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脳卒中発症後の神経症状等、具体的な後遺症を解説!

公開日: 2022.01.22
更新日: 2024.12.05

脳卒中(脳出血)発症後は、さまざまな後遺症や神経症状が現れる場合があります。

脳出血を起こし日中寝てばかりいると、活動性が低下したり、精神的な症状も出現したりする可能性があります。

脳卒中の後遺症と上手に付き合っていけるように、自分自身に合った対策をとりましょう。

この記事を読むと分かること

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脳卒中(脳出血)になってから寝てばかりなのは後遺症?

脳卒中の後遺症とその症状

脳卒中はなんらかの理由で脳血管が障害される病気の総称で、以下の3つが含まれます。

  • ・脳梗塞
  • ・脳出血
  • ・くも膜下出血

いずれかの症状が出てから寝てばかりいる場合は、後遺症の可能性があります。日中寝てばかりになってしまう理由は、主に障害部位による運動機能の低下や心理的要因です。

後遺症が日常生活に影響を及ぼすとストレスを感じやすく、活動性の低下にもつながります。

脳卒中(脳出血)の後遺症による神経症状の種類・障害

脳卒中の後遺症として現れる神経症状は多岐にわたり、日常生活に支障をきたします。

  • 1.運動障害
  • 2.言語障害
  • 3.感覚障害
  • 4.嚥下障害
  • 5.排尿障害
  • 6.感情障害

脳卒中が起こる部位によって、出現する神経症状の種類や障害の程度は異なります

1.運動障害

脳卒中の後遺症による神経症状の1つは、運動障害です。脳の運動に関わる部位がダメージを受けると、身体を思い通りに動かせなくなります。

運動障害の1つである麻痺は、症状の程度や出現する部位によって名称が決まっています。

  • 麻痺や運動障害の重さ
  • 痙縮
  • ・筋肉が重く、突っ張った感じがする程度
  •  
  • 不全麻痺
  • ・部分的な麻痺、わずかな麻痺
  •  
  • 完全麻痺
  • ・まったく動かない麻痺
  •  
  • 不随意運動
  • ・無意識に手足が動いてしまう異常運動
  • 例)健側に力を入れると麻痺側の手足が勝手に動く
  •  
  • 運動失調
  • ・筋力低下や麻痺がないにも関わらず、協調運動ができない状態
  • 例)小脳の障害により、歩行バランスが悪くなり上手に歩けなくなる
  • 麻痺の現れる部位別の名称
  • 単麻痺
  • ・片半身の上肢あるいは下肢だけの麻痺
  • 片麻痺
  • ・右半身あるいは左半身の上下肢の麻痺
  • 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳の外傷などで起こる
  • 対麻痺
  • ・両下肢の麻痺
  • スポーツや交通事故、転落・落下による脊髄損傷で起こる場合が多い
  • 四肢麻痺
  • ・両側の上肢と下肢の両方が麻痺した状態
  • 脊髄損傷や脳性麻痺などによって起こる

脳卒中の後遺症、麻痺の段階

脳卒中の発症部位の反対側に運動障害が現れることを「半身麻痺」といいます。障害部位と反対側に麻痺が起こる理由は、脳からの指令を全身に伝達する神経が首のあたりで交差しているためです。

  • ・右脳に障害がある場合は、左半身の運動機能が障害されて左半身麻痺になる
  • ・左脳に障害がある場合は、右半身の運動機能が障害されて右半身麻痺になる

2.言語障害

脳卒中の後遺症による神経症状に、言語障害があります。言語障害は、構音障害(運動障害性構音障害)と失語症に分けられます

脳の障害部位により、うまく話せない理由が異なるため注意が必要です。

構音障害(運動障害性構音障害)

脳卒中の後遺症による言語障害に、構音障害(こうおんしょうがい)があります。構音障害は声が出にくかったり、呂律が回らなかったりする言語障害です。構音障害が起こると、口や舌などの発声・発語器官がうまく機能しなくなってしまいます

失語症

脳卒中の後遺症の1つに、失語症があります。失語症とは、脳の言語中枢が障害されて考えている言葉とは異なる言葉が出たり、聞いた単語を理解できなくなったりする症状です。

失語症の患者さんは、”言葉がわからない国に、突然放り出されたような状態”です。相手の言葉を理解できず、自分の思いも上手に伝えられないためコミュニケーションにストレスを感じやすいのが特徴です。

3.感覚障害

脳卒中の後遺症に感覚障害があります。感覚神経の異常反応によって視覚・聴覚などの知覚に異常が生じたり、鈍くなったりする障害です。

半身の感覚が麻痺したり手足がしびれたりすると、痛覚や温度感覚などが鈍くなる感覚障害が現れる場合があります。

4.嚥下障害

脳卒中を発症すると、嚥下障害(えんげしょうがい)が起こる可能性があります。嚥下障害は、食べ物の飲み込みが上手にできなくなる症状です。

嚥下(飲み込み)障害には、窒息や誤嚥性肺炎のリスクもあるため注意が必要です。

5.排尿障害

脳卒中により排尿に関わる神経が障害されると、排尿をコントロールできなくなる症状が現れます。

排尿障害の症状例は、以下のとおりです。

  • ・失禁
  • ・頻尿
  • ・尿が出ない
  • ・尿意を感じない

排泄に関する症状はデリケートな内容であるため、周囲の人に伝えられずにストレスを感じる場合もあります。

6.感情障害

脳卒中(脳出血)の後遺症に、感情障害があります。感情障害で出現する症状は、以下のとおりです。

  • ・意欲の低下
  • ・感情失禁(少しのことで、喜怒哀楽が激しく現れる)
  • ・幻覚や妄想

また、気分障害の一種である「うつ病」になる場合もあります。うつ病は気持ちの落ち込みが長く続き、心の持ちようや精神力をコントロールできなくなる病気です。

うつ病の主な症状は、抑うつ気分や不安感、焦燥感(しょうそうかん:焦りやイライラ感)、不眠、食欲低下などです。

脳卒中の後遺症により、日常生活に支障をきたすショックがうつ病の原因になります。


脳卒中の治療

脳卒中(脳出血)の後遺症による精神的症状・心理的変化

脳卒中で後遺症が残ると、精神的症状が出現する場合があります。

脳卒中(脳出血)の後遺症による精神的症状

  • ・手足の自由がきかない
  • ・仕事をやめざるを得なくなった
  • ・介護を必要とする身体になってしまった

 

入院中は障害を受け入れられても、退院後は健常者に囲まれるため心理的変化が出現しやすくなります。

ご家族や周囲の方は、本人の心理的変化に注意し見守ることが大切です。精神的症状が強くみられる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

脳卒中の後遺症による精神的症状を緩和するためには?

脳卒中の後遺症による精神的症状を緩和するためには、以下の4つの方法があります。

  • ・社会参加を積極的にする
  • ・ボランティアやレクリエーションなどの社会活動
  • ・デイサービスやデイケアで他人との交流
  • ・再生医療や保険適用外のリハビリも検討する

脳卒中の後遺症により活動性が低下すると、うつ傾向になりやすくなります。うつ傾向があると日中も寝てばかりになってしまうため、活動量を増やし対策するのが大切です。

社会参加を積極的にする

脳卒中の後遺症による精神的症状が現れると、外出するのが億劫になります。精神症状を緩和するためには、社会参加を積極的にするのが良いでしょう。

社会参加の例としては下記のようなものが挙げられます。

社会参加の例

  • ・脳卒中仲間と会う
  • ・地域のイベントや交流会への参加
  • ・散歩
  • ・リハビリテーションを兼ねた軽作業ボランティア
  • ・趣味のサークル活動やワークショップ
  • ・軽スポーツ(グラウンドゴルフやゲートボール)
  • ・デイサービスのプログラム参加 など

家に引きこもるようになると、ますます精神的につらくなり、うつ状態になってしまいます。家族だけでなく、さまざまな人と接し精神を安定させることが必要です。

ボランティアやレクリエーションなどの社会活動

脳卒中の後遺症による精神的症状を緩和する方法に、ボランティアやレクリエーションなどの社会活動への参加があります。社会の一員として活動し、自身の存在価値を認識するとが生きる意欲の向上につながります。

デイサービスやデイケアで他人との交流

脳卒中の後遺症による精神的症状を緩和するために、デイサービスやデイケアで他人と交流することも効果的です。同じ境遇の人たちと交流を持つことで、今の自分を見つめ直し、病状を受け入れる良い機会になります。

再生医療や保険適用外のリハビリも検討する

脳卒中の後遺症による精神的症状を緩和するには、再生医療や保険適用外のリハビリも検討するのがおすすめです。再生医療とは、自身の細胞を移植し後遺症で低下した身体機能を高める技術です。

再生医療やリハビリでは、専門職が患者さんに合った緩和方法を提案してくれます。自身に合った緩和方法を見つけ、後遺症と上手に付き合っていくことが大切です。

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脳卒中による後遺症とその具体的な症状

脳卒中による後遺症とその具体的な症状は、以下の5つです。

  • ・骨折・打撲
  • ・疼痛
  • ・失禁・便秘
  • ・異所性骨化
  • ・廃用症候群

脳卒中発症後は、日常生活に影響を及ぼす後遺症が現れます。後遺症と上手に付き合っていくには、ご家族や周囲の人のサポートが必要です。

骨折・打撲

脳卒中による後遺症の症状に、骨折・打撲があります。

リハビリや日常生活動作(ADL)の中で、後遺症の麻痺により思い通りに身体が動かない場合があります。思い通りに身体が動かせないと、転倒のリスクがあるため注意が必要です。

安全に過ごせるように、バリアフリーにするなど室内環境を整備しましょう。

疼痛

脳卒中を発症すると、後遺症に疼痛が現れる場合があります。疼痛の原因はさまざまで、麻痺の部位を無理に動かしたり、リハビリで過度な運動を行ったりすると起こります。

疼痛の緩和方法は、物理療法や薬物療法などです。疼痛の症状がある場合は、我慢せずに近くの人に相談しましょう。

失禁・便秘

脳卒中の後遺症には、排便に関する症状の失禁や便秘があります。脳卒中で排便をコントロールする神経が障害されると、排泄が上手にできなくなります

失禁が酷い場合の対策方法は、薬物療法やトレーニング、介護用おむつの使用などです。トレーニングは、骨盤の底にある骨盤底筋を鍛えて、排尿時の尿道や肛門を閉める動作を改善します。

便秘の症状には、緩下剤や浣腸が使用される場合もあります。

異所性骨化

脳卒中の後遺症に異所性骨化があります。異所性骨化とは、関節周囲の軟部組織の中に骨ができる病気で、麻痺の患者さんや関節の手術後によく見られます。

過度のリハビリで関節が硬くなった状態でさらに運動を続けると、周囲の組織が傷つき骨化が進行する可能性があります。

症状が治まるまでは患部に過度の刺激を与えないように注意し、腫れや疼痛がある場合はすぐに医師の診察を受けましょう。

廃用症候群

脳卒中の発症後は、廃用症候群の症状が出現する場合があります。廃用症候群とは、筋肉や骨が衰えたり関節が固まって動かしにくくなったりする後遺症です。

急性期のリハビリをできるだけ早く始める理由のひとつは、廃用症候群を予防し、機能の損失を最小限にとどめるためです。脳卒中で壊死した脳細胞の周囲には、死んではいないが機能が停止している“仮死状態”の脳細胞があります。

急性期のリハビリは脳細胞に刺激を与えると、機能を回復させる効果があると考えられています。急性期リハビリテーションは、しばらくしてからリハビリテーションを始めた場合よりも早く退院でき、死亡率も減ることがわかっています。

 

 

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【上図】発症後まもなくリハビリを開始した群と、しばらくしてから開始した群の6週間後の状態を比較しました。すぐに開始した群では、自宅に戻れる割合が 50%を超えているだけでなく、死亡率も半減していることがわかります。

脳卒中(脳出血)の後遺症は再生医療で改善が期待できる

一般的に、脳卒中で脳が受けたダメージが重ければ重いほど、後遺症の種類も増え症状も重くなる傾向があります。

後遺症を受け入れ早期からリハビリを開始するには、本人だけでなく周囲の理解やサポートが大切です。

また、脳卒中の後遺症は、再生医療で改善が期待できます

再生医療による脳卒中の治療結果は身体の具合によって個人差がありますが、再生医療治療を始めるのは早いほど、良い結果に期待できます。再生医療による脳卒中の治療を検討している方は、早めにご相談ください。

脳卒中は手術しなくても治療できる時代です。

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