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脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が原因で起こる認知症です。 物忘れが激しくなったり、日付や曜日が思い出せなくなったりと、患者さまやご家族の日常生活に大きな影響を与えます。 「どのようなリハビリを行えば症状が改善するのかわからない」「家族として何をサポートすればよいのか知りたい」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、脳血管性認知症の具体的なリハビリテーション方法から進行を遅らせるためのポイントまでを詳しく解説します。 脳血管性認知症で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは脳卒中の後遺症改善や再発予防などの治療法である、再生医療に関する情報をLINEで発信しております。 簡易オンライン診断も実施しています。以下より公式LINEにご登録いただき、ぜひお試しください。 脳血管性認知症のリハビリテーション一覧 脳血管性認知症のリハビリテーションは、損傷を受けた脳の部位や症状に応じて、さまざまな専門的アプローチを組み合わせて行います。 主なリハビリテーションは以下のとおりです。 理学療法 作業療法 言語聴覚療法 その他のリハビリ方法 これらの専門的なリハビリテーションを組み合わせることで、患者さまの状態に応じた効果的な治療が期待できます。 理学療法 理学療法は、身体機能の回復と維持を目指し、筋力や柔軟性、バランス能力の改善を図る専門的なリハビリテーションです。 関節可動域訓練(関節の動く範囲を広げる運動) 筋力強化訓練(弱った筋肉を鍛える運動) バランス訓練(転倒予防のための体のバランス改善) 歩行訓練(安全に歩くための練習) ストレッチング(筋肉の柔軟性を保つ運動) 起き上がり・立ち上がり訓練 理学療法士が患者さまの身体機能を評価し、個人に合わせたプログラムを作成します。 継続的な取り組みにより、日常生活での移動能力向上が期待できます。 作業療法 作業療法は、日常生活での基本動作や社会参加に必要な能力の回復を目指す専門的なリハビリテーションです。 着替えや身だしなみの練習 食事動作の訓練(箸やスプーンの使い方) 入浴動作の練習 家事動作の訓練(料理や掃除の練習) 認知機能訓練(注意力や記憶力の改善) 手指の細かい動作訓練 作業療法士が患者さまの生活スタイルに合わせて、実用的な動作練習を行います。 自立した生活を送るための基盤づくりに重要な役割を果たします。 言語聴覚療法 言語聴覚療法は、言語機能や嚥下機能の改善を通じて、コミュニケーション能力と安全な食事の回復を目指す専門的なリハビリテーションです。 発話訓練(言葉を話す練習) 理解訓練(言葉の意味を理解する練習) 読字・書字訓練(文字の読み書き練習) 嚥下訓練(安全に飲み込むための練習) 口腔機能訓練(口の周りの筋肉を鍛える運動) 呼吸訓練(発声に必要な呼吸の練習) 言語聴覚士が患者さまの言語・嚥下能力を詳しく評価し、個別のプログラムを実施します。 家族とのコミュニケーションを円滑にし、誤嚥リスクを減らす効果が期待できます。 その他のリハビリ方法 専門的なリハビリテーション以外にも、認知機能の活性化や心理的な安定を図るさまざまなプログラムがあります。 回想法(過去の思い出を語り合う療法) 音楽療法(音楽を聴いたり歌ったりする活動) 認知刺激療法(計算やパズルなど脳を刺激する活動) アロマテラピー(香りによる感覚刺激) 園芸療法(植物の世話を通じた活動) ペットセラピー(動物との触れ合い) これらのリハビリは、患者さまの興味や好みに合わせて選択することで、楽しみながら認知機能の維持・改善を図れます。 【症状別】脳血管性認知症のリハビリテーション内容 脳血管性認知症では、損傷を受けた脳の部位や症状に応じて、以下のさまざまなリハビリテーションを組み合わせて行います。 認知機能のリハビリ 日常生活動作のリハビリ 運動機能のリハビリ 言語機能のリハビリ 嚥下機能のリハビリ 患者さまの状態に合わせた適切なリハビリの選択が、症状改善への第一歩となります。 認知機能のリハビリ 認知機能のリハビリテーションは、五感を刺激して脳の活性化を図り、記憶力や判断力の維持・向上を目指す訓練です。 主に以下の活動を通じて、脳の活性化と認知機能の改善を図ります。 塗り絵や習字などの創作活動 簡単な計算問題 パズルやクロスワード 音楽を聴いたり歌ったりする音楽療法 興味のある話題についてのディスカッション アロマテラピーによる嗅覚刺激 ペットセラピーでの触れ合い 患者さまの興味や好みに合わせて内容を選ぶことで、楽しみながら継続できます。 日常生活動作のリハビリ 日常生活動作のリハビリテーションでは、着替えや食事、トイレなど基本的な生活動作を自立して行えるよう訓練します。 主に以下の訓練を通じて、日常生活の自立度向上を目指します。 関節が動く範囲を広げる運動 着替えの練習(ボタンの留め外し、ファスナーの操作など) トイレ動作の練習 食事動作の練習(スプーンや箸の使い方など) 関節の柔軟性を保つストレッチ 入浴動作の練習 これらの訓練は、日常生活に戻るためには欠かせないリハビリです。少しずつできることを増やしていくことで、患者さまの自信回復にもつながります。 運動機能のリハビリ 運動療法は身体機能の維持・向上だけでなく、認知機能の改善にも効果が認められています。 主に以下の運動を行い、身体機能と認知機能の両方を改善します。 ウォーキングなどの有酸素運動 サイクリング(エアロバイクを含む) 水中歩行 バランス訓練 筋力強化訓練 関節可動域訓練 水中での訓練は身体への負担が少なく、安全に運動できるためおすすめです。 10分程度の軽い運動でも効果が期待できるので、患者さまの体力に合わせて無理のない範囲で取り組みましょう。 言語機能のリハビリ 脳血管性認知症では失語症などの言語障害が生じることがあります。 言語機能のリハビリテーションでは、コミュニケーション能力の回復と維持を目指します。 主に以下の訓練を行い、コミュニケーション能力の改善を図ります。 家族や介護者との日常会話の練習 発声練習や発音訓練 文字の読み書き練習 ジェスチャーを使ったコミュニケーション訓練 スキンシップを取り入れた会話 歌を歌うことでの発話促進 言葉だけでなく、身振り手振りや表情を使ったコミュニケーションも大切です。 患者さまが伝えたいことを理解しようとする姿勢が、リハビリの効果を高めます。 嚥下機能のリハビリ 脳血管性認知症では、食べ物を飲み込む嚥下(えんげ)機能に障害が生じることがあります。 嚥下機能のリハビリテーションは、安全に食事ができるよう飲み込み機能の改善を図ります。 主に以下の訓練を段階的に行い、誤嚥リスクの少ない食事ができることを目指します。 舌や頬のマッサージ 食前の嚥下体操 発声練習(あいうえお体操など) 水分やゼリーを使った飲み込み訓練 段階的な食形態の調整 正しい姿勢での食事練習 まずは基礎訓練から始めて、段階的に実際の食べ物を使った訓練に移行していきます。誤嚥(食べ物が気管に入ること)を防ぐため、専門職の指導のもとで進めることが重要です。 脳血管性認知症の進行を遅らせるためのポイント 脳血管性認知症の進行を遅らせるためのポイントとして、以下の3つがあります。 患者本人が無理をしない範囲で行う リハビリを楽しめるように工夫する 生活習慣も改善する 患者さまの心身の状態を最優先に考えながら、適切なサポートを行いましょう。 患者本人が無理をしない範囲で行う リハビリテーションで最も大切なことは、決して無理をしないことです。患者さまの体調や気持ちを優先的に考えて進めましょう。 体調が悪いときや本人がリハビリを嫌がるときに無理をしても、効果が上がらないどころか「リハビリは嫌なもの」という印象を与えてしまいます。 もし嫌がる様子が見られたら、本人の好きな別の方法に変えたり、気持ちが向くまで待ったりすることが大切です。 また、リハビリの途中で体調が悪くなった場合は、無理をせずにすぐに中断してください。 リハビリを楽しめるように工夫する リハビリテーションを継続するためには、患者さまが楽しく取り組めるような環境づくりが不可欠です。 本人の趣味や興味に合わせたリハビリ内容を選ぶことで、積極的な参加を促せます。 音楽が好きな方には音楽療法を、手先を動かすことが好きな方には創作活動を取り入れるなど、個人の嗜好に応じてプログラムを調整しましょう。 また、グループ活動を通じて他の参加者との交流を楽しめる環境も効果的です。 生活習慣も改善する 脳血管性認知症の進行を遅らせるためには、原因となる脳血管障害の再発予防が重要です。 日常生活での以下の改善に取り組むことで、症状の進行を抑制できます。 塩分を控えた食事(1日6g未満を目標) 脂質を抑えた食事内容 野菜や魚を中心とした栄養バランスの良い食事 適度な有酸素運動(週3回、1回30分程度) 禁煙・節酒の実践 十分な睡眠時間の確保(7〜8時間) 血圧・血糖値の定期的な管理 これらの生活習慣改善は、新たな脳血管障害の発症リスクを下げ、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。 脳血管性認知症のリハビリに関するよくある質問 脳血管性認知症のリハビリについて、よくある質問を紹介します。 脳血管性認知症の症状は? 脳血管性認知症に効果的な運動は? 脳血管障害による認知症は回復しますか? これらの疑問を解消して、適切なリハビリに取り組む参考にしてください。 脳血管性認知症の症状は? 脳血管性認知症の主な症状は、記憶障害、見当識障害(日時や場所がわからなくなる)、手足の麻痺、感情のコントロールが難しくなる感情失禁、抑うつ症状などです。 特徴は、障害を受けていない脳の部位は正常に機能するため、「できることとできないことの差が大きい」ことです。 そのため「まだら認知症」とも呼ばれます。 脳血管性認知症に効果的な運動は? ウォーキングや水中歩行などの有酸素運動が効果的です。 10分程度の軽い運動でも認知機能の改善が期待できます。 水中歩行は身体への負担が少なく、関節に問題がある方でもケガのリスクが少なく取り組めます。 また、サイクリングやエアロバイクなども、体力に応じて調整しやすい運動として推奨されています。 運動は脳の血流を改善し、認知機能の維持・向上に役立ちますが、無理をせず患者さまの体調に合わせて行うことが重要です。 脳血管障害による認知症は回復しますか? 脳血管障害による認知症は、適切なリハビリと治療により、症状の改善や進行の抑制が期待できます。 完全な回復は難しい場合もありますが、機能の維持や部分的な改善は十分に可能です。 脳血管性認知症は、原因となる脳血管障害の再発を防ぐことで進行を抑制できます。 また、損傷を受けていない脳の部位が代償的に機能することで、症状の改善も見込まれます。 早期からの適切なリハビリテーションと生活習慣の改善、必要に応じた薬物療法や再生医療などの組み合わせにより、患者さまの生活の質の向上を目指せます。 脳血管性認知症のリハビリ効果を高めるには再生医療も選択肢の一つ 脳血管性認知症をはじめとする脳卒中の後遺症に対して、再生医療という治療法があります。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を使用して、損傷した脳細胞や血管の機能改善を促す治療法です。 また、身体麻痺や言語障害などの後遺症改善、再発予防に対しても再生医療を実施しています。 再生医療は患者さま自身の幹細胞や血液を使用するため、拒絶反応やアレルギーのリスクが低いのが特徴です。 リハビリと併用することで、改善効果の向上が期待できます。 再生医療については、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。
2025.03.07 -
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脳梗塞を発症し、怒りっぽい性格になった方はいませんか。 怒りっぽい性格になったように感じるのは、後遺症の1つである「社会的行動障害」の症状が原因となっている可能性があります。 本記事では、脳梗塞の後遺症で怒りっぽくなる理由や、後遺症の治療方法について、詳しく解説します。 脳梗塞の後遺症である「高次脳機能障害」の症状は、周囲からはわかりにくい特徴があります。 脳梗塞後に怒りっぽい性格になった場合は、家族や友人へ症状を伝え、必要なサポートを受けましょう。 脳梗塞の後遺症で怒りっぽい性格になるのは本当? 脳梗塞の後遺症で怒りっぽい性格になった場合は、以下のような原因・特徴があります。 性格の変化は「社会的行動障害」の症状の一つ 自分では性格の変化を認識できないことが多い 社会的行動障害の症状が現れている可能性があります。 社会的行動障害になると、感情や行動のコントロールに困難感を感じ、二次的に意欲・活動性の低下が起こるのが特徴です。 性格の変化は自分自身で気づくことが難しく、周囲の方に指摘されて初めて後遺症に気づく場合が大半です。 性格の変化は「社会的行動障害」の症状の一つ 脳梗塞発症後の性格の変化は、社会的行動障害の可能性があります。 社会的行動障害とは、後遺症である高次脳機能障害の一つで、感情のコントロールが難しくなったり、暴言や大声を発したりする症状がみられます。 感情コントロールが上手くできずに人間関係に悩む方もいるため、社会的行動障害について周囲も理解を深めることが大切です。 自分では性格の変化を認識できないことが多い 脳梗塞後の性格の変化は、自分自身で症状を認識することが難しい特徴があります。 「温厚だった人が怒りっぽくなった」「意欲がない」などの症状は、脳梗塞の後遺症にみられる症状です。 怒りっぽい性格になり暴言や大声を発したりすることで、周囲の人との関係が上手くいかなくなり、抑うつ状態になる場合もあるため家族や周囲のサポートが必要です。 脳梗塞の後遺症で起こる「高次脳機能障害」の症状はさまざま 脳梗塞の後遺症で起こる高次脳機能障害には、以下の症状があります。 記憶障害 注意障害 遂行機能障害 社会的行動障害 脳梗塞の発症部位によって、症状の程度や現れる後遺症は異なります。 高次脳機能障害がみられる方は、周囲へ症状を伝えたり医療機関を受診したりして、適切な支援を受けましょう。 記憶障害 脳梗塞後に以下の症状がある場合は、高次脳機能障害の1つである記憶障害の可能性があります。 数秒前に言ったことを忘れてしまう 人や時間、場所がわからなくなる 事実とは違う話をする 脳梗塞になる前のことを忘れてしまう 人や場所がわからなくなる症状(見当識障害)が現れると、家族や友人を認識できなくなる場合もあり、孤独感を感じやすくなります。 記憶障害による孤独感は、感情のコントロールへも影響が出るため注意が必要です。 短期記憶に障害が生じると、物忘れが激しくなったり、作り話で記憶障害を隠したりする場合があります。 記憶障害のある患者様の作り話に悪意はないため、矛盾点を強く指摘しないことが大切です。 注意障害 高次脳機能障害の1つである注意障害がみられる場合は、以下の症状が現れます。 反応が鈍くなる 気が散りやすい 作業中のミスが増える 特定の物事に固執してしまい切り替えが難しくなる 注意障害では、集中力が低下し固執性が強くなる症状が現れるため、仕事でミスをしやすくなります。 日常生活で集中力を必要とする作業は、高次脳機能障害の患者様に大きな負担がかかるため注意が必要です。 遂行機能障害 脳梗塞後に高次脳機能障害の一つである遂行機能障害がみられる場合があります。 遂行機能障害とは物事を進める能力が低下する障害で、以下の症状が現れます。 物事の計画ができない 衝動的に行動する 複数の作業に優先順位をつけられない 自主的に行動ができない 遂行機能障害の程度には個人差があり、具体的な診断基準はありません。 そのため認知機能テストで遂行機能障害の程度を把握し、症状に合わせた認知リハビリテーションで遂行機能の向上を目指します。 社会的行動障害 社会的行動障害は感情や行動のコントロールが難しくなり、以下の症状が現れます。 感情のコントロール障害 易怒性 金銭管理の困難感 意欲・活動性の低下 固執 抑うつ 感情のコントロール障害や易怒性は、二次的に意欲・活動性の低下につながります。 社会的行動障害では自身の欲求を抑えられずに、金銭トラブルに発展する例もあり注意が必要です。 意欲・活動性が低下すると抑うつ傾向になるため、社会参加や対人関係にも困難感を感じやすくなります。 脳梗塞後に怒りっぽい性格になった場合に家族ができること 脳梗塞後に怒りっぽい性格になった場合に、患者様の家族ができることは以下の2つです。 後遺症を理解し本人の意思を尊重する 専門家に相談することも重要 性格の変化は患者様自身で気づくことが難しく、家族から受診をすすめられても断られるケースがあります。 脳梗塞患者様の家族は、後遺症の問題を抱え込まないように、周囲の支援を受けることが大切です。 後遺症を理解し本人の意思を尊重する 脳梗塞後に性格の変化がみられる場合は、症状を理解し本人の意思を尊重しましょう。 本人は後遺症に気づいていない場合もあり、周囲から指摘されて初めて症状に気づくケースが大半です。 家族は後遺症による不安や悩みなどを傾聴し、適切な治療が受けられるように支援することが大切です。 専門家に相談することも重要 脳梗塞後に怒りっぽい性格になった場合は、医療者や行政機関などの専門家に相談することも重要です。 家族が本人に悩みを聞いても、強く拒まれ適切な治療を開始できない場合があります。 また、怒りっぽい性格は対人トラブルを招きやすく、家族も大きなストレスを抱えてしまう可能性があります。 怒りっぽい性格が社会的行動障害に起因する場合は、障がい者支援や介護保険サービスが利用できることもあるため、専門家に相談しましょう。 脳梗塞後の高次脳機能障害に対する治療方法 脳梗塞後の高次脳機能障害には、以下の3つの治療方法があります。 リハビリ 薬物療法 再生医療 高次脳機能障害にはさまざまな種類があり、症状の程度も個人差があります。症状に合わせた治療方法を検討し、後遺症を緩和していくことが大切です。 リハビリ 脳梗塞後に高次脳機能障害になった場合は、以下のような認知機能にアプローチするリハビリテーションを行います。 自分自身の言動を振り返る 記憶障害の代償方法を身につける グループ活動で自身を客観的に捉える 高次脳機能障害は、自身の言動を客観的に捉えて理解することで、症状の緩和を目指します。 本人が興奮状態にあるうちは自身を振り返ることが難しいため、場所や時間などを変え冷静になってから振り返りを行いましょう。 薬物療法 脳梗塞で意欲の低下や感情コントロールの困難がみられる場合の治療法に、薬物療法があります。 脳梗塞後の後遺症に対する薬物療法は、精神的な症状を改善する薬剤や脳梗塞の再発を防ぐ薬を使用します。 薬物療法は症状の軽減を目的とするため、リハビリや専門家のサポートと並行して行いましょう。 再生医療 脳梗塞後の高次機能障害に対する治療方法の1つに、再生医療があります。 再生医療は患者様自身の細胞を利用して損傷した組織の修復を促す治療法で、以下の特徴があります。 脳梗塞の後遺症を治療する際は、リハビリテーションと並行して再生医療を受けると、症状の改善に期待できます。 脳梗塞の後遺症でお困りの方は、当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。 【まとめ】脳梗塞後に怒りっぽい性格になったら高次脳機能障害の治療を行いましょう 脳梗塞後に怒りっぽい性格になった際は、高次脳機能障害の治療を行いましょう。 高次脳機能障害の症状改善には、リハビリや薬物療法、再生医療による治療があります。 脳梗塞の後遺症は個人差があり、患者様に合った治療を組み合わせて症状の改善を目指すことが大切です。 高次脳機能障害でお悩みの方は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。
2025.03.07 -
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脳梗塞の後遺症でふらつきやめまいが出現し、お困りの方はいませんか。 脳梗塞は、血の塊(血栓)が脳血管をふさぎ、発症部位より先の血流が滞ることで脳細胞が壊死する疾患です。 後遺症で出現するふらつきは、体幹失調が原因の可能性があります。体幹失調は、胴体のバランスが取りづらく、スムーズに身体を動かせない状態です。 本記事では、脳梗塞の後遺症によってふらつきが出現する原因や、めまいの特徴について詳しくご紹介します。 ふらつきやめまいは発症からの日数によって、症状の特徴が異なります。経過に合ったリハビリテーションを行い、脳梗塞によるふらつきを改善しましょう。 脳梗塞の後遺症でふらつく原因 脳梗塞の後遺症でふらつく原因は、小脳や脳幹の損傷によって体幹失調が起こっている可能性が高いです。 体幹失調とは、脳と胴体の連携が十分にできず、バランスを取ることが困難になる状態です。 脳梗塞は血の塊(血栓)が脳血管で詰まる疾患で、梗塞部位より先の血流が滞り脳細胞が壊死します。 小脳梗塞を引き起こすと、脳は身体を動かす指令を伝達できなくなる恐れがあるため注意が必要です。 体幹失調とは 体幹失調とは、脳梗塞の後遺症で起こる可能性がある運動失調の一種で、以下の特徴が現れます。 座っているときにグラグラする 足を大きく開いて歩く 手足の動きがバラバラになる 千鳥足のような歩き方になる 起き上がりや寝返りが困難になる 体幹失調は歩行時に症状が目立ちますが、身体のバランスが悪くなるため座っているときにも症状が現れる場合があります。 脳梗塞で体幹失調が起こるメカニズム 脳梗塞によって脳幹や特定部位が損傷すると、体幹失調が起こる可能性があります。体幹失調のメカニズムは、以下のとおりです。 脳幹に血栓が詰まり、発症部位より先の血流が遮断される 血流が減少し脳細胞が壊死する 身体へ指令を出す脳幹やバランスを取るための小脳や前庭迷路が機能しづらくなくなる 歩行時にふらつき症状やめまいが出現する 脳は、神経に身体を動かす指令を送る役割を担っています。 脳血管の一部の血流が遮断されると、身体をスムーズに動かせなくなり、日常生活にも支障をきたす恐れがあります。 脳梗塞の後遺症による「めまい」の特徴 脳梗塞の後遺症による「めまい」は、大きく以下の3つに分けられます。 めまいの種類 特徴 回転性めまい ぐるぐると回っているように感じる 浮遊性めまい ふわふわと宙に浮いているように感じる 前失神性めまい 立ちくらみ同様、目の前が突然真っ暗になったように感じる めまいが起こると、自分自身が動いていなくても動いているように感じ、周囲からはふらついている状態に見えます。 脳梗塞によるふらつき・めまいの症状の変化 脳梗塞によるふらつきやめまいでは、発症してからの日数によって症状が変化します。 症状に合わせて、適切な治療やリハビリテーションを受け、ふらつきを改善していくことが重要です。 発症直後 脳梗塞の発症直後は、ぐるぐると回っているように感じる「回転性めまい」が出現しやすく、重いふらつき症状が現れます。 発症直後の回転性めまいは重度で、自分自身で立位を保つことは困難です。 以下の脳梗塞の初期症状(一過性脳虚血発作)がみられた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。 口が閉まりにくい ろれつが回らない 言葉が出ない 片麻痺 めまいやふらつきがある 視野が狭くなる 治療せずに放置すると重い後遺症が出る恐れがあるため、早期発見・早期治療を行うことが大切です。 脳梗塞の初期症状や発症原因については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 数日〜数週間経過後 脳梗塞の発症から数日~数週間経過すると、回転性めまいの症状が軽減する場合があります。 しかし、平衡感覚障害やふらつきが残る場合があるため、リハビリが重要です。 歩行時のふらつきやめまいがあるときは、無理に動かず、医療者の指示に従いましょう。 治療後 脳梗塞の治療後は、後遺症としてふらつきやめまいが出る場合があります。 後遺症でめまいやふらつきがある方は、治療やリハビリテーションを継続し、転倒リスクの軽減を図ることが大切です。 脳梗塞の後遺症によるふらつき改善に重要なリハビリテーション 脳梗塞の後遺症によるふらつきを改善するには、以下のリハビリテーションを行うことが重要です。 リハビリテーションで効果を得られるように、適切なリハビリ方法を確認しましょう。 フレンケル体操 脳梗塞の後遺症によるふらつきに効果的なリハビリテーションの1つに、フレンケル体操があります。 フレンケル体操は、小脳を原因とした運動失調に有用なリハビリテーションで、身体の位置感覚や運動バランスを改善するために行われます。 体操の運動項目は120種類以上あり、後遺症の程度や病状に合わせて選択するのが一般的です。 仰向けで行う方法 両足のかかとを床につける 片足をすべらせるように動かし、膝の曲げ伸ばしを行う かかとを床につけたまま、片膝を曲げた状態で股関節を内外に動かす 片膝を立てた状態で股関節を内外へ動かす 椅子に座って行う方法 椅子に座り、数分間姿勢を保持する 足の前に目印を置き、片方のつま先でタッチして元の姿勢に戻る 足を閉じて立ち上がり、再度椅子に座る 無理のない範囲でフレンケル体操を実施し、身体の平衡感覚の改善を目指しましょう。 前庭リハビリテーション 脳梗塞の後遺症でふらつきがみられる場合に、前庭リハビリテーションを行う方法があります。 前庭リハビリテーションは、歩行や姿勢の保持など、日常生活動作の改善を目的として行われる反復訓練です。 リハビリテーションを行うことで、平衡感覚をつかさどる前庭の機能を改善し、ふらつき症状やめまいの軽減が期待できます。 椅子に座って行う方法 体の正面で腕を伸ばし、親指を目の高さに持ってくる 親指を見ながら頭を左右・上下に動かす 立って行う方法 目を開けたまま足を閉じて立ち、前後左右に身体を傾ける 1ができたら、目を閉じて立ち、前後左右に身体を傾ける 椅子に座って行う方法や、立って実施する訓練ができたら、歩行訓練を行います。 歩行時は身体を静止しているときと比べて転倒リスクが高いため、注意して実施しましょう。 脳梗塞の後遺症によるふらつきにお困りの方は再生医療をご検討ください 脳梗塞の後遺症によるふらつきにお困りの方は、後遺症の根本的な治療を目指せる再生医療を検討してみましょう。 再生医療とは、体が持つ再生能力を利用して一度壊死した脳細胞を再生させる医療技術のことで、脳機能の回復が期待できます。 また、リハビリと並行して再生医療を行うことで身体機能の回復効果を高め、治療期間の短縮にもつながります。 リペアセルクリニックでは、患者さまの症状に適したリハビリの訓練や指導が行えるよう、医師の他に理学療法士や柔道整復師などの専門資格を持つチーム体制が整っています。 脳梗塞の後遺症でお悩みの方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 【まとめ】脳梗塞の後遺症によるふらつき改善にはリハビリが重要 脳梗塞の後遺症によるふらつき改善には、症状に合ったリハビリが重要です。 適切なリハビリテーションを行うことで、ふらつきが改善され、転倒リスクが低減します。 後遺症のめまいやふらつきが改善せずお困りの場合は、リハビリテーションと並行して再生医療による治療も検討しましょう。 当院(リペアセルクリニック)の再生医療は、厚生労働省に受理された治療法で、後遺症の改善だけでなく脳梗塞の再発予防も期待できます。 脳梗塞の後遺症によるふらつきにお悩みの方は 、当院(リペアセルクリニック)へお気軽にお問い合わせください。
2025.03.07 -
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脳の中でも生命維持に関わる重要な部位である脳幹での出血は特に深刻とされています。 脳幹出血を経験した患者さまやご家族は、回復の見込みはあるのか?不安を抱えていることでしょう。 この記事では、脳幹出血の回復見込みについて複数の医学論文のデータも合わせて解説します。 脳幹出血は重篤な疾患ですが、適切な治療と早期からのリハビリによって機能回復の可能性を高められることがわかります。 脳幹出血に回復の見込みはあるのか【論文データについても解説】 脳幹出血に回復見込みはどの程度あるのでしょうか? ここでは複数の医学論文のデータも合わせて脳幹出血後の回復率や死亡率、また回復に影響する要因について解説します。 脳幹出血から良好回復した方は約6.1% 患者の予後は61%が死亡例というデータも 脳幹出血を発症した時の意識状態が予後に影響 発症1か月時点で半年後の歩行能力が予測可能 意識状態や年齢といった要素が予後にどう関わるのか、また発症初期の状態から将来の機能回復をどの程度予測できるのかについても解説します。 脳幹出血から良好回復した方は約6.1% 脳幹出血患者を対象とした研究※では、発症から3ヶ月後の転帰として「良好な回復」が得られたのは全体の6.1%でした。 ※出典:ScienceDirect その他の転帰としては「中等度障害」12.7%、「重度障害」12.7%、「植物状態」10.8%、そして「死亡」が57.5%となっています。 ただし、脳幹出血の死亡率は研究によって幅があり、対象患者の状態や年齢層、医療体制などの違いが影響していると考えられます。 上記から脳幹出血は重篤性がありますが、良好な回復を遂げる可能性もあることがわかります。 患者の予後は61%が死亡例というデータも 国立病院機構災害医療センターによる脳幹出血患者を対象とした研究では、退院時の予後として死亡例が61%、生存例が39%※という結果が報告されています。 ※出典: 脳幹出血患者の予後に関する臨床的検討 また、生存例の詳細は以下のようになっています。 良好な回復:3% 中等度障害:9% 重度障害:13% 植物状態:14% この研究では年齢層による死亡率の差も分析されており、70歳以上の患者の死亡率は79%、70歳未満では57%と高齢なほど死亡率が高い傾向が見られましたが、統計学的な有意差は認められていません。 つまり、年齢と死亡率の間に明確な相関関係があるとは言えないものの、数値としては高齢者ほど予後不良となる可能性が高いことがわかります。 脳幹出血を発症した時の意識状態が予後に影響 脳幹出血患者の予後を左右する重要な因子として、発症時の意識状態が挙げられます。 国立病院機構災害医療センターの研究では、来院時の運動機能スコア(M1~M6)と予後の関係について詳細な分析※が行われました。 ※出典: 脳幹出血患者の予後に関する臨床的検討 結果として、M1(全く動かない)の患者21例の死亡率は86%、M2(痛み刺激に対して除脳硬直)の患者25例の死亡率は76%と非常に高い割合でした。 脳幹出血発症時の意識レベルは患者の予後を予測する上で非常に重要な指標であり、特に重度の意識障害を伴う場合は、死亡リスクが著しく高まるということがわかります。 発症1か月時点で半年後の歩行能力が予測可能 脳幹出血患者の半年後の歩行能力は、発症1ヶ月時点での評価で高い精度で予測できる※ことが明らかになりました。 ※出典: 脳幹出血患者の予後予測. 脳卒中の外科 17例の脳幹出血患者を観察した研究では、1ヶ月時点で以下の条件を満たす患者は半年後に歩行能力を獲得できる可能性が高いことが示されています。 特に、端座位保持能力と歩行機能の間には強い関連があり、1ヶ月以内に端座位を自力保持できた患者はほぼ全例が半年後に歩行可能となっています。 脳幹出血の改善には早期のリハビリが重要 脳幹出血は重篤な後遺症をもたらす可能性が高いため、機能回復に向けた計画的なリハビリテーションが重要です。 リハビリは以下の3段階に分けて進められます。 急性期のリハビリ 回復期のリハビリ 維持期のリハビリ 本章では、各時期のリハビリの特徴と重要なポイントについて詳しく解説します。 急性期のリハビリ 急性期(発症直後2週間〜1ヶ月程度)のリハビリテーションは、二次的合併症の予防と早期の機能回復に重点を置きます。 急性期は全身状態に注意した上で主に以下のリハビリを行います。 関節可動域訓練(関節が固まるのを防ぐ) ベッド上での寝返り訓練 座位訓練(上体を起こす練習) 嚥下(えんげ)訓練 車いすへの移乗訓練 立位・歩行訓練(状態に応じて) 言語機能の回復訓練 ストレッチ運動 近年の研究では、早期からリハビリを開始した患者の方が、長期的な予後や後遺症の改善に良い効果が見られています。 回復期のリハビリ 回復期(3〜6ヶ月程度)のリハビリテーションでは、急性期で回復しなかった機能や後遺症の改善を目指します。 回復期には、主に以下のリハビリを行います。 生活に必要な基本動作訓練(立つ、座る、歩くなど) 日常生活動作(ADL)訓練(食事、着替え、トイレなど) 麻痺の改善訓練(促通訓練) 筋力増強訓練 痙縮(けいしゅく)対策(ストレッチや薬物療法) 高次脳機能訓練 嚥下・構音訓練 装具の使用訓練 この時期には一般的に回復期リハビリテーション病棟へ転院し、集中的なリハビリを行います。 維持期のリハビリ 維持期(発症6ヶ月以降)は「生活期」とも呼ばれ、回復した機能の維持と社会生活への復帰を目指す時期です。 この時期は在宅で生活しながら、以下のようなリハビリを継続します。 物理療法(病院で実施) 自宅でのストレッチや筋力訓練 散歩やラジオ体操などの日常運動 生活に必要な動作の確認と練習 装具の調整とメンテナンス デイケアや訪問リハビリの活用 社会参加を促す活動 再発予防のための生活習慣指導 継続的なリハビリと生活習慣の改善により、機能維持と再発予防を両立させることが重要です。 脳幹出血にはどのような後遺症がある? 脳幹出血には、主に以下の後遺症が出る場合があります。 後遺症の種類 主な症状 運動麻痺 手足が思うように動かせない 感覚障害 触覚や痛覚の異常、しびれ 嚥下障害 飲食物の飲み込みが困難 構音障害 発音がうまくできない、呂律が回らない 眼球運動障害 物が二重に見える、まぶたが開かない 自律神経障害 体温調節障害、発汗異常、血圧変動 運動失調 ふらつき、体のバランスが取りにくい 高次脳機能障害 記憶障害、注意障害、判断力低下 脳幹出血の後遺症は、適切なリハビリによって改善する可能性があります。 脳幹出血の再発防止・後遺症からの回復には「再生医療」が注目されている 脳幹出血の再発防止・後遺症に対して、再生医療という治療方法があります。 再生医療は、人間が持っている再生能力を活かした医療技術の一つです。 当院「リペアセルクリニック」では、自己脂肪由来の幹細胞治療を実施しています。 手術や入院を必要としない治療方法です。 再生医療の詳細については、無料のメール相談やオンラインカウンセリングからお問い合わせください。 脳幹出血の回復見込みに関してよくある質問 脳幹出血の回復見込みに関してよくある質問を紹介します。 脳幹出血の回復率は? 脳幹出血の余命はどのくらい? 脳幹出血を予防する方法は? 出血の程度や部位、患者さまの年齢や既往歴によって回復の見込みや予後は異なるため、あくまで参考としてごらんください。 脳幹出血の回復率は? 脳幹出血の発症から3ヶ月後の回復率は以下の通りです。 良好な回復:6.1%(13名) 中等度障害:12.7%(27名) 重度障害:12.7%(27名) 植物状態:10.8%(23名) 死亡:57.5%(122名) ※出典:ScienceDirect 何らかの障害を抱えながら生存される方が約36%、亡くなる方が半数以上を占めるため回復率は低いといえるでしょう。 脳幹出血の余命はどのくらい? 脳幹出血を含む脳出血患者の余命は、約12年程度とされています。 その他、生存率に関する調査では以下のような結果が報告されています。 10年生存率は約24.1% 5年生存率は24% 1年生存率は38%、 若年層(50歳以下)は高齢者(70歳以上)よりも5年生存率が高い 特に意識障害が強い場合や出血量が多い場合は、発症後数時間から数日で急激に状態が悪化するケースもあり、注意が必要です。 脳幹出血を予防する方法は? 脳幹出血の主な原因は高血圧や動脈硬化であるため、予防は基本的に生活習慣の改善によって行います。 減塩する 大量飲酒・喫煙を控える 肥満を解消する ストレスを溜めない 定期的な健康診断を受ける 適切な血圧管理 これらの予防法を継続的に実践することで、脳幹出血のリスクを減らすことができます。 【まとめ】脳幹出血は程度によって回復の見込みもある!早期のリハビリテーションが重要 脳幹出血は重篤な疾患ですが、出血の程度によっては回復の見込みがあります。 ある研究では良好回復は約6.1%※と低いものの、予後を左右する重要な因子として、発症時の意識状態や出血量、年齢などが挙げられます。 ※出典: 脳幹出血患者の予後予測. 脳卒中の外科 回復のためには早期からの適切なリハビリテーションが非常に重要であり、急性期・回復期・維持期の各段階に応じた計画的なアプローチが求められます。 また、再発予防のためには減塩や禁煙、適切な血圧管理などの生活習慣改善が不可欠です。 他にも脳幹出血の再発予防や後遺症には、再生医療の選択肢があります。 再生医療に興味がある方は、お気軽にご相談ください。
2025.03.07 -
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脳幹出血を発症すると、どのような後遺症が残るのか、またその症状に対してどのような治療やリハビリが効果的なのか疑問をお持ちの方も多いでしょう。 とくにご家族が脳幹出血を発症された方は、これからの治療や生活について不安を感じておられることと思います。 この記事では、脳幹出血の主な後遺症とその症状、治療・リハビリ方法について詳しく解説します。 脳幹出血の主な後遺症 脳幹出血の主な後遺症は以下の通りです。 運動麻痺(四肢麻痺) 感覚麻痺 眼球運動障害 嚥下障害 構音障害 高次脳機能障害 出血した部位や範囲によって症状は異なりますが、一般的には後遺症が出るケースが多いとされています。 本章では、脳幹出血後に見られる主な後遺症について詳しく解説します。 運動麻痺(四肢麻痺) 運動麻痺とは、手足を自分の意思通りに動かせなくなる状態です。 麻痺の状態は以下のように分類されます。 完全麻痺:自分の意思で手足を全く動かせない状態 不全麻痺:運動機能や感覚が完全に失われず、手足の動きが少し残る 弛緩性麻痺:筋肉の緊張が低下し、力が入らない状態 痙性麻痺:筋肉が硬く緊張した状態で、スムーズに動かすことができない 脳幹出血によって運動をコントロールする神経経路が損傷すると、四肢に麻痺が生じることがあります。 とくに脳幹は左右の神経が交差する場所であるため、両側の手足に麻痺が現れる四肢麻痺を引き起こすことがあります。 感覚麻痺 感覚麻痺は、皮膚などへの刺激を正常に感じ取れなくなる状態です。 感覚麻痺によって現れる主な症状には以下のようなものがあります。 触覚の低下(物に触れても感じにくい) 痛覚の低下(痛みを感じにくい)または過敏(わずかな刺激でも痛みを感じる) 温度感覚の低下(熱い・冷たいの区別がつきにくい) 深部感覚の低下(体の位置や動きの認識が難しい) しびれ感や異常感覚 振戦(ふるえ) 脳幹出血によって感覚を伝える神経経路が損傷されると、身体の感覚が鈍くなったり、異常を感じたりすることがあります。 眼球運動障害 眼球運動障害は、目の見え方に異常をきたす障害です。 脳幹出血によって、眼球を動かしたり瞳孔や水晶体の調節したりする神経が損傷されると、さまざまな視覚症状が現れます。 複視(物が二重に見える) 眼瞼下垂(まぶたが垂れ下がってくる) 視野狭窄(視野が狭くなる) 視力低下(物がぼやけて見える) めまい これらの症状は日常生活に大きな支障をきたすため、早期からのリハビリテーションが重要です。 嚥下障害 嚥下(えんげ)とは、飲食物を飲み込む動作のことです。 脳幹には嚥下に関わる神経が多く存在するため、脳幹出血によって嚥下機能に影響を及ぼすことがあります。 食事中にむせる・咳き込む頻度が増える 食事に時間がかかるようになる 食べられる量が減少する よだれが増える 声が枯れやすくなる(誤嚥により声帯に負担がかかる) 嚥下障害がある場合、誤嚥性肺炎のリスクが高まるため、適切なリハビリテーションと口腔ケアが重要です。 構音障害 構音障害とは、舌、口唇、声帯などの動きに異常が生じ、はっきりと発音できなくなる障害です。 構音障害によって現れる主な症状には以下のようなものがあります。 はっきり発音できなくなる(呂律が回らない) 高い声を出しにくくなる 声がかすれやすくなる 声の大きさをコントロールしにくくなる 言葉に抑揚がなくなる 脳幹出血によって発声に関わる神経や筋肉の機能が損なわれると、言葉がはっきりと発音できなくなります。 構音障害のリハビリでは、正しい発音の練習やゆっくりと話すことを意識することで、コミュニケーション能力の改善が期待できます。 高次脳機能障害 高次脳機能障害とは、脳の損傷によって生じる認知・思考・行動の障害です。 高次脳機能障害には以下のような症状が含まれます。 注意力や集中力の低下 記憶障害(とくに新しいことを覚えられない) 遂行機能障害(計画を立てて実行することが難しい) 社会的行動障害(感情のコントロールが難しい) 意欲の低下 高次脳機能障害は外見からは分かりにくいため「見えない障害」とも呼ばれます。 本人が気付きにくいからこそ、家族や周囲の人の理解が必要です。 脳幹出血の後遺症に対するリハビリと治療方法 脳幹出血は重篤な症状を引き起こす疾患であり、後遺症の回復には適切な治療とリハビリテーションが欠かせません。 治療とリハビリは病期によって大きく内容が変わります。 急性期の治療とリハビリ 回復期の治療とリハビリ 維持期の治療とリハビリ 脳幹出血の後遺症に対するアプローチは、上記の3段階に分けて行われ、それぞれの段階で必要な治療とリハビリ方法が選択されます。 急性期の治療とリハビリ 発症から約2週間〜1カ月程度の急性期は、命を守り、状態を安定させることが最優先される時期です。 急性期の治療は主に次のように行われます。 治療方法 内容 降圧療法 出血の拡大を防ぐため血圧を適切にコントロール 脳浮腫治療 マンニトールやグリセオールなど薬剤を用いて脳浮腫(脳の腫れ)を軽減 ドレナージ手術 水頭症が見られる場合にチューブで脳脊髄液を体外に排出 人工呼吸器管理 呼吸機能低下時に実施 気管切開 長期的な呼吸管理が必要な場合に実施 脳幹出血は他の脳出血と異なり、手術の負担が大きいという理由から血腫除去手術はあまり適応されません。 治療の主な目的は出血の拡大防止と全身状態の安定化です。 急性期には、全身状態に注意した上で以下のリハビリが実施されます。 ベッドでの関節可動域訓練 早期離床訓練(座位訓練) 嚥下機能評価と訓練 呼吸リハビリ 基本動作訓練 急性期のリハビリは、可能な限り早期から開始することが推奨されています。長期間のベッド上安静は筋力低下や関節拘縮、褥瘡などの二次的合併症のリスクを高めるためです。 ただし、脳幹出血の場合は他の脳血管疾患よりも安静度が高く設定されることが多いため、医師の判断のもとで状態に合わせた適切なリハビリを進めていきます。 回復期の治療とリハビリ 回復期(発症後約3~6カ月)は、失われた機能の回復に集中的に取り組む時期です。 急性期を過ぎても症状や後遺症に応じて以下のような治療が行われます。 治療方法 内容 薬物療法 痙縮に対する筋弛緩薬の投与 ボツリヌス療法 強い痙縮に対しボツリヌス毒素を注射し筋緊張を緩和 ITB療法 重度痙縮に対しバクロフェンを脊髄腔内に持続投与 電気刺激療法 筋肉に電気刺激を与え運動機能回復を促進 回復期ではとくに痙縮(けいしゅく)と呼ばれる手足の筋肉が緊張して突っ張る症状に対する治療が重要です。 回復期には、症状や後遺症に応じて以下のリハビリが実施されます。 歩行訓練 ADL(日常生活動作)訓練 上肢機能訓練 高次脳機能障害へのアプローチ 嚥下・構音訓練 筋力増強訓練 脳幹出血患者の場合、リハビリ専門病院への入院期間は150日間(高次脳機能障害を伴う場合は180日間)までと決まっています。 この時期は機能回復が期待できる時期であり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など多職種によるリハビリが行われます。 維持期の治療とリハビリ 維持期(発症後6カ月以降)は、回復した機能の維持と、残された症状に適応した生活の再構築を目指す時期です。 維持期には、以下の治療が行われます。 治療方法 内容 継続的な薬物療法 痙縮、高血圧、脳卒中再発予防のための薬物治療 定期的な検査 合併症の早期発見のための検査(血液検査やCT・MRIなど) 再発予防治療 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患管理 二次的合併症対応 関節拘縮、排尿障害、うつなどへの治療 補助具・福祉機器の処方 日常生活の自立度を高めるための支援機器提供と調整 維持期の治療では再発予防がとくに重要です。脳幹出血は再発すると症状がさらに重篤化することが多いため、基礎疾患の管理と定期的な健康チェックが欠かせません。 また、維持期には、以下のリハビリが実施されます。 外来リハビリテーション 訪問リハビリテーション デイケア・デイサービスでのリハビリ 自主トレーニング 環境調整と生活支援 維持期のリハビリは在宅で行われることが一般的で、介護保険サービスを活用しながら継続的に実施します。 リハビリを継続することで生活の質を向上させることができます。 脳幹出血の後遺症に対する治療の選択肢「再生医療」について 脳幹出血の後遺症に対する治療選択肢の一つとして再生医療があります。 再生医療は、人間が持っている再生能力を活かした医療技術です。 当院「リペアセルクリニック」で行っている再生医療は、自己脂肪由来の幹細胞治療です。 幹細胞治療では、患者さまの脂肪から幹細胞を採取・培養し、点滴で体内に戻すことで損傷した脳細胞の再生を図ります。 患者さま自身の幹細胞を利用するため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 脳幹出血を含む脳卒中に対する再生医療について詳細を知りたい方は、以下をご覧ください。 脳幹出血の後遺症に関してよくある質問 脳幹出血の後遺症に関してよくある質問を紹介します。 脳幹出血の後遺症から回復する見込みはある? 脳幹出血で後遺症になったら余命はどのくらい? 脳幹出血の前兆・サインはある? それぞれ詳しくみていきましょう。 脳幹出血の後遺症から回復する見込みはある? 脳幹出血の後遺症からの回復見込みは、出血の重症度によって大きく異なります。 軽度から中程度の場合は回復が期待できることもありますが、重度の場合は回復が難しい可能性が高いです。 調査では、脳幹出血患者の約6.1%が良好な回復、25.4%が中〜重度の障害を残すという結果※が報告されています。 ※出典:PubMed 発症時の意識レベルや出血量が大きな予後因子となります。 脳幹出血で後遺症になったら余命はどのくらい? 脳幹出血に限らず脳出血で後遺症が残った場合の余命については、研究データによると、脳内出血全体の10年生存率は約24%※とされています。 ※出典:AHASIA Journals Stroke 具体的には、深部出血で31.6%、脳葉出血で23.8%、後頭蓋窩(脳幹や小脳を含む部位)出血では34.3%の10年生存率が報告されています。 脳幹出血の前兆・サインはある? 脳幹出血の発症前に現れることがある前兆やサインとしては、主に以下の症状が知られています。 突然の激しいめまい 大きないびき 視覚の異常(視野が狭くなる、物が二重に見えるなど) これらの症状を感じた場合は、早急に医療機関を受診することが重要です。 【まとめ】脳幹出血の後遺症にお悩みの方は再生医療をご検討ください 脳幹出血は重篤な症状を引き起こす疾患で、運動麻痺や高次脳機能障害などの後遺症が出ることがあります。 後遺症の新たな治療方法として再生医療をご検討ください。 当院「リペアセルクリニック」では自己脂肪由来の幹細胞治療を提供しており、一般的な治療(約1億個)の2倍となる2億個の幹細胞を投与可能です。 脳幹出血の後遺症でお悩みの方は、当院にご相談ください。
2025.03.07 -
- 内科
ズキズキと刺すような痛みと、透明な液体が詰まった赤い発疹を伴う症状が出る。 実はこれ、誰でも発症する可能性のある帯状疱疹かもしれません。 本稿では、帯状疱疹がなぜ起こり、どんな症状が出るのか、治療法、そして予防に有効なワクチン情報まで、詳しく解説します。 もしかして、今の体の不調は帯状疱疹の初期症状かも? 少しでも気になる方は、ぜひ読み進めてみてください。 帯状疱疹の症状と原因を詳しく解説 帯状疱疹は、ズキズキと刺すような痛みと、透明な液体が詰まった赤い発疹を伴う症状が現れる病気です。 特徴的なのは、体の左右どちらか一方にのみ現れる発疹です。 実は、幼少期に感染した水ぼうそうの原因ウイルスは体内に残り、誰にでも起こりうる身近な病気とも言えます。 今回は、帯状疱疹の症状や原因、そして病気の経過について、わかりやすく解説していきます。 帯状疱疹とは? 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされます。 このウイルスは、実は小児期の水疱瘡の原因となるウイルスと同じものなのです。 初感染時には水ぼうそうとして発症しますが、治癒した後もウイルスは神経節と呼ばれる神経細胞の集まりに潜伏し続けます。 このウイルスは通常、人体の免疫システムによって抑制された状態で体内に留まっていますが、加齢や過労、ストレスなどによって免疫力が低下すると、休眠状態だったウイルスが再び活動を始め、帯状疱疹の症状として現れてきます。 VZVはアルファヘルペスウイルスというグループに属し、単純ヘルペスウイルスと同様に、一度感染すると体内に潜伏し続けるという特徴を持っています。 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「再生医療」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 帯状疱疹の初期症状 帯状疱疹の初期症状は、実にさまざまです。 そのため、他の病気と見分けにくく、診断が遅れてしまうケースも少なくありません。 初期には、風邪に似ただるさや頭痛、微熱といった全身症状が現れることがあります。 また、皮膚症状が現れる数日前から、ピリピリとした痛みやしびれ、かゆみといった皮膚の違和感を感じることもあります。 こうした症状は、ウイルスによって神経に炎症が生じることで起こります。 しかし、これらの初期症状は個人差が大きく、必ずしも全員が同じような症状が出るわけではありません。 例えば、皮膚症状が出る前に強い痛みを感じる人もいれば、全く痛みを感じない人もいます。 重要なのは、これらの初期症状に注意を払い、少しでも異変を感じたら早めに医療機関を受診することです。 帯状疱疹の特徴的な症状:ピリピリとした痛みと赤い発疹 帯状疱疹の最も特徴的な症状は、なんといってもピリピリとした痛みと赤い発疹です。 痛みは、発疹が現れる数日前から始まることもあり、ヒリヒリ、シクシクなど、痛みの感じ方は人それぞれです。 痛みの程度も個人差が大きく、軽い痛みで済む人もいれば、激痛に苦しむ人もいます。 赤い発疹は、小さな水ぶくれが集まったもので、神経に沿うような帯のような形で出現してきます。 この水ぶくれは、次第にかさぶたになり、おおよそ2~3週間程度で完治に向かいます。 しかし、皮膚の症状が治まった後も、痛みが続く場合があります。 これは「帯状疱疹後神経痛」と呼ばれる合併症で、この症状は、とりわけお年を召した方に発生する傾向が確認されています。 帯状疱疹の症状の経過と回復までの期間 帯状疱疹の症状は、一般的に2~4週間で治まります。 最初は赤い水疱が現れ始め、かさぶたになって治っていきます。 しかし、前述のように、痛みは発疹が治った後も残ることがあります。 この帯状疱疹後神経痛は、数か月、数年と長引くことも報告されており、生活の質を著しく低下させる可能性があります。 年齢が高い方や免疫が弱っている方については、この病気にかかりやすいだけではなく、その後の神経痛に悩まされる可能性も増加します。 できるだけ早い段階で治療を始めることによって、そのような症状が残るリスクを抑制できることもあり、早期発見・早期治療が重要です。 帯状疱疹の原因:水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化が原因で起こります。 幼少期に水疱瘡を経験したことのある方は、このVZVが体内の神経節に潜伏しています。 加齢、疲労、ストレス、病気などによって免疫力が低下すると、VZVが再び活性化し、帯状疱疹を発症します。 免疫力の低下は、VZVの再活性化の主要な引き金となります。 高齢者や免疫抑制剤を使用している人、あるいは持病がある人は、特に注意が必要です。 VZVの再活性化は、神経に沿って炎症を引き起こし、独特の痛みと共に、皮膚に吹き出物が現れるのが特徴です。 帯状疱疹の発生率は、年齢とともに増加することが知られており、特に50歳以上で急増します。 帯状疱疹の治療法と後遺症 帯状疱疹は、体の片側にピリピリとした痛みと赤い発疹が現れる病気です。 早期に適切な治療を行うことで、症状を迅速に和らげ、合併症の危険性も軽減できます。 少しでも気になる症状があれば、ためらわずに医療機関を受診しましょう。 帯状疱疹の治療薬:抗ウイルス薬 帯状疱疹の治療の要となるのは、抗ウイルス薬です。 この薬は、帯状疱疹の原因である水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑えることで、皮膚の症状を早く治し、神経の痛みなどの合併症を防ぐ働きがあります。 抗ウイルス薬には、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどがあり、一般的には内服薬として処方されます。 それぞれのお薬の働きをシンプルにご説明いたします。 アシクロビル:アシクロビルは帯状疱疹治療の基本となる薬ですが、1日5回服用する必要があります。 バラシクロビル:バラシクロビルはアシクロビルに比べて1日の服用回数が少なく、飲み忘れを防ぎやすいという利点があります。 ファムシクロビル:ファムシクロビルは1日2~3回服用し、食事の影響を受けにくいという特徴があります。 どの薬が患者さんに最適かは、現在の状態や他の疾患の有無、年齢などを考慮して医師が判断します。 自己判断で薬の服用を中止したり、服用量を変えたりすることは大変危険ですので、絶対にしないでください。 医師の指示に従って正しく服用することが重要です。 発疹出現後72時間以内に抗ウイルス療法を開始することで、症状の悪化や併発症の危険性を抑えられることが示されています。 帯状疱疹の痛みを抑える薬 帯状疱疹では、発疹に伴い、強い痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。 このような痛みは、ウイルスが神経を刺激して炎症が発生することにより生じます。 痛みを和らげるために、鎮痛薬が使用されます。 鎮痛薬には、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などがあります。 これらの薬は、痛みや炎症を抑える効果があります。 痛みが強い場合には、神経障害性疼痛治療薬と呼ばれる種類の薬が処方されることもあります。 神経障害性疼痛治療薬は、神経の損傷によって生じる痛みを特異的に抑える薬です。 適切な鎮痛薬を選ぶことで、日常生活における痛みを軽減し、より快適に過ごせるようになります。 痛みの強さと性質を考慮して、医師が適切な薬剤を選択し、処方しますので、ご安心ください。 ▼痛み止めどれがいい?併せてお読みください。 帯状疱疹の治療期間 帯状疱疹の治療期間は、症状の重さや個人差によって異なりますが、通常は2~4週間程度です。 抗ウイルス薬は、発疹が出てから72時間以内に服用を開始すると最も効果的です。 できるだけ早い段階で治療を始めることにより、症状の悪化や後遺症のリスクを減らすことができます。 治療期間中は、医師の指示に従って薬をきちんと服用し、患部を清潔に保つことが大切です。 また、十分な休息と栄養を摂ることも、早期回復に繋がります。 帯状疱疹の合併症:帯状疱疹後神経痛 帯状疱疹の合併症として最も注意すべきなのは、帯状疱疹後神経痛(PHN)です。 この症状は、帯状疱疹そのものが完治した後でも痛みが残る症状のことで、お年寄りや抵抗力が弱っている患者さんに発症することが多いとされています。 帯状疱疹後神経痛は、日常生活の質が大きく損なわれる可能性があり、適切な治療と管理が必要です。 帯状疱疹後神経痛の症状と治療法 帯状疱疹後神経痛の症状は、ピリピリ、シクシクする痛み、焼けつくような痛みなど、人によって様々です。服が軽く当たっただけでも痛みが生じたり、夜も眠れないほどの強い痛みが出ることもあります。 治療には、鎮痛薬、神経障害性疼痛治療薬、抗うつ薬、抗けいれん薬などが用いられます。 また、塗り薬や神経ブロック注射、リハビリテーションなども有効な場合があります。 痛みが長引く場合は、ペインクリニックなどの専門医療機関への受診も検討しましょう。 帯状疱疹後神経痛は、QOL(生活の質)に大きな影響を与える可能性があります。 日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、我慢せずに医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。 帯状疱疹ワクチンの種類と効果 帯状疱疹は、ビリビリ、シクシクする痛みと赤みを帯びた発疹が主な特徴となる病気です。 50歳を過ぎると発症リスクが急激に上がり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。 帯状疱疹後神経痛といった後遺症に悩まされる方も少なくありません。 帯状疱疹はワクチンで予防できることをご存知ですか? ワクチン接種によって発症リスクや重症化リスクを大幅に下げることができますので、ぜひワクチンについて知っていただきたいと思います。 帯状疱疹ワクチンの種類:生ワクチンと不活化ワクチン 帯状疱疹ワクチンには、大きく分けて「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類があります。 それぞれの特徴を理解し、あなたの状態に適したワクチンを選ぶことが大切です。 ワクチン種類 特徴 効果 副反応 対象年齢 生ワクチン 毒性を弱めた生きたウイルスを使用 帯状疱疹の発症予防効果は約50% 注射部位の痛み、発赤、腫れ 50歳以上 不活化ワクチン ウイルスの一部または不活化したウイルスを使用 帯状疱疹の発症予防効果は約90%、帯状疱疹後神経痛の発症予防効果も高い 注射部位の痛み、発赤、腫れ、頭痛、疲労 50歳以上 生ワクチンは、毒性を弱めた水痘・帯状疱疹ウイルスを接種することで、体内に免疫を作り出す仕組みです。 水疱瘡の感染予防としても活用されています。不活化ワクチンは、ウイルスの抗原となる一部を接種することで免疫を獲得させます。 ウイルスは不活化されているため、生ワクチンに比べて安全性が高い一方、免疫反応を高めるために、複数回の接種が必要となる場合があります。 帯状疱疹ワクチンの効果と持続期間 帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹を発症する確率を下げることができます。 生ワクチンの場合、その効果は約50%で、効果の持続期間は5年程度です。 つまり、接種後5年経過すると、この病気を防ぐ効果が次第に低下し、再び発症リスクが高まる可能性があります。 一方、不活化ワクチンの場合、90歳以上の方でも約90%の高い発症予防効果があり、後遺症として生じる神経痛の危険性も軽減できます。 その効果は少なくとも10年間持続すると考えられており、より長期的な予防効果が期待できます。 2018年から利用可能な不活化サブユニットワクチンは、有効性が高く、比較的忍容性も良好です。 帯状疱疹ワクチンの副反応 帯状疱疹ワクチン接種後に起こりうる副反応として、注射部位の痛み、発赤、腫れなどの局所反応が挙げられます。 これらの症状は、ワクチン接種による免疫反応の一環として現れるものであり、通常は数日以内に軽快します。 その他、頭痛や疲労感、発熱などの全身症状が現れる場合もありますが、多くは一時的なものです。 重篤な副反応はまれですが、アナフィラキシーショックなどのアレルギー反応が起こる可能性もゼロではありません。 気になる症状が出た場合は、速やかに医師に相談しましょう。 帯状疱疹ワクチンの接種費用と接種場所 帯状疱疹ワクチンの接種費用は、医療機関によって異なりますが、おおよそ1回あたり20,000円程度です(不活化ワクチン2回接種の場合の合計は40,000円程度)。 多くの自治体で助成制度が設けられており、自己負担額が軽減される場合がありますので、お住まいの自治体にお問い合わせください。 接種は、医療機関やワクチン接種会場で受けられます。 かかりつけ医に相談するか、自治体のホームページなどで接種可能な医療機関を検索できます。 帯状疱疹ワクチンの接種対象者 帯状疱疹ワクチンは、50歳以上の方を対象に接種が推奨されています。 とりわけ、お年を召した方や抵抗力が弱っている人は、帯状疱疹を発症すると重症化しやすい傾向があるため、ワクチン接種が重要です。 ただし、妊娠中の方、免疫不全の方、水痘ワクチン接種後8週間以内の方などは接種できない場合があります。 特定の疾患をお持ちの方は、接種前に医師に相談する必要があります。 生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「再生医療」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 参考文献 Ehrenstein B. "[Diagnosis, treatment and prophylaxis of herpes zoster]." Zeitschrift fur Rheumatologie 79, no. 10 (2020): 1009-1017. Arvin AM. "Varicella-zoster virus." Clinical microbiology reviews 9, no. 3 (1996): 361-81. 監修医師 リペアセルクリニック 内科専門医 渡久地 政尚
2025.02.12 -
- 内科
つらい痛み、我慢していませんか? 日常生活を脅かす頭痛、生理痛、神経痛など、痛みは種類も程度も人それぞれ。 市販の痛み止めを飲んでみたけれど効かない、、そんな経験はありませんか? 実は痛み止めには様々な種類があり、その効果や副作用、適切な使い分けを知ることが、痛みを効果的に管理する鍵となります。 この記事では、NSAIDsなどの代表的な痛み止めの種類や効果から、副作用、多剤併用鎮痛法といった一歩進んだ知識まで、医師がわかりやすく解説します。 自分にぴったりの痛み止め選び、そして痛みと賢く付き合う方法を、一緒に探ってみましょう。 痛み止めの種類と効果を知る5つのポイント 痛みは、私たちにとって非常に不快な感覚であり、日常生活に大きな影響を与えます。 痛みを我慢することは、身体的にも精神的にも負担が大きく、生活の質を低下させる可能性があります。 そこで今回は、様々な痛みを和らげる「痛み止め」の種類と効果について、内科専門医がわかりやすく解説します。 年齢や痛みの種類によって適切な薬は異なりますので、この情報を参考に、ご自身に合った痛み止め選びのヒントとして役立ててください。 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の特徴と効果 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、炎症を抑え、痛みや熱を和らげる効果があります。 「非ステロイド性」とは、ステロイド系の薬ではないことを意味しています。 ステロイド系の薬は強力な抗炎症作用がありますが、副作用も多いため、NSAIDsは比較的安全に使用できる痛み止めとして広く使われています。 よく耳にする「ロキソニン」や「ボルタレン」も、このNSAIDsの一種です。こ れらの薬は、炎症を起こしている部分に直接作用することで、痛みや腫れ、熱といった症状を改善します。 例えば、ねんざをして足首が腫れて熱を持っている時、NSAIDsを服用すると、炎症が抑えられ、痛みや腫れ、熱が引いていくのです。 薬の名前 効果 注意点 ロキソニン 筋肉痛、関節痛などに効果を発揮します。 腎障害や脳浮腫のリスクがあります。特に、若年者で運動前に服用すると、これらのリスクが高まる可能性があるので注意が必要です。 ボルタレン 激しい痛みや怪我、捻挫、骨折など急性期の痛みに効果を発揮します。 長期間の使用は胃腸への負担となることがあります。 セレコックス 胃腸への負担が少ない 他のNSAIDsと比べて高価な場合があります。 アセトアミノフェンの特徴と効果 アセトアミノフェンは、比較的副作用が少なく、安全性が高い痛み止めとして知られています。 解熱効果もあるので、風邪などで熱がある時にもよく使われます。「カロナール」という名前で市販されている薬が代表的です。 アセトアミノフェンは、NSAIDsのように炎症を抑える効果は弱いため、強い炎症を伴う痛みにはあまり効果がありません。 しかし、安全性が高いため、子供や高齢者、妊娠中・授乳中の方にも使用できる場合があります。 オピオイド鎮痛薬の特徴と効果 オピオイド鎮痛薬は、他の痛み止めでは効かないような強い痛みに対して使われる、非常に強力な鎮痛薬です。 手術後の痛みや、がんによる痛みなど、激しい痛みに対して効果を発揮します。 しかし、依存性や副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って慎重に使用する必要があります。 「トラムセット」のように、アセトアミノフェンとオピオイドを組み合わせた薬もあります。 オピオイド鎮痛薬は、多剤併用鎮痛法の一環として使用されることもあり、パラセタモール(アセトアミノフェンの別名)との併用で相加的または相乗的な効果を発揮し、鎮痛効果を高め、副作用を軽減する可能性が示唆されています。 その他の鎮痛薬(抗うつ薬、抗てんかん薬など) 実は、抗うつ薬や抗てんかん薬といった薬も、特定の痛みに効果を発揮することがあります。 神経痛など、他の痛み止めでは効果が得られないような慢性的な痛みを抱えている方は、医師に相談してみましょう。 これらの薬は、本来の目的とは異なる用途で使用されるため、「適応外使用」と呼ばれます。 痛み止めが効かない時:多剤併用鎮痛法とは 痛みがなかなか取れない、そんな時もあるかもしれません。 痛みの種類や程度、原因は人それぞれ異なるため、一つの痛み止めだけでは効果が不十分な場合があります。 そこで、複数の種類の薬を組み合わせて使う「多剤併用鎮痛法」という方法があります。 それぞれの薬が異なるメカニズムで痛みを抑えるため、単剤よりも高い鎮痛効果が期待できる一方で、薬物相互作用や副作用のリスクも考慮する必要があります。 例えば、NSAIDsとアセトアミノフェンを併用することで、より強い鎮痛効果が得られる場合があります。 また、オピオイド鎮痛薬を使用する場合、パラセタモールとの併用は、オピオイド鎮痛薬の量を減らすことができ、副作用軽減につながる可能性があります。多 剤併用鎮痛法は、特に高齢者で合併症や併用薬が多い場合に、そのメリットが大きくなります。 痛み止めの副作用と注意点6選 痛み止めは、つらい痛みを和らげてくれる頼もしい存在ですが、一方で副作用も存在します。 安全に服用するためには、どのような副作用が起こりうるのか、どのような点に注意すべきなのかを事前に理解しておくことが重要です。 この章では、痛み止めの副作用や注意点、そして副作用が出たときの対処法について、より詳しく解説します。 自分に合った痛み止めを選び、正しく服用することで、痛みを効果的にコントロールし、快適な生活を送れるようにしましょう。 鎮痛薬の種類別の副作用 痛み止めには様々な種類があり、それぞれに特徴的な副作用があります。それぞれの副作用と、その副作用がなぜ起こるのかを理解しておくことが大切です。 アセトアミノフェン: 比較的安全性が高い薬として知られていますが、過剰に摂取すると肝臓に負担がかかり、肝機能障害を引き起こす可能性があります。 肝臓は、体内の有害物質を解毒する重要な臓器です。アセトアミノフェンも肝臓で代謝されますが、過剰に摂取すると肝臓の処理能力を超えてしまい、肝細胞がダメージを受けてしまうのです。 決められた服用量を厳守し、用法用量を守ることが非常に大切です。 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬): 胃腸障害(吐き気、下痢、胃痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)や腎臓への影響(腎機能障害)、まれにですが心血管系への影響(心筋梗塞、脳卒中)などが起こる可能性があります。 NSAIDsは炎症を引き起こす物質の生成を抑えることで効果を発揮しますが、同時に胃腸を守る働きを持つ物質の生成も抑制してしまうため、胃腸障害が起こりやすくなります。 特に、高齢の方や持病のある方は注意が必要です。空腹時の服用を避け、胃腸薬と併用する、あるいはセレコックスのような胃腸への負担が少ないNSAIDsを選択するなどの対策が有効です。 また、腎機能が低下している方は、NSAIDsの服用によって腎機能がさらに悪化する可能性があるため、医師への相談が必要です。 さらに、ロキソニンを運動前に服用すると、腎障害や脳浮腫のリスクを高める可能性があるという報告もあります。これは、運動によって腎血流量が低下している状態でロキソニンを服用すると、腎臓への負担がさらに増大してしまうためと考えられています。 オピオイド鎮痛薬: 便秘、眠気、吐き気などが起こりやすいです。 また、長期間使用すると依存性が生じる可能性があり、さらに、呼吸抑制といった重篤な副作用も起こりえます。 医師の指示に従って服用することが非常に重要です。分娩時の疼痛緩和にもオピオイド鎮痛薬が用いられることがありますが、母体と胎児への影響を考慮して慎重に使用する必要があります。 併用禁忌の薬とその理由 一部の痛み止めは、特定の薬と一緒に服用すると、効果が弱まったり、副作用が強まったり、あるいは予期せぬ重篤な副作用が生じる可能性があります。 例えば、ワーファリンなどの抗凝固薬とNSAIDsを併用すると、出血しやすくなる作用が重なってしまい、出血のリスクが高まる可能性があります。 また、一部の抗うつ薬と特定の痛み止めを併用すると、セロトニン症候群という、精神状態の変化、自律神経系の異常、神経筋の異常を特徴とする重篤な副作用が起こる可能性があります。 服用中の薬がある場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。 妊娠中・授乳中の服用について 妊娠中や授乳中は、服用できる薬が限られます。胎盤や母乳を通じて薬の成分が胎児や乳児に移行し、影響を与える可能性があるためです。 アセトアミノフェンは、他の鎮痛薬と比較して比較的安全とされていますが、それでも医師や薬剤師に相談してから服用することが推奨されます。 NSAIDsは、妊娠後期に服用すると、胎児の動脈管収縮などを引き起こし、胎児に悪影響を与える可能性があるため、一般的には避けられます。 オピオイド鎮痛薬も、胎児や新生児に影響を与える可能性があります。自己判断で服用せず、必ず医師の指示に従ってください。 分娩時の疼痛緩和には、硬膜外鎮痛法が最も効果的ですが、患者さんの希望や状況によっては、笑気やオピオイド、非オピオイドなどの全身薬物療法が用いられます。 薬剤によって母体や胎児への副作用が異なるため、医師と相談して適切な方法を選択することが重要です。 子供・高齢者の服用時の注意点 子供や高齢者の方は、薬の代謝能力が低下している場合があり、副作用が出やすい傾向があります。 子供には、年齢や体重に合わせた適切な用量を服用させることが重要です。 高齢者も、少量から開始し、様子を見ながら徐々に増量していくなどの配慮が必要です。 また、高齢者は複数の薬を併用している場合が多いため、飲み合わせにも注意が必要です。 アセトアミノフェンは、小児や高齢者にも比較的安全に使用できることが多いですが、それでも用量には注意が必要です。 痛み止めの依存性と対策 オピオイド鎮痛薬は、長期間使用すると依存性が生じる可能性があります。 身体的依存と精神的依存があり、身体的依存は、薬を急にやめると離脱症状(吐き気、嘔吐、下痢、発汗、震えなど)が現れる状態です。 精神的依存は、薬がないと不安になったり、薬を求める気持ちが強くなったりする状態です。 依存性を防ぐためには、医師の指示に従って服用し、自己判断で増量したり、長期間服用したりしないことが重要です。 また、痛みが治まったら、医師の指導の下、徐々に減量していくことが必要です。 副作用が出た場合の対処法 痛み止めを服用して、何か異変を感じたら、すぐに服用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。 自己判断で他の薬を服用したり、症状を我慢したりすることは危険です。適切な対処を受けることで、重篤な事態を防ぐことができます。 自分に合った痛み止めの選び方4つのステップ 痛みは、日常生活を送る上で大きな妨げとなります。 痛みを我慢せず、適切な痛み止めを使用して痛みをコントロールすることは、生活の質を向上させる上で非常に重要です。 しかし、痛み止めにも様々な種類があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、自分に合った痛み止めを選ぶための4つのステップをご紹介いたします。 痛みの種類(頭痛、生理痛、神経痛など)に合った薬 痛みには、ズキズキとした頭痛、鈍い生理痛、ピリピリとした神経痛など、様々な種類があります。 痛みの種類によって、効果的な痛み止めも異なります。 例えば、頭痛にはアセトアミノフェンやイブプロフェンなどの市販薬が有効ですが、神経痛にはこれらの薬はあまり効かず、プレガバリンやデュロキセチンといった処方薬が必要となることがあります。 医師は、痛みの種類を正確に診断し、最適な薬剤を選択するお手伝いをいたしますので、自己判断で薬を選ぶのではなく、医療機関を受診して適切なアドバイスを受けるようにしてください。 痛みの程度(軽い、中程度、激しい)に合った薬 痛みの程度も、痛み止めの選択において重要な要素です。 軽い痛みであれば、アセトアミノフェンなどの市販薬で十分な場合もありますが、中程度以上の痛みには、より強力な鎮痛効果を持つNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)が必要となることもあります。 激しい痛みには、オピオイド系鎮痛薬が用いられることもありますが、これらは依存性や副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って慎重に使用する必要があります。 痛みの程度を正確に伝えることは、適切な薬剤を選択する上で非常に重要です。 例えば、「我慢できる程度の痛み」や「耐えられないほどの痛み」といった表現ではなく、「10段階でいうとどの程度の痛みか」といった具体的な表現で医師に伝えることで、より的確な診断と治療を受けることができます。 持病や体質に合った薬 持病がある場合や特定の薬にアレルギーがある場合は、痛み止めの選択にさらに注意が必要です。 例えば、胃腸が弱い方は、NSAIDsによって胃腸障害を起こしやすいため、アセトアミノフェンやセレコキシブなど、胃腸への負担が少ない痛み止めを選択する必要があります。 高齢者や腎機能が低下している方は、薬の代謝が遅くなるため、薬の量を調整する必要があります。また、妊娠中や授乳中の場合は、胎児や乳児への影響を考慮して、医師に相談しながら服用する薬を決めることが重要です。 特に、妊娠後期にNSAIDsを服用すると、胎児の動脈管収縮などを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。 分娩時の疼痛緩和には硬膜外鎮痛法が最も効果的ですが、患者さんの希望や状況によっては笑気やオピオイド、非オピオイドなどの全身薬物療法が用いられます。 薬剤によって母体や胎児への副作用が異なるため、医師と相談して適切な方法を選択することが重要です。 市販薬と病院で処方される薬の違い 市販薬と病院で処方される薬は、主成分が同じでも、用量や剤形が異なる場合があります。 市販薬は比較的軽い痛みに対して使用されることが多い一方、病院で処方される薬は、より強い痛みや慢性的な痛みに対して使用されます。 市販薬は手軽に入手できるというメリットがありますが、持病がある場合や複数の薬を服用している場合は、医師の診察を受けて自分に合った薬を処方してもらう方が安全です。 パラセタモールは、単独で使用されることもありますが、他の鎮痛薬、例えばオピオイドと組み合わせて使用されることもあり、その相乗効果で鎮痛効果を高め、副作用を軽減する可能性が示唆されています。 参考文献 Freo U. "Paracetamol for multimodal analgesia." Pain management 12, no. 6 (2022): 737-750. Zuarez-Easton S, Erez O, Zafran N, Carmeli J, Garmi G, Salim R. "Pharmacologic and nonpharmacologic options for pain relief during labor: an expert review." American journal of obstetrics and gynecology 228, no. 5S (2023): S1246-S1259. 監修医師 リペアセルクリニック 内科専門医 渡久地 政尚
2025.02.11 -
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あなたは、気づかないうちに忍び寄る"サイレントキラー"の存在を知っていますか? 実は、日本人の約4人に1人がかかっているにもかかわらず、自覚症状がほとんどないため、放置されがちな高血圧。 2017年のアメリカのガイドライン改訂で、基準値が厳しくなった今、あなたも高血圧予備軍かもしれません。 高血圧は、脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こす危険因子。 この記事では、高血圧の定義から合併症、最新の治療法まで、内科専門医がわかりやすく解説します。 ご自身の健康状態を正しく理解し、健康寿命を延ばすための第一歩を踏み出しましょう。 高血圧を理解する:定義と分類、合併症のリスク 高血圧は、知らず知らずのうちに進行し、ある日突然、重大な病気を引き起こす可能性があるため、「サイレントキラー」と呼ばれています。 ご自身の健康状態を理解し、健康管理に役立てていただくために、高血圧の定義や分類、合併症、初期症状、家庭血圧測定の重要性について、内科専門医の立場からわかりやすく解説します。 高血圧とは?基準値と高血圧の分類 高血圧とは、心臓が血液を送り出す圧力(血圧)が高い状態が続いていることを指します。血圧は2つの数値で表されます。 心臓がギュッと収縮して全身に血液を送り出す時の圧力が収縮期血圧、心臓が休息して血液を再び心臓に取り込む時の圧力が拡張期血圧です。 高血圧は、大きく分けて本態性高血圧と二次性高血圧の2種類に分類されます。 90%以上の方は原因が特定できない本態性高血圧で、遺伝的要因と環境要因(食塩の過剰摂取、肥満、運動不足、過度の飲酒など)の相互作用が関係していると考えられています。 一方、二次性高血圧は、腎臓病、ホルモン異常、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因で起こる高血圧で、全体の10%程度です。 若年者で高血圧が見つかった場合には、二次性高血圧の可能性が高いため、原因となる疾患の精査が必要です。 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「再生医療」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 高血圧が引き起こす合併症:脳卒中、心筋梗塞、腎臓病など 高血圧は自覚症状が少ないため、放置すると血管に負担がかかり続け、動脈硬化が進行します。 動脈硬化は血管の壁が厚く硬くなり、血管が狭くなる状態です。高血圧は動脈硬化を進行させ、血管が詰まったり、破れたりするリスクを高めます。 高血圧が原因となる主な合併症には、脳卒中、心筋梗塞、腎臓病、心不全などがあります。 脳卒中:脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりする病気です。 麻痺やしびれ、言語障害などの後遺症が残ることもあり、要介護状態となるリスクも高い病気です。 心筋梗塞:心筋梗塞は、心臓の血管が詰まって、心臓の筋肉が壊死する病気で、強い胸痛や呼吸困難などの症状が現れ、突然死のリスクも高い病気です。 腎臓病:腎臓病は、腎臓の血管が傷つき、腎臓の機能が低下する病気です。むくみやだるさなどの症状が現れ、最終的には人工透析が必要になることもあります。 心不全:心不全は、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなる病気です。息切れや動悸、むくみなどの症状が現れます。 高血圧は、血管に常に高い圧力をかけることで血管を傷つけ、動脈硬化を促進し、これらの合併症のリスクを大きく高めます。 高血圧の初期症状:自覚症状が少ないため注意が必要 高血圧は初期にはほとんど自覚症状がありません。 そのため、健康診断などで指摘されるまで、高血圧に気づかない人が非常に多いです。「サイレントキラー」と呼ばれる所以です。 高血圧の症状として、頭痛、めまい、肩こり、動悸、耳鳴りなどが挙げられることがありますが、これらの症状は高血圧以外でも起こるため、高血圧特有の症状とは言えません。 また、これらの症状が現れる頃には、すでに高血圧がかなり進行している可能性もあります。 高血圧は自覚症状が乏しいため、定期的な血圧測定を行うことが重要です。 高血圧のサインを見つける: 家庭血圧測定の重要性 家庭血圧測定は高血圧の早期発見・早期治療のために非常に有効です。 家庭血圧測定は、リラックスした状態で血圧を測ることができるため、病院で測定する白衣高血圧による影響を受けず、より正確な値が得られる場合もあります。 また、毎日血圧を測ることで、血圧の変化を早期に把握しやすくなります。 家庭血圧計は、薬局や家電量販店などで手軽に購入できます。 家庭血圧測定を行う際には、朝、排尿後、朝食前に測定し、安静にしてから正しい姿勢で測定する、毎日同じ時間に測定する、などの点に注意しましょう。 家庭で血圧を測ることで、高血圧の早期発見・早期治療につながり、治療中の場合は、血圧コントロールの状態を把握するのにも役立ちます。 高血圧の原因と危険因子を知る 高血圧の危険因子は多岐に渡り、大きく分けて「加齢」「遺伝」「生活習慣」の3つに分類できます。 高血圧はこれらの因子が複雑に絡み合い発症すると考えられており、ご自身の危険因子を知ることで、予防や治療への意識を高め、健康管理に繋げることが重要です。 加齢、遺伝、生活習慣…高血圧の危険因子 まず、「加齢」による影響について考えてみましょう。 生まれたばかりの赤ちゃんの血管は柔らかく、しなやかで、風船のように柔軟です。しかし、年齢を重ねるにつれて、血管も徐々に老化し、弾力性を失い硬くなっていきます。 これは、血管の壁が厚く硬くなる動脈硬化の進行によるもので、加齢とともに血管が硬くなるのは自然な老化現象の一つと言えます。 血管が硬くなると、血液がスムーズに流れにくくなり、心臓はより強い力で血液を送り出さなければならなくなり、その結果、血圧が上昇しやすくなります。 次に、「遺伝」についてです。高血圧は、親から子へと遺伝する可能性のある疾患です。 両親が高血圧の場合、子供も高血圧になりやすい傾向があり、これは体質や遺伝子などが影響していると考えられています。 遺伝的要因は私たち自身でコントロールすることはできません。 しかし、遺伝だけで高血圧のすべてが決まるわけではなく、後述する生活習慣の改善によって予防できる可能性も十分に秘めているのです。 最後に、「生活習慣」について解説します。これは、私たちが毎日の生活の中で意識的に変えられる部分であり、高血圧の予防と治療において非常に重要な要素です。 食生活の乱れや運動不足、喫煙、過度の飲酒、ストレスなどは、高血圧のリスクを大きく高める要因となります。 塩分過多、肥満、運動不足…生活習慣と高血圧の関係 高血圧と密接に関係する生活習慣の中でも、特に注意が必要なのは、「塩分の摂りすぎ」「肥満」「運動不足」の3点です。 塩分の過剰摂取は、体内の水分量を増加させ、血液量を増加させることで、心臓がより多くの血液を送り出す必要が生じ、血圧の上昇に繋がります。 現代の食生活では、加工食品や外食などで、知らず知らずのうちに過剰な塩分を摂取していることが多いです。 厚生労働省が推奨する1日の塩分摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満ですが、現状では平均で男性10.9g、女性9.3gと、大幅に超過しているのが現状です。 高血圧を予防するためには、毎日の食事で減塩を意識することが重要です。 肥満、特に内臓脂肪の蓄積は、血圧を上げる物質の分泌を促進し、高血圧のリスクを高めます。 内臓脂肪は、皮下脂肪とは異なり、臓器の周囲に蓄積される脂肪で、様々な生理活性物質を分泌し、血圧や血糖値、コレステロール値などに悪影響を及ぼすことが知られています。 適正な体重を維持することは、高血圧だけでなく、様々な病気の予防にも繋がります。 運動不足は、高血圧だけでなく、様々な生活習慣病のリスクを高めます。 体を動かす習慣がないと、血液の循環が悪くなり、心臓はより多くの血液を送るために、強い力で拍動しなければならなくなります。 結果として、血圧が上昇しやすくなります。適度な運動は、血圧を下げるだけでなく、ストレス解消や精神的な健康維持にも効果的です。 喫煙、過度の飲酒…高血圧のリスクを高める要因 喫煙は、ニコチンが血管を収縮させ、血圧を上昇させる原因となります。 血管が収縮すると、血液が流れにくくなり、心臓はより強い圧力で血液を送り出さなければならず、血圧が上昇します。 さらに、喫煙は血管を傷つけ、動脈硬化を促進する作用もあるため、高血圧のリスクをさらに高めます。 禁煙は、高血圧だけでなく、様々な病気のリスクを軽減し、健康寿命を延ばすために非常に有効です。 過度の飲酒も、血圧を上昇させる要因の一つです。 アルコールは、血管を拡張させる作用と収縮させる作用の両方がありますが、過剰に摂取すると血管が収縮し、血圧が上昇します。アルコールの摂取量が多いほど、高血圧のリスクは高くなるため、節度ある飲酒を心がけましょう。 基礎疾患や薬の影響で高血圧になることも 高血圧は、加齢や生活習慣だけでなく、他の病気や薬の影響で引き起こされることもあります。 これを二次性高血圧と言い、腎臓病、副腎疾患、甲状腺疾患などが原因となることがあります。 例えば、腎臓は体内の水分や塩分のバランスを調整する役割を担っていますが、腎臓病になるとこの機能が低下し、体内に水分や塩分が過剰に蓄積され、高血圧を引き起こす可能性があります。 また、一部の薬も高血圧の副作用を引き起こす可能性があります。 例えば、ステロイド剤や一部の鎮痛剤、風邪薬などに含まれる成分が、血圧を上昇させることがあります。 服用している薬がある場合は、医師や薬剤師に相談することが大切です。 特に、高齢者の高血圧患者は約6人に1人が、3種類以上の降圧薬を最大量使用しても血圧が下がらない難治性高血圧に該当する可能性があり、早期の診断と適切な治療が重要です。 高血圧の治療と予防:生活習慣の改善と薬物療法 高血圧の治療は、大きく「生活習慣の改善」と「薬物療法」の2つの柱から成り立っています。 まるで、建物を支える二本の頑丈な柱のようなものです。 どちらか一方だけでは、真に健康な状態を維持することは難しく、両方をバランスよく行うことが重要です。 まず、生活習慣の改善について考えてみましょう。 高血圧の危険因子には、塩分の摂りすぎや肥満、運動不足、喫煙、過度の飲酒など、様々なものがあります。 まるで、私たちの体に少しずつ負荷をかけていく重りのようなものです。 これらの重りを一つずつ取り除く、あるいは軽くしていくことで、高血圧を予防し、治療していくことができるのです。 2017年のアメリカ心臓病学会(ACC)とアメリカ心臓協会(AHA)のガイドラインでも、高血圧管理には包括的な戦略が必要であると強調されています。 薬物療法だけでなく、食事療法や運動療法といった生活習慣の改善も重要視されているのです。 生活習慣の改善法 具体的には、1日に6g未満の塩分摂取を目標に減塩を心がけましょう。 外食や加工食品には、想像以上に多くの塩分が含まれていることが多いです。 例えば、カップラーメン1杯には約5g、スナック菓子1袋には約1gの塩分が含まれています。 普段何気なく口にしているものが、実は高血圧の大きな原因となっている可能性もあるのです。 カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂ることも、血圧を下げる効果が期待できます。 次に、適度な運動についてです。 ウォーキングやジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を見つけ、1日30分以上を目標に取り組んでみましょう。 体を動かす習慣がないと、血管の柔軟性が失われ、血液循環が悪化し、心臓に負担がかかります。 その結果、血圧が上昇しやすくなるのです。 運動は、血圧を下げるだけでなく、ストレス軽減や精神的な健康維持にも効果的です。 心身ともに健康な状態を保つために、日常生活に運動を取り入れてみましょう。 さらに、禁煙も高血圧の予防と治療に大きく貢献します。 喫煙は血管を収縮させ、血圧を上昇させるだけでなく、動脈硬化も促進します。 動脈硬化は、血管の壁が厚く硬くなり、血管が狭くなる状態です。 まるで、水道管に徐々に錆が溜まっていくようなものです。 錆が溜まると、水の流れが悪くなるのと同様に、動脈硬化が進むと、血液の流れが悪くなり、様々な合併症を引き起こすリスクが高まります。 そして、過度の飲酒も控えましょう。 アルコールは、少量であれば血管を拡張させる作用がありますが、過剰に摂取すると血管が収縮し、血圧が上昇します。 薬物療法での改善 次に、薬物療法についてです。 生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合や、すでに合併症の危険性が高い場合には、薬物療法が必要になります。 降圧薬には、利尿薬やACE阻害薬、ARB、カルシウム拮抗薬など、様々な種類があり、2023年のコクラン共同計画のシステマティックレビューでは、一次治療薬としてチアジド系利尿薬が他の降圧薬と比較され、総死亡率や心血管イベント発生率に大きな差がないことが示唆されています。 さらに、有害事象による治療中止は利尿薬の方が少ない傾向があることも示されています。 薬の種類や服用量は、患者さんの状態や他の病気の有無などを考慮して、医師が決定します。 薬を飲み始めたら、必ず医師の指示に従って服用し、自己判断で中断したり、量を変えたりしないようにしましょう. 高血圧の治療は、長期にわたる場合がほとんどです。生活習慣の改善や薬物療法を継続していくためには、医師との信頼関係が不可欠です。疑問や不安があれば、遠慮なく医師に相談し、一緒に治療を進めていきましょう。 まとめ 高血圧は自覚症状がないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞などの深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、早期発見と適切な管理が重要です。 高血圧の基準値は収縮期血圧130mmHg以上、または拡張期血圧80mmHg以上で、家庭血圧測定による日常的な血圧管理が推奨されています。 高血圧の大部分は原因不明の本態性高血圧で、加齢や遺伝、生活習慣の積み重ねが影響しています。 特に、塩分の過剰摂取、肥満、運動不足、喫煙、過度の飲酒は高血圧のリスクを高めるため、生活習慣の改善が重要です。 生活習慣の改善に加えて、必要に応じて薬物療法も併用されます。 自分に合った治療法を見つけるためには、医師と相談し、信頼関係を築きながら治療を進めていくことが大切です。 高血圧は早期発見・早期治療で合併症のリスクを減らすことができるので、少しでも不安を感じたら、まずは医療機関に相談してみましょう。 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「再生医療」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 参考文献 2017年版 成人高血圧の予防、検出、評価、管理に関するACC/AHA/AAPA/ABC/ACPM/AGS/APhA/ASH/ASPC/NMA/PCNAガイドライン(要約) Li EC, Heran BS, Wright JM. "Angiotensin converting enzyme (ACE) inhibitors versus angiotensin receptor blockers for primary hypertension." The Cochrane database of systematic reviews 2014, no. 8 (2014): CD009096. 高血圧と血管疾患 Reinhart M, Puil L, Salzwedel DM, Wright JM. "First-line diuretics versus other classes of antihypertensive drugs for hypertension." The Cochrane database of systematic reviews 7, no. 7 (2023): CD008161. Shalaeva EV, Messerli FH. "What is resistant arterial hypertension?" Blood pressure 32, no. 1 (2023): 2185457. Messerli FH, Bangalore S, Mandrola JM. "β blockers switched to first-line therapy in hypertension." Lancet (London, England) 402, no. 10414 (2023): 1802-1804. Carey RM, Moran AE, Whelton PK. "Treatment of Hypertension: A Review." JAMA 328, no. 18 (2022): 1849-1861. 医師監修 リペアセルクリニック 内科専門医 渡久地 政尚
2025.02.11 -
- 肩
肩の痛み、我慢していませんか? 朝、髪を梳かす、洋服を着替えるといった何気ない動作でさえ、激痛が走る。夜も痛みのあまり眠れない…。 日本では、四十肩・五十肩を含む肩関節周囲炎だけで推定700万人が悩まされているというデータも。 さらに、腱板損傷や神経の圧迫など、肩の痛みの原因は多岐に渡ります。 この記事では、肩の痛みの代表的な4つの原因と、それぞれの症状、さらに保存療法・手術療法・在宅ケアといった様々な治療法のメリット・デメリットを詳しく解説します。 肩の痛みを根本から理解し、適切な対処法を見つけるための、決定版と言えるでしょう。 肩の痛みの原因4選とそれぞれの症状 肩の痛み。それは、日常生活の些細な動作さえも困難にする、悩ましい症状です。 朝、髪を梳かす時、洋服を着替える時、高い所の物を取ろうとする時など、痛みが走るたびに憂鬱な気分になりますよね。 肩の痛みは、その原因によって症状や痛みの種類も様々です。 今回は、肩の痛みの代表的な原因を4つご紹介し、それぞれの症状について、より詳しく、そして具体的に解説していきます。 五十肩/四十肩(肩関節周囲炎) 五十肩/四十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩関節を包む組織に炎症が起こることで、痛みや動かしにくさが現れる病気です。 40~60歳代に多く発症し、特に女性に多い傾向があります。 まるで肩関節が錆びついたように、スムーズに動かなくなるのが特徴です。 原因ははっきりとは解明されていませんが、加齢による肩関節の老化現象や、糖尿病などの基礎疾患が影響していると考えられています。 五十肩/四十肩は、炎症期、拘縮期、回復期の3つの時期に分けられます。 最初の炎症期には、肩に鋭い痛みが走り、夜も眠れないほどの激痛に襲われることがあります。 まるで肩の中に棘が刺さっているような感覚で、少し動かしただけでもズキズキと痛みます。安静時にも痛みがあり、特に夜間は痛みが強くなる傾向があります。 次の拘縮期には、痛みはやや落ち着いてきますが、肩関節が硬くなり、腕を上げにくくなります。 例えば、洗濯物を干す、背中に手を回すといった動作が困難になります。 最後の回復期には、徐々に痛みと動かしにくさが改善していきます。日 常生活動作も少しずつ楽になり、再び活動的に過ごせるようになります。 多くの場合、1年から4年程度で自然に治癒していきますが、中には回復に時間がかかるケースもあります。 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「肩の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 腱板損傷 腱板とは、肩甲骨と上腕骨をつなぐ、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋という4つの筋肉の腱の集合体です。 この腱板が切れたり、傷ついたりした状態が腱板損傷です。スポーツや転倒など、急激な外力で起こります。 加齢変化の場合は、日常生活動作で徐々に損傷が進行していくこともあります。 腱板損傷の症状は、肩の痛み、腕を上げにくい、力が入らないなど、五十肩/四十肩と似ています。 そのため、鑑別が難しいケースもあります。大きな違いは、腱板が損傷しているため、損傷した腱に対応する筋肉の筋力低下が起こることです。 例えば棘上筋が損傷すると、腕を外側に持ち上げる力が弱くなります。 また、寝ていて痛みが出ることもあります。痛みは、断裂した腱の種類や損傷の程度によって異なり、全く症状がない場合もあります。 頸椎椎間板ヘルニア 頸椎椎間板ヘルニアは、首の骨と骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで、肩や腕に痛みやしびれが生じる病気です。 単に肩の痛みだけでなく、首の痛み、腕のしびれ、手の動かしにくさなど、様々な症状が現れることがあります。 首の神経は、肩や腕、手につながっているため、神経が圧迫されると、その支配領域に沿って症状が現れます。 これは、まるで電気が流れるように、首から肩、腕、手へと痛みが広がっていくような感覚です。 加齢や姿勢の悪さ、外傷などが原因で発症し、肩の痛みのみを訴える場合もあり、見過ごされることもあります。他の肩関節疾患との鑑別が重要となります。 医学論文においても、頚椎根症は頸椎から出ている神経根の炎症や圧迫によって引き起こされ、患部の神経根が支配する領域に運動障害や感覚障害を伴う痛みを生じることが報告されています(Corey DL and Comeau D. Cervical radiculopathy. 2014)。 胸郭出口症候群 胸郭出口症候群は、首から腕、手へと伸びる神経や血管が、胸郭出口と呼ばれる狭い部分で圧迫されることで、肩や腕、手に痛みやしびれ、冷感などが現れる病気です。 なで肩の女性に多くみられます。 鎖骨や肋骨の異常、筋肉の緊張、姿勢の悪さなど、様々な原因が考えられます。 症状は多様で、他の病気と間違えやすいのが特徴です。 肩や腕の痛み、しびれ、だるさ、冷感など、様々な症状が現れ、重症になると手の握力が弱まったり、細かい作業がしにくくなったりすることもあります。 神経や血管の圧迫される部位や程度によって症状が変化するため、診断が難しい場合もあります。 肩の痛みの治療法3選とそれぞれのメリット・デメリット 肩の痛み。それは、日常生活の些細な動作さえも困難にする、悩ましい症状です。 朝、髪を梳かす時、洋服を着替える時、高い所の物を取ろうとする時など、痛みが走るたびに憂鬱な気分になりますよね。 痛みの原因、症状の重さ、そして患者さん自身のライフスタイルや価値観に合わせた最適な治療法を選択することが重要です。 ここでは、肩の痛みに対す る主な治療法を3つご紹介します。これらの情報を参考に、ご自身の状況に合った治療法を見つけるための一助としてください。 保存療法(薬物療法、リハビリテーションなど) 身体への負担が少ないため、多くの場合、最初の治療として選択されます。 保存療法には、薬物療法とリハビリテーションがあります。 薬物療法 例えば、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、炎症や痛みを引き起こす物質の生成を抑えることで効果を発揮します。 SAIDsは、内服薬だけでなく、湿布薬や塗り薬などの外用薬もあります。 痛みが強い場合には、ステロイド注射を行うこともあります。 ステロイドは強力な抗炎症作用を持つ薬であり、炎症を起こしている関節に直接注射することで、速やかに痛みを軽減できます。 リハビリテーション 具体的には、ストレッチ、筋力トレーニング、温熱療法などがあります。 保存療法のメリットは、侵襲的な治療ではないため、日常生活への影響も最小限に抑えられます。 しかし、効果が現れるまでに時間がかかる場合や、重度の症状に対しては効果が不十分な場合もあります。 特に、腱板断裂などの構造的な異常がある場合には、保存療法だけでは十分な効果が得られない可能性があります。 ただ、経験上、肩腱板損傷の手術の成績はあまりよくありません。 日常生活ができるなら、整形外科医として、手術はあまりお勧めしていません、 しかし、昨今、再生医療という新しい治療法が出てきました。幹細胞による肩腱板損傷の再生です。 ただ注意点として、元気な幹細胞でないと、うまく治療はできません。医療機関によって幹細胞の培養方法は全く違うのです。 リペアセルクリニックに幹細胞は、国内唯一の分化誘導と、冷凍しないで培養する方法で多くの患者様を元気にしてきました。詳しくはこちらへ 手術療法(関節鏡手術など) 近年では、関節鏡手術という低侵襲な手術が広く行われています。 関節鏡手術は、小さな切開部からカメラと特殊な器具を挿入し、関節内部の状態を直接確認しながら行う手術です。 従来の手術に比べて傷口が小さくても可能です。 手術療法のメリットは、保存療法では改善が見られない症状に対しても効果が期待できることです。 特に、腱板断裂のように構造的な異常が原因となっている場合には、手術によって根本的な原因を取り除くことができます。 しかし、手術にはどうしても身体への負担や費用、感染症などの合併症のリスクが伴います。 よく見られる合併症は、拘縮です。あとは痛みが改善しないこともあります。 手術療法を選択する際には、医師とよく相談し、メリットとデメリットを十分に理解した上で判断することが重要です。 文献においても、肩の痛みの治療は多くの場合、疼痛コントロールと運動療法に基づいており、手術は限定的に行われるとされています。 在宅ケア(ストレッチ、温罨法など) 在宅ケアとは、痛みが軽度の場合や、手術後のリハビリテーションとして行われます。 代表的な方法として、ストレッチや温罨法などがあります。 ストレッチは、肩関節の柔軟性を高め、筋肉の緊張を和らげる効果があります。 温罨法は、患部を温めることで血行を促進し、痛みを和らげる効果があります 。温罨法には、蒸しタオルや温湿布、入浴などが有効です。 在宅ケアのメリットは、手軽に行えることと、費用がかからないことです。 自宅でできるため、通院の負担もありません。しかし、効果は限定的であり、症状によっては悪化させる可能性もあります。 肩の痛みを予防するための生活習慣改善3選 適度な運動 運動不足は、肩周りの筋肉を弱らせ、関節の柔軟性を低下させ、症状を強くします。 例えば、デスクワーク中心の生活を送っていると、肩甲骨周囲の筋肉が硬くなり、血行不良に陥りやすくなります。 このような状態が続くと、肩関節の動きが悪くなり、痛みが発生しやすくなるのです。 適度な運動は、肩周りの筋肉を強化し、柔軟性を高めることで、肩への負担を軽減し、痛みを予防する効果が期待できます。 具体的には、ウォーキングやジョギング、水泳、ヨガ、ピラティスなどの運動が効果的です。 正しい姿勢 猫背や前かがみの姿勢は、肩甲骨の位置を変化させ、肩関節への負担を増大させます。 長時間のデスクワークやスマートフォンの使用は、無意識のうちに猫背になりやすく負担がかかります。 正しい姿勢を保つことは、肩への負担を軽減し、痛みを予防する上で非常に重要です。 具体的には、立っているときは背筋を伸ばし、あごを引いて、お腹に力を入れるように意識しましょう。 座っているときは、深く椅子に座り、背もたれに寄りかかるようにしましょう。 また、パソコン作業時には、画面を目の高さに合わせ、キーボードとマウスは体に近い位置に置くように心がけてください。 バランスの取れた食事 栄養バランスの取れた食事は、健康な体を維持するために不可欠です。 肩の痛みにおいても、栄養状態は重要な役割を果たします。 例えば、タンパク質は筋肉の構成成分であり、肩周りの筋肉を強化するために必要不可欠な栄養素です。 カルシウムは骨を強くし、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあります。 これらの栄養素が不足すると、骨や筋肉が弱くなり、肩の痛みを引き起こしやすくなります。 再生医療の無料相談受付中! リペアセルクリニックは「肩の痛み」に特化した再生医療専門クリニックです。手術・入院をしない新たな治療【再生医療】を提供しております。 参考文献 Corey DL, Comeau D. "Cervical radiculopathy." The Medical clinics of North America 98, no. 4 (2014): 791-9, xii. Greenberg DL. "Evaluation and treatment of shoulder pain." The Medical clinics of North America 98, no. 3 (2014): 487-504. Crookes T, Wall C, Byrnes J, Johnson T, Gill D. "Chronic shoulder pain." Australian journal of general practice 52, no. 11 (2023): 753-758.
2025.02.11 -
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寝起きで膝が痛いと感じることはありませんか。 寝起きの膝の痛みの原因には、筋力の低下や変形性膝関節症などがあります。 朝起きた際に膝が痛いと感じる理由は、年代によってさまざまなので、原因に合わせて予防策をとることが大切です。 本記事では、寝起きで膝が痛い原因や対処法を詳しく解説します。 寝起きの膝の痛みの原因を知り、適切に対処しましょう。 寝起きで(朝起きて)膝が痛い原因を年代別に解説 寝起きで(朝起きて)膝が痛い原因は、以下の3つです。 寝起きで膝が痛む原因は、生活習慣や体質によっても異なります。自身の年代に多い原因を確認し、十分な対策をとりましょう。 【10代・20代】成長痛やオスグッドなど 10代や20代に多い、寝起きの膝の痛み原因は、以下の4つです。 疾患名 特徴 成長痛 成長期の子どもにみられる一過性の痛み オスグッド 骨や筋肉の成長スピードと運動量が見合わないことで出現する膝の痛み 膝蓋骨脱臼 膝関節周囲の筋力低下や靭帯損傷などによって、膝蓋骨が正しい位置から外れた状態 膝関節捻挫 膝関節をひねったり、無理に動かしたりすると出現する痛みや腫れ 寝起きに膝が痛くなる原因は、自身ではわからない場合もあります。 成長期に好発する成長痛やオスグッドだけでなく、外傷による脱臼や捻挫も、膝の痛みの原因となることを覚えておきましょう。 【30代】筋力や柔軟性の低下 30代に多い、寝起きに膝が痛くなる原因は、筋力や柔軟性の低下があります。 日常生活で膝を使う機会が少ない人や、運動習慣がない方は、下半身の筋肉が硬くなりやすいため注意が必要です。 膝周囲の筋肉が硬くなると柔軟性も低下し、足をスムーズに動かせなくなる可能性があります。 【40代・50代】変形性膝関節症 変形性膝関節症は、寝起きに膝が痛くなる原因の1つで、40代から50代の発症が多いといわれています。変形性膝関節症は、膝の関節軟骨が擦り減り、以下の症状が出現する疾患です。 変形性膝関節症による膝の痛みを放置していると、膝関節の変形が進行し、日常生活に支障をきたす可能性があります。膝に少しでも違和感を覚えた際は、早めに医療機関を受診しましょう。 変形性膝関節症の症状は、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きで膝が痛いときの予防・対処法【症状別】 寝起きで膝が痛いときの予防・対処法は、以下のとおりです。 寝起きで膝が痛いときの予防法は、原因や症状によって異なります。膝が痛む原因を知った上で、自身の症状に合った対処をとることが大切です。 オスグッドの予防・対処法 寝起きで膝が痛い原因がオスグッドの場合は、以下の予防策や対処法をとりましょう。 予防策 対処法 運動量を調節する 運動メニューを見直す 栄養バランスの良い食事を摂取する 運動前後にストレッチを行う 休息をとる アイシングをする 大腿四頭筋(太もも前の筋肉)を中心にストレッチを行う サポーターやテーピングを使用する オスグッドは成長期に発症しやすい疾患であり、無理に動かすと剥離骨折を発症する恐れがあります。 どうしても練習を休めない場合は、練習メニューや運動量を工夫し、膝に負担がかからないようにしましょう。 筋力や柔軟性の低下の予防・対処法 寝起きに膝が痛む原因が筋力や柔軟性の低下の場合は、予防・対処法に以下の運動を行うのが効果的です。 膝の痛みが強いときには、筋トレやストレッチを行うのではなく、安静にしましょう。 しっかりと休息をとり膝の痛みが落ち着いてきたら、予防のために膝周囲の筋力や柔軟性を高める運動を行うのがポイントです。 変形性膝関節症の予防・対処法 変形性膝関節症で膝が痛くなるときは、以下の予防策や対処法を実践しましょう。 予防策 対処法 下半身を中心とした筋力トレーニングを行う 膝の曲げ伸ばしストレッチを行う 下腹部に力を入れ、まっすぐ前を見て歩くことを意識する 栄養バランスの良い食事を心がける 薬物治療を受ける ステロイド注射やヒアルロン酸注射などの関節腔内注射を受ける 筋トレやストレッチなどを行う 膝のサポーターやインソールを使用する 手術療法を受ける 再生医療を受ける 筋力トレーニングやストレッチにより、膝周囲の筋力をつけると、膝の安定性が増し歩きやすくなります。変形性膝関節症は肥満体型の方もなりやすい疾患のため、栄養バランスを考えた食事を摂ることが大切です。 変形性膝関節症は進行性の病気ですが、早めに治療を開始し適切な対処を行えば、痛みを緩和できる可能性があります。 変形性膝関節症の原因や治療方法については、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きの膝の痛みでお悩みの方は再生医療もご検討ください 寝起きの膝の痛みでお悩みの方は、再生医療による治療をご検討ください。 再生医療では痛みの緩和だけでなく、変形性膝関節症によってすり減った膝の関節軟骨の再生が期待できます。 関節軟骨が再生されると、寝起きや歩行時の膝の痛みが軽減する可能性があります。 変形性膝関節症が原因で寝起きに膝の痛みを感じている人は、お気軽に当院へご相談ください。 寝起き・朝起きて膝が痛い際のよくある質問 寝起きや朝起きて膝が痛いときについて、よくある質問は以下の2つです。 寝起きで膝が痛い原因は、年代や既往歴によってさまざまです。膝の痛みが続くときは、早めに医療機関を受診し原因を特定しましょう。 寝起きに歩けないほど膝が痛いときの原因は? 寝起きに歩けないほど膝が痛いときは、以下の原因が挙げられます。 変形性膝関節症や関節リウマチは、関節が変形し痛みが出現する進行性の疾患です。症状が進行すると、寝起きだけでなく安静時や運動時も膝が痛くなる可能性があります。 関節リウマチの症状や治療法については、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。 筋肉の緊張やこわばりも、寝起きで膝が痛くなる原因の1つです。運動習慣がない方は膝周囲の筋肉が硬くなり、筋緊張やこわばりが起こりやすくなります。 半月板は膝関節を支える役割を担っている部位です。膝をひねったり、スポーツで強い外力を受けたりすると、半月板が損傷し膝に痛みが出現します。 半月板損傷の症状は、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きで膝の内側が痛いときの原因は? 寝起きで膝の内側が痛いときの原因は、以下が考えられます。 スポーツや仕事などで膝を使いすぎると、膝の内側の「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分に炎症が起こります。 膝に大きな負担がかかって発症する鵞足炎や内側半月板損傷は、膝の内側が痛くなる原因であるため注意しましょう。 【まとめ】寝起きで膝が痛い原因と対処法 寝起きで膝が痛い原因には、膝周囲の筋力低下や変形性膝関節症などがあります。歩行時に膝に違和感があったり、寝起きで膝が痛くなったりした場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 膝が痛くなる原因がわかったら、自身にあった予防策や対処法を行うことが大切です。 筋トレやストレッチなどのセルフケアを行っても、痛みが引かず長期にわたって慢性化している場合は、当クリニック(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 当クリニックが提供する再生医療には、関節や膝の症状に適した治療方法も提供しておりますので、ぜひ無料相談をご利用ください。
2025.02.07 -
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アキレス腱炎の放置による症状悪化のリスクや治療法を解説。痛みや腫れの原因、予防方法から、早期回復を目指せる再生医療まで、アキレス腱炎でお悩みの方に役立つ情報をお届けします。 アキレス腱炎で痛みが治らず困っているものの、すぐに病院へ行けず不安を感じている方は多いのではないでしょうか。 この記事では、アキレス腱炎の原因や症状、治療法から予防策までを詳しく解説します。 また、放置した場合のリスクや早期治療の重要性についても触れ、さらに早期回復を目指せる再生医療という選択肢についてもご紹介します。 症状を悪化させないためのヒントをぜひ参考にしてください。 アキレス腱炎を放置しておくとどうなる? かかとからふくらはぎにかけての腱に痛みがある場合、アキレス腱炎の可能性があります。 初期症状は軽度な痛みや違和感にとどまることが多いため、見過ごされがちです。 しかし、適切な治療をせずに放置すると症状が進行し、日常生活やスポーツ活動に支障をきたす可能性があります。 アキレス腱炎を放置しておくとどうなるのか、リスクについて理解しておきましょう。 アキレス腱炎の症状の悪化リスクがある アキレス腱炎の初期症状としては、運動後や朝起きた際にアキレス腱部分に違和感や軽い痛みを感じることが一般的です。腫れや皮膚の熱感が伴う場合もあります。 これらの症状は一時的に軽減することもありますが、放置すると炎症が悪化および慢性化するリスクがあります。 特に、症状が軽い段階で適切な治療を行わない場合、痛みが強くなったり腱の動きが制限されたりすることがあります。 日常生活に支障が出る前に早めの対応が重要です。 症状の進行とアキレス腱断裂の危険性もある アキレス腱炎が長期間放置されると、腱の組織が劣化していき弾力性が失われる可能性があります。 この状態が進行すると、炎症が進行して「アキレス腱症」や「アキレス腱周囲炎」として慢性化するリスクがあるため注意が必要です。 また、腱の弾力性が失われることで断裂のリスクが高まります。アキレス腱が断裂すると、歩行や基本的な動作が著しく困難になります。 アキレス腱の断裂は、手術が必要となるケースも少なくありません。特にスポーツや立ち仕事が多い方は症状が進行しやすいため、早期の治療が望ましいです。 アキレス腱炎と断裂の違い アキレス腱炎やアキレス腱症は、炎症や負担の蓄積による痛みや腫れが主な症状で、保存療法で改善が期待できる場合が多いです。 一方、アキレス腱断裂は腱が完全または部分的に切れる状態で、突然の激痛や腱が切れる音が特徴です。 断裂の場合、保存療法だけでは十分な回復が見込めないため、手術やリハビリが必要になります。 アキレス腱炎の原因 アキレス腱炎は、日常生活や運動習慣、身体の状態など、さまざまな要因が関与して発症します。 原因 具体例 過度な運動や負荷 長時間のランニングやバレーボールやバスケットボールなどにおける繰り返しのジャンプなど、アキレス腱に繰り返し負担をかける運動 急激な運動量の増加 運動経験が少ない状態から急に激しい運動を始めた場合 筋力や柔軟性の不足 ふくらはぎの筋肉が硬い、または柔軟性が不足していることでアキレス腱にストレスがかかる 不適切な靴の使用 クッション性の少ない靴、かかとの高さが極端に高い靴、サイズの合わない靴など 足の構造的な問題 扁平足※1やハイアーチ※2など、歩行時や運動時にアキレス腱に過剰な負担を与える足の形状 ※1:土踏まずが低い状態 ※2:土踏まずが高い状態 加齢による腱の劣化 年齢を重ねることでアキレス腱の弾力性や強度が低下し、炎症が起きやすくなる 急な方向転換や動作の繰り返し テニスやバスケットボールなど、方向転換や急停止を伴うスポーツ アキレス腱炎の原因は複数の要因が複雑に絡み合っている場合が多いため、早めの対策が重要です。 アキレス腱炎の症状 アキレス腱炎に関連する主な症状は以下の通りです。 症状 具体例 アキレス腱部分の痛みや違和感 運動後や朝起きた際に、かかとの上部やふくらはぎの下部に近いアキレス腱周辺に痛みや違和感を感じる 腫れや熱感 アキレス腱の周囲が腫れたり、触ると熱を感じる場合がある 動作時の痛み 歩行や走行、階段の上り下りなど、足を動かす際に痛みが増す ふくらはぎの硬さや張り感 アキレス腱に繋がるふくらはぎの筋肉が硬く感じられる 痛みが持続する 痛みが断続的ではなく、慢性的に続く場合、症状が悪化している可能性がある 腱の厚みや硬さの変化 アキレス腱部分が厚く感じたり、硬くなる 朝の動き始めの痛み 朝起きた直後に、アキレス腱部分に特に強い痛みや硬さを感じる これらの症状は、放置すると悪化し、慢性的な痛みや断裂のリスクが高まる可能性があります。早期に医療機関を受診し、適切な対応を取ることが重要です。 アキレス腱炎の治療 アキレス腱炎の治療は、症状の程度や患者の生活環境に応じて異なります。 軽症の場合は保存療法が中心となり、スポーツへの早期復帰を目指す場合や重症の場合は、再生医療が選択肢の1つとなることがあります。 2つの治療法について解説するので、ぜひ参考にしてください。 保存療法 保存療法は、アキレス腱炎の初期段階や軽度の症状に対して有効な治療法です。 以下のような方法が一般的に行われます。 アイシングは1回につき15~20分程度、1日3~4回行うのが効果的です。 また、ストレッチやリハビリでは、ふくらはぎやアキレス腱の柔軟性を改善し、腱への負担を軽減を目指します。 スポーツへの早期の復帰を目指す再生医療という選択肢 アキレス腱炎が慢性化している場合や、スポーツ選手が早期復帰を目指す場合には、再生医療が有効な選択肢となります。 再生医療とは、身体の自然治癒力を高めることにより、失われた組織や機能などの修復・再生を行う治療方法です。 アキレス腱炎の治療においては、人体が本来持つ治癒力を活かして、傷ついたアキレス腱の修復を促進します。 再生医療は、身体への負担が少なく早期の回復に期待できる点が特徴です。 当院(リペアセルクリニック)では厚生労働省から受理された再生医療を行っています。再生医療をご検討の際は、ぜひ当院へご相談ください。 アキレス腱炎を予防する方法 アキレス腱炎を防ぐためには、日常生活や運動時にアキレス腱への負担を軽減する工夫が必要です。 以下に挙げるポイントを意識することで、アキレス腱への負担を減らし、炎症を予防する効果が期待できます。 それぞれのポイントを取り入れて、アキレス腱炎の予防に役立てましょう。 日常生活でできる予防策 日常生活の中で股関節への負担を減らし、痛みを予防するためには、普段からの意識が大切です。 以下に挙げるポイントを実践することで、股関節の健康を保ち、症状の進行を防ぐことが期待できます。 日常的にストレッチや適切な休息を取り入れることで、アキレス腱にかかる負担を軽減することが可能です。 また、体重管理や歩き方の改善も重要なポイントとなります。 過度な運動は避ける 過度な運動はアキレス腱に過剰な負担を与え、炎症を引き起こす原因となります。 以下に、適切な運動習慣を維持するためのポイントを整理しました。 ポイント 詳細 運動量を徐々に増やす 急激に運動量を増やさず、少しずつ体を慣らしていくことが大切 無理なトレーニングを避ける 長時間のランニングや急な方向転換を繰り返すスポーツを控える 十分なウォーミングアップ 運動前のウォーミングアップと運動後のクールダウンをしっかり行い、アキレス腱の負担を軽減する 運動量やトレーニングの計画を適切に管理することで、アキレス腱への過剰な負担を防ぐことが可能です。 足に合った靴を選ぶ 足に合った靴を選ぶことは、アキレス腱炎の予防において非常に重要です。 以下に、靴選びで注意すべきポイントをまとめました。 ポイント 詳細 適切なサイズの靴を選ぶ 足にぴったり合う靴を選ぶことで、足全体への負担を軽減できる クッション性のある靴を選ぶ 足への衝撃を吸収する靴を選び、アキレス腱にかかる負担を軽減する 靴の寿命に注意する 古くなった靴はサポート力が失われるため、適切なタイミングで靴を買い替える 足に合った靴を選び、状態に応じて適切にメンテナンスを行うことで、アキレス腱炎のリスクを減らすことができます。 アキレス腱炎についてよくある質問 アキレス腱炎に関する悩みや疑問について最後に紹介します。 アキレス腱炎についてお悩みの方は、参考までにご覧ください。 アキレス腱炎のセルフチェック方法は? アキレス腱炎は、初期症状を見逃さずに早めに対処することが重要です。 以下のようなセルフチェック方法を知っておくことで、異常を早期に発見し、症状の悪化を防げます。 チェック項目 詳細 痛みの有無を確認する 朝の寝起きや運動後に、アキレス腱に痛みや違和感を感じる場合は要注意 腫れや厚みを触診する アキレス腱の腫れや痛みを感じる場合、炎症の兆候の可能性あり 動作時の違和感を確認する 歩行や階段の昇降でアキレス腱に違和感がある場合、炎症の可能性あり 片側と比較しながらチェックすると、異常がわかりやすくなります。 これらのセルフチェックで異常が認められた場合は、早めに医療機関を受診してください。 アキレス腱炎を放置すると手術が必要になる? アキレス腱炎を放置すると、症状が進行して手術が必要になる可能性があります。 炎症が慢性化すると腱の組織が劣化し、さらに悪化するとアキレス腱が断裂するリスクが高まります。 断裂した場合は保存療法での回復が難しく、手術が選択されるケースが多くなるため、痛みを感じたら早めに医療機関を受診するのが大切です。 自宅ケアだけでアキレス腱炎は治る? 軽度のアキレス腱炎であれば、自宅ケアで症状が改善する場合があります。 ケア方法 詳細 安静にする 運動を控え、アキレス腱への負担を軽減する アイシングを行う 痛みや腫れを抑えるために、患部を冷却する 軽いストレッチを行う ふくらはぎの筋肉をほぐし、アキレス腱の負担を軽減する ただし、症状が改善しない場合や痛みが悪化する場合には、放置せずに医療機関を受診することが重要です。 【まとめ】アキレス腱炎はほっとかずに医療機関を受診しよう アキレス腱炎は、初期症状を見過ごすと慢性化し、最悪の場合は腱の断裂に至る危険性があります。 その原因は過度な運動や足に合わない靴、日常生活での負荷などさまざまです。 症状が現れた場合は、安静やアイシングなどの保存療法で改善することもありますが、放置せず医療機関で適切な診断と治療を受けることが重要です。 さらに、早期の症状改善やスポーツ復帰を目指す場合には、再生医療が次世代医療の選択肢として注目されています。 PRP療法や幹細胞治療は、アキレス腱の修復をサポートし、回復を促進します。再生医療をご検討の際は、ぜひ当院へご相談ください。
2025.02.07 -
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運動不足や加齢に伴う筋力低下が原因で肉離れを起こしてしまい、なかなか治らないとお悩みではありませんか? 肉離れを放置していると、血腫の発生に伴う違和感や筋力の低下に繋がり、結果的に生活の質を落としてしまいます。 肉離れを治すためにも、肉離れに関する正しい知識や原因について知っておくことが大切です。 本記事では肉離れの原因や早く治すコツ、肉離れに関する質問について解説しています。 肉離れが治らず悩んでいる方、肉離れの詳細について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 肉離れが治らない・痛みが長引いてしまう原因 肉離れが治らない・痛みが長引いてしまう原因は、以下の通りです。 ここからは肉離れ後の処置の大切さも含めて、解説していきます。 肉離れ直後の応急処置が不十分だった 肉離れした直後の応急処置が不十分な場合、完治が遅れる原因の1つとなります。 応急処置が不十分だったり、患部への冷却と圧迫が足りない点が肉離れが完治しない原因です。 肉離れを起こした際は、以下の「RICE(ライス)処置」を適切に行いましょう。 RICE処置を行うことで、痛みや腫れを抑えることができ、早い段階での回復が期待できます。 完治しきる前に肉離れ部位への運動負荷がかかってしまっていた 完治する前に患部への運動負荷がかかると、回復までの道のりが長くなってしまいます。 自己判断で運動を再開すると、肉離れが悪化する可能性があるため、必ず医師の診断を仰ぎましょう。 また不十分なリハビリも回復を長引かせてしまう要因となるので、大丈夫だと自己判断せず、日々のリハビリを継続してください。 筋力と柔軟性の低下も再発のリスクを招くため、完治直前でもリハビリを習慣化するよう心掛けましょう。 反復性肉離れになってしまっている 何度も肉離れを繰り返している場合、反復性肉離れになっている可能性があります。 反復性肉離れとは、過去に肉離れを起こした箇所が再度肉離れする状態のことです。 反復性肉離れの原因として、不十分なリハビリによる筋肉の柔軟性の低下が挙げられます。 再度肉離れを起こさないためにも、完治後もリハビリやストレッチを意識して行うようにしましょう。 そもそも肉離れとは? ここからは、以下の肉離れに関する基本情報について解説していきます。 肉離れに関する理解を深め、自分の症状がどこに当てはまるのか確認してみましょう。 肉離れの定義とメカニズムについて 肉離れは、筋肉の一部または全体が断裂してしまった状態のことです。 肉離れを起こすと内出血や腫れを起こし、患部が激しく痛み、運動ができない状態になってしまいます。 原因として、ジャンプやダッシュによる筋肉への急激な負荷が挙げられます。 肉離れというと普段運動を行っている方に起きるイメージですが、そのようなことはありません。 運動不足や加齢によって筋力が低下している方も、肉離れを起こすリスクを持っているので注意しましょう。 肉離れの重症度の分類と症状【軽度・中度・重度別の目安】 肉離れの重症度別の症状は、以下の通りです。 重症度 症状 患部による判別方法 軽度 ・患部を押すと痛みを感じる ・何もしなければ痛みは感じない 【ふくらはぎ】 ・ストレッチしてもやや痛みがある程度 【ハムストリングス】 ・脚を70度以上動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を90度以上動かせる 中度 ・患部を押すと強い痛みを感じる ・内出血や腫れが見られる 【ふくらはぎ】 ・膝を曲げるとストレッチによる痛みが軽くなる 【ハムストリングス】 ・脚を30度~70度動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を45~90度動かせる 重度 ・何もしなくても痛みを感じる ・内出血や患部の凹みが見られる 【ふくらはぎ】 ・膝を曲げてもストレッチによる痛みが強い 【ハムストリングス】 ・脚を30度まで動かせる 【大腿四頭筋】 ・脚を45度まで動かせる 肉離れが軽度の場合は大丈夫だと判断する方もいますが、適切な処置をしないと悪化する可能性があります。 また中度・重度で処置やリハビリが不十分な場合も、歩行機能や身体の歪みに繋がるので注意しましょう。 肉離れと思われる症状が表れた際は、自己判断せず、医師に相談したうえで適切な処置を受けることが大切です。 肉離れが全治するまでの期間 肉離れが全治するまでの期間は、以下の通りです。 重症度 期間 軽度 1~2週間 中度 3~5週間 重度 8~13週間 引用:日本臨床スポーツ医学会「肉離れの診断と治療」 個人差もありますが、軽度の場合はストレッチ痛が軽減してからリハビリを行います。 中度の場合は松葉杖による歩行や温熱療法、重度の場合は患部を圧迫する保存療法を行うケースもあります。 またスポーツ競技に復帰したい方の治療として、断裂した筋肉を繋げる外科的手術も存在します。 基本的には重度でない限り、リハビリやストレッチによる治療方法が一般的です。 肉離れを早く治すコツ 肉離れを早く治すコツとして、以下が挙げられます。 肉離れが長引いて困っている方は、上記のコツを参考にしてください。 リハビリを行う 肉離れは適切なリハビリを行えば、早い段階での回復が期待できます。 肉離れする可能性の高い部位別のリハビリメニューは、以下の通りです。 部位 リハビリ方法 ふくらはぎ ①仰向けの状態で片足を上げる ②そのまま片足を90度曲げる ③太ももを抱える ④痛みが出る直前まで膝を曲げる ⑤同じ動作を10回繰り返す ハムストリングス ①立った状態で脚の付け根に手を添える ②そのまま胸を張ってお尻を引く ③つま先の向きを変えて伸ばす ④伸びた状態を15~30秒キープする ⑤同じ動作を2~4回繰り返す 大腿四頭筋 ①椅子に浅く腰掛ける ②お腹を少し前に出した姿勢にする ③つま先を上げるように膝を屈伸させる ④同じ動作を10回繰り返す 上記のリハビリを医師の判断の元、無理のない範囲で行いましょう。 習慣化することで筋力や柔軟性が上がり、再発する可能性が低くなります。 運動復帰のタイミングは自己判断しない 運動に復帰するタイミングは必ず医師に相談し、自己判断はしないでください。 何故なら、完治していない状態で患部に負荷をかける可能性があるからです。 患部に運動負荷がかかって悪化し、肉離れが再発したり、後遺症が残ったりするケースも珍しくありません。 自分で「完治したかもしれない」と思っても、必ず医師の相談を仰いでから運動を行いましょう。 セルフストレッチを行う 肉離れはリハビリのほか、セルフストレッチによる改善も期待できます。 肉離れにおすすめのセルフストレッチは、以下の通りです。 部位 セルフストレッチ方法 ふくらはぎ ①厚い本の上につま先を乗せる ②体重をかけてふくらはぎを伸ばす ③同じ動作を10~20回繰り返す ハムストリングス ①うつ伏せになる ②ゆっくり膝を曲げる ③ゆっくり膝を元の位置に戻す ④同じ動作を3~7回繰り返す 大腿四頭筋 ①うつ伏せの状態で身体を横にする ②膝を曲げて足を後ろに引っ張る ③十分に伸びたらゆっくり戻す ④同じ動作を3回繰り返す ただし、重症度によってはセルフストレッチによって肉離れが悪化する可能性もあります。 セルフストレッチを習慣化したい方は、必ず医師の許可を得てから行いましょう。 後遺症が長引く場合は再生医療もご検討ください。 肉離れの後遺症が長引いている場合は、リペアセルクリニックで提供している再生医療も選択肢としてご検討ください。 当院(リペアセルクリニック)では自己治癒力を高めるPRP治療により、肉離れによる後遺症の改善を目指しています。 PRP治療とは患者様の血液から血小板の濃縮液を抽出し、組織の修復や細胞増殖を促す治療法です。 患者様ご自身の血液から精製された濃縮液を利用するため、アレルギー反応などの副作用が起こる可能性が低いメリットがあります。 長く続く肉離れの痛みに悩む方にとって、身体に負担が少ない状態で回復できる治療法と言えるでしょう。 治療内容の詳細を知りたい方は、無料相談も行っておりますので、ぜひ当院へご相談ください。 肉離れに関してよくある質問と回答 肉離れに関するよくある質問は、以下の通りです。 肉離れに関する疑問について回答しているので、ぜひ参考にしてください。 肉離れ・筋肉痛・こむら返りは何が違う? 肉離れ・筋肉痛・こむら返りの違いは、以下の通りです。 症状 内容 原因 肉離れ 突然の衝撃で筋肉の一部または全体が断裂した状態 急なダッシュとジャンプによる衝撃 筋肉痛 運動によって筋繊維が損傷している状態 運動などによる筋肉の酷使 こむら返り 突然の衝撃で筋肉が収縮した状態 筋肉の緊張/水分不足/筋力低下 一見似た症状ではありますが、状態や原因は全く異なります。 もし肉離れに似た症状が出た場合は、自己判断せず医師にご相談ください。 歩けるけど痛い肉離れはどうすればいい? 歩ける状態であっても、部分断裂を引き起こしている可能性があります。 部分断裂を放置し、患部の腫れ・内出血が酷くなるケースも珍しくありません。 肉離れによる後遺症を起こさないためにも、適切な処置を行いましょう。 ご自身で「軽度かもしれない」と思っていても、必ず医師にご相談ください。 軽度の肉離れはどれくらいで治る? 軽度の肉離れは1~2週間程度で治りますが、自己判断はしないでください。 軽度の肉離れは患部を押すと痛みますが、何もしなければ痛みを感じないことが多いです。 そのため完治したと思い、肉離れが悪化してしまうケースもあります。 「完治したかもしれない」と感じたら、医師の判断を仰いでください。 肉離れを放っておくとどうなる? 肉離れを放置すると、重度の後遺症が残る可能性があるので注意してください。 肉離れ直後は痛みを感じなくても、腫れや内出血が酷くなり、関節の動きが鈍くなるケースがあります。 痛みが無くても放置せず、RICE処置を心掛けてください。 肉離れを起こした際は「痛くないから大丈夫」と判断せず、医師の診断を受けましょう。 まとめ:肉離れの回復期間を把握して完治させよう 肉離れは適切な処置やリハビリを行えば、早い段階での回復が期待できます。 肉離れが痛くなくても「治った」と自己判断せず、必ず医師の判断を仰いでください。 また重症度に合わせて、通院によるリハビリや自宅でのセルフストレッチを継続していきましょう。 もしリハビリやストレッチの継続で治らない場合は、リペアセルクリニック(当院)の再生医療という選択肢をご検討ください。 当院では自己治癒力を高めるPRP治療を行い、肉離れによって損傷した組織の修復や細胞増殖を目指しています。 肉離れによる後遺症に悩んでいる方は、お気軽にご来院・お問い合わせください。
2025.02.07 -
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膝軟骨がすり減ると、関節の痛みや変形性膝関節症などの原因となります。このような症状を改善する方法として、再生医療が注目されています。 この記事では、膝軟骨を増やす方法としての再生医療や、膝軟骨がすり減る原因を解説します。 ぜひ最後まで記事をご覧になって、膝軟骨を増やす方法として再生医療をご検討ください。 膝軟骨を増やす方法「分化誘導による関節の再生医療」 膝軟骨を増やす新しい方法、幹細胞の「分化誘導」を活用した再生医療について紹介します。 再生医療では、患者自身の幹細胞を用い、損傷した膝軟骨を修復することを目指します。 この方法により、軟骨の回復だけでなく、膝関節全体の機能改善が期待されています。 基本的に膝軟骨は自然に増えることはありませんが、幹細胞の「分化誘導による関節の再生医療」であれば膝軟骨の再生が期待できます。 分化誘導により、投与した幹細胞をフル活用して目的とする組織への再生能力を高めます。 分化誘導により軟骨下骨の再生を促す 膝軟骨の再生には、その下にある「軟骨下骨(なんこつかこつ)」の状態が重要です。 軟骨下骨は膝軟骨を支える土台の役割を果たしており、この部分が損傷していると、十分な軟骨の再生に期待できません。 まずは分化誘導により、軟骨の土台となる軟骨下骨の面積が大きくなるよう幹細胞を分化誘導して、再生を促します。 軟骨下骨が多く再生されると、より多くの軟骨の再生が実現可能となります。 分化誘導による再生医療の具体的なプロセスは以下の通りです。 リペアセルクリニック大坂院では、幹細胞を使用した再生医療を用いて膝関節の機能を回復する治療を行っています。 慢性的な膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝軟骨がすり減る原因 膝軟骨がすり減る原因はさまざまで、日常生活や体の状態が大きく関係しています。 軟骨は、膝関節を守るクッションのような役割を果たしていますが、その役割が損なわれると、痛みや関節の不安定さが生じることがあります。 膝の軟骨がすり減る原因を理解して、対処できる内容は改善することで進行を遅らせましょう。 加齢や筋力低下 加齢に伴い、膝軟骨は水分量やしなやかさを失い、弾力性が低下します。これにより、軟骨が摩耗しやすくなります。 また、筋力が低下することで膝関節の安定性が損なわれ、余計な負担が軟骨にかかりやすくなるのも要因の一つです。 特に太ももやふくらはぎの筋力低下は、膝を支える力が弱まるため注意が必要です。 筋力の低下を防ぐために、筋力トレーニングやストレッチ、運動を習慣づけましょう。 ただし激しい運動は膝への負担が大きくなるため、無理のない範囲で行うのが大切です。 膝への負担 膝に過剰な負担をかける生活習慣や環境も、軟骨がすり減る原因となります。 これらの要因が重なると、軟骨の摩耗が進行しやすくなります。 立ち仕事など仕事内容を変えるのが難しい場合は、適度な休憩や膝への負担を軽減する工夫を取り入れ、激しいスポーツは控えたり、食生活や運動習慣を見直すのが重要です。 他の疾患による影響 膝軟骨のすり減りは、以下の疾患によっても進行する可能性があります。 これらの疾患を放置すると症状が進行し、関節の損傷や慢性的な痛みを引き起こすリスクがあります。 膝に痛みや違和感があるときは、我慢や放置せずに医療機関を受診しましょう。 軟骨がすり減りやすい人の特徴 膝軟骨のすり減りは、以下のような特徴を持つ方に多く見られます。 これらの要因が重なると、膝軟骨がすり減り、変形性膝関節症のリスクが高まります。 特徴 説明 膝のケガの経験がある方 靭帯や半月板など、膝の安定性を保つ組織に損傷歴がある場合、軟骨のすり減りが進行しやすくなります。 肥満傾向の方 歩行時、膝には体重の約3倍の負荷がかかります。体重が増えると、膝への負担も増大し、軟骨の摩耗が早まる傾向があります。 女性 統計的に、女性は男性よりも変形性膝関節症を発症しやすいとされています。特に閉経後は、骨や軟骨の健康を維持するエストロゲンの減少が影響すると考えられています。 加齢 年齢を重ねると、軟骨の水分量や弾力性が低下し、すり減りやすくなります。これは自然な老化現象の一部です。 遺伝的要因 家族に変形性膝関節症の患者がいる場合、同様の症状を発症するリスクが高まります。 過度な膝の使用 長時間の立ち仕事や膝を酷使するスポーツは、軟骨の摩耗を促進する可能性があります。 膝軟骨がすり減る要因を理解し、適切な予防策を講じましょう。 定期的な運動や体重管理、膝への過度な負担を避ける生活習慣の見直しが重要です。 膝軟骨がすり減ると「変形性膝関節症」になり痛みを感じる 膝軟骨の減少は「変形性膝関節症」の主な原因の1つです。 膝軟骨の役割は膝関節を衝撃から守り、スムーズな動きをサポートすることです。 しかし、加齢や過剰な負荷、遺伝的要因などによって軟骨がすり減ると、「変形性膝関節症」と呼ばれる疾患が進行します。 変形性膝関節症では、軟骨が摩耗するだけでなく、関節内で炎症が起こり骨同士が直接接触するようになります。 その結果、膝の痛みや可動域の制限が生じ、日常生活に支障をきたす可能性があります。 変形性膝関節症は初期段階では軽度の痛みから始まり、進行するにつれて関節の変形や可動域の制限が目立つようになります。 この疾患は特に中高年に多く見られますが、肥満や膝への過剰な負荷を伴う生活習慣を持つ若年者にも発症することがあります。 変形性膝関節症の症状を認識し、早期に対策を講じることが、進行を遅らせるために重要です。 変形性膝関節症の症状 変形性膝関節症の症状は、進行段階に応じて異なります。 主な症状は以下の通りです。 これらの症状に1つでも当てはまる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 変形性関節症の治療法 変形性膝関節症の治療は、進行段階や症状の程度によって異なります。 以下に変形性関節症の主な治療法をまとめました。 治療法 内容 薬物療法 ・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や外用で痛みと炎症を抑える ・ヒアルロン酸注射で関節の潤滑を改善し、動きをスムーズにする リハビリ療法 ・筋力トレーニングで膝を支える筋肉を強化 ・ストレッチやバランス訓練で膝の可動域を改善 手術療法 ・人工関節置換術ですり減った関節を人工関節に置き換える ・骨切り術で脚の軸を調整し、膝関節の負担を分散 再生医療 ・多血小板血漿を関節内に注入し、組織の修復を促進するPRP療法 ・幹細胞を用いて、損傷した軟骨や骨壊死部分などの再生を目指す幹細胞治療 生活習慣の改善 ・適切な体重管理で膝への負担を軽減 ・サポーターや衝撃吸収素材の靴を活用して膝を保護 特に再生医療は、膝軟骨の修復を目指す新しい治療法として注目されています。 リペアセルクリニック大坂院では、自己幹細胞やPRP療法を用いた治療を提供しています。 再生医療は、長期の入院や手術を必要としない治療法を求めている方におすすめの治療法です。 膝の痛みや違和感でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。 【まとめ】軟骨を増やしたい方は当院の再生医療をご検討ください 関節を守る重要な役割を果たしている膝軟骨は、加齢や過剰な負担、疾患などによってすり減ると、変形性膝関節症などの深刻な問題に発展します。 症状が進行すると膝の痛みや可動域の制限が生じ、日常生活に大きな支障をきたします。そのため、早期の対策と適切な治療が不可欠です。 治療方法には、痛みや炎症を抑える薬物療法や、人工関節置換術や骨切り術などの手術、幹細胞の分化誘導を活用した再生医療などがあります。 幹細胞の分化誘導による再生医療では、膝軟骨の再生を促し、手術に頼らず自然な形で回復を目指せます。 膝の痛みでお悩みの方は、悪化する前に早めの対策を検討しましょう。 再生医療について興味がある方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。
2025.02.07 -
- スポーツ医療
- 再生治療
疲労骨折してしまった場合「病院で治療を受けた方がいいのか」「自然治癒するのか」気になる方も多いでしょう。 結論、疲労骨折は、骨折部位の負担を避けて安静にしておくことで自然治癒を目指せるケガです。 しかし、早く治すためには症状に応じて適切なケアが必要であり、自己判断で自然治癒を目指すのはリスクがあるといえます。 この記事では、疲労骨折が起こりやすい部位や、自然治癒で早く治す方法、治療にかかる期間などを解説しています。 「疲労骨折が疑われる方」や「疲労骨折を早く治したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。 疲労骨折は自然治癒が期待できる 疲労骨折は、骨折部位に負担をかけないように安静すれば、基本的に自然治癒が期待できます。 しかし、時間の経過とともに自然に治癒していきますが、放置してしまうと治りが遅くなる可能性があるため注意が必要です。 疲労骨折の痛みの特徴や、起こりやすい部位を理解して、適切な対応を取ることが大切です。 痛みが長引く場合は、医療機関を受診することも選択肢の一つとして検討しましょう。 疲労骨折はどんな痛み? 疲労骨折の痛みは、運動時や特定の動作時にズキズキとした痛みを感じるのが特徴です。 完全に骨折した場合と異なり、大きな腫れや出血を伴う強い痛みはないため、痛みを我慢しながら日常生活や運動を続けられる場合があります。 しかし、痛みを我慢して運動を続けることで完全な骨折に至る可能性があるので注意しましょう。 疲労骨折が起こりやすい部位 一般的に疲労骨折が起こりやすい部位は、以下の通りです。 骨に負担がかかりすぎることによって発生する疲労骨折は、身体を支える際に負荷がかかる下肢に起こりやすいものです。 疲労骨折が起こりやすい部位を把握して、負担をかけすぎないように心がけましょう。 疲労骨折が自然治癒するまでの期間 疲労骨折の自然治癒に取り組む場合、一般的には2~3か月が休息期間として設定されています。 部位や重症度によって休息期間は異なりますが、設定された期間中は疲労骨折の原因となった運動は禁止されます。 疲労骨折した部位と、自然治癒までにかかる一般的な期間は以下のとおりです。 脛骨…4~8週間 中足骨…6~8週間 腰椎…6~12週間 大腿骨頸部…8~12週間 あくまで目安であるため、治癒までの期間は個人差が生じることに留意しておきましょう。 疲労骨折を自然治癒で早く治す方法 疲労骨折を自然治癒で早く治す方法を解説します。 6〜8週間は安静にする カルシウムやたんぱく質を摂取する 適切なリハビリを行う 自然治癒を補助する治療を検討する 疲労骨折を早く治したい方は、ぜひ参考にしてください。 6〜8週間は安静にする 疲労骨折を早く治すためには、骨折部位に負担をかけないように6〜8週間は安静にしましょう。 骨折部位別の安静期間の目安は、以下の通りです。 骨折部位 安静期間の目安 脛骨(すねの骨) 4〜8週間 中足骨 6〜8週間 腰椎 6〜12週間 大腿骨頸部 8〜12週間 骨折部位や症状によって適切な安静期間には個人差があるため、まずは医療機関の受診が推奨されます。 また、安静にするだけではなく、以下で解説している方法も合わせて実践してみましょう。 カルシウムやたんぱく質を摂取する 疲労骨折を早く治すには、カルシウムやたんぱく質などの自然治癒を助けるために必要な栄養素を積極的に摂取しましょう。 必要な栄養素 主な食品 カルシウム ・乳製品 ・大豆製品 ・緑黄色野菜 など たんぱく質 ・肉類 ・魚介類 ・大豆製品 ・卵 など ビタミンD ・魚類 ・きのこ類 ・卵黄 など 上記のような栄養素を摂取できる食べ物をバランスよく取り入れることが、疲労骨折を早く治すために重要です。 適切なリハビリを行う 疲労骨折を早く治すためには、適切なリハビリを行うことも重要です。 優先すべきは骨折部位に負担をかけないことですが、運動不足によって筋力や柔軟性が低下すると、治った後にケガをするリスクが高まる可能性があります。 骨折部位に注意しつつ、以下のような運動を取り入れましょう。 骨折部位周辺の筋力トレーニング 骨折部位周辺のストレッチ 片足立ちなどのバランス感覚の訓練 また、上記のようなリハビリを取り入れることは重要ですが、自己判断で行うと思わぬケガや症状の悪化につながる可能性があるため注意が必要です。 理学療法士の指導を受けるなど、専門家と相談しながらリハビリを行いましょう。 自然治癒を補助する治療を検討する 疲労骨折を早く治すには、医師や理学療法士と相談して自然治癒を補助する治療を検討してみましょう。 自然治癒を補助する治療方法の種類と、期待できる効果は以下のとおりです。 治療方法 期待できる効果 アイシング 痛みと腫れの緩和 電気刺激療法 痛みの軽減/筋肉の緊張緩和 超音波療法 骨治癒の促進 マッサージ療法 血行促進/筋肉の緊張緩和 ストレッチング 関節可動域の維持/筋力低下の予防 運動療法 筋力強化/関節機能の回復 アイシングや電気刺激療法をはじめとする物理療法は、痛みの緩和や、炎症を抑えることが期待されている治療方法です。 効果には個人差がありますが、早期回復を目指す場合は医師と相談の上で採用してもよい方法でしょう。 自然治癒後に疲労骨折を再発させない予防法 疲労骨折は自然治癒したあとも、再発させないことが大切です。 運動前のウォーミングアップ 自分に合った負荷のトレーニング 規則正しい生活習慣 ここからは疲労骨折を再発させないための予防方法や、予防に有効な食べ物を紹介します。 運動前のウォーミングアップ 一度治った疲労骨折を再発させないためにも、運動前のウォーミングアップを徹底しましょう。 ウォーミングアップは、単なる準備運動ではなく、体温を高めることで筋肉への酸素・血液量を増加させ、筋肉を柔らかくする目的があります。 また、関節の可動域を広げ、柔軟性を高めることでケガを防ぐことも可能です。 自分に合った負荷のトレーニング 疲労骨折を再発させないためにも、自分に合った負荷のトレーニングを心がけましょう。 急激に大きな負荷をかけないよう注意し、トレーニングの負荷は段階的に増やすことが重要です。 定期的に休息日を設けながらトレーニングするのも良いでしょう。 また、トレーニングを行う際は、足のサイズに合った靴やクッション性のある靴を使用するなど、運動に向けたコンディションを整えることも大切です。 規則正しい生活習慣 疲労骨折を予防するためにも、規則正しい生活習慣を身につけることも大切です。 バランスの取れた食生活を意識する 適度な運動習慣を身につける 睡眠時間を確保する 禁煙・禁酒をする 上記のような生活習慣への改善によって、骨を十分に休息させる規則正しい生活を送りましょう。 また、定期的に骨密度の検査を受け、骨の健康状態を管理することも重要です。 疲労骨折の自然治癒についてよくある質問 最後に疲労骨折と自然治癒に関してよくある質問を紹介します。 疲労骨折になりかけの前兆は? 疲労骨折になりやすい人の特徴は? 疲労骨折しても歩ける? 疑問がある方はここで解消しておきましょう。 疲労骨折になりかけの前兆は? 疲労骨折になりかけている場合、以下のような前兆が出ると考えられます。 特定の動作をすると痛い 安静にすると痛みが和らぐ 明らかなケガはしていないのに痛む 通常の骨折は、明らかに衝撃が加わるようなケガをしており、患部が腫れたり安静にしていても痛むなどの症状が出るという点で異なります。 疲労骨折になりやすい人の特徴は? 疲労骨折になりやすい人の傾向として、以下のような特徴が挙げられます。 急にトレーニング量を増やした ランニングのフォームが揃っていない 地面が硬い/柔らかい 靴が足に合っていない 筋力・柔軟性不足 技術不足 加齢 体重増加 偏平足 栄養不足 骨密度の低下 O脚またはX脚 骨に対する過度な負荷をかけ続けることで疲労骨折につながるため、無理のない運動負荷に収めることが大切です。 疲労骨折しても歩ける? 通常の骨折とは異なり、疲労骨折は骨のズレが生じないため、骨折部位によっては歩くことが可能です。 しかし、歩けるからといって無理して歩いてしまうと、さらに状態が悪化する恐れがあるため、できる限り安静に過ごす必要があります。 痛みや違和感があるなど、疲労骨折が疑われる場合は、早めに病院で診察してもらいましょう。 疲労骨折が自然治癒しない場合は再生医療をご検討ください 疲労骨折した場合、自然治癒だけでは完全回復には至らない可能性があります。 自然治癒に取り組み、経過観察をしても回復の兆しが見えなかったり悪化したりした場合は、手術が必要となるおそれがあるため注意が必要です。 もし疲労骨折が慢性化していたり、再発が多い、既存の手術治療で完治しなかったなどの場合は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 再生医療を活用することで、治療期間を大幅に短縮し、日常生活や競技への早期回復が見込めるようになります。 自然治癒では完治しきらず手術が必要となる場合でも、手術をせずに済ませられるのも再生医療の特徴です。 手術後の悪影響や後遺症の心配をする必要がなくなるため、興味がある方は再生医療の活用を検討してみてください。 再生医療の詳しい治療法やプラン、料金などを知りたい方は、無料相談も行っていますのでお気軽にご相談ください。
2025.02.07 -
- ひざ関節
- 再生治療
歩きすぎた翌日や運動後に、膝の裏に痛みを感じてお悩みではないでしょうか。 膝の裏の痛みは日常生活に支障をきたし、放置することで悪化する可能性もあります。 この記事では、膝の裏が歩くと痛い原因と歩きすぎによる痛みの対処法、考えられる疾患を解説します。 膝の裏の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の発信や簡易オンライン診断が受けられます。 膝の裏の痛みにお悩みの方は、ぜひ一度お試しください。 膝の裏が歩くと痛い原因と考えられる疾患 膝の裏が歩くと痛い原因として、主に以下の5つの疾患が考えられます。 これらの疾患について正しい知識を身につけ、適切な治療を選択しましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が徐々にすり減り、関節が変形してしまう疾患です。 以下のような症状が現れ、日常生活に影響を及ぼします。 症状 膝の痛み 膝の腫れや変形 歩行など動きの制限 原因 半月板や靭帯など膝関節の損傷 加齢による膝軟骨の老化 膝関節への過度な負担 治療法 保存療法(運動療法、痛み止めの使用) 手術療法(人工関節置換術、骨切り術など) 再生医療(幹細胞治療、PRP療法) 初期段階では保存療法が有効ですが、進行すると手術が必要になることがあります。 また、他の細胞に変化する能力を持つ「幹細胞」を使用する再生医療という治療法もあります。 変形性膝関節症に対する再生医療に関しては、以下のページもご覧ください。 半月板損傷 半月板損傷は、膝関節の半月板というクッションの役割をする軟骨が損傷する疾患です。 症状 膝の裏の痛み 階段の上り下りでの痛み 膝がひっかかる感じ 膝の腫れ 原因 スポーツでの急な方向転換 加齢による半月板の変性 膝への過度な負担 治療法 保存療法(安静、理学療法、薬物療法) 手術療法(半月板縫合術、部分切除術) 半月板損傷後は、悪化を防ぐため激しい運動や膝を深く曲げる動作は避けてください。 膝の違和感を感じたら、無理をせず医療機関を受診することが大切です。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫の働きに異常が生じて関節に炎症が起こる疾患です。 症状 膝の裏を含む関節の痛みと腫れ 朝のこわばり 関節の変形 全身の疲れやすさ 原因 遺伝的要因 環境要因 免疫システムの異常 治療法 薬物療法(抗リウマチ薬、生物学的製剤) 理学療法、手術療法 複数の関節に症状が現れることが多いため、膝以外の関節にも症状がある場合はとくに注意が必要です。 ベーカー嚢腫(のうしゅ) ベーカー嚢腫は、膝の裏にある滑液包が炎症を起こし、関節液が過剰に溜まることで膨らんだ状態です。 膝の関節内に問題がある場合に併発することが多く、とくに関節リウマチや変形性膝関節症の患者に見られることがあります。 症状 膝の裏の腫れや圧迫感 膝の可動域が制限される 膝を曲げた時に感じる痛み 原因 膝関節への過剰な負担 変形性膝関節症などの疾患 治療法 保存療法(安静、湿布など) 溜まった関節液の吸引 手術療法 ベーカー嚢腫は放置すると症状が悪化し、膝関節のさらなる負担や他の疾患を併発する可能性があります。 また、原因となる疾患の治療も重要であり、リウマチや変形性膝関節症が疑われる場合は、医療機関での治療が必要です。 膝窩筋腱炎(しっかきんけんえん) 膝窩筋腱炎とは、膝の裏にある膝窩筋という筋肉とその腱に炎症が生じる状態です。 主にランニングやジャンプといった運動を繰り返すことで発症する可能性が高いです。 症状 膝の裏の鈍い痛み 膝の曲げ伸ばしや階段の上り下りで痛みを感じる 膝関節の可動域が制限される 原因 長時間同じ姿勢を保つ(デスクワークなど) 急激な運動量の増加 筋肉の柔軟性不足 治療法 保存療法(安静、冷却、ストレッチなど) 膝窩筋腱炎は初期段階で適切な対応を取ることで、症状の悪化を防げる可能性があります。 膝の裏に痛みを感じたら、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 膝の裏が歩くと痛いときに病院にいくべき症状 膝の裏の痛みがあるとき、病院に行くべき症状の目安について解説します。 わずかな痛みであれば安静にすることで改善することもありますが、以下のような症状が現れる場合には病院に行きましょう。 正座やしゃがむことができない ピキッとした鋭い痛みがある 階段や段差、坂道が辛い 夜間の痛みで眠れない 膝の腫れや熱感がある 歩行が困難になった これらの症状がある場合は、変形性膝関節症や半月板損傷などの可能性が考えられます。 痛みや違和感があるにもかかわらず、無理な動作を続けていると関節に負担をかけ続け、重症化するリスクがあるため我慢は禁物です。 症状が出て早い段階で病院へ行き、医師や理学療法士の指導のもと治療やリハビリをすると、早期改善が期待できます。 歩きすぎて膝の裏が痛いときの対処法 歩きすぎて膝の裏が痛い場合について、以下の適切な対処法を行うことで症状を和らげられます。 それぞれの対処法について詳しく解説していきますので、ご自身の症状に合った方法を見つけてください。 「RICE処置」で早めの回復を目指す 膝の裏が痛む場合、まずは「RICE処置」を実践すると効果的です。 RICE処置は、患部への負担を最小限に抑え、炎症や腫れを軽減するために効果的な方法です。 とくに、痛みが発生してからすぐに行うことで、早期回復につながる可能性があります。 ただし、症状が重い場合や改善が見られない場合は、速やかに病院へ行きましょう。 湿布で痛みの緩和を図る 膝の裏の痛みを和らげるために湿布を使用するのも効果的です。 冷湿布と温湿布を症状に応じて使い分けましょう。 症状に合った湿布を選び、適切に使用することが重要です。 ストレッチで筋肉の柔軟性を高める ストレッチは筋肉の柔軟性を高めて膝の負担を軽減する効果があります。 ストレッチ中に痛みを感じる場合は無理をせず、体に負担をかけない範囲で行うことが重要です。 痛みが強いときは医療機関を受診する 膝の裏の痛みが強い場合や、セルフケアを行っても症状が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。 適切な診断と治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復を目指せます。 膝の裏が歩くと痛いときによくある質問 膝の裏が痛いときによくある、以下の2つの疑問について解説します。 膝裏が痛いときのストレッチは? 膝が痛い時は歩かない方が良い? これらの疑問を解消して、膝の裏の痛みに対してより適切な対応をしましょう。 膝裏が痛いときのストレッチは? 膝の裏が痛いときにおすすめのストレッチは、太ももの後ろ(ハムストリング)とふくらはぎを同時に伸ばすストレッチです。 ストレッチは痛みのない範囲で行い、無理をしないことが大切です。 痛みが強い場合は、まず安静にして症状の改善を待ちましょう。 膝が痛い時は歩かない方が良い? 膝に強い痛みや腫れ、熱感がある場合は歩かない方が良いです。 軽い痛みで歩行に支障がない場合や、慢性的な痛みで医師から運動を推奨されている場合は歩いても問題ありません。 自分で判断がつかない場合は、医療機関を受診して医師の指示を仰ぎましょう。 膝の裏が歩くと痛いときは再生医療をご検討ください 歩きすぎて膝の裏が痛いときは、症状悪化を防ぐため安静にしてRICE処置で対処しましょう。 他にも対処法としてはストレッチや湿布の活用などがありますが、痛みが強い場合や改善が見られない場合は、医療機関の受診をおすすめします。 また、歩きすぎて膝の裏が痛いときの治療法としては保存療法や手術療法が一般的ですが、近年では再生医療という新しい治療法もあります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、自然治癒力を高めることで損傷した組織の再生を促す治療法です。 膝の裏の痛みでお悩みの方は、保存療法や手術療法と併せて再生医療を検討してみましょう。 以下のページでは、膝関節に対する再生医療の症例を公開しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による膝関節の症例はこちら 再生医療について詳しく知りたい場合は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.02.07 -
- 変形性股関節症
- 股関節
- 再生治療
「股関節の痛みをほっとくとどうなる?」 股関節の痛みにお悩みの方には、病院に行くのが面倒だったり、病院に行く時間がとれなかったりする方もいるのではないでしょうか。 しかし、股関節の痛みを放っておくと、症状が悪化して深刻な疾患に繋がる可能性があるため、早めに医療機関を受診することが推奨されます。 本記事では、股関節の痛みを放っておくことで起こりうるリスクや考えられる疾患について詳しく解説します。 病院に行くべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。 また、股関節の痛みが長引いている方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに股関節の痛みを治療できる再生医療に関する情報を無料で配信しています。 「股関節の痛みを早く治したい」という方は、この機会に再生医療について確認してみてください。 股関節の痛みをほっとくと症状悪化のリスクがある 股関節の痛みを放っておくと、以下のような症状悪化のリスクが高まります。 歩行困難になる 関節軟骨が変形する 日常生活に影響が出る 適切な治療を受けないと手術が必要になることもあるため、痛みを放っておくリスクをよく理解しておきましょう。 歩行困難になる 股関節の痛みを放っておくと痛み症状が悪化し、歩行や立ち上がりなどの動作が困難になる可能性があります。 痛みによってスムーズな動作ができなくなるだけでなく、不自然な姿勢や動作を繰り返すことで他の関節や筋肉にも負担がかかります。 その結果、腰痛や膝の痛みなど、股関節以外の部分に症状が現れることも珍しくありません。 関節軟骨が変形する 股関節の痛みを放っておくと、症状の悪化とともに関節軟骨が変形する可能性があります。 股関節が痛いということは、股関節に過度な負担がかかっているケースが多いです。 過度な負担が継続的にかかることで、関節軟骨がすり減り、変形とともに強い痛みや関節の可動域低下が起こります。 関節軟骨が変形すると、変形性股関節症やリウマチ性股関節症などの深刻な疾患につながるケースも多いです。 日常生活に影響が出る 股関節の痛みを放っておくと痛み症状が悪化し、日常生活に影響が出る恐れがあります。 痛みによって買い物や外出、家事などの基本的なことが難しくなり、生活の質の低下につながる可能性が高いです。 股関節の痛みを我慢しながら日常生活を送ると、痛みが強くなるだけでなく深刻な疾患へと進行するリスクも考えられます。 手術が必要になる場合もあるため、股関節に痛みがある場合は早めに病院を受診しましょう。 股関節の痛みの原因として考えられる疾患 股関節が痛む場合、その原因として以下のような疾患が考えられます。 変形性股関節症 リウマチ性股関節症 大腿骨頸部骨折 大腿骨頭壊死 それぞれの症状についてよく理解し、当てはまる疾患があれば早めに病院を受診しましょう。 変形性股関節症 変形性股関節症は、関節軟骨が加齢や負担によってすり減り、股関節の機能が低下する疾患です。 主に以下のような症状が現れます。 股関節の痛み 関節のこわばり 歩行時の違和感 可動域の制限 変形性股関節症は中高年に多く見られる疾患です。 痛みや可動域の制限により、立ち座りや階段の上り下りなどが困難になるため、早期に治療を開始することが重要です。 リウマチ性股関節症 リウマチ性股関節症は、自己免疫疾患の一つで、股関節を含む関節に炎症が生じる疾患です。 主に以下のような症状が現れます。 股関節の痛みや腫れ 朝のこわばり 関節の変形 リウマチ性股関節症は他の関節にも炎症が広がることが多く、放っておくと日常生活に大きな支障をきたします。 大腿骨頸部骨折 高齢者に多い大腿骨頸部骨折は、転倒などの外傷が原因で発生することが多いです。 主に以下の症状が見られます。 強い股関節の痛み 歩行困難 患側の脚が短く見える 大腿骨頸部骨折は適切に治療しないと長期間の寝たきり状態を招き、筋力低下や二次的な健康問題を引き起こす可能性があります。 転倒を防ぐための環境整備や、骨の健康を保つための栄養管理が予防のポイントです。 大腿骨頭壊死 大腿骨頭壊死とは、大腿骨頭の血流が悪くなることで大腿骨頭が壊死する疾患です。 壊死により大腿骨頭が凹み、以下の症状が生じます。 歩くときや立ち上がるときに股関節が痛む 動きづらくなる 大腿骨頭が壊死しても、陥没するまでは痛みを感じないことが一般的です。 壊死の範囲が大きいと手術が必要になるため、早めの対策が重要になります。 股関節の痛みで病院に行くべきか判断する基準 股関節が痛いときに病院に行くべきか判断する基準は、以下の3つです。 安静時にも痛みがあるか 歩行時に痛みが強くなる 足がしびれている このような症状が見られたら、すぐに病院を受診しましょう。 安静時にも痛みがあるか 安静時にも股関節に痛みがある場合、症状が大きく進行している可能性があるため、早めに医療機関を受診しましょう。 特に夜も眠れないほどズキズキと股関節が痛むときは、変形性股関節症や大腿骨頭壊死などの深刻な疾患が考えられます。 歩行時に痛みが強くなる 歩行時に股関節の痛みが強くなる場合、日常生活に影響が出る可能性があるため、医療機関を受診しましょう。 1週間程度の痛みであれば、軽い筋肉痛や炎症の可能性もゼロではありません。 しかし、2週間以上痛みが続く場合や痛みが繰り返し生じる場合は、専門的な治療が必要である可能性が高いです。 足がしびれている 足がしびれる、力が入りにくいなどの症状が見られたときは、医療機関を受診しましょう。 上記のような症状がみられる場合は、疾患によって足の神経が圧迫されている可能性があります。 大腿神経痛や腰椎椎間板ヘルニアが隠れている可能性があり、放っておくと排尿障害や歩行困難などの重い症状につながる恐れがあります。 早期回復のためには早期治療が重要なため、なるべく早く専門家に相談することが重要です。 股関節の痛みの治し方 股関節の痛みに対する治療法は、症状の進行度によっても異なります。 保存療法 手術療法 以下では、それぞれの治療法について解説します。 保存療法 初期や進行期の股関節痛には、主に痛みの軽減や関節の機能維持を目的とする保存療法が用いられます。 保存療法では、以下のような治療を行います。 運動療法: 股関節周辺の筋力を強化し、関節への負担を軽減する 体重管理: 適正体重を維持することで、股関節への負担を減らす 薬物療法: 痛みを和らげる鎮痛剤や抗炎症薬を使用する 物理療法: 温熱療法や電気治療を行い、血流改善や痛みの軽減を図る 保存療法は、痛みや症状の緩和を目的としているため、原因を根本的に解消する治療ではないことに注意しましょう。 痛みが軽度の段階で有効ではありますが、症状が進行・悪化した場合には他の治療法を検討する必要があります。 手術療法 保存療法では改善が見込めない末期の状態では、手術療法が検討されます。 特に関節の変形や痛みが重度で日常生活が困難な場合、以下のような手術が選択されることがあります。 人工股関節置換術: 痛んだ関節を人工関節に置き換える手術 骨切り術: 股関節の形状を修正し、関節への負担を軽減する手術 手術療法はリハビリが必要となる場合が多いですが、適切に行うことで痛みの軽減や生活の質の向上が期待できます。 手術を検討する際は、専門医と十分に相談することが重要です。 股関節の痛みに関してよくある質問 日常生活に大きく影響を与える股関節の痛みに関して、よくある質問を紹介します。 股関節が痛いときは歩かないほうがいい? 股関節が痛くて歩けないときの対処法は? 突然歩けないほど股関節が痛くなる原因は? 股関節が右だけ痛い原因は? 股関節の痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 股関節が痛いときは歩かないほうがいい? 股関節が痛いときは、無理して歩かないようにしましょう。 特に強い痛みがある場合は、関節や筋肉に負担をかける可能性があるため、安静にすることを優先してください。 ただし、長期間にわたって股関節を動かさないと関節が硬くなったり、筋力が低下したりするリスクもあります。 痛みが落ち着いてきたら、医師や理学療法士の指導のもとで軽い運動を取り入れると、症状の改善が期待できます。 股関節が痛くて歩けないときの対処法は? 股関節の痛みが強く、歩けない場合には以下の対処法が有効です。 安静にする 冷やすまたは温める サポート器具を活用する 医師の診察を受ける まずは安静にするのが大切ですが、痛みが強いときは医療機関を受診して医師の診察を受けましょう。 突然歩けないほど股関節が痛くなる原因は? 突然歩けないほどの股関節の痛みが生じる原因には、以下のような疾患が考えられます。 変形性股関節症:関節軟骨の摩耗や変形が進行し、痛みや可動域の制限を引き起こす 関節リウマチ:関節の炎症が原因で痛みが強まり、歩行が困難になる可能性がある 大腿骨頭壊死:骨への血流が途絶え、骨組織が壊死することで激しい痛みが生じる 滑液包炎:股関節周囲の滑液包が炎症を起こし、歩行時に強い痛みを伴う これらの症状が現れた場合は、早急に医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。 股関節が右だけ痛い原因は? 股関節が右だけ痛いときは、骨や筋肉バランスのゆがみが原因となっている可能性が考えられます。 ゆがみが生じる要因には、「立っているときに右足に重心をかける」「座っているときに足を組む」などがあります。 股関節への偏った負担が痛みの原因となるため、正しい姿勢を意識し、長時間同じ姿勢いないようにしましょう。 股関節の痛みを手術しないで治すなら再生医療も検討しよう 股関節の痛みを放っておくと症状が悪化し、変形性股関節症やリウマチ性股関節症などの深刻な疾患に繋がる恐れがあります。 歩行や立ち上がりが難しくなり、手術が必要になる可能性もあるため、早めの対策が重要です。 近年の治療では、手術がいらない治療法として再生医療が注目されています。 再生医療とは、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した股関節の再生・修復を図る治療法です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、股関節の痛み症状にもアプローチできる再生医療の治療法や症例を配信しています。 「股関節の痛みを手術せずに治したい」という方は、ぜひご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.02.07 -
- 股関節
- 再生治療
「股関節唇損傷はどのくらいで治る?」 「痛みを早く治す方法はない?」 股関節唇損傷は、股関節の受け皿部分の縁である関節唇が損傷した状態のことです。 日常生活に復帰できるまでの期間は、保存療法で約2〜3カ月、手術した場合は約2〜3週間程度が目安です。 本記事では、股関節唇損傷が治る期間や治療方法について詳しく解説します。 また、股関節唇損傷を早く治したい方は、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、股関節唇損傷の治療として注目されている再生医療に関する内容や症例を公開中です。 「現在の治療で期待した効果が出ていない方」「股関節唇損傷を早く治したい方」は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。 股関節唇損傷はどのくらいで治る? 股関節唇損傷の治療期間を、日常へ復帰する期間とスポーツへ復帰する期間の2つに分けて紹介します。 日常生活へ復帰するまでの期間 スポーツへ復帰するまでの期間 股関節唇は自然に回復することはほぼない組織なので、適切な治療を受けることが重要です。 治療期間について理解し、治療やリハビリを乗り越えましょう。 日常生活へ復帰するまでの期間 股関節唇損傷から日常生活に復帰できるまでの期間は、保存療法で約2〜3カ月、手術した場合は約2〜3週間程度が目安です。 保存療法:約2〜3カ月 手術療法:約2〜3週間 手術を行わず、鎮痛薬の内服、関節内注射、リハビリテーションなどで症状の改善を図る保存療法では、おおよそ2〜3カ月が回復の目安とされています。 一方、関節鏡を用いた手術で損傷した関節唇を縫合・修復した場合、約2〜3週間で日常の動作ができます。 関節の可動域や筋力を回復させるために、数カ月間の段階的なリハビリが必要です。 保存療法、手術療法いずれの場合でも、再発や悪化を防ぐためには股関節に過度な負担をかけない生活習慣を身につけることが重要です。 正しい姿勢や歩き方を意識し、股関節に負担の少ない動作を習慣化して、スムーズな回復を目指しましょう。 スポーツへ復帰するまでの期間 股関節唇損傷からスポーツに復帰できるまでの期間は、約4〜6カ月程度です。 競技レベルや股関節唇の損傷程度によって異なりますが、手術した際の回復までの流れの目安は、以下の通りです。 期間 内容 術後2〜3週間 歩行、関節可動域の改善など基本動作のリハビリ 3カ月頃 軽いジョギングの再開が可能になる場合がある 4〜6カ月 スポーツ復帰を本格的に目指す 股関節は、スポーツ動作において高い安定性や柔軟性、筋力が求められるため、日常生活に戻るよりも長いリハビリ期間が必要になる傾向にあります。 サッカーやバスケットボール、格闘技などのジャンプ・ダッシュ・深くしゃがむ動作などが含まれる競技では、完全復帰までの時間が長くなるため、長い目で治療に取り組みましょう。 股関節唇損傷の再発や痛みを防ぐためには、股関節をねじる動きや大きく開脚する動作は慎重に行うことが重要です。 股関節唇損傷を早く治すためにやってはいけないこと 股関節唇損傷を早く治すためにやってはいけないことは、以下の通りです。 やってはいけないこと 詳細 深くしゃがみ込む動作 床に座る・長時間しゃがむなどは、股関節への圧力が強く、損傷を悪化させる原因になる ジャンプやダッシュなどの急激な運動 衝撃や瞬発的な力が股関節に負担をかけ、炎症や再損傷のリスクが高まる 股関節を強くねじる動き テニス・水泳・ゴルフなどの動作で起こりやすく、関節唇にストレスを与える可能性がある 過剰なスクワットや筋トレ 深くしゃがむ動きや高負荷のトレーニングは避け、軽度な運動から始める 片脚に偏った姿勢・立ち方 体重を片側にかけるクセがあると、股関節に不均等なストレスが加わり回復を妨げる恐れがある 股関節唇損傷を早く治すには、日常の何気ない動作にも細心の注意が必要です。 上記で紹介している内容は、患部に過度な負担をかけてしまうため意識して避けましょう。 股関節唇損傷は治らない?主な治療方法 股関節唇損傷の治療方法について紹介します。 保存療法 手術療法 再生医療 再生医療は、手術なしで組織の修復や痛みの軽減が期待できる治療法で、新たな選択肢として注目されています。 保存療法 股関節唇損傷の治療では、約3カ月間の保存療法が試みられるのが一般的です。 手術をせずに痛みの緩和や機能改善を目指す方法で、体への負担が少ない点が特徴です。 主な治療内容は、以下のとおりです。 治療内容 具体例 安静 炎症や痛みが強い時期は、ベッド上で安静にし、関節への負担を抑える 薬物療法 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)やステロイド注射などで痛みや炎症をコントロールする 運動療法(リハビリ) 股関節まわりの筋肉を強化し、骨盤・体幹の柔軟性と安定性を高める 生活動作の見直し 深くしゃがむ、あぐらをかく、柔らかいソファに沈み込むなど、股関節を深く曲げる動作を避ける 保存療法は、痛みや症状の緩和を目的としており、股関節唇の損傷の修復はできません。 症状が再発したり、効果が不十分だったりする際は、手術療法が検討されることもあります。 手術療法 保存療法で効果が見られない場合や、痛みが強く日常生活やスポーツ活動に支障をきたしている場合には、手術療法が検討されます。 とくに、アスリートや若年層では、再発防止や競技復帰のために早期の手術が推奨されるケースもあります。 股関節唇損傷の主な手術は、次の2種類です。 手術名 内容 股関節唇修復術 損傷した関節唇を縫合して、元の位置に固定する 股関節唇再建術 損傷部分を切除し、大腿筋膜張筋などから採取した自家組織を移植して補う 股関節唇損傷の手術では、カメラ付きの器具である関節鏡を用いるのが一般的です。 適切な術後リハビリを経ることで、保存療法よりも早期の回復・痛みの改善が期待できます。 ただし関節鏡手術は、以下のような注意点もあります。 高度な技術が必要で、対応できる施設が限られている 感染、出血、術後の再発など合併症のリスクがある 医師と十分に相談し、自分の症状や生活スタイルに合った治療方針を立てましょう。 再生医療 幹細胞を活用した再生医療は、近年注目されている股関節唇損傷の新しい治療法です。 患者さまの脂肪組織から採取・培養した幹細胞を患部に注射し、傷ついた組織の修復促進を目指します。 体への負担が少なく、手術や入院の必要がないことから、次のような方に選ばれています。 手術を避けたい方 保存療法や手術療法で期待した効果が出ていない方 スポーツへの早期復帰を目指したい方 仕事や家庭の都合で長期療養が難しい方 再生医療の治療に興味のある方は、お気軽に当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 股関節唇損傷の再発予防に効果的なリハビリテーション 股関節唇損傷の再発予防に効果的なリハビリテーションは、以下の通りです。 股関節周辺のストレッチ 股関節周辺の筋力トレーニング リハビリテーションでは、股関節の可動域を広げたり、股関節周辺の筋力をアップしたりするトレーニングを行います。 トレーニングの内容は症状によって異なるので、理学療法士や作業療法士の指導に従いましょう。 股関節周辺のストレッチ 股関節唇損傷の治療後に行うリハビリテーションでは、股関節の可動域トレーニングが重要です。 自宅でも簡単に実践できるストレッチは、以下の通りです。 ストレッチの部位 手順 腸腰筋(腰から足の付け根に渡るインナーマッスル) 1.仰向けになり片膝を立てる 2.立てた膝をお腹につけるように引き寄せ、30秒キープする 3.5回程度繰り返す 大臀筋 1.仰向けになり片膝を立てる 2.反対の脚と交差し、立てた膝を横に倒す 3.30秒キープする 4.10回繰り返し、反対も行う ストレッチを毎日の習慣に取り入れることで、股関節の柔軟性が高まり、股関節唇損傷の再発防止につながります。 痛みや違和感がある場合は無理せず、専門家に相談しながら行いましょう。 股関節周辺の筋力トレーニング 股関節唇損傷からの回復後も、再発を防ぐには股関節を支える筋肉を鍛えることが重要です。 筋力が弱いと正しい姿勢を保てず関節に負荷がかかり、股関節唇損傷の再発リスクが高まります。 自宅で無理なくできる基本のトレーニングは、以下の通りです。 トレーニングの部位 手順 中殿筋(骨盤の外側上部) 1.横向きに寝て、上体をまっすぐに保つ 2.下の足を軽く曲げ、上の脚をまっすぐのまま少し後ろ気味に引く 3.腰を動かさないように注意しながら、上の脚を真上に持ち上げてから下ろす 4.左右各20回を目標に行う 大臀筋 1.うつ伏せになり、骨盤が浮かないよう意識する 2.膝を伸ばしたまま、片脚を遠くへ伸ばすようにゆっくり持ち上げ、ゆっくり戻す 3.脚を上げるときに息を吐き、大殿筋を締める 4.左右各20回を目標に行う トレーニングでは、最初は回数を少なめに設定し体調や筋力に応じて少しずつ増やしましょう。 無理のない範囲で行い、痛みが出る場合は中止してください。 股関節唇損傷の治療期間についてよくある質問 股関節唇損傷の治療期間についてよくある質問は、以下の通りです。 股関節唇損傷の安静期間は? 股関節唇損傷の初期症状は? 股関節唇損傷を放置するとどうなる? 疑問を解消して、適切な治療に取り組みましょう。 股関節唇損傷の安静期間は? 股関節唇損傷の安静期間は、約2~3日が望ましい※とされています。 ※出典:PubMed 症状が現れた直後は炎症が強く出るため、まずは安静・冷却・圧迫などの応急処置を行いましょう。 手術しないでリハビリや薬物療法などで対応する保存療法を選択した場合は、炎症や痛みが治まるまで関節への負担を避けましょう。 股関節唇損傷の初期症状は? 股関節唇損傷の初期症状では、股関節の痛みを感じたり、股関節が引っかかる感じがしたりします。 股関節を曲げたりひねったりすると痛みが出る 長時間の立ち仕事や歩行後に違和感が出る 股関節に引っかかるような感覚がある 股関節を動かしにくくなったように感じる 上記のような症状がある場合、放置すると症状が徐々に悪化し、治るまでにかかる期間も長くなるおそれがあります。 早期に専門医を受診すれば、治療期間を短くできる可能性があります。 股関節唇損傷を放置するとどうなる? 股関節唇損傷を放置すると、痛みや引っかかり感が悪化し、変形性股関節症のリスクが高まる可能性も指摘されています。 症状が進行すると治療期間が長くなり、保存療法だけでなく手術が必要になるケースも増えます。 早期の診断と適切な治療が、回復を早めるために重要です。 変形性股関節症については以下のコラムで詳しく解説しているので参考にしてください。 股関節唇損傷を早く治すなら再生医療をご検討ください 股関節唇損傷が治る期間は症状によって異なります。 保存療法での日常生活の復帰に約2~3カ月、手術を行った場合は約2〜3週間かかります。 スポーツへの復帰には、通常4〜6カ月ほどかかるケースが多いです。 早期回復のためには、深くしゃがむ、ジャンプやダッシュといった股関節に強い負荷をかける動作は控えましょう。 関節唇は自然には再生しない組織のため、痛みが続く場合は早めに整形外科を受診することが重要です。 股関節唇損傷の治療には保存療法や手術だけでなく、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は手術や入院が不要で、損傷した股関節唇の修復を促すことで根本的な改善を目指す治療法です。 股関節唇損傷を早く治したいとお考えの方は、当院「リペアセルクリニック」までお問い合わせください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.02.07 -
- 肩
- 再生治療
肩関節唇損傷は、肩関節が脱臼しないように安定させる役割を持つ関節唇が損傷する疾患です。 損傷した関節唇が自然治癒することはなく、適切な治療を受けなければいけません。 本記事では、肩関節唇損傷の治療法やリハビリテーションの方法について詳しく解説します。 肩関節唇損傷を早く治したい方は、肩関節唇損傷を手術せずに治療できる再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに肩関節唇損傷の根本的な治療を目指せる再生医療に関する情報を配信しています。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、公式LINEもチェックしてみてください。 肩関節唇損傷とは 肩関節唇損傷とは、肩の安定に不可欠である関節唇が剥がれてしまう疾患です。 関節唇は、関節のくぼみである関節窩の周りに付いている軟骨で、関節を安定させる重要な役割を果たしています。 特に肩関節の関節唇の上部は、デリケートで損傷しやすい部位です。 以下では、肩関節唇損傷の主な症状や原因について解説します。 肩関節唇損傷の主な症状 肩関節唇損傷の主な原因 損傷した関節唇は、自然治癒することがないため、医師の治療・リハビリテーションの指示を受けましょう。 肩関節唇損傷の主な症状 肩関節唇損傷の主な症状は、以下のとおりです。 肩の痛み 肩が抜けるような不安定感 可動域の制限 コリッと音(クリック音)がする 上記以外にも、関節の安定感が低下している状態ですので、脱臼を繰り返す「反復性肩関節脱臼」と呼ばれる状態に陥ってしまう可能性があります。 肩関節唇損傷の主な原因 肩関節唇損傷の主な原因として、以下の3つが挙げられます。 肩関節の脱臼 肩の使いすぎ 転倒や事故による外的要因 肩関節唇損傷は野球やテニスなど、肩を酷使するスポーツ選手や、肩に大きな負荷がかかる仕事をしている人によく見られる疾患です。 また、肩を強く打つなどの強い衝撃によっても関節唇が損傷するケースがあります。 特に、肩の脱臼が原因で肩関節唇を損傷した場合は、周囲の骨組織も傷つけてしまう場合があるため、反復性肩関節脱臼になりやすくなります。 肩関節唇損傷の治し方|主な治療法 肩関節唇損傷の治療は、大きく「保存療法」と「手術療法」に分けられます。 まずは手術をしない保存療法で症状の改善を目指し、効果が不十分な場合や損傷が重い場合に手術が検討されるのが一般的です。 保存療法 手術療法 治療の目的は痛みの緩和だけでなく、肩関節の安定性を取り戻し、将来的な再発や不安定感を防ぐことにあります。 専門医による正確な診断のもと、ライフスタイルや目標に合わせた治療計画を立てることが重要です。 それぞれの治療法を詳しく見ていきましょう。 保存療法 保存療法は、手術をせずに行う治療の総称です。 特に損傷が軽度な場合に選択され、痛みを和らげ、肩関節の機能回復を目指します。 保存療法の種類は、主に以下の4つです。 安静 薬物療法 理学療法(リハビリテーション) 体外衝撃波治療 関節唇そのものが自然に元通りになるわけではありませんが、周囲の筋力を強化し、柔軟性を改善することで、損傷した部分への負担を軽減します。 症状をコントロールしながら、日常生活やスポーツへの復帰を段階的に目指していきます。 安静 発症直後や痛みが強い急性期には、症状の悪化を防ぐため、まず肩を安静に保つことが基本です。 投球のような肩を大きく使う動作や、痛みを誘発する活動を一時的に中止します。 ただし、まったく動かさないと逆に関節が硬くなるため、痛みのない範囲での軽いストレッチは必要です。 炎症が落ち着き、痛みが和らいできたら、その後のリハビリテーションに移行できます。 必要に応じて、三角巾などで肩を保護する場合もあります。 薬物療法 薬物療法は、薬によって痛みをコントロールし、炎症を抑える目的で行います。 主な薬物療法には、以下のものがあります。 消炎鎮痛薬:飲み薬や湿布で日常的な痛みをコントロールする 関節内注射:ヒアルロン酸による潤滑の補助や、特に痛みが強い場合にステロイド注射を用いる ただし、ステロイド注射の多用は組織に悪影響を及ぼす可能性もあるため、医師の判断のもとで慎重に使用されます。 理学療法(リハビリテーション) 理学療法(リハビリテーション)は、保存療法の中心となる治療です。 肩甲骨の正しい動きや肩関節の動的な安定性を取り戻し、再発を防ぐことを目的とします。 理学療法の主な内容は、以下のとおりです。 ストレッチ:硬くなった肩周りの組織の柔軟性を改善する 可動域訓練:痛みで狭くなった肩の動きを正常範囲に戻す 筋力強化:肩甲骨周りや腱板の筋肉を鍛え、関節の安定性を高める 動作指導:肩に負担のかからない正しい体の使い方を再学習する 専門家の指導のもと、上記のリハビリテーションを個々の状態に合わせて組み合わせて行い、肩の機能を改善していきます。 体外衝撃波治療 体外衝撃波治療は、体外から患部に「衝撃波」という圧力波を照射する物理療法の1つです。 期待される主な効果は、以下の2つです。 除痛効果:痛みを伝える神経の働きを鈍らせる 組織修復効果:血流を改善し、組織の自己修復を促す 主にリハビリテーションなどと並行して行われ、週に1回程度の体外衝撃波治療を数回繰り返します。 手術療法 保存療法で症状が改善しない場合や、関節唇が大きく剥がれてしまい肩の不安定感が強い場合には、手術療法が検討されます。 手術の目的は、痛みの原因となる損傷部分を処置し、関節の構造的な安定性を取り戻すことです。 手術は主に以下の2つの方法があります。 鏡視下デブリードマン 鏡視下関節唇修復術 また、術後の回復期間の目安は以下のとおりです。 日常生活への復帰:約1ヶ月 スポーツへの復帰:約3〜6ヶ月 回復期間はあくまで目安であり、損傷の状態や手術内容によって異なります。 鏡視下デブリードマン 鏡視下デブリードマンは、関節内の損傷した組織を除去・清掃する手術で「クリーニング手術」とも呼ばれます。 関節唇の損傷部分がささくれたり、部分的に断裂したりしている場合に選択されることが多い手術です。 この手術のポイントは、以下のとおりです。 目的:痛みの原因となるささくれなどを除去し、関節内の引っかかりをなくす 対象:関節唇の剥離がなく、肩の安定性が保たれている場合 関節内の機械的な刺激を取り除くことで痛みの軽減を目指すのが、鏡視下デブリードマンの主な役割です。 鏡視下関節唇修復術 鏡視下関節唇修復術は、関節唇が骨から完全に剥がれてしまっている場合に行われる手術です。 スーチャーアンカーと呼ばれる、糸付きの小さなネジで剥がれた関節唇を元の位置に縫い付けて固定します。 この手術のポイントは、以下のとおりです。 目的:剥がれた関節唇を修復し、肩関節の構造的な安定性を取り戻す 対象:反復性脱臼を繰り返すなど、不安定性が強い場合 失われた関節の受け皿としての機能を再建するため、術後の安静期間と段階的なリハビリテーションが重要です。 肩関節唇損傷のリハビリテーション方法 肩関節唇損傷は、治療後のリハビリテーションが大切です。 主なリハビリテーションの方法を術後1ヶ月目から順番に解説します。 術後1ヶ月目|炎症管理 術後2ヶ月目|関節可動域・筋力向上 術後3ヶ月目以降|日常生活の動作訓練 治療が終わった後のリハビリテーションがその後の生活にも大きく影響します。 怪我の状態や時間経過に合わせて無理なくリハビリテーションを行いましょう。 術後1ヶ月目|炎症管理 治療後初期は痛みがあるため、安静にし、鎮痛剤などで改善を図ります。 また、夜間に肩を動かさないように装具を着用します。 しかし、肩背面の組織が硬くなりやすいため、リハビリテーションは手術翌日から無理のない範囲で開始することが一般的です。 重い負荷をかけてトレーニングをしてしまうと悪化する可能性があるので、運動量や負荷には注意しなければなりません。 術後2ヶ月目|関節可動域・筋力向上 術後2ヶ月目は、肩関節の可動域向上、筋力強化のためのリハビリテーションを行います。 可動域を広げて肩関節の負担を軽減する狙いがあります。 肩の筋力を上げるトレーニングでは、軽い負荷から徐々に負荷を上げていくことが大切です。 スポーツ復帰を目指す場合は、全身の心肺機能を戻すために有酸素運動も行います。 術後3ヶ月目以降|日常生活の動作訓練 術後3ヶ月目以降は、トレーニングの負荷を上げながらスポーツに特化したリハビリテーションが行われます。 スポーツの中では瞬発的な動作が多いため、素早い動作に対応できるようトレーニングします。 受傷のきっかけとなった動作をチェックし、再発を防止することが重要です。 肩関節唇損傷の再発予防に効果的なセルフケア 肩関節唇損傷の治療は、病院でのリハビリテーションだけで完結するものではありません。 治療によって改善した肩の状態を維持し、再発を予防するためには、ご自宅での継続的なセルフケアが重要です。 本章では、以下の2つのセルフケアをご紹介します。 肩周辺の筋力トレーニング 肩周辺のストレッチ 手術を受けたかどうかに関わらず、長期的な視点で肩の機能を見直し、日常生活やスポーツ活動での負担を管理していく必要があります。 セルフケアを日常生活に組み込み、損傷のリスクを低減させましょう。 肩周辺の筋力トレーニング 再発予防のための筋力トレーニングは、肩関節を支えるインナーマッスル(腱板)と、その土台となる肩甲骨を安定させる筋肉が中心です。 これらの筋肉が協調して働くことで、関節唇への機械的なストレスが減り、肩関節が正常な位置で安定します。 トレーニングの基本は「軽い負荷・正しいフォーム・高回数」です。 重い負荷はかえって肩を痛める原因になるため避けましょう。 ご自宅でできる代表的なトレーニングは、以下のとおりです。 肩周辺の筋力トレーニング チューブでの腕の内外ひねり運動 うつ伏せでの腕の上げ下げ運動 肩甲骨を引き寄せるチューブ運動 上記の運動を痛みを感じない範囲で、各種20回程度を目安に継続しましょう。 肩周辺のストレッチ 肩関節唇損傷の再発予防には、特に肩の後方部分の柔軟性を保つことが重要です。 投球動作などを繰り返すことで硬くなりやすい肩の後ろ側の筋肉をストレッチでほぐし、滑らかな動きを取り戻します。 これにより、腕を挙げる際の関節内部での衝突を防ぎ、関節唇への不要なストレスを軽減できます。 ストレッチは、お風呂上がりなど体が温まっている時に行うとより効果的です。 推奨される主なストレッチは、以下のとおりです。 肩周辺のストレッチ 腕を胸の前で交差させるストレッチ 壁を指で登るような腕上げ運動 腕の力を抜いた振り子運動 反動をつけず、痛気持ちいいと感じる範囲で各種30秒ほどゆっくりと伸ばしましょう。 肩関節唇損傷の治し方に関するよくある質問 ここでは、肩関節唇損傷の治し方についてよくある質問に回答していきます。 肩関節唇損傷はどれくらいで治る? 肩関節唇損傷のテスト方法は? 肩関節唇損傷は手術しないで治せる? それぞれの質問について、詳しく見ていきましょう。 肩関節唇損傷はどれくらいで治る? 肩関節唇損傷の回復期間は、日常生活への復帰は約1カ月が目安です。 運動やスポーツ復帰は3〜6ヶ月程度かかるのが一般的です。 ただし、治療法や損傷の程度で大きく異なります。 保存療法の場合:数ヶ月かけてリハビリテーションを行い、機能改善を目指す 手術療法の場合:術後2〜3週間の固定期間を経て、段階的なリハビリテーションを開始 どちらの治療法を選択しても、焦らずにリハビリテーションに取り組むことが大切です。 上記の期間はあくまで目安であり、最終的な復帰時期は肩の状態に応じて専門医が判断します。 肩関節唇損傷のテスト方法は? 肩関節唇損傷の診断は、医師による問診・複数の徒手検査・MRIなどの画像検査を組み合わせて総合的に判断します。 診断に至るまでの主な流れ 問診での症状や受傷経緯の確認 医師が肩を動かす複数の徒手検査 MRI検査による関節内部の画像診断 確定診断のための関節鏡視下検査 まずは問診で痛みの状況などを詳しく伝え、徒手検査で損傷が疑われる部位にストレスをかけて症状を再現します。 次にMRIで関節唇の状態を確認しますが、最終的な診断は手術の際に用いる関節鏡で行われることもあります。 肩関節唇損傷は手術しないで治せる? 肩関節唇損傷は、保存療法によって手術せずに症状を改善させることも可能です。 リハビリテーションによって肩の機能を回復させ、痛みのない状態を目指すのが主な目的となります。 そのため、傷ついた関節唇が自然に元通りになるわけではない点に注意しましょう。 以下のような場合は、手術が検討されます。 肩関節唇損傷で手術が検討されるケース 保存療法で改善しない長引く痛み 脱臼を繰り返すなどの不安定感 画像検査で明らかな関節唇の剥離 適切なリハビリテーションで筋力を強化し、正しい動作を習得すれば、手術が必要ない場合もあります。 肩関節唇損傷の治療・再発予防には再生医療をご検討ください 肩関節唇損傷は、自然治癒することはないため、適切な治療を受ける必要があります。 損傷の状態に応じて、保存療法や手術などの治療法があります。 肩関節唇損傷の症状でお悩みの方は、手術や入院が不要な治療法として注目されている再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの再生医療は、患者さま自身の細胞のみを用いて治療を行うため、アレルギーや拒絶反応のリスクが少ない点が特徴です。 手術せずに肩関節唇損傷の根本的な治療を目指せるため「手術を避けたい」という方は、再生医療による治療を検討してみましょう。 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。 https://youtu.be/iHqwMDfKID8?si=rb3wOqnkET6TMCQn
2025.02.07 -
- 変形性股関節症
- 股関節
- 再生治療
股関節が右だけ(左だけ)痛いと感じたことはありませんか。 股関節が片足側だけ痛くなる原因は、日常生活における姿勢やケガなどが関係している可能性があります。 また、変形性股関節症や関節リウマチなどの疾患が原因となる場合もあるため注意が必要です。 本記事では、股関節が右だけ(左だけ)痛くなる原因や対処法について詳しく解説します。 股関節の痛みに対処するには、原因に合わせて治療を行うことが大切です。股関節の右だけ(左だけ)が痛いと感じる人は、原因を知るためにも早めに医療機関を受診しましょう。 股関節が右だけ(左だけ)痛い原因 股関節が右だけ(左だけ)痛い原因は、以下の2つが考えられます。 股関節は身体を支える役割を担っているだけでなく、スムーズに下肢を動かすために必要な部位です。 片側だけ股関節が痛くなったときは、患部の痛みをかばって反対側も痛みが出る可能性があります。 片側だけ股関節が痛くなる原因を知り、股関節にかかる負担をできるだけ小さくしましょう。 日常生活における姿勢 股関節が右だけ(左だけ)痛い原因の1つに、日常生活における姿勢があります。日常生活で以下の姿勢をとることが多い人は、片側だけ股関節が痛くなりやすいため注意が必要です。 デスクワークの人は、長時間同じ姿勢で座っていることが多く、股関節周辺の筋肉が硬くなる可能性があります。 股関節周辺の筋肉が硬くなると、血流が悪くなり股関節に負担がかかりやすく痛みや違和感につながります。 猫背や反り腰の人は、骨盤が歪むことで左右の股関節の負担に差が生じ、片足だけに大きな負担がかかってしまう場合があります。 片足だけ負担が大きくなると、股関節も右だけ(左だけ)痛みが出る場合があるため、バランスのとれた正しい姿勢を心がけることが大切です。 怪我やスポーツ外傷 股関節が右だけ(左だけ)痛いときに考えられる原因に、怪我やスポーツ外傷があります。 怪我やスポーツ外傷により股関節周りを損傷すると、怪我を負った側の股関節が痛くなる可能性があります。片側の股関節痛が出やすい主なスポーツ外傷は、以下のとおりです。 下肢の動きに深く関係する股関節は、スポーツによる負荷を受けやすい部位です。股関節に違和感を覚えたら、休息をとって安静にしましょう。 股関節が右だけ(左だけ)痛いときに考えられる疾患 股関節が右だけ(左だけ)痛いときに考えられる疾患は、以下の4つです。 原因となる疾患を知るために、股関節に痛みが出たら早めに医療機関を受診しましょう。 変形性股関節症 股関節が右だけ(左だけ)痛いときは、変形性股関節症の可能性が考えられます。 変形性股関節症は、加齢や肥満、関節の使いすぎなどの原因によって股関節の軟骨が擦り減り、骨と骨がぶつかることで痛みが生じる疾患です。 関節の擦り減りが進行し、 痛みがある股関節をかばうと反対側の股関節も痛くなる可能性があるため注意が必要です。 以下の動画では、変形性股関節症について詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 関節リウマチ 股関節が右だけ(左だけ)痛い場合に考えられる疾患に、関節リウマチがあります。関節リウマチは、免疫系の異常により関節内に炎症が起こり、関節の痛みや腫れを引き起こす疾患です。 関節リウマチは自己免疫疾患の1種で、症状が慢性化するのが特徴です。症状は全身のあらゆる関節に見られますが、特に手足の指の関節に症状が現れやすいです。 関節リウマチは完治しない疾患であり、症状と長く付き合う必要があります。自身に合った対処法で痛みをコントロールして、症状の悪化を防ぎましょう。 関節リウマチの早期受診の重要性については、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。 骨頭壊死 股関節が片側だけ痛む場合に考えられる疾患に、骨頭壊死があります。骨頭壊死は太ももの骨の上側で起こりやすく、以下の因子によって発症リスクが高まります。 股関節の怪我や生活習慣病などにより、骨に血液が十分に供給されなくなると骨細胞が壊死します。 初期症状は股関節や太ももに痛みが出ますが、壊死の範囲が狭い場合は痛みを感じないこともあります。 骨頭壊死が進むにつれて、痛みが強くなったり、歩行困難に陥ったりするため早期の治療が重要です。 大腿骨近位部骨折 股関節が右だけ(左だけ)痛いときは、大腿骨近位部骨折の可能性があります。 大腿骨近位部骨折は、股関節に近い大腿骨(太ももの骨)が骨折した状態のことです。骨折した部位によって「大腿骨頸部骨折」と「大腿骨転子部骨折」に分類されます。 高齢者や骨粗しょう症の方は骨の強度が低下してしまったことで骨折しやすくなっている可能性もあるので注意が必要です。 大腿骨を骨折すると痛みだけではなく腫れや内出血などの症状が現れます。 片方だけ痛む股関節は「股関節以外」に原因がある可能性 片方だけ痛む股関節は、「股関節以外」に原因がある可能性もあります。 腰の神経や骨に異常があり、足の付け根周辺まで痛みが広がる「放散痛」で股関節に痛みを感じることも考えられます。 上記の疾患になると、下肢の動きが制限され日常生活に支障が出るため注意が必要です。 坐骨神経痛 片方だけ痛む股関節は、坐骨神経痛が原因の可能性があります。 坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びている坐骨神経が圧迫や刺激を受けることでお尻や太ももに痛みやしびれを感じる症状が現れます。 主な症状は、以下のとおりです。 股関節に関する疾患ではありませんが、お尻や太ももの痛みが広がり股関節に痛みを感じる場合があります。 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などで変形した腰の骨は、坐骨神経を圧迫する恐れがあるため注意が必要です。 坐骨神経痛が出現したら、無理に動かさず、安静に過ごしましょう。 腰部脊柱管狭窄症 股関節が片側だけ痛む場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性が考えられます。 腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経が詰まった脊柱管が狭まり、内部の神経や脊髄が圧迫される疾患です。 主な症状は、以下のとおりです。 坐骨神経痛と同様に、お尻や太ももの痛みが広がり股関節に痛みを感じる場合があります。 腰部脊柱管狭窄症で歩行時に痛みが出現する方でも、前かがみの姿勢をとれば症状が軽減する場合があります。 前かがみの姿勢で痛みが落ち着く理由は、狭まった脊柱管が一時的に広がるためです。 股関節が右だけ(左だけ)痛いときの対処法 股関節が右だけ(左だけ)痛いときは、無理のない範囲でストレッチを行うことが大切です。 股関節のストレッチは、内股にならないように注意して行ってください。内股の姿勢は、股関節へ負担がかかりやすく、症状が悪化する可能性があります。 股関節痛が悪化する原因や正しいストレッチ方法については、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 股関節が右だけ(左だけ)痛いときの治療法 股関節が右だけ(左だけ)痛いときの治療法は、以下の2つです。 股関節の痛みが出現したばかりであれば、保存療法によって痛みの緩和が期待できます。 股関節の痛みが長引いていたり、保存療法を受けても改善がみられなかったりする場合は、再生医療を検討しましょう。 保存療法 股関節が右だけ(左だけ)痛いときは、以下の保存療法により痛みを軽減できる可能性があります。 保存療法の種類 具体的な方法 温熱療法 ホットパックの使用、入浴 薬物療法 消炎鎮痛剤(内服薬・外用薬・坐薬)の使用 運動療法 股関節のストレッチ、下肢の筋力トレーニング、プール内歩行 股関節痛がひどいときは、運動療法ではなく温熱療法や薬物療法などで痛みのコントロールをはかりましょう。 痛みが和らいできたら悪化防止のために、無理のない範囲で運動療法を実施し、股関節周りの筋力を向上させることが大切です。 再生医療 股関節痛が長引いている場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。再生医療は、痛みの緩和だけでなく、損傷した関節や軟骨の修復が期待できます。 再生医療とは、患者さま自身の幹細胞を採取・培養して股関節に注射し、損傷した組織の再生を図ります。 入院や手術を必要としない再生医療は、仕事や家庭の事情で長期休みを取れない方でも受けやすい治療法です。 当院(リペアセルクリニック)は狭い股関節内でもダイレクトに幹細胞を注射できるように、「関節内ピンポイント注射」を実施しています。 また、独自の細胞培養技術により、新鮮な幹細胞を投与できるのも特徴です。 股関節痛にお悩みの方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 【まとめ】股関節が右だけ(左だけ)痛いときは放置せずに医療機関を受診しよう 股関節が片側だけ痛むときは、早めに医療機関を受診し、痛みの原因を知ることが大切です。 痛みの原因に合った対処法や治療法を選択すれば、股関節痛の緩和が期待できます。 股関節痛が悪化し、保存療法での対処が難しい場合は、再生医療による治療を検討しましょう。 股関節が右だけ(左だけ)痛いときの治療にお困りの方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2025.02.07 -
- 脳卒中
- 頭部
- 脳梗塞
脳梗塞は一度発症すると再発の可能性も高い危険な病気です。 20代でも脳梗塞を発症してしまうのか、予防する方法があるのか不安な方も多いのではないでしょうか。 この記事では、脳梗塞を20代で発症する確率や主な原因、症状について解説します。 脳梗塞の後遺症の改善や再発予防を目的とした再生医療についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、元に戻らないとされている脳細胞に対して症状改善が期待できる再生医療に関する情報を公開しております。 脳梗塞の後遺症治療にも注目されているので、将来的な不安がある方は、ぜひ参考にしてください。 20代で脳梗塞(若年性脳梗塞)を発症する確率 「脳梗塞は高齢者の病気」という認識が一般的ですが、若年層での発症も見過ごせません。 20代〜30代の若年層でも約1%の確率で脳梗塞を発症する可能性があるとされています。 若さを過信して警戒心を緩めがちですが、若年性脳梗塞は決して例外的な事例ではありません。 発見が遅れると深刻な後遺症リスクが高まるため、20代であっても体調変化に敏感になり、予防意識を持つことが大切です。 以下の記事では、脳梗塞を発症しやすい年齢について詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 20代で脳梗塞になる主な原因 20代の脳梗塞について原因を理解することで、効果的な予防対策を講じることができます。主な原因として以下の5つがあります。 食生活の乱れ 運動不足 ストレス 喫煙 遺伝 これらの原因を理解し、日常生活で意識的に予防対策を行うことが重要です。 食生活の乱れ 20代の脳梗塞リスクを高める大きな要因として「不健康な食習慣」が挙げられます。 ファストフードやコンビニ食の多用、高脂肪・高塩分食品の習慣的摂取は血管に負担をかけるため、注意が必要です。 とくに揚げ物や加工肉製品などの過剰摂取は、血管内に脂質や塩分が蓄積し、動脈硬化を促進させるリスクがあります。 バランスの良い食事と栄養素摂取を心がけることが若年性脳梗塞の予防につながります。 運動不足 運動不足は肥満や高血圧の原因となり、20代であっても脳血管への負担を増大させるため、脳梗塞のリスクを高める可能性があります。 また、長時間同じ姿勢での作業は下肢の血流を悪化させ、血栓形成リスクを高める原因です。 デスクワークやスマホ利用の増加で座りっぱなしの時間が長い20代は、血流の停滞が起こりやすい環境にあります。 1時間に一度は立ち上がる習慣や、日常的な有酸素運動の取り入れが効果的な予防策となります。 ストレス 仕事、人間関係、将来への不安など多くのストレスは交感神経を刺激し、ストレスホルモンの分泌を促進することで血圧上昇を引き起こします。 また、ストレスによる血管収縮は血栓形成リスクを高め、前頭前野機能の低下から不摂生な生活習慣につながる可能性もあります。 適度な運動や趣味の時間確保、十分な睡眠など、ストレス管理の習慣化が予防に効果的です。 喫煙 20代でも脳梗塞リスクを著しく高める習慣が喫煙です。 タバコに含まれるニコチンや有害物質は血管を収縮させ、血圧上昇と動脈硬化を促進します。 20代という若さでも、喫煙習慣があれば脳血管への悪影響は蓄積します。 禁煙は若年性脳梗塞予防において効果的な対策の一つといえるでしょう。 遺伝 20代の脳梗塞の原因として見逃せないのが遺伝的要因です。 両親や兄弟に脳血管疾患の既往歴がある場合、遺伝的体質により脳梗塞リスクが高まることがあります。 とくに「もやもや病」などの脳血管異常は遺伝的要素が強いとされています。 遺伝的リスクは変えられませんが、他の生活習慣改善と定期的な健康チェックで早期発見・予防に努めることが大切です。 20代で脳梗塞が起こる前兆・初期症状 20代の脳梗塞では、主に以下のような前兆や初期症状がみられます。 顔・手足の一部に麻痺症状がある ろれつが回らないなど言語障害がある 上記のような症状が出た場合、必ず病院を受診して治療を受けてください。 脳梗塞の初期症状は突然現れることが多いため、小さな違和感を見逃さないように普段から体調を気遣いましょう。 顔・手足の一部に麻痺症状がある 若年性脳梗塞の代表的な前兆として、突然の片側麻痺があります。 脳の血管が詰まると、以下のような症状が現れます。 顔の片側が下がる 笑うと口元が左右非対称になる 片目が開きにくいなどの顔面麻痺 片側の手足に力が入らない しびれる 感覚が鈍くなる 自己チェックとして、両腕を同時に挙げてみて片方だけ下がってくるようであれば要注意です。 これらの症状が一時的であっても、一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる本格的な脳梗塞の前兆かもしれません。 ろれつが回らないなど言語障害がある ろれつが回らないなどの突然の言語障害も20代の脳梗塞で見られる重要な初期症状です。 以下の症状が突然現れたときは、すぐに医療機関を受診しましょう。 言葉がスムーズに出てこない 発音がはっきりしない 相手の言葉が理解できない アルコールを摂取していないのに突然このような症状が現れた場合は要注意です。 20代の脳梗塞を予防するためのポイント 20代の脳梗塞を予防するためのポイントを4つ紹介します。 バランスの良い食生活 適度な運動習慣 こまめな水分補給 定期的な検診 これらの予防ポイントを理解し、継続的に実践することで脳梗塞のリスクを大幅に軽減できます。 バランスの良い食生活 脳梗塞を予防するために、以下のポイントを意識して食生活を改善しましょう。 食事のポイント 効果・詳細 減塩する 高血圧や動脈硬化のリスクを抑える タンパク質を摂る 血圧を下げる、血行促進、血管を柔らかくする働きがある 抗酸化作用のある食材を摂る 血管細胞の機能を維持、動脈硬化を抑制する 食塩の1日適正摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満、高血圧対策では6.0g未満が推奨※されています。 ※出典:厚生労働省「日本における食塩摂取量の現状と減塩推進への課題」 緑黄色野菜などの抗酸化物質も積極的に摂取しましょう。 適度な運動習慣 定期的な運動は血管機能を向上させ、高血圧や脂質異常症の改善に役立ちます。 脳梗塞予防には、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動がとくに効果的です。 ある研究によると、1日5,000歩の歩行と7.5分の中強度身体活動(ジョギングや自転車など)が推奨※されています。 ※出典:運動疫学研究「脳卒中患者における身体活動研究の動向」 運動をする時間や頻度は、自分の体調や運動能力に合わせて無理のない範囲で行いましょう。 こまめな水分補給 適切な水分摂取は脳梗塞予防に重要な役割を果たします。 体内の水分が少なくなると、血液がドロドロになって血栓ができやすくなります。 喉の渇きを感じる前に、食事中や入浴後、とくに乾燥する季節には意識的に水分を摂りましょう。 ただし、水の飲みすぎには注意が必要です。水を飲み過ぎると腎臓に負担をかけてしまうため、適度な量を心がけてください。 定期的な検診 20代の脳梗塞予防には、若年層に特有の「脳動脈解離」などの血管異常を早期発見することが重要です。 とくに家族歴がある方や不規則な生活習慣がある方は要注意です。 若年層特有の脳血管疾患は進行が早いケースもあるため、異常を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。 20代の脳梗塞の治療に注目されている再生医療について 20代の脳梗塞の治療方法として、再生医療による幹細胞治療が注目されています。 再生医療とは、患者さま自身の幹細胞を利用して損傷した細胞や組織の再生・修復を促す医療技術のことです。 一度損傷した脳細胞は元に戻らないとされていますが、幹細胞治療では改善する可能性があります。 脳梗塞の後遺症や再発予防でお悩みの方は、再生医療も治療の選択肢としてご検討ください。 再生医療の詳細については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEにてご確認いただけます。 脳梗塞に関する再生医療の症例紹介や簡易オンライン診断を行っているので、ぜひチェックしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 20代の脳梗塞に関するよくある質問 20代の脳梗塞について患者さまやご家族からよく寄せられる質問にお答えします。 20代で脳梗塞になった後の再発率は? 20代で脳梗塞になるとどのような後遺症がある? 20代の脳梗塞で死に至る可能性は 脳梗塞は10代でもなる? 20代という若さで脳梗塞を経験した方が気になる再発リスクや後遺症について解説します。 20代で脳梗塞になった後の再発率は? 脳梗塞を含む脳卒中に関する研究データでは、若年性脳卒中後、平均9.1年で19.6%の方が少なくとも1回の再発を経験※したという報告があります。 ※出典:PubMed 再発予防のためには、医師の指示に従った薬物療法の継続、定期的な検診、そして生活習慣の徹底的な改善が不可欠です。 とくに喫煙者は、禁煙が優先事項となります。 20代で脳梗塞になるとどのような後遺症がある? 20代の脳梗塞後の後遺症は、発症部位や治療開始までの時間によって大きく異なります。 主な後遺症には以下のようなものがあります。 後遺症 症状 運動機能障害 片側の手足の麻痺やしびれ、歩行困難、バランス障害など 言語障害 言葉が出にくい、理解しにくい、読み書きの困難さなど 高次脳機能障害 記憶力低下、集中力低下、判断力や計画性の障害など 情緒・精神面の変化 感情のコントロール困難、うつ症状、不安障害など 若年層の場合、脳の可塑性が高いため、適切なリハビリテーションによって高齢者よりも機能回復が期待できるケースが多いです。 発症後できるだけ早期からの集中的なリハビリテーションが後遺症軽減のカギとなります。 20代の脳梗塞で死に至る可能性は 20代の脳梗塞の場合、適切な治療を受ければ死亡率は5%未満※とされていますが、治療が遅れると重篤な状態に陥るリスクが高まります。 ※出典:厚生労働省「第8表 死因順位1)(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合2)」 20代で脳梗塞により生命に関わる状態となる主な要因は以下の通りです。 大きな血管の完全閉塞による広範囲の脳損傷 脳浮腫による脳圧上昇 治療開始の遅れ 基礎疾患の合併 若年層は体力があるため回復力も高く、早期発見・早期治療により良好な予後が期待できます。 しびれ・ろれつが回らないなど、脳梗塞の前兆症状が現れたらすぐに救急車を呼びましょう。 脳梗塞は10代でもなる? 脳梗塞は10代でも発症する可能性があります。 10代で脳梗塞が起こる主な原因は以下の通りです。 先天性心疾患(心房中隔欠損症など) 血液疾患(鎌状赤血球症、白血病など) 脳血管奇形(もやもや病、動静脈奇形など) 感染症による血管炎 外傷による血管損傷 薬物使用(違法薬物、経口避妊薬など) 10代の脳梗塞は成人とは異なり、先天的な要因や基礎疾患が原因となることが多いのが特徴です。 突然の頭痛、意識障害、片麻痺などの症状が現れた場合は、年齢に関係なく緊急性の高い状態として対処する必要があります。 家族歴や基礎疾患がある場合は、定期的な検査と専門医による管理が重要です。 脳梗塞は20代でも発症する可能性あり!前兆を見逃さないことが重要 「若いから大丈夫」と思われやすい脳梗塞ですが、20代でも約1%は脳梗塞を発症する可能性があります。 片側の顔や手足の麻痺、言語障害などの前兆症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。 20代の脳梗塞は家族歴や生活習慣病、先天性疾患が原因となることが多いため、日常から予防意識を持つことが大切です。 バランスの良い食生活、適度な運動、禁煙などで発症リスクを下げられます。 万が一発症した場合、後遺症の改善や再発予防には再生医療という選択肢があります。 脳梗塞に対する再生医療の治療法・症例については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しています。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.01.09 -
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「ストレスから脳梗塞になる?」 上記のように「日頃のストレスが大きな病気につながらないか」不安な方も多いのではないでしょうか。脳梗塞の主な原因は、高血圧などの生活習慣病ですが、ストレスを溜めると間接的に脳梗塞のリスクを高める可能性があります。 本記事では、脳梗塞の原因となり得るストレスが体に与える悪影響について、詳しく解説します。 この記事を読むとわかること 脳梗塞とストレスの関係性 ストレスが体に与える影響 脳梗塞の発症リスクを低減するために、脳梗塞になりやすい人の特徴や、ストレスの解消方法を確認しましょう。 ストレスは脳梗塞の原因となる可能性がある ストレスは、脳梗塞の原因となる可能性があります。脳梗塞を予防するために、以下2つのポイントを知ることが大切です。 脳梗塞を予防するためのポイント 脳梗塞とストレスの関係性 脳梗塞になりやすい人の特徴 日常的に強いストレスを感じている人は、脳梗塞をはじめとした脳卒中になりやすいため注意が必要です。 脳梗塞になりやすい人には特徴があるため、当てはまっていないか確認しましょう。 脳梗塞とストレスの関係性 脳梗塞とストレスには、大きな関係があります。ストレスは脳梗塞の直接的な原因ではありませんが、脳梗塞のリスクを高める高血圧や動脈硬化の原因となる可能性があるためです。 強いストレスを感じているときは、交感神経が優位になります。交感神経は、体内で生成・分泌されるホルモンを調節する自律神経の1種です。 交感神経が優位になると、脈拍数の増加や血圧の上昇が起きて高血圧につながり、血管に大きな負担がかかります。高血圧によって血管がダメージを受けると、動脈硬化のリスクが高まり、脳梗塞を発症しやすくなります。 脳梗塞になりやすい人の特徴は? 脳梗塞になりやすい人の特徴は、以下のとおりです。 脳梗塞になりやすい人の特徴 高血圧 糖尿病 脂質異常症 心房細動 動脈硬化 運動不足 ストレスを溜めやすい 遺伝 脳梗塞は、生活習慣病やストレスなどが関係する環境因子と、遺伝的因子が合わさって発症リスクが高まります。 家族に高血圧や脳卒中の人がいる場合は、遺伝的に脳梗塞になりやすいため注意が必要です。 環境因子は、生活習慣の改善で排除できる場合もあるため、日常生活を見直しましょう。 以下の記事では、脳梗塞になりやすい人の特徴について詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。 ストレスが体に与える悪影響とは? ストレスが体に与える悪影響は、以下のとおりです。 ストレスが体に与える悪影響 高血圧 睡眠障害 喫煙 ストレスが体に与える悪影響は多いため、自分に合ったストレス発散法を見つけ、早急に対処しましょう。 高血圧 ストレスが体に与える悪影響の1つに、高血圧があります。高血圧とは、一般的に最高血圧が140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上の状態が慢性的に続くことをいいます。 強いストレスを感じると、自律神経の1つである交感神経が優位になり、血圧が上がります。高血圧の状態が続くと血管に大きな負担がかかり、動脈硬化になりやすいため注意が必要です。 高血圧を原因とした動脈硬化は、脳梗塞の主なリスク因子です。脳梗塞をはじめとした脳卒中は、高血圧と深く関係します。 家族に高血圧の人がいたり、普段から血圧が高かったりする人は、病院を受診し早期から血圧管理を行うことが重要です。 以下の動画では、高血圧と血糖値について、詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 高血圧を予防するために、塩分を控えた食事を心がけたり、運動を習慣化したりしましょう。 睡眠障害 ストレスが体に与える悪影響には、以下の睡眠障害があります。 不眠症 眠りにつくまでに時間がかかること(入眠困難) 眠りについても途中で起きてしまう状態(中途覚醒) 早朝に起きてしまい、もう一度眠れない状態(早朝覚醒) 熟睡できず疲労感が残っている状態(熟眠障害) 過眠症 夜間に睡眠がとれているにもかかわらず、日中起きていられないこと 睡眠時無呼吸症候群 睡眠中にひどいいびきや無呼吸が生じる疾患 概日リズム睡眠・覚醒障害群 体内時計にずれが生じ、起床時間や就寝時間が不規則になる状態 睡眠障害が起こると、日中の活動力低下や集中力低下、倦怠感などが生じやすいため注意が必要です。 睡眠障害が原因で生活習慣が乱れると、生活習慣病になる可能性が高まり、脳梗塞を発症する恐れがあります。 喫煙 ストレスが体に与える悪影響に、喫煙があります。ストレスを感じ喫煙する人がいますが、イライラをたばこで一時的に緩和しているだけなので注意が必要です。 喫煙習慣はたばこに含まれるニコチンの依存度へ強い影響を与え、喫煙者はストレス解消方法として喫煙行動をとっている可能性が高いことが示唆されています。 出典:喫煙の習慣がストレス状況下での喫煙欲求におよぼす影響|Journal of Health Psychology Research 2017, Vol. 30, No. 1, 9–17 喫煙は動脈硬化や高血圧などを発症するリスク因子であり、脳梗塞の危険性が高まるため、禁煙が大切です。 ストレスを感じる原因や解消方法 ストレスを感じる原因や解消方法は、人によって異なるため以下の項目を確認し、ストレス発散法を知ることが重要です。 ストレスの原因と解消方法 ストレスの原因 おすすめのストレス解消方法 同じ状況下でも人によってストレスを感じる程度が異なる場合があります。 ストレスを感じやすい原因を知り、自身で対処できるようにストレス解消方法も合わせて確認しましょう。 ストレスの原因 ストレスを感じる原因は、主に以下の4つがあります。 ストレスを感じる原因 仕事(人間関係・収入など) 住環境の変化 親の介護問題 自身の健康問題 厚生労働省の調査※によると、仕事や職業生活でストレスを感じている労働者の割合は82.7%です。 ※出典:令和5年労働安全衛生調査(実態調査)|厚生労働省 予想していなかった出来事が急に起こったり、外部から強い刺激を受けたりすると、強いストレスを感じやすいため注意が必要です。 とくに真面目な性格の人や自己肯定感の低い人はストレスを感じやすく、身体の不調も出やすい特徴があります。 おすすめのストレス解消方法 おすすめのストレス解消方法は、以下のとおりです。 おすすめのストレス解消方法 運動する 自分の気持ちを書き出す 家族や友人に相談する 趣味を楽しむ(読書や映画鑑賞など) ゆっくり入浴する 部屋の模様替えをする 運動や部屋の模様替えなどは、リフレッシュできストレス発散につながります。ゆっくり入浴することで、ストレスで活性化した交感神経の働きを抑えられる効果が期待できます。 ストレスと上手に付き合えるように、自身に合った方法でリフレッシュをし、脳梗塞のリスクを低減しましょう。 脳梗塞の初期症状が出たら早期受診・治療を受けることが重要 脳梗塞の初期症状が出たら、早期受診し、治療を受けることが重要です。脳梗塞の主な初期症状は、以下のとおりです。 脳梗塞の初期症状 顔のしびれやゆがみ 呂律が回らない 感覚が鈍くなる 手足の力が入りにくくなる めまいや吐き気 目のかすみやぼやけ 脳梗塞の前兆や初期症状かもしれないと感じたら、すぐに病院を受診しましょう。 以下の動画では、脳梗塞の前兆について詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 脳梗塞を早期から治療できれば、症状の悪化を防げる可能性があります。 脳梗塞を放置すると重い後遺症が出る場合もあるため、早急な対処が重要です。 脳梗塞とストレスの関係についてよくある質問 脳梗塞とストレスの関係についてよくある質問を紹介します。 脳梗塞とストレスの関係についてよくある質問 ストレスで脳梗塞になりますか? 脳梗塞の1番の原因は何ですか? ストレスは脳梗塞の原因になる可能性があるため、ストレスを溜めないように過ごすことが大切です。 各質問の回答を参考にし、脳梗塞を予防しましょう。 ストレスで脳梗塞になりますか? ストレスによって、脳梗塞になる可能性はあります。 ストレスが脳梗塞の原因とされる理由は、脳梗塞につながる「高血圧」や「動脈硬化」の原因になるためです。 ストレスを感じると自律神経の1種である交感神経が優位になり、体が興奮状態になります。 交感神経が優位になると、血圧の上昇や脈拍数の増加などが起こり、血管の負担が大きくなります。 もろくなった血管を修復するために作られた血栓が脳内へ移動したり、脳血管内で血栓ができたりすると、脳梗塞のリスクが高まるため注意が必要です。 脳梗塞の1番の原因は何ですか? 脳梗塞の1番の原因は、高血圧です。高血圧の状態が長く続くと、脳梗塞のリスク因子である動脈硬化のリスクが上がります。 高血圧や動脈硬化により、血管壁がもろくなったり、厚くなったりすると血栓ができやすくなるため注意が必要です。 脳梗塞を予防するためには、自身の血圧変動を知り、日頃から血圧管理を十分に行うことが重要です。 ストレスも高血圧の原因になるため、運動や趣味などでストレスを解消するよう心がけましょう。 【まとめ】ストレスは脳梗塞の原因になる!初期症状を見逃さないことが重要 ストレスは脳梗塞の原因になるため、日頃からストレスを溜めないように注意しましょう。 脳梗塞になってしまった場合は、初期症状を見逃さないことが重要です。 初期症状を見逃してしまうと、脳梗塞の症状が悪化し、重い後遺症が出る可能性があります。脳梗塞の初期症状には、顔のゆがみやめまい、吐き気などがあります。 症状が一時的に出現する場合は、脳卒中の前兆の可能性もあるため、症状を放置せずにすぐに病院を受診するのが大切です。 脳梗塞の治療には、再生医療の検討もおすすめです。再生医療を検討する際は、ぜひ当院へご相談ください。
2025.01.09







