腰部脊柱管狭窄症手術後の生活はどう過ごす?注意点・再発防止のポイントも紹介
公開日: 2019.09.11更新日: 2025.06.02
脊柱管狭窄症の手術を終えたあとに、「日常生活にいつ戻れるのか」「無理をして再発しないか」といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか?
手術自体が成功しても、その後の生活やリハビリの進め方次第で、回復スピードや再発リスクは変わります。
本記事では、脊柱管狭窄症術後の生活や注意点について解説しています。
腰部脊柱管狭窄症の術後も快適に過ごすための一歩として、ぜひ参考にしてください。
目次
腰部脊柱管狭窄症の手術後の生活とは?退院後3カ月ほどはコルセットを着用
腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような回復を妨げないように腰への負担を最小限に抑える生活が基本となります。
- コルセットを装着
- 姿勢に注意
- 規則正しい生活を意識する
- 仕事復帰は主治医と相談して決める
コルセットの着用は術後の腰椎を安定させるために、退院後は目安として約3カ月間の着用が推奨されます。
ただし、長期間にわたる装着は筋力低下の原因にもなるため、医師の指示に従いながら段階的に外していきます。
また、コルセット装着中でも軽い散歩などを取り入れると、筋力の低下を防げるので無理のない範囲で行いましょう。
腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点
腰部脊柱管狭窄症の手術後・退院後の生活における注意点としては、以下のようなものが挙げられます。
腰部脊柱管狭窄症の手術後は、基本的に腰に負担をかけないようにしましょう。
安静とリハビリ
腰部脊柱管狭窄症の手術後は、回復具合に応じて早ければ手術の翌日から段階的にリハビリが開始されます。
術後翌日〜数日以内 |
・ベッド上での起き上がりや寝返りなど、基本的な動作を確認 ・歩行訓練の開始 |
退院後〜数週間以降 |
・日常生活での動作に慣れてきたら、腰に負担をかけない範囲での散歩やトレーニングを導入 ・必要に応じて、リハビリ通院を継続し、個々の回復状況に合わせた運動メニューを実施 |
リハビリ初期には、まず病室内での起き上がりや座る動作の確認からスタートし、慣れてきた段階で歩行器を使いながら徐々に歩行距離を延ばしていくのが基本的な流れです。
また、リハビリは入院期間中だけで完了するわけではなく、退院後も必要に応じて通院リハビリを継続し、筋力や柔軟性の回復を段階的に進めていきます。
無理な動作を避ける・重いものを持ち上げない
手術後の回復期においては、以下のような腰に過度な負担をかける動作は避けましょう。
- 前かがみ姿勢での長時間作業
- 中腰で物を拾う、重い荷物を持ち上げる動作
- 起き上がる際に腰をひねるような動き
荷物を持つ際は、膝をしっかり曲げて腰を落とし、体全体を使って持ち上げるようにしましょう。
重いものや高い位置にある荷物は、無理せず家族や介助者に頼ることが大切です。
このように腰部脊柱管狭窄症の手術後は、日常的に腰へかかる負荷を減らすことが優先になります。
無理のない程度で運動を行う
コルセットを装着した状態では筋力が衰えるため、以下のような運動を取り入れましょう。
- 毎日10〜15分程度のゆっくりとした散歩
- 室内での軽いストレッチ
退院直後や体調が安定しない時期は、急激に運動量を増やすと腰に負担がかかるため注意が必要です。
また痛みや違和感がある場合はすぐに中止し、主治医やリハビリスタッフに相談しましょう。
【まとめ】腰部脊柱管狭窄症の手術後は焦らず、段階的な生活復帰を目指そう
腰部脊柱管狭窄症の手術後は、以下のような流れで進行していきます。
- 術後翌日からリハビリが開始
- 退院後は外出や軽い運動が可能
- 術後1〜2週間程度で車の運転が再開できるケースも
- 術後約3カ月でコルセットの使用を終了できることが多い
腰部脊柱管狭窄症の手術を受けた後は、回復の進行に応じて段階的に生活の幅を広げていくことが大切です。
またコルセットを外せるようになる目安は約3ヶ月で問題がなければ、デスクワークに加え、ある程度の肉体労働にも復帰できる場合があります。
しかし、腰部脊柱管狭窄症は手術だけで完全に症状が改善しないケースや、再発する可能性もあります。
長引く腰の痛みや、術後の不調が気になる方は、再生医療のような新たな選択肢を視野に入れることも、回復への一歩です。
当院(リペアセルクリニック)では、医師によるカウンセリングと症状に応じた治療プランの提案を行っています。
腰部脊柱管狭窄症に対する再生医療に関心のある方は、お気軽にご相談ください。
腰の痛みは手術しなくても治療できる時代です。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設