肉が硬くなると骨盤が後傾して猫背になりやすく、腰への負担が日常的に増大します。
また、スポーツの動作において股関節が十分に回らない分を、腰を無理にひねることで代償してしまうケースも考えられます。
股関節の可動域を広く保つことは、腰への負担を減らしつつ、スポーツのパフォーマンスを高めるためにも不可欠な要素です。
フォーム不良
競技中の動作フォームが乱れていると、体の一部に無理な力が加わり続け、結果として腰の組織を痛める原因となります。
特に疲労が溜まってくると無意識にフォームが崩れやすくなるため、細心の注意が必要です。
フォーム不良が腰痛を引き起こす代表的なパターンと、その影響は以下のとおりです。
- 反り腰のままジャンプや投球を行うことによる腰椎への強い圧迫
- 体幹がブレた状態で無理に力を発揮しようとする非効率な身体操作
- 一部の筋肉にだけ頼ったアンバランスな動作の反復による疲労集中
常に正しいフォームを意識し、コーチやトレーナーの客観的な視点を取り入れて動作を修正することが痛みの再発を防ぎます。
アスリート・スポーツ選手の腰痛で考えられる疾患・病態
アスリート・スポーツ選手の腰痛で考えられる疾患・病態について解説します。
主な疾患・病態は、以下のとおりです。
それぞれの原因や痛みの特徴について詳しく見ていきましょう。
筋・筋膜性腰痛症
筋・筋膜性腰痛症は、腰回りの筋肉や筋膜が損傷して痛みを感じる疾患です。
腰をひねる動作や無理な体勢がきっかけになることが多く、スポーツ全般の動作で発生します。
また、急性の筋・筋膜性腰痛では、筋損傷や腰部捻挫に近い症状もあり、動けない程の強い痛みが特徴です。
慢性化すると筋肉の疲労によって背筋の緊張が高まり、痛みを感じることがあります。
腰椎分離症
腰椎分離症は、腰の使い過ぎによって腰椎と呼ばれる腰の骨に負担がかかり、疲労骨折が生じるスポーツ外傷です。
成長期のスポーツ選手によく見られ、背中を後ろに反らすと腰部の痛みが強くなります。
野球・バレーボール・柔道など、前屈・後屈・旋回を繰り返し腰椎にストレスがかかる機会が多いスポーツで好発します。
また、腰椎分離症の症状が進行すると、腰椎が前後にずれてしまう分離すべり症になる恐れがあります。
分離すべり症は、重篤になると下肢のしびれや痛みが現れる場合もあるため、適切な治療や予防が不可欠です。
椎間関節性腰痛
椎間関節性腰痛とは、背骨をつなぐ椎間関節が損傷することで炎症が起こったり、動きが悪くなったりする病態のことです。
主な症状は、以下のとおりです。
- 腰を反りながら左右どちらかに捻った際に痛みが生じやすい
- 背中を反らした際や前かがみになった際に痛む
- 痛みのために腰の可動域が狭くなる
- 歩行時に痛む
椎間関節性腰痛では、腰を反らす・ひねる動作で痛みが増しやすく、臀部や太ももに関連痛を伴うことがあります。
また、慢性化すると椎間関節の滑膜に異常な血管と神経が増えてしまい、治りにくいことがあります。
早期に競技復帰するためにも、慢性化する前に整形外科を受診して、適切な治療を受けましょう。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板と呼ばれる組織の中心部にある髄核(ずいかく)が突出し、神経を圧迫して腰に痛みが生じる疾患です。
椎間板とは、腰の骨の間にある軟骨で、衝撃を和らげるクッションのような役割を果たします。
主な症状は腰や臀部の痛みで、片側の脚の付け根からつま先にかけて痛んだり、しびれたりして力が入りにくくなることもあります。
前かがみになっている際に痛みを感じやすい点が特徴です。
アスリート・スポーツ選手の腰痛の治し方は?主な治療法
アスリート・スポーツ選手の腰痛の治す方法として、以下の3つの治療法について解説します。
以下でそれぞれの治療アプローチについて詳しく見ていきましょう。
物理療法
アスリートの腰痛を治療する方法として、物理療法が挙げられます。
具体的な治療は、以下のとおりです。
- 寒冷療法:痛みが強い場合や腰痛になりはじめた時期に氷のうや氷を入れたビニール袋で冷やす
- 温熱療法:症状が落ち着いたらホットパックやマイクロ波などを使用して温める
- 電気療法:電気の刺激を与えて痛みの感覚を和らげる
物理療法では、腰を冷やして炎症を抑えたり、温めて痛みの緩和を目指します。
とくに寒冷療法は痛み始めた初期、温熱療法は症状が落ち着いた際に行うので、状態に合わせて適切な処置が必要です。
誤った方法では症状が悪化する可能性もあるため、自己判断で行わずに医師の指示に従いましょう。
薬物療法
アスリートの腰痛を治療するには、症状に応じた薬物療法が有効です。
薬物療法に使用する主な薬は、以下のとおりです。
- 痛み止めの内服薬:ロキソニンやボルタレンなど
- 湿布:炎症を抑える
- 筋肉弛緩薬:筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和する
- 神経ブロック療法:痛む部位に局所麻酔薬を注入する
湿布には、炎症を抑える冷湿布と、慢性的な痛みに用いられる温湿布があります。症状によって使い分けましょう。
ストレッチ
ストレッチは、硬くなった筋肉の柔軟性を取り戻し、腰への負担を減らして痛みの緩和・再発を防ぐ重要なアプローチです。
急性期の強い痛みが落ち着き、医師の許可が出た段階で、無理のない範囲から少しずつ開始していくのが基本となります。
腰痛改善と再発予防のためにアスリートが重点的に行うべきストレッチは、以下のとおりです。
- 腰の負担を直接的に軽減するための、股関節周辺や太ももの裏側を伸ばすストレッチ
- 背骨の自然なカーブを取り戻し、姿勢の悪化を防ぐための背中や胸のストレッチ
- 血流を促して筋肉の疲労物質を素早く排出するための、運動直後のクールダウン
日々の練習前後に正しいストレッチを習慣化することで、怪我に強いしなやかな肉体を作り上げられるでしょう。
アスリート・スポーツ選手の腰痛改善には「再生医療」もご検討ください
アスリート・スポーツ選手は、競技やトレーニングによる腰の使い過ぎによって腰痛が発生しやすい特徴があります。
しかし、「腰痛」と一口に言ってもさまざまな原因が考えられるため、腰の痛み・違和感は、放置せずに医療機関を受診しましょう。
早期に原因を特定し、症状に合わせて適切な治療を受けることが早期改善の第一歩です。
また、腰痛にお悩みのアスリートの方は、自己細胞を用いた「再生医療」も選択肢の一つです。
再生医療とは、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術のことです。
「つらい腰痛を早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設


























