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- 再生治療
- 変形性股関節症
変形性股関節症で踏み台昇降は運動療法としておすすめなのか 変形性股関節症では、股関節の痛みの緩和や症状の進行を抑えるための保存療法として適切な運動療法が必要です。 これは通常のウォーキングや、筋肉をほぐすストレッチと平坦な道や水中ウォーキング、自転車や低負荷のエアロバイク、エアロビクスといった適宜な筋力トレーニングなどの運動を行います。 では、変形股関節症において踏み台昇降は、運動療法としておすすめなのでしょうか。 変形性股関節症における運動療法としての踏み台昇降 変形股関節症は、軟骨がすり減り骨が変形して痛みや違和感を伴い、時には日常生活にも支障をきたす病気です。この痛みの緩和と軟骨のすり減りの進行防止が、変形性股関節症における治療の目標です。 ストレッチを行い股関節周囲の筋肉をリラックスさせ、股関節の柔軟性を高めることで股関節の位置が調整され、より楽に動かすことができます。 一方で適度な運動や筋力トレーニングは股関節周囲の筋肉を鍛えて骨盤と大腿骨のサポートをすることにより股関節への負担を軽減することが目的となっています。ストレッチを行い、筋肉がほぐれて楽に動かすことができるようになってきたら、筋力トレーニングを開始します。 膝などに痛みがない場合はスクワットが推奨されていますが、既に痛みがある場合は悪化を防ぐためより負担の軽い水中ウォーキングから始めると良いでしょう。 階段や踏み台昇降は、骨盤周辺の大きな複数の筋肉を同時に鍛えることができる運動で、適切な昇降運動は効果的に股関節を強化します。そのため、変形股関節症の運動療法として踏み台昇降運動をおこなうのは良いのですが、高すぎる踏み台は股関節に過度の負荷をかけてしまう場合もあり注意が必要です。 効果的な反面、大きく股関節を使うため誤った方法で続けるとその分負荷も大きくなってしまうのからです。有酸素運動については、週3回異常が望ましいとされていますが、筋力トレーニングと有酸素運動を行う際は過度な負担がかからないように気をつけましょう。 効果的だからと、やりすぎてしまうことにより、股関節に炎症が起き、変形性股関節症の進行を早めてしまう場合があるからです。 まとめ・変形性股関節症で踏み台昇降は運動療法としておすすめなのか 変形性股関節症においてストレッチや適度な運動は痛みの緩和や進行の抑制に効果的です。踏み台昇降運動は踏み台の高さや足を下ろす順番を守るなど正しく行うことによって効果的に股関節を強化するため推奨される運動ですが、反面負担も大きく、注意が必要です。 股関節の状態に応じて、無理のない範囲で筋力トレーニングや運動を継続して行うことが症状の改善に繋がります。自分で運動や筋力トレーニングを継続して行うことが難しい場合などに新しい治療の選択肢として股関節の再生医療が挙げられます。 自身の細胞で軟骨を修復するため手術のような大きな負担もありません。医師と相談して検討してみるのも良いでしょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.05.31 -
- ひざ
- 再生治療
半月板損傷で起こるロッキングは治療できるのか? 半月板損傷になると膝が動かなくなるのでは?と不安に思う人もいるかもしれません。痛みを引き起こすだけでなく、膝の曲げ伸ばしの違和感といった症状が出るのが半月板損傷です。 今回は半月板損傷で生じるロッキングについてご紹介します。ロッキングの状態になったらどのような治療があるのか、治療でよくなるのかについてみていきましょう 。 半月板損傷で起こるロッキングは治療できる? ロッキングについて説明する前に、まずは半月板損傷について見ていきましょう。半月板は、C型を呈した内側半月板とO型を呈した外側半月板に分かれています。そして、周辺には軟骨や靭帯、腱などがあり、膝の安定性を守る役割を果たしています。 歩くだけでも大きな負荷がかかるのが膝関節です。その負荷を軽減させるため、半月板はクッション性を高めたり、周辺の組織を安定させたりしているのです。そんな半月板ですが、急激な負荷や強い衝撃で傷ついてしまうことがあります。それが半月板損傷です。 半月板損傷が起こると、膝を動かしたときの痛みや、膝の曲げ伸ばしのしにくさといった症状が見受けられます。そして、断裂した半月板が膝関節に挟まってしまうことがあり、そうなると膝がロックされて動かすことができない状態になります。 これを半月板損傷のロッキングといいます。 半月板損傷のロッキングはどのように治療するの? 半月板損傷の主な治療は保存療法と手術です。半月板を切除してしまうと、クッション性がなくなり軟骨をすり減らすリスクがあるため、できるだけ保存療法を行うことが多いです。 しかし、ロッキングの状態になれば膝を動かすことができず歩行が困難になるため手術を検討することになります。手術には、損傷した半月板を縫い合わせる縫合術と、断裂した半月板を取り除く切除術があります。どちらも関節鏡という機械を用いて行うため、手術の傷は小さいです。 半月板損傷の治療に再生医療という選択肢 半月板損傷でロッキングの状態になると、治療に手術を検討することになります。しかし、手術のときにできる傷は小さいとはいえ、合併症や術後のリハビリのことを考えて躊躇する人もいるでしょう。 近年、半月板損傷の治療に再生医療が注目されています。再生医療では、自身の脂肪から採取・抽出した幹細胞を膝に注射します。その幹細胞が傷ついた半月板や軟骨といった組織を修復させることが期待されているのです。 一度損傷した半月板は、自然に元の状態に戻ることが難しいです。そんな半月板を修復させるとして、再生医療を選択する人も増えています。 まとめ/半月板損傷で起こるロッキングは治療できるのか? 今回は半月板損傷で起こるロッキングの治療についてご紹介しました。断裂した半月板が膝関節に挟まることで、膝が動かせなくなるのがロッキングです。この状態になると保存療法ではなく手術という治療を検討することになります。 しかし近年では、新たな治療として幹細胞を用いて半月板を修復させる再生医療も注目を集めています。治療の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.05.30 -
- ひざ
- 再生治療
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- 再生治療
関節の痛みや変形といったつらい症状が出現することで知られている関節リウマチ。 もしも、そんな関節リウマチだと診断されたら「これからどうなるのか」「治るのだろうか」と不安になる人も多いでしょう。 今回は、関節リウマチは治るのかについてご紹介します。 こちらもご参照ください 関節リウマチって治るの?どんな病気なの? 関節リウマチは自己免疫疾患のひとつです。細胞やウイルスなどが体内に侵入すると、免疫機能が異物を感知して闘おうとします。 しかし、免疫機能に何からの不具合が生じ自分の体を異物として攻撃してしまうことがあります。これが自己免疫疾患です。 そして、自己免疫が関節の骨や軟骨をいためるのが関節リウマチなのです。 関節リウマチは病気が進行すると関節の骨や軟骨が破壊されてしまいます。関節リウマチの患者さんの手や足が変形してしまうのはこのためです。 日常生活に支障が出たり、歩行が不安定になったりするため、変形を防ぎたいという人は多いでしょう。 そんな関節リウマチですが、治療によって治るのでしょうか。 結論からいうと、完治はしません。 しかし、病気の研究や治療薬の開発が進み、「治る」に近い状態にもっていくことが可能になりました。 治るというわけではないのですが、寛解(病気が活発ではなく落ち着いている状態)は期待できるのです。炎症が落ち着いている状態になるため、関節の痛みといった症状も軽くなるでしょう。 関節リウマチの治療法は? 関節リウマチの治療法は、薬物療法が主軸になります。抗リウマチ薬で病気が治るわけではありませんが、進行を遅らせたり炎症を抑える効果が期待できます。 また、内服薬だけでなく、点滴という方法もあります。リウマチの薬といっても種類はいろいろあるため、症状や病気の程度によって薬剤が検討されます。 さらに、痛みが強いときには痛み止めを併用したり、炎症に対してステロイドを使用することもあります。 早期発見・早期治療をすると関節リウマチが悪化する前に進行を遅らせることも可能になります。 しかし、関節リウマチの治療に用いられる薬には副作用もあります。皮膚のかゆみ、皮疹、肝障害、胃腸障害といった副作用が出る薬もあるのです。 症状が落ち着いたからといって副作用を気にして自己判断で内服を中止するのは危険です。せっかく落ち着いた症状や炎症が再燃するリスクがあるからです。 治療や副作用のことなどは医師と相談しながら、指示通りに内服することが大切です。 関節リウマチの治療に再生医療という選択肢 これまで関節リウマチの治療は薬物療法がメインでした。しかし副作用の心配があるという患者さんが多いという現状もあります。 そんな中、近年、再生医療が関節リウマチの治療法として注目されています。PRP(多血小板血漿)を直接関節に注射するという、これまでの関節リウマチの治療にはなかった新たな方法です。 PRPは聞き慣れない人も多いかもしれませんので、簡単に説明します。 PRPとは多血小板血漿のことで、自分の血液から抽出します。このPRPを関節に注射すると、成長因子として新しい細胞や組織をつくりだす働きをするのです。 関節リウマチは自己免疫が関節の骨や軟骨を攻撃し、炎症が起きたり破壊される病気です。 再生医療では、成長因子が新しい細胞や組織をつくることで、関節の炎症を鎮めることが期待できます。 リウマチ自体が治るわけではありませんが、炎症が落ち着けば関節の痛みが軽減する可能性があるでしょう。 そして再生医療のメリットのひとつが、副作用です。PRPは自分の血液から抽出するため、副作用の心配が少なく安心して治療を受けることができます。 まとめ 関節リウマチの治療は薬物療法がメインですが、抗リウマチ薬によって治るわけではありません。 しかし炎症を抑え、症状を落ち着かせることや病気の進行を遅らせることは可能です。ただ、薬物療法では副作用が不安という人も多いでしょう。 近年、副作用の心配が少なくてすむ再生医療が、関節リウマチの治療として期待されています。治療法の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
2020.05.26 -
- 再生治療
病院やクリニックなどには、多くの種類の診療科があります。そのため、自分の症状や病気が何科を受診すればいいか悩むことがありますよね。 関節リウマチもそのひとつではないでしょうか。 今回は、関節リウマチで何科を受診するべきか、また、関節リウマチの診断・治療についてご紹介します。 こちらもご参照ください 早期発見が大切!関節リウマチは何科を受診する? 関節リウマチは早期に発見し、治療を開始することが大切といわれています。 そして、関節リウマチは朝の手のこわばりや関節の痛みが代表的な症状です。 そんな関節リウマチは、何科を受診すればいいのでしょうか。 関節リウマチの原因については、わかっていないこともありますが、細菌やウイルス感染、遺伝などが関係しているのではないかと考えられています。 体内に細菌やウイルスが入り込むと、体を守るために自己免疫が働きます。その自己免疫が体の一部を自分のものではないと判断して攻撃し、その結果炎症が起こるのです。 炎症している状態が続くと、関節の軟骨や骨をいためてしまうことになります。 関節リウマチで特徴的な症状のひとつである関節の変形は、このように起こるのです。そのため、軟骨や骨の破壊が進む前に、早期発見・早期治療が必要となります。 また、関節リウマチの症状には貧血や全身倦怠感のような全身症状もあります。 関節のことなら整形外科を受診するのが一般的ですが、できればリウマチ科をかかげている科を受診すると良いでしょう。 関節リウマチはどうやって診断するの? 関節リウマチはリウマチ科がいいとご紹介しましたが、リウマチ科では、どのように診察し、診断するのでしょうか。 血液検査 関節リウマチで基準値よりも高くなるのがCCP抗体とRF(リウマチ因子)です。これらはリウマチ体質である可能性が高いことを示します。 また、CRP(炎症反応)が高くなることも関節リウマチの特徴です。関節の痛みや腫れといった症状や、血液検査の結果をみて診断します。 レントゲン 骨の変形や破壊状態をレントゲンで確認することができます。関節リウマチの診断基準の項目にも含まれているため、関節の痛みなどで受診するとレントゲン検査を行うことが多いでしょう。 関節エコー検査 関節エコーは、レントゲンに骨の破壊が映る前の、まだ症状が進んでいない段階でも病気をとらえることができます。関節内の炎症や腫れがわかり、早期発見・早期治療につながるでしょう。 関節リウマチの治療法には再生医療という選択肢もあります! 関節リウマチの治療は、薬物療法が基本とされています。 抗リウマチ薬は国内外でも開発が進み、病気の程度や体に合うかどうかに合わせて薬が処方されます。関節の痛みや炎症が強い場合には、痛み止めやステロイドを用います。 しかし、薬の内服では副作用という不安もあるでしょう。抗リウマチ薬の中には胃腸障害や肝障害、間質性肺炎といった副作用が報告されているものもあります。 このような副作用の心配もあるという面でも、関節リウマチは専門のリウマチ科を受診することをおすすめします。 また、これまでは薬物療法が主な治療法だったのですが、近年再生医療という選択肢が注目されています。PRP(多血小板血漿)という、自分の血液から抽出した液体を関節に注射するという方法です。 PRPには新しい組織や細胞の成長を促す成長因子が含まれています。その成長因子が体内に入ることで、自然治癒力を発揮して関節の炎症を抑えるのです。 これまでの薬物療法では副作用の不安がありました。しかし再生医療では、自分の血液から抽出したPRPを使うので、アレルギー反応や副作用の心配が少ないというメリットがあります。 まとめ 関節の変形や痛みを引き起こす関節リウマチは何科を受診すると良いのかをご紹介しました。 骨の破壊が進まないうちに治療するためには早期発見が大切です。診断や治療には、関節リウマチを専門とするリウマチ科がいいでしょう。 また、近年では、関節リウマチの治療に副作用の心配の少ない再生医療も注目されています。 再生医療による治療を検討したい方は、再生医療専門のクリニックで相談することをおススメします。
2020.05.22 -
- 再生治療
ウイルス性肝炎の症状とは?【急性肝炎&慢性肝炎】 肝臓は沈黙の臓器と言われるのをご存じでしょうか。肝臓の病気は自覚症状があまりなく、病気の発見が遅れることがあるのです。そんな肝臓の病気として多いウイルス性肝炎。今回はウイルス性肝炎の症状についてご紹介します。 ウイルス性肝炎とは?急性肝炎ではどのような症状が出るの? ウイルス性肝炎とは、肝臓がウイルスに感染して炎症を起こしている状態のことをいいます。A・B・C・D・E型がありますが、このうちD型は、ほとんど日本では見られません。 感染して初めての炎症を「急性肝炎」といいますが、この時期にはどのような症状が出るのでしょうか。 急性肝炎の症状 ・食欲低下 ・発熱 ・全身倦怠感 ・黄疸 黄疸はビリルビンという肝細胞でつくられる色素が血中に放出されて、皮膚や粘膜が黄褐色になるという症状です。経口感染のA型やE型では慢性化せずに治ることがほとんどです。ただし、C型肝炎は急性肝炎を起こしても症状が現れないことがあります。 頻度は高くありませんが、急性肝炎が重症化して意識障害が起こることもあります。これを急性肝不全といい、命に関わる状態になる場合もあります。 ウイルス性肝炎が慢性化するとどうなる?症状でわかるの? 炎症がつづく状態が「慢性肝炎」です。A型とE型は急性肝炎から慢性化することは稀ですが、B型とC型は慢性化するリスクのあるウイルス性肝炎として知られています。 血液感染のB型肝炎は、大人になってから感染すると急性肝炎を発症する可能性がありますが、多くは完治して慢性化しません。3歳未満での感染では慢性化するリスクが高くなります。 C型肝炎は急性肝炎を起こしても無症状のことが多く、慢性化してしまうこともあります。慢性肝炎になっても自覚症状がなく、放置してしまうことが危険です。 症状があって治療できればウイルスを排除できる可能性がありますが、肝臓の怖いところは無症状の場合があることです。ウイルスによって肝臓の炎症が続くと、肝細胞が破壊されて肝硬変や肝臓がんを合併するリスクがあるのです。 ウイルス性肝炎から肝硬変に!症状や治療法は? 慢性化したウイルス性肝炎が悪化すると、肝細胞の繊維化が進み肝硬変になるリスクがあります。肝臓が固くなってしまう肝硬変は、本来の代謝機能がうまくいかず、さまざまな症状がみられるようになります。 初期症状としては、全身倦怠感や食欲低下が出現します。しかし、この時点では「単なる疲れ」と自己判断することもあるでしょう。肝硬変が進むと、肌の色が黄色くなる黄疸が現れます。 病気が進むにつれて、お腹に水が溜まる、むくむなどの症状がみられるようになります。肝性脳症になれば意識障害のような命に関わる状態になる場合もあります。 肝硬変になるとさまざまなリスクが生じることになりますが、根本的な治療はなく、これ以上悪化させないための食事療法が中心でした。 そんな肝硬変の治療に、再生医療が注目されています。自己由来幹細胞を静脈注射で肝臓に送り届け、繊維化して固くなった肝細胞を溶解・修復するという治療法です。 肝細胞が修復されることで肝臓が本来の機能を取り戻すことが期待できるでしょう。 まとめ・ウイルス性肝炎の症状とは?【急性肝炎&慢性肝炎】 ウイルス性肝炎は急性期に症状があるものもあれば、無症状のまま慢性化してしまう場合もあります。症状がないまま放置してしまえば、慢性化して肝硬変を合併することもあります。 肝硬変の治療には、肝臓本来の働きを取り戻す再生医療が注目されています。治療の選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2020.05.19 -
- 再生治療
関節リウマチになると、関節の痛みなどつらい症状が出てきます。そして、リウマチ科という診療科が設けられている医療機関もあるほど、専門的な治療が必要になります。 病気の名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、そもそも関節リウマチの原因は何なのでしょうか。今回は関節リウマチの原因についてご紹介します。 こちらもご参照ください 関節リウマチの原因とは 関節リウマチは、細菌やウイルス感染、遺伝が原因ではないかと考えられています。しかし、まだ完全に明らかになっておらず、その原因を解明している段階の病気です。 人間の体は、体内に細菌やウイルスなどの外的が侵入すると、それと戦うために免疫機能が働きます。何らかの原因でその免疫機能が自分の体を敵と判断し、攻撃するのが自己免疫疾患です。関節リウマチは免疫機能が骨や軟骨をいためて炎症を起こす、自己免疫疾患のひとつとされています。 関節リウマチになるとどんな症状がでるの? 関節リウマチは、その人自身の免疫機能が自らの身体を攻撃してしまう病気です。そのため、部分的な症状だけでなく全身症状が出るという特徴もあります。具体的に、どのような症状が出るのかご紹介します。 関節のこわばり・痛み 関節リウマチでよく知られている症状が、こわばりや痛みです。骨や軟骨が攻撃されることで、炎症が起こります。これによってこわばりや痛みが出現するのですが、朝に症状が出るということが多いです。 関節の腫れ 炎症により、関節の腫れを認めることもあります。水が溜まる、赤く腫れる、触ると熱い(熱を持っている)といった症状が出ることがあります。 関節の変形 関節リウマチは病気が悪化すると、次第に骨や軟骨を破壊してしまいます。骨や軟骨が破壊されると、関節の痛みやこわばりを感じるだけでなく、関節そのものが変形してしまうのです。 手の関節が変形すると箸を持つ、蓋を開けるという動作が困難になることもあります。また、足の関節が変形すると、歩きにくくなったり、歩行が不安定で転びやすくなったりします。 全身症状 関節リウマチは、関節の部分的な病気ではなく全身疾患です。そのため、ここまででお伝えした関節の症状だけでなく、全身倦怠感・微熱・貧血といった全身症状が出現することがあるのです。 また、関節リウマチの患者さんには間質性肺炎も見られることがあるため、こちらの注意も必要です。 関節リウマチの治療法として注目されている最新治療法とは? 現在、関節リウマチの治療法に再生医療という選択肢が注目されています。自分の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)という液体を関節に注射するというものです。 PRPに含まれる成長因子が体内に入ると、新しい組織や細胞の成長を促してくれます。そうすることで、自然治癒力を発揮し関節の炎症を抑えることができるのです。 高い治療効果が期待できるだけでなく、自分の血液から抽出したPRPを用いるので、副作用の心配が少なくて済むという面でもメリットのある治療法です。 まとめ 関節リウマチの原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、自己免疫疾患のひとつとされています。これまで薬物療法が主に行われていましたが、近年副作用の心配が少ない再生医療が期待されるようになりました。 関節リウマチで悩んでいる人は、高い治療効果が期待できる再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。
2020.05.16 -
- 再生治療
関節リウマチになると、関節の痛みや変形などさまざまな症状が出現し、日常生活に支障が出ることもあります。そのため、早期発見、早期治療が大切なのですが…具体的に、どのような治療があるのでしょうか。 今回は早期発見・早期治療が大切とされる関節リウマチの治療法について紹介します。 こちらもご参照ください 関節リウマチで早期発見・早期治療が求められる理由は? 関節リウマチの原因自体は、はっきりとは分かっていませんが、細菌やウイルス感染、遺伝が関係していると考えられています。細菌やウイルスが体内に侵入すると、免疫機能は異物を攻撃して体を守ろうとします。 しかし、何らかの原因で免疫機能が自分の体を異物と判断してしまうことがあるのです。そして、体を攻撃することで炎症など、さまざまな症状が出現します。 つまり、関節リウマチは、免疫機能が骨や軟骨をいためるという、自己免疫疾患のひとつなのです。 関節リウマチの症状は関節の痛みや腫れ、朝のこわばりが多いです。また病気が悪化すると、骨や軟骨を攻撃します。そして、関節リウマチでは手や足の関節の変形が特徴的です。 早い段階で発見して治療を開始することで、症状の進行を遅らせることが期待できます。 関節が変形したり、貧血や全身倦怠感のような全身症状が出たりする前に治療を開始することが大切です。 関節リウマチの治療法とは? 早期発見・早期治療が重要な関節リウマチですが、主な治療は薬物療法です。 治療薬は国内外で開発が進み、病気の段階や症状に合わせた抗リウマチ薬が登場しています。また、痛みが強いときには鎮痛剤を併用することもあります。 関節リウマチは関節に炎症が起きている状態なので、炎症が強い場合にはステロイドを用いて炎症を抑えます。そうすることで痛みを落ち着かせることもできるのです。内服薬だけでなく、点滴をするという治療もあります。 近年、抗リウマチ薬の進歩により、関節リウマチの進行を遅らせたり、症状のない状態にもっていくことが可能になりました。 しかし、抗リウマチ薬をはじめとする治療薬には副作用があります。 胃腸障害や肝障害、貧血など患者さんにとってつらい副作用が出てしまうこともあるのです。 皮疹や掻痒感といった皮膚に関わる副作用がある薬剤もあります。 そのため、定期的に検査をして副作用の有無も含めて薬剤の検討をしていくことが必要です。 関節リウマチの治療に再生医療という選択肢もある! これまで関節リウマチの治療は、薬物療法がメインでした。しかし先ほどお伝えしたように、薬には副作用もあるため、副作用が不安という患者さんもいると思います。 そんな中、近年関節リウマチの新たな治療法として再生医療が注目されています。再生医療では、自身の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)を関節に注射します。 するとPRPに含まれる成長因子が新しい組織や細胞の成長を促してくれます。 再生医療で用いるPRPは自身の血液から抽出したものです。そのため、薬物療法よりも副作用の心配が少なくて済むという利点があります。 まとめ 関節リウマチは、病気が進行すると関節の変形や全身症状が出現します。そのため早期発見・早期治療が大切です。 主な治療は薬物療法ですが、副作用が不安という患者さんもいるでしょう。 近年関節リウマチの新たな選択肢として自身の血液を用いる再生医療が期待されています。 関節リウマチの治療法の1つとして、再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。
2020.05.12 -
- 再生治療
リウマチ治療・生物学的薬剤が効かなくなるケースがある! リウマチに対する治療方法の1つに生物学的薬剤という薬物療法があり、薬物療法のなかでも非常に有効な治療方法と言われています。 しかし、リウマチで悩んでいる人のなかには「生物学的薬剤は誰にでも絶対に効くの?」「効かなくなるときもあるの?」など、疑問や不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 今回は、生物学的薬剤が効かなくなることはあるのか、また、仮に効かなくなる場合はどうしたらよいのかについて紹介します。 生物学的製剤は効かなくなるときもある? 生物学的薬剤はリウマチの改善に高い効果が期待できますが、使用すればどのような人でも必ず効くというわけではありません。生物学的薬剤によるリウマチの治療は日本では2003年からおこなわれています。 そして、全体の4割くらいの人に大きな効果がみられていて、ある程度の効果があったという人も含めると7割から8割くらいの人に効果が出ています。このように、生物学的薬剤は多くの人に効果が出ていますが、2割、3割くらいの人には効かなくなることがあるのも事実です。 生物学的製剤が効かなくなる…どうすればいいの? 生物学的薬剤はリウマチの治療で高い効果が期待できますが、全ての人に効果が出るわけではありません。 生物学的薬剤を使用して効かなくなる場合は、その生物学的薬剤の増量や投与期間を短縮することを検討する、あるいは、別の種類の生物学的薬剤への変更を検討するケースもあります。 生物学的薬剤の量や頻度、種類を変更する方法の他にも、抗リウマチ薬を追加するという選択肢もありますし、すでに抗リウマチ薬を併用している人であれば、抗リウマチ薬を増量したりするという選択肢もあります。 関節手術と併用する方法もある! 生物学的薬剤が効かなくなる場合、生物学的薬剤や抗リウマチ薬の量や頻度を調整する方法のほかに、関節手術と併用するという選択肢もあります。生物学的薬剤が治療に使われる前は、病巣となっている滑膜を切除しても、その後に関節が破壊されるのを食い止めることは不可能と考えられていました。 しかし、生物学的薬剤と併用して滑膜を切除する手術をおこなうことで、生物学的薬剤が利くようになることが期待できることがわかってきています。 まとめ・リウマチ治療・生物学的薬剤が効かなくなるケースがある! リウマチに対する生物学的薬剤が効かなくなる場合もあること、また、効かなくなる場合は、どうするのかについて紹介しました。生物学的薬剤によるリウマチの治療はすごく有効ですが、全ての人に必ずしも有効ではありません。 しかし、効かなくなる場合でもいろいろな選択肢がありますし、近年では手術の他に再生医療による治療も注目を集めています。リウマチで悩んでいる人は、再生医療による治療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.04.10 -
- 股関節
- 変形性股関節症
- 再生治療
関節リウマチの治療|股関節変形の手術の内容とタイミングについて 股関節は、自分の体重を支えながら、歩く、立つ、しゃがむなどいろいろな動作を可能にする大切な役割を果たしています。しかし、リウマチで股関節変形になると、こうした役割を果たすことができなくなったり、痛みが生じたりしてしまいます。 リウマチによる股関節変形の治療法の1つに手術があります。今回は、リウマチによる股関節変形の手術の内容やタイミングについて解説します 。 関節リウマチによる股関節変形の手術の内容 リウマチによる股関節変形の手術では、主に人工股関節置換術がおこなわれます。人工股関節置換術とは、股関節後面から切開して、リウマチによって変形してしまった関節を人工股関節と置き換える手術です。 手術時間は2時間くらいですが、変形の状態によっても時間は異なりますし、筋肉質の人や太っている人は一般的な人よりも時間がかかることが多いです。 一般的には、入院後3週間くらいで退院することができます。使用される人工股関節の一般的な耐用年数は20年くらいと言われていますが、近年では新たに改良されているためそれ以上の耐用年数が期待できます。 手術による傷口は股関節の後面に残り、大きさは12センチくらいです。あまり変形していない場合は小さくすむこともありますし、逆に大きく変形していると傷口も大きくなることがあります。 手術をおこなうタイミング 関節リウマチによる股関節変形の手術は、受けるタイミングも重要です。 手術が検討される主なケースは、以下のようなもがあります ・検査で炎症が進行していることが認められる場合 ・日常生活に大きな支障が出るくらい痛みがある場合 ・薬物療法や運動療法などでも改善できそうにない場合 こうしたケースに当てはまる人であっても、歩くのにも支障が出たり、耐えることができないほど痛くなったりするまで、我慢してしまう人も少なくありません。 しかし、先延ばしにせずに適切なタイミングで手術をおこなうことで、早期回復の可能性も高くなるので、医師と相談してタイミングを誤らないことが大切です。 股関節変形の治療に再生医療も選択肢の1つ 関節リウマチによる股関節変形の治療というと、これまでは保存療法をおこなって、思うような改善ができない場合は手術をおこなうという選択肢しかありませんでした。 しかし、近年では自分の細胞で損傷した軟骨を修復させる再生医療も選択肢の1つになっています。 手術は身体の負担のことを考えると不安だという人や、手術を受けて入院する時間がとれないという人は再生医療も検討してみることをおすすめします。 まとめ・関節リウマチの治療、股関節変形の手術の内容とタイミング リウマチによる股関節変形の手術について紹介しました。リウマチによる股関節変形の状態によっては、手術が検討されることもあります。手術を受けるのであれば適切なタイミングで受けることができるように医師のアドバイスを聞いてしっかりと判断しましょう。 また、現在では再生医療という選択肢もあり、体に負担のない治療法として注目されています。再生医療を検討してみたい方は、専門のクリニックで相談することをおすすめします。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらも併せてご参照ください
2020.03.10 -
- 糖尿病
- 再生治療
- 幹細胞治療
糖尿病治療にはさまざまな方法がありますが、薬物療法の一種に「インスリン注射」があります。 「一生、治らない病気」と呼ばれる糖尿病の患者さんは、このインスリン注射をやめることはできないのでしょうか? 今回は、糖尿病のインスリン注射をやめる方法について解説します。 こちらも併せてご参照ください 糖尿病患者がインスリン注射をやめるには? 糖尿病患者さんが必要とする治療法は、大きく分けて以下の3種類です。 ・食事療法(食事制限により糖質やエネルギー摂取量をコントロールする) ・運動療法(運動により血糖の消費やインスリンの働きをコントロールする) ・薬物療法(薬物により血糖値の状態をコントロールする) このうち「インスリン注射」は、「薬物療法」に属します。 一般的な糖尿病治療は、「食事療法」と「運動療法」をベースに、それでも血糖値をコントロールできない場合に薬物療法が併用されることが多いです。 つまり、薬物療法を併用していた患者さんでも、治療の結果により血糖値の状態が改善されれば薬物療法を中断し、食事療法と運動療法で血糖値をコントロールするスタイルに移行できる可能性があります。 糖尿病患者さんがインスリン注射をやめるためには、薬物療法に頼らなくても良いと診断されるレベルまで治療を進めなければなりません。 誰もが薬物療法をやめることができるわけではない 糖尿病患者さんのすべてが薬物療法をやめることができるわけではありません。 例えば、糖尿病治療には「運動療法」が重要なポイントの1つとなりますが、年齢や身体機能の関係で治療に十分な運動をできない場合もあります。 また、合併症などの関係で糖尿病が重症化し、治療がなかなか奏功しないケースもあるでしょう。 このように、患者さんによっては食事療法と運動療法だけで十分に血糖値をコントロールできるレベルまで症状が改善しない場合もあり、その場合は飲み薬やインスリン注射を利用しなければならないのです。 インスリン注射をやめる治療法「再生医療」の可能性 糖尿病の治療法の1つとして、「再生医療」に注目が集まっています。 再生医療は、壊れた組織(細胞)を修復する機能を持った「幹細胞」の働きを利用し、体の自己再生機能を促進することでさまざまな病気・怪我の治療に役立つ可能性が注目されています。 糖尿病もその1つであり、糖尿病に深く関係する「すい臓」の機能を修復することでインスリンの働きを改善し、インスリン注射をやめるのに十分なレベルまで症状を改善できる可能性があるのです。 まとめ 再生医療の成果は個人差があるので一概には言えませんが、糖尿病の症状が改善することで治療方針を大幅に変化させられる可能性を秘めていることは間違いありません。 インスリン注射をやめるためには症状の改善が必要不可欠です。再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。 糖尿病について詳しく知りたい方は、こちらもご覧ください。
2020.03.05 -
- ひざ
- 再生治療
- 幹細胞治療
半月板損傷の手術で知っておくべきデメリット 半月板損傷の代表的な治療は手術です。手術で改善すると言われても、やはりデメリットを考えてしまう人も多いのではないでしょうか。今回は半月板損傷の手術におけるデメリットをご紹介します。 半月板損傷とはどのようなものか まずは半月板損傷についてお伝えします。半月板とは膝関節にある軟骨で、C型をした板状のものです。膝の内側と外側に1つずつあり、関節のクッション性を高める役割を担っています。 そんな半月板ですが、ジャンプやターンなどの動きや急激な衝撃で損傷することがあります。それが半月板損傷です。半月板損傷を起こすと、歩く時の痛み、膝の引っかかり感、腫れ、膝が曲がりにくいといった症状が出現します。 半月板損傷の治療は、手術以外に保存療法とリハビリで様子を見ることがあります。しかし症状がひどくなったり、断裂した半月板の一部が関節に挟み込むことが繰り返される場合には手術を検討することになります。 半月板損傷の手術の方法とデメリット 半月板損傷の手術は関節鏡を使うことが多く、傷が小さくて済み、体への負担が比較的少ないという特徴があります。しかし、体の一部を切るわけですから、手術のデメリットも気になるところですよね。 半月板損傷の手術には、どんなデメリット、リスクがあるのか解説します。 感染リスク 頻度としては高くありませんが、傷口に細菌が入り感染するリスクがあります。感染すると膝が腫れたり、熱が出たりします。感染の治療を行うことになるので、術後のリハビリが遅くなるのもデメリットになるでしょう。 知覚鈍麻 手術の時に皮膚の表面にある知覚神経を傷つけてしまうリスクがあります。そうなると、術後に皮膚の知覚が鈍くなる恐れがあるのです。これによって関節の動きが悪くなるわけではありませんが、手術のデメリットとして知っておくといいでしょう。 治療期間が長くなる 手術にかかる時間はそれほど長くはないのですが、手術の後のリハビリ期間が長期になります。断裂した半月板を縫い合わせたからといって、すぐにもとのように動くことができるわけではありません。 すぐに膝に負荷をかけると再断裂が起こるリスクが高いので要注意です。 また、半月板損傷の手術の後、もとの日常生活に戻るまでに数か月、スポーツ復帰するまでには6か月程度かかりるのが一般的なので、早期にスポーツ復帰したい人にとっては、この治療期間はデメリットになるのではないでしょうか。 手術のデメリットをカバーする!月板損傷の新しい治療法 半月板損傷の治療には外科的な手術を検討するのが一般的でした。しかし手術にはデメリットもあるので躊躇する人もいると思います。そこで注目されているのが、半月板損傷を外科的な手術ではなく再生医療で治すという方法です。 再生医療では、自身の細胞から採取して培養した幹細胞を膝に注射します。その幹細胞が損傷した半月板を修復してくれるのです。また、幹細胞が膝の炎症を抑えて痛みを軽減させてくれます。 再生医療は自身の幹細胞を用いるので副作用が少なくてすみ、治療期間も手術よりも短くなるメリットがあります。 半月板損傷の手術で知っておきたいデメリット・まとめ 半月板損傷の手術には感染のリスクなどのデメリットもあります。しかし、近年は手術に代わる治療として再生医療が注目されています。副作用が少なく治療期間を短縮できる再生医療なら、早期にスポーツ復帰できる可能性が高くなります。 半月板損傷で悩んでいる方、半月板損傷の手術におけるデメリットが気になる方は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。 こちらもご参照ください 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.02.29