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- スポーツ医療
「最近、水泳の練習中や練習後に股関節が痛む・・」と感じていませんか? 水泳は関節への負担が少ない低負荷の運動とされていますが、同じ動作を繰り返し行うことで股関節周辺の筋肉や筋膜に過度の負担がかかることがあります。 とくに、平泳ぎのように股関節を大きく使う泳法では、インピンジメントや関節唇損傷といった症状が起きることもあり、放置すると悪化やパフォーマンスの低下につながる恐れも。 この記事では、水泳によって股関節に痛みが生じる主な原因と、その対処法について詳しく解説します。 水泳によって股関節が痛くなる原因や治療法まで把握して、水泳を無理なく長く楽しむための知識を身につけましょう。 水泳で股関節が痛くなる主な原因 水泳は全身運動として健康に良いスポーツですが、フォームなど何かしらの問題があると、股関節に痛みを引き起こすことがあります。 本章では、水泳によって股関節に痛みが生じる以下の原因について詳しく解説します。 オーバーユースや筋膜の緊張 股関節インピンジメント 股関節唇損傷 これらの症状を早期に発見・対処して、水泳を長く楽しみましょう。 オーバーユースや筋膜の緊張 オーバーユース(使いすぎ)による股関節の痛みは、とくに長時間・高頻度のトレーニングを行う競泳選手に多く見られる症状です。 水泳では股関節を繰り返し動かすため、周辺の筋肉や筋膜に負担がかかり緊張状態になりやすく、これが長期間続くと股関節周辺に痛みを引き起こすことがあります。 このような症状は、適切な筋膜リリースやストレッチによって改善できる可能性があります。 また、痛みを予防するためにも水泳前後のウォームアップやクールダウンを行い、あわせてトレーニング量の調整にも意識して取り組みましょう。 股関節インピンジメント 股関節インピンジメントは、大腿骨頭と臼蓋(股関節の窪み)の間で骨同士が衝突することで、股関節の可動域が制限される状態を指します。 水泳、とくに平泳ぎのキック動作では股関節の屈曲・外旋・内転といった複雑な動きが繰り返されるため、股関節インピンジメントを引き起こす要因となることがあります。 股関節インピンジメントになると、膝を抱え込むように股関節を内側へ曲げる動作や、仰向けであぐらを組むようなときに痛みを感じることが多いです。 この症状は通常のX線写真では見つけにくいため、CTやMRI検査、関節鏡検査が行われます。 股関節インピンジメントの治療では、運動を控えることが基本です。 また薬物療法や関節内注射でも改善する可能性がありますが、重症の場合は手術が必要なこともあります。 股関節唇損傷 股関節唇損傷は、大腿骨頭と臼蓋(股関節の窪み)の間にある股関節の安定性と滑らかな動きを支える関節唇が傷ついた状態です。 水泳における強い屈曲・回旋動作が、この関節唇に負荷をかけ、損傷を引き起こすことがあります。 主な症状は股関節や足の付け根の痛みで、股関節を曲げると痛みが強くなります。 放置すると変形性股関節症に進行する可能性が高くなる場合もあるため、早期の治療が重要です。 初期段階では安静や消炎鎮痛剤、理学療法が中心となりますが、症状が続く場合は手術も検討されることもあります。 水泳の中でも平泳ぎは股関節に痛みが出やすい 水泳の代表的な泳法の中でも、とくに平泳ぎは股関節に負担がかかりやすいとされています。 平泳ぎのキック動作は「蛙足」とも呼ばれ、以下のように複合的な動きを繰り返し行います。 屈曲:足を引き寄せるときに股関節を前方に曲げる 外旋:膝を外に開く動作 内転:蹴り出すときに足を内側に寄せる動き この一連の動きの繰り返しによって、股関節唇損傷やインピンジメントを引き起こす一因になる可能性があります。 しかし、適切な対策を取ることで、平泳ぎによる股関節への負担を軽減することが可能です。 まず、正しいフォームを身につけることが重要で、過度に膝を開きすぎない、蹴り出しの際に足首をしっかり曲げるなどの点に注意しましょう。 また、水泳前後のストレッチを丁寧に行い股関節周囲の柔軟性を高めるとともに、筋力強化トレーニングを取り入れることで関節の安定性を向上させ、負担を分散することができます。 これらの対策を日常的に取り入れて、股関節を痛めないように予防しましょう。 股関節の痛みに対する治療方法 股関節の痛みに対する治療方法としては、主に次の2つがあります。 保存療法 手術療法 症状の程度や原因によって、適切な治療法が選択されます。 保存療法 水泳による股関節の痛みに対しては、手術を行わずに症状の改善を目指す「保存療法」が選択されることが一般的です。 保存療法では、まず活動の制限を行います。 痛みを引き起こす動作、とくに平泳ぎなどの股関節に負担のかかる泳法を一時的に控えることで、炎症を抑え組織の回復を促します。 薬物療法も効果的で、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や外用剤を使用して、痛みや炎症を抑えます。 症状が強い場合には、ステロイド剤や麻酔薬の関節内注射も治療の選択肢です。 また、理学療法も治療において重要な位置を占めており、専門のセラピストによる股関節周囲の筋力強化やストレッチング、筋膜リリースなどが行われます。 理学療法により、股関節の安定性が高まり、痛みの原因となる動きの改善が期待できます。 ご自身による日常生活での自己管理も大切で、適切なウォームアップやクールダウン、正しいフォームの習得、そして十分な休息を取ることで、症状の再発を防ぐことができます。 手術療法 保存療法で症状が改善しない場合には、手術療法が検討されます。 股関節の問題に対する代表的な手術方法としては、股関節鏡手術(内視鏡手術)があります。 股関節鏡手術(内視鏡手術)は小さな切開から内視鏡を挿入して行う低侵襲な手術です。損傷した関節唇の修復や、インピンジメントを引き起こす骨の突出部分を削る処置などが行われます。 股関節唇損傷の場合は、股関節鏡視下股関節唇形成術という手術が行われます。可能な限り本来の組織を温存することを目指して、傷ついた股関節唇を縫い合わせる手術です。 また、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)に対しては、大腿骨頭の出っ張り(カム変形)を削る処置も組み合わせて行われます。これにより股関節唇への負担を軽減し、変形性股関節症への進行を防ぐことができます。 股関節鏡手術は入院期間も短く、術後のリハビリテーションを経て多くの場合、スポーツ活動への復帰が可能です。ただし、完全な回復には数か月を要することがあります。 より重度の変形性股関節症に進行している場合には、人工股関節置換術などのより大きな手術が必要になることもあります。 【まとめ】水泳時に股関節が痛む場合は放置せず、医療機関へ受診を 水泳は全身運動として健康に良いスポーツですが、適切なフォームや対策なしでは股関節に痛みを引き起こすことがあります。 股関節の痛みを防ぐには、フォームの見直しや運動前のウォームアップ、休息を設けるなどの対策が必要です。 症状によっては、運動の制限や薬物療法で改善できますが、重症の場合は手術が必要になるケースもあります。 手術を避けたい、入院せずなるべく短期間での治療をしたいとお考えの方は、再生医療も治療の選択肢としてご検討ください。 当院「リペアセルクリニック」では、股関節の痛みに対して2つの再生医療「幹細胞治療」と「PRP療法」を行っています。 どちらも患者さま自身の幹細胞・血液を用いるため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 また、手術・入院を伴わないため、早期のスポーツ復帰も目指せます。 「幹細胞治療」と「PRP療法」について詳しく知りたい方は、当院へお気軽にご相談ください。
2019.09.02 -
- 肩
水泳をやっている人の中で「水泳中に肩が痛い」「腕が上がりづらい」という場合は「水泳肩」の可能性があります。 ただの筋肉痛や疲労だと判断して練習を継続すると大きなケガにつながる可能性があるので注意が必要です。 本記事では「水泳肩の主な症状や原因」について詳しく解説します。 水泳肩に気付かないまま放置してしまうと選手生命に関わるケガや病気になるリスクが高まります。 治療方法についても解説しているので「水泳中の肩の痛み」や「腕が上がりづらい」症状がある方は、ぜひ最後までご覧ください。 水泳肩とは?主な症状や原因 水泳肩とは、クロールやバタフライなど肩を大きく動かす泳法を繰り返したことによって、肩関節や肩周辺の筋肉に炎症や断裂が生じるスポーツ障害のことです。 水泳肩の主な症状 水泳肩になる主な原因 以下では、水泳肩の主な症状や原因について詳しく解説します。 水泳肩の主な症状 水泳肩の主な症状は、以下の通りです。 水泳時に肩関節に違和感がある 肩関節や肩周辺の筋肉が痛い 腕が上がりづらい 初期段階では、水泳や腕を上げる際に肩関節に違和感を覚えることが多いです。 症状が進行すると肩関節や肩周辺の筋肉に痛みが生じ、腕が上がりづらいなど可動域が制限されるようになります。 痛みが出てからも無理にトレーニングを継続していると、肩腱板が断裂する危険があるため注意が必要です。 水泳肩になる主な原因 水泳肩になる主な原因は、過度な練習によって継続的に肩関節に負荷がかかっていることです。 肩関節を構成している肩腱板へのダメージが蓄積されて血行が悪くなり、炎症を起こします。 特にクロールやバタフライは肩を大きく動かす泳法は、肩関節の可動域をフル活用するため、水泳肩になりやすいです。 水泳肩に気付かないまま悪化している可能性 水泳肩だと気付かずに肩の違和感や痛みを我慢して練習することで、知らぬ間に症状が悪化している可能性があります。 肩関節の負担が大きいクロールやバタフライなどの練習はもちろん、日常生活の動作でも肩への負担が蓄積されていきます。 ただの筋肉痛だと思って治療をしないでいると症状は悪化し、肩腱板が断裂する可能性があるため注意が必要です。 選手生命を守るためにも肩の違和感や痛みがある場合は、早めに医師へ相談することをおすすめします。 https://www.youtube.com/watch?v=5VnPWSGHwVQ&t=159s 水泳肩の検査 水泳肩の診断には、主に「身体診察」と「画像検査」が適応されます。水泳肩では、症状が進むと肩関節周辺に左右で差が生じるなど、外見的な特徴が現れることがあるためです。 そのことから、身体診察では、肩関節に生じるサインを確認します。 また、水泳肩は画像検査においては、異常が見つからないこともありますが、レントゲン検査などで肩関節やその周辺に異常がないかどうかを確認します。 MRI検査では、肩関節の内部に生じた病変や腱板の断裂などを確認することも可能です。 水泳肩の治療方法 軽度〜中等度の水泳肩の場合「保存療法」での治療が多く、肩腱板断裂まで進行するなどの重度なものは「手術療法」が選択することが多いです。 保存療法 手術療法 それぞれの治療方法について詳しく解説します。 保存療法 競泳選手の水泳肩は、特に肩関節を動かしたときに痛みが出やすく、水泳する動作にも少なからず影響を及ぼしますが、軽度の水泳肩であれば「保存療法」で症状が回復することがあります。 保存療法の場合、まずは肩関節の安静を確保し、症状の進行を予防しますが、既にある程度、症状が進んでいる場合は肩関節や、その周辺に炎症を起こしている可能性があります。 その場合は、消炎鎮痛剤の内服や、湿布薬の使用で炎症に対処します。 また、生じている炎症が強く、痛みが強く出ている場合には、ステロイド剤の関節内注射を用いて炎症を抑える治療が選択されます。 手術療法 水泳肩の症状が進行すると肩腱板が断裂する可能性があり、手術療法による治療の検討が必要です。 肩腱板が断裂すると肩を動かす時の痛みだけでなく、肩に力が入らなくなって腕が上がらなくなる可能性もあります。 そのため、断裂した肩腱板をつなぎ合わせる手術をし、術後のリハビリを経て回復を目指します。 手術は、内視鏡を用いた傷や痛みが少ない関節鏡視下手術が主流です。 水泳選手の肩の故障は再生医療で治療できる 水泳肩の従来の治療法は、保存療法と手術療法が中心となっていましたが、現在では「再生医療」という先端医療が実用化されています。 再生医療では、患者さんの幹細胞を培養して増やした後、患部に注射することで肩関節に生じている痛みの症状を軽減します。 また、水泳肩の症状が悪化し、肩腱板が断裂している場合も再生医療での幹細胞治療で肩腱板が再生されることもわかっています。 https://www.youtube.com/watch?v=bKupVfsXpHM 先端医療である再生医療は手術をしないため、術後の後遺症や関節拘縮のリスクが少ない治療方法です。 「選手生命を守りたい」「肩を早期に治して復帰したい」という人は、ぜひ再生医療による治療を検討してみましょう。 【まとめ】水泳肩を放置すると症状が悪化して肩腱板断裂のリスクがある 水泳肩は、競泳選手や水泳選手が肩を酷使する泳法を繰り返すことで、肩に炎症や損傷が生じる症状です。 放置すると選手生命にも影響を及ぼす「肩腱板断裂」の可能性があるため、適切な診断と早期治療が求められます。 従来であれば、保存療法や手術が一般的な治療方法でしたが、近年では再生医療が新しい治療法として注目されているので、早期復帰も目指せます。 水泳肩を発症した場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
2019.09.02 -
- ひざ関節
変形性膝関節症の痛みを和らげるリハビリとして、膝に負担の少ない「水泳」が推奨されています。 しかし、泳ぎ方によってはかえって膝の痛みを悪化させる可能性もあります。 本記事では、変形性膝関節症のリハビリとしての水泳について、避けるべき泳法と推奨される泳法について詳しく解説します。 膝の痛みと付き合いながら効果的な運動法を探している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、変形性膝関節症の痛みにお悩みの方は、先端医療である再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性膝関節症に対する再生医療の治療法や症例を配信しています。 「変形性膝関節症を早く治したい」「リハビリの効果があまり見られない」という方は、ぜひご覧ください。 変形性膝関節症は水泳で平泳ぎできる? 変形性膝関節症のリハビリとして水泳は有効ですが「平泳ぎ」はキック動作が膝に大きな負担をかかるため、基本的には推奨されません。 平泳ぎが推奨されない理由 キックの際に膝を大きくひねる動作が伴う 膝の内側の靱帯や半月板にストレスがかかる 関節の炎症や痛みを引き起こしやすい 深く膝を曲げて力強く蹴り出す「かえる足」自体が膝の負荷が大きい 上記のように平泳ぎによる水泳は、膝への負担が大きいため、変形性膝関節症と診断された方がリハビリで水泳を行う場合は、平泳ぎは避けた方が良いです。 また、泳法によっては、膝だけでなく股関節への負担も大きく、股関節を痛める水泳選手も少なくありません。 以下の記事では、水泳で股関節が痛くなる原因や治療法を解説しているので、合わせてご覧ください。 変形性膝関節症の水泳で膝に負担をかけない泳法 本章では、変形性膝関節症の方が膝に負担をかけない泳法として、以下の2つをご紹介します。 背泳ぎ 水中ウォーキング それぞれのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。 背泳ぎ 背泳ぎは、膝への負担が少ない泳法であり、変形性膝関節症のリハビリとしても効果的に取り組めます。 項目 詳細 膝に優しい理由 平泳ぎのような激しい”ひねり”の動作がない。 キック時の膝の曲げ伸ばしの角度が小さく、関節へのねじれストレスが生じにくい 泳ぐ際のポイント 無理のないリラックスしたフォームで、ゆっくりと泳ぐことを心がける 膝を必要以上に曲げすぎず、股関節から脚全体を使って、しなやかに水を捉えるイメージでバタ足をする 背泳ぎはリラックスしてゆったりとした気持ちで泳げるため、膝への負担軽減と合わせて、特に中高年の方のリハビリにも取り組みやすい泳法といえます。 水中ウォーキング 泳ぐのが苦手な方や膝の痛みがあり泳ぐのがまだ不安という方は、プールの中を歩く「水中ウォーキング」がおすすめです。 水中ウォーキングのメリットは、以下の通りです。 メリット 詳細 膝への負担が軽い 水の浮力によって、膝にかかる体重の負荷が軽減される。 筋力の維持・向上 水の抵抗を受けながら脚を動かすため、陸上を歩くよりも効率的に太ももやお尻の筋肉が鍛えられる。 関節の柔軟性アップ 水中でゆっくりと体を動かすこと自体が、硬くなりがちな膝関節の可動域を維持し、関節が固まってしまうのを防ぐのに役立つ。 痛みの緩和効果 水の適度な温度や水圧・浮力には、関節の炎症を和らげ、痛みを軽くする効果が期待できる。 運動による血行促進も痛みの軽減につながる。 無理に長時間歩く必要はなく、最初は20分~30分程度を週に数回から継続してみましょう。 変形性膝関節症のリハビリに水泳が推奨されている理由 水泳が変形性膝関節症のリハビリに適しているのか、その理由を以下のポイントから解説していきます。 浮力によって膝関節への負担が少ない 水の抵抗による全身の筋力向上が期待できる 膝関節の柔軟性向上が期待できる 変形性膝関節症のリハビリとして推奨されている水泳ですが、陸上の運動とは何が違うのかわからない方も多いでしょう。 理由を知ることで、リハビリへの取り組み方も変わるかもしれません。 浮力によって膝関節への負担が少ない 水泳が変形性膝関節症のリハビリに推奨される大きな理由は、水中では「浮力」の働きによって体重が軽く感じられ、膝関節にかかる負荷や地面からの衝撃が減少するためです。 例えば、水深が胸の高さほどあるプールの中では、膝にかかる体重の負荷は軽くなります。 浮力のおかげで、膝関節への負担や衝撃が抑えられ、膝に痛みがある方でも痛みを悪化させる心配をせずに運動を続けることが可能です。 水の抵抗による全身の筋力向上が期待できる 水泳は、水の抵抗を全身で感じながら体を動かすため、膝に負担をかけることなく全身の筋力を効率的に鍛えることが可能です。 水の抵抗による筋力向上の効果 全方向からの抵抗で効率的に全身の筋肉を強化 膝を支える太ももやお尻の筋肉を鍛え、関節を安定させる 腹筋や背筋など体幹の筋力もバランスよく向上 水の抵抗は、動きの速さに応じて変化するため、体力やその日のコンディションに合わせて、無理なく運動を継続できます。 膝関節の柔軟性向上が期待できる 水中での運動は、水の浮力によって筋肉の緊張が自然と和らぎます。 また水圧や水温によって血行も促進されるため、硬くなりがちな膝関節の柔軟性を高め、動きをよりスムーズにする効果が期待できます。 水中では陸上よりも痛みを感じにくく、関節を動かしやすいという特性があるのが特徴です。 特にリハビリの初期段階で行う、関節の動きを良くするための可動域訓練にも適しています。 変形性膝関節症の水泳に関するよくある質問 本章では、変形性膝関節症の水泳に関するよくある質問に回答していきます。 平泳は膝に悪いですか? 水泳膝とは? 正しい知識を身につけて、安心して水中でのリハビリに取り組みましょう。 平泳ぎは膝に悪いですか? 平泳ぎによる動作は膝への大きな負担になるため「膝に悪い」です。 「かえる足」と呼ばれる平泳ぎで行われるキックは、膝を深く曲げた状態から、足先を外側に向けて、内側に絞り込むようにして水を強く蹴ります。 一連の動作の中で、膝関節には「ひねり」の力が強く加わります。 ひねりのストレスは、膝の内側にある靱帯や、クッションの役割を果たしている半月板に大きな負担がかかるのです。 水泳膝とは? 水泳膝とは、主に平泳ぎのキック動作を繰り返し行うことによって起こる、膝の内側に痛みや腫れが生じるスポーツ障害です。 平泳ぎでは、両脚で水を挟むようにして強く蹴り出す動作を繰り返す動きが特徴です。 このときに膝の内側には、外側に開こうとする力と、内側に絞り込もうとする力が同時にかかり、大きなストレスが集中します。 何度も繰り返すことで、膝の内側にある靱帯やその周りの組織が損傷を受け、炎症を起こしてしまうのです。 変形性膝関節症を早く治したい方は再生医療を検討しよう 水中での運動は浮力によって膝への負担が少なく、水の抵抗で効率的に筋力を鍛えられ、関節の柔軟性も向上する有効なリハビリです。 しかし、「平泳ぎ」は膝をひねるキック動作が関節に大きな負担をかけるため、症状を悪化させる可能性があり推奨されません。 「背泳ぎ」や「水中ウォーキング」といった膝に優しい方法を選ぶことが重要です。 また、変形性膝関節症のリハビリに疲れてしまった方や、運動をしてもなかなか膝の痛みが改善しないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。 水泳などのリハビリは、痛みの管理や機能維持にとても大切ですが、すり減ってしまった軟骨を元に戻すものではありません。 再生医療は、患者様ご自身の血液や脂肪から採取した成分を活用し、損傷した組織の修復を促し、炎症を抑えることで痛みの根本的な改善を目指す治療法です。 手術や入院をせずに治療が可能なため、早期回復や社会復帰を目指したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックはご相談ください。
2019.09.02 -
- ひざ関節
反張膝(はんちょうひざ)は、立っているときに膝関節が正常な範囲を超えて後ろに反り返る状態を指します。 靭帯や関節の緩い女性に多く見られ、放置すると膝への負担が蓄積し、関節の痛みや歩行障害、姿勢の崩れなどを引き起こすリスクもあります。 しかし「反張膝って治せるの?」「治療法はある?」「手術が必要なの?」と不安・疑問を抱えている方も多いでしょう。 本記事では、反張膝の原因・なりやすい人の特徴や主な治療法について詳しく解説します。 また従来の治療では装具やリハビリ、手術などが行われてきましたが、最近では再生医療によるアプローチが注目されています。 体に負担をかけずに膝の構造そのものを修復・再生する新しい選択肢です。 反張膝の治し方や再生医療の具体的な内容を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。 反張膝とは 反張膝とは、足を横から見たときに後ろに弓のように曲がってしまっている膝変形のことです。 反張膝の原因は、生まれつきや大腿骨に外傷を受けて変形したことなどが考えられます。 靭帯や筋の柔軟性が過剰なケースでも生じやすく、膝が反るような力の入れ方を続けると発症しやすいです。 また、脳卒中などの脳疾患で麻痺が残った方も反張膝になる場合があります。 反張膝は膝の関節が過度に伸び切った状態になり、大腿四頭筋や下腿三頭筋に大きな負担がかかると同時に、膝関節や足部の変形につながるおそれがあります。 自分が反張膝なのではないか?と気になる方は、セルフチェックも可能です。自分でできるチェック方法を紹介するので、参考にしてください。 反張膝の原因 反張膝を起こしてしまう原因には以下のようなものが考えられます。 生まれつき・遺伝的な要因 過去の膝の怪我 筋力不足・過度な柔軟性 ここからは反張膝を起こす要因として挙げられる3つの原因について詳しく見ていきましょう。 生まれつき・遺伝的な要因 反張膝は、遺伝的な要因が影響する可能性があり、両親や兄弟など家族の中で同様の膝の疾患や問題を持っている場合は、反張膝になりやすいと言われています。 家族に確認して問題がある場合は、早期の対策を講じることで、予防や治療に役立てられます。 過去の膝の怪我 過去に膝を怪我したことがある方や手術を受けた経験がある方は、反張膝のリスクが高まる傾向があります。 外傷や手術によって関節の構造や可動域が変化し、膝の安定性が損なわれることがあるためです。 また、脳卒中後の片麻痺も反張膝のリスクを高める可能性があります。 麻痺により片側の筋力が極端に低下したり、筋緊張が異常に高まったりすることで、歩行時に膝関節がうまく制御できず、反張膝のような代償動作が現れやすくなります。 このように、膝の既往歴や中枢神経の障害は、反張膝を引き起こす重要なリスク要因です。 もしこれらに該当する場合は、早期からの予防的アプローチや専門的なリハビリテーションが必要になります。 筋力不足・過度な柔軟性 反張膝は、膝関節が通常の可動域を超えて過度に伸展する状態を指します。 膝の安定性が損なわれ、歩行や日常生活に支障をきたしますが、背景には、筋力不足や過度な柔軟性が関与しています。 膝の安定性を保つためには、周囲の筋肉が重要です。 とくに大腿四頭筋やハムストリングスの筋力が不足していると、膝関節をしっかりと支えられなくなり、膝が後方に過度に伸びやすくなります。 大腿四頭筋 ・太ももの前面に位置し、膝を伸ばす力を助ける4つの筋肉の総称です。 ・大腿四頭筋筋力が不足すると、膝の安定性が低下します。 ハムストリングス 太ももの裏側に位置する3つの筋肉の総称で、膝を曲げたり、股関節を後ろに反らすときに働きます。 筋力不足に加えて、過度な柔軟性も反張膝を引き起こすリスクがあり、以下のようなケースでは注意が必要です。 靭帯が緩んでいる(関節弛緩性) 関節が過可動(ハイパーモビリティ)状態になっている とくにストレッチを頻繁に行う人は靭帯が柔らかくなりすぎるため、注意が必要です。 関節が過度に柔らかい場合、膝が通常の範囲を超えて伸びることがあります。 関節の柔軟性維持は重要ですが、過度に柔らかくするのは避けましょう。 反張膝を回避するためには、筋力と柔軟性のバランスが重要です。 反張膝になりやすい人の特徴|生活習慣・癖に注意が必要 反張膝になりやすい人の特徴として、以下のようなものがあります。 重心が後ろに偏りやすい姿勢をしている 骨盤が前方にスライドしている 幼少期に体操やバレエをしていた ヒールの高い靴をよく履く 下半身の筋力が不足している 膝の故障や手術歴がある 反張膝を放置すると、将来的に変形性膝関節症や腰痛につながることもあります。 姿勢改善や筋トレ、靴選びを見直すだけでも予防につながるので、今の体の使い方を一度見直してみましょう。 反張膝の主な治療方法(治し方) この項目では、反張膝を治したい方に向けて治療方法を紹介します。 いずれも専門医の指示に従って適切に行いましょう。 保存療法 保存療法とは病気などの直接原因を取り除くのではなく、症状の改善や緩和を目指す治療を指します。 保存療法にはリハビリも含まれ、いくつかのアプローチがあります。反張膝は単純に筋肉を鍛えるだけで改善されるものではなく、神経回路についての取り組みも重要です。 以下に、反張膝のリハビリに役立ついくつかの方法を示します。 1.神経回路の再構築を目指すリハビリ 膝関節の屈曲と足関節を背屈する練習が重要となります。 足関節の筋緊張の影響を受けやすいので、足関節周りのストレッチも有効です。 歩行中の正しい姿勢や体重移動を回復する目的があります。 2.装具療法の利用 AFO(短下肢装具)は、装具を使用して足関節機能を補助することで、膝の伸展抑制をサポートする方法です。 安定した歩行を促進して反張膝の改善を目指します。 3.筋力増強トレーニング 単に膝周囲の筋肉を強化するだけではなく、足の関節や、股関節を含んだ足全体の筋肉を効果的に鍛えるのが大切です。 前脛骨筋や股関節伸展筋を重点的にトレーニングし、反張膝の改善を見込みます。 4.姿勢と歩行の意識 歩行中、体重の移動や足裏の感覚を意識して行う訓練が効果的と言われています。 歩行訓練では体重移動を正確に行うことを意識し、神経回路に正しい動きを伝えます。 リハビリは個々の症状や状態に応じて調整されるものです。専門医の指導のもとで、個人に適したリハビリ(保存療法)を受けましょう。 外科的療法 外科的療法と呼ばれる反張膝の手術は、症状が重い場合に検討される治療法です。 しかし感染や出血などのリスクが伴う場合があります。 また、麻酔による副作用や、手術後の回復に時間がかかる場合もあるので、手術前には医師との相談が重要です。 さらに手術後には入院期間が「数週間から数カ月」といった長期になる点もデメリットでしょう。 そのため治療方法の選択は、患者様の症状や状態、およびリスクを十分に考慮した上で専門医と相談するのが大切です。 再生医療 反張膝は、筋力の低下や姿勢の乱れが関与することが多く、自覚しにくい症状です。 痛みが慢性化したり、動作に支障が出るようであれば、専門医に相談し、保存療法での改善が難しい場合は再生医療の選択も視野に入れましょう。 再生医療は自身の細胞を活用し、損傷した組織を修復・再生させる先進的な医療です。 リペアセルクリニックでは、自己由来の幹細胞やPRP(多血小板血漿)を用いた治療を提供しています。 幹細胞治療 ・切らない治療で、入院不要 ・軟骨再生が見込めるため、人工関節を回避できる可能性も ・自分の細胞と血液を使用するため、安全性が期待できる PRP療法 ・関節の痛みや炎症に効果が期待できる ・日帰り治療が可能 ・美容医療にも応用される再生技術 手術と言われた方や反張膝を改善したいとお悩みの方は、一度検討してみてください。 再生医療の治療法や症例については、以下当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも確認できますので、ご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 反張膝に関するよくある質問 反張膝に関するよくある質問に対しての回答は、以下の通りです。 水泳選手は反張膝を治したほうが良い? 反張膝になりやすい女性の特徴は? 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は? 反張膝にお悩みの方は参考にご確認ください。 水泳選手は反張膝を治したほうが良い? 結論、反張膝は水泳に対して有利に働くことから、治すべきか否かの判断は難しいところです。 反張膝は膝の可動域を広げるため、水をとらえる範囲が大きくなり、泳ぐスピードが向上します。しかしパフォーマンス向上につながる側面がある一方で、膝の痛みや将来的な障害のリスクもはらんでいます。 反張膝が競技に与える影響や、膝の痛みなど症状の程度、将来の競技レベルなどを総合的に判断し、医師やトレーナーとよく相談して治療の方針を決めるのが重要です。 反張膝になりやすい女性の特徴は? 女性は男性に比べて骨盤が広く、関節がゆるみやすい傾向があります。そのため、膝関節が不安定になりやすく、反張膝になりやすいと言われています。 また、ヒールのある靴を長時間履くこと、猫背の姿勢を続けることも反張膝の原因になります。さらに妊娠や出産で骨盤の歪みや体型の変化が起こり、反張膝が悪化するケースも少なくありません。 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は? 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は、以下の通りです。 【ストレッチ】大腿四頭筋(前もも)をゆるめる ・立位または横向きに寝た状態で、片膝を曲げて足首を持つ ・かかとをお尻に近づけるように引っ張り、太もも前面が伸びるのを感じる ・30秒キープ×左右2セット 【筋トレ】ハムストリングス(太もも裏)を鍛える ・仰向けになり、膝を立てて足裏を床につける ・お尻を締めながら、ゆっくりお尻を持ち上げる ・肩~膝が一直線になるところで3秒キープ、ゆっくり下ろす ・10回×2セット 【筋トレ】中臀筋を鍛える ・横向きに寝て、下の足を軽く曲げる ・上の足をまっすぐ上にゆっくり持ち上げ、3秒キープ ・ゆっくり下ろす ・10回×左右2セット 反張膝を改善するには、筋肉のバランスを整えることが大切です。 前ももはゆるめ、裏ももとお尻を鍛えることで、自然で安定した立ち姿勢が身につきます。 反張膝を治すなら再生医療を検討しよう 反張膝(はんちょうひざ)とは、立ったときに膝関節が正常な可動域を超えて後ろ側に反るように曲がった状態をいいます。 反張膝の主な原因には、以下のようなものがあります。 遺伝的な関節の柔らかさ(関節弛緩性) 外傷や靭帯損傷の後遺症 脳卒中後の麻痺や神経障害 筋力低下や姿勢の癖 反張膝が長期間続くと、膝関節や半月板の損傷・慢性的な膝痛や歩行時の不安定感、反り腰や猫背などの姿勢不良の問題を引き起こす可能性があるので注意が必要です。 症状が進行して保存療法で効果が出にくい場合、外科的治療が検討されることがありますが、手術はリスクや入院が伴うため、慎重な判断が求められます。 そうした中で近年注目されているのが、再生医療という選択肢です。 また、現在は膝以外の場所から脂肪細胞を採取し「幹細胞」を抽出する方法や、血小板を多く含んだ液体を膝に注射する再生医療も注目されています。 保存療法で効果を感じにくい場合や進行を止めたいとお考えの方は、当院(リペアセルクリニック)までぜひご相談ください。 また、治療の流れや実際の症例、再生医療に関する最新情報は、当院の公式LINEでもご紹介していますので、気になる方は、ぜひお気軽にご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.09.02 -
- 肩
体を酷使する上、体の異常が選手生命に大きな問題となるアスリートの中には、肩を酷使して痛みを感じている人も少なくありません。 肩の痛みは万全な状態でのスポーツを邪魔し、日常生活にも悪影響を及ぼします。 そこで、アスリートの肩の痛み対策におすすめの「再生医療」について解説します。 こちらも併せてご参照ください 肩の痛みが出やすいスポーツとは? 肩の痛みが出やすいスポーツとして「野球」が挙げられます。野球は投球の際に腕を大きく振る動作を行うため、肩への負担がかかりやすく、「野球肩」と呼ばれる症状があります。 同様の観点からバレーボールやテニス、水泳などの競技でも肩を痛めやすいです。 他には、選手同士の衝突が多いアメフトやラグビー、肩の負担が大きいベンチプレスなどでも肩を痛めやすく、痛みの症状が出るリスクが高いです。 肩の痛みの対処法について アスリートの肩の痛みは、肩に何らかの異常が発生している可能性が高いです。 治療法として選択される方法は症状次第ですが、第一に「保存療法」が挙げられます。肩の安静を確保し、痛みや炎症を抑えるための消炎鎮痛剤の使用やステロイド剤の注射を行う、また、温熱療法や超音波療法などを用いる場合もあります。 第二に「手術療法」が挙げられます。 手術は、骨や関節、筋に損傷がみられる場合、完治させる方法として選択されます。保存療法とは異なり根本的な治療となりますが、体への負担が大きい点がデメリットとなります。 アスリートの肩の痛み対策には再生医療という新しい選択肢もある! アスリートの肩の痛みを改善する治療法の新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は体の再生を促す細胞を患部に注射することで、低負担かつ早期の回復が見込める治療法です。 保存療法は治療にかかる期間が長くなりますが、再生医療は短期間で回復を見込めるというメリットがあり、早期に肩の問題を解消し、万全な状態でスポーツに復帰したいアスリートにおすすめの治療法となっています。 大掛かりな手術を必要としませんので、手術には抵抗を感じるという人でも利用しやすい治療法として注目を集めています。 なお、有名な野球選手の中には再生医療を用いて肩の問題を解消したという人も多いです。 まとめ 再生医療は比較的新しい治療法であり、日本ではまだまだマイナーな部類に入る治療法だといえます。 しかし、アスリートにとってメリットの多い治療法である再生医療は、肩の痛みを解消して万全な状態でのスポーツ復帰を目指すための重要な選択肢となるでしょう。
2019.09.01 -
- 幹細胞治療
- 腰
アスリートの方の中には、なぜスポーツで腰痛になりやすいのか疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。 アスリートの腰痛は、放置すると選手生命に影響を与える可能性があるため、原因を知り対策することが重要です。 この記事では、アスリートに腰痛が多い理由や症状、治療法などについて紹介します。 アスリートのスポーツ外傷の治療に注目されている再生医療についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 アスリートに腰痛が多い理由は? アスリートに腰痛が多い理由は、競技による腰の回転やひねりによる腰の使い過ぎです。 腰痛につながりやすいスポーツは、以下の通りです。 野球 ゴルフ バレーボール バスケットボール 体操 フィギュアスケート ハンマー投げ 重量挙げなど 上記以外のスポーツでも、腰に負担がかかると炎症や軟骨のすり減り、変形のリスクが高まります。 どのような競技でも、腰に違和感を感じた場合は医療機関の受診を検討しましょう。 アスリートの腰痛でよくある病状 アスリートの腰痛でよくある主な病状を4つ紹介します。 筋・筋膜性腰痛症 腰椎分離症 腰椎関節症 腰椎椎間板ヘルニア それぞれの原因や痛みの特徴を紹介しているので、受診の参考にしてください。 一つずつみていきましょう。 筋・筋膜性腰痛症 筋・筋膜性腰痛症は、腰回りの筋肉や筋膜が損傷して痛みを感じる疾患です。 腰をひねる動作や無理な体勢がきっかけになることが多く、スポーツ全般の動作で発生します。 急性の筋・筋膜性腰痛症は肉離れとも呼ばれ、腰への強い衝撃や急な動作で発症し、動けない程の強い痛みが特徴です。 慢性化すると筋肉の疲労によって背筋の緊張が高まり、痛みを感じることがあります。 筋・筋膜性腰痛症の主な治療は、安静やアイシング、リハビリテーションによる筋力強化などです。 腰椎分離症 腰椎分離症は、腰の使い過ぎによって腰椎と呼ばれる腰の骨に負担がかかり、疲労骨折が生じるスポーツ外傷です。 成長期のスポーツ選手によく見られ、背中を後ろに反らすと腰部の痛みが強くなります。 野球・バレーボール・柔道など、前屈・後屈・旋回を繰り返し腰椎にストレスがかかる機会が多いスポーツで好発します。 また、腰椎分離症の症状が進行すると、腰椎が前後にずれてしまう分離すべり症になる恐れがあります。 分離すべり症は、重篤になると下肢のしびれや痛みが現れる場合もあるため、適切な治療や予防が不可欠です。 椎間関節性腰痛 椎間関節性腰痛とは、背骨をつなぐ椎間関節が損傷することで炎症が起こったり、動きが悪くなったりする外傷のことです。 主な症状は、以下の通りです。 腰を反りながら左右どちらかに捻った際に痛みが生じやすい 背中を反らした際や前かがみになった際に痛む 痛みのために腰の可動域が狭くなる 歩行時に痛む 椎間関節性腰痛は、片側だけに強い痛みが生じやすく、腰を反らせたり捻ったりする時に痛みを感じます。 慢性化すると椎間関節の滑膜に異常な血管と神経が増えてしまい、治りにくいことがあります。 早期に競技復帰するためにも、慢性化する前に整形外科を受診して、適切な治療を受けましょう。 腰椎椎間板ヘルニア 腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板と呼ばれる組織の中心部にある髄核(ずいかく)が突出し、神経を圧迫して腰に痛みが生じる疾患です。 椎間板とは、腰の骨の間にある軟骨で、衝撃を和らげるクッションのような役割を果たします。 主な症状は腰や臀部の痛みで、片側の脚の付け根からつま先にかけて痛んだり、しびれたりして力が入りにくくなることもあります。 スポーツの際は、前かがみになっている際に痛みを感じやすい点が特徴です。 アスリートの腰痛を治療する方法 アスリートの腰痛を治療する方法を解説します。 物理療法 薬物療法 再生医療 アスリートの腰痛の治療は、物理療法や薬物療法で痛みを和らげます。 また、腰痛の根本的な治療を目指せて、手術や入院が不要な再生医療も選択肢の一つです。 物理療法 アスリートの腰痛を治療する方法として、物理療法が挙げられます。 具体的な治療は、以下の通りです。 寒冷療法:痛みが強い場合や腰痛になりはじめた時期に氷のうや氷を入れたビニール袋で冷やす 温熱療法:症状が落ち着いたらホットパックやマイクロ波などを使用して温める 電気治療:電気の刺激を与えて痛みの感覚を和らげる 牽引療法:背骨を引っ張って神経の圧迫を軽減し、痛みの軽減を目指す 物理療法では、腰を冷やして炎症を抑えたり、温めて痛みの緩和を目指します。 とくに寒冷療法は痛み始めた初期、温熱療法は症状が落ち着いた際に行うので、状態に合わせて適切な処置が必要です。 誤った方法では症状が悪化する可能性もあるため、自己判断で行わずに医師の指示に従いましょう。 薬物療法 アスリートの腰痛を治療するには、症状に応じた薬物療法が有効です。 薬物療法に使用する主な薬は、以下の通りです。 痛み止めの内服薬:ロキソニンやボルタレンなど 湿布:炎症を抑える 筋肉弛緩薬:筋肉の緊張を和らげて痛みを緩和する 神経ブロック療法:痛む部位に局所麻酔薬を注入する 湿布には、炎症を抑える冷湿布と、慢性的な痛みに用いられる温湿布があります。症状によって使い分けましょう。 再生医療 アスリートの腰痛の治療として、再生医療も一つの選択肢です。 再生医療の幹細胞治療では、自身の再生能力を活かして損傷した組織の再生や修復を図ります。 患者さまから幹細胞を採取・培養して注射や点滴で患部に届けるので、手術や入院が不要です。 競技の早期復帰を目指せるため、アスリートから手術しない治療法として注目を集めています。 アスリートの腰痛治療に再生医療が注目される3つの理由 https://youtu.be/4AOGsB-m63Y?si=IBPKQ9Ah7czaUoGQ アスリートの腰痛対策として再生医療に注目が集まっている理由を3つご紹介します。 治療の際の体への負担が少ない 早期の競技復帰を目指せる アレルギーや拒絶反応などのリスクが少ない 一つずつみていきましょう。 治療の際の体への負担が少ない 再生医療は、手術しない治療法のため、体への負担が少ない点が特徴です。 治療時に必要な施術内容は、以下の通りです。 脂肪や血液などを採取 幹細胞を投与するための注射や点滴 一方、外科手術では患部を切開するため患者さまの体への負担が大きく、入院期間や長期のリハビリによって選手生命に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。 再生医療は、手術しないため患者さまの体への負担が少ない治療法です。 早期の競技復帰を目指せる 再生医療は症状の回復を促す治療法なので、従来の治療法よりも早い回復を目指せる場合があります。 保存療法の場合、患部の安静を確保した状態で数か月の治療期間が必要です。 症状改善までの治療期間が長期化しやすい点や、根本的な原因の治療にはならないためスポーツへの復帰の際に大きな障害となります。 再生医療は、少しでも早くスポーツに復帰したいアスリートにとって大きなメリットといえます。 アレルギーや拒絶反応などのリスクが少ない アスリートに再生医療が注目されている理由にアレルギーや拒絶反応などのリスクが少ない点が挙げられます。 幹細胞を利用した再生医療は、患者さま自身の脂肪や血液に含まれている成分を利用します。 他人から臓器等の提供を受けたり、医薬品を投与したりしないので、アレルギーや拒絶反応などのリスクが少ない治療です。 しかし、細胞の培養時に化学薬品や添加物を使用している場合もあるので、クリニックは慎重に選びましょう。 【まとめ】アスリートの腰痛にお困りの際は当院へご相談ください アスリートは、腰の使い過ぎによって腰痛が発生しやすい傾向があります。 腰痛と一口に言ってもさまざまな疾患や外傷があるので、腰に違和感を感じたら医療機関の受診を検討しましょう。 腰痛にお悩みのアスリートの方は、当院(リペアセルクリニック)が提供する再生医療も選択肢の一つです。 当院で提供している再生医療の特徴は、以下の通りです。 当院の再生医療では、損傷した部位に直接幹細胞を投与できるため、点滴投与よりも高い治療成績が期待できます。 再生医療による治療をご検討の方は、ぜひ当院へご相談ください。
2019.09.01 -
- 肘
- ゴルフ肘
- テニス肘
肘から下が痛い(腕が痛い)時の病名・原因・対処法 日常生活において必ず使わないといけない身体の部分といえば、足は勿論ですが、手や腕の頻度も高いですよね。 今やパソコンやスマートフォンなどの操作を行わない日は無いといえるのではないでしょうか? インターネットなどの普及によって、その傾向がより強まっていると言えるでしょう。 そして、パソコンやスマートフォンの操作以外にも手は日常で様々な動きをしています。 手や腕に痛みが生じると、どうしても日常生活に支障をきたしてしまいがちです。 そこで今回は、悩みのタネになりがちな腕の痛み…その中でも肘から下の痛みに迫ってみることにしました。 「肘から下の腕の痛み」で考えられる病気 日常使う部分の痛みは、生活に支障をきたす為、耐え難い痛みとなると困りものですよね。 なぜ、肘から下の腕が痛くなるのか気になりませんか? 正確な原因は病院できちんと診断してもらう必要がありますが、ここでは肘から下の腕が痛くなる原因をいくつか紹介します。 肘から下の腕が痛い原因その1:頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう) 肘から下が痛む為、腕だけが原因と思っている人も多いのではないでしょうか? 実は首にある頚椎から痛みを生じている場合があります。 そして、この首を支えている頚椎の間にはクッション性に優れた椎間板が入っています。この椎間板は、加齢などが原因でクッションとしての役割を果たせなくなってしまうことがあります。役割が果たせなくなると、骨同士が直接ぶつかってしまい、変形して神経を圧迫。 その結果、肩の痛みなどからはじまり、腕が痛い原因となってしまうのです。 また、肘から下だけでなく腕全体が痛いと感じる場合には、こちらが疑われます。 「頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)」 同じ頚椎で引き起こされている症状ですが、悪化して脊髄を圧迫し続けると、排尿障害を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。 肘から下の腕が痛い原因その2:末端神経障害(まったんしんけいしょうがい) 体にはたくさんの神経が通っています。腕や肘などが神経を通して命令を受け取る時には、他の神経からの伝達が必要となります。 その伝達を伝えるまでの神経が何かの原因で圧迫されることがあります。 これが腕が痛い原因になったり、肘から下に痛みを感じる原因となります。 また、痛みとして現れるだけでなく痺れとして症状が現れる可能性が大いにあります。 痛みの種類もピリピリとした痛みから、ズキズキとした痛みに変化する人も多いようです。 悪化の一途を辿ると、力が入らないといった原因にもなりかねませんので注意してください。 肘から下の腕が痛い原因その3:テニス肘・ゴルフ肘(テニスひじ・ゴルフひじ) その名前からもお分かりの通り、テニスやゴルフといったスポーツを行なっている人が起こしやすい、肘から下の腕に現れる痛みの症状です。 テニス肘の場合➡外側に腕をひねるような動きをした時に痛みが生じる。 ゴルフ肘の場合➡内側に腕を動かすと痛い場合がほとんど。 ただ、テニスもゴルフもしていないのに痛みを感じるという人も多いのではないでしょうか? 実はテニス肘やゴルフ肘は、「パソコンやスマホの操作」でも引き起こされます。 スマホやパソコンの操作はITが成長している昨今では当たり前のように毎日行われています。 そして、手の動きはものすごく複雑です。その動きをほとんどの人は長時間行なっている。 つまり、作業を行なっている時にどうしても腕などに負担がかかってしまう。結果、肘から下の腕が痛くなる原因となっています。 肘から下の腕が痛い原因その4:腱鞘炎(けんしょうえん) 「腱鞘炎」というと比較的、馴染みのある病名ですよね。 主に肘から下の手首付近でよく引き起こされる症状の1つです。 手首を動かすためには様々な筋肉や腱を使用していますが、それらに異常が起こり、炎症が引き起こされてしまうと、腕が痛い原因となります。 また、症状が悪化すると手首だけでなく、肘から下全体が痛い原因にもなりますので注意が必要です。 肘から下の腕が痛い原因その5:骨折・ヒビ(こっせつ・ひび) 腕または肘から下に対して何か強い衝撃を受けた場合、一番可能性が高いものといえば骨折やヒビなどです。 肘から下には橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2本の前腕骨がありますが、このどちらかが骨折していたり、ヒビが入っていると肘から下に痛みを生じます。 どんな人でも転倒や何らかの事故などで、突然骨折する可能性を秘めています。骨折する程の場面では強い衝撃があるはず。 ですので、痛みも我慢できるレベルのものではないでしょう。 原因がわかっているうちに病院を受診するのがおすすめです。 肘から下の腕が痛い原因その6:筋肉痛(きんにくつう) 骨折やヒビと比べて、何の衝撃も受けていないのに、なぜか突然腕が痛くなってしまった…。 そんな場合は、筋肉痛の可能性が考えられます。 普段あまり運動をしていない人が腕などを激しく動かした場合に、筋肉痛として現れる可能性があります。 筋肉痛の場合にも骨折と同様に何かしら身に覚えがあるはずですので、強い痛みでない場合には自宅で安静にしていれば問題ないでしょう。 腕の痛み…病院へ受診するべきか迷った時の目安 「肘から下の腕が痛い!」といっても、痛みの程度は人それぞれです。 病院に行くべきなのか?と迷っている人も多いはずです。 「この程度なら明日の診療まで我慢するべきか…」「いや、もう我慢できない…」など、腕の痛みの強さは人それぞれだと思います。ですので、あくまで簡単な目安として紹介します。 目安1)すぐに病院を受診する必要がある場合 何といっても痛みが強い場合です。「我慢できないほどの強い痛みがある場合」には我慢することなく、病院を受診すべきです。 腕の痛み、特に肘から下が痛い原因として、強い衝撃を受けた時に骨が折れてしまっている場合があります。 また、衝撃を受けた強さがわかる時もあるでしょう。 我慢できないほどの痛みや、ズキズキと痛む時は迷わず病院を受診してください。 我慢できないほど痛い➡迷わず病院へ行きましょう! 目安2)明日の診療時間まで様子見できる場合 次に、明日または近日中に病院を受診する様子見の場合は、「安静にしていればそれほどでもなく、動かすと痛い」といった症状がある場合です。 「日常生活を送る上では問題がないものの、痺れを感じる場合」にも病院を受診してください。 また、スポーツの習慣がある人や、痛みが慢性化してきた気がする場合にも、病院の受診を検討しましょう。 近いうちに強く腕が痛くなってしまうかもしれませんし、肘から下に痺れをきたす可能性もあります。 ですので、早めに病院への受診は検討しておきましょう。 ・安静にしていればそれほどでもなく、動かすと痛い➡放置することなく早めに受診してください ・日常生活を送る上で問題はないものの、しびれ痺れを感じる➡放置せず、早めに受診を! 目安3)まずは安静にして、気になれば医療機関を受診が必要な場合 腕が痛いのは気になるけれど、痛みも短期的で、繰り返しではない。と、感じるようであれば、すぐに病院の受診を行う程ではないかもしれません。 まずは、様子をみながら安静にしてみましょう。但し、もしも症状が再び現れてしまったり、何か違和感があれば迷わず病院を受診しましょう! 受診する程でもないと思った場合➡異常が見られたら迷わず病院へ行きましょう! 肘から下の腕が痛い場合は整形外科へ 様々な原因によって引き起こされる肘から下の腕の痛みですが、安静にしても痛みが取れない、違和感がある、などの場合は我慢せずに医療機関を受診すべきです。 ただ、いざ病院へ行こうと思っても、「何科を受診すべき…?」「接骨院?整形?」と、迷ってしまうこともあるはずです。 基本的には「整形外科」に通うのがおすすめです。痺れや痛みがでるに至った経緯やきっかけなどの総合的な面から「肘から下の腕が痛い原因」を探してくれます。 必要とあらばレントゲンなどを撮影することもあるでしょう。安心して適切な治療を受けることができます。 肘から下の腕が痛い時の対処法 ほとんどの場合、自分で対処するよりも病院を受診する方が早く正確に治療することが可能です。 ですが痛みが我慢できる程度であれば、お仕事や子供のお世話などの都合で様子を見てから。という場合もあるはずです。 湿布やサポーターも検討され、既に試したかもしれません。そんな時に行なって欲しい対処法は、肘から下の腕の痛みに関するストレッチとテーピングの使用です。 1)腕が痛い時の対処法:ストレッチ 寝起きに痛みを感じる場合や、重だるさを感じる場合は、腕の筋肉が温まっていないことで痛みを感じている可能性があります。 そんな腕の痛みや、だるい時におすすめしたいのがストレッチです。 ストレッチは、あくまで気持ち良いと感じられる程度のストレッチで十分です。 痛みが酷くなるほど強く、あるいは繰り返して行う必要は全くありません。 これにより肘から下の腕の痛みが改善する可能性もあります。では、そのやり方を簡単に解説しましょう。 片方の手をまっすぐ前に伸ばし、もう片方の手で指をつかむ 指をつかんだ手を自分のほうにゆっくりと引き寄せます 痛すぎない程度で引っ張るのをやめ、20秒キープ たったこれだけで肘から下の腕の筋肉をほぐすことができます。片方が終わったら反対側も同様に伸ばしてください。血行が促進され冷えている筋肉が少し温まり、稼働させやすくなります。 ただし、痛みが酷い場合は無理にストレッチをするのはNGです。 特に骨折やヒビといった強い痛みを生じる症状にも関わらず、ストレッチをするのは逆効果です。 それにヒビだった筈なのに、悪化して最悪の場合骨折となってしまう可能性もあります。 2)腕が痛い時の対処法:テーピング 腕が痛くても、作業などでどうしても腕を動かさねばならない人は、その作業自体が苦痛になってしまうことでしょう。 そんな時に少しでも補助をしてくれるのがテーピングです。上手に貼ることができれば痛みを軽減したり、腕の動作をスムーズにすることが可能です。 テーピングはとても簡単に貼ることができるのでご紹介しましょう。 肘を曲げ、腕が床と平行になるようにします 親指の付け根から痛みのあるポイントに向けてテーピングを装着 たったこれだけです。ぜひお試しください。 これだけでも肘から下の痛みをサポートすることができるのでおすすめですが、一本テーピングを貼るだけでは腕を可動させた時に剥がれないか?と、不安に感じる人もおられることでしょう。 そんな時は、ブレスレットをはめるかのようにして、テーピングをつけるのがおすすめです。肘を曲げる部分の直前にもテーピングをつけておけば動かしても安心です。 肘の曲げる部分に付けなければ、可動域を邪魔することはありませんし、日常生活においても邪魔に感じることはないでしょう。 ただし、テーピングをしても痛みが引かない場合や、痛みが強い場合は病院を受診されるべきでしょう。 肘から下の腕の痛みを改善する、新たな選択肢!身体に優しい再生医療とは 気になる肘から下の腕の痛み…早く治療したいなら、病院を受診されることをおすすめします。 そして、外的な要因で肘から下に痛みを生じている場合には再生医療という選択肢もあります。 再生医療とは、自分の血液や細胞から成長因子などを取り出し自己治癒力を高めてあげるのが特徴の治療法です。 ・PRP(多血小板血漿)注入治療 ・幹細胞治療(脂肪由来) 再生医療としては、上記の2つの方法を用いた治療を受けることができます。 PRP注入治療は、自分の血液から血小板と成長因子を取り出し再び患部に注入するという治療法です。関節の周りの組織などが修復するのを助けてくれる効果があります。 脂肪幹細胞治療は、自分の脂肪細胞から幹細胞を抽出し培養したものを損傷部位に注入することで、痛みや炎症を抑制し、細胞の修復を行うことを可能にするものです。 ちなみに抽出する脂肪細胞は米粒2つ程度のため、体への負担も少なく、通常の手術や入院が不要という特徴の治療法となっています。 また、どちらの治療法も自分の血液や細胞を使用するため、拒絶反応が起こりにくく、リスクも低いと言えます。 ただし、PRP注入治療と違い、脂肪幹細胞治療に関しては、どこのクリニックでも行えるわけではありません。 再生医療は、厚生労働省から認可されたクリニックでしか行えません 損傷を根本から治療できる方法として注目を集めている再生医療のうち「幹細胞治療」は、厚生労働省から認可を受けているクリニックでしか治療を行うことができません。 通常の整形外科などでは取り扱うことができない為、ご注意ください。肘から下の痛みに悩まされ再生医療に期待されているなら、まず私どもにご相談されてみてはいかがでしょうか。国内でも多くの症例を有するクリニックとして有名です。 まとめ・肘から下が痛い(腕が痛い)!症状から考える病名と原因、その対処法とは? 普段、スムーズに動かせている時は気にすることなく、何も思わないものですが 「ある日突然、腕に痛みが襲ってきた…!」という可能性は誰にでもありえますよね。 例えば、パソコンやスマートフォンが原因となり、肘から下の腕の痛みで頭を悩ませている人も、痛みや痺れといった腕全体の違和感などが気になる方も、おられることでしょう。 できるだけ早めに病院を受診するのがおすすめです。 早ければ早いほど、たくさんの治療法を検討してもらうことができますし、痛みなどが改善するスピードにも違いがでます。 但し再生医療に関しては、細菌などで炎症が引き起こされている場合は、使用することはできません。しかし、外的要因であれば再生医療で肘から下の腕が痛い原因を取り去ることも可能です。 いち早く受診すると、様々な治療法を提案してもらうことができるので、快適な毎日をお過ごしください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.08.19 -
- ひざ関節
「ピリッと痛みが走る」「毎日耐え難い痛みがある」といった、膝をついた際の痛みにお悩みの方も多いのではないでしょうか。 膝に痛みを感じる原因は一つではなく、さまざまな疾患や問題が関係している場合があります。 痛みを軽減し改善するためには、まずは原因をしっかりと把握し、適切な対処法を講じることが重要です。 そこで本記事では、膝をつくと痛い原因を詳しく解説し、自分でできる対処法から専門的な治療方法まで幅広く紹介していきます。 原因を把握し、適切な対処を行うことで痛みの改善につながるのでぜひ参考にしてみてください。 また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、すぐに膝の痛みを解消したい方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 最短で治療に進める無料相談を利用して、膝の痛みを改善したい方はぜひご確認ください。 膝をつくと痛い原因 膝をつくと痛い原因は、膝の皿の前にあるクッションの炎症や、加齢に伴う軟骨のすり減りなど様々です。 皮下神経痛 滑液包炎 膝蓋骨の損傷 変形性膝関節症 その他の原因 下記では原因について詳しく紹介していくので、自分に当てはまるものがあるか確認するためにも、ぜひ参考にしてみてください。 皮下神経痛 皮下神経痛は、膝に鈍的な刺激などを受けることで、皮下組織に炎症を引き起こしてしまう症状です。 外傷が治っても神経痛として現れることから、膝をつくと痛みが生じます。 また、神経痛の場合は軟骨や筋肉などに症状が出ているケースとは異なり、痛みが長引くこともあります。 レントゲンなどの画像検査では異常が見つかりにくいため、原因不明の痛みとして見過ごされやすいケースも。 原因がはっきりしないものの、膝をつくと痛い状態が続く場合は、皮下神経の障害も視野に入れて専門医に相談することが重要です。 滑液包炎 滑液包炎とは、クッションの役割を果たす滑液包が炎症し、余分な関節液が溜まってしまう疾患です。 余分な関節液が溜まってしまうと膝の可動域を制限してしまうので、普段の動きに支障をきたします また、膝をついたときに痛みが生じるだけでなく、足の曲げ伸ばしでも痛みを伴います。 通常は膝への負担を減らすことで改善に向かいますが、すり傷などから細菌が侵入して「化膿性滑液包炎」に進行するケースには注意が必要です。 膝蓋骨の損傷 膝蓋骨の損傷は名前の通り、膝の皿(膝蓋骨)の損傷で発症する疾患です。 損傷には、一度の大きな力で起こる急性のものと、継続的な負担で起こる慢性のものがあります。 膝蓋骨骨折 膝蓋骨軟骨軟化症 急性の損傷の代表は「膝蓋骨骨折」で、転倒して膝を直接コンクリートに打ち付けるなど、強い衝撃で発生します。 膝蓋骨骨折の場合は、即座に医療機関での治療が必要となります。 一方、慢性的な負担で生じるのが「膝蓋骨軟骨軟化症(しつがいこつなんこつなんかしょう)」です。 膝蓋骨軟骨軟化症は膝蓋骨の裏側を覆う関節軟骨が、使いすぎなどによってすり減ったり、柔らかく変性したりする状態のことを呼びます。 特に階段の上り下りや、長時間座った後に立ち上がる際に、膝の皿の奥に鈍い痛みを感じる場合が多いケースがあります。 変形性膝関節症 膝をつくと痛い原因の一つに、変形性股関節症が関与していることがあります。 変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗して骨同士が擦れ合い、炎症や痛みを引き起こす疾患です。 特に膝をつく際には、股関節周辺の筋肉や靭帯が無理な力を受け、痛みを感じやすくなります。 股関節が痛むことで無意識に膝をかばうような不自然な歩き方になり、関節に過剰な負担がかかり痛みを発症させることも。 膝の治療をしても痛みが改善しない場合、実は股関節に問題が隠れている可能性があるので、注意が必要です。 その他の原因 これまで挙げた原因以外にも、膝周辺の特定の組織の炎症や、全身性の病気の一症状として、膝をつくと痛いと感じることがあります。 膝の痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断は難しく、正確な診断のためには専門医への相談が不可欠です。 【考えられるその他の原因】 脂肪体炎(しぼうたいえん) 腱の炎症(ジャンパー膝・鵞足炎など) 痛風(つうふう)・偽痛風 脂肪体炎(しぼうたいえん)は膝の皿の下にあるクッション組織が、膝を曲げる動作で関節に挟み込まれて炎症を起こす状態です。 正座やしゃがみ込み、膝立ちといった動作で特に痛みが強くなるのが特徴です。 またスポーツによるジャンプやランニングの繰り返しで、膝の皿の下の腱(膝蓋腱)や、膝の内側の腱(鵞足)に炎症が起こることがあります。 炎症部位に、膝をつく動作で負担がかかることで痛みが生じます。 痛風は血液中の尿酸などの結晶が関節内に溜まり、ある日突然、激しい痛みと腫れ、熱感を伴う関節炎を引き起こす病気です。 膝関節は好発部位の一つであり、発作中は膝をつくどころではないほどの激痛に襲われる場合も。 上記のような症状が見られた場合は、早めに医師に相談し、重症化を防ぎましょう。 膝をつくと痛い時の対処法 膝をつく行為はは日常的に行う動作のひとつであり、痛みが生じることで相当なストレスになってしまいます。 また、放置すると痛みの症状が長引く可能性があるので注意が必要です。 そこでこの項目では、膝をつくと痛いときの対処法を紹介します。 激しい運動などは控える サポーターを使う ストレッチを行う 病院で治療をする 症状の改善・完治を目指すために、ぜひ参考にしてみてください。 激しい運動などは控える 膝をつくと痛い場合は、炎症を引き起こしている可能性があるので激しい運動は控えましょう。 炎症を起こした膝を酷使してしまうと、膝をつくときの痛みだけでなく歩行にも影響を及ぼす可能性が出てきます。 「少しの痛みだから大丈夫」「我慢できる」と無理に運動するのは禁物です。 まずは安静にして膝の様子を見守ってください。 サポーターを使う 膝をつくと痛い原因のひとつに、膝に負担がかかりすぎていることが挙げられます。 負担を軽減するためにも、膝をよく使う方はサポーターの使用がおすすめです。 サポーターの使用で歩行も楽になり、不意に膝をついてしまっても痛みを軽減してくれます。 また、膝をつく際の痛みだけでなく、膝の動きを全体的に補助してくれるため、根本となる疾患の改善につながります。 ストレッチを行う 安静にしすぎた結果、膝周りの筋力が低下し治癒前よりも膝をつくと痛い状態になってしまう可能性さえあります。 そんな状態を避けるためにも、膝が痛いときにおすすめの簡単なストレッチを紹介します。 【膝が痛い時におすすめのストレッチ】 椅子に腰かけ片方の足をのばす(つま先は上向きに) 背筋を伸ばしたまま体を前に倒す 前屈をするように伸ばした足の指先を手でつかむ 痛みを伴ったまま行うと症状が悪化する可能性もあるので、無理はせずに、ストレッチを習慣化することが大切です。 柔軟性・関節の可動性を向上させながら、症状の改善を目指せます。 病院で治療をする 膝の痛みといってもさまざまな要因があります。 したがって、痛みに合わせた治療法を実施することが大切です。 痛みの原因はMRIやレントゲンなどを撮ってはじめてわかるものもあります。 そのため自己判断で解決しようと考えるのは危険です。 痛みの度合いや、軟骨または筋肉の状態によっては手術になる可能性もあります。 手術と聞くと避けてしまう人もいるかもしれませんが、早急に治療しておかないと症状が悪化してしまうので、痛みが引かない場合は病院を受診しましょう。 膝をつくと痛い時の治療法 膝をつくと痛い時の治療法は、基本的には安静などの応急処置から始め、改善しない場合は薬物療法や理学療法・注射といった「保存療法」が中心となります。 治療法 目的・内容 薬物療法 ・湿布・飲み薬で炎症や痛みを抑える ・神経痛に対応する薬が使われることも 理学療法 ・電気・温熱療法で痛みを和らげる ・筋力トレーニングで膝関節の安定化を図る 注射療法 ・ヒアルロン酸で関節の動きを助ける ・ステロイドで強い炎症を直接抑えるなど 装具療法 サポーターや足底板(インソール)で膝を安定させる 保存療法を数ヶ月続けても改善が見られない場合や、重度の変形性膝関節症などでは、関節鏡手術や人工膝関節置換術といった手術療法が検討されます。 膝をつくと痛いという症状を根本から解決するためには、専門医による診断のもと、自身の状態に合った治療法を選択することが重要です。 膝をつくと発症する痛みに対する再生医療という選択肢 再生医療は世界中で注目を集めている分野で、外傷的な要因による膝の痛みに効果を発揮します。 【膝の痛みに効果的な再生医療】 PRP(多血小板血漿)注入治療 幹細胞治療 PRP注入治療は、自分の血液を採取し遠心分離機にかけ血小板を高濃縮したものを抽出し、患部に注入する治療法です。 高濃縮された液体(PRP)の中には多くの成長因子が含まれており、組織の修復や再生を促し膝の痛みを軽減させます。 幹細胞治療は、米2粒程度の脂肪を採取し、細胞の中にある幹細胞を培養し患部に注入します。 培養された幹細胞を注入することで、炎症や痛みを軽減するだけでなく損傷した組織の修復や改善を可能とします。 膝をつくと発症する痛みにお悩みの方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝をつくと痛む症状に関するよくある質問と回答 膝をつくと痛む症状は、年齢や痛む場所によって原因が異なることがあります。 そこでこの項目では、膝をつくと痛む症状に関するよくある質問とその回答を紹介していきます。 20代で発症する膝の痛みの要因は? 膝をつくと外側が痛む要因は? 膝の痛みについてより詳しく理解するために、ぜひ参考にしてみてください。 20代で発症する膝の痛みの要因は? 20代で膝をつくと痛みが生じる主な要因には、過度な運動やスポーツによる負荷が挙げられます。 特に、ジャンプを多用するバスケットボールやバレーボールなどの競技では、膝への負担が大きくなります。 また、急激な体重増加や不適切な姿勢、靴選びも原因となることがあります。 具体的には、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)や半月板損傷などが20代に多く見られます。 これらの症状は、膝をつく動作で痛みを感じやすくなります。 膝をつくと外側が痛む要因は? 膝をつくと外側が痛む主な要因としては、腸脛靭帯炎(ランナー膝)や外側半月板損傷が考えられます。 腸脛靭帯炎は、膝の外側を通る腱が炎症を起こす症状で、ランニングやサイクリングなどの繰り返し動作で発症しやすくなります。 外側半月板損傷は、膝の外側にあるクッションの役割を果たす半月板が傷つくことで起こります。 膝の痛みは早期に対処することで予防が可能 膝をつくと痛いという症状は、原因に応じた早期の対処と日々の生活習慣の見直しによって、悪化を防ぎ、改善することが可能です。 原因は滑液包炎や変形性膝関節症、神経の問題など非常に多岐にわたるため、自己判断で放置することは危険です。 「そのうち治るだろう」と考えているうちに症状が進行し、治療がより困難になるケースも少なくありません。 膝をつくと痛いというサインに気づいたら、まずは整形外科を受診し、専門家による正確な診断を受けることが、快方への最も確実な一歩と言えるでしょう。 膝の痛みの治療として、リペアセルクリニックの再生医療も有効な選択肢です。 リペアセルクリニックでは、入院不要で、ご自身の身体への負担を抑えながら痛みの根本的な改善を目指す専門的な再生医療を提供しています。 丁寧なカウンセリングで患者様と一緒に回復を目指していくので、ぜひ検討してみてください。
2019.08.10 -
- ひざ関節
膝に水が溜まる状態は、炎症などが原因で起こります。 放置していると痛みが悪化したり、関節の変形につながるおそれもあるため、適切な処置が欠かせません。 しかし「膝の水を抜く処置ってどれくらい費用がかかるの?」「そもそも水を抜くってどんなことをするの?」といった、不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。 膝に水が溜まった際の治療法は、保険診療と自費診療でかかる料金が異なります。 そこで本記事では、膝の水を抜く処置にかかる費用や、メリット・デメリットについて、詳しく解説します。 膝の違和感を放っておかず、正しい知識と対応で将来の関節トラブルを防ぎましょう。 膝の水を抜く際にかかる料金【保険診療と自費診療で異なる】 膝の水を抜く際にかかる料金は、保険診療と自費診療で異なります。 基本的に膝の水を抜く処置は、健康保険が適用されるため、多くの方は医療費の3割を負担します。 内訳 保険診療(3割負担の場合) 初診料・再診料 約250~900円 関節穿刺(水を抜く手技料) 約250円 検査料(レントゲン、エコーなど) 約500~2,000円 薬剤費・その他処置料(注入薬など) 数百円 ~1,500円 合計 約1,500~4,500円 保険点数は全国共通ですが、医療機関や診療内容によって料金が異なるため注意しましょう。 一方で、以下のケースでは自費診療が適用され、全額自己負担となります。 保険証不携帯 保険適用外の治療(再生医療 など) 特殊な事情 自費診療は数千円~数十万円と、医療機関が自由に料金を設定できるため、必要な費用が大きく異なります。 膝に水が溜まった際に、自費診療で処置を受ける場合は、事前に料金体系を確認しましょう。 膝に水が溜まる主な原因 膝に水が溜まる主な原因は、以下の3つです。 軟骨の損傷 関節内の炎症 軟骨付近の内出血 膝の水を放置していると、立ち上がる際や歩行時に痛みがみられ、日常生活に支障をきたす恐れがあります。 膝に違和感を覚えた際は、早めに医療機関を受診し、原因や治療法を確認しましょう。 以下の記事では、膝に水が溜まる症状について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 軟骨の損傷 膝に水が溜まる原因の1つは、軟骨の損傷です。 損傷した軟骨の破片は「異物」と認識され、異物排除のために関節液が過剰に分泌されます。 加齢による変形性膝関節症や、膝を酷使するスポーツは、膝の軟骨を損傷しやすく注意が必要です。 関節内の炎症 関節内の炎症は、膝に水が溜まる原因の1つです。 膝の関節内に細菌やウイルスが侵入すると、炎症反応により関節液の過剰分泌が起こります。 自己免疫疾患である関節リウマチを患っている場合は、免疫機能が誤って自身の関節を攻撃してしまい、痛みや腫れなどの炎症反応がみられます。 関節内の炎症が細菌性であれば、膝の痛みや腫れなどが悪化する恐れがあるため、早めに治療を行うことが大切です。 軟骨付近の内出血 軟骨付近の内出血は、膝に水が溜まる原因です。 日常生活での転倒やスポーツ外傷によって、膝周囲を骨折した場合は、関節液に血が混じることがあります。 骨折や靭帯損傷などの大きな外傷がなくても、膝から抜いた水が赤色であれば、膝軟骨付近で内出血が起こっている可能性があります。 膝の水を抜くメリット 膝の水を抜く処置には、以下のメリットがあります。 膝の負担を軽減できる 痛みや腫れなどの炎症反応を抑えられる 抜いた水の色で原因を調べられる 過剰な関節液を抜くことで、痛みや動かしにくさなどの症状が軽減されます。 膝から抜いた水の色や性状を調べ、炎症の原因を特定し、早期から治療を開始しましょう。 膝の水を抜くデメリット 膝の水を抜く際は、以下のデメリットも踏まえて、治療法を検討しましょう。 水を抜く際に痛みが生じる 感染のリスクがある 膝の水を抜く際は、注射器を使用するため、穿刺部からの感染リスクがあります。 感染を防ぐには、処置後、膝周囲の清潔を保つことが重要です。 膝の水を抜く処置を受ける際は医療機関で、炎症の原因や処置後のケアについて確認しましょう。 膝に水が溜まったとき、水を抜く以外にできる治療法とは 膝に水が溜まったときに、水を抜く以外にできる治療法は、以下の4つです。 薬物療法 リハビリテーション療法 手術療法 再生医療 膝の痛みや動かしにくさなどの症状は、保存療法で改善する可能性があります。 痛みや腫れなどの症状がみられる場合は、医療機関へ相談し、自身に合った治療法を検討しましょう。 薬物療法 膝に水が溜まった際は、以下の薬物療法で、痛みや動かしにくさなどの症状を改善できる場合があります。 内服薬 湿布薬 ヒアルロン酸注射 ステロイド注射 痛み止めや抗炎症薬を用いて炎症症状を抑えることで、膝を動かした際の違和感を軽減できる可能性があります。 薬物療法で治療する際は、医師や薬剤師の説明を十分に受け、副作用に注意しましょう。 リハビリテーション療法 リハビリテーション療法は、膝に水が溜まった際に有効な治療法の1つです。 リハビリテーション療法とは、日常生活を想定して、正しい身体の動かし方を習得する治療法です。 膝軟骨の損傷や関節内の炎症が原因で膝に水が溜まっている場合は、膝へ過度な負担がかかっている可能性があります。 再発を防ぐために、姿勢や動作などを専門家に見てもらい、負担の少ない膝の動かし方を確認しましょう。 手術療法 薬物療法やリハビリテーション療法を受けても症状の改善がみられない場合や以下のケースでは、手術療法による治療を検討します。 重度の変形性膝関節症 半月板損傷 靭帯損傷 手術療法では膝に水が溜まる原因を根本的に取り除けますが、入院やリハビリなどで治療期間が長引く可能性もある点に注意が必要です。 再生医療 膝に水が溜まり保存療法を受けても症状が改善しないときは、再生医療による治療も1つの選択肢です。 再生医療には、PRP(多血小板血漿)療法と幹細胞治療があり、それぞれ以下の特徴を持ちます。 再生医療の種類 特徴 PRP(多血小板血漿)療法 患者様の血液から血小板を高濃縮した血漿を精製し、再度患部に注入する治療法 幹細胞治療 患者様自身の幹細胞を採取・培養し、患部に注入する治療法 再生医療による治療は、炎症を軽減するだけでなく、損傷した組織の修復や再生にも期待できます。 膝に水が溜まり再生医療による治療を検討している方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。 【まとめ】膝に水が溜まる症状を緩解させるには根本的な治療が重要 膝に水が溜まる症状を緩解させるには、手術療法や再生医療などの根本的な治療が重要です。 膝の水を抜く処置を受ければ、関節液が過剰に溜まる原因を調べられますが、穿刺部の感染リスクや痛みなどのデメリットに注意が必要です。 痛みや腫れ、膝の動かしにくさなどの症状を放置していると、症状が悪化する恐れがあります。 保存療法で症状の改善がみられなかったり、病状が進行したりした場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。 再生医療は、変形性膝関節症や膝軟骨の損傷が原因で、膝に水が溜まった際に有効な治療法です。 入院や手術が不要なため、日常生活への早期復帰が見込めます。 膝の痛みや動かしにくさでお困りの際は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。
2019.07.20 -
- PRP治療
PRP注射とは、自身の血液を利用して自然治癒力を高める再生医療です。 膝の痛みや美容医療など幅広い分野で注目されていますが、「効果や仕組みは?」「費用は?」と疑問を持つ方も多いでしょう。 この記事では、PRP注射の基礎知識から効果・治療の流れについて分かりやすく解説します。 安全なクリニック選びのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ PRP注射とは? PRP注射とは、自分の血液から抽出した多血小板血漿を患部に注入し、組織の再生を促す治療法です。 血小板には、止血作用だけでなく、成長因子を豊富に含んでおり、この成長因子が細胞の増殖や組織の修復を促す役割を担っています。 具体的には、採取した血液を遠心分離機にかけることで、赤血球や白血球から血小板を分離・濃縮し、これを患部に直接注入します。 これにより自己治癒力を高め、損傷した組織の修復が加速します。 PRP注射の効果と症例別の効果 PRP注射の効果と症例別の効果について、以下の項目に分けてご紹介します。 膝OA(変形性膝関節症)への効果 肩こりや肩の痛みへの効果 顔のしわや皮膚再生への効果 いずれかの項目に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。 膝OA(変形性膝関節症)への効果 変形性膝関節症(膝OA)は、加齢や酷使により膝の軟骨がすり減り、炎症や痛みを引き起こす疾患です。 PRP注射は、この膝OAに対して有効な治療法とされてます。 自身の血液に含まれる成長因子を患部に注入することで、軟骨や骨の組織修復を促進し、抗炎症作用によって痛みを軽減する効果が期待できます。 PRPの作用は、自己治癒力を高めることを目的としているため、根本的な改善につながる可能性が高いです。 肩こりや肩の痛みへの効果 肩こりや肩の痛みは、筋肉や筋膜の炎症、組織の損傷が原因で起こることが多く、慢性的な不調につながります。 PRP注射はこうした症状に対して、炎症を抑え組織の修復を促す効果が期待されます。 肩の痛みの原因となる腱板損傷や五十肩などの治療にも応用されており、注入された成長因子が損傷した筋肉や腱、靭帯などの再生を促進します。 上記の仕組みで血行を改善することで、痛みの軽減と機能の回復をサポート。 これにより痛みの悪循環を断ち切り、肩の動きをスムーズにすることが期待でき、慢性的な肩こりや痛みの根本的な改善につながります。 顔のしわや皮膚再生への効果 PRP注射は、美容医療の分野でも広く活用されており、特に顔のしわや皮膚再生に効果が期待されています。 PRPに含まれる豊富な成長因子は、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリや弾力を高めます。 注入されたPRPは、肌のターンオーバーを正常化し、組織の修復力を高めるため、小じわの改善や毛穴の開き、ニキビ跡、くすみの改善にもつながります。 また、自己の血液を使用するため、アレルギー反応や副作用のリスクが低いというメリットもあります。 肌本来の再生能力を活かした治療法であり、自然な若返り効果を求める方に適しています。 PRP注射の治療の流れ PRP注射の治療の流れは、以下の通りです。 治療の流れ 内容 問診・診察 治療の対象となる症状や既往歴を確認し、PRP注射が適しているかを医師が判断 採血 腕の静脈から治療に必要な量の血液を採取 遠心分離 採取した血液を専用の機器で遠心分離にかける PRPの注入 局所麻酔の後、濃縮したPRPを目的の患部(関節、筋肉、皮膚など)に注射 PRP注射の効果の持続期間は個人差がありますが、一般的に6ヶ月から1年程度とされています。 効果は徐々に現れ、1回の治療で改善を実感する方もいれば、症状に応じて複数回の治療が必要な場合も。 治療回数は1回から数回が一般的で、数週間から数ヶ月の間隔で行われることが多いです。 施術の痛みは採血時と同程度で、局所麻酔で軽減できます。 自己血を使用するためアレルギーのリスクは低いですが、感染症や一時的な内出血、腫れなどのリスクがあるので注意しましょう。 PRP注射の費用と保険適用について PRP注射の費用は、治療部位や医療機関によって異なりますが、一般的に数万円から数十万円と高額です。 これは、自身の血液を扱う特殊な機器や専門的な技術が必要となるためです。 PRP注射は、厚生労働省の認可を受けた一部の治療を除き、自由診療となるケースがほとんどであり、健康保険の適用は非常に限られています。 そのため、治療費は全額自己負担となるので注意が必要です。 多くの医療機関では、現金一括払いのほか、クレジットカードや医療ローンなどの分割払いに対応している場合があります。 費用は高額ですが、自身の治癒能力を活かした根本的な改善が期待できるため、手術を避けたい方や、従来の治療法で効果が見られなかった方にとって、費用に見合う価値がある治療と言えるでしょう。 安全なPRP注射を受けるための施設選びのポイント PRP注射は専門的な知識と技術を要するため、信頼できる医療機関を選ぶことが非常に重要です。 施設選びのポイント 内容 医師の経験と資格 PRP療法の実績が豊富で、治療目的の分野に専門性を持つ医師が在籍しているか確認する 衛生管理 国の認可を受けた細胞加工施設(CPC)を併設しているか確認する 事前説明とアフターケア 事前に丁寧に説明してくれるか、治療後の経過観察やフォローアップ体制が整っているかを確認 医師がPRP療法の豊富な実績と、治療目的の分野に専門性を持っているかを確認しましょう。 また、感染症リスクを避けるために、国の認可を受けた細胞加工施設(CPC)を併設するなど、衛生管理が徹底されているかも重要な判断基準です。 さらに、施術内容・費用・リスクについて丁寧に説明してくれるか、治療後の経過観察やフォローアップ体制が整っているかを確認することも大切です。 口コミや評判も参考にし、カウンセリングで疑問点を解消してから治療に臨むことが、安全なPRP注射を受けるための鍵となります。 信頼できるクリニックでPRP注射を受けるならリペアセルクリニックがおすすめ! PRP注射は自身の血液を活用し、膝や肩の痛み、美容など多様な症状に効果が期待できる再生医療です。 治療は専門性が高いため、クリニック選びが極めて重要となります。 そこでおすすめしたいのが、再生医療に特化した「リペアセルクリニック」です。 当院は、確かな実績を持つ専門医が在籍し、国の認可を受けた徹底した衛生管理体制のもと、安心して治療を受けられます。 丁寧なカウンセリングとアフターフォローも充実しており、一人ひとりの症状に合わせた最適な治療プランを提案。 信頼と実績のあるクリニックで安全にPRP注射を検討したい方は、当院のメール相談・オンライン診療にてご相談ください。
2019.07.12 -
- 美容
- 再生治療
頬の面積が広く見えるせいで顔全体が大きく感じる・鏡を見るたびに気になる、写真や自撮りで「なんとなくバランスが悪い」といった悩みを抱えていませんか? 実は、頬が広く見える原因には骨格や脂肪のつき方や皮膚・筋肉のゆるみ・むくみなど、複数の要素が絡み合っていることがほとんどです。 しかし、自分では原因を特定しにくく、マッサージやメイクを試しても思うような変化を感じられないと不安や諦めに繋がってしまうことも。 本記事では、頬の広がりが気になる方に向けて、原因の見極め方からセルフケア、医療機関での治療法までをわかりやすく解説します。 顔のバランスを整えたい、頬の広がりを少しでも目立たなくしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 頬の面積が広いと感じる主な原因 頬の面積が広いと感じる主な原因は4つあります。 骨格の影響|頬骨・エラの張り 頬の脂肪が多い|表情筋のゆるみ・バッカルファット たるみ・皮膚の張り低下|加齢や紫外線 むくみ・生活習慣|塩分・姿勢・睡眠不足など それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。 骨格の影響|頬骨・エラの張り 以下のような、骨格的特徴の影響で頬の面積が広く見える可能性があります。 頬骨が横方向に張り出している エラが張っていて、輪郭が四角く見える 頬骨の位置が高く、顔の中心から外側へ広がって見える これらの骨格は生まれつき決まっているケースが大半で、マッサージ・表情筋トレーニングでは根本的な改善が難しいです。 また、骨格的な張りは「影」ができやすく、頬の凹凸を強調して見せるため、実際以上に頬の面積が広く感じられる要因にもなります。 頬の脂肪が多い|表情筋のゆるみ・バッカルファット 頬の面積が広くなる原因のひとつとして、頬の脂肪が多いという理由が挙げられます。 頬の脂肪が多いことも頬の面積が広く見える原因のひとつであり、なかでも以下のような要因が影響しています。 バッカルファット 表情筋のゆるみ バッカルファットとは頬の中央付近にある脂肪のかたまりで、遺伝や体脂肪率の高さや加齢によって残りやすく、垂れやすい人もいます。 加齢とともにバッカルファットが垂れ下がると、ほうれい線や頬のたるみにもつながり、実際よりも顔が大きく・広く見える印象を与えてしまいます。 たるみ・皮膚の張り低下|加齢や紫外線 加齢や紫外線の影響によって、たるみや皮膚の張りが低下することも、頬が広く見える要因になります。 年齢とともに、肌の内部にあるコラーゲンやエラスチンといった弾力成分が減少し、皮膚を支える力が弱まることで、頬が下方向にたるみやすくなります。 また、紫外線の中でもUVA(長波紫外線)は皮膚の真皮層にまで届き、コラーゲン繊維を変性・破壊する働きがあるため、若い方でも慢性的に紫外線を浴びていると、皮膚の老化が進行することも。 このような肌のたるみやハリの低下を予防・改善するには、以下の方法を試しましょう。 紫外線対策(UVケア) 保湿による皮膚バリアの維持 表情筋トレーニングやマッサージ またハイフ(HIFU)によるリフトアップや糸リフトによるたるみ引き上げなど、皮膚の深層にアプローチする治療法も効果的です。 むくみ・生活習慣|塩分・姿勢・睡眠不足など 以下のような日々の生活習慣の乱れによって生じるむくみも、頬の面積が広く見える原因のひとつです。 塩分の多い食生活 姿勢の悪さ 睡眠不足・不規則な生活 塩分は体の中の水分を留まらせる働きがあり、体内に水分がたまるため、むくみを引き起こす可能性があります。 また猫背やストレートネックといった姿勢の悪さも、首・肩まわりの血流やリンパの流れを妨げるため、顔のむくみに直結します。 顎の位置が下がることで頬まわりにたるみが出やすくなり、顔の輪郭が広がって見えることも。 また、睡眠不足は自律神経やホルモンバランスが乱れ、水分代謝がうまくいかなくなります。 内臓機能の低下や老廃物の排出停滞もむくみにつながります。 頬の広さをカバーするセルフケア 頬の広さをカバーできるセルフケアを紹介します。ご自身でできる簡単な方法ですので、実践してみてください。 マッサージ 親指の腹を使って頬骨の下を優しく押し流す 耳の下から鎖骨まで、首筋を撫でおろすように流す ※力を入れすぎず、肌をこすらないよう注意してください。 滑りをよくするために乳液やオイルを使うのもおすすめです。 メイク 頬の外側や下部にシェーディングを入れる 頬骨の内側にチークを入れて重心を中央に ハイライトで頬骨の中心に立体感をプラス 表情筋を鍛えて脂肪・むくみをケア 「あ・い・う・え・お」とゆっくり発音しながら、口、頬、口角を大きく動かす(各3秒×3回セット) 頬の筋肉をほぐすことで、固まった頬が柔らかくなって頬の張りが改善される可能性があります。 頬のマッサージをする際は優しく肌に触れ、肌トラブルや筋肉の損傷を防ぎましょう。 メイクでは、頬の影になる部分にシェーディングなどを塗ることで頬の面積を小さく見せられます。ナチュラルに仕上げたい方は、クリーム系の薄付きアイテムを使うとより自然です。 頬の筋肉を動かすと、脂肪燃焼、むくみの解消が期待できます。頬や口角周辺を意識しながら「あいうえお」と口を動かすと効果的です 頬の広がりを改善する医療機関での治療法を紹介 頬の広がりはセルフケアでの改善が難しい場合は、以下の医療機関での治療という選択肢もあります。 美容医療 再生医療 特に骨格や脂肪の量、皮膚のたるみなどが原因で頬の面積が広く見えている場合は、専門的なアプローチが有効です。 それぞれの治療法について、詳しく解説します。 美容医療 頬の広がりは、美容医療によって改善が期待できます。 骨格、脂肪、筋肉などのそれぞれの原因には、以下のような治療方法の選択肢があります。 骨格 頬骨削り:頬骨の張り出しを物理的に内側へ整える手術 セットバック:エラや口元を含む骨格を後方に引く骨格矯正法 脂肪 脂肪溶解注射(BLNSなど):薬剤で脂肪細胞を分解し、ダウンタイム少なく輪郭を引き締める 頬の脂肪吸引:頬の脂肪を直接除去する施術 筋肉 ボツリヌス注射(エラボトックス):過剰な筋肉の緊張を緩め、輪郭をシャープに見せる たるみ ハイフ(HIFU):超音波で皮下の筋膜層を刺激し、自然な引き締めを促す 糸リフト:特殊な糸で皮膚を物理的にリフトアップ ヒアルロン酸注射(リフトアップ):ボリュームが減った部分に注入し、輪郭を整える フェイスリフト手術:余分な皮膚や脂肪を除去して、根本から引き上げる本格的な施術 美容医療の中には短時間で施術できるものもあれば、術後の腫れやダウンタイムが長く続くものもあります。 手術後のトラブルを避けるためにも、しっかりと医師に相談してご自身の状態やお悩みに合った方法を納得したうえで手術を受けましょう。 再生医療 頬のたるみやしわ、ボリュームの低下が気になる方には、以下の再生医療という選択肢もあります。 治療法 期待できる効果 幹細胞治療 頬のたるみやしわの改善 皮膚の弾力・ハリの回復 肌質の若返り PRP療法 小じわ・毛穴の改善 肌のハリ・ツヤの向上 エイジングケア 幹細胞治療では、患者さま自身の細胞から肌細胞を増やして注射することで、頬のしわ・たるみや肌の弾力の改善が期待できます。 またPRP皮膚再生医療は、患者さまの血液から血小板を抽出して肌に注入する治療法で肌の老化を抑制するほか、エイジングケアに効果的です。 どちらも患者さま自身の細胞や血小板を利用するため、拒否反応のリスクが少ない安全性のある治療法として期待されています。 【まとめ】頬の面積が広い原因を知り、自分に合ったアプローチを見つけよう 頬の面積が広い原因は、以下のような要因が挙げられます。 骨格の構造 脂肪の蓄積 皮膚のたるみ・むくみなど まずはご自身の生活習慣や顔立ちの特徴を見直し、メイクやマッサージ、頬の筋肉を動かす運動といったセルフケアから取り入れてみるのがおすすめです。 それでも頬が広いと感じる場合は、美容医療や再生医療など選択肢もあります。 頬の広さにお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2019.07.10 -
- 糖尿病
「血糖値スパイクとは?」「血糖値スパイクにならない食べ方を知りたい」という方はいませんか。 血糖値スパイクとは、食後に急激に血糖値が上昇する現象のことで、身体に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。 本記事では、血糖値スパイクの原因や予防方法について、詳しく解説します。 血糖値スパイクにならないように、食事や食べ方などを工夫しましょう。 血糖値スパイクを起こさない食べ方6つ 血糖値スパイクを起こさない食べ方は、以下の6つです。 食間を2〜3時間以上あける 朝食を抜かない 野菜から食べ始める 早食いせずにゆっくり食べる 食後に軽い運動をする 過度な食事制限はしない 食後の血糖値が上がりにくい食べ物を選んで食べると、食後の血糖値の上昇が穏やかになります。血糖値スパイクを防ぐポイントをみていきましょう。 食間を2〜3時間以上あける 血糖値スパイクを起こさないためには、食間を2~3時間以上あけることが大切です。 一般的に、血糖値は食後に徐々に上昇し、2~3時間かけて元の値に戻ります。 血糖値が高い状態で、さらに食事を摂取すると、血糖値が急激に上がる可能性があるため注意しましょう。 朝食を抜かない 朝食を抜かないように心がけると、血糖値スパイクの予防につながります。 朝食を抜くことで空腹の時間が長くなるため、昼と夜の食後の血糖値が急上昇しやすくなります。 血糖値の急激な変動を防ぐために、3食規則正しく食べましょう。 野菜から食べ始める 野菜から食べはじめると、血糖値の急上昇を抑えられるため、血糖値スパイクのリスクが低減します。 食事の際は、以下の順番で食べるのがおすすめです。 1.野菜や海藻類などのビタミン類 2.肉や魚などのたんぱく質 3. ご飯や麺類などの炭水化物 野菜に多く含まれる食物繊維は腸の壁をコーティングし、食事の吸収速度を緩やかにする役割があります。 肉・魚に含まれる脂質やたんぱく質は、胃から腸に運ばれる際に、インクレチンと呼ばれるホルモンの分泌を促します。 インクレチンは、胃の内容物が腸に排出されるスピードを遅くする作用があるため、炭水化物の前に肉や魚を摂取するのが効果的です。 早食いせずにゆっくり食べる 血糖値スパイクを防ぐには、食べる順番だけでなく、ゆっくりと食べることも大切です。 早食いをすると、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが追いつかず、食後の血糖値を急激に上昇させてしまいます。 早食いの習慣がある場合は、一口食べたら箸を置くことを意識しましょう。 食後に軽い運動をする 食後に軽い運動をすると、血糖値スパイクの予防につながります。 血糖値が上昇する食後30分~1時間後の運動は、血糖値の上昇を穏やかにする効果があります。 運動習慣がない場合は、無理に散歩やウォーキングを行うのではなく、軽い体操や家事で身体を動かしましょう。 過度な食事制限はしない 血糖値スパイクを予防するには、過度な食事制限はしないことが大切です。 過度な食事制限は、ストレスが溜まり、長続きしない場合があります。 血糖値が上がりやすい炭水化物は、身体にとって必要な栄養素です。 食事の食べる順番や栄養バランスを考え、適度に炭水化物を摂取しましょう。 血糖値スパイクの基礎知識|主な原因について 血糖値スパイクは、食後に急激に上昇した血糖値が急降下する状態のことです。 血糖値スパイクの基礎知識 血糖値スパイクが起こる原因 血糖値スパイクが起こる原因を確認し、自身の食生活を見直しましょう。 血糖値スパイクの基礎知識 食後の短時間に血糖値が急激に上昇し、その後急降下する状態を「血糖値スパイク」といいます。 スパイクとは「とがったもの」を意味し、急上昇急降下を繰り返した血糖値のグラフが鋭いトゲのような形状になることから、血糖値スパイクと呼ばれます。 食事で摂取したブドウ糖は、エネルギー源として体内で利用されるため、腸で吸収されたあと、血液中に入ります。 健康な人の場合は、血糖値がゆっくりと上昇し、徐々に下降するのが一般的です。 一方で、血糖値スパイクが起こっている場合は、急激な血糖変動から、血糖値のグラフが「M」字になります。 糖尿病では血糖値が常に高い状態が続きますが、血糖値スパイクの場合は、空腹時の血糖値が低いことが特徴です。 血糖値スパイクが起こる原因 血糖値スパイクは、主に以下の原因で起こります。 加齢 肥満 運動不足 炭水化物中心の食事 朝食を抜く習慣 インスリンが適切に分泌されなかったり、分泌のタイミングがずれてしまったりすると、血糖値スパイクが起こる原因になります。 インスリンは、血糖値を低下させる働きをもつホルモンです。 食後、急激に上昇した血糖値を抑えるために、インスリンが過剰に分泌され、血糖値が急降下します。 乱れた食生活や運動不足などは、血糖値スパイクのリスクになるため注意が必要です。 血糖値スパイクを起こさないための食生活 血糖値スパイクを起こさないために、以下のポイントを押さえて規則正しい食生活を送りましょう。 血糖値を上げにくい食べ物 血糖値が急激に上がりやすい食べ物 自身の食生活を見直し、血糖値を上げにくい食べ物を摂取するよう心がけることが大切です。 血糖値を上げにくい食べ物 血糖値スパイクを起こさないために、血糖値を上げにくい食べ物を摂取しましょう。 血糖値が上がりにくい食べ物の例は、以下のとおりです。 野菜類(玉ねぎ・オクラ・トマト・レタス・キャベツ など) キノコ類 海藻類 食物繊維を含む食べ物(発芽玄米・大麦・オートミール など) 酢 柑橘類 大豆製品 乳製品 野菜類はビタミンやミネラルを豊富に含むため、生活習慣病を予防したい方にもおすすめです。 血糖値が急激に上がりやすい食べ物 血糖値が急激に上がりやすい食べ物を食べると、血糖値スパイクが起こりやすくなる可能性があります。 血糖値を上げやすい食品は、以下のとおりです。 ご飯 パン 麺類(うどん・そば・パスタ など) イモ類(里芋・ジャガイモ など) 大豆以外の豆類(おたふく豆・インゲン豆 など) 甘いもの(和菓子・洋菓子・スナック菓子 など) ジュース ごはんや麺類、イモ類などの炭水化物は、血糖値が上がりやすい食品です。 野菜は血糖値を上げにくい食品ですが、とうもろこしやかぼちゃなどのデンプン質の野菜は、血糖値を上げやすいため注意しましょう。 血糖値スパイクに潜むリスク 血糖値スパイクには、以下の病気が潜んでいる可能性があります。 糖尿病のリスク 認知症のリスク がんのリスク 心筋梗塞や脳卒中のリスク 空腹時血糖の上昇がみられない血糖値スパイクは、健康診断で見逃される可能性があります。 自覚がないまま血糖値スパイクの症状が進行すると、さまざまな病気になる可能性があるため、早期発見が重要です。 糖尿病のリスク 血糖値スパイクに潜むリスクに、糖尿病があります。 血糖値スパイクは、インスリンの働きや分泌量の低下によって引き起こされます。 インスリンの分泌が低下した状態が続くと、糖尿病の発症リスクが高まるため注意が必要です。 糖尿病の診断には、過去1〜2カ月間の血糖値の平均を示すHbA1cや空腹時血糖の値が用いられます。 認知症のリスク 血糖値スパイクの背後には、認知症のリスクが潜んでいるため注意が必要です。 インスリンが極度に多い状態は、記憶力が低下する原因になります。 血糖値スパイクが起こりインスリンが極度に多い状態が続くと、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドベータと呼ばれる物質が脳に蓄積します。 インスリンはアルツハイマー型認知症だけでなく、ほかの記憶障害にも影響するホルモンです。 脳に届くインスリン量が極端に少なくなった場合は、記憶力が低下する恐れがあるため、血糖コントロールを十分におこなうことが大切です。 がんのリスク 血糖値スパイクは、がんの発症リスクを高めます。 過度なインスリンは、細胞のがん化やがん細胞の増殖を引き起こすといわれています。 糖尿病によって起こる高インスリン血症や慢性炎症なども、がんを招く原因になるため注意しましょう。 以下の記事では、がん予防に期待できる治療法について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 心筋梗塞や脳卒中のリスク 血糖値スパイクによる耐糖能異常で動脈硬化が起こった場合は、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性があります。 血糖値スパイクでは、インスリンの分泌量や働きが低下しているため、上昇した血糖値を正常値に戻しにくくなります。 食後の高血糖によって血管に炎症が起こると、心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。 以下の記事では、脳卒中の1つである脳梗塞になりやすい人の特徴について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 血糖値スパイクを起こしているか調べる方法 血糖値スパイクを起こしているか調べる際は、以下の3つの方法で血糖測定を行います。 血糖測定の種類 検査方法 OGTT(経口糖負荷試験) 10時間以上絶食した状態で空腹時血糖を測定した後、ブドウ糖液を飲み指定時間に採血する SMBG(血糖自己測定) 指に穿刺し、専用のセンサーで血液を吸い取る CGM(持続グルコース測定) 専用のセンサーを装着した状態で過ごす 血糖値スパイクでは、食後の血糖値が高くなりますが、空腹時は正常値を示す場合が大半です。 OGTTやSMBCは、患者様の食事のタイミングに合わせて検査できるため、正確な糖代謝を確認できます。 CGMはセンサーを装着し、皮下のグルコース濃度を測定する方法です。 グルコース濃度は血糖値とは異なりますが、近い動きをするため、持続的に測定することで血糖コントロール不良を発見できる可能性があります。 【まとめ】血糖値スパイクによる糖尿病が疑われる場合は医療機関を受診しよう 血糖値スパイクによる糖尿病が疑われる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 血糖値スパイクでは、食後に急激な血糖変動が起こります。 血糖値の急上昇・急降下は、身体へ大きなダメージを与え、糖尿病や脳卒中などの病気を引き起こす可能性があるため注意が必要です。 食事管理や運動習慣などによる血糖コントロールが困難となり、血糖値スパイクによる糖尿病になった場合は、医療機関を受診し治療を受けましょう。 糖尿病を治療せずに放置していると、症状が悪化したり、合併症になったりする恐れがあります。 以下では、糖尿病の再生医療について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 血糖値スパイクの予防のためには、血糖値を上げにくい野菜から食べ始めることや、食後に運動を行うことが重要です。 過度な食事制限を避け、無理のない範囲で規則正しい食生活を心がけましょう。
2019.07.07 -
- 離断性骨軟骨炎
「離断性骨軟骨炎は本当に治るの?」「スポーツ復帰はいつできるの?」と不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。 離断性骨軟骨炎は、関節軟骨の下にある軟骨下骨が骨壊死し、関節の疲労感や脱力感、可動域の制限などの症状が現れる疾患です。 一般的に、離断性骨軟骨炎が完治する期間は6カ月以上が目安です。 本記事では、離断性骨軟骨炎が完治する期間やリハビリ期間、日常生活に復帰するまでの流れなどを解説します。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、離断性骨軟骨炎による痛み症状の改善が期待できる再生医療の治療法や症例を公開中です。 症状が強くなり完治までの治療期間が長引いてしまう前に、再生医療とはどのような治療かご確認ください。 離断性骨軟骨炎が完治する期間は6カ月以上が目安 離断性骨軟骨炎が完治する期間は、6カ月以上が一般的な目安です。 この項目では、離断性骨軟骨炎が完治する期間を治療方法ごとに紹介します。 保存療法による完治期間 手術療法による完治期間 離断性骨軟骨炎は、関節軟骨の下にある骨が壊死し、骨片としてはがれ落ちて痛みや関節の動きに制限を引き起こすスポーツ障害です。 思春期から青年期のスポーツ選手の肘・膝・足関節に起こりやすいことで知られています。 そのため、将来にわたってスポーツや日常生活に支障を残さないためにも、焦らずに完治を目指しましょう。 保存療法による完治期間 保存療法による完治期間は、年齢や病変の大きさによって異なりますが、一般的には6カ月以上〜1年程度かかることが多いとされています。 膝に発症した若年患者に対して運動制限を行ったところ、約58%の症例が平均8.1カ月で治癒した※というデータがあります。 ※参照:J-Stage「若年型膝離断性骨軟骨炎に対する保存療法の治療影響因子」 また、年齢が低く症状が軽いほど治りやすい傾向があることもわかりました。 そのため、保存療法で早い完治を目指すには、病変が進行する前に早期に発見し、治療を始めることが重要です。 なお、保存療法の内容は、以下の通りです。 運動制限 離断性骨軟骨炎の原因となったスポーツや負荷の高い運動を休んで安静にする リハビリテーション 筋力の強化や可動域の維持を目指す 装具の使用 患部に負担をかけないように松葉杖やギプスなどを使用する 保存療法は比較的軽度の症例に適していて、早期に開始すれば手術を回避できる可能性があります。 症状に気づいたら、できるだけ早く専門医を受診しましょう。 手術療法による完治期間 離断性骨軟骨炎の手術療法による完治期間は、約6カ月から10カ月が目安です。 膝に発症した離断性骨軟骨炎に対し手術を行った場合、剥がれかけた骨が再び癒合するまでの期間※は、以下のように報告されています。 ※出典:J-Stage「膝離断性骨軟骨炎に対する手術的治療実績」 グレード グレードの症状 骨が再びくっつくまでの期間 グレード1 レントゲンで骨の硬化がみられる 平均約4.5±1.4カ月 グレード2 軟骨下に病変がある グレード3 軟骨表面が剥がれかかっている 平均6.5±5カ月 軽度から中等度の症状であれば、手術後およそ半年ほどで癒合している例があることがわかります。 ただし、グレード3では個人差が大きく、回復に10カ月程度かかる場合もあるため、焦らず計画的にリハビリを行うことが大切です。 手術療法は、保存療法で改善がみられない場合やステージ3以上に症状が進行している場合に検討されます。 主な離断性骨軟骨炎の手術内容は、下記の通りです。 内固定術 剥がれた組織をピンやプレートなどで固定する マイクロフラクチャー法 軟骨の損傷部位に小さな穴をあけて刺激し、損傷部に骨髄液を流出させて修復を促す 自家骨軟骨移植術 患者さまの正常な骨と軟骨を採取し、損傷した部分に移植する 手術療法では治癒まで半年〜10カ月ほどかかることが一般的ですが、適切な術式とリハビリで、スポーツへの復帰が見込めます。 治療後の経過観察を怠らず、専門医と相談しながら無理のないスケジュールで回復を目指しましょう。 離断性骨軟骨炎のリハビリ期間と日常生活復帰までの流れ 離断性骨軟骨炎の治療では、日常生活やスポーツへの復帰を目指す上で、適切なリハビリが重要です。 保存療法では、通常1〜2カ月で痛みが軽減し始め、少なくとも3カ月以上の安静が推奨されます。 回復の段階に応じて、関節の可動域を広げる訓練や筋力トレーニングを行います。 手術を受けた場合も、関節の動きを回復させ筋力を強化するために、段階的なリハビリが欠かせません。 下記は、膝の離断性骨軟骨炎に対する手術後リハビリと回復の流れ※の一例です。 ※出典:J-Stage「膝離断性骨軟骨炎に対する骨軟骨移植術後の理学療法」 期間 リハビリについて 手術後3~4週間 部分的に体重をかけ、骨の癒合を促す 手術後5~7週間 全体重をかけて日常動作の回復を目指す 手術後8週間 膝の可動域や筋力が、手術前以上に向上する 手術後12週 スポーツ動作が可能になる 手術後約1年 スポーツに復帰 日常生活や運動への復帰は自己判断せず、必ず医師や理学療法士の指導を受けましょう。 離断性骨軟骨炎を早く治すには早期発見・治療が重要 離断性骨軟骨炎をできるだけ早く治すためには、早期発見と早期治療が欠かせません。 肘・膝・足などの関節に以下のような症状がある場合は、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。 関節の違和感や脱力感 運動時の痛みや動きの制限 患部が腫れ、曲げ伸ばしができない レントゲンや超音波の検査では、骨や軟骨の状態を詳細に確認できます。 たとえ痛みがなくても、画像検査によって軟骨の損傷が見つかる場合があります。 野球・サッカー・バスケットボールなど、繰り返し関節に負担がかかるスポーツをしている方は、とくに注意が必要です。 関節の違和感や脱力感がある際は、検査を受けましょう。 症状が軽いうちに離断性骨軟骨炎を発見できれば、完治までの期間を短縮できる可能性が高くなります。 離断性骨軟骨炎の再発予防法 離断性骨軟骨炎の再発予防法は、以下の通りです。 医師の指導のもとで適切な治療を受ける リハビリの進行状況に合わせて、運動の負荷を徐々に増やす サポーターで関節を保護する 定期的に整形外科で検査を受ける 離断性骨軟骨炎の再発を防ぐには、症状や年齢に応じた適切な対応が欠かせません。 とくに9歳以下の小児では、離断性骨軟骨炎の発症や再発のリスクが高い※と報告されています。 ※出典:大阪公立大学「9歳以下は保存療法も考慮が必要か? 離断性骨軟骨炎の発症・再発リスクを検証」 そのため、年齢が低いお子さまほど、治療法の選択とリハビリ計画が非常に重要です。 また、スポーツの復帰の際は、痛みがなくなったからといって自己判断で運動を再開するのは危険です。 可動域や筋力の状態に応じて、段階的に運動量を増やすことが再発の予防につながるので、医師や理学療法士の指示に従いましょう。 さらに、定期健診を受けるのも重要です。 離断性骨軟骨炎の症状が再発していても、初期段階では痛みが出ないことがあります。 そのため、症状が落ち着いていても、定期的な画像検査によるフォローアップが重要です。 離断性骨軟骨炎の完治期間についてよくある質問 離断性骨軟骨炎の完治期間についてよくある質問は以下の2つです。 離断性骨軟骨炎の手術による後遺症はある? 離断性骨軟骨炎はスポーツ復帰できる? 今後の復帰プランにお役立てください。 離断性骨軟骨炎の手術による後遺症はある? 離断性骨軟骨炎の手術後には、関節の動かしにくさや慢性的な痛みなどの後遺症が生じることがあります。 足首や肘に発症した場合、手術によって一時的に症状が改善しても、時間が経つと再び痛みや可動域の制限が現れることがあると報告されています。 離断性骨軟骨炎の手術による後遺症の主な原因は、術後に関節へ過度な負荷がかかったことや、リハビリが適切に行われなかったこと、軟骨片の固定が不十分であったことなどが挙げられます。 離断性骨軟骨炎の術後は、関節への負担を避けながら段階的にリハビリを進めることが重要です。 固定した軟骨片が安定するまでの期間は個人差があるため、痛みが軽減したからといって自己判断で運動を再開するのは避けましょう。 離断性骨軟骨炎はスポーツ復帰できる? 離断性骨軟骨炎は、適切な治療とリハビリを受ければスポーツに復帰できます。 完治には一般的に6カ月以上かかるため、焦らず段階的に回復を進めることが重要です。 競技レベルでの本格的な復帰には、数カ月から1年程度を見込む必要があり、痛みが軽減してもすぐに再開するのは避けましょう。 再発防止のためにも、医師の指導のもとで復帰スケジュールを立て、完治を確認してから競技に戻ることが大切です。 離断性骨軟骨炎の完治期間を短くするには再生医療も検討しよう 離断性骨軟骨炎は、症状によっては復帰までに6カ月以上かかることもあります。 完治期間を短くするには早期発見と適切な治療、段階的なリハビリが欠かせません。 定期的な画像検査を行うことで、痛みなどの自覚症状がなくても早期に発見でき、治療期間の短縮が期待できます。 さらに、近年では再生医療という治療の選択肢もあります。 再生医療とは、患者様自身の細胞や血液を使用して損傷した組織の修復を目指す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 スポーツしていて早期復帰を希望する方 薬剤アレルギーがあり、治療に不安のある方 慢性化した症状を完治させたい方 継続的にステロイド治療を受けている方 点滴や注射など通院のみで治療できる場合があるので、手術を避けたい方や、より早い回復を目指す方にも選ばれています。 再生医療の治療法や症例について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.07.05 -
- 離断性骨軟骨炎
子供が膝の痛みを訴えている場合、一般的に疑われるのは成長痛ではないでしょうか。 しかし、運動をしている子供の場合は、離断性骨軟骨炎という疾患の可能性があります。 本記事では、子供の膝の痛みの原因となる「離断性骨軟骨炎」について詳しく解説します。 この疾患の病態について網羅的に紹介します。 早期発見と適切な治療が将来のスポーツ活動継続のカギとなるため、お子さんの膝の痛みに気づいたら参考にしていただければ幸いです。 子供の膝でも起こる離断性骨軟骨炎の症状と原因 膝の痛みに悩む子供たちの中には、離断性骨軟骨炎が原因であるケースが少なくありません。 この病気は10代前半の成長期に多く見られ、特にスポーツ活動を積極的に行う子供たちに発症しやすい特徴があります。 本章では、以下の内容について詳しく解説します。 離断性骨軟骨炎の病態 離断性骨軟骨炎の主な症状 離断性骨軟骨炎が発症してしまう主な原因 子供の将来のため、親御さんが症状や原因を理解しておくことが重要です。 離断性骨軟骨炎の病態 離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)とは、関節の中で軟骨とその下にある骨(軟骨下骨)が一部剥がれてしまう病気です。 血流障害によって軟骨下骨が壊死し、進行すると骨軟骨片となって関節内に遊離してしまいます。 成長期の子供、特に10代前半に多く発症し、男女比は男子の割合が多く約2:1です。 膝関節での発生部位としては、大腿骨内側が約85%を占め、大腿骨外側が約15%、そしてまれに膝蓋骨(膝のお皿)にも見られます※。 ※出典:順天堂大学医学部附属順天堂医院 整形外科・スポーツ診療科 また、大腿骨外側に発症した場合、円板状半月(えんばんじょうはんげつ)という状態を合併することがある※ため注意が必要です。 離断性骨軟骨炎の主な症状 子供の離断性骨軟骨炎における症状は、病気の進行段階によって異なります。 初期の症状 運動後に感じる膝の不快感や鈍い痛み 休息すると症状が和らぐことが多い この段階では骨軟骨部分はまだ完全に剥離していないため見過ごされやすい傾向があります。 しかし、痛みを放置していると症状が進行するリスクがあるため、注意が必要です。 進行した場合の症状 痛みが強くなり、スポーツ活動に支障をきたす 膝を動かすときに引っかかり感や異音が生じる また、骨軟骨片が関節内に挟まると、膝が突然ロックして動かなくなる「ロッキング現象」を起こすこともあります。 離断性骨軟骨炎が発症してしまう主な原因 離断性骨軟骨炎の主な原因は、スポーツなどで繰り返し関節にかかる負荷や、思春期の急速な成長です。 同じスポーツを長期間続けていると関節にストレスがかかり、軟骨の下にある骨にダメージが蓄積されていきます。 例えば肘や膝などの関節で、いつも同じ場所に負担が加わると、軟骨や骨に向かう血液の流れが悪くなります。 血流が滞ると障害を受けた骨の一部は壊死してしまう、というメカニズムです。 また、成長期の子供は骨の成長と血流のバランスが崩れやすく、離断性骨軟骨炎を発症するリスクがあります 離断性骨軟骨炎の診断方法 離断性骨軟骨炎の診断は、症状の問診と画像検査を組み合わせて行われます。 初期の段階では通常のレントゲン検査で異常が見つかりにくいため、見落とされることがあります。 より正確な診断にはMRI検査が重要で、骨軟骨片の状態や剥離の程度を確認可能です。CTスキャンも骨の状態評価に役立ちます。 また、関節液の検査や関節鏡検査を行うこともあり、特に関節鏡は病変部を直接観察できるため、診断と治療を同時に行える利点があります。 早期発見が治療成績を左右するため、子供の膝の痛みが続く場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。 スポーツ復帰の鍵になる離断性骨軟骨炎の治療法 離断性骨軟骨炎の治療法としては、主に次の2つがあります。 保存療法 手術療法 それぞれの治療法について詳しく解説します。 保存療法 保存療法は主に骨軟骨片がまだ完全に剥離していない初期段階で選択されます。 主に次の治療を行います。 安静・スポーツ制限 荷重制限・装具療法 物理療法・リハビリテーション まずは症状を悪化させる可能性のある運動を控えて安静にします。発育期の子供は、安静により自然治癒する可能性があります。 また、膝への体重負荷を軽減するため、松葉杖の使用や膝装具の装着も有効です。特に大腿骨内側で発症している場合は膝装具が効果的とされています。 物理療法とリハビリテーションの内容は、主に痛みを緩和させるための低出力超音波やストレッチ、筋力低下を防ぐためのトレーニングです。太もも前面の筋肉(大腿四頭筋)の強化が重要です。 保存療法は多くの場合で6ヶ月以上は継続し、定期的なMRI検査などで骨軟骨片の状態を確認しながら進めていきます。 症状の改善と画像所見の回復が見られれば、段階的にスポーツ活動への復帰を目指せるでしょう。 手術療法 保存療法で効果がない場合や早期スポーツ復帰を目指す場合には手術が検討されます。 手術名 内容 鏡視下ドリリング術 初期段階(骨軟骨片が剥離していない時期)に適応 病変部に小さな穴を開け血流改善を促す 低侵襲で日帰り手術も可能 骨軟骨片固定術 剥離した骨軟骨片の状態が良好な場合 生体吸収性ピンや骨釘で固定 術後2~3週間のギプス固定が必要 自家骨軟骨柱移植術 骨軟骨片が変性して再利用できない場合 膝から健康な骨軟骨を採取して移植 広範囲の欠損にも対応可能 鏡視下郭清術 1cm以下の小さな病変に適応 剥離した骨軟骨片を切除 侵襲が少ないが長期的な関節変形リスクあり 手術後は通常4ヶ月で軽い運動、6ヶ月程度で投球開始を目指します。再発防止のためのフォーム指導も重要です。 また、手術を伴わない治療法として、再生医療という選択肢もあります。 患者さま自身の幹細胞や血液を用いる再生医療について、詳しく知りたい方は以下のページもあわせてご覧ください 離断性骨軟骨炎の予防方法 離断性骨軟骨炎を予防するためには、膝・肘・足関節への過度な負荷を避けることが重要です。 適切な練習量の調整 正しいフォームの習得 サポーターの活用 定期的な検診 まずは無理のない練習量とし、負荷がかからないよう正しい運動フォームの習得に努めましょう。 負荷を軽減するためのサポーターの装着も効果的です。 さらに早期発見のために、少しでも違和感があれば医療機関を受診しましょう。 まとめ:子供の膝の痛みに気づいたら早めに医療機関へ 離断性骨軟骨炎は10代前半の成長期に多く見られる疾患で、スポーツを積極的に行う子供に発症しやすい特徴があります。 初期症状は運動後の軽い痛みから始まり、進行すると膝の引っかかりやロッキング現象を引き起こします。 原因は繰り返しの関節負荷や成長期特有の血流障害です。 治療は保存療法から手術療法まで病期に応じて選択され、早期発見・早期治療が将来のスポーツ活動継続のカギとなります。 また、予防には適切な練習量の調整とフォーム習得が重要です。 子供の膝の痛みを「成長痛」と安易に判断せず、違和感があれば早めに専門医に相談しましょう。 手術を伴わない治療法をお探しの方は、再生医療も治療の選択肢となります。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。
2019.07.05 -
- アキレス腱
「朝起きたらアキレス腱がズキズキして歩けない」「歩くたびにアキレス腱が痛む」 このような症状がある場合、ただの使いすぎと思って放置するのは危険です。 アキレス腱炎やアキレス腱断裂といった深刻な症状の可能性があり、早期の対応を誤ると長期的な運動制限や再発リスクにもつながりかねません。 アキレス腱が痛くて普通に歩けない状態になると、日常生活にも大きな支障をきたします。 この記事では、アキレス腱が痛くて歩けないときの原因と適切な治療方法を解説します。 予防方法まで紹介しているので、アキレス腱の痛みにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。 【すぐ病院へ行くべき】アキレス腱が痛い・歩けないときの症状 アキレス腱が痛くて歩けない状態は、軽視してはいけません。 とくに以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。 つま先立ちができない 「後ろから蹴られた」ような衝撃があった 足を引きずって歩く これらの症状に該当しない場合でも、放置すると悪化や慢性化のリスクがあるため、早めに病院へ行くことをおすすめします。 つま先立ちができない つま先立ちができない場合、アキレス腱断裂の可能性が高く、すぐに病院へ行く必要があります。 アキレス腱が断裂すると、ふくらはぎの筋肉の力がかかとに伝わらなくなります。 そのため、つま先立ちの動作ができなくなるのです。 断裂直後でも歩行が可能なケースもありますが、周囲の筋肉が一時的に補っているだけであり、症状が軽いわけではありません。 放置すれば回復が難しくなる恐れもあるため、少しでも違和感があれば早めに受診しましょう。 「後ろから蹴られた」ような衝撃があった 運動中や日常生活で「後ろから蹴られた」「ふくらはぎをバットで叩かれた」ような衝撃を感じた場合、それはアキレス腱断裂特有の症状である可能性があります。 この衝撃感は、アキレス腱が切れる瞬間に生じる特徴的な感覚です。 痛みと同時にこのような衝撃を感じた場合は、直ちに運動を中止して患部を動かさないよう病院へ向かいましょう。 足を引きずって歩く 痛みのために足を引きずって歩かなければならない状態は、アキレス腱炎でも起こることがあります。 このような状態では、炎症が進行している可能性が高く、すぐに医療機関での診察が必要です。 無理に歩き続けると症状が悪化し、回復に時間がかかる可能性があります。 痛みで正常な歩行ができない場合は、安静にして早急に専門医の診断を受けてください。 アキレス腱が痛くて歩けない原因・疾患名 アキレス腱の痛みで歩けない状態になる原因はさまざまです。 主な疾患とその特徴をまとめました。 疾患名 症状・特徴 アキレス腱炎 ・アキレス腱に炎症が起きて痛みや腫れが生じる ・運動時に痛みが強くなり、重症化すると歩行困難になる アキレス腱周囲炎 ・アキレス腱の周囲組織に炎症が起きる ・痛みの場所が移動せず、常に同じ部分に痛みを感じる アキレス腱付着部症 ・アキレス腱とかかとの骨の接合部に痛みが生じる ・進行すると安静時でも痛みが続く アキレス腱断裂 ・アキレス腱が完全または部分的に切れる ・つま先立ちができなくなり、「後ろから蹴られた」ような衝撃を感じる 疾患ごとに症状や特徴を解説します。 アキレス腱炎 アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐアキレス腱に炎症が起きる状態です。 主にダッシュやジャンプなどの運動を繰り返すことで発症します。 初期は運動後に軽い痛みを感じる程度ですが、悪化すると歩行時にも強い痛みが生じ、日常生活に支障をきたします。 スポーツを継続的に行う方や、加齢によってアキレス腱が弱くなっている方に多く見られます。 アキレス腱周囲炎 アキレス腱周囲炎は、アキレス腱の周りの組織に炎症が起きる疾患です。 アキレス腱炎と症状は似ていますが、痛みの場所が移動しないのが特徴です。 スポーツなどでアキレス腱に繰り返し負担をかけることで発症し、症状が進行すると歩けないほどの痛みになることがあります。 アキレス腱付着部症 アキレス腱付着部症は、アキレス腱とかかとの骨がつながる部分に痛みが生じる疾患です。 症状が進行すると、運動をしていない安静時でも痛みが続くことがあります。 病状が進むと、炎症部位に肉芽(にくが)ができたり、石灰化や骨化などの変化が現れることもあります。 アキレス腱とかかと部分の両方に痛みがある場合は、この疾患の可能性があります。 アキレス腱断裂 アキレス腱断裂は、アキレス腱が完全または部分的に切れてしまう状態です。 断裂の瞬間は「後ろから蹴られた」ような衝撃を感じ、その後つま先立ちができなくなります。 ダッシュやジャンプ、踏み込み動作で発生することが多く、時間が経つと歩くことはできますが、正常な歩行は困難になります。 アキレス腱が痛いときの治療法 アキレス腱の痛みに対しては、症状の程度や原因に応じて以下の治療法が選択されます。 アイシングをして安静にする 薬を使って治療する テーピングで負担を軽減する 靴にパッドを入れる ストレッチをする 手術をする 再生医療を受ける まずは炎症を抑える保存療法から始め、必要に応じてより専門的な治療を検討します。 アイシングをして安静にする 初期段階のアキレス腱の痛みには、アイシングと安静が重要です。 歩けないほど痛い場合は、スポーツだけでなく日常生活での運動も控えましょう。 アイシングは1回15〜20分程度、1日3〜4回行うのが効果的です。 氷や冷却パックを患部に当てることで、炎症を抑え痛みを軽減できます。 半年経過しても痛みが治らない場合は、症状が重症化している可能性があるため医療機関への相談が必要です。 薬を使って治療する 安静にしても痛みが治まらない場合は、薬を使った治療を行います。 湿布などの外用薬や、非ステロイド系抗炎症薬(痛み止めの飲み薬)を使用して炎症を抑えます。 炎症を抑える効果の高いステロイド注射もありますが、アキレス腱が弱くなって断裂するリスクがあるため、慎重に判断する必要があります。 テーピングで負担を軽減する テーピングは、アキレス腱にかかる負担を軽減し、痛みを和らげる有効な方法です。 症状の程度に応じて、適切なテーピング方法を選択します。軽度の痛みの場合は、アキレス腱全体をサポートする基本的なテーピングを行います。 痛みが強い場合は、より強力なサポートが必要になります。 ただし、テーピングはあくまで応急処置であり、根本的な治療にはなりません。 靴にパッドを入れる アキレス腱の痛みが治りにくい場合は、靴の調整が効果的です。 かかとの部分を高くした中敷きを使用したり、靴底が柔らかいシューズを選んだりすることで、アキレス腱の緊張を緩和できます。 これにより、歩行時の負担を軽減し、痛みの改善が期待できます。 適切な靴やインソールの選択について、医師や専門スタッフに相談することをおすすめします。 ストレッチをする アキレス腱炎に効果的なのが、アキレス腱のストレッチです。 階段や台などの段差を利用して、痛みがある足の先を段差にかけ、かかとをゆっくりと下ろしてアキレス腱を伸ばします。 我慢できる程度の痛みの範囲で15秒ほど行い、これを3回1セットで1日2セット実施します。 最低でも2週間は継続することで、症状の改善が期待できます。 手術をする 保存療法で改善しない場合は、手術を検討します。 変性した腱組織や骨の突起を取り除く手術を行います。 腱の量が少なくなってしまう場合は、他の筋腱で補強することもあります。 変性した組織を除去する手術ですが、必ずしも良好な結果が得られるとは限らないため、医師と十分に相談して決定することが重要です。 再生医療を受ける アキレス腱断裂などのスポーツ外傷に対しては、再生医療という治療も選択肢の一つです。 再生医療では、患者さま自身の幹細胞を活用することで、断裂したアキレス腱の症状改善が期待できます。 幹細胞治療の他にも、血液から抽出した血小板を患部に投与するPRP療法という治療法もあります。 どちらも手術を必要とせず、体への負担が少ない治療法です。 再生医療に関して詳細は、以下をご覧ください。 アキレス腱の痛みに対するリハビリ アキレス腱の痛みを改善し、日常生活やスポーツ活動への復帰を目指すためには、適切なリハビリテーションが重要です。 リハビリテーションには、主に以下の2種類があります。 メディカルリハビリテーション スポーツリハビリテーション リハビリテーションは、症状の程度や個人の目標に応じて内容が異なります。 医師や理学療法士の指示に従って、改善を目指しましょう。 メディカルリハビリテーション メディカルリハビリテーションは、怪我の後に日常生活を正常に送るための機能回復訓練です。 理学療法士などの専門スタッフが、患者さまの症状に合わせて段階的なプログラムを作成します。 痛みの軽減、可動域の改善、筋力回復を目的として、物理療法や運動療法を組み合わせて行います。 日常動作に必要な基本的な機能の回復を重視し、安全に生活できる状態を目指します。 スポーツリハビリテーション スポーツリハビリテーションは、怪我からスポーツ活動に復帰するための専門的な機能回復訓練です。 競技特性に応じた動作パターンの練習や、再発予防のための筋力強化を行います。 段階的に運動強度を上げながら、スポーツ復帰に必要な機能を総合的に回復させます。 アスリートだけでなく、趣味でスポーツを楽しむ方にとっても重要な回復のプロセスです。 アキレス腱に負担をかけない方法 アキレス腱の痛みがある間は、日常生活での負担を最小限に抑えるため以下の2つが重要です。 まずは歩き方を見直す 靴を見直すこともおすすめ 歩き方や靴の見直しにより、症状の悪化を防ぎ回復を促進しましょう。 まずは歩き方を見直す 身体への衝撃を小さくする歩き方を心がけることで、アキレス腱への負担を軽減できます。 足の裏全体でそっと地面に足を置くように着地する 両足の間隔を腰の幅程度に広く取って歩く 手は無理に振らず、身体の動きに合わせて自然に振る 足の指が地面をしっかりつかんでいる感覚で歩く 坂道では、上り坂は逆八の字に、下り坂はつま先から着地するように歩く 階段を上るときはお尻から上げるように、下るときはお尻を意識して足をそっと下ろす 慣れるまでは大変ですが、衝撃を与えないように意識して歩きましょう。 靴を見直すこともおすすめ 痛みで歩き方が不自然になる場合は、靴の見直しをしましょう。 かかとの高めの靴や、インソール・ヒールパッドを使用してかかとを少し高くすることで、アキレス腱の緊張が緩和されます。 これにより痛みが軽減され、正常な歩行パターンの回復が期待できます。 さらにクッション性のある靴底を選ぶことで、足への衝撃を吸収し、アキレス腱への負担軽減に効果的です。 アキレス腱の痛みの再発予防 アキレス腱の痛みを慢性化させないためには、適切な再発予防策が重要です。日常的な注意と運動時の配慮により、症状の再発を防ぐことができます。 運動前後の準備とケア 痛みがある時は運動を休む 運動前後の準備とケア 運動前後の適切な準備とケアが、アキレス腱炎の再発予防に最も効果的です。 運動前には、ふくらはぎの筋肉のストレッチを入念に行い、筋肉の柔軟性を高めましょう。 ウォーミングアップを十分に行うことで、アキレス腱への急激な負荷を防げます。 運動後は、ふくらはぎやアキレス腱のアイシングケアを行い、炎症を早く鎮めることが重要です。 クールダウンも忘れずに実施してください。 痛みがある時は運動を休む 運動後にアキレス腱に痛みが残っている場合は、無理をせず運動を休むことが大切です。 痛みが残っているにもかかわらず運動を続けると、症状が悪化し慢性化するリスクが高まります。 アキレス腱炎の主な原因は過剰な運動負荷にあるため、適切な休息と運動量の調整が再発予防のカギです。 痛みがある間は別のメニューに変更するか、完全に休養を取ることをおすすめします。 アキレス腱炎になったら足底腱膜炎の併発にも注意! アキレス腱炎になった場合、足底腱膜炎を併発する可能性があるため注意が必要です。 足底腱膜炎とは、足裏のかかとから足指の付け根をつなぐ「足底腱膜」が炎症を起こして痛みが生じる疾患です。 足底腱膜とアキレス腱は筋膜でつながっているため、アキレス腱炎によって足首の動きが制限されると、足底腱膜の柔軟性も低下し炎症を起こしやすくなります。 アキレス腱だけでなく足裏にも痛みを感じる場合は、早めに医療機関で詳しい検査を受けましょう。 アキレス腱の痛みに関してよくある質問 アキレス腱の痛みについて、患者さまからよく寄せられる質問にお答えします。 アキレス腱の痛みの対処法は? アキレス腱炎・周囲炎はどのくらいの期間で治る? アキレス腱の痛みを放置するとどうなる? アキレス腱の痛みに効くマッサージはある? それぞれの疑問について、医学的根拠に基づいて分かりやすく解説します。ご自身の状況と照らし合わせて参考にしてください。 アキレス腱の痛みの対処法は? まずは安静にして、腫れや熱感がある場合はアイシングを行いましょう。 痛みが軽度だからといって放置するのは良くありません。 初期段階での適切な対処により、症状の悪化を防げます。痛みが落ち着いても、一度は医療機関を受診して詳しい検査を受けることをおすすめします。 自己判断での対処には限界があるため、専門医の診断を受けることが重要です。 アキレス腱炎・周囲炎はどのくらいの期間で治る? 軽度の場合は2〜4週間程度で改善することが多いですが、重症度や個人差により期間は大きく異なります。 適切な治療を行えば、多くの場合は保存療法で改善が期待できます。 ただし、慢性化している場合や症状が重い場合は、数カ月から1年以上の治療期間が必要になることもあります。 早期治療と継続的なケアが、回復期間の短縮につながります。 アキレス腱の痛みを放置するとどうなる? 放置すると炎症が慢性化し、最悪の場合はアキレス腱断裂のリスクが高まります。 初期の軽い痛みでも、適切な治療を行わないと症状が進行し、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。 また、腱の弾力性が失われることで断裂しやすくなり、手術が必要になるケースもあります。早期の対処が症状の悪化を防ぐ最も効果的な方法です。 アキレス腱の痛みに効くマッサージはある? 軽度の場合は、ふくらはぎの筋肉を優しくマッサージすることで症状の緩和が期待できます。 ただし、炎症が強い時期や痛みが激しい場合は、マッサージが症状を悪化させる可能性があります。 アキレス腱部分を直接強く揉むのは避け、周囲の筋肉を軽くほぐす程度にとどめましょう。マッサージを行う際は、医師や理学療法士の指導の下で適切な方法を学ぶことをおすすめします。 【まとめ】アキレス腱が痛くて歩けない時は早期治療が重要です アキレス腱が痛くて歩けない状態は、アキレス腱炎や断裂などの可能性があり、決して軽視してはいけません。 とくに「つま先立ちができない」「後ろから蹴られたような衝撃があった」「足を引きずって歩く」などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。 放置すると症状の悪化や慢性化のリスクがあるため、歩けないほど痛いときは迷わず病院へ行きましょう。 治療は安静・アイシングなどの保存療法が基本となりますが、重度の症状では手術も検討されます。 また、近年では患者さま自身の細胞を活用した再生医療も注目されており、手術を避けながら早期治療を目指す選択肢として期待されています。 日常生活やスポーツ活動への早期復帰や手術を避けたいという方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEにて症例や治療法について解説していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.07.03 -
- アキレス腱
アキレス腱炎はスポーツ以外にも日常生活においても発症する アキレス腱炎は、スポーツをする人や運動選手に多く見られる症状です。では、スポーツをしていない人はアキレス腱炎を発症しないのでしょうか。 今回は、いつもの日常生活を送る中でもアキレス腱炎は発症するのかどうかについて紹介します。 アキレス腱炎は日常生活の中でも発症します! 激しいスポーツをする人に多く見られるアキレス腱炎ですが、実は、あまりスポーツをあまりしない人でもアキレス腱炎を発症することがあります。 アキレス腱炎を発症する原因は、アキレス腱に強い負担をかけることで起こるのですが、アキレス腱の柔軟性が低いと、より発生頻度が高くなります。 アキレス腱の柔軟性が低下しているにも関わらず、日常生活において同じ動作を繰り返していると、運動をしていなくてもアキレス腱炎を発症してしまうのです。 アキレス腱炎が日常生活で発症するリスクが高いのは中高年 若い人のアキレス腱炎の原因は、運動をしすぎることやアキレス腱に負荷を与え無理をすることなのですが、中高年の場合はアキレス腱の老化が原因のケースが多いです。 しばらく椅子に座って作業をした後などに、歩き始めようとするとアキレス腱が痛むこと場あります。このような日常生活の動作においてもアキレス腱炎をアキレス腱が痛むことがあるのです。 アキレス腱はコラーゲン線維からできているので、年齢を重ねると柔軟性がなくなって固くなります。そのため腱に小さな傷が入り、痛みが生じるわけです。 このアキレス腱炎の状態で運動を続けると、アキレス腱断裂になることもあるので、日常生活の動作でアキレス腱に痛みが生じる場合は要注意です。 アキレス腱炎を発症、日常生活で気を付けること アキレス腱炎を発症すると、さまざまな保存療法でアキレス腱炎の治療を行います。その中でも、日常生活で気を付けることとしておすすめなのが、靴の履き方です。 靴は、かかとの高いものを履くか、インソールやヒールウェッジなどを靴底に入れ、かかとを高くして履くと、アキレス腱の緊張が緩んで痛みを緩和する効果が期待できます。 アキレス腱炎は安静が必要と言われていますが、日常生活を送る上で歩くことは必要なので、アキレス腱に負担をかけないためにも、靴の履き方に注意してみてください。 まとめ・アキレス腱炎はスポーツ以外にも日常生活においても発症する 基本的にアキレス腱炎は、運動による負担によって発症することが殆どです。だからといって安心していてはいけません。特に中高年は、アキレス腱の老化でアキレス腱炎を発症するリスクが高いので、日常生活でアキレス腱に痛みが生じる場合は注意が必要です。 運動をしない人がアキレス腱炎を発症したら、靴にインソールやヒールウェッジなどを入れて、日常生活の歩行からアキレス腱に負担をかけないように注意してみてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.07.03 -
- アキレス腱
アキレス腱炎が慢性化してなかなか治らない場合の治療法 アキレス腱炎は、保存療法によって痛みが改善することが殆どです。しかし、中にはアキレス腱炎がなかなか治らない人もいます。痛みや違和感を抱えたままではスポーツができない、生活に支障をきたすということもありますよね。 では、アキレス腱炎が治らなかったらどうすればいいのでしょうか。そもそもなぜ、アキレス腱炎が治る人、治らない人がいるのでしょうか。 アキレス腱炎が治らない? 保存療法で治ると言われているアキレス腱炎ですが、中には治らない人もいます。では、アキレス腱炎が治らない人は、なぜ治らないのでしょうか。 症状が軽いアキレス腱炎なら保存療法でも数週間で治すことができるのですが、重症となると、簡単に治らないのです。 スポーツを休んで治療をしているにも関わらず治らない場合は、今の治療のアプローチが誤っている可能性が高いです。 また、繰り返される負担でアキレス腱炎は発症するので、一度治ったとしても、また同じように負担をかけていると再発し、なかなか治りません。 40歳以上の方は、運動をしていなくてもアキレス腱炎になることがあります。これは、年齢を重ねることによって血管が増えてしまうことが原因です。 血管が増えると神経線維も一緒に増えるので、痛みが生じてしまいます。このような原因だとアキレス腱炎はなかなか治りません。 重症のアキレス腱炎はなかなか治らない 重症のアキレス腱炎ほどなかなか治らないわけですが、どのような症状だと重症なのでしょうか。「Blazina」という、膝蓋腱炎の重症度分類がるのですが、これをアキレス腱炎に当てはめることができます。 分類は以下の通りです。 (Ⅰ度)運動開始時のみ痛みがある (Ⅱ度)運動開始時に痛みがあり、動いている間に消失するが時間経過につれて再び痛みが出る (Ⅲ度)運動中は常に痛みが消えない ※Ⅰ度は軽度で、Ⅱ度、Ⅲ度と重症度が高くなり、アキレス腱炎もなかなか治らないのです。 アキレス腱炎が治らない場合はどうするか 重症度の高いアキレス腱炎は、数ヶ月の保存療法を経ても治らない場合があります。そのような場合は、手術療法という選択肢があります。 手術療法とは、アキレス腱周辺の癒着を剥離したり、硬くなった組織の切除をしたりする外科的アプローチです。医療機関を受診し、適切な助言を受けて判断しましょう。いずれにしろ重症化する前、「治るだろう」と放置せず早期に受診されることをお勧めします。 まとめ・アキレス腱炎が慢性化してなかなか治らない場合の治療法 軽症のアキレス腱炎であれば保存療法で治るのですが、重症化するとなかなかアキレス腱炎を治すことができません。また、負担を掛け続けると再発することがあり、加齢によっても治りにくくなることがあります。 数ヶ月の保存療法でも治らない場合は、手術療法という治療方法もあるので、医師と相談の上、アキレス腱炎の治療方法を検討してみてくださいね。 監修:院長 坂本貞範 ▼こちらもご参照ください
2019.07.03 -
- アキレス腱
アキレス腱炎のリハビリテーションにはメディカルとスポーツがある アキレス腱炎になると、痛みや炎症でスポーツをすることが難しくなります。それだけでなく日常生活まで支障をきたすことがあります。 普段通りの日常生活が送れるように、またスポーツが再開できるように、アキレス腱炎もリハビリテーションを取り入れることで早期に回復を目指せます。 では、アキレス腱炎のリハビリテーションとはどのようなものなのでしょうか。 アキレス腱炎のリハビリテーションはどこでできる アキレス腱炎のリハビリをしたい場合、どこに行けばリハビリテーションを受けられるのでしょうか。アキレス腱炎のリハビリテーションが行われているのは以下の通りです。 ・リハビリテーション科 ・整骨院 ・整形外科 ・鍼灸院 アキレス腱炎のリハビリテーションを受けたい方は、上記の診療科をお訪ねください。 アキレス腱炎のリハビリテーションの種類 アキレス腱炎だけでなく、他の症状にも言えることですが、リハビリテーションには主に2種類のリハビリテーションがあります。 まず1つ目が「メディカルリハビリテーション」です。メディカルリハビリテーションは、怪我をしてから日常生活が正常に送れるようになるまでの機能回復訓練のことです。 もう1つが「スポーツリハビリテーション」で、怪我をしてからスポーツができるようになるまでの機能回復訓練です。 アキレス腱炎の場合、スポーツが原因で発症することが多いので、メディカルリハビリテーションだけでは不十分なため、スポーツリハビリテーションで、できるだけ早くスポーツに復帰することを目指します。 メディカルリハビリテーション:怪我から日常生活が正常に送れるようになるまでの機能回復訓練 スポーツリハビリテーション:怪我をしてからスポーツができるようになるまでの機能回復訓練 アキレス腱炎のスポーツリハビリテーションの内容 アキレス腱炎をはじめとしたスポーツリハビリテーションの内容と流れは以下の通りです。このような内容と流れで、アキレス腱炎の痛みを取り、再発を防止しながらスポーツが再開できるようにリハビリテーションが行われます。 ・炎症の除去 ・可動域の改善 ・筋力回復・向上 ・バランス能力向上 ・全身運動の運動性 ・競技における動作の習得 まとめ・アキレス腱炎のリハビリテーションにはメディカルとスポーツがある アキレス腱炎のリハビリテーションは、整形外科や整骨院、鍼灸院といったアキレス腱炎の専門性が高い診療科や、リハビリテーションを専門としているところで受けることができます。 炎症の除去から始まり、最終的には運動が再開でき、競技に復帰することを目的にリハビリテーションのメニューが組まれます。 アキレス腱炎はスポーツをしている人に多く見られる症状のため、メディカルリハビリテーションだけでなく、スポーツリハビリテーションを受けてスポーツの再開を目指す人が多いですよ。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.07.03 -
- アキレス腱
アキレス腱炎の具体的な治療法!安静から回復に向けて アキレス腱炎とは、アキレス腱に炎症が起きている状態のことで、スポーツなどでアキレス腱に負担が繰り返してかかることが原因で発症します。万が一アキレス腱炎になった場合、どのような治療が行われるのでしょうか。 今回は、アキレス腱炎の治療方法について紹介します。 アキレス腱炎の治療 アキレス腱炎は、具体的な治療が必要になることも多いですが、まずは炎症を起こしている足を休めることが第一です。その後、必要に応じて薬などを用いる方法などで治療をしていきます。 まず運動を中止し、患部の安静を心がける アキレス腱炎の最初の治療は、運動を中止することです。運動とはスポーツもそうですが、走ったり自転車をこいだりするような日常生活における運動を控えることも重要になってきます。 歩行や日常生活の動作で痛みがなくなれば、運動を再開してもいいのですが、急に強い負荷をかけるような運動を急にしないようにしてくださいね。まずは安静が大切です。 薬を使って治療する 運動を中止しても痛みが治まらない時は、薬を用いた治療を行います。湿布などの外用剤や非ステロイド系抗炎症薬、消炎鎮痛剤を内服します。炎症を抑えるのに優れたステロイド剤は、数回打つと腱が弱くなって断裂するリスクがあるため、あまりおすすめはできません。 靴にパッドを入れる アキレス腱炎が治りにくいと診断された場合は、かかとの部分を高くした中敷きを使ったり、靴底が柔軟なシューズを選んだりして、アキレス腱の緊張を緩めてかかとを安定させる方法を取り入れます。 ストレッチをする アキレス腱炎に効果的なのが、エキセントリックストレッチングです。階段や台など段差のあるところで、痛みがある足の先を段差にかけ、かかとをゆっくりと降ろしアキレス腱を伸ばします。 我慢できる程度の痛みの範囲で15秒ほど行い、これを3回1セットで1日2セット行います。最低でも2週間は続けましょう。 手術をする なかなかアキレス腱炎が治らない場合は手術を行います。変性した腱や骨棘を取る手術で、腱が少なくなってしまうケースでは、他の筋腱で補強をします。痛みの出ている組織を除去するので、一定の効果が得られるはずなのですが、あまり良い成績は出ていないのが現状です。 まとめ・アキレス腱炎の具体的な治療法!安静から回復に向けて アキレス腱炎の治療方法は、運動を中止したりストレッチをしたり、靴にパッドを入れる、薬を使うなど、基本的には保存療法が中心です。保存療法でアキレス腱絵の痛みが改善することが殆どですが、なかなか痛みが取れない場合は手術を検討します。 ただし、手術はリスクやデメリットもあります。 いずれにしても、アキレス腱に痛みがあるときは、まずは足をなるべく休めるようにし、早めに医療機関を受診して医師と相談した上、アキレス腱炎の症状に合った治療の方法を決定するようにしてください。 以上、アキレス腱炎の治療について!湿布から重症な場合の手術まで解説と題して解説させて頂きました。 監修:リペアセルクリニック大阪院 院長 坂本貞範
2019.07.03 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
肉離れ(筋断裂)は、スポーツや日常生活の中で引き起こされるケガですが、重症の場合は完全に筋肉が断裂して永久断裂となるケースも。 永久断裂を引き起こすと激しい外傷や機能喪失を伴うこともあり、元の状態に戻ることができるのか、不安に感じる方もいるかもしれません。 しかし、適切な治療を受ければ、永久断裂でも回復は可能です。 本記事では、肉離れの症状や治療法について詳しく解説し、早期復帰に向けた最新の治療法も紹介していきます。 肉離れ(筋断裂)や永久断裂でお悩みの方は、自身の状態と治療への理解を深めるために、ぜひ参考にしてみてください。 肉離れ(筋断裂)で完全断裂しても治療は可能 肉離れ(筋断裂)で筋肉が完全に断裂した場合でも、永久に治らないわけではなく、以下の適切な治療によって回復を目指すことが可能です。 外科的手術 リハビリテーション 温熱療法と冷却療法 薬物治療 再生医療 完全断裂は、筋肉の線維が文字通り完全に離れてしまった状態を指し、肉離れの中でも最も重症度が高い分類に含まれます。 激しい痛みや機能喪失を伴うケースもありますが、このような重篤な状態であっても、手術によって筋肉を再接続し修復することが可能です。 完全断裂と診断され、「元通りには動かせないのでは」と悲観的に考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。 しかし専門医による正確な診断と適切な治療計画、そして前向きなリハビリへの取り組みがあれば、日常生活やスポーツへの復帰が可能となります。 諦めずに、まずは医療機関にご相談ください。 肉離れ(筋断裂)の症状 肉離れ(筋断裂)の症状は、断裂の程度によって痛みや腫れ、機能障害の重さが大きく異なります。 症状の現れ方は、一般的に軽度・中等度・重度の3段階に応じて大きく異なり、症状に応じて治療方針を決定していきます。 軽度(I度)の特徴 筋線維の微細損傷:痛みはあるものの、自力での歩行や日常生活動作は比較的可能 中等度(II度)の特徴 筋線維の部分断裂:患部に明確な痛みがあり、自力での歩行が困難になる 重度(III度)の特徴 筋線維の完全断裂:筋肉が完全に断裂した状態で、激しい痛みとともに患部の機能が失われる 重度の症状になると、受傷直後から立つことや歩くことができなくなり、患部の凹みや断裂した筋肉の塊が見られる場合もあります。 上記の症状や歩行困難が見られた場合は、自己判断をせずに速やかに整形外科などの専門医を受診することが重要です。 正確な診断に基づいた早期の適切な処置と治療が合併症を防ぎ、早期回復への鍵となります。 肉離れ(筋断裂)の治療法 肉離れ(筋断裂)の治療法は、症状の重さに応じて段階的に進められます。 受傷直後は応急処置が重要|RICE処置 部分断裂は保存療法が中心 完全断裂は手術が適応される場合もある 症状に応じて適切な治療法を選択することが重要で、完全断裂(永久断裂)を防ぐためには、特に早期の対応が必須です。 受傷直後は応急処置が重要|RICE処置 肉離れ(筋断裂)を受傷した直後の、応急処置の基本となるのがRICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの基本的な処置法を指します。 Rest(安静) 損傷した筋肉に負担をかけないように患部をできるだけ動かさないようにする Ice(冷却) 急性の炎症や腫れを抑えるため、アイスパックや冷却ジェルで患部を冷やす Compression(圧迫) 腫れが抑え血液やリンパ液の滞留を防ぐために弾性包帯などで患部を適度に圧迫する Elevation(挙上) 受傷した部位を心臓より高く挙げておくことで、腫れを最小限に抑える 冷却を行う際は受傷後24時間~72時間以内に行うと効果的で、腫れや痛みを軽減につながります。 15〜20分を目安に行い、皮膚を傷めないようにタオルなどで包んでアイスパックや冷却ジェルを使用しましょう。 RICE処置を的確に行うことで内出血や腫れ・痛みの程度を最小限に抑え、結果として治癒期間の短縮や重症化の防止につながります。 部分断裂は保存療法が中心 肉離れの中でも、筋肉の線維が部分的に断裂している部分断裂に対しては、体への負担が少ない保存療法が治療の中心となります。 部分断裂は筋肉の連続性がある程度保たれており、適切な環境を整えれば自然治癒力によって損傷部位の修復が期待できるため、手術を避ける場合が多い傾向にあります。 【保存療法の基本的な治療法】 RICE処置 基本的な処置で重症化を防ぐ 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs) 鎮痛や炎症を抑えるために、NSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)を処方する 物理療法 筋肉の回復を促進するために、物理療法が行う 運動療法(リハビリテーション) 筋力を強化し、柔軟性を向上させるためにリハビリを行う 痛みが軽減し回復期に入ると、物理療法として、温熱療法・電気刺激療法・超音波療法などが用いられるケースがあります。 超音波療法や温熱療法は血行を促進し、筋肉の緊張を和らげて、治癒を早める効果が期待できるメリットも。 また、リハビリテーションは保存療法において最も重要な要素です。 痛みの軽減に合わせて、理学療法士などの専門家の指導のもと、段階的な筋力トレーニングを進めます。 上記の適切な保存療法を、しっかり最後まで遂行すれば、重症化を防いで元の生活を取り戻すことが可能です。 回復のために焦らず、根気強く、治療とリハビリに取り組んでいきましょう。 完全断裂は手術が適応される場合もある 肉離れの中でも、筋肉が完全に断裂した完全断裂の場合には手術が必要となることがあります。 筋繊維が完全に分断されているため、自然回復が難しいケースが多く、適切な治療を行わないと筋肉が機能しなくなったり、障害が残ったりするリスクが高まります。 【手術が必要となる場合】 断裂部の隙間(ギャップ)が大きい場合 断裂した筋線維の両端が大きく離れてしまった場合 早期の復帰や高い活動レベルを望む場合 スポーツ選手など高い身体能力が求められる方が、早期に機能回復を希望する場合 特定の部位の断裂 断裂した筋肉の種類や部位によっては、手術が第一選択となるケースもある 保存療法での回復が不十分な場合 一定期間、保存療法を行っても痛みが改善しない・筋力が十分に回復しない場合 手術の主な目的は、断裂した筋線維の断端同士を物理的に縫い合わせることで、筋肉の連続性を取り戻し、治癒を促進することです。 完全断裂という診断を受け、「もう元には戻らないのでは」と深く不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし手術療法は、機能障害を回避して社会復帰やスポーツ復帰を目指すための有効な手段となるので、まずは医師の指示に従い適切な処置を行いましょう。 肉離れ(筋断裂)からの早期復帰を目指す方に再生医療をご紹介 肉離れによる日常生活への影響を最小限に抑え、1日も早い復帰を強く望む方にとって、再生医療も有効な手段です。 従来の治療法では安静期間が長期化しがちであったのに対し、再生医療は治療期間の短縮や、より質の高い回復をもたらす場合もあります。 リペアセルクリニックでは、最先端の再生医療を活用して治療期間を短縮することが可能で、患者様やアスリートの方が1日も早く日常生活や競技生活に戻れるようにサポートします。 【リペアセルクリニックの取り組み】 PRP療法 患者自身の血液から血小板を抽出し、損傷した筋肉や腱に注射することで回復を促進 幹細胞治療 CPC (細胞加工施設) の高い技術により、冷凍しない方法で幹細胞を投与できる リペアセルクリニックのPRP療法は患者様自身の血液などから採取した細胞や成長因子を、損傷部位に直接投与することで、治癒のプロセスを活性化させるメリットがあります。 細胞を冷凍しない独自の方法で幹細胞を投与できるので、高い生存率を実現し、体に負担をかけずに治療期間の短縮が可能です。 リペアセルクリニックでは、スポーツ外傷に対して最適な治療法を提案し、患者一人ひとりに合わせたカスタマイズ治療を行っています。 【まとめ】肉離れ(筋断裂)は完全断裂しても治療可能!ケガをしたらまず応急処置 肉離れ(筋断裂)は、軽度から完全断裂に至るまでさまざまな段階がありますが、どの状態でも適切な治療を受けることで回復は十分可能です。 【肉離れの治療法】 RICE処置 保存療法 リハビリテーション 外科的手術 再生医療 完全断裂に至った場合でも、手術や再生医療などの先進的な治療法により、筋肉の機能回復が期待できます。 必要に応じて再生医療や手術を受けることで、最短での復帰が可能となるので、ケガをしたらまずは専門医に相談することが重要です。 再生医療は、従来の治療に比べて治療期間を短縮し、早期の日常生活・競技の復帰を可能にします。 また手術などに比べて、体への負担が少ないメリットがあるので、後遺症や筋力低下を最小限に抑えることができます。 1日も早く日常生活や競技生活に戻りたい・体に負担をかけずに迅速に治療を受けたいと考えている方は、ぜひリペアセルクリニックにご相談してみてください。 リペアセルクリニックは患者様の想いにしっかり寄り添い、責任を持って早期復帰への道を開きます。
2019.07.02 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
前十字靭帯断裂は、サッカー選手に多いけがの1つです。 サッカーのプレイ中、不自然な体勢で転倒したときに、太ももとすねをつなぐ前十字靭帯が断裂してしまう場合があります。 今回は、前十字靭帯断裂がサッカー選手に起こりやすい理由や、症状を放置するリスクについて詳しく解説します。 プロのサッカー選手にも前十字靭帯断裂はたびたび見られ、復帰までに長期間の休養が必要になる場合もあります。 前十字靭帯断裂になった際は、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けましょう。 前十字靭帯断裂がサッカー選手に多い理由 前十字靭帯断裂がサッカー選手に起こりやすい理由は、瞬発性を求められるスポーツで筋肉や腱、靭帯などを損傷しやすいためです。 サッカーのプレイ中に前十字靭帯断裂を引き起こす原因として、大きく2つに分類されます。 原因 けがが想定されるシーン ノンコンタクトインジュリー (相手との接触がなく発生するけが) ・瞬時にステップをきる ・ヘディングの着地時に膝をひねる コンタクトインジュリー (接触プレイで発生するけが) ・相手からタックルを受ける ・ボールを蹴る足が交差してぶつかる 非接触の場合、瞬時にステップを切ったり、ヘディングの着地の際に膝をひねったりすると、太ももとすねをつなぐ前十字靭帯が断裂する恐れがあります。 また、サッカー中に相手からタックルを受けたり、ボールを蹴る足が交差したりする接触プレイでも断裂する恐れがあるため注意が必要です。 そもそも「前十字靭帯断裂」とは? 前十字靭帯断裂とは、膝関節のなかにある、太ももとすねの骨をつなぐ靭帯を断裂するけがです。 以下では、前十字靭帯断裂の主な症状や原因について解説します。 主な症状 主な原因 前十時靭帯は膝の安定性を保つ役割を担っており、損傷すると痛みや腫れ、歩行困難などの症状が現れます。 靭帯断裂は、回復までに時間がかかる傾向があり、サッカーへ早期復帰するために早くから適切な治療を受けることが重要です。 主な症状 前十字靭帯を断裂すると、以下の症状が現れます。 膝にある靭帯が断裂した際に、ブチっと切れる音(断裂音)が聞こえる場合もあります。 靭帯断裂の症状が現れたときは、すぐに競技をやめ、医療機関を受診しましょう。 主な原因 スポーツ選手の前十字靭帯断裂は、以下の動きが原因で起こる可能性があります。 サッカー選手はプレーの際に、以上の動きを行うことが多く、前十字靭帯を断裂しやすいスポーツといえます。 前十字靭帯断裂を放置するリスク 前十字靭帯断裂を放置するリスクは、以下のとおりです。 膝関節のなかにある前十字靭帯が断裂し上手に機能しなくなれば、周囲の関節や筋肉系にも影響を及ぼします。 膝の負担が大きくなることで、膝軟骨がすり減って変形してしまう「変形性膝関節症」や「半月板損傷」のリスクが高まります。 歩行困難などの痛みまで症状が悪化すると、サッカーへの復帰が難しくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす恐れがあるため、早めに治療を受けることが重要です。 前十字靭帯断裂の主な治療方針 前十字靭帯断裂は症状の程度によって、以下のような流れで治療が進められます。 靭帯を断裂した可能性が高いときは、応急処置である「RICE処置」を行うことが大切です。 前十字靭帯断裂は自然治癒はしないため、多くの場合手術療法が選択されます。 術後は継続的なリハビリテーションを行い、日常生活やスポーツ活動への復帰を目指します。 治療の際は医師や理学療法士などの専門家の指示に従い、治療を受けながらサッカーへの復帰時期を検討しましょう。 急性期における処置 サッカー選手に多い前十字靭帯断裂は、「RICE処置」と呼ばれる急性期における処置が重要です。 RICE処置は医療従事者でなくても行える応急処置です。 前十字靭帯断裂の可能性がある場合は、膝を無理に動かさないように、RICE処置を実施しましょう。 関節鏡視下手術 断裂した前十字靭帯を再建する治療方法に、関節鏡視下手術があります。 関節鏡視下前十字靭帯再建術は、患者様のほかの組織から採取した腱で前十字靭帯の代用靭帯を作る手術です。 術後は安静にする必要があるため、筋力が低下したり、可動域が制限されたりする場合があります。 術後すぐに無理をすると再断裂する可能性があるため、医師の指示に従ってリハビリを開始しましょう。 継続的なリハビリテーション 前十字靭帯断裂が起こったときは、術後の回復や再発予防のために、継続的なリハビリテーションが重要です。 術後安静の指示が解除されたら、リハビリテーションが段階的に開始されます。 最終目標がサッカーへの復帰である場合も、まずは日常生活動作のリハビリテーションから行います。 筋力をつける運動や膝関節の可動域を広げる訓練を継続的に行い、早期回復を目指しましょう。 前十字靭帯断裂の早期回復を目指すなら再生医療も選択肢の1つ 前十字靭帯断裂の早期回復を目指す場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。 再生医療は損傷した靭帯の修復・再生を促す治療法で、痛み症状の軽減に期待できます。 再生医療で前十字靭帯断裂を治療したい方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 再生医療では、体の持つ再生能力を活用し、損傷した前十字靭帯の修復・再生を促すため手術よりも治療期間が短いです。 また、患者様自身の細胞を利用する治療法のため、副作用のリスクが少ない点も強みといえます。。 前十字靭帯断裂でスポーツ活動への早期回復を目指したい方は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 【まとめ】前十字靭帯断裂からサッカーへの早期復帰を目指す方は当院へご相談ください サッカーは急激な方向転換やストップ動作が多いスポーツで、前十字靭帯断裂のリスクが高いのが特徴です。 前十字靭帯断裂を治療せずに放置していると、症状が悪化したり、膝周囲の関節軟骨や半月板も損傷する恐れがあります。 症状が現れたときは応急処置を十分に行い、早期から治療を受けることが大切です。 前十字靭帯断裂からサッカーへの早期復帰を目指す方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 当院(リペアセルクリニック)では、スポーツ外傷の治療として、再生医療をご提供しています。 前十字靭帯断裂の再生医療について気になる点がある方は、お気軽に当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2019.07.02