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脳出血の再発を予防するには?前兆や再発率などについて解説

公開日: 2021.08.06
更新日: 2025.02.03

脳出血を発症した場合、その後の再発防止にも努めなければいけません。再発すると重い後遺症を残す可能性が高まるため、適切な再発予防策を講じる必要があります。

本記事では、脳出血の再発防止で重要な取り組みや生活習慣の改善方法について解説します。

この記事を読むとわかること

普段の生活を見直すだけでも、再発の可能性は格段に下がります。ぜひご自身の生活を振り返りながらご覧ください。

脳出血の再発を予防する!そのために欠かせない2つのこと

脳出血を予防するためには、日常生活で2つのことに気を付けなければいけません。

  • 血圧管理
  • 定期検査での早期発見

以上の2つのポイントについて詳しく解説します。

脳出血になった経験がある方は、ぜひこれからの生活で取り組んでみてください。

脳出血の再発を予防するには血圧管理が重要

高血圧が原因で引きおこる脳出血は患者全体の約9割を占めます。

脳出血は脳内の血管に負担がかかって引きおこるため、再発を防止するには血圧の管理が重要です。

脳出血を起こしたことがある方は家庭血圧で115/75mmHg未満が推奨されています。
※出典:厚生労働省「生活習慣病」

生活習慣だけで高血圧を改善できない場合、薬を飲んで血圧を下げるケースもあります。

定期検査で早期発見に取り組む

脳出血の再発を防止するには、定期的に検査を受け、医師の診断を受けることが大切です。

CTやMRIを受けることで、脳の血管や組織の異常を詳しく確認することができます。異常が早期に発見できれば、再発を未然に防ぐことが期待できます。

CT、MRIのほかに頸動脈エコーも脳出血予防に効果的な検査です。

血圧を下げる生活習慣の改善方法

脳出血を予防するには、血圧が高くならないように生活習慣を改善するのが効果的です。

血圧を下げる生活習慣の改善法

脳出血を発症したことがある方は生活を見直し、再発予防に努めましょう。

食生活を改善する

塩分・脂質の摂りすぎは、血圧上昇につながります。普段の食事では、減塩に取り組みましょう。

一般的には目標摂取量は成人男性1日あたり7.5g未満、成人女性1日あたり6.5g未満ですが、高血圧予防の観点からは男女ともに1日6.0g未満が推奨されています。

また、果物や緑黄色野菜を積極的に摂り、カリウムの摂取を心掛けてください。カリウムは塩分の排出を助け、高血圧や動脈硬化の予防に役立ちます。

また、魚介・ナッツ類、アマニ油や大豆油は体内の脂質のバランスを整える働きがあります。これらの食品を日々の食事に取り入ることで、血圧管理に役立つだけでなく、全身の健康維持にもつながります。

運動を習慣化する

定期的に運動を行うことで、血圧を下げる効果が期待できます。

筋トレよりも有酸素運動が好ましく、週に2~3回、1日30分程度のウォーキングで脳出血予防に効果があります。

ただし、運動のやりすぎは体に負担をかけてしまいます。運動の頻度は医師と相談し、無理のない範囲で行いましょう。

禁煙する

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、血圧を上昇させる恐れがあります。

禁煙すると脳の収縮が抑えられるため、脳出血のリスクが減少します。脳出血を発症したことがある喫煙者は、まず禁煙しましょう。

禁煙が難しい方は依存症の可能性があるので、禁煙外来などで医師の指導を受けてください。

アルコール摂取量を減らす

アルコールは血圧を上昇させる作用があるので、血圧をコントロールするためにもアルコール摂取量を減らしましょう。

また、アルコールは利尿作用があります。水分が足りなくなると脳の血流が悪くなり、血栓ができやすくなる点にも注意が必要です。

1日のアルコール摂取量は20gまでに控えましょう。
※出典:厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」

アルコール20gをビールや日本酒などに換算すると以下の量になります。

ビール 500ml
日本酒 180ml
チューハイ 350ml
ワイン 200ml
焼酎 100ml
ウイスキー 60ml

女性は上記の半分が適量です。

血圧の正常値と正しい測り方

脳出血の再発予防のためには、家庭血圧で115/75mmHg未満にコントロールする必要があります。
※出典:厚生労働省「生活習慣病」

正しい血圧の測り方

  • 毎日朝と夜2回、できるだけ同じ時間に測る
  • リラックスして椅子に座り、背筋を伸ばした状態で測る
  • 寝ている場合は仰向けになって腕を伸ばし、手のひらを上に向けて測る
  • 毎回同じ腕で測る。原則、利き腕とは反対側
  • カフ(腕帯)は肘から1~2cm上、腕帯のチューブが手のひら側になるよう巻き付ける

血圧を測るのに適した時間帯は以下の通りです。

起床後1時間以内、排尿後、朝食・服薬の前
就寝前

以上のように、血圧を測る場合は細かく姿勢や時間帯が決まっています。

毎日測定し、正常値の血圧を維持できるようにしましょう。

脳出血の再発を予防しなければならない理由

脳出血の再発は、命の危険性だけでなく、その後の生活の質にも大きな影響を与えます。

以下の2つの理由で、脳出血は再発防止が重要です。

脳出血の再発を予防しなければならない理由

  • 以前よりも後遺症が重くなる
  • 新たな後遺症を発症する可能性がある

また、同じ場所で再出血した場合多くの部位が損傷し、神経症状が出現するケースもあります。

脳出血の再発により高次機能障害を発症するおそれもありますので、再発防止に尽力しなければいけません。

脳出血の再発に関してよくある質問

脳出血の再発防止に取り組む方からのよくある質問を紹介します。

脳出血を再発するときの前兆やリスクが高い方の特徴について解説します。

脳出血の再発の前兆は?

脳出血発生時の前兆としては、頭痛やめまい、視覚障害などの症状が起こります。

頭痛は片頭痛などとは違い、突然強い痛みが発生します。また、普段と違う激しいめまいがあった場合は、脳出血の前兆である可能性が高いです。

視覚障害は、一部が欠けて見える、視界がぼやけるなどの特徴があります。

以上の症状が起こった場合は、すぐに病院を受診してください。

脳出血の再発率は?

脳出血は再発率が高く、初回発症後1年以内で約10%、初回発症後10年間の累積で約55%ほどが発症すると言われています。
※出典:PubMed「Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study」

つまり、約半分の方が10年以内に再発していることになります。

再発防止のために、自身の生活を見直しましょう。

脳出血の再発リスクが高い人の特徴は?

脳出血の再発リスクが高い方には以下の特徴があります。

  • 高血圧・糖尿病の人
  • 飲酒・喫煙の習慣がある人
  • 運動の習慣がない人
  • 食生活が乱れている人

食生活の改善はすぐにできます。野菜や果物・魚中心の食事に切り替え、健康的な生活を送りましょう。

また、運動はウォーキングを30分、週2回ほどで効果が期待できます。自身の体力や体調を考えながら無理のない範囲で運動の習慣を作りましょう。

脳出血を再発しないためにも最適な治療法を選択しよう

脳出血の再発を予防するには、生活習慣の改善や血圧の管理が大切ですが、治療としては再生医療が注目されています。

再生医療では幹細胞を用いた治療を行います。幹細胞治療には、傷跡がほぼ残らない、拒絶反応のリスクが低いなどの利点があります。従来の手術より患者の身体への負担が少ない方法として期待されています。

再生医療を希望する場合には、当院へお気軽にご相談ください。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長

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