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- 免疫細胞療法
免疫細胞を活性化するためにやるべきこととは? 免疫とは、ウイルスを始めとする異物を認識して、侵入を防いだり、侵入した異物を排除したりする能力のことです。この免疫力が低下してしまうといろいろな身体の不調を引き起こしてしまいます。 免疫力を低下させないため、または、低下してしまった免疫力をアップさせるためには免疫細胞を活性化させることが必要になります。今回は、免疫細胞を活性化させるために日常生活でできることを紹介します。 生活のリズムを整えて免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには規則正しい生活を送ることが大切です。免疫細胞は自律神経と大きく関係していて、自律神経のバランスがきちんと整っているときに免疫細胞は活性化されやすくなります。 そのため、免疫細胞を活性化させるためには自律神経のバランスを整えることが重要です。夜更かしをしたりして生活のリズムが乱れていると、体内時計のリズムがくるって自律神経のバランスも乱れがちになってしまいます。 自律神経のバランスが崩れて免疫細胞の活性化を妨げてしまわないように、就寝時間や起床時間をできるだけ一定にするなど、生活のリズムを整えることが大切です。 体を温めて免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには、体を温めることも大切です。 免疫細胞は血液中にあるリンパ球にたくさん存在していますが、体が冷えてしまっていると、血管の収縮によって血液の流れが悪くなって体の隅々まで行き届かなくなってしまいます。 体を温めるコツは太ももやお腹など大きな筋肉がある部位をしっかりと温めることです。また、体を冷やさないコツは、首、手首、足首など「首」がつく部位を衣類やウォーマーなどでしっかりガードすることです。 また、お風呂もシャワーですませるのではなく湯船に浸かるようにするのもおすすめです。湯船の温度は38℃くらいにして、ゆっくりと浸かりましょう。 バランスのとれた食事と運動で免疫細胞を活性化! 免疫細胞を活性化させるためには、バランスのとれた食事を摂ることが大切です。かかっている病気によっては控えるべき食べ物もありますが、それ以外の場合は、なるべく多品目の食品をバランスよく食べることを意識しましょう。 また、適度な運動をおこなうことも免疫細胞の活性化につながります。運動不足の人がいきなり激しい運動をすると逆に自律神経のバランス乱れの原因になってしまうので、いつもより少し体を動かすくらいの気持ちで運動を始めましょう。 まとめ・免疫細胞を活性化するためにやるべきこととは? 以上、免疫細胞の活性化ために普段からやるべきことについて紹介しました。普段の生活を工夫することでも免疫細胞を活性化させることは可能ですが、医療機関で免疫細胞療法をおこない、免疫細胞の活性化をすることもできます。 免疫細胞療法は病気のいろいろな段階で、また、健康な状態でも自己治癒力アップやウイルス感染や癌の予防のためにおこなうことができますよ。 こちらもご参照ください
2020.05.18 -
- 肩
石灰沈着性腱板炎の辛い痛みは放置しない!悪化するとどうなる?その治療法とは 石灰沈着性腱板炎は、前触れもなく関節に突然強い痛みが発生するので、初めて発症した人は痛みが辛いのはもちろんのこと「放っておくと悪化するの?」「悪化したらどうなるのだろう」と不安になる人も多いでしょう。 ここでは、石灰沈着性腱板炎が悪化するとどういった症状が出るのかについて、また、悪化した時の治療方法についても紹介します。 石灰沈着性腱板炎が悪化する流れ 石灰沈着性腱板炎は腱板にリン酸カルシウムの石灰が沈着し、その石灰を何らかの原因で身体が異物だと判断して攻撃することで腱板が炎症を起こすものです。 沈着する石灰は最初ミルク状ですが、悪化すると練り歯磨き状になり、さらに悪化すると石膏状になるというようにどんどん硬くなっていき、石灰が溜まって膨れ上がっていきます。 そうなると痛みがどんどん増してしまいます。 さらに、石膏状になって膨らんだ石灰が腱板を破って関節の周囲にあって関節の動きを滑らかにする働きのある滑液包へと移動すると強烈な痛みが生じます。 石灰沈着性腱板炎を悪化させないための保存療法について 石灰沈着性腱板炎が発症してから1週間から4週間くらいの急性の時期は保存療法による治療がおこなわれます。 アームスリングや三角巾などの固定器具を使って患部を動かさないようにして負荷を軽減した状態で安静したり、炎症鎮痛剤を内服するによって炎症や痛みを抑えたりします。 このような保存療法をおこなうことで石灰が体内に吸収されて消失して、悪化せずに軽快するケースが多いです。 また、この時期は石灰がまだミルク状なので、痛みが強い時は注射針を挿入して吸引して取り除く治療をおこなうこともできます。 石灰沈着性腱板炎の悪化した際の治療法 石灰沈着性腱板炎が悪化すると、慢性的に痛みが強くなり関節を思うように動かせなくなってしまいますが、石膏状になった石灰は注射針を挿入しても吸引して取り除くことはできませんし、放置しておいて自然に軽快することも期待できません。 そういう場合は、内視鏡による手術が検討されるのが一般的ですが、近年では衝撃波によって石膏状の石灰を取り除く体外衝撃波療法のように皮膚を切開する必要のない治療法もおこなわれるようになってきています。 まとめ・石灰沈着性腱板炎の辛い痛みは放置しない!悪化するとどうなる?その治療法とは 石灰沈着性腱板炎が悪化した時の症状や治療方法について紹介しました。 石灰沈着性腱板炎は悪化せずに自然に治まっていくこともありますが、悪化すると痛みや関節の可動域制限などでつらい日々を過ごすことになってしまうこともあります。 悪化させないためにも早めに医療機関を受診して正しい治療を受けることをおすすめします。 こちらも併せてご参照ください 監修;リペアセルクリニック大阪院
2020.05.17 -
- 再生治療
- 幹細胞治療
- PRP治療
関節リウマチと診断されたけど治るのか、不安を抱えている方は多いのではないでしょうか? 関節リウマチは免疫の異常により関節が炎症を起こし、進行すると関節の破壊や変形につながる疾患です。 現代の医療では完治が難しい病気ですが、治療の進歩により寛解(かんかい)を目指すことは可能です。 本記事では、関節リウマチ治療の基本方針や寛解を目指す方法について詳しく解説します。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは再生医療の情報や症例も公開しています。 関節リウマチによる関節の痛みにお困りの方や治療法を探している方は、併せて参考にしてください。 関節リウマチの完治は難しいため寛解(ほぼ症状がない状態)を目指す 関節リウマチは、現時点では根本的に完治する治療法は確立されていません。 しかし、近年の治療法の進歩により、痛みや腫れを抑えて寛解(日常生活に支障のない状態)を目指せます。 寛解とは、関節リウマチによる症状や検査での異常がほとんどなくなった状態※を指します。 ※出典:難病情報センター「用語:寛解 (かんかい)」 寛解と完治の違いは、以下の通りです。 状態 症状 再発 寛解 ほとんど現れない 治療を続けないと再発の可能性がある 完治 一切ない 治療を終えても再発の心配がない 寛解では症状がほとんどありませんが、再発を防ぐために治療や定期検査は続けることが大切です。 関節リウマチの治療は、焦らず長い目で治療に取り組みましょう。 【基礎知識】関節リウマチってどんな病気? 関節リウマチの基礎知識を、以下にまとめました。 関節リウマチの原因 関節リウマチのステージ分類と症状 関節リウマチの診断基準 関節リウマチは、免疫の異常により自分の関節を攻撃してしまう疾患です。 手や足の小さな関節に炎症が起こって腫れや痛み、こわばりを引き起こします。 症状は左右の関節に対称的に現れる場合が多く、進行すると関節の変形や動かしにくさにつながることがあります。 関節リウマチの原因 関節リウマチの正確な原因はまだ解明されていません。 遺伝的素因や環境因子など複数の要素が組み合わさることで発症すると考えられています。 発症に関与すると考えられる主な要因は、以下の通りです。 要因 内容・具体例 免疫異常 免疫システムが自身の関節内にある滑膜と呼ばれる組織を攻撃し、炎症が慢性化する 遺伝的素因 関節リウマチになりやすい体質が遺伝するが、必ず発症するわけではない 環境要因 喫煙※ ウイルス感染※ 歯周病※ 腸内環境の異常 ストレスが発症や悪化のリスクとなる ホルモンの影響 女性に多く男性よりも3~5倍発症しやすく、とくに発症のピークは40~50代にみられる※ ※出典:山本一彦「関節リウマチの発症:遺伝要因と環境要因」 関節リウマチの発症は遺伝や性別だけでなく、環境がきっかけとなる場合もあります。 喫煙や歯周病、日々のストレスが気になる方は生活を見直して健康維持につなげましょう。 以下の記事では、リウマチになりやすい人の特徴や予防策を解説していますので参考にしてください。 関節リウマチのステージ分類と症状 関節リウマチのステージ分類と症状は、X線検査で以下のように分けられます。 ステージ分類 関節の状態 症状 ステージⅠ(初期) 骨や軟骨の破壊はまだ見られないが、炎症が始まっている 痛みは軽度で、ほとんど日常生活に支障はない ステージⅡ(中等期) 軟骨が徐々に破壊されて薄くなり、関節の隙間が狭くなる 強い痛みは少ない ステージⅢ(高度進行期) 軟骨だけでなく骨にもダメージが生じる 関節の痛みが強くなり、日常生活にも支障が出る ステージⅣ(末期) 軟骨がほとんどなくなり、関節が動かなくなる 膝、肘、足首などの関節を自分で動かすことが難しくなる 初期段階では痛みが軽度で気づきにくいことがありますが、関節リウマチによる破壊は発症から最初の1~3年で最も進みやすい※とされています。 ※出典:JSTAGE「関節リウマチ」 また、一度破壊された軟骨や骨は、自然に回復することはほとんどありません。 そのため、早期発見・早期治療で症状の進行を抑えることが重要です。 関節に違和感や痛みを感じたら、早めに医療機関で検査を受けましょう。 関節リウマチの診断基準 関節リウマチの主な検査方法は、下記の通りです。 検査 内容 触診 腫れや押して痛む関節を確認する 血液検査 リウマトイド因子(RF):自己抗体の一種で、関節リウマチ患者の約70%が陽性※とされる 抗CCP抗体:早期の診断に有用な指標 CRP:体内の炎症の程度を示すたんぱく質 赤血球沈降速度:血液中で赤血球が沈む速さを調べることで、体内の炎症の程度を確認する MMP-3:炎症の進行を補助的に評価できる 画像検査 X線検査:骨や関節の破壊の程度を調べる 超音波検査:滑膜炎の有無を把握する MRI:骨や軟骨、滑膜、血管などが確認して早期の炎症を可視化できる 尿検査 薬の副作用や腎障害のチェックができる ※出典:一般社団法人日本リウマチ学会「リウマトイド因子」 また、関節リウマチの診断は少なくとも1つ以上の関節で滑膜炎が確認され、他の疾患による炎症が除外された上で、以下の項目※をもとに総合的に判断されます。 ※出典:針谷正祥「ACREULARによる関節リウマチの2010 新分類基準」 腫れや、押した際に痛む関節の数 血液検査の結果(リウマトイド因子・抗CCP抗体など) 急性期反応物質(炎症が起きたときに、血液の中で増えるたんぱく質)の有無 症状が続いている期間 関節リウマチは関節の痛みや腫れを生じますが、似た症状を示す疾患も多いため、複数の検査結果を組み合わせて診断するのが一般的です。 診断が確定した後は、炎症の程度や関節破壊の進行度に応じて治療方針が立てられます。 関節リウマチの寛解を目指すための治療法 関節リウマチの治療法は、以下の通りです。 治療法 説明 薬物療法 免疫の異常な働きを調整し、炎症や痛みを抑える薬を使用 リハビリテーション 関節の動きや筋力を維持・改善し、日常生活の自立をサポート 手術療法 関節の変形や機能障害が進行した場合に、関節の修復や置換を行う。 再生医療 損傷した関節組織の再生・修復、炎症抑制を目指す治療法 治療方針は、患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせて立てられます。 代表的な治療法について詳しく見ていきましょう。 薬物療法 関節リウマチの薬物療法は、寛解もしくは炎症が落ち着いた状態を目指します。 ただし、症状が落ち着いて寛解しても、自己判断で薬を中止すると再発する可能性があるため、必ず医師と相談してください。 関節リウマチの薬物療法で用いられる主な薬※は、以下の通りです。 種類 詳細 副作用 メトトレキサート(MTX) 治療の初期段階に使用 免疫の働きを調整して炎症を抑える薬 口内炎、脱毛、吐き気、肺炎、白血球の減少による感染症など 生物学的製剤 メトトレキサートで6か月以内に寛解や炎症の落ち着いた状態が得られない場合に使用 炎症の原因となる特定の免疫物質(サイトカイン)を直接ブロックするため、高い抗炎症効果が見込める 肺炎や結核などの感染症 アレルギー反応など JAK阻害薬 原則として生物学的製剤を優先 関節の腫れや痛みなどの炎症を抑える作用がある 結核、帯状疱疹、肺炎、などの感染症 白血球の減少 貧血など ※出典:公益財団法人日本リウマチ財団「関節リウマチの治療 – 薬物療法」 抗リウマチ薬には複数の種類があり、それぞれ作用の仕方や副作用のリスクが異なるため、患者さまごとに適切な組み合わせが検討されます。 また、治療中は定期的な血液検査や医師による管理が欠かせません。 必ず専門医と相談しながら、自分に合った方法で取り組みましょう。 リハビリテーション 関節リウマチのリハビリテーションは薬物療法と並行して行われる治療法で、期待できる主な効果は以下の3つです。 痛みの軽減 炎症の軽減 関節の変形防止 これらを目指しながら、患者さまの状態に合わせた以下のような個別プログラムが組まれます。 種類 特徴 理学療法 関節の可動域を広げる運動や、筋力トレーニング、温熱療法などが行われる 作業療法 日常生活動作の練習や、関節に負担をかけない動作の指導、自助具の活用などが検討される 装具療法 関節を保護し、痛みを軽減するための装具(サポーターやインソールなど)が使用される ただし痛みや炎症が強い場合は安静を保ち、無理に動かさず安静を優先しましょう。 手術療法 関節リウマチの手術療法は薬物療法やリハビリテーションなどの保存療法で効果が得られない、関節の変形や機能障害が進行した場合に検討されます。 主な手術方法は以下の3つです。 手術の種類 特徴 滑膜切除術 炎症を起こしている滑膜を取り除く手術 痛みや腫れを軽減し、関節の機能を改善する 比較的回復が早い 関節形成術 変形した関節を再構築し、可動性を回復させる手術 自分の関節を動かせるようにするのが目的 人工関節置換術 傷んだ関節を人工関節に置き換える手術 痛みを大幅に軽減し、関節機能を取り戻す 人工関節の耐久性は約10〜25年 手術療法は効果的な手段ですが、出血や感染、合併症などのリスクもあるため、手術の種類・適応・術後の生活について専門医と相談することが重要です。 術後は適切なリハビリを行うことで、関節の動きや日常動作の改善が期待できます。 再生医療 再生医療は関節リウマチ治療の新たな選択肢として注目されており、主な治療法としては以下の2つがあります。 治療法 特徴 PRP療法 患者さま自身の血液から血小板を濃縮したPRPを抽出 PRPを関節内に注入し、成長因子によって組織の修復を促す 炎症を抑える作用や、痛みを軽減する効果が期待できる 幹細胞治療 患者さま自身の脂肪組織や骨髄から幹細胞を採取 培養して幹細胞を増殖させた後、関節内に注入する 炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す 再生医療は薬物療法や手術療法と比べて体への負担が少ないのが特徴で、患者さま自身の細胞を用いるため、拒絶反応のリスクも低いとされています。 ただし、先端医療で標準治療として確立されていないため、自由診療である点には注意が必要です。 治療を検討する際は専門医に相談し、自身の症状に合った選択肢か見極めましょう。 関節リウマチが治る可能性に関するよくある質問 関節リウマチが治る可能性に関するよくある質問は、以下の通りです。 初期の関節リウマチが完治した人はいる? 関節リウマチが治る確率は? それぞれ詳しくみていきましょう。 初期の関節リウマチが完治した人はいる? 関節リウマチは、現時点では「完全に治る(完治する)」病気とはされていません。 しかし、早期に発見し適切な治療を行うことで、症状がほとんど消えて炎症が落ち着いた状態で日常生活に支障がない「寛解」に至るケースはあります。 寛解の状態では、関節の痛みや腫れがほとんどなく血液検査で炎症の指標も正常に近づきます。 ただし、自己判断で薬をやめてしまうと再び症状が現れることがあるため、医師と相談しながら治療を継続しましょう。 関節リウマチが治る確率は? 発症から2年以内の早期関節リウマチ患者さまを対象とした調査では、初回の治療を行った1年後に、約半数の患者が寛解を達成した※ことが報告されています。 ※出典:日経メディカル「早期RAの治療で課題、1年目で半数寛解を達成するも骨びらんは倍増」 また同調査では、寛解を達成していてもX線で関節破壊の一種が進行するケースもあり、治療中も関節の状態を確認しながら慎重に管理するのが重要です。 関節リウマチでは「症状が消えた=完治」とは言えず、ほとんどの患者さまで治療の継続が必要とされています。 早期に治療を始めて症状を抑え、関節の損傷や変形の進行を防ぎましょう。 関節リウマチを治すには適切な治療を継続することが大切 関節リウマチは、現代医学では完治が難しい疾患ですが、適切な治療と生活習慣の見直しによって症状の「寛解」は目指せます。 「リウマチは一生つらい病気」と思い込まず、早期に発見し適切な治療を始めることが何より重要です。 関節の痛みやこわばりなどの初期症状を感じたら、早めに専門医を受診しましょう。 関節リウマチは長く付き合っていく病気ですが、正しい情報と治療に基づき希望を持って前向きに暮らすことは可能です。 症状の進行を防ぎ、より良い生活を送りたい方は、ぜひリウマチ専門医に相談し、必要に応じて再生医療も視野に入れてみてください。 以下のページでは、実際に当院の再生医療で関節リウマチが改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >関節リウマチに対する再生医療の症例はこちら
2020.05.16 -
- 肩
夜間に突然現れる激しい肩の痛みに悩まされている方も多いのではないでしょうか。 このような症状は、石灰沈着性腱板炎が原因の可能性があります。 この記事では、石灰沈着性腱板炎の原因や症状、効果的な治療法を詳しく解説します。 肩の痛みに悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは再生医療に関する情報をLINEで発信しております。 無料の再生医療ガイドブックもプレゼントしているので、ぜひ受け取ってください。 石灰沈着性腱板炎とはどんな病気? 石灰沈着性腱板炎とは、肩の腱板にカルシウムが蓄積して石灰化し、炎症を引き起こすことで強い痛みや肩の動きの制限が起こる疾患です。 腱板は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)で構成されており、肩の動きをサポートし安定させる重要な役割を担っています。 石灰沈着性腱板炎は突然強い痛みが現れ、とくに夜間に痛みが強くなって睡眠が妨げられることが特徴です。 また、痛みによって肩を動かすことが困難になり、腕を上げたり物を持つといった日常動作にも大きな支障をきたします。 40〜50代の女性に多く見られる疾患で、放置すると症状が慢性化して長引くこともあるため、早めの医療機関受診が重要です。 石灰沈着性腱板炎の症状 石灰沈着性腱板炎の症状は、以下の3つのタイプに分けられます。 タイプ 痛みが続く期間 主な症状 急性型 1週間から4週間程度 急に激しく痛む 夜間に痛みが強くなる 関節を動かせない 亜急性型 1カ月から半年程度 急性型のような症状が出たり 症状が治まったりするのを繰り返す 慢性型 6カ月以上 肩を動かすと引っかかるような感じがする 腕を挙げると痛む 後ろに手を回せない 急性型では突然の激痛により睡眠や仕事、家事がままならなくなることが多く、慢性型では洗髪・衣服の着脱・洗濯など日常動作が困難になります。 どのタイプも日常生活に大きな影響を与えるため、早期の対応が重要です。 石灰沈着性腱板炎の原因 石灰沈着性腱板炎の発症には、主な原因として以下の4つが考えられます。 肩の使いすぎや継続的な負担 加齢による修復機能の低下 ホルモンバランスの変化 カルシウムなどの栄養不足 それぞれの原因について見ていきましょう。 肩の使いすぎや継続的な負担 肩の継続的な負担は、石灰沈着性腱板炎の主な原因の一つです。 猫背や前傾姿勢などの不良姿勢 建設現場や引越し業者など重量物を持つ仕事 野球やテニスなどの肩を酷使するスポーツ 長時間のデスクワークによる肩こり このような肩を酷使する環境が続くと、腱板に微細な損傷が繰り返し起こります。 損傷を修復する過程で石灰が沈着し、炎症を引き起こすことが石灰沈着性腱板炎の発症につながると考えられています。 加齢による修復機能の低下 石灰沈着性腱板炎は、加齢による修復機能の低下が原因となることがあります。 とくに40〜50代の方に多く見られるのは、加齢によって肩まわりの血流が悪くなり、組織を修復する機能が低下するためです。 年齢とともに腱板に石灰が沈着しやすくなる体質的な変化が起こると考えられています。 石灰沈着性腱板炎は、年齢とともに誰でも発症する可能性があるため、肩に痛みや違和感を感じたら早めに医療機関を受診することが大切です。 ホルモンバランスの変化 女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌低下も、石灰沈着性腱板炎の原因の一つです。 エストロゲンには、以下のような重要な働きがあります。 損傷した筋肉や腱を修復する 腱の柔軟性を保つ 血中のカルシウム濃度を一定に保つ 古い骨を壊す働きを抑制し、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ 更年期や閉経によってエストロゲンの分泌量が減少すると、肩の修復機能が低下し、体内のカルシウムバランスが崩れます。 これにより石灰沈着が起こりやすくなると考えられています。 日本人女性の平均閉経年齢は50.5歳※とされており、50代以降の女性はとくに注意が必要です。 ※出典:厚生労働省働く女性の心とからだの応援サイト「更年期」 カルシウムなどの栄養不足 カルシウムなどの栄養素が不足すると、石灰沈着性腱板炎の発症リスクが高まる可能性があります。 血液中のカルシウムが不足すると、体は骨からカルシウムを溶かして補おうとする働きがあります。 骨から溶け出したカルシウムが肩腱板に沈着する場合があると考えられています。 コンビニ食やファーストフード中心の食生活が続いている方は、栄養バランスを意識し、カルシウムを積極的に摂取するのが大切です。 カルシウムを多く含む食品は、以下の通りです。 食品分類 主な例 乳製品 牛乳、チーズ、ヨーグルト 大豆製品 豆腐、納豆 小魚 ししゃも、さくらえび 野菜 小松菜、切り干し大根 牛乳は他の食品に比べてカルシウムの吸収率が高く、効率よく摂取できます。 また、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富なイワシやサンマ、しいたけなどと一緒に摂取するとより効果的です。 石灰沈着性腱板炎の主な治療法 石灰沈着性腱板炎には、主に以下の4つの治療法があります。 薬物療法 理学療法(リハビリテーション) 体外衝撃波治療 手術療法 石灰沈着性腱板炎の治療には複数の選択肢があります。 症状の程度や患者さまの状態に応じ、適切な治療法を選択することが重要です。 薬物療法 薬物療法は、石灰沈着性腱板炎の痛みや炎症を抑える基本的な治療法です。 特徴は、以下のとおりです。 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)による痛みと炎症の緩和 ステロイド注射による局所的な炎症抑制 ヒアルロン酸注射による関節の潤滑性改善 吸引療法による石灰の直接除去(ミルク状の石灰の場合) とくに急性期(発症後1〜4週間)では、安静と薬物療法による炎症・痛みの管理が重要です。 蓄積した石灰がミルク状で強い痛みを伴う場合は、注射針を用いて石灰を吸引する治療も行われます。 理学療法(リハビリテーション) 理学療法は、肩関節の動きを回復させ、再発を防ぐために重要な治療法です。 急性期の強い炎症が落ち着いた後に開始し、肩の可動域改善と筋力強化を段階的に行います。 特徴は、以下のとおりです。 可動域訓練による関節の動きの改善 ストレッチによる筋肉の柔軟性向上 筋力トレーニングによる肩まわりの筋力強化 温熱療法や電気療法による血流改善 姿勢指導による再発予防 理学療法は継続することで効果が期待でき、日常生活動作の改善や再発予防にも重要な役割を果たします。 体外衝撃波治療 体外衝撃波治療は、体の外から衝撃波を照射して石灰の分解を促す治療法です。 この治療法は、皮膚を切らずに石灰に直接作用できるため、身体への負担が少ないのが特徴です。 硬くなった石灰を砕いて吸収されやすくし、痛みの軽減も期待できます。 特徴は、以下のとおりです。 外来通院での治療が可能 麻酔が不要 石灰の分解促進効果 血流改善による治癒促進 痛みの軽減効果 通常、週1回程度の治療を数回繰り返します。治療中に多少の痛みを感じることがありますが、多くの患者さまで症状の改善が期待できる治療法です。 手術療法 手術療法は、保存的治療で改善が見られない場合や、日常生活に大きな支障をきたしている場合に検討される治療法です。 主に関節鏡手術が用いられ、肩を小さく切開した箇所から小さなカメラや専用の器具を挿入し、腱板に沈着した石灰を直接取り除きます。 特徴は、以下のとおりです。 低侵襲な関節鏡手術 石灰の直接除去 術後数週間程度での日常生活復帰 傷口が小さく美容的にも優れる 入院期間が短い 石灰が除去できた場合、術後の回復は比較的早く、多くの患者さまで良好な結果が得られます。 ただし、石灰沈着性腱板炎は再発する可能性もあるため、術後も適切なリハビリと継続的なケアが重要です。 石灰沈着性腱板炎の改善に再生医療の選択肢 石灰沈着性腱板炎の新たな治療選択肢として、再生医療が注目されています。 再生医療は、患者さまの幹細胞を採取・培養して患部に投与し、幹細胞が持つ「分化能」という他の細胞に変化する能力を活かした治療法です。 従来の治療では、保存療法で痛みが抑えられなくなった場合、手術療法しか選択肢がありませんでした。 しかし、医療技術の進歩によって、手術せずに痛みを改善できる可能性が出てきました。 再生医療は、点滴や注射などを使用するため入院や手術を必要とせず、身体への負担が少ないことが大きな特徴です。 また以下のページでは、再生医療によって肩の痛みが改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による肩関節の症例はこちら 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。 患者さま一人ひとりの症状に合わせた治療プランをご提案いたします。 石灰沈着性腱板炎の原因や症状についてよくある質問 石灰沈着性腱板炎の原因や症状に関して、よくある質問を紹介します。 石灰沈着性腱板炎の激痛はいつまで続く? 石灰沈着性腱板炎の予防法は? 石灰沈着性腱板炎はどのくらいで治る? 石灰沈着性腱板炎になりやすい食べ物は? 石灰沈着性腱板炎の痛みを和らげる方法は? 石灰沈着性腱板炎は手術せずに治せる? より多くの知識を付けて、石灰沈着性腱板炎の改善を目指しましょう。 石灰沈着性腱板炎の激痛はいつまで続く? 石灰沈着性腱板炎の激痛は、急性型であれば発症後1~4週間続くのが一般的です。 しかし、症状のタイプによっては1年以上かかる場合があります。 石灰沈着性腱板炎の症状は、次の3タイプに分類されます。 タイプ 症状が続く期間 急性型 突然の強い痛みが1~4週間続く 亜急性型 中等度の症状が1~6カ月続く 慢性型 運動時の痛みや引っかかるような違和感などが6カ月以上続く 石灰沈着性腱板炎は、自然に回復する場合もありますが、放置すると痛みが慢性的になったり、石灰が大きくなり症状が悪化したりする恐れがあります。 肩の激痛が続く場合は、レントゲン検査やCT検査で石灰沈着性腱板炎の診断ができる整形外科を受診しましょう。 石灰沈着性腱板炎の予防法は? 石灰沈着性腱板炎の予防には、日常生活での注意と適切な栄養摂取が重要です。 肩の使いすぎを避ける 正しい姿勢を心がける 肩まわりの筋力トレーニングやストレッチを継続する 栄養バランスの良い食事を心がける 適度な運動による血流改善 十分な睡眠と休息 とくに、カルシウム、ビタミンD、オメガ3脂肪酸などの栄養素を積極的に摂取することが予防に役立ちます。 外食やコンビニ食が多い方は、食事内容を見直してみましょう。 石灰沈着性腱板炎はどのくらいで治る? 石灰沈着性腱板炎の治癒期間は、症状のタイプと治療法によって大きく異なります。 急性型では適切な治療により1〜4週間で症状が軽減することが多いですが、慢性型では数ヶ月から1年以上かかる場合があります。 治療法 回復期間の目安 保存療法 急性型:1〜4週間 慢性型:数ヶ月〜1年以上 体外衝撃波治療 3〜6ヶ月程度 手術療法 術後数週間で日常生活復帰、完全回復まで3〜6ヶ月 再生医療 個人差はあるが、早期の改善が期待される 早期に適切な治療を開始することで、回復期間を短縮し、慢性化を防ぐことができます。 石灰沈着性腱板炎になりやすい食べ物は? 直接的に石灰沈着性腱板炎を引き起こす特定の食べ物はありませんが、栄養バランスの偏りが発症リスクを高める可能性があります。 カルシウム不足を招く極端な乳製品制限 加工食品やファーストフード中心の食生活 野菜や魚類の不足 過度なアルコール摂取 カフェインの過剰摂取 一方で、石灰沈着性腱板炎の予防に良いとされる栄養素は、以下の通りです。 栄養素 主な働き 豊富な食品 カルシウム 石灰の沈着を防ぐ 乳製品、豆腐、小魚、小松菜 ビタミンD カルシウムの吸収を助ける イワシ、サンマ、しいたけ オメガ3脂肪酸 炎症を抑える サバ、イワシ、えごま油、くるみ バランスの良い食事を心がけ、とくにカルシウムとビタミンDを意識して摂取することが重要です。 石灰沈着性腱板炎の痛みを和らげる方法は? 石灰沈着性腱板炎の痛みを和らげる方法には、医療機関での治療と自宅でできる対処法があります。 急性期の激痛には医療機関での適切な治療が最も重要ですが、以下の方法も痛みの軽減に役立ちます。 三角巾やアームスリングによる肩の安静 冷湿布やアイシングによる炎症の抑制 市販の鎮痛剤の適切な使用 無理のない範囲での軽いストレッチ 正しい姿勢の維持 十分な休息と睡眠 ただし、激痛が続く場合や症状が悪化する場合は、自己判断での対処は避け、必ず医療機関を受診してください。 適切な診断と治療により、より効果的な痛みの管理が可能です。 石灰沈着性腱板炎は手術せずに治せる? 石灰沈着性腱板炎の多くは、手術をしなくても治療できます。 実際に、大部分の患者さまは保存療法や体外衝撃波治療などの手術以外の治療法で症状の改善が期待できます。 手術が必要になるのは、保存的治療で効果が得られない場合や、石灰が大きくなった場合に限られます。 薬物療法による炎症・痛みの管理 理学療法による機能回復 体外衝撃波治療による石灰の分解 注射療法による局所的な治療 再生医療による組織修復の促進 近年の治療では再生医療という新たな選択肢も登場しており、手術を避けながら治療を受けられます。 石灰沈着性腱板炎の症状が疑われる場合は早期の医療機関受診が重要 石灰沈着性腱板炎は、肩の腱板に石灰が蓄積して炎症を起こし、強い痛みを引き起こす疾患です。 突然の激しい痛みや夜間の痛み、肩の動きの制限がある場合は、石灰沈着性腱板炎の可能性があります。 石灰沈着性腱板炎は放置すると症状が悪化したり慢性化したりする恐れがあるため、肩の痛みや違和感を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 適切な診断と治療により、日常生活の質を改善し、痛みのない生活を取り戻すことができます。 「石灰沈着性腱板炎を早く治したい」「手術せずに肩の痛みを治療したい」という方は、先端医療である再生医療をご検討ください。 再生医療について詳しく知りたい方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。
2020.05.15 -
- 幹細胞治療
肝硬変と診断されて「今後どのような合併症が起こるのか」「どのような治療法があるのか」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 肝硬変は肝臓が線維化して硬くなる疾患であり、進行すると様々な合併症を引き起こす可能性があります。 本記事では、肝硬変で起こりやすい合併症とその治療法について詳しく解説します。 元の状態に戻すのが難しいといわれている肝硬変に対しての新たな治療法である再生医療についてもご紹介します。 また、当院の公式LINEでは肝硬変の根本的な治療が期待できる再生医療の症例を公開しているため、ぜひご覧ください。 肝硬変の合併症を紹介 肝硬変が進行すると、肝機能の低下などにより以下の合併症が現れるリスクがあります。 腹水 肝性脳症 食道静脈瘤 肝腎症候群 肝肺症候群 肺高血圧症 特発性細菌性腹膜炎 肝臓がん 白血球減少症 皮膚のかゆみ これらの合併症は患者さまの生活の質を下げるだけでなく、命に関わる可能性もあるため、早期の発見と適切な治療が重要です。 腹水 腹水は、肝硬変でも多く見られる合併症の一つです。 主に以下の症状があります。 腹部の膨満感(お腹が張って重い・苦しい感覚) 呼吸困難 肝硬変により血中のアルブミンが低下し、肝臓に血液を送る門脈の圧力が高くなるのが原因です。 治療では減塩食(1日7g以下)から始まり、利尿薬の内服、アルブミン点滴投与、腹水濃縮再静注療法(CART)などが行われます。 呼吸困難や腹部膨満感が強い場合は、応急処置として腹水穿刺排液(溜まった腹水を抜く処置)も実施されます。 肝性脳症 肝性脳症は、肝機能低下によりアンモニアなどの毒素が蓄積し、脳機能が低下する状態です。 主に以下の症状があります。 軽度の昼夜逆転症状(体内時計が正しく機能せず生活リズムが崩れる) 羽ばたき振戦(手が羽ばたくように震える症状) 意識消失 治療方法としては、たんぱく質の適量摂取や便秘の改善のための栄養療法、血中のアンモニア濃度をコントロールするための薬物療法が行われます。 食道静脈瘤 食道静脈瘤は、肝臓への血管の圧力が高くなることで食道や胃の静脈が拡張し、瘤(こぶ)状になった状態です。 主に以下の症状があります。 基本的には無症状(内視鏡検査でしか発見できない) 破裂時には吐血や下血がみられ生命に危険が及ぶ 一度破裂すると消化管の中に大出血を起こし、吐血や下血がみられ、命に危険が及ぶこともあります。 内視鏡検査で赤い斑点(Red Color Sign)が見られた場合は破裂の危険が高いため、予防的治療が必要です。 治療法には、内視鏡を用いて静脈瘤を縛る内視鏡的結紮術(けっさつじゅつ)や、薬で固める食道静脈瘤硬化療法があり、患者さまの状態に応じて選択されます。 肝腎症候群 肝腎症候群は、肝硬変により体内の血液量が低下し、腎臓への血流が悪くなって腎機能障害が起こった状態です。 主に以下の症状があります。 尿量の減少 腹水の悪化 血中クレアチニン値の上昇 肝硬変の患者さまが肝腎症候群を診断するには、腎臓が上手く機能しているかの基準となる血中クレアチニンを定期的に検査することが重要です。 肝腎症候群の治療では、血液製剤のアルブミン投与や血圧を上げる薬の使用、重症例では肝移植が検討されます。 肝肺症候群 肝肺症候群は、肝硬変が原因で肺の細い動脈が拡張されることで、血中の酸素濃度が低くなった状態です。 主に以下の症状があります。 座位や立位での息苦しさ(横になると改善する場合がある) ばち指(指が太鼓のばちのように膨れる) 呼吸困難 肝硬変により肺の血管に異常が生じ、肺内の血液量が増えることで血液中の酸素が十分に取り込めなくなります。 特徴的なのは、座ったり立ったりしたときに息苦しさを感じ、横になると改善することです。 治療には主に酸素投与を行いますが、原因となる肝臓の機能を元に戻すことができないため、根本的な治療につながるのは肝移植のみとなります。 肺高血圧症 肺高血圧症は、肝硬変により血液の流れが変化し、肺の血管の圧力が高くなった状態です。 主に以下の症状があります。 息苦しさ 足のむくみ 動悸 失神 治療では、肺の血管を広げる薬(マシテンタンなど)が使用され、症状の改善や進行を遅らせる効果が期待できます。 特発性細菌性腹膜炎 特発性細菌性腹膜炎は、お腹にたまった水(腹水)に細菌が感染した状態で、肝不全への進行が懸念される合併症です。 主に以下の症状があります。 腹部不快感 発熱 腹水の増加 肝硬変の方は感染症にかかりやすく、通常の検査では見つけにくいため、腹水の検査で診断します。 早期発見が重要なため、定期的な検査が必要です。 特発性細菌性腹膜炎と診断された場合は、抗生物質の点滴で治療を行います。 肝臓がん 肝臓がんは、肝硬変の患者さまに高い頻度で発症する重篤な合併症の一つです。 主に以下の症状があります。 初期は無症状 疲労感 体重減少 腹部の違和感 肝硬変と診断された方は、定期的な腹部エコーなどの画像検査で経過観察を行うことが重要です。 血液検査も参考になりますが、最終的な診断には組織を取って調べる生体検査が必要です。 治療法はがんの大きさ・数・肝硬変の程度により決定されます。 早期発見により治療選択肢が広がるため、定期的な検査受診が不可欠です。 白血球減少症 白血球減少症は、肝硬変によって脾臓(ひぞう)が腫れて大きくなり、その中に白血球が捕えられてしまうことで起こる合併症です。 主に以下の症状があります。 発熱 感染症の症状が頻繁に起こる 白血球が減ると感染症にかかりやすくなるため、手洗いやうがい、予防接種などで感染症を防ぐことが重要です。 重度の場合は脾臓の手術が検討されることもあります。 皮膚のかゆみ 皮膚のかゆみは、肝硬変を含む肝疾患で生活の質を大きく低下させる症状の一つです。 主に以下の特徴があります。 皮膚の強いかゆみ 黄疸と併せて現れることが多い 抗ヒスタミン薬が効かない 皮膚のかゆみが起こるのは、肝機能低下による胆汁処理能力の低下が原因です。 症状は肝機能の改善とともに軽減されることがあり、スキンケアや適切な保湿も症状緩和に役立ちます。 また、抗ヒスタミン薬では効果が不十分な場合、ナルフラフィンという薬がかゆみに効くことがあります。 早期発見と適切な治療により症状の悪化を防ぐことができるため、異変を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 肝硬変の合併症に対する治療法 肝硬変の合併症に対する治療は、それぞれの症状に応じた以下の対症療法が中心です。 食事療法 薬物療法 肝移植 治療法は主にこれらの3つに分けられ、患者さまの状態や合併症の種類に応じて組み合わせて実施されます。 食事療法 食事療法は合併症の種類に応じて食事内容を調整することが必要です。 症状・合併症 食事のポイント 腹水・むくみの場合 塩分制限(5~7g/日)が最も重要で、適度な水分制限も行う 食道静脈瘤の場合 刺激物や硬い食物を避け、よく噛んでゆっくり食べる 肝性脳症の場合 たんぱく質を適度に摂取し、食物繊維を多く摂る 糖尿病合併の場合 一度に大量に食べることを避け、砂糖や果物を控えめにする 肝機能が保たれている場合は一般的な食事で問題ありませんが、肝機能が低下している場合は分割食(1日3~5回)や就寝前軽食(200kcal程度)が推奨されます。 また、分岐鎖アミノ酸(BCAA)製剤による栄養補充も重要です。 薬物療法 薬物療法は各合併症の症状緩和と進行抑制を目的として実施され、患者さまの症状に応じて以下のように適切な薬剤が選択されます。 症状・合併症 食事のポイント 肝性脳症 ラクツロース、分岐鎖アミノ酸製剤、リファマイシン系抗菌薬、亜鉛製剤、カルニチン製剤 腹水 フロセミド、スピロノラクトン、トルバプタンなどの利尿薬 皮膚のかゆみ ナルフラフィン塩酸塩 こむら返り 芍薬甘草湯、カルニチン、BCAA、亜鉛製剤 血小板減少 アバトロンボパグ、ルストロンボパグ 肺高血圧症 マシテンタンなどの肺動脈拡張薬 それぞれの薬剤には副作用もあるため、医師の指導のもとで適切に使用します。 肝移植 肝移植は肝硬変が進行し、他の治療法が効果を示さない場合の最終的な治療選択肢です。 肝移植には生体肝移植と脳死肝移植の2種類があります。 症状・合併症 食事のポイント 生体肝移植 健康なドナー(主に家族)の肝臓の一部を移植する方法で、待機時間が短いメリットがある 脳死肝移植 脳死状態の方からの肝臓提供で、肝臓全体を移植できるが待機時間が長くなる可能性がある 肝移植後は拒絶反応を防ぐため免疫抑制剤の生涯服用が必要です。また、感染症リスクの増加などの副作用もあります。 すべての肝硬変患者さまが移植を受けられるわけではなく、年齢、全身状態、他の臓器の機能などを総合的に評価して適応が判断されます。 手術自体にも全身麻酔による合併症や周囲臓器損傷のリスクが伴うため、慎重な検討が必要です。 肝硬変の合併症の治療法には再生医療も選択肢の一つ 一般的に、肝硬変で線維化した肝臓が元に戻ることは難しいとされています。 しかし、肝硬変および合併症に対して再生医療という新しい治療選択肢があることをご存じでしょうか。 肝臓疾患に対する再生医療では、点滴投与(静脈注射)により多様な細胞に分化する能力を持つ幹細胞を弱った肝臓に届けます。 また、入院を伴う大きな手術を必要としない点滴による治療のため、身体への負担が少ないという利点もあります。 食事を含む生活習慣の改善と合わせて再生医療による治療も検討しましょう。 再生医療について詳細は、以下をご覧ください。 肝硬変の合併症に応じて適切な治療を受けることが重要 肝硬変の合併症は多岐にわたり、それぞれに応じた適切な治療法があります。 早期発見と早期治療により、症状の悪化を防ぎ生活の質を維持することが可能です。 食事療法では合併症の種類に応じた栄養管理が重要で、薬物療法では症状緩和と進行抑制を目的とした治療が行われます。 重篤な場合は肝移植も選択肢となりますが、すべての患者さまが適応となるわけではありません。 また、肝硬変および合併症に対しては、再生医療という新しい治療法もあります。 当院リペアセルクリニックでは患者様一人一人に合わせた独自の再生医療で、体に負担を少なく症状が改善することが可能です。 以下では、当院の再生医療によって脂肪肝や肝硬変の改善が見られた症例を公開していますので、併せて参考にしてください。 >再生医療による肝疾患の症例はこちら 肝硬変の合併症でお困りの方は、一人で悩まずぜひ一度当院へご相談してみてください。
2020.05.14 -
- 変形性股関節症
- 股関節
「変形性股関節症を手術しないで治す方法はある?」「変形性股関節症の手術や人工関節は避けたい」 上記のような疑問や不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 変形性股関節症の症状で日常生活に支障が出ている場合、早期に治療したいけれど手術や人工関節は避けたいという方も少なくありません。 結論、進行状況によっては手術せずに変形性股関節症を治せる可能性があります。 本記事では、変形性股関節症を手術せずに治す方法や、手術が必要な症状について詳しく解説します。 変形性股関節症で手術を検討すべき症状や基準も解説しているため、ご自身の症状が手術せずに治療できるのか判断する参考にしてください。 また、変形性股関節症を手術せずに治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、損傷した関節軟骨の再生・修復を促す医療技術です。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、変形性股関節症が改善された患者様の症例を紹介しています。 併せて参考にしてください。 >>その他の当院の股関節に対する再生医療の症例はこちら 具体的な治療法は、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行なっているので、ぜひご相談ください。 変形性股関節症を手術しないで治す方法 変形性股関節症を手術しないで治す方法は、以下の3つです。 物理療法 運動療法 薬物療法 変形性股関節症は骨盤と大腿骨(足の骨)との間の軟骨の擦り減りが原因です。擦り減った軟骨は、自然には再生しません。 そのため、痛みや症状を緩和する治療が中心です。 物理療法 物理療法は、温熱や電気などの物理的な刺激を利用して痛みの緩和を図る治療法です。一般的に、運動療法と併せて行われます。 具体的には、マッサージや電気刺激、温めるなどの方法があります。 炎症を起こしている場合は、温熱療法を行うとかえって症状が悪化する場合があるため、医師の指示を仰ぎながら治療を受けてください。 運動療法 変形性股関節症の症状を手術せずに緩和する方法に、運動療法があります。 運動を行うことで、関節の位置矯正や筋肉の柔軟性が向上し、症状を緩和できる可能性があります。筋力トレーニングやストレッチなどを無理のない範囲で行いましょう。 運動療法は正しい方法で行わなければ、症状が悪化するリスクもあるため注意が必要です。 薬物療法 変形性股関節症は薬物療法によって、症状の緩和が期待できます。 内服薬や外用薬、座薬などの抗炎症薬は、急性炎症による痛みの緩和が期待できます。 しかし、薬物療法による痛みの緩和は対症療法であり、変形性股関節症の進行を止めたり根本的に治したりするものではありません。 変形性股関節症のステージや症状によって合う薬も異なるため、医師へ相談して適切な治療を受けましょう。 変形性股関節症を手術しないで治せるかどうかはステージで異なる 変形性股関節症は、ステージ(病期)によって治療方法が異なります。 以下のポイントを押さえて、ご自身に合った治療方法を検討しましょう。 初期と進行期は「保存療法」 末期・重症化の場合は「手術療法」 変形性股関節症が悪化しないように、正しい時期に適切な治療を受けましょう。 初期と進行期は「保存療法」 変形性股関節症の初期と進行期は、保存療法(手術をしない治療法)を中心とした治療を行うのが基本です。 初期症状として、動作時に股関節に痛みを感じることが多いです。病期が進行していくにつれて、動作時だけでなく常に痛くなる「持続痛」や夜間の痛み「夜間痛」も出てくる場合があります。 手術を回避して治療を行うためには、保存療法に加えて日常生活の改善も重要です。股関節にできるだけ負担をかけないように、体の使い方を意識して動きましょう。 軽症のうちに治療を開始すれば、症状の悪化を防ぎ、手術療法が必要となるリスクを軽減できます。 末期・重症化の場合は「手術療法」 変形性股関節症が重症化、または末期になった場合、手術療法による治療を検討します。 手術療法は、保存療法を行っても改善しない場合に選択肢となる治療法の一つです。 手術には主に、骨盤や大腿骨の骨を切って関節面を調整する「骨切り術」と関節を人工関節に入れ替える「人工股関節術」があります。 変形性股関節症の末期状態に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。 変形性股関節症で手術すべきか判断する基準 変形性股関節症で手術すべきか判断する基準は、主に4つあります。 症状・変形の進行度合い 年齢 健康状態 生活状況 症状や変形の度合いはもちろん、健康状態や生活状況も手術に関わります。 症状・変形の進行度合い 以下の症状がある場合、変形性股関節症の手術が検討されます。 眠れないほどの痛みがある 歩行が困難 保存療法が効かない 安静時にも痛みがある 痛みが理由で外出を断念するなど、生活の質が著しく低下している 変形性股関節症は、問診や診察、レントゲンの結果をもとに手術を行うか判断します。 股関節の変形が進んでいる場合は手術が行われる可能性があります。 年齢 変形性股関節症の手術に年齢制限はありませんが、年齢によって検討される手術方法が異なる場合があります。 若年者:骨切り術 高齢者:人工股関節置換術 若年者の場合は、人工関節置換術ではなく関節を温存する骨切り術が行われるケースが多いです。 これは、人工股関節の耐用年数が一般的に20年前後であり、若い時期に人工関節置換術を行うと、将来的に再手術(人工関節の入れ替え)が必要になる可能性が高いためです。 近年では、人工関節の耐久性が向上したことで若年者でも人工股関節置換術が行われるケースもありますが、一般的には関節を温存できる手術が行われます。 高齢者の場合は、人工股関節置換術が行われる症例が多いです。 健康状態 変形性股関節症の手術を行うか判断するには、健康状態も重要です。 ほかに持病がある、手術に耐えられる体力がないなどの場合は、手術を行えない可能性があります。 ご自身が手術を行える健康状態なのか、医師と相談のうえ手術を検討してください。 生活状況 患者さまの生活状況も、手術を行うかどうかの判断に関わります。 寝たきりなどで足の筋力が著しく落ちている場合は、手術後のリハビリが困難なため、手術を行えないケースがあります。 一方で、痛みのために外出や趣味を諦めざるを得ない状況の場合は、手術による症状改善を検討します。 日常生活への影響の大きさも、手術を決断する重要な判断材料の一つです。 変形性股関節症を手術しないで治す再生医療とは 手術なしで変形性股関節症を治療する方法として、再生医療が注目されています。 変形性股関節症の治療法にお悩みの方に向けて、以下の2つを解説します。 再生医療による治療法 当院リペアセルクリニックの特徴 変形性股関節症の方は、軽症のうちから治療を開始し、症状の進行を抑えることが大切です。 再生医療について理解を深めて、治療法の一つとしてご検討ください。 再生医療による治療法 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した関節軟骨の再生・修復を促す治療法です。 患者さまご自身の細胞を利用するため、拒否反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない治療法として注目されています。 また、手術や入院の必要がないので、手術を避けたい方や事情があって入院できない方も治療を受けやすいのが特徴です。 体への負担が小さく、基礎疾患がある患者さまや高齢の患者さまも再生医療を検討できます。 当院リペアセルクリニックの特徴 当院リペアセルクリニックの再生医療の特徴について紹介します。 関節内に直接幹細胞を注射できる 独自の培養技術により幹細胞の生存率が高い 採取する脂肪は米粒3粒程度で体の負担が少ない 当院リペアセルクリニックでは特殊な針やレントゲン装置を使用し、従来では難しかった股関節内の損傷部位に直接幹細胞を注入できます。 また、独自の培養技術により、幹細胞を冷凍せずに培養するため、生存率・活動率が高い点も特徴です。 以下のページでは、実際に当院の再生医療で変形性股関節症を治療した症例を紹介しています。 再生医療による治療をご検討の方は、ぜひご覧ください。 >股関節の疾患に対する再生医療の症例はこちら 変形性股関節症を手術しないで治すなら再生医療をご検討ください 変形性股関節症は初期や進行期の場合は保存療法を中心に治療されますが、重症・末期の症状の場合は手術も検討されます。 また「手術を避けたい」とお考えの方には、再生医療という選択肢があります。 変形性股関節症に対する再生医療は、擦り減った関節軟骨の再生に必要な軟骨の土台「軟骨下骨」を整える治療法です。患者さま自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し、患部に投与します。 治療方法の選択にあたっては、安全性や効果を重視しながら、医師と十分に相談することが大切です。 再生医療を含め、変形性股関節症の治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ再生医療専門クリニックである当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。
2020.05.13 -
- 再生治療
「朝、手がこわばって動かしづらい」「関節が腫れて痛い」といった症状から「もしかしてリウマチかも?」と不安になる方もいるでしょう。 関節リウマチは関節に慢性的な炎症が続く自己免疫疾患で、進行すると関節の変形や破壊を引き起こす可能性があります。 実際に日本では、およそ70万〜100万人※の方が関節リウマチに悩まされています。 ※出典:公益社団法人 日本WHO協会 誰でも発症する可能性はありますが、性別・年齢・体質・生活習慣などによって、リウマチになりやすい人の傾向があるのも事実です。 そこで本記事では、リウマチになりやすい人の特徴を詳しく解説します。 関節リウマチは薬物療法や手術療法などにより改善する可能性がありますが、近年では早期治療が期待できる再生医療があります。 以下では、実際に当院の再生医療で関節リウマチが改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >関節リウマチに対する再生医療の症例はこちら また再生医療の症例や治療法については、LINEでも紹介していますので、ぜひ登録してください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リウマチになりやすい人の主な特徴 リウマチになりやすい人の主な特徴を、以下の項目に分けて紹介しています。 性別・年齢 30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 遺伝・家族歴 HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 生活習慣 喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 既往歴 特定の感染症にかかったことがある リウマチは、特定の要因が重なると発症リスクが高まると考えられています。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 性別・年齢|30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 関節リウマチは、30代〜50代の女性に多く見られ、男性の4〜5倍の発症率とされています。※ ※出典:一般社団法人関節リウマチ学会 直接関係あるわけではないものの、以下のような妊娠・出産といった女性ホルモンの影響が関与している可能性が考えられます。 状況 ホルモン変化 免疫システムへの影響 妊娠初期 ホルモン増加 免疫抑制で自己免疫疾患リスクが一時的に低下 出産直後 ホルモンが急減 免疫が再活性し、リウマチなどの発症リスク上昇 産後・更年期 ホルモンバランスの乱れ・減少 自己免疫疾患リスクが高まる ただし、リウマチは女性に多い疾患ではあるものの、男性にも発症リスクはあるので、性別・年齢を問わず注意が必要です。 遺伝・家族歴|HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 関節リウマチの発症には遺伝的な素因が関与するとされており、なかでも以下の「HLA-DR4」という遺伝子を持つ人は、発症リスクが高い傾向にあります。 HLA-DR4の特徴 説明 定義 ヒト白血球型抗原(HLA)システムの一部であり、免疫系の調節に関与する細胞表面受容体。 関連疾患 関節リウマチ(RA)、1型糖尿病、自己免疫性肝炎、Vogt-Koyanagi-Harada病などとの関連がある。 リスク HLA-DR4を持つ個体は、関節リウマチや1型糖尿病の発症リスクが4〜5倍高いとされる。 性別の影響 HLA-DR4は女性に多く見られる傾向があり、とくに自己免疫疾患においては女性の発症率が高い。 免疫応答への影響 HLA-DR4は特定のペプチドを提示し、免疫系の細胞を活性化することで、自己免疫反応を引き起こす可能性がある。 実際にリウマチ患者の約70%※にHLA-DR4の保有が確認されています。 ※出典:厚生労働省 また、家族に関節リウマチの患者がいる場合は、免疫が過剰に反応しやすい体質を遺伝的に受け継いでいる可能性があるため、発症リスクが高まるとされています。 生活習慣|喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 関節リウマチの発症や進行には、日々の生活習慣が関わっており、以下のような習慣はリスクを高める要因となります。 喫煙 肥満 歯周病 喫煙は発症リスクを高めるだけでなく、免疫システムが異常に活性化され、関節の炎症を引き起こしやすくなるほか、治療効果を低下させる可能性も。 また歯周病もリウマチとの関連が指摘されており、口腔内の炎症が免疫系に影響を与えることで、発症に関わる自己抗体の生成を促す可能性があります。※ ※出典:J-Stage 既往歴|特定の感染症にかかったことがある リウマチの発症要因として、過去に特定のウイルスや細菌に感染した既往歴が免疫異常を引き起こし、発症に関与する可能性が指摘されています。 なかでも、ヘルペスウイルスの一種であるEBウイルスは免疫系に影響を及ぼし、発症リスクを高める可能性があると報告されています。※ ※出典:J-Stage ただし、感染症が直接的なリウマチの原因となるわけではありませんが、慢性的な感染症や免疫システムに影響を与える感染症には注意が必要です。 関節リウマチの注意すべき初期症状|放置は関節の破壊や変形が進む可能性も 関節リウマチは早期発見と適切な治療が重要になるため、以下のような初期症状があるかチェックしてください。 朝起きた時の手のこわばり 複数の関節の腫れや痛み 症状が左右対称に出る 微熱や倦怠感、食欲不振が続く 朝起きたときに手がこわばる感覚があり、30分以上続く場合はリウマチの典型的な初期症状とされています。 これらの初期症状を見逃して放置してしまうと、関節の炎症が慢性化し、関節の破壊や変形が進んでしまうリスクも。 「なんとなくおかしい」と感じたら自己判断せず、早めに専門医を受診しましょう。 関節リウマチにかかるリスクを減らすために日常生活で意識したい予防策 関節リウマチは完全に防ぐことが難しい病気ですが、以下のような生活習慣の見直しによって発症リスクを下げられる可能性があります。 禁煙 口腔ケアの徹底 バランスの取れた食事 適度な運動習慣 感染症の予防 ストレスを溜めない これらの習慣は、関節リウマチの発症リスクを下げるだけでなく、免疫バランスの維持や全身の健康管理にもつながります。 すでに関節に違和感がある」「家族にリウマチの人がいる」といった方は、これらの予防策をできることから実践し、必要に応じて専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。 関節リウマチの治療法 関節リウマチの治療法は以下のとおりです。 薬物療法 生物学的製剤 手術療法 リハビリテーション 再生医療 これらのように関節リウマチの治療法はいくつかありますが、患者さまの症状や進行度合いによって、治療法を組み合わせることもあります。 関節リウマチの治療法の詳細については、以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。 関節リウマチになりやすい人に関するよくある質問と回答 関節リウマチになりやすい人に関するよくある質問と回答を紹介します。 関節リウマチでやってはいけない仕事はある? 関節リウマチになるきっかけ(前兆)はある? それぞれ詳しく解説していきますので、参考にしてください。 関節リウマチでやってはいけない仕事はある? 関節リウマチの症状がある方でも多くの方は工夫をすれば仕事を続けられます。 ただし、以下のように症状を悪化させやすい環境や作業内容には注意が必要です。 重い荷物を繰り返し持ち運ぶ仕事 寒冷環境での作業 長時間同じ姿勢で作業を続けるデスクワーク 寒さは血流を悪くし、関節のこわばりや痛みを強めることがあるため、防寒対策や温熱療法でのケアが大切です。 また座りっぱなしや手を使い続ける作業は関節が固まりやすく、症状を悪化させる原因になります。 定期的に立ち上がり、ストレッチや軽い体操を取り入れると良いでしょう。 また関節リウマチでしてはいけないことに関しては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 関節リウマチになるきっかけ(前兆)はある? 関節リウマチの初期には、以下のような症状が前兆として現れることがあるため注意が必要です。 倦怠感や微熱 食欲不振 体重の減少 関節の痛みやこわばり 以前は関節リウマチが進行すると関節破壊や機能障害が避けられませんでした。 しかし近年は早期診断・早期治療によって関節破壊の防止、身体機能の維持、さらには生命予後の改善も期待できるようになっています。※ ※出典:日本リウマチ学会「ライフステージに応じた関節リウマチ」 少しでも違和感や痛みを感じたら、早期に医療機関へ受診しましょう。 リウマチになりやすい人の特徴を知って、発症しないための予防・対策を行おう! 関節リウマチになりやすい人は、性別や年齢、遺伝などもありますが、生活習慣を見直すことで症状の悪化を防げる可能性もあります。 そのためには早期の受診をすることで、薬物療法やリハビリテーションなどで進行を抑えることも可能です。 関節リウマチには手術療法などもありますが、入院や長期的な通院などが不要な再生医療も選択肢の一つです。 再生医療には幹細胞治療とPRP治療があり、どちらも自身の幹細胞や血液を活用するため、感染症や副作用のリスクを軽減できる可能性があります。 関節リウマチは、長期間での治療が不安な方も多いため、再生医療が気になる方は当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2020.05.12 -
- 肩
石灰沈着性腱板炎は肩に突然強い痛みが現れ、腕を動かすのもままならなくなることがある疾患で、特に夜間に痛みが強くなり、眠れないほどの激痛に悩まされる方も少なくありません。 こうしたつらい症状に対して、「結局、手術しかないのでは?」「入院となったらどのくらいの期間がかかるの?」といった、不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか? 本記事では、石灰沈着性腱板炎の手術を行った場合の入院期間や術後の生活への影響について解説しています。 このまま薬やリハビリを続けて改善するのだろうか・この辛い痛みから解放されたいという方は、ぜひ参考にして手術も検討してみましょう。 また再生医療のように手術を避けながら改善を目指す治療法も注目を集めています。 手術を避けたい方に向けた治療法である再生医療については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEからも無料で確認できますので、ぜひご利用ください。 石灰沈着性腱板炎の手術後の入院期間は数日で済むケースが多い 石灰沈着性腱板炎の手術を行った場合の入院期間は、通常、数日程度で済むケースが多いです。 また、手術が成功し石灰がしっかりと除去できた場合では、術後1〜2週間ほどで腕を上げられるようになり、日常動作の回復もスムーズに進む傾向にあります。 その後は、医師の指導を受けながら、ストレッチや可動域を広げるリハビリを自宅で継続的に行っていくのが、術後の一般的な流れとなります。 石灰沈着性腱板炎の特徴については、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 仕事復帰・日常生活に戻れるまでの期間 仕事復帰・日常生活に戻れるまでの期間の目安としては、以下の治療法によって異なります。 治療法 仕事復帰の目安 薬物療法 数日〜1週間以内 注射療法 数日〜1週間程度 保存療法+リハビリ 2〜4週間程度 関節鏡手術 ・軽作業:術後1〜2週間 ・重作業:1~3ヶ月以上 たとえ痛みが軽減していても、肩の可動域が不十分なまま復帰してしまうと再発や炎症悪化の原因になります。 復帰のタイミングは、自己判断せず、担当医やリハビリの進行状況をもとに判断しましょう。 石灰沈着性腱板炎の治療法 石灰沈着性腱板炎の治療法としては、以下の方法があります。 保存療法 手術療法 再生医療 自身のライフスタイルや症状に合う治療法を把握するためにも、ぜひ参考にしてください。 保存療法 石灰沈着性腱板炎では、多くの場合、まず以下の保存療法(手術を伴わない治療)から開始されます。 方法 内容と目的 安静・患部の固定 アームスリングや三角巾で肩を固定し、炎症部位の負担を軽減 薬物療法 痛みや炎症を抑えるためにNSAIDs(ロキソニン・ボルタレンなど)や湿布などを使用 注射療法 強い痛みに対して、局所麻酔薬やステロイド注射で即効性のある緩和を図る 理学療法(リハビリ) 可動域を維持・改善するためのストレッチや軽い運動療法。痛みが軽減してから段階的に実施 吸引療法 石灰がミルク状の段階で強い痛みを伴う場合、注射器で石灰を吸引し除去 改善までの期間は個人差がありますが、数週間〜数カ月をかけて徐々に痛みや動作制限が改善されることが多く、特にミルク状の石灰が自然吸収されることで症状が緩和することもあります。 多くの患者さんでは、保存療法だけで症状が軽快し、手術を回避できるケースが一般的です。 ストレッチを取り入れた運動療法による症状の改善方法については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。 手術療法 石灰沈着性腱板炎では、保存療法で改善が見られない場合や、石灰が大きく硬化している場合に手術療法が検討されます。 また、日常生活に支障をきたす強い痛みが長期間続いている場合や夜間の睡眠がとれないほどのケースでは、早期に手術を選択することが勧められることもあります。 石灰沈着性腱板炎の手術では、関節鏡(内視鏡)を使用した低侵襲な手術方法が一般的です。 関節鏡とは、直径5ミリ程度の細い棒状のCCDカメラで、皮膚にごく小さな切開を入れるだけで肩関節の中に挿入でき、関節内の状態を高精度でモニタリングすることができます。 関節鏡で石灰の位置と周囲の組織の状態を確認したうえで、専用の器具を用いて腱板に沈着した石灰を丁寧に除去します。 石灰を取り除いた部位には一時的な小さな空洞(穴)が残りますが、ほとんどの場合は自然に修復されるため、縫合などの追加処置を必要としません。 このように、関節鏡手術は傷口が小さく体への負担も少ないため、術後の回復も比較的早く、早期の社会復帰が期待できます。 再生医療 石灰沈着性腱板炎の治療法として、近年注目されているのが「再生医療」です。 患者さまご自身の細胞(主に幹細胞など)を活用して、損傷した腱や組織の自然な修復を促進する治療法であり、手術のような切開をせずに治療を行えます。 手術不要・入院不要:点滴や注射による治療が主で、日常生活への支障が少ない 身体への負担が少ない:高齢の方や既往歴のある方でも適応しやすい 手術には抵抗がある方・忙しくて入院や手術が難しい方・保存療法で改善がみられない方という方は、ご検討ください。 以下のページでは、再生医療によって肩の痛みが改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による肩関節の症例はこちら 当院(リペアセルクリニック)の、公式LINEでも治療内容や症例に関してご確認できますので、興味のある方はぜひご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 石灰沈着性腱板炎の手術で入院する期間がない方は再生医療も一つの選択肢に 石灰沈着性腱板炎の治療では、症状や経過によって手術が検討されるケースもあり、手術というと肉体的にも精神的にも大きな負担がかかるイメージを持つ人も多いと思います。 しかし、実際には関節鏡を用いた手術が主流であり、入院期間も数日程度と短く、身体的・精神的な負担も比較的少ないとされています。 また、早期治療をおこなえば手術を受けずに軽快することも可能なので、我慢せずに早めに医療機関を受診することをおすすめします。 ただ、仕事や家庭の事情でどうしても入院が難しい方や、できる限り手術を避けたい方には、再生医療という選択肢もあります。 手術に不安がある方や、再生医療について詳しく知りたい方は、以下から当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。
2020.05.11 -
- 幹細胞治療
肝臓の病気は初期には自覚症状が現れにくいものが多いですが、中には女性に多く見られるタイプも存在します。 自己免疫性肝炎はその代表的な疾患の一つで、早期発見と適切な対応が大切です。 本記事では、女性に多い自己免疫性肝炎の症状やセルフチェックリストについて解説します。 また、進行するとどのようなサインが現れるのか、そして女性が発症しやすいとされる原因や主な治療法について解説しているので、ぜひ参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肝臓疾患に対する再生医療の治療法や症例を限定公開しています。 再生医療の治療ガイドブックを無料でプレゼントしているので、将来的な肝臓疾患の不安がある方は、ぜひお受け取りください。 肝臓の病気で女性特有の症状とは|自己免疫性肝炎 自己免疫性肝炎は、体を病気から守る免疫システムが誤作動を起こし、本来守るべき自分の肝臓を敵と勘違いして攻撃してしまう病気です。 そのため、肝臓に長期間にわたって炎症が続きます。 自己免疫性肝炎は女性に多く、とくに50〜60代の方に発症しやすい※ことが知られています。 ※出典:厚生労働省「小児の自己免疫性肝炎:疫学,診断,治療」 本章では、自己免疫性肝炎の症状の現れ方について解説します。 初期段階では自覚症状がほぼない 悪化すると腹部の張りや下肢のむくみが起きる 「自分は大丈夫かな?」と少しでも気になる方は、ぜひご覧ください。 初期段階では自覚症状がほぼない 女性に多い肝臓の病気である自己免疫性肝炎は、初期の段階では自分で気づく症状がほとんどなく、静かに進行する傾向にあります。 初期段階の特徴は、以下の通りです。 自覚できる症状がほとんどない 健康診断の血液検査で見つかることが多い 肝臓の働きを示す血液検査の数値(AST・ALT)が正常範囲を超えることで、肝臓の異常を発見する手がかりになる 初期段階の自覚症状が乏しいため、定期的に健康診断や肝機能検査を受けることが重要です。 とくに血液検査で肝障害の可能性を指摘された場合は、放置せずに内科や消化器内科を受診しましょう。 適切な診断と治療を早めに行うことで、肝硬変や肝不全など重い疾患への進行を防げます。 また、肝機能の数値が高いときに現れる症状については、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。 悪化すると腹部の張りや下肢のむくみが起きる 女性に多い肝臓の病気である自己免疫性肝炎は初期に症状がほとんど現れないため、なんらかの自覚症状が出た時には、すでに病気が進行していることもあります。 肝臓の働きが十分でなくなると、気づきやすい症状として以下のような変化が現れることがあります。 お腹に水がたまる腹水によって腹部が張るように感じる 血液中の水分が滞って下肢にむくみが生じる 上記の症状が出る前の段階で、定期的な検査や早めの受診によって、肝硬変への進行を防げます。 肝硬変の治療法については、こちらの記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。 女性必見!肝臓の病気の症状セルフチェックリスト 肝臓は、不調があっても自覚症状として現れにくいことがあります。 しかし、日々のちょっとした体調の変化が、実は肝臓不調のサインである可能性も否定できません。 ここでは、「もしかして肝臓の調子が悪いのかな?」と感じたときに、確認していただきたいチェックポイントをご紹介します。 チェック項目 具体的な症状・観察ポイント 全身の倦怠感 原因不明のだるさ、疲れやすさ 朝起きても疲れが取れない 黄疸(おうだん) 皮膚や白目が黄色っぽくなる 皮膚のかゆみ はっきりした原因がないのにかゆみが続く 吐き気・食欲不振 吐き気や食欲の低下が続く 急性肝炎では発熱・だるさに伴うことも むくみ 下肢にむくみが出る 靴下の跡がなかなか消えない 靴がきつく感じる 尿の色の変化 いつもより濃く茶色っぽい尿(褐色尿) 上記は、あくまで目安ですが、肝臓疾患の早期発見につながるヒントになることがあります。 気になる症状がある場合は、ためらわず内科や消化器内科を受診しましょう。 肝臓の病気(自己免疫性肝炎)を女性が発症しやすい原因 自己免疫性肝炎が女性に多く見られるはっきりとした原因はまだ解明されていません。 男性より女性の発症率が高く、とくに中年以降に発症しやすいことから、女性ホルモンや遺伝的な要因が関わっていると考えられています。 スウェーデンで行われた全国規模の研究では、自己免疫性肝炎の発症率が女性において男性の約4倍高い※というデータがありました。 ※出典:HEPATOLOGY 中でも、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが免疫システムに影響を与えるため、女性の方が発症しやすいと考えられています。 肝臓の病気や自己免疫性肝炎の診断に必要な検査 自己免疫性肝炎をはじめとした女性に多い肝臓の病気は、症状だけでは判断が難しく、いくつかの検査を組み合わせて診断するのが一般的です。 主な検査項目は次のとおりです。 検査名 内容 AST(GOT)・ALT(GPT)の数値検査 肝臓の機能を調べる血液検査の項目 IgG・自己抗体検査 免疫が自分の肝臓を攻撃していないかを確認する検査 B型・C型肝炎ウイルス検査 他の肝炎との区別にするために必要な検査 画像検査(超音波検査・CTなど) 肝臓が腫れていないか、炎症が起きていないかを画像で確認 肝生検 肝臓の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査 肝臓の疾患は初期症状に気づきにくいため、検査で状態を把握しておくことが非常に重要です。 病気の進行度や治療の必要性が判断できるため、肝臓の健康に不安を覚える方は消化器内科や肝臓内科に相談しましょう。 女性に多い肝臓の病気(自己免疫性肝炎)に対する治療法 自己免疫性肝炎は、免疫の働きが過剰になり自分の肝臓を攻撃してしまう病気です。 そのため、治療では免疫の働きを落ち着かせ、炎症を抑える薬の服用が基本となります。 医師の指示に従って治療を続けることで、病気の悪化を防げる場合が多いため、早期に治療に取り組むことが大切です。 主な治療法は以下の通りです。 治療の種類 主な薬剤・方法 基本治療 免疫を調整し肝臓への攻撃を抑える働きのある、ステロイド薬(プレドニゾロン)の服用 追加・併用治療 免疫抑制剤(アザチオプリン等)内服 ウルソデオキシコール酸の内服 進行した場合 肝移植 再生医療 副腎皮質ステロイドに十分な効果が見られない場合、免疫抑制剤を併用して治療の効果を高める場合があります。 また、肝硬変まで進んだ段階では、肝移植が視野に入るケースもあります。 肝移植は症状の改善が期待できる一方で、感染症や拒絶反応などのリスクもあるため、担当医と慎重に相談しながら検討しましょう。 薬物療法では回復が難しいケースに対し、体の再生力を利用した再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞を利用して、傷んだ肝臓組織の修復を目指す治療です。 入院や手術が不要な場合が多いので、手術を避けたい方や身体の負担が少ない治療法をお探しの方に選ばれています。 肝硬変の治療として検討される再生医療については、以下の記事で紹介していますので参考にしてください。 肝臓の病気で女性特有の症状についてよくある質問 ここでは、肝臓の病気で女性特有の症状についてよくある質問とその回答をまとめました。 肝臓がやばいサインは? 女性によくある肝臓病の症状は? 若い女性でも肝臓病になる? 自己免疫肝炎の注意点は? 肝臓がんの前触れとして注意すべき症状は? 女性のγ-GTPが高い原因は? 「もしかして肝臓疾患かも?」と感じるサインや、日頃から気をつけておきたいことなど、ぜひ参考にしてください。 肝臓がやばいサインは? 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる現象)や、原因のはっきりしないだるさ・むくみ・皮膚のかゆみは、肝臓からのSOSサインとして知られています。 とくに女性は「疲れやすい体質かも」「更年期かもしれない」と考えて受診が遅れやすいため、こうした症状が続く場合は自己判断せず、早めに医療機関で確認しておくことが大切です。 女性によくある肝臓病の症状は? 女性はホルモンの影響によって肝機能が揺らぎやすく、妊娠中や更年期には肝機能障害のリスクが高まるとされています。 以下のような症状は、肝機能の低下と関係している可能性があります。 月経の乱れが続く 夕方になると足がむくむ はっきりとした原因がないのに皮膚にかゆみが続く いつもと違う体の変化が続く場合には、疲れのせいと済ませず早めに医療機関で確認しましょう。 若い女性でも肝臓病になる? 年齢が若くても、肝臓病を発症する可能性は十分あります。 たとえば、自己免疫性肝炎は中年以降に多いとされていますが、若い女性や小児でも報告されています。 日本国内の調査では、15歳以下の自己免疫性肝炎患者の約57%が女性※でした。 ※出典:厚生労働科学研究費補助金 (難治性疾患等政策研究事業)「小児自己免疫性肝炎全国調査結果」 さらに、近年(2016~2022年)に報告された急性B型肝炎では、女性の発症ピークが20~24歳※と若年層に多いことが示されています。 ※出典:国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト「IASR 44(3), 2023【特集】急性B型肝炎 2016~2022年」 年齢が若いからと安心せず、体調の変化や違和感があれば早めに医療機関を受診することが大切です。 自己免疫肝炎の注意点は? 女性に多く見られる自己免疫性肝炎は、初期段階では自覚症状がほとんど現れない点に注意が必要です。 気づかないうちに病気が進行し、だるさや黄疸などの症状が出るころには、すでに肝臓の炎症が進んでいることがあります。 治療を受けずに放置すると、以下のような疾患に進行する恐れがあります。 疾患名 肝臓の状態 肝硬変 慢性的な炎症によって肝臓が硬くなる 肝不全 肝臓の機能が著しく低下する 肝硬変や肝不全まで進むと肝機能の回復は難しく、命に関わる深刻な状態に至ることもあります。 そのため、定期的な健康診断や血液検査で肝機能を確認し、異常があれば早めに医療機関で診てもらうことが重要です。 肝臓がんの前触れとして注意すべき症状は? 肝臓がんの初期は、自覚症状がほとんど現れません。 そのため、健康診断での肝機能異常の指摘や、慢性肝炎・肝硬変の症状が進行して初めて気づくケースが多くあります。 以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。 体の黄色さやかゆみ(黄疸) 全身のだるさ 食欲不振 意識障害 手の震え 手のひらの赤み むくみ お腹の張り 息苦しさ 出血しやすい 息切れ 動悸 吐血 痔 メデューサの頭(肝臓に流れる血管の血圧が上がることで血液が別の経路を通ろうとした結果、食道や胃の静脈がこぶのように腫れ、お腹の表面の血管が蛇のように浮き出て見える状態) 上記の症状については以下の動画でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 女性のγ-GTPが高い原因は? γ-GTPが高くなる原因として、以下のようなものが考えられます。 飲酒により肝臓に負担がかかっている 脂肪肝(脂肪が肝臓にたまった状態) 薬の影響による肝機能障害 原発性胆汁性胆管炎(女性に多い自己免疫性の胆道疾患) γ-GTP(ガンマ・グルタミルトランスぺプチダーゼ)は、肝臓が有害物質を無害にする働きに関わる物質で、肝臓や胆道の状態を調べる際に用いられる血液検査の項目です。 一般的な基準値は女性で30U/L以下とされており、この数値を上回る場合には注意が必要です。 なお、γ-GTPだけが高い場合でも、必ずしも肝臓の病気とは限りません。 AST・ALTなど他の肝機能検査の数値も合わせて確認し、必要に応じて医療機関で詳しく調べてもらうことが大切です。 肝臓の病気(自己免疫性肝炎)が不安な女性は早めに医療機関を受診しよう 女性に多く見られる肝臓の病気である自己免疫性肝炎は、初期段階では自覚症状がほとんど現れません。 進行すると、お腹の張りや下肢のむくみなどがサインとして出ることがあります。 肝臓は沈黙の臓器とも呼ばれ、症状が現れた時には病気が進行しており、治療が難しくなる場合も少なくありません。 病気が進行して薬の服用では改善が難しい場合、再生医療という治療法も選択肢の一つです。 再生医療の特徴は、下記のとおりです。 患者さまの細胞を用いて肝組織の修復を目指す 肝硬変や肝不全にも用いられる場合がある 手術や入院が不要で身体への負担が少ない 以下のページでは、当院の再生医療によって脂肪肝や肝硬変の改善が見られた症例を公開していますので、併せて参考にしてください。 >再生医療による肝疾患の症例はこちら また、再生医療の症例や治療法や症例については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでも紹介しています 治療内容や症例について詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.05.10 -
- 免疫細胞療法
「免疫」という言葉は日常的によく耳にしますが、その仕組みや働きについて詳しくは理解していない、という方も多いのではないでしょうか。 健康な日常を送れているときは、免疫システムについて意識することは少ないものです。 しかし、この目に見えない防御機構は24時間365日、私たちの体を様々な病原体から守り続けています。 この記事では、免疫システムの基本的な仕組みや、免疫力が低下したときの症状、そして免疫力を高める方法までをわかりやすく解説します。 さらに、免疫機能をサポートする先進的な選択肢として、再生医療による免疫細胞療法についてもご紹介します。 免疫の仕組み|どんな働きをしているの? 免疫とは、人の体を細菌やウイルスなどの外敵から守る防御システムのことです。 このシステムは「自己」と「非自己」を区別し、非自己と判断した異物(抗原)に対して防御反応を起こします。 体が抗原を検知すると、免疫グロブリンというタンパク質(抗体)を作り出し、抗原の活動を阻害します。 免疫システムの主な働きは次の通りです。 病原体の侵入防止と排除 がん細胞の監視と排除 老廃物の処理 過去に遭遇した病原体を記憶する機能 これらの機能がバランスよく働くことで健康が維持され、免疫システムは単なる防御機構だけでなく、体内環境を整える清掃員としての役割も担っています。 免疫システムは大きく2つに分類される 人の体には、日々侵入してくる細菌やウイルスなどの病原体から身を守るための防御システムが備わっています。 この防御システムを「免疫」と呼び、次の2つの仕組みで構成されています。 自然免疫 獲得免疫 これらは連携しながら健康を守る防御壁として機能しています。 外敵が侵入すると、まず自然免疫が即座に対応し、それでも撃退できない場合には獲得免疫が出動するという2段構えの防御体制となっています。 以下では、自然免疫と獲得免疫についてそれぞれ詳しく解説します。 自然免疫 自然免疫は、生まれつき備わっている免疫システムです。 皮膚や粘膜などの物理的バリアを突破して体内に侵入した病原体に対して、免疫細胞がすぐさま反応して攻撃・排除します。 自然免疫の中心的役割を担うのは、白血球の一種であるマクロファージや好中球などの病原菌を食べる貪食細胞です。 これらの細胞は体内をパトロールし、侵入した異物を見つけると素早く取り囲んで「食べる」ように分解します。 自然免疫の特徴は、異物の種類を特定せず、非自己と判断したものには何でも即座に攻撃することです。 ただし、攻撃の強さや特異性には限界があり、自然免疫で排除しきれなかった場合は獲得免疫が働きます。 獲得免疫 獲得免疫は、自然免疫で排除できなかった病原体に対して働く、より高度な防御システムです。 獲得免疫の大きな特徴は、一度出会った病原体を記憶する能力を持っていることです。 この「免疫記憶」により、同じ病原体に再び感染した場合には、より迅速かつ強力に対応することができます。 獲得免疫の中心的な役割を担うのはリンパ球と呼ばれる白血球の一種で、B細胞とT細胞に分類されます。 B細胞は特定の抗原(異物)に対して抗体を産生します。この抗体は鍵と鍵穴のように特定の抗原だけに結合し、病原体を撃退する働きがあります。 一方、T細胞には主にヘルパーT細胞とキラーT細胞があり、ヘルパーT細胞は他の免疫細胞に指令を出し、キラーT細胞はウイルスに感染した細胞やがん細胞を直接攻撃します。 さまざまな病気のワクチンは、この獲得免疫の仕組みを利用して作られています。 免疫力が低下するとどういう状態になる? 免疫力が低下すると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなり、一度かかると症状が長引く傾向があります。 具体的な症状としては、次のようなものがあります。 疲れやすさや倦怠感が持続する 口内炎や皮膚トラブルが増加する 傷の治りが遅くなる 帯状疱疹が発症しやすくなる など さらに、免疫システムはがん細胞の監視・排除も担っているため、免疫力低下はがんリスクの上昇にもつながる可能性があります。 健康維持のためには、免疫力を適切に保つことが非常に重要です。 免疫力を高める方法 免疫力を高める方法として、次の2つを紹介します。 生活習慣の改善 適切な体温の維持 日々の生活習慣の見直しと体温管理で免疫力を高め、健康な毎日を手に入れましょう。 生活習慣を改善する 免疫力向上の基本となるのが生活習慣の改善です。 まず重要なのは栄養バランスの取れた食事で、特に腸内環境を整えるヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維を含む野菜・キノコ類を積極的に摂取しましょう。 免疫に関係する細胞の半分以上が消化管にあるため、腸内環境の改善は免疫力アップに直結します。 また、免疫力低下を防ぐために質の良い睡眠の確保も不可欠です。 入眠してから2〜3時間経過すると、細胞の修復や体の疲労を回復させる働きがある成長ホルモンが分泌されます。 睡眠時間が確保できないと免疫力の低下につながるため、寝る前にリラックスできる環境を整えて8時間以上の睡眠を心がけましょう。 さらに、過度なストレスは免疫細胞の働きを低下させるため、自分なりのストレス発散方法を知っておくことも重要な要素です。 適切な体温を維持する 免疫細胞が最も活発に働く体温は36.5~37.1℃といわれています。体温の低下は、免疫力低下の一因です。 体温が1℃下がると免疫力は約30%低下するともいわれており、適切な体温維持は免疫力向上の鍵となります。 体温を維持するためには、冷たい飲食物の摂りすぎに注意し、適度な運動で筋肉を動かして熱産生を促進することが効果的です。 また、半身浴やぬるめの入浴で体の芯から温めるのも良いでしょう。 体を温めることで血液循環が促進され、免疫細胞が体内をスムーズに巡り、効率的に働くことができます。 免疫力を高めるには再生医療による免疫細胞療法も選択肢の一つ 免疫力を高めたい方は、当院リペアセルクリニックで提供している再生医療の「免疫細胞療法」をご検討ください。 免疫細胞療法では、免疫細胞の機能向上を目指し、健康な体作りをサポートします。 風邪や皮膚トラブル、歯周病などでお悩みの方は、免疫力が低下している可能性が高いので、ぜひ当院へお問い合わせください。 以下のページでは、免疫細胞療法について詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 【まとめ】免疫の仕組みはウイルスや細菌から身体を守る重要な防御システム 人の体には、病原体から身を守る「免疫」という防御システムが備わっており、「自然免疫」と「獲得免疫」の2つの仕組みで構成されています。 免疫力が低下すると、感染症にかかりやすくなり、疲労感や皮膚トラブルが増え、がんリスクも高まる可能性があります。 免疫力を高めるには、発酵食品や食物繊維を含む食事の摂取、質の良い睡眠確保、適度な運動などの生活習慣改善が重要です。 免疫力を高めるには、生活習慣の見直しの他にも「免疫細胞療法」という方法もあります。 免疫細胞療法を受けてみたい、詳しく知りたいとお考えの方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。
2020.05.09 -
- 肩
肩の石灰化(石灰沈着性腱板炎)は日常生活に大きな支障をきたすことがありますが、適切な対処を行えば多くの場合、改善が期待できるようになりました。 しかし、治療期間や正しい対処法について不安をお持ちの方も少なくないでしょう。 本記事では、肩が石灰化したらどれくらいで治るのか、早く治すためにやってはいけないことを解説します。 肩の石灰化による痛みでお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、石灰化した肩の治療には再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した肩関節の再生・修復や炎症抑制を促す医療技術です。 >>再生医療による肩関節の症例はこちら 以下の動画では、実際に再生医療の治療を受けた患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 https://youtu.be/dgiMdMh5eo8 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肩の石灰化に対する治療の選択肢として注目されている再生医療に関する情報を公開しています。 「肩の石灰化を早く治したい」「手術は避けたい」という方は、ぜひご参考ください。 肩が石灰化したらどのくらいで治る? 石灰沈着性腱板炎(肩の石灰化)は、多くの場合、保存療法で数週間〜数ヶ月ほどで痛みが改善します。 治療期間の目安とそれぞれの期間の状況は、以下の通りです。 期間の目安 状況・割合など 数週間~数ヶ月 適切な保存療法(安静、薬物療法など)で痛みが和らぐことが多い 3ヶ月以内 約半数の患者さまで症状が軽快すると報告されている 1年以上痛みが残る 約3割の患者さまで見られることがある また、一度痛みが治まっても肩の腱板に残った石灰が原因で、再び強い痛みが起こることもあります。 時間の経過とともに少しずつ症状は軽快していく傾向にありますが、痛みがなかなか改善しないときは医療機関を受診しましょう。 日常生活に大きな支障が出ているときは、自己判断せずに医師とよく相談し、根気強く適切な治療を続けていくことが大切です。 肩の石灰化を早く治すためにやってはいけないこと 肩の石灰化による痛みを早く和らげ、症状を悪化させないためには、炎症を助長したり肩関節に余計な負担をかけたりする行動を避けることが重要です。 早く治すためにやってはいけないこと 痛みを我慢して無理に肩を動かすこと 痛む部分への自己流の強いマッサージや鍼(はり)刺激 痛い方の肩で重い物を持つ 痛みがある肩側を下にして寝るなどの動作 適切な治療を受けずに放置すること 肩に強い痛みや違和感が続く場合は、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。 痛みを和らげるために自己流のマッサージや、痛み止めや湿布の自己判断による使用も避けた方が良いです。 市販のお薬にも副作用のリスクはあり、根本的な解決にはなりません。 肩の石灰化を早く治すためにも、医師や薬剤師に相談しながら、適切な治療を受けることが重要です。 肩の石灰化はストレッチやマッサージで治せる? ストレッチやマッサージで肩の腱板に沈着した石灰そのものを取り除いたり、溶かしたりすることはできません。 しかし、肩関節の柔軟性を保ち、痛みを和らげるためにはストレッチが有効な場合があります。 自宅でもできる肩の石灰化による痛みに効果的なストレッチは、以下の通りです。 ①前かがみになる ②痛い方の腕を真下にリラックスして垂らす ③腕の重みを利用し、ゆっくりと前後・左右・小さな円を描くように揺らす 大切なのは決して無理をせず、痛みを感じたらすぐに中止することです。 マッサージについても同様で、石灰そのものを消す効果はありませんが、肩周りの筋肉の緊張を優しくほぐし、血行を促進することで痛みを和らげる効果が期待できます。 ただし、急性期の痛みが強いときに無理にストレッチやマッサージを行うと逆効果になることがあるため注意が必要です。 以下の記事では、肩の石灰化に有効なストレッチを詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 肩の石灰化に対する治療法 肩の石灰化の治療では、まず手術をしない「保存療法」から始めるのが一般的です。 多くの場合、保存療法で症状は改善に向かいますが、それでも痛みが取れない場合には「手術療法」が検討されることもあります。 保存療法 手術療法 それぞれの治療法について、詳しく見ていきましょう。 保存療法 肩の石灰化の治療では、まず手術以外の方法で症状を和らげる「保存療法」が選択されます。 60~80%の患者さまは保存療法だけで症状が改善するといわれています。 保存療法の種類 主な内容・目的 薬物療法 痛み止め(NSAIDs等)内服で炎症と痛みを抑える 理学療法 ・急性期:安静・固定・冷却 ・亜急性期以降:温熱療法、運動療法(ストレッチ等)で拘縮予防、機能改善 ステロイド局所注射 患部に直接注射することで炎症を抑え、激痛を速やかに和らげるのに有効 ほとんどの場合、このような保存療法の組み合わせで症状は軽快し、日常生活に支障がない程度まで回復するケースが多いです。 手術療法 保存療法を行っても肩の石灰化による痛みが改善しない場合や、石灰の沈着が大きく日常生活への支障が著しい場合には、「手術療法」が検討されます。 関節鏡と細い手術器具を挿入し、モニターで内部の様子を確認しながら、腱板に沈着した石灰を丁寧に取り除いていきます。 この方法のメリットは、筋肉など周囲の組織へのダメージが少なく、術後の痛みが比較的軽く、回復も早い点です。 もちろん、手術には全身麻酔に伴うリスクや、感染症の可能性もゼロではありません。 そのため、手術を行うかどうかは、患者さまの症状の程度や生活への影響などを総合的に考慮し、医師と患者さまが十分に話し合って慎重に決定されます。 肩が石灰化したら予防策と生活習慣を見直すことが重要 肩の石灰化は一度症状が良くなっても、再発することがあります。 そのため、治療を受けて痛みが和らいだ後も、肩に余計な負担をかけないような予防策を講じたり、生活習慣を見直したりすることが大切です。 ここでは、肩の健康を保ち、石灰化の再発リスクを減らすために、日常生活で意識したいポイントをご紹介します。 見直すポイント 内容 肩への負担軽減 ・長時間重い物を持たない ・無理な姿勢での作業を避ける ・スポーツや作業時は適度な休息を挟む ・痛みを感じる動作は控える 姿勢の改善 ・猫背や巻き肩を避け、背筋を伸ばした良い姿勢を意識する ・デスクワーク中はこまめに体を動かし、同じ姿勢を続けない 適度な運動・ストレッチ ・肩周りの柔軟性や筋力を保つ ・ラジオ体操、軽いストレッチ、ヨガなどで肩甲骨や肩関節を動かす 栄養バランスの改善 バランスの良い食事を基本とし、抗炎症作用のある栄養素(オメガ3脂肪酸、ビタミンC・Eなど)も意識して摂取する。 肩周りを温める習慣 ・肩を冷やさないように注意し、血行を促進する ・入浴で肩まで温まる、蒸しタオルなどで筋肉の緊張をほぐす。 上記のポイントを参考に、ご自身の生活習慣を見直し、肩を大切にいたわってあげることが、石灰化の予防と健やかな肩を保つためのポイントとなります。 肩が石灰化したときの治療期間に関するよくある質問 ここでは、肩が石灰化したときの治療期間についての質問に回答していきます。 肩の石灰化を早く治す方法はある? 肩の石灰化を放置するとどうなる? 肩の石灰化になりやすい人は? 肩の石灰化になりやすい食べ物は? 日常生活で気を付けるべきポイントなどをみていきましょう。 肩の石灰化を早く治す方法はある? 肩の石灰化を早く治すには、痛みを我慢せずにできるだけ早く整形外科を受診し、ご自身の状態に合った適切な治療を早期に開始することが重要です。 一般的な治療としては、まず炎症を抑える飲み薬などで様子を見ることが多く、順調にいけば1〜2週間程度で痛みが和らいでくることもあります。 もし痛みが非常に強く、日常生活にも支障が出ているような場合には、ステロイド注射を行うことで痛みを緩和させることも可能です。 肩の石灰化を放置するとどうなる? 肩の石灰化は、自然に痛みが和らいでいくことも多いため、放置したからといって必ずしも深刻な事態に発展するわけではありません。 しかし、自己判断で放置してしまうといくつかのリスクもあるため、注意が必要です。 硬く大きくなった石灰は、肩を動かすたびに周囲の組織とぶつかり、繰り返し炎症を起こして、痛みが長引く原因となることがあります。 また、痛みのために肩を動かさない期間が長引くと関節が固まってしまい、動きの範囲が狭くなる「拘縮(こうしゅく)」という後遺症が出てしまうこともあります。 肩の石灰化になりやすい人は? 肩の石灰化になりやすい人の特徴は、以下の通りです。 年齢:40〜60歳代 性別: 女性に多い 基礎疾患: 1型糖尿病・甲状腺機能の異常・腎結石症など 一方で、肩をたくさん使う仕事やスポーツをしているからといって、必ずしも石灰化しやすくなるわけではないと考えられています。 肩の酷使が直接的な原因となるというよりは、加齢に伴う腱の変性などが背景にあると推測されています。 肩の石灰化になりやすい食べ物は? 特定の食べ物を摂取することが肩の石灰化の直接的な原因になるという明確な医学的根拠はありません。 肩の石灰化は、原因自体がまだ完全には解明されていないため「これを食べると石灰化する」といったものもなければ、「これを食べれば予防できる」という確実な食事法もわかっていないのが現状です。 そのため、肩の石灰化を心配して特定の食品を極端に避けたり、特別な食事制限を行ったりする必要はないといえるでしょう。 肩が石灰化したら早期治療と予防策を実践しよう 肩の石灰化によるつらい痛みは、適切な知識を持ち、早期に対処することで改善が期待できます。 痛みを我慢したり自己判断で放置したりすることは、症状を長引かせたり、悪化させたりする可能性があります。 この記事を参考に、専門医による正確な診断とご自身の状態に合った適切な治療を受けることが重要です。 そして、治療と並行してご紹介した予防策や生活習慣の見直しを根気強く実践することで、より早い回復と再発防止につながるでしょう。
2020.05.08 -
- 腱板損傷
肩のインナーマッスルを構成する「腱板(けんばん)」が断裂することで起こる腱板損傷。 特に40代以降に多く見られ、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。 そんな腱板損傷に対して「これって本当に治るの?」「手術しないとダメ?」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、腱板損傷が治る可能性や具体的な症状・原因について詳しく解説します。 「放っておいても大丈夫?」と迷っている方も、正しい知識を持つことで、より良い治療選択につながります。 まずはご自身の状態を知るヒントとして、ぜひ参考にしてください。 腱板損傷が自然に治るかは損傷の程度次第|完全・広範囲の断裂は自然治癒が難しい 腱板損傷が治るかは、以下の損傷の程度によって異なります。 自然治癒が期待できるケース(軽度な損傷) ・部分断裂や炎症のみの場合 ・早期に発見され、保存療法を開始した場合 ・リハビリや鎮痛薬で肩の動きを維持しながら回復が見込める 自然治癒が難しいケース(重度な損傷) ・完全断裂や広範囲の断裂がある ・損傷を長期間放置してしまった ・筋肉が萎縮・脂肪化してしまっている ・肩を動かすと常に激しい痛みがある 腱板損傷は、肩の運動に重要な役割を果たす腱板(けんばん)が、部分的または完全に切れてしまう状態です。 軽度の部分断裂であれば、保存療法(リハビリ・薬物療法)により改善が期待できるケースもあります。 しかし完全断裂や広範囲の損傷となると、腱の自然な再生が難しくなるため、手術が必要になるケースが多いです。 腱板損傷は放置せず、肩の痛みや可動域の制限が続く場合は、早期に専門医の診察を受けることが重要です。 腱板損傷の症状と原因 腱板損傷でよく見られる代表的な症状と、その主な原因について以下で詳しく解説していきます。 症状 原因 腱板損傷は、肩の運動に深く関わる重要な筋肉と腱が傷つくことで、痛みや可動域の制限など、さまざまな不調を引き起こします。 放置すると日常動作にも支障が出るため、早期発見・対応が重要になりますので、ぜひ参考にしてください。 症状 「肩の痛み」や「肩の動かしにくさ」が腱板損傷の主な症状です。 特に以下のような動作の際に痛みが生じるのが特徴です。 腕を上げる 下ろす ひねる 初期には夜間痛(夜寝ているときの痛み)から始まり、やがて日中の動作にも影響が出るようになります。 主に動作で痛みや制限を感じることが多いのは、以下のような場合です。 洋服を着る・脱ぐとき 入浴時に頭を洗うなどの頭より上の動作が困難になる 肩を動かすときに「引っかかる」感覚がある 力が入らず物を持ち上げられない 横向きに寝ると痛い 痛みが慢性化してくると、筋力低下や肩の可動域制限が進み、四十肩・五十肩と診断されることがあります。 特に高齢者では自覚症状が軽くても損傷が進んでいるケースがあるため、軽い痛みでも医師の診察を受けることが重要です。 原因 腱板損傷の原因は大きく分けて、以下の2つに分類されます。 加齢による変性 外傷(ケガ) 腱や筋肉が年齢とともに弱くなっていく自然な過程で起こります。 40代以降では腱板に小さな亀裂が入りやすくなり、繰り返しの使用によって徐々に損傷が広がることがあるためです。 たとえば、重いものを持ち上げる作業を繰り返したり、ゴルフ・テニスや水泳など肩を酷使するスポーツを続けている人に多く見られます。 また転倒して手や肩を強く打ったり、無理な力が肩に加わった場合などに起こります。 とくに高所からの落下や交通事故などの衝撃で、腱が急激に断裂する「完全断裂」も少なくありません。 また、肩の構造的な異常(肩峰の形状や狭小な肩関節空間)により、腱板が骨が擦れやすくなる「インピンジメント症候群」も損傷の要因となる可能性があります。 いずれにしても、原因を正確に突き止めることが適切な治療の第一歩です。 腱板損傷の予後と回復までにかかる期間 腱板損傷はその程度や治療方法によって、予後や回復までにかかる期間が異なります。 軽度の損傷の場合 数週間〜数ヶ月 完全断裂や広範囲の損傷の場合 数ヶ月~1年 軽度の損傷の場合は、保存療法を中心としたリハビリテーションで数週間〜数ヶ月のうちに痛みが和らぎ、肩の動きも徐々に改善することが多いです。 しかし完全断裂や広範囲の損傷の場合は自然治癒が見込めず、手術を要するケースもあるため、ある程度の時間が必要です。 通常、術後は数週間の固定期間を経てリハビリが始まり、日常生活に支障がないレベルまで回復するには数ヶ月から半年程度、スポーツや重労働への復帰には半年から1年程度を要する場合もあります。 このリハビリ期間中に焦って無理な動作を行うと、再断裂のリスクが高まるため、医師や理学療法士の指導を守ることが非常に重要です。 また、高齢者や基礎疾患がある人、筋力の低下が著しい人では回復が遅れる傾向にあります。 一方で、早期に診断され、適切な治療を受けた場合には、比較的良好な予後が得られることも多いです。 腱板損傷の予後は以下の3要素に大きく左右されます。 損傷の程度 治療の選択 リハビリの継続 自己判断で放置せず、早期に専門医の診断を受けることで、長期的な痛みや機能障害を防ぐことができます。 腱板損傷を治すための治療法 腱板損傷の治療法には、主に以下3つがあります。 保存療法 手術療法 再生医療 軽度の場合は、保存療法による自然回復が期待できる一方、完全断裂や広範囲にわたる損傷では手術が検討されるケースもあります。 ここでは、それぞれの治療法の特徴と流れについて詳しく紹介します。 保存療法 保存療法は、手術を行わずに腱板損傷の症状を緩和・改善する治療法です。 主に軽度〜中等度の部分断裂や、手術が難しい高齢者などに対して用いられます。 保存療法には、以下のような手段が含まれます。 消炎鎮痛薬の投与(内服・外用) ステロイド注射(関節内の炎症を抑える) 物理療法(電気治療や温熱療法など) 運動療法(リハビリ)(可動域と筋力の回復を目的) リハビリは非常に重要で、専門の理学療法士の指導のもと、痛みを抑えながら徐々に肩関節の可動域を広げていきます。 肩周囲の筋肉(特に三角筋や肩甲骨周囲筋)を鍛えることで、腱板の機能を補うようにするのが基本的な考え方です。 保存療法のメリットは、手術による身体的負担を避けられることですが、一方で損傷が進行するリスクや、完全には治らないまま機能障害が残る可能性もあります。 そのため、一定期間(おおむね3~6ヶ月)で改善が見られない場合や、日常生活に支障が続く場合は手術への切り替えが検討されます。 手術 腱板損傷が完全断裂している場合や保存療法で改善が見られないケースでは、手術による修復が必要となります。 手術は主に「関節鏡視下手術」で行われることが多く、身体への負担を最小限に抑えながら損傷部位を修復することが可能です。 術式には以下のようなものがあります。 腱板縫合術:断裂した腱を縫い合わせて骨に固定する 肩峰形成術:骨と腱が擦れ合わないよう骨を削る 部分置換術や腱移植:重度の場合、補強する人工物や他の腱を利用 術後は、肩の固定を数週間行ったのち、段階的にリハビリを開始します。 肩の可動域を回復し、再断裂を防ぐためには、術後のリハビリが非常に重要です。 医師と相談し、最も適した方法を選択することが大切です。 再生医療 腱板損傷に対しては、以下の再生医療が検討されます。 PRP療法 自身の血液から抽出した血小板を濃縮し、損傷部位に注射する治療法 幹細胞治療 脂肪組織などから採取した幹細胞を用いて、より積極的に損傷した腱や筋肉の再生を促し炎症の抑制や組織の修復を促進 PRP療法は血小板には「成長因子」と呼ばれる組織の修復を促進する物質が含まれているため、損傷した腱の再生を助ける効果が期待されています。 外来での処置が可能で、入院も必要ありません。 ただし、再生医療は保険適用外の治療が多く、自費診療となる点には注意が必要です。 再生医療の詳細については、以下でも紹介していますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。 腱板損傷が自然に治るかは損傷の程度次第|適切な治療を受けることが回復への鍵となる 腱板損傷は、損傷の程度・発見時期・治療内容によって回復の可能性が大きく変わります。 軽度な部分断裂:保存療法やリハビリによる自然回復が期待できる 完全断裂や広範囲の損傷:手術を含む積極的な治療が必要になることも 「自然に治るだろう」と自己判断せず、早期に医療機関を受診することが重要です。 医師による正確な診断を受け、自身の状態に最適な治療法を選ぶことが、回復への近道です。 医師や理学療法士の指導のもと、無理のないペースで回復を目指すことをおすすめします。 さらに近年では、再生医療(PRPや幹細胞治療)といった新たな選択肢も注目されています。 >>当院における腱板損傷の再生医療の症例紹介は、こちらからもご覧いただけます。 以下の動画では、実際に当院で再生医療の治療を受け、肩腱板損傷が改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 リペアセルクリニックでは患者様ひとりひとりに丁寧なカウンセリングを行い、適した治療方法を見つけていきます。 体に負担の少ない方法で治療が可能なので、肩の痛みや動かしづらさを感じたら放置せず、ぜひリペアセルクリニックにご相談ください。
2020.05.02 -
- 免疫細胞療法
「マラソンを走った後、なぜか風邪をひきやすい」「大会後はいつも体がだるい」といった経験はありませんか? マラソンは健康的なイメージがありますが、実は過度な運動によって一時的に免疫力が低下することがあるのです。 特にフルマラソンのような長時間・高負荷の運動では、体に強いストレスがかかり、感染症にかかりやすくなるオープンウィンドウと呼ばれる状態が生じると、医学的にも報告されています。 本記事では運動と免疫の関係について・マラソンを楽しみながら体調を崩さないための具体的な対策をわかりやすく解説します。 免疫力を守りながらパフォーマンスも維持するために、今日から実践できるセルフケアをチェックしていきましょう。 また体の内側から免疫機能を高めるアプローチとして、再生医療の免疫細胞療法という選択肢もあります。 この治療法の詳細や特徴については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでもご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご確認ください。 【結論】マラソンは免疫力を低下させる可能性がある マラソンのような長時間かつ高強度の運動は、一時的に免疫力を低下させることが運動免疫学の研究で明らかになっています。 運動と免疫の関係を表す「Jカーブモデル」によると、運動の強度に応じて免疫機能は以下のように変化します。 軽度〜中程度の運動:免疫機能を高め、風邪や感染症のリスクを下げる フルマラソンなど過度な運動:免疫が一時的に抑制され、感染リスクが上昇する ※参照:J-Stage「運動と免疫」 マラソンを完走した後の体内では、以下のような生理的変化が起こることも。 唾液中IgA(免疫抗体)の低下 リンパ球・NK細胞の一時的な減少 ストレスホルモン(コルチゾール、アドレナリン)の急上昇 炎症性サイトカインや活性酸素の増加 マラソンを走り終えた直後から数日間は、体内で免疫機能が一時的に低下する「オープンウィンドウ」と呼ばれる状態が生じ、特にレース後24〜72時間は風邪やインフルエンザなどの上気道感染症にかかりやすくなるのです。 このようにマラソンは体に大きなストレスを与えるため、一時的に感染症への防御力が弱まるリスクがあるのです。 ただし、この免疫力の低下は一時的なものであり、適切な対策によって予防・回復が可能です。 以下では、免疫力を下げないマラソン習慣と体調を崩さないための具体的な対策について解説していきます。 免疫力を下げないマラソン習慣とは? マラソンを健康的に楽しみながら、免疫力の低下を防ぐには、以下のポイントを意識しましょう。 練習強度と頻度を見直す レース後の十分な休息・睡眠 栄養補給をしっかり行う これらの習慣を意識することで、マラソンを継続しながらも、免疫力を維持・風邪や感染症にかかりにくい体づくりが可能になります。 練習強度と頻度を見直す 免疫力を下げずにマラソンを継続するには、過度なトレーニングを避け、計画的に負荷を調整することが大切です。 以下のようなトレーニング習慣には注意が必要です。 毎日、高強度のトレーニングを行っている 疲労を感じても休まず走っている ロング走やインターバル走を週に複数回実施している このような状態が続くと、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)やリンパ球の数が減少し、感染症にかかりやすくなる可能性があります。 免疫を保ちながら走るための負荷の目安としては、以下を意識しましょう。 週3〜4回の練習に抑え、1〜2日は休養日を設ける 強度の高い練習(ロング走など)は週1〜2回までにとどめる また疲労感をもとに運動の強さを判断できる指標として、「ボルグスケール(Borg Scale)」を活用するのもおすすめです。 ※画像引用元:JSPO 日本スポーツ協会 ボルグスケール(RPE=主観的運動強度)とは、自分がどれだけきついと感じているかを数値で評価する方法で、数字が大きいほど運動がつらく感じられる状態を示します。 練習全体を振り返ったとき、「きつい:楽=7:3」程度のバランスになっていれば、免疫への負担を最小限にしながらトレーニングを継続できます。 レース後の十分な休息・睡眠 マラソン完走後は、体内で免疫機能が一時的に低下するオープンウィンドウ状態に入ります。 このタイミングで無理をしてしまうと、風邪やインフルエンザなどの感染症リスクが高まるため、レース後は以下のような習慣を意識しましょう。 レース当日と翌日は完全休養に充てる 7〜9時間以上の睡眠を意識する 日中に強い眠気がある場合は、20〜30分の仮眠を取り入れる 就寝前は湯船に浸かる、照明を落とすなど、副交感神経を優位にする夜のルーティンを整える 走ることで鍛えるだけでなく、休むことで体を守るという視点も、マラソンを長く続けるためには欠かせません。 栄養補給をしっかり行う マラソンを走り終えた直後の身体は、エネルギーと栄養素を大量に消耗した状態にあります。 このタイミングで適切な栄養補給を行わないと、筋肉の回復が遅れるだけでなく、免疫力の回復も遅れ、体調を崩すリスクが高まります。 食材の例に関しては、以下を参考にしてください。 栄養素 食材の例 ビタミンC・E キウイ、オレンジ、ブロッコリー、アーモンド、鮭、サバなど 亜鉛・鉄 牡蠣、豚レバー、牛肉、カシューナッツなど たんぱく質 鶏むね肉、豆腐、納豆、ヨーグルト、卵、プロテインなど 発酵食品 納豆、味噌、ヨーグルト、キムチなど 栄養補給の効果をに引き出すには、ゴールデンタイムとされているレース後30分以内の補給を意識しましょう。 バナナ・プロテインドリンク、おにぎり・ゆで卵などで補給するのが簡単かつ効果的です。 マラソンで免疫力を下げないためには食事・睡眠・練習管理がカギ! マラソンで免疫力を下げないためには、以下のポイントを意識しましょう。 練習強度と頻度を見直す レース後の十分な休息・睡眠 栄養補給をしっかり行う マラソンを長く楽しむには、走力を過剰に鍛えるだけでなく回復力も鍛えるという意識も大切です。 免疫力を守りながら、無理をしない練習方法でマラソンを楽しみましょう。 日々のセルフケアに加えて、体の内側から免疫力を高める方法のひとつとして「免疫細胞療法」という選択肢もあります。 これはもともと体に備わっている免疫細胞の働きを強化する治療法で、副作用のリスクが低い点も特徴です。 「風邪をひきやすい」「慢性的な疲労が抜けない」「トレーニング中によく体調を崩す」といったお悩みがある方は、ぜひご検討ください。 この治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも解説していますので、興味のある方はご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.05.01 -
- 肩
「肩が痛くて腕が上がらない」「夜もズキズキして眠れない」 そんなつらい四十肩・五十肩の症状が長引き、日常生活にも支障が出てお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。 さまざまな治療を試してもなかなか改善が見られない場合、「サイレントマニピュレーション」という治療法が、固まった肩の動きを短期間で取り戻す新たな選択肢として注目されています。 本記事では、「サイレントマニピュレーション」が具体的にどのような治療法なのか、治療かかる費用について解説します。 長引く肩の痛みや動きの制限でお悩みの方、サイレントマニピュレーションについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 当院リペアセルクリニックでは、四十肩や五十肩に対する再生医療に関する情報を公式LINEで公開中です。 「四十肩や五十肩の痛みに困っている」「肩の痛みが長いている」という方は、先端医療である再生医療がどのような治療を行うか確認しておきましょう。 サイレントマニピュレーションとは? サイレントマニピュレーションは、四十肩・五十肩とも呼ばれる肩関節周囲炎(凍結肩)に対する治療法の一つです。 ここでは、以下のポイントに沿って、サイレントマニピュレーションについて詳しく解説していきます。 凍結肩の治療法の一つ 治療の特徴 「サイレントマニピュレーション」がどのような治療なのか知りたい方は、ぜひこの先を読み進めてみてください。 凍結肩の治療法の一つ サイレントマニピュレーションとは、保存療法を長期間続けても肩の痛みや動きが改善しない凍結肩患者さまに対して行われる治療法です。 四十肩や五十肩と呼んでいる症状の多くは、医学的には「肩関節周囲炎」と診断され、その中でも特に肩の動きが悪くなり、まるで凍ったように固まってしまう状態を「凍結肩」と呼びます。 凍結肩は、肩関節を包んでいる「関節包」という袋状の組織が炎症を起こし、厚く硬くなったり、周囲とくっついてしまうことで、肩を上げたり回したりする動きが制限されてしまうのです。 以下の記事では、五十肩から凍結肩に進行した場合について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 治療の特徴 サイレントマニピュレーションには、つらい肩の症状に悩む方にとって、以下のような特徴・メリットがあります。 サイレントマニピュレーションによる治療の特徴・メリット 痛みが少なく、効果が速やかに現れやすい 日帰りで治療を受けられ、身体的・経済的負担が少ない 手術を回避できる可能性がある 施術後のリハビリ効果を高めることに期待できる 局所麻酔下で行うため施術中の痛みはほとんどなく、治療直後から肩の可動域が改善するケースが多いのが特徴です。 従来の保存療法のみの場合と比べて、可動域改善までの期間を短縮できる特徴があります。 サイレントマニピュレーションの費用 サイレントマニピュレーションは健康保険が適用される治療法で、自己負担額が3割負担の場合、一般的に約5,000円から8,000円程度が目安となります。 施術前の診察にかかる初診料や再診料、お薬が処方された場合の処方箋料、そして施術後に行われるリハビリテーションの費用などが別途必要になる場合もあります。 医療機関の設備や、同時に行う検査・処置の内容によって、費用は多少前後することがありますので、正確な金額については治療を受けようと考えているクリニックや病院で事前に確認しましょう。 サイレントマニピュレーションの治療の流れ ここでは、一般的なサイレントマニピュレーションの治療の流れを紹介します。 ステップ 主な内容 1. 問診・診察 医師が症状やこれまでの経緯を詳しく聞き取り、肩の動きや痛みの状態を丁寧に評価し、治療方針を決定 2. 画像検査 レントゲンやMRIといった画像検査で、肩関節の骨や周りの組織の状態を調べ、癒着の程度などを評価 3. 麻酔(神経ブロック) 超音波エコーで神経の位置を確認しながら、首の付け根あたりから麻酔薬を注射し、肩や腕の痛みを感じる神経を一時的に麻痺させる 4. 関節可動域操作(マニピュレーション) 麻酔が効いて痛みがないことを確認した後、肩関節をさまざまな方向にゆっくりと動かす 5. 経過観察・リハビリ開始 施術後は、腕を三角巾で吊って肩を安静に保つ。麻酔の効果が切れるまでは腕に力が入らないため、当日はそのままの状態で帰宅 リハビリでは獲得できた可動域を維持し、さらに肩周りの筋力を強化するための運動療法を行い、元のスムーズな日常生活に戻れるようサポートしていきます。 サイレントマニピュレーションの術後の注意点 サイレントマニピュレーションは、つらい五十肩の症状改善に効果が期待できる治療法ですが、施術を受けた後にはいくつか注意すべき点があります。 治療で得られた肩の動きをできるだけ長持ちさせるためには、以下の注意点を理解しておくことが大切です。 合併症のリスク 継続的なリハビリが必要 ここでは、術後に起こりうる可能性のある合併症リスクと治療効果を引き出すために必要なことについてご説明します。 合併症のリスク サイレントマニピュレーションによる治療後は、以下のような合併症リスクが考えられます。 合併症 どのような時に起こりうるか 脱臼や骨折 肩関節を動かす際にごく稀に発生する 持続するしびれ 神経ブロックの麻酔時、針先が神経の線維に触れた場合に稀に起こる 出血や内出血 首の神経ブロック注射で長めの針を使うため起こる 感染 注射針を刺すことからごく稀に起こる可能性がある その他の体調変化 気分が悪くなったり、血圧が一時的に下がったりすることがある 合併症の発生頻度は低いものですが、ゼロではないことを理解しておく必要があります。 施術前には医師からリスクについて十分な説明を受け、万が一術後に何か異常を感じた際には、速やかに医療機関に連絡し指示を仰ぐことが大切です。 継続的なリハビリが必要 サイレントマニピュレーションによる治療後は、再び肩が固まってしまう「再癒着」や「拘縮の再発」を防ぐために継続的なリハビリが必要です。 多くの医療機関では、術後数ヶ月にわたり、週に数回程度の通院による専門的なリハビリを継続するよう指導しています。 もしリハビリを途中でやめてしまったり、指示通りに行わなかったりすると、関節は再び固まりやすくなり元のつらい痛みや可動域の制限がぶり返してしまう恐れがあります。 サイレントマニピュレーションに関するよくある質問 サイレントマニピュレーションという治療法について、よくある質問に回答します。 術後に痛みはある? 2回目の手術は必要? 治療の対象になる人は? 治療を検討するうえでの不安解消のため、ぜひ参考にしてください。 術後に痛みはある? サイレントマニピュレーションの施術直後は、麻酔が効いているため痛みを感じることはほとんどありません。 しかし、麻酔が切れた後には一時的に痛みや炎症が起こることがあります。 多くの場合、術後の痛みに対しては、医師から痛み止めの飲み薬が処方されたり、患部を冷やしたりするよう指示されます。 2回目の手術は必要? サイレントマニピュレーションは、基本的に1回の施術で可動域の改善効果が期待できるため、2回目の手術は不要なことが多いです。 まれに効果が十分でなかったり、再癒着が起きたりした場合は、2回目の手術が検討されることもあります。 そのため、サイレントマニピュレーションによる治療後は、継続的なリハビリによって再癒着を防ぐことが重要です。 治療の対象になる人は? サイレントマニピュレーションは、長期間の保存療法を試みても肩の痛みが十分に改善していない方が対象になります。 サイレントマニピュレーションの対象になる人の特徴 四十肩・五十肩で肩の動きがひどく悪い方 3ヶ月以上リハビリ等でも効果が乏しい状態 夜も痛くて眠れないなど生活に大きな支障がある 手術後や骨折後の肩の固まりが強い場合 保存療法による効果が見られない方以外に、日常生活に不便を感じるほど肩の動きが著しく制限されてしまった方も主な対象となります。 一方で、サイレントマニピュレーションが適さない方の特徴もあります。 例えば、重度の骨粗しょう症の方は、施術による骨折や脱臼のリスクが高まるため治療が行えない、あるいは慎重な判断を要するケースがあります。 また、肩関節に感染や炎症がある場合も、症状を悪化させる恐れがあるため通常は治療を行いません。 最終的な治療の可否は、医師が診察や画像検査の結果を踏まえ総合的に判断します。 サイレントマニピュレーションは凍結肩の改善に有効な治療法 サイレントマニピュレーションは、従来の保存療法ではなかなか改善が見られなかった凍結肩に対して、短期間で日常生活の質の向上を目指せる治療法です。 何をしても良くならない肩の痛みや動きの悪さでお困りの場合、一度サイレントマニピュレーションに詳しい整形外科の専門医にご相談してみましょう。 ご自身の状態を正確に診断してもらい、適切な治療を受けることがつらい症状から解放され、快適な毎日を取り戻すための第一歩となるでしょう。 長引く肩の痛みや動きの制限でお悩みの方は、先端医療によって肩の痛みの緩和が期待できる再生医療による治療も検討してみましょう。 当院リペアセルクリニックでは、四十肩や五十肩に対する再生医療に関する情報を公式LINEで公開中です。 「四十肩や五十肩の痛みに困っている」「肩の痛みが長いている」という方は、先端医療である再生医療がどのような治療を行うか確認しておきましょう。
2020.04.30 -
- 肩
日常生活において肩を動かすたびに鋭い痛みが走り、動作がつらく感じる瞬間はありませんか。 それは、40〜60代を中心に多くの方が経験する凍結肩(五十肩)の可能性があります。 凍結肩は肩関節周囲の組織に炎症が起き、関節の動きが制限される状態で放置すると関節が固まり、腕がほとんど上がらなくなるリスクも。 一方で、適切なストレッチを習慣づけることで、痛みの緩和や可動域の回復が期待できます。 本記事では、自宅で無理なく実践できる凍結肩の改善ストレッチを詳しく解説します。 凍結肩の不安を解消し、元気な毎日を取り戻したい方は、ぜひ最後までお読みください。 凍結肩(五十肩)を改善するストレッチ6選 凍結肩(五十肩)の痛みの軽減や可動域の改善が期待できて、自宅でも簡単にできるストレッチを6つ紹介します。 これらを継続すれば、肩の痛みが軽減され、可動域を広げられる可能性があります。 ただし、無理をすると症状が悪化する恐れがあるため、適度に行うよう注意してください。 壁を使うストレッチ 壁を使うストレッチは肩関節の可動域を広げるのに適しており、方法は以下のとおりです。 ①:壁の前に立ち、痛む方の腕を肩の高さまで上げる ②:指先を壁につけ、人差し指と中指で壁を歩かせるようにゆっくりと腕を上げていく ③:腕を上げきったら、ゆっくりと元の位置に戻す ④:①~③を10回繰り返す 肩甲骨の動きを意識すると、肩関節だけでなく肩甲骨周辺の筋肉もストレッチできます。 また、息を吸いながら腕を上げ、息を吐きながら腕を下ろすとリラックスして行えます。 ストレッチをする際は無理に高く上げようとせず、痛みを感じない範囲で少しずつ上げていきましょう。 テーブルストレッチ テーブルストレッチは肩関節の可動域を広げるとともに、肩甲骨周囲の筋肉をほぐす方法でやり方は、以下のとおりです。 ①:テーブルの前に立ち、両手を肩幅に開いてテーブルにつく ②:膝を軽く曲げ、前傾姿勢になる ③:ゆっくりと息を吐きながら、体を前に倒す ④:体を倒しきったら10秒間キープ ⑤:①~④を10回繰り返す ストレッチを行う際はテーブルの高さと肩の高さを合わせ、背中が丸まらないよう注意しましょう。 肩の力を抜き、リラックスした状態で実践するのが望ましいです。 振り子ストレッチ 振り子ストレッチは肩関節周囲の筋肉をリラックスさせ、痛みを和らげる方法でやり方は以下のとおりです。 ①:足を肩幅に開いて立ち、痛む方の腕を体の横にだらんと下げる ②:上半身を軽く前に倒し、痛くない方の手をテーブルなどにつく ③:腕を振り子のように前後に揺らす ④:腕を左右に揺らす ⑤:腕を円を描くように回し、時計回りと反時計回りをそれぞれ10回ずつ行う これらはコッドマン体操とも呼ばれ、重力と慣性を利用して、肩関節に負担をかけずに可動域を広げられます。 ストレッチ中は無理に大きく揺らす必要はなく、肩の力を抜き、腕の重みで自然に揺れるよう意識しましょう。 小さな振り幅から始め、徐々に大きくしていってください。 肩甲骨はがしストレッチ 肩甲骨はがしストレッチのやり方は以下の通りで、肩甲骨周囲の筋肉をほぐし、肩関節の可動域を広げる方法です。 ①:椅子に座り、両手を肩に置く ②:肘を大きく回すように、肩甲骨を意識して腕を回す ③:前方向と後ろ方向をそれぞれ10回ずつ行う 肩甲骨が背骨から離れるように、大きく回すのがポイントです。 肘を前に出すときは肩甲骨を外側に開き、肘を後ろに引くときは肩甲骨を内側に寄せるよう意識しましょう。 挙上ストレッチ 挙上ストレッチは肩関節の可動域を広げ、腕を上げる動作(挙上)の改善に適しており、やり方は以下のとおりです。 ①:仰向けに寝て、両手を天井に向かって伸ばす ②:両手を組んで、ゆっくりと頭の上に上げていく ③:両手を頭の上に上げきったら、ゆっくりと元の位置に戻す ④:①~③を10回繰り返す このストレッチは肩関節周囲の筋肉や靭帯を優しく伸ばし、柔軟性を高められます。 息を吐きながら手を上げ、息を吸いながら手を下ろすことで、呼吸が深まり、よりリラックスした状態で実践することができます。 凍結肩(五十肩)になる原因 凍結肩(五十肩)の原因は、はっきりと解明されていませんが、以下のような要因が複合的に関与していると考えられています。 原因 説明 加齢に伴う組織の変化 ・ 加齢とともに、肩関節を構成する腱板、関節包、滑液包などの組織が変性し、柔軟性を失う。 ・肩関節の可動域が制限され、わずかな外力や負荷でも炎症が起こりやすくなる。 運動不足 ・運動不足は肩関節周囲の血行を悪化させるため、筋肉や靭帯の柔軟性が低下しやすい。 ・長時間のデスクワークなど、同じ姿勢を続けると肩甲骨の動きが制限され、肩関節周囲の血行が悪化しやすくなる。 ・血行不良は、筋肉や靭帯の柔軟性を低下させ、炎症を引き起こしやすい。 生活習慣病(糖尿病、脂質異常症) ・糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病は、凍結肩の発症リスクを高めることが指摘されている。 ・これらの疾患は肩関節周囲の組織の代謝を妨げ、炎症を慢性化させる可能性がある。 また肩関節を構成する骨や軟骨、靱帯、腱といった組織が加齢とともに変化し、周囲に炎症が生じることも原因とされています。 ※出典:日本整形外科学会「五十肩(肩関節周囲炎)」 主な症状は、肩の痛みと運動制限です。 症状 説明 肩の痛み 初期には肩を動かすと鋭い痛みを感じ、中期以降は肩関節が硬くなって肩を動かす際に痛みを感じやすくなる。 運動制限 ・肩関節が徐々に硬くなって可動域が狭まるほか、腕を上げたり後ろに回したりすることが困難になる。 ・日常生活においては、髪を整えたり服を着替えたりする動作が難しくなりやすい。 症状は、初期(炎症期)、中期(拘縮期)、後期(回復期)の3つの段階を経て進行します。 凍結肩(五十肩)の予防と治療法 凍結肩(五十肩)の予防には、日頃から肩関節を動かす習慣をつけましょう。 主な予防策は、以下のとおりです。 ラジオ体操 ストレッチ 軽めの筋力トレーニング これらの運動は肩関節周囲の筋肉や靭帯の柔軟性を高め、血行を促進する効果を期待できます。 また、正しい姿勢を保つことも、予防には欠かせません。 長時間のデスクワークやスマートフォンの使用など、同じ姿勢が取り続ける場合は、定期的に休憩を取り、肩関節を動かすストレッチを心がけましょう。 治療法に関しては、症状の程度や進行度合いによって異なります。 初期の痛みや炎症が強い時期には安静にし、湿布や痛み止めなどの薬物療法を行うのが一般的です。 痛みが落ち着いてきたら、肩関節の可動域を徐々に広げるためのリハビリテーションを開始します。 リハビリテーションは、専門家の指導のもとで行うのが望ましいです。 その凍結肩(五十肩)は腱板断裂かも? https://youtu.be/TaYHPluB3Wc?si=caE1yNvtLEZ9HGed 肩の痛みと可動域制限を伴う症状では、凍結肩(五十肩)と腱板断裂が混同されやすいです。 症状 原因 凍結肩(五十肩) 肩関節周囲の組織の炎症や癒着が原因で起こり、症状が徐々に現れる場合が多い 腱板断裂 外傷や加齢による変性、肩の腱板と呼ばれる筋肉を覆う腱が断裂することで起こる どちらも中年以降に多く見られる疾患ですが、原因や治療法が異なるため、正確な診断をしなければいけません。 それぞれの特徴は、以下のとおりです。 凍結肩(五十肩) 腱板断裂 発症 徐々に痛みが増し、可動域が制限される 外傷や急な動作をきっかけに、急激な痛みが生じることが多い 痛み 肩全体に広がるような鈍痛。夜間痛が強い 特定の方向への運動で痛みが生じやすい。力を入れると痛みが増す 可動域制限 全方向への可動域制限 特定の方向への可動域制限 治療法 保存療法(リハビリ、薬物療法、注射など)が中心 断裂の程度や活動レベルに応じて、保存療法または手術療法 その他 自然治癒する場合もある 放置すると症状が悪化する場合がある 腱板断裂の疑いがある場合は、再生医療を検討しましょう。 PRP(多血小板血漿)療法や幹細胞療法などの再生医療は、自己の血液や細胞を利用して、腱の修復を促進する治療法です。 痛くてストレッチができない方、ストレッチの効果が得られない方からすると、適切な治療になる可能性があります。 肩の痛みと可動域制限を伴う症状でお悩みの方は、ぜひ一度以下の記事もご参考ください。 ※内部リンク:ショートコード【肩】 【まとめ】凍結肩(五十肩)はストレッチで改善を目指そう 凍結肩(五十肩)にお悩みの方は、以下のような自宅でできるストレッチを継続することで、肩の可動域改善や痛みの緩和が期待できます。 壁を使うストレッチ テーブルストレッチ 振り子ストレッチ タオルストレッチ 肩甲骨はがしストレッチ 挙上ストレッチ これらのストレッチは、肩関節周囲の筋肉や靱帯の柔軟性を高め、血行促進にもつながる可能性もあります。 ただし、痛みを我慢して無理に動かすことは、炎症を悪化させる原因にもなりかねません。 痛みを感じたら無理をせずに中止し、医師に相談することをおすすめします。 また、ストレッチを続けても症状が改善しない場合は、腱板断裂の可能性も考慮し、速やかに診断を受けましょう。 自分が凍結肩なのかお悩みの方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」までお気軽にご相談ください。
2020.04.23 -
- 肩
日常生活の中で、肩の痛みや動きの制限でつらさを感じている方は多いのではないでしょうか。 50代以降になると、凍結肩(いわゆる五十肩)と肩関節の動きが著しく制限された状態に進行するケースもあり、改善が長引くことがあります。 しかし「凍結肩の症状はどのようなものなの?」「治療法はあるの?」と疑問を抱えている方も多いでしょう。 この記事では、凍結肩の症状や原因、五十肩との違い、治療法を詳しく解説します。 まずは凍結肩がどのような状態なのかを詳しく見ていきましょう。 つらい肩の痛みや動きの制限に対しては、再生医療も一つの選択肢となります。 当院(リペアセルクリニック)の公式LINEで、症状・治療法について紹介していますので、本記事と併せてご参考にしてください。 凍結肩とは 凍結肩とは肩関節の動きが著しく制限された状態のことです。 肩関節周囲炎(五十肩)の症状が進行すると肩の関節が固まってしまうことから「凍結肩」と呼ばれています。 ここからは以下について詳しく解説します。 凍結肩の症状 凍結肩の原因 症状や原因を理解して、ご自身の症状が当てはまるのか確認してみましょう。 また凍結肩に進行する前の五十肩については、以下の動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。 凍結肩の症状 凍結肩の主な特徴は、強い痛みと肩の動きが極端に制限されることです。 主に以下のような症状が現れます。 肩を上げることができない(90度以下の制限) 肩を後ろに回すことができない 夜間痛により睡眠が妨げられる 着替えや洗髪が困難になる 背中に手を回せない 肩全体の強い圧痛 これらの症状により、日常生活に大きな支障をきたします。 とくに夜間の痛みは強く、横になったときに痛みが増すことが多いです。 凍結肩の原因 凍結肩は、肩関節を包む関節包という袋状の組織が炎症を起こし、厚くなったり癒着したりすることで発症します。 主な原因として以下が挙げられます。 原因 詳細 加齢による変化 関節包や周囲組織の老化により柔軟性が失われる 外傷 肩の打撲や転倒による関節包の損傷 長期間の固定 手術後や骨折による長期間の肩の安静 糖尿病 血糖値の異常により組織の修復機能が低下 これらの要因が重なることで、関節包が癒着し、肩の動きが著しく制限されるようになります。 五十肩と凍結肩の違い 五十肩と凍結肩は実質的に同じ疾患を指していますが、五十肩が進行して動きがより制限された状態を凍結肩と呼ぶこともあります。 厳密な意味での違いはなく、症状や治療法も同じです。 項目 五十肩 凍結肩 正式名称 肩関節周囲炎 凍結肩(frozen shoulder) 呼称の由来 50代頃に多く発症することから命名 肩が凍ったように動かなくなることから命名 使用される場面 一般的な会話や患者説明 医学論文や専門的な診断名 症状 痛みと可動域制限 痛みと可動域制限 治療法 保存療法から手術まで 保存療法から手術まで 医療現場では「凍結肩」や「肩関節周囲炎」という正式名称が使われることが多く、患者さまには馴染みのある「五十肩」という説明がされることが一般的です。 どちらの呼び方を使っても同じ疾患を指しています。 五十肩から凍結肩に進行した場合の治療方法 凍結肩の治療は段階的に行われ、症状の程度に応じて、保存療法から手術療法まで複数の治療選択肢があります。 治療法 内容 適応・特徴 薬物療法 痛み止め、筋弛緩剤、湿布薬 痛みと炎症を抑制、初期治療として使用 理学療法(リハビリ) 関節可動域訓練、ストレッチ、筋力強化 肩の動きを段階的に改善、継続的な実施が重要 注射療法 ステロイド注射、ヒアルロン酸注射 保存療法で効果不十分な場合、即効性あり 手術療法 関節鏡視下関節包切離術 重症例や保存療法で改善しない場合 治療は軽度な方法から段階的に進められ、患者さまの症状に応じて調整されるのが一般的です。 多くの場合、薬物療法と理学療法の組み合わせで改善が期待できます。 症状が重い場合や保存療法で十分な効果が得られない場合は、注射療法や手術療法も検討されます。 凍結肩(五十肩)に関するよくある質問 凍結肩や五十肩について、患者さまからよく寄せられる質問にお答えします。 凍結肩(五十肩)に対するストレッチ方法はある? 五十肩・凍結肩になる人の特徴は? ご自身の症状や状況と照らし合わせながら、参考にしてください。 凍結肩(五十肩)に対するストレッチ方法はある? 適切なストレッチは凍結肩(五十肩)の症状改善に効果的です。 ストレッチ方法 実施方法 挙上ストレッチ 壁に手をついて、徐々に肩を上げていく 外旋・内旋ストレッチ 肘を90度に曲げ、肩を外側・内側に回す タオルストレッチ タオルを背中で持ち、上下に動かす 振り子体操 前かがみになり、腕を前後左右に振る 円運動 腕を小さな円を描くように動かす 痛みを我慢して無理に動かすと、かえって症状が悪化することがあります。 「気持ちよく伸びる」程度の強さで、1日3回、各動作10回程度から始めましょう。 五十肩・凍結肩になる人の特徴は? 五十肩・凍結肩になる人には、以下の特徴があります。 肩の痛みが1週間以上続く 夜間痛で眠れない 肩を90度以上上げられない 着替えや洗髪が困難 これらの五十肩・凍結肩の症状が出ても、早期に適切な治療を受けることで、症状の進行を防ぐことができます。 症状を我慢せず、早期に専門医の診断を受けることが重要です。 肩の痛みや動きの制限でお困りの際は、早めに医療機関を受診してください。 五十肩から凍結肩に進行する前に早期治療が大切 五十肩と凍結肩は実質的に同じ疾患です。 一般的には五十肩、医学論文や専門的な診断名としては凍結肩や肩関節周囲炎と呼ばれます。 また、五十肩が進行して動きがより制限された状態を凍結肩と呼ぶこともあります。 以下の症状が起きた場合、凍結肩に進行している可能性があります。 肩を上げることができない(90度以下の制限) 肩を後ろに回すことができない 夜間痛により睡眠が妨げられる 着替えや洗髪が困難になる 背中に手を回せない 肩全体の強い圧痛 中年以降、とくに50歳代に多く発症し、肩関節を構成する組織の老化により炎症が起こることが主な原因です。 症状が軽いうちに適切な治療を受けることで、重症化を防ぎ、治療期間の短縮や日常生活への影響を最小限に抑えることができます。 治療法は薬物療法、理学療法、注射療法、手術療法まで段階的に選択肢があり、患者さまの症状に応じて選択されます。 肩の痛みが1週間以上続く場合や、肩を90度以上上げられない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 自分の症状が凍結肩かな?と不安な方は、当院(リペアセルクリニック)でも無料相談を行っておりますので、ぜひ一度お試しください。 また以下のページでは、実際に当院で再生医療の治療を受け、五十肩が改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による肩関節の症例はこちら \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.04.20 -
- 免疫細胞療法
健康に良いイメージのあるランニングですが、走った後に風邪など体調を崩した経験はありませんか。 上記のような経験がある方は、ランニングが原因で免疫力が低下している可能性があります。 本記事では、ランニングで免疫力が下がる原因と、運動と免疫力の関係性について詳しく解説します。 ランニングがどのように免疫機能に影響しているのかを知り、免疫力を向上させる適正なランニング量の参考にしてください。 ランニングで免疫力が下がる?運動と免疫の関係性 健康のためにランニングをしている方も多いですが、ランニングによって免疫が下がってしまうこともあります。 適度なランニングと過度なランニングは、免疫力にどのように影響するのかについて解説します。 適度な運動習慣は免疫力向上につながる 過度なランニングは免疫力が下がる可能性も 適度な運動習慣は免疫力向上につながる ランニングをはじめとする適度な運動習慣は、免疫力の向上につながり、風邪をひきにくくなるなどのメリットがあります。 適度な運動で免疫力が向上するのには、2つの理由があり、以下のとおりです。 体温が上がり血行が促進される 自律神経のバランスが良くなる 運動をすると体温が上がるのは、血の巡りが良くなり、酸素が体のすみずみまで行き届きやすくなるためです。 白血球の中に含まれる免疫細胞の活性化により、免疫力が向上します。 また、適度な運動はストレス解消につながり、自律神経のバランスが良くなるため免疫力が向上する効果が期待できます。 自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがありますが、適度な運動をするとリラックス時に優位となる副交感神経が優位になります。 過度なランニングは免疫力が下がる可能性も 適度な運動では免疫力が上がりますが、フルマラソンなどの過度なランニングは、免疫力を下げてしまうことがあります。 とくにフルマラソンのような長時間の運動では、体が大きなストレスを受け、体調を崩しやすくなります。 健康維持の目的でマラソンをしても、そのあとで体調を崩してしまえば本末転倒です。 フルマラソンなどの高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、以下のような免疫抑制反応の原因となります。 白血球の中のリンパ球が減少 唾液中の免疫物質(IgA)が大幅に低下 炎症性サイトカインが増加して炎症反応が強くなる ストレスホルモンが急上昇して免疫系を抑制 上記のような、運動後の一時的に免疫機能低下が起きる期間のことをオープンウィンドウと呼び、免疫の窓が開いた状態との意味です。 運動を終えて、数時間から72時間ほどがオープンウィンドウに該当します。 ランニングで免疫力が下がる原因 ランニングをして免疫力が下がる原因は、次のようなものが挙げられます。 コルチゾールの分泌増加 白血球の一時的な減少 粘膜免疫の低下 マラソンなどの長時間にわたる運動によって体がストレスを受けることで、副腎皮質からストレスホルモンのコルチゾールが大量に分泌されます。 コルチゾールは炎症を抑えるなどの良い働きをする一方で、高濃度の状態が続くと免疫細胞の働きを抑制してしまうため、免疫力が下がる原因となるのです。 また、ランニング中には血流が促進されて白血球が増えますが、運動後に急激に減少してしまいます。 唾液中に含まれる免疫細胞(IgA)は、口や鼻などの粘膜をウイルスや細菌から守る役割がありますが、ランニング後は分泌量が減少するため免疫力低下の一因となります。 適度なランニングはどのくらい?免疫力向上に有効な運動量の目安 適度なランニング量の目安で使われるのが、運動強度を表す単位である「メッツ」です。 運動強度は、運動を行った時に身体にかかる負荷や、身体で感じる疲労などで、厚生労働省の基準により安静時のメッツを1※とします。 出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 18歳~64歳の運動量の目安 65歳以上の運動量の目安 年代別の免疫力向上に有効な運動量の目安を見ていきましょう。 18〜64歳の運動量の目安 厚生労働省が示している基準によると、日常生活における身体活動のほか、週に1日は運動を行うものとされています。 具体的な運動量をメッツで示すと、以下のようになります。 日常生活での身体活動 3メッツ以上の身体運動を週に23メッツ 週に1日の運動 3メッツ以上の運動を週に4メッツ 日常生活では3メッツの歩行と同等以上の身体活動を、毎日60分以上行うと良いとされています。 たとえば、通常の歩行が3.0メッツに相当するため、毎日60分の散歩で目安の運動量がクリアできます。 掃除など家事も運動していることになるため、今までよりも家事に力を入れてみるのも良いかもしれません。 ランニングの場合、運動強度は次のとおりです。 運動強度(1時間あたり) 速歩(かなりのスピードが必要) 5.0メッツ ゆっくりめのジョギング 6.0メッツ ランニング 8.3メッツ 週に1日の運動では4メッツが基準なので、運動強度が1時間に8.3メッツのランニングだと、必要な運動量は1週間に30分行うとクリアできます。 出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 65歳以上の運動量の目安 65歳以上の方は、週に10メッツの日常的な運動を行うのが良いとされています。 日常的な運動なので、何かスポーツやランニングなどは必要なく、家の中や近所を歩くだけでも十分です。 実は毎日のように行っている家事も運動をしていることになり、料理や食材の準備に60分かかると2メッツ相当になります。 ランニングをしなくても基準を満たしている方も多いので、運動不足だと思ってランニングをすると、過度な運動となる場合があるので注意しましょう。 ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問 ランニングで免疫力が下がることに関するよくある質問は以下の通りです。 ランニング後に免疫力が下がっているサインは? ランニング後に風邪をひきやすいのはなぜ? フルマラソン後に免疫力が低下するのはなぜ? 健康的な運動習慣のためにもよくある質問で疑問や不安点を解消しておきましょう。 ランニング後に免疫力が下がっているサインは? ランニングのあとで免疫力が下がっているかどうかは、次の中にあてはまるかチェックしてみましょう。 該当する項目が多ければ、免疫力が下がっている可能性が高いです。 ランニング後に風邪をひきやすいのはなぜ? ランニング後に風邪をひきやすくなるのは、免疫物質(IgA)が減少するためです。 激しい運動をすると免疫物質(IgA)が減ることで、口や鼻などの粘膜からウイルスや細菌が体内に侵入しやすくなります。 どの程度のランニングが「激しい運動」となるのかは個人差があり、日常的に運動をしている人と、運動不足の人では異なります。 フルマラソン後に免疫力が低下するのはなぜ? フルマラソン後に免疫力が低下する原因として、激しい運動による身体的ストレスが挙げられます。 高負荷トレーニングで体が受ける強いストレスは、免疫抑制反応の原因となります。 フルマラソン後は休息期間を設け、バランスの良い食事や水分補給などで体を回復させることが大切です。 過度なランニングは免疫力が下がる可能性あり!適度な運動習慣を身につけよう 運動は、体温上昇による血行促進とストレス解消による自律神経バランスの改善によって免疫力が高まります。 ただし、過度なランニングは逆に免疫力を下げてしまう原因にもなるので、 ランニングの距離や頻度に注意しましょう。 また、免疫力アップに適したな運動量は、毎日60分の歩行、毎週60分の息が弾む程度の運動が良いといわれています。 免疫力のために運動を始める場合、ウォーキングなどの手軽にできる運動から始めていきましょう。 より積極的に免疫力向上を目指す方は、当院(リペアセルクリニック)の免疫細胞療法もご検討ください。
2020.04.18 -
- 肩
五十肩とも呼ばれる「フローズンショルダー(凍結肩)」は、ある日突然始まる肩の激しい痛みや腕が上がらないといった動きの制限によって、日常生活に大きな影響を与えます。 本記事では、フローズンショルダーとは一体どのような病気なのか、その主な原因、そして具体的な治療法について解説します。 肩の痛みや動きの制限でお悩みの方、フローズンショルダーについて詳しく知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、つらい肩の痛み症状の改善を目指せる再生医療に関する情報を配信中です。 「肩の痛みを早く治したい」という方は、ぜひ再生医療がどのような治療を行うか知っておきましょう。 フローズンショルダー(凍結肩)とは フローズンショルダー(凍結肩)は、肩関節を包んでいる関節包が炎症を起こして硬くなることで、痛みと可動域の制限が起きる疾患です。 じっとしていても痛むことがあり、特に夜間に痛みが強くなって目が覚めてしまう「夜間痛」に悩まされる方も少なくありません。 腕を上げようとしても一定の角度以上は上がらず、後ろに手を回そうとしても背中の途中までしか届かないなど、まるで肩が凍りついたかのように動きが固まってしまいます。 ただし、肩が痛くて上がらないという症状は、「石灰沈着性腱板炎」や「肩腱板断裂」などの病気でも起こりえます。 症状が続く場合は、必ず整形外科などの専門医を受診し、正確な診断を受けましょう。 以下の記事では「肩腱板断裂と五十肩の違い」について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 フローズンショルダー(凍結肩)の主な原因 フローズンショルダー(凍結肩)の明確な原因はまだ特定されていませんが、以下のような原因が関与しているとされています。 フローズンショルダー(凍結肩)の主な原因 加齢 肩の酷使 肩の外傷 姿勢の悪さ 運動不足 糖尿病 ホルモンバランスの変化 慢性的なストレス 上記の要因が複数重なり合うことで、フローズンショルダーは発症すると考えられています。 フローズンショルダー(凍結肩)の治療法 本章では、フローズンショルダーに対して行われる主な治療法について解説していきます。 保存療法 手術療法 サイレントマニピュレーション フローズンショルダー(凍結肩)の治療では、まず手術などのメスを使用しない保存療法から始めるのが基本です。 しかし、症状が長引く場合にはより積極的な治療法が検討されることもあります。 以下の動画では、四十肩・五十肩の治療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 保存療法 フローズンショルダー(凍結肩)の治療は、まず手術以外の「保存療法」から始めるのが基本です。 痛みや炎症を抑えながら、硬くなった肩関節の動きを改善させることを目的に、以下の方法を組み合わせて行います。 治療法 詳細 薬物療法 痛みや炎症を和らげるための消炎鎮痛薬(NSAIDsなど)や筋肉の緊張をほぐす筋弛緩薬の内服、湿布の使用。 理学療法(リハビリ) 肩周りの筋肉をほぐし、関節の動く範囲を広げるためのストレッチや運動療法。 温熱療法や超音波療法といった物理療法を併用することも。 注射療法 肩関節の周りへのステロイド注射による強力な抗炎症作用で、つらい痛みの軽減を図る。 関節の潤滑を良くする目的でヒアルロン酸注射を行う場合もある。 保存療法による治療を6カ月以上継続しても痛みが改善しない場合は、次に紹介する手術療法やサイレントマニピュレーションが検討されます。 手術療法 フローズンショルダー(凍結肩)の症状が、長期間にわたる保存療法を続けても一向に改善しない重度なケースでは、手術療法が検討されることがあります。 主な手術法 関節鏡下関節包解離術 詳細 肩に1cm程度の小さな穴を数カ所開け、そこから内視鏡(関節鏡)と細い手術器具を挿入し、硬く癒着した関節包を直接切開して、肩の動きを広げる メリット 従来の大きく切開する手術に比べて出血量が少なく、体への負担も少ない。 術後の回復が比較的早い。 ただし、手術にはわずかながら神経麻痺、感染症といったリスクも伴います。 手術を行うかどうかはメリットとリスクを総合的に考慮し、医師と患者さまが十分に話し合ったうえで、慎重に決定しましょう。 サイレントマニピュレーション サイレントマニピュレーションは、保存療法では改善が難しい、固まってしまった重度のフローズンショルダー(凍結肩)に対して検討されるメスを使わない治療法です。 ポイント 詳細 治療方法 肩に局所麻酔を効かせた状態で、医師が患者様の力を借りずに肩関節を動かし、癒着して硬くなった関節包を剥がして可動域を改善させる メリット 麻酔下で行うため、施術中に痛みを感じることはほとんどない。 入院の必要がなく日帰りで受けられる場合もある。 施術後は、再び関節が固まってしまわないようにリハビリをする必要があります。 せっかく動くようになった肩もリハビリを怠ると、また元の固まった状態に戻ってしまう可能性があります。 以下の記事では、サイレントマニピュレーションについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 フローズンショルダー(凍結肩)に有効なリハビリテーション フローズンショルダー(凍結肩)の改善や再発を予防するために大切なのはリハビリです。 本章では、凍結肩の病期ごとのリハビリについて解説します。 炎症期のリハビリテーション 拘縮期のリハビリテーション 回復期のリハビリテーション フローズンショルダー(凍結肩)の病期を大きく分けると炎症期、拘縮期、回復期の3つに分けることができますが、リハビリは、それぞれの病期に合わせておこなうことが大切です。 以下では、病期ごとのリハビリテーション内容について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 炎症期のリハビリテーション フローズンショルダー(凍結肩)の炎症期は、明確なきっかけもなく痛みや違和感が生じ、関節が急速に硬くなっていく時期です。 肩を動かしたときに痛みが生じるだけでなく、安静にしているときや、寝ているときにも痛みが生じるのが特徴です。 進行期は痛みがあるときは局所を固定して安静にするべきですが、痛みの状態を見てストレッチや肩甲骨の動きを広げるエクササイズを少しずつ行なっていきます。 拘縮期のリハビリテーション フローズンショルダー(凍結肩)の炎症期を過ぎると、拘縮期に入ります。 拘縮期は、炎症機ほどの強い痛みは治まるものの、肩の動きが悪くなって思うような動作ができなくなったり、動かす時に痛みが生じたりする時期です。 拘縮期には、運動療法によって動きにくくなった肩関節を動かせる範囲を広げていきます。 また、スポーツや仕事で肩をよく動かす必要がある場合は、その動作ができるようにするためのトレーニングも行います。 回復期のリハビリテーション 拘縮期を過ぎて回復期に入ると、肩を動かすときも痛みが出なくなってきたり、動かせる範囲も広くなってきます。 回復期になると「もう大丈夫だろう」とリハビリを止めてしまいがちですが、回復期こそしっかりとリハビリをして、継続的に症状改善を目指していくことが大切です。 回復期のリハビリは、肩関節の動かせる範囲を広げる運動や、普段よくおこなう動作の練習をし、肩周辺の筋肉も鍛えていきます。 以下の記事では、フローズンショルダー(凍結肩)を改善するためのストレッチを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 フローズンショルダーによるつらい肩の痛みは早めに対処しよう フローズンショルダーは、「関節包」という組織が炎症を起こして硬くなることで、激しい痛みと腕が上がらないといった動きの制限を引き起こす病気です。 しかし、肩の痛みの原因は「石灰沈着性腱板炎」や「肩腱板断裂」といった治療法が異なる類似の疾患である可能性も考えられます。 そのため、肩の痛みが長引いているのであれば自己判断で放置したりせず、まずは整形外科などの専門医療機関を早めに受診し、医師による正確な診断を受けることが重要です。 痛みが長引く方や損傷した組織の修復を促したいと考える方に対しては、ご自身の細胞や血液を活用して治療を行う「再生医療」も選択肢の一つです。 「肩の痛みを早く治したい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2020.04.15 -
- 免疫細胞療法
免疫療法とは、私たちの体が持つ免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する治療法です。 手術や抗がん剤、放射線治療に次ぐ「第4の治療法」として注目されています。 これから免疫療法を検討している方や、すでに治療中で効果が見られないと感じている方は、「本当に自分に効果があるのか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 この記事では、免疫療法が効く人と効かない人の違いや、どのような人に向いているのかを詳しく解説します。 免疫療法を受けるかどうか迷っている方は、ぜひ最後まで読んでご自身に適した治療法を見つけましょう。 免疫療法が効く人と効かない人がいるのはなぜ? 免疫療法はすべての方に同じ効果が出るわけではありません。 効果に個人差が生じる理由は、がんの性質と体の免疫状態の違いにあります。 免疫療法が効きやすい人の特徴としては、免疫を強く活性化できる人、がんの種類が免疫療法に合う人(非小細胞肺がんやメラノーマなど)、特定の遺伝子変異を持つ人が挙げられます。 一方、効きにくい人の特徴としては、がん細胞が免疫を抑制する物質を出している人、がんが進行して転移がある人、他の疾患や服用中の薬剤の影響で免疫療法が行えない人などがあります。 このように、がんの種類や特性、患者さまの免疫状態によって治療効果が大きく異なるため、治療前に検査を行い、自分に合った治療法かどうかを医師と相談することが大切です。 免疫療法が効きやすい人の特徴とは 免疫療法の効果をより引き出すためには、いくつかの条件が揃っていることが重要です。 ここでは、免疫療法が効きやすい人の特徴として以下の3つを解説します。 ホットチューマーを持つ人 特定のバイオマーカーを持つ人 免疫機能が良好な人 これらの特徴を理解し、ご自身が該当するかどうかを医師に確認することで、治療の見通しを立てやすくなります。 ホットチューマーを持つ人 ホットチューマーとは、免疫細胞が多く集まり活性化している状態の腫瘍のことです。 このタイプのがんは免疫細胞が入り込みやすいため、免疫療法の効果が出やすいとされています。 ホットチューマーの特徴を示すことが多いがん種は、以下のとおりです。 メラノーマ(悪性黒色腫) 非小細胞肺がん 腎細胞がん 膀胱がん MSI-H(高頻度マイクロサテライト不安定性)大腸がん 反対に、免疫細胞がほとんど存在しない「コールドチューマー」と呼ばれるタイプは、免疫療法の効果が出にくい傾向があります。 特定のバイオマーカーを持つ人 バイオマーカーとは、治療効果を予測するための指標となる検査値や物質のことです。 免疫療法では、特定のバイオマーカーの数値が高い方が効果を得やすいことが分かっています。 免疫療法の効果を予測する代表的なバイオマーカーは、以下の表を参照してください。 バイオマーカー 内容 PD-L1 ・がん細胞表面のタンパク質 ・免疫細胞の働きが抑制される TMB(腫瘍変異量) ・がん細胞が持っている遺伝子変異の量 MSI(マイクロサテライト不安定性) ・DNAの修復機能の異常があるがん細胞 腸内フローラ ・善玉菌のバランス 免疫機能が良好な人 免疫細胞が治療の中心となる免疫療法は、白血球やリンパ球が良好であることが大切です。 以下のような条件が整えば、免疫機能が良好といえます。 パフォーマンスステータスが0〜1 アルブミンやプレアルブミンが正常範囲で栄養状態が良好 炎症マーカーが安定している 重度の自己免疫疾患がない 免疫療法が向いている人 免疫療法は多くのがんに対応できる治療法ですが、とくに向いている方の特徴があります。 ここでは、免疫療法を検討すべき方の特徴を3つ解説します。 免疫療法が効きやすい特徴を持っている がんの転移や再発を予防したい 治療に時間的な余裕がある ご自身の状況に当てはまるかどうかを確認し、治療法の選択に役立ててください。 免疫療法が効きやすい特徴を持っている 免疫療法が効きやすい特徴を持っている方は、免疫療法を積極的に検討する価値があります。 具体的には、ホットチューマーを持つ方、免疫療法の効果を予測するバイオマーカーの数値が高い方、免疫機能が良好な方が当てはまります。 これらの特徴は治療前の検査で確認できます。 がんの種類や体の状態を医師に詳しく調べてもらい、免疫療法の適応があるかどうかを判断しましょう。 効きやすい特徴を持っている場合は、他の治療法と比較しても高い効果が期待できる可能性があります。 がんの転移や再発を予防したい 全身を対象する治療法のため、転移や再発の原因となる全身の微小ながん細胞に対しても効果が期待できる可能性があります。 また、免疫療法が適しているがんの進行状況にも関係しています。 免疫療法は即時に結果が出る治療方法ではなく、効果が出るまでに数週間から数カ月が必要です。 そのため、急速に進行していないがんや、他の治療と組み合わせて使用する場合に適していることがあります。 治療に時間的な余裕がある 免疫療法は、効果が出るまでに数週間から数カ月かかることがあります。 そのため、治療に時間的な余裕がある方に向いている治療法です。 抗がん剤治療や放射線治療のような即効性はありませんが、効果が出始めると長期間持続することが免疫療法の大きな特徴です。 初期のがんや、進行がゆるやかながんの場合は、時間をかけて免疫の力を高めながら治療を進められます。 また、免疫療法は体への負担が比較的少ないため、日常生活を続けながら通院で治療を受けられます。 入院の必要がなく、生活の質を維持しながら治療したい方にも適しています。 免疫療法が向いていない人 免疫療法は多くの方に適用できる治療法ですが、状況によっては適さない場合もあります。 ここでは、免疫療法が向いていない方の特徴を3つ解説します。 がんが進行している 免疫抑制剤を使用している 自己免疫疾患がある これらに該当する場合でも治療が完全に不可能というわけではありませんので、必ず医師に相談して判断を仰いでください。 がんが進行している がんが大きく進行し、複数の臓器に転移している場合は、免疫療法の効果が十分に得られない可能性があります。 進行したがんでは、がん細胞が免疫システムを抑制する物質を大量に放出していることが多く、免疫細胞の攻撃力が低下してしまうためです。 また、免疫療法は効果が出るまでに時間がかかるため、急速に進行しているがんには即効性のある治療法が優先されることがあります。 ただし、がんの種類や状態によっては進行がんでも効果が得られるケースもありますので、医師と相談して治療法を選択しましょう。 免疫抑制剤を使用している 臓器移植後やリウマチなどの治療で免疫抑制剤を使用している方は、免疫療法が向いていない場合があります。 免疫抑制剤は体の免疫反応を抑える薬であるため、免疫療法の効果も抑えられてしまうためです。 免疫療法は患者さま自身の免疫細胞を活性化させて治療を行うため、免疫機能が薬で抑制されている状態では十分な効果が期待できません。 現在服用している薬がある場合は、必ず医師に伝えて、免疫療法が適しているかどうかを確認してください。 自己免疫疾患がある 関節リウマチや全身性エリテマトーデス、1型糖尿病などの自己免疫疾患を持っている方は、免疫療法に注意が必要です。 自己免疫疾患は、免疫システムが自分自身の組織を攻撃してしまう病気です。 免疫療法によって免疫機能が活性化されると、自己免疫疾患の症状が悪化する可能性があります。 とくに免疫チェックポイント阻害薬は、免疫のブレーキを外す働きがあるため、自己免疫反応を強めてしまうリスクがあります。 自己免疫疾患をお持ちの方は、治療前に必ず医師にその旨を伝え、リスクと効果を十分に検討してから治療を決定しましょう。 免疫療法が効く人と効かない人についてよくある質問 免疫療法に関して、よくある質問にお答えします。 免疫療法の完治率は? 免疫療法のデメリットは? 免疫療法の完治率は? 免疫療法の完治率は、がんの種類や進行度、患者さまの状態によって大きく異なるため、一概には言えません。 免疫療法は完治を目指す治療というよりも、がんの縮小や進行の抑制を目標とした治療法です。 ただし、免疫療法の大きな特徴は「効果が出た場合に長期間持続すること」です。 これは「テールプラトー」や「ロングテール効果」と呼ばれ、免疫チェックポイント阻害薬の臨床試験で確認されています。 効果が得られた患者さまの中には、長期にわたり病態が安定し、完治に近い状態を維持できる方が一定の割合でいます。 ただし、すべての方に効果があるわけではないため、治療前に検査を受けて効果が期待できるかどうかを確認することが大切です。 免疫療法のデメリットは? 免疫療法には以下のようなデメリットがあります。 効果が出るまでに時間がかかる(数週間〜数カ月) すべての人に効果があるわけではない 免疫関連の副作用が起こる可能性がある 自由診療の場合は費用が高額になることがある 副作用については、従来の抗がん剤治療のような吐き気や脱毛は少ないとされていますが、免疫が活性化しすぎることで自分自身の臓器を攻撃してしまう「免疫関連副作用」が起こることがあります。 具体的には、皮膚のかゆみや発疹、下痢、肺炎、甲状腺機能の異常などが報告されています。 また、副作用がいつ起こるか予測が難しいという特徴もあります。 治療中だけでなく、治療終了後数週間から数カ月後に症状が出ることもあるため、体調の変化を感じたらすぐに医師に相談することが大切です。 免疫療法は病状や目的に合わせて治療法を選択しよう 免疫療法は入院が不要で、日常生活を続けながら治療を進められることが大きな魅力です。 体への負担も比較的少なく、高齢の方や体力が低下している方でも受けやすい治療法として注目されています。 しかし、免疫療法が効く人・向いている人がいる一方で、効かない人・向いていない人もいます。 以下の特徴を参考に、免疫療法を受けるかどうか検討してみましょう。 免疫療法が効きやすい人 免疫療法が向いている人 ホットチューマーを持つ人 免疫療法が効きやすい特徴を持っている 特定のバイオマーカーを持つ人 がんの転移や再発を予防したい 免疫機能が良好な人 治療に時間的な余裕がある 免疫療法を受けるかどうかを決める際には、必ず医師と相談し、ご自身のがんの種類や体の状態を詳しく検査してから判断することが大切です。 治療法にはさまざまな選択肢がありますので、納得した上で治療を始めましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、がん予防を目的として免疫細胞療法を行っています。 興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
2020.04.12 -
- 再生治療
関節リウマチと診断された場合、してはいけないことや注意すべき食べてはいけないものがあります。 日常生活で気をつけることで症状の悪化を防ぐこともできるため、事前に知っておくことが大切です。 この記事では、関節リウマチ患者がしてはいけない10項目について詳しく紹介します。 正しい知識を身につけて、症状の改善と生活の質の向上を目指しましょう。 また、関節リウマチの治療には、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、炎症を抑えたり損傷した組織の再生・修復を促す医療技術のことです。 以下のページでは、当院リペアセルクリニックの再生医療で関節リウマチが改善した症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >関節リウマチに対する再生医療の症例はこちら 当院リペアセルクリニックの公式LINEでも、再生医療の治療法や症例をご覧いただけるので、ぜひチェックしてみてください。 関節リウマチ患者がしてはいけない10項目 関節リウマチと診断された方は、以下の10項目をしないように注意してください。 関節に負担がかかる激しい運動 砂糖や加工食品の過剰摂取 肥満や急激な体重増加 関節や身体を冷やす 重いものを持ち上げる 高い枕の使用 長時間の同じ姿勢 正座など関節に負担がかかる座り方 日常的な喫煙 ストレスを溜め込む それぞれわかりやすく解説していきます。 関節に負担がかかる激しい運動 炎症を悪化させる可能性があるため、関節リウマチの方は関節に負担がかかる運動をしてはいけません。 例えば、マラソンなどの長時間走るような運動は関節に負担がかかるため、ウォーキングなど負担の少ない運動を適度にするのが良いです。 治療を行うなかで、痛みを感じないときには、関節を動かせる範囲を維持するためにも適度な運動は良いとされています。 医師に相談しながら、関節へ負荷がかからないように気をつけましょう。 砂糖や加工食品の過剰摂取 砂糖や加工食品を過剰に摂取した場合、関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。 関節リウマチと食品との関係について、多くの研究が行われた結果、摂取量の多さが問題だとされています。 症状を悪化させないためにも偏った食生活にならないように、バランスよく食事しましょう。 肥満や急激な体重増加 急激な体重の増加や肥満は、体を支える関節に負担をかけるため、避けなければなりません。 適切な体重管理を行い、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチ以外の健康面でも、急激な体重増加や肥満は良くないため、バランスの良い食事や適度な運動で体重管理を行いましょう。 関節や身体を冷やす 関節の痛みやこわばりが出る可能性があるため、関節や身体を冷やさないように注意しましょう。 気温が低い冬だけでなく、夏の冷房による冷えの対策も必要です。 長袖で羽織れるものや、ストールやブランケットなどで、環境に左右されずに関節や体の冷えを避けられるようにしましょう。 また、湯船に入るなど身体を温めると血行が良くなり、関節リウマチの痛みや症状が緩和されます。 重いものを持ち上げる 重いものを持ち上げると、関節に大きな負担がかかるため、関節リウマチによる炎症が悪化する可能性があります。 日常生活の中で重いものを持たないように注意し、どうしても重量物を持つ必要がある場合にはカートなどの道具を使用して、関節への負担を軽減しましょう。 痛みや症状が強く出ていると重いものを持ち上げられなくなることもあるため、周囲にサポートを依頼するなど工夫が必要です。 高い枕の使用 関節リウマチは頸椎や首の靭帯にも影響するため、高い枕の使用は避けましょう。 首に負担がかかると、軽い力でも頸椎(首の骨)が脱臼するリスクが高まり、しびれや麻痺、呼吸障害などの原因となることがあります。 枕は首に負担がかからない低めのものを選び、高さの調整が必要な場合はタオルなどを使うと良いでしょう。 長時間の同じ姿勢 関節リウマチは長時間同じ姿勢でいると、痛みや症状が悪化する可能性があります。 同じ姿勢を続けることで、血行不良による痛みの悪化や筋肉が緊張して関節の動きを妨げるためです。 デスクワークなどでは、定期的に立ち上がったり歩いたりして、長時間同じ姿勢にならないようにしましょう。 また、正しい姿勢を保つことも重要です。 正座など関節に負担がかかる座り方 正座をすると膝関節に大きな負担がかかり、関節リウマチが悪化する可能性があるため、注意が必要です。 とくに長時間の正座は避けてください。 長時間にわたって正座をすると血行不良が起こり、そこから関節の腫れや痛みにつながりやすいです。 座るときは座面が高い椅子に座ったり、床に座る場合は膝を伸ばして座りましょう。 日常的な喫煙 喫煙をすると関節リウマチの発症リスクが高まるだけでなく、症状を進行させる可能性も高いため、禁煙をおすすめします。 タバコには関節の炎症を進めたり、治療効果を弱めたりする有害な物質が含まれています。 すぐに禁煙するのが難しい方は少しずつ本数を減らしていき、できるだけ早く喫煙をやめましょう。 ストレスを溜め込む ストレスを溜めると、自律神経の乱れによって免疫システムのバランスが崩れ、関節リウマチの症状に影響する場合があります。 関節リウマチで手や足がこわばったりスムーズに動かせなかったりすると、そのような症状自体がストレスの原因になりかねません。 リラクゼーションや軽い運動、趣味などストレスを解消できる方法を見つけ、ストレスを溜めないようにしましょう。 関節リウマチ患者が食べてはいけないもの 関節リウマチの症状を悪化させてしまう可能性がある食品は、以下の3つです。 塩分の多い加工食品や揚げ物 精製炭水化物 トランス脂肪酸を多く含む食品 以下では、それぞれの食品の注意点について詳しく解説します。 塩分の多い加工食品や揚げ物 塩分の多い加工食品や揚げ物は、関節リウマチが悪化する可能性があります。 56名を対象とした加工度別での食品摂取量の研究結果では、塩分・糖分・脂肪・添加物を多く含む「超加工食品」の摂取量が多いほど心血管疾患のリスクが高まっています※。 ※出典:SPRINGER NATURE Link また、揚げ物に使用する油は加熱することで酸化しやすくなるため、摂取することで体内に活性酸素が増えます。 活性酸素は関節リウマチの炎症を引き起こし、症状が悪化する原因となる場合があります。 油分を多く含むスナック菓子やインスタント食品などは避けて、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。 精製炭水化物 砂糖やケーキ、パンなどの精製炭水化物の過剰摂取は、関節リウマチの炎症をさらに悪化させてしまう可能性があります。 また、炭水化物の過剰摂取は体重増加のリスクもあり、関節への負担が増えるリスクにもつながります。 できるだけ精製炭水化物の摂取を控え、全粒粉米(玄米)や低GIの食品を選ぶようにしましょう。 トランス脂肪酸を多く含む食品 トランス脂肪酸は炎症を促進する可能性があるため、関節リウマチの患者さまは注意が必要です。 主にショートニングやマーガリン、ファストフードなどに多く含まれているため、これらの食品の過剰摂取は控えましょう。 油を使用する際は、オリーブオイルなどの健康的な油を使用するなどの工夫が必要です。 関節リウマチのしてはいけない10項目に関するよくある質問 関節リウマチのしてはいけないことに関して、以下の質問があります。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチになりやすい性格は? リウマチの食事にヨーグルトは良い? 関節リウマチを悪化させないためにもよくある疑問や不安点を解消しておきましょう。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチを悪化させる要因は、本記事でも紹介している、関節リウマチのしてはいけない10項目です。 膝や関節に負担をかけることや、症状悪化の原因につながる食品の摂取は、関節リウマチの症状を悪化させてしまいます。 上記の10項目を守り、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチでやってはいけない仕事はありませんが、避けた方が良い仕事はあります。 次のような仕事は、関節リウマチを悪化させる原因となるため、避けるようにしましょう。 重いものを運ぶ仕事 立ちっぱなしの仕事 長時間の歩行が必要な仕事 寒い場所での仕事 関節リウマチでは、関節に負担をかけないことが大切です。 天職だと感じている仕事や、条件が良く続けていきたいと考える仕事で辞めるという選択肢がないこともあるでしょう。 症状の程度にもよるため医師に相談してみてください。 関節リウマチになりやすい性格は? 関節リウマチは自己免疫疾患であり、特定の性格が直接的な原因となることはありません。 しかし、慢性的なストレスによって免疫機能が低下することで間接的に関節リウマチの発症リスクが高まる場合があります。 そのため、ストレスを溜め込みやすい方は、適度にストレス発散する方法を身につけましょう。 また、関節リウマチを早期に発見できれば、早く治療を始められるため、関節の痛みや違和感がある方は早めに医師の診察を受けましょう。 リウマチの食事にヨーグルトは良い? ヨーグルトは乳酸菌によって腸内環境が改善されることで、関節リウマチの症状緩和が期待できます。 また、関節リウマチは骨粗鬆症のリスクが高いため、予防のためのカルシウム摂取にも有効です。 ヨーグルトの摂取量に関しては、体調や症状の状態をしっかり把握し、医療機関の指導のもと決めましょう。 関節リウマチでしてはいけない10項目を守って生活しよう 関節リウマチと診断された方は、この記事で紹介した「してはいけない10項目」を守り、症状を悪化させる要因を減らすようにしましょう。 関節に負担がかかる激しい運動 砂糖や加工食品の過剰摂取 肥満や急激な体重増加 関節や身体を冷やす 重いものを持ち上げる 高い枕の使用 長時間の同じ姿勢 正座など関節に負担がかかる座り方 日常的な喫煙 ストレスを溜め込む また、加工食品や精製炭水化物なども避けて、栄養バランスの取れた食生活を守ることも重要となります。 関節リウマチの治療には、薬物療法や手術療法がありますが、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療には、脂肪から幹細胞を採取・培養して患部に投与することで関節の再生を促す幹細胞治療と、血液から多血小板血漿(PRP)を抽出し、患部に注射するPRP療法があります。 再生医療では手術を行う必要もなく治療期間も短いため、関節リウマチでお悩みの方は当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2020.04.10 -
- 免疫細胞療法
「がん」を再発させないためには、生活習慣の改善が重要です。 再発しやすい病気として知られている「がん」は、命に関わったり生活の質を低下させたりする可能性があるため、適切な対処をとることが大切です。 本記事では、がんを再発させないために改善すべき生活習慣を5つご紹介します。 改善できる習慣から見直し、がんの再発リスク低減を目指しましょう。 がんを再発させない5つの習慣 がんを再発させないためには、以下の5つの生活習慣を意識することが大切です。 ①食生活の改善 ②運動習慣を身につける ③タバコを控える・禁煙する ④お酒を控える・禁酒する ⑤体重管理 適切な運動量や体重などは、人によって異なるため、まずは自身の達成できる目標を設定しましょう。 ①食生活の改善 がんを再発させないためには、食生活の改善が重要です。 栄養バランスの整った健康的な食事は、身体に必要な栄養素を効率良く取り込めます。 がんの再発予防では、以下の栄養素を含む食材をバランス良くとることを意識しましょう。 栄養素 効果・作用 具体例 タンパク質 身体をがん細胞から守る免疫細胞を作るために必要な栄養素 肉・魚介類・卵・乳製品・大豆製品 ビタミンC 抗酸化作用(体内の細胞を傷つける活性酸素から守る働き) 野菜・果物 ビタミンE ナッツ類・植物油・魚介類 食物繊維 腸内環境の改善 穀類・野菜・海藻類 乳酸菌 乳製品・発酵食品 上記の中でも特にタンパク質は、免疫力向上のために必要不可欠な栄養素なので積極的に取り入れることが推奨されます。 がんの治療中で食欲低下や味覚の変化がみられたりする場合でも、食事量を過度に減らしたり、味付けを濃くしたりしないようにしましょう。 以下の動画では、がんのリスクを減らすために避けるべき食べ物について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 ②運動習慣を身につける がんの再発を防ぐためには、運動習慣を身につけることが大切です。 適度な運動は、体温が上がることによる血行促進やストレスの発散につながり、がん細胞から身体を守る免疫力が向上する効果をもたらします。 しかし、激しい運動を無理に行うと、心身ともにストレスとなり、逆に免疫力が低下する恐れがあるため注意が必要です。 運動時間の確保が難しい場合は、日常生活のなかで正しい姿勢を心がけたり、歩数を増やしたりして工夫しましょう。 ③タバコを控える・禁煙する がんの再発を防ぐ生活習慣に、禁煙があります。 タバコには発がん性物質が含まれており、喫煙者は非喫煙者と比べて約1.5倍がんの発症リスクが高まる※といわれています。 ※国立がん研究センター「日本人のためのがん予防法5+1」 自分で禁煙するのが難しい場合は、禁煙補助剤などを用いた禁煙治療を受けることも検討してみましょう。 また、非喫煙者であっても、喫煙者のタバコの煙(副流煙)を間接的に吸ってしまう「受動喫煙」に注意が必要です。 喫煙者も非喫煙者もがんの発症リスクを上げないために、タバコの煙を避けて生活しましょう。 ④お酒を控える・禁酒する がんを再発させないために、禁酒を習慣化することが大切です。 お酒に含まれるアルコールは、摂取量が多いほどがんの発症リスクが高まることがわかっています。 飲酒習慣がある方は飲酒量を減らしたり、アルコール度数の低いお酒にしたりして、アルコール摂取量を抑えましょう。 ⑤体重管理 がんの再発防止には、肥満や痩せすぎないように体重管理が大切です。 肥満でも痩せすぎでもがんの発症リスクや、がんによる死亡リスクが高くなることがわかっています。 また、体重管理を行う場合、食生活や運動習慣などの生活習慣にも気を付けることが増えるため、がんの再発予防に効果的といえるでしょう。 痩せすぎや肥満などを判断する体格指数は「BMI」と呼ばれ、以下の計算式で求められます。 BMI=体重(㎏)÷{身長(m)×身長(m)} 男性はBMI21~27、女性はBMI21~25になるように、体重を管理しましょう。 がんを再発させないために生活習慣を改善する重要性 がんを再発させないためには、生活習慣を改善することが重要です。 がんの発症には、遺伝的要因のほかに、過度な飲酒や喫煙などの生活習慣が関係しているといわれています。 以下の5つの健康習慣をすべて実践している人は、0~1つの習慣を実践している人と比べてがんの発症リスクが低いと推計※されています。 ※参照:国立がん研究センター「日本人のためのがん予防法(5+1)」 たばこを吸わない 飲酒を控える バランスの良い食事を心がける 日常生活を活動的に行う 体重管理をする 生活習慣を見直すことで、がんの再発リスクも低減できる可能性が高まるため、実施可能な行動から改善しましょう。 がんの再発防止を期待できる免疫細胞療法について がんの再発予防を期待できる治療法に、免疫細胞療法があります。 免疫細胞療法とは、体内の免疫細胞を培養し、体内に戻すことで免疫力を高める治療法です。 免疫力の低下によってウイルスや菌へ感染すると、がんに進展するリスクが高まってしまいます。 免疫力を高めることで、がんにつながる疾患やがんの再発を予防できる可能性がある免疫細胞療法が近年注目されています。 免疫力の低下ががんの発症リスクを高める理由については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 【まとめ】がんを再発させない5つの習慣だけでなく免疫細胞療法も検討しよう がんを再発させないためには、以下の5つの習慣を心がけることが大切です。 食生活を改善する 運動習慣を身につける タバコを控える・禁煙する お酒を控える・禁酒する 適正体重を目指す がんの再発予防として、近年注目されている治療法に免疫細胞療法があります。 免疫細胞療法は、免疫力の向上が期待でき、がんの再発リスクを低減できる可能性があります。 がんの再発を予防したい方は、生活習慣の改善と合わせて、免疫細胞療法による治療もご検討ください。
2020.04.06







