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膝を曲げると痛いのは病気のサイン?音が鳴る原因は

膝を曲げると痛いのは病気のサイン?音がする原因とは

膝を曲げると「ポキッ」と音がした経験がある方は意外と多くいらっしゃるのではないでしょうか。関節を動かして音が鳴ることには、様々な原因が考えられます。

痛みを伴わなければ、それほど気にする必要はありません。しかし、「膝を曲げると音が鳴って」なおかつ、「痛みを伴っている」ケースがあります。

今回は、膝を曲げると音が鳴って痛いという場合に、どんな疾患が考えられるのかご紹介していきます。

膝を曲げると痛い

膝を曲げて音が鳴るのはなぜ?

関節で音がなるのは、関節の変形であったり、筋肉の緊張であったり、様々な原因が考えられます。どれも痛みがなければ気にすることはありませんが、中には痛みを伴って音が鳴っているケースもありますよね。

特に膝を曲げて音が鳴って、なおかつ痛いという場合には、関節軟骨に異常が出ていることがあります。関節軟骨は一回の強い衝撃によって外傷で損傷する場合もありますが、日々の微細なダメージによって少しずつ損傷していくこともあります。

ですから、自分でもいつから音が鳴っているのかはっきりわからないケースも多々あるのです。その他、腸脛靭帯という大腿骨の外側を走行している長い靭帯が、大腿骨の外側顆と摩擦を起こすことで、膝を曲げた時に音が鳴るということも考えられます。

この場合、長期間放置するとランナーズニーといって、腸脛靭帯炎に発展していくことがあるので注意です。

  • 膝を曲げて音がなり、痛む場合
  • ・関節の軟骨に異常の可能性
  • ・腸脛靭帯炎の可能性(ランナーズニー)

膝を曲げると痛いときに考えられる病態

膝を曲げると痛い場合に、膝関節やその周辺ではどのようなことが起こっているのでしょうか。考えられる病態をいくつかご紹介していきます。

膝の筋力が弱っている

何か外傷や病気があるわけではなく、単に膝周辺の筋肉が弱っていることで痛みを発生させる場合もあります。膝を曲げたり伸ばしたりする筋肉と言えば、大腿部前面にある大腿四頭筋と、大腿部後面にあるハムストリングスという筋肉が代表的です。

その他にも、縫工筋、薄筋、半腱様筋といった鵞足に付着する筋肉も、膝の動作に関連します。細かい筋肉で言えば、膝窩筋も重要です。これらの筋肉が衰えてしまうことで、膝関節の動きにズレを発生させてしまいます。

以前は膝を曲げても痛くなかったし、音が鳴ることもなかったのに、なんだか急に最近気になりだしたという方は、もしかしたら運動不足などで筋力が弱っているのかもしれません。

ウォーキングを始めたり、自転車を漕いだり、無理のない範囲で運動を始めると良いでしょう。歩行時や立ち上がり時に痛みを伴っている方は、水中ウォーキングなど負担の少ない運動からスタートすると長続きします。

いずれにせよ、一時だけ運動を頑張っても根本的な解決にはならないので、楽な運動を毎日の習慣にすることが大切です。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、長い時間をかけて少しずつ膝関節を変形させていく病態です。一回の大きな衝撃によって急に膝が潰れたりするわけではないので、以前は気にならなかった膝屈曲時の痛みや音がだんだん強く感じられるようになってきます。

変形性膝関節症の初期段階では、荷重した状態で膝を曲げるような動きで痛みが出ます。しゃがみ込んだり、屈伸運動をしたりするような場面です。

そこから時間の経過とともに変形性膝関節症が進行すると、非荷重の状態でも膝を曲げた時に痛みが発生する場合もあります。その中で、曲げるとパキッと音がする方もいらっしゃいます。

変形性膝関節症はなぜ起こる?

変形性膝関節症になってしまう大きな原因は、膝の使い方です。体重のかかり方がよくなかったり、膝を使いすぎていたり、姿勢が悪かったりすると変形性膝関節症のリスクは高まります。

非荷重の状態で膝を曲げるのにも痛みを伴うわけですから、当然平地の歩行でも痛みが出ます。痛みが出るとそこをかばおうとして姿勢がゆがみ、さらに体重のかかり方に偏りが出てしまいます。

そうなれば、結果的に膝の負担を逆に増やすことになりますし、O脚がひどくなるような変形の傾向も強くなります。

あまりにも変形が強く進み、日常生活に著しく支障をきたす場合には人工関節置換術によって手術が行われることもあるくらいです。保存療法の場合は、膝の痛みが出ない範囲で無理なく運動を行い、筋力を徐々に取り戻していき膝を安定させます。

一度変形してしまったものは元に戻りませんが、痛みの出ないような膝の使い方を獲得すれば問題ありません。

変形性膝関節症で音がなる原因は?

変形性膝関節症になると、膝を曲げた時に音が鳴ることがありますが、それは関節軟骨の摩耗が関係しています。膝関節の内側には、関節半月または半月板と呼ばれる関節軟骨が位置しています。

変形性膝関節症の場合は、その関節軟骨を徐々にすり減らしていく形になり、穴をあけてしまいます。膝を曲げたり伸ばしたりしたときに、関節軟骨が異常な挟み込まれ方をすることで、パキッと音が鳴ります。

音がなるから必ずしも変形性膝関節症になるというわけではありませんが、一つの可能性として捉えることは出来ますね。

腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎は別名ランナーズニーと呼ばれています。大殿筋から始まる腸脛靭帯は、大腿骨の外側を縦に走行し、下腿の骨まで到達します。

その過程で大腿骨の外側顆と接触するのですが、何らかの原因で腸脛靭帯が緊張することで外側顆との摩擦が大きくなり、炎症を起こすことがあるのです。

その結果痛みを発生させ、ランナーズニーとして診断されるようになります。腸脛靭帯炎になると、屈曲や伸展運動の際に腸脛靭帯と外側顆が擦れるので、当然膝を曲げると痛みが出ます。

しゃがむなどの荷重時の屈曲でのみ痛みが出るケースと、椅子に座って膝を曲げるような非荷重時での屈曲でも痛みが出るケースがあります。

腸脛靭帯炎になってしまうのは、要は使い過ぎが原因です。大殿筋や大腿部の筋肉に負担がかかるような、長距離ランナーに多い症状です。

痛みが出ると、そこを守ろうとして周りの筋肉は自然と硬くなります。その結果膝関節の動きが硬くなり、痛みだけでなく曲げると音が鳴るという現象が出現することも稀ではありません。

また、膝を曲げるとゴリゴリ音が鳴るという方もいらっしゃいます。

腸脛靭帯炎はどのような治療が有効?

腸脛靭帯炎を治すには、まず安静にして患部の負担を減らすことが重要です。オーバーユースが原因なのですから、休むことができれば炎症も治まって痛みを感じなくなります。

しかし、痛みが無くなった後も以前と同じような体の使い方をしていれば、またすぐに腸脛靭帯炎は再発してしまいます。運動療法や後療法、手技療法などで、腸脛靭帯部に負担を蓄積しないような体の動かし方を身に着けておくことが重要です。

特に、骨盤が後ろに傾いている状態では、腸脛靭帯に負担をかけます。人間の体の構造上、骨盤が後傾することで股関節が開いて大転子が外に向いていきます。

その結果腸脛靭帯の張りも強くなり、股関節の屈曲伸展の動きで負担がかかるようになるので、腸脛靭帯炎が発生しやすくなってしまうのです。

骨盤が後ろに傾かないように、股関節前側の緊張を緩和させたり、胸椎のしなやかさを出したりすることが根本的な治療に繋がります。

足関節の動きも重要なので、下腿三頭筋や前脛骨筋のストレッチをしたり、足首の柔軟性を高めたりすることも有効です。

膝を曲げて痛い場合はどうしたらいい?

膝を曲げると痛い、または膝を曲げると音が鳴って気になるという場合、自分ではどのような対処をしたらいいのでしょうか。

大腿四頭筋のストレッチをする

膝で不調が起こる原因の多くは、膝を動かす筋肉の緊張から始まります。特に大きな筋力を発揮する、大腿四頭筋の緊張が出ると膝の障害リスクは上がってしまいます。

そこで、日ごろから大腿四頭筋のストレッチを習慣にしておくと良いです。単純に、大腿四頭筋は膝を最大屈曲することでストレッチ出来ます。

その時に、股関節が屈曲すると大腿四頭筋が緩んでストレッチ効果が半減するので、股関節が屈曲しないように注意してください。むしろ股関節を伸展気味にして膝を曲げた方が、大腿四頭筋が良く伸びます。

内転筋のトレーニングをする

何も考えずに日常生活を送っていて、最も筋力が落ちやすい部位の一つが内転筋です。膝の内側に位置する内転筋の筋力と、大殿筋などの股関節外転筋のバランスが崩れれば、膝の安定性も失われてしまいます。

O脚傾向も強くなり、変形性膝関節症なども進行してしまいますから、意識的に内転筋を鍛える必要があるのです。トレーニングジムなどで内転筋を鍛える器具を使うのが確実ですが、そうでなくとも簡単に鍛えることが出来ます。

ゴムチューブを足に巻き付けて、股関節の内転方向に力を入れるだけでも十分です。さらに、椅子に座った状態で足を浮かせ、膝を前にまっすぐ伸ばすだけでも効果があります。

そのとき、膝の内側にボールやクッションを挟むとより効果的です。鍛えられると、膝関節の運動もスムーズになりますし、安定性が増して負担も減るので痛みが軽減していきます。

足首をよく回す

お風呂上りにでも良いので、足首を手で回すことで膝の負担を減らし、曲げた時の痛みを軽減させることが出来ます。足関節の動きの悪さは、膝関節の負担に直結します。

しかも、足関節の動きの悪さを自覚しているケースは少なく、膝をどんなに治療しても痛みが軽減しない原因にもなってきます。

足関節の底屈や背屈の動きがスムーズになれば、歩行時の推進力も増して膝の負担を減らすことが出来るのです。それが変形性膝関節症の進行を食い止めることにも繋がりますし、腸脛靭帯炎のリスクを軽減することにも繋がります。

整形外科で精査してもらう

原因不明の膝痛で、非荷重や歩行程度の屈曲でも痛みが出ている場合は、整形外科でドクターに相談するのが一番です。整形外科ならレントゲンも撮影できますし、場合によってはMRIも撮影できます。

転倒や打撲が無いのに膝関節が腫れて、曲げると痛いという場合には、変形性膝関節症が進行している恐れがあります。

まずは原因をはっきりさせることで、最も適したアプローチが出来るようになるので、早めに相談しておきましょう。

接骨院で治療する

筋肉の緊張を緩和させたり、筋力強化のサポートをしたり、保存療法を行うには接骨院も適しています。注射などの薬物療法は受けられませんし、レントゲンなどで画像診断をすることもできませんが、膝を曲げると痛いという状況に対して専門的な知識を使って治療してくれます。

接骨院は国家資格を持った治療家が従事しているので、今ある痛みを早く取り除くことはもちろん、再発予防のためにできるケアの指導が受けられます。

場合によっては、整形外科で精査した後に接骨院で治療を開始するという手段もあります。

膝を曲げると痛いのは異常のサイン

曲げた時の痛みがどんな原因であれ、膝で何か異常が起きているサインであることには違いありません。放置しておくと手術に繋がる症状も隠れているので、痛みについては早めに専門医に相談してください。

音がなるだけであれば、直ちに問題になることは少ないですが、痛みを伴っている場合はすぐに対処した方が良いでしょう。

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監修:リペアセルクリニック 大阪院

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