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- 膝の慢性障害
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
膝の裏がポコッと腫れているのを見つけて、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。 膝裏の腫れは痛みが軽くても、医療機関での診察が必要なケースもあります。 その原因の一つとしてよく見られるのが ベーカー嚢腫(のうしゅ) です。 本記事では、膝裏の腫れの代表的な原因であるベーカー嚢腫を中心に、症状の特徴や検査方法などについて解説します。 膝裏の腫れの正体を理解し、日常生活での対処や受診のタイミングの判断にお役立てください。 また当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、ベーカー嚢腫以外に膝裏の腫れの原因となる変形性膝関節症や、半月板損傷に対して期待できる再生医療の治療法や症例をご紹介しています。 「膝裏の腫れはあるけれど大丈夫かな…」という方や、歩きはじめの痛み・膝のぐらつきが気になる方にとって、きっと役立つ情報が見つかるはずです。 膝の症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご覧いただき、今後の治療や生活改善のヒントにしてください。 膝裏がぽっこり腫れるベーカー嚢腫とは|関節液がたまって袋状に腫れる状態 膝裏がぽっこり腫れるベーカー嚢腫とは、膝関節内の炎症や障害によって関節液が過剰に分泌され、関節の後方(膝裏)に袋状にたまった状態を指します。 関節液とは関節の中に存在する液体で、通常より多くたまると膝裏に腫れとして現れます。 触ると柔らかく、膝を曲げたり伸ばしたりすると膨らみがより目立つことがあります。 ベーカー嚢腫は痛みが軽い場合が多いですが、以下のような疾患が隠れている場合があるため、医療機関の受診を検討しましょう。 疾患名 内容 変形性膝関節症 膝の軟骨がすり減って炎症を起こす 半月板損傷 膝のクッションが傷ついて炎症が起こる 関節リウマチ 免疫の異常によって関節に炎症が起こる エコノミークラス症候群 長時間同じ姿勢を続けることや運動不足によって血のかたまり(血栓)が血管に詰まる また、子どもの場合は関節を覆う役割を果たす膜が生まれつき未発達なため、関節液がたまりやすく膝裏に腫れが出ることがあります。 以下のコラムでは、関節リウマチによる膝裏の痛みの仕組みや、ほかの疾患による膝裏の痛みについても解説しています。 膝裏に違和感や痛みを感じる方は、ぜひ参考にしてください。 ベーカー嚢腫の検査方法 膝裏の腫れの検査方法では、おもに超音波検査やMRIを用います。 ベーカー嚢腫における検査の流れは、以下の通りです。 医師による診察にて症状の経過や痛みの程度を確認する 視診や触診で膝裏の腫れの大きさや左右差を調べる 必要に応じて超音波検査やMRIを用いて膝裏の腫れの状態を調べる 膝裏の腫瘍の正確な位置や大きさ、関節液の状態を調べて変形性関節症や関節リウマチなどの病気の有無を判断します。 膝裏の腫れや違和感がある際や皮膚が赤く熱を持つなどの症状がある場合は、整形外科を受診しましょう。 ベーカー嚢腫の治療|保存療法・手術療法が検討される ベーカー嚢腫の治療方法は、以下の通りです。 保存療法(安静・湿布・薬物治療・関節穿刺) 手術療法(嚢腫切除術・関節鏡手術) ベーカー嚢腫の治療は、症状の程度や日常生活への影響に応じて選択されます。 痛みや腫れが軽い場合は保存療法から始め、必要に応じて手術療法が検討されるのが一般的です。 保存療法(安静・湿布・薬物治療・関節穿刺) 膝裏の腫れや違和感が軽度の場合、膝にかかる負担を減らし炎症や痛みの緩和を目指す保存療法が検討されます。 保存療法の内容は、下記の通りです。 治療名 内容 安静 無理に膝を動かさず座って休む時間を増やす 松葉杖やサポーターを併用する 湿布 市販の消炎鎮痛湿布を活用し炎症や腫れを緩和する 薬物治療 鎮痛剤(アセトアミノフェン)で痛みを緩和 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)で炎症を抑える ヒアルロン酸注射で関節内の潤滑を補い動きを滑らかにする 関節穿刺(注射による関節液の除去) 腫れが大きく膝が動かしにくい場合に行う 専門医が細い針で関節内にたまった余分な液体を抜き取り炎症や圧迫感を和らげる 日常生活では、激しい運動や長時間の立ち仕事は控え、膝を休めましょう。 正座やあぐら、しゃがみ込みなどは膝に負担がかかるためとくに注意が必要です。 また、変形性膝関節症や半月板損傷などの疾患が原因となっている場合は、それらの治療を並行して行うことも重要です。 ベーカー嚢腫の原因となる疾患を放置したままでいると症状が再発したり、腫れが長引いたりする可能性があります。 手術療法(嚢腫切除術・関節鏡手術) 保存療法で症状が改善しない場合や、膝裏の腫れが大きく生活に支障をきたす場合には手術療法が検討されます。 膝裏の腫れに対する主な手術は、以下の通りです。 手術名 内容 嚢腫切除術 膝の裏を小さく切開し膝裏の嚢腫を取り除く 再発を防ぐため関節の異常も同時に確認する場合がある 関節鏡手術 膝関節内の小型カメラと器具を使い、嚢腫を切除したり関節液が漏れている部位を縫い合わせたりする 手術は、保存療法で改善しない腫れや圧迫感を解消できる可能性がありますが、切開による痛みや腫れなどのリスクを伴います。 嚢腫の原因が残っている場合、腫れが再発する恐れがあるため医師と十分に相談して治療方法を決めましょう。 手術後のリハビリでは痛みや腫れの状態を見ながら、膝関節周囲の筋力強化を目指して運動量を増やすのが一般的です。 膝裏の腫れを放置するのは禁物!痛くない場合でも医療機関を受診しよう 膝裏の腫れは、ベーカー嚢腫のほかにも変形性膝関節症や半月板損傷など、さまざまな病気が関係していることがあります。 たとえ膝裏の痛みが強くなくても放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。 また往来の治療法では痛みが改善しない方に向けて、患者さま自身の細胞や血液を活用して損傷した組織の修復を目指す再生医療があります。 通院のみで行える場合もあり、入院や手術を避けたい方の新たな選択肢として注目されています。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、変形性膝関節症や半月板損傷に対する再生医療の具体的な治療法や症例を詳しくご紹介しています。 膝の不調に悩んでいる方は、ぜひご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 膝裏の腫れ(ベーカー嚢腫)に関するよくある質問と回答 膝裏の腫れについて、よくある質問は以下の通りです。 ベーカー嚢腫に対するストレッチ方法はある? 膝の裏が腫れてる場合、何科を受診すべき? 一つずつみていきましょう。 ベーカー嚢腫に対するストレッチ方法はある? ベーカー嚢腫がある場合でも、膝の動きを保つために太ももまわりの柔軟性を整えるストレッチは有効です。 ただし、腫れや痛みが強いときは無理に行わず、医師に確認してから取り入れることをおすすめします。 ハムストリング(太ももの裏)のストレッチを紹介します。 椅子に浅く座り片足を前に伸ばす もう一方の足は膝を曲げて床に足を付ける 背筋を伸ばしたまま上体を少し前に倒す 太ももの裏が気持ちよく伸びるところでキープ 膝が痛くない範囲で10回ほど繰り返す 大腿四頭筋(太ももの前)のストレッチは、以下の通りです。 立ったまま壁や椅子につかまり片足を後ろに曲げて足首を持つ かかとをお尻に近づけるようにして太ももの前を伸ばす 腰を反らさないようにする 痛みのない範囲で15秒キープ いずれのストレッチも、伸びて気持ち良いと感じる程度で止めることが大切です。 無理に強く伸ばすと膝の負担になるため注意しましょう。 膝の裏が腫れてる場合、何科を受診すべき? 膝裏の腫れを感じた場合、多くは整形外科を受診するのが一般的です。 整形外科では、超音波検査やMRIを用いて関節の状態や靱帯・半月板の異常・ベーカー嚢腫の有無などを詳しく調べます。
2025.09.30 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
膝の捻挫とは、膝の靭帯や周辺組織が外力によって伸ばされたり損傷したりする状態で、スポーツ中や転倒時によく発生します。 「膝をひねったけれど歩けるから大丈夫」と自己判断してしまうと、慢性的な痛みや膝の不安定感が残る場合があります。 歩ける状態でも実は靭帯断裂などのケガをしていて、放置すると悪化するリスクがあるため、医療機関に受診することが推奨されます。 この記事では、膝の捻挫で歩けるけど痛い場合の原因と適切な対処法について詳しく解説します。 膝の痛みでお困りの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、手術を伴わない再生医療という治療法を提供しております。 \膝の痛みに有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を促進することで、慢性的な痛みや疾患を根本的な改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 膝の捻挫・靭帯断裂による痛みを早く治したい 膝の痛みで生活に支障が出ている 現在の治療では目立った効果が出ていない 「膝関節の痛みに悩まされている」「手術を避ける治療法を探している」という方の新たな選択肢として、ぜひ検討してみてください。 具体的な治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリック)今すぐ電話相談してみる 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、膝の痛みに悩まされていた患者様の症例を紹介しています。 https://youtu.be/ek8aeRHpKiA?si=Ou2rTYYulm2V4L6e 膝の捻挫で歩けるけど痛い原因|靭帯断裂の可能性 膝の捻挫で歩けるにも関わらず痛みが続く場合について、以下の症状と注意点を解説します。 重度の捻挫(靭帯断裂)で現れる症状 歩ける場合でも膝の不安定さがある場合は注意 これらの正しい知識を身につけて、適切な判断ができるようになりましょう。 靭帯損傷を早く治す方法について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 重度の捻挫(靭帯断裂)で現れる症状 膝の捻挫で歩行可能でも、以下の症状がある場合は重度の靭帯断裂の可能性があります。 膝に力が入らず、ぐらつく感覚がある 膝が腫れて熱を持っている 膝を曲げ伸ばしするときに強い痛みがある 歩行時に膝がガクッと抜ける感じがする 膝の内部に水が溜まったような重い感覚がある 受傷時に「ブチッ」という音や感覚があった これらの症状は、前十字靭帯や後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯といった膝の重要な靭帯が損傷している可能性を示しています。 歩ける場合でも膝の不安定さがある場合は注意 歩行可能であっても膝に不安定感がある場合は、靭帯断裂だけでなく半月板損傷の可能性も考慮する必要があります。 半月板は膝関節のクッション機能と安定性を保つ重要な組織です。 加齢によって損傷しやすくなるため、階段の昇降や少しの段差など、日常生活の中でも半月板損傷する可能性があります。 半月板損傷の初期症状では、膝のひっかかり感や急に曲げ伸ばしができなくなるロッキング現象が見られます。 上記のように靭帯断裂以外の怪我が隠れている可能性があるため、少しでも膝に違和感がある場合は医療機関を受診することが大切です。 膝の捻挫で歩けるけど痛いときに医療機関を受診する目安 膝の捻挫で歩行可能でも、以下の症状がある場合は早急に医療機関を受診しましょう。 痛みが3日以上続いている 膝の腫れが引かない、または悪化している 膝に熱感がある 膝の曲げ伸ばしが困難 歩行時に膝がガクッとする不安定感がある 夜間痛で睡眠が妨げられる 日常生活動作に支障がある 受傷から時間が経っても改善しない とくに、「膝の不安定感」や「夜間痛」は重要な病態を示唆するサインであることが多いため、放置せずに専門医の診断を受けることをおすすめします。 また、スポーツ活動への復帰を希望する場合や、仕事で膝に負担のかかる動作が多い場合は、悪化するリスクがあるため早めに医療機関を受診しましょう。 膝の捻挫はどのくらいで治る?重症度別の回復期間 膝の捻挫の回復期間は損傷の程度によって大きく異なります。 適切な治療を行った場合の一般的な治癒期間をご紹介します。 重症度 症状の特徴 回復期間の目安 軽度(1度) 軽い痛みと腫れ、靭帯の微小な損傷 2~4週間 中等度(2度) 中程度の痛みと腫れ、靭帯の部分断裂 3~6週間 重度(3度) 強い痛みと腫れ、靭帯の完全断裂 3~6ヶ月 ただし、これらの期間はあくまで目安であり、個人の年齢、体力、治療方法、リハビリの取り組み方によって大きく左右されます。 とくに重度の靭帯断裂では手術が必要な場合もあり、その場合は手術後のリハビリ期間も含めて6ヶ月以上の治療期間を要することがあります。 一方、適切な保存療法や新しい治療法の選択により、早期の回復を目指すことも可能です。 膝の捻挫を早く治す方法 膝の捻挫を早く治すための方法について、以下の2つを解説します。 早期回復には受傷直後の応急処置が重要 再生医療による治療も選択肢の一つ これらの方法を適切に実践して、早期回復を目指しましょう。 早期回復には受傷直後の応急処置が重要 捻挫は受傷直後48時間以内の応急処置が、その後の回復スピードを大きく左右します。 RICE処置と呼ばれる基本的な応急処置を正しく実施しましょう。 アイシングするときは、凍傷にならないように氷のうやアイスパックを薄いタオルで包んで患部に当てましょう。 また、包帯やサポーターは血流を妨げない程度の強さで巻くことが大切です。 これらの処置により、炎症を最小限に抑えて組織の回復を促進できます。 RICE処置については、以下の記事も参考になるのでお読みください。 再生医療による治療も選択肢の一つ 膝の捻挫・靭帯断裂に対しては、保存療法や手術のほかに、再生医療という新しい治療選択肢があります。 再生医療は、患者さまの幹細胞を活用して、損傷した患部の修復・再生を促す医療技術です。 他の細胞に変化する「分化能」という働きがある幹細胞を患者さまから採取・培養して膝に注射します。 従来の治療では重度の捻挫・靭帯断裂の場合、手術が必要になるケースもありますが、近年では手術しない選択肢として再生医療が注目されています。 手術や入院を必要としないため、日常生活を送りながら治療を受けられるのが特徴です。 膝の疾患に対する再生医療について詳しくは、以下のページをご覧ください。 膝の捻挫で歩けるけど痛いときは重度の靭帯断裂の可能性あり 膝の捻挫で歩けるからといって軽症とは限りません。 歩行可能でも痛みや不安定感が続く場合は、重度の靭帯断裂や半月板損傷の可能性があります。 早期の適切な診断と治療により、慢性的な痛みや機能障害を防ぐことができます。 軽度の場合は保存療法により回復を目指せますが、重度の場合は手術が必要になるケースがあります。 手術に対して不安を抱えている、手術を避けたいとお考えの方は、手術せずに治療できる再生医療をご検討ください。 当院「リペアセルクリニック」では、患者さま一人ひとりの状態を確認し、再生医療による治療方針を個別に提案しております。 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「膝から下が痛い」「足が重くてだるい」などの症状があるときに原因がわからず、対処法や病院に行くべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 膝から下の痛みには筋肉の疲労だけでなく、重大な疾患が隠れていることもあります。 本記事では、膝から下の痛みやだるさの代表的な原因と自宅でできる対処法について詳しく解説します。 膝から下の不調にはさまざまな原因があるため、原因に合わせた治療や対処法が重要です。 近年の治療では、患者様の細胞・血液を用いて自然治癒力を促進させることで、膝の長引く痛みや炎症の改善が期待できる再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を限定配信しているので、ぜひご登録ください。 膝から下が痛いときの原因 膝から下が「痛い」「重い」「だるい」と感じるとき、その背景にはさまざまな原因が考えられます。 ここでは代表的な5つの原因を紹介します。 閉塞性動脈硬化症 深部静脈血栓症 脊柱管狭窄症 下肢静脈瘤 筋肉疲労や周辺組織の炎症 一時的な疲労や筋肉の使いすぎだけでなく、血流や神経に関わる病気まで幅広い原因があるため、正しく見極めることが大切です。 特徴を理解できれば、「どう対処するか」を考える手がかりになり、不安を和らげられるでしょう。 閉塞性動脈硬化症 閉塞性動脈硬化症は、足の動脈にコレステロールなどがたまり、血管が狭くなることで血流が不足する病気です。 初期症状では「歩くと足が痛むが、休むと回復する」という特徴的な症状(間欠性跛行)が見られます。 症状が進行すると血流が悪くなったことによって、安静時にもしびれや冷え、皮膚の色調変化が現れ、重度のケースでは潰瘍や壊死に至ることもあります。 主な原因 喫煙 高血圧 糖尿病 脂質異常症(高コレステロール) 加齢や生活習慣の乱れ これらに心当たりがある場合は、血流障害が進んでいないか確認することが大切です。 閉塞性動脈硬化症を放置すると日常生活に大きな支障をきたすため、早めに医療機関を受診しましょう。 深部静脈血栓症 深部静脈血栓症は、足の奥にある太い静脈に血の塊(血栓)ができ、血液の流れが妨げられる病気です。 長時間のフライトで起こる「エコノミークラス症候群」としても知られています。 特徴的な症状として、片足だけが急に腫れる、赤黒く変色する、熱感やズキズキとした痛みが見られます。 主な原因 手術や外傷による静脈の損傷 長期間の安静や寝たきり 長時間の同じ姿勢(飛行機・バス・デスクワークなど) 脱水や喫煙による血流の滞り 血液が固まりやすい体質や基礎疾患 急な腫れや強い痛みを伴う場合は、放置せず速やかに医療機関を受診することが重要です。 血栓が肺に流れると「肺塞栓症」を起こし、突然の息切れや胸の痛みなど命に関わる症状につながることもあります。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす病気です。 特に中高年に多く、腰の痛みに加えて「長く歩けない」「立ち続けると足がしびれる」といった症状が特徴です。 前かがみになると筋肉がゆるみ、神経への圧迫が軽くなることで症状が和らぐことがあります。 主な原因 加齢による背骨や椎間板の変性 椎間板ヘルニアや背骨のすべり症 生まれつき脊柱管が狭い体質 姿勢の乱れ(猫背や反り腰など) 長年の腰への負担の蓄積 症状が進むと生活に支障をきたすため、早めに専門医に相談することが大切です。 腰から足には「坐骨神経」という太い神経が走っており、足の外側の痛みやしびれに関わるため、膝から下の症状でも腰を検査するケースもあります。 脊柱管狭窄症の治療法については、以下の動画で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 https://youtu.be/7xv3hACZkOk?si=GXF1XzzhwKuRc1ng 下肢静脈瘤 下肢静脈瘤は、足の静脈が何らかの原因によって太くなり、瘤(こぶ)状に浮き出て見える血管の病気です。 皮膚表面に血管がボコボコと浮き出てくるため、見た目で気づきやすいのが特徴です。 主な症状として、ふくらはぎのだるさや重さ、夕方に強まるむくみ、夜間のこむら返りなどが挙げられます。 進行すると皮膚の色素沈着や湿疹、潰瘍に至ることもあります。 主な原因 加齢による血管や筋肉の機能低下 立ち仕事や長時間の同じ姿勢 妊娠・出産による静脈への負担 遺伝的要因 肥満や運動不足 見た目の変化にとどまらず、皮膚トラブルになる前に治療を検討することが大切です。 筋肉疲労や周辺組織の炎症 膝から下の痛みは、必ずしも病気だけが原因とは限りません。 長時間の立ち仕事や運動で疲労がたまると、膝下の筋肉・腱・靭帯に炎症が起こり、痛みや張りを感じることがあります。 アキレス腱や靭帯の炎症も膝下の違和感や歩行時の痛みにつながる可能性があります。 主な原因 筋肉の使いすぎ(オーバーユース) 筋力不足による負担の偏り 靴が合わない、歩き方の癖 軽い外傷(捻挫・打撲など) 肥満や運動不足 休息やアイシングで痛みの軽減も期待できますが、痛みが長引いたり歩行に支障がある場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。 一時的な不調でも、症状が続くときは医療機関の受診を検討しましょう。 膝から下が痛いときに受診すべき診療科 膝から下の痛みの原因は幅広く、重い病気が隠れている可能性もあります。 代表的な疾患ごとの受診科目は、以下のとおりです。 代表的な疾患 受診科目 閉塞性動脈硬化症 血管外科、循環器内科 深部静脈血栓症 血管外科、循環器内科、整形外科 脊柱管狭窄症 整形外科 下肢静脈瘤 血管外科、心臓血管外科、皮膚科、形成外科、循環器内科 筋肉疲労や炎症 整形外科、内科 どの診療科に行くべきか迷ったときは整形外科や内科を受診し、必要に応じて専門科を紹介してもらいましょう。 早期治療が必要な疾患もあるため、初期症状や不調を感じたら放置せずに医療機関を受診することが大切です。 膝から下が痛いときに自宅でできる対処法 膝から下の痛みやだるさは原因によって対応が異なりますが、軽度の炎症や疲労なら自宅でのケアで改善が期待できます。 安静にして患部の負担を避ける 患部をアイシング(冷却)する 代表的なのが、スポーツ外傷の応急処置として知られるRICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の頭文字を取った方法で、腫れや痛みを抑える基本的なケアとして広く使われています。 ここでは日常に取り入れやすい2つの方法を紹介します。 安静にして患部の負担を避ける 無理に動かすと炎症や痛みが悪化する可能性があるため、運動などを控えて膝やふくらはぎへの負担を減らしましょう。 完全に動かさないのではなく、痛みが強まらない範囲で休むことが大切です。 必要に応じてサポーターやテーピングで患部を固定、保護することも有効です。 患部をアイシング(冷却)する 冷却は炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる効果が期待できるため、痛みの強い急性期は患部をアイシングしましょう。 氷や保冷剤をタオルで包み患部に当て、1回15〜20分を目安に冷却します。 直接氷を肌に当てると凍傷の恐れがあるため、必ず布を挟み、一定間隔を空けて患部に当てて冷却しましょう。 アイシングの際に「冷湿布」を考える方もいらっしゃいますが、冷湿布はひんやり感じても実際に冷却できていない点には注意が必要です。 膝から下が痛いときは早期に医療機関を受診しよう 膝から下の「痛い・重い・だるい」といった症状は、放置せず早めに医療機関を受診することが大切です。 一時的な筋肉疲労で治ることもありますが、血管や神経に関わる病気が隠れている可能性もあり、進行すると生活への影響だけでなく命に関わるケースもあります。 従来は薬物療法や手術が中心でしたが、近年の治療では炎症を抑え、損傷した組織の回復を促すことを目標とした「再生医療」が注目されています。 従来の治療だけでは十分な効果が得られなかった方や手術を避けたい方にとって、新たな治療選択肢となるでしょう。 当院リペアセルクリニックでは、膝の痛みに対する再生医療を行っております。 >再生医療による膝関節の症例はこちら 「膝の痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2025.09.30 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
膝の内側を押すと痛みを感じる症状は、リンパの滞りが原因となることがあります。 ただし、膝の痛みには筋肉や腱の炎症など他の疾患が隠れている可能性もあるため、適切な対処が必要です。 この記事では、リンパ詰まりと膝の内側の痛みの関係や、リンパ詰まり以外の原因について解説します。 膝の内側の痛みでお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 膝の内側を押すと痛いのはリンパが原因? 膝の内側を押すと痛む症状について、リンパの滞りが関係するケースと他の疾患が原因のケースがあります。 痛みの原因を正しく把握するために、以下の2つの項目について解説します。 リンパの滞りが原因の場合の症状 膝の内側の痛みで考えられる疾患 これらの知識を身につけて、適切な対処法を選択しましょう。 リンパの滞りが原因の場合の症状 リンパの流れが滞ることで痛みを引き起こしている場合は、以下の症状が現れます。 膝の内側を押すとズキズキとした痛みがある 膝周辺にむくみや腫れがみられる 膝が重だるく感じる 長時間同じ姿勢でいた後に痛みが強くなる 膝の動きがぎこちなく感じる リンパ液が滞ると、老廃物が蓄積され炎症反応が起こりやすくなります。 とくに膝の内側はリンパ節が集中している部位のため、滞りの影響を受けやすい場所です。 膝の内側の痛みで考えられる疾患 膝の内側の痛みは、リンパの滞り以外にも鵞足炎(がそくえん)という疾患が原因となることがあります。 鵞足炎は膝の内側にある鵞足に炎症が起こる疾患で、以下のような症状が特徴です。 歩行時や階段の上り下りで痛みが増す 膝を曲げたり伸ばしたりする動作で痛む 運動後に痛みが強くなる 膝の内側に熱感がある 押すと明確な痛みがある 鵞足炎は繰り返しの運動や膝への負担により発症しやすく、早期の適切な治療が重要です。 痛みが続く場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 膝の内側でリンパが滞る原因 膝の内側でリンパが滞る原因について、以下の2つが考えられます。 筋肉の収縮運動が十分に働いていない 食生活が乱れている これらの原因を理解して改善を試みましょう。 筋肉の収縮運動が十分に働いていない 筋肉の収縮運動は、リンパ液を押し流すポンプの役割を果たしています。 しかし、以下のような状況では筋肉の収縮運動が十分に働きません。 長時間の座り作業やデスクワーク 運動不足による筋力低下 加齢による筋肉量の減少 足首の動きが少ない生活習慣 ストレスによる筋肉の緊張 とくに下半身の筋肉は重力に逆らってリンパを押し上げる重要な働きがあるため、定期的な運動が必要です。 食生活が乱れている 食生活の乱れは体内の水分バランスを崩し、リンパの流れを悪化させる原因となります。 以下に該当する場合は、リンパ詰まりを引き起こしやすい可能性があるため注意が必要です。 塩分の多い加工食品を頻繁に摂取する 水分摂取量が不足している アルコールを過度に摂取する 糖質や脂質の摂りすぎ 野菜や果物の摂取が少ない とくに塩分の摂りすぎは体内に水分を溜め込みやすくします。 バランスの取れた食生活を心がけて体内の循環機能を正常に保ち、リンパの流れを改善しましょう。 膝の内側を押すと痛いときに医療機関を受診する目安 膝の内側の痛みが続く場合、適切なタイミングで医療機関を受診することが大切です。 以下の症状がある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 痛みが日常生活に支障をきたしている 膝の腫れや熱感が強い 歩行時の痛みが激しい 膝の曲げ伸ばしが困難 安静にしていても痛みがある 痛み止めを服用しても改善しない 運動後に痛みが増す場合や、階段の上り下りで強い痛みを感じる場合は、鵞足炎などの疾患の可能性があります。 また、痛みと同時に膝の変形や著しい腫れがみられる場合は、他の疾患の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診しましょう。 リンパ詰まりによる膝の内側の痛みへの対処法 リンパ詰まりによる膝の内側の痛みには、日常生活で実践できる対処法があります。 主に以下の3つの方法を継続的に行うことが大切です。 下半身の筋力トレーニング 患部周辺のマッサージ バランスの取れた食生活 これらの方法を組み合わせることで、リンパの循環促進につながります。 しかし、膝の内側が痛む原因がリンパではない可能性も考慮し、早期に医療機関での診断を受けて原因を特定することを優先しましょう。 下半身の筋力トレーニング 下半身の筋肉は、重力に逆らってリンパ液を循環させるポンプの働きを担っているため、下半身の筋力トレーニングが有効です。 主に以下のトレーニングに取り組みましょう。 トレーニング名 実施方法 スクワット 足を肩幅に開き、ゆっくりと膝を曲げて腰を落とす 膝を伸ばす 膝がつま先より前に出ないよう注意する カーフレイズ つま先立ちになってかかとを上げ下げする運動 ふくらはぎの筋肉を意識して行う 足首回し 座った状態で足首をゆっくりと右回り・左回りに回す 筋力トレーニングは、無理をせず痛みのない範囲で継続することが重要です。 膝の内側の痛みが強いときは筋力トレーニングを中止し、安静を優先しましょう。 痛みが軽減し、慣れてきたら徐々に回数を増やすことが重要です。 患部周辺のマッサージ 膝周辺のマッサージは、リンパの流れを直接的に促進します。 心臓に向かって優しくさするように行うことで、血管やリンパ管の収縮力を高め、血液やリンパ液の流れ改善につながります。 以下の手順でマッサージを行いましょう。 ①膝の内側を円を描くように優しくさする ②ふくらはぎから太ももに向けて下から上へさする ③膝裏のリンパ節を軽く押す ④足首から膝に向けて全体的にさする マッサージは入浴後の血行が良い状態で行うとより効果的です。 患部に触れた際に痛みや違和感がある場合は、何らかの疾患が隠れている可能性があるため、マッサージは中止しましょう。 また、専門家ではなく自分で行う場合は、強く押さずに痛みを感じない程度の圧で行うことが重要です。 バランスの取れた食生活 適切な栄養バランスと水分摂取は、リンパの流れを正常に保つために欠かせません。 リンパの流れを改善する食生活のポイントは、以下のとおりです。 積極的に摂取したい食品 効果と理由 水・白湯 1日1.5〜2Lを目安に摂取。リンパ液の粘度を下げて流れを促進 カリウムの多い食品 バナナ・アボカド・ほうれん草など。余分な塩分を排出しむくみを解消 抗酸化作用の高い食品 ベリー類・緑黄色野菜。炎症を抑えリンパの働きをサポート 規則正しい食事時間と適度な運動を組み合わせることで、より効果的なケアができます。 膝の内側を押すと痛いときはリンパ詰まり以外の原因も疑おう 膝の内側を押すと痛む症状は、リンパの詰まり、あるいは他の疾患が原因の可能性があります。 セルフケアでリンパの流れを改善できますが、膝の内側が痛む原因がリンパではない可能性も考慮し、早期に医療機関での診断を受けて原因を特定しましょう。 また、膝の痛みが「変形性膝関節症」や「鵞足炎」などの疾患が原因の場合、再生医療という治療の選択肢があります。 再生医療は他の細胞に変化する能力を持つ幹細胞や、血液に含まれる成長因子の働きを活用する治療法です。 >再生医療による膝関節の症例はこちら 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の専門知識を持つ医師が患者様一人ひとりに合わせた治療方針を提案いたします。 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
スポーツで発症しやすいケガとして、「前十字靭帯断裂」があります。 インターネットではスポーツ復帰まで時間がかかるとの記載が多く、「全治までどのくらいかかるのか」「ちゃんと復帰できるのか」と不安に思われるかもしれません。 結論から言えばリハビリをしっかりすれば復帰できますが、全治=競技復帰ではない点に注意が必要です。 不十分な状態で復帰すれば、再断裂につながりかねません。 そこでこの記事では、前十字靭帯断裂から競技復帰までの過程を詳しく解説します。 前十字靭帯断裂の全治までに必要な期間の目安は? 結論から言えば、8〜10ヶ月が前十字靭帯断裂の全治期間です。 しかし、これは「治療にかかる期間」であり、競技復帰のための期間ではありません。 競技復帰するためには、手術を受けた後にも継続的なリハビリが必要です。 なお、仕事やスポーツへの復帰にかかるおおよその目安は以下の表をご参照ください。 仕事やスポーツに復帰するまでにかかる目安 デスクワークなど膝への負担が少ない仕事 およそ1ヶ月 膝への負担が大きい仕事 3〜4ヶ月 スポーツへの復帰 8〜12ヶ月 あくまでも目安で手術内容や年齢にも左右されますが、簡単な仕事であれば1ヶ月程度で復帰できるでしょう。 前十字靭帯断裂では手術が必要? スポーツを続けたいならば、前十字靭帯断裂をした後は手術が必要です。 前十字靭帯断裂とは、前十字靭帯が完全に断裂した状態を指します。 前十字靭帯は膝を支えてくれる重要な靭帯であり、完全に断裂した状態では膝がガクッとなったり、不安定な感じがしたりします。 このような状態でのスポーツは難しいため、手術が必要となるでしょう。 なお、手術しなかったときのリスクなどは以下の記事でまとめてありますので、ぜひご確認ください。 前十字靭帯断裂の手術後に行うリハビリの過程を解説 前十字靭帯の断裂後、以下のような経過でリハビリを行います。 手術からの期間 リハビリ内容 手術直後 膝以外の部位のトレーニング 膝周囲のマッサージ 膝を動かさずに膝の筋肉の筋トレ 1週間〜2週間 0〜90°まで膝を動かす 痛みがない範囲で体重を乗せる 1ヶ月 0〜130°まで膝を動かす 自立歩行 踏み台昇降やエアロバイク 軽いジャンプ 2ヶ月 左右差なく膝の動きを出す 階段昇降 軽いターン練習やステップ練習など 3ヶ月 ジョギング開始 スクワットやランジなどの自重トレーニング 4ヶ月 片足立ちなどのバランス練習 瞬発力トレーニング 6ヶ月 競技復帰に向けた練習 8ヶ月 段階的にスポーツ復帰 これらの目安はリハビリ期間中の筋肉の状態や、前十字靭帯以外の組織の損傷具合によって左右されます。 また、身体面だけでなく心理面での問題で長引く可能性もあるため、あくまで目安とお考えください。 前十字靭帯断裂後に競技復帰するまでに必要なこと 前十字靭帯断裂から競技復帰するまでには、靭帯が完治するだけでなく身体面・心理面で必要な能力の基準を満たす必要があります。 もし基準を満たさないまま競技復帰したら、再断裂の可能性を否定できません。 事実、手術後9ヶ月以内に復帰した場合、9ヶ月以降に復帰したケースよりも7倍再断裂するリスクが高まるという研究※もあります。 ここからの項で詳しく解説するので、ぜひ最後までチェックしてください。 社会復帰までと競技復帰までの違い 社会復帰までと競技復帰までには、大きく以下のような違いがあります。 復帰に必要な期間 復帰に必要な身体面の能力 仕事内容にもよりますが、社会復帰は競技復帰と比較して短い期間で復帰できる傾向にあります。 スポーツと比較すると、多くの仕事ではスポーツほど筋力やバランス能力が必要ではありません。 そのため、膝に負担がかからない仕事であれば、痛み次第で早期に復帰できる可能性が高いでしょう。 なお、復帰に必要な期間は前十字靭帯断裂の全治までに必要な期間の目安は?で解説しているのでご参照ください。 競技復帰までに必要な基準 前十字靭帯断裂からスポーツ復帰するために必要な基準※は、以下のとおりです。 検査項目 必要な基準 膝の動く範囲 左右の差がない 筋力 大腿四頭筋とハムストリングの筋力が怪我をしていない側の80%以上ある 関節の安定性 膝を捻って曲げた時に亜脱臼しない(ピボットシフトテスト陰性) パフォーマンス能力 片足ジャンプが怪我をしていない方の90%は飛べる ストップ・ターンなどが怪我していない側と同じレベルでできる 心理面 動作での痛みがない 前十字靭帯断裂後の質問表(ACL-RSIスコア)の特典が高い 日常生活で自覚的な問題がない ※出典:Association Between Meeting Return-to-Sport Criteria and Psychological Readiness to Return to Sport After Anterior Cruciate Ligament Reconstruction 上記表の項目が満たされていなければ、再断裂のリスクが高くなります。 そのため、基準が満たされていなければ焦らずリハビリを継続しましょう。 また、これらの項目だけでなく前十字靭帯断裂後の関節機能を測定する機械(KS measureなど)での検査も復帰するための指標となります。 導入されている施設であれば、積極的に測定してください。 前十字靭帯断裂に対する再生医療の可能性 前十字靭帯断裂では手術が必要なことは前述したとおりです。 手術をした後は組織の回復を図るために、安静にしなければなりません。 もし安静にしなかったならば、回復が遅れるばかりか再断裂のリスクも高くなります。 しかし、近年再生医療が発達してきており、前十字靭帯断裂にも適応となる可能性が出てきました。 断裂した靭帯を完全にくっつけることは難しくても、再生医療を行うことで手術後の靭帯の回復が早くなる可能性があります。 また、前十字靭帯断裂に伴う他の関節組織(半月板や関節軟骨など)の損傷や、将来の変形性膝関節症へのリスク軽減にも有効になるかもしれません。 当院リペアセルクリニック大阪院での再生医療に取り組んでおりますので、興味がある人はお気軽にお問い合わせください。 前十字靭帯断裂でよくある質問 前十字靭帯断裂でよくある質問をまとめました。 前十字靭帯断裂ではどのような手術を行いますか? 前十字靭帯断裂で行われる手術は、主に以下の2つです。 手術方法 内容 特徴 BTB法 膝のお皿の下にある腱(膝蓋腱)を使用して前十字靭帯を再建する方法 固定強度・早期安定性に優れ、競技復帰を急ぐ選手に向く ST-G法 太ももの裏にある筋肉の腱(半腱様筋と薄筋)を使用して前十字靭帯を再建する方法 膝の痛みにつながるリスクが少なく、日常生活や膝が動きやすい。また、傷跡が小さい それぞれメリットもありますが、状況に合わせた使い分けが必要です。 詳しくは執刀医にご相談ください。 前十字靭帯後どれくらいで走れますか? 順調な経過であれば、ジョギングは3ヶ月程度で可能です。 また、ダッシュは4〜6ヶ月程度でできるようになるでしょう。 【まとめ】前十字靭帯断裂は全治まで適切なリハビリが大切 前十字靭帯断裂の全治期間について解説しました。 ポイントは以下のとおりです。 前十字靭帯断裂の全治は8〜10ヶ月程度 全治すればスポーツ復帰できるわけではない スポーツ復帰するためにはクリアすべき基準がある 前十字靭帯断裂は適切なリハビリをすれば、スポーツ復帰できる可能性が高いでしょう。 しかし、焦って復帰すれば再断裂のリスクが高くなります。 本記事でご紹介した基準を満たせるよう、焦らずリハビリを頑張ってください。 また、当院では前十字靭帯断裂の靭帯再生を促す再生医療にも取り組んでいます。 完全に元に戻せなくても、回復を促進したり再断裂を予防したりする効果に期待できる治療です。 以下のページでは、実際に当院で前十字靭帯断裂の再生医療を受け、改善された方の症例を紹介していますので、併せて参考にしてください。 >再生医療による前十字靭帯断裂の症例はこちら 興味がある人は、お気軽にお問い合わせください。
2025.09.30 -
- 変形性膝関節症
- オスグッドシュラッター病
- ひざ関節
- スポーツ医療
- 再生治療
寝起きで膝が痛いと感じることはありませんか。 寝起きの膝の痛みの原因には、筋力の低下や変形性膝関節症などがあります。 朝起きた際に膝が痛いと感じる理由は、年代によってさまざまなので、原因に合わせて予防策をとることが大切です。 本記事では、寝起きで膝が痛い原因や対処法を詳しく解説します。 寝起きの膝の痛みの原因を知り、適切に対処しましょう。 寝起きで(朝起きて)膝が痛い原因を年代別に解説 寝起きで(朝起きて)膝が痛い原因は、以下の3つです。 寝起きで膝が痛む原因は、生活習慣や体質によっても異なります。自身の年代に多い原因を確認し、十分な対策をとりましょう。 【10代・20代】成長痛やオスグッドなど 10代や20代に多い、寝起きの膝の痛み原因は、以下の4つです。 疾患名 特徴 成長痛 成長期の子どもにみられる一過性の痛み オスグッド 骨や筋肉の成長スピードと運動量が見合わないことで出現する膝の痛み 膝蓋骨脱臼 膝関節周囲の筋力低下や靭帯損傷などによって、膝蓋骨が正しい位置から外れた状態 膝関節捻挫 膝関節をひねったり、無理に動かしたりすると出現する痛みや腫れ 寝起きに膝が痛くなる原因は、自身ではわからない場合もあります。 成長期に好発する成長痛やオスグッドだけでなく、外傷による脱臼や捻挫も、膝の痛みの原因となることを覚えておきましょう。 【30代】筋力や柔軟性の低下 30代に多い、寝起きに膝が痛くなる原因は、筋力や柔軟性の低下があります。 日常生活で膝を使う機会が少ない人や、運動習慣がない方は、下半身の筋肉が硬くなりやすいため注意が必要です。 膝周囲の筋肉が硬くなると柔軟性も低下し、足をスムーズに動かせなくなる可能性があります。 【40代・50代】変形性膝関節症 変形性膝関節症は、寝起きに膝が痛くなる原因の1つで、40代から50代の発症が多いといわれています。変形性膝関節症は、膝の関節軟骨が擦り減り、以下の症状が出現する疾患です。 変形性膝関節症による膝の痛みを放置していると、膝関節の変形が進行し、日常生活に支障をきたす可能性があります。膝に少しでも違和感を覚えた際は、早めに医療機関を受診しましょう。 変形性膝関節症の症状は、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きで膝が痛いときの予防・対処法【症状別】 寝起きで膝が痛いときの予防・対処法は、以下のとおりです。 寝起きで膝が痛いときの予防法は、原因や症状によって異なります。膝が痛む原因を知った上で、自身の症状に合った対処をとることが大切です。 オスグッドの予防・対処法 寝起きで膝が痛い原因がオスグッドの場合は、以下の予防策や対処法をとりましょう。 予防策 対処法 運動量を調節する 運動メニューを見直す 栄養バランスの良い食事を摂取する 運動前後にストレッチを行う 休息をとる アイシングをする 大腿四頭筋(太もも前の筋肉)を中心にストレッチを行う サポーターやテーピングを使用する オスグッドは成長期に発症しやすい疾患であり、無理に動かすと剥離骨折を発症する恐れがあります。 どうしても練習を休めない場合は、練習メニューや運動量を工夫し、膝に負担がかからないようにしましょう。 筋力や柔軟性の低下の予防・対処法 寝起きに膝が痛む原因が筋力や柔軟性の低下の場合は、予防・対処法に以下の運動を行うのが効果的です。 膝の痛みが強いときには、筋トレやストレッチを行うのではなく、安静にしましょう。 しっかりと休息をとり膝の痛みが落ち着いてきたら、予防のために膝周囲の筋力や柔軟性を高める運動を行うのがポイントです。 変形性膝関節症の予防・対処法 変形性膝関節症で膝が痛くなるときは、以下の予防策や対処法を実践しましょう。 予防策 対処法 下半身を中心とした筋力トレーニングを行う 膝の曲げ伸ばしストレッチを行う 下腹部に力を入れ、まっすぐ前を見て歩くことを意識する 栄養バランスの良い食事を心がける 薬物治療を受ける ステロイド注射やヒアルロン酸注射などの関節腔内注射を受ける 筋トレやストレッチなどを行う 膝のサポーターやインソールを使用する 手術療法を受ける 再生医療を受ける 筋力トレーニングやストレッチにより、膝周囲の筋力をつけると、膝の安定性が増し歩きやすくなります。変形性膝関節症は肥満体型の方もなりやすい疾患のため、栄養バランスを考えた食事を摂ることが大切です。 変形性膝関節症は進行性の病気ですが、早めに治療を開始し適切な対処を行えば、痛みを緩和できる可能性があります。 変形性膝関節症の原因や治療方法については、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きの膝の痛みでお悩みの方は再生医療もご検討ください 寝起きの膝の痛みでお悩みの方は、再生医療による治療をご検討ください。 再生医療では痛みの緩和だけでなく、変形性膝関節症によってすり減った膝の関節軟骨の再生が期待できます。 関節軟骨が再生されると、寝起きや歩行時の膝の痛みが軽減する可能性があります。 変形性膝関節症が原因で寝起きに膝の痛みを感じている人は、お気軽に当院へご相談ください。 寝起き・朝起きて膝が痛い際のよくある質問 寝起きや朝起きて膝が痛いときについて、よくある質問は以下の2つです。 寝起きで膝が痛い原因は、年代や既往歴によってさまざまです。膝の痛みが続くときは、早めに医療機関を受診し原因を特定しましょう。 寝起きに歩けないほど膝が痛いときの原因は? 寝起きに歩けないほど膝が痛いときは、以下の原因が挙げられます。 変形性膝関節症や関節リウマチは、関節が変形し痛みが出現する進行性の疾患です。症状が進行すると、寝起きだけでなく安静時や運動時も膝が痛くなる可能性があります。 関節リウマチの症状や治療法については、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。 筋肉の緊張やこわばりも、寝起きで膝が痛くなる原因の1つです。運動習慣がない方は膝周囲の筋肉が硬くなり、筋緊張やこわばりが起こりやすくなります。 半月板は膝関節を支える役割を担っている部位です。膝をひねったり、スポーツで強い外力を受けたりすると、半月板が損傷し膝に痛みが出現します。 半月板損傷の症状は、以下で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 寝起きで膝の内側が痛いときの原因は? 寝起きで膝の内側が痛いときの原因は、以下が考えられます。 スポーツや仕事などで膝を使いすぎると、膝の内側の「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分に炎症が起こります。 膝に大きな負担がかかって発症する鵞足炎や内側半月板損傷は、膝の内側が痛くなる原因であるため注意しましょう。 【まとめ】寝起きで膝が痛い原因と対処法 寝起きで膝が痛い原因には、膝周囲の筋力低下や変形性膝関節症などがあります。歩行時に膝に違和感があったり、寝起きで膝が痛くなったりした場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 膝が痛くなる原因がわかったら、自身にあった予防策や対処法を行うことが大切です。 筋トレやストレッチなどのセルフケアを行っても、痛みが引かず長期にわたって慢性化している場合は、当クリニック(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 当クリニックが提供する再生医療には、関節や膝の症状に適した治療方法も提供しておりますので、ぜひ無料相談をご利用ください。 また以下のページでは、膝関節に対する再生医療の症例を公開しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による膝関節の症例はこちら
2025.02.07 -
- ひざ関節
- スポーツ医療
- 再生治療
膝軟骨がすり減ると、関節の痛みや変形性膝関節症などの原因となります。このような症状を改善する方法として、再生医療が注目されています。 この記事では、膝軟骨を増やす方法としての再生医療や、膝軟骨がすり減る原因を解説します。 ぜひ最後まで記事をご覧になって、膝軟骨を増やす方法として再生医療をご検討ください。 膝軟骨を増やす方法「分化誘導による関節の再生医療」 膝軟骨を増やす新しい方法、幹細胞の「分化誘導」を活用した再生医療について紹介します。 再生医療では、患者自身の幹細胞を用い、損傷した膝軟骨を修復することを目指します。 この方法により、軟骨の回復だけでなく、膝関節全体の機能改善が期待されています。 基本的に膝軟骨は自然に増えることはありませんが、幹細胞の「分化誘導による関節の再生医療」であれば膝軟骨の再生が期待できます。 分化誘導により、投与した幹細胞をフル活用して目的とする組織への再生能力を高めます。 分化誘導により軟骨下骨の再生を促す 膝軟骨の再生には、その下にある「軟骨下骨(なんこつかこつ)」の状態が重要です。 軟骨下骨は膝軟骨を支える土台の役割を果たしており、この部分が損傷していると、十分な軟骨の再生に期待できません。 まずは分化誘導により、軟骨の土台となる軟骨下骨の面積が大きくなるよう幹細胞を分化誘導して、再生を促します。 軟骨下骨が多く再生されると、より多くの軟骨の再生が実現可能となります。 分化誘導による再生医療の具体的なプロセスは以下の通りです。 リペアセルクリニック大坂院では、幹細胞を使用した再生医療を用いて膝関節の機能を回復する治療を行っています。 慢性的な膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝軟骨がすり減る原因 膝軟骨がすり減る原因はさまざまで、日常生活や体の状態が大きく関係しています。 軟骨は、膝関節を守るクッションのような役割を果たしていますが、その役割が損なわれると、痛みや関節の不安定さが生じることがあります。 膝の軟骨がすり減る原因を理解して、対処できる内容は改善することで進行を遅らせましょう。 加齢や筋力低下 加齢に伴い、膝軟骨は水分量やしなやかさを失い、弾力性が低下します。これにより、軟骨が摩耗しやすくなります。 また、筋力が低下することで膝関節の安定性が損なわれ、余計な負担が軟骨にかかりやすくなるのも要因の一つです。 特に太ももやふくらはぎの筋力低下は、膝を支える力が弱まるため注意が必要です。 筋力の低下を防ぐために、筋力トレーニングやストレッチ、運動を習慣づけましょう。 ただし激しい運動は膝への負担が大きくなるため、無理のない範囲で行うのが大切です。 膝への負担 膝に過剰な負担をかける生活習慣や環境も、軟骨がすり減る原因となります。 これらの要因が重なると、軟骨の摩耗が進行しやすくなります。 立ち仕事など仕事内容を変えるのが難しい場合は、適度な休憩や膝への負担を軽減する工夫を取り入れ、激しいスポーツは控えたり、食生活や運動習慣を見直すのが重要です。 他の疾患による影響 膝軟骨のすり減りは、以下の疾患によっても進行する可能性があります。 これらの疾患を放置すると症状が進行し、関節の損傷や慢性的な痛みを引き起こすリスクがあります。 膝に痛みや違和感があるときは、我慢や放置せずに医療機関を受診しましょう。 軟骨がすり減りやすい人の特徴 膝軟骨のすり減りは、以下のような特徴を持つ方に多く見られます。 これらの要因が重なると、膝軟骨がすり減り、変形性膝関節症のリスクが高まります。 特徴 説明 膝のケガの経験がある方 靭帯や半月板など、膝の安定性を保つ組織に損傷歴がある場合、軟骨のすり減りが進行しやすくなります。 肥満傾向の方 歩行時、膝には体重の約3倍の負荷がかかります。体重が増えると、膝への負担も増大し、軟骨の摩耗が早まる傾向があります。 女性 統計的に、女性は男性よりも変形性膝関節症を発症しやすいとされています。特に閉経後は、骨や軟骨の健康を維持するエストロゲンの減少が影響すると考えられています。 加齢 年齢を重ねると、軟骨の水分量や弾力性が低下し、すり減りやすくなります。これは自然な老化現象の一部です。 遺伝的要因 家族に変形性膝関節症の患者がいる場合、同様の症状を発症するリスクが高まります。 過度な膝の使用 長時間の立ち仕事や膝を酷使するスポーツは、軟骨の摩耗を促進する可能性があります。 膝軟骨がすり減る要因を理解し、適切な予防策を講じましょう。 定期的な運動や体重管理、膝への過度な負担を避ける生活習慣の見直しが重要です。 膝軟骨がすり減ると「変形性膝関節症」になり痛みを感じる 膝軟骨の減少は「変形性膝関節症」の主な原因の1つです。 膝軟骨の役割は膝関節を衝撃から守り、スムーズな動きをサポートすることです。 しかし、加齢や過剰な負荷、遺伝的要因などによって軟骨がすり減ると、「変形性膝関節症」と呼ばれる疾患が進行します。 変形性膝関節症では、軟骨が摩耗するだけでなく、関節内で炎症が起こり骨同士が直接接触するようになります。 その結果、膝の痛みや可動域の制限が生じ、日常生活に支障をきたす可能性があります。 変形性膝関節症は初期段階では軽度の痛みから始まり、進行するにつれて関節の変形や可動域の制限が目立つようになります。 この疾患は特に中高年に多く見られますが、肥満や膝への過剰な負荷を伴う生活習慣を持つ若年者にも発症することがあります。 変形性膝関節症の症状を認識し、早期に対策を講じることが、進行を遅らせるために重要です。 変形性膝関節症の症状 変形性膝関節症の症状は、進行段階に応じて異なります。 主な症状は以下の通りです。 これらの症状に1つでも当てはまる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 変形性関節症の治療法 変形性膝関節症の治療は、進行段階や症状の程度によって異なります。 以下に変形性関節症の主な治療法をまとめました。 治療法 内容 薬物療法 ・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や外用で痛みと炎症を抑える ・ヒアルロン酸注射で関節の潤滑を改善し、動きをスムーズにする リハビリ療法 ・筋力トレーニングで膝を支える筋肉を強化 ・ストレッチやバランス訓練で膝の可動域を改善 手術療法 ・人工関節置換術ですり減った関節を人工関節に置き換える ・骨切り術で脚の軸を調整し、膝関節の負担を分散 再生医療 ・多血小板血漿を関節内に注入し、組織の修復を促進するPRP療法 ・幹細胞を用いて、損傷した軟骨や骨壊死部分などの再生を目指す幹細胞治療 生活習慣の改善 ・適切な体重管理で膝への負担を軽減 ・サポーターや衝撃吸収素材の靴を活用して膝を保護 特に再生医療は、膝軟骨の修復を目指す新しい治療法として注目されています。 リペアセルクリニック大坂院では、自己幹細胞やPRP療法を用いた治療を提供しています。 再生医療は、長期の入院や手術を必要としない治療法を求めている方におすすめの治療法です。 膝の痛みや違和感でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。 【まとめ】軟骨を増やしたい方は当院の再生医療をご検討ください 関節を守る重要な役割を果たしている膝軟骨は、加齢や過剰な負担、疾患などによってすり減ると、変形性膝関節症などの深刻な問題に発展します。 症状が進行すると膝の痛みや可動域の制限が生じ、日常生活に大きな支障をきたします。そのため、早期の対策と適切な治療が不可欠です。 治療方法には、痛みや炎症を抑える薬物療法や、人工関節置換術や骨切り術などの手術、幹細胞の分化誘導を活用した再生医療などがあります。 幹細胞の分化誘導による再生医療では、膝軟骨の再生を促し、手術に頼らず自然な形で回復を目指せます。 >>再生医療による膝関節の症例はこちら 膝の痛みでお悩みの方は、悪化する前に早めの対策を検討しましょう。 再生医療について興味がある方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)へお気軽にご相談ください。
2025.02.07 -
- ひざ関節
- 再生治療
歩きすぎた翌日や運動後に、膝の裏に痛みを感じてお悩みではないでしょうか。 膝の裏の痛みは日常生活に支障をきたし、放置することで悪化する可能性もあります。 この記事では、膝の裏が歩くと痛い原因と歩きすぎによる痛みの対処法、考えられる疾患を解説します。 膝の裏の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の発信や簡易オンライン診断が受けられます。 膝の裏の痛みにお悩みの方は、ぜひ一度お試しください。 膝の裏が歩くと痛い原因と考えられる疾患 膝の裏が歩くと痛い原因として、主に以下の5つの疾患が考えられます。 これらの疾患について正しい知識を身につけ、適切な治療を選択しましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝関節の軟骨が徐々にすり減り、関節が変形してしまう疾患です。 以下のような症状が現れ、日常生活に影響を及ぼします。 症状 膝の痛み 膝の腫れや変形 歩行など動きの制限 原因 半月板や靭帯など膝関節の損傷 加齢による膝軟骨の老化 膝関節への過度な負担 治療法 保存療法(運動療法、痛み止めの使用) 手術療法(人工関節置換術、骨切り術など) 再生医療(幹細胞治療、PRP療法) 初期段階では保存療法が有効ですが、進行すると手術が必要になることがあります。 また、他の細胞に変化する能力を持つ「幹細胞」を使用する再生医療という治療法もあります。 変形性膝関節症に対する再生医療に関しては、以下のページもご覧ください。 半月板損傷 半月板損傷は、膝関節の半月板というクッションの役割をする軟骨が損傷する疾患です。 症状 膝の裏の痛み 階段の上り下りでの痛み 膝がひっかかる感じ 膝の腫れ 原因 スポーツでの急な方向転換 加齢による半月板の変性 膝への過度な負担 治療法 保存療法(安静、理学療法、薬物療法) 手術療法(半月板縫合術、部分切除術) 半月板損傷後は、悪化を防ぐため激しい運動や膝を深く曲げる動作は避けてください。 膝の違和感を感じたら、無理をせず医療機関を受診することが大切です。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫の働きに異常が生じて関節に炎症が起こる疾患です。 症状 膝の裏を含む関節の痛みと腫れ 朝のこわばり 関節の変形 全身の疲れやすさ 原因 遺伝的要因 環境要因 免疫システムの異常 治療法 薬物療法(抗リウマチ薬、生物学的製剤) 理学療法、手術療法 複数の関節に症状が現れることが多いため、膝以外の関節にも症状がある場合はとくに注意が必要です。 ベーカー嚢腫(のうしゅ) ベーカー嚢腫は、膝の裏にある滑液包が炎症を起こし、関節液が過剰に溜まることで膨らんだ状態です。 膝の関節内に問題がある場合に併発することが多く、とくに関節リウマチや変形性膝関節症の患者に見られることがあります。 症状 膝の裏の腫れや圧迫感 膝の可動域が制限される 膝を曲げた時に感じる痛み 原因 膝関節への過剰な負担 変形性膝関節症などの疾患 治療法 保存療法(安静、湿布など) 溜まった関節液の吸引 手術療法 ベーカー嚢腫は放置すると症状が悪化し、膝関節のさらなる負担や他の疾患を併発する可能性があります。 また、原因となる疾患の治療も重要であり、リウマチや変形性膝関節症が疑われる場合は、医療機関での治療が必要です。 膝窩筋腱炎(しっかきんけんえん) 膝窩筋腱炎とは、膝の裏にある膝窩筋という筋肉とその腱に炎症が生じる状態です。 主にランニングやジャンプといった運動を繰り返すことで発症する可能性が高いです。 症状 膝の裏の鈍い痛み 膝の曲げ伸ばしや階段の上り下りで痛みを感じる 膝関節の可動域が制限される 原因 長時間同じ姿勢を保つ(デスクワークなど) 急激な運動量の増加 筋肉の柔軟性不足 治療法 保存療法(安静、冷却、ストレッチなど) 膝窩筋腱炎は初期段階で適切な対応を取ることで、症状の悪化を防げる可能性があります。 膝の裏に痛みを感じたら、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 膝の裏が歩くと痛いときに病院にいくべき症状 膝の裏の痛みがあるとき、病院に行くべき症状の目安について解説します。 わずかな痛みであれば安静にすることで改善することもありますが、以下のような症状が現れる場合には病院に行きましょう。 正座やしゃがむことができない ピキッとした鋭い痛みがある 階段や段差、坂道が辛い 夜間の痛みで眠れない 膝の腫れや熱感がある 歩行が困難になった これらの症状がある場合は、変形性膝関節症や半月板損傷などの可能性が考えられます。 痛みや違和感があるにもかかわらず、無理な動作を続けていると関節に負担をかけ続け、重症化するリスクがあるため我慢は禁物です。 症状が出て早い段階で病院へ行き、医師や理学療法士の指導のもと治療やリハビリをすると、早期改善が期待できます。 歩きすぎて膝の裏が痛いときの対処法 歩きすぎて膝の裏が痛い場合について、以下の適切な対処法を行うことで症状を和らげられます。 それぞれの対処法について詳しく解説していきますので、ご自身の症状に合った方法を見つけてください。 「RICE処置」で早めの回復を目指す 膝の裏が痛む場合、まずは「RICE処置」を実践すると効果的です。 RICE処置は、患部への負担を最小限に抑え、炎症や腫れを軽減するために効果的な方法です。 とくに、痛みが発生してからすぐに行うことで、早期回復につながる可能性があります。 ただし、症状が重い場合や改善が見られない場合は、速やかに病院へ行きましょう。 湿布で痛みの緩和を図る 膝の裏の痛みを和らげるために湿布を使用するのも効果的です。 冷湿布と温湿布を症状に応じて使い分けましょう。 症状に合った湿布を選び、適切に使用することが重要です。 ストレッチで筋肉の柔軟性を高める ストレッチは筋肉の柔軟性を高めて膝の負担を軽減する効果があります。 ストレッチ中に痛みを感じる場合は無理をせず、体に負担をかけない範囲で行うことが重要です。 痛みが強いときは医療機関を受診する 膝の裏の痛みが強い場合や、セルフケアを行っても症状が改善しない場合は、医療機関を受診しましょう。 適切な診断と治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復を目指せます。 膝の裏が歩くと痛いときによくある質問 膝の裏が痛いときによくある、以下の2つの疑問について解説します。 膝裏が痛いときのストレッチは? 膝が痛い時は歩かない方が良い? これらの疑問を解消して、膝の裏の痛みに対してより適切な対応をしましょう。 膝裏が痛いときのストレッチは? 膝の裏が痛いときにおすすめのストレッチは、太ももの後ろ(ハムストリング)とふくらはぎを同時に伸ばすストレッチです。 ストレッチは痛みのない範囲で行い、無理をしないことが大切です。 痛みが強い場合は、まず安静にして症状の改善を待ちましょう。 膝が痛い時は歩かない方が良い? 膝に強い痛みや腫れ、熱感がある場合は歩かない方が良いです。 軽い痛みで歩行に支障がない場合や、慢性的な痛みで医師から運動を推奨されている場合は歩いても問題ありません。 自分で判断がつかない場合は、医療機関を受診して医師の指示を仰ぎましょう。 膝の裏が歩くと痛いときは再生医療をご検討ください 歩きすぎて膝の裏が痛いときは、症状悪化を防ぐため安静にしてRICE処置で対処しましょう。 他にも対処法としてはストレッチや湿布の活用などがありますが、痛みが強い場合や改善が見られない場合は、医療機関の受診をおすすめします。 また、歩きすぎて膝の裏が痛いときの治療法としては保存療法や手術療法が一般的ですが、近年では再生医療という新しい治療法もあります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、自然治癒力を高めることで損傷した組織の再生を促す治療法です。 膝の裏の痛みでお悩みの方は、保存療法や手術療法と併せて再生医療を検討してみましょう。 以下のページでは、膝関節に対する再生医療の症例を公開しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による膝関節の症例はこちら 再生医療について詳しく知りたい場合は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.02.07 -
- 糖尿病
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- 股関節
- 幹細胞治療
医療技術は日々進歩し、これまで治療が難しかった疾患に対しても新たな選択肢が生まれています。 「再生医療」の中核をなす「幹細胞治療」の発展は、損傷した組織の修復や機能回復といった従来の治療法では限界のあった領域に新たな可能性をもたらしています。 本記事では、「幹細胞治療」とは具体的にどのような治療なのか、どのような病気や症状への効果が期待されているのかを解説します。 「幹細胞治療」について詳しく知りたい方、新たな治療の選択肢として検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、幹細胞治療をはじめとする再生医療に関する治療法や症例を公開しています。 今までできなかったことが再生医療によってできる可能性がある新たな治療法なので、合わせてご参考ください。 幹細胞治療とは先端医療である再生医療の一つ 幹細胞治療とは「幹細胞」の能力を利用して、病気やケガで傷ついた組織や臓器の修復・再生を目指す先端医療の一つです。 幹細胞治療のポイント 幹細胞は様々な細胞に変化、自己複製が可能 患者さま自身の幹細胞を採取・培養し、注射や点滴で体内に戻す 幹細胞によって損傷した細胞や組織の修復・再生が期待できる 患者さま自身の細胞を用いるため拒絶反応リスク低い 幹細胞は、皮膚・筋肉・骨・神経など、私たちの体を作る様々な細胞に変わることができる「分化能」と自分と同じ細胞を複製して増やすことができる「自己複製能」という二つの特徴を持っています。 幹細胞治療では、幹細胞の力を借りて、ダメージを受けた体の部分の機能回復を目指します。 具体的には、患者さまご自身の脂肪や骨髄などから幹細胞を取り出し、培養して数を増やした後に患部への注射や点滴で投与します。 幹細胞治療の費用 幹細胞治療は、新しい医療技術を用いた治療法であり、現在では多くの場合、公的医療保険が適用されない「自由診療」となります。 当院リペアセルクリニックの幹細胞治療の料金は、以下の通りです。 治療対象 費用相場(1回あたり・税込) 関節疾患(膝・股関節・肩など) 約132万円 ~ 198万円 脳卒中・糖尿病・肝臓疾患・慢性疼痛 約242万円 脊髄腔内投与 約242万円 顔の美容 約165万円 上記はリペアセルクリニックにおける一例ですが、治療の対象となる疾患の種類・幹細胞の採取方法や培養方法など、さまざまな要因で費用は大きく変動します。 そのため、実際に幹細胞治療を検討される際にはクリニックでカウンセリングを受け、ご自身の症状に合った治療内容と総額費用について十分に説明を受けましょう。 幹細胞治療ではどんな病気が治せる? 幹細胞治療は整形外科領域の疾患から内科系疾患、さらには美容分野に至るまで、幅広い病気や症状に対して、その効果が期待され研究・治療が進められています。 幹細胞治療の対象となる主な病気・症状の例は、以下の通りです。 分野 主な対象となる疾患・症状(例) 整形外科領域 (関節・骨・スポーツ外傷) ・変形性膝関節症 ・変形性股関節症 ・半月板損傷 ・腱板損傷などの肩の痛み ・スポーツ外傷(関節痛・機能障害) ・骨粗しょう症 など 脳神経・脊髄領域 ・脳卒中の後遺症(麻痺、しびれ、言語障害、記憶障害など) ・脊髄損傷の後遺症(麻痺、歩行障害など) ・アルツハイマー型認知症 ・パーキンソン病 ・末梢神経障害 ・ヘルニア術後の後遺症 など 代謝・内分泌・消化器領域 ・糖尿病 ・肝機能障害(肝硬変、劇症肝炎・肝炎後遺症など) ・腎疾患(慢性腎臓病) など 循環器領域 ・虚血性心疾患(心不全、心筋梗塞後遺症、狭心症など) ・心疾患による不整脈 など 美容・アンチエイジングなど ・肌のシワ・たるみ改善 ・肌の老化防止 ・アレルギー性皮膚炎 ・毛髪再生(薄毛・AGA治療) ・男性機能回復(ED) ・更年期障害 など ただし、全ての病気に対してすでに確立された治療法というわけではなく、まだ研究段階にあるものも多く含まれます。 治療の適応や期待できる効果については、個々の患者さまの状態によって異なるため、医師と十分に相談することが重要です。 幹細胞治療の特徴・メリット 幹細胞治療は、主に以下の2つのメリットがあります。 根本的な治療が期待できる 副作用リスクが少ない 幹細胞治療は従来の対症療法とは異なり、私たちの体が本来持っている「再生する力」を引き出すことで、病気そのものの治癒や機能回復を目指せる可能性があります。 また、多くの場合、患者さまご自身の細胞を使用するため、副作用リスクが少ないという点も魅力の一つです。 根本的な治療が期待できる 幹細胞治療は、損傷したり機能が低下したりした組織や臓器の修復・再生を促すことで、病気の根本的な原因に働きかけ、症状の改善だけでなく、失われた機能の回復を目指せる治療法です。 根本治療への期待 対症療法でなく根本原因にアプローチ 傷んだ組織や臓器の修復・再生を促進 例えば、すり減った膝関節の軟骨が原因で起こる変形性膝関節症では、幹細胞を関節内に注入することで軟骨の再生を促し、痛みの軽減だけでなく関節機能の改善が期待できます。 副作用リスクが少ない 患者さまご自身の体から採取・培養した幹細胞(自己由来幹細胞)を用いる場合は、拒絶反応やアレルギーといった副作用のリスクが低い治療法と考えられています。 副作用リスクが少ない 患者さま自身の幹細胞使用で拒絶反応が少ない アレルギー反応のリスクも低い 注射や点滴で行えるため体への負担が小さい ただし、注射を伴うため針を刺した部位に一時的な出血や内出血が起こる可能性はあります。 幹細胞療法のデメリット 幹細胞治療を検討する際には、その効果への期待だけでなく、知っておくべきデメリットもあります。 保険適用外のため治療費が高い 効果の現れ方には個人差がある デメリットについて、以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。 保険適用外のため治療費が高い 現在、日本で行われている幹細胞治療の多くは、公的医療保険の適用対象外(自由診療)であり、治療にかかる費用は全額自己負担となるため、治療費は高額になります。 費用面の課題 数十万円~数千万円かかる場合も 複数回の治療なら費用はさらに増加 具体的な費用は、治療対象となる疾患や治療を行う医療機関によって異なります。 1回の治療で数十万円から数百万円、あるいはそれ以上の費用が必要となることもあります。 効果には個人差がある 幹細胞治療によって期待される効果には個人差があり、同じ病気であっても全ての人に同様の効果が保証されるわけではありません。 治療後すぐに改善を感じる方もいれば、効果を実感するまでに数ヶ月といった時間を要する方、あるいは期待したほどの効果が得られないケースも存在します。 当院の幹細胞治療(再生医療)について 当院リペアセルクリニックが行っている幹細胞治療は、患者さまご自身の体(主にお腹の脂肪など)から米粒数個程度というごく少量の脂肪を採取し、その中に含まれる幹細胞を特別な技術で取り出すという流れです。 幹細胞を当院提携の細胞培養加工施設で約1ヶ月かけて培養し、数百万個から数億個という十分な数まで増やします。 その後、幹細胞を点滴や治療部位への注射によって患者さまのお体に戻すことで、傷ついた組織の修復や機能の再生を促します。 本章では以下の内容について詳しくご紹介します。 当院の特徴 費用 治療の流れ 当院の肝細治療について気になる方は、ぜひ参考にしてください。 当院の特徴 当院リペアセルクリニックは、再生医療を専門とするクリニックとして幅広い疾患に対応できる体制と、国内トップクラスの豊富な治療実績が特徴です。 リペアセルクリニックの強み 再生医療専門クリニックとして幅広い疾患に対応可能 自己細胞使用で副作用リスクが低い 独自の培養技術により高品質な幹細胞を投与 治療実績1万件以上(※1) (※1)2019年6月〜2024年9月までの東京院・大阪院・札幌院3院の全治療数の累計 独自の培養方法から投与方法に至るまで、高度な専門技術を持つ治療環境がリペアセルクリニックの強みです。 費用 当院リペアセルクリニックでは、幹細胞の採取・培養・投与に関わる一連の費用は基本的に全て治療費に含まれています。 治療対象・内容 投与内容(回数/細胞数) 価格(税込) 関節疾患(膝・股関節・肩など) 1回投与 / 2,500万個 1,320,000円 1回投与 / 5,000万個 1,540,000円 1回投与 / 1億個 1,980,000円 脳卒中・糖尿病・肝臓疾患・慢性疼痛 1回投与 / 2億個 2,420,000円 2回投与 / 4億個 4,400,000円 3回投与 / 6億個 (一般) 5,940,000円 3回投与 / 6億個 (モニター) 4,400,000円 脊髄腔内投与 1回投与 2,420,000円 顔の美容 1回投与 1,650,000円 初回の診察・カウンセリングには3,300円(税込)、治療開始前の血液検査には11,000円(税込)の費用がかかります。 実際の幹細胞治療の費用は、上記の表に示した通り、治療の対象となる疾患や使用する幹細胞の量、投与回数によって異なります。 治療の流れ 当院リペアセルクリニックでの自己脂肪由来幹細胞治療は、患者さまが納得して治療をお受けいただくため、専門医による事前のカウンセリングで治療法をご説明、ご提案させていただきます。 自己脂肪由来幹細胞治療の主な流れは、以下の通りです。 ステップ 主な内容 所要時間(目安) 1. 脂肪の採取 患者さまの下腹部に局所麻酔を行い、米粒3粒程度の脂肪組織を採取 約30分 2. 細胞の培養 専門の細胞培養センターにて、採取した脂肪組織から幹細胞を分離し、治療に必要な数まで培養・増殖させる (培養期間 約1ヶ月) 3. 幹細胞の投与 培養・増殖させた幹細胞を、疾患や患者さまの状態に応じて静脈点滴または治療部位へ局所注射といった方法で投与 約5分~80分 治療開始前には感染症のリスクを確認するための血液検査が必須となりますことをご了承ください。 また、治療効果は投与後すぐに現れるものではなく、数ヶ月かけて徐々に変化を感じられることが一般的です。 ご自身の細胞を用いるため、アレルギー反応や拒絶反応といった副作用のリスクが低いのが特徴です。 幹細胞治療とは再生医療の一つ!新たな治療の選択肢として検討しよう 幹細胞の持つ傷ついた組織を修復し再生する能力を活かした幹細胞治療は、多岐にわたる疾患への応用が期待される先端医療です。 ご自身の細胞を用いることによる副作用リスクの低さや、従来の治療では難しかった根本的な改善が期待できます。 一方で、現在は保険適用外であるために費用負担の大きかったり、効果には個人差があるといった側面もあります。 幹細胞治療は、すべての方のあらゆる病気を治せる万能な治療法ではありませんが、ご自身の状態を正確に把握し、治療の可能性と限界について専門医と十分に話し合い、納得のいく選択をしましょう。 また以下のページでは、実際に当院で行った 幹細胞治療の症例を公開しているため、併せて参考にしてください。 > 幹細胞治療の症例はこちら
2021.01.06 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
膝に痛みや違和感を覚えている方の中には、「変形性膝関節症はどんな人に多いの?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。 変形性膝関節症とは、膝の軟骨がすり減ることで痛みや腫れなどを引き起こし、症状が進行すると日常生活に支障をきたす恐れがある疾患です。 変形性膝関節症は、高齢女性や肥満の方、O脚の方によく見られます。 この記事では、変形性膝関節症はどんな人に多いのか、発症しやすい人の特徴や予防策について解説します。 変形性膝関節症のリスクを高める要因や対策を把握して、膝を守るための習慣作りをはじめてみましょう。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性膝関節症による痛み症状の改善が期待できる再生医療の治療法や症例を公開中です。 歩けないほどの痛みに進行してしまう前に再生医療とはどのような治療かご確認ください。 変形性膝関節症とは?【基礎知識】 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減って痛みや腫れを引き起こす病気です。 膝の軟骨がすり減ると骨同士がこすれあって炎症が起こり、膝の痛みやこわばり、関節の変形へとつながります。 主に中高年に多い病気ですが、近年では若い方でも発症するケースがみられます。 変形性膝関節症の原因 変形性膝関節症の主な症状 変形性膝関節症の原因や症状を理解することは、適切な予防や早めの対応につながります。 順番に見ていきましょう。 変形性膝関節症の原因 変形性膝関節症は、膝への負担が少しずつ蓄積されて発症します。 代表的な要因は、以下の通りです。 加齢 筋肉の低下 肥満 O脚・X脚 スポーツや交通事故などによる膝の外傷 上記の要因が重なると膝の軟骨がすり減りやすくなり、炎症や痛みが生じます。 日頃から体重管理・筋力維持・正しい姿勢の意識を心がけることで膝への負担を減らし、変形性膝関節症の発症や進行を防ぐことにつながります。 変形性膝関節症の主な症状 変形性膝関節症の症状は、進行度によって変化しますが、比較的早い段階から以下のようなサインが現れます。 歩き始めや立ち上がるときの膝の痛み 朝のこわばりや動かしにくさ 膝の腫れや熱感 関節に水がたまり膝が重く感じる 症状が進行すると安静にしているときでも膝に痛みを感じるようになり、歩行が難しくなるといった日常生活への影響が大きくなる恐れがあります。 変形性膝関節症になりやすい人の特徴【7つの高リスク要因】 変形性膝関節症になりやすい人の特徴は、以下の7つです。 年齢(50歳以上で急増) 性別(女性に多い傾向) 肥満・体重増加 職業・生活習慣 スポーツ歴 脚の形(O脚・X脚) 膝の外傷歴・遺伝要因 それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。 年齢(50歳以上で急増) 変形性膝関節症は40歳から増え始め、50歳以上で急増※する傾向があります。 ※出典:厚生労働省科学研究成果データベース「膝痛・腰痛・骨折に関する高齢者介護予防のための地域代表性を有する大規模住民コホート追跡研究」 膝のクッションの役割をする軟骨は、年齢とともにすり減って硬くなるためです さらに、太ももやふくらはぎなどの筋力が落ちると膝関節が支えられなくなり、軟骨により強い負荷がかかってしまいます。 そのため、50代以上の方は膝への負担が増えやすく、変形性膝関節症のリスクが高くなります。 軽い違和感でも見過ごさず、ストレッチや筋力トレーニングで早めにケアしましょう。 性別(女性に多い傾向) 変形性膝関節症は、女性に多い傾向があります。 男性と女性の有病率を調べると、60歳を過ぎると、女性の発症率は男性の約1.5〜1.6倍になる※ことがわかりました。 ※出典:PubMed 年齢 男性 女性 比率 60~69歳 35.2% 57.1% 女性が約1.6倍多い 70-79歳 48.2% 71.9% 女性が約1.5倍多い 80歳以上 51.6% 80.7% 女性が約1.5倍多い 変形性膝関節症に女性が多い理由は女性ホルモンの低下や、男性よりも筋力が少ない点などが挙げられます。 女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、女性らしい体型を作るだけでなく軟骨成分であるコラーゲンの生成を促す働きがあります。 しかし、エストロゲンは更年期を過ぎるとほとんど分泌されません。 そのため、更年期を過ぎると膝の軟骨がすり減りやすくなり、変形性膝関節症のリスクが高まると考えられます。 肥満・体重増加 肥満または体重が増えた場合、膝関節にかかる負担が大きくなるため、変形性膝関節症を発症しやすくなるといわれています。 肥満によって膝の負担が増えると、軟骨のすり減りが加速する恐れがあるためです。 たとえば、歩くときは体重の3倍、階段の上り下りでは7倍もの重さが膝にかかります。 1~2kgの減量だけでも膝への負担を軽減できる可能性があるため、症状の改善・再発予防のためにも体重管理は重要です。 職業・生活習慣 膝に大きな負担がかかる仕事や生活習慣も、変形性膝関節症のリスクを高める要因の一つです。 次のような職業は、膝関節に負担がかかりやすいとされています。 営業 運送業 農業 調理師 美容師 保育士 介護士 接客業 重い物を持つ機会が多い仕事や、長時間の立ち姿勢、歩行、しゃがみ動作を繰り返す仕事では、膝の軟骨がすり減りやすくなり変形性膝関節症を発症しやすくなる可能性があります。 以下の記事では、介護職における変形性膝関節症のリスクや対策を詳しく解説しているので、詳しく知りたい方はご覧ください。 スポーツ歴 膝への負担が大きいスポーツを長期間続けていた場合、軟骨のすり減りが進みやすく、変形性膝関節症の発症リスクが高まることがあります。 膝を酷使しやすいスポーツの一例は、以下の通りです。 ランニング 登山 ラグビー サッカー バレーボール 野球 ゴルフ テニス ウエイトリフティング スキー スケート 現役で運動している人はもちろん、若い頃に膝に負担のかかるスポーツをしていた場合でもリスクは残ります。 運動後の膝痛が翌日まで続くときは、無理をせず3日~1週間程度スポーツを休むことも大切です。 以下の記事ではランニングと変形性膝関節症の関係について詳しく解説していますので、気になる方は参考にしてみてください。 脚の形(O脚・X脚) O脚やX脚の方は膝への負担が偏りやすく、変形性膝関節症を発症するリスクが高まることがあります。 それぞれの特徴とリスクは、以下の通りです。 膝の変形 特徴 変形性膝関節症のリスク O脚 左右のくるぶしを付けて立った際に、膝間に隙間ができる 膝の内側に体重が集中し、軟骨がすり減りやすくなる X脚 壁に背をつけて立つと、ふくらはぎやくるぶしがつかない 膝の外側に負担がかかり、軟骨が摩耗しやすい O脚やX脚の主な原因は筋力不足や姿勢の癖、生まれつきの骨格、怪我の後遺症などです。 将来的に変形性膝関節症につながる可能性があるため、ストレッチや筋トレによって膝への負担を軽減する対策をしましょう。 膝の外傷歴・遺伝要因 膝に過去のケガや病気のある方は、変形性膝関節症のリスクが高くなる傾向があります。 主な膝の既往歴を、以下にまとめました。 靭帯の断裂 半月板損傷 膝の骨折 関節リウマチ スポーツや事故で膝の靭帯・半月板・軟骨が損傷すると膝の滑らかな動きや安定性が失われ、軟骨への負担が増すことがあります。 とくに、半月板(膝の骨と骨の間にあるクッション)は膝をしっかり支える役割を持つため、損傷や手術による切除で軟骨に過度な負荷がかかりやすくなります。 膝に痛みや違和感が続く場合は早めに整形外科や関節専門医に相談し、適切な検査や治療を受けましょう。 また、関節リウマチは、体を守るはずの免疫システムが誤って自分の関節を攻撃してしまう病気のため、変形性膝関節症に発展する可能性があります。 関節リウマチの治療法については以下の記事で解説しているため、参考にしてください。 変形性膝関節症になりやすい人の予防策 変形性膝関節症になりやすい人の予防策は、以下の通りです。 膝への負担を避ける工夫を行う 体重管理を徹底する 膝周辺の筋トレやストレッチを行う 変形性膝関節症の発症や進行を防ぐには、膝関節に負担をかけないことが重要です。 症状を放置していると痛みが強くなり日常生活に支障をきたす可能性があるので、早めに対策しましょう。 膝への負担を避ける工夫を行う 変形性膝関節症になりやすい方は、日常生活に以下の工夫を取り入れると、膝の負担軽減が見込めます。 歩くときは膝をしっかり伸ばし、足の親指や人差し指で体重を支える 背筋をまっすぐに保つ姿勢を意識する ベッドや椅子、洋式便器など生活環境を膝に優しいものに変える 階段の昇降時は手すりを活用して体重を分散する 入浴時は湯船にしっかりつかって筋肉をほぐす 日常生活では、上記のような対策を取ることで膝の負担を軽減させる工夫をし、変形性膝関節症のリスクを増やさないようにしましょう。 体重管理を徹底する 肥満の方は、膝への負担を減らすために体重管理を意識して減量を心がけることが大切です。 体重が3㎏増えると、歩くときには膝に9㎏以上の負担がかかるといわれています。 体重管理のポイントは、下記の通りです。 毎日体重を測ることで変動を把握する 食事は腹八分目を意識する 野菜から食べ、血糖値の上昇を緩やかにする 間食を控える 20分程度の適度な有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、水中運動など)を行う 体重を1kg減らすだけでも膝の負担軽減が期待できるため、無理のない範囲で少しずつ取り組むことが重要です。 膝周辺の筋トレやストレッチを行う 変形性膝関節症を防ぐためにも、膝周辺の筋トレやストレッチを行いましょう。 膝周辺の筋力や柔軟性が向上すると、膝の関節が安定し負担軽減につながります。 以下のような、膝の動きを支える太もものトレーニングを実施しましょう。 背もたれのある椅子に深く腰掛ける 片足を水平までゆっくり持ち上げる 5秒間キープする 持ち上げた足をゆっくり下す 次に、膝の動きを良くするトレーニングを紹介します。 足を伸ばして座り、かかとの下にタオルを置く かかとをゆっくりとお尻に近づけ、できるだけ膝を曲げる かかとをゆっくりとお尻から遠ざけ、できるだけ膝を伸ばす 膝が曲げにくい方や痛みがある場合は、無理をせずに休憩しながら行うことが大切です。 運動を毎日の習慣に少しずつ取り入れることで膝の安定性を保ち、変形性膝関節症のリスクを抑えることが期待できます。 変形性膝関節症の治し方 変形性膝関節症は、症状や生活への影響に応じて、以下の治療法が選ばれます。 保存療法 手術療法 再生医療 どの治療法が自分に合っているのか、症状の段階や生活スタイルに合わせた選び方を知ることで膝の痛みを和らげ、将来的な進行を防ぎましょう。 保存療法 変形性膝関節症の軽度〜中等度の症状では、保存療法で症状を和らげ、膝の機能維持を目指します。 保存療法で行われる主な治療方法は、以下の通りです。 治療方法 内容 運動療法 太ももや膝周囲の筋肉を鍛え、膝の安定性を高める 装具療法 杖やサポーターを使用し、膝への負担を軽減する 薬物療法 痛みや炎症を抑える内服薬や湿布を用いる 膝の滑らかな動きを助けるヒアルロン酸を注射する 強い炎症や痛みにはステロイドを注射する 保存療法は膝の痛みや腫れを抑えつつ、関節への負担を減らすことが目的です。 3カ月から半年ほど続けても改善が見られない場合は、手術が検討されます。 手術療法 変形性膝関節症の症状が進行したり、保存療法で十分な効果が得られなかったりする場合は、手術療法が選択されます。 手術は膝の痛みや歩行制限を改善し、生活の質を向上させることを目的としています。 主な手術方法は、以下の通りです。 手術の種類 内容 関節鏡視下手術 膝に小さな穴を開け、内視鏡で損傷した軟骨片を取り除く 骨切り術 O脚・X脚などの変形に対して、骨の一部を切り正しい方向に体重がかかるように調整 人工膝関節置換術 損傷した骨を削り、人工関節を設置して膝の機能を回復 手術後は、数カ月にわたるリハビリが欠かせません。 また、血栓症や人工関節のゆるみなどのリスクも考えられるため、医師と十分に相談して治療方法を検討しましょう。 以下の記事は、変形性膝関節症手術の種類や特徴について紹介しているので、合わせて参考にしてください。 再生医療 手術に頼らず関節の修復を目指す再生医療も、変形性膝関節症の治療法として挙げられます。 再生医療の特徴は、以下の通りです。 患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織にアプローチする 入院や手術をせずに治療できる アレルギー反応や拒絶反応などの副作用リスクが少ない 再生医療は手術に抵抗がある方や、自分の膝関節を温存したい方に選ばれています。 「手術しか選択肢がない」といわれている症状でも、手術せずに改善できる可能性がある治療法です。 再生医療の治療法について詳しく知りたい方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」までご相談ください。 変形性膝関節症に関してよくある質問 変形性膝関節症に関してよくある質問を紹介します。 変形性膝関節症の治し方は? 変形性膝関節症の初期症状は? 若い人でも変形性膝関節症になる? 変形性膝関節症でしてはいけないことは? 変形性膝関節症を放っておくとどうなる? それぞれ詳しくみていきましょう。 変形性膝関節症の治し方は? 変形性膝関節症の治療は、症状の程度や生活の影響に応じて段階的に選ばれます。 主な治療法は、以下の通りです。 治療法 治療内容 保存療法 運動療法 訓練で太ももや膝周囲の筋肉を強化する 装具療法 杖やサポーターなどの使用する 薬物療法 内服薬や湿布薬で炎症を抑える 膝の滑らかな動きを助けるヒアルロン酸の注射をする 強い抗炎や鎮痛作用があるステロイド注射する 手術療法 関節鏡視下手術 膝に小さな穴を開けて内視鏡と呼ばれる器具を挿入し、損傷した関節軟骨片を取り除く 骨切り術 進行したO脚・X脚に対して、すねや太ももの骨を一部切り取り正しい部分に体重がかかるように関節の向きを矯正する 人工膝関節置換術 損傷した骨を削って形を整えながら、人工関節を設置する 保存療法は炎症や痛みを抑えるために内服薬や注射を施したり、筋力の強化を目指したりします。 保存療法を半年程度続けても症状の改善がみられない場合は、手術による治療が検討されます。 また、近年は手術しない治療法として、再生医療も選択肢のひとつです。 再生医療は、患者さま自身の細胞を使って損傷した軟骨の修復を促す治療法です。 実際に当院で変形性膝関節症に対する再生医療の症例は、こちらからもご確認いただけますので、併せてご確認ください。 手術に抵抗がある方は、再生医療による治療をご検討ください。 変形性膝関節症の初期症状は? 変形性膝関節症の主な初期症状は、下記の通りです。 歩き始めや立ち上がりに膝が痛む 長時間座った後や朝起きたときに膝がこわばり動かしにくい 膝周囲に触れると温かさを感じることがある 初期段階で症状に気づくことで、運動療法や生活習慣の工夫などで進行を抑えやすくなります。 膝に違和感や軽い痛みが続く場合は、早めに整形外科や関節専門医に相談しましょう。 若い人でも変形性膝関節症になる? 変形性膝関節症は高齢者に多い病気ですが、若い世代でも発症する場合があります。 とくに、以下のような要因が関係しています。 肥満の方は膝にかかる負担が増え、関節がすり減りやすくなる O脚・X脚の方は、膝の特定の部位に過度な負担がかかりやすくなる 事故やスポーツによって膝の靭帯や半月板が損傷すると、軟骨の損傷が進む場合がある 膝の関節に慢性的な負担がかかりやすくなる仕事をしている 若い段階で膝に負担がかかる生活を続けると、将来的に変形性膝関節症の発症や進行につながる可能性があります。 そのため、体重管理や筋力トレーニング、正しい姿勢の維持などの日常生活の工夫が膝の負担軽減につながります。 早めに対策を取り、膝の健康を守りましょう。 変形性膝関節症でしてはいけないことは? 変形性膝関節症の症状がある場合、膝に過度な負担をかける行動は避けましょう。 無理に膝を使うことで関節の損傷が進行し、痛みや変形が悪化する恐れがあります。 以下の点に注意しましょう。 長時間の正座やあぐら 階段の昇降を急ぐ・飛び降りる動作 過度なランニングやジャンプを伴う運動 急な体重増加 膝に痛みがある状態での無理なストレッチや運動 硬い床や地面での長時間の立ち作業 日常生活では膝にやさしい姿勢や運動を意識し、症状の進行を防ぎましょう。 変形性膝関節症を放っておくとどうなる? 変形性膝関節症は、治療や生活習慣の改善を行わず放置すると症状が進行し、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。 変形性膝関節症を放っておくと、以下のようなリスクが生じる可能性があります。 歩行時だけでなく、安静時にも膝の痛みが出るようになる O脚やX脚などの変形が進行し、膝の見た目や歩き方に影響する 階段の昇降や立ち座りが困難になる 膝をかばう動きが増え、周囲の筋力が落ちて関節が不安定になる 症状が進むと人工膝関節置換術などの手術が検討される場合がある 日常生活の質を維持するために、膝の違和感や軽い痛みを感じたら早めに整形外科や関節専門医に相談しましょう。 変形性膝関節症になりやすい人は早期対策で予防・改善が重要 変形性膝関節症は少しずつ症状が進行する疾患なので、膝の負担がかからないようにしましょう。 変形性膝関節症になりやすい方は、下記の通りです。 年齢(50歳以上で急増) 性別(女性に多い傾向) 肥満・体重増加 職業・生活習慣 スポーツ歴 脚の形(O脚・X脚) 膝の外傷歴・遺伝要因 膝の負担が少ない姿勢を身につけたり、膝周りの筋力を強化したりして変形性膝関節症の発症や症状の進行を防ぎましょう。 また、近年の変形性膝関節症の治療では、手術せずに症状改善を目指せる治療法として再生医療が注目されています。 当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症に対して再生医療を提供しています。 以下の動画では、実際に当院で再生医療の治療を受け、変形性膝関節症が改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 再生医療による治療に興味のある方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」までご相談ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.07.22 -
- ひざ関節
- 再生治療
通勤やドライブなど、特に長時間の運転が多い人は、車に乗るたびに感じる膝のつらい痛みにお悩みではありませんか。 何気なく行っている運転が実は膝に大きな負担をかけているかもしれませんが、車の運転中や運転後に膝が痛むという症状は、適切な対策を行えば改善が期待できます。 長時間のドライブで膝に違和感を覚えたり、車から降りる際に膝の曲げ伸ばしがつらいと感じたりしているあなたへ、この記事では痛みを引き起こす4つの主要な原因と、今日から実践できる具体的な改善方法をお伝えします。 また、再生医療の専門的なクリニックである当院(リペアセルクリニック)では、膝の慢性的な痛みの症状に対して改善が見込める再生医療について、最新の情報を発信しています。 >>再生医療で改善が見込めた「ひざ関節の症例」の詳細はこちら 公式LINEでは、再生医療のガイドブックだけでなく、膝の改善症例を動画形式でも紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。 運転中に膝が痛くなる4つの主な原因 運転による膝の痛みは、主に以下の4つの要因が複合的に作用して発生します。 アクセル・ブレーキ操作による膝への負担 長時間同じ姿勢でいることによる血行不良 間違ったシートポジションによる不自然な体勢 クッション性の低いシートによる路面からの衝撃 これらの原因は単独で痛みを引き起こすこともあれば、複数の要因が重なって症状を悪化させることもあります。 あなたの運転習慣や車の状態と照らし合わせながら、どの原因が当てはまるかを確認してみてください。 アクセル・ブレーキ操作による膝への負担 アクセルとブレーキを交互に踏む動作は、膝関節の中でも特に膝蓋骨(しつがいこつ)周辺の筋肉や靭帯に繰り返し負荷をかけます。 特に問題となるのが、かかとを床に固定したまま、つま先だけでペダル操作を行う運転方法です。 この動作では、膝から下のすねの骨が不自然に外側へ捻れ、膝関節内の軟骨組織に偏った圧力がかかってしまいます。 通常の歩行では足全体を使って自然な動きをしますが、ペダル操作では限られた範囲での反復動作となるため、特定の部位に疲労が蓄積しやすくなります。 正しいペダル操作では、足全体を使ってペダルを踏むことを意識し、時には足をペダルから離して休ませることも効果的です。 長時間同じ姿勢でいることによる血行不良 長時間にわたり膝を曲げたままの同じ姿勢を続けると、膝周辺の筋肉がこわばり、血行が悪くなることで痛みを引き起こしやすくなります。 血行不良が起こると、筋肉内に疲労物質や発痛物質(ブラジキニンやプロスタグランジンなど)が蓄積し、発痛物質が排出されにくくなります※。 ※出典:血行障害性疼痛 その結果、膝に鈍い痛みや重だるさを感じるようになり、車から降りて歩き出す際に強い痛みを感じるケースも少なくありません。 高速道路での長距離運転では、1~2時間ごとにサービスエリアで休憩を取り、軽いストレッチや歩行で血流を改善させることが痛みの予防につながります。 間違ったシートポジションによる不自然な体勢 自分に合わないシートポジションでの運転は、無意識のうちに膝へ不自然な力がかかり続け、痛みを誘発する大きな要因です。 例えば、シートがハンドルに近すぎると膝が窮屈に曲がり続け、膝裏の血管や神経を圧迫してしまいます。 逆にシートが遠すぎると、ペダルを踏むたびにつま先を伸ばすことになり、膝やふくらはぎの筋肉に過度な緊張を強いることにつながります。 適切なドライビングポジションを見つけるには、まずシートに深く腰掛け、背中をシートバックにしっかりと密着させてから各部の調整を行うことがポイントです。 クッション性の低いシートによる路面からの衝撃 長年使用してへたったシートや、もともとクッション性の低いシートでは、路面からの振動や衝撃が十分に吸収されません。 その結果、吸収されなかった衝撃がドライバーの身体、特に腰や膝関節へダイレクトに伝わり、痛みを引き起こすことがあります。 特に舗装状態の悪い道路や、段差の多い市街地を走行する際には、この影響が顕著に現れます。 健康な膝関節であればある程度の衝撃は吸収できますが、加齢により関節軟骨が薄くなっている場合や、すでに変形性膝関節症の初期症状がある場合には、わずかな衝撃でも痛みを引き起こす可能性があります。 シートクッションの追加や、衝撃吸収性の高いシートカバーの使用により路面からの振動を軽減できるだけでなく、タイヤの空気圧を適正に保つことも、車全体の衝撃吸収性を向上させる効果があります。 運転中・運転後に!膝の痛みを和らげる緊急対処法 運転中や運転直後に感じる膝の痛みは、適切な応急処置で一時的に緩和できます。 安全な場所に停車して膝の屈伸運動を行う 痛みがある部分をアイシングする 痛みを我慢しながら運転を続けると、症状が悪化するだけでなく、運転への集中力も低下してしまいます。 まずは無理をせず、安全を最優先に考えて行動しましょう。 安全な場所に停車して膝の屈伸運動を行う 運転中に膝の痛みや違和感を感じたら、まずサービスエリアやパーキングエリアなど安全な場所に停車しましょう。 車内で長時間同じ姿勢を続けたことで硬くなった膝周りの筋肉をゆっくりほぐすと血流が改善し、痛みの軽減が期待できます。 運動の際は「痛気持ちいい」程度にとどめ、決して無理をしないことがポイントです。 急激な動きは筋肉や靭帯を傷める可能性があるため、必ずゆっくりとした動作を心がけてください。 また、屈伸運動と併せてアキレス腱伸ばしも効果的で、ふくらはぎの筋肉をストレッチすることで、膝への負担が軽減されます。 片足を後ろに引き、かかとを地面につけたまま体重を前にかけ、10秒間キープする動作を左右3回ずつ行いましょう。 痛みがある部分をアイシングする 運転後に膝が熱っぽく感じたり、腫れぼったさがある場合は炎症が起きている可能性があり、このような症状にはアイシング(冷却)が効果的です。 冷やすことで血管が収縮し、炎症物質の拡散を抑え、痛みを緩和する効果が期待できます。 コンビニエンスストアで購入できる冷却スプレーや、ペットボトルに入れた冷水でも代用可能です。 ただし、感覚がなくなるほど冷やしすぎると凍傷のリスクがあるため、適度な冷たさを保つよう注意してください。 膝の痛みを繰り返さない!今日からできる予防・改善策5選 運転による膝の痛みは、日々の習慣を少し変えるだけで劇的に改善する可能性があります。 ここでは、今日からすぐに実践できる5つの予防・改善策を紹介します。 正しいシートポジションに調整する 運転姿勢をサポートする便利グッズを活用する 運転前後に効果的!膝周りのストレッチ 定期的な休憩を心がける 日常生活から見直す膝への負担軽減策 一度に全てを実践する必要はありません。 まずは取り組みやすいものから始めて、徐々に習慣化していくことで、膝の痛みから解放された快適なカーライフを取り戻せるでしょう。 正しいシートポジションに調整する 適切なシートポジションへの調整は、膝への負担を軽減する最も基本的かつ効果的な方法です。 理想的な位置は、ブレーキペダルを強く踏み込んだときでも、膝が伸びきらず、90度から110度程度の自然な角度を保てる状態です。 シート調整後は、必ず5分程度の試運転を行い、違和感がないか確認しましょう。 最初は違和感があっても、正しいポジションに慣れることで、膝への負担は確実に軽減されます。 運転姿勢をサポートする便利グッズを活用する 市販されている運転サポートグッズを上手に活用することで、膝への負担をさらに軽減できます。 それぞれのグッズには特有の効果があるため、自分の症状や運転スタイルに合わせて選ぶことがポイントです。 グッズの種類 主な効果 選び方のポイント 膝下クッション 太ももの圧迫を軽減し、血流を改善 厚さ3~5cm程度で、硬すぎないものを選ぶ 低反発シートクッション 路面からの衝撃を吸収し、体圧を分散 運転席の形状に合うサイズで、通気性の良いもの ペダルカバー ペダル操作時の足への衝撃を緩和 滑り止め加工があり、純正ペダルにフィットするもの 膝用サポーター 膝関節を適度に固定し、安定性を向上 伸縮性があり、長時間着用しても締め付けないもの これらのグッズは、カー用品店やオンラインショップで手軽に購入できます。 ただし、過度に頼りすぎると筋力低下を招く可能性もあるため、あくまで補助的な使用にとどめることをおすすめします。 運転前後に効果的!膝周りのストレッチ 運転前後のストレッチは、膝周りの筋肉の柔軟性を保ち、血流を促進する効果があります。 特に大腿四頭筋(太もも前側)、ハムストリングス(太もも裏側)、殿筋(お尻)のストレッチが効果的です。 1. 大腿四頭筋のストレッチ 車や壁に片手をついて立つ 片足の足首を掴み、かかとをお尻に近づける 太もも前側が伸びているのを感じながら20秒キープ 左右各3回実施 2. ハムストリングスのストレッチ 片足を一歩前に出し、かかとを地面につける 前に出した足のつま先を上に向ける 上体を前に倒し、太もも裏側の伸びを感じながら20秒キープ 左右各3回実施 3. 殿筋のストレッチ 運転席に座った状態で、片足の足首を反対の膝に乗せる 背筋を伸ばしたまま、上体を前に倒す お尻の奥が伸びるのを感じながら15秒キープ 左右各3回実施 各ストレッチは、呼吸を止めずにリラックスして行うことがコツです。 痛みを感じる場合は無理をせず、心地よい伸びを感じる程度にとどめましょう。 定期的な休憩を心がける 長時間の連続運転は、膝への負担を蓄積させる最大の要因です。 最低でも1~2時間に1回は休憩を取り、車から降りて体を動かすことで、膝の痛みを予防できます。 高速道路では約50km間隔でサービスエリアが設置されているため、これを目安に休憩計画を立てると良いでしょう。 市街地走行でも、2時間を超える運転では意識的に休憩を取ることをおすすめします。 日常生活から見直す膝への負担軽減策 運転時の膝の痛みを根本から改善するには、日常生活での膝への配慮も欠かせません。 特に体重管理と筋力強化は、膝関節への負担を軽減する最も効果的な方法です。 体重が1kg増えると、膝には約3~4kgの負荷が追加されるため、運転時の膝への負担軽減のためにも適正体重を維持することを心がけましょう。 膝を支える筋力トレーニングとしては、以下のようなものがおすすめです。 ウォーキング:1日20~30分、週3回以上 水中ウォーキング:膝への負担が少なく、効果的に筋力アップ 椅子からの立ち座り運動:太もも前側の筋力強化に効果的 これらの運動を継続することで、膝の痛みに悩まされない体づくりができるでしょう。 長く続く膝の痛みは変形性膝関節症かも?セルフチェック方法も紹介 セルフケアを試しても運転時の膝の痛みが続く場合、その背景には「変形性膝関節症」という関節の病気が隠れている可能性があります。 これは加齢などにより膝の軟骨がすり減ることで炎症や痛みが起きるもので、決して珍しいものではありません。 過度に不安になる必要はありませんが、ご自身の膝の状態を知るために、以下の項目に当てはまるものがないか確認してみましょう。 もしこれらの項目に複数当てはまるようであれば、一度専門医に相談することを検討しましょう。 痛みが続く・強い場合は迷わず整形外科を受診しよう セルフケアや対策を講じても一向に痛みが改善しない、あるいは痛みが強く日常生活に支障をきたしている場合は、迷わず整形外科を受診しましょう。 整形外科では、膝関節の状態を詳しく調べ、変形性膝関節症の進行度を正確に診断できます。 軟骨のすり減り具合や半月板の損傷、靭帯の状態なども確認でき、適切な治療方針を立てることが可能です。 受診の際は、以下の情報を医師に伝えると、より的確な診断につながります。 痛みが始まった時期と経過 運転時間や頻度 痛みの強さ(10段階評価) 実施したセルフケアとその効果 過去の膝のケガや病歴 早期の受診により、保存療法(運動療法や薬物療法)で改善できる可能性が高まります。 症状が進行してからでは手術が必要になるケースもあるため、「まだ大丈夫」と我慢せず、専門医の診断を仰ぎましょう。 運転と膝の痛みでよくある質問と回答 運転に関する膝の痛みについて、多くの方から寄せられる質問にお答えします。 変形性膝関節症でも車は運転はできる? 膝が痛い場合はサポーターを付ければ運転中も楽になる? 以下で順番に解説していきます。 変形性膝関節症でも車は運転はできる? 変形性膝関節症と診断されても、症状が軽度から中等度であれば、多くの場合は運転を続けることが可能です。 ただし、安全運転のためには膝の状態に応じた工夫と注意が欠かせないため、運転を続ける上での判断基準として、以下の点を確認しましょう。 ブレーキペダルを素早く確実に踏めるか 長時間の運転後も、膝の動きに支障がないか 痛みによって運転への集中力が低下していないか 運転に不安を感じるほどの症状がある場合は、無理をせず運転を控えるようにしてください。 膝が痛い場合はサポーターを付ければ運転中も楽になる? 膝サポーターは、運転中の膝の痛みを一時的に軽減する効果が期待できます。 サポーターが膝関節を適度に固定し安定性を高めることで、ペダル操作時の不安定感や痛みを和らげる効果があります。 しかし、サポーターはあくまで補助的な役割であり、以下の点に注意が必要です。 運転用としては、膝全体を覆うタイプよりも膝蓋骨(お皿)の下を支えるタイプが操作性を妨げにくくおすすめです。 また、通気性の良い素材を選ぶことで、長時間の使用でも快適さを保てます。 運転中の膝の痛みは原因を知り、正しい対策で改善しよう 運転中の膝の痛みは、シートポジションの見直しや適切なストレッチや便利グッズの活用など、原因に応じた正しい対策を講じることで改善が期待できます。 しかし、セルフケアで改善が見られない場合や変形性膝関節症などの疾患が疑われる場合は、早期の医療機関受診が大切です。 適切な診断と治療により症状の進行を抑え、快適な運転を長く続けることができます。 慢性的な膝の痛みに悩まされている方には、最新の治療法として再生医療という選択肢もあります。 再生医療の専門員であるリペアセルクリニックでは、脂肪由来幹細胞を用いた再生医療により、従来の治療では改善が困難だった膝の痛みに対しても新たなアプローチを提供しています。 自己の細胞を活用するため拒絶反応のリスクが少なく、手術を避けたい方にも適した治療法です。 運転を楽しみ続けたい、膝の痛みから解放されたいとお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。 >>再生医療で改善が見込めた「ひざ関節の症例」の詳細はこちら
2020.07.22 -
- ひざ関節
- 再生治療
畑仕事は一見すると穏やかな作業に見えるかもしれませんが、膝への負担は想像以上に大きい作業です。 「最近しゃがむと膝が痛い」「立ち上がるときに違和感がある」といった症状が出てくる場合、畑仕事による変形性膝関節症の初期サインかもしれません。 変形性膝関節症が進むと、しゃがむ・立ち上がるといった当たり前の動作がつらくなり、「もう畑に出るのは無理かもしれない」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では、畑仕事が膝に与える影響と、痛みを軽減するための具体的な作業の工夫について、詳しく解説していきます。 これからも畑に立ち続けるために、ぜひ参考にしてみてください。 また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性股関節症の症状に不安を持つ方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 LINEで家族ができるケア情報についても配信しているので、ぜひご確認ください。 畑仕事が膝に与える影響と変形性膝関節症について 畑仕事は膝の関節を頻繁に使うため、膝関節の軟骨がすり減り、骨が変形することで痛みや炎症が生じる変形性膝関節症になる場合があります。 畑作業では、「しゃがむ」「膝をつく」「前かがみになる」「重いものを持つ」といった動作が頻繁に繰り返されます。 これらの動作はすべて、膝関節に大きな負荷をかける要因です。 特にしゃがむ動作は、膝の関節軟骨に大きな圧力がかかるため、長時間続けたり頻繁に立ったり座ったりを繰り返すことで、関節がすり減りやすくなります。 負担が積み重なることで、徐々に関節の変形が起こり、痛みや腫れといった症状につながるのです。 変形性膝関節症の初期の段階では「膝がこわばる」「階段の上り下りがつらい」といった軽い違和感から始まりますが、進行すると畑作業に支障をきたすようになります。 さらに膝の痛みが続くことで歩行や体のバランスも悪くなり、転倒のリスクが高まるため、早めの対策が重要です。 膝の痛みを軽減しながら畑仕事を続けるための工夫 変形性膝関節症を抱えながら、畑仕事を続けるためには、膝への負担を減らし作業を無理なく続ける工夫が重要です。 【膝の痛みを軽減しながら畑仕事を続けるための工夫】 作業時間と道具の見直す 作業後のケアを行う 家族・周囲と協力し「無理しない習慣」を作る 下記では畑仕事の現場で実践できる、膝に優しい工夫を紹介していきます。 作業時間と道具を見直す 基本的な対策として、「無理に長時間続けない」ことが挙げられます。 膝関節にとって負担になるのは、同じ姿勢を続けることと、急に負荷の大きな動作を行うことです。 作業は30分を目安に一度立ち上がる・休むなど、リズムを意識しましょう。 道具に関しても、以下のような工夫を行うのがおすすめです。 作業用の低い椅子や踏み台を用意する 柄の長い農具を使う 作業用の低い椅子や踏み台は、しゃがむ姿勢を避けられ、膝への負担を軽減するのに適しています。 柄の長い農具は腰をかがめずに済むため、膝だけでなく腰の保護にも有効です。 上記のような小さな工夫の積み重ねが、膝へのストレスを大きく減らすポイントとなります。 作業後のケアを行う 畑作業の後は、体をケアすることが重要です。 作業後に以下を習慣にすると、炎症や疲労の蓄積を防ぎやすくなります。 冷却(保冷剤などで膝を10〜15分冷やす) ↳炎症や腫れの予防に効果的 軽いストレッチ ↳太もも・ふくらはぎ・足首まわりをゆっくり伸ばす 温熱療法(お風呂で温める/温湿布) ↳筋肉のこわばりや血流改善に効果的 上記のようなケアは、痛みの予防だけでなく、日常生活での動作を軽くする基盤作りにもつながります。 家族・周囲と協力し「無理しない習慣」を作る 変形性膝関節症と向き合うには、痛みを一人で抱え込まず無理しない習慣を作ることが大切です。 作業の分担や支援をお願いすることで、身体的にも心理的にも負担が軽くなります。 重いものを運ぶときは手伝ってもらう・作業スケジュールを無理のない範囲に設定するなどの行動を続けることで、無理のない習慣を作ることができます。 サポートしてもらいやすい環境を作るためにも、周囲に「できるだけ続けたいけれど無理はできない」旨を伝えておくことが重要です。 変形性膝関節症の治療方法 変形性膝関節症は進行性の疾患ですが、早期の対処と適切な治療を行うことで、痛みのコントロールや進行の抑制が可能です。 以下では、医療現場で一般的に行われている保存療法と手術療法について紹介します。 項目 保存療法(非手術) 手術療法 対象 初期〜中期の症状 中期〜末期で保存療法が効かない場合 主な内容 薬物療法・運動療法・装具・注射など 人工関節置換術・骨切り術など 負担 身体的負担が少なく、通院で可能 入院・リハビリが必要 効果の持続性 一時的な痛みの軽減が中心 痛みの根本的な改善が期待できる 費用 比較的安価(保険適用が多い) 保険適用でも一定は自己負担 畑仕事への影響 継続しやすいが制限も必要 回復後は再開可能だが一時中断が必要 変形性膝関節症の初期から中期にかけては、多くの場合、保存療法(手術以外の治療)が選ばれます。 保存療法は「痛みをゼロにする」のではなく、「痛みと上手に付き合いながら日常生活を快適にする」ことを目的とします。 保存療法で十分な効果が得られない場合、手術療法が検討されます。 手術は身体への負担も大きいため、仕事や生活スタイル、年齢なども考慮して慎重に検討する必要があります。 変形性膝関節症には再生医療という選択肢の検討もおすすめ 先進的な方法として近年注目を集めているのが、再生医療による治療法です。 これは、自分の血液や脂肪組織から取り出した成分を使って、膝の修復力を高める治療です。 例えばPRP療法(多血小板血漿療法)では、血液から抽出した血小板を注射することで、膝の痛みや腫れの緩和が期待できます。 スポーツ選手のケガの治療でも活用されており、副作用のリスクも比較的少ないのが特徴です。 さらに進んだ治療としては、幹細胞治療があります。 幹細胞治療は自分の脂肪や骨髄から取り出した幹細胞を培養・注入することで、軟骨の再生や痛みの根本的な改善を目指すものです。 再生医療は「手術はしたくない」「でもこのまま痛みを抱えて暮らしたくない」と考える方にとって、有力な選択肢となります。 膝を守りながら、自分らしく畑仕事を続けよう! 変形性膝関節症と向き合いながら、自分に合った工夫や治療を取り入れていけば、畑仕事を安全に続けることは十分に可能です。 痛みが続く場合は我慢せず、早めに医療機関を受診して痛みの原因を改善していくことが重要です。 手術に抵抗がある方には、リペアセルクリニックが提供する再生医療の検討がおすすめです。 リペアセルクリニックでは、自分の体から採取した幹細胞やPRPを活用して、関節内の修復や炎症抑制を促す先進的な治療を行っています。 メスを入れずに膝の状態改善が目指せるため、「できるだけ自然な方法で膝を治したい」「趣味の畑仕事を長く続けたい」と願う方にとって、有力な選択肢となります。 当院で変形性膝関節症に対して再生医療を受けられた患者様の症例は、こちらからもご覧いただけます。 また以下の動画では、実際に当院で再生医療の治療を受け、変形性膝関節症が改善した患者さまの症例を紹介しているため、参考にしてください。 畑に立つ喜びを諦めないためにも、まずはリペアセルクリニックの無料カウンセリングへご相談ください。
2020.07.20







