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ウイルス性肝炎はどんな治療をするの?

公開日: 2020.05.10
更新日: 2024.04.09

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ウイルス性肝炎の治療法とは

肝臓の病気のひとつであるウイルス性肝炎ですが、どのような治療をおこなうのでしょうか。慢性化すると、場合によっては命に関わるウイルス性肝炎。今回はそんなウイルス性肝炎の治療についてご紹介します。

ウイルスのイメージ
ウイルス性肝炎にはA・B・C・D・E型がありますが、D型は日本ではほとんど見られません。一方、A型とE型は経口感染といってウイルスを口にすることで感染してしまいます。

そして、感染した場合、急性ウイルス性肝炎を引き起こし、治療は対症療法がメインになります。

慢性化しやすいのはB型とC型

慢性化することで知られるB型・C型肝炎の治療についてみていきましょう。どちらの治療も、肝臓のウイルスを排除して慢性化しないようにするのが治療の大きな目的になります。

2014年頃まではウイルス性か肝炎の治療にはインターフェロンが使われることがほとんどでした。しかし、インターフェロンはウイルスを排除する力が強い半面、副作用に苦しむ患者さんも多くいました。そして、治療を中断せざるを得ない人までいたのです。

その後はインターフェロンを使わない治療が選択されるようになりました。しかし、治療を続けても肝臓の炎症が続き慢性肝炎に移行する場合もあるのが現実です。

ウイルス性肝炎が慢性化するとどうなるの?

慢性肝炎になりやすいといわれるB型肝炎とC型肝炎は、慢性化するとどうなるのでしょうか。肝臓に炎症が続くため、徐々に肝細胞が破壊されていきます。さらにその状態が続けば肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。

肝臓は沈黙の臓器といわれ、はっきりとした自覚症状がないまま病気が進行してしまうことがあります。そのため、治療の中断はせず継続して経過を見ていく必要があるのです。

肝硬変とは、肝細胞が線維化して肝臓が固くなった状態です。肝硬変になると、代謝などの肝臓の機能が上手く働かなくなってしまいます。肝細胞は線維化すると自然に元に戻ることはありません。

ウイルス性肝炎の治療で慢性化を防ぎたいのは、肝臓が固くなってしまうのを阻止したいからなのです。

ウイルス性肝炎から肝硬変を合併したら再生医療という選択肢も

ウイルス性肝炎の治療をしても、慢性肝炎になることがあり、慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。肝硬変になるとこれまでの治療法では線維化した肝細胞を元の状態に戻すことは困難でした。

しかし、近年そんな肝硬変の治療に再生医療という選択肢が注目されています。自己由来幹細胞を静脈注射(点滴)で肝臓まで届ける方法で、肝臓に直接注射することはできないので、血液の流れを用いた治療法になります。

自己由来幹細胞は、線維化した肝細胞を溶解させてくれます。これまでの治療ではできなかった、線維化した肝細胞を修復することが可能になったのです。

固くなった肝臓が修復されると、肝臓本来の働きを取り戻すことが期待できるでしょう。再生医療で用いるのは自身の体から採取した細胞です。そのため、副作用の心配が少なくて済むというのもメリットのひとつです。

まとめ・ウイルス性肝炎はどんな治療法とは

ウイルス性肝炎の治療では、慢性化しないように抗ウイルス薬を用いてウイルスを排除します。しかし慢性化して肝臓の炎症が続くと肝硬変や肝臓がんを合併することもあります。

近年注目を集めている再生医療は、線維化して固くなった幹細胞を溶解・修復することで肝臓本来の働きを取り戻すことが期待できる治療法です。

 

監修:リペアセルクリニック大阪院

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