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登山後の膝の痛みが治らない原因は?ケアの方法や再生医療による治療について

公開日: 2020.07.01
更新日: 2025.02.07

登山後の膝の痛みに悩む方は多いのではないでしょうか。

登山中や下山後に膝が痛み、思うように動けないと、せっかくの楽しみが半減してしまうこともあります。

また、痛みを無視して登山を続けると、膝の健康に影響を及ぼす可能性があります。

本記事では、登山後の膝の痛みが治らない原因や対処法について解説します。

身体への負担が少なく、長期にわたる入院やリハビリも必要ない再生医療も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

登山後の膝の痛みにお悩みの方は参考にしてみてください。

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登山後の膝の痛みが治らない原因は?

登山後に膝の痛みが治らない原因は以下の通りです。

登山中の膝の痛みの原因

  • 筋力不足
  • 靭帯の損傷
  • 関節軟骨のすり減り
  • 骨の異常
  • 登山靴が合っていない

筋力不足や登山靴が合っていない場合、長時間・長距離に渡って歩くことで膝に過度な負担がかかりやすくなります。

また、靭帯の損傷や軟骨のすり減りなどがあると、痛みが引かないばかりか、放置することで症状が悪化し、関節の炎症や機能低下につながる可能性があります。

性別や年齢、普段の運動量など、原因は個人によって異なります。痛みが続く場合や膝に違和感がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

登山では下りでの怪我が多い

登山は上るときよりも、下るときの方がケガのリスクが高いといわれています。

山を登る際には、大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前の筋肉を収縮させて使います。

一方、下山するときは太ももの前の筋肉を引き伸ばして使います。太ももの前の筋肉は長時間かけて使用される場面が少ないため、より負担を感じてしまうのです。

大腿四頭筋が疲労して硬くなることで膝の柔軟性が低下し、痛みが出てしまいます。

仮に膝の負担が膝関節の筋力を超えると、十分に関節を支えられず炎症を起こすリスクも考えられます。

登山後の膝の痛みが治らないときの対処法

登山後の膝の痛みが治らない際は、安静にしてマッサージやアイシングなどで膝をケアしましょう。

具体的な方法を以下にまとめました。

登山後の膝の痛みが治らないときの対処法

対処法により登山後の膝の痛みを軽減し、症状の悪化を防ぐことが期待できます。

膝の状態や痛みの程度に応じて適切な方法を選び、無理をせず実施しましょう。

また、これらの対処法はあくまで応急的なケアの一環であり、症状が長引く場合は医療機関を受診することをおすすめします。

マッサージ

安静にした後、太ももの表や裏をゆっくりとマッサージして、筋肉の疲労を取りましょう。

筋力不足が原因で膝が痛む場合は、太ももの筋肉が疲労して硬くなっている可能性があります。

手のひらで太ももの中央や外側、内側を押すようにマッサージすると効果的です。その際、膝と膝の周囲は刺激しないようにしましょう。

アイシング

炎症が起きてしまっている場合は、ビニール袋に水と氷を入れるなどして、患部を冷やしましょう。

圧迫

患部の内出血や腫れを防ぐためにスポンジやパッドを患部に当て、テーピングや包帯で軽く圧迫しながら固定します。

膝の少し上あたりを圧迫すると、靭帯への負担を減らす効果が期待できます。

登山後の膝の痛みを軽減させるおすすめのストレッチ

治らない登山後の膝痛に効果的なストレッチを2種類紹介します。

立った状態でもできるストレッチなので、登山前後の体操に取り入れたり、膝に違和感を感じたりしたら試してみてください。

登山後の膝の痛みを軽減させるおすすめのストレッチ

膝の痛みが強い方は、無理のない範囲で行ってみましょう。

前ももを伸ばすストレッチ

前ももを伸ばすストレッチを紹介します。

下記は右膝が痛む場合を想定しているので、左足が痛む場合は左右を入れ替えて行ってください。

前ももを伸ばすストレッチ

  • 1.左手を壁や木などに付けて体を支え、左足1本で立つ
  • 2.右手で右足首を持ち、かかとがお尻に付くように引き上げる
  • 3.太ももの筋肉が伸びる
  • 4.30秒伸ばす

さらに伸ばしたい方は膝を後ろに引き上げ、股関節を前に押し出すイメージで体を反らしてみましょう。

膝裏を伸ばすストレッチ

膝裏を伸ばすストレッチを紹介します。

下記は右膝が痛む場合を想定しているので、左足が痛む場合は左右を入れ替えて行ってください。

膝裏を伸ばすストレッチ

  • 1.石や階段などの1段高い場所に右足のかかとを付け、つま先は浮かせる
  • 2.右足の膝を曲げないようにしながら上体を前に倒す
  • 3.右ひざの上に手や肘を置く
  • 4.30秒伸ばす

膝裏を伸ばしている際は、膝を曲げないように気を付けましょう。

伸ばしすぎは逆効果を招くので、気持ち良いと感じる程度にとどめるのがポイントです。

登山後に膝を痛めない歩き方や平地との違い

登山後に膝を痛めない歩き方や平地との違いを紹介します。

登山後に膝を痛めない歩き方や平地との違い

詳しく解説するので、次回の登山にお役立てください。

登山後に膝を痛めない歩き方

登山で膝を痛めない歩き方を紹介します。

登山後に膝を痛めない歩き方

  • 背筋を伸ばし、おなかを引き締める
  • 顎を引いて前を向く
  • 歩幅は着地したときに膝が軽く曲がって衝撃を吸収できるようにする
  • 腕は足の動きに合わせて軽く振る
  • 着地はかかとだけで行わず、足裏全体で地面を捉えるようにする
  • 膝は正面を向いた状態を保つ

膝を痛めないようにするには、膝関節がまっすぐ正面を向いた状態で歩くことが大切です。

膝が内側や外側にずれた内股やガニ股の状態で歩くと関節がねじれ、痛みにつながる可能性が高まります。

両足のつま先がそろって正面を向き、膝を曲げるときにまっすぐと正面に動かし、膝とつま先が同じ方向を向くようにしましょう。

また、歩くときの癖には体の硬さが原因の場合があります。

股関節や足首の関節が硬かったり、長年の偏った体の動かし方が癖になっていると、正しい歩き方へ矯正するのに時間がかかります。

日頃からストレッチや柔軟体操をしたり、歩行時以外の姿勢にも気を付けて過ごしましょう。

平地と登山の歩き方の違い

平地と登山では、着地する方法と重心が異なります。

平地と登山での歩き方の違いを下記にまとめました。

地形 着地する方法 重心
平地 かかとから着地 歩幅の中間
登山 足の裏全体で足を下ろす 踏み出した前足へゆっくりと移す

平地ではかかとから着地し、体の重心の軸を歩幅の中間に持ってくるように歩きます。

一方登山では、靴全体で足を下ろして地面を捉えるように歩くのが特徴です。重心は踏み出した前足へゆっくりと移し、それを繰り返します。

足全体で着地すると足関節を大きく使えて歩行の衝撃が分散されるため、膝を痛めるリスクが低減します。

登山で膝を痛めないための予防法

登山で膝を痛めないための予防法を紹介します。

登山で膝を痛めないための予防法

一つずつみていきましょう。

登山靴の選び方

登山後の膝の痛みが治らない場合は、登山靴が合っていない場合があります。

登山後の靴の選び方を以下にまとめたので、使用している登山靴を見直してみましょう。

登山靴の選び方

  • 中敷きが取り外せる
  • つま先部分で足指が自由に動かせる空間がある
  • 前方部が柔らかく、足指の付け根が楽に曲げられる
  • 紐やマジックテープでしっかりと固定ができる
  • かかと部分に硬さがある
  • ソール(靴底)に十分な剛性がある
  • 防水性がある

以上の条件を満たす登山靴であれば、膝への負担もかかりにくく、快適な登山を楽しめるでしょう。

また、上記の条件の他にも、登山靴は登山する山の標高によっても靴を使い分けることが重要になります。

自分で登山靴を選ぶのが難しい方は、靴屋さんに選んでもらうと安心です。

サポーターを活用する

登山で膝を痛めないための予防にサポーターを使用するのも効果的です。

一口にサポーターと言っても、さまざまなものが販売されています。

目的や使用時間によっても使い分けが必要なので、サポーターの特徴を知っておきましょう。

主なサポーターを下記にまとめました。

サポーターの種類 特徴 メリット デメリット
ベルト型 ベルトでしっかりと固定できる
  • 装着が簡単
  • 登山時にも効果的

締め付け過ぎるとうっ血や動きにくくなることもある

タイツ型 タイツのように履いて使用する
  • 着脱が楽
  • 保温効果が期待できる

ずれやすい

支柱つき
  • サポーターの中に支柱がある
  • 巻いて装着するタイプと履くタイプがある

安定感が強い

  • 膝に支柱が当たり傷ができる可能性がある
  • 比較的高価

サポーターを使用する際は医師に相談して、症状やサイズにあったものを選んでみましょう。

トレーニング

脚部の筋力不足が原因である膝の痛みは、適切なトレーニングで改善を期待できます。

行うトレーニングは、「筋力の向上」と「筋持久力の向上」の大きく2種類です。

筋力向上は登山中の登り下りに必要な力を、筋持久力は長時間の登山でもバテないスタミナを養います。

ここでは、代表的なトレーニングをご紹介します。

脚力アップには「スクワット」

登山で膝を痛めないためのトレーニングとしてスクワットが有効です。

脚を肩幅程度に開き、ゆっくりと膝を曲げ伸ばしします。

お尻を地面につける必要はなく、膝の角度が90度ほど曲がる程度で十分です。

動作に慣れてきたら、バックパックを背負って行うと負荷が高まり、さらなる筋力アップ効果が期待できます。

はじめは負荷を重視して筋力を高め、慣れてきたら回数を増やし持久力の強化を意識してみてください。

バランスと足裏感覚を強化するには「かかと上げ」

二つ目のトレーニングは、かかと上げです。

バランスを取りながら爪先立ちを繰り返す動作で、低めの台を使うとより効果になります。

登山道は平坦な場所ばかりではないため、足裏の筋力とバランス感覚が重要です。爪先立ちを繰り返すことで足裏の筋力が鍛えられ、不安定な地形でも歩きやすくなる効果が期待できます。

スクワットと同様に、バックパックを背負ってみたり片足だけで挑戦したりするなど、トレーニング中の負荷を調整してみましょう。

運動不足解消には「階段の上り下り」

荷物を背負って階段を上り下りするのも有効です。

慣れてきたら一段飛ばしで負荷をかける、荷物を増やす、往復回数を増やすなどのアレンジを加えましょう。

膝の痛みの原因の一つに、日常的な運動不足が挙げられます。

無理のない範囲で日頃から脚力や体力を維持し、把握しておくことが大切です。

トレーニングは地味ですが、登山においては非常に役立ちます。

膝の痛みがなくなり、脚力が強化されれば、登れる山も見える景色も変わってくるので、日常生活の中でコツコツ行っておくようにしてください。

登山後の膝の痛みが治らないときには再生医療の選択肢もあります

治らない登山後の膝の痛みにお悩みの方の治療法として、再生医療も選択肢の一つです。

再生医療では、患者さま自身の細胞を採取して幹細胞を培養し、膝関節に注射します。幹細胞には軟骨や半月板などの傷ついた組織を修復する能力があります。

外科的な手術と比べて身体への負担も少なく、長期にわたる入院やリハビリは必要ありません。

膝の痛みがつらいけど登山を楽しみたいとお考えの方は、検討してみる価値のある治療法です。

再生医療に興味のある方は、当院へお気軽にご相談ください。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

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【まとめ】登山後の膝の痛みが治らないときはセルフケアが重要

登山後の膝の痛みが治らない主な原因は、筋力不足や靭帯の損傷などです。

登山後の痛みが治らないときは、マッサージやアイシングなどでセルフケアを行いましょう。

また、日常生活の中でも行えるトレーニングを取り入れ、脚部筋力の向上や筋持久力の向上をはかると予防に効果が期待できます。

膝の痛みが長引く場合は早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けるのがおすすめです。

治療期間の短縮や長期間の入院・手術なしでの治療をお望みの場合は、ぜひ再生医療もご検討ください。

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