マラソンで足の裏が痛いのはなぜ?考えられる原因と対処法を解説
公開日: 2019.12.23更新日: 2025.06.02
マラソンを続ける中で「足の裏がズキズキ痛む」「長距離を走ると足裏がつらい」といった悩みを抱えていませんか?
マラソンは走行距離や練習量が多くなる競技なので、足裏の痛みをそのままにしておくと、足底腱膜炎などを引き起こすリスクが高くなります。
本記事では、マラソン中に足の裏が痛くなる原因や痛みを和らげる対処法なども紹介しています。
ケガを未然に防ぎたい・足裏の痛みが長引いて困っているランナーの方は、今後のランニングを快適に続けるためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
マラソン中や後に足の裏が痛くなる主な原因
マラソン中や後に足の裏が痛くなる原因は以下の通りです。
足の裏の痛みはそれぞれ別の原因の可能性があるため、参考にしてください。
足底筋膜炎|かかとから土踏まずにかけての痛み
足底筋膜炎(足底腱膜炎)は、かかとから土踏まずにかけてズキズキと痛むのが特徴的な疾患で、ランナーに多く見られる代表的なランニング障害です。
朝の起床時や長時間の走行中に痛みを強く感じることが多く、マラソンやジョギングを続けている方に発症しやすい傾向があります。
この痛みは以下のような要因が複合的に影響していると考えられています。
- 同じ動作を長時間繰り返すマラソンなどの習慣
- 硬い路面での走行
- クッション性の低下したシューズの使用
- 足のアーチ構造への慢性的な負担
- 肥満
また足底腱膜炎かどうか確かめる方法については、以下の記事でも詳しく解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。
中足骨の疲労骨折|足の中央に痛みが出るケース
中足骨の疲労骨折の場合は、足の甲から足裏中央に痛みや腫れなどの症状が出ることが特徴です。
ランニングやジャンプなどの繰り返しの動作によるオーバーユースやシューズの劣化、骨密度の低下などが原因とされます。
中足骨の疲労骨折が疑われる症状は、以下の通りです。
- 歩行時や走行時の足の甲や足裏の持続的な痛み
- 局所の腫れや熱感
- 安静にしても痛みがなかなか引かない
これらの症状がある場合、疲労骨折の可能性があるため、早めに整形外科などの医療機関を受診することをおすすめします。
靴擦れ・たこ・マメなどの痛み
靴擦れやたこ・マメなどの足の表面の痛みは、以下のような要因で引き起こされます。
- 足に合っていないランニングシューズの使用
- ソックスの素材やフィット感が合っていない
- 新しいシューズを履く
特に、新品のレース用シューズを本番でいきなり使用すると、足が擦れやすくトラブルの原因になりやすいため注意が必要です。
筋力不足や偏平足によって足裏にかかる負担が増える
足の筋力不足やアーチの低下(偏平足)により、足底への負担が分散されにくくなり、衝撃が集中して痛みを引き起こすことがあります。
着地や歩行のたびに足裏全体に過度な衝撃がかかりやすくなり、以下のような症状を引き起こす可能性も。
- 足が疲れやすくなる
- 長時間の歩行や運動で炎症や痛みが出やすくなる
- 足底筋膜炎などの二次的な障害を引き起こすリスクも高まる
必要に応じて、足指のトレーニングやアーチサポートインソールの使用も検討しましょう。
足裏の痛みを防ぐ・和らげる対処法
足裏の痛みを防ぐこと・和らげる対処法は、以下の通りです。
上記の対処法を実践することにより、足裏の痛みを和らげる可能性がありますので、参考にしてください。
インソール・シューズの見直し
足の痛みやトラブルを予防・改善するためにも、以下のポイントに注目し、インソールやシューズを見直しましょう。
- クッション性のある靴
- アーチサポート機能で足の構造を支える
- 足の形や痛みの部位に合わせる
足の痛みが続く場合は、自己判断に頼らず、専門医や義肢装具士に相談しながらインソールを調整することも効果的です。
ストレッチ・マッサージで足裏の柔軟性を保つ
足裏の柔軟性を維持し負担を軽減するためには、以下のような部位を中心にストレッチやマッサージを取り入れることが効果的です。
- 足裏
- ふくらはぎ
- アキレス腱
テニスボールやゴルフボールを使った足裏のマッサージは、自宅でも簡単にできるセルフケアとしておすすめです。
ただし、間違った方法で行うと逆効果になることもあるため、医師や理学療法士の指導のもとで実践するようにしましょう。
練習量の調整・走り方のフォーム改善
練習量の調整や走り方のフォームを改善することも、足裏の痛みを防ぐ対処法です。
過度な練習や体に負担のかかる走り方は、痛みや炎症を引き起こす根本的な原因となる可能性があるので注意しましょう。
フォームの改善は専門のトレーナーや理学療法士に相談することで、個人の体型やクセに合ったアドバイスが受けられるので効果的です。
【まとめ】マラソン中の足裏の痛みは放置せず、早めの対策を
足裏の痛みは放置すると悪化しやすく長期化する可能性があるため、ランニングの継続に支障をきたす可能性があります。
早期に原因を把握して、適切なケア・環境調整を行うことが回復の鍵です。
足裏の痛みが続く場合は、整形外科やスポーツ整形など医療機関への相談が必要となります。
また、足底筋膜炎などの慢性的な症状が続く場合は、再生医療という選択肢もあります。
再生医療は自身の血液を使用し、患部に注射をする医療法で自身の血液を使うため、感染症などの心配もありません。
再生医療については、ぜひ当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設