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脳卒中の前兆・初期症状とテスト方法を紹介!該当する方はすぐ病院へ

公開日: 2022.01.22
更新日: 2025.04.28

脳卒中は脳血管の破裂や閉塞により、脳の神経細胞が栄養不足になり死んでしまう病気です。その結果、後遺症が残ることも少なくありません。

しかし、脳卒中の前兆や初期症状を知る方法に「ACT FAST」と呼ばれるセルフチェックがあります。

後遺症を軽減するためには、脳卒中の前兆を把握し、早期発見・早期治療に努めることが重要です。

本記事では、脳卒中の前兆やセルフチェック方法を解説します。

この記事を読むとわかること

脳卒中の初期症状が出現していないかセルフチェックを行い、早期発見を目指しましょう。

脳卒中とは

脳卒中とは、脳の血管が急に破れたり詰まったりして、脳の血液循環に障害をきたす病気です。脳の血管が破れる「脳出血」と、脳の血管が詰まる「脳梗塞」とに大別されます。

脳梗塞や脳内出血を含む脳血管疾患は、日本人の死因の第4位です。
※出典:令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省

脳卒中の発見が遅れると、重い後遺症が出る可能性が高まるため注意が必要です。早期治療ができるように、脳卒中の前兆や初期症状を確認しましょう。

脳卒中の前兆・初期症状

脳卒中の前兆は疾患ごとに異なる場合があります。以下の3つの脳血管疾患の初期症状を確認しましょう。

脳血管疾患の前兆・初期症状

脳卒中の初期症状に気づいて早期に治療を始めると、症状や後遺症の重症化を防げます。

脳梗塞の前兆|一過性脳虚血発作

脳梗塞の前兆に、一過性脳虚血発作(TIA)があります。一過性脳虚血発作(TIA)とは、脳の血流が一時的に遮断され、脳梗塞様の症状が出現する発作です。

症状は1時間以内に収まることが多く、長くとも24時間以内で消失するといわれています。一過性脳虚血発作(TIA)の発症後は48時間以内に脳梗塞を発症する可能性が高いため、早期治療が重要です。一過性脳虚血発作(TIA)の主な症状は、以下のとおりです。

一過性脳虚血発作(TIA)の主な症状

  • 片半身がしびれる、感覚が鈍くなる
  • 体が動きにくい、力が入らない
  • 顔半分がしびれる、ひきつる
  • 片目が見えにくい
  • めまいがする
  • ろれつがまわらない、言葉が出てこない

上記の症状が短時間出現し、状態が元に戻った場合は一過性脳虚血発作(TIA)を疑い、すぐに病院を受診しましょう。

脳内出血の前兆

脳内出血は突然発症する病気で、前兆に気づくのが難しいのが特徴です。重い後遺症が出るのを防ぐために、以下の症状がある場合はすぐに病院を受診してください。

脳内出血の前兆

  • 片目が見えにくい
  • 両目で見たときに物が二重に見える
  • 目が充血する
  • 目が前に突出してくる
  • 片半身がしびれる
  • 言葉が出てこない

脳内出血の前兆に気づき早期治療ができれば、症状の悪化を防げます。目や身体の違和感は、脳卒中の症状の可能性があることを覚えておきましょう。

くも膜下出血の前兆

くも膜下出血の前兆に、突然の激しい頭痛や嘔吐があります。くも膜下出血の頭痛は、「突然バットで殴られたような強さ」が特徴です。

激しい頭痛の前に、警告頭痛がある場合もあります。警告頭痛は片頭痛に似た症状で強さに個人差があり、頭痛を放置してしまう人もいるため注意が必要です。

くも膜下出血は、激しい頭痛がなく嘔吐や意識障害などを突然発症する例もあります。脳血管が破裂し出血すると、脳を覆う髄膜が刺激され嘔気・嘔吐を引き起こします。

脳卒中の前兆が見られたらセルフチェック【ACT FAST】

脳卒中の疑いをテストする方法に、“ACT FAST”と呼ばれるセルフチェックがあります。

以下を参考に、脳卒中の初期症状が出現していないかをチェックしましょう。

ACT FAST

脳卒中のFASTテストFace(顔)=顔の麻痺のチェック

鏡に向かって微笑んだときの、口角の左右のバランスをチェックします。片側が引きつって歪んだように見えたら黄信号です。

Arm(腕)=腕の麻痺やしびれのチェック

真っ直ぐ立って手のひらを上に、両腕を肩の高さまで突き出します。高さを維持できずに片腕が下がってきたら、片麻痺の疑いがあります。

Speech(言葉)=言葉の異常をチェック

「花子が太郎にリンゴをあげた」これを声に出して言ってみてください。顔や口元に麻痺があると滑舌が悪くなり、とくに「ラ行」が発声しづらくなります。

Time(時間)=症状に気付いた時刻

セルフチェックを行い、該当する症状がみられる場合は、119番ヘ連絡して救急車を呼びましょう。

脳卒中の前兆に対する検査とリハビリ

脳卒中の検査とリハビリは、初期症状や前兆がある場合に実施されます。脳卒中は生死にかかわるため、検査により発症部位を特定できたら、早急な治療が必要です。

脳卒中の症状が出現していたり、後遺症が残っていたりした場合は、リハビリで症状を緩和します。

早期発見や早期治療ができるように、脳卒中の検査やリハビリの方法を確認しましょう。

脳卒中の検査

脳卒中の診断には、以下の検査が行われます。

脳卒中の検査

脳卒中の前兆や初期症状がみられる場合は、上記の検査で発症部位を特定します。病院を受診した際に検査内容がわかるよう、各検査の特徴を詳しく解説します。

■CT検査

脳卒中の検査に、CT検査があります。CT検査とは、X線撮影をコンピュータで解析して脳の輪切りを映し出し、脳卒中の有無や種類を判定する検査です。

脳梗塞の場合は発症から24時間以上経たないとはっきり描画できませんが、脳出血は発症後すぐに描画されます。

■MRI検査

脳卒中の疑いがある場合は、MRI検査を行います。MRI検査とは、磁力を使って脳の断層像を映し出す検査です。

CTと比較して鮮明な画像が得られ、出血部分や梗塞部分が発症後すぐに描画されます。

■MRA検査

脳卒中の検査の1つに、MRA検査があります。MRA検査では、造影剤を使用せずに、磁力を使って脳の血管を映し出します。

詰まっている脳血管を見つけ出し、脳卒中の発症場所の特定が可能です。

■超音波検査

脳卒中の検査に、超音波検査があります。超音波検査とは、超音波の発信受信装置を首にあてて、動脈硬化の有無や程度を調べる検査です。

脳血管疾患は心疾患とも関連している場合があるため、心エコーと呼ばれる心臓の検査でも超音波を用います。

■血管造影検査

脳卒中の検査では、血管造影検査が行われます。血管造影検査とは、カテーテルという細い管を通して造影剤を入れ、X線撮影をする検査です。

血管造影検査を行うと、血管の状態や脳卒中の発症部位がわかります

脳卒中のリハビリテーション

脳卒中のリハビリテーションは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門スタッフによって行われます。脳卒中を発症してからの経過時間に応じて、実施するリハビリテーションが異なるため、以下のポイントを確認しましょう。

急性期(発症から1~3週間)

  • 治療施設:急性期病院
  • リハビリテーションのポイント
  • ⇨廃用症候群の予防、リスク管理(座位、運動負荷)、合併症管理

回復期(1~3週間から3~6週間)

  • 治療施設:リハビリテーション専門病院
  • リハビリテーションのポイント
  • ⇨機能回復訓練、心理的支持、維持期への橋渡し

維持期(3~6カ月以降)

  • 治療施設:リハビリテーション専門病院、介護保険対応の病院、施設、在宅
  • リハビリテーションのポイント
  • ⇨機能維持、介護負担の軽減、環境調整、社会資源の活用

リハビリテーションの効果は個人差がありますが、劇的な効果がみられなくても、諦めることなく根気よく続けることが大切です。

脳卒中の後遺症を、新しい先端医療「再生医療」で治療した例

再生医療は、脳卒中の後遺症に対する新たな治療法として注目を集めています。

以下の動画は、脳卒中の後遺症を再生医療で治療した人のインタビューですので、ぜひ参考にしてください。

再生医療は、厚生労働省の認可を受けた再生医療専門クリニックでしか実施できません。脳卒中の再生医療が気になる方は、当院へお気軽にお問い合わせください。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

脳卒中を予防するためのポイント

脳卒中予防のために、以下の4つのポイントを意識することが大切です。

脳卒中を予防するためのポイント

  • 血圧管理を行う
  • 塩分控えめの食生活とコレステロールを減らす食品を心がける
  • 適度に運動する
  • 健康診断や脳ドックを受診し、脳の健康状態を把握する

脳卒中は生活習慣を改善すると、予防できる可能性が高まります。食生活や運動習慣などを見直し、脳卒中の発症リスクを低減しましょう。

【まとめ】脳卒中の前兆が見られたら早期発見・早期治療が大切

脳卒中は早期発見・早期治療が大切です。

ACT FASTでセルフチェックを行い、脳卒中の前兆や初期症状に気づければ、早期治療ができ症状の進行を抑えられます。脳卒中を早期発見できるように、定期的に健康診断や脳ドックを受けて脳の健康状態を把握しましょう。

脳卒中になってしまった場合は、後遺症からの回復やリハビリ効果を高める方法として、再生医療が注目されています。再発を抑える効果にも期待できるので、脳卒中を発症した際は、ぜひ再生医療をご検討ください。その際は、ぜひお気軽に当院へご相談ください。

脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

略歴

2002年3月京都府立医科大学 医学部 医学科 卒業

2002年4月医師免許取得

2002年4月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2002年6月関西労災病院 脳神経外科 勤務

2003年6月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2003年12月大阪母子医療センター 脳神経外科 勤務

2004年6月大阪労災病院 脳神経外科 勤務

2005年11月大手前病院 脳神経外科 勤務

2007年12月大阪大学医学部附属病院 脳神経外科 勤務

2012年3月大阪大学大学院 医学系研究科 修了(医学博士)

2012年4月大阪大学医学部 脳神経外科 特任助教

2014年4月大手前病院 脳神経外科 部長

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