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- ひざ関節
- 膝蓋軟骨軟化症
前十字靭帯を断裂すると「手術が必要」といわれることが多いですが、手術をしないとどうなるのか不安に抱えている方も多いのではないでしょうか。 結論、手術せずに放置していると膝の不安定感が続いたり再断裂したりする可能性など、さまざまなリスクがあります。 本記事では、前十字靭帯断裂で「手術をしないとどうなるのか」について解説します。 また、どうしても手術を避けたい方に向けて、新しい選択肢として注目されている再生医療も紹介します。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、前十字靭帯断裂の根本的な改善を目指せる再生医療について情報を配信中です。 「前十字靭帯断裂を手術せずに治したい」という方は、ぜひ再生医療についてチェックしてみてください。 前十字靭帯断裂を手術しないとどうなる?考えられるリスク 前十字靭帯断裂で手術をしなかった場合、二次的なリスクや生活で支障が生じるケースがあります。 膝の不安定感が残る 半月板や軟骨の損傷リスクがある 変形性膝関節症へ進行する可能性がある スポーツや日常生活に支障が出る 再断裂のリスクがある 5つの影響について、それぞれ詳しく解説します。 膝の不安定感が残る 前十字靭帯断裂を手術せずに放置していると、膝の不安定感が残るリスクがあります。 ごく一部の小さい損傷の場合は、手術せずに対処するケースもゼロではありませんが、靭帯の機能は手術をしなければ再生しません。 膝の不安定感が残っていると運動をするときに膝崩れを起こす原因となり、さらなる怪我につながる可能性があります。 断裂した靭帯は自然治癒する可能性がほとんどないため、スポーツや運動を続けたい場合は手術を検討しましょう。 半月板や軟骨の損傷リスクがある 前十字靭帯が断裂すると半月板や膝関節面の軟骨に負担がかかり、損傷リスクが高まります。 スポーツをしている方は膝への負担が大きい動作を行うため、さらに半月板や軟骨の損傷リスクにもつながります。 関節がずれる動きが繰り返されることによって、軟骨や半月板が二次的に損傷する危険性が高まります。 踏み込んだり、ジャンプの着地などでとくに二次損傷の確率が高まるため、適切な治療と手術は必要です。 変形性膝関節症へ進行する可能性がある 前十字靭帯断裂を手術せずに放置していると膝への負担が増加し、将来的に変形性膝関節症を発症する可能性があります。 変形性膝関節症とは、膝への過度な負担や加齢によって膝の関節軟骨がすり減ってしまう疾患です。 断裂した靭帯と同様に、一度変形性膝関節症によってすり減った関節軟骨は元に戻りません。 早期回復のためにも、変形性膝関節症に進行する前に前十字靭帯断裂を手術することが推奨されます。 スポーツや日常生活に支障が出る 前十字靭帯断裂を手術しないと、スポーツ活動に支障が出るだけでなく日常生活にも影響を与えます。 膝の不安定感が残るだけでなく、痛みで走ることも困難になるケースがあります。 また、突然膝の力が抜けてしまう「膝崩れ」を繰り返しやすくなり、膝に大きな負荷がかかってしまいます。 日常生活でも痛みによって立ち上がる、階段の昇り降りなどが困難になる可能性が高いです。 再断裂のリスクがある 前十字靭帯断裂を手術しないと、スポーツや日常生活の動作によって膝に大きな負荷がかかり再断裂のリスクが高まります。 とくにスポーツ競技中の急な方向転換やジャンプの着地などは膝に大きな負荷がかかるため、再断裂の可能性が高いです。 コンタクトスポーツや競技レベルが高いほどリスクは増大し、選手生命に関わるケースもあります。 また、スポーツ以外にも階段の昇り降りや長時間の歩行といった日常的な動作でも再断裂が起こる可能性があります。 膝の不安定感が残ったまま生活を続けることで、膝崩れなどによって膝への負担が蓄積しやすくなるためです。 再発予防のためには、専門的なリハビリを継続し、筋力や柔軟性を向上させることが重要です。 無理に早期復帰を目指すと再断裂や症状の悪化を招くため、段階的に負荷を上げていく慎重なリハビリが欠かせません。 前十字靭帯は手術しなくても自然治癒する? 前十字靭帯断裂は自然治癒することはほとんどありませんが、損傷の程度によって治療方針は異なります。 ここでは「完全断裂」と「部分断裂」の違いを踏まえて、それぞれの自然治癒の可能性や手術の必要性について解説します。 完全断裂 部分断裂 それぞれの症状について、確認していきましょう。 完全断裂|手術しないと治らない 前十字靭帯の線維がすべて切れてしまう「完全断裂」は、自然治癒はほぼ不可能で、手術しないと治らないケースが大半です。 前十字靭帯断裂の手術は「靭帯再建術」と呼ばれ、断裂した靭帯を他の腱で置き換える手術が行われます。 基本的には、太ももの腱(ハムストリングス)や膝蓋腱を用いますが、それぞれに特徴があるため、置き換える腱は医師と相談して決定されます。 靭帯再建術では、関節鏡を用いた手術のため傷口は小さく済み、術後の回復も比較的早いのが特徴です。 個人差はありますが、スポーツ復帰までには平均で7〜8ヶ月※ほどかかります。 参考:日本鋼管病院・こうかんクリニック「十字靭帯(ACL)再建手術について」 部分断裂|ごく一部の軽度な損傷なら手術しない可能性も ごく一部の線維だけが損傷した軽度な部分断裂であれば、装具療法やリハビリによって症状が落ち着く場合もあります。 ただし、自然に完治する可能性は低く、スポーツや日常生活復帰後の再断裂リスクや膝の不安定感が出る可能性は高いままです。 そのため、部分断裂であっても多くのケースでは手術療法が検討されます。 近年では、手術に加えて自分の細胞を用いて修復を促す「再生医療」という新しい治療法も選択肢として注目されています。 前十字靭帯断裂で手術を検討した方が良いケース 前十字靭帯を断裂した場合、自然治癒する可能性は低く、放置すると膝の不安定感や半月板の損傷などを招くリスクが高まります。 そのため、次のようなケースでは手術を検討することが推奨されます。 スポーツ復帰を目指したい場合 日常生活に支障が出ている場合 以下では、手術した方が良いケースについて、それぞれ詳しく解説します。 スポーツ復帰を目指したい場合 スポーツ活動を再開したい方は、手術を検討することが強く推奨されます。 競技中の急な方向転換やジャンプの着地などは膝に大きな負荷がかかるため、保存療法だけでは再断裂リスクや不安定感が残る可能性が高いからです。 さらに、痛みの悪化や再断裂のリスクに加えて、半月板損傷や変形性膝関節症へ進行する恐れもあります。 これらの合併症が起こると治療期間がさらに延び、競技復帰が大幅に遅れる可能性があります。 安定したパフォーマンスを取り戻し、スポーツ活動を続けるためには、手術によって膝の機能を改善させることが重要です。 日常生活に支障が出ている場合 階段の昇り降りや歩行中に膝が「がくっ」と崩れるなど、日常生活に支障が出ている場合は、手術を検討した方が良いです。 前十字靭帯断裂が自然治癒することはほとんどないため、保存療法では現在の症状よりも改善する見込みはありません。 膝の機能を改善し、生活の質を守るために、手術が選ばれるケースが多いです。 どうしても手術を避けたい方には、再生医療といった新しい治療法が選択肢となる場合もあります。 前十字靭帯断裂で手術しない場合の治療法 前十字靭帯を断裂した場合、多くは手術が推奨されますが、手術を避けたい方や一部の軽度な損傷では、手術以外の選択肢が検討されることもあります。 本章では「保存療法」と「再生医療」について解説します。 保存療法 再生医療 前十字靭帯断裂を手術せずに治療したい方は、それぞれの治療法について確認していきましょう。 保存療法 保存療法では、主に以下の方法で膝の負担を軽減し、症状の改善を目指します。 患部の安静・冷却 運動制限 減量 サポーターなどの装具で固定 ごく軽度な部分断裂では、上記の保存療法やリハビリで膝の安定性を補える場合もあります。 ただし、膝の不安定感が残りやすく、再断裂のリスクもあるため 、手術が選択されるケースが多いです。 対症療法である保存療法では、前十字靭帯断裂の根治を目指せないことを理解しておきましょう。 再生医療 「再生医療」とは、患者さまの細胞を活用して損傷した組織の再生・修復を目指す治療法です。 前十字靭帯断裂では、さまざまな組織に変化する能力を持つ「幹細胞」を患者さまから採取・培養して、数を増やしてから膝関節に投与する方法などがあります。 この方法では、幹細胞を採取する際に米粒2〜3粒程度の脂肪を摘出しますが、従来の手術よりは身体への負担が少ないのが特長です。 根本的な改善を目指せるため、「手術せずに治したい」という方にとって、再生医療は新しい選択肢となります。 再生医療については動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。 https://youtu.be/ZYOV-Er0mnU?si=ZR3d_mTNcT11KAtF 前十字靭帯断裂を手術しない治療法として再生医療をご検討ください 前十字靭帯断裂は自然治癒がほぼなく、放置すると膝の不安定感や二次損傷のリスクがあります。 そのため、多くは手術が選ばれますが、身体への負担に不安を抱く方も少なくありません。 本記事では、手術をしない場合に考えられるリスクや治療法について解説してきました。 そのうえで、近年注目されているのが患者さまの細胞を利用する「再生医療」です。 手術以外の選択肢として検討する価値があります。 以下のページでは、実際に当院で前十字靭帯断裂の再生医療の治療を受け、改善された方の症例を紹介しています。 「前十字靭帯断裂を手術せずに治したい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。 >再生医療による前十字靭帯断裂の症例はこちら
2019.09.04 -
- ひざ関節
- 膝蓋軟骨軟化症
スポーツで発症しやすいアキレス腱炎に対して、テーピングは痛みの軽減に有効な応急処置です。 しかし、テーピングだけに頼り続けると症状の慢性化や悪化のリスクがあるのも事実です。 本記事では、症状に応じた正しいテーピング方法から根本的な治療法まで総合的に解説します。 アキレス腱炎に悩む方が適切な判断と行動を取れるように、テーピングだけに頼ることのリスクや、必要に応じて医療機関を受診することの重要性もお伝えします。 アキレス腱炎に効果的なテーピング方法とテーピングの選び方 正しいテーピングを行うことで、アキレス腱にかかる負担を軽減し、炎症の悪化を防ぐ効果が期待できます。 ここでは、テーピングに関して以下の基本的な知識について解説します。 基本的なテーピング方法 テーピングに必要な準備と選ぶべきテープ ただし、テーピングはあくまで一時的な対処法です。 治療には、医療機関での適切な診断と治療が必要であることを理解した上でテーピングをしましょう。 基本的なテーピング方法 アキレス腱炎に対する基本的なテーピングは、アキレス腱と周囲組織を保護し、炎症による痛みを軽減することを目的としています。 基本的なテーピング手順は以下の通りです。4種類のテーピングを重ねて行います。 アンカー:内くるぶしより握りこぶし1つ分上に、体のカーブに沿って強く巻く アンカー2:1周を超えて1/3ほど重ねて巻く スターアップ:アンカー内側からかかと下を通って反対側まで巻く スターアップ2:2本目・3本目はかかと下で1本目とクロスし、扇形に配置 ホースシュー:かかとを中心に左右へテープを貼る(スターアップより2-3cm出る位置まで巻く) サーキュラー:足首を1周し、スターアップを固定しながらアンカー位置まで巻く この方法により、アキレス腱全体を包み込むようにサポートし、炎症部位の保護と痛みの軽減効果が期待できます。 テーピングに必要な準備と選ぶべきテープ 効果的なテーピングを行うためには、適切な道具の準備と正しいテープ選びが大切です。 まずは以下の道具を用意しましょう。 キネシオロジーテープ(50mm幅):筋肉の動きをサポート キネシオロジーシザース:テープを綺麗にカットする専用はさみ アンダーラップ:肌を保護するテープ 粘着スプレー:アンダーラップのズレを防止するスプレー また、スポーツ時や入浴時もテーピングを使用したい場合は、撥水タイプのテープを選びましょう。 アキレス腱炎の症状別・目的別テーピング方法 アキレス腱炎の症状は人によって異なります。 痛みの程度や部位に応じて適切なテーピング方法を選択することが重要です。 次の3つの症状別にテーピング方法を解説します。 アキレス腱を触ると少し痛い場合 アキレス腱を伸ばすと痛みを感じる場合 アキレス腱を伸ばすと明確に痛い場合 ご自身が該当する症状を確認して、テーピングを行ってください。 アキレス腱を触ると少し痛い場合 アキレス腱を指で軽く触れた際に痛みを感じる場合は、炎症の初期段階である可能性があります。 この段階では、アキレス腱の負担を軽減し炎症の悪化を防ぐことが、テーピングの主な目的です。 1本目:テープ両端に1cm切れ目を入れ、かかとのアキレス腱付着部から縦に貼る ふくらはぎ下まで貼ったら、残りの部分を切れ目から裂くように切る 2つに分かれたテープをふくらはぎを内側・外側から挟むように膝方向に向けて貼る 2本目:かかと外側からアキレス腱上を通って斜め上にすね側へ貼る 3本目:かかと内側から2本目とクロスするように斜め上にすね側へ貼る 各テープがアキレス腱部分に密着するよう押さえて完成 この方法により、アキレス腱全体をサポートし、炎症部位への負担を分散させることができます。 アキレス腱を伸ばすと痛みを感じる場合 アキレス腱を伸ばした際に痛みが生じる場合は、腱の伸縮による負担を軽減するテーピングが効果的です。 歩行時や運動時の痛みを和らげることを目的として、以下の手順でテーピングを行います。 うつぶせになり、アキレス腱を縮めた状態で実施する 1本目:かかとの裏からふくらはぎの下まで、軽く引っ張って貼る 両端を裂いてひざの外側・内側に分けて固定 2本目:足裏外側からかかと内側に斜めに、軽く引っ張って貼る そのままアキレス腱を通してすね側まで延長 3本目:足裏内側から2本目とクロスするように斜め上に貼る アキレス腱を縮めた状態でテーピングすることで、伸ばした際の負担を軽減する効果が期待できます。 アキレス腱を伸ばすと明確に痛い場合 アキレス腱を伸ばすと明確な痛みが生じる場合は、より強力なサポートと保護が必要です。 この段階では医療機関の受診も検討すべきですが、応急処置として以下のテーピングが有効です。 アンダーラップ:粘着スプレーをかけてから、足の甲から土踏まず〜ふくらはぎ中心部まで隙間なく巻く アンカー:アンダーラップからテープ幅の1/2ほどはみ出してふくらはぎに1周貼る アンカー2:1つ目のアンカーと1/3ほど重なるように下に1周貼る アンカー3:土踏まずのあたりに1周貼る サポート:足首をアキレス腱が伸びない角度に調整する サポート2:かかとを通って3本目のアンカーから、1本目アンカーまで真っすぐ貼る Xサポート1本目:3本目のアンカーからアキレス腱で交差するように1本目のアンカーに向けて貼る Xサポート2本目:Xサポート1本目と反対からアキレス腱で交差するように1本目のアンカーに向けて貼る サーキュラー:全てのテープを固定するため、アンカー1本目〜3本目位置にそれぞれ1周巻く この段階の痛みは炎症が進行している可能性があるため、早めの医療機関受診を推奨します。 テーピングと併用すべきアキレス腱炎の再発予防・セルフケア方法 テーピングによる応急処置だけでなく、日常的なセルフケアを並行して行うことで、アキレス腱炎の再発予防が期待できます。 日常的な注意点とセルフケア方法は、以下のとおりです。 運動量を段階的に調整し、急激な負荷増加を避ける クッション性のある靴やインソールを使用する ウォーミングアップとクールダウンを徹底する 痛みや腫れがある際はアイシングと湿布を併用する ストレッチ・マッサージなどのセルフケアを行う際は、以下を参考にしてください。 腓腹筋ストレッチ:壁に手をつき、足を前後に開いて後ろ足のふくらはぎを伸ばす ヒラメ筋ストレッチ:片足を台に乗せて膝を曲げ、体重をかけてふくらはぎを伸ばす アキレス腱周囲マッサージ:アキレス腱部分を手でつまみ、上下に動かすのと足首を上下に動かすのを繰り返す これらのセルフケアはテーピングと組み合わせることで相乗効果が期待できます。 ぜひお試しください。 アキレス腱炎の根本的な治療法 テーピングやセルフケアで症状が改善しない場合は、医療機関での根本的な治療が必要です。 アキレス腱炎の治療には、主に以下の3つがあります。 従来の保存療法 外科的治療 再生医療 早期の適切な治療により症状の慢性化を防ぎ、回復が期待できます。 従来の保存療法 アキレス腱炎の治療では、まず保存療法が第一選択となります。 手術を行わない治療法で、多くの患者さまで症状の改善が期待できる安全性の高い治療です。 保存療法では、以下の治療を行います。 安静・運動療法:活動量の調整と段階的な運動負荷の増加 物理療法:超音波治療、電気刺激療法、温熱療法 薬物療法:消炎鎮痛剤の内服、湿布、ステロイド注射 装具療法:足底板、ヒールパッドによる足部アライメント調整 リハビリテーション:理学療法士による専門的な運動指導 これらの保存療法で十分な改善が得られない場合は、次の外科的治療を検討します。 外科的治療 保存療法で症状が改善しない場合や、腱の変性が著しい場合に外科的治療(手術)が検討されます。 アキレス腱の手術には、主に以下のような方法があります。 腱周囲剥離術:癒着した周囲組織を剥離し、腱の滑走性を改善 変性組織切除術:変性した腱組織を切除し、健康な組織の再生を促進 腱縫合術:部分断裂がある場合の腱組織の修復 腱移植術:重度の変性に対する健康な腱組織による置換 手術後はリハビリテーション期間が必要ですが、根本的な症状改善が期待できます。 再生医療 アキレス腱炎などのスポーツ外傷に対しては、患者さま自身の幹細胞や血液を利用する再生医療という治療法もあります。 幹細胞治療:脂肪や骨髄から採取した幹細胞による治療 PRP療法:患者さまの血液から抽出した血小板を患部に投与 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞治療とPRP療法を提供しております。 スポーツ外傷に対する再生医療についての詳細は、以下をご覧ください。 アキレス腱炎が慢性化する前に医療機関を受診しよう アキレス腱炎による痛みに対して、テーピングは有効な応急処置方法ですが、あくまで一時的な対処法に過ぎません。 症状別のテーピング方法やセルフケアを適切に行うことで痛みの軽減は期待できますが、根本的な治療には限界があります。 また、テーピングだけに頼り続けると、症状の慢性化や断裂リスクの増大など深刻な問題を引き起こす可能性があります。 アキレス腱炎が慢性化する前に治療を受けるためにも、早期の医療機関の受診がおすすめです。 他にも患者さま自身の細胞を活用した再生医療という治療方法もあります。 再生医療についてご検討の際は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。
2019.09.04 -
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ランニングやジャンプを頻繁に行うスポーツで起こりやすい「シンスプリント」は、すねの内側にズキズキとした痛みが走り、練習や試合に影響が出てしまうこともあるでしょう。 上記のようなつらい症状に対しては、テーピングが痛みの軽減や再発予防に有効です。 本記事では、シンスプリントに悩む方のために、効果的なテーピング方法や注意点について解説します。 シンスプリントの痛みでお困りの方や効果的なテーピング方法を知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 しかし、テーピングは適切な治療を受けるまでの対処法であり、完治するわけではありません。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、シンスプリントの症状改善が期待できる再生医療に関する情報を公開中です。 「シンスプリントの痛みを早く治したい」という方は、ぜひ再生医療でどのような治療を行うかご確認ください。 シンスプリント(すね)のテーピング方法 シンスプリントのテーピング方法について、手順のイメージ画像とともに詳しく解説します。 用意するテーピング 完成までの手順を画像でチェック シンスプリントによるすねの痛みを緩和するためにも、ぜひ参考にしてください。 用意するテーピング シンスプリントのテーピングを行う前に、以下のテープを用意しておきましょう。 項目 詳細 必要なテープ 以下の合計2枚 ・1枚目:膝下から足の真ん中あたりまでの長さ ・2枚目:ふくらはぎ1周分の長さ テープの種類(推奨) ・キネシオロジーテープ 次の章では、実際のテーピング方法について解説しますが、2枚のテープを使用しますので、事前に用意しておくことをおすすめします。 実際の手順について確認していきましょう。 完成までの手順を画像でチェック シンスプリントによるすねの痛みを和らげ、患部への負担を軽くするためには、キネシオロジーテープ(伸縮性のあるテープ)を使ったテーピングが効果的です。 シンスプリント(すね)のテーピング方法 1枚目のテープの剥離紙を5cm分はがしておきます。 足首を90度にした状態で、足の親指側に貼ります。 残りの剥離紙をはがしながら、すねの内側を通って膝下まで貼ります。 2枚目のテープを真ん中で折り、剥離紙を左右5cmずつ(合計10cm)はがしておきます。 テープを引っ張り、違和感のある部分に貼ります。 残りの剥離紙をはがし、ふくらはぎを一周するようにひっぱらずに貼ります。 テーピングを行う前には必ず皮膚を清潔にし、乾燥させておくのがポイントです。 また、テープを貼った後にかゆみや発疹、過度な圧迫感がある場合はすぐに使用を中止し、医療機関に相談しましょう。 シンスプリント(すね)のテーピングで期待できる効果 シンスプリントでテーピングを巻くことには、痛みを和らげるだけでなく、以下のような目的があります。 痛み症状の軽減 怪我の予防・再発防止 怪我の応急処置 目的を理解することで、テーピングをより効果的に活用し、早期の競技復帰や再発防止につながるでしょう。 痛み症状の軽減 テーピングを痛む部位と周辺に正しく貼り、炎症を起こしている部分を物理的に圧迫することで痛み症状の軽減効果が期待できます。 シンスプリントによるすねの内側にズキズキとした鋭い痛みは、すねの骨を覆っている骨膜や周囲の筋肉が炎症を起こすことで生じています。 テーピングを正しく貼ることで、運動中に骨膜が過度に引っ張られたり、筋肉が不必要に振動したりするのを抑制し、患部にかかるストレスを軽減することができるのです。 その結果、炎症のさらなる悪化を防ぎ、痛みの軽減につながります。 怪我の予防・再発防止 テーピングによって筋肉の不必要な動きや関節の可動域を適度に制限し、関節の安定性を高めることで怪我の予防・再発防止の効果が期待できます。 ランニングやジャンプ、ダッシュといった動作を繰り返すスポーツを行っている方は、常にシンスプリントを発症するリスクと隣り合わせといえます。 適切なテーピングによって、着地時などの衝撃や運動中に繰り返し筋肉にかかる負荷を分散させることができるのです。 怪我の応急処置 テーピングは医療機関を受診するまでの間、患部の腫れや内出血を抑え、痛みを和らげるための応急処置の基本である「RICE処置」の中の「圧迫(Compression)」として活用できます。 応急処置の原則「RICE」 詳細 R (Rest:安静) 患部を動かさないようにする I (Ice:冷却) 氷のうなどで患部を冷やし、炎症や腫れ、痛みを抑える C (Compression:圧迫) テーピングや弾性包帯などで患部を適度に圧迫し、内出血や腫れが広がるのを抑える E (Elevation:挙上) 患部を心臓より高い位置に保ち、腫れを軽減する テーピングによる圧迫固定は、あくまで医療機関を受診するまでの「応急処置」であり、一時的に痛みや腫れを和らげるための手段です。 応急処置を行った後は、できるだけ早く整形外科などの専門医の診断を受け、適切な治療を行いましょう。 以下の記事では、RICE処置について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。 シンスプリント(すね)にテーピングを貼るときの注意点 テーピングは使い方を間違えると、シンスプリントの症状を悪化させる可能性もゼロではありません。 ここでは、シンスプリントでテーピングを貼る際に、特に気をつけたいポイントを解説します。 長時間貼りっぱなしにする きつく貼りすぎる テーピングがゆるすぎる 伸縮テープを伸ばしすぎる 毛流れに逆らって剥がす 注意点をしっかり理解して、正しい方法でテーピングを行いましょう。 長時間貼りっぱなしにする テーピングを長時間、特に運動後も貼り続けることは避けるべきです。 汗や皮脂が付着した状態で放置すると、雑菌が繁殖しやすくなり、かゆみや「かぶれ」といった肌トラブルの直接的な原因となります。 また、長時間皮膚が引っ張られ続けることで、皮膚自体への負担も大きくなります。 運動が終わったら速やかにはがし、肌を清潔な状態に戻して休ませることが、継続的にケアを行うためのポイントです。 きつく貼りすぎる 「しっかり固定したい」という思いからテーピングをきつく貼りすぎると、血行不良を引き起こす恐れがあります。 過度な圧迫は血流を阻害し、指先の冷えやしびれ、うっ血などの不調を招くだけでなく、筋肉の自然な動きまで制限してパフォーマンスを下げてしまいかねません。 テープを巻いた後に指先の色を確認したり、不快な圧迫感がないかチェックしたりして、適度なフィット感を保つよう調整しましょう。 テーピングがゆるすぎる テープがたるんでいたり、隙間が空いていたりする「ゆるすぎる」状態では、本来の目的であるサポート効果が発揮されません。 シンスプリントのテーピングは、筋肉の動きを助けたり、アーチ構造を支えたりすることを目的としています。 皮膚や筋肉にしっかりと密着していなければ、その張力を活かすことができません。 テーピングを貼る際は、シワが寄らないように丁寧に肌に沿わせ、適切な加減になっているか確認しながら行うことをおすすめします。 伸縮テープを伸ばしすぎる キネシオロジーテープなどの伸縮性があるテープを使用する場合、限界まで引っ張って貼るのは避けましょう。 テープを強く伸ばした状態で貼ると元の長さに戻ろうとする力が強く働き、皮膚が過度に引っ張られてしまいます。 これが「水ぶくれ」や「皮膚めくれ」の原因となることが多々あります。 筋肉のサポートを目的とする場合は、テープを少し伸ばす程度(本来の伸縮率の範囲内)で貼り、端の部分は引っ張らずにそっと置くように貼ると、肌への負担を軽減できます。 毛流れに逆らって剥がす テーピングをはがす際、体毛の流れに逆らって引っ張ったり、勢いよくはがしたりすると強い痛みや皮膚損傷の原因となります。 皮膚を傷つけないためには、皮膚を指で押さえながら、体毛の流れに沿ってゆっくりとはがしていくのがコツです。 もし粘着力が強くてはがしにくい場合は、専用のリムーバースプレーを使用するか、入浴時にテープを濡らして粘着剤を柔らかくしてから行うと、スムーズにはがせるでしょう。 シンスプリント(すね)のテーピングに関してよくある質問 本章では、シンスプリント(すね)のテーピングに関してよくある質問について回答していきます。 シンスプリントにおすすめのテーピングは? シンスプリントにテーピングするのは効果的? 適切な方法でテーピングするためにも、よくある質問について確認しておきましょう。 シンスプリントにおすすめのテーピングは? シンスプリントのケアには、筋肉の動きに合わせて伸縮する「キネシオロジーテープ」がおすすめです。 非伸縮のホワイトテープやパワーテープと異なり、適度な伸縮性があるため、走ったり歩いたりする動作を妨げずに筋肉をサポートできます。 実際の製品を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。 項目 詳細 種類 キネシオロジーテープ(伸縮タイプ) 太さ すねやふくらはぎ全体をカバーしやすい「50mm幅」がおすすめ 撥水性 汗をかくスポーツ中に使うなら撥水加工されたものが剥がれにくい ドラッグストアやスポーツ用品店ではさまざまなメーカーが販売していますが、「筋肉サポート用」と書かれている伸縮タイプを選べば間違いありません。 シンスプリントにテーピングするのは効果的? テーピングはシンスプリントの「痛みの緩和」や「負担軽減」には効果的です。 テープの張力を利用して土踏まず(アーチ)を引き上げたり、すねの筋肉にかかる牽引力を弱めたりすることで、患部への衝撃を和らげることができます。 しかし、炎症そのものを治したり、骨の形状を治したりすることはできないため、注意が必要です。 「テープを貼っているから全力で走っても大丈夫」と過信せず、あくまでストレッチや安静と組み合わせた補助的なケアとして活用するのが、早期回復への近道といえるでしょう。 シンスプリントの早期改善には再生医療をご検討ください シンスプリントのケアにおいて、正しい知識に基づいたテーピングは有効な手段の一つです。 しかし、テーピングはあくまで症状を緩和したり、患部をサポートしたりするための補助的な役割が中心です。 テーピングやセルフケアを続けても痛みが改善しない、症状が長引いている場合は、自己判断で無理をせず、専門の医療機関にご相談ください。 近年では、損傷した組織の修復を促し、治癒力を高める「再生医療」といった新しい治療の選択肢もあります。 つらいシンスプリントの悩みから解放され、再び全力でスポーツを楽しむために再生医療をご検討ください。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、シンスプリントの症状改善が期待できる再生医療に関する情報を公開中です。 「シンスプリントの痛みを早く治したい」という方は、ぜひ再生医療について知っておきましょう。
2019.09.04 -
- ひざ関節
肋軟骨炎とは肋骨と胸骨をつなぐ肋軟骨が炎症を起こし、胸の痛みや違和感を生じる疾患です。 深呼吸・咳・姿勢によって痛みが増すことがあり、胸がチクチク痛む・押すとズキッとするといった症状が起こる場合があります。 しかし、「肋軟骨炎を予防する方法が分からない」「もし発症した時の治療法を知りたい」と、不安や疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか? 本記事では、肋軟骨炎を予防するために見直すべき生活習慣について解説しています。 肋軟骨炎の一般的な治療法についても、紹介しています。 「またあの胸の痛みを繰り返したくない」という方は、ぜひ参考にして日常に取り入れやすい予防法を通じて、再発リスクを減らしていきましょう。 肋軟骨炎を予防するには?生活習慣の見直しポイントを紹介 肋軟骨炎を予防するには、以下のような生活習慣を見直しましょう。 猫背・巻き肩や長時間同じ姿勢などに注意する 適度な運動・筋トレを行う ストレスや疲労に注意する 自分の体と向き合い、無理なく続けられるケアを取り入れることが肋軟骨炎の予防となります。 猫背・巻き肩や長時間同じ姿勢などに注意する 以下のような姿勢の悪さは肋軟骨炎の原因の一つになりますので、注意しましょう。 猫背・巻き肩 スマホやPC作業などによる長時間の前かがみ 体を動かさず同じ姿勢を維持し続ける これらの姿勢の状態が続くと、胸郭まわりに負荷が集中し、肋軟骨に炎症が起こりやすくなります。 また以下のような方法でストレッチを取り入れることも有効です。 習慣 内容 目的 こまめな姿勢リセット 1時間に1回は立ち上がる・伸びをする 血流促進・筋緊張の緩和 肩甲骨を寄せるストレッチ 肩を開く・胸を張る簡単な動き 胸部の圧迫を軽減 背筋を伸ばす意識 座る・立つ時に姿勢を意識 猫背・巻き肩の予防 日常的な姿勢の見直しが、肋軟骨への負担を減らし、炎症の予防につながります。 適度な運動・筋トレを行う 肋軟骨炎の予防には、以下のような軽い運動や筋トレも効果的です。 種類 具体例 期待できる効果 有酸素運動 ウォーキング、軽めのジョギング 血行促進・全身の代謝UP ストレッチ 肩甲骨まわり、胸の開き 筋肉の緊張緩和・姿勢改善 筋力トレーニング 背筋・体幹トレ・肩甲骨周囲 姿勢保持力の向上・負担分散 ただし、肋軟骨炎の症状がある場合は、まず炎症や痛みが落ち着くまで無理をせず安静に過ごすことが大切です。 痛みが和らいできたら、徐々に軽めの運動から再開しましょう。 ストレスや疲労に注意する ストレスや疲労の蓄積は、肋軟骨炎の見えにくい引き金になることがあります。 精神的な緊張が続くと呼吸が浅くなり、胸郭の動きが制限されることで、肋軟骨まわりに余計な負担がかかってしまいます。 また、ストレスは自律神経のバランスを乱し、炎症反応が過敏になる要因にもつながる可能性があるので、以下のような方法で対策しましょう。 深い呼吸を意識する(腹式呼吸) 軽い瞑想やマインドフルネス 自分の趣味に集中する時間を持つ 1日7時間以上の質の高い睡眠 栄養バランスの取れた食事 ストレスを感じやすい人ほど、意識的に心と体を整える習慣を取り入れましょう。 肋軟骨炎の一般的な治療法 肋軟骨炎の一般的な治療法としては、以下の通りです。 安静 薬物療法 温熱療法・理学療法 ブロック注射 自身に合った治療法を選択するためにも、ぜひ参考にしてください。 安静 肋軟骨炎の治療の基本は、患部を安静に保つことです。 以下のような動作や姿勢を避け、肋骨周辺に負担をかけないようにしましょう。 胸を張る・ひねる動作は控える 猫背・巻き肩など 激しい運動や患部への圧迫といった、負担がかかる姿勢や動作を控えることを意識することが大切です。 薬物療法 肋軟骨炎の薬物療法では、痛みや炎症を抑えることを目的に症状の程度に応じて以下のような内服薬や外用薬が使用されます。 NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬) 湿布・塗り薬 咳止め/痛み止め 薬の使用は一時的な症状緩和を目的としており、根本的な治療には安静や生活習慣を見直しましょう。 また症状や体質に応じて医師の指導のもと適切に使用することが大切です。 温熱療法・理学療法 肋軟骨炎の治療では筋肉の緊張をほぐし痛みを和らげるとともに、肋軟骨周辺の柔軟性を高めることを目的として温熱療法や理学療法が用いられます。 温熱療法 患部を温め、血行を促進 理学療法 ・ストレッチや軽い運動を通じて、胸郭周辺の筋肉と関節の柔軟性を高める ・姿勢改善で肋軟骨への負担を軽減 痛みが和らいできたら、専門家のアドバイスを受けながら、自分の体調に合わせて少しずつ取り組み始めましょう。 ブロック注射 肋軟骨炎の治療では一般的に安静や薬物療法で回復が見込まれますが、症状が強く、長期間続く場合には以下のようなブロック注射が検討されることがあります。 局所麻酔薬 ステロイド ただし肋軟骨炎は通常数週間で自然に改善することが多いため、初期段階でのブロック注射まで行うことは基本的にはありません。 症状の経過を見ながら、医師と相談して適切なタイミングで導入しましょう。 肋軟骨炎の予防は生活習慣を見直そう!医療機関を受診することも重要 肋軟骨炎を予防・再発防止するためには、日々の生活習慣の見直しが重要です。 猫背・巻き肩や長時間同じ姿勢などに注意する 適度な運動・筋トレを行う ストレスや疲労に注意する 肋軟骨炎を予防の基本は、肋軟骨への負担を避けることです。 しかし、上記の対策を取り入れても症状が長引く場合は、医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
2019.09.03 -
- ひざ関節
バスケットボールでは、ディフェンス時の切り替えしの動作や、ドリブル時の急ストップなどによって半月板損傷を起こすことがあります。 半月板損傷が起きた場合、どのような症状が見られるのか、どのような治療法があるのか、多くのバスケットボール選手が気になっているでしょう。 本記事では、バスケで半月板損傷を起こす原因や治療法、手術を避けて治療できる再生医療について解説します。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、半月板損傷を手術せずに治療できる再生医療について情報を配信しています。 再生医療は、手術や入院不要で治療できるため、早期に競技復帰を目指せる注目されている治療法です。 「半月板損傷を早く治したい」「手術せずに治したい」という方は、ぜひ参考にしてください。 バスケで半月板損傷になる原因3つ バスケで半月板損傷を起こす原因は、主に次の3つです。 ドリブルやディフェンスの切り替えし動作 ドリブル時の急ストップ 内股のシュートフォーム ドリブルやディフェンス時の切り返し動作 ドリブルからフロントチェンジ、次にターンといった場面は多いですが、下肢が地面に固定されたまま上半身だけで行う体重移動は、半月板が傷つきやすいです。 とくに注意が必要なのがターンで、軸足が固定されたままターンしている選手を見かけますが、ボールを回して体幹回旋を行うため、半月板には大きな捻る力が発生してしまいます。 ターンは股関節を回して重心移動を行うものであって、膝を捻るのではありません。 その他の切り替えしやディフェンスの際にも見られる動作なので、 正しい体重移動の練習が必要です。 ドリブル時の急ストップ ドリブルからのストップにおいて、以下のようなケースは半月板損傷を起こしやすいので注意が必要です。 膝が内側に入っている 後方加重になっている 膝が内側に入ると、膝の向きと足の向きが揃っていなければ、膝を捻りやすい角度となっています。 さらに加速した状態からストップすると、慣性力を止めなければならないため、膝が内に入れば慣性力は逃げる場所がなくなり、結果的に膝の捻転力を強めてしまうのです。 また、後方加重の場合には、後ろへ倒れないよう太ももに力を入れて踏ん張るため、膝全面の筋肉や、関節への負荷が大きくなります。 内股のシュートフォーム 内股シュートの問題点は、以下の通りです。 内股姿勢からのシュートとなるため、ジャンプ動作で膝を捻ってしまう ストップ時に慣性力を逃がせず、膝を捻りながら踏ん張ってしまう シュートの動作で飛び上がる際に内股の選手は母趾で蹴り上げて飛ぶため、膝に捻る力が働いてしまい、半月板損傷を起こしやすくなります。 内股から真上に飛ぼうとすると、母趾のみに力が入ってしまうため、無意識のうちに膝を捻っている可能性が高いです。 バスケによる半月板損傷の症状 バスケットボール競技による半月板損傷の症状は、一般的に以下のものが現れます。 疼痛 キャッチング ロッキング 可動域制限 歩行不可 半月板損傷が起きたばかりの急性症状は「疼痛」で、膝を伸ばす際に引っかかるような違和感を、「キャッチング」といいます。 損傷が大きく断裂している場合には、関節内に半月板の一部が入り込み、関節がある一定の角度以上に動かない「ロッキング」と呼ばれる状態です。 ロッキング状態だと、関節を動かせる範囲が限定される「可動域制限」となり、さらに症状が進めば、歩けない「歩行不可」の状態となります。 バスケによる半月板損傷の治療法 バスケによって半月板損傷になった場合、一般的な治療法は大きく分けると以下の2種類です。 保存療法 手術療法 それぞれの治療法について詳しく解説していきます。 保存療法 半月板損傷に対する保存療法では、以下のような治療が行われます。 半月板損傷が軽度の場合は、補助補強のために装具やテーピングを使用し、痛みを感じる場合には、投薬やリハビリを行います。 症状がさらに進んでいる場合は、関節液の吸引や注射などの治療となり、注射に使われるのは麻酔剤やヒアルロン酸です。 関節液吸引や注射で痛みが抑えられない場合や、筋委縮へ症状が進むのを防ぐために低周波などによる電気刺激での治療が行われます。 しかし、保存治療はあくまでも対処療法のため、症状を抑えることや進行を防ぐことが目的で、半月板損傷の修復はできません。 手術療法 半月板損傷に対する手術療法では、以下のような手術が行われます。 半月板縫合術とは、損傷によって裂けた半月板を縫い合わせるため、半月板を残せる手術方法です。 一方で、半月板切除術では、痛みの原因となっている損傷した半月板を切り取ります。 縫合術または切除術のどちらか一方で手術を行う場合や、両方を組み合わせた手術を行う場合もあります。 バスケを原因とする膝の痛みを手術せずに治す再生医療について 近年の半月板損傷の治療には、手術をしないで半月板の修復を目指す「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、人間の持つ再生力を活用し、損傷した半月板の再生・修復を目指す医療技術のことです。 手術をしない治療方法には「保存療法」もありますが、対処療法のために完治ができないことに加え、重度の半月板損傷には対応できません。 しかし、再生医療であれば、損傷した半月板の改善にも期待できる治療法のため、早期に競技復帰できる可能性が高いです。 再生医療は手術や入院の必要がないため、スポーツ選手にとって望ましい治療方法であり、海外でも注目されています。 「半月板を手術せずに治したい」「半月板損傷を早く治したい」という方は、ぜひご検討ください。 バスケによる半月板損傷の予防・改善には膝の負担を避けることが重要 バスケットボールは、膝に大きな負担がかかる動作を頻繁に行うスポーツです。 バスケによる半月板損傷の原因となる動作ですが、膝の負担を避けるフォームなどの改善を行わないと再発する可能性が高いです。 半月板損傷の治療と合わせて、膝への負担を避ける動作を習得しましょう。 手術をしないで治療したい方や、少しでも早く競技に復帰したい方は、再生医療を検討してみてはいかがでしょうか。 再生医療専門クリニックである当院リペアセルクリニックへお気軽にご相談ください。
2019.09.03 -
- ひざ関節
バスケ選手は激しい動きを行うため、体の各所に痛みなどの症状を呈しやすいです。 「膝の痛み」もその1つであり、放置すれば痛みによるパフォーマンスの低下が懸念されますし、日常生活にも悪影響が及ぶ可能性もあります。 そこで、バスケ選手の膝の痛みを解消する方法として「再生医療」の検討をおススメします。 こちらもご参照ください バスケ選手に膝の痛みが生じやすい理由とは? 膝の痛みを生じるということは、膝に何らかの異常が発生していると考えるべきです。 バスケという競技は、短時間で激しいダッシュやジャンプを繰り返すスポーツで、その際、膝には大きな負荷がかかります。部活やプロとしてバスケをしている選手の場合は、膝にかかるダメージの回復が追い付きません。 その結果、膝の関節や筋肉にダメージが蓄積し、「ジャンパー膝」、「靭帯損傷」、「半月板損傷」などのトラブルが発生しやすいのです。 バスケ選手が膝の痛みを改善方法するには? 膝の痛みに対する改善方法は、大きく分けて「保存療法」と「手術」があります。 保存療法は膝の安静を確保し、症状の進行を防止する治療法で、軽度な障害に対する治療として選択されるケースが多く、発生している痛みに対してはアイシングなどの対処や消炎鎮痛剤などで対応します。 手術は膝に発生している骨の損傷や筋の断裂を治療する方法で、保存療法では対処できない痛みを改善する方法として選択され、保存療法とは異なり根本的な治療を目指します。 重度の膝の痛みがある場合、手術はスポーツへの復帰を考えるのであれば必要不可欠ですが、手術を受けることに抵抗を感じる人もいますし、手術の結果次第ではスポーツへの復帰が絶望的になるケースも存在します。 再生医療によって膝の痛みの改善する選択肢もある! スポーツ医療における新しい選択肢として「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、「幹細胞」などの細胞を利用することによって、欠損や機能不全を起こしている組織や臓器の再生を促す治療法です。 保存療法では痛みを改善できないけれど、手術を受けることに抵抗を感じるという人や、速くスポーツに復帰したいという人にとって、再生医療は極めて重要な選択肢となるでしょう。 外科的な手術を受けずにスポーツへの早期復帰を目指すのであれば、再生医療も1つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。 まとめ 膝の痛みはバスケ選手にとって大きな問題になりますが、現代の医療現場においては、常に保存療法や手術が最適な選択肢になるというわけではありません。新しい選択肢である再生医療を選択することもできます。 再生医療にはメリットが多いので、スポーツへの早期復帰を目指したい人はぜひ検討してみて下さいね。
2019.09.03 -
- ひざ関節
変形性膝関節症の痛みを和らげるリハビリとして、膝に負担の少ない「水泳」が推奨されています。 しかし、泳ぎ方によってはかえって膝の痛みを悪化させる可能性もあります。 本記事では、変形性膝関節症のリハビリとしての水泳について、避けるべき泳法と推奨される泳法について詳しく解説します。 膝の痛みと付き合いながら効果的な運動法を探している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。 また、変形性膝関節症の痛みにお悩みの方は、先端医療である再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、変形性膝関節症に対する再生医療の治療法や症例を配信しています。 「変形性膝関節症を早く治したい」「リハビリの効果があまり見られない」という方は、ぜひご覧ください。 変形性膝関節症は水泳で平泳ぎできる? 変形性膝関節症のリハビリとして水泳は有効ですが「平泳ぎ」はキック動作が膝に大きな負担をかかるため、基本的には推奨されません。 平泳ぎが推奨されない理由 キックの際に膝を大きくひねる動作が伴う 膝の内側の靱帯や半月板にストレスがかかる 関節の炎症や痛みを引き起こしやすい 深く膝を曲げて力強く蹴り出す「かえる足」自体が膝の負荷が大きい 上記のように平泳ぎによる水泳は、膝への負担が大きいため、変形性膝関節症と診断された方がリハビリで水泳を行う場合は、平泳ぎは避けた方が良いです。 また、泳法によっては、膝だけでなく股関節への負担も大きく、股関節を痛める水泳選手も少なくありません。 以下の記事では、水泳で股関節が痛くなる原因や治療法を解説しているので、合わせてご覧ください。 変形性膝関節症の水泳で膝に負担をかけない泳法 本章では、変形性膝関節症の方が膝に負担をかけない泳法として、以下の2つをご紹介します。 背泳ぎ 水中ウォーキング それぞれのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。 背泳ぎ 背泳ぎは、膝への負担が少ない泳法であり、変形性膝関節症のリハビリとしても効果的に取り組めます。 項目 詳細 膝に優しい理由 平泳ぎのような激しい”ひねり”の動作がない。 キック時の膝の曲げ伸ばしの角度が小さく、関節へのねじれストレスが生じにくい 泳ぐ際のポイント 無理のないリラックスしたフォームで、ゆっくりと泳ぐことを心がける 膝を必要以上に曲げすぎず、股関節から脚全体を使って、しなやかに水を捉えるイメージでバタ足をする 背泳ぎはリラックスしてゆったりとした気持ちで泳げるため、膝への負担軽減と合わせて、特に中高年の方のリハビリにも取り組みやすい泳法といえます。 水中ウォーキング 泳ぐのが苦手な方や膝の痛みがあり泳ぐのがまだ不安という方は、プールの中を歩く「水中ウォーキング」がおすすめです。 水中ウォーキングのメリットは、以下の通りです。 メリット 詳細 膝への負担が軽い 水の浮力によって、膝にかかる体重の負荷が軽減される。 筋力の維持・向上 水の抵抗を受けながら脚を動かすため、陸上を歩くよりも効率的に太ももやお尻の筋肉が鍛えられる。 関節の柔軟性アップ 水中でゆっくりと体を動かすこと自体が、硬くなりがちな膝関節の可動域を維持し、関節が固まってしまうのを防ぐのに役立つ。 痛みの緩和効果 水の適度な温度や水圧・浮力には、関節の炎症を和らげ、痛みを軽くする効果が期待できる。 運動による血行促進も痛みの軽減につながる。 無理に長時間歩く必要はなく、最初は20分~30分程度を週に数回から継続してみましょう。 変形性膝関節症のリハビリに水泳が推奨されている理由 水泳が変形性膝関節症のリハビリに適しているのか、その理由を以下のポイントから解説していきます。 浮力によって膝関節への負担が少ない 水の抵抗による全身の筋力向上が期待できる 膝関節の柔軟性向上が期待できる 変形性膝関節症のリハビリとして推奨されている水泳ですが、陸上の運動とは何が違うのかわからない方も多いでしょう。 理由を知ることで、リハビリへの取り組み方も変わるかもしれません。 浮力によって膝関節への負担が少ない 水泳が変形性膝関節症のリハビリに推奨される大きな理由は、水中では「浮力」の働きによって体重が軽く感じられ、膝関節にかかる負荷や地面からの衝撃が減少するためです。 例えば、水深が胸の高さほどあるプールの中では、膝にかかる体重の負荷は軽くなります。 浮力のおかげで、膝関節への負担や衝撃が抑えられ、膝に痛みがある方でも痛みを悪化させる心配をせずに運動を続けることが可能です。 水の抵抗による全身の筋力向上が期待できる 水泳は、水の抵抗を全身で感じながら体を動かすため、膝に負担をかけることなく全身の筋力を効率的に鍛えることが可能です。 水の抵抗による筋力向上の効果 全方向からの抵抗で効率的に全身の筋肉を強化 膝を支える太ももやお尻の筋肉を鍛え、関節を安定させる 腹筋や背筋など体幹の筋力もバランスよく向上 水の抵抗は、動きの速さに応じて変化するため、体力やその日のコンディションに合わせて、無理なく運動を継続できます。 膝関節の柔軟性向上が期待できる 水中での運動は、水の浮力によって筋肉の緊張が自然と和らぎます。 また水圧や水温によって血行も促進されるため、硬くなりがちな膝関節の柔軟性を高め、動きをよりスムーズにする効果が期待できます。 水中では陸上よりも痛みを感じにくく、関節を動かしやすいという特性があるのが特徴です。 特にリハビリの初期段階で行う、関節の動きを良くするための可動域訓練にも適しています。 変形性膝関節症の水泳に関するよくある質問 本章では、変形性膝関節症の水泳に関するよくある質問に回答していきます。 平泳は膝に悪いですか? 水泳膝とは? 正しい知識を身につけて、安心して水中でのリハビリに取り組みましょう。 平泳ぎは膝に悪いですか? 平泳ぎによる動作は膝への大きな負担になるため「膝に悪い」です。 「かえる足」と呼ばれる平泳ぎで行われるキックは、膝を深く曲げた状態から、足先を外側に向けて、内側に絞り込むようにして水を強く蹴ります。 一連の動作の中で、膝関節には「ひねり」の力が強く加わります。 ひねりのストレスは、膝の内側にある靱帯や、クッションの役割を果たしている半月板に大きな負担がかかるのです。 水泳膝とは? 水泳膝とは、主に平泳ぎのキック動作を繰り返し行うことによって起こる、膝の内側に痛みや腫れが生じるスポーツ障害です。 平泳ぎでは、両脚で水を挟むようにして強く蹴り出す動作を繰り返す動きが特徴です。 このときに膝の内側には、外側に開こうとする力と、内側に絞り込もうとする力が同時にかかり、大きなストレスが集中します。 何度も繰り返すことで、膝の内側にある靱帯やその周りの組織が損傷を受け、炎症を起こしてしまうのです。 変形性膝関節症を早く治したい方は再生医療を検討しよう 水中での運動は浮力によって膝への負担が少なく、水の抵抗で効率的に筋力を鍛えられ、関節の柔軟性も向上する有効なリハビリです。 しかし、「平泳ぎ」は膝をひねるキック動作が関節に大きな負担をかけるため、症状を悪化させる可能性があり推奨されません。 「背泳ぎ」や「水中ウォーキング」といった膝に優しい方法を選ぶことが重要です。 また、変形性膝関節症のリハビリに疲れてしまった方や、運動をしてもなかなか膝の痛みが改善しないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。 水泳などのリハビリは、痛みの管理や機能維持にとても大切ですが、すり減ってしまった軟骨を元に戻すものではありません。 再生医療は、患者様ご自身の血液や脂肪から採取した成分を活用し、損傷した組織の修復を促し、炎症を抑えることで痛みの根本的な改善を目指す治療法です。 手術や入院をせずに治療が可能なため、早期回復や社会復帰を目指したい方は、ぜひ当院リペアセルクリニックはご相談ください。
2019.09.02 -
- ひざ関節
反張膝(はんちょうひざ)は、立っているときに膝関節が正常な範囲を超えて後ろに反り返る状態を指します。 靭帯や関節の緩い女性に多く見られ、放置すると膝への負担が蓄積し、関節の痛みや歩行障害、姿勢の崩れなどを引き起こすリスクもあります。 しかし「反張膝って治せるの?」「治療法はある?」「手術が必要なの?」と不安・疑問を抱えている方も多いでしょう。 本記事では、反張膝の原因・なりやすい人の特徴や主な治療法について詳しく解説します。 また従来の治療では装具やリハビリ、手術などが行われてきましたが、最近では再生医療によるアプローチが注目されています。 体に負担をかけずに膝の構造そのものを修復・再生する新しい選択肢です。 反張膝の治し方や再生医療の具体的な内容を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。 反張膝とは 反張膝とは、足を横から見たときに後ろに弓のように曲がってしまっている膝変形のことです。 反張膝の原因は、生まれつきや大腿骨に外傷を受けて変形したことなどが考えられます。 靭帯や筋の柔軟性が過剰なケースでも生じやすく、膝が反るような力の入れ方を続けると発症しやすいです。 また、脳卒中などの脳疾患で麻痺が残った方も反張膝になる場合があります。 反張膝は膝の関節が過度に伸び切った状態になり、大腿四頭筋や下腿三頭筋に大きな負担がかかると同時に、膝関節や足部の変形につながるおそれがあります。 自分が反張膝なのではないか?と気になる方は、セルフチェックも可能です。自分でできるチェック方法を紹介するので、参考にしてください。 反張膝の原因 反張膝を起こしてしまう原因には以下のようなものが考えられます。 生まれつき・遺伝的な要因 過去の膝の怪我 筋力不足・過度な柔軟性 ここからは反張膝を起こす要因として挙げられる3つの原因について詳しく見ていきましょう。 生まれつき・遺伝的な要因 反張膝は、遺伝的な要因が影響する可能性があり、両親や兄弟など家族の中で同様の膝の疾患や問題を持っている場合は、反張膝になりやすいと言われています。 家族に確認して問題がある場合は、早期の対策を講じることで、予防や治療に役立てられます。 過去の膝の怪我 過去に膝を怪我したことがある方や手術を受けた経験がある方は、反張膝のリスクが高まる傾向があります。 外傷や手術によって関節の構造や可動域が変化し、膝の安定性が損なわれることがあるためです。 また、脳卒中後の片麻痺も反張膝のリスクを高める可能性があります。 麻痺により片側の筋力が極端に低下したり、筋緊張が異常に高まったりすることで、歩行時に膝関節がうまく制御できず、反張膝のような代償動作が現れやすくなります。 このように、膝の既往歴や中枢神経の障害は、反張膝を引き起こす重要なリスク要因です。 もしこれらに該当する場合は、早期からの予防的アプローチや専門的なリハビリテーションが必要になります。 筋力不足・過度な柔軟性 反張膝は、膝関節が通常の可動域を超えて過度に伸展する状態を指します。 膝の安定性が損なわれ、歩行や日常生活に支障をきたしますが、背景には、筋力不足や過度な柔軟性が関与しています。 膝の安定性を保つためには、周囲の筋肉が重要です。 とくに大腿四頭筋やハムストリングスの筋力が不足していると、膝関節をしっかりと支えられなくなり、膝が後方に過度に伸びやすくなります。 大腿四頭筋 ・太ももの前面に位置し、膝を伸ばす力を助ける4つの筋肉の総称です。 ・大腿四頭筋筋力が不足すると、膝の安定性が低下します。 ハムストリングス 太ももの裏側に位置する3つの筋肉の総称で、膝を曲げたり、股関節を後ろに反らすときに働きます。 筋力不足に加えて、過度な柔軟性も反張膝を引き起こすリスクがあり、以下のようなケースでは注意が必要です。 靭帯が緩んでいる(関節弛緩性) 関節が過可動(ハイパーモビリティ)状態になっている とくにストレッチを頻繁に行う人は靭帯が柔らかくなりすぎるため、注意が必要です。 関節が過度に柔らかい場合、膝が通常の範囲を超えて伸びることがあります。 関節の柔軟性維持は重要ですが、過度に柔らかくするのは避けましょう。 反張膝を回避するためには、筋力と柔軟性のバランスが重要です。 反張膝になりやすい人の特徴|生活習慣・癖に注意が必要 反張膝になりやすい人の特徴として、以下のようなものがあります。 重心が後ろに偏りやすい姿勢をしている 骨盤が前方にスライドしている 幼少期に体操やバレエをしていた ヒールの高い靴をよく履く 下半身の筋力が不足している 膝の故障や手術歴がある 反張膝を放置すると、将来的に変形性膝関節症や腰痛につながることもあります。 姿勢改善や筋トレ、靴選びを見直すだけでも予防につながるので、今の体の使い方を一度見直してみましょう。 反張膝の主な治療方法(治し方) この項目では、反張膝を治したい方に向けて治療方法を紹介します。 いずれも専門医の指示に従って適切に行いましょう。 保存療法 保存療法とは病気などの直接原因を取り除くのではなく、症状の改善や緩和を目指す治療を指します。 保存療法にはリハビリも含まれ、いくつかのアプローチがあります。反張膝は単純に筋肉を鍛えるだけで改善されるものではなく、神経回路についての取り組みも重要です。 以下に、反張膝のリハビリに役立ついくつかの方法を示します。 1.神経回路の再構築を目指すリハビリ 膝関節の屈曲と足関節を背屈する練習が重要となります。 足関節の筋緊張の影響を受けやすいので、足関節周りのストレッチも有効です。 歩行中の正しい姿勢や体重移動を回復する目的があります。 2.装具療法の利用 AFO(短下肢装具)は、装具を使用して足関節機能を補助することで、膝の伸展抑制をサポートする方法です。 安定した歩行を促進して反張膝の改善を目指します。 3.筋力増強トレーニング 単に膝周囲の筋肉を強化するだけではなく、足の関節や、股関節を含んだ足全体の筋肉を効果的に鍛えるのが大切です。 前脛骨筋や股関節伸展筋を重点的にトレーニングし、反張膝の改善を見込みます。 4.姿勢と歩行の意識 歩行中、体重の移動や足裏の感覚を意識して行う訓練が効果的と言われています。 歩行訓練では体重移動を正確に行うことを意識し、神経回路に正しい動きを伝えます。 リハビリは個々の症状や状態に応じて調整されるものです。専門医の指導のもとで、個人に適したリハビリ(保存療法)を受けましょう。 外科的療法 外科的療法と呼ばれる反張膝の手術は、症状が重い場合に検討される治療法です。 しかし感染や出血などのリスクが伴う場合があります。 また、麻酔による副作用や、手術後の回復に時間がかかる場合もあるので、手術前には医師との相談が重要です。 さらに手術後には入院期間が「数週間から数カ月」といった長期になる点もデメリットでしょう。 そのため治療方法の選択は、患者様の症状や状態、およびリスクを十分に考慮した上で専門医と相談するのが大切です。 再生医療 反張膝は、筋力の低下や姿勢の乱れが関与することが多く、自覚しにくい症状です。 痛みが慢性化したり、動作に支障が出るようであれば、専門医に相談し、保存療法での改善が難しい場合は再生医療の選択も視野に入れましょう。 再生医療は自身の細胞を活用し、損傷した組織を修復・再生させる先進的な医療です。 リペアセルクリニックでは、自己由来の幹細胞やPRP(多血小板血漿)を用いた治療を提供しています。 幹細胞治療 ・切らない治療で、入院不要 ・軟骨再生が見込めるため、人工関節を回避できる可能性も ・自分の細胞と血液を使用するため、安全性が期待できる PRP療法 ・関節の痛みや炎症に効果が期待できる ・日帰り治療が可能 ・美容医療にも応用される再生技術 手術と言われた方や反張膝を改善したいとお悩みの方は、一度検討してみてください。 再生医療の治療法や症例については、以下当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも確認できますので、ご確認ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 反張膝に関するよくある質問 反張膝に関するよくある質問に対しての回答は、以下の通りです。 水泳選手は反張膝を治したほうが良い? 反張膝になりやすい女性の特徴は? 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は? 反張膝にお悩みの方は参考にご確認ください。 水泳選手は反張膝を治したほうが良い? 結論、反張膝は水泳に対して有利に働くことから、治すべきか否かの判断は難しいところです。 反張膝は膝の可動域を広げるため、水をとらえる範囲が大きくなり、泳ぐスピードが向上します。しかしパフォーマンス向上につながる側面がある一方で、膝の痛みや将来的な障害のリスクもはらんでいます。 反張膝が競技に与える影響や、膝の痛みなど症状の程度、将来の競技レベルなどを総合的に判断し、医師やトレーナーとよく相談して治療の方針を決めるのが重要です。 反張膝になりやすい女性の特徴は? 女性は男性に比べて骨盤が広く、関節がゆるみやすい傾向があります。そのため、膝関節が不安定になりやすく、反張膝になりやすいと言われています。 また、ヒールのある靴を長時間履くこと、猫背の姿勢を続けることも反張膝の原因になります。さらに妊娠や出産で骨盤の歪みや体型の変化が起こり、反張膝が悪化するケースも少なくありません。 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は? 反張膝を改善するための筋トレ・ストレッチ方法は、以下の通りです。 【ストレッチ】大腿四頭筋(前もも)をゆるめる ・立位または横向きに寝た状態で、片膝を曲げて足首を持つ ・かかとをお尻に近づけるように引っ張り、太もも前面が伸びるのを感じる ・30秒キープ×左右2セット 【筋トレ】ハムストリングス(太もも裏)を鍛える ・仰向けになり、膝を立てて足裏を床につける ・お尻を締めながら、ゆっくりお尻を持ち上げる ・肩~膝が一直線になるところで3秒キープ、ゆっくり下ろす ・10回×2セット 【筋トレ】中臀筋を鍛える ・横向きに寝て、下の足を軽く曲げる ・上の足をまっすぐ上にゆっくり持ち上げ、3秒キープ ・ゆっくり下ろす ・10回×左右2セット 反張膝を改善するには、筋肉のバランスを整えることが大切です。 前ももはゆるめ、裏ももとお尻を鍛えることで、自然で安定した立ち姿勢が身につきます。 反張膝を治すなら再生医療を検討しよう 反張膝(はんちょうひざ)とは、立ったときに膝関節が正常な可動域を超えて後ろ側に反るように曲がった状態をいいます。 反張膝の主な原因には、以下のようなものがあります。 遺伝的な関節の柔らかさ(関節弛緩性) 外傷や靭帯損傷の後遺症 脳卒中後の麻痺や神経障害 筋力低下や姿勢の癖 反張膝が長期間続くと、膝関節や半月板の損傷・慢性的な膝痛や歩行時の不安定感、反り腰や猫背などの姿勢不良の問題を引き起こす可能性があるので注意が必要です。 症状が進行して保存療法で効果が出にくい場合、外科的治療が検討されることがありますが、手術はリスクや入院が伴うため、慎重な判断が求められます。 そうした中で近年注目されているのが、再生医療という選択肢です。 また、現在は膝以外の場所から脂肪細胞を採取し「幹細胞」を抽出する方法や、血小板を多く含んだ液体を膝に注射する再生医療も注目されています。 保存療法で効果を感じにくい場合や進行を止めたいとお考えの方は、当院(リペアセルクリニック)までぜひご相談ください。 また、治療の流れや実際の症例、再生医療に関する最新情報は、当院の公式LINEでもご紹介していますので、気になる方は、ぜひお気軽にご覧ください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2019.09.02 -
- ひざ関節
「ピリッと痛みが走る」「毎日耐え難い痛みがある」といった、膝をついた際の痛みにお悩みの方も多いのではないでしょうか。 膝に痛みを感じる原因は一つではなく、さまざまな疾患や問題が関係している場合があります。 痛みを軽減し改善するためには、まずは原因をしっかりと把握し、適切な対処法を講じることが重要です。 そこで本記事では、膝をつくと痛い原因を詳しく解説し、自分でできる対処法から専門的な治療方法まで幅広く紹介していきます。 原因を把握し、適切な対処を行うことで痛みの改善につながるのでぜひ参考にしてみてください。 また当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、すぐに膝の痛みを解消したい方に向けて、再生医療の症例や治療内容を紹介しています。 最短で治療に進める無料相談を利用して、膝の痛みを改善したい方はぜひご確認ください。 膝をつくと痛い原因 膝をつくと痛い原因は、膝の皿の前にあるクッションの炎症や、加齢に伴う軟骨のすり減りなど様々です。 皮下神経痛 滑液包炎 膝蓋骨の損傷 変形性膝関節症 その他の原因 下記では原因について詳しく紹介していくので、自分に当てはまるものがあるか確認するためにも、ぜひ参考にしてみてください。 皮下神経痛 皮下神経痛は、膝に鈍的な刺激などを受けることで、皮下組織に炎症を引き起こしてしまう症状です。 外傷が治っても神経痛として現れることから、膝をつくと痛みが生じます。 また、神経痛の場合は軟骨や筋肉などに症状が出ているケースとは異なり、痛みが長引くこともあります。 レントゲンなどの画像検査では異常が見つかりにくいため、原因不明の痛みとして見過ごされやすいケースも。 原因がはっきりしないものの、膝をつくと痛い状態が続く場合は、皮下神経の障害も視野に入れて専門医に相談することが重要です。 滑液包炎 滑液包炎とは、クッションの役割を果たす滑液包が炎症し、余分な関節液が溜まってしまう疾患です。 余分な関節液が溜まってしまうと膝の可動域を制限してしまうので、普段の動きに支障をきたします また、膝をついたときに痛みが生じるだけでなく、足の曲げ伸ばしでも痛みを伴います。 通常は膝への負担を減らすことで改善に向かいますが、すり傷などから細菌が侵入して「化膿性滑液包炎」に進行するケースには注意が必要です。 膝蓋骨の損傷 膝蓋骨の損傷は名前の通り、膝の皿(膝蓋骨)の損傷で発症する疾患です。 損傷には、一度の大きな力で起こる急性のものと、継続的な負担で起こる慢性のものがあります。 膝蓋骨骨折 膝蓋骨軟骨軟化症 急性の損傷の代表は「膝蓋骨骨折」で、転倒して膝を直接コンクリートに打ち付けるなど、強い衝撃で発生します。 膝蓋骨骨折の場合は、即座に医療機関での治療が必要となります。 一方、慢性的な負担で生じるのが「膝蓋骨軟骨軟化症(しつがいこつなんこつなんかしょう)」です。 膝蓋骨軟骨軟化症は膝蓋骨の裏側を覆う関節軟骨が、使いすぎなどによってすり減ったり、柔らかく変性したりする状態のことを呼びます。 特に階段の上り下りや、長時間座った後に立ち上がる際に、膝の皿の奥に鈍い痛みを感じる場合が多いケースがあります。 変形性膝関節症 膝をつくと痛い原因の一つに、変形性股関節症が関与していることがあります。 変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗して骨同士が擦れ合い、炎症や痛みを引き起こす疾患です。 特に膝をつく際には、股関節周辺の筋肉や靭帯が無理な力を受け、痛みを感じやすくなります。 股関節が痛むことで無意識に膝をかばうような不自然な歩き方になり、関節に過剰な負担がかかり痛みを発症させることも。 膝の治療をしても痛みが改善しない場合、実は股関節に問題が隠れている可能性があるので、注意が必要です。 その他の原因 これまで挙げた原因以外にも、膝周辺の特定の組織の炎症や、全身性の病気の一症状として、膝をつくと痛いと感じることがあります。 膝の痛みの原因は多岐にわたるため、自己判断は難しく、正確な診断のためには専門医への相談が不可欠です。 【考えられるその他の原因】 脂肪体炎(しぼうたいえん) 腱の炎症(ジャンパー膝・鵞足炎など) 痛風(つうふう)・偽痛風 脂肪体炎(しぼうたいえん)は膝の皿の下にあるクッション組織が、膝を曲げる動作で関節に挟み込まれて炎症を起こす状態です。 正座やしゃがみ込み、膝立ちといった動作で特に痛みが強くなるのが特徴です。 またスポーツによるジャンプやランニングの繰り返しで、膝の皿の下の腱(膝蓋腱)や、膝の内側の腱(鵞足)に炎症が起こることがあります。 炎症部位に、膝をつく動作で負担がかかることで痛みが生じます。 痛風は血液中の尿酸などの結晶が関節内に溜まり、ある日突然、激しい痛みと腫れ、熱感を伴う関節炎を引き起こす病気です。 膝関節は好発部位の一つであり、発作中は膝をつくどころではないほどの激痛に襲われる場合も。 上記のような症状が見られた場合は、早めに医師に相談し、重症化を防ぎましょう。 膝をつくと痛い時の対処法 膝をつく行為はは日常的に行う動作のひとつであり、痛みが生じることで相当なストレスになってしまいます。 また、放置すると痛みの症状が長引く可能性があるので注意が必要です。 そこでこの項目では、膝をつくと痛いときの対処法を紹介します。 激しい運動などは控える サポーターを使う ストレッチを行う 病院で治療をする 症状の改善・完治を目指すために、ぜひ参考にしてみてください。 激しい運動などは控える 膝をつくと痛い場合は、炎症を引き起こしている可能性があるので激しい運動は控えましょう。 炎症を起こした膝を酷使してしまうと、膝をつくときの痛みだけでなく歩行にも影響を及ぼす可能性が出てきます。 「少しの痛みだから大丈夫」「我慢できる」と無理に運動するのは禁物です。 まずは安静にして膝の様子を見守ってください。 サポーターを使う 膝をつくと痛い原因のひとつに、膝に負担がかかりすぎていることが挙げられます。 負担を軽減するためにも、膝をよく使う方はサポーターの使用がおすすめです。 サポーターの使用で歩行も楽になり、不意に膝をついてしまっても痛みを軽減してくれます。 また、膝をつく際の痛みだけでなく、膝の動きを全体的に補助してくれるため、根本となる疾患の改善につながります。 ストレッチを行う 安静にしすぎた結果、膝周りの筋力が低下し治癒前よりも膝をつくと痛い状態になってしまう可能性さえあります。 そんな状態を避けるためにも、膝が痛いときにおすすめの簡単なストレッチを紹介します。 【膝が痛い時におすすめのストレッチ】 椅子に腰かけ片方の足をのばす(つま先は上向きに) 背筋を伸ばしたまま体を前に倒す 前屈をするように伸ばした足の指先を手でつかむ 痛みを伴ったまま行うと症状が悪化する可能性もあるので、無理はせずに、ストレッチを習慣化することが大切です。 柔軟性・関節の可動性を向上させながら、症状の改善を目指せます。 病院で治療をする 膝の痛みといってもさまざまな要因があります。 したがって、痛みに合わせた治療法を実施することが大切です。 痛みの原因はMRIやレントゲンなどを撮ってはじめてわかるものもあります。 そのため自己判断で解決しようと考えるのは危険です。 痛みの度合いや、軟骨または筋肉の状態によっては手術になる可能性もあります。 手術と聞くと避けてしまう人もいるかもしれませんが、早急に治療しておかないと症状が悪化してしまうので、痛みが引かない場合は病院を受診しましょう。 膝をつくと痛い時の治療法 膝をつくと痛い時の治療法は、基本的には安静などの応急処置から始め、改善しない場合は薬物療法や理学療法・注射といった「保存療法」が中心となります。 治療法 目的・内容 薬物療法 ・湿布・飲み薬で炎症や痛みを抑える ・神経痛に対応する薬が使われることも 理学療法 ・電気・温熱療法で痛みを和らげる ・筋力トレーニングで膝関節の安定化を図る 注射療法 ・ヒアルロン酸で関節の動きを助ける ・ステロイドで強い炎症を直接抑えるなど 装具療法 サポーターや足底板(インソール)で膝を安定させる 保存療法を数ヶ月続けても改善が見られない場合や、重度の変形性膝関節症などでは、関節鏡手術や人工膝関節置換術といった手術療法が検討されます。 膝をつくと痛いという症状を根本から解決するためには、専門医による診断のもと、自身の状態に合った治療法を選択することが重要です。 膝をつくと発症する痛みに対する再生医療という選択肢 再生医療は世界中で注目を集めている分野で、外傷的な要因による膝の痛みに効果を発揮します。 【膝の痛みに効果的な再生医療】 PRP(多血小板血漿)注入治療 幹細胞治療 PRP注入治療は、自分の血液を採取し遠心分離機にかけ血小板を高濃縮したものを抽出し、患部に注入する治療法です。 高濃縮された液体(PRP)の中には多くの成長因子が含まれており、組織の修復や再生を促し膝の痛みを軽減させます。 幹細胞治療は、米2粒程度の脂肪を採取し、細胞の中にある幹細胞を培養し患部に注入します。 培養された幹細胞を注入することで、炎症や痛みを軽減するだけでなく損傷した組織の修復や改善を可能とします。 膝をつくと発症する痛みにお悩みの方は、ぜひ再生医療をご検討ください。 膝をつくと痛む症状に関するよくある質問と回答 膝をつくと痛む症状は、年齢や痛む場所によって原因が異なることがあります。 そこでこの項目では、膝をつくと痛む症状に関するよくある質問とその回答を紹介していきます。 20代で発症する膝の痛みの要因は? 膝をつくと外側が痛む要因は? 膝の痛みについてより詳しく理解するために、ぜひ参考にしてみてください。 20代で発症する膝の痛みの要因は? 20代で膝をつくと痛みが生じる主な要因には、過度な運動やスポーツによる負荷が挙げられます。 特に、ジャンプを多用するバスケットボールやバレーボールなどの競技では、膝への負担が大きくなります。 また、急激な体重増加や不適切な姿勢、靴選びも原因となることがあります。 具体的には、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)や半月板損傷などが20代に多く見られます。 これらの症状は、膝をつく動作で痛みを感じやすくなります。 膝をつくと外側が痛む要因は? 膝をつくと外側が痛む主な要因としては、腸脛靭帯炎(ランナー膝)や外側半月板損傷が考えられます。 腸脛靭帯炎は、膝の外側を通る腱が炎症を起こす症状で、ランニングやサイクリングなどの繰り返し動作で発症しやすくなります。 外側半月板損傷は、膝の外側にあるクッションの役割を果たす半月板が傷つくことで起こります。 膝の痛みは早期に対処することで予防が可能 膝をつくと痛いという症状は、原因に応じた早期の対処と日々の生活習慣の見直しによって、悪化を防ぎ、改善することが可能です。 原因は滑液包炎や変形性膝関節症、神経の問題など非常に多岐にわたるため、自己判断で放置することは危険です。 「そのうち治るだろう」と考えているうちに症状が進行し、治療がより困難になるケースも少なくありません。 膝をつくと痛いというサインに気づいたら、まずは整形外科を受診し、専門家による正確な診断を受けることが、快方への最も確実な一歩と言えるでしょう。 膝の痛みの治療として、リペアセルクリニックの再生医療も有効な選択肢です。 >>再生医療による膝関節の症例はこちら リペアセルクリニックでは、入院不要で、ご自身の身体への負担を抑えながら痛みの根本的な改善を目指す専門的な再生医療を提供しています。
2019.08.10 -
- ひざ関節
膝に水が溜まる状態は、炎症などが原因で起こります。 放置していると痛みが悪化したり、関節の変形につながるおそれもあるため、適切な処置が欠かせません。 しかし「膝の水を抜く処置ってどれくらい費用がかかるの?」「そもそも水を抜くってどんなことをするの?」といった、不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。 膝に水が溜まった際の治療法は、保険診療と自費診療でかかる料金が異なります。 そこで本記事では、膝の水を抜く処置にかかる費用や、メリット・デメリットについて、詳しく解説します。 膝の違和感を放っておかず、正しい知識と対応で将来の関節トラブルを防ぎましょう。 膝の水を抜く際にかかる料金【保険診療と自費診療で異なる】 膝の水を抜く際にかかる料金は、保険診療と自費診療で異なります。 基本的に膝の水を抜く処置は、健康保険が適用されるため、多くの方は医療費の3割を負担します。 内訳 保険診療(3割負担の場合) 初診料・再診料 約250~900円 関節穿刺(水を抜く手技料) 約250円 検査料(レントゲン、エコーなど) 約500~2,000円 薬剤費・その他処置料(注入薬など) 数百円 ~1,500円 合計 約1,500~4,500円 保険点数は全国共通ですが、医療機関や診療内容によって料金が異なるため注意しましょう。 一方で、以下のケースでは自費診療が適用され、全額自己負担となります。 保険証不携帯 保険適用外の治療(再生医療 など) 特殊な事情 自費診療は数千円~数十万円と、医療機関が自由に料金を設定できるため、必要な費用が大きく異なります。 膝に水が溜まった際に、自費診療で処置を受ける場合は、事前に料金体系を確認しましょう。 膝に水が溜まる主な原因 膝に水が溜まる主な原因は、以下の3つです。 軟骨の損傷 関節内の炎症 軟骨付近の内出血 膝の水を放置していると、立ち上がる際や歩行時に痛みがみられ、日常生活に支障をきたす恐れがあります。 膝に違和感を覚えた際は、早めに医療機関を受診し、原因や治療法を確認しましょう。 以下の記事では、膝に水が溜まる症状について、詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 軟骨の損傷 膝に水が溜まる原因の1つは、軟骨の損傷です。 損傷した軟骨の破片は「異物」と認識され、異物排除のために関節液が過剰に分泌されます。 加齢による変形性膝関節症や、膝を酷使するスポーツは、膝の軟骨を損傷しやすく注意が必要です。 関節内の炎症 関節内の炎症は、膝に水が溜まる原因の1つです。 膝の関節内に細菌やウイルスが侵入すると、炎症反応により関節液の過剰分泌が起こります。 自己免疫疾患である関節リウマチを患っている場合は、免疫機能が誤って自身の関節を攻撃してしまい、痛みや腫れなどの炎症反応がみられます。 関節内の炎症が細菌性であれば、膝の痛みや腫れなどが悪化する恐れがあるため、早めに治療を行うことが大切です。 軟骨付近の内出血 軟骨付近の内出血は、膝に水が溜まる原因です。 日常生活での転倒やスポーツ外傷によって、膝周囲を骨折した場合は、関節液に血が混じることがあります。 骨折や靭帯損傷などの大きな外傷がなくても、膝から抜いた水が赤色であれば、膝軟骨付近で内出血が起こっている可能性があります。 膝の水を抜くメリット 膝の水を抜く処置には、以下のメリットがあります。 膝の負担を軽減できる 痛みや腫れなどの炎症反応を抑えられる 抜いた水の色で原因を調べられる 過剰な関節液を抜くことで、痛みや動かしにくさなどの症状が軽減されます。 膝から抜いた水の色や性状を調べ、炎症の原因を特定し、早期から治療を開始しましょう。 膝の水を抜くデメリット 膝の水を抜く際は、以下のデメリットも踏まえて、治療法を検討しましょう。 水を抜く際に痛みが生じる 感染のリスクがある 膝の水を抜く際は、注射器を使用するため、穿刺部からの感染リスクがあります。 感染を防ぐには、処置後、膝周囲の清潔を保つことが重要です。 膝の水を抜く処置を受ける際は医療機関で、炎症の原因や処置後のケアについて確認しましょう。 膝に水が溜まったとき、水を抜く以外にできる治療法とは 膝に水が溜まったときに、水を抜く以外にできる治療法は、以下の4つです。 薬物療法 リハビリテーション療法 手術療法 再生医療 膝の痛みや動かしにくさなどの症状は、保存療法で改善する可能性があります。 痛みや腫れなどの症状がみられる場合は、医療機関へ相談し、自身に合った治療法を検討しましょう。 薬物療法 膝に水が溜まった際は、以下の薬物療法で、痛みや動かしにくさなどの症状を改善できる場合があります。 内服薬 湿布薬 ヒアルロン酸注射 ステロイド注射 痛み止めや抗炎症薬を用いて炎症症状を抑えることで、膝を動かした際の違和感を軽減できる可能性があります。 薬物療法で治療する際は、医師や薬剤師の説明を十分に受け、副作用に注意しましょう。 リハビリテーション療法 リハビリテーション療法は、膝に水が溜まった際に有効な治療法の1つです。 リハビリテーション療法とは、日常生活を想定して、正しい身体の動かし方を習得する治療法です。 膝軟骨の損傷や関節内の炎症が原因で膝に水が溜まっている場合は、膝へ過度な負担がかかっている可能性があります。 再発を防ぐために、姿勢や動作などを専門家に見てもらい、負担の少ない膝の動かし方を確認しましょう。 手術療法 薬物療法やリハビリテーション療法を受けても症状の改善がみられない場合や以下のケースでは、手術療法による治療を検討します。 重度の変形性膝関節症 半月板損傷 靭帯損傷 手術療法では膝に水が溜まる原因を根本的に取り除けますが、入院やリハビリなどで治療期間が長引く可能性もある点に注意が必要です。 再生医療 膝に水が溜まり保存療法を受けても症状が改善しないときは、再生医療による治療も1つの選択肢です。 再生医療には、PRP(多血小板血漿)療法と幹細胞治療があり、それぞれ以下の特徴を持ちます。 再生医療の種類 特徴 PRP(多血小板血漿)療法 患者様の血液から血小板を高濃縮した血漿を精製し、再度患部に注入する治療法 幹細胞治療 患者様自身の幹細胞を採取・培養し、患部に注入する治療法 再生医療による治療は、炎症を軽減するだけでなく、損傷した組織の修復や再生にも期待できます。 以下のページでは、実際に当院で再生医療の治療を受け、改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。 >再生医療による膝関節の症例はこちら 膝に水が溜まり再生医療による治療を検討している方は、ぜひ一度当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。 【まとめ】膝に水が溜まる症状を緩解させるには根本的な治療が重要 膝に水が溜まる症状を緩解させるには、手術療法や再生医療などの根本的な治療が重要です。 膝の水を抜く処置を受ければ、関節液が過剰に溜まる原因を調べられますが、穿刺部の感染リスクや痛みなどのデメリットに注意が必要です。 痛みや腫れ、膝の動かしにくさなどの症状を放置していると、症状が悪化する恐れがあります。 保存療法で症状の改善がみられなかったり、病状が進行したりした場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。 再生医療は、変形性膝関節症や膝軟骨の損傷が原因で、膝に水が溜まった際に有効な治療法です。 入院や手術が不要なため、日常生活への早期復帰が見込めます。 膝の痛みや動かしにくさでお困りの際は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。
2019.07.20 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
肉離れ(筋断裂)は、スポーツや日常生活の中で引き起こされるケガですが、重症の場合は完全に筋肉が断裂して永久断裂となるケースも。 永久断裂を引き起こすと激しい外傷や機能喪失を伴うこともあり、元の状態に戻ることができるのか、不安に感じる方もいるかもしれません。 しかし、適切な治療を受ければ、永久断裂でも回復は可能です。 本記事では、肉離れの症状や治療法について詳しく解説し、早期復帰に向けた最新の治療法も紹介していきます。 肉離れ(筋断裂)や永久断裂でお悩みの方は、自身の状態と治療への理解を深めるために、ぜひ参考にしてみてください。 肉離れ(筋断裂)で完全断裂しても治療は可能 肉離れ(筋断裂)で筋肉が完全に断裂した場合でも、永久に治らないわけではなく、以下の適切な治療によって回復を目指すことが可能です。 外科的手術 リハビリテーション 温熱療法と冷却療法 薬物治療 再生医療 完全断裂は、筋肉の線維が文字通り完全に離れてしまった状態を指し、肉離れの中でも最も重症度が高い分類に含まれます。 激しい痛みや機能喪失を伴うケースもありますが、このような重篤な状態であっても、手術によって筋肉を再接続し修復することが可能です。 完全断裂と診断され、「元通りには動かせないのでは」と悲観的に考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。 しかし専門医による正確な診断と適切な治療計画、そして前向きなリハビリへの取り組みがあれば、日常生活やスポーツへの復帰が可能となります。 諦めずに、まずは医療機関にご相談ください。 肉離れ(筋断裂)の症状 肉離れ(筋断裂)の症状は、断裂の程度によって痛みや腫れ、機能障害の重さが大きく異なります。 症状の現れ方は、一般的に軽度・中等度・重度の3段階に応じて大きく異なり、症状に応じて治療方針を決定していきます。 軽度(I度)の特徴 筋線維の微細損傷:痛みはあるものの、自力での歩行や日常生活動作は比較的可能 中等度(II度)の特徴 筋線維の部分断裂:患部に明確な痛みがあり、自力での歩行が困難になる 重度(III度)の特徴 筋線維の完全断裂:筋肉が完全に断裂した状態で、激しい痛みとともに患部の機能が失われる 重度の症状になると、受傷直後から立つことや歩くことができなくなり、患部の凹みや断裂した筋肉の塊が見られる場合もあります。 上記の症状や歩行困難が見られた場合は、自己判断をせずに速やかに整形外科などの専門医を受診することが重要です。 正確な診断に基づいた早期の適切な処置と治療が合併症を防ぎ、早期回復への鍵となります。 肉離れ(筋断裂)の治療法 肉離れ(筋断裂)の治療法は、症状の重さに応じて段階的に進められます。 受傷直後は応急処置が重要|RICE処置 部分断裂は保存療法が中心 完全断裂は手術が適応される場合もある 症状に応じて適切な治療法を選択することが重要で、完全断裂(永久断裂)を防ぐためには、特に早期の対応が必須です。 受傷直後は応急処置が重要|RICE処置 肉離れ(筋断裂)を受傷した直後の、応急処置の基本となるのがRICE処置です。 RICEとは、Rest(安静)・Ice(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの基本的な処置法を指します。 Rest(安静) 損傷した筋肉に負担をかけないように患部をできるだけ動かさないようにする Ice(冷却) 急性の炎症や腫れを抑えるため、アイスパックや冷却ジェルで患部を冷やす Compression(圧迫) 腫れが抑え血液やリンパ液の滞留を防ぐために弾性包帯などで患部を適度に圧迫する Elevation(挙上) 受傷した部位を心臓より高く挙げておくことで、腫れを最小限に抑える 冷却を行う際は受傷後24時間~72時間以内に行うと効果的で、腫れや痛みを軽減につながります。 15〜20分を目安に行い、皮膚を傷めないようにタオルなどで包んでアイスパックや冷却ジェルを使用しましょう。 RICE処置を的確に行うことで内出血や腫れ・痛みの程度を最小限に抑え、結果として治癒期間の短縮や重症化の防止につながります。 部分断裂は保存療法が中心 肉離れの中でも、筋肉の線維が部分的に断裂している部分断裂に対しては、体への負担が少ない保存療法が治療の中心となります。 部分断裂は筋肉の連続性がある程度保たれており、適切な環境を整えれば自然治癒力によって損傷部位の修復が期待できるため、手術を避ける場合が多い傾向にあります。 【保存療法の基本的な治療法】 RICE処置 基本的な処置で重症化を防ぐ 非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs) 鎮痛や炎症を抑えるために、NSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)を処方する 物理療法 筋肉の回復を促進するために、物理療法が行う 運動療法(リハビリテーション) 筋力を強化し、柔軟性を向上させるためにリハビリを行う 痛みが軽減し回復期に入ると、物理療法として、温熱療法・電気刺激療法・超音波療法などが用いられるケースがあります。 超音波療法や温熱療法は血行を促進し、筋肉の緊張を和らげて、治癒を早める効果が期待できるメリットも。 また、リハビリテーションは保存療法において最も重要な要素です。 痛みの軽減に合わせて、理学療法士などの専門家の指導のもと、段階的な筋力トレーニングを進めます。 上記の適切な保存療法を、しっかり最後まで遂行すれば、重症化を防いで元の生活を取り戻すことが可能です。 回復のために焦らず、根気強く、治療とリハビリに取り組んでいきましょう。 完全断裂は手術が適応される場合もある 肉離れの中でも、筋肉が完全に断裂した完全断裂の場合には手術が必要となることがあります。 筋繊維が完全に分断されているため、自然回復が難しいケースが多く、適切な治療を行わないと筋肉が機能しなくなったり、障害が残ったりするリスクが高まります。 【手術が必要となる場合】 断裂部の隙間(ギャップ)が大きい場合 断裂した筋線維の両端が大きく離れてしまった場合 早期の復帰や高い活動レベルを望む場合 スポーツ選手など高い身体能力が求められる方が、早期に機能回復を希望する場合 特定の部位の断裂 断裂した筋肉の種類や部位によっては、手術が第一選択となるケースもある 保存療法での回復が不十分な場合 一定期間、保存療法を行っても痛みが改善しない・筋力が十分に回復しない場合 手術の主な目的は、断裂した筋線維の断端同士を物理的に縫い合わせることで、筋肉の連続性を取り戻し、治癒を促進することです。 完全断裂という診断を受け、「もう元には戻らないのでは」と深く不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし手術療法は、機能障害を回避して社会復帰やスポーツ復帰を目指すための有効な手段となるので、まずは医師の指示に従い適切な処置を行いましょう。 肉離れ(筋断裂)からの早期復帰を目指す方に再生医療をご紹介 肉離れによる日常生活への影響を最小限に抑え、1日も早い復帰を強く望む方にとって、再生医療も有効な手段です。 従来の治療法では安静期間が長期化しがちであったのに対し、再生医療は治療期間の短縮や、より質の高い回復をもたらす場合もあります。 リペアセルクリニックでは、最先端の再生医療を活用して治療期間を短縮することが可能で、患者様やアスリートの方が1日も早く日常生活や競技生活に戻れるようにサポートします。 【リペアセルクリニックの取り組み】 PRP療法 患者自身の血液から血小板を抽出し、損傷した筋肉や腱に注射することで回復を促進 幹細胞治療 CPC (細胞加工施設) の高い技術により、冷凍しない方法で幹細胞を投与できる リペアセルクリニックのPRP療法は患者様自身の血液などから採取した細胞や成長因子を、損傷部位に直接投与することで、治癒のプロセスを活性化させるメリットがあります。 細胞を冷凍しない独自の方法で幹細胞を投与できるので、高い生存率を実現し、体に負担をかけずに治療期間の短縮が可能です。 リペアセルクリニックでは、スポーツ外傷に対して最適な治療法を提案し、患者一人ひとりに合わせたカスタマイズ治療を行っています。 【まとめ】肉離れ(筋断裂)は完全断裂しても治療可能!ケガをしたらまず応急処置 肉離れ(筋断裂)は、軽度から完全断裂に至るまでさまざまな段階がありますが、どの状態でも適切な治療を受けることで回復は十分可能です。 【肉離れの治療法】 RICE処置 保存療法 リハビリテーション 外科的手術 再生医療 完全断裂に至った場合でも、手術や再生医療などの先進的な治療法により、筋肉の機能回復が期待できます。 必要に応じて再生医療や手術を受けることで、最短での復帰が可能となるので、ケガをしたらまずは専門医に相談することが重要です。 再生医療は、従来の治療に比べて治療期間を短縮し、早期の日常生活・競技の復帰を可能にします。 また手術などに比べて、体への負担が少ないメリットがあるので、後遺症や筋力低下を最小限に抑えることができます。 1日も早く日常生活や競技生活に戻りたい・体に負担をかけずに迅速に治療を受けたいと考えている方は、ぜひリペアセルクリニックにご相談してみてください。 リペアセルクリニックは患者様の想いにしっかり寄り添い、責任を持って早期復帰への道を開きます。
2019.07.02 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
前十字靭帯断裂は、サッカー選手に多いけがの1つです。 サッカーのプレイ中、不自然な体勢で転倒したときに、太ももとすねをつなぐ前十字靭帯が断裂してしまう場合があります。 今回は、前十字靭帯断裂がサッカー選手に起こりやすい理由や、症状を放置するリスクについて詳しく解説します。 プロのサッカー選手にも前十字靭帯断裂はたびたび見られ、復帰までに長期間の休養が必要になる場合もあります。 前十字靭帯断裂になった際は、早めに医療機関を受診して、適切な治療を受けましょう。 前十字靭帯断裂がサッカー選手に多い理由 前十字靭帯断裂がサッカー選手に起こりやすい理由は、瞬発性を求められるスポーツで筋肉や腱、靭帯などを損傷しやすいためです。 サッカーのプレイ中に前十字靭帯断裂を引き起こす原因として、大きく2つに分類されます。 原因 けがが想定されるシーン ノンコンタクトインジュリー (相手との接触がなく発生するけが) ・瞬時にステップをきる ・ヘディングの着地時に膝をひねる コンタクトインジュリー (接触プレイで発生するけが) ・相手からタックルを受ける ・ボールを蹴る足が交差してぶつかる 非接触の場合、瞬時にステップを切ったり、ヘディングの着地の際に膝をひねったりすると、太ももとすねをつなぐ前十字靭帯が断裂する恐れがあります。 また、サッカー中に相手からタックルを受けたり、ボールを蹴る足が交差したりする接触プレイでも断裂する恐れがあるため注意が必要です。 そもそも「前十字靭帯断裂」とは? 前十字靭帯断裂とは、膝関節のなかにある、太ももとすねの骨をつなぐ靭帯を断裂するけがです。 以下では、前十字靭帯断裂の主な症状や原因について解説します。 主な症状 主な原因 前十時靭帯は膝の安定性を保つ役割を担っており、損傷すると痛みや腫れ、歩行困難などの症状が現れます。 靭帯断裂は、回復までに時間がかかる傾向があり、サッカーへ早期復帰するために早くから適切な治療を受けることが重要です。 主な症状 前十字靭帯を断裂すると、以下の症状が現れます。 膝にある靭帯が断裂した際に、ブチっと切れる音(断裂音)が聞こえる場合もあります。 靭帯断裂の症状が現れたときは、すぐに競技をやめ、医療機関を受診しましょう。 主な原因 スポーツ選手の前十字靭帯断裂は、以下の動きが原因で起こる可能性があります。 サッカー選手はプレーの際に、以上の動きを行うことが多く、前十字靭帯を断裂しやすいスポーツといえます。 前十字靭帯断裂を放置するリスク 前十字靭帯断裂を放置するリスクは、以下のとおりです。 膝関節のなかにある前十字靭帯が断裂し上手に機能しなくなれば、周囲の関節や筋肉系にも影響を及ぼします。 膝の負担が大きくなることで、膝軟骨がすり減って変形してしまう「変形性膝関節症」や「半月板損傷」のリスクが高まります。 歩行困難などの痛みまで症状が悪化すると、サッカーへの復帰が難しくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたす恐れがあるため、早めに治療を受けることが重要です。 前十字靭帯断裂の主な治療方針 前十字靭帯断裂は症状の程度によって、以下のような流れで治療が進められます。 靭帯を断裂した可能性が高いときは、応急処置である「RICE処置」を行うことが大切です。 前十字靭帯断裂は自然治癒はしないため、多くの場合手術療法が選択されます。 術後は継続的なリハビリテーションを行い、日常生活やスポーツ活動への復帰を目指します。 治療の際は医師や理学療法士などの専門家の指示に従い、治療を受けながらサッカーへの復帰時期を検討しましょう。 急性期における処置 サッカー選手に多い前十字靭帯断裂は、「RICE処置」と呼ばれる急性期における処置が重要です。 RICE処置は医療従事者でなくても行える応急処置です。 前十字靭帯断裂の可能性がある場合は、膝を無理に動かさないように、RICE処置を実施しましょう。 関節鏡視下手術 断裂した前十字靭帯を再建する治療方法に、関節鏡視下手術があります。 関節鏡視下前十字靭帯再建術は、患者様のほかの組織から採取した腱で前十字靭帯の代用靭帯を作る手術です。 術後は安静にする必要があるため、筋力が低下したり、可動域が制限されたりする場合があります。 術後すぐに無理をすると再断裂する可能性があるため、医師の指示に従ってリハビリを開始しましょう。 継続的なリハビリテーション 前十字靭帯断裂が起こったときは、術後の回復や再発予防のために、継続的なリハビリテーションが重要です。 術後安静の指示が解除されたら、リハビリテーションが段階的に開始されます。 最終目標がサッカーへの復帰である場合も、まずは日常生活動作のリハビリテーションから行います。 筋力をつける運動や膝関節の可動域を広げる訓練を継続的に行い、早期回復を目指しましょう。 前十字靭帯断裂の早期回復を目指すなら再生医療も選択肢の1つ 前十字靭帯断裂の早期回復を目指す場合は、再生医療による治療も選択肢の1つです。 再生医療は損傷した靭帯の修復・再生を促す治療法で、痛み症状の軽減に期待できます。 再生医療で前十字靭帯断裂を治療したい方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。 再生医療では、体の持つ再生能力を活用し、損傷した前十字靭帯の修復・再生を促すため手術よりも治療期間が短いです。 また、患者様自身の細胞を利用する治療法のため、副作用のリスクが少ない点も強みといえます。。 前十字靭帯断裂でスポーツ活動への早期回復を目指したい方は、当院(リペアセルクリニック)の再生医療をご検討ください。 【まとめ】前十字靭帯断裂からサッカーへの早期復帰を目指す方は当院へご相談ください サッカーは急激な方向転換やストップ動作が多いスポーツで、前十字靭帯断裂のリスクが高いのが特徴です。 前十字靭帯断裂を治療せずに放置していると、症状が悪化したり、膝周囲の関節軟骨や半月板も損傷する恐れがあります。 症状が現れたときは応急処置を十分に行い、早期から治療を受けることが大切です。 前十字靭帯断裂からサッカーへの早期復帰を目指す方は、当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。 当院(リペアセルクリニック)では、スポーツ外傷の治療として、再生医療をご提供しています。 前十字靭帯断裂の再生医療について気になる点がある方は、お気軽に当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。
2019.07.02







