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- ひざ関節
- 幹細胞治療
膝靭帯損傷と診断され、できるだけ早く治したいとお悩みの方は多いのではないでしょうか。 膝靭帯損傷の早期回復において、受傷直後のRICE処置や適切なリハビリの継続、栄養管理は重要です。 この記事では、膝靭帯損傷を早く治すために実践すべきポイントや、損傷の程度に応じた回復期間の目安について解説します。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝靭帯損傷の早期回復をめざす再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 手術を回避し、より早くスポーツや日常生活へ復帰したい方はご確認ください。 膝靭帯損傷を早く治す方法4選 膝靭帯損傷を早く治す4つの方法は、以下の通りです。 RICE処置による応急処置 継続的なリハビリテーション 食事からタンパク質などの栄養素を摂取 サポーターやテーピングの活用 膝靭帯損傷を早く治すためには、適切な対処と治療が不可欠です。 できることから取り入れて、早期の回復を目指しましょう。 RICE処置による応急処置 膝靭帯損傷の直後には、炎症や腫れを抑えるためのRICE処置が非常に重要です。 RICEとは、以下の4つの要素の頭文字を取った応急処置を指します。 Rest(安静) 患部を動かさず、膝にかかる負担をできるだけ減らす Ice(冷却) 氷や保冷剤で患部を冷やし、炎症や痛み、腫れの進行を抑える 1回20~30分程度を目安にする Compression(圧迫) 包帯を使って膝を軽く圧迫し、内出血や腫れを抑える Elevation(挙上) 患部を心臓より高い位置に保ち、腫れの軽減につなげる RICE処置は、損傷後48時間以内に実施できれば、腫れや内出血が抑えられ、回復のスピードに大きく影響します。早期回復を目指すためにも、迅速に行いましょう。 ただし、RICE処置はあくまで応急的な対応であり、根本的な治療ではありません。 正確な診断と適切な治療を受けるためにも、早めに医療機関を受診しましょう。 継続的なリハビリテーション 膝靭帯損傷からの回復を早めるためには、計画的なリハビリテーションの継続が欠かせません。 主なリハビリ内容は、以下の通りです。 関節可動域の改善 ストレッチや軽い運動で膝の動きをスムーズにする 筋力トレーニング 大腿四頭筋やハムストリングスなどの筋力強化 バランス訓練 転倒防止や再発予防のための体幹・下肢の安定トレーニング 固有受容感覚(プロプリオセプション)の向上 関節の位置や力加減、姿勢、身体のイメージなどを感じ取る訓練 歩行訓練 日常動作の安定を目指す リハビリは、自己流ではなく医師や理学療法士などの指導を受けましょう。 焦らず継続することが、膝靭帯損傷の早期治療につながります。 食事からタンパク質などの栄養素を摂取 膝靭帯損傷の回復を早めるためには、食事から摂取できる栄養素にも意識を向けることが大切です。 身体の修復を助ける栄養素を摂り、内側からの回復を促しましょう。 意識したい栄養素を多く含む食材は、以下の通りです。 必要な栄養素 回復を助ける主な食品例 タンパク質 鶏むね肉、豆腐、卵、魚など ビタミン類(B群・Cなど) ブロッコリー、ピーマン、キウイ、納豆など ミネラル(亜鉛・鉄など) 牡蠣、かたくちいわし、わかめ、レバー、赤貝など コラーゲン 豚肉、湯葉、高野豆腐、ゼラチンなど ケガをして運動量が減るとエネルギー消費も少なくなるため、食事量は通常の約4分の3に抑えるのが理想です。 体重増加による膝への負担を避けるためにも、栄養の質を意識した食事管理を心がけましょう。 サポーターやテーピングの活用 サポーターやテーピングの活用は、膝靭帯損傷による膝関節の安定性の向上や痛みの軽減が見込めます。 サポート用品の特徴は、以下の通りです。 サポート用品 特徴 主な用途 サポーター 装着が簡単 繰り返し使える 日常生活や軽い運動時のサポート テーピング 固定力が高く関節の動きを細かく調整できる スポーツ時など、靭帯への負荷が大きいシーン 使用する際は膝の状態や生活スタイルに合わせて、適切なタイプ・サイズのものを選びましょう。 また、サポーターやテーピングは一時的なサポートにすぎず、根本的な治療にはなりません。 あくまでも補助的な手段として活用し、適切なリハビリや治療を並行して受けましょう。 膝靭帯損傷のグレード別の回復期間 膝靭帯損傷は損傷の程度によってグレード1〜3に分類され、それぞれ回復期間が異なります。 グレード1の回復期間 グレード2の回復期間 グレード3の回復期間 グレード別に目安となる回復期間をみていきましょう。 グレード1の回復期間 膝靭帯損傷のグレード1は、安静と適切な処置を行えば2〜4週間ほどで回復するのが一般的です。 グレード1は膝靭帯損傷の中でも軽度で、靭帯の一部が断裂している状態を指し、軽度の腫れや痛みがみられます。 グレード1の主な治療法は、以下の通りです。 安静 アイシング 圧迫 挙上 添え木による固定 松葉杖の使用 リハビリでは、関節を動かさずに筋肉を収縮させる等尺性運動や可動域の訓練を行い、痛みが落ち着いてから筋力トレーニングや日常動作訓練へと段階的に移行します。 グレード1の膝靭帯損傷を放置すると、再発や症状の悪化、変形性膝関節症への進行などを招く可能性があります。 早期回復を目指すなら軽度だと放置せずに、医療機関での診断と適切な対応が重要です。 グレード2の回復期間 膝靭帯損傷のグレード2の回復期間は、個人差がありますが1〜3か月程度かかるのが一般的です。 グレード2の膝靭帯損傷は、靭帯が部分的に断裂していて、靭帯線維が引き延ばされた状態になることもあります。 主な症状は、患部の腫れや痛み、関節内の内出血、膝がグラグラするような感覚などです。 治療は安静やアイシング、サポーターによる固定、痛み止めの使用などを中心に行います。 リハビリでは、関節の可動域を広げるストレッチや太ももの筋力トレーニング、バランス練習などを段階的に実施し、日常生活やスポーツへの復帰を目指します。 適切なリハビリを行うと、多くの場合はスポーツ復帰も可能です。 グレード3の回復期間 膝靭帯損傷のグレード3の回復期間は、3〜6か月以上かかる場合があります。 グレード3は靭帯が完全に断裂し、強い痛みや腫れ、膝の不安定感が生じ、歩行が困難になることもあります。 初期は安静やアイシング、装具での固定などの保存療法が行われますが、改善が見込めない場合は手術が検討されます。 主な手術は、以下の2つです。 靭帯縫合術 損傷した靭帯を縫い合わせて修復 靭帯再建術 損傷した靭帯の代わりに、他の部位の組織を移植する 手術前後は、以下のようなリハビリが必要です。 手術前 膝関節の可動域や筋力の維持・向上 松葉杖の使い方を習得 入院中 装具を使用し、患部への負担を軽減 足首や足指を動かして血流維持 他部位の運動で全身機能を保つ 術後1週間以降から徐々に体重負荷や膝の運動を開始 退院後 自宅や通院で膝の可動域拡大や筋力訓練 術後6週間にエアロバイク、軽いスクワットなど 術後2か月に早歩きや階段昇降など日常動作の強化 術後3か月にごく軽いジョギングへ段階的に移行 グレード3の靭帯損傷は重度なため、長期的なリハビリが必要です。 適切な治療と段階的な回復プランにより、日常生活やスポーツへの復帰が目指せます。 膝靭帯損傷を早く治すなら再生医療も選択肢の一つ 膝靭帯損傷を早く治すなら、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を活用して、損傷した靭帯の修復を促進する治療法です。 入院や手術を必要とせずに治療できるので、体への負担が少ない点が特徴です。 そのため再生医療は、以下のようなお考えの方に選ばれています。 手術を避けたい スポーツへの早期復帰を目指すアスリート 仕事や家庭の都合で長期療養が難しい 再生医療の治療に興味のある方は、お気軽に当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 膝靭帯損傷を早く治す方法に関するよくある質問 膝靭帯損傷を早く治したい方からよく寄せられる質問に対して当クリニックで回答したものを紹介しています。 靭帯損傷を早く治すサプリは? 膝靭帯損傷を早く治すなら冷やすべき? 膝の靭帯損傷を早く治す食べ物は? 上記の情報を参考に、適切な対処を選択してみましょう。 靭帯損傷を早く治すサプリは? 靭帯損傷の回復をサポートするサプリメントとして、コラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンなどが配合されたサプリメントが挙げられます。 コラーゲンは靭帯を構成する主要成分であり、サプリからの摂取も可能です。 その他、必要な栄養素を供給できるサプリメントは数多くの種類が存在しますが、大切なのは規則正しい食生活です。 サプリメントはあくまでも補助的な役割として捉え、食事から摂取できる栄養素で修復する意識を心がけましょう。 膝靭帯損傷を早く治すなら冷やすべき? 膝靭帯損傷を早く治すなら、初期段階での冷却(アイシング)が効果的です。 損傷直後の冷却は、炎症や腫れを抑え、痛みを軽減する効果が期待でき、回復を早める上で重要な処置の一つです。 一方で、回復が進んだ慢性期には、温めることが効果的になる場合があります。 温熱によって血流が促進され、損傷組織の修復がサポートされるためです。 冷やすか温めるかは回復段階によって異なるため、専門医の指示を受けながら適切な対応を選びましょう。 膝の靭帯損傷を早く治す食べ物は? 膝の靭帯損傷を早く治すには、タンパク質・ビタミンC・亜鉛・オメガ3脂肪酸を含む食べ物が効果的です。 おすすめの食材は、以下の通りです。 栄養素 役割 食材 タンパク質 筋や靭帯の再生を促進 鶏むね肉・魚・卵 ビタミンC コラーゲン生成をサポート 柑橘類・パプリカ・ブロッコリー 亜鉛 組織の修復を促進 牡蠣・ナッツ類 オメガ3脂肪酸 炎症を抑える サバ・イワシ・亜麻仁油 バランスの良い食事を心がけて、膝靭帯損傷の早期回復を目指しましょう。 膝靭帯損傷を早く治すには適切な対処と治療が重要 膝靭帯損傷を早く治す方法は、以下の通りです。 RICE処置による応急処置 継続的なリハビリテーション 食事からタンパク質などの栄養素を摂取 サポーターやテーピングの活用 より早期の回復を目指す方には、入院や手術を必要としない再生医療も選択肢の一つです。 患者さま自身の幹細胞を使って損傷部位の修復を促す再生医療は、アスリートだけでなく一般の方にも注目されています。 再生医療に興味のある方は、お気軽に当院までご相談ください。
2019.09.29 -
- ひざ関節
膝靭帯損傷を長引かせないためには、受傷時の応急処置がとても大切です 膝関節の靭帯が損傷する膝靭帯損傷は、歩行時に痛みがあったり関節がいつまでも腫れたりと、つらい症状が出ます。そのため、そういった症状を長引かせないためにも膝靭帯損傷した際の応急処置がとても大切になります。 できるだけ症状を緩和するために、膝靭帯損傷が生じた時の応急処置について紹介します。 膝靭帯損傷の応急処置にはRICE処置が有効 膝靭帯損傷だけでなく、スポーツ外傷や一般の外傷時の応急処置にはRICE処置が有効です。外傷直後に適切な処置が行われると、治るまでの時間が短くなります。また、不自由なく日常生活やスポーツができるようになるまでの期間を早めることもできます。 膝靭帯損傷の応急処置に有効なRICE処置とは?次の4つの処置を指します。 膝靭帯損傷の応急処置に有効なRICE処置とは、 Rest(安静) Icing(冷却) Compression(圧迫) Elevation(拳上) 以下、それぞれの具体的な処置について詳しく説明します。 ▲Rest(安静) 損傷した部位が腫れたり、血管や神経が損傷したりしないように、患部を安静に保つ処置です。筋肉や関節の動きが抑えられるので、内出血を抑えることもできます。 ▲Icing(冷却) 損傷した部分の低酸素障害によって起こる細胞壊死や腫れなどを抑えるために、患部を氷で15分~20分冷却します。すると患部の感覚が鈍くなります。痛みが再発すれば、また冷却をすることを24~72時間繰り返します。湿布や冷えピタは、深部の冷却効果がなく感染源になる可能性もあるので使用しないでください。 ▲Compression(圧迫) 患部の内出血や腫れなどを抑えるために、腫れた部分を中心に腫れのない部分まで、軽く圧迫を加えます。強い圧迫は、循環障害を引き起こしてしまうので気を付けましょう。 ▲Elevation(拳上) 患部の腫れを早くひかせるために、膝部分を心臓よりも高い位置に上げてください。なぜなら、末梢が広がると、内出血や腫れの吸収が遅れてしまうからです。 膝靭帯損傷の応急処置後の治療 膝靭帯損傷の応急処置が適切に行われると、痛みや関節の不安定感といった後遺症は残りません。とても重要な処置なので、必ず取り入れてください。 RICE処置後は、手術や再生医療、リハビリなどで修復や機能回復を目指します。 まとめ・膝靭帯損傷を長引かせないためには、受傷時の応急処置がとても大切です 膝靭帯損傷の応急処置には、RICE処置がとても大切です。応急処置を行うことで、治りが早くなりますし、後遺症の発症を予防できるなどメリットが多いです。とても簡単な処置なので、ぜひ取り入れてくださいね。 ただし、応急処置だけで症状が改善したとしても、必ず病院を受診して治療を受けましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.09.28 -
- 腱板損傷
- 肩
肩腱板断裂を治療しないで放置しても、自然に治るのか疑問を感じる方は多いのではないでしょうか。 しかし、肩腱板は血流が少なく治癒に必要な栄養素が血流によって届けられないため、自然な治癒が見込めません。 放置すると症状が悪化し、関節の変形や手術が難しくなるリスクもあるため、注意が必要です。 この記事では、肩腱板断裂を放置するリスクや症状、治療法について解説します。 肩腱板断裂が悪化する前に、早期に医療機関を受診しましょう。 また、肩腱板断裂の根本的な治療方法についても紹介しているので参考にしてください。 肩腱板断裂は放置すると元に戻らない!悪化のリスクについて紹介 肩腱板断裂を放置することで、以下のような症状が起こるリスクがあります。 手術による回復が難しくなる 肩関節の変形(腱板断裂性肩関節症) 夜間痛や慢性的な痛みの増強 肩の可動域が狭くなる 肩の腱板は血流が少なく、回復に必要な栄養素が届けられないため自然治癒しにくい組織になります。 肩腱板断裂を放置すると、断裂によって正常に機能できなくなった腱板が痩せて縮んでしまうので、手術による修復が難しくなります。 さらに症状が進行すると、肩関節そのものが変形(腱板断裂性肩関節症)して、痛みが強くなるほか、関節機能が著しく低下する恐れも。 悪化を防ぐためには、早期の診断と適切な治療が重要です。 「最近肩が上がらない」「夜間にズキズキ痛む」といった症状がある方は、早めに整形外科を受診し、専門的な診察・画像検査を受けることをおすすめします。 肩腱板断裂の主な症状|五十肩との違い 肩腱板断裂では、以下のような症状がみられることがあります。 夜間の強い痛み 腕を上げるときに痛くなる 腕を上げるときに力が入らない 腕を上げるときに動きの制限がある 腕を上げるときに肩の前上面でジョリジョリと音がする こうした症状は五十肩(肩関節周囲炎)とよく似ているため、自己判断が難しいことが特徴です。 肩腱板断裂と五十肩との違いを、以下にまとめました。 症状には個人差があるので、あくまでも目安として参考にしてください。 病名 症状 自然治癒 肩腱板断裂 夜間の強い痛み 腕を上げるときに力が入りにくい ジョリジョリと音が聞こえる 腕の上げ下げの途中で痛む ほとんどない 五十肩 関節の動きが硬くなる 腕が上がらないところで肩が痛む 自然に回復する場合あり 肩腱板断裂と五十肩は初期症状が似ているため、「五十肩だから大丈夫」と放置してしまうケースも少なくありません。 しかし、肩腱板断裂は放置することで状態が悪化し、将来的に手術が困難になることもあります。 肩腱板断裂かどうかの正確な診断には、レントゲンやMRIなどの検査が必要になるので、五十肩と思い込んで放置せず、医師に診てもらいましょう。 肩腱板断裂の治療法について紹介 肩腱板断裂の治療法について紹介します。 保存療法 手術療法 再生医療 再生医療は、手術しないで肩腱板の修復が期待できる治療法です。 肩腱板断裂を治療する新たな選択肢としてご紹介します。 保存療法 肩腱板断裂の保存療法の内容は、以下の通りです。 安静:三角巾で1~2週間の安静 注射療法:局所麻酔剤やヒアルロン酸などの注射 運動療法:残った腱板の機能を活性化させるリハビリ 怪我による急性の肩腱板断裂では、炎症や痛みを抑えるために1~2週間の安静が有効です。 断裂部の回復はできませんが、約70%の患者さんで保存療法によって症状が軽快したという報告も。※ ※公益社団法人日本整形外科学会「肩腱板断裂」 肩の痛みが強い際は、局所麻酔剤やヒアルロン酸を注射します。 また、損傷部分の周りの関節や筋肉を柔らかくしたり鍛えたりして、残った腱板の機能を活性化させるリハビリも効果的です。 ただし、すべての症例に保存療法が適しているわけではありません。 断裂の程度や患者さんの年齢・生活スタイルによっては、手術療法のほうが望ましいケースもあります。 手術療法 肩腱板断裂に対しては、半年以上の保存療法で症状が回復しない際や、完全に断裂して腕が上がらない際は、手術が検討されます。 手術は、内視鏡を使用した鏡視下腱板修復術が一般的で、以下の手順で行われます。 1.肩に数カ所の小さな切開(数ミリ程度)を行う 2.関節鏡(小型カメラ)を挿入して、関節内の状態を確認する 3.断裂した腱板を専用の糸で縫合 ⇒断裂の状態によっては、他部位の組織(筋肉や腱)を利用して修復することもある 手術後は肩を動かさないように安静が必要で4~6週間程度、腕を曲げた状態で固定できる専用の装具で固定します。 また、肘や指のストレッチなど軽度な運動を行い、血流や筋力の低下を防ぐことが大切です。 その後、医師や理学療法士の指導のもと、肩の可動域を広げるリハビリを2~3カ月程度継続して行います。 再生医療 再生医療は肩腱板断裂の修復に期待ができる治療法で、以下のような内容になります。 手術が不要なため、体への負担を抑えながら治療が行える 入院を必要としない場合が多く、日常生活への影響を抑える 自己由来の細胞を使用することで、アレルギー反応などのリスクが低いとされる この治療法は手術とは異なり、患者さまご自身の細胞を活用して、損傷した組織の修復や機能回復を目指すものです。 幹細胞は、損傷した腱板の修復や組織再生を促す働きを持つとされており、手術以外のアプローチとして可能性が期待されています。 ただし、再生医療はすべての方に適応できるわけではなく、事前に医師による適応判断が必要です。 「手術には抵抗がある」「年齢的に負担の少ない治療法を探している」という方は、一度専門医にご相談ください。 【まとめ】肩腱板断裂は放置せず早めに治療を受けよう! 肩腱板断裂は放置しても自然に治癒することはほとんどないとされており、進行すると手術が難しくなる場合もあります。 また以下のような症状を引き起こすリスクもあります。 夜間の強い痛み 腕を上げるときに痛くなる 腕を上げるときに力が入らない 腕を上げるときに動きの制限がある 腕を上げるときに肩の前上面でジョリジョリと音がする また、自然に治癒する可能性がある五十肩と症状が似ているので、自分で判断するのは危険です。 自己判断で様子を見るのではなく、画像診断(レントゲンやMRI)を含めた専門的な評価を受けることが大切です。 手術が難しくなり、症状が悪化する前に医療機関を受診しましょう。 また、治療法には保存療法や手術療法に加えて、再生医療の選択肢もあります。 肩の痛みや可動域の制限にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
2019.09.28 -
- 幹細胞治療
- 腱板損傷
- 肩
腕を上げるときに痛みや動かしにくさを感じたことはありませんか。 肩の可動域が狭まり、動かしにくいときは、腱板断裂の可能性があります。 肩の腱板断裂は、加齢やオーバーユースなどが原因で起こる損傷です。 本記事では、腱板断裂の症状や治療法について詳しく解説します。 腱板断裂になった際は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。 腱板断裂(腱板損傷)とは? 腱板断裂(腱板損傷)とは、肩関節にある4つの筋肉から構成される「腱板」が損傷する外傷で、以下の症状がみられます。 肩周囲の痛み 肩の動かしづらさ 痛みで眠れない 肩が上がらない 腕を動かした際の引っかかり感 腱板は肩関節の安定性に関わっている組織のため、損傷すると肩周囲に痛みが生じたり、動かせなくなったりします。 肩周囲に違和感を覚えた際は、無理に動かさずに、安静に過ごすことが大切です。 断裂した腱板は自然には再生しないため、症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。 腱板断裂を起こす原因 肩の腱板断裂を引き起こす原因は、主に以下の3つです。 加齢 使いすぎ(オーバーユース) 外傷 腱板断裂は、骨と筋肉が離れてしまっている状態であり、安静にしていても自然治癒は困難です。 症状を放置していると、悪化する恐れがあるため早めに医療機関を受診しましょう。 加齢 加齢によって腱が弱くなると、日常生活動作だけでも腱板が断裂する場合があります。 腱板や関節などが加齢によって弱くなった場合は、少しの衝撃でも損傷するリスクがあるため注意しましょう。 また、中高年以降の方は若年層と比べると運動の機会が少なく、肩回りの筋力や柔軟性が低下しやすい特徴があります。 腱板の損傷リスクを低減するために、適度に肩回しをしたり、腕を動かしたりする習慣をつけることが大切です。 使い過ぎ(オーバーユース) 腱板断裂の多くは、肩の使いすぎ(オーバーユース)が原因で起こります。 スポーツや仕事などで肩を酷使していると、腱板に大きな負担がかかり損傷リスクが高まります。 日常的に肩へ負担のかかる動作をしている場合は、発症日が明確でなく、治療が遅れる場合があるため注意が必要です。 外傷 外傷は、腱板断裂を起こす原因の1つです。 転んだときに手をついたり肩をぶつけたりすると、肩周囲に衝撃が加わり、腱板損傷を引き起こす可能性があります。 肩に衝撃が加わった際に強い痛みが生じた場合は、腱板を損傷している可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 腱板断裂は治療が必要!治療方法を紹介 腱板断裂は安静にしていても自然に治ることはないため、以下の治療を受ける必要があります。 保存療法 手術療法 再生医療 腱板断裂の症状を根本的に治したい場合は、手術療法や再生医療を検討します。 症状の程度によって適切な治療方法は異なるため、専門家に相談し自身に合った治療で腱板断裂を治しましょう。 以下の記事では、腱板断裂治療のリハビリについて詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 保存療法 腱板断裂の症状を緩和する方法に、保存療法があります。 保存療法では、薬や湿布で痛みを和らげたり、ステロイド注射で炎症を抑えたりします。 身体への侵襲が少ない治療方法ですが、損傷部位の根本的な治療はできないため、症状を繰り返す恐れがあり注意が必要です。 手術療法 腱板断裂の症状が悪化し日常生活への支障が大きくなった場合は、手術療法による治療が検討されます。 手術療法では、腱板の代わりとなるほかの組織を肩へ移植したり、人工関節を挿入したりします。 腱板断裂の手術を受ける際は、入院やリハビリ期間も必要となるため、回復までに時間を要する点に注意が必要です。 再生医療 腱板断裂を手術しないで治す方法として、再生医療があります。 再生医療は患者様自身の細胞を利用して、損傷した組織の再生や修復を促す治療方法で、以下のメリットがあります。 腱板損傷の治療に再生医療を検討している方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 【まとめ】腱板断裂は自然治癒しない!再生医療で切らずに治す選択肢も検討しよう 腱板断裂は自然治癒しない損傷のため、早めに医療機関を受診し治療を受けることが大切です。 肩の腱板断裂の治療方法には、保存療法や手術療法があります。 保存療法で症状の改善がみられない場合や、手術せずに症状を改善したい方は、先端医療である再生医療をご検討ください。 再生医療による治療は、症状の改善だけでなく、損傷した部位の再生・修復にも期待できます。 腱板断裂の治療方法にお悩みの方は、当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。
2019.09.27 -
- 肘頭滑液包炎
- 肘
肘頭滑液包炎の原因と症状、手術しなくても治るのか 肘頭滑液包炎をご存じですか?肘が腫れたり痛みが出たりする病気です。 例えば、転倒した時に肘を強くぶつけたり、繰り返し肘が圧迫される刺激が加わると、肘頭滑液包炎になる可能性があります。 今回は、肘頭滑液包炎になってしまった時、「どのような治療が必要なのか」「手術をしなくても治るのか」といったことについて解説しましょう。 肘頭滑液包炎の症状 ・肘の外側や内側に赤みや腫れが見られる ・肘を曲げ伸ばし、回したりすると痛みが出る ・肘の動きが制限される ・肘に触れると熱を持っている ・発熱や倦怠感などの全身に症状が出る(感染性の場合) 肘頭滑液包炎の治療と手術が必要な場合 肘にある滑液包が炎症を起こすことにより、黄色く透明な液が溜まり、関節が腫れた状態になるのが肘頭滑液包炎です。 肘を強くぶつけるなど、外傷が原因であれば、溜まった液には血液が混ざっている場合があります。初期の症状であれば注射針を刺して滑液包に溜まった液を抜き、圧迫包帯をして肘を安静に保つのが一般的な治療です。 また、炎症を鎮める飲み薬が出されることもあるでしょう。 しかし、注射針で滑液包に溜まった液を抜いても繰り返し腫れてしまう場合は、手術が必要になります。また、感染によって病気になってしまった場合にも手術が必要です。 手術が必要な場合 ・滑液包に溜まった液を抜いても ⇒ 繰り返し腫れてしまう場合 ・細菌やウイルスなどの感染が滑液包に及んで病気になってしまった場合 肘頭滑液包炎になる原因は? 肘頭滑液包炎は、肘の部分に何度も繰り返し機械的な刺激が加わるによって、炎症が起き、腫れや痛みが出る症状なので、例えば、畳職人によくみられます。 また、以下のような原因によっても発症することがあります。 肘頭滑液包炎の原因 ・外傷1:肘への強い衝撃や摩擦で滑液包が傷ついたり刺激される。転倒などで肘を強くぶつける。 ・外傷2:机や肘かけなどで長時間、圧迫や刺激が加わる ・反復動作:テニスやゴルフなどスポーツ。パソコン、楽器など肘を何度も曲げたり、伸ばしたり、回する動作で滑液包へ過度な負担。 ・感染:細菌やウイルスなどの感染が滑液包に及ぶと、化膿性の肘頭滑液包炎を引き起こす。 ・その他:血液透析を受けている患者さん(長時間同じ姿勢でベッドに寝ているので) このような原因が挙げられますが、感染が原因でない限り、初期の状態で治療を開始すれば、手術が必要になってしまうことはほとんどありません。 滑液包とは何? 滑液包は、腱や筋の間、筋と筋の間、腱と骨の間など関節の近くにあります。 関節が運動する際にさまざまな組織の摩擦が起きるのを減少し、滑らかな関節運動を助ける役割を持った袋状の組織で、袋の中には滑液という液体が入っています。この部分に炎症が起きると、しばしば黄色く透明な液が溜まってしまいます。 滑液包に溜まった液体は何度も抜くとクセになる? 肘頭滑液包炎によって炎症が長く続いてしまった場合には、滑液包に溜まった液体を何度も注射針で抜かなければいけなくなります。これが慢性化した状態です。 肘頭滑液包炎が慢性化した場合は、手術が必要です。 水を抜くとクセになると、よく耳にしますが、滑液包に液体が溜まるのは炎症による反応ですから、クセにはなりませんので安心してください。 まとめ・肘頭滑液包炎の原因と症状、手術しなくても治るのか 肘頭滑液包炎になってしまっても、初期に治療をしておけば、手術になる可能性は高くありません。 肘が炎症を起こさないように、同じ場所を繰り返し圧迫されるようなことは避けると予防になります。肘かけや肘をついて寝てしまったりすることなどに注意しましょう。 もし、肘に痛みが発生したり腫れを見つけたりしたら、早めに専門医に相談しましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.09.27 -
- 腰
腰の疲労骨折は放置や誤った対処をすると症状が悪化し、長期の痛みや慢性化につながるリスクがある疾患です。 また「腰の違和感が取れない」「スポーツや仕事で無理をしすぎたかも」と、不調を感じながら動けるから大丈夫と我慢していませんか? 腰の疲労骨折は初期段階では自覚症状が少なく、単なる疲れと見過ごされやすいため、やってはいけない行動を取ってしまう人も少なくありません。 本記事では、腰の疲労骨折を悪化させないために注意すべき行動や、正しい対処法について解説します。 日常生活やスポーツへの早期復帰を目指すためにも、ぜひ参考にしてください。 腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないこと 腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけない・避けたい行動は、以下の通りです。 無理な運動やスポーツを続ける 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 重いものを持ち上げる 長時間同じ姿勢を続ける 無理な動きは悪化させる原因となりますので、ぜひ参考にして行動を避けましょう。 無理な運動やスポーツを続ける 腰椎分離症はジャンプや腰を反らしたり、ひねったりする動作を繰り返すことで、腰椎の一部に過度なストレスがかかり、骨にヒビが入ってしまう状態です。 以下のような運動・スポーツは負担が大きいため基本的には避けましょう。 サッカーやバレーボールなどのジャンプ・着地を繰り返す競技 野球やテニスなどの腰をひねる動作が多いスポーツ 長時間体幹を酷使するトレーニング 発症後も運動を継続すると骨の亀裂が進行し、自然治癒が困難になる可能性が高まります。 医師から運動再開の許可が出るまでは、安静期間をしっかりと守り、治療に専念しましょう。 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 腰椎分離症が疑われる時は、以下のようなマッサージやストレッチは避けましょう。 腰の痛む箇所を強くもみほぐす 体を反らす・ひねるなどストレッチをする 疲労骨折部は炎症を起こしているため、外部からの刺激で炎症が悪化し、痛みが強まる可能性があります。 痛いからといって自己流で対処せず、必ず専門医の診断と指示に従い、適切な治療とリハビリを進めていきましょう。 重いものを持ち上げる 以下のような、重いものを持ち上げる動作も避けましょう。 重たい荷物や家具の持ち上げ・運搬 買い物袋やバッグなどの左右どちらかに偏った荷重 中腰や前かがみ姿勢での長時間作業や掃除 物を持ち上げる際には、体幹に大きな負荷がかかり、腰椎(腰の骨)の後方部分に強いストレスがかかります。 疲労骨折を起こしている状態でこのような動作を行うと、骨のひび割れが進行したり、骨癒合(骨がくっつくこと)が妨げられて慢性化する恐れがあります。 症状が落ち着くまでは、荷物の持ち運びは他の人にお願いする・カートなどの道具を活用することが重要です。 長時間同じ姿勢を続ける 腰椎分離症の回復期に、一定の姿勢を続けることで特定の筋肉や関節、椎間関節に偏った負担がかかり、痛みの悪化や血流不良を引き起こす可能性があります。 以下のような姿勢には注意しましょう。 座りっぱなしのデスクワークや長時間の勉強 長時間の前かがみ姿勢 寝たきりで体位変換をほとんど行わない状態 腰部周囲の筋肉が緊張してしまうため、30〜60分おきに軽く体を動かす・座る際は骨盤を立て、背筋を伸ばす正しい姿勢など、一定の姿勢を避ける意識をしましょう。 腰の疲労骨折(腰椎分離症)の治療法 腰の疲労骨折(腰椎分離症)の治療法は、以下のように進行度によって異なります。 初期から進行期(急性期) 終末期(慢性期) 初期から進行期(急性期) 腰椎分離症の発症初期から数週間〜数カ月の間は、「急性期」と呼ばれ、骨がまだ癒合する可能性がある重要な時期です。 治療は以下の通りで、基本は安静にしていくことが大切です。 腰への負荷を徹底的に避ける 必要に応じてコルセットで腰部を固定 2〜3カ月間の保存療法で、自然治癒を目指す この時期に痛みを我慢して運動を続けてしまうと、骨が癒合しないまま慢性化し、将来的に手術のリスクが高まります。 また指導のもと、体幹トレーニングやストレッチを段階的に導入し、無理のない範囲で運動を行います。 終末期(慢性期) 腰椎分離症が発症から数カ月以上経過し、骨が癒合しないまま慢性化した状態は「終末期(慢性期)」と呼ばれます。 この段階では、骨癒合による完治が難しいため、痛みのコントロールや再発予防を目的とした治療が中心になります。 投薬療法 神経ブロック注射 また保存療法を6カ月以上行っても痛みが改善しない・すべり症(腰椎のズレ)を伴っている場合は、手術も検討されます。 【まとめ】腰の疲労骨折(腰椎分離症)でやってはいけないことに注意しよう!治療についてはご相談を 腰の疲労骨折(腰椎分離症)が疑われる時は、以下のような行動は避けましょう。 無理な運動やスポーツを続ける 痛い部分にマッサージやストレッチを行う 重いものを持ち上げる 長時間同じ姿勢を続ける 痛みを感じながらも無理をしてしまうことで悪化し、骨が癒合せず慢性腰痛へ移行してしまうリスクもあります。 また、治療法は急性期と慢性期で異なり、初期の段階であれば骨癒合の可能性も十分あります。 慢性的な腰痛に悩まされているけど、手術は避けたい方は再生医療も選択肢の一つです。 当院(リペアセルクリニック)では、症例や再生医療について、紹介していますので、腰の痛みでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
2019.09.11 -
- 腰
脊柱管狭窄症の手術を終えたあとに、「日常生活にいつ戻れるのか」「無理をして再発しないか」といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか? 手術自体が成功しても、その後の生活やリハビリの進め方次第で、回復スピードや再発リスクは変わります。 本記事では、脊柱管狭窄症術後の生活や注意点について解説しています。 腰部脊柱管狭窄症の術後も快適に過ごすための一歩として、ぜひ参考にしてください。 腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活とは?退院後3カ月ほどはコルセットを着用 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような回復を妨げないように腰への負担を最小限に抑える生活が基本となります。 コルセットを装着 姿勢に注意 規則正しい生活を意識する 仕事復帰は主治医と相談して決める コルセットの着用は術後の腰椎を安定させるために、退院後は目安として約3カ月間の着用が推奨されます。 ただし、長期間にわたる装着は筋力低下の原因にもなるため、医師の指示に従いながら段階的に外していきます。 また、コルセット装着中でも軽い散歩などを取り入れると、筋力の低下を防げるので無理のない範囲で行いましょう。 腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点 腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点としては、以下のようなものが挙げられます。 安静とリハビリ 無理な動作を避ける・重いものを持ち上げない 無理のない程度で運動を行う 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、基本的に腰に負担をかけないようにしましょう。 安静とリハビリ 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、回復具合に応じて早ければ手術の翌日から段階的にリハビリが開始されます。 術後翌日〜数日以内 ・ベッド上での起き上がりや寝返りなど、基本的な動作を確認 ・歩行訓練の開始 退院後〜数週間以降 ・日常生活での動作に慣れてきたら、腰に負担をかけない範囲での散歩やトレーニングを導入 ・必要に応じて、リハビリ通院を継続し、個々の回復状況に合わせた運動メニューを実施 リハビリ初期には、まず病室内での起き上がりや座る動作の確認からスタートし、慣れてきた段階で歩行器を使いながら徐々に歩行距離を延ばしていくのが基本的な流れです。 また、リハビリは入院期間中だけで完了するわけではなく、退院後も必要に応じて通院リハビリを継続し、筋力や柔軟性の回復を段階的に進めていきます。 無理な動作を避ける・重いものを持ち上げない 手術後の回復期においては、以下のような腰に過度な負担をかける動作は避けましょう。 前かがみ姿勢での長時間作業 中腰で物を拾う、重い荷物を持ち上げる動作 起き上がる際に腰をひねるような動き 荷物を持つ際は、膝をしっかり曲げて腰を落とし、体全体を使って持ち上げるようにしましょう。 重いものや高い位置にある荷物は、無理せず家族や介助者に頼ることが大切です。 このように腰部脊柱管狭窄症の手術後は、日常的に腰へかかる負荷を減らすことが優先になります。 無理のない程度で運動を行う コルセットを装着した状態では筋力が衰えるため、以下のような運動を取り入れましょう。 毎日10〜15分程度のゆっくりとした散歩 室内での軽いストレッチ 退院直後や体調が安定しない時期は、急激に運動量を増やすと腰に負担がかかるため注意が必要です。 また痛みや違和感がある場合はすぐに中止し、主治医やリハビリスタッフに相談しましょう。 【まとめ】腰部脊柱管狭窄症の手術後は焦らず、段階的な生活復帰を目指そう 腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような流れで進行していきます。 術後翌日からリハビリが開始 退院後は外出や軽い運動が可能 術後1〜2週間程度で車の運転が再開できるケースも 術後約3カ月でコルセットの使用を終了できることが多い 腰部脊柱管狭窄症の手術を受けた後は、回復の進行に応じて段階的に生活の幅を広げていくことが大切です。 またコルセットを外せるようになる目安は約3ヶ月で問題がなければ、デスクワークに加え、ある程度の肉体労働にも復帰できる場合があります。 しかし、腰部脊柱管狭窄症は手術だけで完全に症状が改善しないケースや、再発する可能性もあります。 長引く腰の痛みや、術後の不調が気になる方は、再生医療のような新たな選択肢を視野に入れることも、回復への一歩です。 当院(リペアセルクリニック)では、医師によるカウンセリングと症状に応じた治療プランの提案を行っています。 腰部脊柱管狭窄症に対する再生医療に関心のある方は、お気軽にご相談ください。
2019.09.11 -
- 腰
野球選手にとって、腰痛はパフォーマンスに直結する深刻な問題です。 本記事では、野球による腰痛の治し方について、保存療法から手術療法、そして新しい選択肢である再生医療まで解説します。 つらい腰痛に悩んでいる野球選手の方は、ぜひこの最後までご覧ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰の痛みに対する再生医療に関する情報を配信しています。 「腰痛を早く治したい」「早く野球復帰したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。 野球による腰痛の治し方 野球による腰痛を克服するための治療法を3つご紹介します。 保存療法 手術療法 再生医療 練習を休まなければならないほどの痛みや、思うようなプレーができないもどかしさに、どうすればこの腰痛を治せるのだろうかと悩んでいる方も多いことでしょう。 ご自身の状態と照らし合わせながら、どのような治療法があるのか確認していきましょう。 保存療法 野球が原因で起こる腰痛の治療は、まず手術を行わない「保存療法」から始めるのが基本です。 治療法 詳細 薬物療法 消炎鎮痛剤(ロキソニンなど)や、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩剤といった飲み薬で、痛みや炎症、筋肉のこわばりを和らげる。 理学療法(リハビリ) ストレッチで筋肉の柔軟性を高めたり、体幹トレーニングなどで筋力を強化したりすることで、体の機能改善と腰痛の再発予防を目指す。 物理療法・装具療法 温熱療法(ホットパックなど)で腰部の血行を促進したり、コルセットを装着して腰を安定させたり、負担を軽減する。 ブロック注射 痛みが非常に強く、日常生活に支障が出ている場合に、神経の周りに局所麻酔薬などを注射することで直接的に痛みを抑える。 保存療法は効果が現れるまでに時間がかかる場合や、重度の椎間板ヘルニアなどで神経症状が強い場合には、十分な改善が得られないこともあります。 以下の記事ではアスリートに腰痛が多い理由や再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 手術療法 保存療法を長期間続けても腰痛が改善しない場合や悪化している場合には、最終的な治療の選択肢として「手術療法」が検討されます。 手術名 手術の概要 椎間板摘出術 内視鏡や顕微鏡を使って、神経を圧迫している、飛び出した椎間板の一部を取り除く。 脊椎固定術 医療用のボルトやスクリューといった器具を用いて、不安定になっている背骨(椎骨)同士を連結・固定し、背骨全体の安定性を高める。 手術によって痛みの原因が取り除かれるため、つらい痛みや神経症状が改善する期待が持てますが、長期的なリハビリによってスポーツへの復帰が長引く可能性があります。 また、手術には感染症や神経の損傷といった合併症のリスクが伴います。 再生医療 リハビリなどの保存療法では改善しない慢性的な腰痛に対して、患者様自身の血液や細胞を利用して、損傷した組織の修復を促す「再生医療」という選択肢もあります。 治療法の種類 詳細 PRP療法 (多血小板血漿療法) 患者様自身の血液を採取し、組織の修復を促す「成長因子」を多く含む「血小板」を、痛みの原因となっている部分に注射する。 幹細胞治療 患者様自身の脂肪などから、さまざまな細胞に変化する能力をもつ「幹細胞」を採取・培養してから痛みの原因となっている椎間板や関節に注入する。 再生医療のメリットは、手術や入院が不要で、短時間の処置で治療が終わる点です。 また、ご自身の細胞や血液を使うため、アレルギーや拒絶反応などの副作用リスクも少なく治療法です。 以下の動画では、ヘルニアの再生医療について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 野球選手に多い腰痛の種類 「野球による腰痛」といっても、その痛みの原因や体の内部で何が起きているのかは、実は一つではありません。 本章では、野球選手に多い腰痛の種類を紹介します。 筋・筋膜性腰痛症 腰椎分離症 椎間板ヘルニア 当てはまるものがあるか、確認してみましょう。 筋・筋膜性腰痛症 「筋・筋膜性腰痛症」は、野球特有の投球やスイングといった動作の繰り返しによって、腰の筋肉や、筋肉を包む筋膜が傷つくことで起こる急性の腰痛です。 一般的に「ぎっくり腰」と呼ばれる状態に近いものと考えると分かりやすいでしょう。 症状としては、腰に沿って走るような鋭い痛みや体を動かしたときの痛み、そして痛む部分を押したときの痛み(圧痛)が特徴です。 発症した直後の急性期には、あまりの激痛にその場で動けなくなってしまうことも少なくありません。 腰椎分離症 「腰椎分離症」は、特にまだ骨が成長しきっていない成長期の野球選手に多く見られる、腰の骨(腰椎)の一部に繰り返しの負担が集中することで生じる「疲労骨折」です。 初期の段階では、運動中にだけ痛みを感じる程度ですが、進行すると日常生活でも痛むようになり、練習を休まなければならない状態になります。 重篤化すると偽関節化し、慢性的な痛みや炎症が続くことがあります。 椎間板ヘルニア 「椎間板ヘルニア」は、背骨と背骨の間でクッションの役割を果たしている「椎間板」という組織の中身が外に飛び出してしまう病気です。 椎間板が近くにある神経を圧迫することで、腰の痛みだけでなく、お尻から脚にかけての痛みやしびれを引き起こします。 前かがみになったり、椅子に座っていたりすると症状が強くなることもあります。 野球選手が腰痛を起こす主な原因 本章では、野球選手が腰痛を引き起こす主な原因を解説します。 ピッチングによる投球動作 バッティングによる腰の回旋 守備による中腰姿勢 「投げる」「打つ」「守る」といった野球ならではの動作は、腰に大きな負担をかけています。 繰り返される動作の中で、知らず知らずのうちに腰に疲労が蓄積し、やがて痛みとなって現れるのです。 プレーを思い浮かべながら、どこに腰痛のリスクが潜んでいるのか確認していきましょう。 ピッチングによる投球動作 ピッチャーが投げる一球一球には、全身の力が凝縮されています。 ピッチングによる投球動作 下半身の力を上半身に伝える際、腰が中継点となり大きな負荷がかかる 1試合100球前後の反復動作により疲労が蓄積し、腰への負担が増す 股関節などが硬いと本来ひねるべきでない腰椎を無理に捻ってしまい痛みの原因となる 投球フォームで上体を大きく反らす動きが、腰椎に直接ストレスを与える 上記の理由から、ピッチャーは野球のポジションの中でも、特に腰痛が生じやすいポジションといえるでしょう。 バッティングによる腰の回旋 力強い打球を生み出すバッティングのスイングは、下半身・背中・胸部・腕といった全身の筋肉を連動させて行われる、パワーを要する動作です。 バッティングによる腰の回旋 骨盤を固定したまま上半身を強く回旋させるため、腰椎に大きなねじれの力がかかる 体幹の筋力や股関節の柔軟性が不足するとスイングの負荷が腰に集中しやすくなる 過度な回旋動作の繰り返しは、腰椎分離症(疲労骨折)のリスクを高める 力強いスイングを支えるためには、腰だけでなく、全身の筋力と柔軟性のバランスが重要になります。 守備による中腰姿勢 守備による中腰姿勢は、ただ立っているだけの状態よりも腰に何倍もの負荷をかけ続けるため、腰痛を引き起こす大きな原因の一つとなります。 守備による中腰姿勢 姿勢を支える体幹の筋力が不足すると、構えているだけで腰に大きな負担がかかる ゴロ捕球から送球への一連の動作は、腰に大きな負荷がかかる動き 腰や股関節の柔軟性が低いと無理な体勢で動くことになり、腰への負荷が増大する 特に焦って不安定な体勢で投げると腰へのダメージが大きくなるため、普段から体幹や股関節の柔軟性を高めておくことが重要です。 また、次の記事では椎間板ヘルニアの治療法について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 野球による腰痛の予防に効果的なストレッチ 野球による腰痛を防ぐためには、日々のストレッチが重要です。 本章では、野球による腰痛の予防に効果が期待できるストレッチを3種類ご紹介します。 腰背部のストレッチ 大腿四頭筋のストレッチ ハムストリングのストレッチ ストレッチの正しいやり方を理解し、練習前後のケアに取り入れてみてください。 腰背部のストレッチ 腰や背中の筋肉(腰背筋)をストレッチすることは、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげ、腰への負担を軽減するため、腰痛予防に効果的です。 腰背部のストレッチの手順 椅子に浅めに腰掛け、両手を床の方へ下ろす 息をゆっくりと吐きながら、お辞儀をするように上半身を静かに前に倒す 無理なく倒せるところまでいったら、今度はゆっくりと体を起こす 2~3回繰り返す 大切なのは、反動をつけずに、ゆっくりとした動作で行うことです。 大腿四頭筋のストレッチ 太ももの前側にある筋肉「大腿四頭筋」の柔軟性を高めるストレッチは、骨盤の動きをスムーズにし、投球や打撃動作における腰への負担を軽減します。 大腿四頭筋のストレッチの手順 体の左側を下にして横向きに寝て、下の脚股関節と膝を約90度に曲げる 上側になっている右足の足首あたりを右手で後ろから掴む 腰が反らないようにお腹に力を入れ、かかとをお尻に近づけるようにゆっくりと後ろへ引く 太ももの前面に心地よい伸びを感じる位置で約30秒間静止し、反対側も同様に行う 背中も反らないよう注意し、腰が浮かない姿勢で行いましょう。 ハムストリングのストレッチ ハムストリングスが硬いと膝が伸びにくく、骨盤が後ろに傾き、股関節の動きが悪くなります。 骨盤の動きが制限されると腰椎への負担が大きくなり、腰痛の一因となります。 ハムストリングのストレッチの手順 仰向けに寝て、片方の膝を両手でしっかりと胸の方へ抱え込む 太ももがお腹から離れないようにしたまま、膝を天井に向けてゆっくりと伸ばす 太ももの裏側に心地よい伸びを感じる位置で約20秒間静止し、反対の脚も同様に行う ストレッチのポイントは、膝を伸ばすときにお尻が床から浮かないようにすることです。 反動をつけずゆっくりとした動作で行うことで、ハムストリングスの柔軟性が高まり、骨盤の正しい動きが促され、腰への負担が軽減されます。 野球による腰痛はストレッチやセルフケアで予防しよう 野球による腰痛の治療法は、リハビリや薬物療法といった「保存療法」が基本となりますが、症状が重い場合には「手術療法」も検討されるケースがあります。 また近年の治療では、損傷した組織の修復を目指す「再生医療」も選択肢の一つです。 野球による腰痛を克服し、パフォーマンスを維持するためには、日々のストレッチやトレーニングといったセルフケアで、腰痛になりにくい体を作ることが重要です。 腰背部や太ももの筋肉の柔軟性を保ち、体幹を安定させることが、腰への負担を軽減し、怪我の予防に繋がります。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、腰の痛みに対する再生医療に関する情報を配信しています。 「腰痛を早く治したい」「早く野球復帰したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。
2019.09.11 -
- 肩
- スポーツ医療
「投球時に肩が痛い」「肩腱板損傷と診断されたけど、本当に野球を続けられるのか」といった不安を抱えている野球選手の方も多いのではないでしょうか。 肩腱板損傷は、特に投手や外野手など肩を酷使するポジションの選手にとって避けて通れないケガの一つです。 しかし、正しい知識と適切な治療を受けることで、選手として再びマウンドやフィールドに立つことが可能です。 この記事では、野球選手の肩腱板損傷について、その原因から最新の治療法まで分かりやすく解説します。 野球をプレーしていて、現在肩の痛みで悩んでいる・肩腱板損傷と診断された方は、痛みを気にせずに競技を楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。 肩腱板損傷とは?野球選手に多い理由とその影響 肩腱板損傷とは、肩の動きを支える筋肉と腱(腱板)が傷ついた状態で、肩の痛みや運動障害を引き起こすケガです。 野球選手に肩腱板損傷が多い理由は、投球動作の特殊性と繰り返しの負荷にあります。 投球時には肩関節が極端な位置まで動かされ、腱板に大きな負担がかかるのが理由です。 肩腱板損傷により投球時の痛み、球速低下、制球力の悪化などが現れますが、早期の適切な対処により競技復帰の可能性を高められます。 野球選手が肩腱板損傷を予防するために取り入れるべきトレーニングとセルフケア 肩腱板損傷を予防するには、日常的なトレーニングとケアが何より重要です。 トレーニングとセルフケア方法として、以下をご紹介します。 肩甲骨周辺の強化・可動域アップ フォーム改善と投球制限 アイシング・ストレッチをしっかり行う これらの予防法を継続的に実践することで、肩腱板損傷のリスクを大幅に軽減できます。 肩甲骨周辺の強化・可動域アップ 肩甲骨周辺の筋肉を強化し、可動域を広げるストレッチを2つご紹介します。 肩甲骨はがしストレッチ 両手を肩の高さで前に伸ばし、手のひらを合わせる 息を吸いながら、両腕を大きく後ろに引く 肩甲骨を背骨から引き離すように意識する 息を吐きながら、ゆっくりと元の姿勢に戻る これを10回程度繰り返す 肩甲骨を背骨から引き離すように動かすストレッチです。 デスクワークなどで固まりがちな肩甲骨周りの筋肉をほぐし、柔軟性を高めます。 チューブローイング 床に座り、足を軽く伸ばす ゴムチューブを足の裏に引っ掛け、両端を握る 背筋を伸ばし、胸を張った状態を保つ 肘を曲げながら、チューブを身体の後ろに引く 肩甲骨を背骨に寄せるように意識する 10~15回を3セット行う ゴムチューブを使って肩甲骨を内側に引き寄せる筋肉を鍛えるトレーニングです。 投球時の肩甲骨の安定性向上が期待できます。 フォーム改善と投球制限 正しい投球フォームの習得と適切な投球制限は、肩腱板損傷予防の基本です。 以下のポイントを意識して、投球フォームを見直しましょう。 肩甲骨を寄せて胸を張る姿勢を保つ 下半身の力を上半身に伝える動作を意識する 腕の振りは肩甲骨の動きと連動させる リリース後は自然な腕の振り下ろしを行う 腕だけでなく全身を使った投球動作を心がけることで、肩への負担を分散できます。 また適切な投球制限としては、以下の通りです。 年齢 1日の投球数目安 小学生 50球以下 中学生 70球以下 高校生 100球以下 年齢や体力に応じた投球数の管理は、オーバーユースによる肩腱板損傷を防ぐためにも欠かせませんので必ず守りましょう。 アイシング・ストレッチをしっかり行う 練習後は以下のようにアイシング・ストレッチをしっかり行いましょう。 投球直後から30分以内に開始する 氷嚢やアイスパックを肩に当てる 15~20分間継続する 皮膚を保護するタオルを間に挟む 血行が悪くなりすぎないよう注意する 投球後のアイシングは、肩関節の炎症を抑制し、腱板の回復を促進するため、適切な時間と方法で行うことが重要です。 また、肩関節と腱板の柔軟性を維持するため、肩甲骨はがしストレッチなどを日常的に行いましょう。 テーピングやサポーターの使用をする場合は、以下の記事をご覧ください。 肩腱板損傷の治療法 現在は以下の治療法があるため、肩腱板損傷の診断を受けても、決して諦める必要はありません。 保存療法 手術 再生医療 治療法の選択は症状の程度や個人の状況によって決まりますが、どの方法でも多くの選手が競技復帰を果たしています。各治療法について詳しく見ていきましょう。 保存療法 保存療法は、手術を行わずに肩腱板損傷を治療する方法です。 保存療法では主に以下の3つのアプローチが組み合わせて行われます。 安静 薬物療法 リハビリテーション まず、損傷した腱板の回復を促すため、投球動作を一時的に中止しつつ、完全な安静ではなく日常生活に支障のない範囲での活動を継続しましょう。 次に、痛みや炎症を抑えるために主に消炎鎮痛薬による薬物治療が行われ、症状に応じて内服薬や外用薬が選択されます。 理学療法士の指導のもと、筋力強化・可動域訓練・投球動作の再習得などを含む段階的なリハビリテーションが実施され、競技復帰に向けて計画的に進められるのです。 手術 保存療法で改善が見られない場合や、肩腱板の完全断裂がある場合には手術が検討されます。 現在の主流は関節鏡視下手術と呼ばれる、切開が小さく体の負担が少ない手術です。 カメラを使って関節内を確認しながら、損傷した腱板を修復します。 復帰までの期間目安は以下のとおりです。 復帰期間の目安 活動内容 手術後6週間 固定期間、基本的な日常生活動作 3~6ヶ月 可動域訓練、筋力トレーニング 6~9ヶ月 段階的な投球動作の再開 9~12ヶ月 競技復帰 手術後のスポーツ復帰には時間を要しますが、段階的なリハビリテーションにより、多くの選手が元のレベルまで回復できます。 再生医療 肩腱板の手術には、感染症や痛みの増加、運動制限の悪化などのリスクが伴います。 そこで手術を避けたい方に向けた新しい治療選択肢として注目されているのが、再生医療です。 再生医療の一つ、幹細胞治療では、患者さまの幹細胞を採取・培養して、患部に注射します。 幹細胞は体内の様々な種類の細胞に変化する能力があり、損傷部位に投与すると、必要とされる特定の細胞の種類へと変化するのが特徴です。 手術せずに野球に復帰したいという方は、選択肢の一つとして再生医療もご検討ください。 肩腱板損傷に対する再生医療についての詳細は、以下で解説していますのでぜひご覧ください。 【まとめ】野球を続けるためには肩腱板損傷は放置せずに早期治療を 肩腱板損傷の治療法選択は、損傷の程度、年齢、競技レベル、個人の希望など様々な要因を総合的に考慮して決定されます。 手術後の競技復帰には、以下の期間がおおよその目安とされています。 復帰期間の目安 活動内容 手術後6週間 固定期間、基本的な日常生活動作 3~6ヶ月 可動域訓練、筋力トレーニング 6~9ヶ月 段階的な投球動作の再開 9~12ヶ月 競技復帰 貴重な競技生活を無駄にしないためにも、手術を避けたいという方は再生医療も一つの選択肢としてご検討ください。 幹細胞治療は、患者さまご自身の幹細胞を採取・培養し、損傷部位に注射することで、手術を行わずに自然な回復を促す治療法です。 身体への負担も比較的少なく、競技復帰を目指すことが期待できます。 治療法については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも詳細を解説していますので、ぜひ参考にして前向きに治療に取り組み、再び野球を楽しめる日を目指しましょう。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.09.10 -
- 肩
- 再生治療
転倒やスポーツ中の接触などで起こりやすい「肩の脱臼」。 激しい痛みや不安定感から、「手術しないと治らないのでは」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 しかし実際には、肩脱臼のすべてが手術対象になるわけではありません。 本記事では肩脱臼は手術なしで治るのか、様々な視点から解説しています。 「できるだけ手術を避けて脱臼を治したい」という方は、ぜひ参考にしてください。 肩脱臼は手術なしで治せる可能性がある|早期の治療が大切 肩脱臼はすべてのケースで手術が必要というわけではなく、以下のような状態によっては手術をせずに回復できる可能性もあります。 初めての脱臼 関節の安定性が保たれている 関節唇や骨に重大な損傷がない 日常生活に支障がない程度に機能が回復している このようなケースでは、以下のような保存療法によって経過を見ながら改善を目指します。 整復:外れた関節を元の位置に戻す処置 固定:三角巾などで肩関節を数週間安静に保つ リハビリ:筋力や可動域の回復、再発防止のためのトレーニング しかし痛みが引いたからといって自己判断で動かしてしまうと関節が不安定なまま固まってしまい、再脱臼を繰り返すリスクが高まります。 若年層やスポーツをされている方は再発率が高いため、医師の指示に従って段階的に回復を目指すことが大切です。 肩脱臼で手術が必要になる可能性があるケース 肩脱臼で手術が必要なケースは、以下の通りです。 反復性肩脱臼 関節唇損傷(バンカート損傷) 骨折を伴う脱臼 脱臼による神経や血管の損傷 脱臼を戻せない場合 少しでも不安を感じる場合は、早めに整形外科を受診し、画像検査などを通じて正確な診断を受けたうえで、ご自身に合った治療方針を選ぶことが大切です。 反復性肩脱臼 反復性肩脱臼とは、一度脱臼を経験したあとに、同じ肩が繰り返し脱臼してしまう状態を指します。 肩関節は構造上、他の関節と比べて可動域が非常に広い一方で、不安定になりやすい特徴があります。 以下のようなケースでは、保存療法では安定性を取り戻せず、手術が選択肢となることが一般的です。 脱臼が2回以上起きている 肩にぐらつきや違和感を感じる スポーツ中に同じ動きで何度も脱臼してしまう MRIなどで関節唇損傷や靱帯損傷が確認された 反復性脱臼は、自然に治ることがほとんどなく、放置すると脱臼癖が付くリスクがあります。 繰り返す脱臼には、早めに専門医の診察を受け、正確な診断と治療方針を検討することが大切です。 関節唇損傷(バンカート損傷) 脱臼によって、前方の関節唇がはがれ落ちるように損傷した状態をバンカート損傷と呼びます。 このバンカート損傷が起こると以下のような症状が起きます。 肩が外れやすくなる 投球動作やバンザイ動作で不安定感・引っかかり感を感じる 脱臼を繰り返すごとに関節唇の損傷が悪化しやすい バンカート損傷は、MRI検査や関節鏡検査によって発見されることが多く、保存療法では安定性の回復が難しい場合、関節唇の手術が検討されます。 関節唇の損傷は、肩の安定性に影響するため、脱臼グセがある・肩の動きに違和感があると感じる方は、早めに医療機関へ受診しましょう。 骨折を伴う脱臼 肩の脱臼に骨折を伴うケースは脱臼骨折と呼ばれ、損傷の範囲が広がるため手術を検討するケースが多くなります。 関節窩骨折 上腕骨大結節骨折 骨性バンカート損傷 一方で、以下のような条件に該当する場合は、保存療法(装具による固定など)での回復が見込めるケースも。 骨のずれがわずかで整復後の位置が安定している 関節の支持構造が大きく損傷していない 日常生活に大きな支障がない 高齢などで手術リスクが高い ただし見た目には軽い症状でも、内部の組織が広範囲に損傷していることがあるため、脱臼後は早めに精密検査を受けましょう。 脱臼による神経や血管の損傷 肩の脱臼は周囲の神経や血管にも影響を及ぼすことがあり、放置や処置の遅れによって以下のような合併症を招く可能性があります。 神経損傷 血管損傷(腋窩動脈など) 脱臼の整復が遅れた場合や損傷が重度な場合、神経麻痺や血流障害が合併症として発生する可能性があるため注意が必要です。 骨に異常がなくても、しびれ・脱力・血流不良などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。 脱臼を戻せない場合 通常、肩の脱臼は医師による整復操作(関節を元の位置に戻す処置)によって、比較的速やかに改善が見込まれます。 しかし以下のような場合は、状況によっては整復が困難になる可能性があります。 骨折を伴っている 筋肉・靱帯・関節包などの軟部組織が関節内に巻き込まれている 関節内に血腫や腫脹があり、物理的に整復できない 脱臼から時間が経過して筋肉が硬直している このような場合には、無理に整復を行わずに画像検査によって、障害の有無や原因を正確に把握することが大切です。 手術せずに肩脱臼を治療する方法 手術せずに肩脱臼を治療する方法として、以下の2つがあります。 保存療法 再生医療 肩脱臼はすべてのケースで手術が必要なわけではありません。 損傷の程度や関節の安定性、年齢や生活スタイルに応じて、手術をせずに回復を目指す治療法も選択肢となります。 保存療法 保存療法は、外科手術を行わずに自然回復とリハビリによって改善を図る方法です。 脱臼した肩に対しては、以下のようなステップで治療が進められます。 整復:脱臼した関節を元の正しい位置に戻す処置 固定:三角巾や装具を用いて肩関節を安静に保つ(数週間) リハビリ:可動域の回復・筋力強化・再発予防のためのトレーニング ただし、関節の安定性が不十分なまま復帰すると、再脱臼を起こすリスクが高まるため注意が必要です。 スポーツ復帰や日常動作に支障が出ることを防ぐためには、理学療法士の指導のもと、段階的かつ計画的にリハビリを行いましょう。 再生医療 再生医療とは身体が本来持つ修復機能を活かし、関節や靱帯といった組織の再生を促す治療法で、以下のような方法があります。 PRP療法 幹細胞治療 肩脱臼後にみられる関節の不安定性や靱帯損傷に対し、手術をせずに改善を目指したい方にとって選択肢の一つとなります。 どちらの治療も注射のみで行えるため、入院やメスを使う手術の必要がなく、身体への負担が少ない点も特徴です。 「繰り返す脱臼をなんとかしたい」「手術は避けたい」とお悩みの方は、再生医療という新たな選択肢を検討してみてください。 治療内容の詳細については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでもご案内していますので、まずはご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 【まとめ】肩脱臼は手術なしでも回復可能!ただし早期の治療と再発予防が大切 肩脱臼は、すべてのケースで手術が必要というわけではありません。 関節の損傷が軽度な場合や、日常生活に支障が少ない場合は、保存療法で自然回復が期待できます。 しかし、関節の不安定性が残ったまま放置すると、再脱臼や慢性化のリスクが高まるため注意が必要です。 繰り返す脱臼に悩んでいるけど、「できるだけ手術は避けたい」「安心してスポーツに復帰したい」という方は、PRP療法や幹細胞治療といった再生医療も選択肢の一つとして検討しましょう。 再生医療の詳細について知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の無料カウンセリングにてご相談ください。
2019.09.10 -
- 肩
野球肩(投球障害肩)は投球動作により引き起こされる肩関節の障害で、投球動作を繰り返すことで肩関節に過剰な負荷がかかることにより肩に痛みが生じます。 野球肩の症状が発生して、リハビリテーションなど保存療法でも改善が見られない場合、手術を行う必要があります。 この記事では手術の症例や回復するまでの期間、費用の目安などを紹介しますので、参考にしてください。 野球肩の手術方法と特徴 野球肩の手術方法は以下の通りです。 関節鏡手術 直視下手術 手術方法の特徴は、損傷や炎症の程度によって上記の手術方法が選択されます。 それぞれの手術方法を解説していきますので、参考にしてください。 関節鏡手術|低侵襲で回復が早い 関節鏡手術は、関節鏡で肩関節の内部を観察し、損傷部位を特定して組織の除去や修復を行う手術療法です。 小さな切開からカメラや器具を挿入し、モニターを見ながら手術を行うのが一般的です。 野球肩の主な症状として、肩の痛みや可動域の制限や肩が外れそうな感覚がありますが、関節鏡手術は傷が小さいため、体への負担も少なく早期の回復が期待できます。 ただし、手術後は安静にする必要があり、医師の指導のもと適切なリハビリテーションを行うことが重要です。 直視下手術|重度症例に適した手術 直視下手術は、重症度が高い場合に検討される手術方法で、肩関節を大きく切開して手術が行われます。 関節鏡手術と比べて皮膚切開が大きく、また身体への負担が大きいため、肩の不安定性が大きい場合(すぐに脱臼する状態)や骨移植を伴うような、重度で複雑なケース・骨の処置が必要な場合に検討されます。 筋肉などの軟部組織への侵襲が大きい傾向があるため、術後の痛みや回復に時間がかかる可能性があるため、直視下手術をする場合は専門医とよく相談するようにしましょう。 手術後は過度な運動を避け、装具などで安定した状態を保ち、医師の指導のもとリハビリテーションを行います。 野球肩の手術後の回復期間・競技復帰までの目安 野球肩の手術後の回復期間は損傷の程度や個人差によって変わりますが、一般的に数カ月単位の時間がかかり、長い場合は1年以上になる場合もあります。 海外の論文「エリートおよびプロ野球選手における肩不安定性に対する関節鏡視下治療後の競技復帰」によると、ポジション別の復帰目安は以下の通りです。 ポジション 復帰期間 復帰率 投手 平均9.6ヶ月 復帰率64% 捕手 平均9.1ヶ月 復帰率83% 内野手 平均7.4ヶ月 復帰率90% 手術後は痛みや炎症が残っている可能性があるため、数週間は装具を付けて安静にしておく必要があり、癒着予防のためすぐにリハビリテーションを行う場合もあります。 競技復帰までの目安は、術後1~2月で筋力トレーニングを開始し、症状に応じて負荷をかけていくため、一般的には6ヵ月以上はかかります。 早期復帰を目指す方へ「再生医療」を紹介 野球肩の症状が発症してから、スポーツなど早期復帰を目指す方には「再生医療」という選択肢があります。 再生医療とは、自身の血液から採取した幹細胞や血小板を活用する治療法のため、副作用や感染症などの心配も少ないです。 例えばメジャーリーガーの⼤⾕翔平選⼿も、肘の治療に再⽣医療を活⽤しています。 当院(リペアセルクリニック)では再生医療(幹細胞治療)の中でも、より負担の少ない自己脂肪由来幹細胞治療を提供。 さらに当院では、様々な姿に変化する特徴を持つ幹細胞を骨や神経といった特定の組織に分化するように導く『分化誘導』を採用しており、肩の症状に対しても高い改善効果が期待できます。 再生医療は、入院を伴う大きな手術もなく、入院の必要がないため治療期間が短い傾向にあり、日帰りでの治療が出来ることが特徴といえます。 野球肩の治療に悩んでいる方で、身体への負担を軽くしたい方や早期復帰を目指される方は、リペアセルクリニックまでご相談ください。 野球肩の手術にかかる費用目安 野球肩の手術にかかる費用の目安は以下の通りです。 手術名 適応病名 入院期間 概算費用 関節鏡下腱板断裂手術 肩腱板断裂 5~6日間 25~39万円 関節鏡下肩関節唇形成術 肩関節脱臼、反復性肩関節脱臼 4日間 22~34万円 関節鏡下関節授動術 肩関節拘縮 4日間 15~23万円 上記の入院期間や費用はあくまでも目安のため、医療機関によって異なる場合もあります。 野球肩の基礎知識 野球肩(投球障害肩)とは、腕を上から強く振る動作に関連して、肩の痛みを発症する肩関節の疾患です。 野球の投球動作によって生じるケースが多いため野球肩と呼ばれますが、テニスや水泳などの他競技でも発症することがあります。 つまり、腕を頭の上まで挙げて振りかぶる「オーバーヘッドスポーツ」をおこなう場合に発症しやすい疾患です。 野球肩の症状には、肩の痛みのほか、血行障害なども含まれます。 「投球肩」「投球障害肩」と呼ばれることもあり、治療をせず放置していると症状が悪化して手術が必要になる可能性もあります。 野球肩の原因 野球肩の主な原因は、投球動作の繰り返しにより、過剰な負荷がかかることで、炎症や損傷を引き起こすことです。 ボールを速く正確に投げる技術を身につけるため、投球動作を繰り返すことで肩周辺の筋肉が緊張し、血行不良や炎症が発生します。 また、不適切な投球フォームや肩周りの筋力不足も一因となり、可動域の制限など肩の痛みや障害を引き起こすのです。 まとめると野球肩の原因は肩の使いすぎによるものといえ、肩関節に過剰なストレスがかかるほど投球動作を繰り返すことで炎症や損傷が発生します。 野球肩の症状 野球肩の症状は、投球動作時の肩の痛みや腕を上げたときに痛みや制限がかかること、肩が外れるような不安定感や違和感などがあります。 初期段階では、投球動作時に痛みや違和感、制限を感じることが多いですが、進行すると日常生活でも痛みや違和感を感じるため注意が必要です。 少しでも痛みや違和感を感じれば、早い段階で医療機関を受診しましょう。 野球肩の治療法 野球型の治療法は、保存療法、手術療法、再生医療があります。 保存療法ではリハビリテーションを中心に、鎮痛剤やヒアルロン酸注射などの薬物療法や、アイシングなどの物理療法を行います。 保存療法でも改善が見られない場合は、関節鏡手術や直視下手術といった、症状に応じた手術療法が検討されます。 手術療法は入院、術後の回復期間が数週間~数か月かかりますが、再生医療では入院の必要もなく、日帰りでの治療のため、早期復帰を目指す方にはおすすめの治療法です。 身体への負担も少なく、再発防止や予防も同時に考えたい方は、リペアセルクリニックをご検討ください。 野球肩の手術は症状によって大きく2種類!早期治療を目指すなら再生医療も選択肢 野球肩の手術の種類は小さい傷などの場合は関節鏡手術を行い、腱板断裂など重症度の高い症状では直視下手術という2種類あります。 早期治療、復帰を目指す方には、自身の血液から採取した幹細胞や血小板を活用する再生医療という選択肢もあります。 従来の治療法では治療からリハビリまで数週間~数ヶ月の時間を要しますが、再生医療では怪我からの回復期間を短縮し、早期にリハビリへ移⾏する事が可能です。 以前のようなパフォーマンスを早期に取り戻したい方や、手術後に思ったように回復せず別の手段を考えている方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2019.09.10 -
- 肩
野球選手の肩の怪我で多い野球肩には種類があります!原因と最新治療法について 野球選手の肩の怪我は、最新の治療方法である「再生医療」で治療できる可能性が高いといえます。 投球やバッティングなど、腕の動作を繰り返す野球選手にとって「肩の怪我」は珍しいことではありません。 肩に問題を生じたら速やかに治療を開始する必要がありますが、どのような原因で、どのような症状を呈するのかについて知っておくことも重要です。 そこで、野球選手の肩の怪我の原因や症状、治療法について解説します。また、最近注目を集めている再生医療についてもご紹介します。 野球選手の肩の怪我は野球肩が原因の可能性が高い! 野球選手の肩の怪我の主な原因は「野球肩」によるものであると考えられます。 野球肩とは、野球の投球動作のように腕を大きく振る動作を繰り返すことにより、肩関節に関わる腱や筋、骨が損傷や炎症を起こしている状態の総称です。 そして、野球肩には種類があります。 野球肩の種類 ・腱板損傷 ・上腕骨骨端線離開(リトルリーグショルダー) ・動揺性肩関節症(ルーズショルダー) ・肩甲上神経損傷 ・インピンジメント症候群 腱板損傷とは 肩の中にある筋肉の腱の複合体である腱板が損傷を起こしている症状で、日常生活における肩の痛みにより生活の質を大きく落とす可能性が高いです。 上腕骨骨端線離開とは 「リトルリーグショルダー」とも呼ばれ、成長期に起こる投球障害です。成長期における過度の投球により成長軟骨が損傷することで、投球時や投球後に痛みを生じます。 動揺性肩関節症とは 「動揺性肩関節症」とは「ルーズショルダー」とも呼ばれています。上腕骨と肩甲骨の間にある靭帯などが先天的に緩い状態にあり、その状態で肩を酷使することで周囲の組織を損傷してしまい、肩の痛みや不安定感を覚えます。 肩甲上神経損傷とは 棘下筋を支配する肩甲上神経が投球動作により引っ張られる、或いは圧迫されるなどによって損傷を起こし、肩の痛みや肩の疲労感を覚えます。 インピンジメント症候群とは 野球肩の中で最も多くみられる症状で、人体や肩峰に上腕骨頭が衝突することで腱板が挟まれ、炎症を起こすことで肩の痛みを生じます。 野球選手の肩の怪我は再生医療で早期回復を目指せる 野球選手の肩の怪我はさまざまで、その症状次第で適切な治療法は異なります。そして、概ね数週間から、長ければ年単位での肩の安静が必要です。 そこで注目されているのが「再生医療」です。 再生医療は有名野球選手も利用実績のある治療法であり、手術や入院を避けることができるため、体への負担が少なく、治療にかかる期間が短めであるというメリットがある治療法です。 肩の症状を早く改善し、スポーツへの早期復帰を目指せる可能性がある治療法として、画期的な方法です。最近非常に注目されています。 もしも、早くスポーツに復帰したいと考えるのであれば「再生医療」を検討してみる価値が大いにあります。 まとめ・野球選手の肩の怪我で多い野球肩には種類があります!原因と最新治療法について 野球選手の肩の怪我は、選手生命にも致命的な影響を及ぼす可能性がありますし、症状によっては日常生活に支障をきたすこともあります。 早期の回復を目指せる再生医療は、肩の怪我に悩む野球選手の救世主となり得ます。再生医療に興味があれば豊富な実績で症例数をリードする当院までお問い合わせください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2019.09.09 -
- 肘
「野球肘」と診断されたとき、「いつになったら、また野球ができるようになるのか」と不安になる方も多いでしょう。 本記事では、野球肘の治療期間の目安を症状別に解説します。 野球肘の痛みにお悩みの方、治療期間や復帰までの道のりについて知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、野球肘をはじめとする肘関節の治療法として注目されている再生医療に関する情報を配信中です。 「野球肘を早く治したい」「治療期間を短くしたい」という方は、ぜひ再生医療がどのような治療を行うか知っておきましょう。 野球肘の治療期間【症状別】 「野球肘」は投球動作によって起こる肘関節のスポーツ外傷の総称で、痛む場所や損傷している組織によっていくつかの種類に分けられます。 そして、種類や重症度によって、治療にかかる期間や再びボールを投げられるようになるまでの道のりは異なります。 本章では、野球肘の代表的な症状別に、それぞれの治療期間の目安について解説していきます。 内側上顆裂離(リトルリーグ肘) 肘内側側副靭帯損傷 肘部管症候群 上腕骨小頭離断性骨軟骨炎 肘頭骨端線離開 ご自身の症状と照らし合わせ、治療期間の目安を把握しましょう。 内側上顆裂離(リトルリーグ肘) 内側上顆裂離(リトルリーグ肘)の治療期間は、1ヶ月~2ヶ月程度の投球中止と安静を中心とした保存療法で、良好な回復が期待できます。 項目 詳細 症状 肘の内側にある骨の出っ張り(内側上顆)の成長軟骨が、投球時の牽引力によって剥がれてしまう裂離骨折。 骨の成長がまだ完了していない、主に小中学生のピッチャーに多く見られる。 治療 基本的には1~2ヶ月の投球中止と安静。 痛みが強い場合は、2~4週間ほどギプスなどで肘を固定することもある。 軽症であれば短期間の休養で回復しますが、骨片の転位が大きい重症例では、長期の休養やまれに手術が検討されることもあります。 以下の記事では、野球少年が野球肘を発症した場合のリハビリや再発予防策について解説しているので、ぜひ参考にしてください。 肘内側側副靭帯損傷 肘内側側副靭帯損傷の治療期間は、部分的な断裂であれば1~3ヶ月の保存療法で回復が期待できます。 項目 詳細 症状 投球動作の繰り返しによって、肘の内側で関節を安定させている靭帯(内側側副靭帯:UCL)に過度な負荷がかかり、損傷したり、断裂したりするケガ。 肘関節のぐらつき(不安定感)や投球時の痛みが主な症状。 治療 まずは投球を中止し、アイシングやストレッチ、リハビリといった保存療法が行われる。 ただし、完全に断裂してしまい靭帯を再建する手術が必要な場合は、競技復帰までに約1年という長い時間が必要になります。 以下の記事では、靭帯を再建するトミージョン手術について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 肘部管症候群 「肘部管症候群」の治療期間は、保存療法で改善しない場合に行われる手術(肘部管解放術)を受けたとしても、術後約3ヶ月での競技復帰が目標となります。 項目 詳細 症状 肘内側の尺骨神経が圧迫される障害。 肘の内側の痛みや、小指と薬指にしびれが現れる。 治療 まずは投球を休止し、ストレッチなどの保存療法が行われる。 改善しない場合や麻痺が重い場合には、手術療法を行う。 重症化すると、手の小指側の筋力が低下する恐れもあります。 上腕骨小頭離断性骨軟骨炎 上腕骨小頭離断性骨軟骨炎の治療期間は、保存療法でも少なくとも6ヶ月以上の投球禁止が必要で、手術を行うと競技復帰まで8~9ヶ月程度かかることもあります。 項目 詳細 症状 肘の外側にある腕の骨(上腕骨小頭)の軟骨とその下の骨が、血流障害などによって部分的に壊死し、剥がれてしまう病気。 主に10歳前後の、骨がまだ成長段階にあるピッチャーに多く見られる。 治療 早期に発見できれば投球禁止などの保存療法で治癒可能。 進行すると、関節鏡視下での損傷組織の除去や骨軟骨移植など外科的治療が検討される。 注意すべき点は、初期の段階では痛みなどの自覚症状がほとんどないことです。 「沈黙の障害」とも呼ばれ、選手自身も指導者も気づかないうちに、水面下で病状が進行してしまうことが少なくありません。 壊死した骨軟骨が進行して、ついには「ポロッ」と剥がれ落ちてしまうと、そのかけらが関節の中を動き回る「関節ねずみ」という状態になります。 関節ねずみについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 肘頭骨端線離開 「肘頭骨端線離開」の治療期間は、軽症であれば2週間~4週間程度の投球中止と安静で症状が改善することが多いです。 項目 詳細 症状 肘の後方の出っ張った骨である肘頭にある、骨が成長するための部分(骨端線)が、投球の繰り返しによって負担がかかり、剥がれてしまう障害。 投球時の肘の後方に痛みが生じる。 治療 多くの場合、投球を中止し、安静にすることで自然に治癒する。 骨端線のズレが大きい場合や保存療法で改善しない場合には、剥がれた骨片をボルトなどで固定する手術が検討される。 手術を行った場合はその後のリハビリも含め、競技に復帰するまでには3ヶ月程度の期間を見込む必要があります。 野球肘を早く治す方法 本章では、野球肘を早く治すための方法について解説します。 投球を休止して安静にする ストレッチや筋トレによるリハビリテーション 再生医療 野球肘と診断された選手やご家族にとって「どうすれば一日でも早く治せるのか」が気になることでしょう。 焦りは禁物ですが、着実に回復するための参考にしてください。 投球を休止して安静にする 野球肘を早く治すためには、痛みの原因となっている投球動作を中止し、肘を十分に休ませることが大切です。 【投球休止と安静の重要性】 痛みや違和感があるのに投げ続けると炎症や損傷が悪化する 結果として回復が長引き、復帰が遅れる恐れがある 軽症の野球肘なら、数週間から数ヶ月の投球休止で改善することも多い 肘の違和感が完全になくなるまで、投球練習や負担のかかる動作は避ける 痛みは、身体が発している「これ以上無理をしないでほしい」という警告のサインです。 身体のサインに耳を傾け、勇気をもって休養を優先することが、結果的に早くグラウンドへ復帰するための近道になります。 ストレッチや筋トレによるリハビリテーション 痛みが治まったら、医師の指示のもとでリハビリテーションを開始しましょう。 【野球肘のリハビリのポイント】 必ず医師の指示のもとでリハビリを開始する 肘周りのストレッチで、硬くなった関節の柔軟性を取り戻す 手首の運動などで前腕の筋肉を鍛え、肘の安定性を高める リハビリは自己流ではなく専門家の指導を受け、無理のない範囲で段階的に強度を上げていくことが大切です。 再生医療 野球肘の治療には、先端医療である再生医療という選択肢があります。 再生医療で行われる「幹細胞治療」や「PRP療法」は、スポーツへの早期復帰が目指せる治療法です。 それぞれの治療方法には、以下の特徴があります。 幹細胞治療 患者さま自身の脂肪組織や骨髄から採取・培養した幹細胞を損傷部位に投与する治療法。 幹細胞は損傷した組織や失われた機能の修復・再生を促す。 PRP療法 患者さま自身の血液から抽出した血小板を高濃度に濃縮し、損傷部位に注射する治療法。 血小板に含まれる成長因子が組織の修復を促進する。 当院「リペアセルクリニック」では、野球肘を含むスポーツ外傷に対する再生医療を行っています。 「野球肘を早く治して競技復帰したい方」は、手術や入院をせずに野球肘の改善を目指せる再生医療について知っておきましょう。 次の動画では、野球肘の再生治療について解説しているので、ぜひ参考にしてください。 野球肘を早く治すためにやってはいけないこと 野球肘を早く治すためにも、肘を悪化させてしまう以下の行動は避けましょう。 【野球肘を早く治すためにやってはいけないこと】 痛みを我慢して投げ続けること 自己流のフォーム修正を試みること 十分な休養を取らないこと 肘に負担をかける活動を続けること 早すぎる復帰をすること 野球肘は投球制限・休息により回復可能な障害ですが、無理をすると症状が悪化するリスクがあります。 痛みは身体からの警告信号なので、無理に投げ続けるのは避けて、医師の指示に従って十分な休養をとりましょう。 野球肘の治療期間に関するよくある質問 本章では、野球肘の治療期間についてよくある質問に回答していきます。 野球肘はどのくらいで回復する? 野球肘かチェックする方法は? 野球肘を自分で治す方法は? 野球肘はストレッチで治る? 野球肘はどのくらいで回復する? 野球肘が回復するまでの期間は症状の程度によって大きく異なり、軽い場合は2週間~4週間程度の投球休止で改善します。 重症で手術が必要な場合には、競技復帰まで約1年かかることもあります。 大切なのは、肘に違和感を覚えたらできるだけ早い段階で医療機関を受診し、重症化する前に対処を始めることです。 痛みを我慢して投げ続けることは、結果的に回復を長引かせてしまうということを覚えておきましょう。 野球肘かチェックする方法は? 「もしかして野球肘かも?」と感じたときに、ご自身で確認できるセルフチェックのポイントをご紹介します。 以下のサインに一つでも当てはまる場合は、野球肘の可能性が考えられるため注意が必要です。 ボールを投げる瞬間に肘の内側や外側に痛みが走る 投げ終えた直後は痛むが、休んでいると痛みが消える 肘の曲げ伸ばしが、どこかぎこちなくスムーズに動かない 投げ込みの日など、球数が増えるにつれて痛みが強くなる キャッチボールをしていないときでも、肘に痛みが残っている 思い切り腕を振っているつもりでも、ボールのスピードやキレが明らかに落ちた 野球肘の初期段階でよく見られる落とし穴は、練習をやめると痛みが引いてしまうことです。 「初めて痛みを感じた」「いつもと違う違和感がある」と感じたら投球を中止し、できるだけ早く整形外科などの専門医療機関を受診しましょう。 野球肘を自分で治す方法は? 野球肘を自己判断だけで完全に治すことはできませんが、セルフケアを行うことで症状を和らげることは可能です。 【野球肘に対するセルフケア】 アイシングで炎症と痛みを抑える 投球を休み、肘を安静に保つ 痛みが引いたら、医師の指導のもとでストレッチや軽い筋トレを行う ただし、セルフケアは、あくまで回復を「サポートする」ためのものです。 痛みが長引く場合や、どのようなケアをすれば良いか不安な場合は、自己判断で無理をせず、必ず整形外科などの医療機関を受診し、専門家の診断と指導を受けるようにしてください。 野球肘はストレッチで治る? 残念ながら、ストレッチだけで野球肘を完全に治すことはできません。 しかし、ストレッチは野球肘の予防や、治療後のリハビリの一環として痛みを軽減させるためには有効な手段です。 野球肘は骨や軟骨・靭帯といった組織に炎症が起きている状態です。 そのため、まずは原因となっている投球動作を休止し、患部を安静にすることが重要です。 野球肘の治療期間を短くするには休養と適切な治療が重要 野球肘の治療期間は症状によって大きく異なり、軽症であれば数週間から1〜2ヶ月、重症で手術が必要な場合には競技復帰まで1年近くかかることもあります。 早く治すためには、肘に痛みや違和感を覚えたらすぐに投球を中止し、専門の医療機関を受診して、適切な治療と十分な休養をとることが重要です。 痛みを我慢して投げ続けることは回復を遅らせるだけでなく、選手生命に関わる深刻な事態を招く恐れもあります。 従来の治療法でなかなか改善しない、一日でも早く競技に復帰したい方には、「再生医療」という選択肢もあります。 手術や入院をせずに治療が可能で、早期の回復が期待できます。 つらい肘の痛みを諦める前に、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2019.09.09 -
- 肘
「トミージョン手術」は、大谷翔平選手が受けたことで有名になり、報道などで名称を知った方も多いでしょう。 本記事では、トミージョン手術とはどのような手術なのかを詳しく解説します。 治療に必要な期間や費用についても説明しているので、肘の痛みや靭帯損傷にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、靭帯損傷をはじめとする肘の痛み症状改善に期待できる再生医療について情報を配信しています。 手術や入院せずに治療できる方法として注目されているため「肘を手術せずに治したい」という方は、ぜひご覧ください。 トミージョン手術とは? 「トミージョン手術」とは、肘の内側にある靭帯が損傷したときに、靭帯を再建する手術のことです。 本章では、トミージョン手術とはどのような手術なのか詳しく解説していきます。 トミージョン手術の治療内容 トミージョン手術のの歴史 トミージョン手術は、多くの野球選手が受けている手術の一つです。 ボールを投げる動作において、ボールが手から離れる瞬間に肘にかかる力が体重の約8倍といわれており、繰り返し投球することで靭帯損傷につながります。 以下では、多くの野球選手に選ばれているトミージョン手術の内容について解説していきます。 トミージョン手術の治療内容 トミージョン手術では、患者さま本人の前腕や太ももから腱を採取して肘に移植し、損傷した肘の側副靱帯を再建します。 肘の両側には、肘関節を安定させるための「外側側副靭帯」と「内側側副靭帯」があります。 側副靭帯を損傷すると、肘の曲げ伸ばしをするときに痛みを感じたり、肘を曲げられなくなったりするといった症状が見られます。 ボールを頻繁に投球するなどの肘に多くの負荷がかかる野球選手が靭帯損傷を起こしやすく、多くの有名選手がトミージョン手術を受けています。 移植には自分の腱を使うため、拒絶反応を起こすリスクが低い点が大きなメリットといえるでしょう。 軽度の側副靭帯損傷の場合、保存療法による治療が一般的ですが、症状が悪化したり保存療法で効果が見られないケースでは、トミージョン手術が検討されます。 トミージョン手術の歴史 アメリカのメジャーリーグで活躍していたトミー・ジョン選手が、1974年にこの手術を受けたことから、トミージョン手術と呼ばれるようになりました。 当時はとても珍しい手術であり成功率も低いといわれる中、トミー・ジョン選手は手術後に14年間も現役を続けられたのです。 手術後のトミー・ジョン選手が活躍できたことが、この手術が注目を集めるきっかけになったといえます。 トミージョン手術の費用 トミージョン手術を受けた場合、自己負担額は15万円から30万円程度です。 日本国内では健康保険が適用対象となりますが、海外など保険適用外の場合は100万円から300万円ほどかかることが想定されます。 靭帯損傷の状態や入院期間によって費用が決まるので、手術を受ける病院で確認しましょう。 また、個室を利用する場合の差額や、食事代やリハビリ費用が必要になることもあります。 トミージョン手術を受けた選手一覧 トミージョン手術は、大谷翔平選手をはじめとする多くの野球選手に選ばれている手術です。 そもそも野球選手は、なぜトミージョン手術の対象となる側副靭帯を損傷しやすいのかというと、投球動作が肘に負担をかけ、負担の蓄積が損傷の原因となるからです。 野球選手に限らず、腕を使った激しい動作を繰り返すスポーツ選手は、肘や肩、手首などにダメージを受けやすいです。 トミージョン手術を受けるメリットとデメリット トミージョン手術には、いくつかのメリットとデメリットがあります。それぞれについて、くわしく見ていきましょう。 トミージョン手術を受けるメリット 重度の靭帯損傷でも治療が可能 スポーツ選手として復帰の可能性が高まる 軽度の靭帯損傷であれば、保存療法によるリハビリ治療が可能ですが、重度となると効果が期待できません。トミージョン手術であれば、重度の損傷であっても治療ができます。 スポーツ選手にとって大きなメリットといえば、選手として復帰できる可能性が高まることです。リハビリが必要なので、ブランクができてしまいますが、多くの選手が復帰を果たしています。 また、トミージョン手術のメリットとして、球速が上がると聞いたことがある方もいるでしょう。一時期アメリカを中心に話題になり、靭帯が損傷していない高校生がトミージョン手術を希望するといった事態に発展したためです。 トミージョン手術は靭帯損傷の治療であり、投球の速度アップを目的とした治療方法ではありません。 トミージョン手術を受け、手術前よりも球速が上がった例が実際にあるようですが、リハビリトレーニングによる効果と考えられます。トミージョン手術によって靭帯の接続が強固になったことと、リハビリトレーニングで努力したことの相乗効果でしょう。 トミージョン手術を受けるデメリット 長期間のリハビリトレーニングが必要 感染症などのリスクがある デメリットとしては、長期間のリハビリが必要で、1年以上の期間が必要なこともあります。リハビリ期間はブランクとなるため、スポーツ選手にとっては大きな不安を抱える期間となるでしょう。 また、感染症のリスクもデメリットの一つで、トミージョン手術は技術の進歩もあり成功率が高い手術ですが、それでも100%成功するわけではありません。 どの手術にも共通のリスクである感染症のほか、肘近くには神経が通っているために神経に傷がつくリスクもあります。神経に傷ができると、しびれや麻痺が起きることがあり、スポーツ選手にとっては選手生命に関わるリスクです。 トミージョン手術以外の治療方法 損傷した靭帯の修復には、「再生医療」の選択も一考の価値があります。 再生医療とは、修復が不可能とされている神経を再生させていく、今までにない画期的な治療法で、手術をしないために身体へのダメージを抑えられます。 手術をしない治療方法には「保存療法」もありますが、重度の損傷には対応できないことに加え、長期間の安静期間が必要なため、スポーツの現場から離れなければなりません。 しかし、再生医療であれば、損傷した靭帯や骨の修復を促す治療法のため、保存療法よりも短い期間でスポーツに復帰できる可能性が高いです。 スポーツシーンにおいて、再生医療は海外でも多くの治療実績があるメジャーな方法です。 トミージョン手術に関するよくある質問 トミージョン手術に関するよくある質問を3つ紹介します。 トミージョン手術は失敗する?成功率は? トミージョン手術の入院期間や復帰期間は? トミージョン手術は一般人でも受けられる? よくある質問と答えを確認して、トミージョン手術に関する疑問や不安を解消しましょう。 トミージョン手術は失敗する?成功率は? トミージョン手術は成功率が高い手術ですが、失敗のリスクがないわけではありません。 手術に失敗すると、肘を動かす際に痛みや不快感がある、可動域が制限されるといった状態がリハビリ後も続き、スポーツをしている場合は競技復帰が難しくなる可能性もあります。 トミージョン手術の成功率は80%から90%程度です。一方で10%から20%の方は、選手としての復帰を断念しています。 トミージョン手術の入院期間や復帰期間は? トミージョン手術を受けてから競技復帰するまでは、1年半から2年ほどの期間が一般的です。 復帰までの期間は、年齢や体力、スポーツの種類やリハビリトレーニングの進捗状況などで大きく異なります。 とくに、野球のように肘への負担が大きいスポーツでは、復帰までの時間が長いと考えられるでしょう。 リハビリがスムーズに進んだ場合でも、競技復帰には1年以上かかります。 トミージョン手術は一般人でも受けられる? トミージョン手術は、スポーツ選手だけでなく一般の方も受けられます。 ただし、実際に受ける方はそれほど多くはありません。リハビリに1年ほどかかり、日常生活に支障があるためです。 また、海外とくらべて日本ではまだトミージョン手術の名医が少ないことも、手術を受ける方が少ないことと関係しているでしょう。 肘の痛みにはトミージョン手術以外にも再生医療を検討しよう 野球などのスポーツをしていると、肘の側副靭帯を損傷する場合があります。 肘の側副靭帯の再建において、トミージョン手術は有効な治療法です。しかし100%成功するわけではありません。トミージョン手術のリスクを不安に感じるなら、再生医療を検討されてはいかがでしょうか。 再生医療は、大きな手術や入院をせずに治療できるため、早期に競技復帰を目指せる点が特徴です。 まず患者様の身体から採取した幹細胞を体外で培養し、規定量まで増殖した後に再び患者様の身体に戻します。 身体へ戻す幹細胞は患者様自身の細胞のため、拒絶反応やアレルギー反応が起こりにくい点も強みといえるでしょう。 再生医療による治療をご検討いただく際は、ぜひ当院リペアセルクリニックは気軽にお問い合わせください。
2019.09.09 -
- 肘
アスリートはその性質から、体を酷使して手術が必要になるようなケガをしてしまうこともあります。とくに野球選手の場合は肘を酷使するため、治療法としてクリーニング手術を選択する方も多くいます。 対して、プロ野球などでよく聞くクリーニング手術とはどういった治療法なのか、一般人でも受けられるのか、といった疑問の声をいただくことがあります。 そこで本記事では、肘でよく用いられるクリーニング手術について解説します。また、スポーツ医療の分野で注目が集まっている再生医療についてもあわせて紹介します。 野球で有名なクリーニング手術とは クリーニング手術とは、関節内に遊離している骨片や骨棘などの物質を取り除くための手術です。いわゆる関節ネズミを取り除く手術のことを指します。 この手術を受けずに遊離体(関節ネズミ)を放置すれば、将来的にさまざまなトラブルに発展する恐れがあります。 また、プロ野球選手がよく実施してますが、一般の方でも治療を受けられます。 関節ネズミの放置によるリスク 肘や膝の関節内の遊離体(関節ネズミ)を放置することでさまざまなリスクが生じます。 第一に関節に痛みが生じるデメリットがあります。遊離体が関節にひっかかることで痛みが出ますし、挟まった位置や遊離体の大きさによってはかなり強い痛みを感じることもあります。 第二に関節の可動域が減少するデメリットがあります。歯車や車輪に異物を噛ませると回転が鈍るのと同様に、関節に挟まった遊離体は関節の可動域を狭めてしまいます。また、可動域が制限されることで、腕や脚の動作にも影響します。 第三に関節の障害をもたらす可能性があるデメリットも存在します。遊離体が関節内の炎症や骨・軟骨の損傷の原因になる可能性は否定できず、症状をより重くしてしまう可能性もあります。 肘のクリーニング手術にかかる費用 入院期間 費用 4日間程度 20万円〜30万円程度 肘のクリーニング手術にかかる費用の目安は、20〜30万円程度です。 ただし、手術をおこなう医療機関や入院期間、施術の内容によって費用が異なる点に注意しましょう。また、高額療養費に関する助成金の使用状況によっても変動します。 正確な費用を知りたい場合は、医療機関に問い合わせながら複数の見積もりをとってみてください。 肘のクリーニング手術における完治・復帰期間 クリーニング手術後の完治・復帰期間は、症状の状態及び手術の内容によって異なります。 期間 内容 手術直後〜2週間 痛みや腫れを管理することが中心 ギプスやシーネで固定 安静処置 2週間〜2カ月 可動域を広げるリハビリ開始 日常生活動作の制限も少しずつ緩和 2カ月〜3カ月 軽めのトレーニング開始 競技特有のトレーニングを徐々に取り入れる(キャッチボールなど) 3ヶ月以降 本格的な競技への復帰 日常生活への完全復帰は手術後2〜3ヶ月程度、スポーツへの復帰は3〜6ヶ月程度と言われています。ただし、これはあくまで目安であり、個人差によって期間がずれ込むことに留意しなければなりません。 また、野球選手の場合は投球動作への完全復帰に6ヶ月以上かかることもあります。 完治・復帰期間は早くて3カ月、遅くて6カ月以上かかることを覚えておきましょう。 クリーニング手術と関わりの深い再生医療について 遊離体が関節内を移動している場合や、ロッキングなどの症状が見られる場合はクリーニング手術が必要ですが、例外もあります。 関節ネズミの初期段階では、遊離体ではなく軟骨が剥離しているケースがあり、この場合は保存療法が選択されることが多いです。 しかし、保存療法は長期の安静期間を要し、症状の改善が見られないまま数か月経過し、結局手術に踏み切るケースも珍しくありません。そこで注目を集めるのが再生医療です。 再生医療は、骨や軟骨などの損傷に対して幹細胞を活用し、組織の修復を促す治療法です。患者の体から抽出した幹細胞を培養し、一定量まで増やしてから再び体内に戻します。 手術を要さないため治療期間が短縮される可能性があり、野球をはじめとするスポーツへの早期復帰を望むアスリートによく利用されています。 アスリートは再生医療も選択肢のひとつ アスリートはシーズン中はもちろん、オフでもパフォーマンスを落とせません。ケガや痛みがあっても完治させずに、やり過ごしながら活動を続けることが多いようです。そのため、ベテラン選手ほど痛みとの闘い、満身創痍と言われます。 対して、再生医療は手術及び入院を伴わずに治療可能です。パフォーマンスを大きく落とさずに治療に取り組めるため、選手生命の延命にもつながります。 自身の脂肪細胞から培養した幹細胞を使用するため、身体への負担が少なくドーピングにも該当しません。 メジャーリーグの元ヤンキース田中選手や、ドジャース大谷選手が肘に再生医療のひとつであるPRP療法を受けたと報じられました。現在では、さらに進んだ幹細胞治療も利用できます。 ケガや故障で引退を余儀なくされるアスリートの報道を見るたび、残念に思います。アスリートの皆さん、痛みや故障に負けないでください。そして、再生医療も早期復帰を助ける選択肢のひとつとして忘れずにいてください。 野球肘にはクリーニング手術・再生医療が有効 野球肘の治療に行うことが多いクリーニング手術について紹介しました。 クリーニング手術が必要になる関節ネズミが原因の場合、最も効果をもたらす治療については実際に検査をしてみないとわかりませんが、再生医療が役立つ可能性もあることは事実です。 保存療法で安静期間を少しでも短縮したいのであれば、再生医療を選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。
2019.09.08 -
- 肘
激しい動きの多いアスリートは、一般人よりもケガのリスクに悩まされます。 肘を酷使する野球選手も例外ではありません。野球選手の多くは肘の痛みに悩まされています。「関節ねずみ」も肘の痛みの一種です。 本記事では、関節ねずみの症状や治療法を紹介します。症状や痛みに合わせて治療法を検討してください。 この記事を読むとわかること 関節ねずみとは 関節ねずみの症状 関節ねずみの治療法 野球選手の肘に発症することが多い関節ねずみとは 「関節ねずみ」とは、関節内で剥がれ落ちた軟骨・骨のかけらや、あるいは骨の変形によって生じた骨棘(こっきょく)・骨のとげが剥離して関節内に遊離することが原因となって生じます。 肘の関節を酷使する野球選手などに見られる症状です。 無症状のときもありますが、関節の狭い部分に挟まったり引っかかったりすると、激しい痛みが生じ、関節の可動域が制限されます。 関節を動き回る「関節遊離体」が俗に「関節ねずみ」と呼ばれます。 関節ねずみの症状 関節ねずみの症状には主に4つあります。ご自身の症状に当てはまるか確認してください。 関節ねずみの症状 関節を動かすと引っかかりを感じる 関節が伸ばせない・曲げられない 関節を動かしたときにきしむような音 関節が熱を持っている感じがする 関節ねずみは必ずしも痛みがあるわけではありません。症状は多岐に渡り、多く見られるのは肘が曲げづらくなる症状です。肘に違和感がある場合は通院を検討してください。 関節内遊離体 関節内遊離体は肘の違和感・痛みが主な症状です。 野球だけでなく、テニスやバスケットボールプレイヤーや高齢者も発症する可能性があります。 肘が通常よりも曲げにくい・伸ばしにくい場合や曲げ伸ばしで関節から音が聞こえる場合は、関節ねずみ(関節内遊離体)を疑ってください。 肘の動かしづらさは重症化すると日常生活にも影響を及ぼします。 関節遊離体を起因とする変形性肘関節症 関節遊離体(関節ねずみ)の再発を繰り返すと、骨片が軟骨にダメージを与え変形性肘関節症を引き起こす原因となります。 変形性肘関節症が進行すると、肘を動かすのが困難になるだけでなく、手がしびれて指を動かすのも難しくなるほど重症化するのです。 関節ねずみが損傷を助長させて変形性肘関節症を悪化させるケースもあります。 関節ねずみを放置するとどうなるの? 関節ねずみが関節に挟まると、痛みとともに肘の可動域が制限されます。日常生活にも支障をきたし、放置すれば生活の質を大きく下げてしまうでしょう。 関節ねずみが関節から外れると治ったように感じるかもしれませんが、それは関節ねずみが移動しているだけです。また関節に挟まって、痛みが再発する可能性があります。 関節ねずみを治療する方法は? 骨片や骨棘が完全に剥離していない場合には、保存療法で経過を観察します。しかし、完全に剥離して遊離体となっている場合には、自然治癒には期待できません。 症状が重い場合は、関節鏡視下手術や骨軟骨移植などの手術を行います。手術の場合は数日間の入院と、数か月の安静期間が必要です。 しかし、アスリートが数か月も練習できないとなると、選手生命が危ぶまれます。少しでも早い復帰を考えるのであれば、「再生医療」をご検討ください。 負担が少ない関節鏡視下手術 関節鏡視下手術とは、 関節内に直径1~4mmの内視鏡を用いて関節内を観察しながら患部を手術する方法です。 関節鏡視下手術の特徴 関節を大きく切開しないため、術後のリハビリを早期に始められる 内視鏡を用いるとどの部分が傷んでいるか明確にわかるため、的確な治療ができる 生理食塩水を流しながら行うため、感染症のリスクが低く痛みも起こりにくく、患者の負担が軽減される 患者の負担が少ないほか、感染症のリスクも低いため関節遊離体の手術には関節鏡視下手術が行われるケースがあります。傷口が小さく体の負担が小さいのがメリットです。 一般的に、手術費用は約25万円ほどかかります。 手術を必要としない再生医療 再生医療は患者さんの組織や細胞を利用して臓器や組織を修復する医療技術です。 副反応のリスクが低く、安全性が高い医療技術として注目されています。 再生医療は競技復帰までの期間が早い、手術に比べて体への負担が少ないなどのメリットがあります。 まとめ・野球選手の選手生命にも関わる肘の悩み「関節ねずみ」について 関節ねずみは肘の可動域が制限される、肘が痛むなどの症状が見られます。 このような症状があると野球選手としての活動だけでなく日常生活にも支障をきたすでしょう。 症状が見られたときには、安静にして、早期に適切な治療を受けることが重要です。 その際、安全性が高く早期の回復に期待できる再生医療による治療もご検討ください。
2019.09.08 -
- 肘
腕が曲がらないといった症状にお悩みの方はいませんか。 スポーツや日常生活で腕を酷使すると、肘関節へ大きな負担がかかります。 肘が曲がらなくなる原因には、関節リウマチやスポーツ外傷などがあります。とくに、スポーツ選手は腕を使う動作が多く、腕に関するさまざまなスポーツ障害に見舞われがちです。 今回の記事では、腕が曲がらなくなる原因や治療方法について詳しく解説します。 症状を放置してスポーツを続けてしまうと、症状が悪化する恐れがあります。腕や肘に違和感を覚えた際は、早めに治療を受けましょう。 腕(肘)が曲がらない原因となる疾患 腕や肘が曲がらない原因には、以下の疾患が考えられます。 腕を酷使するスポーツは、肘関節への負担が大きいため、運動後に十分なケアを行うことが大切です。 肘に違和感を覚えたり、腕が曲がらなかったりした場合にケアを怠ると、症状が悪化する可能性があります。 肘関節脱臼 腕が曲がらない原因となる疾患に、肘関節脱臼があります。肘関節脱臼とは、運動や事故によって肘関節の位置がずれたり、外れたりしてしまう疾患です。 重症の肘関節脱臼では、立ち姿勢がつらいほど痛みを感じるため、自身で脱臼していることに気づける場合が大半です。 変形性肘関節症 腕が曲がらないときに考えられる疾患に、変形性肘関節症があります。 変形性肘関節症は、肘の使いすぎ(オーバーユース)や加齢によって肘関節が変形する疾患で、主に以下の症状が現れます。 変形性肘関節症は重症化すると、肘関節周囲にある尺骨神経が圧迫され、手がしびれたり指が動かしにくくなったりします。 変形した肘関節や圧迫された神経は、腕の可動域が制限される恐れがあるため、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けることが重要です。 関節リウマチ 関節リウマチの症状の1つに、腕の曲げにくさがあります。関節リウマチは、免疫異常により以下の症状が現れる疾患です。 関節リウマチではとくに起床時のこわばり症状が現れやすく、腕の曲げにくさを感じる場合があります。 腕の曲げにくさの程度が日中で変動する場合は、関節リウマチの可能性もあるため早期に医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、関節リウマチの早期受診の重要性について詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。 テニス肘 腕が曲がらなくなる原因の1つに、テニス肘があります。 テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、上腕骨の遠位部にある外側上顆で炎症が起きる疾患で、以下の症状が現れます。 テニス肘は腕の筋力が弱い人や、肘を酷使するスポーツを行う人がなりやすいのが特徴です。 肘の痛みが強いと、手首をひねる動作や握力を必要とする作業に困難感が生じます。 テニス肘については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 ゴルフ肘 ゴルフをプレーする人は、ゴルフ肘によって腕が曲がらない症状が現れる可能性があります。 ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は、無理なスイング動作が原因で、肘の内側が痛くなる疾患です。 肘に過剰な負担がかかり、肘の内側にある尺骨神経が傷つくと、手先にもしびれや痛みの症状が現れます。 ゴルフ肘の対処法については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 後外側回旋不安定症 肘が曲がらない症状が現れる疾患に、後外側回旋不安定症があります。後外側回旋不安定症とは、肘関節の脱臼により、肘の外側の靭帯が損傷する疾患です。 肘の外側の靭帯を損傷すると、以下の症状が現れます。 後外側回旋不安定症は肘を伸ばした際に、肘関節の不安定性を感じますが、肘を曲げると関節が安定するのが特徴です。 自身の症状をセルフチェックしてみて、特に肘から下の痛みが強いと感じる場合は以下の記事もご参考ください。 腕(肘)が曲がらない際の治療方法 腕や肘が曲がらない場合は、以下の治療方法で症状の改善を目指すことが大切です。 スポーツ中に腕や肘に違和感を覚えたときは、無理に動かさずに安静にしましょう。 薬物療法や理学療法(リハビリテーション)による保存的治療 腕(肘)が曲がらない際の治療法に、薬物療法や理学療法(リハビリテーション)による保存的治療があります。 症状が軽度な場合には、以下の保存的治療が選択されるのが一般的です。 保存的治療では、薬物療法により痛み症状を緩和し、リハビリテーションで姿勢や動作の改善を図ります。 肘が曲がらないといった症状が重症化すると、保存的治療での症状改善が困難になるため、腕に違和感を覚えたら早めに医療機関を受診しましょう。 手術による外科的な治療 肘の可動域が生活に支障をきたすほど重症化した場合や、保存療法で痛みを十分に軽減できない場合は、手術による外科的な治療が選択されます。 手術治療を受けるメリットは、腕や肘が曲がらない根本的な原因を取り除ける可能性が高いことです。 一方で、デメリットとして治療期間の長さが挙げられます。外科的治療は身体への侵襲が大きく、術後の理学療法(リハビリテーション)が必要不可欠です。 入院やリハビリテーションにより、治療期間が長くなる傾向があり、スポーツへ復帰できるまでの時間も長くなる可能性があります。 PRPや幹細胞による治療 肘が曲がらない際の治療方法に、PRPや幹細胞による治療があります。PRPや幹細胞は、以下の特徴をもつ再生医療です。 再生医療の種類 方法 PRP(多血小板血漿)療法 患者様自身の血液から血小板が多く含まれた血漿を精製し、損傷部位に注射する 幹細胞治療 患者様自身の幹細胞を体外で増殖させて、細胞数が適量になったら体内へ注入する PRP療法や幹細胞治療は、自身の細胞で組織の修復を促すため、副作用のリスクが低いのが特徴です。 肘が曲がらないといった症状をできるだけ早く改善したいが、事情により入院が難しい場合は、通院での治療が可能な再生医療をご検討ください。 野球肘やテニス肘などのスポーツ外傷でお困りの方は当院へご相談ください 野球肘やテニス肘などのスポーツ外傷でお困りの方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 当院(リペアセルクリニック)は、日帰りでの治療が可能な再生医療を提供しています。再生医療は、患者様自身の幹細胞を採取・培養し注射することで、組織の修復を促す治療法です。 PRPや幹細胞による治療を行えば、腕の炎症を抑えたり、痛み症状の軽減が期待できます。 手術療法を避けたい方や、スポーツへ早く復帰したい方は再生医療による治療をご検討ください。 当院では患者様に合わせて最適な再生医療をご提案いたしますので、腕が曲がらない症状でお悩みの方はお問い合わせください。 【まとめ】腕が曲がらない痛みが続く際は医療機関を受診しよう 腕や肘が曲がらず痛みが続く際は、早めに医療機関を受診しましょう。 肘の痛みを放置して運動を続けると症状が悪化し、最悪の場合スポーツに復帰できなくなる可能性があります。 少しでも違和感を覚えたら肘を安静にし、軽症のうちに適切な治療を開始することが大切です。 重症化してしまった場合の治療法の1つに、再生医療があります。 再生医療は従来より短い治療期間でスポーツへ復帰できる可能性があるため、症状にお悩みの方はぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2019.09.08 -
- 首
ゴルフを楽しんだ後に「首に違和感がある」「スイングのたびに首が痛む」と感じた経験はありませんか? ゴルフは全身を使うスポーツですが、特に首まわりの筋肉や関節には大きな負担がかかりやすく、知らず知らずのうちに痛みやコリを引き起こす原因になることもあります。 また慢性的な首の痛みが続く・プレーのたびに違和感があると、ゴルフを楽しめなくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があるので、ゴルフ前後には首まわりのストレッチを習慣化し、筋肉の緊張をほぐしておくことが重要です。 しかし「効果的なストレッチ方法が分からない」「なぜゴルフで首が痛くなるのか」といった悩みを持つゴルファーも多いでしょう。 本記事では、ゴルフ前後の首の痛みに効くストレッチ法や原因について紹介します。 また当院(リペアセルクリニック)では、慢性的な首の痛みに対するセルフケア方法や手術せずに治す選択肢もご紹介しています。 以下の公式LINEからも確認できますので、ご興味のある方はぜひ一度ご確認ください。 ゴルフ前後の首の痛みに効くストレッチ法 以下では、ゴルフにおける首の痛みに効くストレッチ法を紹介しています。 首を前後にゆっくり倒す 首を左右に倒して側面を伸ばす 首を左右にねじる回旋運動 大きく円を描くように首を回す 肩甲骨まわりをほぐす ゴルフのプレー前後に取り入れて、首の痛みを予防しましょう。 首を前後にゆっくり倒す ①椅子または立った状態で、背筋をまっすぐに伸ばします ②息を吐きながら、ゆっくりとあごを引いて首を前に倒します ③ゆっくりと元の位置に戻します ④次に、首を後ろにゆっくり反らし、首の前側を伸ばします ⑤これを前後各5〜10秒ずつ、2〜3セット繰り返します ゴルフのスイングでは、首まわりの筋肉に常に微細な緊張がかかっており、特に前傾姿勢を保ったままプレーを続けると、首の前側・後ろ側の筋肉がこわばりやすくなります。 このストレッチで首の前後の筋肉をやさしく伸ばすことで、筋緊張の緩和と血流の促進を目的とします。 ただし痛みがある場合は無理をせず動かす範囲を狭め、呼吸を止めず自然にリラックスしながら、首だけを動かして肩や背中が動かないよう意識しましょう。 首を左右に倒して側面を伸ばす ① 椅子に座るか、立った状態で背筋をまっすぐに伸ばします ② 右手を頭の左側に添え、息を吐きながらゆっくりと右側に首を倒します ③ 首の左側面が伸びているのを感じながら、5〜10秒キープします ④ ゆっくりと元に戻し、反対側も同様に行います ⑤ 左右それぞれ2〜3セットずつ繰り返します ゴルフのスイングでは、左右の肩甲帯や首の筋肉に不均等な負荷がかかり、特に首の側面にある胸鎖乳突筋や斜角筋が硬くなりやすくなります。 このストレッチでは、首の側面をゆっくりと伸ばすことで、左右バランスの改善や筋緊張の緩和、首周囲の血流促進に効果が期待されます。 ただし、痛みやしびれを感じる場合は無理に伸ばさず、可動域を狭めて実施しましょう。 首を左右にねじる回旋運動 ① 椅子に座るか立った姿勢で、背筋を伸ばしてまっすぐ正面を向きます ② 息を吐きながら、ゆっくりと首を右側にねじっていきます ③ 首の筋肉が軽く伸びているのを感じたら、その位置で5〜10秒キープします ④ ゆっくりと正面に戻り、反対側も同様におこないます ⑤ 左右それぞれ2〜3セット繰り返します ゴルフのスイングでは、フォローやフィニッシュ時に首が回旋する動きが多く、首まわりの筋肉に負担がかかりやすくなります。 特に胸鎖乳突筋や肩甲挙筋などがこわばると、可動域が狭まり、スイングに影響が出ることもあるので注意しましょう。 このストレッチを行うことで首の可動域を保ち、筋緊張を和らげ、姿勢バランスの改善にもつながります。 大きく円を描くように首を回す ① 椅子に座るか立った姿勢で、背筋を伸ばしてリラックスします ② あごを軽く引き、首を前にゆっくり倒します ③ そこから右・後ろ・左と、円を描くように首を大きくゆっくり回します ④ 1周したら正面に戻り、今度は反対回り(左→後ろ→右)でも同様に行います ⑤ 左右1回ずつを1セットとして、2〜3セット行いましょう ゴルフではアドレス姿勢を維持しながらスイング動作を繰り返すことで、首の筋肉が全方向に緊張しやすく、慢性的な疲労や可動域の低下につながることがあります。 このストレッチでは、首まわりの筋肉全体をまんべんなくほぐし、可動域の維持・血行促進・緊張緩和を目的としています。 ただし、痛みやめまいが出る場合は中止し、動かす範囲を小さくする・無理に回さず自然な動きにとどめるようにしましょう。 肩甲骨まわりをほぐす ① 背筋を伸ばして椅子に座るか、立った姿勢で両腕を身体の横に下ろします ② 両肩を耳に近づけるようにゆっくりとすくめ、そのまま後ろに大きく回します ③ 肩甲骨を背中の中心に寄せるよう意識しながら、円を描くように肩を後方に10回まわします ④ 次に、肩を前方向に10回ゆっくり回します ⑤ これを前後1セットとして、2〜3セット繰り返しましょう ゴルフスイングでは肩甲骨周辺の筋肉が常に連動しており、特にインパクトやフィニッシュの動作では大きな負荷がかかりやすくなります。 このストレッチでは、肩甲骨を動かすことで肩まわりや首の緊張をやわらげ、血行を促進して首の負担を間接的に軽減する効果が期待できます。 首への負担が大きくなっている場合でも、肩甲骨の動きからアプローチすることで間接的に首の緊張を和らげるのがポイントです。 呼吸を止めずにリラックスした状態で、動かすのは肩のみ、首や背中はできるだけ安定させて行いましょう。 ゴルフで首が痛くなる原因|ストレッチで首の痛みを感じる場合は要注意 ゴルフで首が痛くなる原因は主に以下の通りです。 スイングによる反復動作で筋肉が疲労する 前傾姿勢の維持による負担 自己流のスイングや、フォームに偏りがある 加齢や柔軟性の低下 ストレッチ不足・準備運動の欠如 ゴルフによる首の痛みは、スイング動作・姿勢・柔軟性の低下など、複数の要因が絡んで発生します。 痛みを予防・改善するためには、日頃からのストレッチ習慣・正しいフォームの習得やケアが欠かせません。 しかし、すでに痛みが出ている状態で無理にストレッチを行うと、かえって症状を悪化させるおそれがあります。 もし軽くストレッチをしても痛みが引かない、または逆に痛みが強くなるようであれば、すぐにストレッチを中止し、医療機関の受診を検討してください。 中には、頚椎症(けいついしょう)などの疾患が隠れているケースもあり、自己判断で対応を続けると悪化する可能性もあります。 違和感や痛みが長引く場合は、早めの診察をおすすめします。 ゴルフによる首の痛みは、ストレッチと早期対策で予防しよう ゴルフは年齢を問わず楽しめるスポーツですが、スイングや前傾姿勢の反復によって首まわりの筋肉や関節に大きな負担がかかるため、日頃からストレッチを行い、柔軟性を高めておくことは、首の痛みを未然に防ぐうえで効果的です。 また、正しいスイングフォームを身につけることも、筋肉への過剰な負荷を減らすポイントです。 しかしどれだけ予防に努めていても、痛みの発症リスクを完全にゼロにすることはできません。 首の痛みが出てしまうと、ゴルフができなくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があるため、できるだけ早く回復したいという方は再生医療も一つの選択肢として検討しましょう。 再生医療とは、患者さまご自身の幹細胞を活用し、傷んだ組織の修復を促す治療法で、これまで手術が必要とされていた症状にもアプローチできる可能性があります。 安静期間が短くスポーツ復帰が早い傾向にある点も、ゴルファーにとっては安心できる点といえるでしょう。 当院(リペアセルクリニック)では、ゴルファーの首の痛みに対する再生医療のご相談も受け付けております。 詳しい治療内容や適応について知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも解説していますので、ぜひご覧ください。
2019.09.07 -
- 首
ゴルフを楽しんでいる方の中には、プレー後に首の痛みを感じる方も多いのではないでしょうか。 スイングのたびに首に違和感が生じたり、慢性的な痛みが続くと、ゴルフを楽しめなくなります。 なぜゴルフで首が痛くなるのか、そしてどのように予防すれば良いのか、多くのゴルファーが抱える悩みです。 本記事では、ゴルフをすると首が痛くなる原因や予防法、治し方を紹介します。 この記事を読むとわかること ゴルフの首の痛みの原因 ゴルフによる首の痛みの予防法 ゴルフによる首の痛みの治し方 ゴルフで首を痛める原因 ゴルフはスイングによって首を痛めます。首を痛める原因について解説しますので、ゴルフをこれから始める方もぜひご覧ください。 なぜゴルフスイングによって首を痛めるのか ゴルフスイングで首を痛める主な原因は、ボールを見続けるために頭を固定したまま体を大きく捻る動作にあります。 通常、体を横に捻る(回旋する)際は首も自然に動きますが、ゴルフではボールから目を離さないように頭を固定してスイングをします。 この際、スムーズに回旋できない場合は、筋肉や関節に負担がかかりやすく、首に痛みが生じる原因になります。 重症化すると安静にしていても首の痛みが続き、日常生活にも影響を及ぼすのです。さらに、首の筋肉がダメージを受けると首だけでなく頭痛や肩の痛みの原因にもなります。 ゴルフスイング以外にも首には負担がかかっている 現代人には、ゴルフスイング以外でも首に大きな負担がかかっています。 デスクワークは姿勢が悪くなりがちです。猫背で顎が前に出るような姿勢を長時間続けると、首の椎間板や椎間関節に負担がかかります。 また、ストレートネックは胸鎖乳突筋や斜角筋が硬くなり、頸部のインナーマッスルが弱くなる原因です。 仕事で長時間座っている方はとくに注意が必要です。 ゴルフスイングによる首の痛みを予防する方法 ゴルフスイングによって生じる辛い首の痛みを予防する方法を紹介します。 ゴルフスイングによる首の痛みを予防する方法 呼吸を留めずにスイングする ゴルフスイングの姿勢を見直す あまり時間をとらずにできるので、ゴルフスイングによる首の痛みに悩んでいる方は、ぜひ試してください。 呼吸を止めずにスイングする ボールを飛ばそうとするあまり、呼吸が止まってしまい首や肩に力が入ると首の痛みの原因になります。 ボールを打つときに呼吸が止まってしまう方は、息を吐きながら打つ意識をしてください。力まずにリラックスして打てるようになるはずです。 余計な力を抜くと、スイングによる首の痛み軽減に期待できます。 ゴルフスイングの姿勢を見直す スイングするときの姿勢によっても首の痛みが生じます。 股関節が安定しない状態でボールを打つと、背骨が湾曲して首に余計な負担がかかるのです。 スイング時の股関節を安定させる対策として、大転子(骨盤の出っ張っているところ)にゴムベルトを巻いて練習してみましょう。骨盤のブレが少なくなり、無理な力が首にかからなくなります。 ゴルフによる首の痛みの治し方 ゴルフによる首の痛みに悩まされている方向けに、痛みの治し方を紹介します。 首の痛みを放置すると、頭痛などほかの症状も現れる場合があります。無理のない範囲でストレッチなどを行い、痛みの緩和を目指しましょう。 ゴルフスイングによる首の痛みを緩和するには? ストレッチ マッサージ 再生治療 ストレッチやマッサージは自宅でもできる気軽な方法です。 ただし自宅で手軽にできるからといって、やりすぎると痛みを悪化させかねません。無理のない範囲で行いましょう。 また、ストレッチで改善されなかった場合は再生治療による治療もあります。再生治療は通常の手術よりも安全性が高く近年注目されている治療法です。 医師の診断が必要ですので、再生治療に興味がある方はお気軽に当院へご相談ください。 ゴルフスイングによる首の痛みのストレッチ法 ゴルフスイングによる首の痛みを和らげるストレッチを紹介します。 首の筋肉を伸ばすストレッチ方法 1.首を前後に回す 2.首を回す 3.肩を前後に回す 4.肩を後ろにそらす 首だけでなく、肩も一緒に回すと効果的です。また、首を回すときには余計な力を入れずに頭の重さを利用するイメージで行いましょう。 時間をかけてゆっくりと動かしてください。 再生医療による根本的かつ低負担の治療を検討することもできます 従来の手術よりも拒否反応を起こす可能性が少なく低リスクな治療方法です。 また、体への負担も最低限で受けられます。再生医療は医師の診断が必要です。 首の痛みに悩んでいらっしゃる方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。 ゴルフで首を痛める原因・治し方まとめ 首の痛みを放置すれば、ゴルフだけでなく日常生活にも大きな悪影響になってしまいます。痛みで日常生活に支障をきたす前に、医療機関の受診を検討してください。 再生医療は手術なしで、しかも早期に首の痛みの原因を取り除ける可能性があります。再生医療は一般の病院やクリニックでは受けられません。 当院は、再生医療安全確保法に基づき厚生労働省に届け出を行い、正式に受理された医療機関です。 自己の幹細胞を用いた再生医療やPRP療法に関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
2019.09.07 -
- ひざ関節
膝の痛み!マラソンランナーは再生医療で改善できるのか? 膝の痛みがあると、日常生活はもちろん、膝を酷使するスポーツの実施には大きな問題になります。 マラソンランナーにとっては死活問題であり、膝の痛みを抱えたままでは万全のパフォーマンスを維持することは難しいです。そこで、マラソンランナーが膝の痛みを改善する方法について解説します。 マラソンランナーの膝の痛みの原因 マラソンランナーが膝に痛みを覚える原因は、例えば以下の症状が挙げられます。 ・変形性膝関節症 ・半月板損傷 ・ランナー膝 ・ジャンパー膝 ・鵞足炎 これらの症状は、膝のオーバーユースを原因としていることが多く、ランニングを行うマラソンランナーにとっては切っても切れない関係にあるといえます。 マラソンランナーが膝の痛みを改善する方法 マラソンランナーが膝の痛みを改善したいのであれば、第一に「休息をとる」ことです。原因が何であれ膝の使いすぎが原因となっている可能性が高いため、まずは膝の安静を確保し、炎症があればアイシングなどで対応します。 次に「ランニングフォームを見直す」ことです。特定の向きに負荷がかかりやすいランニングフォームを見直し、症状の悪化や再発を防止します。他にも「筋トレやストレッチを行う」ことや「ランニングシューズを見直す」ことも、膝の痛みが再発するのを防止するのに役立ちます。 治療を受けることも検討しよう 上記の方法で痛みが改善しないのであれば、医療機関で診てもらい、適切な治療を開始する必要があります。 手術を必要とするケースもありますが、多くの場合は第一選択として「保存療法」が選択されます。保存療法とは患部の安静を確保し、対症療法などを中心に組み合わせて症状の進行を防止する治療法です。 この治療法で数か月~数年の治療期間を経て完治する場合もありますが、症状が重い場合は痛みの軽減すらできないケースもあります。その場合には、手術によって治療できる可能性があります。 マラソンランナーの膝の痛みは再生医療で手術なしの改善が目指せます 保存療法では完治させることが難しく、しかしながら手術を受けることには抵抗を感じるという場合には「再生医療」という選択肢が残されています。再生医療は幹細胞などの力によって損傷した組織の修復を促す治療法で、マラソンランナーなどスポーツ選手の膝の痛みを改善する効果が期待できます。 また、再生医療は保存療法よりも治療期間を短縮できる可能性があり、手術なしで早期のパフォーマンス回復を目指すマラソンランナーにとってメリットの多い治療法となります。 まとめ・膝の痛み!マラソンランナーは再生医療で改善できるのか? 再生医療はまだまだ新しい治療法ではありますが、すでに有名スポーツ選手が再生医療を利用した実績もあります。マラソンランナーなど陸上選手にとって膝の痛みは致命的になるケースも多く、早期のスポーツ復帰を目指すのであれば一考したいところです。 以上、膝の痛み!マラソンランナーは再生医療で改善できるのか?について記しました。参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2019.09.06 -
- ひざ関節
ランニング時の膝の痛みは、そのまま放っておくと悪化の可能性もあるため注意が必要です。 ランニングの最中に膝の外側に痛みを感じるケースは多く、放置していると痛みが悪化して日常生活に影響を与える可能性があります。 本記事では、膝の外側が痛む原因や対処法、膝の痛みを予防する方法について解説します。 膝の痛みを予防し、安全にスポーツをできるように対処しましょう。 ランニングで膝の外側が痛む原因 ランニングで膝の外側が痛む場合は、主に以下3つの原因が考えられます。 ランナー膝 外側側副靭帯損傷 外側半月板損傷 この3つの原因について詳しく解説していきます。 ランナー膝 ランニングやジャンプで腸脛靭帯と大腿骨の骨の出っ張りがこすれあい、炎症を起こすことでランナー膝を発症します。 ランナー膝(腸脛靭帯炎)の症状は主に以下の4つです。 膝の外側がズキズキと痛む ランニング中や運動後に痛みが出る 歩いていても痛みを感じる 膝の曲げ伸ばしが困難 初期は休憩すると症状が治まりますが、重症化すると、歩いているときも痛みが生じます。ランナー膝の痛みは鈍痛ではなく、ズキズキと痛む特徴があります。 マラソンランナーのほかにも、サッカー、バスケットボール、自転車やバレエをしている人も発症リスクが高いです。 ランナー膝(腸脛靭帯炎)の発症を防ぐためにも、膝の使いすぎに注意しましょう。 外側側副靭帯損傷 外側側副靭帯とは、膝関節の外側にある靭帯です。関節の安定性を保ち、膝が内側に過剰に曲がってしまうのを防ぐ役割があります。 外側側副靭帯損傷の特徴は、膝の外側の痛みや指で押したときの痛みです。また、力が抜けるような感覚があるのも外側側副靭帯の特徴です。 ラグビーやサッカーなどで、相手と激しく接触した際に衝撃が加わって損傷するケースがあります。 損傷が激しい場合は、手術が検討されます。 外側半月板損傷 外側半月板は、急激なねじれや衝撃から膝を守るクッションの役割を果たしています。 外側半月板損傷の原因は、強い衝撃や転倒による損傷です。 外側半月板損傷の症状の特徴は主に3つです。 膝の外側にズキンとした痛みがある 膝に水が溜まって腫れる 曲げ伸ばしの際に引っ掛かりを感じる ジャンプの着地で膝をひねって外側半月板を損傷してしまうケースがあります。 膝の痛みの原因を特定する方法 膝の痛みの原因は、どこを押すと痛むのかセルフチェックすることで、ある程度の特定が可能です。 ランナー膝(腸脛靭帯炎) 靭帯と大腿骨の接触面を押すと痛む 外側側副靭帯損傷 膝を伸ばした状態で半月板の真下を押すと痛む 外側半月板損傷 膝の横(外側)を押すと痛む 高齢やX脚の方で半月板の真下が痛む方は、変形性膝関節症の可能性もあります。 ただし自己判断だけでは危険なので、膝が痛む場合は医療機関を受診して正確な診断を受けてください。 膝の外側が痛い場合の対処法 膝の外側に痛みがある場合は、自身でも痛みを軽減できる対処法があります。 湿布やサポーターなど保存療法を行う マッサージをする ストレッチをする 筋トレをする 膝の外側に痛みがある場合は、運動を休止するのが大切です。 湿布やサポーターなど保存療法を行う 膝への負担を軽減するため、サポーターやテーピングを行ってください。膝への負担が軽くなることで、症状の悪化を防げます。 また、湿布や飲み薬で痛みや炎症を抑えましょう。 マッサージをする 膝の外側が痛い際は、足のマッサージを試してみましょう。筋肉がほぐれて痛みが和らぐ可能性があります。 1.膝から太もも、お尻にかけての筋肉や靭帯を手のひら全体で圧迫してほぐしていく。 2.押しながら揺する。方向は太ももの上から下に走っている筋線維に垂直に。 簡単にできるマッサージですので、ぜひお試しください。 ストレッチをする 膝の外側に痛みを感じた場合は、ストレッチをして柔軟性を確保しましょう。 内転筋(太ももの内側)や腸脛靭帯、大腿四頭筋のストレッチを行ってください。 内転筋のストレッチ 床に座り、足の裏同士を合わせます 両手で足先を持つか、膝の上に軽く手を置き、息を吐きながらゆっくりと両膝を床に近づけていきます。 背筋は伸ばしたまま行いましょう 腸脛靭帯(太ももの外側)のストレッチ 床やベッドに座り、片方の脚をまっすぐ前に伸ばします もう片方の膝を曲げ、伸ばした脚の外側に、足の裏が床につくようにクロスして膝を立てます 立てた(組んだ)脚の膝を、反対側の腕で胸のあたりまで抱え込むように引き寄せて伸ばす 大腿四頭筋(太ももの前側)のストレッチ 立った状態で、壁や椅子などに片手をついてバランスを取ります 片方の足首を同じ側の手で持ち、かかとをお尻にゆっくりと近づけます 膝が前に出ないように注意し、太ももの前側の伸びを感じましょう 各ストレッチを20~30秒程度キープし、左右交互に数セット繰り返すと効果的です。 痛みを感じない、気持ち良いと感じる範囲で行いましょう。 筋トレをする 膝の外側が痛むなら、膝を外に広げるトレーニングが有効です。 1.太ももにトレーニングバンドを付ける。または手でおさえる 2.膝を外に広げる運動を繰り返す 強度や時間は自分の体力を鑑み、無理のない範囲で行ってください。トレーニングをやりすぎると、膝に負担をかけて逆効果になってしまう可能性があるので注意しましょう。 ランニングで膝を痛めないように予防する方法 ランニングで膝を痛めないようにする方法は、主に3つあります。 膝に負担が少ないランニングフォームを意識する ウォームアップとクールダウンを欠かさず行う 自分に合ったランニングシューズを選ぶ 膝への負担を軽減し、膝の痛みを予防しましょう。 膝に負担が少ないランニングフォームを意識する 正しいランニングフォームを意識して、膝への負担を軽減しましょう。 無理をして大股に走るよりも、自分のペースと歩幅で走ると負担が軽減されます。 自分だけではフォームの見直しが難しい場合は、他の人にフォームを見てもらう、走っている様子を撮影するなどの方法で正しいフォームを習得しましょう。 ウォームアップとクールダウンを欠かさず行う 運動の前には、ウォームアップとクールダウンを必ず行って膝を痛めないようにしてください。 ウォームアップをすると筋肉がほぐれ、柔軟性が高まります。また、クールダウンすることで疲労回復や筋肉の回復を狙えます。 走っている間に足に違和感があったとしても、クールダウンによって改善されるケースがあります。 自分に合ったランニングシューズを選ぶ ランニングシューズが自分の足に合っていないと、靴擦れだけでなく膝や足首に負担をかけてしまいます。大きさはもちろん、足の形に合ったシューズを選びましょう。 ランニングのシューズは、クッション性が高い靴を選ぶと膝への負担が軽くなります。 どのシューズが合っているのかわからない場合は、店員さんに相談してみるといいでしょう。 まとめ:膝の痛みが慢性化したら再生医療をご検討ください 膝の外側に痛みを感じた場合、ご自身でも対処できますが、医療機関に相談して適切な治療を受けてください。痛みを放置しておくと、走っていないときにも膝の痛みが治まらない可能性があります。 膝の痛みを予防するために、運動前後のストレッチやクールダウンを行いましょう。 膝の外側の痛みが慢性化した場合は、再生医療という治療法があります。 再生医療は患者さま自身の細胞や組織を利用するため、アレルギーや拒否反応が起こる確率が低い安全な治療法として注目されています。 膝の痛みが治まらなくなって日常生活にも影響がある方は、当院にご相談ください。
2019.09.06