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頭を打つと危ない場所|おでこをぶつけると危険?注意すべき症状を解説【医師監修】

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公開日: 2025.09.30 更新日: 2025.10.23

頭を打ったとき、「どの場所を打つと危ないのか」「病院に行くべきなのか」不安になる方は多いのではないでしょうか。

結論、頭を打ったときに「ここだけが特に危険」といった特定の場所はありません

どの部位でも打ち方や衝撃の強さによって危険が伴うため、頭部を打った部位以外にも注意する必要があります。

本記事では、頭を打ったときの部位ごとの特徴的なリスクや注意すべき危険な症状について詳しく解説します。

当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、頭部打撲に伴う脳の後遺症に対して期待できる再生医療の治療法や実際の症例を配信しています。

頭部の症状でお悩みの方はぜひ一度ご覧いただき、今後の治療や生活改善にお役立てください。

頭を打つと危ない場所は?おでこ以外に注意すべき部位

頭のどこを打っても危険ですが、部位によってリスクは異なります。

部位ごとの特徴を把握して、早期の受診につなげましょう。

頭部打撲の部位と影響

頭を打ったときの危険性は、打った部位や年齢によって異なります。

とくに1歳半から2歳ごろの子どもは頭蓋骨が柔らかく、大人より衝撃に弱い上に変形しやすいため注意が必要です。

代表的な部位と起こりやすい影響は、以下の通りです。

部位 影響
側頭部(こめかみ周辺)
  • 骨が薄く骨折のリスクがある
  • 内側に重要な血管が走っているため、出血が脳を圧迫すると危険な状態につながる恐れがある
おでこ(前頭部)
  • 強い衝撃で脳挫傷や頭痛・吐き気が出る場合がある
目の周囲(眼窩)
  • 前方からの衝撃で骨折したり、物が重なって見えたりする状態が起こる可能性ある
  • 見た目には大きな異常がなくても、眼球内部で出血が起こる場合がある
  • まゆ毛の外側を強くぶつけると視神経まわりの骨に影響を与え、急に視力が落ちる恐れがある
後頭部
  • 首の後ろや両肩に痛みが生じたり、脳内出血を起こしたりする可能性がある
  • 子どもは出血がなくても脳震盪で何度も吐くことがある
耳周り・側頭後方
  • 耳周りの頭蓋骨が骨折した場合、鼓膜の破裂や顔の神経が麻痺して顔の半分の筋肉が動かせなくなる恐れがある

打撲後は部位ごとの特徴や症状を理解し、異常があれば早めに医療機関で確認しましょう。

頭をぶつけた後に注意すべき危険な症状

頭を打った後はすぐに症状が出ないこともありますが、異常が現れた場合は見逃さずに対応するのが重要です。

注意すべき代表的な症状は、以下の通りです。

  • 嘔吐を繰り返す
  • 長引く頭痛
  • 二重に見える
  • 物がかすんで見える
  • 自分の意志とは無関係に筋肉が動く

症状がすぐに現れなくても、怪我をしてから24時間(とくに最初の6時間)は注意深く様子を見ましょう。
※出典:防衛医科大学校防衛医学研究センター外傷研究部門「軽症頭部外傷・軽症頭部爆傷」

とくに小さな子どもは自分で症状を伝えられないため、大人が慎重に見守ることが大切です。

頭部打撲によって起こりうる病気・症状

頭部打撲によって起こりうる病気・症状は、以下の通りです。

症状の現れ方は、打った部位や衝撃の強さによって異なります。

そのため、頭部打撲で起こりうる病気をあらかじめ知っておくことが大切です。

脳震盪

脳震盪(のうしんとう)とは、頭部への衝撃で脳が一時的に揺れ、機能が乱れる状態です。

主な症状は、以下の通りです。

  • 意識消失
  • 打つ前後の出来事を覚えていない
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 倦怠感
  • めまい
  • 睡眠障害

脳震盪を繰り返すと癖になり、重い後遺症や頭蓋内出血のリスクが高まる恐れがあるため注意が必要です。

多くの場合、症状は2週間以内に自然に回復しますが、子どもや若年者では回復に時間がかかることもあります。

脳震盪が疑われる場合は、安静を保ちつつ医療機関を受診しましょう。

急性硬膜下血腫

急性硬膜下血腫は、脳の表面の血管が損傷し、脳と硬膜(脳を包む膜)の間に血の塊がたまる病気です。

おでこ・こめかみ・頭上部に多く見られ、脳全体に影響を及ぼすことがあります。

急性硬膜下血腫の主な症状は、下記の通りです。

  • 激しい頭痛
  • 意識障害
  • 片側の手足の動きが鈍くなる

症状は受傷直後だけでなく、遅れて現れることもあり、油断はできません。

高齢者は数週間〜数か月後に頭の中に血が溜まる慢性硬膜下血腫と呼ばれる症状が現れる場合があります。

そのため、頭痛や物忘れが多くなるなどの症状が見られた場合は脳神経外科を受診しましょう。

血の塊が大きくなると脳を圧迫し、緊急手術が必要になる恐れがあります。

早期診断と迅速な対応が、予後を大きく左右します。

外傷性くも膜下出血

外傷性くも膜下出血は、頭を打ったことによって脳を覆う薄い膜(くも膜)と脳の間で出血が起こる病気です。

主な症状は、以下の通りです。

  • 激しい頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 意識がぼんやりする
  • 目の痛み

とくに、強い頭痛が出る場合はすぐに救急車を呼び、医療機関で診察を受けましょう。

外傷性のくも膜下出血は、血管が破裂すると死亡率が50%以上と高く、早期の治療が必要です。
※出典:日本医科大学「頭部外傷の病態と治療」

手術方法は状況によって異なり、血管を修復する方法や血流を確保する手術が行われることもあります。

脳挫傷

脳挫傷は、頭部への強い衝撃で脳が損傷を受けた状態です。

症状は損傷した部位によって変わりますが、主に次のようなものがあります。

  • 頭痛
  • 片方の手足が動きにくくなる
  • 言葉の理解や表出が難しくなる

脳挫傷は、衝撃を受けた側だけでなく反対側の脳にも損傷が起こることがあります。

外傷後、数時間から数日にかけて広がる可能性があるため、症状の変化を注意深く観察しましょう。

重症化すると意識がもうろうとして混乱状態になることがあり、早期の受診と適切な治療が重要です。

高次脳機能障害

高次脳機能障害は、頭部外傷の後遺症として起こり、さまざまな障害が生じる症状のことです。

主な症状は、以下の通りです。

症状 具体例
記憶障害
  • 物の場所を忘れる
  • 同じ質問を繰り返す
注意障害
  • 注意力が続かない
  • 複数の作業を同時に行うと混乱する
遂行機能障害
  • 考えや判断がうまくできない
  • 自分で計画を立てて行動できない
社会的行動障害
  • 怒りやすい
  • 自己中心的な行動が目立つ

高次脳機能障害は外見ではわかりにくいため、患者さまや周囲の方も気づきにくい場合があります。

発症後できるだけ早くリハビリを始めると回復の可能性が高まるため、早期に異変に気づき治療を開始するのが重要です。

以下の記事では、高次脳機能障害の回復過程やリハビリ方法について解説しているので参考にしてください。

頭を打つと危ない場所に関するよくある質問

頭を打つと危ない場所に関するよくある質問は、以下の通りです。

頭を打った直後は痛みや違和感が軽くても、数時間〜数日後に症状が現れることもあります。

危険な症状や受診のタイミングを把握して、自身の状態を確認しましょう。

頭をぶつけたときの危険なサインは?

頭をぶつけた後に注意すべき危険なサインは、以下の通りです。

  • 意識がぼんやりする
  • 嘔吐を繰り返す
  • 激しく頭が痛む
  • 手足がしびれる
  • ろれつが回らない
  • 二重に見える

ぶつけた直後だけでなく、数日経ってから現れることもあるため、頭部を打った24時間は注意深く観察しましょう。

とくに、小さな子供や高齢者の場合、以下のような症状が見られたら迷わず医療機関を受診してください。

  • 6歳以下の子どもは、普段と様子が違って元気がない場合や何度も嘔吐する場合
  • 高齢者は、受傷後数週間~数か月経って頭痛・吐き気・脱力感・ふらつきなどの症状が現れた場合

症状が少しでも気になる場合は、脳神経外科で診てもらいましょう。

頭を打ったら病院に行くべき?

頭を打った際の症状に不安があるときや、どの症状が危険か判断できないときは医療機関を受診しましょう。

症状が軽くても、脳や頭部には外見ではわからない損傷が隠れている恐れがあります。

また、数日後に症状が現れる遅発性の合併症が見られる可能性があるため、違和感がある場合は医療機関を受診することが重要です。

頭を打つと危ない場所以外にも衝撃の強さに注意しよう

頭部打撲は、打った部位だけでなく、衝撃の強さや事故の状況によっても危険度が変わります。

軽く打っただけに見えても、数時間から数日後に症状が現れることがあります。

転倒やスポーツ、日常生活での外傷に注意し、周囲の安全確保やヘルメットの着用などで頭を守る工夫をしましょう。

頭部に異常を感じた場合は医療機関を受診することも重要です。

また、頭を打ったことによる脳の損傷に対して、当院リペアセルクリニックでは先端医療の一つである「再生医療」による治療を提供しています。

再生医療は損傷した組織にアプローチし、後遺症の改善につながる可能性がある治療法です。

頭部外傷による脳損傷や後遺症の治療法について詳しく知りたい方は、当院の公式LINEもご参考ください。

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リペアセルクリニック 公式LINE

監修者

圓尾 知之

Tomoyuki Maruo

医師

資格・所属学会

日本脳神経外科学会 所属

脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。

関連論文: The association between diffusion-weighted imaging-Alberta Stroke Program Early Computed Tomography Score and the outcome following mechanical thrombectomy of anterior circulation occlusion