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- 再生治療
肝疾患(脂肪肝と慢性肝炎)で食事で気を付けなければいけないこと 肝疾患になったら食事はどうすればいいのでしょうか?病状を進行させないためには厳しい食事制限が必要なのか心配になりますよね。 今回は、肝疾患を指摘された場合の食事療法について解説します。 肝疾患の食事療法 肝疾患を指摘された場合、絶対に食べてはいけない!という食べ物はありません。しかし、食事の内容に気を付けることは大切です。具体的に、どのように気を付けたらいいのかについてご紹介します。 バランスのとれた食事をとる かつて肝疾患の患者には、高タンパク高カロリーの食事が良いとされてきました。しかし、現在では高カロリー食が原因で脂肪肝になることから、健康的でバランスの良い食事が推奨されています。 ・昼晩の3食を規則正しくとる ・主食を適切な量食べる ・野菜をたくさん食べる ・良質のたんぱく質を適度に食べる ・油の摂りすぎに注意する ・お菓子、果物、ジュースを控える ・お酒は控える 栄養の取り過ぎは肥満や糖尿病の原因になるため、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂って、適正な体重を維持することが大切です。 肝疾患(脂肪肝と慢性肝炎)の人が食事で気を付けること 脂肪肝や慢性肝炎になっても、極端な食事制限は必要ありません。健康な人と同じようにバランスのとれた食事を心がけてください。 ・アルコール性脂肪肝の方はお酒をやめる ・鉄分を取りすぎないようにする ・消化をよくするためによく噛んで食べる ・寝る直前には食べないようにする ・食後すぐにお風呂に入らないようにする このような点に注意してください。鉄分の摂りすぎは、肝臓に負担がかかります。また、朝食や昼食を抜いて、夜にまとめて大量に食べるような食生活は、肝臓のリズムを悪くします。規則正しく食事をして、栄養過剰にならないように注意しましょう。 肝疾患(肝硬変)の人が食事で気を付けること 初期の肝硬変では食事制限は必要ありません。バランスの良い食事を続けてください。 病状が進行したり合併症が現れたりした場合は、それぞれに応じた食事療法が必要です。 むくみがある場合 ・塩分を控える ・医師の指示で水分を制限することがある 肝性脳症がある場合 ・たんぱく質を控える ・医師の指示でBCAA(アミノ酸の一種)を補充することがある 食道静脈瘤がある場合 ・刺激の少ない消化に良いものを選んで食べる エネルギー低栄養状態にある場合は、夜食を摂るように指導されることがあります。医師の指示に従ってください。 まとめ・肝疾患(脂肪肝と慢性肝炎)で食事で気を付けなければいけないこと 肝疾患は放置すると、肝硬変や肝臓がんへと進行する恐れがあるので、早めの対応で、病状の進行を食い止めることが大切です。肝疾患の食事療法は、健康的でバランスの良い食生活を基本とし、肥満を防ぎ、アルコールを控えることが大切です。 肝硬変になると、食事療法が必要になります。 近年、肝疾患の治療法として、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療に注目が集まっています。再生医療は、一般の治療法とは異なり、肝臓の機能を正常に戻すことを目的とした治療で、高い効果が期待できます。 肝疾患を指摘された場合、治療法の1つとして、再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.02.05 -
- スポーツ医療
- 再生治療
足首の捻挫、リハビリの前に行うRICE処置をご存知ですか? 足首の捻挫と、リハビリについて 足首の捻挫は、どのようなスポーツでも起こるリスクがあります。また、スポーツだけでなく日常生活の中でもちょっとした拍子に起こることがあります。 身近なケガとしてよくある足首の捻挫ですが、どのような治療やリハビリを、どのくらいの期間行うのでしょうか? 今回は足首の捻挫のリハビリについて解説します。 足首の捻挫はリハビリの前に、まずはRICE処置! 足首を捻挫してしまったら、まずは応急処置「RICE処置」を行います。この処置をするかしないかによって、予後が大きく変わってきます。処置の方法を覚えておき、必ず行うようにしましょう。 RICE処置は受傷初期から1~2週間行いますが、この期間に痛みや腫れが引いてくることが多いです。その後、状態を見ながらリハビリを開始します。 RICE処置とは R(Rest):安静 受傷した足首の靭帯を休ませ、新たな捻挫を起こさないようにします。安静といっても歩いてはいけないわけではなく、負荷をかけないようにします I(Icing):冷却 捻挫をして炎症を起こしている患部を冷やします C(Compression):圧迫 包帯やテーピングを用いて患部を圧迫します E(Elevation):挙上 炎症による腫れを防いだり、足首にたまった水を心臓に戻したりするために、足の下に枕を置くなどして拳上します。また、足首に水が溜まり、血流が悪くなると、捻挫の治りが悪くなってしまうので、安静の目的も含めて、包帯やテーピングを行うことがほとんどです。靭帯の損傷が重度の場合はギプスやシーネで固定することもあります。 足首の捻挫のリハビリについて解説します! 足首の捻挫は放っておくと後遺症を残すリスクがあり、捻挫を繰り返すことにもなりかねません。そうならないようにするために、またアスリートなどスポーツ復帰の前には、しっかりとリハビリをして完治させる必要があります。 RICE処置でご紹介したギプスやシーネでの固定の場合は、特に足首を動かさないように固定するため、リハビリ開始時には関節が硬くなっています。 関節が硬くなった状態でスポーツを再開すれば、ふんばりが効かず、再発しやすくなるなどの危険があるため、リハビリをして関節を柔らかくする必要があるのです。 リハビリは固定中からできます! 捻挫の原因となるような、足首を捻るような動きは避けることが大切ですが、固定している間でも足の指先は動かすことができます。固定中に指先を動かしておくのもリハビリの一環になります。 また捻挫が軽症の場合、包帯やテーピングを行いますが、無理のない範囲で足首の曲げ伸ばしは可能です。過度な安静は足首がかたくなる原因になるので、様子を見ながら動かすことが必要です。 どんなリハビリをするの? 足首の捻挫のリハビリは、足首の動きをよくすることや筋力強化をメインに行います。足首を内側に捻る動きが捻挫を起こしやすいため、リハビリ中にも注意が必要です。 リハビリはどのくらいの期間が必要? 軽症の場合は1週間ほどのリハビリになりますが、重症になるにつれてリハビリ期間は長くなります。 靭帯が完全断裂している場合は縫合する手術を行うこともあり、術後のリハビリも必要です。 まとめ・足首の捻挫、リハビリの前に行うRICE処置をご存知ですか? 足首の捻挫ではまずRICE処置を行い、その後状態に合わせてリハビリを開始します。捻挫でかたくなった関節の動きをよくし、捻挫の再発を予防するためにもリハビリは大切です。 リハビリは重症度によって期間が異なりますが、手術が必要な場合は長期間になることが多いです。 近年スポーツ医療で期待される再生医療では、幹細胞で損傷した靭帯を修復させるので治療期間を短縮できます。リハビリと併用することで、今までよりも早期のスポーツ復帰を目指すことが可能です。 重症の捻挫を起こしてしまった場合などは、再生医療による治療も検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2020.02.04 -
- 再生治療
- 肝疾患
肝臓が悪いと顔や体に変化がありますが、初期症状が曖昧で気づきにくいため注意が必要です。 肝臓の病気は進行すると、肝硬変や肝臓がんなどの重篤な病気になる可能性があるため、早く症状に気づけるかどうかが大切です。 そこで本記事では、肝臓が悪いとどんな症状が出るのか解説します。最後までご覧いただき肝疾患の早期発見・早期治療を目指しましょう。 この記事を読むとわかること ・肝臓が悪いと顔や体に出現する症状 ・肝臓の病気の種類 ・肝臓の病気を予防する方法 肝臓が悪いと顔や体に出る症状 肝臓が悪いと顔や体に出る症状は、以下のとおりです。 肝臓が悪いと顔や体に出る症状 ・黄疸と皮膚のかゆみ ・視力の低下と目の疲れ ・からだのむくみと腹水 ・全身倦怠感と疲労感 ・吐血と意識障害 ・食欲低下と消化不良 肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、初期段階では症状に気づきにくいのが特徴です。症状に気づいたころには重症化している可能性もあるため、どんな症状が出現するのか知っておきましょう。 黄疸と皮膚のかゆみ 肝臓が悪いと、黄疸や皮膚のかゆみが現れる場合があります。黄疸とは、皮膚や眼の白い部分が黄色くなる症状です。 肝臓の機能が低下し、ビリルビンと言われる黄色い色素を正常に処理できなくなると、黄疸の症状が現れます。皮膚のかゆみも肝臓の異常を示す症状で、ビリルビンや胆汁酸が体内に蓄積されて生じます。 視力の低下と目の疲れ 肝臓が悪くなると、視力の低下や目の疲れなどの症状が現れることがあります。 肝臓の機能低下による間接的な影響で、健康な血液が十分に供給されなくなり、視界がぼやけたりかすんだりする症状が出現します。 ドライアイの症状も肝臓の異常を示すサインの場合があるため、目に違和感があるときは注意が必要です。 からだのむくみと腹水 肝臓の働きが鈍ると、からだがむくんだり腹水が溜まったりする場合があります。体内の水分量が増える原因は、肝機能の悪化により正常に血液を処理できなくなり、血液や体液が滞るためです。 一般的に足や顔がむくみやすく、症状が進行すると大量の腹水が溜まる場合もあります。 全身倦怠感と疲労感 肝臓が悪いと、全身倦怠感や疲労感が強く現れます。肝機能の悪化により全身倦怠感や疲労感が出現する理由は、肝臓が担う代謝の機能が乱れ、疲労物質が蓄積するためです。 日常生活動作で疲れたり、何も動いていないのに倦怠感があったりする場合は、早めに医師へ相談しましょう。 吐血と意識障害 肝臓病が重篤化すると、吐血や意識障害が現れる場合があります。吐血が起こる原因は、肝臓の異常によって消化管の血管が破れやすくなるためです。 意識障害が現れる理由は、体内に蓄積した毒素が脳に影響を及ぼすためです。肝臓には代謝や解毒作用などの働きがあり、正常に機能しなければ毒素が蓄積します。 肝疾患が重篤化する前に、体の異変に気づいたらすぐ医療機関を受診しましょう。 食欲低下と消化不良 肝臓が悪化すると、食欲低下や消化不良が起こります。 食べ物の消化には、肝臓から分泌される胆汁が必要です。肝臓の働きが鈍り、胆汁の分泌量が低下すると、食べ物の消化が困難になります。 消化不良の場合は、食欲がなくなったり嘔気を感じたりします。 受診の重要性 肝臓の疾患が疑われる症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 肝臓の異常はウイルス感染や自己免疫異常、薬の副作用など、さまざまな原因で引き起こされます。血液検査や画像診断で肝臓の状態を知り、医師の治療を受ける必要があります。 知っておくべき肝臓の病気の種類 知っておくべき肝臓の病気は、以下のとおりです。 ・肝炎 ・脂肪肝 ・非アルコール性脂肪性肝炎 ・アルコール性肝障害 ・肝硬変 肝臓の病気を早期に発見し、スムーズに治療を受けられるよう、疾患別の症状を確認しましょう。 肝炎 肝炎は主に肝炎ウイルスの感染により発症する病気で、感染以外の発症要因にはアルコールや薬物などがあります。 急激に症状が出現する急性肝炎は、A型・B型・E型ウイルスが原因の場合が大半です。一方で、慢性的に症状が進行する慢性肝炎は、B型・C型ウイルスを要因とする場合が多いと言われています。 肝炎になると、以下の症状が現れる場合があります。 ・全身倦怠感 ・食欲不振 ・皮膚のかゆみ、黄疸 ・発熱、頭痛 ・嘔気、嘔吐 ・褐色尿 症状には個人差があるため、違和感や不安があるときは迷わず医師にご相談ください。 脂肪肝 知っておくべき肝臓の病気の1つに、脂肪肝があります。脂肪肝とは、肝臓に過剰な脂肪が蓄積された状態です。 脂肪肝は主に、中性脂肪が肝細胞内に多く蓄積し起こります。脂肪肝が悪化すると、肝炎や肝硬変、肝がんなどの深刻な病気に進展するリスクがあります。 脂肪肝は、乱れた生活習慣が原因で起こる場合が大半です。過剰な飲酒や肥満なども脂肪肝のリスクを高めるため、自身の生活習慣を見直しましょう。 非アルコール性脂肪性肝炎 知っておくべき肝臓の病気に、非アルコール性脂肪性肝炎があります。 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肥満や糖尿病などの生活習慣病に関連して発症する肝炎です。肝臓に異常に蓄積した脂肪が炎症を引き起こし、疲労感や腹部の不快感などの症状が現れます。 NASHは、肝硬変や肝臓がんなどの深刻な疾患を合併する恐れがあります。合併症を予防するためには、不規則な生活習慣の改善や早期治療が重要です。NASHの治療法は、食事療法や運動療法、薬物療法などです。治療効果が得られず症状が悪化した際は、肝移植を行う場合もあります。 医師と相談し自身に合った治療を受け、症状の改善を目指しましょう。 NASHは初期段階で症状に気づくのが難しいため、定期的な健康診断や肝機能モニタリングが早期発見・早期治療の鍵となります。 アルコール性肝障害 知っておくべき肝臓の病気に、アルコール性肝障害があります。アルコール性肝障害とは、多量のアルコールを長期間にわたり摂取し、肝臓が損傷を受ける疾患の総称です。 多量飲酒によりアルコール代謝の過程で生成される有害物質が肝細胞を傷つけ、炎症を引き起こします。肝臓が炎症を起こすと、肝機能が低下し、以下の症状が現れます。 ・全身倦怠感 ・食欲不振 ・体重減少 ・黄疸(皮膚や目が黄色くなる) ・腹水、浮腫(むくみ) アルコール性肝障害は、以下3つの状態に分けられます。 進行度 アルコール性脂肪肝(初期) アルコール性肝炎(中期) アルコール性肝硬変(末期) 状態 肝臓に脂肪が蓄積している状態 肝臓に炎症が生じ、肝細胞が破壊された状態 肝臓の組織が線維化し硬くなり、正常な機能が失われた状態 アルコール性肝障害を予防するためには、飲酒量を適度に抑えることが最も重要です。厚生労働省の「健康日本21(アルコール)」によると、適度な飲酒量は1日平均純アルコールで約20gで、具体例は以下のとおりです。 お酒の種類 純アルコール量 ビール中瓶1本(500ml) 20g 清酒1合(180ml) 22g ウイスキー(60ml) 20g 焼酎35度1/2合(90ml) 25g ワイン2杯(240ml) 24g 飲酒の頻度や量を減らすと、肝臓への負担が軽減され、肝障害のリスクが低下します。治療する際はアルコールを完全に断ち、肝臓の損傷部位を回復させるとともに、栄養療法や薬物療法を行います。 アルコール性肝障害は、生活習慣の見直しで予防できる疾患です。健康的な飲酒習慣を心がけたり、定期的に健康診断を受けたりし、早期発見・早期治療を目指しましょう。 肝硬変 慢性肝炎が長期化すると、肝臓の組織が線維化し硬くなり、肝硬変になります。肝臓は再生力が高い臓器ですが、肝硬変になると肝機能を元の状態に戻すのが難しくなるため、早期発見・早期治療が重要です。 肝硬変の主な症状は以下のとおりです。 ・足がむくむ ・腹水がたまる ・黄疸が出る ・腹部静脈が盛り上がる ・意識障害が起こる 初期の肝硬変は、症状に気づきにくいのが特徴です。健康診断で異常を指摘されたら、症状がなくても病院を受診しましょう。 自己免疫性肝疾患 自己免疫性肝疾患とは、自己免疫反応が原因で肝臓が障害される病気の総称です。主に自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎の3つがあります。 自己免疫性肝炎(AIH) 原発性胆汁性肝硬変(PBC) 原発性硬化性胆管炎(PSC) 50歳から60歳代の中年以降の女性 ※若い女性や小児でも発症する場合あり 中年以降の女性に多い ※50歳代が最も多い 20歳代と60歳代 自己免疫反応により肝細胞が攻撃され慢性肝炎を引き起こす 細い胆管が慢性的な炎症により破壊され、肝臓に胆汁が停滞して、肝臓の細胞が障害される 臓内外の胆管が障害され胆汁の停滞が起こり、肝臓に炎症を引き起こす 自己免疫性肝疾患は、発症メカニズムが完全に解明されておらず、遺伝的要因や環境要因が関与していると考えられています。 肝臓が悪いとどんな症状が出る?セルフチェック項目 肝臓が悪いと出現する症状が現れていないか、以下の表でセルフチェックをしてみましょう。 チェックポイント 理由 顔や体の皮膚が黄色い 黄色い色素のビリルビンが正常に処理されず体内に蓄積されるため 白目が黄色く濁っている 鼻の頭に赤みを帯びている 肝臓が正常に機能せずホルモン異常が起き、クモ状血管腫が増えるため 手の平に赤みを帯びている 肝臓が正常に機能せず、血管拡張作用のあるエストロゲンが処理されなくなるため セルフチェックの項目に当てはまる場合は、肝臓が悪くなっている可能性を考え、早めに医療機関を受診するのが得策です。症状には個人差があるため、セルフチェックだけで病気の発症の有無を判断しないよう注意しましょう。 肝臓が悪い場合は、栄養療法や薬物療法で治療を行うのが一般的ですが、再生治療も選択肢の1つです。肝機能の改善を目指すために、自身に合った治療法を医師と相談したうえで検討しましょう。 定期的な血液検査で肝臓の数値をチェックしよう 肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、病気が進行しても自覚症状が現れにくい特徴があります。そのため、肝臓の不調を早期に発見するためにも、健康診断などで定期的な血液検査を行いましょう。 血液検査では、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなどの数値を確認し、肝臓の状態を把握します。 肝機能に異常がある場合、数値の変化として現れることが多く、脂肪肝や肝炎、肝硬変といった疾患の兆候を早期に見つけられます。 早期治療ができるよう、定期的に健康診断を受け、血液検査で肝臓の数値を確認しましょう。 予防や生活習慣の改善も大切 肝臓の病気を予防するためには、生活習慣の改善も大切です。以下の3つの生活習慣を参考に、自身の日常生活を振り返りましょう。 ・食事のバランスを整える ・適度な運動を行う ・休肝日をつくる 肝臓の病気は、生活習慣と密接に関わっています。肝臓が悪くならないよう、改善できる生活習慣から見直すことが大切です。 食事のバランスを整える 肝機能を向上させるためには、食事のバランスが重要です。主食・主菜・副菜を揃えた食事を心がけると、バランスの良い食事になります。 炭水化物はエネルギー源となり、日常の活動を支えます。タンパク質は、筋肉や臓器の修復・成長に必要不可欠です。ビタミンやミネラルは、体の機能を正常に保つために大切です。 家で健康的な食事を心がけていても、外食時に栄養バランスが崩れる場合があるため注意してください。 たとえば、ラーメンやカレーライスなどの単品料理は、主食と主菜は満たしますが、副菜が不足します。サラダや野菜スープなどを追加し、副菜も摂取できるよう工夫しましょう。 適度な運動を行う 肝機能の改善や健康維持には、適度な有酸素運動が非常に効果的です。適度な運動を行うと、肝臓に蓄積した脂肪の減少が期待できます。 有酸素運動とは、ウォーキングやジョギングなどです。有酸素運動を毎日30分以上行い、肝機能の改善や筋肉量の維持を目指しましょう。 筋肉は糖質代謝やアンモニア代謝をつかさどり、肝臓の機能を補完する役割があります。肝臓病患者にとって筋肉の維持は、肝臓の負担を軽減し、肝機能の向上につながるため大切です。 また、有酸素運動はストレスの軽減にも効果があります。通勤や日常生活にウォーキングを取り入れると心身の健康に良い影響を与えます。 休肝日をつくる 肝臓が悪くならないよう休肝日をつくりましょう。休肝日(きゅうかんび)は、週に1日以上飲酒しない日を設け、肝臓を休めることを目的としています。 習慣的な飲酒は依存性を高め、飲酒量が増加する危険性があります。休肝日を設け、飲酒総量を減少させると、肝障害を予防できる可能性があります。 肝臓の症状に気づいたら早めに医療機関を受診しよう 肝臓の症状に気づいたら早めに医療機関を受診しましょう。 肝臓は沈黙の臓器と言われ、悪くなっても症状の自覚が難しく、発見が遅れやすいのが特徴です。肝機能の悪化でどんな症状が出るのか事前に知っておくと、病気の早期発見が可能です。 肝臓が悪くなった場合の治療法には、栄養療法や薬物療法、再生医療などがあります。医師と相談し、自身に合った治療法の選択が大切です。 体に異変を感じたらすぐに医療機関を受診し検査を受けるのが大切です。定期的に健康診断や受診に行き、早期発見・早期治療を目指しましょう。
2020.02.02 -
- スポーツ医療
- 再生治療
ご注意!足首の捻挫は、しっかり治しきらないと後遺症になる可能性があります! どのようなスポーツでもケガは起こりうるものです。注意しているつもりでも、つい夢中になってしまうことがあるものです。 中でも足首の捻挫は、さまざまなスポーツで起こるリスクがあり、スポーツ医療でも多く取り扱われています。 中でも足首の捻挫は、受診し適切な治療を受けなければ、治りが遅くなるだけでなく後遺症を残すことがあります。捻挫というと、つい簡単に考えて「様子を見ようと」放置することが多くあります。あなたもそんな覚えはないでしょうか? 今回は、そんな足首の捻挫の後遺症について解説します。 足首の捻挫で後遺症が残るのはなぜ? 足首の関節は、前距腓靭帯、後距腓靭帯、踵腓靭帯、脛腓靭帯、二分靭帯が支えています。 中でも外くるぶし側にある前距腓靭帯と踵腓靭帯が、損傷が起こりやすい靭帯です。 捻挫は足首をひねったときに起こるケガですが、捻った時に足首を守ろうと靭帯が伸びます。しかし、守れないほどの力がかかったときに靭帯や関節包が損傷してしまうのです。捻挫で後遺症が残るのは、この靭帯の損傷が影響します。 足首を捻挫した場合の症状 足首の捻挫を起こすと痛みがありますが、よほど重度な損傷でなければ歩行が困難になることはありません。歩行が困難であれば、脱臼や骨折を疑います。 靭帯を損傷してしまうと、炎症や出血が起こることがあります。また、痛み以外にも、足首の腫れや内出血が見られることがあります。 捻挫した足首の治療期間で治るのか 足首を捻挫してしまったときには、まず、安静が必要になります。歩いてはいけないわけではなく、負荷をかけないようにします。 その後は靭帯の損傷部位や程度の状態によって治療やリハビリを行いますが、治癒までにかかる期間は「3週間から3か月ほど」です。 この期間は、スポーツをする人にとっては長く感じるでしょう。 しかし、捻挫が治っていない状態で無理をすると、捻挫が再発するだけでなく後遺症を残すことがあります。 足首の捻挫の後遺症とはどんな症状? 足首の捻挫によって起こる後遺症は、以下のようなものです。 足首の不安定さ 後遺症の中でも多いのが足首の不安定さです。靭帯の損傷が重度の場合、足首の関節がぐらぐらすることがあるのです。 足首の不安定さとは、要はふんばりがきかない状態で転びやすくなったり、捻挫を繰り返すことにもつながります。 痛みが残る 捻挫をしてすぐの時期には足首に痛みが生じるでしょう。早い人では1週間程度で痛みが落ち着いてきますが、後遺症として慢性的に痛みがある場合もあるのです。 3~4週間経過しても痛みがある場合は、骨や軟骨などにも異常が生じている可能性もあります。早めに医師に相談してください。 足首がかたくなる 後遺症として足首がかたくなることがあります。捻挫をして靭帯や関節包が損傷した後、修復する過程でどうしても損傷した組織がかたくなってしまうのです。 足首がかたくなるとスポーツをするときに何らかの支障があるでしょう。 安静も重要ですが、初期の治療段階を超えたら、医師やリハビリスタッフのような専門家の指示に従って足首を動かすようにする必要があります。 重症の場合はシーネやギプスで固定するため、足首がかたくなることがあります。しかしその後にリハビリをしていけば、後遺症として足首がかたくなるのを防ぐことができるでしょう。 捻挫の再発(捻挫が癖になる) 捻挫が治りきっていない段階で無理をすると、再度捻挫を起こしやすくなります。「捻挫がクセになる」といわれることもあるのは治りきっていない、まだ弱っているのに無理をすることで弱った部分を再度痛めてしまうのです。しっかり、治せば何度も同じ部分が、例えると癖になることはありません。 後遺症を残さないために!足首の捻挫に新たな治療法 足首の捻挫は治療期間が長いうえに、後遺症というリスクもあり、後遺症があると日常生活やスポーツにおいて支障が出てくることもあるでしょう。 スポーツ医療では、近年足首の捻挫の治療として再生医療が注目されています。再生医療は自分の幹細胞を用いて傷ついた靭帯や組織を修復させる治療で、自分の細胞を使うため副作用のリスクが少なくて済みます。 また、捻挫の治療期間を短縮させる方法としても期待されています。 まとめ・ご注意!足首の捻挫は、しっかり治しきらないと後遺症になる可能性があります! 足首の捻挫では靭帯や関節包の損傷がみられます。損傷が大きい場合や、捻挫を放っておいた場合、後遺症を残すことがありますから、早期に専門医の治療を受け、リハビリを行いましょう。 後遺症が残るとスポーツをするときに何らかの支障があるでしょう。手術をするとなれば治療期間が長くなります。 そんな足首の捻挫の治療を短縮させ、後遺症を残さない治療に再生医療が期待されています。興味がある方は当院までお問い合わせください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらも併せてご参照ください
2020.01.31 -
- 再生治療
- 肝疾患
近年、さまざまな種類のサプリメントが販売されており、多くの方が健康促進のために服用しています。 しかし、他のサプリメントとの飲み合わせや飲むタイミング、摂取量によっては肝臓にダメージを与えてしまうことをご存じでしょうか。 そこで本記事では、サプリメントが肝臓にダメージを与える理由から正しい飲み方までをまとめて紹介します。正しいサプリメントの飲み方を学び、栄養素を不足なく補いましょう。 サプリメントの摂りすぎが肝臓にダメージを与える理由 サプリメントは薬剤と同じく肝臓で解毒・分解されますが、過剰な服用で肝臓への負担が大きくなります。 薬剤によって引き起こされる「薬剤性肝障害」と呼ばれる肝臓の病気もあり、健康食品などサプリメントの取り過ぎで発症した事例もあります。 また、アルコールの分解を補助するサプリメントを飲めば、お酒をたくさん飲んでも良いというわけではありません。サプリメントを過信して過剰飲酒をすれば、肝臓に負担がかかります。 くわえて、すでに肝炎や脂肪肝を患っている方は注意が必要です。炎症が起きている状態や脂肪が蓄積して肝機能が低下している状態でサプリメントを服用すると、さらに肝臓に負担をかけてしまうからです。 重篤な状態に陥ると、肝臓が再生しない肝硬変に進展する可能性もあります。 肝臓疾患を招く薬とその症状 実は、ほとんどのサプリメントや薬に肝臓疾患を引き起こす可能性があります。市販薬でも肝臓疾患を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。 ・解熱鎮痛剤 ・抗生物質 ・胃腸薬 ・ホルモン剤 ・漢方薬 ・健康食品 発熱・倦怠感・体のかゆみ・発疹・吐き気などの症状があるときは、サプリメントや薬が肝臓に負担をかけている可能性があるので早めに医師に相談してください。 肝臓疾患を防ぐ正しいサプリメントの飲み方 サプリメントにおける用法・用量は守っていますか?肝臓に負担をかけないためにもサプリメントの飲み方を覚えておく必要があります。サプリメントについての理解を深め、肝臓疾患を防ぎましょう。 摂取量を守る 1日に必要な栄養素を超えないようにサプリメントを飲むことが大切です。 サプリメントをたくさん飲んだからといって効果が増幅することはありません。それどころか、サプリメントの過剰摂取は肝臓のダメージをはじめ、健康に害を及ぼす可能性があります。 必ず容量を守って飲みましょう。 飲み合わせの効果を確認する 1種類だけでなく、複数種類のサプリメントを同時に飲む方もいらっしゃるでしょう。しかし、飲み合わせはサプリメント同士の働きを邪魔してしまうこともあります。 サプリメントを複数飲む際は、一緒に飲んでも効果があるのか薬剤師に確認してみましょう。 医師に相談する 肝臓の病気を患っており、処方薬を飲んでいる場合は細心の注意を払ってサプリメントを摂取する必要があります。 処方薬と干渉しないサプリメントを選ぶ必要があるため、その場合は必ず医師に相談し、飲めるサプリメントを教えてもらいましょう。 とくに、肝硬変の場合はサプリの代謝が難しいため、必ず医師からの指導を受けてください。 サプリメントは摂取量に注意!肝臓が悪い場合は医師に相談しよう ・体に良いとされるサプリメントは飲みすぎによって肝臓に負担をかけ、肝障害の原因になる。 ・肝臓が再生できない肝硬変はサプリメントの代謝が難しくなるため医師に相談する。 サプリメントと肝臓のダメージ、摂取するときの注意点について紹介しました。 サプリメントの過剰摂取や飲み合わせには注意し、1日に必要な栄養素を健康的に摂るようにしましょう。 肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、異常をきたしても症状が出にくい特徴をもちます。そのため、長い間誤ったサプリメントの飲み方をしていると、気づかぬうちにダメージの蓄積が進行しているケースもあります。 飲み方に少しでも悩んだら、薬剤師や医師に相談するよう心がけましょう。
2020.01.30 -
- 再生治療
- 肝疾患
- 幹細胞治療
肝臓がんにいたる3つの原因と、予防のために出来ること 肝臓は病気になってもなかなか症状が現れず、気が付きにくい臓器です。そのため治療が遅れ、知らないうちに肝臓がんなどの深刻な病気になってしまうことがあります。 今回は、肝臓がんの原因にはどのようなものがあるのか、また、予防するにはどうしたらいいのかについて解説します。 肝臓がんの原因は主に 3 つ! 肝臓疾患を引き起こす主な原因は、「アルコール」「肥満」「ウイルスの」 3 つです。 それぞれについて、予防法と併せて詳しく解説します。 原因①アルコールによる、肝硬変から肝臓がん アルコールを飲みすぎるとさまざまな臓器に悪影響が出ます。なかでも肝臓はアルコールの害を受けやすい臓器です。なぜなら、肝臓の役割の1つにアルコールや有害物質、薬物などの解毒と分解があるからです。 出来る予防方法は? 飲酒期間が長いほど脂肪肝のリスクは高くなりますが、飲酒を控えることで改善も可能です。しかし肝臓の病気はほとんど自覚症状がないため、放置されることが多く治療も困難です。 さらに飲酒を続けると肝硬変から肝臓がんへと進展する可能性もあります。予防のためには、お酒を飲む習慣のある方は医療機関で定期的に検査を受けましょう。 原因②肥満による、脂肪肝から肝臓がん 食べ過ぎによる肥満が脂肪肝の原因になり、脂肪肝が進行すると肝臓がんになることがあります。お酒を飲む習慣がなくても、肥満である場合は肝臓がんのリスクが上昇するという研究結果もありますから、肥満には気を付けたいですね。 出来る予防方法は? 体重は自分でコントロールすることができます。 肝臓がん予防のためには、日頃から適切な運動、食生活のコントロールをし、体重の維持に努めましょう。 原因③ウイルスによる肝臓がん B型肝炎・C型肝炎ウイルスによる肝炎が原因で、肝臓がんを発症することがあります。B型肝炎は現在、母子感染防止策が取られており、C型肝炎は現在、輸血や血液製剤による感染対策が取られていて、日常での感染の危険はありません。 しかし、感染対策が取られるようになった以前に感染された方が、肝炎ウイルスで慢性肝炎になっている可能性があります。その場合、自覚症状はほとんどみられません。 出来る予防方法は? 予防のためにも、心配な方は医療機関で肝炎検査を受けて、早めに治療を始めましょう。 まとめ・肝臓がんにいたる3つの原因と、予防のために出来ること 肝臓がんは、アルコール、肥満による脂肪肝、ウイルス感染などが原因になります。肝臓がんにならないためには健康状態のチェックが必要です。特に肝臓の病気は自覚症状が現れにくいので、検診の結果をよく確認してください。 肝臓疾患の治療として、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療に注目が集まっています。再生医療では、幹細胞の点滴治療を行うことで肝臓の機能を改善する効果が期待できます。 弱った肝臓を修復し、正常な肝臓に戻すことを目指した治療法で、高い効果が期待できますから、肝臓疾患の方は再生医療も治療法の1つとして検討してみるとよいでしょう。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.01.26 -
- スポーツ医療
- 再生治療
足首の捻挫はクセになるのは本当か?治らない捻挫の治し方 スポーツ障害の中でも比較的多く発生するのが足首の捻挫です。また、捻挫はスポーツをしない人でも、日常生活の中で起こりうるケガの1つです。 そして、足首の捻挫は一度発生してしまうと、癖になる、或いは繰り返す、治らないなどと不安になる人もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、今回は足首の捻挫はクセになるのか?治らないのか?本当に繰り返しやすいケガなのかどうかについて解説します。 こちらも併せてご参照ください 足首の捻挫は治らない!?そもそも捻挫とはどのようなケガなの? 足首は歩くとき、スポーツをする時などに重要な役割を果たします。スポーツ医療で足首の捻挫は多く取り扱われていますが、階段を上るときや歩いているときなどでも捻挫を起こすことはあります。 捻挫とは関節に力が加わり、関節包や靭帯が損傷した状態のことです。足首の関節は体を支え、歩行に不可欠な部分なのでさまざまな場面で力が加わります。 足首の捻挫の中でも損傷しやすいのが外くるぶしの前方にある前距腓靭帯です。足関節を包む関節包と連続しているので、靭帯の損傷によって足関節の腫れや内出血が見られることがあります。 足首の捻挫はクセになる?治らないのか? 一度、足首の捻挫になると繰り返す、癖になって治らないのではと不安に思う人もいるでしょう。 確かに、一度捻挫をすると繰り返すことがあります。特に、受傷してから早期に治療をしなければ、痛みや不安定さが残ってしまい、捻挫を繰り返してしまう状況、つまりクセにになりやすいともいえるのです。 要は、しっかり治しきらないうちに、激しい動きやスポーツをしていまう。そうなると再度発症するということです。つまり、しっかりと治療すれば捻挫は治すことが可能です。 足首の捻挫が治らないときは手術という選択肢も 骨に異常がなく、1か月ほどの捻挫の治療を経ても足首の不安定さがあると手術を検討します。断裂した靭帯を修復する手術です。近年では内視鏡下での手術が可能になり傷や治療期間が短縮されてきています。 足首の捻挫は繰り返す人もいます。また捻挫をしてから長期間経過してからだと靭帯を縫い合わせる修復術ができないこともあります。慢性的な足首の痛みがあり、足首に不安定さがある場合は膝などの靭帯を足首に移植する、再建術というものを行います。 この場合は修復術よりも大掛かりな手術になり、治療やリハビリ期間も長くなるでしょう。 足首の捻挫を治す新たな治療法もある! 足首の捻挫は治療に3週間から3か月かかります。靭帯の損傷の程度にもよりますが、スポーツをする人にとっては長い期間に感じることでしょう。 放っておくと歩きにくさや捻挫を繰り返すなど、治らないものとなってしまうのも足首の捻挫の恐ろしいところです。 そんな足首の捻挫の治療期間を短縮できる治療法として、再生医療が注目されています。 再生医療は、自分の幹細胞を注射し、損傷した靭帯を修復させるという方法です。自分の幹細胞を用いるので副作用や後遺症が残りにくく、治療期間の短縮が期待できます。 これまで足首の捻挫が治らない場合は手術という方法が検討されていましたが、再生医療の登場によって、新たな治療の可能性が広がっているのです。 まとめ・足首の捻挫はクセになるのは本当か?治らない捻挫の治し方 足首の捻挫はスポーツだけでなく日常生活の中でも起こりうるものです。足首の捻挫は靭帯の損傷で、受傷初期に治療を行わなければ歩きにくさや足首の不安定さが残り、治らないという状況になることがあります。 捻挫になってしまったら早期に病院等の医療機関を受診し、早めの治療を心がけてください。その上でしっかりと治しきることが大切です。 ただ、治らない足首の捻挫もあり、そうなると手術が検討されてきましたが、近年は、治療期間を短縮し早期にスポーツ復帰が期待できる再生医療という先端医療が注目されています。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.01.25 -
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脂肪肝と言われたら要注意!肝臓がんを予防する生活習慣を! 肝臓の病気は症状が現れにくく、自分で気付いたときには病気がかなり悪化していることがあります。検診で脂肪肝を指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。 お酒を全く飲まない人でも脂肪肝になるケースがあります。改善されないと肝硬変や肝臓がんに進行するかもしれません。生活習慣を改善して、肝臓の機能を正常に戻し、予後の悪い肝臓がんなどの病気に進行しないようにしましょう。 肝臓がんを予防するには? 健康診断などで脂肪肝を指摘された方は特に、肝臓がんなどの病気にならないように生活習慣を改め、脂肪肝を改善することが大切です。 そこで、肝臓がん予防のための食生活の見直し、運動不足の解消、再生医療による肝臓の治療についてご紹介します。 食生活を見直しましょう 脂肪肝が進行してしまうような食生活は見直し、肝臓の機能を改善させることが大切です。 ▲アルコールは適量に 長年お酒を飲み続けていると、飲んだ分だけ肝臓はダメージを受けています。そして、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝では、肝臓が正常に機能しなくなりますから、お酒の飲み過ぎに注意しましょう。 厚生労働省のガイドラインでは、アルコールは1日20gと提案されています。日本酒1合、ビール中ビン1本、7%のチューハイ350mlが1本程度です。また、週1回以上の休肝日も推奨されています。 ▲食べ過ぎを防ぐ お酒を飲まないから肝臓は大丈夫と思っていませんか?食べ過ぎも脂肪肝の原因です。 非アルコール性の脂肪肝は放置されやすいので注意してください。肥満の状態では中性脂肪が肝臓に蓄積されやすくなります。バランスの良い食事を心がけ、適性体重を維持しましょう。 運動不足を解消しましょう 脂肪肝から肝硬変や肝臓がんにならないように、日頃から運動をする習慣を身につけることが大切です。 ▲取り組みやすい運動量で継続することが大切 激しい運動をする必要はありません。例えば、ウォーキングを10分間するということから始めて、だんだんと時間を延ばしましょう。 できれば30分以上のウォーキングがおススメです。週2回以上を目標に行ってみてください。 再生医療による肝臓がんの予防 再生医療によって、肝臓の機能を回復する治療に注目が集まっています。 幹細胞を利用した再生医療では、線維化した肝臓の組織や炎症を修復し、機能の回復を目指すことができます。さらに、幹細胞は肝臓以外の弱った臓器も修復する効果が期待でき、完治が難しい肝臓疾患を自己脂肪由来幹細胞で根本的に改善することを目指しています。 まとめ・脂肪肝と言われたら要注意!肝臓がんを予防する生活習慣を! 臓器の中でも肝臓は我慢強く、症状を表に出しにくいことが知られています。多少のオーバーワークには文句も言わず、黙々と私たちのために働いてくれているのです。 このように、自己主張の強くない肝臓ですから、こちらから歩み寄って、具合が悪くなっていないか注意してあげる必要があります。 脂肪肝を放置していると、肝硬変や肝臓がんのリスクが生じます。肝臓がんの予防法として、食生活の見直し、運動不足の解消を行ってみてください。また、治療法の1つとして、再生医療についても検討してみることもお勧めします。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2020.01.22 -
- スポーツ医療
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靱帯断裂と聞くと大ケガなイメージをお持ちの方が多いことと存じます。 また、足首の靱帯断裂を引き起こすと歩けなくなるのか、といった疑問も散見されます。 そこで本記事では「足首の靭帯損傷は歩けるのか」について解説し、治療方法やケア方法まで紹介します。 足首の靭帯損傷は歩けるものの注意が必要! 結論、足首の靱帯断裂を起こしても歩くことは可能です。 しかし、完全断裂や複数カ所にわたる断裂の場合は、痛みや足首の不安定さから歩行が困難になるケースもあります。 軽度な靱帯断裂の場合、痛みに強い人なら足首をテーピングで固定し、スポーツ復帰をしてしまう人もいるかもしれません。また、痛みがあっても「歩ければ捻挫だろう」と自己判断し、医療機関を受診しない人もいます。 しかし、損傷した靭帯を自然治癒で元の状態に戻すことは困難です。くわえてそのまま放置すると後遺症となり、再発を繰り返す原因にもなります。 そのため自己の判断ではなく、違和感を感じたら医療機関を受診するよう心がけましょう。 歩けるケース 歩行が困難なケース 軽度な足首の靱帯断裂 完全断裂や複数カ所にわたる靭帯断裂 靱帯損傷の種類 足首の靭帯損傷における歩行の可否について確認いただいたところで、この項目では靱帯損傷の種類について紹介します。 靭帯損傷の種類は以下の通りです。 膝の靭帯損傷 膝の靭帯損傷は、膝に炎症が生じ、腫れ及び熱を帯びることがあります。また、膝を動かすと痛みが現れ、ひどい場合は安静時であっても痛みが続くことがあります。 損傷する靱帯の種類により具体的な症状は異なるため、以下で詳しく説明します。 前十字靱帯損傷(ACL損傷) 前十字靱帯損傷とは、膝関節の中にある膝前十字靱帯が損傷を起こしている状態です。 膝前十字靱帯とは、運動時に膝を安定させる働きをする靭帯で、大腿骨と脛骨をつなぐ役割をしています。 膝前十字靱帯の損傷はスポーツ外傷として頻度の高いものであり、ジャンプ後の着地や走行中の急な方向転換・停止動作によって膝関節に急激な回旋力が加わることで発生します。 ある調査では、前十字靱帯損傷における中高生の手術割合として、バスケットボールを行っている生徒が多かったとされています。 主に膝の不安定さや違和感が症状として現れる疾患です。 後十字靭帯損傷(PCL損傷) 後十字靭帯の損傷は、足のすねにある脛骨前面の打撲で生じます。とくにサッカーや柔道などの接触が多いスポーツでよく見られる症状です。 この損傷は早期に腫れが見られ、痛みが比較的改善しやすいことから放置されがちな疾患です。しかし、放置してしまうと後遺症として膝に不安定な感覚が残る可能性があります。 一般的な後十字靭帯損傷の治療は保存療法が用いられます。サポーターを装着し、靭帯に負担がかからないよう可動域の制限で膝の安静を保持します。 痛みや腫れが引くタイミングでリハビリを行います。また、関節可動域訓練と合わせて筋力トレーニングを行い、靭帯の周囲の筋肉を鍛えて靭帯の負担を軽減させます。 万が一手術が必要となった場合には、前十字靭帯損傷でも行われる関節鏡を使った再建手術が適応となります。 内側側副靭帯損傷(MCL損傷) 内側側副靭帯の損傷は、膝の靭帯損傷の中でも発症頻度が高く、多くの場合スポーツ外傷によって引き起こされます。 内側側副靭帯損傷の多くは保存療法が用いられ、靭帯に負担をかけないよう膝をサポーターで固定し安静にします。 保存療法が効果を示さない場合や、膝の痛みや不安定感が改善せず日常生活上で大きな影響を与える場合は、手術も検討します内側側副靭帯は膝関節の内側(体の中心に近い側)に位置しているため、切開手術で靭帯を再建する方法が採用されます。 外側側副靭帯損傷(LCL損傷) 外側側副靭帯損傷は、膝の内側から外側にかけて強い力が加わったり、強くひねったりする現象で引き起こされます。 外側側副靭帯損傷の特徴に、稀ではあるものの腓骨神経麻痺を伴うことがあります。腓骨神経とは、太ももから膝の外側を通って足先まで続く神経であり、損傷時には感覚麻痺や痺れが生じる可能性があります。 外側側副靭帯損傷は保存療法が主流であり、膝をサポーターで固定し、靭帯に負担をかけないよう安静にすることが求められます。 保存療法が不十分な場合や症状が持続的に悪化する場合には、手術が必要となります。 足首の靱帯損傷 足首は歩くときや走るときなど、日常生活の中でも動かすことが多く、負担のかかる部位です。スポーツにおいても跳んだり蹴ったりする動作を伴えば、さらに負荷がかかります。 そんな足首には2つの関節があり、靭帯と関節包がその関節を守っています。足首を捻ったり、無理な動きをしたりすると靭帯が関節を支えようと伸び、そのときにかかる大きな力が靭帯損傷や断裂の引き金となります。 靭帯断裂の場合炎症が起き、患部が腫れることがあります。また、出血している場合は内出血による局部の変色が見られることがあります。 足首の捻挫が発生しやすいのが外くるぶし側の前距腓靭帯・後距腓靭帯・踵腓靭帯です。中でも前距腓靭帯と踵腓靭帯が断裂の好発部位となっており、この2つの靭帯断裂が一緒に起こることもあります。 靭帯損傷の治療法 保存療法 手術による治療 ギブスやテーピングによる固定 リハビリテーション 筋力トレーニング 切開による靭帯再建 関節鏡を使った靭帯再建 靭帯損傷を治療する方法は、関節の機能を回復させる保存療法と、損傷した靭帯を外科的に修復する手術治療の二つに分けられます。 靭帯損傷の症状・程度や、年齢・今後の活動内容などを考慮した上で、医師の判断と患者さんの意思によりいずれかを選択します。 保存療法の基本となるのが損傷部の固定です。損傷直後は強い炎症が起こることが多く、ギプスやテーピング等で固定し膝に体重が掛からないよう安静にして炎症を抑えなければなりません。 炎症が収まると同時に関節の可動性を回復させるリハビリを開始します。また、靭帯を支える筋肉の強化に向けて筋力トレーニングも様子をみつつ取り入れます。 あくまでも段階的にですが、歩行・階段の上り下り・捻り動作などを行うことで、日常生活で必要な動作機能の回復を目指します。スポーツ選手の場合はランニングやスクワットなどを取り入れることもあります。 損傷の種類によって異なりますが、保存療法・手術治療に要する期間の目安は以下の通りです。 ・保存療法:1〜8カ月程度 ・手術治療:1週間程度 靭帯損傷におけるスムーズに歩くためのケア方法 スムーズに歩きたい一般の方はもとより、スポーツ選手の方の多くは、、靭帯損傷を治して早急に復帰したいと願われることでしょう。 結論、早く治すためには受傷後の過ごし方が重要です。 この項目では、靭帯損傷におけるスムーズに歩くためのケア方法や早く治すための方法を紹介します。 根気強くリハビリを継続する 足首の靭帯損傷後のスポーツ復帰の目安は、腫れや痛みが治ったときではありません。低下してしまった筋力が元に戻ったときが復帰の目安です。 筋力や足首の柔軟性が不十分なままで通常の競技に戻ると、捻挫を繰り返したり、別の部位をケガしてしまう恐れがあります。 受傷後数日から数週間は痛みや腫れが軽減するまで安静に過ごし、それらの症状が改善した後、医師の指導の下早期にリハビリを始めることが肝心です。 靭帯損傷の治療法でも紹介したとおり、サポーターやテーピングによる固定・リハビリ・筋トレが早く治すための基本です。くわえて、ストレッチによるケアも加えると効果的です。 専門の医師やトレーナーとよく相談して、競技に必要なリハビリを根気よく続けましょう。 段階的に強度を上げていくようなリハビリは、地味でつまらないかもしれませんが早く治すために必要なことです。 体の使い方を意識する 一度足首の靭帯損傷を起こすと、完治後であっても体が以前とまったく同じ状態になるとは限りません。靭帯が伸びていることにくわえ、筋力の低下や足首の硬直化も進んでいます。 そのため、正しい体の使い方を身につけ、ケガ以前の状態に近づける努力が欠かせません。 歩行でたとえると、腕をしっかり振ることや、胸を張ってすり足になりすぎないなどの工夫が挙げられます。 靭帯損傷に関するよくある質問 この項目では、靭帯損傷に関するよくある質問に対して医師の観点から回答しています。 靭帯損傷に関する知識を身につけ、適切な対処・治療を行いましょう。 症状別の靭帯損傷をチェックする方法は? 靭帯損傷の症状は、損傷の程度によって異なります。 軽度の場合は歩行可能ですが、軽い痛みや腫れ、不安定感(違和感)を感じます。重度の場合は歩行が困難になり、激しい痛みと顕著な腫れを発症する傾向にあります。 いずれにせよ、少しでも靭帯損傷の疑いがある場合は放置せず、医療機関を受診しましょう。 靭帯断裂と損傷の違いは? 靭帯損傷と靭帯断裂の違いは以下の通りです。 靭帯損傷 靭帯断裂 ・靭帯の伸びや緩み ・靭帯の炎症 部分的な靭帯の断裂 完全な靭帯の断裂 厳密に解説すると、靭帯断裂は靭帯損傷の程度を指します。 つまり、靭帯損傷の延長線となる症状が靭帯断裂に区分されるのです。 靭帯損傷の程度 Ⅰ度 部分損傷 Ⅱ度 一部断裂 Ⅲ度 完全断裂 靭帯損傷で早期復帰を目指すなら再生医療も考慮 靭帯が損傷すると、関節が不安定になったり、痛みや腫れが出たりします。 基本的に歩くことはできますが、歩けるからといって治療を受けない選択は賢明とは言えません。軽症でも、きちんと病院で診てもらうことが大切です。 治療方法は主に二つあり、一つはリハビリで周りの筋肉を鍛えて、関節の機能を回復させる保存療法です。もう一つは手術で、損傷がひどい場合や保存療法では良くならないときに選択されます。 また、最近では幹細胞を使った再生医療も注目されています。再生医療は短期間で完了することから、早期復帰を目指す方におすすめの療法となっています。 当クリニックでは再生医療を専門としているので、靭帯損傷にお悩みで興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
2020.01.21 -
- 再生治療
- 肝疾患
健康診断で「脂肪肝」と診断された方は、不安を感じているかもしれません。脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態です。初期段階では自覚症状がないことが多いため、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。 脂肪肝の方はお酒や糖質、飽和脂肪酸が多い食材の摂取を控えるようにしましょう。例として、ジュースや果物、ご飯、バターなどが挙げられます。 この記事では、脂肪肝の人が食べてはいけないもの一覧や、脂肪肝が改善するポイントを解説します。毎日の食生活を見直して脂肪肝の改善を目指しましょう。 この記事を読むとわかること ・脂肪肝の方が食べてはいけないもの一覧 ・脂肪肝改善のポイント ・脂肪肝に適正な摂取エネルギーの目安 脂肪肝の人が食べてはいけないもの一覧 ※画像あります。 現在、脂肪肝の治療には特効薬はありませんが、食生活の見直しや運動で改善する可能性があります。 とくに、控えた方がいい食べ物を知っておくことは重要です。 脂肪肝の方が食べてはいけないもの一覧 ・お酒(アルコール)・・・・・ビール、日本酒、焼酎など ・糖質が含まれる果物や菓子・・ジュース、お菓子、果物など ・飽和脂肪酸が多い食材・・・・肉の脂身、生クリーム、インスタントラーメンなど 理由を添えて紹介するので、一つずつみていきましょう。 お酒(アルコール) お酒は、脂肪肝のリスクを高める主な要因です。アルコールが分解される過程で中性脂肪が生成され、肝臓に蓄積しやすくなるためです。 お酒の飲み過ぎはアルコール性脂肪肝を引き起こします。 脂肪肝の段階であれば、2〜4週間の禁酒によって改善する可能性があります。アルコール性脂肪肝の場合は症状が改善後も禁酒を続けて再発を防ぐべきですが、非アルコール性脂肪肝の場合は医師の許可のもと飲酒できる可能性はあります。 脂肪肝が発症すると飲酒が難しくなるため、飲酒を続けたいなら発症前に予防することが大切です。 厚生労働省が推奨する1日のアルコール摂取量の目安を以下にまとめました。(文献1)脂肪肝を発症しておらず、予防したいという方は、下記の摂取量を目安に飲みすぎには注意しましょう。 お酒の種類 1日の摂取量の目安 ビール 中瓶1本500ml 清酒 1合180ml ウイスキー・ブランデー ダブル60ml 焼酎 1合180ml ワイン 1合180ml 糖質が含まれる果物や菓子 糖質を含む食品を控えた方が良い理由は、糖質が肝臓で中性脂肪に変わり、脂肪肝を引き起こす可能性があるためです。 とくに、ジュースや菓子類に含まれるショ糖は、米などに含まれる糖質よりも中性脂肪が肝臓にたまりやすい性質を持っています。果物に多く含まれる果糖も吸収が早く、肝臓で中性脂肪に変わりやすいので注意が必要です。 飽和脂肪酸が多い食材 飽和脂肪酸を多く含む食品を控えた方が良い理由は、主に2つあります。 飽和脂肪酸を多く含む食品を控えた方が良い理由 ・コレステロール値が上昇して循環器疾患の発症リスクを高める ・中性脂肪が増加して脂肪肝のリスクが高まる 脂質を摂取する際には、飽和脂肪酸ではなく、不飽和脂肪酸を選ぶようにしましょう。脂質の種類について以下の表にまとめました。 飽和脂肪酸 不飽和脂肪酸 肉の脂身 サラダ油、えごま油、オリーブオイル バター アーモンド 生クリーム 鶏肉、牛肉 インスタントラーメンなどの加工食品 まぐろ、さば、シャケ、かつお 不飽和脂肪酸は、コレステロール値を下げる効果が期待できるため、脂肪肝の食事療法に有効です。 また、飽和脂肪酸の過剰摂取は心血管疾患などのリスクもあるため、1日の摂取カロリーの7.0%に抑えましょう。(文献2)たとえば、2,000キロカロリーを摂取している場合は14.0g以下にすると理想的です。 すでに脂肪肝を発症している場合、進行度によっては医師の判断でより厳しい摂取量の制限を指導されるケースもあります。 脂肪肝を改善するための6つのポイント 脂肪肝を改善するには肝臓に蓄積された余分な脂肪を減らし、健康な状態へと導くことが重要です。そのためのポイントとして、以下の6つを意識した生活習慣を送りましょう。 間食や夜食は控える 脂肪肝は、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、余分なエネルギーが中性脂肪として肝臓に蓄積したのが原因です。 間食や夜食は1日の総摂取エネルギー量を増やし、脂肪肝を悪化させる可能性があります。とくに、就寝前の食事は睡眠中にエネルギー消費が少なくなるため、脂肪が蓄積されやすくなります。 油っこいものは控える 脂肪肝の改善には、脂質の摂取量を控えることが重要です。とくに、バターや生クリームなどは飽和脂肪酸を多く含み、中性脂肪を増やしやすいため注意が必要です。 油っこい食事は脂肪肝のリスクを高めるだけでなく、血中総コレステロールの増加にもつながる可能性があります。 ゆっくり食事を摂る ゆっくりとよく噛んで食べることは食べ過ぎを防ぐだけでなく、消化を助ける上でも重要です。早食いは満腹感を感じにくく過食につながりやすいため、脂肪肝改善には逆効果です。 食事の際は1口に30回程度噛みましょう。1回の食事に20~30分かけるのがおすすめです。 適度にタンパク質を摂る タンパク質は筋肉や臓器、血液など体のあらゆる組織を作るために必要な栄養素です。タンパク質が不足すると筋肉量が減少します。筋肉量の減少により基礎代謝が低下すると、脂肪が燃焼しにくい体になってしまいます。 1日に摂取したいタンパク質の量は、年代や性別によって異なりますが18~64歳の男性で65g、女性で50g程度が目安です。(文献3) 食べものに含まれるタンパク質 ・ごはん150g:3.8g ・ささみ2枚(80g):19.1g ・たまご1個(50g):6.1g ・納豆1パック:6.6g ・牛乳200ml:6.8g 過剰に摂取するとエネルギー過多になる可能性もあるため、適量を心がけましょう。 適度な運動 適度な運動は消費エネルギーを増やし脂肪の燃焼を促進するため、脂肪肝の改善に効果的です。運動不足はエネルギー消費量が減り中性脂肪が体に蓄積されやすくなるので、脂肪肝のリスクを高めます。 有酸素運動は脂肪肝改善の効果が期待されていて、週に150〜300分のウォーキングや水泳、サイクリングが推奨されています。(文献4)1日30分程度のウォーキングからはじめてみましょう。 食物繊維を摂る 食物繊維は、糖質や脂質の吸収を穏やかにし、食後の血糖値の急上昇を抑える効果があります。また、腸内環境を整え、脂肪の代謝を助ける働きもあります。 食物繊維が豊富な食材を以下にまとめました。 食物繊維が豊富な食材 ・玄米 ・納豆 ・こんにゃく ・さつまいも ・キャベツ ・みかん ・バナナ ・きのこ ・海藻 バナナやみかんは糖質が多いので、食べる量やタイミングに注意しましょう。野菜やきのこ、豆類などさまざまな食材から摂取できます。偏らずまんべんなく組み合わせるのがおすすめです。 脂肪肝に適正な摂取エネルギーの目安について 脂肪肝の方が食べてはいけないものを把握するのは重要ですが、同様に摂取エネルギーにも気を配りましょう。 適正なエネルギー摂取量は、標準体重×25~30kcalを目安に計算します。標準体重は身長(m)×身長(m)×22 です。 たとえば、身長160cmの方であれば、標準体重は 1.6m×1.6m×22 = 約56kg、適正エネルギー摂取量の目安は 56kg×25~30kcal = 約1400~1680kcal となります。 しかし、肥満の場合は、この計算式よりも少ないエネルギー量を摂取する必要があります。自分の肥満度を把握するためには、BMIを計算すると良いでしょう。 自分のBMI指数も計算してみましょう BMIは、肥満度を表す体格指数で、体重(kg) ÷ {身長(m)×身長(m)} で計算できます。計算結果は以下の通りです。 BMIの計算結果 ・BMIが18.5未満の場合は・・・低体重(やせ) ・BMIが18.5以上25.0未満の場合は・・・普通体重 ・BMIが25.0以上の場合は・・・肥満 自分のBMI値を計算し、肥満度に合わせたエネルギー摂取量を心がけましょう。 無理な食事制限はNG 脂肪肝の改善には、食事制限が有効ですが、無理な食事制限は逆効果になる可能性があります。極端に食事量を減らすと、必要な栄養素が不足し、健康を害する恐れがあります。とくに、タンパク質の不足は筋肉量の減少や代謝の低下を招き、脂肪が燃焼しにくい体を作ってしまいます。 また、無理な食事制限はストレスとなり、リバウンドのリスクも高まります。脂肪肝を改善し、健康を維持するためには、バランスの取れた食事を摂ることが重要です。医師や管理栄養士の指導のもと、自分に合った食生活を送りましょう。 脂肪肝の食事に関するQ&A 脂肪肝の食事に関してよくある質問をまとめます。回答を参考にして食習慣に取り入れてみてください。 脂肪肝にいいおすすめの食べ物は? 脂肪肝にいいおすすめの食べ物を紹介します。 脂肪肝にいい食べ物 ・鶏むね肉 ・納豆 ・海藻、きのこ 上記は、比較的求めやすい価格で手に入り、タンパク質や食物繊維を豊富に含んでいるので積極的に摂取してみましょう。 脂肪肝を早く治す方法はある? 脂肪肝を早く治すには、以下の方法がおすすめです。 肝脂肪を早く治す方法 ・食事に気を配る ・禁酒する ・有酸素運動を習慣にする ・十分な休息をとる 脂肪肝は日頃の習慣に基づく病気です。完治を目指すというよりは、悪化しないように長い目で取り組むつもりでいましょう。 まとめ 脂肪肝の改善は、日々の生活習慣の見直しから始まります。アルコールと糖質、飽和脂肪酸の摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。適度な運動と食物繊維の摂取も効果的です。 脂肪肝と生活習慣は密接な関係にあり、治療は長い目で見る必要があります。食事の我慢がつらい方や運動が苦手な方には再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、自身から抽出した幹細胞を点滴で肝臓に届ける治療です。幹細胞は損傷した細胞を修復する働きがあります。そのため、再生医療は損傷した肝臓の修復を助ける可能性があります。 再生医療に興味がある方は、お気軽にお問合せください。 参考文献 文献1 文献2 文献3 文献4
2020.01.18 -
- スポーツ医療
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足首の靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなどのスポーツで起こりやすいケガですが、実は段差の踏み外しなど、日常生活の中でも発症しやすい疾患です。 大したケガではないと思われがちですが、完治するまでには適切なリハビリが必要となります。 現在発症中で「いつ頃完治するのだろう」「早く治して復帰したい」とお悩みの方も多いことでしょう。 そこで本記事では、足首の靭帯損傷が完治するまでの期間を解説します。程度に分けて目安となる期間を記載しているので、ぜひ参考にしてください。 足首靭帯損傷の完治期間【程度別】 靭帯損傷とはいわゆる捻挫のことで、足首の捻挫は損傷の程度によって3段階に分類されています。 損傷程度 完治期間(目安) 軽度の靭帯損傷(Ⅰ度) 2〜4週間程度 中度の靭帯損傷(Ⅱ度) 4〜8週間程度 重度の靭帯損傷(Ⅲ度) 3~6か月程度 完治期間も程度毎で異なり、症状が重くなればなるほど完治に時間がかかります。 早急に仕事・スポーツに復帰したいがために自己判断でトレーニングを行うのは、症状の悪化=完治までの期間が伸びることにつながるため危険です。早期復帰を目指すのであれば医療機関を受診し、医師の指示に従いつつ適切な行動をとりましょう。 Ⅰ度:靭帯が伸びる程度の損傷 Ⅱ度:靱帯の部分断裂 Ⅲ度:靱帯の完全断裂 損傷程度における治療内容 損傷程度 主な治療内容 靭帯が伸びる程度の損傷(Ⅰ度) アイシングとテーピングで安静処置 靱帯の部分断裂(Ⅱ度) ギブスの固定処置 靱帯の完全断裂(Ⅲ度) 手術 治療内容は損傷程度によって異なります。軽度(Ⅰ度)〜中度(Ⅱ度)の場合は、固定による安静処置が基本となり、重度(Ⅲ度)の場合は手術を伴う可能性があります。 足首における大半の靭帯損傷は、2〜3週間程度で治療が完了します。それまでの期間は辛抱強く安静にしましょう。 慢性化した靭帯損傷には再生医療も考慮 スポーツ選手にとってケガはつきものですが、足首の捻挫といえども完治前の競技復帰は非常に危険です。 捻挫が慢性化すると最悪の場合、日常の歩行に影響が出る可能性があります。そのため、医師の指示に従い適切な治療とリハビリを行ってください。また、慢性化した靭帯の損傷には再生医療が効果的です。 患者さん自身の幹細胞を利用して損傷した靱帯の修復や改善を目指す療法で、プロアスリートも取り入れるなど、近年スポーツ医療の分野で注目されています。 再生医療は体への負担が少なく、アレルギーなどの副作用のリスクも軽減できます。さらに、全治までの期間を早めることも可能です。 再生医療に興味をもたれた方は、ぜひ当クリニックにお問い合わせください。 足首靭帯損傷におけるリハビリ期間 足首靭帯損傷におけるリハビリ期間は以下の通りです。重症度によって異なりますが、長くて3〜数カ月程度のリハビリ期間を要します。 足首の靭帯損傷からの回復過程において、リハビリテーションは非常に重要です。時間をかけて適切なリハビリを行うことで、靭帯の修復を促進し、足首の機能を効果的に回復させます。 初期の段階ではRICE処置を中心とした保存療法が行われます。この時期は過度な負荷を避け、腫れを軽減させることが目的です。 中期になると徐々に関節の可動域を広げるエクササイズから始まり、徐々に筋力トレーニングやバランス訓練を取り入れます。足首の安定性を高めるために、片足立ちやバランスボードを使った訓練が効果的です。 後期ではスポーツ復帰や日常生活での完全な機能回復を目指し、より高度なトレーニングを行います。ジャンプや方向転換など、動的な運動を徐々に取り入れていきます。 リハビリ期間中は痛みや腫れの程度を常に観察し、無理のない範囲で段階的に負荷をかけることが重要です。 足首の靭帯損傷を放置すると… 足首の靭帯損傷は、適切な治療を受けずに放置するとさまざまな問題につながる可能性があります。 最も懸念されるのは慢性的な不安定性の発生です。適切に治療されなかった靭帯は、十分な強度で修復されないことがあります。その結果、足首が不安定な状態が続き、日常生活やスポーツ活動に支障をきたす可能性があります。 また、繰り返し捻挫を起こしやすくなります。不安定な足首は、ちょっとした不整地でも簡単に捻挫を起こしてしまう可能性が高くなります。これにより、さらなる靭帯損傷や周辺組織の損傷を引き起こす危険性が増加します。 長期的には、変形性関節症のリスクが高まります。不安定な足首関節に繰り返し負荷がかかることで、関節軟骨の摩耗が進み、早期に関節の変形や痛みが生じる可能性があります。 さらに、代償動作による二次的な障害も懸念されます。不安定な足首をかばうために歩行パターンが変化したり、他の関節に過度な負担がかかったりし、膝や腰に問題が生じる可能性があります。 これらの問題を避けるためには、足首の靭帯損傷を放置せず、早期に適切な治療を受けることが非常に重要です。 足首の靭帯損傷は適切な治療で改善を目指そう 足首の靭帯損傷はケガの程度が3段階に分類されています。 軽いものであればテーピングをして数週間、靱帯が完全に断裂した場合は全治までに数カ月かかる場合があります。不完全な状態で競技に戻ると症状の悪化や後遺症を招く恐れがあるため、躊躇なく医療機関を受診し適切な治療を受けてください。 また、治療法のひとつとして、再生医療をご紹介しました。足首の靱帯損傷で早く完治したい・慢性化した症状に悩んでいる方は、再生医療による治療も検討してみてはいかがでしょうか。
2020.01.17 -
- 再生治療
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肝臓の病気、早期の脂肪肝を治す!脂肪肝を指摘されたらどうする? 肝臓の病気と言われると、治るかどうか不安になる人も多いのではないでしょうか。 そして、肝臓の病気の中でも近年患者数が増加している脂肪肝も、治る病気なのかどうかが気になるところでしょう。 今回はそんな脂肪肝について、治すことができるのか、どうかについて解説します。 脂肪肝は治るのか 沈黙の臓器といわれる肝臓は、人間の体で最大の内分泌臓器です。 肝臓に脂肪がたまった状態を脂肪肝といい、脂肪肝になると肝臓本来の機能を発揮することができなくなります。 しかし、脂肪肝が重症に至っていない脂肪肝であれば、食事療法や運動療法で治る可能性があります。進行しないうちに医療機関を受診し、早く治すようにしましょう。 治癒までの期間は、軽度のものでは 1~2 か月程度ですが、長いと数年かかることもあります。また治癒までの期間は、発見時の状態や本人の意識にも左右されますので医師の診断や注意点をしっかり聞き、長引くことのないよう治療に専念しましょう。 生活習慣の改善が治る期間を短くするのに重要なポイントになると言えるでしょう。 脂肪肝を治すにはどうする? 検診などで脂肪肝を指摘されたら、早く治すことが大切です。 脂肪肝の原因は、アルコール、食生活、運動不足が挙げられます。そのため、脂肪肝を治すには、ライフスタイルの見直しが必要です。 アルコールが原因ならアルコールを断つか、減らす必要があります。食生活が原因の場合は、脂肪や糖質に気を付けたバランスのよい食事を心がけましょう。 また肥満と脂肪肝との関連もあり、肥満の人は減量することで脂肪肝が改善することがわかっています。運動をすることで、体や肝臓にたまった脂肪を減らすことができるのです。 適度な運動はストレス発散にもなります。ストレスがたまると飲みすぎたり食べすぎたりしてしまう人は、ストレス発散できるような運動をするのもいいでしょう。 脂肪肝に再生医療という選択肢もある! 脂肪肝は、進行すると肝硬変や肝臓がんといった命に関わる病気になるリスクがあります。 肝臓の組織が線維化し硬くなると、もとの肝臓の状態に戻すことが困難になり、肝臓の機能を果たせなくなります。 脂肪肝の治療は食事療法や運動療法がメインですが、人によっては我慢がつらい、運動がどうしても苦手ということもあるでしょう。また、頑張っていてもなかなか脂肪肝を治すという目標を達成できないこともあるかもしれません。 そんな脂肪肝の治療に、近年注目を集めているのが再生医療です。 再生医療では自己由来幹細胞を、点滴を用いて血管を辿り、肝臓に届けます。そして肝臓の組織を修復させ、肝臓の機能が正常に戻るのを助けます。 脂肪肝が進行して線維化してしまった場合でも、幹細胞が線維化した細胞を溶解・修復させ、肝臓の機能を取り戻す効果が期待できます。 まとめ・肝臓の病気、早期の脂肪肝を治す!脂肪肝を指摘されたらどうする? 脂肪肝はアルコール、食生活、運動不足が原因なので、治療は食事療法と運動療法が基本ですが、治るまでの期間を短くするには生活習慣の改善がポイントになります。 また、再生医療によって脂肪肝を治す効果も期待できます。 脂肪肝は早く治すことが必要ですから、まずは専門医を受診し、自分に合った治療法を検討してみてください。 監修:リペアセルクリニック大阪 こちらもご参照ください
2020.01.11