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脳梗塞の年齢別発症率は?男女別の発症リスクも比較して解説【医師監修】

公開日: 2024.12.17
更新日: 2025.06.02

健康の不安を抱えていて、自身が脳梗塞を発症するリスクについて知りたい方は多いのではないでしょうか。

脳梗塞は、年齢が上がるほど発症リスクが高まる傾向にありますが、50歳以下の若い世代でも脳梗塞になる可能性があるため、注意が必要です。

本記事では、脳梗塞における年齢別の発症率や、高齢女性に多い理由などを解説します。

脳梗塞を発症しやすい年齢や要因を把握して、予防に役立てましょう。

また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、脳梗塞の治療として注目されている再生医療に関する内容や症例を公開中です。

後遺症の改善も期待できる治療法なので、将来的な不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

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脳梗塞における年齢別の発症率

脳梗塞における年齢別の発症率は、以下の通りです。

年代 人数 割合
総数 119,100人 100%
0~14歳 100人 約0.08%
15~34歳 400人 約 0.34%
35~64歳 12,100人 約 10.16%
65~69歳 7,400人 約 6.21%
70~74歳 14,900人 約 12.51%
75歳以上 84,200人 約 70.68%

厚生労働省のデータによると、2023年に脳梗塞を発症した約12万人の内、およそ9割が65歳以上でした。
厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

脳梗塞は、どの年齢でも起こりうる可能性がありますが、とくに高齢の方に発症しやすいといえます。

高齢の方が脳梗塞になりやすい主な原因は、以下の通りです。

  • 高血圧
  • 不整脈
  • 加齢による血管の柔軟性の低下
  • 心臓の機能低下

そのため、早い段階から生活習慣の見直しや定期的な検査を受けるなどして予防を心がけましょう。

以下の記事では、脳梗塞と同様に脳血管の疾患である脳出血の再発や予防についてまとめていますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

脳梗塞の年齢別発症率を男女別で比較

男女別の脳梗塞を発症した人数と、年齢の中央値は、以下の通りです。

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※出典:日本脳卒中データバンク「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」

性別 脳梗塞を発症した人数 脳梗塞を発症した中央値
男性 8,401人 75歳
女性 6,116人 82歳

上記のデータからわかるポイントは、下記の通りです。

  • 男女とも、年代と共に脳梗塞を発症するリスクが高まる
  • 男性は脳梗塞を発症した人数が多い
  • 女性は高い年齢で脳梗塞を発症する傾向にある

年代や性別によって脳梗塞のリスクが異なることを把握し、予防につなげましょう。

脳梗塞を高齢女性が発症しやすい要因

脳梗塞を高齢女性が発症しやすい要因は、以下の通りです。

女性特有の閉経や出産などが原因であることがわかっています。以下で詳しく解説しますのでご覧ください。

ホルモンバランスの変化

閉経に伴うホルモンバランスの変化は、脳梗塞を高齢女性が発症しやすい要因の一つです。

閉経を迎えると、女性ホルモンの1種であるエストロゲンの分泌が減少します。

エストロゲンは女性らしい体を作るだけでなく、血管を保護する役割も担っているため、血管のダメージが蓄積しやすくなり脳梗塞を発症する可能性が高まります。

脳梗塞が心配な方は、エストロゲンと似た作用がある大豆イソフラボンを含む大豆製品を食事に取り入れるのも一つの手です。

閉経後の日本人女性が大豆製品を週5日以上食べると、週に0~2日しか食べない人と比べて脳梗塞になるリスクが約36%低い※という報告があります。
※出典:がん対策研究所予防関連プロジェクト「イソフラボンと脳梗塞・心筋梗塞発症との関連について」

不整脈を発症しやすい

中年期から高齢の女性は、男性と比較して不整脈を発症しやすい傾向にあります。

不整脈は、脈の速さが不規則になる状態を指し、ストレスや更年期による自律神経の乱れなどが主な原因です。

とくに、不整脈の一種であり心臓の上部の部屋が細かく震える心房細動は脳梗塞と密接な関係があります。

心房細動がある人は、ない人と比べて脳梗塞のリスクが約5倍高いというデータもあります。
※出典:PubMed

心房細動は心臓の動きが不規則になるため、心房内の血液がよどんで血の塊ができやすくなります。

血の塊が脳に流れて血管に詰まると、脳梗塞を引き起こす可能性が高まります。

そのため、動機や脈の乱れを感じたら、脳梗塞を防ぐためにも早めに医療機関を受診しましょう。

妊娠高血圧症候群

妊娠高血圧症候群は妊娠中に血圧が高くなる疾患で、重症化すると合併症で脳梗塞を発症するケースがあります。

妊娠高血圧症候群になった場合、産後10年から15年で脳梗塞を含む脳卒中を発症するリスクが約2倍に上がるので注意が必要です。
※出典:PubMed

一般的に、妊娠高血圧症候群は分娩後に少しずつ改善されますが、血管へのダメージは残っています。

そのため、産後も生活習慣の見直しや血圧の記録などで体調を管理すると、脳梗塞の予防につながります。

脳梗塞の初期症状が出た場合は早期に医療機関を受診しよう

脳梗塞の症状が出た場合、早急に救急病院や脳神経外科などの医療機関を受診しましょう。

代表的な脳梗塞の初期症状は、以下の6つです。

初期症状 主な例
顔のしびれや顔のゆがみ コップで水を飲もうとしたらこぼしてしまう
ろれつが回らない 「ぱ」「た」「か」などが発音し辛い
感覚が鈍感になる 熱い・冷たいがわからない、お風呂の温度をあまり感じない
手足の力が入りにくい 箸が持ちにくい、両手を前に出すと片方の手が落ちてしまう
めまいや吐き気 小脳に脳梗塞が起きている可能性がある
目のかすみやぼやけ 両目の視野が欠けたりぼやけたりする

脳梗塞を早期に治療できれば、大きな後遺症が現れるリスクが低下します。

たとえば、発症してから4時間以内であれば、血栓を溶かす薬を点滴で投与する血栓溶解療法と呼ばれる治療を受けられます。

とくに、3時間以内に血栓溶解療法を受けると約33%の確率で良好な結果を得られるというデータがあります。
※出典:国立循環器病研究センター「治療開始時間、年齢、脳梗塞重症度が血栓溶解療法(rt-PA静注療法)に及ぼす影響を、国際試験の統合解析から解明」

そのため、脳梗塞が疑われる症状がある際は、医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

脳梗塞の年代別発症率に関するよくある質問

脳梗塞の年代別発症率について、よくある質問は以下の通りです。

脳梗塞の発症リスクや予防法について知りたい方は、参考にしてください。

脳梗塞はどの年齢層に多い?

厚生労働省の調査によると、2023年に脳梗塞を発症した方の9割が65歳以上でした
厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

上記のことから脳梗塞は、年齢に伴って発症リスクが高まるといえます。

また、発症しやすい年齢は男女に差があることがわかっています。

脳梗塞を発症した年齢の中央値は男性が75歳で女性が82歳と、女性の方が高い年齢で発症する傾向がみられました。
※出典:日本脳卒中データバンク「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」

家族や自身の健康を守るためにも、年代ごとの発症リスクを把握しましょう。

若い世代でも発症する?

若い世代でも脳梗塞を発症する可能性があり、50歳以下で発症する脳梗塞を若年性脳梗塞と呼びます。

若年性脳梗塞の主な原因は、以下の通りです。

主な原因 特徴など
抗リン脂質抗体症候群 血液が固まり詰まってしまう血栓症や、不育症の原因にもなる自己免疫疾患の一種で、女性に多い
奇異性脳塞栓症 先天的に心臓の奇形や穴が開いていることが原因で、静脈でできた血栓が動脈に流れ込み脳血管に詰まる
もやもや病(ウイリス動脈輪閉塞症) 脳内の太い血管が細くなることで不足した脳の血液を補うために、もやもやとした細い血管が作られる

若年性脳梗塞は遺伝的な要因や先天的な特徴など、高齢者が発症する脳梗塞とは異なる原因で起こる場合があります。

脳梗塞はどの年代でも発症リスクがある病気なので、頭痛・しびれ・めまい・ろれつが回らないなどの症状があれば早期に医療機関を受診しましょう。

50代で脳梗塞になる割合は?

50代で脳梗塞になる割合は明らかにされていませんが、全年齢における脳卒中の発症率は、人口10万人あたり約100人(=約0.1%)とされています。
※出典:島根県健康福祉部健康推進課「島根県保健医療計画 第5章 医療提供体制の現状、課題及び施策の方向」

脳卒中とは、脳梗塞や脳出血など脳の血管に関わる疾患の全般を指します。

また、同調査によると脳卒中を発症した患者のうち、50代の男性は6.0%、女性は3.7%を占めていて、40代に比べて50代から患者の割合が増加していることがわかりました。

50代から健康への意識を高めて、将来のリスクに備えましょう。

脳梗塞を予防するためにできることは?

脳梗塞を予防するためにできることは、適度な運動や、食習慣の見直し、良質な睡眠、禁煙などです。

年代によってリスクや対策が異なるため、以下の点に注意して脳梗塞を予防しましょう。

年代 予防ポイント
39歳まで

生活習慣病を防ぐため、食事や運動などの生活習慣を見直す

40歳から64歳まで
  • 定期健診で血圧や血糖値の状態を把握する
  • 適切な体重を維持して内臓脂肪を減らす
65歳以上
  • 生活習慣病を予防したり治療を受ける
  • 心配な方は、脳ドッグで詳しく検査する
  • 水をこまめに飲み血液の循環をよくする
  • 部屋を暖かくして血圧の上昇を防ぐ

脳梗塞は予防ができる病気です。年代に応じた対策を取り入れてリスクを軽減させましょう。

脳梗塞を発症しやすい年齢別の対策が必要

脳梗塞はどの年齢でも発症する可能性のある病気ですが、とくに高齢の方に発症しやすい傾向があります。
厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

さらに、発症の傾向は男女差があり、女性の方が男性よりも高い年齢で発症するというデータがありました。
※出典:日本脳卒中データバンク「脳卒中レジストリを用いた我が国の脳卒中診療実態の把握」

脳梗塞の予防には、食生活の見直しや運動の習慣化、禁煙などで、脳梗塞の症状が現れたらすぐに医療機関を受診するのも重要です。

また、新たな脳梗塞の予防法として、再生医療が注目されています。

以下では、当院「リペアセルクリニック」の脳梗塞の再生医療について詳しく解説していますので、ご覧ください。

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監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長

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