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ブレインフォグの治療法とは|主な症状や原因・有効なセルフケアについて解説

「頭に霧がかかったようで考えがまとまらない」
「言葉がすぐに出てこない」
以前のように集中できない状態に悩み、ブレインフォグの治療法を探している方も多いのではないでしょうか。
結論として、現時点ではブレインフォグに対する標準的な治療法は確立されていません。
ただし、原因や背景によって、薬物療法・TMS治療・生活習慣の見直し、そして近年研究が進む再生医療など、複数のアプローチが選択肢となる場合があります。
本記事では、ブレインフォグの主な症状や原因を整理したうえで、現在行われている治療法や自宅で取り組めるセルフケアについて解説します。
治療の選択肢を正しく理解し、ご自身に合った方法を前向きに検討するための参考にしてください。
また、新型コロナウイルス感染後に続くブレインフォグに対しては、近年「再生医療」が検討されるようになってきました。
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再生医療の治療法や適応については個々の状態によって異なるため、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
目次
ブレインフォグに関する基礎知識
ブレインフォグは、頭がぼんやりして考えがまとまりにくくなり、記憶や集中といった認知機能がうまく働かない状態を指す呼び方です。
特定の病名ではなく、さまざまな原因から生じる複数の症状をまとめて表す言葉として使われています。
近年は新型コロナウイルス感染後の体調変化として注目されるようになり、「以前のように頭が回らない」「この状態が続くのでは」と不安を抱える方も増えています。
ただの疲労と片付けず、変化に気づいたら医療機関を受診することも検討しましょう。
ブレインフォグの主な症状
ブレインフォグの主な症状は、以下のとおりです。
- 仕事や家事の手順が思い出せない
- 会話の途中で言葉が出てこない
- 読書や資料の内容が頭に入らない
- 同時に複数のことをこなせなくなった
- 考えをまとめるのに時間がかかる
- 最近の出来事が思い出しにくい
症状の強さには波があり、時間帯や体調によって状態が大きく変わる傾向があります。
周囲に理解されにくいことから心理的な負担が増し、「これがいつまで続くのだろう」と不安を感じる方も少なくありません。
「単なる疲れ」では説明がつかない違和感が続く場合は、ブレインフォグの可能性を疑ってみましょう。
ブレインフォグの主な原因
ブレインフォグの主な原因は、以下のとおりです。
- 日常生活による脳の疲労:パソコン作業やスマホ画面の長時間使用
- ホルモンバランスの変化や更年期:女性ホルモンの変動は自律神経に影響する可能性がある
- 感染症の後遺症:神経系への影響や脳の機能変化が関与している可能性がある
- ストレスや栄養の偏りなど:心身双方の不調が関係している可能性がある
ブレインフォグには一つの原因だけでなく、複数の要因が重なって起こることが多いと考えられています。
どの要因が自身の状態に関係しているのかを見極め、適切な治療や対処法につなげましょう。
ブレインフォグは治る?主な治療法・対処法
ブレインフォグに対して、標準的な治療法は確立されていません。
そのため、「ブレインフォグそのもの」を治療するより、背景にある原因を見極め、状態に合わせてアプローチします。
ブレインフォグに対して考えられている主な治療・対処法は、以下のとおりです。
それぞれの方法と特徴について、順に見ていきましょう。
薬物療法
ブレインフォグの背景に、うつ病や不安障害、睡眠障害などが関わっている場合、薬による治療が検討されます。
抗うつ薬や抗不安薬などが処方されることがあり、気分の落ち込みや不安、集中力の低下といった症状の軽減を目指します。
薬の種類や用い方は背景にある疾患や状態によって異なるため、詳細は精神科や心療内科のもとで確認しましょう。
ただし、薬物療法はブレインフォグそのものを直接改善するというより、背景にある疾患や不調に対する対症的なアプローチです。
効果の実感までに時間を要する場合も多く、医師の診断のもとで継続的に調整する必要があります。
TMS治療
TMS(経頭蓋磁気刺激)療法は、頭皮の外側から磁気パルスを当てて脳の神経活動を調整する治療法です。
磁気が頭蓋骨を通じて脳内に電流を誘導し、神経活動に変化をもたらす可能性がある※とされています。
※出典:「PubMed」
脳のネットワークの働きが関係すると考えられており、薬物療法や生活習慣改善だけでは改善が不十分な場合の選択肢として検討されることがあります。
治療の適応や保険適用、実施できる医療機関については受診の際に医師に十分相談しましょう。
生活習慣の改善
日常の過ごし方は、脳の疲労回復や働きに影響すると考えられています。
生活習慣の見直しは特別なことではなく、日々の積み重ねで取り組める対策です。
- 睡眠:睡眠中は脳内環境を整える働きが活発になる
- 食事:脳の働きを支える栄養を補う
- 運動:全身や脳の血流保持に役立つ
医療によるアプローチとあわせて、できるところから整えることが回復への一助となることがあります。
再生医療
コロナ後遺症に伴うブレインフォグについては、脳の環境や炎症との関係性が示唆されています。※
※出典:「Nature Neuroscience」
そのため、神経修復・炎症抑制・血流改善が期待できる「再生医療」が選択肢になる場合があります。
標準治療として確立されたものではありませんが、従来の治療だけでは改善が不十分な場合に検討されることがある選択肢の一つです。
適応の可否や具体的な治療内容については、医療機関で十分な説明を受けたうえで判断しましょう。
当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料カウンセリングを実施しておりますので、ぜひご相談ください。
また、コロナ後遺症が長引く背景については、以下の記事で詳しく解説しています。
ブレインフォグに有効なセルフケア【自宅でできる】
ブレインフォグの不調を和らげるには、医療的なアプローチに加え、毎日の生活リズムを整え、脳にかかる負担を減らす意識を持ちましょう。
日々の過ごし方を少し見直すことが回復の後押しにつながる場合があります。
食生活を改善する
脳の働きを支えるうえで不足しがちとされる栄養素を、意識して取り入れましょう。
| 栄養素 | 主な食材 |
|---|---|
| ビタミンB群 | 豚肉、大豆、レバーなど |
| 鉄 | 豚レバー、鶏レバー、赤貝など |
| 亜鉛 | 牡蠣、豚レバー、牛肩ロースなど |
| マグネシウム | あおさのり、乾燥わかめ、ひじきなど |
| DHA・EPA | さば、さんま、いわしなど |
まずは主食・主菜・副菜をそろえ、栄養の偏りを減らすことから始めましょう。
必要に応じて、管理栄養士や医師に相談のうえ補助食品を取り入れる方法もあります。
適度な運動習慣を身につける
身体への負担が少ない有酸素運動は、全身や脳の血流を保つ助けになります。
ウォーキングや軽いストレッチなど、取り組みやすい内容から始めるのが続けるコツです。
コロナ感染後に症状が出ている場合は、無理をするとだるさが強まることもあるため、体調に合わせて量を調整しましょう。
継続できる範囲で行うことが大切です。
睡眠の質を高める
日中に蓄積された脳の疲労を回復するため、十分な睡眠時間と質の高い眠りを確保することが大切です。
就寝の1時間前にはスマートフォンやパソコンの画面を見るのをやめ、脳をリラックスモードへ切り替える準備を整えましょう。
毎日決まった時間にベッドへ入り、朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットすることで、脳の回復力を引き出すことにつながります。
ブレインフォグは自分に合った治療法・セルフケアの併用が大切
頭にモヤがかかったような症状が特徴的なブレインフォグを治すには、生活習慣の改善が不可欠です。
睡眠不足や栄養の偏りといった日常的な要因が、脳の疲労を蓄積させて思考力を低下させる大きな原因となります。
まずは質の高い睡眠の確保や糖質を控えた食事、適度な運動を取り入れ、脳へ十分な酸素と栄養を届けましょう。
セルフケアを続けても症状が改善しない場合は、隠れた疾患が原因の可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。
また、新型コロナの後遺症としてブレインフォグの症状が見られる場合、「再生医療」が選択肢になる場合があります。
再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す治療法です。
「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
監修者
圓尾 知之
Tomoyuki Maruo
医師
資格・所属学会
日本脳神経外科学会 所属
脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。























