-
- スポーツ医療
- 足底腱膜炎
足の裏に痛みが生じる足底腱膜炎の原因は、加齢などによる筋力の低下や立ち仕事などで長時間立ちっぱなしなることなどいろいろありますが、運動による足の酷使も主な原因の1つです。 運動のなかでも足底腱膜炎になる人が多いのは、陸上競技をおこなっている人です。 今回は、陸上競技をやっている人が足底腱膜炎になりやすい理由や、足底腱膜炎にならないためにどうすればいいのかについて解説します。 陸上選手が足底腱膜炎になりやすい理由 足底腱膜とは足裏全体を覆っている腱の膜で、足が受ける衝撃を和らげる役割を果たしています。 陸上競技で走ったり、ジャンプしたりする際も足底腱膜は足が受ける衝撃を和らげようとしますが、その際に大きな負荷がかかります。こうした負荷を受け続けていると足底腱膜が炎症を起こして痛みが発生します。 そして、走ったり、跳んだりして足へ負担をかけることが多い陸上選手は足底腱膜炎になりやすいですが、なかでも扁平足の人や、土踏まずのアーチが高過ぎる人などは、足底腱膜が受ける負荷が大きくなるため炎症を起こしやすくなります。 足底腱膜炎の症状とは? 足底腱膜炎の症状で代表的なのが、起床して立ち上がり歩こうとしたときの第一歩目で痛みが生じることです。 発生した痛みは長く続かないケースが多いです。 その他にも、長時間立っていると痛みや痺れが生じたり、地面に足が着いた時に痛みが生じるケースもあります。 朝起きたときは痛いけれど日中はたいしたことないという人や、足を動かすと痛いけど我慢できる程度の場合は、痛みを我慢して陸上競技を継続する陸上選手もいるかもしれません。 しかし、無理をして足を酷使すると、悪化してしまい、痛くて歩くのもつらいという状態になる可能性があります。 ですから、痛みがある時は安静にしておくべきです。 足底腱膜炎の予防におすすめのトレーニング 足底腱膜炎の予防として有効なのが足の指のトレーニングです。足の指を支える筋力が低下していると足底腱膜に負荷がかかりやすくなって足底腱膜炎になりやすくなるので、陸上のトレーニングと共に足の指を鍛えましょう。 足の指を鍛える方法として、タオルを使ったトレーニングを紹介します。 やり方は簡単で、タオルを開いた状態で床に置いて、タオルの端の方を踏んで立って、足の指でタオルをつかんで手前にたぐり寄せるという動作を繰り返します。足の指を大きく動かすことを意識しておこなうのがポイントです。 まとめ 陸上競技をやっている人は足底腱膜炎に注意すべきであることや、足底腱膜炎の症状、予防としておすすめのトレーニングを紹介しました。 最近は、スポーツ医療の進歩によって足底腱膜炎の治療も進歩しています。足底腱膜炎で悩んでいる人は、放置せずに医療機関で診てもらうことをおすすめします。 こちらも併せてご参照ください https://africatime.com/topics/5775/
2019.12.27 -
- ひざ
- 再生治療
ヒアルロン酸注射は、膝の痛みの改善にも効果が期待できる治療法の1つですが、感染の不安がある人もいるかもしれません。 今回は、膝の治療の選択肢のひとつであるヒアルロン酸注射について、感染のリスクはあるのかどうかについて詳しく解説します。 こちらもご参照ください 膝にヒアルロン酸注射をすると感染が怖いの? 膝の軟骨が損傷すると、関節液を分泌している滑膜が炎症することがあります。滑膜が炎症を起こすと、サラサラの関節液が過剰に分泌されるようになり、本来粘性である関節液のような潤滑剤の役割を果たせません。 このような状態になっている膝にヒアルロン酸を注入すると、関節液に粘性がでてくるため膝の動きを滑らかにする効果が期待できます。そして、軟骨にヒアルロン酸が補充され、傷ついた軟骨を保護し炎症を抑える効果や、炎症を抑えることで、膝の痛みの軽減も期待できます。 このように、ヒアルロン酸は膝の痛みの治療に効果的なのですが、感染のリスクがあるという話も耳にします。本当に感染のリスクがあり、危険なのでしょうか? 膝にヒアルロン酸を注射すると感染のリスクがある? どのような治療法でも、良い作用だけでなく副作用やリスクがあるものです。膝へのヒアルロン酸注射も、頻度は少ないのですが感染のリスクがあることが報告されています。 膝に直接針を刺してヒアルロン酸を注入しますが、関節の中を流れる血液は少なく、無菌の状態になっています。血流が少ないのはそれだけ感染に弱いということで、注射をする際は万が一の感染に備えてしっかりと対策をする必要があります。 また、ヒアルロン酸注射は週1回を5週、その後は症状に合わせて2週に1回を5~10回行う必要があります。それだけの回数針を刺すため、それだけ感染のリスクがあるとも言えます。 膝へのヒアルロン酸注射で感染を起こすとどんな症状が出るの? ヒアルロン酸注射による細菌感染で多いのが化膿性関節炎です。 悪化すると膝の痛みが注射前よりも強くなったり、関節の動きが悪くなったりすることもあります。注射後に熱が出る、膝が腫れる、痛みが強くなったという症状があれば早めに受診してください。 膝にヒアルロン酸注射をすると感染が不安!という方へ 近年、再生医療が注目されるようになり、スポーツ医療でも多く取り扱われるようになっています。 再生医療では、自己細胞から採取した幹細胞を膝関節に注入し、幹細胞が損傷した靭帯や軟骨を修復させる効果を期待するという治療法です。 幹細胞の注入は針を刺す回数が少なく、感染のリスクが少なくなります。また、患者さん自身の細胞を用いるため、アレルギーや副作用のリスクも少ないというメリットがあります。 まとめ ヒアルロン酸注射は膝の痛みや腫れの治療として広く知られていて、効果も期待できますが、感染のリスクがあります。 近年スポーツ医療の分野でも注目を集めている再生医療は、治療回数が少なく済み、自身の幹細胞を用いるので副作用や後遺症が起こるリスクも低く、安全性が高いと言えます。 膝の痛みなどの症状で悩んでいる方は、再生医療による治療も選択肢の1つとしてみてはいかがでしょうか。
2019.12.26 -
- 腰
筋断裂は腰にも起こりやすいので注意! 腰の筋肉は、いろいろな大切な役割を果たしていますが、日常生活のさまざまな動きによって負担がかかりやすいところでもあります。そうした負担やいろいろな原因が重なると筋断裂を起こしてしまうので注意が必要です。 今回は、腰の筋肉の役割や腰に筋断裂が起こる原因について解説し、筋断裂の予防としておすすめのハーフスクワットについても紹介します。 腰に筋断裂が起こる原因 腰の筋断裂は、スポーツなどの激しい動きをした時や重い物を持ち上げようとしたときの他にも、咳やくしゃみをした時や床にあるものをしゃがんで取ろうとした時、起き上がろうとした時など、日常生活の何気ない動きをしている時などにも起こしてしまうことがあります。 また、腰の筋肉が疲労や同じ姿勢で長時間過ごすことによって柔軟性を失ったり、加齢や運動不足などで筋力が低下してしまっていたりすると、筋断裂が起きやすくなります。 腰の筋肉の役割 腰の筋肉は、姿勢を安定させたり、骨盤や内臓を支えたりといろいろな役割を果たしています。また、腕を回す、振る、歩行や走行時に足をスムーズに前へ出すなど手足の動作にも大きく関わっています。 そんな腰の筋肉に筋断裂が起こってしまうと、こうした役割をじゅうぶんに果たせなくなるので、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。 腰の筋断裂予防にハーフスクワット 腰の筋断裂になる原因の1つが老化や運動不足などによる筋力の低下なので、普段から腰や周辺の筋肉を鍛えておくことが予防につながります。そのトレーニングでおすすめの1つがスクワットです。 スクワットは、足腰、お腹周りなど身体を支えている筋肉をバランスよく鍛えることができます。普段運動をおこなわない人や、筋断裂になってリハビリとしてスクワットをする人は、スクワットをするよりも負荷が軽いハーフスクワットがおすすめです。 ハーフスクワットのやり方は、まず肩幅くらいに足を開いて立ちます。股関節と膝を曲げてゆっくりとお尻を下ろしていきます。膝の角度が45度くらいになったら静止して、曲げた時と同じスピードでゆっくりと戻していきます。 このハーフスクワットを5回から10回を1セット、1日3セットくらいを目安におこないましょう。腰に痛みがある場合はトレーニングはやめて、痛みがない時におこなってくださいね。 まとめ/筋断裂は腰にも起こりやすいので注意! 腰の筋肉の役割や筋断裂の主な原因について、予防としておすすめのハーフスクワットについて紹介しました。 腰の筋断裂を起こしてしまうと痛いのはもちろんのこと、「こんな簡単なこともできなくなってしまうのか」というくらい身体の動きに制限がかかってしまって不自由な思いをすることになってしまいます。 そうならないためにも、普段からしっかりと腰のケアや予防をしっかりとおこなっていきましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ヘルニアにお困りの方はこちらもご覧ください。 頸椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアにも幹細胞は効く! こちらもご参照ください
2019.12.26 -
- 足底腱膜炎
足底腱膜炎は、ランニングでなりやすいは本当か 体力維持やダイエット、ストレス解消などのため定期的にランニングをしている人はたくさんいると思います。ランニングをすることにはいろいろなメリットがありますが、足底腱膜炎にならないように注意が必要です。 ここでは、ランニングをする人が足底腱膜炎に注意すべき理由や、具体的にどのように注意していけばよいのかについて紹介します。 ランニングをする人は足底腱膜炎に注意 ランニングをする人がなりやすいのが足底腱膜炎です。足底腱膜炎とは、足の裏の部分には足の甲の骨を支えている足底腱膜がありますが、足底腱膜の一部が炎症を起こしたり小さな傷ができたりすることで痛みが生じるものです。 足底腱膜は立っている時や歩いているときも負荷がかかっています。また、ランニングをすると足を着いた時に衝撃を受けたり、足を踏み出す時に引っ張られたりして、大きな負荷がかかります。 そして、ランニングなど過度に負担をかけていると足底腱膜炎になってしまうことがあります。実際に多くの人が、ランニングが原因で足底腱膜炎になっているので注意が必要です。 ダイエットでランニングする人は足底腱膜炎に注意! ランニングを始めようという人のなかには、「最近体重が増えてしまったからダイエットのために」という人もいるかもしれません。しかし、体重が増えていると、走る際に足底腱膜にかかる負荷もそれだけ大きくなります。 そのため、いきなり長い距離を走ったりすると大きな負担になってしまい、足底腱膜炎になりやすいので注意が必要です。最初は短い距離にしたり、ウォーキングなど軽めなものから始めるのがおすすめです。 また、体重の増加自体も普段の歩行や立っている際に足にかかる負荷が大きくなり、足底腱膜炎の原因になる可能性があるので、ランニングだけではなく食事管理もおこない、適正体重を目指しましょう。 ランニングで足底腱膜炎にならないようにするには? ランニングが原因で足底腱膜炎にならないようにするためには、しっかりとケアすることが大切です。足底腱膜炎の痛みの軽減や予防におすすめなのがストレッチです。 足の筋肉が硬くなっていると足底腱膜にかかる負荷が大きくなってしまうので、ランニングの前やアフターケアにストレッチを行い、柔軟性をキープしましょう。 ストレッチはアキレス腱を伸ばすストレッチや足の指を反らして伸ばすストレッチなどがおすすめです。 まとめ/足底腱膜炎は、ランニングでなりやすいは本当か ランニングで「足底腱膜炎」になってしまう人もいます。ランニングをおこなう前とおこなった後は、足底のケアをきちんとしましょう。また、ランニングをして足の裏が痛くなったという場合は、無理をせずに足を休めることが大切です。 以上、足底腱膜炎は、ランニングでなりやすいは本当かについて記させて頂きました。参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらも併せてご参照ください
2019.12.25 -
- スポーツ医療
腱鞘炎の原因はさまざまです。長時間のゲーム、ピアノの練習、勉強でノートにいっぱい字を書く、仕事で同じ作業を繰り返すなどで腱鞘炎になってしまう人もいます。 そして、痛みが続くと、このまま治らないのかと心配になりますよね。しかし、適切な治療を受ければ、良くなりますから医療機関を受診しましょう。 腱鞘炎の治療法の1つにステロイド注射があります。 今回は、ステロイド注射とはどんなものか?腱鞘炎を再発させない方法、早めの治療が大切なわけをご説明します。 こちらもご参照ください 腱鞘炎のステロイド注射とはどんなものか? 腱鞘炎の初期症状では、患部を休ませ炎症が引くのを待つ治療をします。患部を冷やし、湿布やテーピングでの固定なども行われます。炎症を改善するために塗り薬の痛み止めを使うこともあります。 これらを続けても改善しない場合や痛みの強い場合は、ステロイド注射をすることになります。炎症を起こしている腱鞘内に、麻酔剤入りのステロイド薬を直接注射します。 ステロイド注射は、週1回程度の注射が複数回必要ですが、効果が期待できる治療法です。ただし、糖尿病患者やアレルギーのある人は使用できないので注意してください。 腱鞘炎を再発させない方法 腱鞘炎の治療を続けていると、次第に痛みが治まってきます。ステロイド注射の効果は、個人差はありますが、数ヶ月は持続することが多いです。 しかし、そこで完治したと思い込んで、元の手を酷使する生活に戻ってしまい、腱鞘炎を再発する例がよく見られます。 体質的に腱鞘炎になりやすい人もいますし、腱鞘炎の原因は、手を使いすぎることにあるので、元の状態に戻らないようにしましょう。 同じ作業を続ける場合は、手を休めるために適度に休憩を取る、軽いストレッチを行うなどの対策をしてみてくださいね。 腱鞘炎は早めの治療が大切 腱鞘炎は重症化、慢性化すると厄介です。重大な疾患ではありませんが、手の痛みは普段の生活や仕事に支障を与えます。 ステロイド注射は効果が期待できる治療法ですが、手を使いすぎる状態が続くと、腱鞘炎が悪化してしまうこともあります。 注射で治らない場合は手術になることもあります。初期症状の段階で、適切な治療を行いましょう。 もし、慢性化してしまった場合、腱鞘炎の治療法として、再生医療があります。 再生医療は、患者さん自身の細胞を使って、損傷した患部の修復を行う最先端の治療法で、近年スポーツ医療の分野で注目を集めている治療法です。 まとめ 腱鞘炎の治療は、初期症状の段階で患部を休め、炎症を悪化させないことが重要です。ステロイド注射は効果が期待できますが、同じように手を使いすぎていては再発してしまう可能性もあります。手に負担をかけないような生活を心がけてください。
2019.12.25 -
- 免疫細胞療法
インフルエンザにかかりたくない!感染対策でやるべきこと インフルエンザは毎年冬になると流行し、感染すると38℃以上の発熱や全身の筋肉痛、関節痛などの症状が急激に現れます。感染力がとても強いため、数日から1週間ほどは安静に自宅療養する必要があります。 インフルエンザが流行する時期は、楽しいクリスマスやお正月、成人式、大切な入学試験など重要なイベントがある時期とも重なりますから絶対に感染したくないですよね! そこで今回は、インフルエンザの感染対策でやるべきことをご紹介します。 インフルエンザの感染対策【基礎編】 インフルエンザの感染を防ぐためには、ウイルスを体の中に侵入させないことです。 ・正しい手洗い 石けんで指先、爪の間、指の間、手首まで丁寧に洗い、水で十分に流しましょう。アルコール消毒も効果的です。 ・マスクの着用 ウイルスの侵入を完全に防ぐことはできませんが、のどの乾燥を防ぎます。マスクはまめに交換する必要があります。 ・手で顔を触らない 手についたウイルスが口や鼻から体内に侵入してしまいます。 ・こまめな水分補給 のどの粘膜についたウイルスを水で洗い流してしまいましょう。うがいや歯磨きで口腔内を清潔に保つことも感染対策の1つです。 ・予防接種を受ける インフルエンザに感染すると脳症や肺炎などの合併症を引き起こすことがあります。重症化を防ぐためには予防接種が効果的です。 インフルエンザの感染対策【応用編】 体が弱った状態ではインフルエンザに感染しやすくなりますから、普段の健康管理が重要です。 ・十分な休養 疲れがたまっていると、抵抗力が落ちてしまいます。自分の体をいたわりましょう。 ・十分な睡眠 質の高い睡眠で体力を回復させましょう。 ・バランスのとれた食事 健康な体を維持するためには、食事の内容に気をつけましょう。 ・部屋の湿度を60%以上に保つ 空気が乾燥した状態では、のどの防御機能が低下します。部屋の換気もしてください。 ・流行期には外出を控える インフルエンザが流行しているときは、不要の外出は避けた方が賢明です。 インフルエンザの感染対策で一番重要なのは免疫力を高めること! 人間の免疫システムは、ウイルスの体内への侵入を防ぎ、侵入してしまったときはウイルスと戦ってくれる体の仕組みです。インフルエンザの感染対策をあれこれやってみても、免疫力が落ちていたら感染してしまうかもしれません。免疫力を強化しましょう。 自身の細胞を使って免疫力をアップし、病気を予防する「免疫細胞療法」という治療法があります。安全で、自分自身の細胞を使用するため副作用やアレルギーのリスクが低く、効果的な免疫アップとして注目を集めている治療法です。 まとめ・インフルエンザにかかりたくない!感染対策でやるべきこと インフルエンザの感染対策には、手洗いやマスクの着用など、地道なことの積み重ねが必要です。ウイルスが体内に侵入するのを防ぎ、体調の維持に努めてください。 流行前に予防接種を受けることや人混みへの外出を避けることも有効です。感染対策として、免疫力も大切なポイントになります。最近話題になっている免疫細胞療法による免疫アップも検討してみてはいかがでしょうか。 もし、インフルエンザが疑われるときは、早めに医療機関を受診してくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.12.24 -
- スポーツ医療
- 再生治療
肉離れはスポーツ中に発生しやすいスポーツ外傷の1つです。しかし、原因を知っておくことで、予防できることもあります。今回は肉離れの原因について詳しく解説します。 肉離れが起こる原因とは 筋肉は筋繊維という繊維の束でできています。肉離れは、その筋繊維が部分的にあるいは全体的に断裂した状態です。つまり、肉離れは筋肉のケガなのです。 肉離れはスポーツ中に起こることが多く、スポーツ医療でも重要視されるスポーツ外傷です。そして、肉離れのリスクを高める要因に、筋肉の疲労や柔軟性の低下があります。 そのため、スポーツ中ではなくても、階段の上り下りのような日常的な動作で発生する場合もあります。 こちらもご参照ください 肉離れが起こりやすい部位 スポーツ中の肉離れには、発生しやすい好発部位というものがあります。それぞれのスポーツによって、負荷がかかりやすい部位があるからです。ここでは肉離れの好発部位とその原因について解説します。 ハムストリング 太ももの後面の部分にある、半膜様筋・半腱様筋・大腿二頭筋を総称してハムストリングといいます。このハムストリングは膝を曲げる時に使う筋肉です。 スポーツでの肉離れはこのハムストリングで発生することが多いです。ダッシュする時や急に止まる時に起こりやすく、陸上競技の短距離走での発生が多くなっています。 大腿四頭筋 太ももの前面の部分で、膝を伸ばす時に使う筋肉です。大腿四頭筋の肉離れもハムストリングと同様にダッシュや急なストップなどで起こりやすいです。 ハムストリングや大腿二頭筋のような太ももの肉離れは、筋肉が発達してきた10代から20代での発生が多くなっています。また、太ももの前面と後面となる大腿四頭筋とハムストリングの筋力のバランスも重要です。 短距離だけでなく、中距離や長距離走でも肉離れが発生することもあります。普段から、特にスポーツの前にはストレッチをして筋肉を柔らかくしておきましょう。 腓腹筋 ふくらはぎとして知られる腓腹筋ですが、サッカーやテニスのようなスポーツで肉離れが発生しやすいです。これは、瞬発的な動きをすることが多く筋肉が急激な収縮に耐えられないためです。またジャンプやキックのような動きでも肉離れのリスクはあります。 スポーツが肉離れの原因に!?早期復帰を目指す人に新しい治療法! 肉離れはスポーツ中に起こりやすく、スポーツ医療で取り扱われることが多いです。肉離れは全治までに3~5週間かかり、重症の場合は2~3か月かかることもあります。その治療期間は、スポーツをする人にとっては長く感じるものでしょう。 近年スポーツ医療では、肉離れの治療を短期化させることができ、しかも安全におこなえる治療法として再生医療が注目されています。再生医療では、自身の脂肪から採取した幹細胞や、血液から採取した血小板を用いて組織を修復させます。 自身の幹細胞や血小板を用いるため、副作用が起こりにくく、安全性が高いことがメリットで、治療期間も短く済むことから、スポーツによるケガから早期に復帰したいアスリートなどからも注目が集まっています。 まとめ 肉離れは筋繊維が部分的または全体的に断裂した状態です。肉離れの原因の多くはスポーツによるもので、大腿部やふくらはぎに多く発生します。 重症の肉離れは治療にも時間がかかってしまいますが、再生医療という治療法を選択肢の1つにすることも可能です。早期回復を目指したい方は、ぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。
2019.12.24 -
- スポーツ医療
筋断裂(肉離れ)というと太ももやふくらはぎを思い浮べる人も多いと思いますが、背中に起きることもあることをご存じでしょうか? 背中に筋断裂起きる原因はいろいろありますが、原因を知り、原因となっているものを取り除くことで予防につなげることができます。 そこで今回は、背中に筋断裂が起こりやすいシーンや、筋断裂が起こる原因、筋断裂の予防法などについて紹介します。 背中に筋断裂が起こるシーンとは? 背中に筋断裂が起こるシーンで多いのがスポーツをしている時です。 特にコンタクトの激しいスポーツで背中に衝撃を受けた時や、ゴルフ、野球、テニスのように腕を使って捻りの動作をおこなう時などに筋断裂は起こりやすいです。 また、深呼吸、くしゃみ、咳、伸びをした瞬間や、上着を着ようとした時のように日常生活のちょっとしたことでも筋断裂が起こってしまうことがあります。 背中の筋断裂が起こりやすくなる原因 背中に筋断裂が起きやすくなる主な原因は筋肉の硬化や疲労、筋力の低下、筋力バランスの乱れなどです。 こうした原因の元になるものは、日常生活の中にもたくさんあります。 例えば運動不足は筋力の低下につながりますし、スポーツや重労働などは筋肉の疲労につながります。 また、背中の冷え、同じ姿勢のまま長時間過ごす、猫背など姿勢の悪さなどは、筋肉の硬化や筋肉バランスの乱れにつながり、背中の筋断裂が起こりやすくなるのです。 背中の筋断裂を起こさないようにするための予防法 背中の筋断裂を起こさないようにするためには、原因につながる生活習慣を改善していくことが大切です。 運動不足で筋力が低下してしまっている人は、筋力トレーニングをおこなうのがおすすめです。特に背中の筋肉は鍛えにくい部分でもあるので、意識して背中の筋肉を使ったトレーニングをおこなっていきましょう。 長時間パソコンを使用するという人は、30分に1度くらいは小休止をとって身体を動かしたり姿勢を変えたりして、長時間同じ姿勢で過ごさないようにしましょう。また、スマホを長時間操作する人も小休止をとり、操作している時の姿勢も意識しましょう。 また、スポーツや重労働などで疲労が溜まっている時は身体を休める時間を設けることが大切ですし、ストレッチなどでしっかりとケアしていくことも大切です。 まとめ 背中に筋断裂が起こりやすいシーンや筋断裂の原因、筋断裂の予防法について紹介しました。 運動不足や長時間同じ姿勢で過ごすなど、筋断裂が起こりやすくなる原因になる生活習慣を送っている人は、おもいのほか多いのではないでしょうか。 筋断裂を起こし、痛みや動きの制限などで苦しまないためにも、自分の生活習慣を振り返って、改善を目指してみてくださいね。 こちらもご参照ください
2019.12.23 -
- 足底腱膜炎
最近、健康のためや趣味でマラソンに挑戦する人が増えているようです。これからマラソンに挑戦してみようかなと考えている人もいるでしょう。 しかし、マラソンに挑戦するのであれば、足底腱膜炎にならないように注意する必要があります。 ここでは、マラソン選手が注意すべき足底腱膜炎について紹介し、足底腱膜炎にならないための予防や対策について紹介します。 足底腱膜炎に悩むマラソン選手が多い理由 踵や土踏まずなど足の裏に痛みが生じる足底腱膜炎は、足の甲の骨を支えている足底腱膜に何度も大きな負荷がかかることによって発症します。 足底腱膜に何度も大きな負荷がかかるケースで代表的なのが、「走る」という動作です。走るときは地面に着地する度に足底腱膜は衝撃を受けますし、次の一歩を踏み出す際にも足底腱膜が引っ張られるため負荷がかかります。 そのため、長い距離を走り続けるマラソンは足底腱膜へ負荷をかけ続けることになります。 また、硬いアスファルトの上を走るので、かかる負荷は大きくなります。 このようなことが原因で、足底腱膜炎を発症し、その痛みに悩むマラソン選手が多いのです。 マラソン選手が足底腱膜炎を予防・対策するには? マラソン選手は足底腱膜炎になりやすいので、普段から予防や対策をおこなうことが大切です。 硬いアスファルトを走ると大きな負荷がかかるので、トレーニングの時はできるだけ土や芝生を走るようにして負荷を軽減するのもおすすめです。 また、トレーニング後はふくらはぎや足裏をストレッチやマッサージなどでしっかりケアすることも大切です。 そして、何より重要なのが無理をしないことです。痛みが生じる時は走る距離を減らしたり、走るのを控えたりして、回復を優先させましょう。 トレーニングで足底腱膜への負担を軽減する マラソン選手が足底腱膜炎を予防したり、悪化させないようにするためには正しいフォームで走ることが大切です。 フォームのバランスが悪いと着地や踏み出す際に重心がズレるため、足底腱膜に余計な負荷がかかってしまいます。 ただし、いくら正しいフォームを意識していても着地や踏み出す際の筋力が不足していると重心がズレてしまいます。すると、正しいフォームで走ることができないので、スクワットやランジなどのトレーニングで足の筋力をつけ、足底腱膜炎の予防や対策につなげていきましょう。 まとめ 足底腱膜炎に悩むマラソン選手が多い理由や、予防・対策法について紹介しました。 長い距離を走り続けるマラソンは足底腱膜炎になりやすいので、しっかりとケアをおこなうようにしましょう。 また、近年はスポーツ医療も発達し、症状に応じた治療を受けることができます。足裏の痛みが治まらないという人は我慢せず、医療機関に相談することをおすすめします。
2019.12.23 -
- スポーツ医療
もし、手が腱鞘炎になってしまったら負担をかけないように安静に過ごす必要があります。 しかし、手を使わずに生活するのは難しいですよね。スポーツをしている方であれば、何日も休むというのは不安になるでしょうし、ストレスにもなってしまうでしょう。 なるべく早く、腱鞘炎の痛みからなんとか解放されたいものですよね。手術をしたら早く治るのでしょうか? 今回は、腱鞘炎はどのような場合に手術が検討されるのか、リハビリや他の方法で治すことはできないのか?ということについて解説します。 腱鞘炎で手術をするのはどんな場合? 腱鞘炎は手をよく使う人に発症します。 初期の治療は指の曲げ伸ばしを控え、炎症を抑えることが中心になります。テーピングで固定する、医療用サポーターで指を動かさないようにするなどして対処します。 消炎剤の入った塗り薬を毎日数回塗ることで、症状が改善することもありますが、治らない場合はステロイド注射などを試します。 しかし、塗り薬や注射の効果は個人差があり、副作用の心配のある場合は使用できないことがあります。腱鞘炎が慢性化して、何度か注射をしても効果が見られないときは手術を選択することがあります。 腱鞘炎の手術とはどんなもの? 局所の安静、塗り薬、ステロイド注射などいずれも効果がなく、悪化が見られる場合や再発を繰り返す場合は手術になります。 手術は、腱鞘上の皮膚を1〜2cm切開し、厚くなった腱鞘の一部を切り開きます。手術の傷は小さなものです。手術時間は15分で終わり、次の日から手は動かすことができます。 腱鞘炎を手術以外で治す方法はないの? 腱鞘炎は一度回復しても、また何かの拍子に再発してしまうことがあるので、できれば完治させたいものです。 また、手術はなるべくしたくないという方もいるのではないでしょうか。 近年は、スポーツ医療の分野で、再生医療に注目が集まっています。再生医療とは、患者さん自身の細胞を利用して、損傷した部位の修復を図る治療法で、入院は不要、アレルギーの心配もなく、治療期間が短いというメリットがある治療法です。 まとめ 腱鞘炎は動かしたときだけ痛い軽いものや、指が動かなくなってしまうものまでいろいろな症状がありますが、いずれの場合も早めに適切な治療を行うことが重要です。 悪化してからでは、完治までに時間がかかるかもしれません。手指の安静、塗り薬、ステロイド注射でも効果が見られないときは、手術を行うこともあります。手術を避けたいという場合は、再生医療も検討してみることができますので、まずは専門医に相談してみてくださいね。 こちらもご参照ください
2019.12.22 -
- ひざ
膝の痛みは日常生活に直結するため、効果のある治療を受けたいですね。 しかしどのような治療にもメリット・デメリットがあります。効果があるという治療法であったとしても、長期間続けなければならないとなると、継続しようかどうか、その治療を受けようかどうか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。 今回は膝の治療の1つであるヒアルロン酸注射の治療は、いつまで行うことがひつようなのかについて解説します。 こちらもご参照ください 膝のヒアルロン酸注射はいつまでやる?ヒアルロン酸注射の効果とは 膝関節の中には軟骨があります。その軟骨は、一度損傷してしまうと元の状態に戻ることはありません。 膝の痛みや腫れの主な原因は、膝関節の軟骨や滑膜組織の損傷による炎症です。 膝関節のクッションの役割をしていた軟骨のすり減りは、骨同士がぶつかりあって関節の変形を引き起こします。滑膜組織の炎症が起こると関節液が過剰分泌され、膝に水が溜まる状態になります。 軟骨の主成分はヒアルロン酸です。 ヒアルロン酸は加齢とともに減少していき、それに伴い軟骨もすり減りやすい状態になります。そのため膝関節にヒアルロン酸を注入し、軟骨にヒアルロン酸を補う治療が効果的なのです。 ヒアルロン酸注射の期間について ヒアルロン酸注射は1回行えば永久に効くというものではありません。なぜなら、ヒアルロン酸は体内に吸収されるという性質があるからです。 そのため、ヒアルロン酸注射を行う前提として数か月の治療期間があることを念頭に入れておいてください。最初の5週間は、1週間に1回膝にヒアルロン酸を注射します。 そのあとは2週間に1回のペースで5~10回ほど注射をすることになるでしょう。ただし痛みの状態によって1週間に1回になることもあります。 5~10回というのも痛みの状態や医師の判断で変わってくるものです。いつまでヒアルロン酸注射をやるかは医師と相談しながらになりますが、3~4か月程度の治療期間と考えておくといいでしょう。 膝のヒアルロン酸注射をいつまでもやりたくない!というときに選択したい治療法 膝にヒアルロン酸を注射すると、軟骨を保護する、炎症を抑えるなどの効果が期待できます。 また潤滑剤の役割を担う関節液にもヒアルロン酸が補充されるので、関節液の本来の役割を取り戻すことが可能になります。 しかし膝にヒアルロン酸注射をするデメリットは治療期間が数か月と長いことです。その期間で膝の痛みが改善しなければ手術という選択をする場合もあります。 膝に痛みがあると通院自体が負担になる人もいるでしょう。また、スポーツをする人には復帰までにどれくらいの期間かかるのかは重要な問題です。 近年スポーツ医療をはじめ膝の治療に再生医療が注目されています。これは自身の脂肪から幹細胞を採取し、膝関節に針をさして注入するという方法です。幹細胞が傷ついた軟骨や靭帯を修復し、症状の進行を遅らせます。 幹細胞には鎮痛作用や抗炎症作用があることもわかっているので、膝の痛みも取り除くことができるというメリットもあります。さらに、再生医療はヒアルロン酸よりも治療が短期間ですむ上、副作用や後遺症が残りにくいという特徴があります。 まとめ 膝の痛みの治療には、膝関節にヒアルロン酸を注射するという方法がありますが、いつまでも続けなければならないというデメリットがあります。 しかし、もっと短期間で膝の治療をしたいという人には再生医療という選択肢があります。スポーツ医療でも期待が高まっている治療法ですから、スポーツをしている人にもおススメです。
2019.12.22 -
- 免疫細胞療法
インフルエンザにかかりやすい人とかかりにくい人の差はどこにある? 毎年冬になると、インフルエンザにかかるのが恒例行事という人がいます。その一方で1度もインフルエンザにかかったことがない人もいます。その差はどこにあるのでしょうか? 今回は、インフルエンザにかかりやすい人の特徴とインフルエンザと免疫力の関係についてご紹介します。 インフルエンザにかかりやすい人の特徴 インフルエンザにかかりやすい人の特徴はさまざまです。例えば、年齢や健康状態、置かれた環境などによって、インフルエンザに感染しやすくなることがあります。 ・免疫を持たない乳幼児 ・体力が衰えている高齢者 ・呼吸器疾患、慢性心疾患などの基礎疾患を持つ人 ・大勢と接する仕事をする人 ・集団生活が多い小学生 ・小さな子どもを持つ親 乳幼児や高齢者、基礎疾患を持つ方々は、ハイリスクグループと言われ、インフルエンザに感染すると、重症化してしまう懸念があります。もし感染してしまったときは、医師の指示に従って、適切な治療に努めてください。 また、生活習慣やストレスなどによって、インフルエンザかかりやすくなる人もいます。 ・疲労やストレスがたまり体力が低下している ・バランスの悪い食生活や睡眠不足などで生活習慣が乱れている ・入浴はシャワーのみ ・冷たい飲み物を好むために体が冷えている ・口呼吸でのどが乾燥してウイルスが侵入しやすくなっている ・過度な運動により免疫力が落ちている 日頃の生活習慣の中にも、インフルエンザに感染しやすくなる原因は潜んでいます。頑張りすぎて疲れた後に、風邪をひいたりインフルエンザにかかったりしたことはありませんか?健康な方でも無理は禁物です。 インフルエンザにかかりやすいかどうかは免疫力次第! インフルエンザは毎年流行し、ウイルスは目には見えなくても周りにたくさん存在しています。そんな中で1度もインフルエンザにかかったことがないのは相当免疫力の高い人だと言えるでしょう。 しかし免疫力は気がつかないうちに低下していることもあります。風邪をひきやすくなった、疲れがなかなか取れないなどの症状は免疫力が落ちているせいかもしれません。 そこでご紹介したいのが「免疫細胞療法」です。免疫細胞療法とは、自分の細胞の力で免疫力アップを目指す治療法です。 免疫を高めることで、インフルエンザだけでなく、さまざまな感染症にかかりやすいという人も、病気知らずの健康体を目指すことができるでしょう。 まとめ・インフルエンザにかかりやすい人とかかりにくい人の差 乳幼児や高齢者がインフルエンザにかかりやすいのは、免疫を持たず体力もないからです。また、健康な大人がインフルエンザにかかりやすいのは、生活習慣の乱れなどで免疫力が低下しているためです。 インフルエンザの重症化を防ぐためにも予防接種は効果的ですが、まずは日常生活を見直し、免疫力を高めるようにしましょう。 それでも、どうしても免疫力が低く、風邪やインフルエンザにかかってしまうという方は、免疫細胞療法による免疫アップも検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.12.21 -
- スポーツ医療
筋断裂は腕にも起こる!知っておきたい初期の処置 腕は筋断裂が起きやすい箇所になります。腕に筋断裂が起こってしまった場合、初期処置をきちんとおこなうことが、その後の状態や治療に大きな影響を及ぼします。 そこで今回は、腕の筋断裂が起こりやすいシーン、腕の筋断裂を起こした際に、どのような処置をおこなうべきかについて紹介します。 腕の筋断裂を起こしやすいシーンとは 腕の筋断裂は、重い物を勢いよく持ち上げた時や、力を入れて重い物を強く押した時などに起こることがあります。また、ラグビー、テニス、ゴルフ、格闘技などコンタクトの激しいスポーツや腕に大きな負荷がかかるスポーツをおこなっている時にも起こりやすいです。 さらに、スポーツなどによる酷使や加齢によって筋肉が疲労していて、何らかの衝撃を受けたり、力を入れて大きな負荷がかかったりしたときに筋断裂が起こることもあります。 筋断裂を起こしやすいスポーツ ・ラクビー ・テニス ・ゴルフ ・格闘技 腕の筋断裂を起こした際におこなうRICE処置とは 腕の筋断裂を起こしてしまったときには、RICE処置を初期の処置としておこなうことが基本です。RICEとは、安静(Rest)冷却(Icing)圧迫(Compression)拳上(Elevation)の4つの頭文字を並べたものです。 RICE処置 ・R --- 安静(Rest) ・I --- 冷却(Icing) ・C --- 圧迫(Compression) ・E --- 拳上(Elevation) 安静とは状態が悪化するのを防ぐために患部に負荷がかかるような活動を控えることです。冷却は腫れや内出血を抑えるために氷や冷却スプレーなどで患部を冷やすことです。 圧迫は、患部の血腫が大きくならないように包帯などで患部を抑えることです。拳上は血液やリンパの流れを良くして腫れを抑えるために患部を上部に挙げることです。 このRICE処置は筋断裂に限らず、打撲や捻挫などの外傷を受けた場合の初期処置として基本になります。また、RICE処置は基本的に筋断裂を起こしてから48時間おこなうのが一般的です。 RICE処置の重要性 腕の筋断裂の初期処置としてRICE処置をすぐにおこなうことは重要です。きちんとRICE処置をおこなうことで症状が悪化するのを抑え、回復していくまでの期間を短くすることが期待できます。 逆に、筋断裂を起こしても正しい処置をおこなわないと、症状を悪化させて回復するまでの期間が長くなってしまったり、回復するのが難しくなってしまう可能性があります。 RICE処置を知っておくと、無理をして動かしてしまったり、患部を温めたりするなど間違った処置をして悪化させることを避けることができます。スポーツをしている人や重い物を持つことが多い人などは知っておくとよいでしょう。 まとめ/筋断裂は腕にも起こる!知っておきたい初期の処置 腕の筋断裂を起こしやすいシーンや、筋断裂を起こした場合の初期処置について紹介しました。スポーツや重労働などの際に腕の筋断裂は起こってしまった場合は、プレーや作業を中止して正しい処置(RICE)をおこないましょう。 また、初期処置した後は医療機関を受診して、専門家に判断をしてもらい、適切な治療を受けましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.12.20 -
- 足底腱膜炎
サッカー選手が足底腱膜炎になりやすい理由とは スポーツには、どうしてもケガが付きまといます。そして、サッカーも激しいコンタクトがあるので、ケガが多いスポーツと言えるでしょう。また、サッカー選手のなかでは足底腱膜炎になる人が非常に多いです。 そこで今回は、ここではサッカー選手が足底腱膜炎になりやすい理由について、もし足底腱膜炎になった場合、どのような対処をすればいいのかについて解説します。 足底腱膜炎になるサッカー選手は多い サッカー選手に足底腱膜炎になる人が多い大きな原因は、足を酷使して足底腱膜に大きな負荷を繰り返しかけているからです。サッカーは1試合で10キロくらい走ると言われています。 また、ただ走るだけではなく素早くターンしたり、切り返したりといった動きも多いので、足底腱膜に大きな負荷が頻繁にかかります。このようなことが原因で、大きな負荷がかかり、足底腱膜に炎症が起きて痛みが発生、足底腱膜炎になってしまうのです。 また、足底腱膜炎の場合、炎症を起こしても足が腫れてくることはほとんどないので、患者さん本人も炎症を起こしていることに気づかず、突然、踵や土踏まずなどに痛みが襲ってくることが多いという特徴もあります。 サッカー選手が足底腱膜炎を予防するための方法 サッカー選手が足底腱膜炎を予防したいという場合、さまざまな方法があります。 スパイクを見直す サッカー選手が足底腱膜炎にならないようにするための対策として、スパイクを見直してみるという方法があります。 サッカーをする際にはスパイクを履いている人が多いと思います。スパイクは一般的な運動靴に比べて急加速や急停止、ターンや切り返しなどがしやすくなるなど、パフォーマンスが上がるというメリットがあります。しかし、一方では、それだけ足への負担が大きくなるというデメリットもあります。 最近では、弾力性が高く衝撃を軽減するスパイクもあるので、スパイクを使用するのであればそういったスパイクを選ぶのがおすすめですし、インソール(中敷き)を入れるのもおすすめです。 また、弾力性の高いスパイクであっても、使用していると弾力性は低下してしまうので、適度に新しいものに変えることも必要です。弾力性が低下したままのスパイクをそのまま使用しないようにしてくださいね。 ゴルフボールを使ったマッサージをする 酷使した足底腱膜は柔軟性を損なって足底腱膜炎になりやすくなっています。そのため、足の裏をマッサージしてほぐすとよいでしょう。 足の裏のマッサージの方法はいろいろありますが、ゴルフボールを床に置いて、その上に足裏をのせ、コロコロと転がして足裏をほぐす方法は手軽にできておすすめです。 まとめ・サッカー選手が足底腱膜炎になりやすい理由 足底腱膜炎にサッカー選手がなりやすい理由について紹介しました。 サッカーが上達するためには日々の練習やトレーニングを欠かすことができませんが、無理をして悪化させてしまうとプレーに支障が出るかもしれません。また、サッカーができなくなる期間が長くなってしまうこともあるでしょう。 足底腱膜炎で足が痛いという場合は、無理をせずに安静にしてくださいね。また、スパイクの見直しや中敷きの取り換え、足裏のマッサージもおススメです。 もし、重症化してしまった場合は、再生医療という治療法も選択肢の1つにすることができます。再生医療は、近年、スポーツ医療の分野で注目を集めている治療ですので、ぜひ、チェックしてみてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.12.20 -
- ひざ
- 再生治療
膝に水が溜まる悩みに自然治癒に近い最新治療法 膝の悩みは中高年だけでなく、スポーツをする若者にも起こりうるものです。膝に水が溜まるとさまざまな症状が出現し、日常生活に支障が出る場合もありますし、頻繁な受診が負担になることもあるでしょう。 そして、膝に水がたまる症状について、自然治癒するものなら自然治癒力で治したいと思う人もいるでしょう。そこで今回は、膝に水が溜まる原因や、自然治癒できるのかどうかについて解説します。 膝に水が溜まったら放置は禁止 膝関節は太ももと膝の骨をつなぐ関節です。関節包という袋状のものに関節は包まれ、その中には関節液が存在します。つまり誰の膝にも水は存在するのです。 しかし変形性膝関節症、関節リウマチ、痛風といった疾患によって膝関節に炎症が起こると滑膜組織から分泌される関節液が増えていきます。これが膝に水が溜まるという状態です。 膝関節の炎症は外傷でも起こります。スポーツによって半月板損傷、靭帯損傷などのケガをすると関節の軟骨が傷つき、炎症を起こすので膝に水が溜まる原因になるのです。 しかし、炎症を起こす疾患や外傷の自然治癒は困難で、痛みや炎症を取りのぞくための薬物療法などの治療はできますが、一度傷ついたりすり減ったりした軟骨は自然に再生することはありません。 膝に水が溜まると行う治療法と、自然治癒に近い最新の治療法 膝に水が溜まるのは炎症が原因なので、治療をするには、まず炎症を取り除くことが重要です。 薬物療法 関節リウマチや痛風が原因の場合、内服薬で痛みや炎症を抑えるという治療法があります。変形性膝関節症や外傷が原因の場合、膝関節に直接針を刺して痛み止めや炎症を抑えるステロイドを注射するという方法もあります。 膝の水を抜く 正常の状態の関節液は粘性のもので関節の潤滑剤のような役割をしています。しかし過剰に分泌された関節液はサラサラで膝関節を守ることができないのです。 動かす時に骨と骨がぶつかり、それが膝の痛みを強くすることもあり、そのような状態では自然治癒どころか悪化のリスクがあります。そのため膝に針を刺して溜まった水を抜くのです。 手術 薬物療法で痛みや腫れなどの症状が改善しない場合は、軟骨などの損傷がひどいことが考えられます。その場合は手術で原因を除去するという方法がとられます。 損傷した軟骨のかけらが関節内に遊離体として存在すると痛みや新たな炎症の原因にもなるので手術で取り除きます。 再生医療(最新医療) 再生医療は、自然治癒に近い!ともいえる最新の治療法です。膝に水が溜まる状態に再生医療という選択肢があります。薬物療法ではなかなか症状が改善しないという人もいるでしょう。長期間の薬物療法は副作用の不安がある人もいるかもしれません。 特にスポーツをする人にとって、手術は復帰までに時間がかかるため、踏み切るのに勇気がいるものです。だからこそ、自然治癒できないかと考える人も多いのです。 近年、スポーツ医療では、再生医療という方法が注目されています。自身の細胞から採取した幹細胞を膝関節に注入し、損傷した軟骨や組織を修復させるというものです。幹細胞には鎮痛作用や抗炎症作用もあるので、膝の痛みを取り除くことも期待できます。 また、自身の細胞を使うので副作用や後遺症のリスクも低いです。 まとめ・膝に水が溜まる悩みに自然治癒に近い最新治療法 膝に水が溜まると痛みや腫れなど、さまざまな症状を引き起こし、日常生活に支障をきたします。近年、膝の治療法として注目を集めている再生医療であれば、膝に水が溜まるという症状も自然治癒に近い方法で治療ができます。 薬物療法でなかなか症状が改善せず、手術は避けたいという人は、治療法として再生医療も選択肢としてみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.12.19 -
- ひざ
- スポーツ医療
スポーツで膝に水が溜まる原因と治療法について解説! スポーツをしていて膝の痛みや腫れを感じた経験はないでしょうか。 膝に水が溜まるのは、加齢によるもので中高年の問題だと思っている人も多いかもしれません。しかしスポーツをする人にも膝に水が溜まるリスクはあるのです。今回はスポーツで膝に水が溜まる原因について解説します。 スポーツで膝に水が溜まる原因 スポーツは膝を使うことが多く、走ったり跳ねたりすることで膝関節に負荷がかかります。また事故で怪我をした時に膝関節を痛めることがあるように、スポーツでも転倒や強い衝撃で膝関節を痛めることがあるのです。 膝関節は太ももと脛の骨をつなぐ関節です。膝関節には関節包という袋状のものがあり、中には関節液があります。この関節液は誰の膝にも存在するのですが、過剰に分泌されたものが「膝に水が溜まる」と言われる状態です。 膝に水が溜まるのは、膝関節にある軟骨や滑膜組織が損傷したことによる炎症が原因で、炎症によって滑膜組織から過剰に関節液が分泌され、膝に水が溜まるのです。 加齢によって軟骨は減っていくのですが、スポーツで膝の負荷が大きい場合でも軟骨がすり減る場合があります。スポーツは転倒したり衝撃を受けるリスクがあり、半月板損傷や膝蓋骨骨折、膝靭帯の損傷などは、膝に水が溜まる原因になります。 スポーツで膝が痛い!膝に水が溜まると出現する症状 スポーツをする人にとって膝に水が溜まるのは放っておけない問題ですよね。膝に水が溜まると出現する症状には、以下のようなものが挙げられます。 痛み 膝に水が溜まるのは膝関節にある軟骨や組織の炎症なので、膝に痛みが生じます。 炎症が起こると滑膜組織から過剰に関節液が分泌されるだけでなく、サラサラの水のような関節液になります。サラサラの水では膝関節の負荷を軽減できず、骨と骨がぶつかることもあるため、膝に水が溜まると、膝に痛みが生じるのです。 腫れ 炎症が起きている状態のため、膝関節の周囲が腫れます。スポーツをしていて怪我をした場合、傷や内出血だけでなく膝の腫れにも注意が必要です。 ぶつけたから痛いと思っていたら、実は膝の軟骨が傷ついていたということもあります。膝が腫れてきたら膝に水が溜まっていることも視野に入れて早めに受診してください。 腫れだけでなく膝が熱をもつこともあります。腫れの他にも水が過剰に溜まって膝の周辺がブヨブヨしてくる場合もあります。 まとめ/スポーツで膝に水が溜まる原因と治療法について スポーツでは膝の過度な負荷や外傷により、膝関節を痛めることがあり、軟骨や組織の炎症は膝に水が溜まる原因になります。膝に水が溜まると、痛みや腫れが生じスポーツをするのが困難になることもあります。 薬物療法でなかなか改善しない場合や、手術をして復帰までの期間が長くなるのを避けたいという人もいるでしょう。そのような場合はスポーツ医療でも注目されている再生医療を検討するのはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.12.16 -
- 免疫細胞療法
ジフテリア、ポリオ、はしか、風しんなど予防接種にはいろいろありますが、ほとんどは子どもの頃の複数回の接種で、一生涯の免疫を得ることができます。 しかし、インフルエンザに限っては、毎年予防接種を受けることが推奨されています。 そこで今回は、インフルエンザの予防接種はなぜ毎年受ける必要があるのかについて解説します。また、インフルエンザ予防のための免疫力を高める治療法についても紹介します。 インフルエンザの予防接種が毎年必要なのはなぜ? インフルエンザの予防接種は発病を予防し、感染したとしても重症化を防ぐ効果が期待できます。 とはいっても、はしかのワクチンの有効率が90%以上なのに対して、インフルエンザワクチンの有効率は60%程度で、発症を完全に阻止することはできません。 しかもインフルエンザワクチンは接種した日から5ヶ月が経過すると効果が低下していきます。そして、インフルエンザにはA型B型C型があり、A型は性質を変えて流行するので、インフルエンザの予防接種は、毎年接種した方がよいとされているのです。 インフルエンザが毎年流行するのはなぜか? なぜインフルエンザは毎年流行するのでしょうか。 インフルエンザウイルスは渡り鳥によって地球規模で運ばれ、1年を通して北半球と南半球で流行を引き起こしています。 冬になり、空気が乾燥する、気温が下がるなどの環境になると、鼻やのどのバリア機能が低下するので、ウイルスに感染しやすくなります。そして、インフルエンザウイルスは飛沫感染で広がるため、人口密度の高い都市で流行が起こりやすい傾向があります。 インフルエンザにならないように免疫力を高めよう! インフルエンザの予防接種は、重症化を予防し、集団内での感染リスクを抑える効果が期待できます。 予防接種は毎年受ける必要がありますが、一定の効果は期待できるので、あとは自分の免疫力を高めて、インフルエンザウイルスに感染しない体を作ることが大切です。 今、注目が集まっている免疫細胞療法は、自分の細胞を使って免疫力を高め、病気になりにくい体を作る効果が期待できる治療法です。そのため、免疫が下がっていてインフルエンザや風邪などの病気になりやすいという方におすすめです。 副作用や体への負担が少なく、安心して治療を受けることができるでしょう。 まとめ 近年、インフルエンザ警報の発表が、冬の風物詩の1つになっていますよね。 インフルエンザの流行は止められません。重症化が心配な乳幼児や高齢者には、特に注意が必要です。 今回は、インフルエンザの予防接種はなぜ毎年必要なのかということについてご紹介しました。また、免疫を高めるための免疫細胞療法についても紹介しました。毎年の予防接種も大切ですが、体の免疫力を高めることも必要です。 風を引きやすい、毎年のようにインフルエンザになってしまい、会社を休むことがあるというような方は、免疫細胞療法で免疫を高めることを検討してみてはいかがでしょうか。
2019.12.15 -
- スポーツ医療
- 足底腱膜炎
足の裏は、立つ、歩く、走るといった動作の際に地面と唯一接する部分なので、スポーツをしている人はもちろんのこと、激しい運動をしていない人であっても負担がかかりやすい部分です。 そうした負担が続くことで足底腱膜炎になってしまう人も少なくありません。もし、足底腱膜炎になってしまったときは、サポーターを使用すると良いでしょう。 今回は、サポーターが足底腱膜炎になっている足に対してどのような役割を果たすのかについて紹介します。 足底腱膜の役割 足底腱膜炎に使用するサポーターの役割を紹介する前に、まずは足底腱膜の役割について解説します。 人の足の甲にある骨はアーチ状になっていて、体重を支える役割があります。また、歩いたり走ったりして負荷がかかる際に衝撃を吸収するクッションのような役割もあります。 足の甲にある骨がこうした役割をしっかりと果たすためには、正しいアーチ状を保持する必要がありますが、骨を支えてアーチを保持しているのが足底腱膜です。 しかし、オーバーワークなどで足底腱膜に負荷がかかった状態が続くと、小さい断裂や炎症が起きて痛みが生じてくるようになります。その症状が、足底腱膜炎です。 足底腱膜炎の対策としてサポーターがおススメの理由 足底腱膜炎の対策のサポーターの主な役割の1つがアーチの保持をサポートすることです。 足底腱膜の役割のところで解説したように足の甲の骨が本来の機能を発揮するためにはアーチの保持が大切ですが、足底腱膜と共にサポーターでアーチを支えることで保持しやすくなります。 また、サポーターには踵への衝撃を吸収して緩和する役割もあります。クッション性のあるサポーターをつけることで歩いたり、走ったりした時などの衝撃による負荷を軽減して足底腱膜炎の痛みを和らげることができます。 足底腱膜炎を対策するサポーターの種類 現在、足底腱膜炎対策のサポーターはたくさん販売されていますが、サポーターにはいろいろなタイプがあります。 例えば、リストバンドのようにアーチ部分に装着するタイプや、アーチ部分にパッドをあててベルトで固定するタイプ、踵の部分だけをサポートするタイプ、アーチ部分と踵部分を同時にサポートできるタイプなどがあります。 まとめ 足底腱膜炎対策として使用するサポーターの役割について紹介しました。 こちらで紹介したようにサポーターにはいろいろなタイプがありますし、現在ではスポーツ医療も進んで、衝撃吸収性の高いサポーターや付け心地がいいサポーターなどたくさん開発されています。 足底腱膜炎で悩んでいる人は、サポーターをチェックして、自分に合ったものを見つけてくださいね。医療機関でどのようなサポーターがいいのか、また、サポーターはどのようにつけるとより効果的なのか、教えてもらうこともできますよ。 痛みがあるなら、あまり我慢をしないように、医療機関に相談してみてくださいね。 こちらも併せてご参照ください
2019.12.13 -
- 再生治療
膝に水が溜まると…どんな自覚症状が出る? 膝関節に違和感がある、痛みを感じるということはありませんか?膝が痛い、腫れているというときは、膝に水が溜まっているということもあります。今回は膝に水が溜まると、どのような自覚症状が出るのか?ということについてご紹介します。 膝に水が溜まるとどのような自覚症状があるのか 膝の水が溜まると、さまざまな症状が出てきます。以下に挙げるような自覚症状がある方は、早めに専門の医療機関を受診してください。 膝の痛み 正常な状態では古い関節液はリンパ液とともに排泄され、関節液は一定の量が保たれていますが、膝関節にある軟骨や滑膜組織が傷ついて炎症が起こることで、関節液が異常に増えます。 関節液は本来粘り気のあるものですが、異常に増えた関節液はサラサラなので膝関節の負荷を軽減することが難しくなります。そして膝関節の負荷を軽減することができなくなり、骨と骨がぶつかるようになるため膝に痛みが出てくるのです。 症状が進行すると階段の上り降りの時に膝に痛む、膝をひねるような動きで激痛が走るということもあり、生活にも支障が出ます。 膝が腫れる 炎症が起こると腫れが生じます。膝に水が溜まるのは、膝関節に炎症が起こっているということなので、炎症がひどくなると膝が腫れてきます。膝関節が熱を持っている…という自覚症状を感じることもあります。 膝の表面がブヨブヨしている 膝に水が溜まると、膝の表面がブヨブヨしてお皿(膝蓋骨)が浮いたような感じがします。痛みがない場合でも膝がブヨブヨしているようなら、膝に水が溜まっている可能性があります。 微熱がある 炎症が強くなると微熱が出ることもあります。膝の痛みや腫れがあり、微熱が続く場合は早めに受診することをおすすめします。 膝に水が溜まると自覚症状が辛い!?どのような治療法があるのか 膝に水がたまると、自覚症状が出る頃には炎症が進んでいることが多く、病院での治療が必要です。病院ではどのような治療をするのかということについて紹介します。 薬物療法 膝に水が溜まる原因は炎症です。薬物療法ではその原因となる炎症を抑えるような薬剤を使います。 関節リウマチや痛風が原因の場合、その疾患に合わせた内服薬で治療します。半月板損傷や靭帯損傷といった外傷では、痛み止めとステロイド剤の注射で治療する場合もあります。 水を抜く 膝関節に異常に溜まった関節液を、膝に針を刺して抜くという方法があります。水を抜くことで、いったん膝の過剰な水を取り除くことができ痛みなどの症状が改善します。 しかし炎症の原因を取り除くわけではないので、また膝に水が溜まる可能性はあります。 手術 炎症がかなりひどい場合は手術を選択することもあります。薬物療法でも自覚症状がひどくなっていくと、膝関節の軟骨や組織の損傷が激しいと判断し、手術で損傷した部位を治療することになります。 再生医療 近年スポーツ医療の分野でも注目されているのが再生医療です。自身の脂肪から採取した幹細胞を膝関節に注入し、損傷した軟骨や組織を修復するというものです。 幹細胞には鎮痛作用や抗炎症作用もあるため、膝の痛みにも効果が期待できます。短時間で治療でき、自身の細胞を使うので副作用や後遺症が起こりにくいというメリットがあります。 まとめ/膝に水が溜まると…どんな自覚症状が出る? 膝に水が溜まると、膝の痛みや腫れ、微熱などの自覚症状が出現します。初期では症状を感じない場合も多く、自覚症状が出るころには膝の炎症がひどくなっている可能性があります。 症状や炎症の状態に合わせて治療方法が検討されますが、近年、再生医療による治療が注目を集めています。膝の水が溜まる状態がなかなか治らない、自覚症状がつらいという場合は、再生医療による治療を検討してみるのも良いでしょう。 こちらもご参照ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.12.12 -
- 免疫細胞療法
インフルエンザの予防接種を受けられない原因について インフルエンザは12月〜3月ごろに流行する感染症です。5歳未満の幼児は重症化することも多く、65歳以上の高齢者は肺炎の心配があります。そのため、予防接種を受けることが推奨されており、たくさんの人が毎年予防接種を受けています。 しかし、誰もがインフルエンザの予防接種を受けられるというわけではありません。今回は、予防接種を受けられない場合や医師に相談した方がいい場合、予防接種以外のインフルエンザ予防法をご紹介します。 インフルエンザの予防接種が受けられない場合とは? 以下に該当する方は予防接種が受けられません。また、予防接種後には、接種場所のはれや痛み、発熱、倦怠感、頭痛などの症状が現れることがあります。 非常にまれですが、かゆみ、じんましん、呼吸困難などの重いアレルギー反応が起こることもあるため、もし、症状が出た場合は速やかに医師の診断を受けてください。 ・37℃以上の熱がある ・急性疾患にかかっている ・予防接種によりアナフィラキシーショックを起こした経験がある ・インフルエンザの予防接種でアレルギー症状が出たことがある ・はしか、風疹、水疱瘡、おたふくかぜが治ってから4週間以内である インフルエンザの予防接種を受ける前に医師に相談が必要な場合 基礎疾患をお持ちの方は、病気の状態が悪化することも考えられます、主治医とよく相談することが望ましいです。 ・心臓病、肝臓病、腎臓病などの持病がある ・風邪をひいている(ひきはじめを含む) ・アレルギーを起こす可能性がある ・けいれんを起こしたことがある ・免疫不全と診断されている ・気管支ぜんそくがある ・妊娠の可能性のある 予防接種以外でインフルエンザを予防する方法とは? インフルエンザの予防接種は効果が期待できる予防法ですが、風邪をひいて熱を出したというような場合は、受けることができません。 そもそもカゼをひきやすいのも、毎年インフルエンザにかかってしまうのも、免疫力が低下しているためです。また、免疫が低下した状態でインフルエンザにかかると、重症化する可能性があり、とても危険です。 そこで、予防接種以外でインフルエンザを予防する方法をご紹介します。それは、免疫細胞療法です。免疫細胞療法で免疫力をアップさせ、病気を寄せ付けない体を目指してみませんか? 免疫細胞療法は、ご自身の細胞を利用して免疫システムを強化し、感染症やアレルギーを予防する治療法です。副作用やアレルギーなどのリスクも少ないため、検討してみる価値があります。 まとめ・インフルエンザの予防接種を受けられない原因について インフルエンザの心配をせずに、冬を乗り越え春を迎えたいものですよね。流行し始める前に予防接種を受けておくことは、とても有効な手段です。しかし、予防接種を受けられない場合もあるので注意が必要です。 当記事では、予防接種ではなく、免疫細胞療法で免疫力を高めインフルエンザを予防する方法をご紹介しました。インフルエンザの予防には、免疫力アップが欠かせません。普段から健康管理に注意して、病気に負けない体づくりを心がけましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.12.11 -
- 再生治療
筋断裂になると、少しでも早く治して仕事やスポーツなどに復帰したいと誰もが考えると思います。しかし、なかなか治らない状態が続くと「いつ治るのだろう?」「手術しないと治らないのだろうか?」と不安になってくるでしょう。 今回は、筋断裂の度合いによる治療期間や復帰できるまでの期間について解説します。また、なかなか治らない場合は手術するしかないのかについても紹介します。 こちらもご参照ください 筋断裂の度合いと症状 筋断裂による痛みや腫れがなかなか治らないと悩んでいる人は、まず自分の筋断裂の度合いと症状について知っておくことが大切です。 筋断裂の度合いはⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度の3つの段階に分けられます。 Ⅰ度:筋繊維に微細な損傷がある状態です。比較的軽傷なもので、腫れや軽い圧痛などの症状が出ます。 Ⅱ度:筋繊維の一部が断裂してしまっている状態です。度合いは中等度になり、腫れ、圧痛、皮下出血などの症状が出ます。 Ⅲ度:筋繊維が完全に断裂してしまっている状態です。筋断裂のなかでも最も重度な度合いになり、陥没した腫れ、強い圧痛、皮下出血などの症状が出ます。 筋断裂の治療方法と復帰期間 筋断裂の度合いがⅠ度、Ⅱ度の場合は、安静にして保存療法、理学療法など正しい治療を受けることで、これまでと同じように患部を動かせるようになることが期待できます。 筋断裂から復帰するまでの期間は、軽度であれば2週間くらいで復帰することが可能なこともありますし、中等度であれば2カ月くらいが目安になります。 筋繊維が完全に断裂した筋断裂の場合、軽度、中等度の治療では治らないので、手術をおこなって断裂した部分をつなぐことが検討されることが多いです。 筋断裂は手術でしか治らない? 筋断裂になった場合、軽度や中等度であれば保存療法や理学療法などを継続しておこなうことで治ることが期待できますが、そうした治療方法では治らない重度の場合は手術するのが一般的です。 しかし、近年では手術よりも治療期間が短く、身体や精神的に負担が少ない再生医療も注目を集めています。手術はできれば避けたいという人は、こうした再生医療があるということを知っておいて、選択肢の1つとすることもおすすめです。 まとめ 筋断裂の度合いによる治療方法や復帰するまでの期間の目安について、なかなか治らない場合は手術するしかないのかどうかについて紹介しました。 現在では、再生医療という手術以外の治療方法もありますし、適切な治療を受けることで復帰するまでの期間も早くなります。 できるだけ早めに、専門の医療機関でしっかりとした治療を受けることをおすすめします。
2019.12.09