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半月板損傷を経験した方の中には、「また同じ箇所を痛めてしまうのでは?」という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 特にスポーツや膝に負担のかかる動作をする方にとって、再発のリスクは無視できない問題です。 この記事では、半月板の損傷が再発する原因や予防法、治療法について解説します。 また、手術が不要な治療法である再生医療についても紹介しているので参考にしてみてください。 半月板損傷とは? 半月板損傷とは、膝に無理なひねりの負担が加わることで半月板が傷ついたり亀裂が入ったりする疾患です。 半月板は膝の組織の一部でCの形になっていて外側と内側の2か所にあり、クッションのような役割を果たしています。 症状としては、膝に痛みや膝が引っかかるような違和感を感じます。 初期段階では、膝の違和感が続く程度ですが、重症化した場合は以下のような症状が見らられます。 半月板は一度損傷すると自然治癒が難しい組織なので、膝に痛みや違和感がある方は医療機関の受診を検討しましょう。 半月板損傷が再発する原因 半月板損傷は一度治療を受けても、適切なケアが行われない場合に再発する可能性があります。 半月板損傷が再発する原因を以下にまとめました。 半月板損傷の手術を受けたあとはリハビリを慎重に行い、筋力や柔軟性のアップを目指しましょう。 また、スポーツをしていない方でも、40歳を超えると「膝を捻った」など少しの変化で半月板が傷つく可能性があるので注意が必要です。 半月板損傷の再発を防止するためには? 半月板損傷は治療をしても、無理をしたりケアを怠ったりすると再発するリスクがあります。 特にスポーツや日常生活で膝に負担がかかる方は、再発防止のための対策をしっかり行うことが重要です。 以下に、半月板損傷の再発を未然に防ぐ方法をご紹介します。 一つずつみていきましょう。 スポーツの再開時期に注意する 半月板損傷の再発を防止するには、スポーツの再開時期に注意しましょう。 半月板損傷の手術後は1~2週間の入院や長期的なリハビリが必要です。 受けた手術や症状の重さによってリハビリ期間は異なります。主な目安を下記にまとめました。 手術方法 外来によるリハビリ 松葉杖 軽いジョギング スポーツの復帰 切除術 2~3カ月 使用しない場合が多い 術後2週間 術後1ヶ月 縫合術 3~6カ月 術後2週間~2カ月 術後6週間~3カ月 術後10週間~5カ月 リハビリを十分に終える前にスポーツを再開してしまうと、半月板損傷が再発するリスクが高まります。 特に、膝周りの筋力が回復していない場合や、関節の安定性が十分でない状態では、再び損傷を引き起こしやすくなります。 また、筋力トレーニングや膝に負担のかからない正しい姿勢を身につけましょう。 日常的にケアを施す 半月板損傷の再発防止には、日常的に膝をケアしましょう。 サポーターやテーピングにはさまざまなタイプがあります。 使用する際は、医師に相談して使い方を確認しましょう。 半月板損傷の治療法 半月板損傷の治療法は、損傷の程度や症状の進行状況によって異なります。 ここでは、一般的に行われる治療法を3つご紹介します。 順番にみていきましょう。 保存療法 半月板損傷が軽度な場合や加齢が原因で損傷した際は、保存療法で様子を見るケースがあります。 具体的な治療方法は以下の通りです。 長い目で治療に取り組む必要がありますが、手術をしないで半月板を温存できます。 しかし、保存療法は対症療法のため、半月板損傷の根本的な治療にならない点は注意が必要です。 手術療法 スポーツが原因による半月板の損傷や、症状が重度の方の治療には手術療法が検討されます。 手術には損傷した半月板を縫い合わせる縫合術と、断裂した部分を取り除く切除術の2種類があります。 どちらも関節鏡と呼ばれる小型のカメラを用いるので手術による傷は小さくて済みます。 一方で、下記のようなデメリットが考えられるのも事実です。 手術を受ける際は、慎重に検討しましょう。 再生医療 再生医療は、半月板損傷の再発予防に期待できる治療法です。 再生医療とは患者さまの脂肪から採取および培養した幹細胞を膝関節に注射します。 幹細胞は、損傷した半月板を修復する効果が期待できます。 効果には個人差がありますが、当院で60代の女性が幹細胞治療を受けたところ、治療前の痛みが10段階中10であったのが半年後に0.5まで減少しました。 入院や手術が不要なので、長期的なリハビリや半月板損傷の再発に不安を覚える方は検討してみましょう。 [半⽉板] 【まとめ】半月板損傷の再発には十分なケアや再発防止策が有効 半月板損傷の再発を防ぐには、膝に負担がかかりすぎないようにして、スポーツを再開するタイミングに注意しましょう。 サポーターやテーピングなどを用いて日常的に膝をケアするのも有効です。 また、再発予防に効果のある治療として再生医療が挙げられます。 リハビリ期間を短くしたい方や、半月板損傷の再発が心配な方は、当院までお気軽にご相談ください。
2020.06.03 -
- 再生治療
- 変形性股関節症
- 股関節
変形性股関節症と診断され、治療法を検討している方の中には、治った症例があるか気になる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、当院リペアセルクリニックで再生医療による治療を受け、変形性股関節症の症状改善がみられた症例を紹介します。 従来の治療では、変形性股関節症が進行してしまうと手術による人工股関節術が一般的でした。 しかし、近年の治療では手術せずにすり減った股関節軟骨の症状改善が期待できる再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性股関節症に対する再生医療に関する情報を公開しているので、体への負担が少ない治療を探している方は、ぜひご参考ください。 変形性股関節症が治った症例をご紹介 変形性股関節症にお困りの方は、治った症例があるか心配な方も多いことでしょう。 ここでは、当院リペアセルクリニックの患者さまで変形性股関節症の症状が改善した症例をご紹介※します。 ※効果には個人差があります。治療の効果を保証するものではありません。 症例①末期の変形性股関節症から症状が改善したケース 症例②治療後2週間で症状の改善が見られたケース どのような状態からどのように改善したのか、2つの症例を動画も併せてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 症例①末期の変形性股関節症から症状が改善したケース https://www.youtube.com/watch?v=iPHLbIXjPNk 「ついつい歩きすぎてしまう」と笑顔で診察を受けられる患者さまですが、治療前は末期の変形性股関節症でした。 左側の股関節が痛く、足が硬くなり靴下が履きにくい状態で、末期と診断されていました。 手術を勧められたそうですが、手術はやりたくないとの思いでいろいろ調べられて当院へご相談いただきました。 1回目の幹細胞注射を打つ前は、壁を使わないと歩けませんでしたが、注射を打つと普通に歩けるようになったとお喜びのご様子です。 2回目の注射後は関節がスムーズに動くようになり、1日1万歩ほど歩いてしまうとの事で、医師から制止されるほどの状態に改善しています。 ※効果には個人差があります。治療の効果を保証するものではありません。 症例②治療後2週間で症状の改善が見られたケース https://www.youtube.com/watch?v=4OElrvzj3O8 来院時には左右の股関節に痛みがあり、階段の昇り降りも苦労されていましたが、治療後2週間で症状の改善が見られた患者さまです。 治療方法は手術しかないと判断される状態でしたが、どうしても手術は避けたく、手術しないで治療できる再生医療を知り、当院にご来院されました。 1回目の幹細胞注射のあと、2週間後には支えなしで階段の昇り降りができるようになり、変形性股関節症を発症する前とほぼ同じ生活ができるまでに症状が改善しています。 ※効果には個人差があります。治療の効果を保証するものではありません。 変形性股関節症が治った症例もある再生医療とは 変形性股関節症の新しい治療方法として注目されているのが、手術せずに治療できる再生医療です。 再生医療では、一度傷ついてしまい元に戻らない軟骨に対し、幹細胞を活用して損傷した軟骨の修復・再生を促します。 治療には患者さまから採取・培養した幹細胞を用いるため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用リスクが少ない点が魅力の一つです。 また、入院や手術をせずに治療ができるため、体への負担が軽減される点も再生医療の強みです。 通院で治療ができるため、生活の質を保てることも大きなメリットといえるでしょう。 変形性股関節症に対する当院の再生医療について 変形性股関節症の治療における、当院の再生医療について以下の内容をご紹介します。 当院の特徴 費用 治療の流れ 治療を検討されている方は、参考にしてください。 当院の特徴 再生医療による治療を行う場合、より治療成績を高めるためにも治療の精度や技術が重要です。 当院リペアセルクリニックでは、主に以下の特徴があります。 当院独自の関節内ピンポイント注射 独自の培養技術で幹細胞の生存率が高い 変形性股関節症の再生医療では、股関節内で軟骨が損傷している部位に幹細胞を注入しますが、股関節は隙間がせまく、高い技術が必要です。 当院ではエコーやレントゲンで損傷部位を特定し、特殊な注射針を使用してピンポイントで幹細胞を届けます。 ダイレクトに注入できる当院ならではの技術で、患部へのダイレクトな注入を実現しています。 また、独自の培養技術によって冷凍せずに培養することで、生存率や活動率が高い幹細胞を投与できます。 再生医療による変形性股関節症を検討したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。 費用 当院リペアセルクリニックでは、変形性股関節症をはじめとする関節疾患に対する幹細胞治療の費用は、以下の通りです。 1回の治療での肝細胞投与数 価格(税込) 2,500万個 1,320,000円 5,000万個 1,540,000円 1億個 1,980,000円 上記の価格には、以下の費用が全て含まれています。 幹細胞を採取する費用 採取した幹細胞を培養する費用 培養した幹細胞を投与する費用 ※採血にて肝炎の疑いがある方のみ、追加で費用が発生する場合があります。 また、初回カウンセリングで3,300円(税込)の初診料をいただいております。 疾患や進行度によって治療回数が異なるため、実際にいくらかかるか気になる方は、ぜひお問い合わせください。 治療の流れ 当院リペアセルクリニックのご相談から治療までの流れをご紹介します。 ご来院のご予約 当院は完全予約制のため予約が必要です。電話またはメールで予約を入れてください。 専門医によるカウンセリング 問診票をご記入いただき、痛み症状に合わせた治療方法のご説明をさせていただきます。 MRI画像をお持ちの場合はカウンセリングの際にご持参いただき、お持ちでない場合は近隣の連携医療機関で撮影いただきます。 治療法のご提案 MRI画像をもとに治療方法の提案、治療にかかる期間や費用などをご説明いたします。 治療開始 再生医療での治療がスタートすると、血液検査を行った後に、局所麻酔を使用して脂肪細胞を採取します。 治療後は経過観察 幹細胞の投与後すぐに効果が見られるものではなく、数日から数週間かかるため、経過観察が必要です。 再生医療による治療では、大きな手術や入院は必要ありません。 効果がみられるまで数日から数週間かかるため、治療後に少しでもご不安がある場合は、治療後でもお気軽にご相談いただけます。 変形性股関節症が治った症例に関するよくある質問 変形性股関節症の症例に関するよくある質問を紹介します。 変形性股関節症を手術しないで治す方法は? 股関節のすり減った軟骨は再生できる? 変形性股関節症でやってはいけないことは? 変形性股関節症の治療法を検討するためにも、少しの疑問や不安も解消しておきましょう。 変形性股関節症を手術しないで治す方法は? 当院では変形性股関節症を手術しないで治療する方法として再生医療による幹細胞治療をご提供しています。 変形性股関節症の従来の治療方法は、保存療法と手術療法の2種類となり、保存療法で症状が改善しない場合は手術療法が適応されるケースがほとんどでした。 しかし、近年では手術せずに治療できる可能性がある再生医療が注目されています。 以下の記事では、変形性股関節症に対する再生医療について詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 股関節のすり減った軟骨は再生できる? 股関節のすり減った軟骨は、先端医療である再生医療によって再生できる可能性があります。 再生医療では、さまざまな組織・細胞に変化する幹細胞を活用し、すり減った軟骨の修復・再生を促します。 従来の治療では、人工股関節置換などの手術が一般的でしたが、近年では治療の選択肢が広がってきています。 変形性股関節症でやってはいけないことは? 変形性股関節症でやってはいけないことは、以下のような股関節に負担をかけることです。 重いものを持ち運ぶ 激しい運動 急激な体重増加・肥満 無理な姿勢を続ける 足に合わない靴を履く 長さが合わない杖を使う 重いものを持ち運んだり、激しい運動をしたりする以外にも股関節の負担になる動作が多くあります。 とくに、体重の急激な増加や肥満は、体の重さを支える股関節に負担がかかるため、体重のコントロールを怠ってはいけません。 無理な姿勢を続けることも、股関節に負担をかけるので控えましょう。 また、足に合う靴を選ぶことも大切で、サイズを合わせる際には、長さだけでなく幅にも注意が必要です。 変形性股関節症で歩行が困難な方は杖を使用しますが、杖の長さが合っていないと股関節に負担をかけてしまうので、体格に合わせて見直しましょう。 以下の記事では、変形性股関節症でやってはいけないことについて、詳しく解説しています。 変形性股関節症が治った症例あり!再生医療による治療を検討しよう 変形性股関節症における手術以外の治療法として、再生医療が注目されています。 再生医療は、すり減った軟骨の修復・再生が期待できる治療法で、発症前のように歩けるようになった症例もあります。 従来の治療では、変形性股関節症が進行してしまうと手術による人工股関節術が一般的でした。 しかし、近年の治療では手術せずにすり減った股関節軟骨の症状改善が期待できる再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性股関節症に対する再生医療に関する情報を公開しているので、体への負担が少ない治療を探している方は、ぜひご参考ください。
2020.06.02 -
- ひざ関節
- 再生治療
膝の腫れが引かない原因と、その対処方法をご紹介 膝を何かにぶつけたりしたわけでもないのに膝が腫れてきて、その腫れが引かないという状況になると、「今後どうなるのだろう」「どのように対処すればいいのだろう」と不安になると思います。 今回は、膝の腫れが引かない原因について、また、対処方法について紹介します。 膝の腫れが引かない主な原因 転倒したり、何かにぶつかったりしたというように思い当たるようなことがなく、膝が腫れてきて、膝の腫れが引かないという場合の原因で多いのが以下の3つです。 変形性膝関節症 膝の軟骨の擦り減りによって、骨と骨がぶつかり合うことで炎症が起きて膝に痛みや腫れが生じます。遺伝や加齢のほか、姿勢や肥満などが原因につながると言われています。 リウマチ 自己免疫疾患の一つで、免疫システムが間違って自分の細胞を攻撃することで、関節を覆っている滑膜に炎症が起きてこわばり、痛み、腫れなどが生じます。関節リウマチの症状は手のこわばりがよく知られていますが、膝関節の腫れも症状の一つです。 痛風・偽痛風 痛風は溜まった尿酸が結晶化することで炎症を引き起こすもので、激しい痛みや腫れが生じます。足の親指の付け根やくるぶしの他にも膝が腫れるケースもあります。同じような症状で、ピロリン酸カルシウムが結晶化するのが原因の偽痛風というものもあります。 膝の腫れが引かないときの対処方法 膝の腫れが引かない場合、膝に熱をもっていたら冷やすのが効果的です。氷枕やアイスノンを使用したり、タオルを水に濡らしたりして患部を20分から30分くらい冷やすというのを1日2、3回おこないましょう。 症状が軽度であれば患部を冷やしていると2、3日くらいで腫れが引いてくるでしょう。 また、普段の生活で、できるだけ膝に負担がかからないようにすることが大切です。体重が増えるとそれだけ膝にかかる負担が大きくなるので、肥満の人は減量することで膝への負担を軽減することができます。 また、立ち仕事など長時間立っていることが多い人は、短時間でもいいのでこまめに休憩をとるようにしましょう。 膝の腫れが引かない時は早めに医療機関を受診が正解 膝が腫れたので患部を冷やして安静にしていたけど膝の腫れが引かないといときは、できるだけ早めに医療機関を受診するのがおすすめです。 医療機関を受診する際には、いつごろから腫れたのか、普段の生活で膝に負担がかかるようなことをしているかなど、できるだけ多くの情報を伝えることができるようにまとめておくと正確な診断を得ることができるので、おすすめです。 まとめ・膝の腫れが引かない原因と、その対処方法をご紹介 膝の腫れが引かない原因や治療方法について紹介しました。 膝は骨や関節、靭帯、腱などの構造が不安定な部位であるため、普段の姿勢などちょっとしたことが原因で膝へ負担がかかり、炎症が起きて腫れや痛みが生じやすい部位になります。 膝の腫れや痛みなどの治療を受けても改善されず、手術しかないのだろうかと思っている人は再生医療という治療方法もあります。治療法の選択肢として、再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください 半月板損傷かも?そんな場合に症状をチェックする方法 変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事とその理由
2020.06.01 -
- 再生治療
- 変形性股関節症
踏み台昇降をすることで膝を痛めた経験はありませんか。 踏み台昇降はダイエットやリハビリなどで行う動きですが、膝を痛めてしまうと運動の継続が困難になります。 本記事では、踏み台昇降で膝を痛めない方法をご紹介します。膝を痛めない方法を確認し、安全にダイエットや運動をしましょう。 この記事を読むとわかること 踏み台昇降で膝を痛めない方法 踏み台昇降で膝を痛めた場合の対処法 踏み台昇降で膝を痛めない方法!ストレッチと正しい姿勢 踏み台昇降で膝を痛めない方法として、下記の2つを紹介します。 事前にストレッチをして筋肉をほぐす 正しい姿勢で昇降する 階段や踏み台昇降は、骨盤周辺の大きな筋肉を同時に鍛えられる運動で股関節の強化に効果的です。 踏み台昇降は効果が大きい反面、誤った方法で行うと負荷も大きくなってしまいます。 筋力トレーニングは週3回以上行うのが望ましいとされていますが、無理のない頻度で継続しましょう。 事前にストレッチして筋肉をほぐす 踏み台昇降で膝を痛めない方法の1つに、事前のストレッチがあります。 運動を始める前にストレッチを行い筋肉をほぐしておくと、身体を動かしやすくなります。 ストレッチは、身体をゆっくりと無理のない程度に伸ばすのがポイントです。踏み台昇降を行う前は、足首や膝、ふくらはぎを中心にストレッチを行うと十分な効果を得やすくなります。 正しい姿勢で昇降する 踏み台昇降で膝を痛めないために、以下のポイントを意識し正しい姿勢で運動を行ってください。 背筋をまっすぐに伸ばす 腕を大きく振りながら昇降する 膝はつま先より前に出ないようにする 内股、ガニ股にならないように行う 正しい姿勢で踏み台昇降ができるようになったら、徐々に負荷をかけていくのがおすすめです。使用する踏み台の高さを変え、自身に合った強度で運動を行いましょう。 やりすぎ注意!踏み台昇降が膝にかける負担 踏み台昇降はダイエットやリハビリに効果がありますが、やりすぎると膝に大きな負担がかかるため注意が必要です。 踏み台昇降は、股関節や膝関節などの下半身を大きく動かす運動です。運動の頻度を急に増やしたり、自分に合っていない強度で昇降したりすると、関節や筋肉に大きな負担がかかります。 踏み台昇降をやりすぎて、膝を壊してしまっては運動の継続が困難になります。無理せず続けられる範囲で運動強度や頻度を考慮し、実施計画を立てましょう。 踏み台昇降で膝を痛めてしまったら? 踏み台昇降で膝を痛めてしまったら、以下の2つを実施し早期回復を目指すのが大切です。 アイシングをして休息をとる たんぱく質を摂ってしっかり睡眠をとる 膝を痛めてしまった際の対処法を確認し、万が一けがをした場合に早急に対処できるようにしましょう。 アイシングをして休息をとる 踏み台昇降で膝を痛めたときは、アイシングをして休息をとるのがポイントです。アイシングとは、患部を冷やす方法です。 膝に少しでも違和感を覚えたらすぐに運動をやめ、氷のうや保冷剤で患部を冷やしましょう。 直接肌に氷を当てると凍傷の危険があるため、タオルなどで包んでから患部に当てるなど対策してから、15分〜20分程度を目安にして冷やして下さい。 たんぱく質を摂ってしっかりと睡眠をとる 踏み台昇降で膝を痛めた際は、たんぱく質を摂ってしっかりと睡眠をとることが大切です。 たんぱく質は、筋肉や骨を作る栄養素で運動後の摂取が効果的といわれています。 膝を痛めた場合に限らず、運動後はたんぱく質を意識した食事を取るのがおすすめです。 たんぱく質は運動によって分解されますが、健康的な食事や十分な睡眠で合成スピードを高められます。 踏み台昇降でひざを痛めない方法まとめ 踏み台昇降は、踏み台の高さや足を下ろす順番を守り、正しい手順で行うと膝・股関節周りの筋肉を効果的に強化できます。 ダイエットやリハビリにも推奨される運動ですが、誤った方法で行うと膝に負担がかかるため注意が必要です。 膝や筋肉の状態に合わせて無理のない範囲で継続すると、痛みの予防や改善につながります。 万が一、踏み台昇降で膝の痛みがひどくなったり、自力でのトレーニングが難しいと感じた場合は、膝の再生医療を検討するのも一つの方法です。 膝の再生医療では、自分の細胞を使って軟骨を修復するため、手術のような大きな負担をかけずに治療が可能です。 ダイエットや運動を行う際は、体に合った方法で無理なく継続していきましょう。
2020.05.31 -
- ひざ関節
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膝が突然動かなる状態を「ロッキング」といいます。 膝が突然動かなくなるのはなぜか不安に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では膝のロッキングとはどのような状態か、原因や治す方法について解説します。 早期に治療を始めることが大切なので、膝に痛みを感じたときには病院で診察してもらいましょう。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、ロッキングの原因となる膝関節疾患を手術せずに治療できる再生医療に関する情報を公開中です。 「膝の痛みをなんとかしたい」「治したいけど手術したくない」という方は、ぜひご参考ください。 膝に起こるロッキングとは|初期症状はある? 膝が突然動かなくなるロッキングとはどのような状態なのか、以下の項目について解説していきます。 ロッキングとは ロッキングの初期症状・前兆 事前に異変を察知できるような初期症状や前兆が見られるのかについて詳しく解説します。 ロッキングとは ロッキングとは、突然膝が動かなくなり、激しい痛みが現れる症状のことです。 まるでロックされたかのように、急に起こることが特徴的です。 ロッキングが起こる原因は、関節の隙間へ、膝関節内にある骨や軟骨、半月板組織などの浮遊した物質が挟まるためです。 浮遊物が挟まるのは、なんらかの拍子で起こることもあれば、膝関節の疾患が原因のケースもあります。 ロッキングの初期症状・前兆 膝のロッキングが起こる前には、以下のような初期症状・前兆とされる症状が見られることがあります。 膝に引っかかるような痛みがある 膝に力が入らない 膝が抜けるような感覚がある 膝関節に腫れや膨らみがある 膝を強く打った後の痛みが長引く 以下のような症状が出た際には、ロッキングが起こるサインである可能性があり、注意が必要です。 以下の記事では、ロッキングの前によく起こるキャッチングについて詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 膝にロッキングが起こる原因となる疾患 膝にロッキングが起こる原因となる主に疾患を3つ紹介します。 半月板損傷 変形性膝関節症 離断性骨軟骨炎 それぞれの疾患について、詳しく見ていきましょう。 半月板損傷 半月板損傷とは、外部からの衝撃や加齢により半月板に亀裂や断裂が入る状態のことで、ロッキングが起こりやすい疾患の一つです。 損傷した半月板が関節の隙間に挟まったときに、膝のロッキングが起こります。 また、半月板には膝関節にかかる衝撃を緩和するクッションのような役割がありますが、損傷すると膝をスムーズに動かせなくなります。 以下の記事では、半月板損傷を放置した場合のリスクについて詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 変形性膝関節症 ロッキングが起きる疾患の一つとして、膝関節の軟骨がすり減ってしまう変形性膝関節症が挙げられます。 すり減って欠けた軟骨や損傷した半月板が膝関節の隙間に挟まることでロッキングが起こる場合があります。 変形性膝関節症の痛みの特徴として、歩きはじめや動きはじめに痛みを感じ、次第に慢性的な痛みへと変化していきます。 症状が進行してしまうと、膝関節の変形や骨の損傷が見られる状態となります。 離断性骨軟骨炎 離断性骨軟骨炎は、外部からの強い衝撃によって軟骨が剥がれる疾病です。 膝をスムーズに動かすには、軟骨の存在が大きく関係しています。 軟骨が剥がれ落ちると膝の動きに問題が起こるだけでなく、剥がれた軟骨が関節の隙間に挟まれば、ロッキングが起こるのです。 スポーツなどで同じ動作を繰り返すことも、軟骨が剥がれる原因の一つとされ、10代の男性に多く見られます。 膝のロッキングを自分で治す方法(解除方法)はある? 膝のロッキングを自分で治す方法などネットや動画で紹介されているケースもありますが、自分で対処することは控えた方が良いです。 不用意に自分で解除しようとすると、治るどころか症状が悪化する原因になる可能性があります。 何度もロッキングが起きている場合には、局部麻酔を行った上で膝を動かして関節に挟まったものを外して治るケースがあります。 しかし、ロッキングの原因となる疾患が治るわけではないため、以下のような治療が行われます。 保存療法 手術療法 再生医療 保存療法は手術を伴わない「薬物療法」や「運動療法」によって、痛みの緩和や症状の進行を遅らせることが目的となります。 そのため、原因を根本的に治療するには手術によって、損傷した部位を治療する必要があります。 しかし、近年の治療では、手術をしないで膝の疾患を根本的に治す治療として、再生医療が注目されています。 再生医療は、人間の持つ再生力を活かし、損傷した膝関節の修復・再生を促すことで疾患の根本的な改善が期待できる治療法です。 膝のロッキングに関するよくある質問 膝のロッキングについてよくある質問を紹介します。 ロッキングはすぐに治る? ロッキングを繰り返すときの予防法は? 上記のような疑問をお持ちの方や、ロッキングが起きて不安に思われている方は参考にしてみてください。 ロッキングはすぐに治る? 残念ながら、ロッキングはすぐに治るとは限りません。 膝を曲げられなかったり、伸ばせなかったりする状態が、何日間か続く可能性があります。 また、すぐに治った場合でも短期間での再発や、ロッキングが繰り返し何度も起こることがあります。 ロッキングを根本的に治すには、原因となる「半月板損傷」「変形性膝関節症」を治療しましょう。 ロッキングを繰り返すときの予防法は? 膝のロッキングが何度も起こる場合の予防方法は、以下の通りです。 膝関節を安定させるために、膝周辺のストレッチや筋力トレーニングなどの適度な運動が大切です。 また、日常生活スポーツを楽しむ際には、膝にできるだけ負担がかからないように気をつけましょう。 しかし、何度もロッキングを繰り返してしまうときは、膝関節の疾患が進行してしまう前に医療機関の受診をおすすめします。 膝のロッキングを治すには原因となる疾患の特定・治療が重要 膝が突然動かなくなる「ロッキング」は、さまざまな疾病が原因となるケースが多いです。 突然の痛みに襲われ、一体何が起きたのかと焦ってしまうかもしれませんが、早めに医療機関を受診することが推奨されます。 ロッキングが起こるということは、膝関節が大きくダメージを受けていて、症状が進んでいる可能性があります。 そのため、ロッキング症状を治す方法よりも、ロッキングの原因となる疾患を治療することが重要です。 近年の治療では、手術せずに膝関節を治療ができる可能性がある再生医療が注目されています。 再生医療の治療を検討したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2020.05.30 -
- ひざ関節
- 再生治療
痛風と診断された方の中には「突然膝に激痛が走った」という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか? 痛風による痛みは足の指に起きるというイメージが強いかもしれませんが、膝関節にも痛風の発作は起こる可能性があります。 本記事では、痛風による膝の痛みの特徴、初期症状や痛みが起こる原因について解説します。 膝に原因不明の激しい痛みを感じている方、あるいはすでに痛風と診断され膝の症状にお困りの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝の痛みに対する再生医療に関する治療法や症例を公開中です。 「膝の痛みが長引いて困っている」という方は、先端医療である再生医療がどのような治療を行うか知っておきましょう。 痛風による膝の痛みの特徴 痛風の発作が起こりやすい場所は足の親指の付け根ですが、実は膝の関節にも痛風は発症することがあり、決して珍しいことではありません。 ここでは、痛風による膝の痛みがどのようなものか、その代表的な特徴3つを紹介します。 突発的に激痛が走る 熱がこもりじわじわ痛みを感じる 膝関節がこわばり可動域が制限される ご自身の膝の痛みが痛風によるものかどうか、確認してみましょう。 突発的に激痛が走る 痛風による発作が膝関節に発症した場合、突発的に激痛が走るケースがあります。 痛みの現れ方 ある日突然、激しい痛みに襲われる 夜間や何かのきっかけで急激に痛みが強くなる 前日まで異常がなくても、急に赤く腫れる 電撃が走るような鋭い痛みを感じる 「変形性膝関節症」のように徐々に痛みが悪化していく疾患とは異なり、痛風による膝の痛みは突然起こるケースが多いです。 熱がこもりじわじわ痛みを感じる 痛風による膝の痛みの特徴として、奥からじわじわと湧き上がってくるような痛みを感じるケースがあります。 痛風の発作が膝の関節内で起こると、激しい炎症反応が引き起こされます。 この炎症によって膝への血流が増加することで関節全体が赤く腫れ上がり、触ると熱をもっていることがわかります。 膝関節がこわばり可動域が制限される 痛風発作が膝に起こると関節が腫れ上がり、膝全体が硬くこわばることで可動域が制限されるケースがあります。 膝を曲げようとしても、関節の中で何かが引っかかるような違和感があり、思うように動かせなくなってしまいます。 膝を曲げたり伸ばしたりする動作の際に関節に鋭い痛みが走るため、痛みを避けるように自然と膝を動かさなくなり、結果として可動域が狭まってしまうのです。 痛風による膝の痛みの初期症状と原因について ここでは、痛風が膝に現れるときの初期症状と原因について解説します。 膝関節のこわばり 夜間に激しく痛む 初期症状サインに気づき、原因を理解することで、適切な対処に繋げることができます。 膝関節のこわばり 痛風による膝の痛みの初期症状として、膝関節のこわばりが挙げられます。 朝目覚めて起き上がろうとしたときや、長時間座っていて急に立ち上がろうとしたときに「膝がスムーズに動かせない」「鈍い痛みを感じる」といった症状に気づくことがあります。 こわばりが起こる主な原因は、血液中の尿酸値が高い状態が続くことで関節の中に尿酸の結晶が少しずつ溜まっていき、それが刺激となって軽い炎症を引き起こすためです。 痛風発作の特徴である突然の激しい痛みが起こる数時間前や数日前に、このような軽い違和感やこわばりを感じる方もいます。 夜間に激しく痛む 痛風の痛みは、日中よりも特に夜間から明け方にかけて、前触れなく突然激しい痛みに襲われることが多いという特徴があります。 原因は、就寝中の体液バランスの変化や体温の低下などが、関節内での尿酸の結晶化を促しやすいためと考えられています。 さらに、寝ている間は水分が摂れないため、体が軽い脱水状態になりやすく、血液中の尿酸が濃縮されることも発作を誘発する一因とされています。 痛風による膝の痛みに対する治療法・対処法 痛風による膝の痛みは非常につらいものですが、適切な治療法や対処法があります。 この章では、痛風による膝の痛みがあるときの具体的な治療法から、普段の生活で意識したい対処法まで、以下の4つのポイントに沿って解説していきます。 薬物療法 運動療法 食事療法 尿酸値管理 正しい知識を身につけ、つらい痛みと上手に付き合いましょう。 薬物療法 激しい痛みに襲われたときまず行われるのは、炎症と痛みを鎮めるための薬物療法です。 一般的には、「NSAIDs」と呼ばれる非ステロイド性の消炎鎮痛薬が用いられます。 非ステロイド性の薬が効かない場合、強い抗炎症作用を持つステロイドが用いられるケースがあります。 しかし、ステロイドを短期間に繰り返して内服することで、高血圧のリスクを高めたり、骨密度の低下につながったりするため注意が必要です。 薬物療法は、根本的な治療ではなく「今起きている発作の症状を和らげる」ことが目的となることを覚えておきましょう。 運動療法 急性期には安静が基本ですが症状が落ち着いてきたら、医師の指導のもとで膝に負担をかけない程度の軽い「運動療法」を取り入れることが重要です。 主に以下のような有酸素運動を無理のない範囲で始めましょう。 ウォーキング サイクリング 水泳 上記のような運動を取り入れることで、体重管理による膝への負荷軽減や血行改善により痛みを和らげる効果が期待できます。 体調と相談し、無理のない頻度と時間で楽しみながら長く続けていくことが、痛風と上手に付き合っていくための秘訣といえるでしょう。 食事療法 痛風は、血液中の尿酸値が高い状態が続くことで起こる病気のため、日々の食事内容を見直すことが重要です。 尿酸値を上げやすい要因をできるだけ取り除く食生活に改善しましょう。 食事のポイント 内容 プリン体の多い食品を制限 レバー類、白子、エビ、イワシやサンマの干物、魚卵といった、プリン体を特に多く含む食品の摂取はできるだけ控える アルコールの摂取を控える ビールはプリン体を多く含むため要注意 アルコール自体に尿酸値を上げやすくする作用があるため飲酒を控える 十分な水分補給を心がける 水やお茶をこまめに飲み、1日の尿量を増やすことで体内の尿酸を尿と一緒に排泄しやすくする 適切なカロリー摂取と体重管理 摂取カロリーを適正範囲に抑えることで体重をコントロールし、肥満の改善や予防を行う 特定の栄養素だけを制限するような偏った食事ではなく、野菜や果物、海藻類なども積極的に取り入れ、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事を心がけることが大切です。 尿酸値管理 痛風による膝の痛みが一度治まっても、根本的な原因である高い尿酸値をそのままにしておくと、繰り返し発作が起こります。 そのため、日頃から血中の尿酸値を適切な範囲(一般的に6.0mg/dL以下)にコントロールし続ける「尿酸値管理」が重要なポイントです。 尿酸値管理のためにも「食事療法」と「運動療法」を並行して行いましょう。 生活習慣の改善だけでは尿酸値が目標値まで下がらない場合や、すでに何度も痛風発作を繰り返しているような場合には、医師の判断により「尿酸降下薬」という、血液中の尿酸値を下げるためのお薬の服用が検討されます。 痛風による膝の痛みについてよくある質問 ここでは、痛風による膝の痛みに関してよくある質問に回答していきます。 痛風による膝の痛みはどんな痛み? 痛風で膝が曲がらないのはなぜ? 痛風の膝の痛みはいつ治る? 不安なことはここで解消しておきましょう。 痛風による膝の痛みはどんな痛み? 痛風によって膝に生じる痛みの多くは、前触れなく突然始まる「激痛」といわれます。 痛みの特徴 突然始まる耐え難いほどの激痛 膝関節が赤く腫れ上がり、熱をもつ ズキズキと脈打つように痛む 少し触れたり動かしたりするだけでも激痛 「風が吹いても痛い」と表現されるほどの痛み このような激しい痛みは適切な治療を行わない場合、数日間続くこともあります。 痛風で膝が曲がらないのはなぜ? 痛風で膝が曲がらなくなる主な原因は、膝関節に強い炎症が起こり、関節内が腫れているためです。 また、物理的な腫れやこわばりに加えて、膝を少しでも動かそうとすると激しい痛みが走るため、無意識のうちに膝を動かさないようにかばってしまいます。 つまり、関節内部の「腫れ」による物理的な動きの制限と、痛みを避けるための体の「防御反応」が相まって、膝がまるでロックされたかのように曲げ伸ばしできなくなってしまうのです。 痛風の膝の痛みはいつ治る? 痛風による膝の痛みは、発作が起きてから半日~1日程度でピークに達し、その後は徐々に和らいでいきます。 軽い痛風発作であれば2~3日程度で痛みが収まることもありますが、関節が真っ赤に腫れるような重度の場合は7~14日ほど痛みと腫れが続き、自然軽快するケースもあります。 早めに医療機関を受診し、炎症を抑えるお薬の服用や注射といった適切な治療を受けることで、痛みの期間を数日以内に短縮し、症状を和らげることが可能です。 痛風による膝の痛みは突発的な激痛が特徴!治療と生活習慣を改善しよう 痛風による膝の痛みは突発的な激痛が特徴であり、一度経験すると忘れられないほどのつらさを伴います。 そのため、適切な治療を受け、生活習慣を見直すことで痛みをコントロールすることが重要です。 大切なのは、膝に異変を感じたら自己判断で放置せず、できるだけ早く医療機関を受診し、医師による正確な診断と指示に従うことです。 処方されたお薬をきちんと服用するとともに食事療法や適度な運動を生活に取り入れ、尿酸値を安定させることを意識しましょう。 これらの対策が痛みのない快適な生活を取り戻すポイントとなります。
2020.05.28 -
- 再生治療
膝の関節に痛みや違和感があると「関節リウマチではないか」と不安に思ってしまう方も多いでしょう。 この記事では、膝の関節リウマチではどのような初期症状が見られるのかを解説します。 自分の初期症状に当てはまっているかどうか確認できるチェック方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。 関節リウマチが疑われる場合は、早めに医療機関で診察を受けましょう。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝の関節痛に対する再生医療の治療法や症例を公開しています。 「膝関節の痛みを何とかしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。 膝の関節リウマチの初期症状は? 関節リウマチの初期症状は、痛みや腫れだけではなく、以下のように多岐にわたります。 膝関節の痛み 膝関節が腫れる 朝に膝がこわばる コブができる 発熱・倦怠感がある 当てはまる症状があるかどうか、チェックしてみましょう。 膝関節の痛み 膝の関節リウマチで多く見られる代表的な初期症状といえば、膝関節の痛みです。 最初は痛む部位が移動するケースがあり、今は膝が痛いけれど時間が経過すると痛みが消え、次に足の指が痛くなるなど、膝関節だけが痛むとは限りません。 また、関節リウマチの痛みは左右対称に起こるといわれていますが、必ず左右対称というわけではありません。 左右どちらか片方の膝関節が痛む場合でも、関節リウマチである可能性を否定できないため、病院で診てもらうのがおすすめです。 以下の記事では、関節リウマチの痛みについて詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 膝関節が腫れる 膝関節の腫れも、関節リウマチによくある初期症状のひとつです。 腫れ方は、以下のように大きく2タイプに分かれます。 ブヨブヨとして熱を持つ 硬くカチカチになる ブヨブヨと腫れて熱を持っている腫れ方は、関節リウマチの症状である可能性が高いと考えられます。 一方、腫れた部位が硬くカチカチになっている場合は、膝関節の軟骨がすり減って変形してしまう変形性膝関節症の可能性があります。 朝に膝がこわばる 朝起きたときに膝がこわばっている症状も、関節リウマチの特徴的な初期症状です。 筋肉や関節が硬くなり動かしにくい状態を「こわばる」と表現されますが、この症状を「むくんでいる」と感じる人もいます。 起床時の膝のこわばりは、関節リウマチによって関節を包む滑膜が炎症している可能性があります。 しかし、朝のこわばりだけで関節リウマチと決めつけることはできません。 手足の「こわばり」や「むくみ」は更年期障害で起こるため、40代や50代の女性に見られやすい症状なのです。 自分では判断できないため、医療機関で診察を受けましょう。 コブができる 関節リウマチの初期症状では、膝にコブができる人もいます。 主に肘や膝などの骨が出っ張っている部分にできるリウマトイド結節と呼び、関節が伸びる側にブヨブヨとしたコブができます。 炎症が強くなるとコブが大きく固くなり、炎症が治まれば小さくなっていきます。 発熱・倦怠感がある 風邪のように微熱や倦怠感が出るのも、初期の関節リウマチに見られる症状です。 発熱以外にも、首や脇のリンパ節が腫れるケースもあります。 上記のような症状が1週間以上続く場合は、医療機関で診察を受けましょう。 膝の関節リウマチの初期症状をセルフチェック! 膝に痛みや違和感がある場合、関節リウマチの可能性が高いかどうか、初期症状をチェックしてみてください。 関節リウマチの初期症状は朝に出やすいので、セルフチェックをするタイミングは朝がおすすめです。 以下が膝の関節リウマチの主な初期症状なので、当てはまる症状が多い方は、早めに医師の診察を受けましょう。 関節の痛み 関節の腫れ 朝に膝がこわばる 膝への圧迫感 微熱が続く 倦怠感や疲れやすさ 体重の減少 食欲の低下 目や口の渇き 関節リウマチの場合、腫れや痛みを感じる部位は膝だけでなく、足指にも見られることがあります。 歯磨きやメイクなど朝の準備や、スマートフォンを操作する際など、指や手を動かしにくいなどの違和感があれば、リウマチの初期症状かもしれません。 小さなことでも、何か気になる症状が見られた場合は、早めの受診が重要です。 関節リウマチで膝が痛いときの対処法は? 関節リウマチによる膝の痛みには、以下のような対処法があります。 関節を冷やさないようにする 適度に運動する 自己判断で行うと痛みが強くなったり、症状が悪化する可能性があるため、医師や専門家の指導のもと実践することが推奨されます。 関節を冷やさないようにする 冷えると痛みが強くなり、関節を動かしにくくなることがあるため、関節を冷やさないようにしましょう。 冬には防寒具などで冷えないように気をつける人が多いですが、夏にも関節の冷え対策が必要です。 場所によっては冷房が効きすぎていることがあり、ストールやブランケットなどで冷えないように気をつけてください。 痛みの対策には膝関節の保温が大切ですが、温めないほうがよいケースがあり、注意しなければなりません。 膝関節が腫れて熱を持っているときには、温めないようにしましょう。 腫れて熱がある状態は、炎症が起きている可能性があるので、医師に相談するのがおすすめです。 適度に運動する 症状の有無に関わらず、関節リウマチには適度な運動が推奨されています。 痛みや炎症が強い場合は安静にすることも重要ですが、痛みが落ち着いている場合には適度に関節を動かしましょう。 関節を全く動かさないと、筋力が低下しやすく、筋肉の萎縮につながります。 筋肉が萎縮すると、関節が硬くなり動かしにくくなる可能性があるため、自分の体調と相談して適度に動かすことが大切なのです。 適度な運動量には個人差がありますが、目安としては、運動中や翌日に疲れや関節の痛みが残らない程度が良いです。 膝の関節リウマチの初期症状によくある質問 膝の関節リウマチの初期症状に関するよくある質問をご紹介します。 関節リウマチかどうか確かめる方法は? 関節リウマチでやってはいけないことは? 関節リウマチは何科を受診すればいい? 一つずつ順番に確認していきましょう。 関節リウマチかどうか確かめる方法は? 関節リウマチかどうかを確かめる方法は、血液検査と尿検査、画像診断です。 画像診断とはX線検査やMRI検査などで、血液検査や尿検査と画像診断を組み合わせて行います。 血液検査では抗体の一つである「リウマトイド因子」、早期のリウマチでも血液中に現れる「CCP抗体」の数値によって免疫や炎症を確認します。 リウマチによる関節炎は、血液中の「CRP」の数値によって炎症のレベルがわかります。 リウマチは腎臓に機能に影響をあたえるため、尿検査を行いタンパクの有無を調べます。 また、合併症や薬の副作用についても尿検査でわかるため、重要な検査の一つです。 関節リウマチでやってはいけないことは? 関節リウマチでやってはいけないことは、以下のような膝関節に負担をかけることです。 関節を冷やすと、痛みが出たり関節を動かしにくくなったりします。 また、激しい運動は関節に負担がかかるため避けるべきですが、筋力や柔軟性を維持するために適度な運動は行った方が良いです。 喫煙している人が関節リウマチと診断された場合、症状を悪化させる要因となるためすぐに禁煙することが推奨されます。 関節リウマチは何科を受診すればいい? 関節リウマチが疑われる場合、内科または整形外科を受診しましょう。 治療を行う際には内科と整形外科での連携が必要なため、最初に受診するのはどちらでも問題ありません。 内科でも整形外科でも、可能であれば「リウマチ専門医」に診察してもらえる病院へ行きましょう。 診察では以下のことを聞かれるので、事前に確認しておくとスムーズです。 親族に関節リウマチの患者がいるか 過去にかかった病気と、現在治療している病気の有無 気になる関節の症状について、発症の時期やどのような症状がでているか 関節リウマチで受診すべき診療科については、以下の記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。 膝の関節リウマチの初期症状がでたら早期に医療機関を受診しましょう 関節リウマチは、早期発見・早期治療が重要です。 初期症状は関節の痛みや腫れのほか、微熱や倦怠感など膝関節とは関係なさそうなものもあり、風邪や更年期障害と思って放置してしまうことも考えられます。 以下のような初期症状があらわれたら早めに医療機関を受診しましょう。 膝関節の痛み 膝関節が腫れる 朝に膝がこわばる コブができる 発熱・倦怠感がある また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝の関節痛に対する再生医療の治療法や症例を公開しています。 「膝関節の痛みを何とかしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
2020.05.26 -
- 再生治療
初期段階の関節リウマチは、他の病気にも見られる症状が多いため早期発見が難しい病気です。 そのため「関節リウマチは何科に行けばいいかわからない」という方もいるでしょう。 本記事では「関節リウマチを疑った時に受診すべき診療科」について詳しく解説します。 また、受診する診療科よりも「早期受診」が重要視される理由も紹介しています。 受診すべき診療科と早期受診の重要性を理解して、関節リウマチを早期発見・早期治療できるようにしましょう。 関節リウマチは何科を受診すべき?内科でも整形外科でも良い 「関節リウマチかも」と思ったら、リウマチ科・内科・整形外科などを受診しましょう。 関節リウマチは他の病気にも見られる初期症状が多く、初期段階での発見が難しい病気のため、医師の総合的な判断が必要です。 そのため、どの診療科を受診するかよりも治療を担当する医師の知識と経験が豊富である方が重要といえます。 一つの判断基準として「日本リウマチ学会リウマチ専門医」の有資格者は、関節リウマチに関する専門性が高いと判断できます。 内科と整形外科はどっちが良い? 内科と整形外科のどちらか迷った場合は、まずは内科のリウマチ専門医へ受診するのがおすすめです。 最近の関節リウマチの治療では、以下のような関節外症状の内科的な知識が必要になってきています。 薬の副作用管理が複雑 感染症対策などの緊急時の対応 など 整形外科でも、経験豊富で症例が多いリウマチ専門医のいる病院であれば問題ありません。 とはいえ、内科と整形外科が連携して治療することが重要なのでどちらの診療科も必要不可欠です。 関節リウマチは診療科選びよりも早期受診することが重要 関節リウマチは、 早期に適切な治療を行えば病気の進行を抑えられますが、発見や治療が遅れると関節破壊が進行し続けます。 初期症状は「体がだるい」「熱っぽい」「朝方に手がこわばる」など、他の病気にも見られるものです。 自己判断せず、少しでも不安があれば医療機関に相談することが大切です。 現在は、アロマ・整体・漢方・温泉・サプリメントなど、たくさんの民間療法がありますが、試している間にも病気が進行する可能性があるため、試す前に、まずは専門医の診断を受けることをおすすめします。 リウマチの初期症状 関節リウマチの初期症状には、以下のようなものがあります。 【関節リウマチの初期症状】 倦怠感、身体が重い感じ 食欲不振、体重減少 微熱 手足や指のこわばり(特に起床時) 関節の痛みや腫れ これらの症状は、日常生活で「靴ひもを結ぶ」「ボタンを掛ける」「茶碗を持つ」「歩く」「体を洗う」「腰を曲げる」「蛇口を開閉する」「車の乗り降り」といった動作がしにくくなったことで気づく場合もあります。 関節リウマチは、30~50代の女性に多く見られます。 仕事や家事、育児などに追われて初期症状に気づきにくい場合もあるため注意が必要です。 関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、関節が腫れ、放置すると変形する可能性があります。 病気が進行すると関節に腫れや激しい痛みが生じ、関節を動かさなくても痛みが生じるようになります。 少しでも気になる症状がある場合は、我慢せずに医療機関に相談することが大切です。 リウマチの診断には専門的な知識が必要とされるため、リウマチ専門医のいる医療機関を受診すると安心です。 関節リウマチの診断・検査方法 関節リウマチは、他の病気と初期症状が似ていて識別しづらいため、以下のような方法で診断・検査を行います。 【関節リウマチの診断・検査方法】 問診・診察 血液検査 レントゲン 関節エコー検査 尿検査 それぞれの診断・検査方法について解説していきます。 問診・診察 関節リウマチの診察では、以下のようなことを質問されるので事前に確認しておきましょう。 家族歴について:血のつながった家族の中に関節リウマチの人がいないか 既往歴について:過去にかかった病気について、現在治療中の病気がないか 症状について:いつ頃症状が出たか、現在どのような症状か 関節リウマチが発症する原因はまだ明らかになっていませんが、遺伝的な要素が関与していると考えられています。 三親等内に関節リウマチや自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、強皮症など)の人がいるかは、重要な情報です。 また、適切な薬物療法を行うために現在治療中の病気や服用中がある場合は、答えれるようにしましょう。 血液検査 関節リウマチで基準値よりも高くなるのが抗CCP抗体とRF(リウマチ因子)です。これらはリウマチ体質である可能性が高いことを示します。 また、CRP(炎症反応)が高くなることも関節リウマチの特徴です。関節の痛みや腫れといった症状や、血液検査の結果をみて診断します。 レントゲン 骨の変形や破壊状態をレントゲンで確認することができます。関節リウマチの診断基準の項目にも含まれているため、関節の痛みなどで受診するとレントゲン検査を行うことが多いでしょう。 関節エコー検査 関節エコーは、レントゲンに骨の破壊が映る前の、まだ症状が進んでいない段階でも病気をとらえることができます。関節内の炎症や腫れがわかり、早期発見・早期治療につながるでしょう。 尿検査 尿検査では、尿にたんぱく質が出ていないか、白血球や赤血球が含まれていないかを検査します。 薬の副作用や他の病気(合併症)を調べられます。 関節リウマチの治療法は再生医療という選択肢もあります! 関節リウマチに対する従来の治療は、薬物療法が基本とされていましたが、再生医療による幹細胞治療が注目されています。 【再生医療とは】 機能障害や機能不全になった生体組織に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のこと 薬物療法では、関節リウマチの進行を抑制する抗リウマチ薬が処方されますが、完全に治すのは難しく長期的な治療が必要です。 しかし、再生医療では患者自身の幹細胞を培養し、患部へ投与することで損なわれた関節リウマチの根本的な改善が期待できます。 自身の細胞を用いた治療方法のため、副作用の心配が少ない点も再生医療の強みの一つです。 再生医療による幹細胞治療は、ぜひ当院へご相談ください。 【まとめ】関節リウマチは受診する診療科より早期受診が重要 関節リウマチは早期発見・早期治療が極めて重要な病気です。 初期症状は倦怠感や微熱、関節のこわばりなど一見ありふれたものですが、放置すると急速に進行し、取り返しのつかない関節破壊を引き起こす可能性があります。 少しでも症状に気づいたら、リウマチ科や膠原病科、専門の整形外科を受診しましょう。重要なのは、関節リウマチの診断・治療に精通した医師による診察を受けることです。 診断には血液検査やレントゲン、関節エコー検査などが行われます。 治療は主に薬物療法が基本ですが、副作用の心配もあります。最近では、自己血液を用いたPRP療法という再生医療も注目されており、副作用のリスクが低い新たな選択肢として期待されています。 関節リウマチは適切な治療で進行を抑えられる病気です。自己判断や民間療法に頼らず、専門医による早期の診断と治療を受けることが、QOL(quality of life :生活の質)を維持する上で非常に大切です。 関節リウマチは治るのか?辛い症状を抑えこむ寛解については、こちらをご覧ください
2020.05.22 -
- 再生治療
急性肝炎と診断されると「どのような後遺症があるのか」「完全に治るのか」不安になる方も多いでしょう。 本記事では、急性肝炎の後遺症について分かりやすく解説します。 注意すべき劇症肝炎への進展の可能性やその原因、そして万が一、劇症化してしまった場合の治療法についてもご紹介します。 急性肝炎と診断され、その後の経過や後遺症について不安を感じている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肝疾患に対する再生医療の治療法や症例を公開中です。 損傷した肝臓の症状改善に効果が期待できる治療法なので、合わせてご覧ください。 急性肝炎の後遺症について ほとんどの急性肝炎は、適切な治療によって後遺症なく回復へと向かいます。 しかし、ごく稀に「劇症肝炎」という非常に重い状態に進行してしまうケースも存在します。 適切な治療を受ければ後遺症はほとんどない 劇症肝炎に進展する可能性がある まずは、急性肝炎の一般的な経過と、後遺症の基本的な考え方について見ていきましょう。 以下の記事では、肝機能を回復させる方法について解説しているので、ぜひ参考にしてください。 適切な治療を受ければ後遺症はほとんどない 肝臓は再生能力が高い臓器のため、先述の通り急性肝炎のほとんどは適切な治療によって後遺症なく回復へと向かいます。 肝臓は再生能力が高い臓器のため急性肝炎によって一時的に肝細胞がダメージを受けても、適切な治療を受け、安静にすることで肝細胞は修復されていきます。 また、自然に治癒するケースも少なくありません。 A型肝炎やB型肝炎では、一度回復すると体内に強い免疫(抗体)ができ、再び同じ型の肝炎にかかりにくくなります。 劇症肝炎に進展する可能性がある 急性肝炎は一般的に良好な経過をたどりますが、約1~2%の方が「劇症肝炎(急性肝不全)」という重篤な状態に移行することが報告されています。 劇症肝炎への進行 初期症状:発熱や倦怠感、悪心・嘔吐、食欲不振など 進行すると黄疸や肝性脳症(意識障害)もあらわれる 劇症肝炎の初期症状は、急性肝炎と同様に発熱やだるさ、吐き気、食欲不振などがあらわれることが多いです。 その後、肝機能が著しく低下すると、皮膚や白目が黄色くなる黄疸が現れ、さらに進行するとアンモニアなどの解毒がうまくいかず、肝性脳症(意識が混濁したり昏睡に至る重い意識障害)が生じます。 劇症肝炎まで進むと、全身の臓器障害や血液が固まりにくくなる異常が高頻度で起こり、適切な治療がなければ命に関わります。 発症すると治療が困難になる肝硬変や肝臓がんにつながるサインについて、以下の動画で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 https://youtu.be/ZcBK2hb48bo?si=FwncrnITBXQrxCqU 急性肝炎の後遺症として劇症肝炎を発症する原因 急性肝炎が劇症肝炎に進行する際、以下のような複数の要因が複雑に関わっていると考えられています。 ウイルスによる肝炎(ウイルス性肝炎) 薬による肝臓の障害(薬剤性肝障害) ご自身の免疫システムが肝臓を攻撃してしまう病気(自己免疫性肝炎) 原因が特定できない場合(特発性) 劇症肝炎に進行するケースで多いのはB型肝炎ウイルスのキャリアからの発症によるもので、全体の約40%を占めます。 薬剤性肝障害は、アセトアミノフェンや一部の抗てんかん薬、抗生物質などが原因です。 自己免疫性肝炎は、自身の免疫システムが肝細胞を攻撃してしまう病気で、これも劇症肝炎の原因となりえます。 全体の約30%は原因が特定できない「特発性」とされ、なぜ一部の人だけが重症化し劇症肝炎に至るのか、その明確な理由はまだわかっていないのが現状です。 急性肝炎が劇症肝炎に進展した際の治療法 急性肝炎が進行し、劇症肝炎という危険な状態に陥ってしまった場合、肝臓の機能をサポートし、原因に対して集中的な治療を行う必要があります。 治療法は主に以下の3つです。 抗ウイルス療法 人工肝補助療法 生体部分肝移植 どのような治療法なのか、詳しく解説します。 抗ウイルス療法 急性肝炎が劇症肝炎(急性肝不全)に進行した場合、原因ウイルスに対して抗ウイルス療法が行われます。 抗ウイルス療法のポイント 原因となる肝炎ウイルスの増殖を抑制 薬剤で肝臓の損傷進行を防ぐ B型肝炎:核酸アナログ製剤やインターフェロンの投与 C型肝炎:インターフェロンや抗ウイルス剤(DAA)の投与 抗ウイルス薬を適切に使用し、体内のウイルス量を減らすことで、劇症化した肝炎の鎮静化や、肝不全の進行を抑制することを目指します。 人工肝補助療法 人工肝補助療法とは、劇症肝炎で低下した肝臓の解毒・代謝機能を一時的に機械で代替する治療法です。 人工肝補助療法のポイント 肝臓の解毒・代謝機能を機械で一時的に代替 血漿交換と血液透析を行う 血液中の有害物質除去、不足する凝固因子などを補充 肝臓自身の再生・回復を待つ 人工肝補助療法自体が肝臓を直接再生させるわけではありません。 あくまで肝臓が自身の力で回復してくるまでの時間を稼ぎ、その間の生命を維持するための役割を担います。 生体部分肝移植 生体部分肝移植は、機能しなくなった患者さまの肝臓を取り出し、健康な肝臓と入れ替える手術です。 肝臓は再生能力が高いため、ドナーの方の肝臓も患者さまに移植された肝臓も数ヶ月ほどで元の大きさに近い状態まで再生します。 近年では、2010年の臓器移植法改正以降、脳死ドナーからの肝臓提供も少しずつ増えてきており、劇症肝炎の患者さまに対する脳死肝移植の実施件数も増加傾向にあります。 急性肝炎の後遺症についてよくある質問 本章では、急性肝炎の後遺症について以下の2つの質問に回答していきます。 急性肝炎の予後は? 急性肝炎は完治する? 急性肝炎と診断されたり、その後の経過について心配な方は、ぜひ参考にしてください。 急性肝炎の予後は? 急性肝炎の多くは適切な治療と安静によって肝機能が回復し、良好な予後を期待できます。 急性肝炎の予後のポイント 多くは適切な治療によって肝機能が回復する ウイルス性肝炎は自然治癒するケースも多い ごく一部(約1~2%)は劇症肝炎へ進行し致命的となる恐れ B型・C型肝炎では一部が慢性化する可能性 多くの方が良好な予後を期待できる一方で、急性肝炎にかかった方のうち、全体の約1〜2%の方は「劇症肝炎」という非常に重い状態に進行してしまう可能性があります。 劇症肝炎になると意識障害が出たり、臓器が機能しなくなったりして、命に関わる危険な状態となることがあります。 急性肝炎の予後は一概には言えませんが、多くの方は後遺症なく回復する一方で、一部には重篤化したり慢性化したりするケースがあることを理解しておくことが大切です。 急性肝炎は完治する? 急性肝炎は原因にもよりますが、適切な対処を行えば多くの場合、完治が期待できます。 急性肝炎の完治について 原因により完治の期待度は異なる A型・E型肝炎ウイルス:ほとんどが自然治癒を見込める B型肝炎ウイルス:10%の方が慢性B型肝炎になるリスクがある C型肝炎ウイルス:90%以上はウイルスを排除可能 急性肝炎が完治するかどうかは、原因となったウイルスの性質により左右されます。 大部分の急性肝炎は適切な安静と治療のもとで肝臓が再生し完治します。 しかし、一部のウイルス性肝炎では、急性期が過ぎた後もウイルスが体内に残り、経過観察や追加の治療が必要になる場合があることを覚えておく必要があります。 急性肝炎の後遺症を防ぐには適切な治療を受けることが重要 急性肝炎の大部分は、医師による適切な治療と十分な安静によって、後遺症なく回復することが多いという点をご理解いただけたかと思います。 しかし、全体の約1~2%という低い確率ではありますが、肝機能が急激に悪化する劇症肝炎に進行するケースも存在します。 急性肝炎の後遺症を防ぐために大切なことは、診断を受けたら自己判断をせず、必ず医師の指示に従って適切な治療を受けることです。 早期発見・早期治療と、その後の正しい経過観察が、後遺症なく健康な毎日を取り戻すためのポイントとなります。
2020.05.19 -
- 再生治療
- 幹細胞治療
- PRP治療
関節リウマチと診断されたけど治るのか、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか? 関節リウマチは免疫の異常により関節が炎症を起こし、進行すると関節の破壊や変形につながる病気です。 完治が難しいとされる一方で、近年は治療法が進歩し、寛解という状態を目指すことが可能に。 本記事では、関節リウマチの「完治」と「寛解」の違いを詳しく解説します。 発症の背景やリスク要因・治療法についても、紹介していますので「この先どうなるのか不安」「何を選べばいいか迷っている」という方は、ぜひ参考にしてください。 【結論】関節リウマチは現在の医学では完治は難しい|治療目標は寛解 関節リウマチは、免疫の異常によって発症すると考えられており※、現在の医学では完治が難しいとされています。 ※出典:日本リウマチ学会「リウマチ・膠原病を心配したら」 根本的な原因を取り除く治療法は確立されていないため、「治す」のではなく、「うまく付き合う」ことが治療の基本方針です。 ただし、近年の治療法の進歩により、痛みや腫れを抑えて、日常生活に支障のない状態(寛解)を目指すことは可能になっています。 重要なのは早期発見・早期治療で、発症して間もない段階で治療を開始すれば、進行を抑えやすくなります。 また、リウマチは進行性の疾患のため、治療を怠ると関節の変形が進み、日常生活に深刻な支障をきたす恐れがあるので注意が必要です。 そのため、自己判断せず、必ず専門医のもとで治療方針を継続的に見直すことが大切です。 関節リウマチの主な原因 関節リウマチの原因は一つに特定できず、以下のような複数の要因が絡み合って発症すると考えられています。 原因 内容・具体例 免疫異常 免疫システムが自分自身の滑膜組織を攻撃し、炎症が慢性化する 遺伝的素因 関節リウマチになりやすい体質が遺伝するが、必ず発症するわけではない 環境要因 喫煙、歯周病、腸内環境の異常、化学物質、外傷、強いストレスなどが発症や悪化のリスクになる ホルモンの影響 ・女性に多く、30~50歳での発症が多い ・妊娠・出産・閉経など、女性ホルモンの変化が関与する可能性がある 発症割合の内訳 ・遺伝子によるもの:約40% ・環境ストレス因子によるもの:約60% 体を守るはずの免疫が誤作動を起こし、本来なら攻撃しないはずの自分自身の関節を標的にしてしまうのが関節リウマチの発症メカニズムです。 原因はまだ完全には解明されていませんが、現在では「遺伝的な素因」と「環境要因」など、複数の要素が組み合わさって免疫の異常が生じると考えられています。 また関節リウマチは30代から50代の女性※に多く見られ、妊娠や出産、閉経などのホルモンバランスが変化しやすい時期と重なって発症する事例も。 ※出典:リウマチeネット このように、関節リウマチはさまざまな要因が複雑に絡み合い、免疫のバランスが崩れて発症に至ると考えられます。 関節リウマチの寛解を目指すための治療法 関節リウマチの治療法は、大きく分けると5つあります。 治療法 説明 薬物療法 免疫の異常な働きを調整し、炎症や痛みを抑える薬を使用する。 生物学的製剤 免疫の特定の働きをピンポイントで抑えるタイプの薬。 手術療法 関節の変形や機能障害が進行した場合に、関節の修復や置換を行う。 リハビリテーション 関節の動きや筋力を維持・改善し、日常生活の自立をサポートする。 再生医療 損傷した関節組織の修復を目指す治療法。現時点では標準治療ではない。 治療は患者の症状や進行度に応じて、これらを組み合わせて計画が立てられます。 専門医から治療の目的や効果、副作用の説明を受け、納得した上で取り組む姿勢が大切です。 ここでは、関節リウマチの代表的な5つの治療法を詳しく解説します。 薬物療法 関節リウマチの薬物療法は炎症を抑え、関節の破壊や変形防止を目的とし、治療を進めていく上での軸になる存在です。 症状や病状に合わせてさまざまな種類の薬が使用されますが、従来から使用されている定番は抗リウマチ薬(DMARDs)です。 抗リウマチ薬には複数の種類があり、それぞれ作用の仕方や副作用のリスクが異なるため、患者ごとに最適な組み合わせが検討されます。 ただし、薬物療法は副作用のリスクもあるため、治療中は定期的な血液検査や医師の管理が欠かせません。 必ず専門医と相談しながら、自分に合った治療を安全に継続していくことが大切です。 生物学的製剤 生物学的製剤は、従来の抗リウマチ薬とは異なり、炎症の原因となる特定の免疫物質(サイトカイン)直接ブロックするため、高い抗炎症効果が期待できます。 製剤は遺伝子工学などのバイオテクノロジー技術を用いて製造され、以下のように種類が豊富です。 薬剤の種類 作用機序 TNF阻害薬 ・腫瘍壊死因子(TNF)を中和し、炎症反応を抑制 ・骨破壊を抑制し、関節の損傷を防ぐ IL-6阻害薬 ・インターロイキン-6(IL-6)の働きを抑え、炎症を軽減 ・免疫反応を調整し、関節の損傷を防ぐ T細胞活性化阻害薬 ・T細胞の活性化を抑制し、免疫反応を調整 ・サイトカインの産生を抑えることで、炎症を軽減 生物学的製剤は従来の抗リウマチ薬で効果が不十分な場合や、関節破壊の進行が早い場合に検討される治療法です。 注射または点滴で投与され、高い効果が期待できる一方で、結核などの潜在感染症を悪化させる可能性※があるため、治療前に検査が必須です。 ※出典:日本リウマチ学会「関節リウマチ(RA)に対する TNF 阻害薬使用の手引き」 導入にあたっては、専門医と相談のうえ、効果とリスクを理解したうえで計画的に進めましょう。 手術療法 関節リウマチの手術療法は薬物療法やリハビリテーションなどの保存療法で効果が得られない、関節の変形や機能障害が進行した場合に検討されます。 主な手術方法は以下の3つです。 手術の種類 特徴 滑膜切除術 ・炎症を起こしている滑膜を取り除く手術 ・痛みや腫れを軽減し、関節の機能を改善する ・回復が早い 関節形成術 ・変形した関節を再構築し、可動性を回復させる手術 ・自分の関節を動かせるようにするのが目的 人工関節置換術 ・傷んだ関節を人工関節に置き換える手術 ・痛みを大幅に軽減し、関節機能を再生する ・人工関節の耐久性は10年ほど※ ※出典:愛媛大学医学部附属病院 人工関節センター 手術療法は効果的な手段ですが、出血や感染、合併症などのリスクもあるため、手術の種類・適応・術後の生活について、専門医と相談することが重要です。 術後は適切なリハビリを行うことで、関節の動きや日常動作の改善が期待できます。 リハビリテーション 関節リウマチのリハビリテーションは薬物療法と並行して行われる治療法で、期待できる主な効果は以下の3つです。 痛みの軽減 炎症の軽減 関節の変形防止 これらを目指しながら、患者の状態に合わせた以下のような個別プログラムが組まれます。 種類 特徴 理学療法 関節の可動域を広げる運動や、筋力トレーニング、温熱療法などが行われる 作業療法 日常生活動作の練習や、関節に負担をかけない動作の指導、自助具の活用などが検討される 装具療法 関節を保護し、痛みを軽減するための装具(サポーターやインソールなど)が使用される ただし痛みや炎症が強い場合は安静を保ち、無理に動かさず安静を優先することが基本です。 再生医療(PRP療法・幹細胞治療) 再生医療は関節リウマチ治療の新たな選択肢として注目されており、主な治療法としては以下の2つがあります。 治療法 特徴 PRP療法 ・患者自身の血液から血小板を濃縮したPRPを抽出 ・関節内に注入して成長因子を放出し、組織の修復を促す ・炎症を抑える作用や、痛みを軽減する効果が期待されている 幹細胞治療 ・患者自身の脂肪組織や骨髄から幹細胞を採取 ・培養・増殖させた後、関節内に注入する ・損傷した軟骨や骨組織の再生を促す 再生医療は薬物療法や手術療法と比べて体への負担が少ないのが特徴で、患者自身の細胞を用いるため、拒絶反応のリスクも低いとされています。 ただし自由診療となるため、費用面などに注意が必要です。 治療を検討する際は専門医に相談し、自身の症状に合った選択肢か見極めましょう。 【まとめ】関節リウマチは完治が難しいものの、症状の寛解は目指せる!早期発見・治療を行おう 関節リウマチは、現代医学では完治が難しい疾患ですが、適切な治療と生活習慣の見直しによって症状の「寛解」は目指せます。 「リウマチ=一生つらい病気」と決めつけるのではなく、早期に発見し、適切な治療を始めることが何より重要です。 関節の痛みやこわばりなどの初期症状を感じたら、早めに専門医を受診しましょう。 関節リウマチは長く付き合っていく病気ですが、正しい情報と治療に基づき、希望を持って前向きに暮らすことは可能です。 症状の進行を防ぎ、よりよい生活を送りたい方は、ぜひリウマチ専門医に相談し、必要に応じて再生医療も視野に入れてみてください。
2020.05.16 -
- 再生治療
「朝、手がこわばって動かしづらい」「関節が腫れて痛い」といった症状から「もしかしてリウマチかも?」と不安になる方もいるでしょう。 関節リウマチは関節に慢性的な炎症が続く自己免疫疾患で、進行すると関節の変形や破壊を引き起こす可能性があります。 実際に日本では、およそ70万〜100万人※の方が関節リウマチに悩まされています。 ※出典:公益社団法人 日本WHO協会 誰でも発症する可能性はありますが、性別・年齢・体質・生活習慣などによって、リウマチになりやすい人の傾向があるのも事実です。 そこで本記事では、リウマチになりやすい人の特徴を詳しく解説します。 リウマチのリスクを減らしたい方、日常生活での予防策を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。 リウマチになりやすい人の主な特徴 リウマチになりやすい人の主な特徴を、以下の項目に分けて紹介しています。 性別・年齢 30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 遺伝・家族歴 HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 生活習慣 喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 既往歴 特定の感染症にかかったことがある リウマチは、特定の要因が重なると発症リスクが高まると考えられています。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 性別・年齢|30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 関節リウマチは、30代〜50代の女性に多く見られ、男性の4〜5倍の発症率とされています。※ ※出典:日本リウマチ学会「関節リウマチ(RA)」 直接関係あるわけではないものの、以下のような妊娠・出産といった女性ホルモンの影響が関与している可能性が考えられます。 状況 ホルモン変化 免疫システムへの影響 妊娠初期 ホルモン増加 免疫抑制で自己免疫疾患リスクが一時的に低下 出産直後 ホルモンが急減 免疫が再活性し、リウマチなどの発症リスク上昇 産後・更年期 ホルモンバランスの乱れ・減少 自己免疫疾患リスクが高まる ただし、リウマチは女性に多い疾患ではあるものの、男性にも発症リスクはあるので、性別・年齢を問わず注意が必要です。 遺伝・家族歴|HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 関節リウマチの発症には遺伝的な素因が関与するとされており、なかでも以下の「HLA-DR4」という遺伝子を持つ人は、発症リスクが高い傾向にあります。 HLA-DR4の特徴 説明 定義 ヒト白血球型抗原(HLA)システムの一部であり、免疫系の調節に関与する細胞表面受容体。 関連疾患 関節リウマチ(RA)、1型糖尿病、自己免疫性肝炎、Vogt-Koyanagi-Harada病などとの関連がある。 リスク HLA-DR4を持つ個体は、関節リウマチや1型糖尿病の発症リスクが4〜5倍高いとされる。 性別の影響 HLA-DR4は女性に多く見られる傾向があり、とくに自己免疫疾患においては女性の発症率が高い。 免疫応答への影響 HLA-DR4は特定のペプチドを提示し、免疫系の細胞を活性化することで、自己免疫反応を引き起こす可能性がある。 実際にリウマチ患者の約70%※にHLA-DR4の保有が確認されています。 ※出典:厚生労働省「関節リウマチ」 また、家族に関節リウマチの患者がいる場合は、免疫が過剰に反応しやすい体質を遺伝的に受け継いでいる可能性があるため、発症リスクが高まるとされています。 生活習慣|喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 関節リウマチの発症や進行には、日々の生活習慣が関わっており、以下のような習慣はリスクを高める要因となります。 喫煙 肥満 歯周病 喫煙は発症リスクを高めるだけでなく、免疫システムが異常に活性化され、関節の炎症を引き起こしやすくなるほか、治療効果を低下させる可能性も。 また歯周病もリウマチとの関連が指摘されており、口腔内の炎症が免疫系に影響を与えることで、発症に関わる自己抗体の生成を促す可能性があります。 ※出典:J-Stage「日本内科学会雑誌第103巻第9号 」 既往歴|特定の感染症にかかったことがある リウマチの発症要因として、過去に特定のウイルスや細菌に感染した既往歴が免疫異常を引き起こし、発症に関与する可能性が指摘されています。 なかでも、ヘルペスウイルスの一種であるEBウイルスは免疫系に影響を及ぼし、発症リスクを高める可能性があると報告されています。 ※出典:J-Stage ただし、感染症が直接的なリウマチの原因となるわけではありませんが、慢性的な感染症や免疫システムに影響を与える感染症には注意が必要です。 リウマチの注意すべき初期症状|放置は関節の破壊や変形が進む可能性も 関節リウマチは早期発見と適切な治療が重要になるため、以下のような初期症状があるかチェックしてください。 朝起きた時の手のこわばり 複数の関節の腫れや痛み 症状が左右対称に出る 微熱や倦怠感、食欲不振が続く 朝起きたときに手がこわばる感覚があり、30分以上続く場合はリウマチの典型的な初期症状とされています。 これらの初期症状を見逃して放置してしまうと、関節の炎症が慢性化し、関節の破壊や変形が進んでしまうリスクも。 「なんとなくおかしい」と感じたら自己判断せず、早めに専門医を受診しましょう。 リウマチにかかるリスクを減らすために日常生活で意識したい予防策 関節リウマチは完全に防ぐことが難しい病気ですが、以下のような生活習慣の見直しによって発症リスクを下げられる可能性があります。 禁煙 口腔ケアの徹底 バランスの取れた食事 適度な運動習慣 感染症の予防 ストレスを溜めない これらの習慣は、関節リウマチの発症リスクを下げるだけでなく、免疫バランスの維持や全身の健康管理にもつながります。 「すでに関節に違和感がある」「家族にリウマチの人がいる」といった方は、これらの予防策をできることから実践し、必要に応じて専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。 【まとめ】リウマチになりやすい人の特徴を知って、発症しないための予防・対策を行おう! リウマチになりやすい人の特徴は、主に以下の通りです。 性別・年齢 30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 遺伝・家族歴 HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 生活習慣 喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 既往歴 特定の感染症にかかったことがある リウマチになりやすい人の特徴を理解し、自身のリスクを把握すれば、発症の予防や早期発見につながる可能性があります。 関節の痛みや腫れ・朝のこわばりなどの初期症状に気づいた場合は、早めに医療機関を受診し、専門医の診察を受けてください。 また近年ではPRP療法や幹細胞治療などの再生医療も注目されており、従来の治療で改善が難しい方にとって、新たな可能性として期待されています。 再生医療の特徴については、以下をご参考にしてリウマチに対する不安を解消しましょう。
2020.05.12 -
- 再生治療
関節リウマチと診断された場合、悪化させないための対策が必要です。 どのようなことをすると症状が悪化するのか、してはいけないことを知っておくと、日常の中で気をつけて生活を送れます。 本記事では、症状を悪化させないように「関節リウマチのしてはいけない10項目」について詳しく解説していきます。 関節リウマチの治療は、薬物療法や手術療法が一般的ですが、現在は再生医療という新しい治療法が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を公開しているため、ぜひ参考にしてください。 関節リウマチのしてはいけない10項目 関節リウマチと診断された方は、次の10項のことをしてはいけません。 関節に負担がかかる運動 砂糖や加工食品の過剰摂取 急激な体重増加や肥満 関節を冷やす 重いものを持ち上げる 高い枕を使う 和式トイレの使用 正座をする 喫煙をする ストレスを溜める それぞれわかりやすく解説していきます。 ①関節に負担がかかる運動 炎症を悪化させる可能性があるため、関節リウマチの方は関節に負担がかかる運動をしてはいけません。 例えば、マラソンなどの長時間走るような運動は関節に負担がかかるために控え、ウォーキングなど負担の少ない運動を適度にするのが良いです。 治療を行うなかで、痛みを感じないときには、関節を動かせる範囲を維持するためにも適度な運動は良いとされています。 医師に相談しながら、関節へ負荷がかからないように気をつけましょう。 ②砂糖や加工食品の過剰摂取 砂糖や加工食品を過剰に摂取した場合、関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。 関節リウマチと食品との関係について、多くの研究が行われた結果、摂取量の多さが問題だとされています。 症状を悪化させないためにも偏った食生活にならないように、バランスよく食事しましょう。 ③急激な体重増加や肥満 急激な体重の増加や肥満は、体を支える関節に負担をかけるため、避けなければなりません。 適切な体重管理を行い、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチ以外の健康面でも、急激な体重増加や肥満は良くないため、バランスの良い食事や適度な運動で体重管理を行いましょう。 ④関節を冷やす 関節の痛みやこわばりが出る可能性があるため、関節を冷やさないように注意しましょう。 気温が低い冬だけでなく、夏の冷房による冷えの対策も必要です。 長袖で羽織れるものや、ストールやブランケットなどで、環境に左右されずに関節や体の冷えを避けられるようにしましょう。 また、温めると血の巡りが良くなり、関節リウマチの痛み症状が緩和される効果も期待できます。 ⑤重いものを持ち上げる 重いものを持ち上げると、関節に大きな負担がかかるため、関節リウマチによる炎症が悪化する可能性があります。 日常生活の中で重いものを持たないように注意し、どうしても重量物を持つ必要がある場合にはカードなどの道具を使用して、関節への負担を軽減しましょう。 痛み症状が強く出ていると重いものを持ち上げられなくなることもあるため、周囲にサポートを依頼するなど工夫が必要です。 ⑥高い枕を使う 関節リウマチは頸椎や首の靭帯にも影響するため、高い枕を使ってはいけません。 首に負担がかかると、軽い力でも頸椎(首の骨)が脱臼する可能性があり、しびれや麻痺、呼吸障害などの原因となることがあります。 枕は首に負担がかからない低めのものを選び、高さの調整が必要な場合はタオルなどを使うと良いでしょう。 ⑦和式トイレの使用 和式トイレは膝を大きく曲げるため、関節への大きな負担がかかります。 可能な限り洋式トイレを使用し、膝を深く曲げる必要がある和式トイレの使用は控えてください。 自宅のトイレが和式の場合、洋式へリフォームをするなども検討してみましょう。 ⑧正座をする 正座をすると膝関節に大きな負担がかかり、関節リウマチが悪化する可能性があるため、注意が必要です。 とくに長時間の正座は避けてください。 長時間にわたって正座をすると、まず血行不良が起こり、そこから関節の腫れや痛みにつながりやすいです。 座るときは座面が高い椅子に座ったり、床に座る場合は膝を伸ばして座りましょう。 ⑨喫煙をする 喫煙をすると関節リウマチの発症リスクが高まるだけでなく、症状を進行させる可能性も高いため、禁煙をおすすめします。 タバコには、関節の炎症を進めたり、治療効果を弱めたりする、有害な物質が含まれています。 すぐに禁煙するのが難しい方は、少しずつ本数を減らしていき、できるだけ早く喫煙をやめましょう。 ⑩ストレスを溜める ストレスを溜めると、自律神経の乱れによって免疫システムのバランスが崩れ、関節リウマチの症状に影響する場合があります。 関節リウマチで手や足がこわばったりスムーズに動かせなかったりすると、そのような症状自体がストレスの原因になりかねません。 リラクゼーションや軽い運動、趣味などストレスを解消できる方法を見つけ、ストレスを溜めないようにしましょう。 関節リウマチで食べてはいけないもの一覧 https://www.youtube.com/watch?v=4LeBKWd3w2s 関節リウマチだからといって、完全に食べてはいけないものはありません。 糖尿病や高血圧など、関節リウマチ以外で食事を制限される持病がなければ、食事制限の必要はないので、基本的に何でも食べられます。 しかし、症状を悪化させる可能性がある食品があるので、悪化させないためには、できるだけ控えるのが望ましいです。 関節リウマチで、食べない方がよいものは次のとおりです。 炭水化物 ・白米 ・パン ・砂糖 ・菓子類 ・ジュース 脂質 ・牛乳 ・肉類(脂質が多い部位) 調理方法にも注意が必要で、揚げ物は脂質が多いため、煮たり焼いたりする調理法がおすすめです。 また、アルコールも完全に飲んではいけないものではありませんが、控えるようにしましょう。 関節リウマチのしてはいけないことに関するよくある質問 関節リウマチのしてはいけないことに関して、以下の質問が多くあります。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチになりやすい性格は? 関節リウマチを悪化させないためにもよくある疑問や不安点を解消しておきましょう。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチを悪化させる要因は、本記事でも紹介している、関節リウマチのしてはいけない10項目です。 膝や関節に負担をかけることや、症状悪化の原因につながるものの摂取は、関節リウマチの症状を悪化させてしまいます。 上記の10項目を守り、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチで、やってはいけない仕事はありませんが、避けた方が良い仕事はあります。 次のような仕事は、関節リウマチを悪化させる原因となるため、避けるようにしましょう。 重いものを運ぶ仕事 立ちっぱなしの仕事 長時間の歩行が必要な仕事 寒い場所での仕事 関節リウマチでは、関節に負担をかけないことが大切です。 天職だと感じている仕事や、条件が良く続けていきたいと考える仕事で辞めるという選択肢がないこともあるでしょう。 症状の程度にもよるため医師に相談してみてください。 関節リウマチになりやすい性格は? 関節リウマチは自己免疫疾患のため、特に原因となる性格はありません。 しかし、慢性的なストレスによって免疫機能が低下することで間接的に関節リウマチの発症リスクが高まる場合があります。 そのため、ストレスを溜め込みやすい方は、適度にストレス発散する方法を身につけましょう。 また、関節リウマチを早期に発見できれば、早く治療を始められるため、関節の痛みや違和感がある方は早めに医師の診察を受けましょう。 関節リウマチと診断されたらしてはいけない10項目を守ることが重要 関節リウマチと診断された方は、以下のしてはいけない10項目を守り、症状を悪化させる要因をなくすようにしましょう。 早めに医師の診察を受けることが大切ですが、薬剤や手術などで治療をするだけでなく、並行して上記の10項目を守ることが重要です。 関節リウマチの治療は、薬物療法や手術療法が一般的ですが、現在は再生医療という新しい治療法が注目されています。 再生医療とは、人間が持つ再生する力を活かした治療方法で、自分自身の細胞を使うため副作用リスクや身体への負担が少ないことが大きなメリットです。 再生医療を希望される場合や、関節リウマチでお困りの方は、当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。
2020.04.10