脳卒中の前兆はこんな症状!検査で早期発見と早期治療が必須です
公開日: 2022.01.22更新日: 2024.11.19
目次
脳卒中の前兆はこんな症状!検査で早期発見と早期治療が必須
脳卒中とは、脳の血管が急に破れたり詰まったりして脳の血液の循環に障害をきたし、様々な症状を起こす病気です。
重い後遺症を残さないためにも、早期発見、早期治療をすることが必須です。
今回は、脳卒中の前兆で現れる症状や、脳卒中のセルフチェック方法、検査についてご紹介します。
脳卒中とは
以下のように脳卒中は、脳の血管が破れる「脳出血」と、脳の血管が詰まる「脳梗塞」とに大別されます。
脳卒中 | 脳出血 |
|
脳梗塞 |
|
脳卒中患者数
日本では脳卒中の患者のうち4分の3を“脳梗塞”が占めています。
|
脳に関する【その他】の疾患
脳卒中の原因となる、脳に関する【その他】の疾患は以下です。
|
脳の病気に対する危険因子
脳卒中を引き起こす危険リスクとして、生活習慣病が関係しています。以下に当てはまる要素が多い人は脳卒中にかかるリスクが高く、注意が必要です。
|
日本における脳卒中の現状と患者動向
現在、脳卒中の患者数は約150万人いるといわれ、毎年約25万人以上が新たに発症しているとされています。脳卒中はがん、心臓病に次いで日本における死因の第3位となっており、「寝たきりになる原因」の約3割近くが、脳卒中などの脳血管疾患です。
寝たきりになる原因
|
全医療費の1割近くが脳卒中の治療に費やされ、高齢者の激増や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の増加により、脳卒中の患者は今後も増加していくと予想されています。
脳卒中の前兆とセルフチェック
以下に示した症状に加えて、意識状態が悪化することもあります。軽い場合は、なんとなくぼんやりしているという印象ですが、重症の場合は強い呼びかけや、つねったりしても目を閉じたままで反応がありません。
脳卒中の前兆
|
尚、くも膜下出血では頭痛の強さは発症時にピークに達し、その後も痛みは持続します。同時に、嘔吐することもあります。「最近なんとなく頭が痛い」といったように開始時刻を特定できない場合は、くも膜下出血ではないでしょう。
FASTテスト
気になる症状がある場合に簡単にできるチェック方法に、“FASTテスト”というものがあります。
これらの症状に気付いたら、発症時刻を確認してすぐに119番通報をしましょう!とにかく早期発見、早期治療が重要です。
|
脳卒中の検査とリハビリ
脳卒中が疑われたらまず出血の有無を確認し、脳梗塞の起こっている部位を特定するため、画像診断を行います。脳卒中は場合によっては生死にかかわるため、早急に検査が必要です。
脳卒中の検査
脳卒中の診断には以下のような検査が行われます。これらの検査で脳卒中の種類を診断します。
|
以下でそれぞれ詳しく説明していきます。
■CT検査
X線撮影をコンピュータで解析して脳の輪切りを映し出し、脳卒中の有無や種類を判定します。脳梗塞の場合は発症から24時間以上経たないとはっきり描画できませんが、脳出血は発症後すぐに描画されます。
■MRI検査
磁力を使って脳の断層像を映し出します。CTと比較して鮮明な画像が得られ、出血部分や
梗塞部分が発症後すぐに描画されます。
■MRA検査
造影剤は使用せず、磁力を使って脳の血管を映し出します。詰まっている血管を見つけだ
すことができます。
■超音波検査
超音波の発信受信装置を首にあてて、動脈硬化の有無や程度を調べる検査です。また心エコーといわれる心臓の超音波検査も行われます。
■血管造影検査
カテーテルという細い管を通して造影剤を入れ、X線撮影をすることで血管の状態が詳細にわかります。
脳卒中のリハビリテーション
以下のリハビリテーションは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といった専門のスタッフによって行われます。リハビリテーションの効果は個人差がありますが、劇的な効果がみられなくても、諦めることなく根気よく続けることが大切です。
|
脳卒中の後遺症を、新しい先端医療「再生医療」で治療した例
再生医療は、脳卒中の後遺症に対する新たな治療法として注目を集めている治療法です。
治療例はこちらをご覧ください。 |
再生医療は、通常の病院やクリニックでは受けることができません。当院は厚生労働省の認可を受けた再生医療専門クリニックです。後遺症の治療など再生医療に関してはお気軽にお問い合わせください。
まとめ・脳卒中はセルフチェック、検査で早期発見と早期治療が必須!
|
脳卒中は三大生活習慣病の一つで、発病すると生死にかかわり、麻痺や言語障害、意識障害などの後遺症を残すことが多い病気です。
現在、日本における死亡原因のトップ3はがん、心臓病そして脳卒中となりますが、数十年前までは脳卒中がトップでした。
これは脳卒中が減少したわけではなく、医療の進歩により死亡する人数が減少したに過ぎません。死亡率の高い脳出血は減少傾向にありますが、高齢化に伴い脳卒中の約6割を占める脳梗塞の患者数は増加傾向にあります。
また脳卒中は発病する前に予測し、予防するができる病気です。脳卒中を引き起こす主な原因には動脈硬化があげられます。その動脈硬化を招く要因としては、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙などがあります。
つまり、脳卒中は生活習慣病が要因となっているのです。脳ドックで早期発見し、なおかつ普段の生活を見直せば脳卒中は予防することができるでしょう。
監修:リペアセルクリニック大阪院
再生医療は、脳卒中の新たな治療法として注目を浴びています