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- オスグッドシュラッター病
- ひざ
オスグッドシュラッター病の予防、発症理由と年齢、性別について オスグッドシュラッター病は成長期のスポーツ少年に多く見られる病気です。 でも、だからと言って「スポーツするのをやめなさい!」とは言えないですよね。言えたとしても、この年齢の男の子は反抗期とも重なっているので、素直に聞き入れてくれるとは限りません。しかし、オスグッドシュラッター病には予防する方法があります。 お子さんの成長を阻害しないために、適切な予防をしていきましょう。 こちらも併せてご参照ください オスグッドシュラッター病を発症しやすい年齢と性別 オスグッドシュラッター病は、小中学生の男子に多く見られる病気です。その理由は、この年代の男子が「成長期であること」と「スポーツを行っている子が多い」という点が挙げられます。 成長期になると、大腿四頭筋の柔軟性が低下してしまいます。要するに「太ももの筋肉が固くなる」という状態になります。そして、大腿四頭筋の柔軟性が低下している状態で「ジャンプ」「ダッシュ」といった、膝に負荷のかかるアクションを多く行うと、脛骨結節部が剥離を起こす可能性が高くなります。 これがオスグッドシュラッター病を発症する1つの原因です。 年齢:小中学生 性別:男子に多い 理由:成長期にあってジャンプ、ダッシュなどの激しい運動を繰り返し行う オスグッドシュラッター病を予防するためには? オスグッドシュラッター病は、成長期の終了とともに発症リスクが大幅に低下しますから、成長期の年頃におけるスポーツの実施を最小限に抑えることが、オスグッドシュラッター病の発症を予防する最大の方法になります。 しかしながら、成長期の子供にとってスポーツはとても楽しいものであり、その時期に最も頑張りたいという子供も少なくありません。また、部活動への参加など、スポーツを多めに実施することを避けられない子供も多いでしょう。 ですから、予防のためにスポーツすることを止めるということは不可能に近いという現状があります。しかし、発症リスクを少しでも抑えるための予防を実践することができます。 オスグッドシュラッター病の予防方法 「ウォーミングアップ」と「クーリングダウン」を、スポーツの前後に必ず十分に実施することが、予防につながります。 これはオスグッドシュラッター病を予防するだけでなく、さまざまなスポーツ由来の病気・症状を予防することにつながり、お子さんの健康的な成長と安全なスポーツ実施につながります。 特に「運動後のアイシング」は、オスグッドシュラッター病を予防する大きな効果を発揮してくれます。 次に「足首の柔軟性を確保する」ことです。 オスグッドシュラッター病は膝の疾患ですが、足首の柔軟性もこの病気の発症に深く関わっています。そのため、足首の固いお子さんの場合、シューズの中敷きは衝撃吸収性の高いものやかかと部分が高いものを選ぶことで足首の柔軟性を確保することができ、オスグッドシュラッター病の予防につながります。 まとめ・オスグッドシュラッター病の予防、発症理由と年齢、性別について オスグッドシュラッター病は、スポーツ少年にとって避けられない病気と言っても過言ではないかもしれません。しかし、例えば準備運動とアフターケアをしっかりすることや、適切な靴を選ぶことがオスグッドシュラッター病の予防につながります。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- オスグッドシュラッター病
- ひざ
オスグッドシュラッター病の発症原因とその対処法 オスグッドシュラッター病に限ったことではありませんが、病気の原因を知ることで、その予防に役立てることができます。そこで、オスグッドシュラッター病の発症原因をまとめました。予防・回復などに役立てみてください。 こちらも併せてご参照ください オスグッドシュラッター病のメカニズム オスグッドシュラッター病は、小中学生という成長期の過程における「骨の成長」と「軟部組織の成長」のズレにより発症しやすいことがわかっています。 そもそも「骨の成長」つまり「膝が伸びる仕組み」とは何かについて説明します。 まず、大腿四頭筋が膝蓋骨の上端に付着し、膝蓋骨を介してその下端から膝蓋腱を経緯して脛骨粗面に付着して停止します。大腿四頭筋の筋力はそのメカニズムの終端において脛骨粗面に伝わるのですが、この脛骨粗面は狭く、大腿四頭筋の引っ張る力によって骨端核(骨が成長するための新しい骨)の発達を阻害し、剥がれやすい構造になっています。 小中学生の年齢になると成長期が訪れますが、その際に骨の成長に対して軟部組織の成長はやや遅れ気味になります。その結果、大腿四頭筋の柔軟性が低下してしまうのです。 結果、脛骨結節が徐々に突出し、剥離を起こして炎症を引き起こし、痛みの症状を引き起こします。これが、オスグッドシュラッター病の発症メカニズムです。 オスグッドシュラッター病の原因となりやすい運動 オスグッドシュラッター病は、基本的にどんな運動でも発症する可能性が考えられます。しかし、そのメカニズムの関係上、とくに発症しやすい(好発)スポーツがいくつか存在します。 ●サッカー ●バレーボール ●バスケットボール ●バドミントン ●陸上競技 これらのスポーツは「ダッシュ」「ジャンプ」など、膝に負担のかかりやすい動きが多く取り入れられているスポーツです。そのため、部活動や習い事などでこれらのスポーツに取り組んでいる子供に発症しやすい病気であるといわれています。 オスグッドシュラッター病を発症したらどうするべきか もし、オスグッドシュラッター病を発症してしまった場合には、痛みがあるうちはスポーツを中止する必要があります。痛みがなくなればスポーツに復帰することが可能ですが、発症後3~6か月程度はスポーツの実施によって症状が強くなる傾向にあります。 オスグッドシュラッター病は成長期における一過性の病気であるとされていますから、成長期の終了とともに多くの場合で治癒する病気です。 しかし、どうしてもスポーツから離れたくない場合には、スポーツ実施前にアイスマッサージやストレッチ、ベルト装着などの措置を行ってください。 まとめ・オスグッドシュラッター病の発症原因とその対処法 オスグッドシュラッター病の原因を見てみると、成長期には欠かせない「骨の成長」が関係していることが分かります。ですから、特に成長期にスポーツに取り組んでいる子供たちに発症しやすいのですが、強い痛みがある場合は早めに休み、痛みを取り除くように促してあげてください。また、早めに医師に相談し、適切な対処方法についての指導を受けることも必要です。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- オスグッドシュラッター病
- ひざ
若年層の男子に多いオスグッドシュラッター病とは? 「オスグッドシュラッター病」という聞きなれない病名を聞かされた場合、どんな病気なの?と不安に思われる方も少なくないのではないでしょうか。 この病気は子どもによく見られる病気なので、大丈夫だろうかと、心配になったり、どんなことに気を付けてあげればいいのか知りたいという親御さんもいらっしゃると思います。そこで、オスグッドシュラッター病について解説させて頂くことにしました。 オスグッドシュラッター病とは 「オスグッドシュラッター病(オスグッド病、オスグッドシュラッター症候群とも呼ばれる)」とは、小中学生の男子に多く見られる病気です。 いわゆる「成長期スポーツ障害」の一種であり、脛骨結節部(「膝の皿」の下の骨)が引っ張られることによって痛みを引き起こします。 小中学生の男子に多く見られる オスグッドシュラッター病は「成長期スポーツ障害」の一種であり、この年頃のスポーツ習慣と成長の特徴が深く関わっています。成長期は骨の成長をもたらしますが、筋や腱といった軟部組織も同じように発達するというわけではありません。 骨の成長に対して軟部組織の発達が遅れることにより、この年代の子どもの体は固くなりがちなのです。そして、学校の授業や放課後に体を動かすことが多い年齢でもあります。 大腿四頭筋の柔軟性が低下している状態でスポーツを行いジャンプやダッシュといった脚に負荷のかかるアクションをすることによって、脛骨結節部が強く引っ張られてしまいます。 結果、脛骨結節部が剥がれたり炎症を起こすことによって痛みの症状が発生する病気です。 オスグッドシュラッター病の診断 オスグッドシュラッター病の診断は、レントゲン検査が効果的であるとされています。超音波検査が利用されることもありますが、より精密な検査が必要な場合にはMRI検査を実施することもあります。 どんなスポーツで発症しやすい? 基本的にスポーツであれば何でも発症する可能性がありますが、好発するスポーツとしては以下の内容が挙げられます。これらのスポーツは「ジャンプ」「キック」「ダッシュ」など、オスグッドシュラッター病を発症する原因となりやすいアクションを多く必要とするからです。 ●サッカー ●バレーボール ●バスケットボール ●陸上競技 ●バドミントン オスグッドシュラッター病の応急処置と治療 膝の痛みが強く、オスグッドシュラッター病であると疑われるときは、まずスポーツを休ませ、アイシングを行ってください。ストレッチを行うことも有効ですが、まずは専門医による診察を受けましょう。 痛みが強い場合には、消炎鎮痛薬が有効です。超音波や低周波といった治療法が有効なケースが多いですが、稀に「骨片摘出術」や「骨穿孔術」などの治療が必要になるケースもあります。 まとめ・若年層の男子に多いオスグッドシュラッター病とは? 10~15歳くらいの年齢で、スポーツをする男の子にみられることが多い膝の病気「オスグッドシュラッター病」についてご紹介しました。痛みが出た時は、早期に回復するためにも、まずはスポーツお休みし、早めに整形外科医の診断、治療を受けるようにしてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の看護については周囲の協力と共感が大切! 変形性股関節症の治療においても、家族や周囲の人の協力が不可欠です。そして、適切な看護が必要になります。そこで、変形性股関節症の治療における看護について解説します。 変形性股関節症という病気 変形性股関節症の患者さんを看護する際は、まずこの病気についての特徴を知ることが必要です。どのような病気であり、そのためにどのような行動で症状が悪化しやすいのかを知ることで、看護する際の注意点もわかってくるはずです。 変形性股関節症は、股関節の軟骨がすりへってしまい、骨の変形を引き起こしてしまう病気です。股関節という名前が病名に含まれていることからも推測できると思いますが、腰や脚などに症状が現れやすい病気です。 往々にして現れやすい症状は「痛み」。加えて股関節周辺の痛みということもあって、歩行や脚に関する行動に少なからず悪影響を及ぼします。その影響により、日常生活や仕事においてさまざまな弊害をもたらすことになるでしょう。 病気を理解して周囲の協力を得ることが治療において重要 変形性股関節症という病気は、薬を使っても痛みを止めるというような効果しか期待できず、根本的な治療が望めません。また、一度変形してしまった骨は基本的に元の形に戻ることはありません。 症状は徐々に進行してしまうので、保存的治療として運動療法や薬物療法が行われ、痛みの緩和と進行防止に努めることになります。 看護者や家族に「たかが痛み程度で」と言われてしまうと、治療に対する本人のモチベーションにも悪影響となります。痛みの感じ方は人それぞれですし、痛みを感じているときは様々なことに不安になったり、心配になったりするものです。 ですから、変形性股関節症の治療においては、家族の共感・協力が必要ですし、場合によっては職場や地域の人の協力も必要です。 看護する立場にある人や職場の人は、できるだけ患者さんの股関節や脚の負担を軽減してあげてください。特に仕事では重いものを持ったり、段差の上り下りをするなど、股関節への負荷の大きなアクションも多々あると思います。 そうした仕事からはなるべく外れてもらい、負荷の少ない仕事を中心に行ってもらうなどの工夫が必要です。 まとめ・変形性股関節症の看護については周囲の協力と共感が大切! 変形性股関節症という病気は、痛みを伴う辛い病気ですし、一度なってしまうと治癒が難しいです。しかし、患者さん本人の努力はもちろんのこと、看護する立場の人、家族や職場の人たちの協力によって、症状の進行を遅らせることが可能です。 病気について理解し、患者さんの負担を少しでも取り除くことで治療を手助けしてあげてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の運動療法「ヨガ」は良さそうに見えますが有効ではありません 変形性股関節症では、保存的治療として運動療法などを行います。とはいっても、股関節や足、腰に負担がかかるような運動はできません。そこで、「ヨガはどうかな?」「激しい動きもなく良さそう」と思う方も少なくないのではないでしょうか。 ヨガは健康そのものにも良さそうな運動ですし、無理なく行うことができそうですよね。そこで、変形性股関節症とヨガの相性について解説します。 変形性股関節症で「ヨガ」は、してはいけない運動です! 結論から述べてしまうと、変形性股関節症の人、あるいはその症状が疑われる場合には、ヨガは基本的にNGであると考えてください。詳しくは担当の医師からの指示に従うことになりますが、実は変形性股関節の症状とヨガはやってはいけない、相性が良くない運動です。 ヨガにはさまざまなポーズがありますが、股関節を大きく開くポーズが多いことも事実です。変形性股関節症の人は、股関節に負担がかかるような動作は控えたほうが良いです。仮に我慢して行ってしまうと、症状が悪化する可能性が高くなります。 「ヨガ=健康に良い」というイメージがありますが、変形性股関節症とは相性が良くないということを知っておきましょう。 変形性股関節症とは 股関節は太ももの骨である大腿骨が骨盤にはまり込むようにできています。この股関節が変形してくると、大腿骨と骨盤の隙間が狭くなり、軟骨組織が硬くなります。 また症状が進行すると、関節の周囲に骨棘(こつきょく)とよばれるトゲのような骨組織が形成されたり、骨嚢胞(こつのうほう)とよばれる骨の空洞ができたりします。このように関節が変形すると、股関節の動きも狭くなってきます。 例えば、股関節を深く曲げる動作や、足を大きく外に開く動作ができなくなってきます。最初の頃は立ち上がり時や歩き出しの時に、足の付け根に痛みが見られます。症状が進行してくると痛みも強くなり、場合によっては夜寝ていても痛みを感じるようになる人もいます。 また日常生活では、股関節の動きが狭くなってくると、靴下が履きにくくなったり、足の爪が切りにくくなります。股関節の周りの筋肉が硬くなっても可動域が狭くなりますが、これはストレッチや体操などで筋肉を伸ばしてあげると可動域は広がってきます。 しかし、骨の変形により狭くなった可動域をヨガなどで無理に動かすことは、痛みをさらに増強させることになりかねません。変形性股関節症は女性に多い疾患です。女性の場合は生まれつき股関節のはまり込みが浅い人がいます。 このような人は年齢が進むと股関節の変形が進行する場合が多くみられます。また股関節は荷重のかかる関節ですので、肥満傾向にある人も年齢とともに変形性関節症に移行しやすいです。 一度変形をした関節は元の形には戻りませんので、関節への負担を軽減することが大事です。歩行での移動が多い人は自転車と使うと負担を減らすことができます。また若い人では抵抗があるかもしれませんが、杖を使っての歩行でも荷重を軽減することができます。 他にも、股関節周りや足の筋肉を強化するのも効果的です。立ったり歩いたりする動作では、股関節や足の筋肉が関わってきます。その筋肉が硬くなったり弱ってくると、動作がスムーズにできなかったり、股関節の安定性が低下しますので、変形性股関節症の症状が出てきたら運動療法を始めるといいでしょう。 ヨガはダメでも運動療法は重要 変形性股関節症とヨガの相性はよくないのですが、とはいえ股関節や下肢を全く動かさないというのも良くありません。なので変形性股関節症の患者さんには、治療の一環として「運動療法」が取り入れられることが多いです。 運動療法の目的は、股関節のリラックスによる股関節軟骨の健康維持と股関節の可動域の確保にあります。運動療法を適切な方法で継続することにより股関節を正しく動かすことができ、筋力の維持にもつながるのです。 変形性股関節症の正しい運動療法 変形性股関節症の患者さんは、一体どのような運動が良いのでしょうか。 原則として担当医から指導された内容を実施することになるのですが、基本的としては「股関節に過度な負担がかからない運動」、そして、「継続が容易である運動」です。 先ほども説明していますが、股関節や下肢に負荷のかかる運動は、かえって変形性股関節症の症状を悪化させる可能性があり、運動療法は根治治療には該当しない保存的治療の1つですから継続することが必要です。 調子が良いからとスクワットを取り入れたりされる方少ないと思いますが、負荷の大きな運動は患者さんによっては継続が難しい場合もあるので、軽めで簡単にできる自宅でもできる運動が良いと考えられています。 例えば「ストレッチ」や「ももあげ」、「かかとあげ」などの軽めの運動、また、「水中運動」は負荷が少なく、変形性股関節症の運動療法として適しています。 関連記事はこちら 変形性股関節症に有効なストレッチ まとめ・変形性股関節症の運動療法「ヨガ」は良さそうに見えますが有効ではありません 変形性股関節症の治療で運動療法は有効です。ただヨガは体に良さそうなイメージがあるものの残念ですが股関節への負荷という観点では、かなり負担があることから変形性股関節症の治療法としては、してはいけない方法で適していないといえます。 身体を良くするつもりが逆に症状を悪化させる恐れもあるので注意が必要です。 運動療法を取り入れる場合は、担当の医師から指導された内容を遵守して、何より継続していくようにしてください。ただし、調子が良いからと運動量を自分の判断で増やしても良くなるわけではありません。余裕があるからと無理はしないでください。一番大切なのは継続です。 一度の運動量を増やすのではなく一回一回を確実に行うようにしましょう。それでも余裕があるなら、それを申告して適切なアドバイスをもらってください。その逆に指導された運動であっても痛みが出てしまったときは運動を中止しましょう。そして、早めに受診して適切な指導を受けて下しさい。 体調や、症状は日によって変わります。あせらず適切な指導を受けて長い目で取り組んでください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の痛み止めについて 変形性股関節症になると、股関節や脚に痛みが生じるようになります。初期の頃はストレッチをしたり、温めるなどの対処法で痛みが引くこともありますが、中期から末期になると痛みの症状も強くなってきます。 その強い痛みには「痛み止め」が有効ですが、どのような薬を使うのか、どのような効果があるのか知っておきたいですよね。そこで、変形性股関節症の痛み止めについて解説します。 変形性股関節症の薬物療法は根治治療ではない 変形性股関節症では「薬物療法」を選択することがありますが、ただし療法といえど、残念ながら使用される薬は「痛み止め」であり、病気を根本的に治療する薬ではありません。いわゆる「対症療法」であり、変形性股関節症によって発生する痛みに対して使用することになります。 変形性股関節症で使用する痛み止め 変形性股関節症で使用する痛み止めは「消炎鎮痛薬」が多いです。この薬は痛みを軽減させるだけではなく、発生している炎症を抑える作用があります。特に、変形性股関節症で激しい痛みが生じている場合には炎症を起こしている可能性があります。 「温熱療法」を実施して痛みが軽減しない、あるいは痛みが悪化した場合には、炎症を抑える薬を使用して痛みの改善を図ります。 痛み止めの服用の仕方について 基本的に、処方してくれた医師の指示に従って服用してください。痛み止めを服用し続けることは良くないと考え、痛みが落ち着けば自己判断で中断しても良いという医師もいます。 初期の変形性股関節症であれば、痛みも軽いことが多いので薬物療法の他に「運動療法」や「温熱療法」などを合わせた「保存的治療」でコントロールが可能なことが多いです。 しかし、変形性股関節症は加齢などの要素もあるため、次第に症状が悪化することが多いです。結果、症状が悪化すると既存の方法では十分に痛みをコントロールできないこともあります。 その場合には「手術治療」の実施が検討されます。手術法としては「骨切術」と「人工股関節置換術」の2種類に大別されます。 最近では人工股関節の技術が進歩し、寿命が長くなったことをうけて、若い世代での変形性股関節症に対しても痛みなどの症状次第で人工股関節への置き換えが積極的に検討されるようになりました。 まとめ・変形性股関節症の痛みに対する薬物療法について 変形性股関節症では、症状の進行を抑えるため、そして痛みを和らげるために保存的治療が選択され、その一環として痛み止めが処方されることが多いです。ただ薬物的には痛み止めであり、症状を治療していくものではありません。 服用にあたっては、医師の指示通りに服用し、痛みのコントロールをしましょう。どうしても痛み止めが十分に効かない場合には手術治療を検討することもできます。痛みを我慢せず、早めに担当医に相談してみてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症を悪化させないために「やってはいけない」をまとめした 変形性股関節症になったら、少しでも症状を悪化させないことが重要です。そのためには、変形性股関節症の症状が悪化するようなことをしてはいけません。そこで、変形性股関節症になったらしてはいけないことについて解説します。 股関節や脚に負担をかけてはいけない 変形性股関節症になったらしてはいけないことの1つ目は、「股関節や脚に負担をかける」ことです。どんな病気にも「悪化する要因」というものが存在しますが、変形性股関節症の場合は股関節や脚に負担のかかる行動をすると悪化する可能性が高まります。 例えば、重いものを抱えたまま階段を上り下りするといったアクションがこれに該当します。仕事の都合上どうしても行わなければならないなどの理由があっても、結果的に変形性股関節症を悪化させてしまうことになると、さらに仕事や日常生活に支障をきたすことになりかねません。 家族や勤め先の人たちに理解と協力を求めて、可能な限り日常生活の中から股関節等に負担のかかるアクションを排除することに努めましょう。 杖や靴の見直しを行わないといけない 変形性股関節症になったら、「杖の購入」や「靴の見直し」などが必要です。症状に合わせて杖や靴を見直し・買いなおすことについては費用負担などの点でデメリットに感じるかもしれません。 しかし、股関節への負担をやわらげ、痛みを緩和させるためのアイテム「杖」や「「靴」はとても重要です。ですから、これらの見直しを行わず、今までと同じものを使い続けるというのはよくありません。 つまり、変形性股関節症で杖や靴が必要なのに導入しない、見直しをしないというのは、患者さんにとって「してはいけないこと」です。 体重のコントロールを怠ってはいけない 変形性股関節症の患者さんがしてはいけないことの3つ目は「体重のコントロールを怠る」ことです。 体重の重い人はそれだけ股関節への負担がかかるといわれています。また、姿勢や動作によっては体重の数倍の負荷がかかる可能性もあるので、体重をコントロールすることは変形性股関節症の治療を続けるうえでとても重要です。 ストレッチや筋力強化などを怠ってはいけない 変形性股関節症の患者さんがしてはいけないことの4つ目は「ストレッチや筋力強化などを怠る」ことです。 変形性股関節症では、股関節への負担を軽減して可動域を確保するために運動療法を実施します。しかし、変形性股関節症では痛みなどの症状もみられますので、あまり体を動かしたくないというケースも珍しくありません。 ですが、ストレッチなどで股関節を動かさないと関節の可動域が徐々に狭くなり、筋力低下を招いてしまいます。結果、変形性股関節症の症状を悪化させてしまいますので、無理のないレベルで運動療法を継続することを心がけるようにしましょう。 まとめ・変形性股関節症を悪化させないために「やってはいけない」をまとめした 変形性股関節症の症状を悪化させないためには、こちらでご紹介した「してはいけないこと」を知ることが大切です。くれぐれも、股関節や足・腰に負担のかかることはしないようにしてくださいね。 そして、担当の医師の指示・指導に従って日常生活を送り、その中で症状の悪化や異常が見られた場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。以上、変形性股関節症になったらしてはいけないことについて記してまいりました。ご参考頂ければ幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪芯院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症を悪化させないために注意すべきこと 変形性股関節症の患者さんは、その症状をなるべく悪化させないようにすることが必要です。症状が進行してしまうと、日常生活に支障をきたすようになってしまうからです。そこで、変形性股関節症の患者さんが、その症状を悪化させないために注意したいことについて解説します。 ①激しい運動に注意 変形性股関節症の患者さんが注意すべきことの1つ目は、「激しい運動」です。 特に股関節や腰、脚に負荷のかかる運動は絶対に注意して欲しいことです。運動によって股関節への負担が大きくなると、変形性股関節症の症状を悪化させる大きな要因になってしまいます。 ただし、適切な運動療法を実施することは、変形性股関節症の治療において重要なアクションとなります。患者さんの症状を確認したうえで、担当の医師から適切な運動療法のやり方の指導があるので、その運動を行うようにしてください。 もし、医師から指導された運動であっても痛みを感じるという場合は、運動を中断し、さらに医師の指示を仰いでください。 ②痛みを我慢することに注意 2つ目のやってはいけないことは、「痛みを我慢する」ことです。 病気なのだから症状として痛みが出ることは仕方がない、股関節や脚に痛みがあっても我慢するしかないと考える人も少なくないでしょう。しかし、それは大きな間違いです。 変形性股関節症では、痛み止めによる薬物療法の選択肢もあります。対症療法として痛み止めを使用しながら運動療法も行うという場合もありますが、痛み止めで緩和できたとしても根本的な治癒には至りません。 運動のやり方は医師の指示通りに行い、痛み止めも適切に使ってください。そして、もし、辛い痛みが生じた場合は、その痛みを我慢したり自己判断で痛み止めの使用を増やすのではなく、担当の医師に相談して対処法を決めるようにしてください。 ③温熱療法で痛みを感じる場合に注意 変形性股関節症の患者さんのやってはいけないこと、3つ目は「温熱療法」に関することです。 変形性股関節症の痛みを緩和する方法として股関節周囲を温め、股関節周囲の血行を改善することで筋肉がほぐれ、痛みの緩和を目指す温熱療法があります。 しかし、痛みの原因が股関節や脚などの炎症である場合は、温熱療法を行うことによってさらに症状が悪化してしまう場合があります。 まとめ・変形性股関節症を悪化させないために注意すべきこと 変形性股関節症の症状は、患者さんの行動次第で急激に悪化してしまうことがあります。そうならないようにするために、「変形性股関節症の患者さんがやってはいけないこと」を知り、守ってください。そして、股関節や腰、脚などに異常を感じたら早目に医療機関を受診し、医師から適切な治療と今後のアドバイスを受けることが大切です。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の辛い痛みを緩和する3つの方法について 「変形性股関節症」を発症すると、股関節や脚に痛みを生じる可能性が高いです。命にかかわるものではないとはいえ、痛みが続くのは決して良いことではありません。そこで、変形性股関節症の痛みを緩和する方法について解説します。 変形性股関節症の対策の基本 変形性股関節症の症状を緩和するためには、「股関節への負担を軽減する」ことが必要です。ですから、股関節や腰に負担のかかる行動は控えるようにしましょう。また、靴や杖などの選び方にも注意が必要です。詳しくは担当の医師に相談して、自分にとって最適なアイテムを選んでください。 変形性股関節症を緩和する方法 それでは、変形性股関節症を緩和する方法をご紹介します。 温熱療法 変形性股関節症による慢性的な痛みに対しては「温熱療法」が効果的と言われています。温めることによって股関節周囲の血行を促し、筋肉をほぐすことで痛みを和らげる効果が期待できます。 ただし、激しい痛みがある場合は、股関節付近に炎症が起こっている可能性が考えられます。その場合は温熱療法は症状を悪化させる危険が高いので注意しましょう。もし、温熱療法で痛みが強くなったら時にはすぐに中止してください。 運動療法 変形性股関節症の保存的治療の中心となるのは「運動療法」です。 ストレッチや軽い運動を中心に行い、股関節の筋肉を柔らかくし関節の位置の矯正作用によって変形性股関節症による痛みを和らげることができます。 こちらも参考にしてください ただし、無理は禁物。運動療法は、無理のないレベルで行いましょう。特に股関節の筋肉トレーニングは、十分なストレッチを行っていない状態で実施すると症状を悪化させる可能性があります。 また、ストレッチや運動などによって股関節や脚に痛みが生じる場合は、運動療法を継続しないようにしてください。 オリジナルの運動はかえって症状を悪化させることがありますので、基本的には、担当の医師から指導された運動療法を行ってください。また、適切な運動を行っても症状が改善されない、あるいは悪化した場合には、早めに医師に相談して指示を仰いでくださいね。 薬物療法 内服薬を使って変形性股関節症の痛みを緩和することもできます。 しかし、お薬を使った薬物療法は、根本的に変形性股関節症の治療を行うのではなく、あくまでも痛みなどの症状を一時的に緩和するために行われる治療です。 こちらも参考にしてください まとめ・変形性股関節症の辛い痛みを緩和する3つの方法について 変形性股関節症の痛みを緩和する方法は、いくつかあります。しかし、これらを適切な方法で実施しても症状が改善されない場合も考えられます。症状が進んでしまうような場合は、外科的手術治療も視野に入れ、担当の医師に相談してみてください。 痛み等の辛い症状は、我慢や放置することなく早期に医療機関にてご相談されることをお勧めいたします。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症の予防に有効なストレッチをご存知ですか 「変形性股関節症」の症状が出てしまうと、股関節や脚の痛みによって生活に支障が出てしまいます。少しでも症状を予防するために、日常的に実行できることがあれば便利だと思いませんか?そこで、変形性股関節症の予防に有効なストレッチについて解説します。 股関節はどこにある? ストレッチをする際には、まず、影響する部位の正確な場所を意識することが大切です。 股関節は股間の奥側、お尻に近いあたりに位置していて、太ももの骨が骨盤と接する部分の関節が股関節に該当します。その関係上、股関節に異常が起きると太ももや腰の痛みが症状として現れます。 変形性股関節症は先天性の病気などを原因とするケースもありますが、日頃から股関節のストレッチを行うことによって、加齢などを原因とする発症リスクを少なくすることが可能です。 変形性股関節症予防に有効なストレッチとは? 股関節に効果的なストレッチとしては、例えば以下のストレッチがあります。 ①床に座って足を広げる ②足を内側に回転させる ③足を外側に回転させる ④上記の動きを数回繰り返す このようなストレッチは、毎日の生活の中に取り入れていくことができます。ただし、ストレッチをすることによって強い痛みを感じる場合は無理をしないようにしましょう。その場合は、早めに整形外科を受診してくださいね。 他にも以下の運動が有効です。 ストレッチ以外、有効な運動 ●スクワット ●もも上げ ●かかと上げ ●ブリッジ ●水中運動 特に「水中運動」は股関節などへの負担が少なく、運動によって痛みを感じる場合にオススメです。 ストレッチや運動は変形性股関節症の予防だけでなく、すでに発症している場合に症状が進行するのを防ぐことにも有効です。いわゆる「運動療法」であり、医師から適切な運動方法を指導されると思いますので、無理のないレベルで継続しましょう。 変形性股関節症の運動で無理は禁物! 先ほども少し触れましたが、ストレッチや運動をする中で股関節や脚に痛みや熱、その他の症状を感じる場合には、そのまま継続することは危険です。その場合は念のために医療機関を受診し、適切な対処法、ストレッチ方法をアドバイスしてもらうようにしましょう。 まとめ・変形性股関節症の予防に有効なストレッチをご存知ですか たかがストレッチとはいえ、継続することによって変形性股関節症の予防をすることができますし、軽度であれば進行を遅らせることもできます。ストレッチは基本的に体への負担は少ないですが、もし何らかの異常や症状を感じ取った場合には無理をせず、念のために医療機関で診てもらうことをオススメします。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
変形性股関節症5つの原因を知って発症の予防につなげる 変形性股関節症の原因を知ることで、発症を予防することにもつながりますし、進行を遅らせることも可能になります。そこで、こちらでは変形性股関節症の原因について解説します。 ①加齢によるもの 変形性股関節症の発症原因はいくつか考えられますが、具体的に何らかの原因を特定できない場合もあります。その場合に考えられる原因として「加齢」があります。 変形性股関節症は、股関節に存在する軟骨の細胞が老齢化することで、きちんと働かなくなることが原因であると考えられます。欧米では、変形性股関節症の大半は加齢によるものであるとされています。 ②先天性股関節脱臼 2つ目の原因は「先天性股関節脱臼」です。 この病気は、生まれつき股関節が脱臼を起こしている病気であり、発症原因は特定されていません。近年は発症率が低下しているものの、遺伝的な要因や子宮内での異常姿勢などがその原因ではないかと考えられています。 ③臼蓋形成不全 3つ目は「臼蓋形成不全」です。 股関節の屋根の部分にあたる臼蓋の不完全な発育により、大腿骨頭への被りが浅い状態になって、先天性股関節脱臼や後天性が原因であると考えられています。 この場合、中年以降に痛みなどの症状が出現し、はじめてこの病気であると診断されることもあります。 ④怪我の後遺症 4つ目の原因は「怪我の後遺症」です。 交通事故などで腰などに怪我を負った際、その後遺症として変形性股関節症を発症する可能性があります。転倒や交通事故などで腰にダメージを負った際には、変形性股関節症を発症することについても十分注意する必要があります。 ⑤体重増加による負担の増加 5つ目の原因は「体重の増加」です。 先天的または後天的な骨の変形等がなかったとしても、体重が増加することで股関節に負担がかかることで、変形性股関節症を発症することがあります。急激な体重増加や体重が重い時期が続いた場合には十分な注意が必要です。 まとめ・変形性股関節症5つの原因を知って発症の予防につなげる 変形性股関節症を発症する原因はいろいろありますが、その中には先天性の原因もあります。ですから、前もって予防することが極めて難しい場合もあります。しかし、初期の段階であれば保存的な治療も有効であることから、症状を感じ取ったら早めに整形外科など専門医を受診し、治療を開始することが最善です。 監修:リペアセルクリニック大阪院 あわせて読みたい関連記事はこちら こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
- 股関節
変形性股関節症を発症した場合に多くみられる症状とは 変形性股関節症になると、違和感や痛みなど何らかの症状が現れることが多いです。そして、生活の質を大きく下げる場合もあります。こちらでは「変形性股関節症」になるとどのような症状が出るのかについて解説します。 変形性股関節症で見られる症状 変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減って、荷重により骨の変形をもたらす病気のことです。この変形性股関節症の症状で具体的に多いものには「股関節の痛み」があります。 その痛みについてご説明いたします。 1.症状が進むごとに痛みの出方が変化する 変形性股関節症が初期の段階において「立ち上がり」や、「歩き初め」に股関節に痛みを感じるといった症状が出ます。しかし、痛みは一時的なものであり、個人差はありますが、すぐに痛みが引くことが多いです。 症状が進んでくると次第に痛みの出方も強くなり、常に痛む「持続痛」や、夜寝ている間にも痛む「夜間痛」などの症状に発展する可能性があります。 症状が進むと起こる症状 ・持続痛 ・夜間痛 2.痛みによる日常生活への悪影響 変形性股関節症は、立ち上がりや歩き初めに痛みが生じやすいので、生活の中でさまざまな弊害をもたらす可能性があります。 例えば、「靴下の着脱が難しくなる」、「足の爪切りが難しくなる」、「階段の上り下りが難しくなる」、「長時間立っているのが辛くなる」そして「歩行に支障がでる」といった毎日のように行う動作にも悪影響が及びます。 変形性股関節症、日常生活での支障例 ・靴下の着脱が難しくなる ・足の爪切りが難しくなる ・階段の上り下りが難しくなる ・長時間立っているのが辛くなる ・歩行が難しくなる 変形性股関節症の治療法 変形性股関節症は、初期の段階で痛みが軽度であれば保存的治療、進行が進んだ末期では外科的な治療(手術)が有効です。初期の段階では、運動療法や投薬治療などを行う保存的治療で症状の緩和と進行防止を行います。 保存的治療で十分な成果が出ない場合には、手術を選択する必要があります。手術は少なからずリスクがかかりますし、心身ともに負担を感じる人も多いです。ですから、変形性股関節症が疑われる症状を自覚したら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。 まとめ・変形性股関節症を発症した場合に多くみられる症状とは 変形性股関節症は、命にかかわるような病気ではありませんが、生活の質を大幅に低下させる可能性がある病気です。病気が進行するにしたがって症状も重くなり、治療も外科的手術が必要になりますので、早めに医療機関を受診し治療を始めることが望ましいです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性股関節症
生活の質を落としかねない変形性股関節症、症状と知っておきたい治療法 年齢を重ねるにつれて変形性股関節症に悩む人が増えてきます。 足や股関節などに生じる異常は、毎日の生活にも大きく関わるため厄介ですよね。こちらでは、「変形性股関節症」という病気について、どんな病気なのか解説します。 股関節とは? 変形性股関節症は、名前にある通り「股関節」に発症する病気のことです。股関節とは、両足の付け根(鼠径部:そけいぶ)の関節のことであり、骨の表面には軟骨が存在して関節の動きを滑らかにしたり、衝撃を和らげています。 変形性股関節症とは? 変形性股関節症とは、股関節の軟骨が何らかの原因によってすり減り、骨を含めた関節が変形する病気のことです。また、関節を取り囲んでいる「滑膜」という部分に炎症が起こり、歩行などの際に違和感や痛みが生じたり、股関節の周囲が腫れたりします。 変形性股関節症の発症原因 変形性股関節症の70%以上が、加齢を除いた場合、先天性または怪我の後遺症によるものであるといわれています。具体的な変形性股関節症の発症原因は、以下のような内容が考えられます。 ●加齢によるもの ●先天性の股関節脱臼 ●先天的な股関節の変形 ●怪我の後遺症 変形性股関節症の症状 変形性股関節症を発症すると、以下の症状が発生する可能性があります。 ●股関節の痛み(症状が進むと持続痛や夜間痛が起こる) ●歩行障害 ●その他、日常生活における問題(靴下が履きにくくなる、足の爪が切りにくくなるなど) 変形性股関節症の診断 変形性股関節症の診断は、前述の症状がある場合にレントゲン写真を撮影して診断します。 初期の段階では股関節の変形などが認められますが、症状が進むと関節の隙間が狭くなり、軟骨下骨が硬化するなどの症状がみられるようになります。末期になると関節の周囲に「骨棘」という異常な組織が形成され、空洞が発生するなどの症状がみられるようになります。 また、荷重部の関節軟骨が消失して、軟骨下骨がむき出しになってしまうこともあります。 変形性股関節症の治療法 変形性股関節症の治療法は、大きく分けると「保存的治療」と「手術治療」に分けられますが、新たに再生医療という先端医療が注目を集めています。手術も不要であるばかりか入院も不要という治療法です。 保存的治療は以下の内容を含みます。 ●生活指導(股関節への負荷を軽減する生活方法など) ●運動療法(股関節周囲の筋力訓練やストレッチなど) ●薬物療法(痛み止めなど) 手術治療は、以下の2つに分けられます。 ●骨切手術 ●人工股関節置換術 第三の選択肢 ●再生医療(幹細胞治療) ※手術を避けることができる ※入院不要 身体に優しい先端医療 まとめ・生活の質を落としかねない変形性股関節症、症状と知っておきたい治療法 変形性股関節症は、具体的な原因が存在しない(年齢によるもの)場合もありますので、症状を感じ取ったら早めに医療機関で診てもらうことをオススメします。命にかかわる可能性は薄いとはいえ、生活の質を大幅に低下させてしまうため、早めの対処が重要です。 以上、変形性股関節症の症状と治療法のアウトラインをご説明させて頂きました。変形性股関節症には再生医療という先端医療で治療する方法もあります。これは手術を行うことなく、自分の脂肪から幹細胞を抜き出し、数千倍から数億倍に培養して患部に注射で投与するものです。 手術や、入院も不要な新たな治療法として注目を浴びています。ただ再生医療は一般的な病院等では受けることができません。当院は、厚生労働省から認可を受け、多くの症例数を有するクリニックです。治療方法などご質問等はお気軽にお問い合わせください。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
変形性膝関節症の痛みを和らげる3つのストレッチと行うべき時期について 変形性膝関節症は、ストレッチをすることである程度痛みを緩和させる効果が期待出来ます。そこで今回は膝関節のストレッチ方法やストレッチを行うのに適した時期についてご紹介します。 変形性膝関節症に効果的な3つのストレッチ 変形性膝関節症に効果的なストレッチは、自宅で簡単に行うことが出来ますし、やり方も簡単です。こちらでは、足首と膝、脚を使ったストレッチを3つ紹介しますね。 ①足首ストレッチ まず、床に両手両足を伸ばした状態で座りましょう。この時、手のひらは床に着いています。そして、片方の足首を伸ばし、5秒キープし力を抜きます。 反対の足首も同様に行ってください。 ②膝ストレッチ まず、仰向けに寝転びます。その後片方の膝を曲げ、胸の方にゆっくりと引き寄せましょう。片方が終わったらもう片方も同様に行ってください。回数は左右それぞれ5回ずつです。 膝ストレッチを行うときには、「手で脚を引っ張らない」ようにしてください。足を胸の方に引き寄せていきますが、手は添えるだけ。つまり、足の力だけで行うことが大切です。 ③脚上げストレッチ まず、仰向けに寝転び、片方の膝を軽く曲げましょう。次に、伸ばしている方の膝をゆっくり上げ、5~10秒ほどキープします。 膝を上げる高さは、最初に軽く曲げた側の膝の高さを目指してくださいね。左右それぞれ20回ほど行ってください。 この足上げストレッチ運動では、太ももの前側にある大腿四頭筋を鍛える効果が期待できます。この部分の筋肉を鍛えることで、歩行の際に膝関節にかかる負担が軽くなるので、変形性膝関節症の痛みの緩和や改善に効果的なのです。 変形性膝関節症のストレッチを行うのに適した時期 変形性膝関節症のストレッチは、膝に痛みのある時に無理に行ってしまうと逆効果になってしまう危険があります。痛みがある場合は、まずは整形外科を受診するようにしてくださいね。 無理のない範囲であれば、一日の中で何度行っても良いでしょう。お風呂の中で行なうのも効果的です。毎日の生活の中に、ストレッチをする時間を設けていきましょう。 まとめ・変形性膝関節症の痛みを和らげる3つのストレッチと行うべき時期について 今回は足首と膝、脚を使った変形性膝関節症のストレッチを3種類ご紹介しました。どのストレッチも簡単に行うことができますが、膝に痛みがある時は無理しないことが大切です。出来る範囲で適切に行うようにしましょう。 注射をすることで痛みを和らげる方法もあります。 監修:リペアセルクリニック大阪院 以下もご参考ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
- ひざ
変形性膝関節症で末期の患者さんを看護するときのポイント 変形性膝関節症は末期になると痛みや腫れがひどくなり、膝の変形も進みます。患者さんはとても辛い状態になりますし毎日の生活にも支障が出るので、ストレスも抱えてしまいます。 このような変形性膝関節症の末期の患者さんを看護するときのポイントや注意点をまとめてみました。 変形性膝関節症と看護 変形性膝関節症の患者さんは、末期になると膝の痛みや腫れで日常生活が思うように出来なくなります。このような状態を改善するには、外科手術が有効な手段となります。 しかし、外科手術を行う場合は入院が必要になることがほとんどですし、術後もリハビリを行う必要性があります。痛みや手術・入院に対する不安など、ストレスも大きなものとなるので、そういった患者さんの心に寄り添う看護が必要です。 手術前の看護 手術前は、とにかく患者さんの不安を和らげることが重要です。膝の痛みはもちろん、手術の規模や方法、これまでの手術経験の有無によって不安に思う度合いも患者さんそれぞれで異なります。 自身の手術についての不安だけでなく、例えば家庭の主婦で旦那さんのことが心配だったり、家で飼っているペットのことが心配で落ち着けないという患者さんもいるでしょう。そういった不安を聞き入れ、患者さんの家族などと相談し、前向きな気持ちで手術を受けられるように導いてあげることも必要です。 患者さんに納得して手術を受けてもらうこと どのような手術でもそうですが、やはり外科的な治療にはリスクが伴います。医師から一通りの説明を受けていたとしても、その場で聞けなかったこと、説明後しばらくたってから不安や心配に思うこともあるかもしれません。 何のためにその手術を行うのか、手術を受けることでどのように症状が改善する効果が期待できるのかなどをよく説明し、患者さんに納得してもらうことで、患者さんの抱える不安は軽くなります。 手術後の看護 術後は、患者さんの容態の確認が重要です。 特に手術直後は状態が変化しやすいので、看護師による麻酔からの覚醒状態確認、輸液量の確認、点滴の速度調整などが行われ、いつも以上に医療者の病室への出入りが多くなります。傷の痛みや出血はあるかどうか、ドレーンの量やにおいの確認なども頻繁になるので、ストレスに思ってしまうかもしれません。 医師や看護師による様態の確認の必要性についても十分患者さんに納得してもらうことが必要です。 リハビリ中の看護 手術後にはリハビリが始まります。 傷口からの痛みはもちろん、変形していた膝を手術でまっすぐに矯正したため、筋力に張りが出て痛む場合もあります。痛みについては、痛み止めを投与したり患部をアイシングしたりして、コントロールすることもできます。 患者さんの中には、痛みを我慢してしまう人もいますから、患者さんのそばにいる看護者が、看護師や医師に何げなく伝えてあげるということも必要な場合もあるでしょう。 また、痛みの感じ方にも個人差があります。痛みを我慢してしまう患者さんとは逆に、大げさに痛みを訴える患者さんもいますが、優しく受け止め対応をしてあげてください。 さらには、患者さんがこれからの生活に不安を感じていてリハビリに乗り気でないこともあります。そういった場合には無理をしないようにゆっくり進めていくこともできます。 ただ、日常生活を取り戻すためにはリハビリが重要ですから、機会があればリハビリの大切さをその都度説明し、患者さんが納得できるように、前向きになれるように看護を行っていきましょう。 まとめ・変形性膝関節症で末期の患者さんを看護するときのポイント 変形性膝関節症のさんは、痛みの他にも様々な不安を感じています。手術前後、手術直後、リハビリ中といった段階において、不安や心配事は様々ですし、個人差もあります。患者さんの様子をよく見る、話を聞くなどして、不安を軽減してあげられるような看護をしてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
- ひざ
変形性膝関節症のリハビリ内容と開始時期、リハビリ期間について 変形性膝関節症の治療では、生活改善や投薬の他にリハビリによる治療を行う場合もあります。 そこで今回は、変形性膝関節症のリハビリ内容と開始時期、リハビリ期間についてご紹介します。 変形性膝関節症で行われる治療 変形性膝関節症の治療では、症状が軽いうちは生活改善や運動療法、内服薬と外用薬の投薬を行い、腫れや痛みがひどくなり歩行障害が起きるなど、日常生活に悪影響が出る程悪化した時は、外科手術による治療となる場合が多いです。 そして、これらの治療方法と並行してリハビリを行う場合もあります。リハビリは、比較的症状の軽い初期~中期に行うものと、症状が進行した中期~末期の術後に行うものがあります。 変形性膝関節症のリハビリは症状に応じて行います 変形性膝関節症におけるリハビリは、症状に適した方法で行います。 初期 ・痛みが軽い初期に行うリハビリは、患者さんが自宅で自分で行うことができる内容のものがほとんどです。 中期~末期 ・症状がひどくなってくると、自宅で自分で行うリハビリでは対処が難しくなるため、持続的他動運動装置という装置を用いたリハビリを行います。このリハビリは、医師や理学療法士の指導を受けながら行います。 変形性膝関節症手術後のリハビリ 変形性膝関節症の手術は、内視鏡を用いた関節鏡視下手術や、骨を切って変形を矯正する高位脛骨(けいこつ)骨切り術、人工膝関節置換術などがありますが、どれも術後にはリハビリが必要です。 変形性膝関節症の術後のリハビリ開始時期 変形性膝関節症のリハビリは、患者さんの状態にもよりますが、手術翌日から開始することがほとんどです。 変形性膝関節症のリハビリ期間はどのくらい? 変形性膝関節症のリハビリ期間は、入院中で5日~7日間と退院した後です。退院後は、週に1~2回の頻度で外来リハビリを行います。外来でのリハビリ期間は、患者さんの要望や膝の状態にもよりますが、約2~3ヶ月となることが多いです。 変形性膝関節症術後のリハビリはどんな内容? 変形性膝関節症のリハビリ内容は、アイシングや運動装置を用いた曲げ伸ばし関節角度改善、筋力トレーニングといったものになります。この他には、歩行器や杖を用いた日常動作訓練などを行い、慣れてきたら独立して歩行する練習も行います。 退院後のリハビリも、アイシングを除けば術後とほぼ同じ内容です。 まとめ・変形性膝関節症のリハビリ内容と開始時期、リハビリ期間について 変形性膝関節症は、リハビリを適切に行うことが重要です。初期には、初期段階に適したリハビリを行うことで症状の進行を遅くすることができる場合が多いので、毎日の生活の中に取り入れてみてください。 術後のリハビリについては、開始時期や期間はあくまで平均的なものをご紹介しました。患者さんの要望や状態も考慮されますので、医師と相談しながら適切に行うようにしてくださいね。以上、変形性膝関節症とリハビリについて記させていただきました。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
- ひざ
変形性膝関節症の膝への負担はサポーターを活用すれば減らせます 変形性膝関節症を予防するためには、適度な運動が必要です。 でも、痛みや違和感があると辛いですし、膝が痛くなることがあるので運動は避けたい…という方もいるのではないでしょうか。しかし、サポーターを使うことで、膝の負担を軽くすることができ、運動も行えるようになる方も多いです。 適度な運動は、健康な関節維持・健康そのものの維持に効果的ですから、サポーターの使用を検討してみてはいかがでしょうか。 変形性膝関節症は無理な運動による膝関節への負担が原因! 私達の膝関節は、軟骨によってスムーズに動かせる仕組みとなっています。 しかし、加齢とともに軟骨はすり減って衰えていくので、歩行や日常的な動作で違和感や痛みを感じるようになります。また、変形性膝関節症は進行すると安静にしていても痛むので、日常生活すら困難になってしまいます。そして、加齢以外にも軟骨がすり減る原因があります。 それは、継続的な激しい運動や肥満による体重の増加などで、アスリート並み、或いはそれに近い運動を行っている人の場合、膝には大きな負荷がかかっていますし、肥満の人も膝にかかる負担は大きいです。 ですが、適度な運動を適切に行うことで、変形性膝関節症の予防に繋がりますし、年齢を重ねたことで膝に違和感や少し痛みがあるという場合は、その進行を食い止めたり、遅らせることができます。 それは、運動によって膝関節周辺の骨を支える筋肉が付くためです。筋肉が付けば、軟骨への衝撃を緩和出来るのです。 ●違和感や痛みがあるのに運動をするのはちょっと辛い ●今以上に膝に負担をかけたくない ●痛みや違和感があるというわけではないけれど、年齢的に膝に負担をかけないほうが良いのでは?と思う という方も少なくないと思います。そんな時に役立つのがサポーターです。 変形性膝関節症とサポーターの役割 サポーターを正しく着けると、膝関節を安定させることができますし、何もつけていない状態よりも膝関節への負担が少なくて済みます。 脚の関節が不安定なO脚だったり、膝の曲げ伸ばしが上手くいかないという場合も、そのままの状態だと少しの運動でも膝に負担がかかりますが、サポーターをつけて安定させてあげることで、膝への負担が軽減します。 サポーターの主な機能は3つあります! サポーターには、主に「圧迫」、「安定」、「保温」という3つの機能があります。これらの機能によって、どのような効果が期待できるのかご紹介します。 ・圧迫機能 サポーター本体で膝を圧迫することで、膝関節を安定させる効果が期待できます。 ・安定機能 膝の動きを安定させることができるので、膝関節のぐらつきを抑え、膝の動きがスムーズになる効果が期待できます。 ・保温機能 膝周辺を温めることによって、血液の流れが良くなります。結果、筋肉の緊張がほぐれ、膝関節周辺のこわばりを改善する効果が期待できます。 自分に合ったサポーターを選びましょう サポーターは、自分の体や状態に合ったものを選びましょう。合わないサポーターを着用しても、膝への負担は減りません。自分に合うサポーターが分からない場合は、整形外科の医師など、専門家に相談することをおすすめします。 まとめ・変形性膝関節症の膝への負担はサポーターを活用すれば減らせます 変形性膝関節症を予防するには、脚の筋力が必要不可欠です。また、運動による膝への負荷を減らすには、自分の状態や目的に合ったサポーターを着用することも大切です。どんなサポーターがいいのか迷う場合は、整形外科を受診して相談してみてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
- ひざ
変形性膝関節症の発症原因と痛みを感じる仕組み 変形性膝関節症は膝の痛みや違和感を伴うので、この病気になると日常生活に支障をきたしてしまうことが少なくありません。しかし、なぜこの病気が発症してしまうのでしょうか。こちらでは、変形性膝関節症になる原因についてまとめました。 変形性膝関節症になってしまう原因 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることによって発症します。軟骨は、年齢を重ねるにつれて、どうしても摩耗されるので、高齢になるほど変形性膝関節症を発症する人の割合が増えてきます。 また、体重の負荷や激しい運動によっても膝の軟骨がすり減ります。ですから、肥満体型の方や若いころから激しいスポーツをしているという人は、年齢が若くても発症することがあります。 変形性膝関節症は軟骨の「削りかす」が原因 変形性膝関節症で厄介なのは、痛みです。この痛みが日常の動作に悪影響を及ぼすため、多くの患者さんを悩ませています。先ほど「変形性膝関節症は膝の軟骨がすり減ることによって発症する」ということをお伝えしたので、その痛みは軟骨がすり減った際に生じると思ってしまいがちです。 ですが、痛みの原因はすり減った軟骨の「削りかす」です。削りかすが炎症を引き起こすので、痛みが発症するのです。変形性膝関節症で痛みが出てしまう仕組みをもう少し詳しくお話しますね。 変形性膝関節症で痛みを感じる仕組み 軟骨の削りかすが痛みを引き起こす仕組みとして「関節包(かんせつほう)」が大きく関わっています。通常、関節包は大腿骨とけい骨(すねの骨)を覆っているのですが、軟骨がすり減り削りかすが出た時、この関節包の内部にある滑膜(かつまく)という膜に炎症が起こります。 そして、炎症が起きると膝関節の周辺に腫れや痛みが生じるのです。 変形性膝関節症の「水」とは 関節の痛みや違和感などが気になって整形外科を受診すると「水が溜まっていますね」などと言われることがあるかと思いますが、この「水」とは、炎症の結果、増えた関節液のことです。 関節包には、軟骨へ酸素と栄養を与えるための関節液が常に数cc存在していて、炎症が起きると、その関節液の量が増えるのです。すると、膝の曲げ伸ばしの時に違和感があったり、痛みを感じたりします。 変形性膝関節症は悪循環に陥りやすい 変形性膝関節症は、最初に炎症が起きた時に痛みを無視してしまうと、症状が悪化しやすいという特徴があります。 なぜなら、炎症が起こっている状態で軟骨へ負担をかけると、さらに軟骨がすり減って削りかすが出てしまいます。すると新たに出来た削りかすが出て、繰り返し炎症を起こす事態に繋がるのです。 変形性膝関節症の末期に膝が変形する原因 変形性膝関節症の末期には、膝が伸ばせなくなったり膝の形が変わったりします。これは、膝で繰り返し炎症を起こした結果、何度も削られた軟骨が減ったことが原因です。 また、軟骨が減ると周辺の骨が硬くなったり、余分に出来たりするため、膝自体も変形してしまいます。 まとめ/変形性膝関節症の発症原因と痛みを感じる仕組み 変形性膝関節症の原因についてまとめました。症状が強くなってしまうと日常生活に支障をきたしてしまうので、重症化を防ぐためにも違和感や痛みを感じたら早めに整形外科など専門医を受診しましょう。 早めに病院を受診し、治療を開始することで変形性膝関節症の重症化を予防することができます。いつまでも元気に活動できるように、膝関節を大切にいたわってあげてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 変形性膝関節症に関連する記事はこちら こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 変形性膝関節症
- ひざ
変形性膝関節症のステージ(初期、中期、末期)毎の症状について 膝関節は私達が歩行するのに欠かせない部位ですが、年齢を重ねるにつれて「膝が痛い」、「膝を曲げるときに違和感がある」というような症状を伴う変形性膝関節症を発症しやすくなります。 こちらでは、膝関節の病気の1つ「変形性膝関節症」とはどのような病気なのか、その特徴と対処法についてまとめました。 変形性膝関節症の特徴 変形性膝関節症は、50歳以上の方に発症しやすい膝関節の病気です。「膝が痛い」、「膝の曲げ伸ばしがしづらい」などの症状で整形外科を受診する患者さんの多くに、この病名が当てはまるといわれています。 また、男性よりも女性の患者さんが多いことも特徴の1つとして挙げられます。男性に比べて筋力が弱く、女性ホルモンの影響も受けやすいということがその原因とされています。 変形性膝関節症のステージごとの症状について 変形性膝関節症は、段階ごとに症状の出方が異なります。初期から末期までの症状をまとめましたので、参考にしてみてくださいね。 初期の症状 初期は立ち上がりや歩き始めといった、動作を始める時に痛みが出ます。少し休むと痛みが治まるのが初期の特徴です。 中期の症状 中期になると、正座や階段の昇り降りがつらくなっていきます。中期も安静にしていれば痛みは軽くなります。 末期の症状 末期になると、安静にしている時にも痛みが起こります。また、膝が変形したことにより、歩く時にも膝がピンと伸びなくなります。そのため、歩行自体が難しくなります。 変形性膝関節症が起こる仕組み 変形性膝関節症は、膝の軟骨へ負担がかかることと関係しています。 軟骨は負担がかかるとすり減ります。このすり減ったものが分解され、老廃物として膝にたまっていきます。そうなると、滑膜(かつまく)という膜に炎症が起き、水がたまったり痛みが生じたりするのです。 また、炎症が起きている状態で膝に負担がかかると、ますます軟骨のすり減りが進みます。痛みを無視していると、どんどん悪循環に陥ってしまうため、注意が必要です。 変形性膝関節症になった時の対処法 急に膝が痛み出すと不安ですし、日常生活にも影響が及ぶと不便も感じると思いますが、変形性膝関節症を疑う場合は、まず安静にしてみましょう。無理に動いてしまうと炎症がひどくなってしまい、さらに痛みが増すことがありますから、くれぐれもご無理をされないようにしてくださいね。 安静にする期間の目安としては3日から1週間程度です。この間は、激しい運動は控えて、日常生活を行える必要最低限の動きに抑えることが大切です。もし、1週間で痛みが治まらない場合や最低限の日常生活を行うのが難しいほどの痛みがあるという場合は、迷わず整形外科を受診し治療を受けてください。 また、症状が悪化してしまうと先ほど「変形性膝関節症の症状」のところでご紹介したように、安静にしているときにも痛みが生じるようになってしまうので、時間に余裕がある方は、痛みがそれほど強くない状態であっても受診し、診察を受けておくと安心です。 まとめ・変形性膝関節症のステージ(初期、中期、末期)毎の症状について 変形性膝関節症は、年齢を重ねる程発症しやすくなるといわれ、50歳過ぎの方、特に女性に多い膝関節に痛みを伴う病気です。若い方でも、スポーツを行っていた方や、急に激しい運動をすることによって発症することもあります。膝に痛みや違和感を感じたら、我慢せず早めに整形外科を受診しましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院/ ▼こちらも併せてご参照ください
2019.05.08 -
- 糖尿病
糖尿病の初期症状を改善する!早期発見・治療が重要な理由 高血糖が慢性的に続くことで、重篤な合併症を誘発するリスクをはらむ糖尿病。生活習慣が発症に関係するとされる2型糖尿病においては、その疑いがある人は日本の成人の6人に1人ともいわれています。 糖尿病の原因や初期症状を理解し、早い段階での改善・予防を目指しましょう。 糖尿病の初期症状 糖尿病は「サイレント・キラー」とも呼ばれます。その理由は、自覚症状に乏しいままに病気が進行してしまうからです。早期発見のために、糖尿病の初期症状である以下4点を把握しておきましょう。 ● 喉が乾きやすい ● 手足がしびれやすい ● 頻尿気味になりやすい ● 目がかすみやすい こちらも併せてご参照ください 喉が乾きやすい いくら飲み物を口にしても喉が渇く。それは糖尿病のサインかもしれません。 糖尿病の症状である高血糖の状態が続くと、身体が脱水状態となり、喉の渇きが生じます。これは、高くなった浸透圧により細胞から水分が出て行ってしまい、尿で排泄されるためです。 また、高血糖状態のドロドロの血液に対して、脳が「脱水状態」と勘違いすることも喉が渇く一因となります。 喉の渇きを、ジュースや炭酸飲料といった甘い飲み物で解決しようとすれば、さらに血糖値は高まってしまいます。 手足がしびれやすい 「なんだか手足がしびれる、痛みを感じる」。それは、糖尿病の代表的な合併症のひとつである神経障害の症状が疑われます。 初期段階であれば、しびれや痛みも我慢できる程度なので、気に留めない方も多いかもしれません。 しかし高血糖状態が続けば、神経細胞へのダメージは増大します。病状が進むにつれ痛みは大きくなり、激痛をともなうこともあります。 さらに進行し、無感覚となった場合には、すでに神経の壊死が起きていることも考えられます。 手足のしびれは早い段階での自覚症状として気づきやすいため、注意しておきましょう。 神経障害のそのほかの症状には、味覚の鈍化、異常な発汗、繰り返される便秘や下痢、勃起障害、立ちくらみ、尿の出が悪いなどがあります。 頻尿気味になりやすい トイレが近くなることは年齢に起因するものではなく、糖尿病の症状の可能性があります。上で紹介したとおり、喉の渇きは多飲へとつながります。 水分を多く摂取していれば、当然尿意をもよおす頻度も増えてくるのです。トイレが近いという方は、喉が渇きやすくなっていないかもチェックしてください。 また、糖尿病によって末梢神経がダメージを受けることで、排尿コントロールに影響が出て、頻尿につながることも考えられます。 目がかすみやすい 糖尿病の合併症のひとつに、目の病気である「糖尿病網膜症」があります。糖尿病網膜症は失明原因の上位にランクインしており、その症状としてかすみ目が生じます。 糖尿病網膜症の初期段階は「単純糖尿病網膜症」と呼ばれ、自覚症状がない場合も多いです。 ただし、目に見えた症状は出ていなくても、毛細血管瘤や硬性白斑などの異常はすでに発生しています。 単純糖尿病網膜症が進み「前増殖糖尿病網膜症」と呼ばれる段階になると、かすみ目が現れます。 かすみ目を感じるようになると、すでに糖尿病網膜症の進行が進んでいる可能性があるため、すでに糖尿病の方、あるいはその疑いのある方は、早めに医療機関を受診してください。 糖尿病の原因 糖尿病ではない方であれば、血糖値はおよそ一定範囲内におさまっています。 これはインスリンが正常に働くことで、細胞が糖をスムーズに取り入れることができるためです。 しかし、インスリンに何らかの問題が発生すると、血液中に糖が溢れ出してきます。これが糖尿病の血糖値上昇メカニズムです。 インスリンに問題が生じる具体的な原因として、以下のふたつが挙げられます。 ● インスリンの分泌障害 ● インスリン抵抗性 インスリンの分泌障害 インスリンの分泌障害とは、インスリンが十分に分泌されない状態を指します。 いわば需要に対して供給が足りていない状態となり、細胞に糖がうまく取り込まれなくなった結果、血糖値が上がってしまいます。インスリンの分泌量が少ないのみならず、分泌が遅れてしまうケースもインスリンの分泌障害のひとつです。 インスリンの分泌障害の原因には、すい臓の機能低下が考えられます。このような状態が続くと、すい臓へのダメージが蓄積し、インスリンの分泌がさらに悪くなるという悪循環、高血糖状態が慢性的に続くことにもつながりかねません。 インスリン抵抗性 インスリン抵抗性とは、インスリンの効果がうまく発揮されない状態を指します。仮にインスリンの分泌量が十分でも、その効果がうまく発揮できないため、高血糖へとつながってしまうのです。 インスリン抵抗性が現れる原因のひとつが肥満です。 脂肪細胞からは「アディポカイン」と呼ばれるホルモンが分泌されますが、これにはインスリンの効きを悪くする働きがあります。インスリン抵抗性の状態が続くと、すい臓は高血糖状態に対しインスリンの分泌量を増やします。 その結果、すい臓は疲弊しインスリンの分泌が悪くなることで、慢性的な高血糖状態となるおそれが出てきます。 糖尿病の予防治療 糖尿病の発症には、生活習慣が大きく関係しています。生活習慣を適切に改善することができれば、糖尿病の予防にもつながるのです。 糖尿病の予防方法としては、以下の4点が挙げられます。 ● 食事療法で予防する ● 運動療法で予防する ● ストレスを適度に発散する ● 飲酒の量に気をつける 食事療法で予防する 糖尿病の予防では、食べ過ぎないことが大切です。これは「必要以上のカロリー摂取をしないこと=1日の適切なエネルギー量を守ること」を意味します。 1日の適正なエネルギー量、および標準体重の求めかたは、以下の計算となります。 ●標準体重の計算 標準体重(kg) = 身長(m) × 身長(m) × 22 ●1日の目安エネルギー量の計算 エネルギー摂取量(kcal)= 身体活動量 (*) × 標準体重 (* 身体活動量の目安) ・軽度(デスクワークなどの職種)・・・25~30kcal/標準体重(kg) ・普通(立ち仕事などの職業)・・・・・30~35kcal/標準体重(kg) ・重度(力仕事が多い職業など)・・・・35~ kcal/標準体重(kg) なお1日の適切なエネルギー量を守ることに加え、1日3食規則正しく食べることも血糖値コントロールには欠かせません。 また、食べる順番を野菜から(ベジタブルファースト)とすることで、血糖値の急激な上昇を防ぐことが期待できます。また、間食は絶対に禁止されるわけではないものの、 できる限り控えましょう。 運動療法で予防する 運動は糖の消費に役立つため、食事療法とならんで有効な糖尿病の予防方法です。継続的な運動は、肥満の解消・防止にも寄与するため、その観点からも糖尿病の予防につながります。 具体的な運動方法として、以下のような有酸素運動が効果的です。 ● ウォーキング ● ストレッチ運動 ● 軽めのジョギング ● サイクリング 有酸素運動に加えて筋力トレーニングも並行して行うことで、筋肉量が増え、有酸素運動の効果も向上します。筋力トレーニングには、特別な道具を用意する必要はありません。自宅で、ちょっとした空き時間に行う、つま先立ちやスクワットなども、継続すれば十分な効果が期待されます。 ストレスを適度に発散する 糖尿病患者は病気のためにストレスを感じる機会も増えると考えられますが、ストレスそのものが糖尿病発症の要因になると指摘されています。 血糖値を上昇させる作用のあるホルモンとして「コルチゾール」「ノルアドレナリン」「アドレナリン」などがありますが、これらのホルモンはストレスを感じることにより分泌量が増えてしまうのです。ストレスの発散は、糖尿病の治療や予防に大切です。 ストレス発散には良質で十分な睡眠が不可欠ですが、ほかにも以下のような手段が挙げられます。 ● 一人の時間を見つける ● 友人との会話 ● 専門家や医師に相談する ● 定期的に運動を行う 飲酒の量に気をつける 糖尿病予防において、アルコールは禁止されるものではありません。適度な飲酒であれば糖尿病の発症を抑制するともいわれており、あくまでも適量を越えないことが重要です。 過度の飲酒は体内の各器官にダメージを与え、さまざまな健康上の問題の引き金となりかねません。 アルコール分解の際には、肝臓が糖を放出することで血糖値が上昇します。慢性的にこのような状態が続けば、糖尿病の悪化は免れません。 また、アルコールを摂取すれば脂っこいものが食べたくなるもので、さらにお酒そのものも意外に高カロリーでもあります。1日の適切な飲酒量として、以下の目安を守るようにしましょう。 ● ビール(5%)→中ビン1本(500ml) ● 日本酒(12~14%)→1合 ● ワイン(11~14%) →グラス1.5杯 ● 焼酎(20~25%) → 0.6合 ● ウイスキー(40~43%) → 50ml まとめ 糖尿病は症状が進行することにより、神経障害などの合併症を誘発するケースも少なくありません。糖尿病の合併症を防ぐためには、早期発見と初期段階からの治療が大切です。 初期症状を感じたら、なるべく早く医療機関を受診し、生活習慣の改善に取り組みましょう。 こちらも併せてご参照ください【糖尿病による腎臓の病気|糖尿病性腎症におすすめの食事(レシピ付き)】
2019.05.01 -
- 糖尿病
糖尿病、初期症状の特徴とセルフチェックで早めにできる予防対策 糖尿病は平成28年「国民健康・栄養調査」で、有病者・予備軍をあわせて、約1,000万人と発表しています。その患者数から人々の関心も高く、糖尿病に関する情報はインターネット上に溢れているので、どの情報を参考にすべきか悩んでいませんか? そこで、短時間で糖尿病の全体像を把握できるように、糖尿病の初期症状や糖尿病を発症する原因、さらに予防につながるセルフチェックの方法をまとめました。 糖尿病の初期症状の特徴 糖尿病の恐ろしさは、進行すると合併症を引き起こす病気であるにもかかわらず、初期の段階では自覚症状が乏しいことです。ゆるやかに症状が出はじめ、気づいたときには、かなり進行している場合が多いです。 したがって、自覚症状がさほどなくても小さな異変を体に感じたら、一度検査を受けたほうがよいでしょう。 糖尿病の初期に現れる異変には次のようなものがあります。 ・頻尿気味になる ・手足がしびれる ・目がかすむ ・喉が渇きやすくなる 初期症状のうちに糖尿病を発見し、食事療法と運動療法を徹底して早期治療すると健康な人と同じ状態を維持することが期待できます。 では、初期症状について詳しくみていきましょう。 頻尿気味になる 糖尿病の初期症状のひとつが頻尿です。頻尿が起きる原因は3つあります。 1つめの理由は高血糖になると喉が渇くので水分を多く摂るようになり、尿の頻度が増えます 2つめに糖尿病は神経を障害することがあるので、排尿をコントロールする神経に障害が起こった場合です。これを神経因性膀胱といい、夜間の頻尿が特徴です。 3つめは糖尿病は腎臓の機能を低下させるので腎臓に不具合が起こると頻尿が起きることがあります。 手足がしびれる 手足のしびれも糖尿病の初期症状のひとつです。糖尿病による神経への障害がしびれを引き起こしていると考えられています。糖尿病による神経の障害では、手足のしびれ以外に次のような症状も起きます。 ・足の裏の違和感 ・ケガや痛みに鈍感になる ・立ちくらみ 目がかすむ 糖尿病を発症すると目のかすみも生じます。そのほか、視力が落ちてメガネなどで矯正しにくくなることもあります。糖尿病は毛細血管にダメージを与えます。目には毛細血管が多くあるので、視力に支障が生じるのです。 喉が渇きやすくなる 糖尿病患者さんが、喉が渇きやすくなるのは、高血糖によって浸透圧が高くなり全身の細胞から水分が出てしまうからです。浸透圧とは、濃度が異なる2種類の液体を隣り合わせにある場合、同じ濃度になろうとする現象です。濃度が高い液体は薄くなろうとし、濃度が低い液体は濃くなろうとします。 糖が多い血液は濃度が高い状態であり、細胞内の水分は濃度が低い状態です。したがって血液は細胞内から水分を吸収しようとするので細胞内の水分が減少し喉が渇きやすくなります。 糖尿病の原因は日常生活にある 糖尿病には1型と2型があるのですが、2型糖尿病は生活習慣の乱れから引き起こります。 次の生活の悪習慣が糖尿病の原因になると考えられています。 ・過食や食生活の乱れ ・運動不足 ・睡眠不足 ・ストレス ・肥満 早めの予防対策で糖尿病を防ぐ 「過食や食生活の乱れ」「運動不足」「睡眠不足」「ストレス」「肥満」を解消するには、生活習慣の見直しが必要です。 つぎに生活のなかで糖尿病を予防するためのポイントを紹介します。 食事で予防する 日々の食事を気をつけることで糖尿病になりにくい体をつくることができます。 炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく摂ることが大切です。また現代人はビタミンとミネラルも不足しがちです。理想は食事で摂ることですが、それができない方はサプリメントを利用しましょう。すでに糖尿病治療を始めている患者の方は、主治医に相談してから服用をしてください。 下記のように、食材の栄養素を理解して、食事のメニューを決めることが大切です。 <栄養素ごとの代表的な食べ物> ・炭水化物:ごはん、パン、麺など ・タンパク質:肉、魚、大豆など ・脂質:植物油、バター、マヨネーズなど ・ビタミン・ミネラル:野菜、キノコ、海藻、卵、レバー、果物など 「炭水化物は糖尿病の原因になるのではないか」と心配する人がいるかもしれません。炭水化物は血糖を上昇させますが、体に必要なエネルギー源です。しかし炭水化物の摂りすぎは糖尿病のリスクを高めることも事実です。 したがって炭水化物は特に分量に注意する必要がありますが、まったく摂らないことはおすすめしません。 必要以上にカロリーを摂らないようにすることも大切です。1日に必要な摂取カロリーは次のように算出します。 【1日に必要な摂取カロリー=標準体重×身体活動量】 ・標準体重=身長(m)×身長(m)×22 【身体活動量】 ・軽い労作(デスクワークが多い人)・・・25~30kcal/kg ・普通の労作(立ち仕事が多い人)・・・・30~35 kcal/kg ・重い労作(力仕事が多い人)・・・・・・35~kcal/kg 例えば、身長160センチの普通の労作の人の1日に必要な摂取カロリーは1,689.6~1,971.2kcal/日となります。計算式は以下のとおりです。 ・標準体重=1.6×1.6×22=56.32 ・1日に必要な摂取カロリー=56.32×30~35=1,689.6~1,971.2 運動で予防する 継続的な運動を心がけることで、運動不足による糖尿病の発症を食い止めることができます。また糖尿病を発症した後も、運動は重要です。 運動するときは以下の点に注意してください。 ・簡単な運動から始める ・少しずつ運動量を増やす ・継続してできる運動を行う ・体調に気をつけて無理はしない 多くの糖尿病専門医は、いつでも1人でも簡単に行え、糖尿病予防に効果があるウォーキングをおすすめしています。ぜひ試してみてください。 睡眠時間を十分にとる 睡眠不足が続くと空腹時血糖値が上昇しやすくなることがわかっています。この現象も糖尿病の発症リスクを高めます。理想の睡眠時間は7~8時間です。 睡眠時間が不足するとインスリンの分泌能力が低下するので、それが糖尿病を誘発します。また睡眠不足は肥満の原因になることがあります。そして肥満は糖尿病の危険因子のひとつです。 睡眠不足が糖尿病のリスクを高めるには次の2つの理由があるわけです。 ・睡眠不足→インスリン分泌能力の低下→糖尿病 ・睡眠不足→肥満→糖尿病 ストレスをためない ストレスも糖尿病リスクを高めることがわかっていますが、現代人が日々の生活から全くストレスを感じない生活を送るのは難しいと思います。そこで発想を変えて、溜まったストレスを解消する努力をしてみてはいかがでしょうか。 ストレス解消法には例えば次のような方法があります。 ・ポジティブに考える ・友人と会って話をする ・夢中になれる趣味を探す ・体を動かす カナダの研究で、仕事のストレスが多い女性は、そうでない女性に比べて糖尿病を発症するリスクが2倍になることが分かりました。 これは、ストレスを感じると交感神経が活発になり、血糖値を上昇させるグルカゴンやアドレナリン、甲状腺ホルモンなどに作用するからと考えられています。 飲酒の回数を減らす アルコールは、適度な量であれば糖尿病の発症リスクを抑制することもあります。 ところが飲酒量が増えると今度は糖尿病リスクを高めてしまいます。お酒は高カロリーのため、過度の飲酒は肥満の原因になります。肥満も糖尿病のリスクの大きな要因です。また、アルコールそのものが血糖値に悪影響を及ぼし、糖尿病につながることがあります。 飲酒の回数を減らすか、もしくはやめることで糖尿病を防ぐことができます。 まとめ・糖尿病、初期症状の特徴とセルフチェックで早めにできる予防対策 糖尿病の初期症状から原因、予防法をみてきました。 生活習慣と糖尿病が深く関わっていることには特に注意してください。糖尿病の原因になる「悪い生活習慣」は日々の積み重ねです。1日だけ改善しても、大きな予防効果は期待できません。 継続できる方法を探し、生活習慣を改善することは、糖尿病以外の病気の予防にもつながるので、ぜひチャレンジしてみてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.04.30