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- 再生治療
- 幹細胞治療
- PRP治療
関節リウマチと診断されたけど治るのか、不安を抱えている方は多いのではないでしょうか? 関節リウマチは免疫の異常により関節が炎症を起こし、進行すると関節の破壊や変形につながる疾患です。 現代の医療では完治が難しい病気ですが、治療の進歩により寛解(かんかい)を目指すことは可能です。 本記事では、関節リウマチ治療の基本方針や寛解を目指す方法について詳しく解説します。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは再生医療の情報や症例も公開しています。 関節リウマチによる関節の痛みにお困りの方や治療法を探している方は、併せて参考にしてください。 関節リウマチの完治は難しいため寛解(ほぼ症状がない状態)を目指す 関節リウマチは、現時点では根本的に完治する治療法は確立されていません。 しかし、近年の治療法の進歩により、痛みや腫れを抑えて寛解(日常生活に支障のない状態)を目指せます。 寛解とは、関節リウマチによる症状や検査での異常がほとんどなくなった状態※を指します。 ※出典:難病情報センター「用語:寛解 (かんかい)」 寛解と完治の違いは、以下の通りです。 状態 症状 再発 寛解 ほとんど現れない 治療を続けないと再発の可能性がある 完治 一切ない 治療を終えても再発の心配がない 寛解では症状がほとんどありませんが、再発を防ぐために治療や定期検査は続けることが大切です。 関節リウマチの治療は、焦らず長い目で治療に取り組みましょう。 【基礎知識】関節リウマチってどんな病気? 関節リウマチの基礎知識を、以下にまとめました。 関節リウマチの原因 関節リウマチのステージ分類と症状 関節リウマチの診断基準 関節リウマチは、免疫の異常により自分の関節を攻撃してしまう疾患です。 手や足の小さな関節に炎症が起こって腫れや痛み、こわばりを引き起こします。 症状は左右の関節に対称的に現れる場合が多く、進行すると関節の変形や動かしにくさにつながることがあります。 関節リウマチの原因 関節リウマチの正確な原因はまだ解明されていません。 遺伝的素因や環境因子など複数の要素が組み合わさることで発症すると考えられています。 発症に関与すると考えられる主な要因は、以下の通りです。 要因 内容・具体例 免疫異常 免疫システムが自身の関節内にある滑膜と呼ばれる組織を攻撃し、炎症が慢性化する 遺伝的素因 関節リウマチになりやすい体質が遺伝するが、必ず発症するわけではない 環境要因 喫煙※ ウイルス感染※ 歯周病※ 腸内環境の異常 ストレスが発症や悪化のリスクとなる ホルモンの影響 女性に多く男性よりも3~5倍発症しやすく、とくに発症のピークは40~50代にみられる※ ※出典:山本一彦「関節リウマチの発症:遺伝要因と環境要因」 関節リウマチの発症は遺伝や性別だけでなく、環境がきっかけとなる場合もあります。 喫煙や歯周病、日々のストレスが気になる方は生活を見直して健康維持につなげましょう。 以下の記事では、リウマチになりやすい人の特徴や予防策を解説していますので参考にしてください。 関節リウマチのステージ分類と症状 関節リウマチのステージ分類と症状は、X線検査で以下のように分けられます。 ステージ分類 関節の状態 症状 ステージⅠ(初期) 骨や軟骨の破壊はまだ見られないが、炎症が始まっている 痛みは軽度で、ほとんど日常生活に支障はない ステージⅡ(中等期) 軟骨が徐々に破壊されて薄くなり、関節の隙間が狭くなる 強い痛みは少ない ステージⅢ(高度進行期) 軟骨だけでなく骨にもダメージが生じる 関節の痛みが強くなり、日常生活にも支障が出る ステージⅣ(末期) 軟骨がほとんどなくなり、関節が動かなくなる 膝、肘、足首などの関節を自分で動かすことが難しくなる 初期段階では痛みが軽度で気づきにくいことがありますが、関節リウマチによる破壊は発症から最初の1~3年で最も進みやすい※とされています。 ※出典:JSTAGE「関節リウマチ」 また、一度破壊された軟骨や骨は、自然に回復することはほとんどありません。 そのため、早期発見・早期治療で症状の進行を抑えることが重要です。 関節に違和感や痛みを感じたら、早めに医療機関で検査を受けましょう。 関節リウマチの診断基準 関節リウマチの主な検査方法は、下記の通りです。 検査 内容 触診 腫れや押して痛む関節を確認する 血液検査 リウマトイド因子(RF):自己抗体の一種で、関節リウマチ患者の約70%が陽性※とされる 抗CCP抗体:早期の診断に有用な指標 CRP:体内の炎症の程度を示すたんぱく質 赤血球沈降速度:血液中で赤血球が沈む速さを調べることで、体内の炎症の程度を確認する MMP-3:炎症の進行を補助的に評価できる 画像検査 X線検査:骨や関節の破壊の程度を調べる 超音波検査:滑膜炎の有無を把握する MRI:骨や軟骨、滑膜、血管などが確認して早期の炎症を可視化できる 尿検査 薬の副作用や腎障害のチェックができる ※出典:一般社団法人日本リウマチ学会「リウマトイド因子」 また、関節リウマチの診断は少なくとも1つ以上の関節で滑膜炎が確認され、他の疾患による炎症が除外された上で、以下の項目※をもとに総合的に判断されます。 ※出典:針谷正祥「ACREULARによる関節リウマチの2010 新分類基準」 腫れや、押した際に痛む関節の数 血液検査の結果(リウマトイド因子・抗CCP抗体など) 急性期反応物質(炎症が起きたときに、血液の中で増えるたんぱく質)の有無 症状が続いている期間 関節リウマチは関節の痛みや腫れを生じますが、似た症状を示す疾患も多いため、複数の検査結果を組み合わせて診断するのが一般的です。 診断が確定した後は、炎症の程度や関節破壊の進行度に応じて治療方針が立てられます。 関節リウマチの寛解を目指すための治療法 関節リウマチの治療法は、以下の通りです。 治療法 説明 薬物療法 免疫の異常な働きを調整し、炎症や痛みを抑える薬を使用 リハビリテーション 関節の動きや筋力を維持・改善し、日常生活の自立をサポート 手術療法 関節の変形や機能障害が進行した場合に、関節の修復や置換を行う。 再生医療 損傷した関節組織の再生・修復、炎症抑制を目指す治療法 治療方針は、患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせて立てられます。 代表的な治療法について詳しく見ていきましょう。 薬物療法 関節リウマチの薬物療法は、寛解もしくは炎症が落ち着いた状態を目指します。 ただし、症状が落ち着いて寛解しても、自己判断で薬を中止すると再発する可能性があるため、必ず医師と相談してください。 関節リウマチの薬物療法で用いられる主な薬※は、以下の通りです。 種類 詳細 副作用 メトトレキサート(MTX) 治療の初期段階に使用 免疫の働きを調整して炎症を抑える薬 口内炎、脱毛、吐き気、肺炎、白血球の減少による感染症など 生物学的製剤 メトトレキサートで6か月以内に寛解や炎症の落ち着いた状態が得られない場合に使用 炎症の原因となる特定の免疫物質(サイトカイン)を直接ブロックするため、高い抗炎症効果が見込める 肺炎や結核などの感染症 アレルギー反応など JAK阻害薬 原則として生物学的製剤を優先 関節の腫れや痛みなどの炎症を抑える作用がある 結核、帯状疱疹、肺炎、などの感染症 白血球の減少 貧血など ※出典:公益財団法人日本リウマチ財団「関節リウマチの治療 – 薬物療法」 抗リウマチ薬には複数の種類があり、それぞれ作用の仕方や副作用のリスクが異なるため、患者さまごとに適切な組み合わせが検討されます。 また、治療中は定期的な血液検査や医師による管理が欠かせません。 必ず専門医と相談しながら、自分に合った方法で取り組みましょう。 リハビリテーション 関節リウマチのリハビリテーションは薬物療法と並行して行われる治療法で、期待できる主な効果は以下の3つです。 痛みの軽減 炎症の軽減 関節の変形防止 これらを目指しながら、患者さまの状態に合わせた以下のような個別プログラムが組まれます。 種類 特徴 理学療法 関節の可動域を広げる運動や、筋力トレーニング、温熱療法などが行われる 作業療法 日常生活動作の練習や、関節に負担をかけない動作の指導、自助具の活用などが検討される 装具療法 関節を保護し、痛みを軽減するための装具(サポーターやインソールなど)が使用される ただし痛みや炎症が強い場合は安静を保ち、無理に動かさず安静を優先しましょう。 手術療法 関節リウマチの手術療法は薬物療法やリハビリテーションなどの保存療法で効果が得られない、関節の変形や機能障害が進行した場合に検討されます。 主な手術方法は以下の3つです。 手術の種類 特徴 滑膜切除術 炎症を起こしている滑膜を取り除く手術 痛みや腫れを軽減し、関節の機能を改善する 比較的回復が早い 関節形成術 変形した関節を再構築し、可動性を回復させる手術 自分の関節を動かせるようにするのが目的 人工関節置換術 傷んだ関節を人工関節に置き換える手術 痛みを大幅に軽減し、関節機能を取り戻す 人工関節の耐久性は約10〜25年 手術療法は効果的な手段ですが、出血や感染、合併症などのリスクもあるため、手術の種類・適応・術後の生活について専門医と相談することが重要です。 術後は適切なリハビリを行うことで、関節の動きや日常動作の改善が期待できます。 再生医療 再生医療は関節リウマチ治療の新たな選択肢として注目されており、主な治療法としては以下の2つがあります。 治療法 特徴 PRP療法 患者さま自身の血液から血小板を濃縮したPRPを抽出 PRPを関節内に注入し、成長因子によって組織の修復を促す 炎症を抑える作用や、痛みを軽減する効果が期待できる 幹細胞治療 患者さま自身の脂肪組織や骨髄から幹細胞を採取 培養して幹細胞を増殖させた後、関節内に注入する 炎症抑制や損傷した組織の再生・修復を促す 再生医療は薬物療法や手術療法と比べて体への負担が少ないのが特徴で、患者さま自身の細胞を用いるため、拒絶反応のリスクも低いとされています。 ただし、先端医療で標準治療として確立されていないため、自由診療である点には注意が必要です。 治療を検討する際は専門医に相談し、自身の症状に合った選択肢か見極めましょう。 関節リウマチが治る可能性に関するよくある質問 関節リウマチが治る可能性に関するよくある質問は、以下の通りです。 初期の関節リウマチが完治した人はいる? 関節リウマチが治る確率は? それぞれ詳しくみていきましょう。 初期の関節リウマチが完治した人はいる? 関節リウマチは、現時点では「完全に治る(完治する)」病気とはされていません。 しかし、早期に発見し適切な治療を行うことで、症状がほとんど消えて炎症が落ち着いた状態で日常生活に支障がない「寛解」に至るケースはあります。 寛解の状態では、関節の痛みや腫れがほとんどなく血液検査で炎症の指標も正常に近づきます。 ただし、自己判断で薬をやめてしまうと再び症状が現れることがあるため、医師と相談しながら治療を継続しましょう。 関節リウマチが治る確率は? 発症から2年以内の早期関節リウマチ患者さまを対象とした調査では、初回の治療を行った1年後に、約半数の患者が寛解を達成した※ことが報告されています。 ※出典:日経メディカル「早期RAの治療で課題、1年目で半数寛解を達成するも骨びらんは倍増」 また同調査では、寛解を達成していてもX線で関節破壊の一種が進行するケースもあり、治療中も関節の状態を確認しながら慎重に管理するのが重要です。 関節リウマチでは「症状が消えた=完治」とは言えず、ほとんどの患者さまで治療の継続が必要とされています。 早期に治療を始めて症状を抑え、関節の損傷や変形の進行を防ぎましょう。 関節リウマチを治すには適切な治療を継続することが大切 関節リウマチは、現代医学では完治が難しい疾患ですが、適切な治療と生活習慣の見直しによって症状の「寛解」は目指せます。 「リウマチは一生つらい病気」と思い込まず、早期に発見し適切な治療を始めることが何より重要です。 関節の痛みやこわばりなどの初期症状を感じたら、早めに専門医を受診しましょう。 関節リウマチは長く付き合っていく病気ですが、正しい情報と治療に基づき希望を持って前向きに暮らすことは可能です。 症状の進行を防ぎ、より良い生活を送りたい方は、ぜひリウマチ専門医に相談し、必要に応じて再生医療も視野に入れてみてください。
2020.05.16 -
- 再生治療
「朝、手がこわばって動かしづらい」「関節が腫れて痛い」といった症状から「もしかしてリウマチかも?」と不安になる方もいるでしょう。 関節リウマチは関節に慢性的な炎症が続く自己免疫疾患で、進行すると関節の変形や破壊を引き起こす可能性があります。 実際に日本では、およそ70万〜100万人※の方が関節リウマチに悩まされています。 ※出典:公益社団法人 日本WHO協会 誰でも発症する可能性はありますが、性別・年齢・体質・生活習慣などによって、リウマチになりやすい人の傾向があるのも事実です。 そこで本記事では、リウマチになりやすい人の特徴を詳しく解説します。 関節リウマチは薬物療法や手術療法などにより改善する可能性がありますが、近年では早期治療が期待できる再生医療があります。 再生医療の症例や治療法については、LINEでも紹介していますので、ぜひ登録してください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リウマチになりやすい人の主な特徴 リウマチになりやすい人の主な特徴を、以下の項目に分けて紹介しています。 性別・年齢 30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 遺伝・家族歴 HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 生活習慣 喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 既往歴 特定の感染症にかかったことがある リウマチは、特定の要因が重なると発症リスクが高まると考えられています。 それぞれ詳しく見ていきましょう。 性別・年齢|30代~50代の女性は男性より4~5倍の発症率 関節リウマチは、30代〜50代の女性に多く見られ、男性の4〜5倍の発症率とされています。※ ※出典:一般社団法人関節リウマチ学会 直接関係あるわけではないものの、以下のような妊娠・出産といった女性ホルモンの影響が関与している可能性が考えられます。 状況 ホルモン変化 免疫システムへの影響 妊娠初期 ホルモン増加 免疫抑制で自己免疫疾患リスクが一時的に低下 出産直後 ホルモンが急減 免疫が再活性し、リウマチなどの発症リスク上昇 産後・更年期 ホルモンバランスの乱れ・減少 自己免疫疾患リスクが高まる ただし、リウマチは女性に多い疾患ではあるものの、男性にも発症リスクはあるので、性別・年齢を問わず注意が必要です。 遺伝・家族歴|HLA-DR4遺伝子を持つ・家族に関節リウマチの方がいる 関節リウマチの発症には遺伝的な素因が関与するとされており、なかでも以下の「HLA-DR4」という遺伝子を持つ人は、発症リスクが高い傾向にあります。 HLA-DR4の特徴 説明 定義 ヒト白血球型抗原(HLA)システムの一部であり、免疫系の調節に関与する細胞表面受容体。 関連疾患 関節リウマチ(RA)、1型糖尿病、自己免疫性肝炎、Vogt-Koyanagi-Harada病などとの関連がある。 リスク HLA-DR4を持つ個体は、関節リウマチや1型糖尿病の発症リスクが4〜5倍高いとされる。 性別の影響 HLA-DR4は女性に多く見られる傾向があり、とくに自己免疫疾患においては女性の発症率が高い。 免疫応答への影響 HLA-DR4は特定のペプチドを提示し、免疫系の細胞を活性化することで、自己免疫反応を引き起こす可能性がある。 実際にリウマチ患者の約70%※にHLA-DR4の保有が確認されています。 ※出典:厚生労働省 また、家族に関節リウマチの患者がいる場合は、免疫が過剰に反応しやすい体質を遺伝的に受け継いでいる可能性があるため、発症リスクが高まるとされています。 生活習慣|喫煙・肥満・歯周病などがリスクを高める可能性 関節リウマチの発症や進行には、日々の生活習慣が関わっており、以下のような習慣はリスクを高める要因となります。 喫煙 肥満 歯周病 喫煙は発症リスクを高めるだけでなく、免疫システムが異常に活性化され、関節の炎症を引き起こしやすくなるほか、治療効果を低下させる可能性も。 また歯周病もリウマチとの関連が指摘されており、口腔内の炎症が免疫系に影響を与えることで、発症に関わる自己抗体の生成を促す可能性があります。※ ※出典:J-Stage 既往歴|特定の感染症にかかったことがある リウマチの発症要因として、過去に特定のウイルスや細菌に感染した既往歴が免疫異常を引き起こし、発症に関与する可能性が指摘されています。 なかでも、ヘルペスウイルスの一種であるEBウイルスは免疫系に影響を及ぼし、発症リスクを高める可能性があると報告されています。※ ※出典:J-Stage ただし、感染症が直接的なリウマチの原因となるわけではありませんが、慢性的な感染症や免疫システムに影響を与える感染症には注意が必要です。 関節リウマチの注意すべき初期症状|放置は関節の破壊や変形が進む可能性も 関節リウマチは早期発見と適切な治療が重要になるため、以下のような初期症状があるかチェックしてください。 朝起きた時の手のこわばり 複数の関節の腫れや痛み 症状が左右対称に出る 微熱や倦怠感、食欲不振が続く 朝起きたときに手がこわばる感覚があり、30分以上続く場合はリウマチの典型的な初期症状とされています。 これらの初期症状を見逃して放置してしまうと、関節の炎症が慢性化し、関節の破壊や変形が進んでしまうリスクも。 「なんとなくおかしい」と感じたら自己判断せず、早めに専門医を受診しましょう。 関節リウマチにかかるリスクを減らすために日常生活で意識したい予防策 関節リウマチは完全に防ぐことが難しい病気ですが、以下のような生活習慣の見直しによって発症リスクを下げられる可能性があります。 禁煙 口腔ケアの徹底 バランスの取れた食事 適度な運動習慣 感染症の予防 ストレスを溜めない これらの習慣は、関節リウマチの発症リスクを下げるだけでなく、免疫バランスの維持や全身の健康管理にもつながります。 すでに関節に違和感がある」「家族にリウマチの人がいる」といった方は、これらの予防策をできることから実践し、必要に応じて専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。 関節リウマチの治療法 関節リウマチの治療法は以下のとおりです。 薬物療法 生物学的製剤 手術療法 リハビリテーション 再生医療 これらのように関節リウマチの治療法はいくつかありますが、患者さまの症状や進行度合いによって、治療法を組み合わせることもあります。 関節リウマチの治療法の詳細については、以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。 関節リウマチになりやすい人に関するよくある質問と回答 関節リウマチになりやすい人に関するよくある質問と回答を紹介します。 関節リウマチでやってはいけない仕事はある? 関節リウマチになるきっかけ(前兆)はある? それぞれ詳しく解説していきますので、参考にしてください。 関節リウマチでやってはいけない仕事はある? 関節リウマチの症状がある方でも多くの方は工夫をすれば仕事を続けられます。 ただし、以下のように症状を悪化させやすい環境や作業内容には注意が必要です。 重い荷物を繰り返し持ち運ぶ仕事 寒冷環境での作業 長時間同じ姿勢で作業を続けるデスクワーク 寒さは血流を悪くし、関節のこわばりや痛みを強めることがあるため、防寒対策や温熱療法でのケアが大切です。 また座りっぱなしや手を使い続ける作業は関節が固まりやすく、症状を悪化させる原因になります。 定期的に立ち上がり、ストレッチや軽い体操を取り入れると良いでしょう。 また関節リウマチでしてはいけないことに関しては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 関節リウマチになるきっかけ(前兆)はある? 関節リウマチの初期には、以下のような症状が前兆として現れることがあるため注意が必要です。 倦怠感や微熱 食欲不振 体重の減少 関節の痛みやこわばり 以前は関節リウマチが進行すると関節破壊や機能障害が避けられませんでした。 しかし近年は早期診断・早期治療によって関節破壊の防止、身体機能の維持、さらには生命予後の改善も期待できるようになっています。※ ※出典:日本リウマチ学会「ライフステージに応じた関節リウマチ」 少しでも違和感や痛みを感じたら、早期に医療機関へ受診しましょう。 リウマチになりやすい人の特徴を知って、発症しないための予防・対策を行おう! 関節リウマチになりやすい人は、性別や年齢、遺伝などもありますが、生活習慣を見直すことで症状の悪化を防げる可能性もあります。 そのためには早期の受診をすることで、薬物療法やリハビリテーションなどで進行を抑えることも可能です。 関節リウマチには手術療法などもありますが、入院や長期的な通院などが不要な再生医療も選択肢の一つです。 再生医療には幹細胞治療とPRP治療があり、どちらも自身の幹細胞や血液を活用するため、感染症や副作用のリスクを軽減できる可能性があります。 関節リウマチは、長期間での治療が不安な方も多いため、再生医療が気になる方は当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2020.05.12 -
- 再生治療
関節リウマチと診断された場合、してはいけないことや注意すべき食べてはいけないものがあります。 日常生活で気をつけることで症状の悪化を防ぐこともできるため、事前に知っておくことが大切です。 この記事では、関節リウマチ患者がしてはいけない10項目について詳しく紹介します。 正しい知識を身につけて、症状の改善と生活の質の向上を目指しましょう。 また、関節リウマチの治療には、先端医療である再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は患者さまの細胞や血液を用いて、炎症を抑えたり損傷した組織の再生・修復を促す医療技術のことです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療の治療法や症例をご覧いただけるので、ぜひチェックしてみてください。 関節リウマチ患者がしてはいけない10項目 関節リウマチと診断された方は、以下の10項目をしないように注意してください。 関節に負担がかかる激しい運動 砂糖や加工食品の過剰摂取 肥満や急激な体重増加 関節や身体を冷やす 重いものを持ち上げる 高い枕の使用 長時間の同じ姿勢 正座など関節に負担がかかる座り方 日常的な喫煙 ストレスを溜め込む それぞれわかりやすく解説していきます。 関節に負担がかかる激しい運動 炎症を悪化させる可能性があるため、関節リウマチの方は関節に負担がかかる運動をしてはいけません。 例えば、マラソンなどの長時間走るような運動は関節に負担がかかるため、ウォーキングなど負担の少ない運動を適度にするのが良いです。 治療を行うなかで、痛みを感じないときには、関節を動かせる範囲を維持するためにも適度な運動は良いとされています。 医師に相談しながら、関節へ負荷がかからないように気をつけましょう。 砂糖や加工食品の過剰摂取 砂糖や加工食品を過剰に摂取した場合、関節リウマチの症状を悪化させる可能性があります。 関節リウマチと食品との関係について、多くの研究が行われた結果、摂取量の多さが問題だとされています。 症状を悪化させないためにも偏った食生活にならないように、バランスよく食事しましょう。 肥満や急激な体重増加 急激な体重の増加や肥満は、体を支える関節に負担をかけるため、避けなければなりません。 適切な体重管理を行い、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチ以外の健康面でも、急激な体重増加や肥満は良くないため、バランスの良い食事や適度な運動で体重管理を行いましょう。 関節や身体を冷やす 関節の痛みやこわばりが出る可能性があるため、関節や身体を冷やさないように注意しましょう。 気温が低い冬だけでなく、夏の冷房による冷えの対策も必要です。 長袖で羽織れるものや、ストールやブランケットなどで、環境に左右されずに関節や体の冷えを避けられるようにしましょう。 また、湯船に入るなど身体を温めると血行が良くなり、関節リウマチの痛みや症状が緩和されます。 重いものを持ち上げる 重いものを持ち上げると、関節に大きな負担がかかるため、関節リウマチによる炎症が悪化する可能性があります。 日常生活の中で重いものを持たないように注意し、どうしても重量物を持つ必要がある場合にはカートなどの道具を使用して、関節への負担を軽減しましょう。 痛みや症状が強く出ていると重いものを持ち上げられなくなることもあるため、周囲にサポートを依頼するなど工夫が必要です。 高い枕の使用 関節リウマチは頸椎や首の靭帯にも影響するため、高い枕の使用は避けましょう。 首に負担がかかると、軽い力でも頸椎(首の骨)が脱臼するリスクが高まり、しびれや麻痺、呼吸障害などの原因となることがあります。 枕は首に負担がかからない低めのものを選び、高さの調整が必要な場合はタオルなどを使うと良いでしょう。 長時間の同じ姿勢 関節リウマチは長時間同じ姿勢でいると、痛みや症状が悪化する可能性があります。 同じ姿勢を続けることで、血行不良による痛みの悪化や筋肉が緊張して関節の動きを妨げるためです。 デスクワークなどでは、定期的に立ち上がったり歩いたりして、長時間同じ姿勢にならないようにしましょう。 また、正しい姿勢を保つことも重要です。 正座など関節に負担がかかる座り方 正座をすると膝関節に大きな負担がかかり、関節リウマチが悪化する可能性があるため、注意が必要です。 とくに長時間の正座は避けてください。 長時間にわたって正座をすると血行不良が起こり、そこから関節の腫れや痛みにつながりやすいです。 座るときは座面が高い椅子に座ったり、床に座る場合は膝を伸ばして座りましょう。 日常的な喫煙 喫煙をすると関節リウマチの発症リスクが高まるだけでなく、症状を進行させる可能性も高いため、禁煙をおすすめします。 タバコには関節の炎症を進めたり、治療効果を弱めたりする有害な物質が含まれています。 すぐに禁煙するのが難しい方は少しずつ本数を減らしていき、できるだけ早く喫煙をやめましょう。 ストレスを溜め込む ストレスを溜めると、自律神経の乱れによって免疫システムのバランスが崩れ、関節リウマチの症状に影響する場合があります。 関節リウマチで手や足がこわばったりスムーズに動かせなかったりすると、そのような症状自体がストレスの原因になりかねません。 リラクゼーションや軽い運動、趣味などストレスを解消できる方法を見つけ、ストレスを溜めないようにしましょう。 関節リウマチ患者が食べてはいけないもの 関節リウマチの症状を悪化させてしまう可能性がある食品は、以下の3つです。 塩分の多い加工食品や揚げ物 精製炭水化物 トランス脂肪酸を多く含む食品 以下では、それぞれの食品の注意点について詳しく解説します。 塩分の多い加工食品や揚げ物 塩分の多い加工食品や揚げ物は、関節リウマチが悪化する可能性があります。 56名を対象とした加工度別での食品摂取量の研究結果では、塩分・糖分・脂肪・添加物を多く含む「超加工食品」の摂取量が多いほど心血管疾患のリスクが高まっています※。 ※出典:SPRINGER NATURE Link また、揚げ物に使用する油は加熱することで酸化しやすくなるため、摂取することで体内に活性酸素が増えます。 活性酸素は関節リウマチの炎症を引き起こし、症状が悪化する原因となる場合があります。 油分を多く含むスナック菓子やインスタント食品などは避けて、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。 精製炭水化物 砂糖やケーキ、パンなどの精製炭水化物の過剰摂取は、関節リウマチの炎症をさらに悪化させてしまう可能性があります。 また、炭水化物の過剰摂取は体重増加のリスクもあり、関節への負担が増えるリスクにもつながります。 できるだけ精製炭水化物の摂取を控え、全粒粉米(玄米)や低GIの食品を選ぶようにしましょう。 トランス脂肪酸を多く含む食品 トランス脂肪酸は炎症を促進する可能性があるため、関節リウマチの患者さまは注意が必要です。 主にショートニングやマーガリン、ファストフードなどに多く含まれているため、これらの食品の過剰摂取は控えましょう。 油を使用する際は、オリーブオイルなどの健康的な油を使用するなどの工夫が必要です。 関節リウマチのしてはいけない10項目に関するよくある質問 関節リウマチのしてはいけないことに関して、以下の質問があります。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチになりやすい性格は? リウマチの食事にヨーグルトは良い? 関節リウマチを悪化させないためにもよくある疑問や不安点を解消しておきましょう。 関節リウマチを悪化させる要因は? 関節リウマチを悪化させる要因は、本記事でも紹介している、関節リウマチのしてはいけない10項目です。 膝や関節に負担をかけることや、症状悪化の原因につながる食品の摂取は、関節リウマチの症状を悪化させてしまいます。 上記の10項目を守り、関節リウマチの悪化を防ぎましょう。 関節リウマチでやってはいけない仕事は? 関節リウマチでやってはいけない仕事はありませんが、避けた方が良い仕事はあります。 次のような仕事は、関節リウマチを悪化させる原因となるため、避けるようにしましょう。 重いものを運ぶ仕事 立ちっぱなしの仕事 長時間の歩行が必要な仕事 寒い場所での仕事 関節リウマチでは、関節に負担をかけないことが大切です。 天職だと感じている仕事や、条件が良く続けていきたいと考える仕事で辞めるという選択肢がないこともあるでしょう。 症状の程度にもよるため医師に相談してみてください。 関節リウマチになりやすい性格は? 関節リウマチは自己免疫疾患であり、特定の性格が直接的な原因となることはありません。 しかし、慢性的なストレスによって免疫機能が低下することで間接的に関節リウマチの発症リスクが高まる場合があります。 そのため、ストレスを溜め込みやすい方は、適度にストレス発散する方法を身につけましょう。 また、関節リウマチを早期に発見できれば、早く治療を始められるため、関節の痛みや違和感がある方は早めに医師の診察を受けましょう。 リウマチの食事にヨーグルトは良い? ヨーグルトは乳酸菌によって腸内環境が改善されることで、関節リウマチの症状緩和が期待できます。 また、関節リウマチは骨粗鬆症のリスクが高いため、予防のためのカルシウム摂取にも有効です。 ヨーグルトの摂取量に関しては、体調や症状の状態をしっかり把握し、医療機関の指導のもと決めましょう。 関節リウマチでしてはいけない10項目を守って生活しよう 関節リウマチと診断された方は、この記事で紹介した「してはいけない10項目」を守り、症状を悪化させる要因を減らすようにしましょう。 関節に負担がかかる激しい運動 砂糖や加工食品の過剰摂取 肥満や急激な体重増加 関節や身体を冷やす 重いものを持ち上げる 高い枕の使用 長時間の同じ姿勢 正座など関節に負担がかかる座り方 日常的な喫煙 ストレスを溜め込む また、加工食品や精製炭水化物なども避けて、栄養バランスの取れた食生活を守ることも重要となります。 関節リウマチの治療には、薬物療法や手術療法がありますが、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療には、脂肪から幹細胞を採取・培養して患部に投与することで関節の再生を促す幹細胞治療と、血液から多血小板血漿(PRP)を抽出し、患部に注射するPRP療法があります。 再生医療では手術を行う必要もなく治療期間も短いため、関節リウマチでお悩みの方は当院リペアセルクリニックにご相談ください。
2020.04.10 -
- 股関節
- 変形性股関節症
- 再生治療
変形性股関節症と診断されて「手術が必要」と言われたものの、「本当に今が手術のタイミングなのか」「もう少し様子を見てもよいのではないか」と迷われている方も多いのではないでしょうか。 変形性股関節症の手術は人工関節への置き換えが一般的ですが、一度手術を行うと元に戻すことはできません。 そのため、適切なタイミングで判断することが重要です。 この記事では、変形性股関節症の手術を受けるべきタイミングの判断基準や手術のメリット・デメリット、手術以外の治療選択肢について解説します。 手術に不安を感じている方や、より負担の少ない治療法をお探しの方は、ぜひ最後まで読んで適切な治療選択ができるように参考にしてください。 また、変形性股関節症に対しては、再生医療という治療選択肢もあります。 再生医療については、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで情報を発信しているので、ぜひご覧ください。 変形性股関節症の治療選択肢として、股関節の痛みに関する症例も紹介しています。 【結論】変形性股関節症の手術タイミングは症状や生活に合わせて判断 変形性股関節症のステージは前期・初期・進行期・末期の4段階ですが、手術を受ける明確なタイミングは存在しません。 股関節の状態が末期であっても、激しい痛みや生活への支障がなければ、保存療法(薬物療法など)で経過をみる場合があります。 一方で、変形性股関節症の前期や初期でも、患者さまが激しい痛みを訴えている場合は、手術の検討が必要です。 変形性股関節症の各ステージと、患者さま一人ひとりの症状は必ずしも一致しないため、手術は「必要性があるかどうか」で判断されます。 変形性股関節症における手術のタイミングを決めるポイント 変形性股関節症の手術を受ける場合、後悔しないための判断が必要です。 手術のタイミングを決める際には、以下の3つのポイントを考慮して決めます。 痛みの強さと日常生活への支障を考慮する 関節の変形度と画像診断の進行度を確認する 生活の質(QOL)や今後の人生設計を考慮する これらの正しい知識を身につけて、適切な治療を選択しましょう。 痛みの強さと日常生活への支障を考慮する 変形性股関節症の手術を受けるかどうかは、痛みの強さや日常生活への支障の程度を考慮して決めましょう。 初期段階で痛みが限定的かつ仕事や日常生活に支障がなければ、保存療法で経過をみるのも一つの選択です。 しかし、以下のような強い痛みが続く場合は、手術を検討するタイミングといえます。 夜眠れないほど痛い 歩くのがつらいほど強い痛み 安静にしていても痛みが続く 痛み止めが効かない これらに該当して、日々の生活で「辛い」と感じている場合は、医師に手術を相談してみましょう。 関節の変形度と画像診断の進行度を確認する 変形性股関節症の治療において、手術のタイミングを決める際は、関節の変形の程度が判断材料になります。 股関節の変形は進行期にあらわれるケースが多く、以下の画像検査で判定可能です。 検査の種類 検査できる症状 レントゲン検査 股関節の変形・骨棘の形成・関節の隙間 CT検査 股関節の変形・骨棘の詳細な形状・関節の隙間(レントゲンで分からない部分) MRI検査 軟骨のすり減り・靭帯などの損傷・炎症の有無 骨の出っ張りを骨棘(こつきょく)といい、股関節の痛みや可動域制限を引き起こす原因となります。 歩行時のバランスも不安定にさせるため、骨棘が形成されている場合は、手術を選択肢に入れるタイミングです。 なお、軟骨や靭帯はレントゲン画像に写らないため、画像診断を受ける際には、CTやMRI検査ができるかどうか、事前に確認しておきましょう。 生活の質(QOL)や今後の人生設計を考慮する 変形性股関節症の手術を受ける際は、生活の質や今後の人生設計も考える必要があります。 「仕事を休めない」「手術が不安」などの理由で痛みを我慢すると、日常生活や趣味・スポーツなどの動作が制限されます。 変形性股関節症の痛みは歩行にも影響するため、毎日の通勤を苦痛に感じてしまう恐れもあります。 また、日本人は平均寿命が伸びているので、働き盛り(40〜60代など)で変形性股関節症になった場合は、痛みを伴う人生が何十年も続きます。 少しでも早いタイミングで手術を受け、今後の不安を取り除くなど、人生設計も考えておくとよいでしょう。 変形性股関節症の手術を行うタイミングが早い場合のデメリット 変形性股関節症の手術として行われる人工股関節置換術は、股関節の損傷部分を取り除き、人工の関節に置き換える手術です。 しかし、手術のタイミングが早すぎる場合にはデメリットもあります。 人工関節の寿命を短くする可能性がある 手術には合併症などのリスクも伴う 手術を検討する際は、これらのリスクも十分に理解しておきましょう。 人工関節の寿命を短くする可能性がある 人工関節が使用できるのは20年~30年ほどが目安です。 若いうちに人工関節にすると、数十年後に再度手術が必要になる可能性が高くなります。 とくに40代や50代で手術を受けた場合、70代や80代でもう一度手術を受けなければならない可能性があります。 再手術は初回の手術よりも技術的に困難で合併症のリスクも高くなるため、症状が軽い場合は様子を見ることも検討しましょう。 手術には合併症などのリスクも伴う 人工関節手術には、感染症や合併症のリスクがあります。 とくに免疫機能が低下している場合、手術後に感染症を引き起こすと重篤になる可能性があり、傷の治りが悪くなって再手術が必要になる恐れもあります。 感染症の確率を0%にすることはできないため、事前に十分な検査が必要です。 手術を検討する際は、これらのリスクと現在の症状を比較検討して判断しましょう。 変形性股関節症の手術後の生活 人工股関節置換術を受けた後の生活も手術を受けるかどうかの判断材料になります。 痛みの大幅な軽減が期待できる 手術後はリハビリが必要になる 股関節に負担がかかる動作は避ける必要がある 手術後の生活イメージを持ち、より適切な治療を選択してください。 痛みの大幅な軽減が期待できる 人工股関節置換術の最大のメリットは、股関節の痛みが大幅に軽減されることです。 手術前に歩行時や安静時に感じていた痛みがほとんどなくなり、生活の質が大きく向上します。 多くの患者さまが「手術を受けてよかった」と感じる理由は、この痛みの軽減効果です。 また、股関節の可動域も改善されるため、これまで痛みで制限されていた動作ができるようになることが期待できます。 手術後はリハビリが必要になる 人工股関節手術後は、約2〜3週間の入院期間とその後の継続的なリハビリが必要です。 手術翌日から理学療法士の指導のもと、段階的にリハビリを開始します。 最初はベッド上での運動から始め、徐々に立ち上がり、歩行訓練へと進んでいきます。 退院後も外来でのリハビリを継続していきますが、完全に日常生活に戻るまでは3〜6カ月程度かかります。 この期間は、仕事や家事など日常生活への影響も大きいため、あらかじめ回復に必要な時間を見据え、無理のない生活設計を立てておくことが大切です。 股関節に負担がかかる動作は避ける必要がある 人工股関節手術後は、股関節に負担がかかる動作や姿勢を避ける必要があります。 あぐらや横座りなどを避ける ズボンや靴下を履くときは椅子に腰掛ける 過度な運動やスポーツを避ける 重いものを持たないようにする 入浴時は膝を大きく曲げないようにする 転倒を防ぐための生活環境を整える 適度な運動は股関節周りの筋肉を鍛えることにつながりますが、過度な運動は股関節の脱臼やゆるみを起こしてしまう可能性があります。 水泳やウォーキングなどの軽い運動は可能ですが、野球やサッカーなどの激しいスポーツは控えた方がよいでしょう。 変形性股関節症の手術を避けたい方は再生医療も選択肢の一つ 変形性股関節症の治療には、手術の他に再生医療という選択肢もあります。 再生医療とは、幹細胞を投与してすり減った軟骨などの回復に働きかける治療方法です。 手術による治療方法ではないため、皮膚の切開や入院を必要としません。 再生医療について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEで情報を発信しています。 症例紹介や簡易オンライン診断も行っているので、ぜひ一度チェックしてみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 変形性股関節症の手術を受けるタイミングは医師と相談して決めよう 変形性股関節症を治療する場合、手術を受けるタイミングは必ず医師と相談して決めることが大切です。 手術のタイミングや必要性は総合的に判断されるため、医師による問診・触診や、画像検査などが必要です。 定期的に通院し、医師に患部の状態をチェックしてもらい、相談の上で手術のタイミングを決めましょう。 ただし、手術には感染症などのリスクがあるほか、人工股関節置換術は入院やリハビリを伴うため歩けるようになるまで時間がかかります。 手術のリスクを回避したい方や、仕事復帰への時間をかけたくない方は、再生医療を選択肢に入れてみましょう。 再生医療は手術や入院の必要がなく、体にかかる負担も軽いため、高齢者も治療が受けられます。 変形性股関節症に対する再生医療について相談したい方は、お気軽に当院「リペアセルクリニック」へお問い合わせください。
2020.03.10 -
- ひざ関節
- 再生治療
- 幹細胞治療
現在、半月板損傷と診断されて手術をすすめられている方や、すでに保存療法(投薬・リハビリ)を受けているものの、なかなか改善を感じられない方の中には、「このまま今の治療を続けて本当にいいのか?」「もっと自分に合った方法があるのでは?」と疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 実際、半月板損傷の治療では手術療法が選択されることが多い一方で、手術には一定のデメリットやリスクも伴います。 手術に対して不安を感じたり、慎重に判断したいという方も少なくないでしょう。 本記事では、半月板損傷の手術のデメリット・メリットについて詳しく解説します。 また、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでは手術以外の治療法も紹介していますので、ぜひ参考にしてご自身の症状やライフスタイルに合った治療法を選びましょう。 半月板損傷における手術のデメリット 半月板損傷における手術のデメリットは、主に以下4つあります。 感染症にかかるリスクが上がる 知覚神経を傷つける可能性がある 仕事復帰までの期間が長くなる 変形性膝関節症のリスクが高まる可能性がある それぞれのリスクについて、詳しく解説します。 また半月板損傷を手術せずに放置するリスクについては、以下の記事でも解説していますので参考にしてください。 感染症にかかるリスクが上がる 半月板損傷の手術を受けると、感染症にかかるリスクがあります。 内視鏡(関節鏡)手術の場合で細菌感染する可能性は1%以下※となっています。 ※参考:さいたま市「半月板損傷について」 しかし、ごくまれに感染症にかかると、傷口の化膿や関節に膿がたまるなどの症状が発生します。 感染を予防するために、手術後に抗生物質が投与されるケースがあるのです。 感染症に対しては適切な対策が講じられているため、過度に心配する必要はありませんが、術後の体調や傷口の状態には注意を払うことが大切です。 知覚神経を傷つける可能性がある 手術中に、皮膚の表面にある知覚神経を傷つける可能性があります。 ごくまれなケースですが、万が一神経が傷ついた場合、皮膚の感覚が鈍くなり、熱いものや鋭利なものに触れても気づきにくくなるため、二次的なケガのリスクが高まるおそれがあります。 このような知覚神経の損傷は、頻度は高くないものの、半月板手術における注意すべきリスクの一つです。 術後の違和感に気づいた場合は、早めに医師に相談しましょう。 仕事復帰までの期間が長くなる 半月板損傷の手術後は、再断裂を防ぐために慎重かつ継続的なリハビリが必要で長期にわたります。 手術後にリハビリを十分にせず無理に動かすと、再断裂のリスクが高まるので、仕事に復帰するうえでリハビリが重要です。 復帰までの期間は、以下のように異なります。 デスクワークなど:術後すぐに復帰できるケースがある 立ち仕事の場合:1.5~2ヶ月程度 激しい動きが伴う場合:約4ヶ月以上 ※参考:国立大学法人信州大学「半月板損傷の治療について」 手術後にリハビリを十分にせず無理に動かすと、再断裂のリスクが高まるので、仕事復帰のタイミングにも注意が必要です。 仕事への復帰時期は、焦らずに回復を目指し、主治医と相談しながらリハビリの進捗を見て判断しましょう。 変形性膝関節症のリスクが高まる可能性がある 半月板の一部またはすべてを切除すると痛みや腫れは改善されますが、膝のクッション性が低下し将来的な変形性膝関節症のリスクが上がります。 そのため、近年では可能な限り半月板を温存する方向が主流であり、切除術(部分・全切除)ではなく、半月板縫合術が優先されるケースが増えています。 手術を受ける際は、将来的なリスクも考慮しながら医師と相談することが大切です。 また、半月板損傷の手術には他に以下のような後遺症の可能性があります。 静脈血栓塞栓症(肺血栓塞栓症) しびれ 術後の経過は個人差が大きいため、不安な症状が現れた場合は、自己判断せずに早めに医療機関に相談することが大切です。 半月板損傷に対して手術を行うメリット 半月板損傷に対して手術を行うメリットは、主に以下の3つがあります。 痛みの緩和 可動域の改善 変形性膝関節症のリスクを減らす 手術にはリスクも伴いますが、症状の進行を防ぎ、日常生活やスポーツ活動への早期復帰を目指せます。 また手術を行うことで、半月板損傷による痛みを緩和できる可能性があります。 損傷部位によっては膝の可動域が制限されることがありますが、手術によって関節内の動きがスムーズになり、可動域の回復が見込まれます。 半月板が傷ついたまま放置されると膝関節の軟骨がすり減り、やがて変形性膝関節症へ進行するリスクが高まります。 適切なタイミングで手術を行うことで、膝関節全体の機能を保ち、長期的な関節の健康を守ることが可能です。 半月板損傷の手術方法 半月板損傷に効果的な手術は、主に3つあります。 縫合術 切除術 再生医療も選択肢の一つ それぞれの手術について、詳しく解説していきます。 半月板損傷の治療法に関しては以下の動画(3:12~)でも解説していますので、併せて参考にしてください。 縫合術 メリット 半月板を温存できる デメリット 半月板を再度損傷する可能性がある 再度手術する可能性がある 関節症や関節水腫のリスクがある 縫合術は、損傷した軟骨を縫い合わせる方法です。 膝のふた近くに穴を開け、関節鏡や器材を挿入して患部を縫合します。 切除術 切除術は、半月板の損傷した箇所を切り取る手術方法です。損傷部位の縫合が困難な場合は切除術が検討されます。 メリット 感染症のリスクが低い デメリット ロッキングを繰り返す 変形性膝関節症のリスクがある 縫合術と同じように、膝のふた付近に穴を開け、関節鏡を挿入して手術を行います。 専用のハサミを用いて患部の一部またはすべてを切除します。 再生医療も選択肢のひとつ 変形性膝関節症の手術として、再生医療も効果的です。 再生医療は患者さま自身の幹細胞を利用するため、拒否反応のリスクが低い手術です。また、リハビリ期間の短縮が期待できるため、早期に仕事へ復帰できる可能性があります。 長期の入院ができない方や人工関節の手術に抵抗がある方は、再生医療をご検討ください。 半月板損傷の手術に関するよくある質問 半月板損傷の手術に関する質問を紹介します。 半月板損傷で手術した場合の入院期間はどのくらいですか? 半月板損傷の手術費用はどのくらいかかりますか? 手術をせずに半月板損傷を治す方法はありますか? 半月板損傷の手術を行った10年後はどうなっていますか? 3つの質問について、詳しく回答します。 半月板損傷で手術した場合の入院期間はどのくらいですか? 縫合術は10~14日、切除術は2~4日程度※の入院が一般的です。 ※国立大学法人信州大学「半月板損傷の治療について」 切除術よりも縫合術の方が入院期間が長いケースが多いです。退院した後、しばらくは杖を使って歩行します。 退院後も、しばらく痛みが続く可能性があります。 術後は膝に負担がかかる動作は控えましょう。 半月板損傷の手術費用はどのくらいかかりますか? 半月板損傷の手術費用は、手術の種類・入院日数・自己負担割合などによって変動します。 一般的に3割負担の方の場合、平均的な費用の目安は以下のとおりです。 半月板縫合術:約10~20万円 半月板切除術:約7~15万円 たとえば、70歳以上で3割負担の方が9日間入院した場合、トータルで約9万円程度かかるケースもあります。 また、縫合術よりも切除術のほうが入院期間が短く、結果的に費用が抑えられる傾向がありますが、これは症状や病院の方針によっても異なります。 詳しい費用を確認したい方は、手術を受ける予定の医療機関に直接問い合わせてみましょう。 手術をせずに半月板損傷を治す方法はありますか? 再生医療は、手術をせずに損傷した半月板を治療することが可能です。 再生医療では、自身の細胞から採取して培養した幹細胞を膝に注射します。自分自身の細胞を使用するため、アレルギーなどの反応が少ない点、手術を避けられる点で身体への負担を抑えた治療法と言えます。 また、手術よりも治療期間が短くなるメリットがあります。 半月板損傷の手術を行った10年後はどうなっていますか? 臨床報告によると、一般の方の約30%、スポーツ選手のうち約70%が変形性膝関節症を発症しています。 半月板はひざのクッションの役割をしているため、切除することによって軟骨がすり減ってしまい、変形性膝関節症の原因になります。 とくに、半月板切除術は変形性膝関節症の発症率が高いと言えます。 半月板損傷手術のデメリットを回避できる再生医療を検討しよう 半月板損傷手術は、痛みや腫れを取り除く効果が期待できる反面、以下のようなデメリットがあります。 感染症にかかるリスクが上がる 知覚神経を傷つける可能性がある 仕事復帰までの期間が長くなる 変形性膝関節症のリスクが高まる可能性がある 半月板損傷の手術を受けた患者さまの10年後の臨床報告では、一般の方の約30%が変形性膝関節症を発症するなど、手術には大きなリスクが伴います。 しかし、将来的な変形性膝関節症のリスクや感染症にかかる危険性があるので、放置せずに治療を行いましょう。 ただし半月板損傷の手術を受けた患者さまの10年後の臨床報告では、一般の方の約30%が変形性膝関節症を発症するなど、手術には大きなリスクが伴います。 手術に不安がある方、すぐに会社やスポーツに復帰したい方は、再生医療をご検討ください。再生医療は手術しないため入院の必要がなく、リハビリ期間の短縮も期待できる治療法です。 詳しい治療法や症例については、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.02.29 -
- 再生治療
- 肝疾患
- 幹細胞治療
肝臓といえば「お酒」というイメージがありますが、お酒以外でも肝臓にダメージを与えている可能性があります。 「身体の疲労がなかなか取れない」という人は、肝機能が低下しているかもしれません。 しかし、肝臓には痛みを感じる神経が通っていないため、何らかのダメージを受けても自覚症状が現れにくく「沈黙の臓器」とも呼ばれています。 肝機能の低下を放置すると「脂肪肝」や「肝硬変」などの肝臓系疾患につながり、自然に回復することが難しくなります。 肝臓の働きや肝機能を回復させる方法を理解して、肝臓系疾患を予防しましょう。 当院リペアセルクリニックでは、肝機能の低下や肝臓系疾患の改善が期待できる再生医療をご提供しています。 「肝機能の低下に悩んでいる」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 また、当院の公式LINEでは、肝臓系疾患の治療として注目されている再生医療に関する情報を配信中なので、合わせてご覧ください。 ▼肝機能の低下にお悩みなら >>公式LINE限定の再生医療に関する情報を見てみる 肝臓を回復させる生活習慣 肝臓を回復させるには、食事による栄養素の摂取や有酸素運動、禁酒で肝臓を休める必要があります。 たんぱく質やビタミン類を摂取する 脂質と糖質の摂取を控える 肥満状態を改善する 適度な運動習慣を身につける アルコールの摂取量を抑える それぞれの項目について詳しく解説していきます。 たんぱく質やビタミン類を摂取する 肝臓の働きをサポートする効果に期待できる栄養素と主な食べ物を紹介します。 必要な栄養素 主な食べ物 詳細 たんぱく質 鶏ささみ、青魚、豆腐、卵など 幹細胞の修復や機能回復に必要な栄養素 ミネラル 野菜、海藻類、きのこ類など 代謝、解毒、胆汁の生成など肝臓の働きをする過程に欠かせない栄養素 抗酸化ビタミン (ビタミンA・C・E) ・ビタミンA 緑黄色野菜、ウナギなど ・ビタミンC レモン、パセリ、ブロッコリーなど ・ビタミンE 大豆類、青魚、ブロッコリーなど 肝臓内の活性酸素を抑え、肝機能の低下を防ぐために必要な栄養素 タウリン 貝類、タコ、エビなど 肝臓の解毒作用を高めて肝機能をサポートする効果が期待できる栄養素 食生活の見直しは、「肝機能の低下予防」と「肝機能を高めるサポート」のどちらの効果も期待できます。 暴飲暴食や偏った食事を避けて、バランスの良い食事を心がけましょう。 脂質と糖質の摂取を控える 肝臓を回復するためには、脂質と糖質の過剰摂取を控えることが重要です。 高脂肪・高糖質の食事は肝臓に負担をかけ、脂肪肝の原因となります。 特に、揚げ物やファストフードなどの飽和脂肪酸を多く含む食品、清涼飲料水や菓子類などの単純糖質の食べ過ぎは控えるべきです。 代わりに、不飽和脂肪酸を含む青魚などを適量摂取し、精製された糖質ではなく玄米や全粒粉パンなどの複合糖質を選ぶようにしましょう。 糖質制限と適切な脂質バランスを保つことで、肝臓への負担を軽減し、回復を助けることができます。 肥満状態を改善する 過剰な体脂肪、特に内臓脂肪は肝臓に脂肪が蓄積する「脂肪肝」の主な原因となります。 肥満状態を改善して適正体重を目指すことで、肝臓への負担を大幅に軽減できます。 具体的には、一日の摂取カロリーを適切に管理し、ゆっくり確実に減量することが重要です。 急激なダイエットは逆に肝臓に負担をかけるため避けましょう。目標は1ヶ月に1〜2kg程度の減量が理想的です。 適度な運動習慣を身につける 肝機能を改善するためには1日30分程度の有酸素運動を取り入れましょう。 肥満や運動不足によって、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積される「非アルコール性脂肪肝」が起こる可能性があります。 ウォーキングや水泳などの有酸素運動を習慣にし、肝臓に蓄積した中性脂肪を減らしましょう。 有酸素運動によって脂肪肝化が改善される※ことも報告されています。 ※出典:一般社団法人 日本肝臓学会「追補内容のお知らせ『NAFLD/NASH 診療ガイドライン』」 アルコールの摂取量を抑える 肝機能を改善させるためには、禁酒もしくはアルコールの摂取量をできるだけ抑えましょう。 お酒の飲酒量が多いと、アルコールを分解する働きを持つ肝臓に負担がかかり続けるため「アルコール性脂肪肝」になる可能性があります。 厚生労働省では、適度な飲酒量として1日あたりの純アルコール量は約20gとしています。 主な酒類の目安量は、以下の通りです。 お酒の種類 純アルコール量 ビール(中瓶1本500ml) 20g 清酒((1合180ml)) 22g ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml) 20g 焼酎(35度)(1合180ml) 50g ワイン(1杯120ml) 12g しかし、アルコールは肝臓にとってストレスになるため、肝臓が疲労している時は禁酒することをおすすめします。 肝臓の機能が回復するまでの期間 肝臓の機能が回復するまでに必要な期間は、肝臓の状態によって大きく違いがあります。 例えば、飲酒により一時的に肝臓が疲れている状態であれば、2日間の禁酒期間を設けることで肝臓は回復するといわれています。 一方で、慢性肝炎を放置して「肝硬変」になっている場合だと、いくら期間を設けても肝機能が回復することはありません。 極端な 2 例を挙げましたが、このように肝臓の回復に必要な期間および回復するかどうかについては、肝臓がどの程度のダメージを受けていて、どういった状態になっているかによって左右されるのです。 肝臓を回復させる食べ物と肝機能に悪い食べ物 肝臓を回復させる食べ物と、肝機能の低下につながる肝臓に悪い食べ物について解説します。 肝臓に良い食べ物 肝臓に悪い食べ物 肝機能の低下を防ぐためにも、肝臓に良い食べ物を積極的に食事に取り入れましょう。 肝臓に良い食べ物 https://youtu.be/wtXdhYOg1VU?si=VX-0G4Sxe3A-sSw0 肝機能の回復を助ける肝臓に良い食べ物は、以下の通りです。 魚介類 野菜 きのこ類 海藻類 卵 大豆製品 など 上記の食べ物は、肝機能の回復を助けるために必要な「たんぱく質」「ビタミン類」「ミネラル」などの栄養素を摂取できます。 これらを積極的に食事に取り入れて、肝臓の健康維持を目指しましょう。 肝臓に悪い食べ物 肝臓の負担になり肝機能低下を招く食べ物は、以下の通りです。 揚げ物 ラーメン 果物の缶詰 菓子パン 乳製品 など 上記のような高カロリーな食べ物や高果糖食品の摂取は肝臓の負担になります。 しかし、全く食べてはいけないわけではないため、偏った食事にならないように適量摂取を心がければ大きな問題はありません。 肝臓に違和感があったり、疲れ気味だったりする場合は、控えるように注意しましょう。 肝臓の回復についてよくある質問 肝臓の回復についてよくある質問をご紹介します。 肝臓が弱っているサインは? 肝機能は何日で回復する? 肝機能の低下が招く疾患とは? それぞれの質問について詳しく回答していきます。 肝臓が弱っているサインは? 肝機能が低下し、肝臓が弱っていると肌が黄色くなる黄疸やむくみ、尿の色が濃くなるなどの症状が現れます。 しかし、肝機能が低下しても初期段階では症状が現れにくいため、血液検査を受けて初めて異常に気づくことも多いです。 気づいた時には症状が進行している可能性があるため、早めに医療機関を受診して検査を受けましょう。 肝臓の回復には早期発見が重要です。 肝機能は何日で回復する? 肝機能の回復期間は、症状によって大きく異なるため、一概に何日で回復するとはいえません。 例えば、アルコール摂取によって一時的に肝臓が疲れているだけであれば、数日間の禁酒で肝臓は回復するといわれています。 しかし、脂肪肝や肝炎などの肝臓系疾患を発症している場合、数ヶ月から数年の治療期間が必要なケースがほとんどです。 肝臓系疾患は初期症状を自覚しづらく、症状を自覚した時点で進行している可能性が高いため、違和感がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。 肝機能の低下が招く疾患とは? 肝臓が疲れていると表現される「肝機能が低下している状態」を放置すると、様々な病気に繋がるリスクがあります。 病名 主な症状 脂肪肝 自覚症状がほぼないため、健康診断などの血液検査で発覚することが多い アルコール性肝炎 食欲不振・だるさ・発熱などの症状があり、肝臓の腫れや上腹部に痛みを感じる ウイルス性肝炎 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)・食欲不振・嘔吐・全身の倦怠感・発熱など 肝硬変 ・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる) ・腹水(下腹部が張る) ・くも状血管拡張(首、前胸部、頬に赤い斑点ができる) ・手掌紅斑(掌の親指と小指の付け根が赤くなる) など 肝機能の低下は、肝機能を回復させるために生活習慣を見直せば改善することが多いです。 しかし、肝機能の低下を放置して病気になってしまうと適切な治療が必要になります。 肝臓を回復させるには再生医療による治療をご検討ください 疲れた肝臓の機能を回復させるには、脂肪や糖質の過剰摂取を避ける食生活や、適度な運動など生活習慣の改善が大切です。 アルコール摂取によって肝臓が少し疲れた程度なら数日で回復しますが、慢性的に肝臓が疲れていると肝臓系疾患になってしまうリスクがあります。 肝臓系疾患を発症してしまうと回復に時間がかかる、あるいは自然回復しない状態に陥ってしまう可能性があるため注意が必要です。 とくに、肝臓が炎症や損傷を繰り返すことで発症してしまう「肝硬変」になると従来の治療法では治せません。 しかし、近年の治療では、肝硬変を含む肝臓の機能回復が期待できる再生医療という選択肢があります。 「肝機能の低下に悩んでいる」「再生医療について詳しく知りたい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックにご相談ください。 また、当院の公式LINEでは、肝臓系疾患の治療として注目されている再生医療に関する情報を配信中なので、合わせて参考にしてくださいね。 ▼肝機能の低下にお悩みなら >>公式LINE限定の再生医療に関する情報を見てみる
2020.02.28 -
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- 肝疾患
- 幹細胞治療
「肝硬変は治る病気なのか」 「肝硬変にはどのような治療法があるのか」 肝硬変と診断され、上記のようなお悩みや不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 今までは一度肝硬変になると完治させることは難しいと言われていましたが、医療技術の進歩により治療選択肢が広がりつつあります。 本記事では、従来の治療法から先端医療である再生医療まで、肝硬変を治すためのさまざまな治療法を紹介します。 肝硬変の治療方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。 なお、肝硬変を手術や入院なしで治したい方は、先端医療である再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、「再生医療ではどのような治療を行うのか」「再生医療で治療した症例」を無料で配信しています。 「肝硬変を手術や入院なしで治したい」という方は、ぜひ公式LINEをチェックしてみてください。 肝硬変とは|知っておきたい基礎知識 はじめに、肝硬変の症状や治療方針、原因などの基礎知識について解説します。 肝硬変の症状と治療方針 肝硬変の原因 肝硬変は原因や症状によって治療方針が大きく異なるため、症状や原因についてよく理解しておきましょう。 肝硬変の症状と治療方針 肝硬変の症状や治療方針は、進行度によって異なり「代償性」と「非代償性」の2つの段階に分けられます。 代償性肝硬変 代償性肝硬変とは、肝臓が硬くなっていても、まだ十分な機能を保っている状態です。 この段階ではほとんど自覚症状がないため、健康診断や他の病気の検査で偶然見つかることがほとんどです。 代償性肝硬変の治療方針は「これ以上悪化させない」ことです。 残念ながら、硬くなった肝臓を元に戻す薬はまだありませんが、原因に対する治療で進行を抑えることができます。 B型やC型肝炎ウイルスが原因なら、抗ウイルス薬でウイルスの活動を抑え込むことが有効です。 非代償性肝硬変 非代償性肝硬変は、肝臓の機能が著しく低下し、さまざまな症状が現れる肝硬変が進行した状態です。 この段階では、患者さまの生活の質を維持するために、合併症への適切な対処が重要となります。 非代償性肝硬変の症状と治療のポイントは、以下のとおりです。 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)の出現 腹水に対する塩分制限(1日5〜7g)と利尿剤療法 重度の腹水には「腹水穿刺(ふくすいせんし)」による直接排液 非代償性肝硬変では、上記の症状が患者さまの日常生活に大きな影響を与えるため、家族の理解とサポートも大切です。 合併症の初期症状(意識の変化や腹部膨満感の増加など)に気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。 肝硬変の原因 肝硬変は突然発症するものではなく、肝臓の慢性的な障害が徐々に進行して引き起こされます。 主な原因となるのは、B型・C型肝炎ウイルス感染や、脂肪性肝疾患です。 上記のような肝疾患により肝臓に持続的な炎症が起こると、その修復過程で線維(瘢痕組織)が形成され、肝臓全体が硬く小さくなっていきます。 そのため、肝硬変に進行する前に、原因となる肝疾患を治療することが重要です。 肝硬変を治すにはどんな治療がある? ここからは、肝硬変に対する治療法を3つ解説します。 薬物療法 食事療法・生活指導 肝移植 肝硬変の従来の治療方法は、根本的な治癒よりも「進行抑制」と「症状緩和」を主な目的としています。 薬物療法 肝硬変の治療には、主に以下のような薬が使われます。 薬剤 作用 ウルソデオキシコール酸 以下のような作用により、肝臓の働きを助ける ・胆汁の分泌を促進する ・コレステロールの吸収を抑える ・胆石を溶かす ・スピロノラクトン ・フロセミド 尿の量を増やして体内の水分を減らす薬で、むくみや腹水を抑える 上記のほか、B型・C型肝炎ウイルス感染のように原因となる疾患がある場合は、原因疾患に対する治療も行います。 食事療法・生活指導 肝硬変の症状を改善するには、食事療法・生活指導が非常に大切です。 食事のバランスはアンモニア濃度に影響することが確認されています。 また、以下のような疾患・症状がある場合は、カロリー制限や塩分制限なども行います。 疾患・症状 内容 糖尿病、肥満 ・カロリー制限を行う ・食事回数を増やし、1回あたりの食事量を減らす ・就寝前に軽食を摂取して、就寝中に血糖値が下がらないようにする むくみ、腹水 ・塩分制限を行う 適切な栄養バランスは人によって異なるため、医師や栄養士の指示を受けながらバランスの良い食事を摂るようにしましょう。 肝移植 非代償性肝硬変のように、肝臓が非常に硬く機能が低下している場合には、肝移植を検討します。 具体的には、以下のような病気が肝移植の対象です。 ウイルス性肝硬変 肝がん 自己免疫性肝炎 非アルコール性脂肪肝炎 急性肝不全(B型肝炎、薬剤性など) 肝移植は根本的な治療につながる治療法ですが、他人の肝臓を移植するため、非常に大掛かりな手術となる点がデメリットです。 肝硬変の根治を目指せる「再生医療」という選択肢 肝硬変は従来の治療法では根本的な改善が難しかったり、大掛かりな手術が必要になったりするというデメリットがありました。 しかし、近年では肝硬変の根治を目指せる「再生医療」という新しい治療法が注目されています。 再生医療(幹細胞療法)とは 再生医療が肝硬変治療に注目されている理由 肝硬変を根本的に治したい方は、ぜひ参考にしてください。 再生医療(幹細胞療法)とは 再生医療は、患者さま自身の細胞を利用することで、入院や手術をせずに肝硬変の根治が期待できる治療法です。 患者さまの脂肪から幹細胞を採取・培養し、数を増やした後に体内に戻します。 幹細胞には、傷ついた血管や損傷した組織に変化する「分化能」という能力があり、肝硬変も根治できる可能性があるというわけです。 再生医療を用いた肝硬変治療は、主に以下のような流れで行います。 患者さまの脂肪組織を採取する 脂肪組織から幹細胞を取り出す 専門の施設で幹細胞を培養し、数を増やす 幹細胞を点滴によって患者さまの体内に戻す 点滴により投与した幹細胞は、血流にのって肝臓に到達し、損傷した肝臓組織の修復を促します。 再生医療が肝硬変治療に注目されている理由 再生医療が肝硬変治療に注目されている理由は、以下の3点です。 従来の治療法では難しかった「肝臓組織の改善」が期待できる 患者さま自身の細胞を用いるため副作用リスクが少ない 入院や手術不要で肝硬変の治療ができる 従来の治療法である薬物療法や食事療法は症状を緩和させるだけで、肝臓の組織を修復するという根本的な治療はできません。 また、肝移植は他人の肝臓を使用するため、拒絶反応やアレルギーなどの副作用が起こる可能性がありました。 近年注目されている「再生医療」は、患者さまの細胞を活用することで、リスクを抑えて肝硬変を根本的に改善できる可能性を秘めています。 肝硬変に悩まされていた多くの患者さまに希望をもたらす新たな選択といえるでしょう。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、再生医療に関する情報を無料で配信しています。 「肝硬変を根本的に治療したい」という方は、ぜひ公式LINEをチェックしてみてください。 肝硬変の予防・進行を遅らせるための対処法 肝硬変は一度進行してしまうと完全に元に戻すことは難しい病気ですが、早い段階から適切な対策を取ることで進行を遅らせたり、発症そのものを予防できます。 食生活を改善する 禁酒・減酒する 原因となる肝疾患を治療する 近年の日本では、ウイルス性肝炎の治療薬が進歩したことで、ウイルスが原因の肝硬変は減少傾向にある一方、アルコールや脂肪肝など生活習慣に起因する肝硬変の割合が増加しています。 そのため、肝硬変の予防・進行を遅らせるには日々の生活習慣の見直しが重要です。 食生活を改善する 肝臓は「体の化学工場」とも呼ばれ、食事内容が直接肝機能に影響します。 そのため、肝硬変の予防や進行抑制には、日々の食習慣の見直しが欠かせません。 肝臓に優しい食生活を送るために、何を食べるべきか、何を控えるべきかを理解しましょう。 積極的に摂りたい食品 ・野菜、海藻、きのこ類(ビタミン・食物繊維が豊富) ・魚(DHA・EPAが豊富) ・脂肪の少ない肉(鶏むね肉など) ・大豆製品(豆腐・納豆など) ・オリーブオイル、ナッツ類(良質な脂質) ・コーヒー(適量) 控えるべき食品 ・揚げ物、スナック菓子(高脂肪・高カロリー) ・インスタント食品、ファストフード ・清涼飲料水、甘い菓子類(高糖分) ・塩分の多い食品(漬物・加工肉など) ・生の魚介類、加熱不十分な肉(感染リスク) ・アルコール飲料 食事の取り方も重要で、一度に大量に食べるより少量ずつ規則正しく摂ることで、肝臓への負担を減らせます。 特に肝硬変の方は腹水悪化を防ぐため、塩分制限(1日5〜7g)を心がけましょう。 肝機能が低下している方は食中毒リスクが高まるため、生ものは避けた方が良いです。 禁酒・減酒する アルコールは肝臓で分解される過程で、肝細胞にダメージを与えるため、禁酒・減酒が肝硬変の進行を防ぐポイントです。 お酒を飲む量が多く、期間が長いほど肝臓の線維化(硬くなること)が進行します。 肝硬変や肝がんを予防するためには、「肝硬変になる前にお酒をやめること」が効果的です。 すでに肝硬変と診断された方は、それ以上の悪化を防ぐために禁酒が強くすすめられます。 原因となる肝疾患を治療する 肝硬変の多くは、肝機能障害や肝疾患が長期間進行した結果として発症します。 そのため、前段階である肝炎や脂肪肝などの早期発見と適切な治療が非常に重要です。 例えば、B型・C型肝炎ウイルスに感染している方は、自覚症状がなくても放置すると肝硬変や肝がんへ進行する恐れがあります。 早期に適切な治療を行えば、肝硬変への進行を防げる可能性が高まります。 肝炎ウイルスは自覚症状がないまま肝臓を傷めることが多いため、過去に輸血を受けた経験がある方や感染リスクがある方は一度検査を受けることをおすすめします。 肝硬変を根本的に治すには再生医療をご検討ください 肝硬変は一度発症すると完全な治癒は難しいものの、早期発見と適切な治療により進行を抑えることが可能です。 肝臓の健康は日々の生活習慣に大きく左右されますので、この記事の情報を参考に、ご自身やご家族の肝臓を守る取り組みを始めてみてください。 なお、従来の治療法は進行抑制と症状緩和が中心でしたが、近年では再生医療という新たな選択肢が注目されています。 再生医療は、損傷した肝臓組織の修復・再生を促し、従来では不可能といわれていた「肝臓組織の改善」が期待できる治療法です。 再生医療について詳しく知りたい方は、再生医療を専門とする当院リペアセルクリニックにご相談ください。 また、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、「再生医療ではどのような治療を行うのか」「再生医療で治療した症例」を無料で配信しています。 「肝硬変を手術や入院なしで治したい」という方は、ぜひ公式LINEをチェックしてみてください。
2020.02.24 -
- 肩
- 再生治療
肩が痛い上がらない!原因と治療、病院は何科を受診すべきか? 急に肩が上がらなくなった!腕を上げると肩に強い痛みがある!ズキズキとした痛みで寝れない、こんな状態になると不安になられて当然です。 なぜ痛むのか?なぜ腕が上がらないのか?で、どうすれば良いのか?その原因と治療のため、病院に行くべきなのか、整体やマッサージで良いのか?迷われることでしょう。 できるなら最初、病院でしっかりと検査され、診断を受けられることをお勧めします。では「肩が痛い」「肩が上がらない」場合、病院で何科に行けばいいのか?ということもあると思います。 今回は、肩が痛む、肩が上がらないときには様子を見るか、病院に行くべきなのか?その際、何科を受診すればよいのかについて解説してまいりましょう。 肩が痛くて上がらない!この症状は四十肩か五十肩?はたまた肩腱板断裂? 肩を上げると痛みが走る、もしくは腕を上げると肩に強い痛みが起こるという場合は、体に何らかの異常が生じているサインです。 四十肩・五十肩だろうと思っていたら、肩腱板が損傷していたり、もしかすると断裂している可能性もあって、そうなると手術の可能性も考えられるのです。 そのため「肩(腕)が上がらない」「肩が痛む」という症状があるなら自己判断で「そのうち治るだろうと」放置せず、早めに病院を受診することをおすすめします。 前途のように、見た目だけでは原因が分からず、検査が必要なことがあるからです。 病院では何科を受診すればよい? 病院の何科を受診すればいいの?今回のように、肩が上がらない、肩が痛む場合は、まずは整形外科を受診することをおすすめします。 検査をしてみて他に原因がある場合は、他の科を紹介してもらえます。あなたがスポーツをしている場合は、スポーツ障害を扱っている病院を受診するという方法もあります。 肩が痛む、上がらない ・病院の整形外科を受診 ・他に原因がある場合は他科の紹介も可能 ・アスリート、スポーツ選手は、スポーツ障害を扱う病院もある 肩が上がらない!手術を避ける新たな治療法の選択 肩が上がらない状態が続くと手術を検討することがあります。スポーツをしているなら肩が上がらないと、思うようなパフォーマンスを発揮することが難しくなるなど復帰が難しくなるかもしれません。 ただ、治療とはいえ、手術をするとなれば、その成否はもとより、患部にメスを入れることになり、復帰までの期間が延びてしまい、その間はトレーニングもできなくなる可能性もあります。 手術を受けるべきか?!悩ましいところです。 しかし近年、身体への負担が少なく、治療期間も短くて済む【再生医療】という選択肢があります。アスリートにとって朗報ですが、自由診療となり、健康保険が使えない点で検討が必要です。 再生医療は、「肩が上がらない」という場合の治療法としても、もちろん有効ですがスポーツ医療の分野でも大きな注目を集めています。 実際、有名なスポーツ選手が再生医療による治療によって短期間で復帰を果たしています。再生医療では、自分の細胞からとった幹細胞を患部に注射し、損傷した腱板を修復するという治療法が用いられます。 注意点としては、再生医療は新しい治療方法、先端治療法なので、一般的な病院で受けることができません。厚生労働省から認可を受けて再生医療を提供しているクリニックなどでの受診が必要です。 当院も厚生労働省から認可を受けて日本でもトップクラスの症例数がございますので、もしもお悩みなら、お気軽にご相談ください。親切丁寧にご説明させて頂きます。 再生医療 ・これまでできるようになった先端医療 ・手術を避けることができ、入院も不要 ・一般的な医療機関で受けることができない ・厚生労働省から許可を得た再生医療専門のクリニックを受診する必要性 まとめ・肩が痛い上がらない!原因と治療、病院は何科を受診すべきか? 肩が上がらないときに病院を受診するか、何科に行くべきか悩む人は多いと思います。基本的には、症状があるときには、原因究明、治療のためにはレントゲンやMRI、エコーなど検査が必要です。 すでに肩に何らかのトラブルが起きている可能性がありますから、なるべく早く医療機関、整形外科を受診しましょう。 早めの受診が早期治療につながり、その分、治癒も早まります。また、手術にかわる新たな治療法として再生医療という治療法も期待されています。 肩が上がらない、スポーツに復帰したい、早く治したいという方は、整形外科はもちろんですが、再生医療についても検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院
2020.02.23 -
- 肩
- 再生治療
「腕を上げると肩が痛くなる原因は?」 「20代でも四十肩・五十肩になる可能性はある?」 肩の痛みにお悩みの方の中には、上記のような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 20代の方が腕を上げると肩が痛いときは、複数の原因が考えられます。 本記事では、20代で肩に痛みが生じる主な原因や、症状に合わせた具体的な治療法について詳しく解説します。 肩の痛みに悩む方が症状を改善し、快適な生活を取り戻すために役立つ情報をまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。 また、腕を上げたときの肩の痛みには、先端医療である再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに肩の痛みを治療できる再生医療の治療法や症例を配信しています。 「肩の痛みが長引いている」「肩の痛みを早く治したい」という方は、ぜひこの機会に再生医療について確認してみてください。 20代で腕を上げると肩が痛い原因 20代でも腕を上げたときに肩が痛むのは珍しくありません。 以下では、腕を上げると肩が痛いときの原因として考えられる3つの理由について解説します。 肩関節周囲炎 肩腱板損傷(断裂) 頸椎椎間板ヘルニア それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。 肩関節周囲炎 20代で腕を上げると肩が痛くなる原因として、肩関節周囲炎が考えられます。 一般的には、四十肩・五十肩と呼ばれていますが、20代の方でも肩の痛みを引き起こす可能性があります。 肩関節には骨・軟骨・靭帯・腱板・関節包など多くの組織が存在しており、肩の酷使や加齢によって肩周辺の組織が衰え、炎症が起こると痛みにつながります。 腕を上げるときの肩の痛みや関節可動域の制限により、日常生活での動作に支障が出るのが特徴です。 肩腱板損傷(断裂) 20代で腕を上げると肩が痛くなる原因として、肩関節にある腱が損傷したり、断裂したりする肩腱板損傷(断裂)があります。 主に肩や腕をよく動かすスポーツで起こるリスクが高く、スポーツ外傷の一つとして有名です。 日常生活では、肩をぶつけたり、転倒時に手をついたりした際に肩に負荷がかかると肩腱板が損傷・断裂する可能性があります。 痛みを伴うケースや、痛みはないものの肩が上がらないケースなど、症状は人それぞれなので注意が必要です。 \肩腱板損傷の新たな治療法を解説/ https://youtu.be/bKupVfsXpHM?si=J6uv01sQ5TR5f9wq 頸椎椎間板ヘルニア 20代で腕を上げると肩が痛くなる原因として、頸椎椎間板ヘルニアの可能性もあります。 首の疾患ですが、神経が圧迫されることで首・肩・腕にしびれや痛みが生じる疾患です。 男女問わず発症する可能性があり、寝違えた程度の痛みから立てないほど強い痛みを伴うケースなど、症状の度合いには個人差があります。 肩の検査だけでは見つからないため、MRIやレントゲンで首の検査を行い、椎間板の脱出や神経の圧迫があるか確認されます。 20代でも肩の痛みにつながる生活習慣には注意が必要 20代でも肩の痛みにつながる生活習慣は、以下の通りです。 長時間のデスクワーク スマホの使いすぎ 猫背などの不適切な姿勢 運動不足 ストレスが溜まっている 睡眠不足 現代の生活では、上記のように肩に負担をかける動作が多くあります。 特に長時間のデスクワークやスマホの使用は、首が前に出る姿勢になりやすく、肩周辺に大きな負荷がかかります。 肩周辺の筋肉が緊張状態になることで血行不良を引き起こし、肩の痛みにつながる可能性があるため、注意が必要です。 適度に肩を回したり、姿勢を変えたりして、肩が緊張状態にならないように心がけましょう。 20代で腕を上げると肩が痛いときの治療法 20代で腕を上げると肩が痛い場合、症状に応じた治療法が必要です。 薬の服用やリハビリテーション 外科手術 本章では、手術を伴わない保存療法と外科手術の治療法について詳しく解説します。 薬の服用やリハビリテーション 20代で腕を上げると肩が痛い場合、一般的には痛み止めの服用やリハビリテーションなどの保存療法が検討されます。 保存療法は、手術を伴わない「薬物療法」「理学療法(リハビリ)」「運動療法」「装具療法」など、アプローチ方法はさまざまです。 20代の肩の痛みにおける薬物療法では、消炎鎮痛剤や筋肉の緊張を和らげる薬の服用によって痛みや炎症の緩和を図ります。 また、リハビリテーションは、肩周辺の筋力や柔軟性を強化することで肩の負担を軽減し、痛みの緩和を目的として行われる治療です。 専門家の指導のもと、ストレッチや肩周辺の筋肉を鍛えるエクササイズを通じて、再発防止や長期的な改善を目指しましょう。 外科手術 外科手術は、重度の肩の痛みや機能障害が続く場合に検討される治療法です。 肩関節周囲炎や肩腱板損傷が原因で、薬やリハビリでは改善が見られない場合に行われるケースがあります。 具体的な手術内容には、肩の痛みとなっている原因を取り除く手術(関節鏡手術)や、肩腱板の修復手術などが含まれます。 術後のリハビリテーションでは、肩の可動域と筋力を回復させるためのトレーニングを行うのが一般的です。 腕を上げると肩が痛くなる20代の方からよくある質問 腕を上げると肩が痛くなる20代の方からよくある質問と回答を紹介します。 腕を上げると肩が急に痛くなるのはなぜ? 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)と肩腱板損傷の違い それぞれの質問について詳しく解説します。 腕を上げると肩が急に痛くなるのはなぜ? 20代で腕を上げると肩が急に痛くなるのは原因は、以下が考えられます。 肩関節周囲炎 肩腱板損傷(断裂) 頸椎椎間板ヘルニア いずれも40〜50代に好発する疾患ですが、長時間のデスクワークやスマホの使いすぎによって20代でも発症する可能性があります。 症状には個人差があり、軽度な痛みから腕が上がらないほど強い痛みが出るなど、度合いはさまざまです。 痛みが長引いている肩や、日常生活に影響が出るほど痛い場合は、早期に医療機関を受診しましょう。 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)と肩腱板損傷の違い 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)と腱板損傷の違いは、以下の通りです。 名称 症状 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎) 肩周辺の組織が炎症を起こすことで痛みを感じる 肩腱板損傷 肩関節を安定させる4つの筋肉が損傷、断裂することで痛みを感じる それぞれ痛みの原因は異なりますが、症状は似ているため、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)か肩腱板損傷かを自分で判断するのは難しいです。 四十肩・五十肩だと思っていたら、肩腱板損傷だったというケースも少なくありません。 肩に痛みや違和感を感じた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。 20代で腕を上げると肩が痛いときは再生医療もご検討ください 20代で腕を上げると肩が痛いときは、肩関節周囲炎や肩腱板損傷、頸椎椎間板ヘルニアなど、さまざまな原因が考えられます。 いずれも放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたす可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。 肩の痛みが長引いている方や、肩の痛みを早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つとしてご検討ください。 再生医療は、患者様の細胞や血液を用いて、損傷した肩の再生・修復を図る治療法です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、手術せずに肩の痛みを治療できる再生医療の治療法や症例を配信しています。 肩の痛みを改善し、生活の質を取り戻すためにも再生医療がどのような治療を行うのか確認してみてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/
2020.02.21 -
- 肩
- 腱板損傷
- 再生治療
「肩を動かすと痛い」「夜になるとズキズキして眠れない」といった、肩の不調が続いている場合、腱板損傷が原因かもしれません。 腱板損傷は40代以降に発症しやすいとされており、日常の些細な動作や加齢による変化でも引き起こされることがあります。 しかし「肩の痛みの原因って何があるの?」「腱板損傷ってどんな症状?」「どうすれば予防できるの?」と、疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、腱板損傷の主な原因だけでなく、症状が進行する前に早期発見・予防につなげる方法も解説しています。 腱板損傷は放置すると腱板断裂に進行するリスクもあり、日常生活に大きな支障をきたす恐れがあります。 「もしかして自分も腱板損傷かも」と感じている方は、ぜひ本記事を参考に、早期発見と適切な対処を行いましょう。 腱板損傷の原因とは|使いすぎ(オーバーユース)に注意が必要 腱板損傷は、以下のような原因によって引き起こされます。 変性(加齢など) 外傷性(転倒・打撲・事故など) オーバーユース(繰り返しの動作・スポーツ) 腱板損傷の詳細については、以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 加齢性変化(年齢) 腱板損傷の原因のひとつが、加齢による腱の変性(老化)です。 腱板は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)から構成されており、肩の安定性とスムーズな動作を支える重要な組織です。 しかし年齢を重ねると、以下のような組織の変化が起こります。 コラーゲン繊維の弾力性が低下 血流が悪化し、栄養や酸素の供給が不十分に 腱自体がもろくなり、損傷しやすくなる その状態で肩を使い続けると、日常の動作や軽い作業でも腱に小さな損傷が蓄積し、やがて断裂につながることがあります。 また腱板は40代から少しずつ傷みやすくなり、加齢とともに誰にでも腱板損傷を起こる可能性(※)があるので注意しましょう。 ※参照:MSDマニュアル「肩腱板損傷」 初期の段階では「肩に違和感がある」「少し痛む」といった症状にとどまることもありますが、進行すると夜間痛や腕の可動制限など、日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。 加齢に伴う腱板の劣化の場合は、日頃からストレッチや適度な運動を心がけることで、ある程度予防が期待できます。 外傷性(転倒・打撲・事故など) 腱板損傷は加齢や使いすぎだけでなく、転倒・打撲・交通事故などの外傷が原因で突然発症するケースもあります。 このような外傷性の腱板損傷は、発症直後から痛みが強く、腕が上がらない・力が入らないといった症状が急激に現れるのが特徴です。 また以下のような状態が見られる場合は、早めに整形外科を受診し、身体診察・MRIなどで状態を確認することが大切です。 安静にしていても痛みが引かない 内出血や腫れがある 肩の動きに明らかな制限がある 外傷をきっかけにした腱板損傷は早期発見と早期治療が重要になるので、自己判断せずに速やかに医療機関へ受診しましょう。 オーバーユース(繰り返しの動作・スポーツ) 腱板損傷は、肩の使いすぎ(オーバーユース)によっても生じることがあります。 オーバーユースによる腱板損傷のリスクが高い動作・場面としては、以下のようなものが挙げられます。 野球やソフトボールの投球動作 テニス・バドミントンなどのサーブやスマッシュ動作 重量物を頭上に持ち上げる動作 水泳のクロールなど、腕を頭より上に繰り返し動かす運動 ※参照:MSDマニュアル「肩腱板損傷」 特にテニス、野球、水泳などの肩を頭より高く挙げた状態に保ったまま負荷をかけるため、腱板に強いストレスがかかります。 症状は、初めは軽い違和感や筋肉の張り程度であることが多いですが、そのまま使い続けると腱板断裂に進行するリスクもあるため、注意が必要です。 腱板損傷を防ぐための方法 腱板損傷を予防するために、日常生活の中で以下のような対策を意識してみましょう。 肩のストレッチ 適度な筋力トレーニング 同じ動作の繰り返しを避ける 腱板周囲の筋肉や関節が硬くなると、肩の動きに無理がかかり損傷のリスクが高まるのでストレッチで肩甲骨や肩関節の可動域を広げるようにしましょう。 また長時間の作業や肩に負担のかかるフォームに注意し、痛みが出たら無理に動かさず、休むことも大切です。 少し痛むだけだからと放置すると、炎症が進行して断裂に至るリスクもあります。 軽い痛みや動かしにくさを感じたら、整形外科を早めに受診し、画像検査(MRIやエコー)などで状態を確認しましょう。 腱板損傷に有効なトレーニング方法については、以下の記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。 【まとめ】腱板損傷の原因を知って早期発見・予防につなげよう 腱板損傷は、加齢による腱の変性(老化)・転倒や打撲などの外傷・肩の使いすぎなど、複数の要因が重なって発症します。 特に40代以降は腱板の組織が弱くなりやすく、日常の些細な動作でも損傷を起こすリスクがあります。 発症を防ぐためには、以下の点を意識しましょう。 肩の柔軟性を保つストレッチを取り入れる 適度な筋力トレーニングを行う 肩に違和感があれば早めに状態を確認する 肩の不調をそのままにしておくと、腱板断裂や痛みが強くなる・腕が上がらなくなるなど、日常生活に影響が出ることもあります。 気になる症状があれば、無理せず整形外科を受診し、早めに対処しましょう。 また当院(リペアセル)では症例などの情報に関する詳細についてLINEでも解説していますので、肩に違和感を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
2020.02.19 -
- 免疫細胞療法
- 肝疾患
- 再生治療
「アルコール性肝硬変は治るのだろうか」「完治は難しいと聞くけれど、進行を止める方法はあるのか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 アルコール性肝硬変とは、長期間の飲酒により肝臓の細胞が硬く変化し、正常な肝機能が失われていく病気です。 進行すると肝機能が大きく低下し、腹水や意識障害などの重い症状を引き起こす可能性があります。 日常的にお酒を飲む習慣がある方にとって、アルコール性肝硬変は決して他人事ではありません。 この記事では、アルコール性肝硬変の完治の可能性や、進行を抑えるための治療法、早期発見のポイントを詳しく解説します。 肝硬変の症状や治療選択肢を正しく理解することで、適切な対処ができるようになります。 不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んで今後の治療方針を考える参考にしてください。 また、現在リペアセルクリニックでは肝硬変の治療法の一つである「再生医療」に関する情報をLINEで発信しているので、ぜひご登録ください。 【結論】アルコール性肝硬変の完治は難しい アルコール性肝硬変まで進行してしまうと、元の健康な肝臓に戻る(完治する)ケースはほとんどありません。 ※参照:全国健康保険協会 ただし、病状の悪化を抑えつつ、ある程度の肝機能を維持しながら日常生活を送ることは可能です。 アルコール性肝硬変の進行を抑制するためには、禁酒が重要です。アルコール依存症になっている場合は、専門医に相談し、早期に治療を開始しましょう。 また、併せて生活習慣の改善も大切です。脂質や塩分を抑え、タンパク質豊富な食事を心がけてください。 肝硬変になる前の脂肪肝の場合は、禁酒や生活習慣の改善が期待できます。 肝臓における生活習慣の見直し方法などについては、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。 アルコール性肝硬変の治療法 アルコール性肝硬変の治療法について、進行を抑え症状を緩和するための方法として以下の4つがあります。 断酒と食生活の改善 薬物療法 肝移植 再生医療 これらの治療法を適切に組み合わせることで、肝硬変の進行を遅らせ、生活の質を維持できます。 断酒と食生活の改善 アルコール性肝硬変の治療でとくに重要なのは、完全な断酒です。 お酒を飲み続けると肝臓の炎症が進み、回復が難しくなるため、肝臓を守るために飲酒を完全にやめることが大切です。 アルコール依存により断酒が難しい場合は、精神科や心療内科の専門医による治療も有効な選択肢となります。 また、断酒以外にも食生活の改善が肝臓の回復を助けます。 具体的には、以下のような食事を心がけましょう。 タンパク質が豊富な食品(肉、魚、大豆製品など)を積極的に摂る ビタミン類を多く含む食材(野菜、果物など)を取り入れる 脂肪分の多い食事や糖分の過剰摂取は控える 塩分は1日5~7gに制限する 食生活の改善は、無理のない範囲で継続することが大切です。 薬物療法 アルコール性肝硬変では、症状を緩和するためにビタミン剤やアミノ酸製剤による薬物療法が行われます。 これらの薬は肝臓の保護や症状の緩和を目的としています。 また、アルコール依存症がある場合は、断酒を補助するために抗酒薬や抗不安薬などが用いられることがあります。 これらの薬は精神的な症状を和らげ、断酒の継続を助けます。 ただし、薬物療法は症状を和らげるための対症療法であり、肝硬変が根本的に治るわけではないため注意が必要です。 肝移植 肝臓の機能が著しく低下している場合や肝硬変の根本的な治療法として、肝移植が検討されます。 肝移植とは、機能を失った肝臓を健康な肝臓に置き換える手術で、重症の肝硬変患者にとって、生命を救う可能性のある治療法となります。 ただし、肝移植にはドナー(提供者)の確保や手術のリスク、術後の免疫抑制剤の継続的な服用など、さまざまな課題があります。 また、移植後も断酒を継続しなければ、新しい肝臓も同じように傷ついてしまいます。 肝移植は最終的な治療手段として位置づけられており、医師との十分な相談が必要です。 再生医療 肝硬変をはじめとする肝臓疾患に対する治療法には、再生医療という選択肢もあります。 再生医療は、さまざまな細胞に変化する「分化能」という能力を持つ幹細胞を活かし、肝硬変の改善が期待できる治療法です。 治療は点滴によって幹細胞を投与するだけで、手術は必要ありません。 また、ご自身の細胞を使用するため、拒否反応のリスクが低いのが特徴です。 しかし、先端医療のため保険適用外となり、治療費用が高い傾向がある点は留意しましょう。 当院リペアセルクリニックで行っている肝臓疾患に対する再生医療については、以下のページを併せてご覧ください。 アルコール性肝硬変になる前の肝疾患に注意 アルコール性肝硬変は、突然発症する病気ではありません。 長期間の飲酒を続けることで肝臓は徐々にダメージを受け、段階を経て進行していきます。 重症化を防ぐには、以下の各段階で適切な対応を取ることが大切です。 病気の段階 特徴と症状 アルコール性脂肪肝(初期) 肝臓に脂肪が多い状態 節酒・減量で改善 長く放置した場合や重度の場合は肝炎や肝硬変に進行 アルコール性肝炎 肝機能が低下 発熱・腹痛・下痢・嘔吐などの症状 アルコール性肝硬変(末期) 肝細胞が変形して縮み、正常な機能が大きく損なわれる 栄養が不足して痩せていくが、おなかは腹水が溜まり膨らむ 吐血、昏睡の危険性が高まる 初期のアルコール性脂肪肝は、目立った症状がないのが特徴です。 そのため、多くの方が気づかないうちに病気が進行してしまいます。 禁酒や節酒を行わずにお酒を飲み続けると、アルコール性肝炎や肝硬変を発症する可能性が高まります。 また、多量の飲酒によって肝臓の病気が進行すると、肝がんを発症するリスクも高くなります。 早い段階で生活習慣を見直すことが、将来の重大な病気を防ぐことにつながります。 アルコール性肝硬変を早期発見するために重要な検査 アルコール性肝硬変を早期に発見するために重要な検査は、以下の2つです。 肝生検 血液検査 検査を定期的に受けることで、肝臓の異常を早く見つけられます。 肝生検 肝生検は、肝臓の一部を採取して組織を詳しく調べる検査です。 この検査により、炎症の進行度や肝臓の硬さ(線維化)の程度を正確に把握できます。 肝硬変の進行具合を診断する際にも用いられます。 検査は局所麻酔を行い、細い針を肝臓に刺して組織を採取します。 肝生検は肝臓の状態を詳しく知るために有効な方法であり、治療方針を決める上で重要な情報を得られます。 血液検査 肝臓の異常は自覚症状が出にくいため、血液検査による早期発見が重要です。 AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPといった酵素の数値は、肝機能の状態を把握する基本的な指標となります。 検査項目 説明 AST(GOT) 肝細胞に含まれる酵素で、肝臓にダメージがあると血液中に漏れ出して数値が上昇します。 ALT(GPT) 肝臓に特化した酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に漏れ出し、数値が高くなります。肝炎などの診断に役立ちます。 γ-GTP 胆道から分泌される酵素で、肝臓の解毒機能に深く関わっています。過度な飲酒や肝硬変、肝臓がん、胆石、胆管がんなどが原因で数値が高くなる可能性があります。 これらの数値が高い場合、肝臓や胆道に何らかの異常がある可能性があります。 また、服用している薬の副作用によっても数値が上がるケースがあるため、医師に相談して薬の量を調整するなどの対応が必要です。 定期的に健康診断を受け、これらの数値をチェックすることで肝臓の病気を早期に発見できます。 アルコール性肝硬変の末期症状 アルコール性肝硬変が重症化すると、以下のようなさまざまな症状や合併症を引き起こします。 腹水 吐き気・嘔吐 息切れ 食欲不振 腹部の膨張など 肝性脳症 手が震える 注意力の低下 性格の変化 昏睡など 食道静脈瘤 食道の静脈瘤に血液が溜まりこぶのようなものができる 破裂すると吐血・消化管出血などのリスクがある それぞれの合併症の対処法について詳しく紹介します。 腹水 腹水の対処法は、主に3つあります。 食事療法 利尿剤 腹水穿刺 腹水の発生・悪化を防ぐためには、食塩摂取量の制限が基本です。 塩分は体内に水分を保持する性質があり、過剰摂取すると腹水の悪化につながるため、塩分の摂取は1日に5~7g※にしましょう。 ※参照:日本消化器病学会・日本肝臓学会「肝硬変診療ガイドライン 2020(改訂第 3 版)」2020年発行 また、腹水を体外へ排出するために、利尿剤(尿量を増やす薬)が処方されることがあり、体内に余分な水分が蓄積するのを防ぎます。 腹水が大量にたまり、腹部膨満や呼吸困難、食欲不振などの症状が強く現れる場合には、腹水穿刺(ふくすいせんし)という処置が行われます。 このように腹水は単なる症状ではなく、肝硬変の機能が低下した段階に入っているサインです。 進行を防ぐには断酒・栄養管理や、内科的・外科的治療などを組み合わせて全体的に病態のコントロールをする必要があります。 肝性脳症 肝性脳症とは、肝機能の低下により体内の有害物質(アンモニアなど)が解毒されずに脳へ到達し、意識障害や神経精神症状を引き起こす合併症です。 治療の基本は、主に以下の通りです。 誘因の除去 栄養療法 薬物療法 肝性脳症は、以下のような特定の誘因をきっかけに急激に悪化することが多いため、まずはそれらを的確に見つけ出し、排除することが最優先です。 便秘 タンパク質の過剰摂取 消化管出血 感染症 脱水・電解質異常 利尿薬の過剰投与 ※参照:J-Stage「日本内科学会雑誌第111巻第1号」 かつてはタンパク質制限が推奨されていましたが、現在は過度な制限は予後を悪化させるとされ、適正なタンパク質摂取の維持が重要とされています。 また、薬物療法では腸内アンモニアの生成・吸収を抑えることを目的とした治療が中心になります。 肝性脳症は肝硬変が進行しているサインであり、放置すると昏睡や死亡に至ることもある重大な状態です。 しかし、誘因の早期除去・適切な栄養と薬物管理により、再発予防が期待できます。 ただし、自己判断での食事制限はリスクも大きいため、医療機関と連携しながら治療を継続しましょう。 食道静脈瘤 食道静脈瘤は、肝硬変によって肝臓内の血流が悪くなり、門脈圧(門脈内の血圧)が上昇することで、食道の静脈が異常に膨らんだ状態です。 破裂すると大量吐血や消化管出血を引き起こし、命の危険が伴う深刻な状態になります。 破裂を未然に防ぐ、あるいは破裂後の止血を行うために、主に以下の2つの内視鏡的治療が用いられます。 食道静脈瘤硬化療法(EIS) 内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL) 食道静脈瘤硬化療法(EIS)は、内視鏡を使って食道静脈瘤に硬化剤(血管を固める薬)を注入し、静脈瘤を閉塞させる方法です。 瘤そのものに直接作用するため、再発リスクが比較的低いとされていますが、処置の際の合併症や身体への負担がやや大きいという側面もあります。 一方で、内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)は内視鏡で静脈瘤を確認し、ゴムバンドで結紮(縛る)することで血流を遮断し、壊死・脱落させることで瘤を除去する治療法です。 患者の病態や静脈瘤の状態に応じて治療方法が異なるため、専門医と相談しながら治療方針を決定します。 アルコール性肝硬変の根治を目指すなら再生医療をご検討ください アルコール性肝硬変は、完治は困難ですが進行の抑制は可能です。 断酒や食生活の見直し、運動習慣をつけると肝機能の改善が期待できます。 アルコール性肝硬変は、合併症を引き起こすリスクも高まるため、普段から断酒やバランスの良い食生活を送ることが大切です。 肝硬変を予防するため、普段から体調に気を配り、定期的に検査を受けましょう。 また、アルコール性肝硬変の治療法として、再生医療の選択肢もあります。 再生医療は、さまざまな細胞に変化する「分化能」という能力を持つ幹細胞を活かし、肝硬変の改善が期待できる治療法です。 患者さまの細胞や血液を利用した治療法のため、拒否反応などのリスクが低い点も特徴です。 アルコール性肝硬変でお悩みの方は、再生医療専門クリニックである当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。
2020.02.18 -
- 肩
- 再生治療
スイングショルダー(ゴルフ肩)の症状が治らず、悩んでいる方はいませんか。スイングショルダーとは、ゴルフをプレーする際の動作によって起こる肩関節周囲の炎症です。 ゴルフを正しくない姿勢でプレーしたり、過度に打ちっぱなしを行ったりすると、スイングショルダーになりやすいため注意が必要です。 本記事では、スイングショルダーの原因や治療について紹介します。スイングショルダーの原因や治療法を理解して、ゴルフ肩を治しましょう。 この記事を読むとわかること スイングショルダーになる原因 スイングショルダーの治療法 ゴルフ肩(スイングショルダー)とは? ゴルフ肩(スイングショルダー)とは、ゴルフのプレーによって生じる肩関節周囲の損傷です。ゴルフのスイング動作は、肩周囲の筋肉の伸張、収縮を繰り返します。 筋肉や関節に大きな負担がかかると肩関節周囲が損傷し、疼痛(とうつう)やしびれなどの症状が現れます。 スイングショルダーの症状が出た場合は、無理してプレーせずに治療を受けるのが大切です。 ゴルフ肩(スイングショルダー)の原因となる疾患は? ゴルフ肩(スイングショルダー)の原因となる疾患の具体例は、以下のとおりです。 腱板損傷 腱板断裂 肩峰下インピンジメント 上腕二頭筋腱損傷 変形性関節症 肩関節の不安定性 ゴルフのスイング動作により引き起こされた、肩周囲の関節や腱の損傷は、スイングショルダーに分類されます。 ゴルフ肩(スイングショルダー)の主な症状 ゴルフ肩(スイングショルダー)の主な症状は、以下のとおりです。 肩甲骨内側の疼痛 肩から腕にかけてのしびれ感 首のだるさ 肩甲骨周りの可動域制限 スイングショルダーの人は、利き腕と反対側の肩が下がっているのが特徴です。症状がひどくならないうちに、治療を受けましょう。 ゴルフ肩(スイングショルダー)になりやすい人 ゴルフ肩(スイングショルダー)は、スイング時の姿勢が崩れていたり、頻繁にゴルフを行ったりする人がなりやすいといわれています。スイング動作を無理に行った場合は、肩周囲に大きな負担がかかります。 トップの位置を高く上げ過ぎたり、グリップに力を入れ過ぎたりすると、ゴルフ肩になる可能性があるため注意が必要です。猫背の人や股関節が硬い人も、スイング動作の際に上手に体を動かせず、全身に大きな負担がかかります。 スイングショルダーの症状が悪化しないよう、ゴルフスイングの姿勢だけではなく、普段から姿勢を意識して過ごしましょう。 ゴルフ肩(スイングショルダー)の治し方 ゴルフ肩(スイングショルダー)の治し方は、主に以下の3つです。 安静にする 鎮痛消炎剤での症状の緩和 専門家による治療を受ける ゴルフ肩(スイングショルダー)は、間違った知識で対策するとさらに症状を悪化させてしまう可能性があるため、医療機関で治療を受けるのがおすすめです。 安静にする ゴルフ肩(スイングショルダー)を治すためには、まず安静にしましょう。スイングショルダーの症状がある場合は、無理して動かさないようにし、筋肉を休ませてください。 スイングショルダーは、筋肉や関節の無理な動きが原因で起こります。誤った姿勢でスイングし続けたり、ゴルフを過度にやりすぎたりすると、さらに症状が悪化します。 ゴルフを続けるためにも、スイングショルダーの症状が落ち着くまで十分に休息をとりましょう。 鎮痛消炎剤での症状の緩和 ゴルフ肩(スイングショルダー)の治し方に、鎮痛消炎剤を用いて症状の緩和を行う方法があります。鎮痛消炎剤には、ゲルやローション、湿布などさまざまな形態があります。 疼痛や腫れなどの症状が出現したら、すぐにプレーをやめてアイシングをし、患部の炎症を抑えてください。 鎮痛消炎剤には症状を和らげる作用があります。しかし、スイングショルダーが完治するわけではありません。症状が悪化する前に専門家に相談し、早めに治療を受けましょう。 専門家による治療を受ける ゴルフ肩(スイングショルダー)になった場合は、専門家による治療を受けることが大切です。専門家は、患者さんの症状に合わせて、適切な治療法を提案してくれます。 安易にストレッチを行い症状が悪化すると、競技復帰までに時間がかかります。適切な治療を早期から始め、症状の悪化を防ぎ回復を早めましょう。 ゴルフ肩(スイングショルダー)から競技復帰までの期間とプロセス ゴルフ肩(スイングショルダー)になった場合は、競技復帰までに3〜6カ月の期間が必要です。症状の程度や治療開始スピードによって、治癒にかかる期間は異なります。 復帰までのプロセスは、まず痛みを軽減させるために安静や薬物療法を行います。症状が和らいだ後には、肩周りの筋力を強化し、可動域の改善を目的としたリハビリを開始する流れです。 治療開始が遅れたり、重度の症状が出現したりしたときは、回復に6カ月以上の期間が必要な場合もあります。重度のスイングショルダーは、外科的治療を行う可能性もあるため、痛みを感じたら早めに医療機関を受診しましょう。 ゴルフ肩(スイングショルダー)の予防ケア ゴルフ肩(スイングショルダー)を予防できるケア方法には、以下の4つがあります。 肩関節周りの筋力強化 スイングフォームを見直す 軽い負荷から再開 ゴルフをする前にストレッチをする スイングショルダーになった経験がある人も、再発防止のために予防ケアを行うことが大切です。 肩関節周りの筋力強化 ゴルフ肩(スイングショルダー)の予防ケアの1つに、肩関節周りの筋力強化があります。肩関節周りの筋力を強化すると、スイング動作で使う筋肉や関節を上手に動かせます。 「ゴルフでは、肩関節周りだけでなく全身の筋肉を使うため、全体をバランスよく鍛えると予防に役立ちます。スクワットやプランクなどの筋力トレーニングを行い、筋力の強化を目指しましょう。 スイングフォームを見直す ゴルフ肩(スイングショルダー)の予防ケアに、スイングフォームの見直しがあります。スイングフォームを見直すと、筋肉や関節を正しく使えているかを確認できます。 以下の2つのポイントを意識し、スイングフォームを正しい姿勢に直しましょう。 手首に力を入れない 右打ちの場合はトップの位置を左手で押し込まない 正しいフォームでスイングを行えば、肩周囲に大きな負担がかかりません。 軽い負荷から再開 ゴルフ肩(スイングショルダー)の再発を予防するために、負荷が軽い動作から再開しましょう。負荷の軽い運動から再開すると、体にかかる負担を軽減できます。 ゴルフは全身を使うスポーツであるため、体への負荷が必然的に大きくなります。負担の少ない動きで体を徐々に慣らし、負荷が大きくなっても対応できる体をつくりましょう。 ゴルフをする前にストレッチをする ゴルフ肩(スイングショルダー)を予防するには、ゴルフ前にストレッチを行うのが効果的です。ゴルフをプレーする前にストレッチをすると、筋肉がほぐれ体を柔軟に動かせます。 肩甲骨のストレッチ手順 1.胸を張り、大きく背伸びをする 2.挙げた手を横に移動させ、肩の高さまで下げる 3.10秒キープ 4.手のひらを上に向けて両肘をゆっくり近づける 5.1~4を3回繰り返す ストレッチは筋肉の伸びを意識して行うことが大切ですが、無理に動かすと体を痛めるリスクもあります。痛みを感じない程度に体を伸ばしましょう。 ゴルフ肩(スイングショルダー)の治し方まとめ ゴルフ肩(スイングショルダー)は、肩関節やその周囲の筋肉・腱に負担がかかり発症します。繰り返しのスイング動作や無理なフォームが原因となり、痛みや可動域の制限を引き起こします。 治療ではまず、痛みや炎症を和らげるため安静にするのが大切で、必要に応じて専門医の診察を受け、リハビリや治療を進めていきます。 また、近年注目されているPRP療法(多血小板血漿療法)も効果的な選択肢です。副作用のリスクが低く、早期回復が期待できるため、手術を避けたい方や再発を防ぎたい方におすすめです。 PRP療法をご検討の方は、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。
2020.02.17







