-
- ひざ関節
- 再生治療
膝の腫れが引かない原因と、その対処方法をご紹介 膝を何かにぶつけたりしたわけでもないのに膝が腫れてきて、その腫れが引かないという状況になると、「今後どうなるのだろう」「どのように対処すればいいのだろう」と不安になると思います。 今回は、膝の腫れが引かない原因について、また、対処方法について紹介します。 膝の腫れが引かない主な原因 転倒したり、何かにぶつかったりしたというように思い当たるようなことがなく、膝が腫れてきて、膝の腫れが引かないという場合の原因で多いのが以下の3つです。 変形性膝関節症 膝の軟骨の擦り減りによって、骨と骨がぶつかり合うことで炎症が起きて膝に痛みや腫れが生じます。遺伝や加齢のほか、姿勢や肥満などが原因につながると言われています。 リウマチ 自己免疫疾患の一つで、免疫システムが間違って自分の細胞を攻撃することで、関節を覆っている滑膜に炎症が起きてこわばり、痛み、腫れなどが生じます。関節リウマチの症状は手のこわばりがよく知られていますが、膝関節の腫れも症状の一つです。 痛風・偽痛風 痛風は溜まった尿酸が結晶化することで炎症を引き起こすもので、激しい痛みや腫れが生じます。足の親指の付け根やくるぶしの他にも膝が腫れるケースもあります。同じような症状で、ピロリン酸カルシウムが結晶化するのが原因の偽痛風というものもあります。 膝の腫れが引かないときの対処方法 膝の腫れが引かない場合、膝に熱をもっていたら冷やすのが効果的です。氷枕やアイスノンを使用したり、タオルを水に濡らしたりして患部を20分から30分くらい冷やすというのを1日2、3回おこないましょう。 症状が軽度であれば患部を冷やしていると2、3日くらいで腫れが引いてくるでしょう。 また、普段の生活で、できるだけ膝に負担がかからないようにすることが大切です。体重が増えるとそれだけ膝にかかる負担が大きくなるので、肥満の人は減量することで膝への負担を軽減することができます。 また、立ち仕事など長時間立っていることが多い人は、短時間でもいいのでこまめに休憩をとるようにしましょう。 膝の腫れが引かない時は早めに医療機関を受診が正解 膝が腫れたので患部を冷やして安静にしていたけど膝の腫れが引かないといときは、できるだけ早めに医療機関を受診するのがおすすめです。 医療機関を受診する際には、いつごろから腫れたのか、普段の生活で膝に負担がかかるようなことをしているかなど、できるだけ多くの情報を伝えることができるようにまとめておくと正確な診断を得ることができるので、おすすめです。 まとめ・膝の腫れが引かない原因と、その対処方法をご紹介 膝の腫れが引かない原因や治療方法について紹介しました。 膝は骨や関節、靭帯、腱などの構造が不安定な部位であるため、普段の姿勢などちょっとしたことが原因で膝へ負担がかかり、炎症が起きて腫れや痛みが生じやすい部位になります。 膝の腫れや痛みなどの治療を受けても改善されず、手術しかないのだろうかと思っている人は再生医療という治療方法もあります。治療法の選択肢として、再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください 半月板損傷かも?そんな場合に症状をチェックする方法 変形性膝関節症の人がしてはいけない仕事とその理由
2020.06.01 -
- 再生治療
- 変形性股関節症
踏み台昇降をすることで膝を痛めた経験はありませんか。 踏み台昇降はダイエットやリハビリなどで行う動きですが、膝を痛めてしまうと運動の継続が困難になります。 本記事では、踏み台昇降で膝を痛めない方法をご紹介します。膝を痛めない方法を確認し、安全にダイエットや運動をしましょう。 この記事を読むとわかること ・踏み台昇降で膝を痛めない方法 ・踏み台昇降で膝を痛めた場合の対処法 踏み台昇降で膝を痛めない方法!ストレッチと正しい姿勢 踏み台昇降で膝を痛めない方法として、下記の2つを紹介します。 ・事前にストレッチをして筋肉をほぐす ・正しい姿勢で昇降する 階段や踏み台昇降は、骨盤周辺の大きな筋肉を同時に鍛えられる運動で股関節の強化に効果的です。 踏み台昇降は効果が大きい反面、誤った方法で行うと負荷も大きくなってしまいます。 筋力トレーニングは週3回以上行うのが望ましいとされていますが、無理のない頻度で継続しましょう。 事前にストレッチして筋肉をほぐす 踏み台昇降で膝を痛めない方法の1つに、事前のストレッチがあります。 運動を始める前にストレッチを行い筋肉をほぐしておくと、身体を動かしやすくなります。 ストレッチは、身体をゆっくりと無理のない程度に伸ばすのがポイントです。踏み台昇降を行う前は、足首や膝、ふくらはぎを中心にストレッチを行うと十分な効果を得やすくなります。 正しい姿勢で昇降する 踏み台昇降で膝を痛めないために、以下のポイントを意識し正しい姿勢で運動を行ってください。 ・背筋をまっすぐに伸ばす ・腕を大きく振りながら昇降する ・膝はつま先より前に出ないようにする ・内股、ガニ股にならないように行う 正しい姿勢で踏み台昇降ができるようになったら、徐々に負荷をかけていくのがおすすめです。使用する踏み台の高さを変え、自身に合った強度で運動を行いましょう。 やりすぎ注意!踏み台昇降が膝にかける負担 踏み台昇降はダイエットやリハビリに効果がありますが、やりすぎると膝に大きな負担がかかるため注意が必要です。 踏み台昇降は、股関節や膝関節などの下半身を大きく動かす運動です。運動の頻度を急に増やしたり、自分に合っていない強度で昇降したりすると、関節や筋肉に大きな負担がかかります。 踏み台昇降をやりすぎて、膝を壊してしまっては運動の継続が困難になります。無理せず続けられる範囲で運動強度や頻度を考慮し、実施計画を立てましょう。 踏み台昇降で膝を痛めてしまったら? 踏み台昇降で膝を痛めてしまったら、以下の2つを実施し早期回復を目指すのが大切です。 ・アイシングをして休息をとる ・たんぱく質を摂ってしっかり睡眠をとる 膝を痛めてしまった際の対処法を確認し、万が一けがをした場合に早急に対処できるようにしましょう。 アイシングをして休息をとる 踏み台昇降で膝を痛めたときは、アイシングをして休息をとるのがポイントです。アイシングとは、患部を冷やす方法です。 膝に少しでも違和感を覚えたらすぐに運動をやめ、氷のうや保冷剤で患部を冷やしましょう。 直接肌に氷を当てると凍傷の危険があるため、タオルなどで包んでから患部に当てるなど対策してから、15分〜20分程度を目安にして冷やして下さい。 たんぱく質を摂ってしっかりと睡眠をとる 踏み台昇降で膝を痛めた際は、たんぱく質を摂ってしっかりと睡眠をとることが大切です。 たんぱく質は、筋肉や骨を作る栄養素で運動後の摂取が効果的といわれています。 膝を痛めた場合に限らず、運動後はたんぱく質を意識した食事を取るのがおすすめです。 たんぱく質は運動によって分解されますが、健康的な食事や十分な睡眠で合成スピードを高められます。 踏み台昇降でひざを痛めない方法まとめ 踏み台昇降は、踏み台の高さや足を下ろす順番を守り、正しい手順で行うと膝・股関節周りの筋肉を効果的に強化できます。 ダイエットやリハビリにも推奨される運動ですが、誤った方法で行うと膝に負担がかかるため注意が必要です。 膝や筋肉の状態に合わせて無理のない範囲で継続すると、痛みの予防や改善につながります。 万が一、踏み台昇降で膝の痛みがひどくなったり、自力でのトレーニングが難しいと感じた場合は、膝の再生医療を検討するのも一つの方法です。 膝の再生医療では、自分の細胞を使って軟骨を修復するため、手術のような大きな負担をかけずに治療が可能です。 ダイエットや運動を行う際は、体に合った方法で無理なく継続していきましょう。
2020.05.31 -
- ひざ関節
- 再生治療
半月板損傷で膝が動かなくなるロッキング、手術以外の治療法 半月板損傷になると膝が動かなくなるのでは?と不安に思う人もいるかもしれません。痛みを引き起こすだけでなく、膝の曲げ伸ばしの違和感といった症状が出るのが半月板損傷です。 今回は半月板損傷で生じるロッキングについてご紹介します。ロッキングの状態になったらどのような治療があるのか、治療でよくなるのかについてみていきましょう 半月板損傷で起こるロッキングは治療できる? ロッキングについて説明する前に、まずは半月板損傷について見ていきましょう。半月板は、C型を呈した内側半月板とO型を呈した外側半月板に分かれています。そして、周辺には軟骨や靭帯、腱などがあり、膝の安定性を守る役割を果たしています。 歩くだけでも大きな負荷がかかるのが膝関節です。その負荷を軽減させるため、半月板はクッション性を高めたり、周辺の組織を安定させたりしているのです。そんな半月板ですが、急激な負荷や強い衝撃で傷ついてしまうことがあります。それが半月板損傷です。 半月板損傷が起こると、膝を動かしたときの痛みや、膝の曲げ伸ばしのしにくさといった症状が見受けられます。そして、断裂した半月板が膝関節に挟まってしまうことがあり、そうなると膝がロックされて動かすことができない状態になります。 これを半月板損傷のロッキングといいます。 半月板損傷のロッキングはどのように治療するの? 半月板損傷の主な治療は保存療法と手術です。半月板を切除してしまうと、クッション性がなくなり軟骨をすり減らすリスクがあるため、できるだけ保存療法を行うことが多いです。 しかし、ロッキングの状態になれば膝を動かすことができず歩行が困難になるため手術を検討することになります。手術には、損傷した半月板を縫い合わせる縫合術と、断裂した半月板を取り除く切除術があります。どちらも関節鏡という機械を用いて行うため、手術の傷は小さいです。 半月板損傷の手術以外、再生医療という選択肢 半月板損傷でロッキングの状態になると、治療に手術を検討することになります。しかし、手術のときにできる傷は小さいとはいえ、合併症や術後のリハビリのことを考えて躊躇する人もいるでしょう。 近年、半月板損傷の治療に再生医療が注目されています。再生医療では、自身の脂肪から採取・抽出した幹細胞を膝に注射します。その幹細胞が傷ついた半月板や軟骨といった組織を修復させることが期待されているのです。 一度損傷した半月板は、自然に元の状態に戻ることが難しいです。そんな半月板を修復させるとして、再生医療を選択する人も増えています。 まとめ・半月板損傷で膝が動かなくなるロッキング、手術以外の治療法 今回は半月板損傷で起こるロッキングの治療についてご紹介しました。断裂した半月板が膝関節に挟まることで、膝が動かせなくなるのがロッキングです。この状態になると保存療法ではなく手術という治療を検討することになります。 しかし近年では、新たな治療として幹細胞を用いて半月板を修復させる再生医療も注目を集めています。治療の選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。この再生医療という治療法に興味があればお気軽にお問い合わせ下さい 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.05.30 -
- ひざ関節
- 再生治療
膝の腫れの原因にもなる痛風や、偽痛風についてと、その治療法 風が吹いただけでも痛い!というくらい激痛が走る痛風は、足の親指の付け根の部分が赤く腫れあがることはよく知られていますが、痛風は膝にも発作が出て腫れ上がることがあることをご存知でしょうか? 今回は、膝の腫れの原因にもなる痛風について紹介します。また、膝の腫れの原因の一つであるため、偽痛風についても紹介します。 痛風による膝の腫れについて 痛風は血液内の尿酸が増えるのが原因で発症します。血液内の尿酸の量が増え過ぎると関節内で溜まって結晶化(尿酸塩結晶)します。すると、その尿酸塩結晶を白血球が処理しようとする際に関節に炎症が起きてしまいます。 尿酸値が上がる主な原因としては、尿酸を排出する働きがある腎臓機能の低下やプリン体の過剰摂取、激しい運動、肥満などがあります。尿酸は体温が低いところで溜まりやすいため、炎症は足先(足の親指の付け根)で起きるケースが多いですが、膝関節で炎症が起きるケースもあるため、ある日突然膝の腫れと激しい痛みに見舞われることがあります。 偽痛風による膝の腫れについて 痛風は尿酸が結晶化することで炎症を誘発しますが、痛風と同じ結晶誘発性関節炎に偽痛風といわれるものがあって、偽痛風も膝の腫れの原因となることがあります。偽痛風という名がつけられているように、痛風と同じように激しい痛みに見舞われます。 偽痛風は、尿酸ではなくピロリン酸カルシウムが結晶化することで炎症が誘発されます。 ピロリン酸カルシウムが結晶化する原因は解明されていませんが、遺伝の他に関節リウマチ、甲状腺機能の低下、変形性関節症、加齢などが原因と考えられています。 痛風の治療方法 痛風によって痛みや膝の腫れが生じた場合、消炎鎮痛剤によって炎症と痛みを抑えます。また、発作の前兆や発作を抑えるために、コルヒチンという薬が用いられることもあります。 炎症と痛みが治まったら、尿酸が作られるのを抑える薬や尿酸を排出する薬などを使った薬物療法が中心とした尿酸値を下げるための治療がおこなわれます。また、尿酸値を下げるためには食生活を始めとする生活習慣の改善も欠かせないため、医師の指導の元で生活習慣の改善もおこなっていきます。 まとめ・膝の腫れの原因にもなる痛風や、偽痛風についてと、その治療法 膝の腫れの原因が痛風の場合もあることを紹介しました。 膝の腫れの原因は痛風や偽痛風の可能性もありますし、それ以外の可能性もあります。何が原因かは素人が判断するのは難しいですし、原因によって治療方法も異なるので、放置せずに医療機関を受診しましょう。 また、最近では、膝の痛みに対する手術以外の治療方法として再生医療という治療方法もあります。 身体に負担が少なく、治療期間も短く済むなどのメリットがあり、近年注目されています。膝の痛みで悩んでいる人は再生医療についてもチェックしておきましょう。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.05.28 -
- 再生治療
関節の痛みや変形が辛い関節リウマチは治るのか?辛い症状を抑えこむ寛解とは? 関節の痛みや変形といったつらい症状が出現することで知られている関節リウマチ。 もしも、そんな関節リウマチだと診断されたら「これからどうなるのか」「治るのだろうか」と不安になる人も多いでしょう。今回は、関節リウマチは治るのかについてご紹介します。 関節リウマチとは 関節リウマチは自己免疫疾患のひとつです。細胞やウイルスなどが体内に侵入すると、免疫機能が異物を感知して闘おうとします。 しかし、免疫機能に何からの不具合が生じ自分の体を異物として攻撃してしまうことがあります。これが自己免疫疾患です。 そして、自己免疫が関節の骨や軟骨をいためるのが関節リウマチなのです。 関節リウマチは病気が進行すると関節の骨や軟骨が破壊されてしまいます。関節リウマチの患者さんの手や足が変形してしまうのはこのためです。 日常生活に支障が出たり、歩行が不安定になったりするため、変形を防ぎたいという人は多いでしょう。 そんな関節リウマチですが、治療によって治るのでしょうか。 結論からいうと、完治はしません。 しかし、病気の研究や治療薬の開発が進み、「治る」に近い状態にもっていくことが可能になりました。 治るというわけではないのですが、「寛解(病気が活発ではなく落ち着いている状態)」は期待できるのです。炎症が落ち着いている状態になるため、関節の痛みといった辛い症状も軽くなるでしょう。 関節リウマチ 治らないが、寛解(病気が活発ではなく落ち着いている状態)を目指せる 関節リウマチの治療法は? 関節リウマチの治療法は、薬物療法が主軸になります。抗リウマチ薬で病気が治るわけではありませんが、進行を遅らせたり炎症を抑える効果が期待できます。 また、内服薬だけでなく、点滴という方法もあります。リウマチの薬といっても種類はいろいろあるため、症状や病気の程度によって薬剤が検討されます。 さらに、痛みが強いときには痛み止めを併用したり、炎症に対してステロイドを使用することもあります。 早期発見・早期治療をすると関節リウマチが悪化する前に進行を遅らせることも可能になります。 しかし、関節リウマチの治療に用いられる薬には副作用もあります。皮膚のかゆみ、皮疹、肝障害、胃腸障害といった副作用が出る薬もあるのです。 症状が落ち着いたからといって副作用を気にして自己判断で内服を中止するのは危険です。せっかく落ち着いた症状や炎症が再燃するリスクがあるからです。 治療や副作用のことなどは医師と相談しながら、指示通りに内服することが大切です。 関節リウマチの最新治療法に再生医療が登場 これまで関節リウマチの治療は薬物療法がメインでした。しかし、「副作用の心配」という患者さんが多いという現状もあります。 そんな中、近年、「再生医療」が関節リウマチの治療法として注目されています。PRP(多血小板血漿)を直接関節に注射するという、これまでの関節リウマチの治療にはなかった新たな方法です。 PRPとは、聞き慣れない人も多いかもしれませんので、簡単に説明します。 PRPとは多血小板血漿のことで、自分の血液から抽出します。このPRPを関節に注射すると、成長因子として新しい細胞や組織をつくりだす働きをするのです。 関節リウマチは自己免疫が関節の骨や軟骨を攻撃し、炎症が起きたり破壊される病気です。 再生医療では、成長因子が新しい細胞や組織をつくることで、関節の炎症を鎮めることが期待できます。 リウマチ自体が治るわけではありませんが、炎症が落ち着けば関節の痛みが軽減する可能性があるでしょう。 そして再生医療のメリットのひとつが、副作用です。PRPは自分の血液から抽出するため、副作用の心配が少なく安心して治療を受けることができます。 まとめ・関節の痛みや変形が辛い関節リウマチは治るのか?辛い症状を抑えこむ寛解とは? 関節リウマチの治療は薬物療法がメインですが、抗リウマチ薬によって治るわけではありません。 しかし炎症を抑え、症状を落ち着かせることや病気の進行を遅らせることは可能です。ただ、薬物療法では副作用が不安という人も多いでしょう。 近年、副作用の心配が少なくてすむ再生医療が、関節リウマチの治療として期待されています。治療法の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。 再生医療は、どこでも受けられる治療ではありません。厚生労働省が認めたクリニックでしか受けることができない治療です。当院は再生医療の専門クリニックですのでお興味やご不明などございましたらご遠慮なくご相談ください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.05.26 -
- 再生治療
初期段階の関節リウマチは、他の病気にも見られる症状が多いため早期発見が難しい病気です。 そのため「関節リウマチは何科に行けばいいかわからない」という方もいるでしょう。 本記事では「関節リウマチを疑った時に受診すべき診療科」について詳しく解説します。 また、受診する診療科よりも「早期受診」が重要視される理由も紹介しています。 受診すべき診療科と早期受診の重要性を理解して、関節リウマチを早期発見・早期治療できるようにしましょう。 関節リウマチは何科を受診すべき?内科でも整形外科でも良い 「関節リウマチかも」と思ったら、リウマチ科・内科・整形外科などを受診しましょう。 関節リウマチは他の病気にも見られる初期症状が多く、初期段階での発見が難しい病気のため、医師の総合的な判断が必要です。 そのため、どの診療科を受診するかよりも治療を担当する医師の知識と経験が豊富である方が重要といえます。 一つの判断基準として「日本リウマチ学会リウマチ専門医」の有資格者は、関節リウマチに関する専門性が高いと判断できます。 内科と整形外科はどっちが良い? 内科と整形外科のどちらか迷った場合は、まずは内科のリウマチ専門医へ受診するのがおすすめです。 最近の関節リウマチの治療では、以下のような関節外症状の内科的な知識が必要になってきています。 ・薬の副作用管理が複雑 ・感染症対策などの緊急時の対応 など 整形外科でも、経験豊富で症例が多いリウマチ専門医のいる病院であれば問題ありません。 とはいえ、内科と整形外科が連携して治療することが重要なのでどちらの診療科も必要不可欠です。 関節リウマチは診療科選びよりも早期受診することが重要 関節リウマチは、 早期に適切な治療を行えば病気の進行を抑えられますが、発見や治療が遅れると関節破壊が進行し続けます。 初期症状は「体がだるい」「熱っぽい」「朝方に手がこわばる」など、他の病気にも見られるものです。 自己判断せず、少しでも不安があれば医療機関に相談することが大切です。 現在は、アロマ・整体・漢方・温泉・サプリメントなど、たくさんの民間療法がありますが、試している間にも病気が進行する可能性があるため、試す前に、まずは専門医の診断を受けることをおすすめします。 リウマチの初期症状 関節リウマチの初期症状には、以下のようなものがあります。 【関節リウマチの初期症状】 倦怠感、身体が重い感じ 食欲不振、体重減少 微熱 手足や指のこわばり(特に起床時) 関節の痛みや腫れ これらの症状は、日常生活で「靴ひもを結ぶ」「ボタンを掛ける」「茶碗を持つ」「歩く」「体を洗う」「腰を曲げる」「蛇口を開閉する」「車の乗り降り」といった動作がしにくくなったことで気づく場合もあります。 関節リウマチは、30~50代の女性に多く見られます。 仕事や家事、育児などに追われて初期症状に気づきにくい場合もあるため注意が必要です。 関節リウマチは自己免疫疾患の一つで、関節が腫れ、放置すると変形する可能性があります。 病気が進行すると関節に腫れや激しい痛みが生じ、関節を動かさなくても痛みが生じるようになります。 少しでも気になる症状がある場合は、我慢せずに医療機関に相談することが大切です。 リウマチの診断には専門的な知識が必要とされるため、リウマチ専門医のいる医療機関を受診すると安心です。 関節リウマチの診断・検査方法 関節リウマチは、他の病気と初期症状が似ていて識別しづらいため、以下のような方法で診断・検査を行います。 【関節リウマチの診断・検査方法】 ・問診・診察 ・血液検査 ・レントゲン ・関節エコー検査 ・尿検査 それぞれの診断・検査方法について解説していきます。 問診・診察 関節リウマチの診察では、以下のようなことを質問されるので事前に確認しておきましょう。 家族歴について:血のつながった家族の中に関節リウマチの人がいないか 既往歴について:過去にかかった病気について、現在治療中の病気がないか 症状について:いつ頃症状が出たか、現在どのような症状か 関節リウマチが発症する原因はまだ明らかになっていませんが、遺伝的な要素が関与していると考えられています。 三親等内に関節リウマチや自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、強皮症など)の人がいるかは、重要な情報です。 また、適切な薬物療法を行うために現在治療中の病気や服用中がある場合は、答えれるようにしましょう。 血液検査 関節リウマチで基準値よりも高くなるのが抗CCP抗体とRF(リウマチ因子)です。これらはリウマチ体質である可能性が高いことを示します。 また、CRP(炎症反応)が高くなることも関節リウマチの特徴です。関節の痛みや腫れといった症状や、血液検査の結果をみて診断します。 レントゲン 骨の変形や破壊状態をレントゲンで確認することができます。関節リウマチの診断基準の項目にも含まれているため、関節の痛みなどで受診するとレントゲン検査を行うことが多いでしょう。 関節エコー検査 関節エコーは、レントゲンに骨の破壊が映る前の、まだ症状が進んでいない段階でも病気をとらえることができます。関節内の炎症や腫れがわかり、早期発見・早期治療につながるでしょう。 尿検査 尿検査では、尿にたんぱく質が出ていないか、白血球や赤血球が含まれていないかを検査します。 薬の副作用や他の病気(合併症)を調べられます。 関節リウマチの治療法は再生医療という選択肢もあります! 関節リウマチに対する従来の治療は、薬物療法が基本とされていましたが、再生医療による幹細胞治療が注目されています。 【再生医療とは】 機能障害や機能不全になった生体組織に対して、体が持つ再生能力を利用して損なわれた機能を再生させる医療技術のこと 薬物療法では、関節リウマチの進行を抑制する抗リウマチ薬が処方されますが、完全に治すのは難しく長期的な治療が必要です。 しかし、再生医療では患者自身の幹細胞を培養し、患部へ投与することで損なわれた関節リウマチの根本的な改善が期待できます。 自身の細胞を用いた治療方法のため、副作用の心配が少ない点も再生医療の強みの一つです。 再生医療による幹細胞治療は、ぜひ当院へご相談ください。 【まとめ】関節リウマチは受診する診療科より早期受診が重要 関節リウマチは早期発見・早期治療が極めて重要な病気です。 初期症状は倦怠感や微熱、関節のこわばりなど一見ありふれたものですが、放置すると急速に進行し、取り返しのつかない関節破壊を引き起こす可能性があります。 少しでも症状に気づいたら、リウマチ科や膠原病科、専門の整形外科を受診しましょう。重要なのは、関節リウマチの診断・治療に精通した医師による診察を受けることです。 診断には血液検査やレントゲン、関節エコー検査などが行われます。 治療は主に薬物療法が基本ですが、副作用の心配もあります。最近では、自己血液を用いたPRP療法という再生医療も注目されており、副作用のリスクが低い新たな選択肢として期待されています。 関節リウマチは適切な治療で進行を抑えられる病気です。自己判断や民間療法に頼らず、専門医による早期の診断と治療を受けることが、QOL(quality of life :生活の質)を維持する上で非常に大切です。 関節リウマチは治るのか?辛い症状を抑えこむ寛解については、こちらをご覧ください
2020.05.22 -
- 再生治療
ウイルス性肝炎の症状とは?【急性肝炎&慢性肝炎】 肝臓は沈黙の臓器と言われるのをご存じでしょうか。肝臓の病気は自覚症状があまりなく、病気の発見が遅れることがあるのです。そんな肝臓の病気として多いウイルス性肝炎。今回はウイルス性肝炎の症状についてご紹介します。 ウイルス性肝炎とは?急性肝炎ではどのような症状が出るの? ウイルス性肝炎とは、肝臓がウイルスに感染して炎症を起こしている状態のことをいいます。A・B・C・D・E型がありますが、このうちD型は、ほとんど日本では見られません。 感染して初めての炎症を「急性肝炎」といいますが、この時期にはどのような症状が出るのでしょうか。 急性肝炎の症状 ・食欲低下 ・発熱 ・全身倦怠感 ・黄疸 黄疸はビリルビンという肝細胞でつくられる色素が血中に放出されて、皮膚や粘膜が黄褐色になるという症状です。経口感染のA型やE型では慢性化せずに治ることがほとんどです。ただし、C型肝炎は急性肝炎を起こしても症状が現れないことがあります。 頻度は高くありませんが、急性肝炎が重症化して意識障害が起こることもあります。これを急性肝不全といい、命に関わる状態になる場合もあります。 ウイルス性肝炎が慢性化するとどうなる?症状でわかるの? 炎症がつづく状態が「慢性肝炎」です。A型とE型は急性肝炎から慢性化することは稀ですが、B型とC型は慢性化するリスクのあるウイルス性肝炎として知られています。 血液感染のB型肝炎は、大人になってから感染すると急性肝炎を発症する可能性がありますが、多くは完治して慢性化しません。3歳未満での感染では慢性化するリスクが高くなります。 C型肝炎は急性肝炎を起こしても無症状のことが多く、慢性化してしまうこともあります。慢性肝炎になっても自覚症状がなく、放置してしまうことが危険です。 症状があって治療できればウイルスを排除できる可能性がありますが、肝臓の怖いところは無症状の場合があることです。ウイルスによって肝臓の炎症が続くと、肝細胞が破壊されて肝硬変や肝臓がんを合併するリスクがあるのです。 ウイルス性肝炎から肝硬変に!症状や治療法は? 慢性化したウイルス性肝炎が悪化すると、肝細胞の線維化が進み肝硬変になるリスクがあります。肝臓が固くなってしまう肝硬変は、本来の代謝機能がうまくいかず、さまざまな症状がみられるようになります。 初期症状としては、全身倦怠感や食欲低下が出現します。しかし、この時点では「単なる疲れ」と自己判断することもあるでしょう。肝硬変が進むと、肌の色が黄色くなる黄疸が現れます。 病気が進むにつれて、お腹に水が溜まる、むくむなどの症状がみられるようになります。肝性脳症になれば意識障害のような命に関わる状態になる場合もあります。 肝硬変になるとさまざまなリスクが生じることになりますが、根本的な治療はなく、これ以上悪化させないための食事療法が中心でした。 そんな肝硬変の治療に、再生医療が注目されています。自己由来幹細胞を静脈注射で肝臓に送り届け、線維化して固くなった肝細胞を溶解・修復するという治療法です。 肝細胞が修復されることで肝臓が本来の機能を取り戻すことが期待できるでしょう。 まとめ・ウイルス性肝炎の症状とは?【急性肝炎&慢性肝炎】 ウイルス性肝炎は急性期に症状があるものもあれば、無症状のまま慢性化してしまう場合もあります。症状がないまま放置してしまえば、慢性化して肝硬変を合併することもあります。 肝硬変の治療には、肝臓本来の働きを取り戻す再生医療が注目されています。治療の選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2020.05.19 -
- 再生治療
関節リウマチになると、関節の痛みなどつらい症状が出てきます。そして、リウマチ科という診療科が設けられている医療機関もあるほど、専門的な治療が必要になります。 病気の名前を聞いたことがある人は多いと思いますが、そもそも関節リウマチの原因は何なのでしょうか。今回は関節リウマチの原因についてご紹介します。 こちらもご参照ください 関節リウマチの原因とは 関節リウマチは、細菌やウイルス感染、遺伝が原因ではないかと考えられています。しかし、まだ完全に明らかになっておらず、その原因を解明している段階の病気です。 人間の体は、体内に細菌やウイルスなどの外的が侵入すると、それと戦うために免疫機能が働きます。何らかの原因でその免疫機能が自分の体を敵と判断し、攻撃するのが自己免疫疾患です。関節リウマチは免疫機能が骨や軟骨をいためて炎症を起こす、自己免疫疾患のひとつとされています。 関節リウマチになるとどんな症状がでるの? 関節リウマチは、その人自身の免疫機能が自らの身体を攻撃してしまう病気です。そのため、部分的な症状だけでなく全身症状が出るという特徴もあります。具体的に、どのような症状が出るのかご紹介します。 関節のこわばり・痛み 関節リウマチでよく知られている症状が、こわばりや痛みです。骨や軟骨が攻撃されることで、炎症が起こります。これによってこわばりや痛みが出現するのですが、朝に症状が出るということが多いです。 関節の腫れ 炎症により、関節の腫れを認めることもあります。水が溜まる、赤く腫れる、触ると熱い(熱を持っている)といった症状が出ることがあります。 関節の変形 関節リウマチは病気が悪化すると、次第に骨や軟骨を破壊してしまいます。骨や軟骨が破壊されると、関節の痛みやこわばりを感じるだけでなく、関節そのものが変形してしまうのです。 手の関節が変形すると箸を持つ、蓋を開けるという動作が困難になることもあります。また、足の関節が変形すると、歩きにくくなったり、歩行が不安定で転びやすくなったりします。 全身症状 関節リウマチは、関節の部分的な病気ではなく全身疾患です。そのため、ここまででお伝えした関節の症状だけでなく、全身倦怠感・微熱・貧血といった全身症状が出現することがあるのです。 また、関節リウマチの患者さんには間質性肺炎も見られることがあるため、こちらの注意も必要です。 関節リウマチの治療法として注目されている最新治療法とは? 現在、関節リウマチの治療法に再生医療という選択肢が注目されています。自分の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)という液体を関節に注射するというものです。 PRPに含まれる成長因子が体内に入ると、新しい組織や細胞の成長を促してくれます。そうすることで、自然治癒力を発揮し関節の炎症を抑えることができるのです。 高い治療効果が期待できるだけでなく、自分の血液から抽出したPRPを用いるので、副作用の心配が少なくて済むという面でもメリットのある治療法です。 まとめ 関節リウマチの原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、自己免疫疾患のひとつとされています。これまで薬物療法が主に行われていましたが、近年副作用の心配が少ない再生医療が期待されるようになりました。 関節リウマチで悩んでいる人は、高い治療効果が期待できる再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。
2020.05.16 -
- 再生治療
関節リウマチになると、関節の痛みや変形などさまざまな症状が出現し、日常生活に支障が出ることもあります。そのため、早期発見、早期治療が大切なのですが…具体的に、どのような治療があるのでしょうか。 今回は早期発見・早期治療が大切とされる関節リウマチの治療法について紹介します。 こちらもご参照ください 関節リウマチで早期発見・早期治療が求められる理由は? 関節リウマチの原因自体は、はっきりとは分かっていませんが、細菌やウイルス感染、遺伝が関係していると考えられています。細菌やウイルスが体内に侵入すると、免疫機能は異物を攻撃して体を守ろうとします。 しかし、何らかの原因で免疫機能が自分の体を異物と判断してしまうことがあるのです。そして、体を攻撃することで炎症など、さまざまな症状が出現します。 つまり、関節リウマチは、免疫機能が骨や軟骨をいためるという、自己免疫疾患のひとつなのです。 関節リウマチの症状は関節の痛みや腫れ、朝のこわばりが多いです。また病気が悪化すると、骨や軟骨を攻撃します。そして、関節リウマチでは手や足の関節の変形が特徴的です。 早い段階で発見して治療を開始することで、症状の進行を遅らせることが期待できます。 関節が変形したり、貧血や全身倦怠感のような全身症状が出たりする前に治療を開始することが大切です。 関節リウマチの治療法とは? 早期発見・早期治療が重要な関節リウマチですが、主な治療は薬物療法です。 治療薬は国内外で開発が進み、病気の段階や症状に合わせた抗リウマチ薬が登場しています。また、痛みが強いときには鎮痛剤を併用することもあります。 関節リウマチは関節に炎症が起きている状態なので、炎症が強い場合にはステロイドを用いて炎症を抑えます。そうすることで痛みを落ち着かせることもできるのです。内服薬だけでなく、点滴をするという治療もあります。 近年、抗リウマチ薬の進歩により、関節リウマチの進行を遅らせたり、症状のない状態にもっていくことが可能になりました。 しかし、抗リウマチ薬をはじめとする治療薬には副作用があります。 胃腸障害や肝障害、貧血など患者さんにとってつらい副作用が出てしまうこともあるのです。 皮疹や掻痒感といった皮膚に関わる副作用がある薬剤もあります。 そのため、定期的に検査をして副作用の有無も含めて薬剤の検討をしていくことが必要です。 関節リウマチの治療に再生医療という選択肢もある! これまで関節リウマチの治療は、薬物療法がメインでした。しかし先ほどお伝えしたように、薬には副作用もあるため、副作用が不安という患者さんもいると思います。 そんな中、近年関節リウマチの新たな治療法として再生医療が注目されています。再生医療では、自身の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)を関節に注射します。 するとPRPに含まれる成長因子が新しい組織や細胞の成長を促してくれます。 再生医療で用いるPRPは自身の血液から抽出したものです。そのため、薬物療法よりも副作用の心配が少なくて済むという利点があります。 まとめ 関節リウマチは、病気が進行すると関節の変形や全身症状が出現します。そのため早期発見・早期治療が大切です。 主な治療は薬物療法ですが、副作用が不安という患者さんもいるでしょう。 近年関節リウマチの新たな選択肢として自身の血液を用いる再生医療が期待されています。 関節リウマチの治療法の1つとして、再生医療も検討してみてはいかがでしょうか。
2020.05.12 -
- 再生治療
リウマチ治療で生物学的製剤の効果は?効かなくなる場合とは! リウマチに対する治療方法の1つに生物学的薬剤という薬物療法があり、薬物療法のなかでも非常に有効な治療方法と言われています。 しかし、リウマチで悩んでいる人のなかには「生物学的薬剤は誰にでも絶対に効くの?」「効かなくなるときもあるの?」など、疑問や不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。 今回は、生物学的薬剤が効かなくなることはあるのか、また、仮に効かなくなる場合はどうしたらよいのかについて紹介します。 トピックス一覧 生物学的製剤は効かなくなる場合がある? 生物学的薬剤はリウマチの改善に高い効果が期待できますが、使用すればどのような人でも必ず効くというわけではありません。生物学的薬剤によるリウマチの治療は日本では2003年からおこなわれています。 そして、全体の4割くらいの人に大きな効果がみられていて、ある程度の効果があったという人も含めると7割から8割くらいの人に効果が出ています。このように、生物学的薬剤は多くの人に効果が出ていますが、2割、3割くらいの人には効かなくなることがあるのも事実です。 生物学的製剤が効かなくなった…どうすればいいのか? 生物学的薬剤はリウマチの治療で高い効果が期待できますが、全ての人に効果が出るわけではありません。 生物学的薬剤を使用して効かなくなる場合は、その生物学的薬剤の増量や投与期間を短縮することを検討する、あるいは、別の種類の生物学的薬剤への変更を検討するケースもあります。 生物学的薬剤の量や頻度、種類を変更する方法の他にも、抗リウマチ薬を追加するという選択肢もありますし、すでに抗リウマチ薬を併用している人であれば、抗リウマチ薬を増量したりするという選択肢もあります。 関節手術と併用する方法もある! 生物学的薬剤が効かなくなる場合、生物学的薬剤や抗リウマチ薬の量や頻度を調整する方法のほかに、関節手術と併用するという選択肢もあります。生物学的薬剤が治療に使われる前は、病巣となっている滑膜を切除しても、その後に関節が破壊されるのを食い止めることは不可能と考えられていました。 しかし、生物学的薬剤と併用して滑膜を切除する手術をおこなうことで、生物学的薬剤が利くようになることが期待できることがわかってきています。 まとめ・リウマチ治療で生物学的製剤の効果は?効かなくなる場合とは! リウマチに対する生物学的薬剤が効かなくなる場合もあること、また、効かなくなる場合は、どうするのかについて紹介しました。生物学的薬剤によるリウマチの治療はすごく有効ですが、全ての人に必ずしも有効ではありません。 しかし、効かなくなる場合でもいろいろな選択肢がありますし、近年では手術の他に再生医療による治療も注目を集めています。リウマチで悩んでいる人は、再生医療による治療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.04.10 -
- 股関節
- 変形性股関節症
- 再生治療
関節リウマチ(股関節)による変形で人工関節にすべきタイミング 股関節は、自分の体重を支えながら、歩く、立つ、しゃがむなどいろいろな動作を可能にする大切な役割を果たしています。しかし、リウマチで股関節変形になると、こうした役割を果たすことができなくなったり、痛みが生じたりしてしまいます。 リウマチによる股関節変形の治療法の1つに手術があります。今回は、リウマチによる股関節変形の手術の内容やタイミングについて解説します。 関節リウマチによる股関節変形の手術の内容 リウマチによる股関節変形の手術では、主に人工股関節置換術がおこなわれます。人工股関節置換術とは、股関節後面から切開して、リウマチによって変形してしまった関節を人工股関節と置き換える手術です。 手術時間は2時間くらいですが、変形の状態によっても時間は異なりますし、筋肉質の人や太っている人は一般的な人よりも時間がかかることが多いです。 一般的には、入院後3週間くらいで退院することができます。使用される人工股関節の一般的な耐用年数は20年くらいと言われていますが、近年では新たに改良されているためそれ以上の耐用年数が期待できます。 手術による傷口は股関節の後面に残り、大きさは12センチくらいです。あまり変形していない場合は小さくすむこともありますし、逆に大きく変形していると傷口も大きくなることがあります。 手術をおこなうタイミング 関節リウマチによる股関節変形の手術は、受けるタイミングも重要です。 手術が検討される主なケースは、以下のようなもがあります ・検査で炎症が進行していることが認められる場合 ・日常生活に大きな支障が出るくらい痛みがある場合 ・薬物療法や運動療法などでも改善できそうにない場合 こうしたケースに当てはまる人であっても、歩くのにも支障が出たり、耐えることができないほど痛くなったりするまで、我慢してしまう人も少なくありません。 しかし、先延ばしにせずに適切なタイミングで手術をおこなうことで、早期回復の可能性も高くなるので、医師と相談してタイミングを誤らないことが大切です。 股関節変形の治療に再生医療も選択肢の1つ 関節リウマチによる股関節変形の治療というと、これまでは保存療法をおこなって、思うような改善ができない場合は手術をおこなうという選択肢しかありませんでした。 しかし、近年では自分の細胞で損傷した軟骨を修復させる再生医療も選択肢の1つになっています。 手術は身体の負担のことを考えると不安だという人や、手術を受けて入院する時間がとれないという人は再生医療も検討してみることをおすすめします。 まとめ・関節リウマチ(股関節)による変形で人工関節にすべきタイミング リウマチによる股関節変形の手術について紹介しました。リウマチによる股関節変形の状態によっては、手術が検討されることもあります。手術を受けるのであれば適切なタイミングで受けることができるように医師のアドバイスを聞いてしっかりと判断しましょう。 また、現在では再生医療という選択肢もあり、体に負担のない治療法として注目されています。再生医療を検討してみたい方は、専門のクリニックで相談することをおすすめします。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらも併せてご参照ください
2020.03.10 -
- ひざ関節
- 再生治療
- 幹細胞治療
半月板損傷の代表的な治療は手術です。手術と聞くと「なんだか怖いイメージがある」「リスクがないか心配」などのお悩みの声をよくいただきます。 そこで本記事では、半月板損傷の手術の内容やデメリットをはじめ、手術なしで実施できる治療法について紹介します。 感染症のリスクや知覚神経へのダメージ、仕事復帰までの期間が長くなるといった半月板損傷の手術におけるデメリットを詳細に解説しているので、手術を検討している方はぜひ最後までご覧ください。 半月板損傷とは 半月板とは膝関節にある軟骨で、C型をした板状のものです。膝の内側と外側に1つずつあり、関節のクッション性を高める役割を担っています。 そんな半月板ですが、ジャンプやターンなどの動きや急激な衝撃で損傷する場合があります。それが半月板損傷です。半月板損傷を起こすと、歩行時の痛み・膝の引っかかり感・腫れ・曲げ伸ばしのしにくさといった症状が出現します。 半月板損傷の治療は手術以外にもあり、保存療法とリハビリで様子を見ることがあります。しかし、症状がひどくなったり、断裂した半月板の一部が繰り返し関節に挟み込まれる場合には手術が検討されます。 半月板損傷における手術のデメリット 半月板損傷の手術は、膝の関節に2~3カ所切れ込みを入れ、カメラで半月板の状態を確認しながら行います。損傷が小さい場合は縫合し、縫い合わせられない場合は切除します。 傷が小さくて済むので体への負担が比較的少ない点が特徴です。しかし、体の一部を切るわけですから、リスクがない訳ではありません。 つまり、手術のデメリットも気になるところです。 感染症にかかるリスクが上がる リスクの頻度としては高くありませんが、傷口に細菌が入り感染するリスクがあります。 感染すると膝が腫れたり、熱が出たりします。感染の治療をあわせて行うことになるため、術後のリハビリが遅くなる点が懸念されます。 知覚神経を傷つける可能性がある 手術のときに皮膚の表面にある知覚神経を傷つけてしまうリスクがあります。その結果、術後に皮膚の知覚が鈍くなる恐れがあるのです。 関節の動きが悪くなったり、痛みが続いたりする訳ではありませんが、熱いものや鋭利なものに触れても気付きにくくなるため、やけどやケガを負うリスクが向上します。したがって、知覚神経の負傷は手術において考慮しておきたい重要なデメリットの1つです。 仕事復帰までの期間が長くなる 半月板損傷の手術にかかる時間はそれほど長くありませんが、術後のリハビリ期間は長期にわたります。 断裂した半月板を縫い合わせたからといって、すぐにもとのように動けるわけではないことを理解しなければいけません。手術後、すぐに膝に負荷をかけると再断裂を引き起こすリスクが高まります。 もとの日常生活に戻るまでには数カ月、さらに仕事やスポーツに復帰するまでには6カ月程度の期間がかかることを想定しておきましょう。早期に仕事・スポーツへの復帰を目指す方にとっては大きなデメリットといえるでしょう。 半月板損傷の手術に関するよくある質問 半月板損傷の手術に関するよくある質問をまとめました。不明な点を明らかにして、慎重に手術の検討をしましょう。 半月板損傷で手術した場合の入院期間はどのくらいですか? 半月板損傷で手術した場合、一般的な病院では3〜10日が目安です。 入院例を以下にまとめました。 ・1日目:入院 ・2日目:手術 ・3日目以降:松葉杖にて歩行の練習。問題なければ退院 術後の膝の状態や松葉杖での歩行の習得状況によって、入院が延長する場合があります。 半月板損傷の手術費用はどのくらいかかりますか? 半月板損傷の手術費用は5〜20万円程度と幅広く、入院期間と負担率によって変動します。 たとえば、70歳以上で3割負担の方が9日間入院すると約9万円の費用が必要です。上記の費用はあくまでも目安となります。詳しい費用を確認したい方は、手術を受ける予定の医療機関に直接問い合わせてみましょう。 手術をせずに半月板損傷を治す方法はありますか? 半月板損傷を再生医療で治す方法があります。 再生医療では、自身の細胞から採取して培養した幹細胞を膝に注射します。その幹細胞が損傷した半月板を修復してくれるのです。また、幹細胞が膝の炎症を抑えて痛みを軽減させてくれます。 自分自身の細胞を使用するため、アレルギーなどの反応が少ない点、手術を避けられる点で身体への負担を抑えた治療法と言えます。また、手術よりも治療期間が短くなるメリットがあります。 半月板損傷手術のデメリットを回避できる再生医療を検討しよう 半月板損傷の手術には、感染のリスクをはじめとするさまざまなデメリットがあります。 対して、近年では手術に代わる治療として再生医療が注目されています。副作用が少なく治療期間を短縮できる再生医療なら、早期に仕事やスポーツに復帰できる可能性が高くなります。 半月板損傷で悩んでいる方や、半月板損傷の手術におけるデメリットが気になる方は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。
2020.02.29