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- 脊椎
脊髄梗塞とは、脊髄の血管が詰まることで脊髄組織が壊死する疾患です。 突然の激しい背中の痛みから始まり、発症後は手足の麻痺や感覚障害、排尿障害などの重篤な後遺症が残ることがあります。 「脊髄梗塞と診断されたが、本当に治るのか」「歩けるようになる可能性はあるのか」と不安に感じている方やご家族も多いのではないでしょうか。 この記事では、脊髄梗塞の治癒の可能性と回復見込み、治療法を詳しく解説します。 脊髄梗塞の現実を理解しながらも、回復への希望を持てるよう、現在利用できる治療選択肢を確認していきましょう。 従来の治療法に加えて、近年注目されている再生医療という新しい選択肢もあります。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞を活用して、損傷を受けた脊髄の機能改善を目指す治療法です。 症例や治療法について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、ぜひご登録ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 脊髄梗塞に対する再生医療については、以下の動画でも紹介しております。 脊髄梗塞の完治は難しい【結論】 脊髄梗塞の完全な回復は医学的に困難とされており、多くの場合で何らかの後遺症が残ります。 これは一度壊死した脊髄組織の自然再生が困難なためです。 しかし、適切な治療とリハビリにより、日常生活に必要な機能の改善や維持は期待できます。 完治を目指すのではなく、現在の機能を最大限活かし、生活の質を向上させることが現実的な治療目標となります。 なお、脊髄梗塞は比較的まれな疾患で、脳卒中患者の約1/50~1/100程度※の発症率とされています。 ※出典:J-STAGE 脊髄梗塞の後遺症の症状について 脊髄梗塞の後遺症は発症した脊髄の部位により異なりますが、主に以下の症状があります。 手足の運動障害(麻痺や筋力の低下) 感覚障害(痛みや温度を感じにくくなる) 膀胱直腸障害(尿や便のコントロールが困難) 歩行困難(車椅子が必要になる場合もある) 日常生活動作の制限(食事や更衣などが困難) これらの症状は発症初期が最も重く、時間の経過とともに一定の改善が見込まれることがあります。 とくに発症から1~2日以内の早期治療の開始が症状改善に重要とされています。 症状の程度は個人差が大きく、軽度な場合は数週間から数ヶ月で大幅な改善を示す方もいれば、重度の後遺症が長期間続く方もいます。 医師と相談しながら、個別の状況に応じた治療計画を立てることが大切です。 脊髄梗塞患者の約7割は歩けるようになる可能性がある 早期からリハビリに取り組めば、脊髄梗塞患者の約7割は歩けるまで回復する可能性※があります。 ※出典:JCHO大阪病院 完全に自力歩行できるようになる方から、歩行補助具を使用して歩けるようになる方まで、回復のパターンは様々です。 発症直後は車椅子が必要だった患者さまでも、リハビリを継続することで徐々に歩行能力が改善するケースが多く見られます。 回復には時間がかかるため、諦めずに治療・リハビリを続けることが大切です。 脊髄梗塞の治療法|症状に応じたアプローチ 脊髄梗塞の治療は症状に応じて、以下のようなアプローチが必要です。 リハビリ 血行再建術 血栓溶解療法 これらの治療法を組み合わせることで、患者さま一人一人の状態に適した治療を提供できます。 リハビリ リハビリでは、失われた身体機能の回復を目指します。 主なリハビリ内容は以下の3つです。 リハビリ 内容 理学療法 麻痺した筋肉の筋力維持や歩行訓練 作業療法 日常生活に必要な動作の訓練 言語聴覚療法 安全に食べ物を飲み込むための訓練や話す機能の改善 リハビリの効果を高めるためには、継続的な取り組みが必要です。 回復のペースには個人差がありますが、諦めずに続けることで改善の可能性があります。 血行再建術 血行再建術は、詰まった血管を開通させたり、新しい血流路を作ったりする外科的治療法です。 脊髄梗塞では、脊髄を栄養する動脈の狭窄や閉塞が原因となるため、血流を改善することで脊髄組織のさらなる損傷を防ぎます。 治療法 内容 血栓内膜剥離術 血管の内側が厚くなって血流を妨げている部分を直接取り除く手術 バイパス手術 狭窄または閉塞した動脈に対して新しい血流路を作成する手術 血管内治療 カテーテルを使用した低侵襲治療(血管拡張術・ステント留置術) 血行再建術の適応は、患者さまの全身状態、血管の狭窄程度、年齢、発症からの経過時間などを総合的に判断して決定されます。 基本的には日常生活が自立していることが条件となります。 手術には一定のリスクも伴うため、専門医による十分な検査と慎重な検討が必要です。 脊髄梗塞が疑われる症状が現れた場合は、治療効果を高めるために速やかに医療機関を受診しましょう。 血栓溶解療法 血栓溶解療法は、薬剤を使用して血管内の血の塊を溶かす治療法です。 発症から6~8時間以内の実施が望ましいとされており、早期の血流回復を目指します。 時間との勝負となる治療のため、症状が現れたら一刻も早い受診が重要です。 治療前には詳細な検査が必要で、以下のような方は治療を受けられない場合があります。 最近手術を受けた方 消化管出血の既往がある方 重篤な肝機能障害がある方 妊娠中の女性 血圧が極端に高い方 血栓溶解療法により血流が改善されると、脊髄組織への酸素と栄養の供給が回復し、症状の進行を防ぐ効果が期待できます。 脊髄梗塞の後遺症には再生医療も選択肢の一つ 脊髄梗塞は完全な回復は困難とされていますが、リハビリや急性期治療により一定の改善は期待できる疾患です。 脊髄梗塞の完治を目指すのは現在の医学では困難ですが、後遺症による日常生活の制限や痛みに悩まされている方にとって、新たな治療選択肢として再生医療があります。 再生医療は、患者さまの幹細胞を使用して損傷した組織の修復を促す医療技術です。 手術を必要とせず、点滴による治療が可能で、患者さまの身体的負担も軽減できる特徴があります。 また、患者さま自身の幹細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低いことも利点の一つです。 再生医療の詳細や症例については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで紹介しているので、ぜひ登録いただき詳しい情報をご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 手
ばね指とは、指の腱が腱鞘を通る際に引っかかりが生じて、指がカクカクと動く疾患です。 起床時に「指が曲がらない」「カクカクする」「手をグーにできない」といった違和感を感じたことはありませんか。 日中は動かしているうちに改善するため、「なぜ朝だけこんなに動かしにくいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 この記事では、朝だけばね指の症状が悪化する原因とセルフケア方法、治療選択肢を解説します。 朝の指のこわばりや痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、当院「リペアセルクリニック」では手術なしで治療ができる再生医療が受けられます。 公式LINEで再生医療に関する情報を発信しているので、ばね指が改善しない方はこの機会に確認してみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 朝だけばね指(弾発指)の症状が悪化する原因は屈筋腱のむくみと血行不良 朝だけばね指の症状が悪化する原因は、屈筋腱のむくみと血行不良です。 睡眠中に血流低下・腱の硬直・体液移動の3つの要因が重なることで、朝だけ症状が強くなります。 睡眠中は心拍数が下がり、手指への血流が日中よりも低下します。血流が悪くなることで腱や腱鞘の炎症が強くなり、朝起きた時に痛みやこわばりが最も強く感じられます。 また、長時間手を動かさないため、炎症を起こしている腱や腱鞘が硬くなり、朝の指の曲げ伸ばしが困難になるのも症状が強くなる原因です。 さらに夜間は重力の影響により、体液が腕や手に移動してたまりやすくなるため、手指が腫れて腱鞘が圧迫されます。 痛みやカクッと引っかかる症状が無くても、指の曲げにくさや朝の指のこわばりなどの症状がある場合は、ばね指の可能性があります。 これらに該当する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 朝に悪化するばね指の症状を和らげるセルフケア方法と日常生活の工夫 朝のばね指症状を和らげるための対処法について、日常生活でできる工夫から温熱療法、ストレッチまで効果的な方法があります。 以下の3つの対策を紹介します。 日常生活において手指を安静に保つ 温めて血流を改善する(蒸しタオル・手浴など) ストレッチする これらの方法を組み合わせて実践し、朝の症状を軽減させましょう。 日常生活において手指を安静に保つ ばね指の症状を悪化させないためには、手指への負担を軽減することが重要です。 症状が落ち着くまで、以下の動作を控えましょう。 長時間のパソコン操作やスマートフォン使用 楽器演奏やスポーツでの手の使用 重い物の持ち上げや運搬作業 細かな手作業や裁縫作業 また、サポーターやテーピングで関節を適度に固定することも効果的です。 ただし、完全に動かさないと関節が硬くなってしまうため、痛みのない範囲で軽い動きは継続してください。 温めて血流を改善する(蒸しタオル・手浴など) 血行不良からくる痛みやこわばりがある場合、温めることが症状の改善に有効です。 特に朝の症状が強い時には、以下の方法を試してください。 蒸しタオルを手指に5~10分間当てる 40℃程度のお湯での手浴を10~15分行う 温湿布を患部に貼付する 入浴時に手指のマッサージを行う 温熱療法により血流が改善されると、腱と腱鞘の滑りも良くなり、朝のこわばりが和らぎます。 ただし、急性期で炎症が強い場合は冷やした方が良い場合もあるため、症状に応じて使い分けてください。 ストレッチする 手指の柔軟性を保つためのストレッチも症状改善に効果的です。 以下の方法を起床時や日中に実践してください。 ストレッチ方法 実施方法と効果 腱鞘ストレッチ 手首を軽く曲げる 親指の根元と指先で小物(リモコンなど)を挟む 指の関節を直角に保ちつつ小物を握る 親指のストレッチ 患部の手首を軽く反らし、親指の根元を最大まで曲げる 反対の親指で伸ばす方向に抵抗をかけ、患部の親指は負けないよう力を入れて押し合う 指全体のストレッチ 手首を反らして、指をできる限り伸ばす 反対の手で更に指を伸ばす方向に引く 痛みが強い時期は炎症が生じているため、症状が和らいでから実施しましょう。 継続することで腱の柔軟性が向上し、朝の症状軽減につながります。 ばね指の主な治療法|保存療法と手術療法が基本 ばね指の治療には、症状の程度に応じて保存療法から手術療法まで複数の選択肢があります。 早期であれば保存療法で改善することが多く、進行した場合でも適切な治療により症状の改善が期待できます。 治療法分類 具体的な方法 内容・効果 保存療法 安静・固定 サポーターやテーピングで手指を休ませる。軽症では自然改善も期待できる 薬物療法 ステロイド注射 腱鞘内への注射により炎症を抑制。多くのケースで症状改善が見込める 薬物療法 内服薬 消炎鎮痛剤により痛みと炎症を和らげる効果がある 理学療法 運動療法 ストレッチや腱の動きを改善する運動。関節が固まるのを防ぐ 外科的治療 腱鞘切開術 保存療法で改善しない場合に実施。腱鞘を切開して腱の滑りを改善する 関節拘縮(関節が固まる)を防ぐために、どの治療法でもリハビリと共に行うことが大切です。 手術や注射後も、動かしにくさを残さないための運動療法が欠かせません。 朝だけばね指になるのは血行不良やむくみが原因!痛くない場合でも早期検査・治療をしよう 朝だけばね指になる主な原因は、睡眠中の血行不良とむくみにより腱鞘が狭くなって腱の滑りが悪くなることです。 夜間の安静により腱や腱鞘が硬直し、体液移動による腫れも加わって、朝の症状が強く現れます。 バネ現象がなくても、指が曲げにくい、手のひらの付け根部分に圧痛があるといった兆候があれば、早期に医療機関を受診することが大切です。 初期段階では保存療法により改善が期待できますが、放置すると症状が進行してしまいます。 保存療法で痛みが悪化したり改善されない場合は、手術も検討されることがあります。 「手術を避けたい」とお考えの方は、再生医療(PRP療法)をご検討ください。 PRP療法は、患者さま自身の血液から抽出した血小板を患部に投与する治療法です。血小板の成長因子が炎症を抑える働きを持ちます。 注射で投与するため体への負担が少なく、入院の必要もありません。 朝だけばね指でお困りの方は、症状が軽いうちに適切な治療を受けることで、より良い結果につながります。 治療選択肢について詳しく知りたい方は、ぜひ当クリニックのLINEにご登録ください。再生医療に関する情報をお届けしております。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 脊椎
側弯症と診断されて「日常生活で何に気をつければよいの?」「運動は制限されるの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。 側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気で、多くの場合は成長期に発症します。 原因の多くは不明ですが、放置すると見た目の変化や痛み、重篤な場合は内臓機能にも影響を及ぼす可能性があります。 この記事では、側弯症の方が注意すべき動作や運動、控えるべき習慣について詳しく解説します。 側弯症で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 側弯症の人がやってはいけない・注意すべきこと【一覧】 側弯症とは、背骨が左右に曲がってしまう病気で、多くの場合は成長期に発症します。 そんな側弯症の方が注意すべき行動について、以下の3つの観点から詳しく解説していきます。 避けるべき日常動作 注意が必要な筋トレ・ストレッチ 控えるべきスポーツ・運動 これらの正しい知識を身につけて、側弯症の悪化を防ぎながら適切な生活を送りましょう。 避けるべき日常動作 側弯症の方が日常生活で最も注意すべきは、長時間の不良姿勢を避けることです。 とくに以下の姿勢に注意しましょう。 長時間のうつむき姿勢(スマホやパソコン作業) 片側に体重をかけた立ち方や座り方 重いカバンを片方の肩だけで持つこと 腰痛があるときの重い物の持ち上げ 無理な体勢での作業や家事 多くの日常動作は側弯症と直接的な関係がないとする研究報告※もあります。 ※出典:PubMed しかし、側弯症の方は腰痛や体のゆがみが生じやすい傾向があります。 見た目の変化や痛みを予防するためにも、姿勢を意識した生活を心がけることが大切です。 注意が必要な筋トレ・ストレッチ 側弯症の方が筋力トレーニングやストレッチを行う際は、間違った方法で行うと症状を悪化させる可能性があります。 以下のトレーニング・ストレッチは避けましょう。 側弯の凹側(内側に曲がった部分)の筋力強化 痛みを我慢しながらのストレッチ 反動や勢いをつけた無理なストレッチ 専門知識なしでの自己流矯正運動 体の左右バランスを無視した一方向の運動 とくに重要なのは、側弯症の姿勢矯正を目的とした筋トレでは、湾曲している凸側(外側に出っ張った部分)を適切に鍛えることです。 誤って凹側の筋力を強化してしまうと、かえって背骨のゆがみを強めてしまう可能性があります。 筋トレやストレッチは、必ず側弯の状態に合わせて適切な方法で行うことが重要です。 医師に相談のうえで行いましょう。 控えるべきスポーツ・運動 現在のところ特定のスポーツが側弯症を悪化させるという明確な科学的根拠はありません。 興味深い研究として、クラシックバレエの経験がある女子は、経験のない女子と比較して側弯症の発生率が1.3倍高いというデータ※があります。 ※出典:PubMed しかし、これがバレエそのものが原因なのか、もともと側弯症になりやすい体型の子がバレエを続けていることが多いのかは不明です。 また、やせ型の女子に側弯症が多いことも判明しており、これらの関係性についてはさらなる研究が必要です。 基本的には側弯症があっても特定のスポーツを制限する必要はありませんが、腰痛などの症状がある場合は腰への負担が大きい運動は控えましょう。 側弯症に対する3つの治療法 側弯症の治療について、症状の程度や年齢によって適切な方法が選択されます。現在、医学的根拠のある有効な治療法として以下の3つが挙げられます。 経過観察|側弯症が25°未満 装具による矯正|側弯が20°~45°程度の中等度 手術|高度な側弯症で必要なケース それぞれの治療法について、適応となる条件や具体的な内容を理解して、最適な治療選択につなげましょう。 経過観察|側弯症が25°未満 軽度の側弯症(背骨の曲がり角度が25°未満)の場合は、定期的な検査による経過観察が基本的な治療方針です。 成長期の側弯症では、成長が止まるとともに側弯の進行も止まるケースが多くあります。 そのため、軽度の段階では積極的な治療を行わず、定期的なX線検査と医師の診察を受けながら様子を見ていくのが一般的です。 経過観察中に悪化が認められた場合は、次の段階である装具治療への移行を検討します。 装具による矯正|側弯が20°~45°程度の中等度 中等度の側弯症(背骨の曲がり角度が20°~45°程度)の場合は、進行防止を目的とした装具治療を行います。 最も一般的に使用されるのは「アンダーアーム装具」と呼ばれる装具です。脇の下から骨盤にかけて装着し、側弯の進行を抑制する効果があります。 装具治療において重要なのは装着時間で、長時間装着するほど効果が高いとされています。 成長が止まり、骨が成熟して側弯の進行がなければ、徐々に装着時間を減らして治療を終了します。 ただし、装具による矯正治療は側弯症を根本的に改善するものではなく、あくまでも進行を止める手段として行われることを理解しておきましょう。 手術|高度な側弯症で必要なケース 高度の側弯症(背骨の曲がり角度が50°以上)の場合は、外科手術による矯正と進行防止が検討されます。 側弯症の手術には主に以下の2つの方法があります。 手術方法 特徴 後方矯正固定術 背中側から皮膚を切開し、脊椎にロッド等を取り付けて固定する方法 前方矯正固定術 身体の側面から皮膚を切開して胸椎や腰椎を固定する方法 手術では背骨にチタン製のロッドやスクリューを用いて脊椎を固定し、湾曲の矯正を行います。 術後は約2~3週間の入院が必要で、退院後もリハビリテーションの継続が必要です。 医療技術の進歩により、手術の安全性は以前と比べて大きく改善されており、合併症のリスクも低減されています。 ただし、手術適応については慎重な検討が必要で、患者様の年齢や症状の程度を総合的に判断して決定されます。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 側弯症でやってはいけないことに関するよくある質問 側弯症に関してよくある質問を紹介します。 側弯症はほっとくとどうなる? 側弯症に良い運動は? 正しい知識を身につけることで、不安を軽減し、適切な対応ができるようになります。 側弯症はほっとくとどうなる? 側弯症を放置して高度になると、身体に様々な深刻な影響が現れる可能性があります。 肩の高さや背中の盛り上がりなど外見が変化する 背中や腰の痛み・手足のしびれなどの神経症状が現れる 呼吸困難や循環障害などの内臓機能の低下が起こる 動作制限や精神的な負担など日常生活への支障がでる 側弯症が進行すると胸の骨格が変形し、肺が圧迫されて呼吸機能が低下する点には注意が必要です。 骨格の変形により息切れや呼吸困難が起こり、心臓への負担も増加して重篤な合併症につながる恐れがあります。 このような重篤な状態になる前に、早期発見と適切な治療を受けることが何よりも大切です。 定期的な検査を怠らず、専門医の指導のもとで適切な管理を行いましょう。 側弯症に良い運動は? 側弯症の方におすすめの運動として、姿勢改善効果があり体への負担が少ない運動として以下が挙げられます。 水泳 ウォーキング ヨガ ストレッチ 軽度の筋力トレーニング 水泳は浮力で背骨の負担が軽減され、ヨガやストレッチなどは負荷が少なく、姿勢の改善や関節可動域の維持に役立ちます。 ただし、どの運動においても無理のない範囲で行うことが重要です。 痛みがあるときは無理をせず安静にし、運動を開始する前には必ず医師に相談することをおすすめします。 側弯症においてやってはいけないことを避けて、正しい生活習慣を意識しよう 側弯症の方がやってはいけないのは、長時間の不良姿勢を避けることと、無理な運動や動作を控えることです。 側弯症は早期発見と適切な治療により進行を防げる病気です。 軽度の段階では経過観察や装具治療で十分な管理が可能であり、多くの方が日常生活に大きな支障なく過ごせます。 しかし、放置して高度な側弯症まで進行してしまった場合は、手術が検討されます。 なお、進行した側弯症や手術後の後遺症の神経症状(しびれ)・慢性的な痛みでお悩みの方には、再生医療という治療選択肢があります。 再生医療のひとつである幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を使用して損傷した神経組織を再生させる医療技術です。 現在、リペアセルクリニックの公式LINEでは再生医療ガイドブックを無料で配布しています。 再生医療について興味を持っていただいた方は、ぜひ公式LINEで再生医療についてチェックしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 肝疾患
「肝硬変で腹水の症状が出たら余命はどれくらい?」 「少しでも長く生きる方法はない?」 肝硬変が進行し、腹水が溜まっていると医師から告げられたら、誰もがご自身の将来に大きな不安を感じるでしょう。 本記事では、肝硬変による腹水と余命の関係について詳しく解説します。 正しい知識を得ることが不安を和らげ、前向きに治療に取り組むための第一歩となるでしょう。 また、肝硬変の症状にお悩みの方は、肝硬変の根本的な改善が期待できる再生医療について知っておきましょう。 \肝硬変の根本的な改善を目指せる再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、肝硬変によって損傷した肝臓の再生・修復を促す医療技術です。 従来の治療では治せないと言われていた肝硬変の根治を目指せる治療法として注目されています。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 肝硬変が治らないと言われて不安を抱えながら生活している 腹水の症状が出て、いつまで生きられるか不安 現在の治療では目立った効果が出ていない 再生医療は、肝硬変の根治も目指せる治療法のため、「もう治らない」と諦めていた方の新たな希望となるでしょう。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肝硬変をはじめとする肝疾患に対する再生医療の症例を配信しているので、併せて参考にしてみてください。 肝硬変で腹水の症状が出たら平均余命は2年 肝硬変で腹水の症状が現れた場合、病状が進行した「非代償性肝硬変」という段階であることを示します。 中期から末期の肝硬変である「非代償性肝硬変」の平均余命は2年※といわれており、予後を慎重に判断する状況と考えられます。 ※出典:PubMed 肝硬変は、肝臓の機能が保たれているかどうかで「代償性」と「非代償性」の2つの段階に分けられます。 代償性肝硬変の生存率 非代償性肝硬変の生存率 以下では、それぞれの段階における生存率の目安について解説します。 代償性肝硬変の生存率 代償性肝硬変とは、肝臓が硬くなるなどの変化は起きているものの、肝臓の機能が比較的保たれている状態です。 この段階では腹水や黄疸といった特徴的な症状は現れにくく、5年生存率も72.3%※と良好な状態を維持できる可能性があります。 ※出典:J-STAGE「肝硬変の予後」 ただし、症状がないからといって安心できるわけではありません。 肝臓の状態は徐々に悪化していくリスクがあるため、定期的な検査と治療を継続し、非代償性の段階へ進行させないように努めることが重要です。 非代償性肝硬変の生存率 非代償性肝硬変は、肝臓の機能が著しく低下し、腹水や黄疸、肝性脳症などの症状が現れるようになった状態です。 腹水の症状が出た場合、非代償性肝硬変の段階に入ったと判断されるのが一般的です。 この段階に至ると生存率は大きく下がり、腹水が見られるようになった患者さまの5年生存率は53.3%、さらに10年生存率は24.0%※というデータがあります。 ※出典:J-STAGE「肝硬変の予後」 上記の生存率は統計上のデータであり、治療法や全身の状態によって個人差があることを理解しておきましょう。 肝硬変の腹水は治療を受けることで症状改善が見込める 腹水の症状は肝硬変が進行しているサインですが、適切な治療を受けることで症状の軽減が見込めます。 本章では、腹水に対して行われる主な治療法を「内科的治療」と「外科的治療」に分けて解説します。 腹水の内科的治療 腹水の外科的治療 治療の目的は、お腹の張りや息苦しさといった苦痛を軽減することで、まずは体の負担が少ない内科的治療から始めるのが一般的です。 それぞれの治療法について具体的に見ていきましょう。 腹水の内科的治療 代償性肝硬変による腹水に対しては、まず以下のような内科的治療を行います。 食生活改善による塩分制限 利尿薬の内服 アルブミン製剤の投与 代償性肝硬変における内科的治療の基本方針は、体内の余分な塩分と水分を減らすことです。 まずは、食生活改善による塩分制限が治療の土台となり、体内に水分を溜め込みにくくする食生活を心がけましょう。 食生活改善と合わせて、利尿薬の内服やアルブミン製剤を投与するケースもあります。 これらの内科的治療で効果が見られない場合には、より直接的な外科的治療が検討されます。 腹水の外科的治療 内科的治療で腹水のコントロールが難しい「難治性腹水」の場合、より積極的な外科的治療が選択肢となります。 患者さまの症状や体の状態に応じて、以下のような方法が検討されます。 主な治療法 概要 腹水穿刺(ふくすいせんし) ・お腹に針を刺して、溜まった腹水を直接体外へ排出する処置 ・お腹の張りを速やかに解消できる反面、体の栄養分であるアルブミンも一緒に失われる課題がある CART(腹水濾過濃縮再静注法) ・腹水を一度体外へ取り出し、専用の機械で細菌などを除去したのち、必要なタンパク質を濃縮して体内に戻す TIPS(経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術) ・首の血管からカテーテルを入れ、肝臓内部の血管にバイパスを作成する治療 ・腹水の原因となる門脈の圧力を下げる効果が期待できる 肝移植 ・肝硬変そのものに対する根本的な治療法であり、腹水の原因を根本から解決する これらの治療は、それぞれに利点とリスクがあるため、医師が患者さまの状態を総合的に見て、適切な治療法を判断します。 肝硬変において余命よりも長生きするために重要なこと 余命よりも長生きするためには、肝臓への負担をこれ以上増やさないこと、そして肝硬変が引き起こすさまざまな問題に適切に対処することが重要です。 本章では、とくに意識したい3つのポイントを解説します。 断酒を継続する 合併症を治療する 規則正しい生活習慣を維持する 肝硬変で腹水の症状が出た後の余命は、あくまで統計的なデータに過ぎません。 医師の指導のもとで適切な治療を続け、生活習慣を見直すことで示された余命よりも長く、穏やかな日々を送ることを目指せます。 断酒を継続する アルコール性肝硬変の場合、断酒は何よりも優先されるべき自己管理です。 肝臓にとってアルコールは毒であり、飲酒を続けることは肝硬変を悪化させる原因となります。 たとえ少量であっても、弱っている肝臓には大きな負担となるでしょう。 断酒を徹底することで、肝臓の炎症が鎮まり、肝機能の維持、あるいは一部改善が期待できるケースもあります。 肝硬変の悪化を防ぎ、少しでも長生きするためには断酒は必須といえます。 合併症を治療する 肝硬変は腹水以外にも、意識障害を引き起こす「肝性脳症」や、破裂すると大出血につながる「食道静脈瘤」などの合併症リスクがあります。 どれも命に関わる合併症であり、これらを適切にコントロールすることが、生命予後を大きく左右します。 処方された薬を正しく服用することはもちろん、定期的に検査を受けて合併症の兆候を早期に発見することも欠かせません。 とくに、肝臓がんの早期発見のための定期的な超音波(エコー)検査は、生存率を改善する上で大きな意味を持ちます。 規則正しい生活習慣を維持する 日々の生活習慣を整えることも、肝臓を労わるうえで重要な要素です。 とくに食生活では、腹水やむくみを防ぐための塩分制限を基本としながら、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。 肝硬変の患者さまは、筋肉量が落ちて栄養状態が悪化しやすいため、食生活とともに適度な運動習慣を身につけることも重要です。 その他にも、処方された薬を忘れずに飲むことや、感染症予防のための手洗いやうがいを徹底することも意識しましょう。 肝硬変の余命に関してよくある質問 本章では、肝硬変の余命に関してよくある質問について回答します。 アルコール性肝硬変の余命はどれくらい? 肝硬変末期の症状は? 肝硬変の診断を受けると、多くの方が余命や将来の症状について不安を抱えるでしょう。 ご自身の状況を正しく理解し、今後の治療や生活を考えるための参考にしてみてください。 アルコール性肝硬変の余命はどれくらい? アルコール性肝硬変の余命は、肝硬変の重症度や診断後に断酒できたかどうかによって大きく左右されます。 断酒の可否による生存率の違いは、以下のとおりです。 断酒した場合の5年生存率:74.0% 飲酒を継続した場合の5年生存率:40.9% ※出典:JOURNAL OF HEPATOLOGY 断酒できた場合と飲酒を継続した場合で、5年生存率は約34%も異なります。 アルコール性肝硬変の予後を決定づける最も大きな要因は、断酒の成否にあると考えて良いでしょう。 肝硬変末期の症状は? 肝硬変の末期(非代償性肝硬変)には、以下のような症状や合併症が見られます。 全身の倦怠感、疲労感 腹水 黄疸 浮腫 食道静脈瘤 肝性脳症 など 末期の肝硬変では、腹水や黄疸などのさまざまな症状が現れるようになります。 上記の症状は一つひとつが命に関わる危険な状態であり、専門的な医療機関での集中治療が求められます。 根本的に治療するためには、ドナー登録のうえで肝移植を受けるのも選択肢の一つです。 肝硬変の腹水を根本的に治したい方は再生医療をご検討ください 腹水は肝臓の機能が低下した「非代償性肝硬変」のサインであり、その後の人生を大きく左右する重要な症状です。 中期から末期の肝硬変である非代償性肝硬変の平均余命は2年※といわれており、予後を慎重に判断する状況と考えられます。 ※出典:PubMed 従来の治療では、肝硬変を根本的に治療するには肝移植を受けるしかありませんでした。 しかし、近年の治療では、移植を受けずに肝硬変の根治を目指せる再生医療が注目されています。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 肝硬変が治らないと言われて不安を抱えながら生活している 腹水の症状が出て、いつまで生きられるか不安 現在の治療では目立った効果が出ていない 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて、肝硬変によって損傷した肝臓の再生・修復を促す医療技術です。 腹水をはじめとする肝硬変の症状にお悩みの方にとって、生活の質を向上させる新たな希望となる可能性があります。 以下のページでは、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、肝硬変が改善された患者さまの症例を紹介しているので、ぜひご覧ください。 >>肝硬変に対する再生医療の症例はこちら 「肝硬変を治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへお問い合わせください。
2025.09.30 -
- 手
ばね指は、指の腱と腱鞘という組織が炎症を起こし、指の引っかかり感や曲がった指が急に伸びる現象を伴う腱鞘炎のことです。 特徴的な症状や痛みがあるため、無意識に症状を悪化させる行動を取ってしまうことも少なくありません。 本記事では、ばね指のときに「やってはいけないこと」を中心に、ご自身で症状を確認できるセルフチェックリストや具体的な対処法について詳しく解説します。 手術をしない再生医療の選択肢についても紹介しているので、つらいばね指を早く治したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例を配信しているため、この機会に再生医療についてチェックしてみてください。 ばね指でやってはいけないこと ばね指の早期回復のためにも、指の負担になる以下のような行動は避けましょう。 指を無理に伸ばす 自己流でマッサージする 治療を受けずに放置する 良かれと思った行動が逆効果となり、ばね指の症状を長引かせる可能性があります。 なぜ避けるべきなのか、理由を1つずつ見ていきましょう。 指を無理に伸ばす ばね指によって引っかかった指関節を、反対の手や力任せに無理やり伸ばすことはやめましょう。 痛みを我慢して動かすことも同様に危険です。 無理に指を伸ばすことには、以下のようなリスクがあります。 炎症を起こした腱や腱鞘がさらに損傷する可能性 症状の悪化や痛みのさらなる増強 関節が固まる「拘縮」への進行リスク 無理な力を加えると、炎症を起こしている組織をさらに傷つけてしまう可能性があります。 自己流でマッサージする ばね指に対して、専門的指導のない自己流マッサージはやめましょう。 痛みやこわばりがあると、ついその部分を強く揉みほぐしたくなりますが、誤った方法でマッサージすると逆効果です。 自己流のマッサージが逆効果になる理由として、以下が挙げられます。 炎症部位への過度な物理的刺激になる 組織の損傷をさらに広げてしまう可能性がある 結果として回復が遅れてしまう 患部は炎症によって腫れていたり、熱っぽくなっているため、症状に合わせた適切な対応が重要です。 医師の指示がない限り、患部を安静に保つことを優先しましょう。 治療を受けずに放置する 痛みや症状が長引くときは、ばね指の治療を受けずに放置することはやめましょう。 ばね指患者の52%は初診から平均8ヶ月で治療を受けずに自然治癒したというデータ※があります。 ※出典:PubMed 治療を受けずに自然治癒する可能性もある疾患ですが、放置した場合、以下のように症状が進行する可能性があります。 痛みが強くなる 拘縮によって指の関節可動域が制限される 腱断裂のリスク 症状が悪化すると日常生活に大きな支障が出るだけでなく、保存療法での改善が難しくなり、手術が必要になる可能性も高まります。 ばね指が疑われる場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診しましょう。 ばね指の症状は?セルフチェックリスト ばね指は、初めは軽い痛みや違和感から始まりますが、進行すると指の曲げ伸ばしに特徴的な症状が現れます。 ご自身の症状がばね指のサインに当てはまるか、以下のリストで確認してみましょう。 指の曲げ伸ばしで引っかかり感がある 指がカクンと弾ける「ばね現象」がある 手のひら側、指付け根の痛みや腫れがある 朝起きたときに指がこわばる 指が動かなくなる「ロック現象」が見られる 上記の項目に1つでも当てはまるものがあれば、ばね指の可能性があるため、医療機関を受診しましょう。 治療せずに放置すると、症状が悪化して指関節が固まってしまう「関節拘縮(かんせつこうしゅく)」になる可能性があります。 指の痛みや引っかかりに気づいたら、自己判断で様子を見るのではなく、速やかに整形外科を受診し、専門医による適切な診断と治療を受けることが重要です。 以下の記事では、ばね指をはじめとする腱鞘炎の痛みについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 ばね指が疑われるときの対処法 ばね指のサインに気づいたら、症状を悪化させないために適切な対処を始めることが重要です。 対処法は、ご自身でできる「セルフケア」と、医療機関で受ける「専門的な治療」の2つに分けられます。 自宅でできるセルフケア 医療機関で受けられる治療 まずは自宅でできることから始め、症状が改善しない場合は我慢せず、専門の医療機関に相談しましょう。 自宅でできるセルフケア 症状が軽い初期段階のばね指であれば、セルフケアで症状改善が期待できる場合があります。 具体的なセルフケアは、以下のとおりです。 指の使いすぎを避けて安静にする 装具やテーピングで指を固定する 痛みのない範囲でストレッチをする 症状に応じて患部を冷やす、または温める 初期段階の炎症が強い時期は患部を冷やし、炎症が落ち着いてきた慢性期には患部を温めることで症状の軽減が期待できます。 上記のセルフケアは、あくまで症状を和らげるための対処法なので、痛みが続く場合は医療機関に相談しましょう。 医療機関で受けられる治療 セルフケアで改善しない、痛みが強い、日常生活に支障が出ている場合は、医療機関を受診しましょう。 ばね指の治療は、まず手術以外の「保存療法」から始めるのが基本です。 保存療法は、以下の治療を組み合わせることで、痛みや症状の緩和を目指します。 治療法 内容 薬物療法 処方される飲み薬や湿布で炎症を抑える 腱鞘内ステロイド注射 炎症の中心である腱鞘内に直接注射し、強力に炎症を抑える 理学療法 専門家指導のもと、温熱療法や安全な運動を行う 手術療法は、保存療法を数ヶ月続けても改善しない場合や、再発を繰り返す場合は手術が検討されます。 厚くなった腱鞘を切り、腱の通り道を広げることで、ばね指による引っかかりを根本から解消します。 手術法 特徴 腱鞘切開術 皮膚を1〜2cm切開し、医師が直接見て腱鞘を切る確実な方法 経皮的腱鞘切開術 エコーで確認しながら、注射針のような小さな傷で腱鞘を切る方法 近年では、体への負担が少なく傷跡も小さい低侵襲な手術も増えています。 以下の記事では、腱鞘炎に対するステロイド注射の効果について詳しく解説しているので、参考にしてください。 ばね指でやってはいけないことに関するよくある質問 ばね指や、やってはいけないことに関するよくある質問に回答します。 ばね指を自分で治す方法は? ばね指は病院に行くべき? それぞれの疑問を解消していきましょう。 ばね指を自分で治す方法は? 症状がごく軽い初期段階のばね指であれば、セルフケアで症状が和らぐ可能性があります。 具体的なセルフケアは、以下のとおりです。 指の使いすぎを避けて安静にする 指のストレッチを行う テーピングやサポーターを活用する 患部をアイシング(冷却)する ただし、セルフケアは根本的な治療ではなく、あくまで症状を緩和させるための対処法です。 セルフケアを2週間ほど続けても症状が改善しない、または悪化する場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。 ばね指は病院に行くべき? 結論として、ばね指が疑われる症状があれば、速やかに医療機関を受診するべきです。 「そのうち治るだろう」と自己判断で放置することは、症状を悪化させるリスクがあります。 以下のようなサインが見られたら、迷わず整形外科を受診しましょう。 数日以上続く、または悪化する痛み 指の付け根の明らかな腫れや熱感 指が伸ばせなくなるロック現象 2週間セルフケアを続けても効果が見られない ばね指は放置すると、指が固まって動かなくなる「関節拘縮」という状態になる可能性があります。 指の機能を守るためには、専門医による適切な診断と治療を受けることが大切です。 ばね指でやってはいけないことを守って早期回復を目指そう ばね指の早期回復で重要なのは、「指を無理に伸ばす」「自己流でマッサージする」「治療せずに放置する」といった、症状を悪化させる行動を避けることです。 セルフチェックでばね指が疑われる場合は、我慢せずに整形外科を受診しましょう。 一般的な保存療法で改善しない方や、手術を避けたいと考える方には、「再生医療」という新しい選択肢もあります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、炎症抑制や痛みの改善が期待できます。 手術に比べて体への負担が少なく、症状の根本原因にアプローチできる治療法として注目されています。 以下のページでは、手関節に対する再生医療の症例を紹介しているため、併せて参考にしてみてください。 >>手関節に対する再生医療の症例はこちら 「ばね指を早く治したい」「セルフケアだけでは不安」とお考えの方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 股関節
「椅子から立ち上がるとき、股関節の外側がズキッと痛む」 「痛い方を下にして横になると痛みで眠れない」 上記の痛みは、大転子のクッション部分が炎症を起こす「大転子滑液包炎(だいてんしかつえきほうえん)」の可能性があります。 放置すると痛みが長引き、歩行困難や睡眠障害といった日常生活に大きな支障をきたすこともあります。 本記事では、大転子が痛む原因である大転子滑液包炎の症状や原因から治療法までを詳しく解説します。 痛みを根本から改善するための再生医療についても紹介しますので、つらい痛みを早く治したい方は、ぜひ最後までご覧ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例を配信しています。 「大転子の痛みを早く治したい」「手術せずに治療したい」という方は、ぜひこの機会に再生医療についてチェックしてみましょう。 大転子が痛い原因|大転子滑液包炎とは 股関節の外側にある出っ張った骨が痛む場合、原因として「大転子滑液包炎(だいてんしかつえきほうえん)」が考えられます。 大転子とは、太ももの骨(大腿骨)の外側にある骨の突起のことです。 その周囲には、骨と筋肉や腱の摩擦を減らすクッションの役割を持つ「滑液包」という袋状の組織があります。 本章では、大転子滑液包炎に関する基本情報をまとめて解説します。 大転子滑液包炎とは 主な症状 主な原因 診断方法 まずは、どのような症状が現れ、何が原因となるのかを詳しく見ていきましょう。 主な症状 大転子滑液包炎の痛みは、股関節の外側に集中して現れます。 特徴的な症状は、以下のとおりです。 歩行や階段昇降時の股関節外側の痛み 痛い側を下にして寝るときの夜間痛 大転子部を指で押したときの強い痛み 太もも外側への痛みの広がり 炎症が強い時期の患部の腫れや熱感 これらの症状により、歩行や睡眠といった日常生活に大きな支障を与える可能性があります。 主な原因 大転子滑液包炎の主な原因は、以下のとおりです。 運動による股関節の使いすぎ(オーバーユース) 長時間の立ち仕事や悪い歩き方による負荷 転倒などで股関節を強く打つ直接的な外傷 お尻周りの筋力や股関節の柔軟性の低下 体重増加による股関節への負荷の増大 大転子滑液包炎は、上記のいくつかの要因が積み重なって発症することが多いです。 ご自身の生活習慣の中に、これらの原因に当てはまるものがないか確認し、対策することが改善への第一歩です。 診断方法 大転子滑液包炎の診断は、他の病気の可能性を排除しながら慎重に行われます。 診断の主な流れは、以下のとおりです。 問診による詳しい症状の確認 患部を押したり動かしたりする身体所見 レントゲン検査による骨の異常の確認 MRIやエコーでの炎症や腱の状態評価 上記の診察や検査を通じて、坐骨神経痛など他の病気ではないことを確認したうえで診断されます。 大転子が痛いときの対処法・予防法 大転子滑液包炎の痛みの緩和や再発予防には、日々のセルフケアが重要です。 主な方法は、股関節周りの筋肉の柔軟性を高める「ストレッチ」と、関節を支える「筋力トレーニング」です。 股関節周辺のストレッチ 筋力トレーニング 運動を習慣づけることで、股関節への負担が軽減され、正しい体の使い方が身につきます。 それぞれの具体的な方法を見ていきましょう。 股関節周辺のストレッチ ストレッチは、硬くなった股関節周りの筋肉を伸ばし、柔軟性を高めることを目的とします。 筋肉がほぐれると血行が促進されて痛みが和らぎ、再発予防にもつながります。 おすすめのストレッチは、以下のとおりです。 お風呂上がりなど、体が温まっているときに行うのがおすすめです。 どのストレッチも呼吸を止めずにリラックスして行い、痛みを感じる場合は無理をしないようにしましょう。 筋力トレーニング 筋力トレーニングは、歩行時に骨盤を安定させるお尻の筋肉を強化することを目的とします。 この筋力がつくことで、歩行バランスが改善し、大転子周辺への負担が軽減されます。 おすすめの筋力トレーニングは、以下のとおりです。 トレーニングは週に2〜3回を目安に、痛みを感じる場合は回数を減らすか中止しましょう。 毎日少しずつ継続することが重要です。 大転子が痛いときの治し方 大転子滑液包炎を治すには、主に以下の3つの治療法が選択肢となります。 保存療法 手術療法 再生医療 まずは、炎症と痛みを抑える「保存療法」から開始し、改善が見られない場合に「手術療法」や「再生医療」など、より積極的な治療が検討されます。 それぞれの治療法を詳しく見ていきましょう。 保存療法 保存療法は、大転子滑液包炎の治療で最初に行われる基本の治療法です。 症状に合わせて、以下のような治療を組み合わせます。 運動を休むなどの活動制限と安静 痛み止めや湿布薬などの薬物療法 炎症を強力に抑えるステロイド注射 再発を防ぐためのストレッチや筋トレ まずは、患部への負担を避け、薬物療法や注射療法によって痛みの軽減、症状改善を目指します。 手術療法 手術療法は、長期間の保存療法を行なっても痛みが改善しない場合に検討される治療法です。 保存療法では改善しない痛みの原因を、外科的なアプローチで直接取り除きます。 主な手術には、以下のような方法があります。 炎症を起こした滑液包の内視鏡による切除 痛みの原因となる異常な血管を塞ぐ治療 硬くなった靭帯の一部を切離する手術 手術が必要となるケースは一部ですが、保存療法で改善しない痛みに対する根本的な治療法となります。 再生医療 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自己治癒力を高めることで、炎症抑制や痛みの根本的な改善を目指す治療法です。 手術や入院を必要とせずに通院のみで治療できるため、身体への負担が少ない点も魅力の一つです。 従来の治療では「手術しなければ治らない」といわれた症状でも、再生医療によって改善できる可能性があります。 \こんな方は再生医療をご検討ください/ 大転子の痛みを早く治したい 手術せずに治療したい 現在の治療では目立った効果が出ていない 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。 大転子が痛いときによくある質問 大転子に痛みを感じたときによくある質問にお答えします。 大転子が痛いときは何科を受診すればいい? 大転子滑液包炎はどこが痛い? それぞれ詳しく確認していきましょう。 大転子が痛いときは何科を受診すればいい? 股関節の外側(大転子)に痛みがある場合は、まず「整形外科」を受診しましょう。 整形外科は、骨・関節・筋肉といった運動器の病気を専門とする診療科です。 とくに以下のような状況では、早めの受診が推奨されます。 数週間以上続くしつこい痛み 歩行や睡眠に支障が出ている状態 転倒などをきっかけにした痛みの発生 問診や診察、レントゲンなどの検査を通じて、大転子の痛みの原因が正確に診断されます。 適切な治療を受けることで早期改善を目指せます。 大転子滑液包炎はどこが痛い? 大転子滑液包炎の痛みは、主に股関節の外側に現れますが、痛みの場所や性質にはいくつかの特徴があります。 痛みの中心:股関節の外側にある骨の出っ張り 痛みの広がり:太ももや膝の外側への放散 痛みの性質:初めは鋭く、次第に鈍い痛みへ 痛みが強まる状況:夜間や動作開始時の痛み とくに痛い方を下にして横向きに寝るときの痛み(夜間痛)は、大転子滑液包炎の特徴的なサインです。 ご自身の症状と照らし合わせてみてください。 大転子滑液包炎が疑われる場合は、医療機関を受診しましょう。 大転子の痛みを早く治したい方は再生医療をご検討ください 股関節周辺のオーバーユースや、お尻周りの筋力低下などが原因で起こる大転子滑液包炎の痛みには、安静を心がけることが重要です。 痛みが続く場合は、我慢せずに整形外科を受診し、適切な治療を受けましょう。 一般的な保存療法を続けても痛みが改善しない方や、スポーツ復帰のために早期回復を望む方には「再生医療」という選択肢があります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自己治癒力を高めることで、炎症抑制や痛みの根本的な改善を目指す治療法です。 炎症や痛みを抑えるだけでなく、痛みの根本原因にアプローチできるため、従来の治療法では改善が難しかった症状にも効果が期待できます。 本記事を参考にしていただき、つらい大転子の痛みを諦めずにご自身に合った治療法を見つけましょう。 「大転子の痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 首
「頚椎ヘルニアでやってはいけないことは?」 「痛みを和らげる方法は?」 頚椎椎間板ヘルニアと診断され、つらい症状にお悩みの方は、上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 日常生活の些細な習慣や癖が引き金となり、症状が悪化するケースも少なくありません。 また、良かれと思って行っていたセルフケアが、実は逆効果なこともあります。 本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させないために「やってはいけないこと」について詳しく解説します。 損傷した神経の根本的な改善を目指せる再生医療についても解説しますので、つらい症状に悩む方はぜひ最後までご覧ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例を配信しています。 「頚椎椎間板ヘルニアを手術せずに治したい」という方は、ぜひこの機会に再生医療についてチェックしてみましょう。 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと 頚椎椎間板ヘルニアと診断されたら、症状を悪化させないために日常生活の過ごし方を見直すことが重要です。 本章では、以下の頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことについて解説します。 首に負荷がかかるスポーツ 悪い姿勢で長時間過ごす 自己流のストレッチやマッサージ 首や体を冷やす 喫煙習慣 急激な体重増加 上記の行動をなぜ避けるべきなのか、1つずつ詳しく見ていきましょう。 首に負荷がかかるスポーツ 首に負荷がかかるスポーツは、症状をさらに悪化させる危険性が高いため避けるべきです。 ヘルニアによって神経が圧迫されている状態で外部から強い衝撃が加わると、神経の損傷がさらに進む可能性があります。 とくに、以下のようなスポーツには注意が必要です。 ラグビー、柔道、格闘技などの体に直接的な衝撃が加わるスポーツ スキー、スノーボード、体操など、転倒する可能性があるスポーツ アメリカンフットボールなど、急激な方向転換を行うスポーツ もし運動中に首の痛みや手のしびれを感じた場合は、自己判断せずに、直ちに運動を中止してください。 悪い姿勢で長時間過ごす 悪い姿勢で長時間過ごすことは、首の骨(頚椎)に持続的な負担をかけ、ヘルニアの症状を悪化させる原因になります。 とくに現代の生活では、以下のような無意識のうちに首に悪い姿勢をとりがちです。 スマホやPCの長時間利用 猫背などの前傾姿勢 不適切な睡眠姿勢 重い物を持つ動作 これらの姿勢を続けないように30分〜1時間に一度は休憩し、軽く体を動かして首周りの緊張をほぐしましょう。 自己流のストレッチやマッサージ 自己流のストレッチやマッサージは、ヘルニアの症状を悪化させる危険があるため、直ちにやめましょう。 良かれと思って行ったセルフケアが圧迫されている神経をさらに刺激し、痛みやしびれを強めてしまう可能性があります。 とくに、以下のような自己流のケアは危険です。 首を大きく反らしたり、ぐるぐる回したりするストレッチ 痛みやしびれがある部分を、強い力で揉みほぐすマッサージ 首の痛みを治そうと、自己判断で首の筋力トレーニングを行うこと ストレッチやマッサージが全て悪いわけではありませんが、必ず医師や理学療法士など専門家の指導のもとで、ご自身の症状に合った方法で行いましょう。 首や体を冷やす 首や体を冷やすと、血行が悪くなることで筋肉が硬く緊張し、首への負担につながります。 硬くなった筋肉は、首の骨や椎間板への負担を増やし、ヘルニアの痛みやしびれを悪化させる原因となります。 ただし、痛みの時期によっては対処法が異なるため注意が必要です。 時期 主な症状 推奨される対処法 急性期 強い痛み、熱感がある状態 アイシング(冷却)で炎症を抑える 慢性期 長引く痛み、首や肩のこり 温めることで血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる 強い炎症がある場合を除き、日常生活では体を冷やさないことが基本です。 夏場のクーラーの効いた部屋ではストールを巻いたり、冬場はマフラーなどで防寒したりするなど、首周りを冷やさない工夫をしましょう。 喫煙習慣 喫煙習慣は、頚椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させるだけでなく、発症のリスクも高める重要な要因です。 タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる強い作用があります。 喫煙が首に与える主な悪影響 椎間板の栄養不足 修復能力の低下 炎症の促進 健康な椎間板を保ち、症状の改善や再発予防を目指すうえで、禁煙は重要です。 急激な体重増加 急激な体重増加も首への負担を増やし、ヘルニアの症状を悪化させる一因です。 重い頭を支えている首の骨にとって、体重増加は無視できない影響を与え、主に以下のような問題が起こりやすくなります。 体重に比例して、頭を支える首への負担が大きくなる 腹囲の脂肪によって体の重心が前にずれ、バランスをとるために頭が前に出た姿勢になりやすくなる 痛みで動かないことで筋力や代謝が落ち、さらに太りやすくなる悪循環に陥りやすくなる 首への負担を減らし、症状の悪化を防ぐために、適切な体重を維持することは不可欠です。 頚椎椎間板ヘルニアで首の痛みを和らげる方法 頚椎椎間板ヘルニアによるつらい首の痛みや手のしびれは、日常生活に大きな影響を与えます。 症状を和らげ、悪化を防ぐためには、自宅でできる「セルフケア」と医療機関での専門的な「治療」を正しく組み合わせることが重要です。 自宅でできるセルフケア 医療機関で受けられる治療法 まずは自宅でできることから始め、必要に応じて専門的な治療を取り入れていくのが基本的な流れです。 それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。 自宅でできるセルフケア 頚椎椎間板ヘルニアの悪化を防ぐためには、日々の生活の中でのセルフケアが不可欠です。 対策方法 ポイント 安静と姿勢の管理 ・急性期は無理に動かさず首を安静にする ・デスクワークやスマホで長時間同じ姿勢を避ける ・30分〜1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かす 体を温める ・慢性期には入浴や蒸しタオルで首を温め血行を促進 ・筋肉のこわばりをほぐし痛みを和らげる 専門家指導のストレッチ ・首や肩の緊張を和らげる安全なストレッチを行う ・専門家の指導のもとで実施する 寝具の工夫 ・睡眠中はうつ伏せ寝を避ける ・枕の高さは頭〜首のカーブを自然に支えるものを選ぶ 少しの工夫で首への負担は大きく変わるため、日常生活の中でできることから始めましょう。 医療機関で受けられる治療法 頚椎椎間板ヘルニアに対する医療機関での治療は、まず「保存療法」から始めるのが一般的です。 薬物療法、神経ブロック注射、首の牽引といった理学療法、頚椎カラー(コルセット)などを組み合わせ、痛みの緩和を目指します。 保存療法を6ヶ月ほど続けても改善しない、または麻痺が進行するような重い症状がある場合は、神経の圧迫を取り除く手術が検討されます。 また、近年では、手術を避ける新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した神経の再生・修復を促す医療技術です。 体への負担が少なく、従来の方法では難しかった症状の根本的な改善が期待できます。 以下の症例ページでは、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療の治療を受けた方の症例を紹介しているため、併せてご覧ください。 >>頚椎椎間板ヘルニアの症例ページはこちら 頚椎椎間板ヘルニアでやってはいけないことに関するよくある質問 頚椎椎間板ヘルニアと診断されると、症状や日々のケアについて、さまざまな疑問が浮かんでくるでしょう。 ここでは、とくに多くの方が疑問に思う2つの点についてお答えします。 頚椎椎間板ヘルニアの症状は? 頚椎椎間板ヘルニアで湿布を貼る場所は? ご自身の症状を正しく理解し、適切なセルフケアをおこなうために、ぜひ参考にしてください。 頚椎椎間板ヘルニアの症状は? 頚椎椎間板ヘルニアの症状は、どの神経をどのくらい圧迫しているかによって大きく異なります。 単なる肩こりのような軽い症状から、生活に支障をきたす重い症状までさまざまです。 症状の段階 主な症状 初期症状 ・首の痛み、肩こり、背中の違和感 ・寝違えと勘違いしやすいが、痛みが長引く 中期症状(神経根症) ・主に片側の肩甲骨周りから腕、指先にかけての激しい痛みやしびれ ・腕のだるさや、握力の低下 重症化(脊髄症) ・両手のしびれ ・箸が使いにくい、ボタンがかけられないなど、手指の細かい作業が困難になる ・脚がもつれて歩きにくい ・頻尿になる とくに、重症化のサインである「脊髄症」の症状が現れた場合は、永続的な後遺症につながる可能性があるため、直ちに医療機関を受診する必要があります。 「ただの肩こり」と軽視せず、腕や手にまで広がる痛みやしびれを感じたら、一度整形外科で相談しましょう。 頚椎椎間板ヘルニアで湿布を貼る場所は? 頚椎椎間板ヘルニアによる痛みで湿布を使う場合、神経が圧迫されている首の後ろ(首の骨の周辺)に貼りましょう。 その上で、痛みが広がる部分に追加で貼ると、より痛みを和らげる助けになります。 首の後ろ:痛みの根本原因にしっかりと貼る 肩甲骨の周り:首から背中にかけて痛みが広がる場合、痛む側の肩甲骨に沿って貼る 肩や腕:症状が出ている肩や腕の痛む部分にも追加で貼る しかし、市販の湿布は、あくまで一時的に炎症や痛みを和らげるためのものです。 症状が続く場合は、必ず医療機関を受診し、根本的な原因に対する治療を受けましょう。 頚椎椎間板ヘルニアは首への負担を避けて生活しよう 頚椎椎間板ヘルニアにおいて重要なのは、日々の生活の中で首への負担を意識的に減らすことです。 首に負担がかかる運動や行動を避け、長時間のスマホ操作やデスクワークでの姿勢を見直すことが、症状の悪化を防ぐことにつながります。 痛みが続く場合は、我慢せずに整形外科を受診し、ご自身の状態に合った適切な治療を受けることが大切です。 近年の椎間板ヘルニアの治療では、手術を避ける新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、損傷した神経の再生・修復を促す医療技術です。 つらい症状に悩まされず、快適な毎日を送るために、まずは首に負担をかけない生活を今日から始めていきましょう。 以下の動画では、椎間板ヘルニアの再生治療について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 https://www.youtube.com/watch?v=4AOGsB-m63Y&feature=youtu.be
2025.09.30 -
- アキレス腱
「運動中にふくらはぎやアキレス腱にピリッとした痛みを感じた」 「朝、歩き始めにかかと周辺がこわばる」 上記のような症状を、軽い筋肉痛や疲労だと思って見過ごしていませんか? アキレス腱が弱っていることを示すサインの可能性があり、「アキレス腱断裂」につながる前兆かもしれません。 前兆を軽視して無理を続けると、ある日突然、激しい痛みとともにアキレス腱が切れてしまうリスクがあります。 本記事では、アキレス腱が切れる前に現れる前兆から、断裂を防ぐために注意すべき行動を詳しく解説します。 万が一、断裂してしまった場合の治療法についても紹介しているので、アキレス腱断裂に不安を感じる方はぜひ参考にしてください。 近年のアキレス腱断裂の治療には、先端医療の一つである「再生医療」が注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、断裂したアキレス腱の再生・修復を促す医療技術です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例について配信しているため、併せてご参考ください。 アキレス腱が切れる前兆4つ アキレス腱断裂は、一般的に「パチン」という音とともに激しい痛みが生じる、突然起こる怪我です。 しかし、アキレス腱断裂患者の4%※は前兆と考えられる症状がみられたというデータがあります。 ※出典:PubMed 本章では、アキレス腱が切れる前兆について解説します。 アキレス腱周辺の痛みや違和感 アキレス腱周辺の腫れや熱感 ふくらはぎや足のむくみ かかとを持ち上げる動作が困難 上記の前兆を見逃さずに早期に対処することが、深刻な断裂を防ぐための鍵となります。 1つずつ詳しく見ていきましょう。 アキレス腱周辺の痛みや違和感 アキレス腱が切れる前兆として多いのが、アキレス腱やかかと、ふくらはぎをはじめとする足の痛みや違和感です。 これは、アキレス腱に炎症が起きているサインと考えられます。 とくに、以下のようなタイミングで痛みを感じる場合は、注意が必要です。 朝起きて、ベッドから下りて踏み出す最初の一歩に痛みが生じる 車や椅子から立ち上がるなど、しばらく動かなかった後の動き始めに痛みが生じる 運動を始めると少し楽になるが、運動後には痛みが強くなる 上記のような痛みを「そのうち治るだろう」と我慢して無理な運動などを続けると、完全に断裂するリスクが高まります。 アキレス腱周辺の腫れや熱感 アキレス腱の周辺が腫れていたり、触ると熱っぽく感じたりするのは、炎症が起きているサインです。 過度な負担によってアキレス腱に微細な損傷が生じ、体を修復反応として炎症が起こります。 ご自身で簡単にできるセルフチェックのポイントは、以下のとおりです。 左右の足のアキレス腱を親指と人差し指で優しくつまんで太さを比べる 部分的に硬いコブのような盛り上がりがないかを確認する 手の甲で触れてみて、左右で熱感に違いがないかを見る もし、アキレス腱周辺が明らかに腫れていたり熱っぽかったりする場合は、炎症が悪化している証拠です。 速やかに運動を中止し、患部を冷やすなどの応急処置を行いましょう。 ふくらはぎや足のむくみ アキレス腱の痛みと同時に、同じ側のふくらはぎや足首にむくみが見られることがあります。 これは、アキレス腱の炎症が周辺の血行を悪化させているサインです。 通常ふくらはぎの筋肉は、血液を心臓へ送り返すポンプの役割を担っています。 しかし、アキレス腱の痛みで歩き方が不自然になると、このポンプ機能がうまく働かなくなり、足に水分が溜まりやすくなります。 とくに、左右の足でむくみ方に差がある場合は、痛みのある足の腱に何らかの異常が起きている可能性が考えられます。 痛みとむくみが同時に現れた際は、軽視せずに注意してください。 かかとを持ち上げる動作が困難 かかとを持ち上げる動作が困難になるのは、アキレス腱の機能が低下している危険なサインです。 アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉の力をかかとに伝え、地面を蹴り出す重要な役割を担っています。 以下のような動作でアキレス腱に痛みが出たり、力が入りにくかったりする場合は注意が必要です。 つま先立ちの動作 階段や坂道を上る動き 走ったりジャンプしたりするときに地面を蹴る瞬間 上記の動作に支障が出る場合、アキレス腱の損傷が進んでいる可能性があります。 放置すると、ふとした瞬間に断裂するリスクが高いため、直ちに運動を中止し、整形外科など専門医の診察を受けましょう。 アキレス腱が切れる前兆があるときに注意すべき行動 アキレス腱に前兆となるサインを感じた場合、その後の行動が断裂という深刻なケガを防ぐために重要になります。 腱が弱っている状態で無理をすると、ふとした瞬間に完全断裂につながる可能性があるためです。 特に、以下の表に示す行動はアキレス腱への負担を急激に増大させるため、痛みや違和感があるときは絶対に避けましょう。 注意すべき行動 注意すべき理由 痛みを我慢した運動の継続 ・無視して運動を続けると腱の微細な損傷が拡大し、断裂のリスクを高める 急激な負荷がかかる動作 ・ダッシュやジャンプ、急な方向転換などは、アキレス腱に大きな力が加わるため、断裂の直接的な原因となる 自己流の強すぎるケア ・痛む部分を強く揉んだり、無理にストレッチしたりすると炎症を悪化させる可能性がある 足に合わない靴の着用 ・クッション性のない靴やかかとが不安定な靴は、歩行時の衝撃により、アキレス腱への負担を増大させる 前兆を感じたら、まずはアキレス腱を休ませ、負担をかけないように意識することが断裂を防ぐために重要です。 アキレス腱が切れやすくなる原因 アキレス腱は、腱そのものが弱くなる「内的要因」と腱に負担がかかる「外的要因」の2つの原因によって、断裂する可能性があります。 加齢による柔軟性の低下 激しいスポーツによる負荷 とくに、上記2つの原因は、アキレス腱断裂のリスクを大きく高める要因として知られています。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 加齢による柔軟性の低下 アキレス腱断裂が30代から50代の方に多く見られる背景には、加齢によるアキレス腱の柔軟性の低下があります。 年齢を重ねると、アキレス腱を構成するコラーゲン線維が硬くなり、腱全体の柔軟性が失われていきます。 健康でしなやかな腱は強い力に耐えられますが、硬くもろくなった腱は、ささいな衝撃でも断裂しやすくなります。 とくに、以下のような場合に断裂リスクが高まります。 普段あまり運動しない人が、急にスポーツを行ったとき 学生時代以来など、久しぶりに運動を再開したとき 週末だけ激しいスポーツをする「ウィークエンドウォリアー」 若い頃と同じ感覚で動いたときに「アキレス腱がその負荷に耐えられない」というケースも少なくありません。 激しいスポーツによる負荷 アキレス腱断裂の直接的な引き金になるのは、アキレス腱に大きな力がかかる動作です。 ダッシュからの急停止やジャンプからの着地などの瞬間に、アキレス腱には体重の何倍もの負荷がかかります。 以下のような動作を繰り返すスポーツは、断裂リスクが高いといえます。 テニスやバドミントン:前後のボールに追いつこうと踏み込む動作 バスケットボールやバレーボール:ジャンプと着地を繰り返す動作 サッカー:ダッシュやキック、急な方向転換 久しぶりに行うスポーツでは負荷がかかりやすいため、注意しましょう。 アキレス腱が切れる前兆がある場合の対処法 アキレス腱が切れる前兆があるときに、正しく対処できるかどうかでその後の回復に影響します。 患部への負担を避けて安静にする 医療機関を受診する 完全断裂という深刻なケガを防ぐためにも、それぞれの内容を確認しましょう。 患部への負担を避けて安静にする アキレス腱に痛みや腫れなどの前兆を感じたときに、まず行うべき対処法は患部を安静に保つことです。 運動は直ちに中止し、アキレス腱に負担のかかる動作を避けましょう。 応急処置としては、スポーツ外傷の基本である「RICE処置」が有効です。 アルファベット 意味 具体的な方法 R (Rest) 安静 運動を中止し、体重をかけないようにして休ませる I (Ice) 冷却 氷のうなどをタオルで包み、15〜20分程度冷やす C (Compression) 圧迫 腫れを防ぐため、弾性包帯などで軽く圧迫する E (Elevation) 挙上 患部をクッションなどの上に乗せ、心臓より高く保つ RICE処置は炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。 セルフケアで痛みが引かない場合は、早期に医療機関を受診しましょう。 医療機関を受診する セルフケアをしても痛みが数日以上続く、または悪化するような場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。 一度アキレス腱が完全に断裂すると、治療に数ヶ月から1年近くかかることもあります。 早期回復には、完全断裂に至る前に適切な治療を受けることが重要です。 「ただの筋肉痛だろう」「すぐ治るだろう」と軽視せず、専門医による正確な診断を受けましょう。 アキレス腱が切れる前兆に関するよくある質問 アキレス腱が切れる前兆についてよくある質問にお答えします。 アキレス腱が切れたら歩けない? アキレス腱の断裂予防に効果的なマッサージはある? これらの疑問を解消し、万が一の際に適切な判断ができるようにしましょう。 アキレス腱が切れたら歩けない? アキレス腱以外にも足首を動かす筋肉があるため、断裂後も歩けるケースはあります。 しかし、アキレス腱の機能が損なわれることで以下のような特徴が見られます。 アキレス腱が切れた時の特徴 つま先立ちができない 階段の上り下りが困難になる 歩く速度が遅くなり、足を引きずる アキレス腱断裂を放置すると後遺症が生じるリスクが高まるため、歩けるかどうかで重症度を判断せず、断裂が疑われる場合は直ちに整形外科を受診しましょう。 アキレス腱の断裂予防に効果的なマッサージはある? アキレス腱断裂の予防として、以下のようなマッサージがおすすめです。 アキレス腱の断裂予防に効果的なマッサージ 手やフォームローラーを使い、気持ち良いと感じる強さでふくらはぎ全体を優しくほぐす アキレス腱を指で優しくつまみ、左右に軽く動かすようにして、周辺組織の滑りを良くする テニスボールなどを使い、足の裏をほぐす アキレス腱周辺のマッサージは、運動前後のケアとして習慣にすると効果的です。 予防のためのケアとして、痛みがない範囲で行いましょう。 アキレス腱が切れる前兆があるときは「安静」が重要 アキレス腱周辺の痛みや腫れ、動かしにくさといったサインを感じたら、まず「安静」にすることが重要です。 痛みを我慢して運動を続けたり、自己流のマッサージを行ったりせず、患部に負担をかけないようにしてください。 完全断裂という最悪の事態を防ぐためには、早期に専門医の診断を受けることが重要です。 アキレス腱が切れる前兆や違和感を感じたら、本記事で紹介した対処法を実践し、医療機関に相談しましょう。 最後に、万が一アキレス腱が断裂してしまった場合の選択肢として「再生医療」を紹介します。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて「損傷した組織を再生・修復する力」を活用する治療法で、腱や靭帯の損傷を手術せずに治療できる先端医療です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例について配信しているため、併せてご参考ください。
2025.09.30 -
- 足底腱膜炎
「足底筋膜炎でやってはいけないことは?」 「足底筋膜炎はどのくらいで治る?」 足底筋膜炎を早く治すために、上記のような疑問やお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。 本記事では、足底筋膜炎の回復を妨げる「やってはいけないこと」を中心に、治るまでの期間の目安や主な治療法について詳しく解説します。 手術以外の治療法として注目されている再生医療についても紹介しますので、つらい痛みを早く治したい方はぜひ参考にしてください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、足底筋膜炎の治療にも有効な再生医療の治療法や症例を配信中です。 「足底筋膜炎を早く治したい」「手術を避けて治療したい」という方は、ぜひこの機会に再生医療についてチェックしてみてください。 足底筋膜炎でやってはいけないこと 足底筋膜炎と診断されたら、回復を早めるために日常生活での過ごし方が重要になります。 ここでは、足底筋膜炎のときに避けるべき5つの行動を解説します。 激しい運動の継続する かかとへの衝撃が大きい動作を行う 足に合わない靴を着用する 自己判断で冷却・温めを行う 自己流のストレッチを行う 良かれと思って行った行動が、症状を悪化させてしまうケースも少なくありません。 上記のやってはいけないことを無意識に行っていないか、ご自身の生活を振り返りながら確認していきましょう。 激しい運動を継続する 激しい運動を継続することは、足底筋膜炎の症状を悪化させる原因の1つです。 足底筋膜炎は足裏への負担の蓄積によって起きるため、無理に運動を続けると炎症を起こした組織にさらに傷がつき、回復が遅れてしまいます。 とくに、以下のような運動は足裏への負担が大きいため、痛みがあるうちは休止しましょう。 ランニングやジョギング 長時間のウォーキング サッカーやバスケットボールなど、ジャンプや急な方向転換が多いスポーツ 運動を再開する際は、痛みが完全になくなってから、医師や専門家と相談のうえで軽いメニューから慎重に始めましょう。 以下の記事では、サッカー選手が足底筋膜炎になりやすい理由について詳しく解説しているので、参考にしてください。 かかとへの衝撃が大きい動作を行う かかとへの衝撃が大きい動作は、炎症を起こしている足底筋膜を刺激してしまうため、症状を悪化させる原因になります。 スポーツだけでなく、日常生活の中にもかかとに大きな衝撃を与える動作は潜んでいます。 日常生活でかかとに衝撃を与える動作 アスファルトなど硬い地面での運動 階段を駆け足で下りる 高い場所から飛び降りる 上記の動作は無意識に行ってしまいがちですが、足底筋膜炎の回復を妨げる要因となります。 足裏に痛みがある時期は「エレベーターを使う」「段差はゆっくり降りる」など、かかとへの衝撃を避ける工夫をしましょう。 足に合わない靴を着用する 足に合わない靴を着用すると足裏への負担が増え、足底筋膜炎の回復を遅らせる原因となります。 靴は地面からの衝撃を吸収し、足のアーチを支える重要な役割を担っているため、適切な靴を選ばないと足底筋膜に絶えずストレスがかかり続けます。 以下のような特徴の靴は、できるだけ避けましょう。 靴底が薄く、硬い素材の靴(革靴やパンプスの一部) クッション性が低いスニーカー サイズが合っておらず、靴の中で足が動いてしまうもの かかとが固定されないサンダルやハイヒール とくに、足底筋膜炎の治療中は、かかと部分がしっかりしていて、クッション性の高いスニーカーがおすすめです。 足のアーチを支えるインソール(中敷き)の活用も負担を軽減するうえで効果的な対策です。 自己判断で冷却・温めを行う 自己判断で冷却・温めを行うのは、足底筋膜炎の症状を悪化させるリスクがあるため注意が必要です。 足底筋膜炎は、症状の段階によって適した処置が異なります。 熱感や腫れがある「急性期」には患部を冷やすのが有効ですが、炎症が落ち着いた後の「慢性期」には温める方が効果的な場合があります。 間違ったケアを行うことで、逆効果になりかねません。 症状の段階 主な症状 間違った対処とリスク 急性期 ・運動後のズキズキする痛み ・熱感や腫れ 温める:炎症がさらに悪化する可能性 慢性期 ・歩き始めに痛みがある ・長引く痛み ・足のこわばり 冷やす:血行不良になり回復が遅れる可能性 ご自身の症状を安易に判断するのは避け、必ず医師や理学療法士など専門家の指示に従いましょう。 自己流のストレッチを行う 自己流のストレッチは、足底筋膜炎による炎症を悪化させる危険があります。 正しいストレッチは足底筋膜炎の改善に有効ですが、誤った方法で行うと傷ついた筋膜をさらに傷つける可能性が高いです。 とくに、以下のようなセルフケアには注意しましょう。 避けるべきセルフケア 痛みを我慢して足裏を強く伸ばす ゴルフボールやテニスボールで足裏をゴリゴリと強く刺激する ご自身の症状にはどのようなストレッチが適しているか、専門家の指導を受けてから行いましょう。 以下の動画では、足底筋膜炎に対するストレッチについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 https://youtu.be/vaVMmQdHK94?si=h87pKe058VGzJvdA 足底筋膜炎はどのくらいで治る? 足底筋膜炎の回復までにかかる期間は、症状の重さや治療を始めたタイミング、生活習慣などによって大きく異なります。 症状のレベル別の回復期間の目安は、以下のとおりです。 症状のレベル 主な症状 回復期間の目安 軽度 ・長時間歩いた後に痛む ・朝起きて最初の一歩が少し痛い 数日〜数週間 中等度〜重度 ・歩くのがつらいほどの強い痛み ・日常生活に支障が出ている 数ヶ月〜1年程度 難治性 ・適切な治療をしても6ヶ月以上痛みが続く 1年以上 しかし、上記の期間はあくまで一般的な目安です。 早期回復を目指すためには、治療期間に影響を与える要因を理解し、正しい行動をとることが重要になります。 足底筋膜炎の治し方|主な治療法 足底筋膜炎の治療は、主に以下の3つの選択肢があります。 保存療法 手術療法 再生医療 ご自身の病状と照らし合わせながら、どのような選択肢があるのかを1つずつ確認していきましょう。 保存療法 保存療法は、手術以外のすべての治療法を指し、足底筋膜炎の治療の基本となります。 具体的な治療法は多岐にわたり、以下を組み合わせて行います。 安静と活動調整 足に負担をかける運動や長時間の立ち仕事を制限する ストレッチ アキレス腱やふくらはぎを中心に、硬くなった筋肉や腱を伸ばす 装具療法 インソール(中敷き)やクッション性の高い靴で、足裏への衝撃を和らげる 薬物療法 痛みや炎症を抑えるための飲み薬や湿布薬を使用する 注射療法 痛みが非常に強い場合に、炎症を抑えるステロイド注射を行う 体外衝撃波治療 長引く痛みに対して、特殊な衝撃波で組織の修復を促す 治療の目的は、患部の炎症を抑え、硬くなった足底筋膜の柔軟性を取り戻すことです。 また、ストレッチや靴の見直しは、再発予防の観点からも重要です。 以下の記事では、足底筋膜炎に対するステロイド注射について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 手術療法 手術療法は、保存療法を続けても症状が改善しない「難治性足底筋膜炎」の場合に検討される最終的な選択肢の1つです。 足底筋膜炎と診断された方のうち、手術が必要になるケースはごく一部です。 手術療法のポイント 対象となる人:目安として6ヶ月以上、保存療法を試みても効果が見られない場合 手術の目的:硬くなってしまった足底筋膜の一部を切り、足裏の緊張を和らげる 手術の方法:近年では、内視鏡を使った傷口の小さい手術も実施される 手術療法には、感染症などのリスクや足のアーチのバランスが変わる可能性も伴います。 そのため、手術を受けるかどうかは、メリットとデメリットを十分に理解したうえで、専門医とよく相談して慎重に決定する必要があります。 再生医療 再生医療は、保存療法では十分な効果が得られず、手術には抵抗があるという方にとっての新しい治療選択肢です。 患者さまの細胞や血液を用いて「自己治癒能力」を高め、損傷した組織の再生・修復を促すことを目的としています。 具体的な治療法として、脂肪組織から採取・培養した細胞を用いた「幹細胞療法」や、血液に含まれる血小板を用いた「PRP療法」などがあります。 患者さまの細胞や血液のみを用いるため、拒絶反応やアレルギーのリスクが少ない治療法です。 また、手術や入院を必要とせず、通院のみで治療を受けられるため、日常生活を送りながら足底筋膜炎の改善を目指せます。 以下の記事では、再生医療による足底筋膜炎の治し方について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 https://www.youtube.com/watch?v=x0IG52bcfbY&feature=youtu.be 足底筋膜炎でやってはいけないことに関するよくある質問 足底筋膜炎の治療を進めるうえで、多くの方が抱きやすい疑問についてお答えします。 足底筋膜炎の簡単な治し方は? 足底筋膜炎は歩かない方がいい? 正しい知識を身につけて、ご自身の症状に合った適切な対処ができるようになりましょう。 足底筋膜炎の簡単な治し方は? 足底筋膜炎には、残念ながらすぐに痛みが消えるような「簡単な治し方」はありません。 しかし、ご自宅で簡単に実践でき、回復への近道となる効果的なセルフケアは存在します。 セルフケアの方法 足裏だけでなく、アキレス腱やふくらはぎをゆっくり伸ばす 運動後やズキズキ痛むときに、1回10〜20分を目安に冷やす クッション性の高い靴や、アーチを支えるインソールで足への負担を減らす すぐに効果が出なくても地道に毎日続けることが重要です。 セルフケアで痛みが改善しない場合は、医療機関で適切な治療を受けることが推奨されます。 足底筋膜炎は歩かない方がいい? 歩行制限は、足底筋膜炎の重症度によって変わります。 痛みのレベルに応じて歩行を制限すべきか、慎重に動くべきかを判断する必要があります。 痛みのレベル 歩行の目安 痛みが非常に強い(急性期) ・無理に歩くのは避け、できるだけ安静を優先する ・歩行は炎症を悪化させる可能性がある 症状が落ち着いてきた時期 全く動かないと血行不良や筋力低下につながるため、痛みが出ない範囲の短時間から歩行を再開 最終的には、医師や理学療法士と相談しながら、ご自身の症状に合わせて活動のレベルを調整することが大切です。 足底筋膜炎でやってはいけないことを守って早期回復を目指そう 足底筋膜炎の回復への第一歩は、「やってはいけないこと」を避け、足裏への負担を減らすことです。 回復まで時間がかかることもありますが、正しい知識を持って、専門家のアドバイスのもとで根気強くケアを続けることが重要です。 痛みが長引く場合は自己判断で放置せず、必ず整形外科などの医療機関に相談しましょう。 また、「足底筋膜炎を早く治したい」「手術を避けて治療したい」という方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 痛みを抑えるだけでなく、損傷した組織の修復を促すことで症状の根本的な改善が期待できます。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、足底筋膜炎(足底腱膜炎)の症状が改善された患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/BnVHvOVmQmw?si=ER6xDCR2EY5BlH0v 再生医療による治療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 手
「ばね指を自分で治す方法はある?」 「ばね指はストレッチで治る?」 上記のように、ばね指を自分で治す方法がないかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 ばね指は、初期段階で適切に対処すれば症状改善が見込めますが、我慢して指を使い続けると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。 本記事では、ばね指の症状を自分で和らげるためのセルフケア方法から注意点まで詳しく解説します。 また、ばね指の症状を根本的に治したい方は、先端医療の一つである「再生医療」をご検討ください。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、指関節の炎症抑制や痛みの改善が期待できます。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例を配信しているため、この機会に再生医療についてチェックしてみてください。 ばね指を自分で治すセルフケア4選 ばね指のつらい症状を和らげるためには、ご自身で行うセルフケアが有効です。 症状の改善と悪化防止に役立つ4つの基本的な方法を紹介します。 指の使いすぎを避けて安静にする 指のストレッチを行う テーピングやサポーターを活用する 患部をアイシング(冷却)する セルフケアは、症状の段階に合わせて適切に使い分けるのが改善への近道です。 指の使いすぎを避けて安静にする ばね指の症状を改善するには、指の使いすぎを避けて安静に保つのが基本です。 ばね指は、指を動かす「腱」と腱を包むトンネル状の組織「腱鞘」が擦れて炎症を起こしている状態を指します。 症状を改善させるには、原因となる指への負担を減らし、炎症を鎮めるための時間が必要です。 痛みがあるにもかかわらず指を使い続けると、炎症が長引いて回復が遅れる可能性があります。 日常生活では、スマホを片手で長時間操作するのを控え、両手で支えるように使用するだけでも負担は軽減されます。 仕事中などパソコン作業が続くときは、こまめに休憩を挟んで指を休ませましょう。 指のストレッチを行う 指のストレッチは、硬くなった腱や周辺組織の柔軟性を高め、指の動きを滑らかにするのに役立ちます。 ただし、痛みが強いときや熱感があるときに、無理してストレッチすると炎症を悪化させる可能性があります。 ストレッチは、症状が落ち着いているタイミングで、気持ち良いと感じる範囲で行いましょう。 体が温まり、筋肉や腱がほぐれているお風呂上がりにストレッチするのがおすすめです。 具体的なストレッチには、以下のような方法があります。 ばね指に対するストレッチ方法 指全体のストレッチ:手のひらを上にして、反対の手で指全体をゆっくりと反らせるように伸ばす 指の曲げ伸ばし:指を1本ずつ、ゆっくりと曲げたり伸ばしたりを繰り返す 腱のストレッチ:指の付け根(手のひら側)を、反対の手の親指で優しく押さえるようにマッサージする どのストレッチも、1回10分以内を目安に、痛みが出ない範囲で継続しましょう。 テーピングやサポーターを活用する テーピングやサポーターで患部を固定すると、指の動きが物理的に制限され、安静を保ちやすくなります。 指の余計な動きを抑えることで、腱と腱鞘の摩擦が減り、炎症の悪化を防ぐ効果が期待できます。 特に就寝中は無意識に指を動かしてしまうため、夜間に装着すると日中の症状緩和につながります。 テーピングとサポーターにはそれぞれ特徴がありますので、ご自身の症状や生活スタイルに合わせて選びましょう。 種類 特徴 こんな方におすすめ テーピング 動きを適度に制限しつつ、ある程度の自由度を保てる 症状が比較的軽く、日中の作業時にも使いたい方 サポーター 金属プレートなどで広範囲をしっかり固定できる 症状が強く、安静を徹底したい方や就寝時に使いたい方 どちらを利用する場合も、血行不良を防ぐために強く締めすぎないように注意が必要です。 装具を装着してみて、手指のしびれや鬱血など色の変化があればすぐに調整しましょう。 患部をアイシング(冷却)する ばね指によって患部に熱感や腫れがある場合は、アイシング(冷却)するのが効果的です。 患部を冷やすと血管が収縮し、炎症や腫れを抑えられることで痛みの軽減が期待できます。 指を使いすぎた直後や、ズキズキとした痛みを感じるときに試してみてください。 アイシングによる凍傷を防ぐため、直接肌に当てるのは避け、氷のうや保冷剤をタオルで包んでから1回15〜20分程度を目安に患部に当てましょう。 ばね指を自分で治すストレッチをするときのポイント ばね指の症状緩和にストレッチは有効ですが、ただ行うだけでは十分な効果を得られません。 やり方を間違えると症状を悪化させる場合もあるため、以下のポイントを押さえてストレッチしましょう。 10分以内を目安に行う お風呂上がりに行う 少しの工夫で効果が変わりますので、ぜひ実践してください。 10分以内を目安に行う ストレッチは、1回の時間を10分以内を目安に行いましょう。 ばね指は指の使いすぎが原因で起きるため、良かれと思ってストレッチを長時間続けると、指への新たな負担となり症状を悪化させる可能性があります。 痛みを我慢して無理に伸ばしたり、長時間続けたりすると炎症を助長する可能性があります。 ストレッチの目的は、硬くなった筋肉や腱を優しく「ほぐす」ことであり、鍛えることではない点を理解しておきましょう。 毎日少しずつでも継続することが重要です。 お風呂上がりに行う ストレッチを行うタイミングは、お風呂上がりがおすすめです。 入浴によって体が温まると全身の血行が促進され、筋肉や腱の柔軟性が高まります。 組織が伸びやすい状態でストレッチを行うことで、ばね指の症状緩和につながります。 手を温める具体的な方法として、以下のような方法を実践しましょう。 入浴:全身を温めてリラックスする 手浴:洗面器のお湯で指先から温める 蒸しタオル:患部を3〜5分ほど直接温める ただし、患部に熱感や腫れがある炎症の強い時期(急性期)は、手を温めることで症状が悪化する可能性があります。 その場合はストレッチを控え、アイシングを優先しましょう。 ばね指を自分で治すときの注意点3つ ばね指のセルフケアは回復を助けますが、やり方を間違えると症状を悪化させる可能性があります。 痛みがあるときは無理をしない 炎症が落ち着いたら指を冷やさない 自然治癒に頼りすぎない ここでは、セルフケアに取り組むうえで必ず守っていただきたい3つの注意点を解説します。 痛みがあるときは無理をしない 痛みがあるときは、無理に指を動かさないようにしましょう。 とくに痛み、腫れ、熱感が強い時期は、強い炎症状態のため、無理に動かすと症状を悪化させる可能性があります。 主に以下のような行動は、要注意です。 痛みを我慢してのストレッチやマッサージ 痛む場所を何度も押して状態を確認する行為 指に負担のかかる作業の継続 強い痛みを感じる場合は、まず安静を第一に考えましょう。 以下の記事では、ばね指をはじめとする腱鞘炎の痛みや原因について詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。 炎症が落ち着いたら指を冷やさない 初期段階のばね指に対する応急処置としてアイシングは有効ですが、炎症が落ち着いたら指を冷やさないことが重要です。 炎症が治まったあとに指を冷やし続けると血行が悪くなり、腱や周辺の組織が硬くなってしまいます。 指のケアは、症状の段階に応じて「冷やす」か「温める」かを正しく使い分けましょう。 熱っぽさや腫れがある「急性期」は冷やすのが効果的ですが、その時期を過ぎた「慢性期」では温めるケアに切り替えます。 症状の段階 主な症状 推奨されるケア 急性期 痛み・熱感・腫れ アイシング(冷却) 慢性期 こわばり・動かしにくさ 温める(温熱) ご自身の指に熱っぽさを感じるかどうかを1つの目安にしてください。 熱感がなくなったら温めるケアに切り替え、血行を促進して組織の柔軟性を高めましょう。 自然治癒に頼りすぎない ばね指は、自然治癒に頼りすぎないようにしましょう。 軽症であれば安静にすることで改善する場合もありますが、痛みが長引いたり、指の引っかかりが強くなったりした場合は注意が必要です。 自己判断で放置すると、炎症が慢性化するばかりか、指関節周辺の組織が固くなる「拘縮(こうしゅく)」になるリスクがあります。 拘縮が起こると日常生活に大きな支障をきたし、改善のためには手術が必要になる可能性も高まります。 ばね指の症状に気づいたら、我慢せずに整形外科などの医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、ばね指をはじめとする腱鞘炎に対するステロイド注射の効果について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 ばね指を自分で治す方法に関するよくある質問 ばね指のセルフケアに関して多くの方が疑問に思う点についてお答えします。 ばね指でやってはいけないことは? ばね指の原因はビタミン不足? 間違ったケアで症状を悪化させないためにも、正しい知識を身につけていきましょう。 ばね指でやってはいけないことは? ばね指では、以下のような指を酷使する行動は避けましょう。 ばね指でやってはいけないこと 痛みがあるのに無理に動かす 患部を強くマッサージする スマホ操作やPC作業など、指を酷使する動きを継続する 症状を軽視して放置する ばね指は腱と腱鞘が炎症を起こしている状態なので、患部に余計な刺激を与えないのが基本です。 痛みや引っかかりを感じたら、まずは指を休ませることを優先しましょう。 ばね指の原因はビタミン不足? ビタミン不足が、ばね指の直接的な原因になるわけではありません。 しかし、栄養バランスの乱れは、組織の修復力を低下させ、症状の悪化や回復の遅れにつながる可能性があります。 神経が正常に働くためには、以下のような栄養素が不可欠です。 タンパク質・ビタミンC:腱の主成分であるコラーゲンの生成を助ける ビタミンB群:神経の機能を維持し、修復をサポートする ビタミンE:強い抗酸化作用で、炎症を抑える働きが期待できる 外食や加工食品に偏った食生活を送っていると、上記の栄養素が不足しがちです。 指を休ませる外的なケアと同時に、バランスの取れた食事で体の中から組織の修復をサポートすることも、症状改善への近道です。 ばね指を早く治したい方は再生医療をご検討ください セルフケアは、ばね指の症状を緩和するための基本です。 しかし、セルフケアを続けても症状が改善しない、あるいは痛みが強くなる場合は、医療機関を受診しましょう。 症状を放置すると、指関節が固まって動かなくなる「拘縮」になるリスクがあるため、注意が必要です。 そして、保存療法では改善が見られず、手術も避けたいと考える方には「再生医療」という選択肢があります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を活用して、損傷した組織の再生・修復を促す医療技術です。 入院や手術の必要がなく日帰りで治療を受けられるため、日常生活への影響を抑えながら、ばね指の根本的な改善が期待できます。 以下のページでは、手関節に対する再生医療の症例を紹介しているため、併せて参考にしてみてください。 >>手関節に対する再生医療の症例はこちら 「セルフケアだけでは不安」「手術をせずに早く治したい」とお考えの方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 脊椎
背骨が曲がった状態になってしまう疾患を「側弯症」と呼びます。 側弯症は背骨が左右に曲がったりねじれたりする症状によって肩こりや腰痛だけでなく、神経や内臓機能にも影響を与える可能性があります。 軽度の機能性側弯症※による背骨の曲がりの場合、背骨周りのストレッチで症状改善が期待できます。 ※一時的な姿勢不良や筋肉不均衡が原因となる側弯症のこと この記事では、背骨が曲がった状態を改善するためのストレッチ方法と側弯症の種類別に対処法を詳しく解説します。 背骨の曲がりで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、側弯症が進行して脊髄損傷による痛みやしびれが生じた場合、損傷した神経の改善が期待できる「再生医療」が選択肢の一つとなります。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに神経損傷の根本的な改善が期待できる再生医療に関する情報を発信しているため、ぜひご参考ください。 背骨が曲がる状態を治すストレッチ【3選】 軽度の機能性側弯症による背骨の曲がりを改善するためには、背骨周りの筋肉の柔軟性を高め、左右のバランスを整えることが重要です。 効果的なストレッチ方法として、以下の3つを紹介します。 CAT&DOG(キャット&ドッグ) 広背筋ストレッチ サイドプランク これらのストレッチを実践して、体のバランスを整えましょう。 CAT&DOG(キャット&ドッグ) 背骨の柔軟性を高めるためには、背骨全体を動かすことが重要です。 CAT&DOGは、背骨を丸める・反らすというシンプルな動作で、日常生活で固まった背骨周りの筋肉をほぐすことができます。 背骨は本来、S字のカーブで全身の重みをバランス良く支えていますが、前かがみや丸まった姿勢が続くとカーブが失われ、歪みが固定されてしまいます。 CAT&DOGを行うことで、関節の動きと筋肉のしなやかさが改善できます。 腰だけで反らせず、背中全体で動かすことが大切です。 首や腰に痛みがある場合は、動きを小さくして無理のない範囲で取り組んでみましょう。 広背筋ストレッチ 背骨が曲がる状態を改善するには、体の側面(体側)へのアプローチも必要です。 広背筋ストレッチは、普段使わない脇腹や背中の側面の筋肉を伸ばし、左右のバランスを整えます。 骨盤が浮かないよう注意し、肋骨を引き上げるような意識で行いましょう。 呼吸を深くゆっくり行うことで、筋肉の緊張をより効率的にほぐせます。 サイドプランク 背骨が曲がる状態を改善するには、筋肉を伸ばすだけでなく、背骨を支える力をつけることも重要です。 サイドプランクは、体幹の側部にある深層筋を鍛え、背骨の左右バランスを整える効果があります。 サイドプランクでは、腹斜筋や腹横筋といった普段意識しにくい筋肉に刺激を与えます。 これらの筋肉は姿勢の保持や背骨の安定に大きく関わっているため、鍛えることで背骨の歪みを戻すだけでなく、維持する力が身につきます。 背骨が曲がってしまう「側弯症」とは 側弯症とは、背骨が左右に曲がった状態で、思春期頃に発見されることが多い疾患です。 正常な背骨は正面から見ると真っ直ぐですが、側弯症では「C」や「S」のような形に曲がって見えます。 側弯症は大きく分けて以下の2つの種類があります。 構築性側弯症|手術が検討されるケースあり 機能性側弯症|ストレッチで改善する可能性あり 種類によって治療アプローチが大きく異なるため、側弯症が疑われる場合は、医療機関による正確な診断と治療方針の決定が重要です。 構築性側弯症|手術が検討されるケースあり 構築性側弯症は、背骨を構成する椎骨そのものが変形することで起こる側弯症です。 中でも全体の80-85%※は、原因が特定できない「特発性側弯症」と呼ばれています。 ※出典:日本側弯症学会 構築性側弯症に対する有効な治療法は限定的で、装具療法による進行の抑制や、手術による歪みの解消が主な選択肢となります。 とくに幼少期に発症した場合は、成長とともに背骨の歪みが強くなる傾向があるため、定期的な経過観察が必要です。 機能性側弯症|ストレッチで改善する可能性あり 機能性側弯症は、背骨の構造的な異常はなく、何らかの原因によって生じるため、適切なケアを実施することで改善が期待できます。 主な原因は、猫背などの日常生活での偏った姿勢や仕事やスポーツでの同じ動作の繰り返しによるものです。 姿勢やスポーツのフォーム改善によって原因を解消したり、ストレッチによって背骨周辺をケアしたりすることで改善できる可能性があります。 機能性側弯症に効果的なセルフケア 機能性側弯症の改善には、原因となる筋肉の偏りや姿勢の問題を解決することが重要です。 効果的なセルフケア方法として以下の3つがあります。 ストレッチ 筋力トレーニング 正しい姿勢への改善 これらのケア方法を組み合わせることで、より効果的な改善が期待できます。 ストレッチ ストレッチは、硬くなった筋肉を柔らかくするのに適したケア方法です。 効果的なストレッチを行うための注意点は、以下のとおりです。 無理に伸ばしすぎず、心地よい突っ張り感を感じる程度で行う 息を止めず、深くゆっくりした呼吸を意識する 1回のストレッチ時間は20秒〜30秒程度で行う 継続的に行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、背骨のバランスが整いやすくなります。 筋力トレーニング 筋力トレーニングは、背骨を支える筋肉を強化し、正しい姿勢を維持する力を養うトレーニングです。 対象となる筋肉の力を上げるだけでなく、その筋肉と反対の働きをする筋肉の緊張を緩める効果もあります。 効果的な筋力トレーニングを行うためのポイントは、以下のとおりです。 正しい姿勢やフォームを意識して行う 効かせたい筋肉や部位を意識する 適切な負荷量と回数で行う(多すぎても少なすぎても効果が下がる) 無理のない範囲で継続することが、長期的な改善につながります。 正しい姿勢への改善 側弯症のケアで最も重要なのが、日常生活での姿勢の改善です。 機能性側弯症の原因は偏った姿勢や動作の繰り返しであるため、一時的に姿勢が良くなっても再び元に戻ってしまう可能性があります。 重要なのは、偏った姿勢や動作を繰り返さないよう意識することです。 無意識に正しい姿勢をキープできるよう、体に覚えさせましょう。 椅子に座るときは骨盤を立てて座る、立っているときは両足に均等に体重をかけるといった小さな心がけが、背骨の歪みを予防する基盤となります。 背骨が曲がる状態を治す方法についてよくある質問 背骨が曲がる状態を治す方法について、よくある質問を紹介します。 背骨の歪みを治す方法は? 側弯症の人がやってはいけないストレッチは? 以下で、これらの疑問にお答えします。 背骨の歪みを治す方法は? 機能性側弯症の場合は、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢改善などの背骨周辺のケアによって改善が期待できます。 一方、構築性側弯症の場合は、装具療法や手術などの医療的な治療が必要になるケースがほとんどです。 原因によって治療法が異なるため、側弯症が疑われるときは医療機関で正確な診断を受け、適切な治療方針を決めることが重要です。 機能性側弯症であれば、CAT&DOGや広背筋ストレッチ、サイドプランクなどのストレッチを継続的に行いましょう。 側弯症の人がやってはいけないストレッチは? 側弯症の方が避けるべきストレッチは、過度に背骨を捻ったり、片側だけに負荷をかけるようなストレッチです。 上記のようなストレッチは、背骨に負担をかけてしまい症状を悪化させる可能性があります。 また、痛みを感じるほど強い力で行うストレッチや、長時間同じ姿勢を保つストレッチも避けましょう。 ストレッチは心地よい程度の強さで行い、左右バランスよく実施することが大切です。 不安がある場合は、理学療法士や専門医に相談して、状態に適したストレッチ方法を指導してもらうことをおすすめします。 背骨が曲がる状態を治すストレッチで側弯症の改善が期待できる 背骨が曲がった状態になる原因が機能性側弯症であれば、ストレッチや筋力トレーニング、姿勢改善などの背骨周辺のケアで改善が期待できます。 「CAT&DOG」「広背筋ストレッチ」「サイドプランク」などのストレッチは、背骨周りの筋肉バランスを整えるのに効果的です。 ただし、側弯症が進行すると背骨の変形が進み、脊髄損傷を合併すると痛みやしびれが生じる可能性があるため、早期に医療機関を受診しましょう。 また、上記のような神経損傷による痛みやしびれなどの症状に対して、先端医療の「再生医療」という治療法があります。 再生医療は、従来の治療では難しかった損傷した神経組織の再生・修復を促す医療技術です。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、脊髄損傷の症状が改善された患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/1mWLB1N7ims?si=vp8qJhSzseJWmbKd 側弯症による神経症状にお悩みの方や再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
2025.09.30 -
- 腰
ぎっくり腰とは、急に腰に激しい痛みが生じる「急性腰痛症」のことで、重いものを持った瞬間や中腰になったときに発症します。 多くの場合は数日から2週間程度で自然に回復しますが、場合によっては重篤な疾患が隠れている可能性があります。 「ぎっくり腰で病院に行っても意味がない」という話を聞いたことがあり、病院に行くべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 しかし、実際には特定の症状がある場合は医療機関での適切な診断と治療が重要です。 この記事では、ぎっくり腰で病院に行くべき症状の目安と、医療機関で受けられる治療法について詳しく解説します。 ぎっくり腰でお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックの公式LINEでは、神経損傷による腰痛を手術せずに改善が期待できる再生医療に関する情報を発信しています。 慢性的な腰痛や神経損傷に関する症例も紹介しているため、腰痛にお悩みの方はぜひ再生医療についてご確認ください。 ぎっくり腰で病院に行った方がいい症状の目安 ぎっくり腰になった場合、すべてのケースで病院受診が必要というわけではありません。 しかし、以下に該当する場合は、適切な診断と治療を受けることが重要です。 痛みが2週間以上続く場合 足腰にしびれや麻痺がある場合 発熱を伴う場合 高齢者の場合 これらの症状がある場合は、単なる筋肉の問題ではなく重篤な疾患が隠れている可能性があるため、迷わず医療機関を受診しましょう。 痛みが2週間以上続く場合 通常のぎっくり腰は2〜3日をピークに徐々に痛みが和らぎ、2週間程度で改善することが多いです。 しかし、痛みが2週間以上続く場合や繰り返しぎっくり腰になる場合は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの疑いがあります。 椎間板ヘルニアとは、背骨の間でクッションの役割を果たす椎間板の中にある組織が外へ飛び出し、神経を圧迫して痛みやしびれが生じる疾患です。 脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道が狭まることで神経が圧迫され、腰や下半身の痛みやしびれが現れる疾患です。 これらの疾患に気づかずに放置すると、痛みが長引き、場合によっては手術が必要になるケースも考えられます。 痛みが続く場合は、放置せずに医療機関を受診しましょう。 足腰にしびれや麻痺がある場合 腰痛に加えて足にしびれや麻痺がある場合は、神経の圧迫が起きている可能性が高いです。 「足に力が入らない」「足を引きずるように歩く」「排尿や排便のコントロールが困難」といった症状は、治療が必要な場合があります。 これらの症状は「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」による神経圧迫の可能性があり、放置すると神経の損傷が進行するリスクがあります。 しびれ・麻痺の症状がある場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。 発熱を伴う場合 ぎっくり腰に38度以上の発熱や全身のだるさが伴う場合は、単なる筋肉の問題ではなく感染症の可能性があります。 とくに注意が必要なのは「化膿性脊椎炎」という背骨の感染症です。 化膿性脊椎炎は、細菌が血液を介して脊椎に感染することで炎症を引き起こす疾患で、高齢者や糖尿病患者、免疫力が低下している方がかかりやすいといわれています。 この疾患は抗生物質治療が必要であり、放置すると脊髄損傷や敗血症などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。 体温が38度以上ある場合や、悪寒、食欲不振などの全身症状がある場合は、医療機関を受診してください。 高齢者の場合 高齢になると骨がもろくなる骨粗鬆症を発症している可能性が高く、ぎっくり腰と思っていたものが実は「圧迫骨折」であるケースがあります。 骨粗鬆症の方は、重いものを持ち上げた時やくしゃみをした時など、ちょっとした動作でも骨折することがあります。 圧迫骨折は2〜3カ月の治療で改善するケースが多いものの、適切な治療を受けずに放置すると、体力の低下や寝たきりのリスクが高まります。 高齢でぎっくり腰になった場合は、骨折の可能性も考えて受診することをおすすめします。 ぎっくり腰で病院の受診を控えてもいいケース 先述のとおり、すべてのぎっくり腰で病院受診が必要というわけではありません。 以下のような場合は、自宅での安静と様子観察で改善する可能性があります。 発症直後で痛みはあるものの、日常生活の基本動作ができる場合 数日で痛みが徐々に軽減している場合 発熱やしびれなどの神経症状がない場合 過去にも同様のぎっくり腰を経験し、自然に回復した経験がある場合 完全な安静は筋力や柔軟性の低下につながるため、動作によって痛くなりすぎない範囲で可能な日常生活を維持しましょう。 動けないほど痛みが強くなった場合は、迷わず医療機関を受診することが重要です。 ぎっくり腰で病院に行く前にできる対処法 https://youtu.be/O8m0F0dMWIk?si=uuxn7rFhkQBSLzJg ぎっくり腰になった際は、病院を受診する前に適切な応急処置を行うことで症状の悪化を防ぐことができます。 以下の2つの対処法を実践してみましょう。 無理に動かずに安静にする 患部をアイシングする これらの対処法は痛みを軽減し、炎症の拡大を抑える効果が期待できます。 無理に動かずに安静にする ぎっくり腰になった直後は、無理に動こうとせず、痛みが軽い体勢を見つけて安静にしてください。 横になる際は、仰向けになって膝の下にクッションや枕を入れたり、横向きになって背中を丸めたりすると痛みが和らぐことがあります。 立ち上がるときは、ゆっくりと時間をかけて体勢を変え、急な動作は避けましょう。 ただし、完全に動かない状態を長期間続けると筋力低下につながるため、可能な範囲で日常生活を維持することが大切です。 患部をアイシングする 発症直後の急性期には、患部をアイシングすることで炎症を抑える効果が期待できます。 氷をタオルで包んだものや保冷剤を患部に15〜20分程度当て、患部の炎症を抑えることで痛みの軽減につながります。 アイシングを行う際は、直接氷を肌に当てると凍傷のリスクがあるため、必ずタオルや布で包んでから使用してください。 発症から48〜72時間経過した後は、患部を温めることで血行を促進し、回復を早める効果が期待できます。 ぎっくり腰の治し方|病院で受けられる主な治療法 ぎっくり腰で医療機関を受診した場合、症状の程度や原因に応じてさまざまな治療が行われます。 主な治療法として以下の3つがあります。 装具療法|コルセットの装着 薬物療法|湿布や内服薬 リハビリテーション|下半身の筋力トレーニング これらの治療法を組み合わせることで、痛みの軽減と機能回復を図ります。 装具療法|コルセットの装着 ぎっくり腰の急性期には、腰回りの筋肉をサポートして身体を支えるコルセットの装着が効果的です。 コルセットには腰椎への負担軽減、不自然な動きの制限などの効果が期待できます。 「コルセットは筋力が下がる」という話もありますが、痛みが強い1〜2週間程度の使用であれば問題はありません。 ただし、長期間使い続けると筋力低下のリスクがあるため、医師の指示する期間を守って装着することが重要です。 薬物療法|湿布や内服薬 痛みを和らげ、炎症を抑える薬物療法は、ぎっくり腰で一般的な治療です。 主に非ステロイド性抗炎症薬の湿布や内服薬が処方されます。 ロキソニンやボルタレンなどの痛みを和らげる薬と、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩剤を組み合わせて使用されることが多いです。 また、薬物療法で痛みが治まらない場合は、背中の神経に麻酔薬を注射する神経ブロック療法によって脳に痛みを伝える信号を遮断する治療が有効な場合もあります。 薬の効果や副作用には個人差があるため、医師の指示通りに服用しましょう。 リハビリテーション|下半身の筋力トレーニング 下半身の筋力は腰を支える重要な役割を果たし、適切な筋力トレーニングによってぎっくり腰の再発防止と機能回復が期待できます。 痛みが落ち着いた後は、医師の判断で理学療法士による専門的なリハビリテーションが開始されます。 具体的には、腹筋や背筋を強化する運動療法、腰や背中、太もものストレッチ、正しい姿勢や日常生活動作の指導などが行われます。 ただし、リハビリを始めるタイミングや行う内容は個人の症状によって異なるため、自己判断はせずに医師や理学療法士の指導に従いましょう。 ぎっくり腰の痛みが長引いている場合は病院に行くべき ぎっくり腰は多くの場合、適切な安静と対処によって2週間程度で改善するケースが多いです。 しかし、痛みが長引く場合は、「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」などの神経損傷が隠れている可能性があります。 これらの疾患による神経損傷がある場合、痛み止めや湿布による対症療法が中心となり、根本的な改善は困難なケースが多いです。 重症の場合は、神経の圧迫を取り除く手術療法が一般的な選択肢となります。 しかし、近年の医療では神経損傷そのものにアプローチする再生医療という治療法が注目されています。 再生医療は、患者さま自身の幹細胞や血液を用いて、損傷した神経の再生・修復を促す医療技術です。 手術を伴わないため身体への負担が少なく、入院も必要としません。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、腰椎ヘルニアの症状が改善された患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/GcUDE6GCblE?si=gMAanLZtlGS6KaAz 慢性的な腰痛や神経症状でお悩みの方は、再生医療専門クリニック「リペアセルクリニック」へご相談ください。
2025.09.30 -
- アキレス腱
アキレス腱を押すと痛みがある場合、「アキレス腱炎」である可能性が高いです。 誤った対処法や治療を受けずに放置してしまうと、痛みが慢性化したり、アキレス腱が断裂したりするリスクがあります。 早期回復のためにも、早めに医療機関を受診し、適切な診断・治療を受けることが重要です。 この記事では、アキレス腱を押すと痛みがあるときの原因や対処法について詳しく解説します。 また、アキレス腱の痛みの治療には、先端医療の一つである「再生医療」も選択肢となります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上することで、損傷した腱や靭帯の再生・修復を促す医療技術です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例について配信しているため、併せてご覧ください。 アキレス腱を押すと痛いときは「アキレス腱炎」の可能性 アキレス腱を押すと痛みがある場合、アキレス腱炎である可能性があります。 主な原因やどのような痛みを感じるのか、アキレス腱炎について解説します。 アキレス腱炎の原因 アキレス腱炎痛みの特徴 それぞれ詳しく見ていきましょう。 アキレス腱炎の原因 アキレス腱炎を発症する主な原因はさまざまで、以下のとおりです。 オーバーユース(使いすぎ) 準備運動不足 加齢による柔軟性の低下 靴が足に合っていない 偏平足 アキレス腱炎の原因は、スポーツに関連したものが多く、スポーツ選手や運動が趣味の方に多く見られる疾患です。 しかし、スポーツをしない人にも起こり得るため、アキレス腱を押して痛みを感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 アキレス腱炎痛みの特徴 アキレス腱炎では、患部を押すことで痛みを感じるのが特徴です。 歩いたり走ったりする場合にも痛みを感じやすく、安静にしているときには痛みがないケースが多いです。 アキレス腱は足の曲げ伸ばしによって腱が伸びる仕組みになっているため、曲げ伸ばしを行わなければ腱は緩んだ状態です。 腱が伸びるときに痛みを感じるため、平地を歩くときよりも腱が伸びる階段や坂道の方が、より痛みを感じやすい傾向があります。 アキレス腱を押すと痛いときの対処法 アキレス腱を押すと痛いときには、次のような対処法があります。 運動量を調整して安静にする アキレス腱周辺のストレッチする 患部をアイシング(冷却)する それぞれの対処法について、詳しく解説していきます。 運動量を調整して安静にする アキレス腱に痛みを感じたら、まずは原因となっている運動や活動の量を減らし、安静にすることを心がけましょう。 無理をしてアキレス腱に負担をかけ続ければ、炎症が長引いたり症状が悪化したりする恐れがあります。 とくに、ランニングやジャンプなどのアキレス腱に強い負荷がかかる運動は、一時的に中断することが推奨されます。 日常生活においても痛みが引くまでは、無理のない範囲で活動しましょう。 アキレス腱周辺をストレッチする アキレス腱周辺のストレッチによって筋肉の柔軟性を高めることで、アキレス腱にかかる負担を軽減する効果が期待できます。 以下のストレッチを実践してみましょう。 ①壁の前に立ち、両手を壁につける ②かかとは床につけたまま痛む方の脚を後ろに引く ③前の膝をゆっくり曲げ、アキレス腱を伸ばす ④③の状態を20〜30秒キープする 上記のストレッチを1日数回、無理のない範囲で継続しましょう。 ただし、痛みを感じるほど強く伸ばすのは逆効果になるため、気持ちよく伸びていると感じる程度でゆっくりと行いましょう。 患部をアイシング(冷却)する 運動後や痛みが気になるときに患部をアイシングすると、炎症を鎮めて痛みを和らげる助けになります。 痛みが強い急性期には、以下の手順でアイシングしましょう。 ①氷のうなどをタオルで包む ②痛みを感じる部分に15~20分ほど当てる ③間隔を開けて再度冷やす 直接氷を肌に当てると凍傷になる危険性があるため、必ずタオルなどの布を一枚挟みましょう。 上記の手順を1日に数回繰り返すことで、炎症の抑制が期待できます。 アキレス腱を押すと痛いときの治し方 アキレス腱を押すと痛いときの治療法は、大きく分けると以下の2つです。 保存療法 手術療法 それぞれの治療法について、詳しく見ていきましょう。 保存療法 アキレス腱の痛みの治療は、手術を行わない保存療法が基本です。 保存療法は、薬やリハビリテーションなどを組み合わせ、アキレス腱の炎症を抑えて痛みを和らげることを目的とします。 具体的な治療法は、個々の症状に合わせて以下のような治療が選択されます。 薬物療法:湿布や塗り薬といった外用薬や、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服薬を使用し、炎症と痛みを抑える 物理療法:ストレッチや筋力トレーニングでアキレス腱周辺の柔軟性を高め、アキレス腱への負担を減らす 装具療法:インソール(足底挿板)やかかとを高くするヒールパッドなどを使用し、アキレス腱への衝撃や負担を軽減する これらの治療と並行して、原因となるスポーツ活動を休止するなど、安静を保つことも回復への近道です。 手術療法 保存療法を数ヶ月続けても改善が見られない場合や、アキレス腱が断裂しているケースでは、手術療法が検討されます。 手術の目的は、炎症を起こしている組織や損傷した部分を取り除き、アキレス腱の機能を正常に回復させることです。 アキレス腱周辺の滑膜や腱の変性した部分を切除する手術などがあります。 ただし、手術は身体への負担が大きく、入院や術後のリハビリテーションの期間も考慮しなければいけません。 手術療法は、症状やライフスタイルを考慮した上で慎重に判断しましょう。 アキレス腱を押すと痛いときによくある質問 アキレス腱を押すと痛いときによくある質問から、次の3つを紹介します。 アキレス腱を押すと痛いのは痛風が原因? アキレス腱が痛いときはマッサージで治る? アキレス腱炎をほっとくとどうなる? アキレス腱の痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。 アキレス腱を押すと痛いのは痛風が原因? アキレス腱を押したときの痛みが痛風によって引き起こされる可能性はゼロではありません。 しかし、痛みの多くはオーバーユース(使いすぎ)や加齢による柔軟性の低下によるアキレス腱炎が原因と考えられます。 アキレス腱炎の痛みは運動時に強くなり、患部を押すと痛みを感じるのが特徴です。 一方、痛風の痛みは突然始まる激痛や腫れ、赤みを伴うことが多く、症状の現れ方が異なります。 アキレス腱が痛いときはマッサージで治る? アキレス腱の痛みは、マッサージだけでは完全に治りません。 むしろ、痛みのあるアキレス腱そのものを直接マッサージすると、炎症を悪化させる可能性があるため避けるべきです。 しかし、アキレス腱につながるふくらはぎの筋肉を優しくほぐすことは、症状の緩和に役立つ場合があります。 ふくらはぎの筋肉の緊張が和らぐことで、アキレス腱にかかる負担が軽減される効果が期待できます。 マッサージでアキレス腱の痛みが完治するわけではないため、あくまで補助的なセルフケアであることを理解しておきましょう。 アキレス腱炎をほっとくとどうなる? アキレス腱炎を治療せずそのまま放置していると、症状が慢性化する可能性があります。 痛みが慢性化すると日常生活に影響を与えるだけでなく、アキレス腱断裂のリスクが高まるため注意が必要です。 アキレス腱断裂が起きると、手術が必要となる可能性も高く、仕事や日常生活への復帰に時間がかかります。 アキレス腱に痛みや違和感があるときは、自己判断で放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。 アキレス腱を押すと痛いときは再生医療も選択肢の一つ アキレス腱を押すと痛みがある場合、オーバーユース(使いすぎ)や加齢による柔軟性の低下による「アキレス腱炎」である可能性があります。 慢性化やアキレス腱断裂のリスクを避けるためにも、早めに医療機関へ相談し、適切な治療を受けましょう。 アキレス腱の痛みの治療には、先端医療の一つである「再生医療」も選択肢となります。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上することで、損傷した腱や靭帯の再生・修復を促す医療技術です。 「アキレス腱の痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 手
親指と人差し指の間が痛い場合、「CM関節症」の可能性があります。 日常生活のふとした動作でも痛みを感じるため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、親指と人差し指の間が痛い原因や、CM関節症について詳しく解説します。 「手指の痛みを早く治したい」「手術せずに治療したい」という方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、炎症抑制や損傷した関節の改善が期待できます。 以下の症例ページでは、手指の関節症に対する再生医療の症例を紹介しているので、併せてご覧ください。 >>手指の関節に対する再生医療の症例ページはこちら また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を配信しているので、ぜひチェックしてみてください。 親指と人差し指の間が痛い原因|CM関節症の可能性 親指と人差し指の間に痛みを感じる場合、CM関節症の可能性が考えられます。 CM関節症とはどのような疾患なのか、またCM関節症以外に考えられる原因についても解説します。 CM関節症とは CM関節症以外の可能性 詳しく見ていきましょう。 CM関節症とは CM関節症は、CM関節と呼ばれる親指の付け根にある手首の関節軟骨がすり減ってしまう疾患です。 関節の使いすぎや加齢によって起きる変形性関節症の一種で、50代前後の方に好発します。 ペットボトルや瓶のフタを開ける動作などのCM関節に負担がかかる動作をすると、親指と人差し指の間に痛みを感じる場合があります。 CM関節症以外の可能性もある 親指と人差し指の間が痛いときは、CM関節症以外にも考えられる原因があります。 考えられる疾患は、以下のとおりです。 手根管症候群 ドケルバン病 関節リウマチ 適切な治療を受けるためにも、早めに医師の診察を受けましょう。 手根管症候群 手根管症候群は、手首の毛根管内で神経が圧迫されることで、手指の痛みやしびれが生じる疾患です。 症状が進むと、親指の付け根の筋肉が弱くなり、物を掴みにくくなります。 また、掴みにくさ以外にも、親指とその他の指を向かい合わせにする「対立運動」と呼ばれる動作が難しくなります。 ドケルバン病 ドケルバン病は、狭窄性腱鞘炎とも呼ばれる手首の腱鞘炎の一つです。 主に以下のような症状が生じます。 親指側の手首の痛みや腫れ 手首を捻る動作で痛みが強くなる タオルを絞るなどの手首を捻るような動作によって、親指側の手首に痛みが生じます。 以下の記事では、ドケルバン病をはじめとする腱鞘炎の症状や治療法について解説しているので、併せて参考にしてください。 関節リウマチ 関節リウマチは、免疫異常によって自分の関節を攻撃してしまう自己免疫性疾患です。 主に指の付け根や、第二関節などに痛みや腫れが起こり、進行すると関節が変形するケースもあります。 どの指に症状が出るのかは不明ですが、親指の付け根に症状が出る可能性も考えられます。 症状が進むと、肘や膝などの関節にも痛みが広がり、左右対称に痛みや腫れなどが出やすい点も特徴の一つです。 CM関節症の主な症状 CM関節症の代表的な症状を、以下の2つのポイントに分けて解説します。 CM関節症のステージごとの症状 日常生活で痛みを感じるシーン 段階による症状の違いや、日常生活のどのような場面で痛みを感じるのか、CM関節症の症状について見ていきましょう。 ステージごとの症状 CM関節症の症状はステージごとに異なり、主な症状はそれぞれ以下のとおりです。 ステージ分類 症状 Stage 1 ・レントゲン検査で異常が認められない正常な状態 Stage 2 ・関節の隙間が狭まくなる Stage 3 ・関節軟骨が強く摩耗し、関節の隙間がほぼなくなる ・骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨のトゲが形成されるケースもある Stage 4 ・関節の隙間が完全になくなり、骨棘が形成される 主な治療方針は、いずれのステージでも手術を伴わないサポーターなどの装具活用、リハビリテーションなどの「保存療法」が優先されます。 また、レントゲンで診断されるステージ分類と症状の重さが一致しないケースもあるため、それぞれの病状に合わせて適切な治療方針を決定します。 日常生活で痛みを感じるシーン CM関節症の患者さまが日常生活で痛みを感じる動作は、主に以下の7つです。 ペットボトルや瓶のフタを開ける ドアノブや鍵を回す 洗濯ばさみで挟む ホッチキスやハサミを使う ボタンを留める タオルをしぼる 文字を書く CM関節症になるとさまざまな動作で痛みを感じるようになり、日常生活に大きな影響を与えます。 日常生活に影響するほど痛みがある場合は、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。 CM関節症の主な原因 CM関節症は、加齢やホルモンバランスの変化など、さまざまな原因が考えられます。 CM関節は、物をつかむ、つまむ、ひねるといった親指の複雑な動きを支える重要な部分のため、長年の負荷が積み重なり軟骨がすり減りやすい傾向にあります。 とくに、スマホやパソコンの長時間利用、家事などで日常生活の中で親指を酷使する場面は多いでしょう。 また、CM関節症は更年期以降の女性に多く見られます。 これは、骨や関節を保護する役割を持つ女性ホルモン(エストロゲン)の減少が関係していると考えられています。 そのほか、過去の骨折や捻挫といった怪我や、体質的な関節の緩さが発症の原因となることもあります。 親指と人差し指の間が痛くなるCM関節症の治し方 親指と人差し指の間が痛くなるCM関節症の治し方について、医療機関での治療と自宅でのセルフケアをそれぞれ解説します。 主な治療法 自宅でできるセルフケア CM関節症の治し方について、それぞれ詳しく見ていきましょう。 主な治療法 CM関節症の主な治療として、「保存療法」と「手術療法」があります。 まずは、手術を伴わない以下のような保存療法による治療が優先されることが多いです。 テーピングやサポーターの活用は、CM関節を固定することで動きを制限し、安静を保つ装具療法の一つです。 また、痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤やステロイド注射による治療で痛みの軽減を図ります。 これらの保存療法で効果が見られない場合は、最終的な選択肢として手術療法を検討することもあります。 手術療法には、主に関節形成術、関節固定術、靭帯再建術の3つの術式があり、いずれも術後に一定期間の固定やリハビリテーションが必要です。 自宅でできるセルフケア 医療機関での治療に加えて、自宅でできるセルフケアを実践することも症状の緩和につながります。 親指をほぐす以下のストレッチを行いましょう。 外側へ開くように伸ばす際には、親指付け根部分が伸びていることを意識しながら行いましょう。 やり方や力加減など、不明点や疑問点がある場合は無理に行わず、医師に相談してください。 親指と人差し指の間が痛いときは再生医療をご検討ください 親指と人差し指の間が痛いときは、CM関節症の可能性が高いです。 症状が進行すると痛みは強くなり、保存療法で対応が難しくなるケースもあるため、早めに医療機関を受診しましょう。 重度なCM関節症では手術療法が検討されるケースもありますが、近年の治療では手術せずに根本的な改善を目指せる再生医療が注目されています。 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を向上させることで、損傷した関節の改善が期待できます。 以下の動画では、CM関節症に対する再生医療の治療について解説しているので、併せて参考にしてみてください。 https://www.youtube.com/watch?v=vmnKIVntXQU 「CM関節症を早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2025.09.30 -
- 脳卒中
- 頭部
- 脳出血
最近、家族や身近な方が脳溢血になった、またはニュースで脳溢血という言葉を聞いて「どのような病気なのか」「予防できるのか」と心配されている方も多いのではないでしょうか。 脳溢血は突然発症することが多く、適切な治療を受けないと重篤な後遺症がみられたり、生命に関わる危険性があります。 この記事では、脳溢血の症状や原因から出血部位別の特徴、効果的な予防法を詳しく解説します。 脳溢血の正しい知識を身につけることで、早期発見や適切な予防につながります。 近年の治療では、脳溢血を含む脳卒中に対して、再生医療という治療法が注目されています。 脳溢血の後遺症改善や再発予防についてお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEにご登録いただき、再生医療について詳しい情報をご確認ください。 脳溢血とは|脳出血とも呼ばれる脳卒中の一つ 脳溢血とは、脳の血管が破れて出血する脳卒中の一つに分類される病気です。 まずは、基礎知識として、主な原因と症状について詳しく見ていきましょう。 脳溢血の主な症状 脳溢血の主な原因 上記の知識を身につけることで、脳溢血の早期発見や適切な予防につながります。 脳溢血の主な症状 脳溢血は突然発症し、以下のようなさまざまな症状が現れます。 突然の激しい頭痛 片側の手足の麻痺やしびれ ろれつが回らない、言葉が出にくい 意識障害やぼんやりした状態 めまいや吐き気、嘔吐 視野の異常や物が二重に見える バランス感覚の異常、ふらつき 顔面の麻痺や表情の変化 これらの症状が一つでも現れた場合は、すぐに救急車を呼んで医療機関を受診してください。 脳溢血は時間との勝負であり、早期治療により後遺症を軽減できる可能性があります。 脳溢血の主な原因 脳溢血の主な原因は、以下のとおりです。 高血圧 動脈硬化の進行 糖尿病による血管への影響 喫煙による血管の損傷 過度の飲酒 脂質異常症(コレステロールや中性脂肪の異常) ストレスや過労 肥満 加齢による血管の老化 とくに高血圧は脳溢血の最大の危険因子とされており、血圧管理が予防の鍵となります。 これらの原因の多くは、食事や運動などの生活習慣の改善により対策できるため、日頃からの健康管理が重要です。 脳溢血と脳梗塞・脳卒中との違い 脳溢血、脳梗塞、脳卒中は混同されがちですが、それぞれ異なる病気です。 以下の特徴や違いがあります。 病気の名称 特徴 脳溢血(脳出血) 脳の血管が破れて出血する 脳梗塞 脳の血管が詰まって血流が止まる 脳卒中 脳溢血・脳梗塞・くも膜下出血の総称 脳卒中は脳溢血(脳出血)・脳梗塞・くも膜下出血の総称であり、脳組織が障害を受ける病気のことです。 また、脳溢血は血管の破裂による出血が原因であるのに対し、脳梗塞は血管の詰まりが原因という点で大きく異なります。 どちらも緊急性の高い病気のため、早期に医療機関に連絡し、適切な治療を受けることが重要です。 脳卒中の種類について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。 脳溢血は出血した部位によって症状や後遺症が異なる 脳溢血の症状や後遺症は、出血が起こった脳の部位によって大きく異なります。 本章では、出血部位別の特徴について解説します。 被殻出血(ひかくしゅっけつ) 視床出血(ししょうしゅっけつ) 橋出血(きょうしゅっけつ) 小脳出血 大脳皮質下出血 それぞれの出血部位の特徴を知ることで、症状に応じた適切な対応や治療選択肢の検討ができます。 被殻出血(ひかくしゅっけつ) 被殻出血は、脳溢血全体の約50%を占める最も多いタイプです。 被殻は大脳の奥にある部位で、運動機能を司る重要な役割を果たしており、出血すると以下のような症状が現れます。 片側の手足の麻痺 片側の顔面麻痺や表情の変化 感覚の鈍さやしびれ 言葉が出にくい、ろれつが回らない 重症化すると意識障害 被殻出血の主な症状は「運動麻痺」のため、適切なリハビリテーションによる機能回復を促すことが重要です。 早期からの適切なリハビリにより、日常生活動作の改善が期待できます。 脳溢血の後遺症について、麻痺が回復するのかどうか解説している以下の記事もご参考ください。 視床出血(ししょうしゅっけつ) 視床は感覚を司る脳の中継点として重要な役割を担っています。 視床出血で現れる症状は、以下のような感覚に関するものが中心です。 片側の感覚障害(触覚や痛覚の異常) 目が内側に向く特徴的な眼球運動異常 視床痛(腕や脚に激しい痛みを感じる) 進行すると運動麻痺も出現 記憶や注意力の低下 視床痛は視床出血特有の後遺症で、通常の痛み止めでは効果が得られにくい難治性の痛みです。 しかし、適切な治療の継続によって症状の軽減が期待できます。 諦めずに医師とともに治療を継続することが大切です。 橋出血(きょうしゅっけつ) 橋は脳幹の一部で、生命維持に必要な呼吸や意識状態をコントロールする重要な部位です。 そのため、橋出血は以下のような重篤な症状を引き起こす可能性があります。 急激な意識障害(昏睡状態になることが多い) 両側の手足の麻痺 呼吸困難や呼吸停止 体温調節の異常 血圧の急激な変動 橋出血は出血量が少なくても重篤な症状を引き起こすため、直ちに集中治療が必要です。 生命に関わる緊急事態であり、一刻も早い医療機関での治療が求められます。 小脳出血 小脳は身体のバランス感覚や協調運動を司る部位で、小脳出血では以下のような症状が現れます。 強いめまいや回転感 激しい吐き気や嘔吐 歩行困難やふらつき 頭の後ろ部分の激しい頭痛 手の震えや動作の不正確さ 突然の激しいめまいと頭痛が同時に起こった場合は、小脳出血を疑って緊急受診が必要です。 大脳皮質下出血 大脳皮質は脳の表面に位置し、部位によって異なる機能を担っているため、出血した場所により多様な症状が現れます。 運動麻痺 感覚麻痺 言語障害 視力や視野の障害 性格や行動の変化 記憶障害や認知機能の低下 大脳皮質下出血では、出血部位に応じてリハビリテーションの内容を個別に調整する必要があります。 言語療法、作業療法、理学療法を組み合わせた包括的なアプローチが効果的です。 脳溢血の予防法 脳溢血は、血圧管理や正しい生活習慣によって予防可能な病気です。 血圧の管理 生活習慣の改善 これらの予防法を継続的に実践し、脳溢血のリスクを減少させましょう。 脳溢血(脳出血)の再発率について詳細は、以下の記事で解説しているので、併せてご覧ください。 血圧の管理 高血圧は脳溢血の最大の危険因子であり、予防には血圧管理が重要です。 適切な血圧管理により、脳溢血を含む脳卒中の再発リスクを43%減少できる※という報告もあります。 ※出典:PubMed 血圧管理の具体的な方法は、以下のとおりです。 定期的な血圧測定を行い、家庭用血圧計で毎日同じ時間に測定する習慣をつける 目標血圧は家庭血圧で125/75mmHg未満を維持する 高血圧と診断された場合は、医師の指導のもと降圧薬を適切に服用する 寒い季節や早朝の急激な血圧上昇に特に注意する 起床時はゆっくりと身体を起こし、急激な体位変換を避ける 室温調整により血圧の急激な変動を防ぐ また、高血圧を防ぐには、食事や運動などの生活習慣の改善も欠かせません。 生活習慣の改善 脳溢血の予防において、正しい生活習慣への改善も重要です。 禁煙:喫煙は血管を傷つけ動脈硬化を促進させるため、禁煙外来の利用も検討 運動習慣:週3回以上、30分程度の有酸素運動でウォーキング・水泳・サイクリングなど 食事療法:塩分6g未満・野菜果物を豊富に・魚類のオメガ3脂肪酸を積極摂取 適度な飲酒:男性は日本酒1日1合程度、女性はその半分程度まで 十分な睡眠:7~8時間の質の良い睡眠を確保 ストレス管理:リラクゼーション法や趣味活動でストレス発散 とくに、運動と食事療法は血圧を直接的に低下させる効果があり、禁煙は血管の健康を改善します。 適度な飲酒制限は血圧上昇を防ぎ、十分な睡眠とストレス管理は血圧の安定に寄与します。 これらの生活習慣を継続的に実践し、脳溢血のリスクを減少させましょう。 脳溢血に関するよくある質問 脳溢血に関してよくある質問と回答を紹介します。 脳溢血と脳出血の違いは? 脳溢血に前兆はある? 脳溢血の初期症状は? 脳溢血への理解を深めて、不安を解消しましょう。 脳溢血と脳出血の違いは? 脳溢血と脳出血は、同じ病気を指す言葉です。 どちらも脳の血管が破れて出血する病気であり、症状や治療法に違いはありません。 医学的には「脳出血」という用語が使用され、「脳溢血」は一般的な呼び方として広く使われています。 医療機関では「脳出血」という用語で説明されることが多いですが、同じ病気であることを覚えておきましょう。 脳溢血に前兆はある? 脳溢血は、通常突然発症する病気です。 しかし、以下の前兆症状が先行してみられることがあります。 軽い頭痛やめまい 手足のしびれ ろれつの回りにくさ 物忘れの増加 など これらの症状は脳梗塞をはじめとする他の病気でも現れるため、脳溢血の確実な前兆とはいえません。 普段と異なる症状が現れた場合は、早期に医療機関に相談しましょう。 脳溢血の初期症状は? 脳溢血の初期症状は出血部位により異なりますが、特徴的な初期症状として突然の激しい頭痛が挙げられます。 「今まで経験したことがないような頭痛」と表現されることが多く、突然症状が現れます。 その他、片側の手足の脱力や麻痺、ろれつが回らない、意識がぼんやりする、激しい吐き気なども初期症状として現れる場合があります。 これらの症状が一つでも現れた場合は、迷わず救急車を呼んで、すぐに医療機関を受診しましょう。 脳溢血の治療、後遺症を治すには再生医療をご検討ください https://youtu.be/pSaJBptY3Bc?si=WFuCvq4ABq9PcOmT 脳溢血は、適切な急性期治療により症状改善も期待できますが、残念ながら多くのケースで後遺症が出ます。 そんな脳溢血の後遺症に対して、近年の治療では「再生医療」が注目されています。 \脳溢血の後遺症に有効な再生医療とは/ 再生医療は、損傷した脳細胞にアプローチする治療によって、従来の治療では難しい脳細胞の改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 脳溢血が治るか不安を抱えている 治療後にも後遺症に悩まされている 現在の治療では目立った効果が出ていない 脳溢血の後遺症や再発予防にお悩みの方は、従来のリハビリテーションと再生医療の併用をご検討ください。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、脳溢血(脳出血)の後遺症が改善された患者様の症例を紹介しています。 https://youtu.be/AoMLP77h-c4?si=r7ykvSwmkQJPeu9i 当院リペアセルクリニックでは、患者さまの症状に適した治療やリハビリの訓練・指導が行えるように、医師の他に理学療法士や柔道整復師などの専門資格を持つチーム体制が整っています。 再生医療について詳しい情報をご希望の方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- アキレス腱
アキレス腱断裂とは、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐアキレス腱が切れてしまう怪我で、スポーツ中や日常動作の際に突然受傷することがあります。 放置すると歩行障害や慢性的な痛みにつながる可能性があり、早期回復を目指すには、適切な応急処置や早めの医療機関受診が重要です。 この記事では、アキレス腱が切れたときの症状から応急処置、治療法まで詳しく解説します。 アキレス腱断裂の症状でお悩みの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を理解しましょう。 また、現在リペアセルクリニックの公式LINEでは、アキレス腱断裂などスポーツ外傷に対する再生医療に関する情報を発信しています。 再生医療の症例紹介や無料ガイドブックを配布しているので、この機会にぜひ再生医療についてご確認ください。 アキレス腱が切れたときの症状 アキレス腱断裂時に現れる特徴的な症状として、以下の3つがあります。 ふくらはぎに強い痛みが生じる 強い衝撃や「ブチッ」という音がする つま先立ちや歩行が困難になる これらの症状を正しく理解して、ご自身の状況を把握しましょう。 ふくらはぎに強い痛みが生じる アキレス腱が切れた瞬間は、激しい痛みとともに足に力が入らなくなります。 痛みに関しては、以下の特徴があります。 ふくらはぎからかかとにかけて突然激しい痛みが起こる まるで後ろから蹴られたような強い衝撃を感じる 痛みは断裂直後が最も強く、その後徐々に和らぐ場合がある 歩こうとすると痛みが増す 「後ろから強く蹴られたような衝撃」を感じた場合は、アキレス腱を断裂しているかもしれません。 ※参考:日本整形外科スポーツ医学会 強い衝撃や「ブチッ」という音がする アキレス腱が断裂するときは、腱が切れる瞬間に特徴的な音や衝撃を生じます。 断裂の瞬間に「ブチッ」「パンッ」という音が聞こえる 周囲の人にも音が聞こえることがある 音と同時に強い衝撃を感じる 音がしない場合もある ただし、すべての場合で音がするわけではないため、他の症状と合わせて総合的に判断する必要があります。 つま先立ちや歩行が困難になる アキレス腱が切れると、ふくらはぎの筋肉の力がかかとの骨に伝わらなくなり、以下のような機能障害が現れます。 つま先立ちができなくなる 正常な歩行が困難になり、足を引きずるような歩き方になる 階段の上り下りがとくに困難 足首を下に向ける動作(底屈)の力が著しく低下する これらの機能障害により、日常生活に大きな支障をきたすため、すぐに医療機関を受診しましょう。 ※参考:兵庫医科大学病院 アキレス腱が切れたまま放置するリスク アキレス腱断裂を放置すると、さまざまな合併症や長期的な機能障害が生じる可能性があります。 早期治療の重要性を理解するために、放置するリスクを確認しておきましょう。 歩行機能の永続的な低下 ふくらはぎの筋力低下と筋萎縮 足首の可動域制限 慢性的な痛みと腫れ バランス感覚の悪化 他の足や腰への負担増加 スポーツ復帰の困難さ アキレス腱断裂は自然に治癒することはなく、適切な治療なしでは機能回復は期待できません。 放置期間が長くなるほど治療が複雑になり、完全な機能回復も困難になるため、症状に気づいたら速やかに医療機関を受診することが大切です。 アキレス腱が切れたときの応急処置 アキレス腱断裂が疑われる場合の応急処置について知っておくことで、症状の悪化を防げます。 断裂直後に行うべき応急処置として以下の2つがあります。 足首を固定する 運動を中止して安静にする これらの応急処置を適切に行うことで、さらなる損傷を防ぐことにつながります。 足首を固定する アキレス腱断裂が疑われる場合は、足首を動かさないよう固定することが重要です。 タオルや包帯、副木などを使用し、つま先立ちの状態で足首を固定しましょう。 固定する際は、足首を少し下に向けた状態(底屈位)で固定することで、切れたアキレス腱の両端が近づき、さらなる断裂や損傷の拡大を防げます。 固定が困難な場合は、とにかく足首を動かさないよう注意してください。 運動を中止して安静にする アキレス腱断裂が疑われたら、直ちに運動を中止して安静を保つことが重要です。 無理に歩行を続けると断裂がさらに拡大し、治療が困難になる可能性があります。 また、断裂直後はアイシングによって炎症を抑制することも効果的です。 氷や冷たいタオルを患部に当てて、10~15分ほど冷却しましょう。ただし、直接氷を当てると凍傷の危険があるため、タオルで包んでから使用してください。 痛みが落ち着いたら速やかに医療機関を受診しましょう。 アキレス腱が切れたときの治療法 アキレス腱断裂の主な治療法として、以下の3つがあります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれの治療法には特徴があるため、医師と十分に相談して選択しましょう。 保存療法 保存療法は、手術を行わずにギプスや装具を使用してアキレス腱の回復を図る治療法です。 断裂したアキレス腱が離れないように、足首をつま先立ちの方向に固定した状態でギプス固定を行います。 治療期間は約8~12週間で、段階的にギプスから装具に変更しながら、徐々に歩行練習を開始します。 手術に比べて細菌感染のリスクがなく、体への負担が少ないことが大きなメリットです。 手術療法 手術療法は、断裂したアキレス腱を直接糸で縫合して修復する治療法です。 手術により断裂部位を確実に接合できるため、保存療法と比較して再断裂のリスクが低く、早期の機能回復が期待できます。 ただし、手術をしてもすぐにスポーツができるわけではなく、保存療法と同様に専用装具を使った治療期間が必要です。 また、手術には細菌感染や麻酔に関するリスクも伴う点は覚えておきましょう。 再生医療 再生医療は、幹細胞を用いて、断裂したアキレス腱の再生・修復を促進する医療技術です。 患者さま自身から採取・培養した幹細胞を注射で患部に投与するため、手術を必要としません。 アキレス腱断裂の手術に不安を感じている方にとって、身体への負担が少ない新たな選択肢です。 入院の必要もないため、日常生活を送りながら治療を受けられるだけでなく、患者さま自身の幹細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低いのも特徴です。 アキレス腱断裂に対する再生医療について、詳しく知りたい方は以下のページもご覧ください。 アキレス腱が切れたときによくある質問 アキレス腱が切れたときによくある質問を紹介します。 アキレス腱が切れたら歩けない? アキレス腱断裂は自然治癒する? 適切な対処をするためにも、正しく理解することが大切です。 アキレス腱が切れたら歩けない? アキレス腱が完全に断裂した場合、正常な歩行は困難になりますが、全く歩けなくなるわけではありません。 多くの方は足を引きずるような歩き方で移動できますが、つま先立ちや階段の上り下りは難しくなります。 部分断裂の場合は、痛みを我慢すれば歩行できる場合もありますが、無理に歩き続けると完全断裂に進行する危険性が高いです。 アキレス腱断裂は自然治癒する? アキレス腱の完全断裂は自然治癒しないため、適切な治療を受ける必要があります。 治療を受けなければ、断裂したアキレス腱がくっつくことはなく、機能の回復も期待できません。 軽度の部分断裂の場合は、適切な安静と患部固定により自然治癒する可能性がありますが、医師による適切な診断・治療が必要です。 アキレス腱断裂が疑われる場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けましょう。 アキレス腱が切れたら早期に医療機関を受診しよう アキレス腱断裂は、適切な治療により機能回復が十分に期待できる怪我です。 重要なのは、早期診断と適切な治療を受けることであり、症状を感じたら速やかに医療機関を受診することが大切です。 現在は保存療法、手術療法、再生医療など複数の治療選択肢があり、患者さまの状況や希望に応じた方法を選択できます。 とくに、再生医療は患者さまの幹細胞を用いて、手術せずにアキレス腱断裂の改善が期待できます。 アキレス腱断裂でお悩みの方は、一人で不安を抱えず、まずは専門医に相談して適切な治療方針を決めていきましょう。 再生医療をご検討の方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。
2025.09.30 -
- 脊椎
背中の痛みがなかなか治らず、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。 とくに胸椎(背中の中央部分の背骨)を押すと痛みがある場合、筋肉疲労ではなく椎間板ヘルニアや神経の圧迫など、深刻な問題が隠れている可能性があります。 放置すると神経症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたすリスクもあるため、痛みの原因を理解して適切な治療を受けることが大切です。 この記事では、胸椎の痛みの主な原因6つと適切な対処法について詳しく解説します。 胸椎の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは再生医療に関する情報を公式LINEで発信しております。 脊髄損傷や椎間板ヘルニアなどの疾患でお悩みの方は、ぜひ登録して再生医療に関する情報をご確認ください。 胸椎を押すと痛いときは要注意!主な原因6つ 胸椎を押すと痛みが生じる場合、以下の疾患が原因として考えられます。 胸椎椎間板ヘルニア 脊椎過敏症 肋間神経痛 強直性脊椎炎 胸椎骨折 後縦靭帯骨化症 正しい知識を身につけて、適切な治療を選択しましょう。 胸椎椎間板ヘルニア 胸椎椎間板ヘルニアは、胸椎の間にあるクッション役の椎間板が変形し、脊髄を圧迫する疾患です。 主に以下の症状が見られます。 背中を押すと強い痛みが生じる 体幹から下半身にかけての感覚が鈍くなる 足の筋力低下や歩行困難 重症化すると手術が必要になることが多い 腰椎や頚椎のヘルニアと比較して発症頻度は低いものの、症状が現れた場合は重篤になりやすいのが特徴です。 脊椎過敏症 脊椎過敏症は、背骨(脊椎)の特定部位に過敏になり、一時的に強い痛みが生じる疾患です。 主に以下の症状が見られます。 背骨を押すと圧痛が生じる 背中や首の付け根あたりの痛み 神経症状は伴わない 数ヶ月から数年で自然に改善することが多い 悪い姿勢の継続や自律神経が関係していると考えられており、適切な姿勢改善により症状の軽減が期待できます。 肋間神経痛 肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経が圧迫されることで起こる痛みです。 痛みの特徴は以下のとおりです。 背中から胸にかけて肋骨に沿った鋭い痛み 深呼吸や咳をしたときに痛みが増強 片側のみに症状が現れることが多い 胸椎椎間板ヘルニアに伴って発症する場合もある 胸椎椎間板ヘルニアに伴って発症することが多く、原因となる問題の治療により症状の改善が期待できます。 強直性脊椎炎 強直性脊椎炎は、背骨や骨盤の関節に炎症が生じる病気です。 主に以下の症状が見られます。 腰やお尻の痛みから始まり、徐々に背中全体に広がる 体の曲げ伸ばしが困難になる 前屈みの姿勢が固定される 全身の疲れやすさ、微熱、体重減少を伴うことがある 症状が進行すると体の動きが制限され、前屈みの姿勢が固定されてしまいます。 また、目の病気である虹彩炎(こうさいえん)を併発することがありますが、早期の眼科治療により改善できます。 胸椎骨折 胸椎骨折は、骨粗鬆症による骨の脆弱性や、腫瘍の骨転移によって背骨が圧迫骨折を起こすことで発症します。 以下の痛みや特徴があります。 背骨を押すと強い圧痛がある 体を動かすときに痛みが増強する 重篤な場合は下半身の麻痺症状 骨粗鬆症や腫瘍の転移が原因となることが多い 軽度の圧迫骨折であれば多くの場合、安静とコルセット装着により3~4週間で改善しますが、脊髄損傷を伴う場合は外科的治療が必要です。 後縦靭帯骨化症 後縦靭帯骨化症は、背骨の後ろを支える靭帯が骨のように硬くなってしまう疾患です。 主に以下の症状があります。 背中の痛みや凝り感 手足のしびれや感覚鈍麻 歩行時のふらつきや歩行困難 進行すると四肢の麻痺症状 日本人に多く見られる疾患で、50歳以降の男性に多く発症する傾向です。 症状に応じて薬物療法やリハビリテーション、重症例では手術によって改善が期待できます。 胸椎を押すと痛いときの対処法 胸椎を押すと痛みがある場合、適切な対処を行うことで症状の悪化を防げます。 主な対処法として以下の3つがあります。 正しい姿勢を維持する 胸椎に負担をかけずに安静にする 医療機関を受診する これらの対処法を組み合わせて、早期回復を目指しましょう。 正しい姿勢を維持する 正しい姿勢は背骨への負担を大幅に軽減し、痛みの予防と改善に重要な役割を果たします。 とくに猫背の状態では胸椎に過度な負担がかかるため、背筋を伸ばした状態を意識して保持することが大切です。 日常生活でとくに注意が必要な場面は、スマートフォンの操作時、デスクワーク中、就寝時です。 これらの時間は無意識に悪い姿勢を取りやすく、胸椎への負担が蓄積されやすくなります。 定期的に姿勢を確認し、意識的に修正する習慣をつけましょう。 胸椎に負担をかけずに安静にする 急性期の痛みが強い場合は、胸椎へ大きな負担がかかる行動は避けて安静にしましょう。 重い物を持ち上げる動作や、腰を大きくひねる動作は避け、日常動作をゆっくりと丁寧に行うことが大切です。 痛みが強い期間は無理をせず、体が回復するまで十分な休息を取ることが症状改善につながります。 筋力の低下を防ぐため、痛みが軽減したら徐々に日常活動を再開しましょう。 医療機関を受診する 胸椎の痛みには重篤な疾患が隠れている可能性があるため、医療機関の受診を推奨します。 脊椎過敏症のように自然回復が期待できる軽度の症状もある一方で、胸椎椎間板ヘルニアのように手術が必要な重篤な病気もあります。 とくに下半身の筋力低下や感覚の異常、歩行困難などの神経症状が現れた場合は、緊急性が高い状態です。 これらの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けてください。 胸椎の痛みに関してよくある質問 胸椎の痛みに関してよくある質問を紹介します。 胸椎ヘルニアの初期症状は? 胸椎ヘルニアは自然に治る? これらの疑問を解消して、ご自身の症状について正しく理解しましょう。 胸椎ヘルニアの初期症状は? 胸椎ヘルニアの初期症状として最も多いのは背中の痛みです。胸椎を押すと痛みが強くなります。 その他の初期症状として、体幹部分のしびれや違和感、軽度の感覚鈍麻などが現れることがあります。 これらの症状が現れた場合は、無理をせず早めに医療機関を受診しましょう。 胸椎ヘルニアは自然に治る? 胸椎ヘルニアが自然に治るかどうかは、症状の程度や範囲によって大きく異なります。 軽度のヘルニアで神経症状が軽微な場合は、安静療法や理学療法により症状の改善が期待できることもあります。 しかし、胸椎ヘルニアは腰椎や頚椎のヘルニアと比較して自然治癒の可能性は低いとされています。 とくに神経症状が現れている場合や、日常生活に支障をきたすほどの症状がある場合は、治療が必要です。 放置すると神経損傷が進行し、回復困難な状態になる可能性があります。 胸椎の痛みを治すには再生医療をご検討ください 胸椎の痛みにはさまざまな原因があり、それぞれに適した治療法があります。 胸椎椎間板ヘルニアや後縦靭帯骨化症などによる神経の圧迫の治療において、従来では手術療法が主流でしたが、近年では再生医療という選択肢もあります。 再生医療は患者さまの幹細胞や血液を活用し、傷ついた神経組織の再生・修復を促進する医療技術です。 手術を伴わない治療のため、体への負担が少なく入院の必要もありません。 当院リペアセルクリニックでは、胸椎の痛みに対する再生医療についてご説明し、患者さま一人ひとりに合わせて治療プランをご提案します。 再生医療に興味をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。 以下のページでは、胸椎椎間板ヘルニアの方が再生医療を受けた症例を紹介しているため、「再生医療を行うとどうなるのか」を確認してみましょう。
2025.09.30 -
- 頭部
- 頭部、その他疾患
- くも膜下出血
頭を打ったとき、「どの場所を打つと危ないのか」「病院に行くべきなのか」不安になる方は多いのではないでしょうか。 結論、頭を打ったときに「ここだけが特に危険」といった特定の場所はありません。 どの部位でも打ち方や衝撃の強さによって危険が伴うため、頭部を打った部位以外にも注意する必要があります。 本記事では、頭を打ったときの部位ごとの特徴的なリスクや注意すべき危険な症状について詳しく解説します。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、頭部打撲に伴う脳の後遺症に対して期待できる再生医療の治療法や実際の症例を配信しています。 頭部の症状でお悩みの方はぜひ一度ご覧いただき、今後の治療や生活改善にお役立てください。 頭を打つと危ない場所は?おでこ以外に注意すべき部位 頭のどこを打っても危険ですが、部位によってリスクは異なります。 頭部打撲の部位と影響 頭をぶつけた後に注意すべき危険な症状 部位ごとの特徴を把握して、早期の受診につなげましょう。 頭部打撲の部位と影響 頭を打ったときの危険性は、打った部位や年齢によって異なります。 とくに1歳半から2歳ごろの子どもは頭蓋骨が柔らかく、大人より衝撃に弱い上に変形しやすいため注意が必要です。 代表的な部位と起こりやすい影響は、以下の通りです。 部位 影響 側頭部(こめかみ周辺) 骨が薄く骨折のリスクがある 内側に重要な血管が走っているため、出血が脳を圧迫すると危険な状態につながる恐れがある おでこ(前頭部) 強い衝撃で脳挫傷や頭痛・吐き気が出る場合がある 目の周囲(眼窩) 前方からの衝撃で骨折したり、物が重なって見えたりする状態が起こる可能性ある 見た目には大きな異常がなくても、眼球内部で出血が起こる場合がある まゆ毛の外側を強くぶつけると視神経まわりの骨に影響を与え、急に視力が落ちる恐れがある 後頭部 首の後ろや両肩に痛みが生じたり、脳内出血を起こしたりする可能性がある 子どもは出血がなくても脳震盪で何度も吐くことがある 耳周り・側頭後方 耳周りの頭蓋骨が骨折した場合、鼓膜の破裂や顔の神経が麻痺して顔の半分の筋肉が動かせなくなる恐れがある 打撲後は部位ごとの特徴や症状を理解し、異常があれば早めに医療機関で確認しましょう。 頭をぶつけた後に注意すべき危険な症状 頭を打った後はすぐに症状が出ないこともありますが、異常が現れた場合は見逃さずに対応するのが重要です。 注意すべき代表的な症状は、以下の通りです。 嘔吐を繰り返す 長引く頭痛 二重に見える 物がかすんで見える 自分の意志とは無関係に筋肉が動く 症状がすぐに現れなくても、怪我をしてから24時間(とくに最初の6時間)※は注意深く様子を見ましょう。 ※出典:防衛医科大学校防衛医学研究センター外傷研究部門「軽症頭部外傷・軽症頭部爆傷」 とくに小さな子どもは自分で症状を伝えられないため、大人が慎重に見守ることが大切です。 頭部打撲によって起こりうる病気・症状 頭部打撲によって起こりうる病気・症状は、以下の通りです。 脳震盪 急性硬膜下血腫 外傷性くも膜下出血 脳挫傷 高次脳機能障害 症状の現れ方は、打った部位や衝撃の強さによって異なります。 そのため、頭部打撲で起こりうる病気をあらかじめ知っておくことが大切です。 脳震盪 脳震盪(のうしんとう)とは、頭部への衝撃で脳が一時的に揺れ、機能が乱れる状態です。 主な症状は、以下の通りです。 意識消失 打つ前後の出来事を覚えていない 頭痛 吐き気 倦怠感 めまい 睡眠障害 脳震盪を繰り返すと癖になり、重い後遺症や頭蓋内出血のリスクが高まる恐れがあるため注意が必要です。 多くの場合、症状は2週間以内に自然に回復しますが、子どもや若年者では回復に時間がかかることもあります。 脳震盪が疑われる場合は、安静を保ちつつ医療機関を受診しましょう。 急性硬膜下血腫 急性硬膜下血腫は、脳の表面の血管が損傷し、脳と硬膜(脳を包む膜)の間に血の塊がたまる病気です。 おでこ・こめかみ・頭上部に多く見られ、脳全体に影響を及ぼすことがあります。 急性硬膜下血腫の主な症状は、下記の通りです。 激しい頭痛 意識障害 片側の手足の動きが鈍くなる 症状は受傷直後だけでなく、遅れて現れることもあり、油断はできません。 高齢者は数週間〜数か月後に頭の中に血が溜まる慢性硬膜下血腫と呼ばれる症状が現れる場合があります。 そのため、頭痛や物忘れが多くなるなどの症状が見られた場合は脳神経外科を受診しましょう。 血の塊が大きくなると脳を圧迫し、緊急手術が必要になる恐れがあります。 早期診断と迅速な対応が、予後を大きく左右します。 外傷性くも膜下出血 外傷性くも膜下出血は、頭を打ったことによって脳を覆う薄い膜(くも膜)と脳の間で出血が起こる病気です。 主な症状は、以下の通りです。 激しい頭痛 吐き気・嘔吐 意識がぼんやりする 目の痛み とくに、強い頭痛が出る場合はすぐに救急車を呼び、医療機関で診察を受けましょう。 外傷性のくも膜下出血は、血管が破裂すると死亡率が50%以上※と高く、早期の治療が必要です。 ※出典:日本医科大学「頭部外傷の病態と治療」 手術方法は状況によって異なり、血管を修復する方法や血流を確保する手術が行われることもあります。 脳挫傷 脳挫傷は、頭部への強い衝撃で脳が損傷を受けた状態です。 症状は損傷した部位によって変わりますが、主に次のようなものがあります。 頭痛 片方の手足が動きにくくなる 言葉の理解や表出が難しくなる 脳挫傷は、衝撃を受けた側だけでなく反対側の脳にも損傷が起こることがあります。 外傷後、数時間から数日にかけて広がる可能性があるため、症状の変化を注意深く観察しましょう。 重症化すると意識がもうろうとして混乱状態になることがあり、早期の受診と適切な治療が重要です。 高次脳機能障害 高次脳機能障害は、頭部外傷の後遺症として起こり、さまざまな障害が生じる症状のことです。 主な症状は、以下の通りです。 症状 具体例 記憶障害 物の場所を忘れる 同じ質問を繰り返す 注意障害 注意力が続かない 複数の作業を同時に行うと混乱する 遂行機能障害 考えや判断がうまくできない 自分で計画を立てて行動できない 社会的行動障害 怒りやすい 自己中心的な行動が目立つ 高次脳機能障害は外見ではわかりにくいため、患者さまや周囲の方も気づきにくい場合があります。 発症後できるだけ早くリハビリを始めると回復の可能性が高まるため、早期に異変に気づき治療を開始するのが重要です。 以下の記事では、高次脳機能障害の回復過程やリハビリ方法について解説しているので参考にしてください。 頭を打つと危ない場所に関するよくある質問 頭を打つと危ない場所に関するよくある質問は、以下の通りです。 頭をぶつけたときの危険なサインは? 頭を打ったら病院に行くべき? 頭を打った直後は痛みや違和感が軽くても、数時間〜数日後に症状が現れることもあります。 危険な症状や受診のタイミングを把握して、自身の状態を確認しましょう。 頭をぶつけたときの危険なサインは? 頭をぶつけた後に注意すべき危険なサインは、以下の通りです。 意識がぼんやりする 嘔吐を繰り返す 激しく頭が痛む 手足がしびれる ろれつが回らない 二重に見える ぶつけた直後だけでなく、数日経ってから現れることもあるため、頭部を打った24時間は注意深く観察しましょう。 とくに、小さな子供や高齢者の場合、以下のような症状が見られたら迷わず医療機関を受診してください。 6歳以下の子どもは、普段と様子が違って元気がない場合や何度も嘔吐する場合 高齢者は、受傷後数週間~数か月経って頭痛・吐き気・脱力感・ふらつきなどの症状が現れた場合 症状が少しでも気になる場合は、脳神経外科で診てもらいましょう。 頭を打ったら病院に行くべき? 頭を打った際の症状に不安があるときや、どの症状が危険か判断できないときは医療機関を受診しましょう。 症状が軽くても、脳や頭部には外見ではわからない損傷が隠れている恐れがあります。 また、数日後に症状が現れる遅発性の合併症が見られる可能性があるため、違和感がある場合は医療機関を受診することが重要です。 頭を打つと危ない場所以外にも衝撃の強さに注意しよう 頭部打撲は、打った部位だけでなく、衝撃の強さや事故の状況によっても危険度が変わります。 軽く打っただけに見えても、数時間から数日後に症状が現れることがあります。 転倒やスポーツ、日常生活での外傷に注意し、周囲の安全確保やヘルメットの着用などで頭を守る工夫をしましょう。 頭部に異常を感じた場合は医療機関を受診することも重要です。 また、頭を打ったことによる脳の損傷に対して、当院リペアセルクリニックでは先端医療の一つである「再生医療」による治療を提供しています。 再生医療は損傷した組織にアプローチし、後遺症の改善につながる可能性がある治療法です。 頭部外傷による脳損傷や後遺症の治療法について詳しく知りたい方は、当院の公式LINEもご参考ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2025.09.30 -
- 腱板損傷
- 肩
腱板損傷とは、肩関節を安定させる4つの筋肉(腱板)が損傷している疾患で、40歳以降に多く見られます。 放置すると損傷が広がり、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。 しかし、「肩の痛みが腱板損傷なのかどうか分からない」「病院に行くべき?」とお悩みの方もいるでしょう。 この記事では、腱板損傷かどうかをセルフチェックできる6つのテスト方法と医療機関受診の判断基準について解説します。 肩の痛みで悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な判断基準を身につけましょう。 また、現在リペアセルクリニックでは腱板損傷を手術せずに根治を目指せる再生医療に関する情報をLINEで発信しています。 腱板損傷で手術をすることに不安を抱えている方や早期回復を目指したい方は、ぜひ公式LINEに登録して再生医療についてチェックしてみてください。 腱板損傷のセルフテスト方法【6種類】 腱板損傷の疑いがあるかどうかを判断するセルフテスト方法を6つ紹介します。 ペインフルアークサイン ドロップアームサイン インピンジメントサイン 棘上筋テスト 棘下筋テスト 肩甲下筋テスト これらのテストは医療現場でも使用される検査方法で、肩や腕を特定の方向に動かした際の痛みや動きの制限で判断します。 強い痛みがある場合はすぐに中止してください。無理のない範囲でご自身の症状を確認してみましょう。 ペインフルアークサイン ペインフルアークサインは、腕を上げる動作で痛みが出る角度を確認するテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 立った状態で腕を体の横につける 肘を伸ばしたまま、腕をゆっくり横に上げる 腕を上げる途中で痛みが出る角度を確認する 痛みが出る場合は、その角度を覚えておく 腕を横に上げていく際に、60度から120度の範囲で痛みを感じる場合、腱板損傷の可能性があります。 ドロップアームサイン ドロップアームサインは、腕を上げた状態からゆっくり下ろす際の動きをチェックするテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 立った状態で、検査する側の腕を横に90度まで上げる 手のひらを下向きにする その状態からゆっくりと腕を下ろす 腕を支えられるかどうかを確認する 腕を途中で支えきれずに急に落ちてしまう場合、腱板の断裂が疑われます。 インピンジメントサイン インピンジメントサインは、肩関節内での腱板の挟み込みによる痛みを確認するテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 立った状態で、検査する側の腕を体の前で伸ばす 手のひらを下向きにして、腕を前方に上げる 肩より高く上げながら、痛みの有無を確認する 腕を前方に上げていく動作で肩の前面に痛みが生じる場合、腱板の炎症や損傷が考えられます。 棘上筋テスト 棘上筋テストは、腱板を構成する棘上筋(きょくじょうきん)の機能をチェックするテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 立った状態で、両腕を横に90度まで上げます 両腕を30度前方に移動させます 手のひらを下向きにして、親指を下に向けます その状態で誰かに上から腕を押してもらいます 腕を上に保持できるかを確認します 腕に力が入らない・痛みを感じる場合は、腱板が損傷している可能性があります。 棘下筋テスト 棘下筋テストは、肩を外側に回す動作を担う棘下筋(きょくかきん)の状態を評価するテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 座った状態で、肘を90度に曲げて体の横につけます 前腕を体の前方に向けて水平にします 誰かに手首を内側に押してもらいます その力に抵抗して腕を外側に回そうとします 抵抗できるかどうか、痛みがあるかを確認します 腕に力が入らない・痛みを感じる場合は、腱板が損傷している可能性があります。 肩甲下筋テスト 肩甲下筋テストは、腕を内側に回す動作を行う肩甲下筋の機能をチェックするテストです。 以下の手順で確認してみましょう。 立った状態で、検査する側の手を背中に回す 手の甲を腰の部分に当てる その状態から手を背中から離す 手を背中から浮かせるかを確認する 痛みがある・手が浮かない場合は、腱板損傷の可能性があります。 腱板損傷セルフテスト後に医療機関を受診する目安 セルフテストを実施した後、以下の症状がある場合は医療機関への受診を検討しましょう。 安静時にもズキズキとした強い痛みが続く 腕をまったく動かせない 夜間に痛みが悪化して眠れない 数週間以上痛みが継続している 複数のセルフテストで腱板損傷が疑われる結果だった場合 腱板損傷は放置すると断裂が拡大し、肩関節の変形を引き起こすリスクがあります。 早期に適切な治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、日常生活への影響を最小限に抑えられます。 痛みは我慢せずに、早めに医療機関を受診しましょう。 腱板損傷を医療機関でチェック|画像診断方法3つ 医療機関では、セルフテストだけでは判断が難しい腱板の詳細な状態を画像で確認します。 正確な診断と治療方針の決定には、以下の3つの画像検査が用いられます。 検査方法 特徴と利点 MRI検査 ・最も詳細な腱板の状態を確認できる検査 ・電磁波を使用しており、腱板がどの程度損傷しているかを正確に把握できる 超音波(エコー)検査 ・診察室で手軽に実施でき、炎症部位の特定が可能 ・患者さまと一緒にモニターを見ながら説明を受けることができ、注射治療のガイドとしても活用される レントゲン検査 ・腱板自体は確認できないが、肩関節の隙間の変化や骨の変形を確認できる ・板損傷の原因となる骨棘(こっきょく)の有無も確認可能 これらの検査結果をもとに治療法が検討されます。 手術に不安がある方には、体への負担が少ない再生医療という選択肢もあります。 腱板損傷が疑われる場合はセルフテストでチェックしよう 腱板損傷のセルフテストは、医療機関を受診する前の判断材料として有効です。 6つのテスト方法を実施して、複数のテストで腱板損傷が疑われる結果となった場合は、早めに医療機関を受診しましょう。 早期の診断と適切な治療により、腱板損傷の悪化を防ぎ、日常生活の質を維持できます。 腱板損傷でお悩みの方は、まずはセルフテストで現在の状態を把握し、必要に応じて医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。 また、従来の治療では保存療法から手術療法までさまざまな治療法がありますが、近年では手術せずに腱板損傷の根治を目指せる再生医療も選択肢の一つです。 \腱板損傷に有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて損傷(断裂)した肩腱板の再生・修復を促し、根本的な改善が期待できます。 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、肩腱板損傷(断裂)の症状に悩まされていた患者さまの症例を紹介しています。 https://youtu.be/ZWTEy8cwUX0?si=mVqBPSY_VX_RQjJO 【こんな方は再生医療をご検討ください】 肩腱板損傷の痛みを手術せずに治したい 肩の痛みによって生活に支障が出ている 現在の治療では目立った効果が出ていない 「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
膝の捻挫とは、膝の靭帯や周辺組織が外力によって伸ばされたり損傷したりする状態で、スポーツ中や転倒時によく発生します。 「膝をひねったけれど歩けるから大丈夫」と自己判断してしまうと、慢性的な痛みや膝の不安定感が残る場合があります。 歩ける状態でも実は靭帯断裂などのケガをしていて、放置すると悪化するリスクがあるため、医療機関に受診することが推奨されます。 この記事では、膝の捻挫で歩けるけど痛い場合の原因と適切な対処法について詳しく解説します。 膝の痛みでお困りの方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では、手術を伴わない再生医療という治療法を提供しております。 \膝の痛みに有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を促進することで、慢性的な痛みや疾患を根本的な改善が期待できます。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 膝の捻挫・靭帯断裂による痛みを早く治したい 膝の痛みで生活に支障が出ている 現在の治療では目立った効果が出ていない 「膝関節の痛みに悩まされている」「手術を避ける治療法を探している」という方の新たな選択肢として、ぜひ検討してみてください。 具体的な治療法については、当院リペアセルクリニックで無料カウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。 ▼まずは膝の治療について無料相談! >>(こちらをクリック)今すぐ電話相談してみる 以下の動画では、実際に当院リペアセルクリニックで再生医療を受け、膝の痛みに悩まされていた患者様の症例を紹介しています。 https://youtu.be/ek8aeRHpKiA?si=Ou2rTYYulm2V4L6e 膝の捻挫で歩けるけど痛い原因|靭帯断裂の可能性 膝の捻挫で歩けるにも関わらず痛みが続く場合について、以下の症状と注意点を解説します。 重度の捻挫(靭帯断裂)で現れる症状 歩ける場合でも膝の不安定さがある場合は注意 これらの正しい知識を身につけて、適切な判断ができるようになりましょう。 靭帯損傷を早く治す方法について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 重度の捻挫(靭帯断裂)で現れる症状 膝の捻挫で歩行可能でも、以下の症状がある場合は重度の靭帯断裂の可能性があります。 膝に力が入らず、ぐらつく感覚がある 膝が腫れて熱を持っている 膝を曲げ伸ばしするときに強い痛みがある 歩行時に膝がガクッと抜ける感じがする 膝の内部に水が溜まったような重い感覚がある 受傷時に「ブチッ」という音や感覚があった これらの症状は、前十字靭帯や後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯といった膝の重要な靭帯が損傷している可能性を示しています。 歩ける場合でも膝の不安定さがある場合は注意 歩行可能であっても膝に不安定感がある場合は、靭帯断裂だけでなく半月板損傷の可能性も考慮する必要があります。 半月板は膝関節のクッション機能と安定性を保つ重要な組織です。 加齢によって損傷しやすくなるため、階段の昇降や少しの段差など、日常生活の中でも半月板損傷する可能性があります。 半月板損傷の初期症状では、膝のひっかかり感や急に曲げ伸ばしができなくなるロッキング現象が見られます。 上記のように靭帯断裂以外の怪我が隠れている可能性があるため、少しでも膝に違和感がある場合は医療機関を受診することが大切です。 膝の捻挫で歩けるけど痛いときに医療機関を受診する目安 膝の捻挫で歩行可能でも、以下の症状がある場合は早急に医療機関を受診しましょう。 痛みが3日以上続いている 膝の腫れが引かない、または悪化している 膝に熱感がある 膝の曲げ伸ばしが困難 歩行時に膝がガクッとする不安定感がある 夜間痛で睡眠が妨げられる 日常生活動作に支障がある 受傷から時間が経っても改善しない とくに、「膝の不安定感」や「夜間痛」は重要な病態を示唆するサインであることが多いため、放置せずに専門医の診断を受けることをおすすめします。 また、スポーツ活動への復帰を希望する場合や、仕事で膝に負担のかかる動作が多い場合は、悪化するリスクがあるため早めに医療機関を受診しましょう。 膝の捻挫はどのくらいで治る?重症度別の回復期間 膝の捻挫の回復期間は損傷の程度によって大きく異なります。 適切な治療を行った場合の一般的な治癒期間をご紹介します。 重症度 症状の特徴 回復期間の目安 軽度(1度) 軽い痛みと腫れ、靭帯の微小な損傷 2~4週間 中等度(2度) 中程度の痛みと腫れ、靭帯の部分断裂 3~6週間 重度(3度) 強い痛みと腫れ、靭帯の完全断裂 3~6ヶ月 ただし、これらの期間はあくまで目安であり、個人の年齢、体力、治療方法、リハビリの取り組み方によって大きく左右されます。 とくに重度の靭帯断裂では手術が必要な場合もあり、その場合は手術後のリハビリ期間も含めて6ヶ月以上の治療期間を要することがあります。 一方、適切な保存療法や新しい治療法の選択により、早期の回復を目指すことも可能です。 膝の捻挫を早く治す方法 膝の捻挫を早く治すための方法について、以下の2つを解説します。 早期回復には受傷直後の応急処置が重要 再生医療による治療も選択肢の一つ これらの方法を適切に実践して、早期回復を目指しましょう。 早期回復には受傷直後の応急処置が重要 捻挫は受傷直後48時間以内の応急処置が、その後の回復スピードを大きく左右します。 RICE処置と呼ばれる基本的な応急処置を正しく実施しましょう。 アイシングするときは、凍傷にならないように氷のうやアイスパックを薄いタオルで包んで患部に当てましょう。 また、包帯やサポーターは血流を妨げない程度の強さで巻くことが大切です。 これらの処置により、炎症を最小限に抑えて組織の回復を促進できます。 RICE処置については、以下の記事も参考になるのでお読みください。 再生医療による治療も選択肢の一つ 膝の捻挫・靭帯断裂に対しては、保存療法や手術のほかに、再生医療という新しい治療選択肢があります。 再生医療は、患者さまの幹細胞を活用して、損傷した患部の修復・再生を促す医療技術です。 他の細胞に変化する「分化能」という働きがある幹細胞を患者さまから採取・培養して膝に注射します。 従来の治療では重度の捻挫・靭帯断裂の場合、手術が必要になるケースもありますが、近年では手術しない選択肢として再生医療が注目されています。 手術や入院を必要としないため、日常生活を送りながら治療を受けられるのが特徴です。 膝の疾患に対する再生医療について詳しくは、以下のページをご覧ください。 膝の捻挫で歩けるけど痛いときは重度の靭帯断裂の可能性あり 膝の捻挫で歩けるからといって軽症とは限りません。 歩行可能でも痛みや不安定感が続く場合は、重度の靭帯断裂や半月板損傷の可能性があります。 早期の適切な診断と治療により、慢性的な痛みや機能障害を防ぐことができます。 軽度の場合は保存療法により回復を目指せますが、重度の場合は手術が必要になるケースがあります。 手術に対して不安を抱えている、手術を避けたいとお考えの方は、手術せずに治療できる再生医療をご検討ください。 当院「リペアセルクリニック」では、患者さま一人ひとりの状態を確認し、再生医療による治療方針を個別に提案しております。 再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2025.09.30 -
- ひざ関節
- 膝部、その他疾患
「膝から下が痛い」「足が重くてだるい」などの症状があるときに原因がわからず、対処法や病院に行くべきかお悩みの方も多いのではないでしょうか。 膝から下の痛みには筋肉の疲労だけでなく、重大な疾患が隠れていることもあります。 本記事では、膝から下の痛みやだるさの代表的な原因と自宅でできる対処法について詳しく解説します。 膝から下の不調にはさまざまな原因があるため、原因に合わせた治療や対処法が重要です。 近年の治療では、患者様の細胞・血液を用いて自然治癒力を促進させることで、膝の長引く痛みや炎症の改善が期待できる再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を限定配信しているので、ぜひご登録ください。 膝から下が痛いときの原因 膝から下が「痛い」「重い」「だるい」と感じるとき、その背景にはさまざまな原因が考えられます。 ここでは代表的な5つの原因を紹介します。 閉塞性動脈硬化症 深部静脈血栓症 脊柱管狭窄症 下肢静脈瘤 筋肉疲労や周辺組織の炎症 一時的な疲労や筋肉の使いすぎだけでなく、血流や神経に関わる病気まで幅広い原因があるため、正しく見極めることが大切です。 特徴を理解できれば、「どう対処するか」を考える手がかりになり、不安を和らげられるでしょう。 閉塞性動脈硬化症 閉塞性動脈硬化症は、足の動脈にコレステロールなどがたまり、血管が狭くなることで血流が不足する病気です。 初期症状では「歩くと足が痛むが、休むと回復する」という特徴的な症状(間欠性跛行)が見られます。 症状が進行すると血流が悪くなったことによって、安静時にもしびれや冷え、皮膚の色調変化が現れ、重度のケースでは潰瘍や壊死に至ることもあります。 主な原因 喫煙 高血圧 糖尿病 脂質異常症(高コレステロール) 加齢や生活習慣の乱れ これらに心当たりがある場合は、血流障害が進んでいないか確認することが大切です。 閉塞性動脈硬化症を放置すると日常生活に大きな支障をきたすため、早めに医療機関を受診しましょう。 深部静脈血栓症 深部静脈血栓症は、足の奥にある太い静脈に血の塊(血栓)ができ、血液の流れが妨げられる病気です。 長時間のフライトで起こる「エコノミークラス症候群」としても知られています。 特徴的な症状として、片足だけが急に腫れる、赤黒く変色する、熱感やズキズキとした痛みが見られます。 主な原因 手術や外傷による静脈の損傷 長期間の安静や寝たきり 長時間の同じ姿勢(飛行機・バス・デスクワークなど) 脱水や喫煙による血流の滞り 血液が固まりやすい体質や基礎疾患 急な腫れや強い痛みを伴う場合は、放置せず速やかに医療機関を受診することが重要です。 血栓が肺に流れると「肺塞栓症」を起こし、突然の息切れや胸の痛みなど命に関わる症状につながることもあります。 脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄症は、背骨の中にある神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こす病気です。 特に中高年に多く、腰の痛みに加えて「長く歩けない」「立ち続けると足がしびれる」といった症状が特徴です。 前かがみになると筋肉がゆるみ、神経への圧迫が軽くなることで症状が和らぐことがあります。 主な原因 加齢による背骨や椎間板の変性 椎間板ヘルニアや背骨のすべり症 生まれつき脊柱管が狭い体質 姿勢の乱れ(猫背や反り腰など) 長年の腰への負担の蓄積 症状が進むと生活に支障をきたすため、早めに専門医に相談することが大切です。 腰から足には「坐骨神経」という太い神経が走っており、足の外側の痛みやしびれに関わるため、膝から下の症状でも腰を検査するケースもあります。 脊柱管狭窄症の治療法については、以下の動画で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。 https://youtu.be/7xv3hACZkOk?si=GXF1XzzhwKuRc1ng 下肢静脈瘤 下肢静脈瘤は、足の静脈が何らかの原因によって太くなり、瘤(こぶ)状に浮き出て見える血管の病気です。 皮膚表面に血管がボコボコと浮き出てくるため、見た目で気づきやすいのが特徴です。 主な症状として、ふくらはぎのだるさや重さ、夕方に強まるむくみ、夜間のこむら返りなどが挙げられます。 進行すると皮膚の色素沈着や湿疹、潰瘍に至ることもあります。 主な原因 加齢による血管や筋肉の機能低下 立ち仕事や長時間の同じ姿勢 妊娠・出産による静脈への負担 遺伝的要因 肥満や運動不足 見た目の変化にとどまらず、皮膚トラブルになる前に治療を検討することが大切です。 筋肉疲労や周辺組織の炎症 膝から下の痛みは、必ずしも病気だけが原因とは限りません。 長時間の立ち仕事や運動で疲労がたまると、膝下の筋肉・腱・靭帯に炎症が起こり、痛みや張りを感じることがあります。 アキレス腱や靭帯の炎症も膝下の違和感や歩行時の痛みにつながる可能性があります。 主な原因 筋肉の使いすぎ(オーバーユース) 筋力不足による負担の偏り 靴が合わない、歩き方の癖 軽い外傷(捻挫・打撲など) 肥満や運動不足 休息やアイシングで痛みの軽減も期待できますが、痛みが長引いたり歩行に支障がある場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。 一時的な不調でも、症状が続くときは医療機関の受診を検討しましょう。 膝から下が痛いときに受診すべき診療科 膝から下の痛みの原因は幅広く、重い病気が隠れている可能性もあります。 代表的な疾患ごとの受診科目は、以下のとおりです。 代表的な疾患 受診科目 閉塞性動脈硬化症 血管外科、循環器内科 深部静脈血栓症 血管外科、循環器内科、整形外科 脊柱管狭窄症 整形外科 下肢静脈瘤 血管外科、心臓血管外科、皮膚科、形成外科、循環器内科 筋肉疲労や炎症 整形外科、内科 どの診療科に行くべきか迷ったときは整形外科や内科を受診し、必要に応じて専門科を紹介してもらいましょう。 早期治療が必要な疾患もあるため、初期症状や不調を感じたら放置せずに医療機関を受診することが大切です。 膝から下が痛いときに自宅でできる対処法 膝から下の痛みやだるさは原因によって対応が異なりますが、軽度の炎症や疲労なら自宅でのケアで改善が期待できます。 安静にして患部の負担を避ける 患部をアイシング(冷却)する 代表的なのが、スポーツ外傷の応急処置として知られるRICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の頭文字を取った方法で、腫れや痛みを抑える基本的なケアとして広く使われています。 ここでは日常に取り入れやすい2つの方法を紹介します。 安静にして患部の負担を避ける 無理に動かすと炎症や痛みが悪化する可能性があるため、運動などを控えて膝やふくらはぎへの負担を減らしましょう。 完全に動かさないのではなく、痛みが強まらない範囲で休むことが大切です。 必要に応じてサポーターやテーピングで患部を固定、保護することも有効です。 患部をアイシング(冷却)する 冷却は炎症や腫れを抑え、痛みを和らげる効果が期待できるため、痛みの強い急性期は患部をアイシングしましょう。 氷や保冷剤をタオルで包み患部に当て、1回15〜20分を目安に冷却します。 直接氷を肌に当てると凍傷の恐れがあるため、必ず布を挟み、一定間隔を空けて患部に当てて冷却しましょう。 アイシングの際に「冷湿布」を考える方もいらっしゃいますが、冷湿布はひんやり感じても実際に冷却できていない点には注意が必要です。 膝から下が痛いときは早期に医療機関を受診しよう 膝から下の「痛い・重い・だるい」といった症状は、放置せず早めに医療機関を受診することが大切です。 一時的な筋肉疲労で治ることもありますが、血管や神経に関わる病気が隠れている可能性もあり、進行すると生活への影響だけでなく命に関わるケースもあります。 従来は薬物療法や手術が中心でしたが、近年の治療では炎症を抑え、損傷した組織の回復を促すことを目標とした「再生医療」が注目されています。 従来の治療だけでは十分な効果が得られなかった方や手術を避けたい方にとって、新たな治療選択肢となるでしょう。 当院リペアセルクリニックでは、膝の痛みに対する再生医療を行っております。 「膝の痛みを早く治したい」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックへご相談ください。
2025.09.30







