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トミー・ジョン手術は、肘の靭帯損傷に対する代表的な治療法として知られています。 大谷翔平選手が受けたことで有名になり、報道などで名称を知った方も多いでしょう。 本記事では、トミー・ジョン手術とはどのような手術なのか、費用相場について詳しく解説します。 治療に必要な期間や費用についても説明しているので、肘の痛みや靭帯損傷にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。 また、肘の靭帯損傷を早期に治療したい方は、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織の再生・修復や炎症を抑える効果が期待できる医療技術です。 肘の靭帯損傷でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」にご相談ください。 トミー・ジョン手術とは|治療内容と歴史 「トミー・ジョン手術」とは、肘の内側にある靭帯が損傷したときに靭帯を再建するために行われる手術のことです。 本章では、トミー・ジョン手術とはどのような手術なのか詳しく解説していきます。 治療内容 手術リスク 歴史 トミー・ジョン手術は、多くの野球選手が受けている手術の一つです。 投球動作時に肘の内側には非常に大きな外反ストレスがかかり、繰り返しの投球により靭帯損傷につながるためです。 以下では、多くの野球選手に選ばれているトミー・ジョン手術の内容について解説していきます。 治療内容 トミー・ジョン手術では、患者さま本人の前腕や太ももから腱を採取して肘に移植し、損傷した肘の側副靱帯を再建します。 肘の両側には、肘関節を安定させるための「外側側副靭帯」と「内側側副靭帯」があります。 側副靭帯を損傷すると、肘の曲げ伸ばしをするときに痛みを感じたり、肘を曲げられなくなったりするといった症状が見られます。 ボールを頻繁に投球するなどの肘に多くの負荷がかかる野球選手が靭帯損傷を起こしやすく、多くの有名選手がトミー・ジョン手術を受けています。 移植には自分の腱を使うため、拒絶反応を起こすリスクが低い点が大きなメリットといえるでしょう。 軽度の側副靭帯損傷の場合、保存療法による治療が一般的ですが、症状が悪化したり保存療法で効果が見られないケースでは、トミー・ジョン手術が検討されます。 手術リスク トミー・ジョン手術には、以下のようなリスクがあります。 合併症 神経損傷 移植した腱が断裂する 可動域制限 手術した部位に合併症が起こった場合は、治療が長引くだけでなく、再手術が必要になるケースもあります。 肘の周辺には神経が通っているため、手術中に神経を傷つけてしまう恐れがあります。神経が傷つくとしびれや麻痺が引き起こり、スポーツ復帰に影響を与える可能性も否定できません。 また、手術後の痛みによって肘関節がこわばり、可動域が制限される可能性があります。 さらに、移植した腱が骨と完全にくっつかず、断裂してしまうリスクも考えられます。 トミー・ジョン手術は、リスクについて医師から十分に説明を受けたうえで行うことが重要です。 歴史 アメリカのメジャーリーグで活躍していたトミー・ジョン選手が、1974年にこの手術を受けたことから、トミー・ジョン手術と呼ばれるようになりました。 当時はほとんど前例のない手術であり、長期的な競技復帰の予後が不明とされる中、トミー・ジョン選手は手術後に14年間も現役を続けられたのです。 手術後のトミー・ジョン選手が活躍できたことが、この手術が注目を集めるきっかけになったといえます。 トミー・ジョン手術の費用相場はいくら? トミー・ジョン手術を受けた場合、自己負担額は15万円から30万円程度です。 日本国内では健康保険が適用対象となりますが、海外など保険適用外の場合は100万円から300万円ほどかかることが想定されます。 靭帯損傷の状態や入院期間によって費用が決まるので、手術を受ける病院で確認しましょう。 また、個室を利用する場合の差額や、食事代やリハビリ費用が必要になることもあります。 トミー・ジョン手術を受けた選手と競技復帰について トミー・ジョン手術を受けた野球選手について紹介するとともに、競技復帰率や復帰後の成績についてお伝えします。 手術を受けた野球選手一覧 野球選手の競技復帰率 海外だけでなく多くの日本の球団の選手も、トミー・ジョン手術を受けています。 手術を受けた野球選手一覧 トミー・ジョン手術を受けた野球選手を紹介します。 大谷翔平選手(ロサンゼルス・ドジャース) ダルビッシュ有選手(サンディエゴ・パドレス) 前田健太選手(ニューヨーク・ヤンキース) 松坂大輔選手(現役引退) 田沢純一選手(ENEOS退団) 和田毅選手(福岡ソフトバンクホークス球団統括本部付アドバイザー) 石田隼都選手(読売ジャイアンツ) 代木大和選手(読売ジャイアンツ) 下村海翔選手(阪神タイガース) 坂口翔颯選手(横浜DeNAベイスターズ) 深沢鳳介選手(横浜DeNAベイスターズ) 清水麻成選手(横浜DeNAベイスターズ) 西舘昂汰選手(東京ヤクルトスワローズ) 森博人選手(中日ドラゴンズ) 草加勝選手(中日ドラゴンズ) 武田翔太選手(福岡ソフトバンクホークス) 澤柳亮太郎選手(福岡ソフトバンクホークス) 安西叶翔選手(北海道日本ハムファイターズ) 森遼大朗選手(千葉ロッテマリーンズ) 吉田輝星選手(オリックス・バファローズ) 河内康介選手(オリックス・バファローズ) 宇田川優希選手(オリックス・バファローズ) 野球選手は投球動作などで肘への負担が蓄積し、側副靭帯を損傷する可能性が高く、多くの選手がトミー・ジョン手術を受けています。 大谷選手はアメリカでトミー・ジョン手術を受けましたが、日本で手術を受けた選手もいます。 野球選手の競技復帰率 トミー・ジョン手術を受けた選手の約80~90%※が復帰を果たしています。 ※参考:公益社団法人 高知県スポーツ協会|「大谷翔平選手が受けたトミージョン手術って何?」 投手がトミー・ジョン手術を受けて復帰した後は、球速が上がるケースもあります。 大谷翔平選手は手術前は肘の張りで欠場する試合もあり、成績が安定しませんでした。しかし、2度目の手術以降は変化球の球速が速くなり、正確な投球ができるようになったと評価されています。 また、手術の翌年2024年にバッターとして40本塁打・40盗塁を史上最速で達成しました。 トミー・ジョン手術を受けるメリットとデメリット トミー・ジョン手術には靭帯損傷を根本的に治療できるメリットがある一方で、デメリットもあります。 手術のメリット 手術のデメリット 手術を受ける前に、メリットとデメリットを把握して受けるかどうかを判断しましょう。 手術のメリット 手術のメリットは、主に以下の3点です。 重度の靭帯損傷でも治療可能 スポーツ選手として復帰できる 痛みを気にせずスポーツできる 軽度の靭帯損傷であれば、保存療法による治療が可能ですが、重度の損傷の場合は効果が期待できません。対して、トミー・ジョン手術であれば、重度の損傷であっても治療ができます。 スポーツ選手にとって大きなメリットの一つが、選手として復帰できる可能性が高まることです。リハビリが必要なので、復帰には多少の期間を要しますが、多くの選手が復帰を果たしています。 適切な治療とリハビリを継続することで、痛みを気にせずスポーツできるようになり、成績が向上した選手もいます。 手術のデメリット トミー・ジョン手術には、複数のデメリットもあります。 長期間のリハビリが必要 感染症などのリスクがある パフォーマンスが戻らない可能性 トミー・ジョン手術の後は長期間のリハビリが必要で、1年以上の期間が必要なケースもあり、スポーツ選手にとっては大きな不安を抱える期間となるでしょう。 リハビリ期間の不安が精神的なストレスになる可能性もあります。 また、トミー・ジョン手術は技術の進歩もあり成功率が高い手術ですが、それでも100%成功するわけではありません。 トミー・ジョン手術を受けた選手の復帰率は高いですが、手術を受ければ必ず復帰できるとは限らない点に注意しましょう。 トミー・ジョン手術についてよくある質問 トミー・ジョン手術に関して、患者さまから寄せられたよくある質問にお答えします。 トミー・ジョン手術は失敗する?成功率は? トミー・ジョン手術の入院期間や復帰期間は? トミー・ジョン手術は一般人でも受けられる? 各質問について、詳しく解説していきます。 トミー・ジョン手術は失敗する?成功率は? トミー・ジョン手術の成功率は80~90%※です。 ※公益財団法人 高知県スポーツ協会|「大谷翔平が受けたトミージョン手術って何?」 トミー・ジョン手術は成功率が高い手術ですが、失敗のリスクがないわけではありません。 手術に失敗すると、肘を動かす際に痛みや不快感がある、可動域が制限されるといった状態がリハビリ後も続き、スポーツをしている場合は競技復帰が難しくなる可能性もあります。 トミー・ジョン手術の入院期間や復帰期間は? トミー・ジョン手術を受けてから競技復帰するまでの期間は、12〜18ヶ月程度が一般的です。 復帰までの期間は、年齢や体力、スポーツの種類やリハビリトレーニングの進捗状況などで大きく異なります。 とくに、野球のように肘への負担が大きいスポーツでは、復帰までの時間が長いと考えられます。 術後から1ヶ月ほど:安静期間 1~3ヶ月ほど:可動域を広げる 4ヶ月目以降:競技で必要な動作のリハビリ リハビリがスムーズに進んだ場合でも、競技復帰には1年以上かかるケースが多いです。 トミー・ジョン手術は一般人でも受けられる? トミー・ジョン手術は、スポーツ選手だけでなく一般の方も受けられます。 リハビリに1年ほどかかり、日常生活に支障があるため、実際に受ける方はそれほど多くはありません。 肘の靭帯損傷には手術以外にも再生医療をご検討ください 野球などのスポーツをしていると、肘の側副靭帯を損傷する場合があります。 肘の側副靭帯の再建において、トミー・ジョン手術は有効な治療法です。 しかし、100%手術が成功するわけではありません。トミー・ジョン手術のリスクを不安に感じるなら、再生医療をご検討ください。 再生医療は、患者さま自身の細胞や血液を用いて、損傷した組織の再生・修復や炎症を抑える効果が期待できる医療技術です。 また、大きな手術や入院をせずに治療が可能で、早期に競技復帰を目指したい方にも注目されています。 患者さま一人ひとりの状態にあわせて治療方針をご案内しているので、肘の靭帯損傷でお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。 >当院の再生医療による肘関節の症例はこちら
2019.09.09 -
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「肘のクリーニング手術とは?」 「どのような症状に行われる手術なの?」 肘の痛みに対する手術を検討している方の中には、上記のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。 肘のクリーニング手術とは、主に「関節ねずみ(関節内遊離体)」の治療のために行われる手術の一つです。 本記事では、クリーニング手術が適応される症状や手術にかかる費用について解説します。 肘の痛みや可動域の制限でお悩みの方は、クリーニング手術がどのような治療なのかを正しく理解しましょう。 また、肘の痛みを手術せずに治療できる可能性がある再生医療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肘関節の治療にも有効な再生医療に関する治療法や症例を配信中です。 「肘の痛みを手術せずに治したい」という方は、この機会に再生医療について確認しておきましょう。 クリーニング手術とは?野球選手必見 クリーニング手術とは、肘関節の損傷した軟骨や遊離体を取り除く手術のことです。 肘の治療において、主に以下の2つの症状に対して行われます。 関節ねずみ 野球肘 以下では、手術内容について詳しく解説します。 関節ねずみの治療法として有効 関節ねずみの除去にクリーニング手術が行われるケースがあります。 関節鏡視下手術 関節鏡や器具を挿入して遊離体を取り除く 傷口が小さいことが特徴 開放手術 関節を直接開いて手術を行う 関節鏡視下手術が難しい場合に検討される クリーニング手術で関節ねずみを取り除くことによって、痛みや炎症の軽減、可動域制限の改善などが期待されます。 関節ねずみを放置すると以下のようなリスクがあるため、注意が必要です。 関節内で遊離体が動きを妨げることで肘の可動域が狭くなり、腕の動作に影響が及ぶ可能性があります。 痛みや関節の損傷を悪化させないためにも、早めに適切な治療を受けることが重要です。 野球肘に手術が検討されるケースもある 肘のクリーニング手術は、野球肘にも適応されるケースがあります。 野球肘とは、投球動作による肘関節の酷使が原因となって現れる肘の障害の総称です。 内側側副靭帯損傷や、離断性骨軟骨炎などの野球選手に多いスポーツ障害も野球肘に含まれます。 基本的には保存療法で改善が期待されますが、効果が見られない場合はクリーニング手術を検討することも選択肢の一つです。 しかし、野球肘にはさまざまなタイプがあり、それぞれ適した治療法が異なるため、クリーニング手術が適応されるかどうかは医療機関に問い合わせましょう。 肘のクリーニング手術にかかる費用 肘のクリーニング手術にかかる費用の目安は、20〜30万円程度です。 ただし、手術を実施する医療機関や入院期間、施術の内容によって費用が異なる点に注意しましょう。 高額療養費制度を利用できる可能性があり、実際の自己負担額を減らすことも可能です。 正確な費用を知りたい場合は、医療機関に問い合わせてみましょう。 肘のクリーニング手術における競技復帰までの期間 肘のクリーニング手術後にスポーツ復帰できるまで、早くても約3〜6カ月かかります。 手術後の回復までの期間とそれぞれの期間で行われる対応は、以下の通りです。 期間 主な対応 手術直後~2週間 痛みや腫れの管理が中心 ギプスやシーネで固定 安静 2週間~2カ月 可動域を広げるリハビリを開始する 日常生活動作の制限が緩和される 2カ月~3カ月 軽いトレーニングが開始される キャッチボールなどの競技特有のトレーニングを取り入れる 3カ月以降 本格的な競技への復帰 上記は目安であり、回復までの期間には個人差があることを覚えておきましょう。 競技復帰には3~6カ月程度の期間が必要なので、継続的なリハビリテーションが重要です。 クリーニング手術は肩や膝の関節疾患の治療にも有効 クリーニング手術は、肘だけでなく肩や膝関節の疾患の治療にも有効な手術です。 対象部位 治療内容 肩関節 肩の痛みの原因となっている関節唇や腱板を取り除く手術 膝関節 損傷した半月板や遊離軟骨を取り除く手術 軽度な変形性膝関節症に適応されるケースもある 足首 変形性足首関節症による骨棘や滑膜、遊離軟骨を取り除く手術 ただし、これらの関節疾患でも症状や進行度によってはクリーニング手術が適応とならない可能性もあります。 治療方法は、症状に応じて保存療法から検討し、医師と十分に相談して治療方針を決めましょう。 クリーニング手術についてよくある質問 クリーニング手術に関して、患者さまからよくある質問に回答していきます。 大谷翔平選手が受けた肘の手術は? 膝のクリーニング手術とはどんな手術? 大きな話題になった大谷選手が受けた手術についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。 大谷翔平選手が受けた肘の手術は? 大谷翔平選手が受けた肘の手術は、トミージョン手術です。 トミージョン手術は、損傷・断裂した内側側副靭帯を他の部位から採取した腱で補う手術です。自分の腱を移植するため、拒絶反応のリスクが少なく、自然な状態に回復するメリットがあります。 大谷翔平選手は、2018年10月と2023年9月に2回トミージョン手術を受け、2025年6月に投手復帰を実現しています。 他にも、ダルビッシュ有選手をはじめとする多くの野球選手が受けている手術です。 膝のクリーニング手術とはどんな手術? 膝のクリーニング手術は、関節鏡を用いて関節内の損傷した組織や痛みの原因となる部分を取り除く手術です。 主に、半月板損傷や初期の変形性膝関節症の治療で行われます。 痛みの原因となる部分の除去を行うことで痛み症状の改善を目的としています。 肘の痛みを手術せずに治したい方は再生医療も選択肢の一つ 肘のクリーニング手術は、関節ねずみや野球肘の治療方法の一つです。 痛みの原因となる組織を取り除くことで、痛み症状や関節可動域の制限緩和が期待できます。 症状によって期間は異なりますが、スポーツに復帰できるまでに早くても約3~6カ月を要する可能性があります。 早期復帰にはリハビリテーションが重要ですが、医師と相談の上、無理のない範囲で進めることが重要です。 また、肘の痛みを手術せずに治療したい方は、先端医療である再生医療という選択肢もあります。 再生医療は患者さま自身の細胞や組織を利用して治療するため、アレルギーや拒絶反応のリスクが低い治療法です。 肘の痛みにお悩みの方は、以下の再生医療の症例もご覧ください。
2019.09.08 -
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激しい動きの多いアスリートは、一般人よりもケガのリスクに悩まされます。 肘を酷使する野球選手も例外ではありません。野球選手の多くは肘の痛みに悩まされています。「関節ねずみ」も肘の痛みの一種です。 本記事では、関節ねずみの症状や治療法を紹介します。症状や痛みに合わせて治療法を検討してください。 この記事を読むとわかること 関節ねずみとは 関節ねずみの症状 関節ねずみの治療法 野球選手の肘に発症することが多い関節ねずみとは 「関節ねずみ」とは、関節内で剥がれ落ちた軟骨・骨のかけらや、あるいは骨の変形によって生じた骨棘(こっきょく)・骨のとげが剥離して関節内に遊離することが原因となって生じます。 肘の関節を酷使する野球選手などに見られる症状です。 無症状のときもありますが、関節の狭い部分に挟まったり引っかかったりすると、激しい痛みが生じ、関節の可動域が制限されます。 関節を動き回る「関節遊離体」が俗に「関節ねずみ」と呼ばれます。 関節ねずみの症状 関節ねずみの症状には主に4つあります。ご自身の症状に当てはまるか確認してください。 関節ねずみの症状 関節を動かすと引っかかりを感じる 関節が伸ばせない・曲げられない 関節を動かしたときにきしむような音 関節が熱を持っている感じがする 関節ねずみは必ずしも痛みがあるわけではありません。症状は多岐に渡り、多く見られるのは肘が曲げづらくなる症状です。肘に違和感がある場合は通院を検討してください。 関節内遊離体 関節内遊離体は肘の違和感・痛みが主な症状です。 野球だけでなく、テニスやバスケットボールプレイヤーや高齢者も発症する可能性があります。 肘が通常よりも曲げにくい・伸ばしにくい場合や曲げ伸ばしで関節から音が聞こえる場合は、関節ねずみ(関節内遊離体)を疑ってください。 肘の動かしづらさは重症化すると日常生活にも影響を及ぼします。 関節遊離体を起因とする変形性肘関節症 関節遊離体(関節ねずみ)の再発を繰り返すと、骨片が軟骨にダメージを与え変形性肘関節症を引き起こす原因となります。 変形性肘関節症が進行すると、肘を動かすのが困難になるだけでなく、手がしびれて指を動かすのも難しくなるほど重症化するのです。 関節ねずみが損傷を助長させて変形性肘関節症を悪化させるケースもあります。 関節ねずみを放置するとどうなるの? 関節ねずみが関節に挟まると、痛みとともに肘の可動域が制限されます。日常生活にも支障をきたし、放置すれば生活の質を大きく下げてしまうでしょう。 関節ねずみが関節から外れると治ったように感じるかもしれませんが、それは関節ねずみが移動しているだけです。また関節に挟まって、痛みが再発する可能性があります。 関節ねずみを治療する方法は? 骨片や骨棘が完全に剥離していない場合には、保存療法で経過を観察します。しかし、完全に剥離して遊離体となっている場合には、自然治癒には期待できません。 症状が重い場合は、関節鏡視下手術や骨軟骨移植などの手術を行います。手術の場合は数日間の入院と、数か月の安静期間が必要です。 しかし、アスリートが数か月も練習できないとなると、選手生命が危ぶまれます。少しでも早い復帰を考えるのであれば、「再生医療」をご検討ください。 負担が少ない関節鏡視下手術 関節鏡視下手術とは、 関節内に直径1~4mmの内視鏡を用いて関節内を観察しながら患部を手術する方法です。 関節鏡視下手術の特徴 関節を大きく切開しないため、術後のリハビリを早期に始められる 内視鏡を用いるとどの部分が傷んでいるか明確にわかるため、的確な治療ができる 生理食塩水を流しながら行うため、感染症のリスクが低く痛みも起こりにくく、患者の負担が軽減される 患者の負担が少ないほか、感染症のリスクも低いため関節遊離体の手術には関節鏡視下手術が行われるケースがあります。傷口が小さく体の負担が小さいのがメリットです。 一般的に、手術費用は約25万円ほどかかります。 手術を必要としない再生医療 再生医療は患者さんの組織や細胞を利用して臓器や組織を修復する医療技術です。 副反応のリスクが低く、安全性が高い医療技術として注目されています。 再生医療は競技復帰までの期間が早い、手術に比べて体への負担が少ないなどのメリットがあります。 まとめ・野球選手の選手生命にも関わる肘の悩み「関節ねずみ」について 関節ねずみは肘の可動域が制限される、肘が痛むなどの症状が見られます。 このような症状があると野球選手としての活動だけでなく日常生活にも支障をきたすでしょう。 症状が見られたときには、安静にして、早期に適切な治療を受けることが重要です。 その際、安全性が高く早期の回復に期待できる再生医療による治療もご検討ください。
2019.09.08 -
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日常生活やスポーツ時に腕が思うように曲がらない・曲げると痛いといった症状にお悩みの方もいらっしゃるかと思います。 肘が曲がらなくなる原因には、関節リウマチやスポーツ外傷などがあります。 とくに、スポーツ選手は腕を使う動作が多く、腕に関するさまざまなスポーツ障害に見舞われがちです。 そこで本記事では、腕が曲がらなくなる原因や治療方法について詳しく解説します。 症状を放置してスポーツを続けてしまうと、症状が悪化する恐れがあります。 腕や肘に違和感を覚えた際は、早めに治療を受けましょう。 腕(肘)が曲がらない原因となる疾患 腕や肘が曲がらない原因には、以下の疾患が考えられます。 腕を酷使するスポーツは、肘関節への負担が大きいため、運動後に十分なケアを行うことが大切です。 肘に違和感を覚えたり、腕が曲がらなかったりした場合にケアを怠ると、症状が悪化する可能性があります。 肘関節脱臼 腕が曲がらない原因となる疾患に、肘関節脱臼があります。 肘関節脱臼とは、運動や事故によって肘関節の位置がずれたり、外れたりしてしまう疾患です。 重症の肘関節脱臼では、立ち姿勢がつらいほど痛みを感じるため、自身で脱臼していることに気づける場合が大半です。 変形性肘関節症 腕が曲がらないときに考えられる疾患に、変形性肘関節症があります。 変形性肘関節症は、肘の使いすぎ(オーバーユース)や加齢によって肘関節が変形する疾患で、主に以下の症状が現れます。 変形性肘関節症は重症化すると、肘関節周囲にある尺骨神経が圧迫され、手のしびれなどを引き起こします。 変形した肘関節や圧迫された神経は、腕の可動域が制限される恐れがあるため、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けることが重要です。 関節リウマチ 関節リウマチの症状の1つに、腕の曲げにくさがあります。 関節リウマチは、免疫異常により以下の症状が現れる疾患です。 とくに起床時のこわばり症状が現れやすく、腕の曲げにくさを感じる場合があります。 腕の曲げにくさの程度が日中で変動する場合は、関節リウマチの可能性もあるため早期に医療機関を受診しましょう。 以下の記事では、関節リウマチの早期受診の重要性について詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。 テニス肘 腕が曲がらなくなる原因の1つに、テニス肘があります。 テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、上腕骨の遠位部にある外側上顆で炎症が起きる疾患で、以下の症状が現れます。 テニス肘は腕の筋力が弱い人や、肘を酷使するスポーツを行う人がなりやすいのが特徴です。 肘の痛みが強いと、手首をひねる動作や握力を必要とする作業に困難感が生じます。 テニス肘については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。 ゴルフ肘 ゴルフをプレーする人は、ゴルフ肘によって腕が曲がらない症状が現れる可能性があります。 ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は、無理なスイング動作が原因で、肘の内側が痛くなる疾患です。 肘に過剰な負担がかかり、肘の内側にある尺骨神経が傷つくと、手先にもしびれや痛みの症状が現れます。 ゴルフ肘の対処法については、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。 後外側回旋不安定症 肘が曲がらない症状が現れる疾患に、後外側回旋不安定症があります。 後外側回旋不安定症とは、肘関節の脱臼により、肘の外側の靭帯が損傷する疾患です。 肘の外側の靭帯を損傷すると、以下の症状が現れます。 後外側回旋不安定症は肘を伸ばした際に、肘関節の不安定性を感じますが、肘を曲げると関節が安定するのが特徴です。 自身の症状をセルフチェックしてみて、特に肘から下の痛みが強いと感じる場合は以下の記事もご参考ください。 腕(肘)が曲がらない際の治療方法 腕や肘が曲がらない場合は、以下の治療方法で症状の改善を目指すことが大切です。 スポーツ中に腕や肘に違和感を覚えたときは、無理に動かさずに安静にしましょう。 下記では治療方法について詳しく紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。 薬物療法や理学療法(リハビリテーション)による保存的治療 腕(肘)が曲がらない際の治療法に、薬物療法や理学療法(リハビリテーション)による保存的治療があります。 症状が軽度な場合には、以下の保存的治療が選択されるのが一般的です。 保存的治療では、薬物療法により痛み症状を緩和し、リハビリテーションで姿勢や動作の改善を図ります。 肘が曲がらないといった症状が重症化すると、保存的治療での症状改善が困難になるため、腕に違和感を覚えたら早めに医療機関を受診しましょう。 手術による外科的な治療 肘の可動域が生活に支障をきたすほど重症化した場合や、保存療法で痛みを十分に軽減できない場合は、手術による外科的な治療が選択されます。 手術治療を受けるメリットは、腕や肘が曲がらない根本的な原因を取り除ける可能性が高いことです。 一方で、デメリットとして治療期間の長さが挙げられます。外科的治療は身体への侵襲が大きく、術後の理学療法(リハビリテーション)が必要不可欠です。 入院やリハビリテーションにより、治療期間が長くなる傾向があり、スポーツへ復帰できるまでの時間も長くなる可能性があります。 再生医療という選択肢 肘が曲がらない際の治療方法に、PRPや幹細胞による再生医療という選択肢も検討されます。 PRPや幹細胞は、以下の特徴をもつ治療方法です。 再生医療の種類 方法 PRP(多血小板血漿)療法 患者様自身の血液から血小板が多く含まれた血漿を精製し、損傷部位に注射する 幹細胞治療 患者様自身の幹細胞を体外で増殖させて、細胞数が適量になったら体内へ注入する PRP療法や幹細胞治療は、自身の細胞で組織の修復を促すため、副作用のリスクが低いのが特徴です。 当院(リペアセルクリニック)の再生医療は、患者様自身の幹細胞を採取・培養し注射することで、組織の修復を促し回復を目指します。 PRPや幹細胞による治療を行えば、腕の炎症を抑えたり、痛み症状の軽減が期待できます。 手術療法を避けたい方や、スポーツへ早く復帰したい方は再生医療による治療をご検討ください。 当院では患者様ひとりひとりに合わせた丁寧なカウンセリングにを行っていくので、腕が曲がらない症状でお悩みの方は、ぜひお問い合わせください。 腕が曲がらない痛みが続く際は速めに医療機関を受診することが重要 腕や肘が曲がらず痛みが続く際は、早めに医療機関を受診しましょう。 肘の痛みを放置して運動を続けると症状が悪化し、最悪の場合スポーツに復帰できなくなる可能性があります。 少しでも違和感を覚えたら肘を安静にし、軽症のうちに適切な治療を開始することが大切です。 重症化してしまった場合の治療法の1つに、再生医療があります。 再生医療は従来より短い治療期間でスポーツへ復帰できる可能性があるため、症状にお悩みの方はぜひ当院(リペアセルクリニック)へご相談ください。
2019.09.08 -
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- テニス肘
肘から下が痛い(腕が痛い)時の病名・原因・対処法 日常生活において必ず使わないといけない身体の部分といえば、足は勿論ですが、手や腕の頻度も高いですよね。 今やパソコンやスマートフォンなどの操作を行わない日は無いといえるのではないでしょうか? インターネットなどの普及によって、その傾向がより強まっていると言えるでしょう。 そして、パソコンやスマートフォンの操作以外にも手は日常で様々な動きをしています。 手や腕に痛みが生じると、どうしても日常生活に支障をきたしてしまいがちです。 そこで今回は、悩みのタネになりがちな腕の痛み…その中でも肘から下の痛みに迫ってみることにしました。 「肘から下の腕の痛み」で考えられる病気 日常使う部分の痛みは、生活に支障をきたす為、耐え難い痛みとなると困りものですよね。 なぜ、肘から下の腕が痛くなるのか気になりませんか? 正確な原因は病院できちんと診断してもらう必要がありますが、ここでは肘から下の腕が痛くなる原因をいくつか紹介します。 肘から下の腕が痛い原因その1:頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう) 肘から下が痛む為、腕だけが原因と思っている人も多いのではないでしょうか? 実は首にある頚椎から痛みを生じている場合があります。 そして、この首を支えている頚椎の間にはクッション性に優れた椎間板が入っています。この椎間板は、加齢などが原因でクッションとしての役割を果たせなくなってしまうことがあります。役割が果たせなくなると、骨同士が直接ぶつかってしまい、変形して神経を圧迫。 その結果、肩の痛みなどからはじまり、腕が痛い原因となってしまうのです。 また、肘から下だけでなく腕全体が痛いと感じる場合には、こちらが疑われます。 「頚椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)」 同じ頚椎で引き起こされている症状ですが、悪化して脊髄を圧迫し続けると、排尿障害を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。 肘から下の腕が痛い原因その2:末端神経障害(まったんしんけいしょうがい) 体にはたくさんの神経が通っています。腕や肘などが神経を通して命令を受け取る時には、他の神経からの伝達が必要となります。 その伝達を伝えるまでの神経が何かの原因で圧迫されることがあります。 これが腕が痛い原因になったり、肘から下に痛みを感じる原因となります。 また、痛みとして現れるだけでなく痺れとして症状が現れる可能性が大いにあります。 痛みの種類もピリピリとした痛みから、ズキズキとした痛みに変化する人も多いようです。 悪化の一途を辿ると、力が入らないといった原因にもなりかねませんので注意してください。 肘から下の腕が痛い原因その3:テニス肘・ゴルフ肘(テニスひじ・ゴルフひじ) その名前からもお分かりの通り、テニスやゴルフといったスポーツを行なっている人が起こしやすい、肘から下の腕に現れる痛みの症状です。 テニス肘の場合➡外側に腕をひねるような動きをした時に痛みが生じる。 ゴルフ肘の場合➡内側に腕を動かすと痛い場合がほとんど。 ただ、テニスもゴルフもしていないのに痛みを感じるという人も多いのではないでしょうか? 実はテニス肘やゴルフ肘は、「パソコンやスマホの操作」でも引き起こされます。 スマホやパソコンの操作はITが成長している昨今では当たり前のように毎日行われています。 そして、手の動きはものすごく複雑です。その動きをほとんどの人は長時間行なっている。 つまり、作業を行なっている時にどうしても腕などに負担がかかってしまう。結果、肘から下の腕が痛くなる原因となっています。 肘から下の腕が痛い原因その4:腱鞘炎(けんしょうえん) 「腱鞘炎」というと比較的、馴染みのある病名ですよね。 主に肘から下の手首付近でよく引き起こされる症状の1つです。 手首を動かすためには様々な筋肉や腱を使用していますが、それらに異常が起こり、炎症が引き起こされてしまうと、腕が痛い原因となります。 また、症状が悪化すると手首だけでなく、肘から下全体が痛い原因にもなりますので注意が必要です。 肘から下の腕が痛い原因その5:骨折・ヒビ(こっせつ・ひび) 腕または肘から下に対して何か強い衝撃を受けた場合、一番可能性が高いものといえば骨折やヒビなどです。 肘から下には橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2本の前腕骨がありますが、このどちらかが骨折していたり、ヒビが入っていると肘から下に痛みを生じます。 どんな人でも転倒や何らかの事故などで、突然骨折する可能性を秘めています。骨折する程の場面では強い衝撃があるはず。 ですので、痛みも我慢できるレベルのものではないでしょう。 原因がわかっているうちに病院を受診するのがおすすめです。 肘から下の腕が痛い原因その6:筋肉痛(きんにくつう) 骨折やヒビと比べて、何の衝撃も受けていないのに、なぜか突然腕が痛くなってしまった…。 そんな場合は、筋肉痛の可能性が考えられます。 普段あまり運動をしていない人が腕などを激しく動かした場合に、筋肉痛として現れる可能性があります。 筋肉痛の場合にも骨折と同様に何かしら身に覚えがあるはずですので、強い痛みでない場合には自宅で安静にしていれば問題ないでしょう。 腕の痛み…病院へ受診するべきか迷った時の目安 「肘から下の腕が痛い!」といっても、痛みの程度は人それぞれです。 病院に行くべきなのか?と迷っている人も多いはずです。 「この程度なら明日の診療まで我慢するべきか…」「いや、もう我慢できない…」など、腕の痛みの強さは人それぞれだと思います。ですので、あくまで簡単な目安として紹介します。 目安1)すぐに病院を受診する必要がある場合 何といっても痛みが強い場合です。「我慢できないほどの強い痛みがある場合」には我慢することなく、病院を受診すべきです。 腕の痛み、特に肘から下が痛い原因として、強い衝撃を受けた時に骨が折れてしまっている場合があります。 また、衝撃を受けた強さがわかる時もあるでしょう。 我慢できないほどの痛みや、ズキズキと痛む時は迷わず病院を受診してください。 我慢できないほど痛い➡迷わず病院へ行きましょう! 目安2)明日の診療時間まで様子見できる場合 次に、明日または近日中に病院を受診する様子見の場合は、「安静にしていればそれほどでもなく、動かすと痛い」といった症状がある場合です。 「日常生活を送る上では問題がないものの、痺れを感じる場合」にも病院を受診してください。 また、スポーツの習慣がある人や、痛みが慢性化してきた気がする場合にも、病院の受診を検討しましょう。 近いうちに強く腕が痛くなってしまうかもしれませんし、肘から下に痺れをきたす可能性もあります。 ですので、早めに病院への受診は検討しておきましょう。 ・安静にしていればそれほどでもなく、動かすと痛い➡放置することなく早めに受診してください ・日常生活を送る上で問題はないものの、しびれ痺れを感じる➡放置せず、早めに受診を! 目安3)まずは安静にして、気になれば医療機関を受診が必要な場合 腕が痛いのは気になるけれど、痛みも短期的で、繰り返しではない。と、感じるようであれば、すぐに病院の受診を行う程ではないかもしれません。 まずは、様子をみながら安静にしてみましょう。但し、もしも症状が再び現れてしまったり、何か違和感があれば迷わず病院を受診しましょう! 受診する程でもないと思った場合➡異常が見られたら迷わず病院へ行きましょう! 肘から下の腕が痛い場合は整形外科へ 様々な原因によって引き起こされる肘から下の腕の痛みですが、安静にしても痛みが取れない、違和感がある、などの場合は我慢せずに医療機関を受診すべきです。 ただ、いざ病院へ行こうと思っても、「何科を受診すべき…?」「接骨院?整形?」と、迷ってしまうこともあるはずです。 基本的には「整形外科」に通うのがおすすめです。痺れや痛みがでるに至った経緯やきっかけなどの総合的な面から「肘から下の腕が痛い原因」を探してくれます。 必要とあらばレントゲンなどを撮影することもあるでしょう。安心して適切な治療を受けることができます。 肘から下の腕が痛い時の対処法 ほとんどの場合、自分で対処するよりも病院を受診する方が早く正確に治療することが可能です。 ですが痛みが我慢できる程度であれば、お仕事や子供のお世話などの都合で様子を見てから。という場合もあるはずです。 湿布やサポーターも検討され、既に試したかもしれません。そんな時に行なって欲しい対処法は、肘から下の腕の痛みに関するストレッチとテーピングの使用です。 1)腕が痛い時の対処法:ストレッチ 寝起きに痛みを感じる場合や、重だるさを感じる場合は、腕の筋肉が温まっていないことで痛みを感じている可能性があります。 そんな腕の痛みや、だるい時におすすめしたいのがストレッチです。 ストレッチは、あくまで気持ち良いと感じられる程度のストレッチで十分です。 痛みが酷くなるほど強く、あるいは繰り返して行う必要は全くありません。 これにより肘から下の腕の痛みが改善する可能性もあります。では、そのやり方を簡単に解説しましょう。 片方の手をまっすぐ前に伸ばし、もう片方の手で指をつかむ 指をつかんだ手を自分のほうにゆっくりと引き寄せます 痛すぎない程度で引っ張るのをやめ、20秒キープ たったこれだけで肘から下の腕の筋肉をほぐすことができます。片方が終わったら反対側も同様に伸ばしてください。血行が促進され冷えている筋肉が少し温まり、稼働させやすくなります。 ただし、痛みが酷い場合は無理にストレッチをするのはNGです。 特に骨折やヒビといった強い痛みを生じる症状にも関わらず、ストレッチをするのは逆効果です。 それにヒビだった筈なのに、悪化して最悪の場合骨折となってしまう可能性もあります。 2)腕が痛い時の対処法:テーピング 腕が痛くても、作業などでどうしても腕を動かさねばならない人は、その作業自体が苦痛になってしまうことでしょう。 そんな時に少しでも補助をしてくれるのがテーピングです。上手に貼ることができれば痛みを軽減したり、腕の動作をスムーズにすることが可能です。 テーピングはとても簡単に貼ることができるのでご紹介しましょう。 肘を曲げ、腕が床と平行になるようにします 親指の付け根から痛みのあるポイントに向けてテーピングを装着 たったこれだけです。ぜひお試しください。 これだけでも肘から下の痛みをサポートすることができるのでおすすめですが、一本テーピングを貼るだけでは腕を可動させた時に剥がれないか?と、不安に感じる人もおられることでしょう。 そんな時は、ブレスレットをはめるかのようにして、テーピングをつけるのがおすすめです。肘を曲げる部分の直前にもテーピングをつけておけば動かしても安心です。 肘の曲げる部分に付けなければ、可動域を邪魔することはありませんし、日常生活においても邪魔に感じることはないでしょう。 ただし、テーピングをしても痛みが引かない場合や、痛みが強い場合は病院を受診されるべきでしょう。 肘から下の腕の痛みを改善する、新たな選択肢!身体に優しい再生医療とは 気になる肘から下の腕の痛み…早く治療したいなら、病院を受診されることをおすすめします。 そして、外的な要因で肘から下に痛みを生じている場合には再生医療という選択肢もあります。 再生医療とは、自分の血液や細胞から成長因子などを取り出し自己治癒力を高めてあげるのが特徴の治療法です。 ・PRP(多血小板血漿)注入治療 ・幹細胞治療(脂肪由来) 再生医療としては、上記の2つの方法を用いた治療を受けることができます。 PRP注入治療は、自分の血液から血小板と成長因子を取り出し再び患部に注入するという治療法です。関節の周りの組織などが修復するのを助けてくれる効果があります。 脂肪幹細胞治療は、自分の脂肪細胞から幹細胞を抽出し培養したものを損傷部位に注入することで、痛みや炎症を抑制し、細胞の修復を行うことを可能にするものです。 ちなみに抽出する脂肪細胞は米粒2つ程度のため、体への負担も少なく、通常の手術や入院が不要という特徴の治療法となっています。 また、どちらの治療法も自分の血液や細胞を使用するため、拒絶反応が起こりにくく、リスクも低いと言えます。 ただし、PRP注入治療と違い、脂肪幹細胞治療に関しては、どこのクリニックでも行えるわけではありません。 再生医療は、厚生労働省から認可されたクリニックでしか行えません 損傷を根本から治療できる方法として注目を集めている再生医療のうち「幹細胞治療」は、厚生労働省から認可を受けているクリニックでしか治療を行うことができません。 通常の整形外科などでは取り扱うことができない為、ご注意ください。肘から下の痛みに悩まされ再生医療に期待されているなら、まず私どもにご相談されてみてはいかがでしょうか。国内でも多くの症例を有するクリニックとして有名です。 まとめ・肘から下が痛い(腕が痛い)!症状から考える病名と原因、その対処法とは? 普段、スムーズに動かせている時は気にすることなく、何も思わないものですが 「ある日突然、腕に痛みが襲ってきた…!」という可能性は誰にでもありえますよね。 例えば、パソコンやスマートフォンが原因となり、肘から下の腕の痛みで頭を悩ませている人も、痛みや痺れといった腕全体の違和感などが気になる方も、おられることでしょう。 できるだけ早めに病院を受診するのがおすすめです。 早ければ早いほど、たくさんの治療法を検討してもらうことができますし、痛みなどが改善するスピードにも違いがでます。 但し再生医療に関しては、細菌などで炎症が引き起こされている場合は、使用することはできません。しかし、外的要因であれば再生医療で肘から下の腕が痛い原因を取り去ることも可能です。 いち早く受診すると、様々な治療法を提案してもらうことができるので、快適な毎日をお過ごしください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.08.19 -
- PRP治療
- 肘
日常生活やスポーツで肘を酷使し、テニス肘やゴルフ肘といった症状にお悩みの方は少なくありません。 湿布や痛み止め、リハビリテーションなど、様々な治療を試してもなかなか改善が見られない場合、PRP(多血小板血漿)療法という新しい治療選択肢が注目されています。 PRP療法とは、患者さま自身の血液から抽出した血小板を用いた再生医療の一つです。 この記事では、PRP療法の特徴や効果が期待できる肘の痛み、具体的な治療の流れについて解説します。 従来の治療法では効果が不十分だった方や、手術は避けたいとお考えの方にとって、PRP療法が新たな希望となるかもしれません。 なお、当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、「再生医療ではどのような治療を行うのか」「再生医療で治療した症例」を無料で配信しています。 「PRP療法で肘の痛みを早く治したい」という方は、ぜひ公式LINEをチェックしてみてください。 PRP療法(多血小板血漿)とは https://youtu.be/aSqBW6H-9es?si=ApfsCUBa7YxOwviQ PRP療法は、患者さま自身の血液を利用して、血小板の濃縮液を用いて行う治療法であり、再生医療の一つです。 PRP療法の特徴 PRP療法が早期治療や痛み軽減につながる理由 PRP療法は肘の痛みを早期に改善し、QOLを改善できる可能性があります。 PRP療法の特徴 PRP療法は、血小板に含まれる成長因子による組織の修復や新しい細胞の成長を促す働きを利用し、自己治癒力を高める治療です。 PRP療法のメリットとデメリットは、それぞれ以下のとおりです。 【PRP療法のメリット】 副作用リスクの少ない治療法 PRP療法では患者さまの血液を用いるため、アレルギー反応や拒絶反応の副作用リスクが少ない 難治性の疾患の改善も期待できる PRP療法は自然治癒力を高めることで組織の損傷や慢性的な痛みを改善させ、これまで治療が難しかった疾患の改善も期待できる 手術や入院をせずに治療できる PRP療法は手術や入院不要で通院治療が可能なため、日常生活を送りながら治療できる 【PRP療法のデメリット】 効果には個人差がある 効果が現れる時期や持続する期間、効果の程度については個人差がある 痛みや腫れが生じることがある 注射を受けた部分に痛みや腫れ、熱感、発赤などの炎症反応を伴うことがある ただし、これらの症状は一時的なものであり、徐々に症状が軽減する メジャーリーガーの大谷翔平選手がPRP療法を受けた実績もあり、スポーツの世界では広く知られている治療法です。 PRP療法が早期治療や痛み軽減につながる理由 PRP療法が早期治療や痛み軽減につながるのは、PRP療法で使用する血小板に高い修復力があるからです。 血小板には損傷した組織を修復させるさまざまな物質が多く含まれており、それらが損傷した組織の修復を促します。 具体的には、以下のような作用があります。 ダメージを受けた組織の修復を促す 自然治癒力を高める 炎症を抑える これらの作用により、PRP療法は早期治療や痛み軽減につながる治療法として注目されています。 PRP療法が効果的な肘の痛み 肘の痛みに悩む多くの方が経験するのが、「テニス肘」や「ゴルフ肘」といった症状です。 これらはスポーツの名称がついていますが、必ずしもスポーツをする人だけに起こるわけではありません。 上腕骨外側上顆炎(テニス肘) 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘) 肘部管症候群 これらの症状について、次に詳しく見ていきましょう。 上腕骨外側上顆炎(テニス肘) https://youtu.be/jy2_O_mEvGI?si=5m6jyeHtYnNvthja テニス肘の正式名称は「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」と呼びます。 この症状の大きな特徴は、肘の外側部分に痛みが生じる点です。 主な症状 肘の外側の痛み 別名 バックハンドテニス肘 原因 ・テニスに限らず、手首や指を繰り返し使う動作 ・雑巾絞り、キーボード入力などによる肘の外側の腱の炎症や微細な断裂 痛みを感じる動作の例 ・物をつかんで持ち上げる ・タオルや雑巾を絞る ・ドアノブを回す ・キーボードを打つ ・ペットボトルのキャップを開ける など これらの動作で痛みを感じる場合、テニス肘の可能性があり、PRP療法が症状改善の一つの選択肢となることがあります。 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘) ゴルフ肘の正式名称は「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」と呼びます。 その名の通りゴルフのスイング動作で肘の内側に痛みが生じることが多いです。 主な症状 肘の内側の痛み 別名 ・フォアハンドテニス肘 ・野球肘 原因 ・ゴルフに限らず、手首を内側に曲げる動作 ・物を強く握る動作の繰り返しによる肘の内側の腱の炎症や微細な断裂 痛みを感じる動作の例 ・ゴルフのスイング ・物を強く握って持ち上げる ・ロープを引っ張る ・投球動作 など このような症状がある場合、ゴルフ肘の可能性があり、PRP療法が適応となるケースがあります。 肘部管症候群 肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)とは、手のしびれや痛みが起こる病気です。 圧迫や牽引などが肘の神経に加わることで肘部管症候群を発症します。 主な症状 ・手のしびれや痛み、運動障害 ・指の変形 別名 - 原因 ・加齢 ・野球や柔道 ・幼少期の肘の骨折 痛みを感じる動作の例 ・物を握る ・長時間肘を曲げる ・物を持ち上げる ・肘を曲げ伸ばしする ・指を使う細かい作業をする など 肘部管症候群はデスクワークやドライバーのような職業でよく見られます。 上記の動作でしびれや痛みが見られる場合、肘部管症候群が疑われ、PRP療法で症状を改善できる可能性があります。 PRP療法で期待できる肘の痛みに対する効果 PRP療法は、特にテニス肘やゴルフ肘といった肘の腱付着部の痛みに対して、プロアスリートにもその効果が期待されています。 具体的には、以下のような効果が期待できます。 変性した腱や靭帯の再生を促す 関節内の炎症を抑える 硬くなった組織を柔らかくする これらの効果について、以下で詳しく見ていきましょう。 変性した腱や靭帯の再生を促す テニス肘やゴルフ肘では、肘の腱や靭帯が使いすぎや加齢などによって変性し、損傷していることが痛みの主な原因です。 PRP療法では、多血小板血漿(PRP)に含まれる豊富な成長因子が、これらの傷ついた腱や靭帯の組織修復を強力に促進します。 具体的には、成長因子が細胞の増殖や分化を促し、コラーゲンの産生を助けることで、損傷した組織が再生される過程をサポートします。 これにより、身体が本来持っている自然治癒力が高められ、変性してしまった腱付着部の再生が促されるのです。 難治性のスポーツ障害などで、組織が硬くなり治りにくくなっている場合にも、PRPを注入することで本来の修復力を活性化させ、治癒を目指す効果が期待できます。 関節内の炎症を抑える PRPに含まれる血小板や白血球から放出される様々な生理活性物質には、炎症を抑える作用(抗炎症作用)があると考えられています。 肘の痛みは、関節内やその周辺組織で起きている炎症が原因となっていることも少なくありません。 PRPを患部に注入することで、これらの成分が過剰な炎症反応を鎮め、痛みの軽減につながることが期待されます。 例えば、テニス肘では上腕橈骨関節内の炎症が痛みの原因の一つとなることがありますが、PRP療法によってこの炎症が抑制されることで、症状の改善が見込めます。 硬くなった組織を柔らかくする 慢性的な肘の痛み、特にスポーツ障害などでは、損傷した組織が修復される過程で線維化し硬くなってしまうことがあります。 このように組織が硬くなると、血行が悪くなったり本来の柔軟性が失われたりして、治癒が遅れたり、痛みが再発しやすくなったりする原因となります。 PRP療法は、このような硬くなった組織に対してもアプローチが可能です。 PRPに含まれる成長因子などが組織の修復プロセスを正常化し、柔軟性を取り戻す手助けをすることで組織の質を改善し、治癒を促進する効果が期待できます。 PRP療法で肘の痛みを治療する流れ PRP治療を実際に受ける際の一般的なプロセスは、以下のとおりです。 1. 診察・検査 医師による診察、症状の確認。必要に応じてレントゲン、エコー、MRI等の検査を行い、PRP治療の適応を判断。治療計画の説明 2. 採血 PRP作製のため、患者様自身の血液を採取(通常約10ml~60ml程度) 3. PRP精製 採取した血液を遠心分離機にかけ、血小板を高濃度に含んだPRPを抽出・作製 4. 患部へ注射 精製されたPRPを、肘の痛む部分(損傷した腱付着部、関節内など)に注射 5. 治療後ケア 注射後、クリニック内で安静(5分~1時間程度)。帰宅後は医師の指示に従い安静。注射部位に一時的な痛みや腫れが出ることがあるが、通常数日~1週間で軽快。 多くの場合、採血から注射までが当日中に完了し、比較的短時間で治療が受けられるのが特徴です。 肘の痛みに対するPRP療法についてよくある質問 最後に、肘の痛みに対するPRP療法についてよくある質問を紹介します。 PRP療法は肘に効く? PRP療法で肘を治療するデメリットは? PRP療法について気になることがある方は、ぜひ参考にしてください。 PRP療法は肘に効く? PRP療法はテニス肘やゴルフ肘のような肘の痛みにも効果が期待できます。 従来のリハビリやステロイド治療などで効果が不十分だった症例にも有効な可能性があります。 PRP療法は患者さまの血液を用いるため、アレルギーや拒絶反応のような副作用が少ない点がメリットです。 また、入院や手術が必要なく、点滴や注射などの簡単な処置だけで治療が完結します。 PRP療法で肘を治療するデメリットは? PRP療法で肘を治療するデメリットには、以下のようなものが挙げられます。 まれに副作用がある 効果に個人差がある 保険適用外の自由診療である PRP療法では点滴や注射を行うため、注射部位の痛みや腫れなどが起こる可能性があります。 また、PRP療法はすべての患者さまに効果があるわけではなく、治療効果には個人差がもあるため、注意が必要です。 そして、PRP療法は基本的に自由診療のため、治療費は全額自己負担となります。 メリットとデメリットをよく理解した上で、PRP療法を受けるか検討しましょう。 PRP療法での肘治療をご希望の方は当院へご相談ください 長引くテニス肘やゴルフ肘など、つらい肘の痛みにお悩みの方にとって、PRP療法は有効な治療選択肢の一つです。 PRP療法は患者さまご自身の血液を利用し、損傷した組織の修復を促す再生医療であり、従来の治療で改善しない症例に新たな希望をもたらす可能性があります。 とくにスポーツへの早期復帰を目指すアスリートにとって、PRP療法によって身体に与える負担が少ない点が魅力でしょう。 ご自身の治癒力を利用して組織修復を促進し、痛みを軽減することで、従来の治療法では難しかった早期復帰の可能性を広げる有望な選択肢になります。 当院リペアセルクリニックでは、PRP療法をはじめとした再生医療について豊富な実績を持っております。 「つらい肘の痛みを早く治したい」という方は、ぜひ当院リペアセルクリニックまでご相談ください。
2019.06.29 -
- ゴルフ肘
- 肘
ゴルフ肘の辛い痛みを針治療で緩和しプレーに復帰する方法 ゴルフ肘の治療の目的は、基本的に痛みや、しびれを取り除くものです。しかし、長期的にゴルフ肘の症状が出ていて痛みやしびれが慢性化してしまった場合は、どうすれば良いのでしょうか? そんな時に試してみたい治療法が「針治療」です。針治療は痛みが治まらなくなった段階でも、高い効果を発揮する可能性があります。そこで今回は、ゴルフ肘の針治療についてご紹介しましょう。 ゴルフ肘に針治療!?は有効なのか 針治療は、ゴルフ肘の症状がどの程度の場合に行えば良いのでしょうか? ゴルフ肘の治療について基本的には保存療法で行います。 保存療法とは、 症状の改善、痛みなどを緩和する目的で行う治療方法を指し、手術の前段階、手術を用いて原因を解決するとは異なる方法をいいます。代表的なのはリハビリ等の運動療法や、薬物療法があります。現在の状況を維持し、悪化を防ぎつつ、良い状態を目指す方法と言えるものです。 ゴルフ肘の保存療法としては、段階に応じて様々な治療を行います。例えば初期のうちなら安静の上、ストレッチ、リハビリなどを行うことになります。 症状が進むと投薬やステロイド注射による治療に切り替わります。そして、それでも重症化してしまった場合は手術という方向になります。注意したいこととしてゴルフ肘は、症状が進行するにつれて治りにくく、再発しやすくなるということです。 しかし、初期のうちに治療を始められた人のほとんどが短期間で回復しています。つまり大切なことは、痛みに気づいたらなるべく早く安静にし、必要であれば初期でも専門医の治療を受けることが必要ということです。 では、ゴルフ肘でハリ治療をするのは、どの段階なのでしょうか? ゴルフ肘で針治療を受ける人は、痛みやしびれが慢性化している状態の場合が多くなります。つまり、どちらかと言えば治りにくい状態にあり、根気よく治療を行っていく必要がある状況といえるでしょう。 このゴルフ肘の針治療は、手術を除く治療法で症状が改善しなかった人が受けることが多いといえます。 ゴルフ肘の針治療を行うメリット ゴルフ肘の針治療には大きなメリットがあります。 針治療は、痛みの原因となった肘だけではなく、全身をチェックしておこないます。体の歪みや緊張している筋肉などを一通り確認することで、ゴルフ肘になった原因にもアプローチしていくことができるのです。 ゴルフ肘になった原因、どんな姿勢でスイングを行ったから痛みが出たのかなどをチェックします。そのような方法を用いることで治療にも役立ちますし、今後の再発の予防にも繋がるというメリットがあります。 ゴルフ肘の針治療を行う回数 ゴルフ肘の治療で針治療を行う場合の回数は、5回程度です。実際、ゴルフ肘で通院している患者さんも5回程度で改善することが多く、ほとんどの患者さんは、針治療を終えた後は、ゴルフを再開出来ているようです。 いかがでしょうか?痛みがなかなか引かず、湿布もステロイド注射も効かなかったという人は、針治療も検討してみると効果が期待できるかもしれません。それでも痛みが取れない、改善が見えない場合で、手術を避けた治療をお望みなら、再生医療という先端治療法があります。 再生医療は、通常の整形外科等で受けることはできません。経験豊富な再生医療専門院をお尋ねください。当院は2000例(2022/10現在)以上の症例を有していますので治療に関するお悩みなどご遠慮なくお問い合わせください。 まとめ・ゴルフ肘の辛い痛みを針治療で緩和しプレーに復帰する方法 ゴルフ肘の治療には針治療も有効です。ステロイド注射まで行っても症状が改善されないと、治療を諦めてしまいたくなるかもしれません。しかし、針治療で多くのゴルフ肘患者さんが痛みを改善しています。 再発の予防も必要ですし、あまり無理は出来ませんが、針治療によってゴルフ肘の症状を抑えることができれば、再びゴルフを快適に楽しめる可能性は高くなります。 治療の回数もそれほど多くありませんし、一度針治療を検討してみるのも良いと思います。とはいっても、初期の段階で治すのが一番ですから、痛みが出たら、まずは整形外科を受診し、しっかり診断をしてもらい適切な治療を行ってくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
2019.06.12 -
- ゴルフ肘
- 肘
ゴルフをする方の中には、ゴルフで肘が痛いと悩んだ経験があるのではないでしょうか。ゴルフ肘は、右でも左でも発症する可能性があります。 本記事では、ゴルフ肘の発症の原因や対策について紹介します。 自分の体に合ったクラブの選び方やスイングフォームの改善、サポーターの活用方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。 この記事でわかること ゴルフで肘が痛む場合 ゴルフ肘にならないためにできる対処法 右肘の痛みはゴルフ肘(内側上顆炎)の疑いがある ゴルフをした後に手首や肘が痛くなる炎症を内側上顆炎(ゴルフ肘)と言い、右肘に痛みがある場合はこの炎症を起こしている可能性が高いです。 ゴルフ肘の多くは、肘の内側に痛みが生じます。多くは肘のオーバーユースによって起こる痛みで、テニスでも同様の症状を発症する場合があります。 肘や手首を動かすときに痛みが生じるのが特徴です。 ゴルフで肘が痛む原因 ゴルフで肘が痛む主な原因は、スイング時に肘へかかる過剰な負担です。 とくにボールを強く打つため力み過ぎたり、スイングフォームが崩れていたりすると、内側上顆や外側上顆に負担が集中します。 負担がかかって発生する炎症が、いわゆるゴルフ肘の原因となります。 また、体に合わないクラブを使用するのも肘に負担をかける一因です。重さやシャフトの硬さが適切でないクラブを使うと、無理な力が肘にかかり痛みを引き起こしやすくなります。 さらに、ウォームアップ不足や筋力の低下も肘の負担が増す要因となります。 適切なフォームや道具選び、準備運動の徹底により、痛みの予防が可能です。 ゴルフで肘を傷めないための予防法 ゴルフをする際、肘を傷めないための予防方法を紹介します。 ゴルフを頻繁にプレイする方は、ぜひ以下の点に注意してゴルフを楽しんでください。 自分の体に合ったクラブを使用する サポーターで負担を軽減 スイングフォームを整える ストレッチして痛みの進行を予防する 以下で詳しく解説しますので、自分が使っているクラブやボールの打ち方を改善してみてください。 自分の体に合ったクラブを使用する 自分の体に合わないゴルフクラブを使用すると、スイング時に余計な力が入ってしまいます。力が入りすぎると肘に負担がかかり、ゴルフ肘を発症する原因になるのです。 グリップの太さは手の大きさに合わせて選ぶ 長さは身長に合わせる 軽いものを選ぶ これらを意識して自分の体に合ったクラブを選びましょう。適切なクラブがわからなければお店で店員に直接聞くようにしてください。 サポーターで負担を軽減 ゴルフをする際はサポーターを装着して、肘の負担を軽減しましょう。 サポーターは曲げ伸ばしの補助もしてくれるので、ゴルフ肘の予防に有効です。ゴルフをする際に装着する場合は、伸縮性に優れたサポーターを選びましょう。 長時間使用すると筋力を低下させる恐れがあるので、休憩のときには外すようにしてください。 スイングフォームを整える ゴルフ肘を防ぐために正しいスイングフォームを身につけましょう。 不自然な動きや力みがあるフォームでは、スイング時に肘へ過剰な負担がかかり、痛みや炎症を引き起こす原因になります。 とくにスイング時に体全体を使わず、腕だけで振る動作をしている場合は要注意です。 スイング時のフォームは、腕や肘だけでなく体幹や下半身をしっかり使って力を分散させると良いでしょう。また、練習の際には動画を撮影して、客観的にフォームを確認するのも効果的です。 独学でフォームの改善が難しい場合は、専門家の指導を受けるのも良いでしょう。 ストレッチして痛みの進行を予防する ゴルフをする前にストレッチや準備運動をすると筋肉がほぐれ、怪我を予防できます。 また、ストレッチによって肘の痛みを軽減できます。痛みがある場合は、無理のない範囲でストレッチを行いましょう。 無理に行うと逆効果になるケースがあります。 ゴルフで肘を痛めたら安静に!痛みがひかないときは再生医療もご検討ください ゴルフ肘は初期の段階であれば安静にしていれば治ります。痛みが出たら無理をせず、動かさないようにしてください。 また、再発を予防するために日ごろからストレッチを行い筋肉を柔らかくしておきましょう。 安静にしていても治らない、軽めのストレッチでも痛みが強い場合は症状が悪化している可能性があるので、早めに医療機関を受診してください。 治療の選択肢の一つとして、ぜひ再生医療もご検討ください。再生医療は患者さん自身の細胞や組織を使って患部を治療する技術です。拒否反応が起こるリスクが低いため、従来の手術より安全性が高い治療法として注目されています。 手術を避けたい方や早期の回復を目指す方は、当院へお気軽にご相談ください。
2019.06.12 -
- ゴルフ肘
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ゴルフのスイングによって左肘に痛みを感じるのは、多くのゴルファーが経験する一般的な悩みでしょう。 スイングによって肘が痛む場合「ゴルフ肘」や「上腕骨内側上顆炎」と呼ばれるスポーツ外傷である可能性があります。 本記事では、ゴルフのスイングによって左肘が痛む原因や、肘の痛みを自分で治す方法を解説します。 左肘の痛みに悩まされている方は、正しい知識を身につけることで、痛みを予防して快適なゴルフライフを送れるでしょう。 また「左肘の痛みが長引いている方」「現在の治療で期待する効果が出ていない方」は、再生医療による治療も選択肢の一つです。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、左肘の痛み症状の改善に期待できる再生医療の情報を配信しています。 再生医療について詳しく知りたい方は、合わせて参考にしてください。 ゴルフのスイングで左肘が痛む原因 ゴルフのスイングで左肘が痛む原因は、以下のとおりです。 これらの動作に心当たりがある場合は注意が必要です。 とくに、ゴルフボールをすくい上げるような打ち方や、ボールを打つ際に体を使わず手だけでスイングする「手打ち」は、左肘に過度な負担をかけて痛みの原因となります。 ゴルフのスイングで左肘が痛むときに考えられる病気 ゴルフのスイングで左肘に痛みが生じる場合、上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)が考えられます。 肘の内側に付着している筋肉には、長掌筋や円回内筋など前腕屈筋群とよばれる筋肉があります。長掌筋や円回内筋の役割は、手首を手のひら側に曲げたり、指を曲げる動きです。 肘の内側に付着している筋肉が過剰に働いてしまうと、炎症が起きることで肘の内側に痛みが生じます。 また、肘の外側に痛みがある場合、上腕骨外側上顆炎の可能性もあります。 テニス選手に多いことから「テニス肘」と呼ばれていますが、ゴルフのスイングによって痛みが生じるケースもゼロではありません。 以下の動画でも詳しく解説していますので、合わせて参考にしてください。 ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)を自分で治す方法 ゴルフ肘で肘の内側に痛みがある場合、以下の方法で自分で治すことができます。 安静にする ストレッチをする 痛み止めを服用する ゴルフ肘は肘の内側に痛みが出る症状を指しますが、ゴルフクラブの重さや握り方によっては肘の外側に痛みが出る場合もあります。またゴルフ肘で左腕が痛くなる人も多く見かけます。 ゴルフ肘のままでプレーを続けると症状が悪化するだけなので注意が必要です。治す方法を理解して、正しく実践しましょう。 安静にする ゴルフ肘は肘への負担が蓄積することで発症するため、安静にすることが大切です。ゴルフやテニスをしていなくても、雑巾を絞ったり重いものを持ったりする日常動作でも発症する可能性があります。 ゴルフ肘は重症化すると治りにくくなるだけでなく、リハビリや手術が必要となる場合があります。 ゴルフ肘は症状が軽いうちなら適切な治療で改善する可能性があります。肘に痛みを感じたら我慢せず、まずは安静を心掛け、痛みが和らいだらストレッチやリハビリを取り入れましょう。 ストレッチをする ゴルフ肘に対してはストレッチが効果的です。 筋肉の働きとは逆の方向に動かすと効果的に筋肉が伸ばせるため、内側の痛みの原因になっている前腕屈筋群からストレッチをしましょう。 過剰に働いている筋肉は、収縮を繰り返すと柔軟性が低下してしまいます。ストレッチを行い柔軟性を改善すると、筋肉の緊張がほぐれて痛みを和らげられます。 痛み止めを服用する ゴルフ肘の症状が強い場合は、一時的に痛みを和らげる痛み止めの服用が有効です。 市販されているアセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛剤、または病院で処方薬を受け取りましょう。痛み止めの使用により炎症を抑え、痛みを軽減できます。 ただし、痛み止めは一時的な緩和手段であり根本的な治療ではないため、長期間にわたる使用は避けるべきです。医師の指示を仰ぎながら、適切な量を守りましょう。 ゴルフによる左肘の痛みを予防する対策 ゴルフによる左肘の痛みを予防する対策には、以下の3つがあります。 スイングフォームの改善 入念なウォーミングアップ 練習後のセルフケアを徹底する これらの予防法について詳しく解説します。 スイングフォームの改善 ゴルフによる左肘の痛みを予防するには、スイングフォームの改善が必要です。 以下に改善するポイントを紹介しています。 スイングの基本を理解し、正しいフォームを身につける スイング中のリズムとテンポを意識する グリップの握り方やスタンスの確認 スイング時に力を入れすぎることや、間違った体重移動などで左肘に負担がかかる可能性があるため、正しいフォームを身につけることが大切です。 スイング中のリズムは一連の動作で、テンポは動作の速さとなるため、メトロノームなどを活用してリズムを身につけるといいでしょう。 入念なウォーミングアップ 左肘の痛みの予防として、入念なウォーミングアップも重要です。また、日常生活においてもストレッチや筋力トレーニングなども意識することが大切です。 ウォーミングアップでは、ゴルフのスイングをイメージして肘や手首を動かしたり、軽い素振りでフォームを確認したりしましょう。 入念なウォーミングアップは肘の痛みだけでなくケガの防止にもなります。 練習後のセルフケアを徹底する ゴルフの練習後はストレッチやアイシングなどでセルフケアを徹底することが大切です。 ストレッチを行うことで肘周辺の筋肉の血流が良くなり、炎症や痛みの緩和につながります。 アイシングは炎症による熱を冷まし、痛みや腫れを抑えられる可能性があります。目安は15〜20分程度ですが、冷やしすぎると血行が悪くなる可能性もあるため、注意が必要です。 ゴルフのスイングで肘が痛む方からよくある質問 ゴルフのスイングで肘が痛む方からのよくある質問は以下のとおりです。 ゴルフ以外のスポーツで左肘が痛くなる原因は病気の可能性がありますか? ゴルフで左肘が痛い場合はサポーターをつければ治りますか? ゴルフ以外のスポーツで左肘が痛くなる原因は病気の可能性がありますか? ゴルフ以外のスポーツで左肘が痛む場合、病気の可能性も考えられます。 たとえば、肘に痛みを感じるテニス肘(外側上顆炎)や野球肘などが代表的な疾患です。また、関節炎や腱炎といった慢性的な病気も肘の痛みを引き起こします。 症状が続く場合や悪化する場合は、自己判断せずに専門医の診察を受けて適切な治療を行いましょう。 ゴルフで左肘が痛い場合はサポーターをつければ治りますか? サポーターの使用は一時的な痛みの軽減や肘のサポートに役立ちます。サポーターは負担を軽減し、動きを安定させるため、症状の悪化を防ぐ効果があります。 しかし、サポーターだけでは根本的な治療にはなりません。痛みが続く場合は適切な治療やリハビリが必要です。サポーターの使用は治療の補助として考えましょう。 ゴルフのスイングによる左肘の痛みには再生医療も選択肢の一つ ゴルフのスイングによる左肘の痛みの原因は、スイングフォームの乱れや力の入りすぎなど多くあります。 痛みがあるときは無理に練習を続けずに安静にして、ストレッチを習慣化することも大切です。また、練習前後のウォーミングアップやストレッチも痛みやケガの予防になります。 ただし、痛みが続くようであれば早期の段階で医療機関を受診しましょう。 左肘の痛みには、再生医療による治療も選択肢の一つです。再生医療の一つであるPRP療法は、患者さま自身の血液から血小板を豊富に含んだ成分を抽出して患部に注射する治療法です。 PRP療法は患者さま自身の血液を利用するため、アレルギー反応や拒絶反応などのリスクが低いのが特徴です。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、左肘の痛み症状の改善に期待できる再生医療の情報を配信しています。 「左肘の痛みが長引いている」「現在の治療で期待する効果が出ていない」という方は、ぜひ再生医療について確認してみてください。
2019.06.12 -
- ゴルフ肘
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ゴルフ肘は重症化するとゴルフのプレーに支障をきたすだけでなく、痛みが長期化し、日常動作にも支障をきたすおそれがあります。 しかし痛みの程度が重症なのか判断できず、湿布やサポーターでごまかしている方も多いでしょう。 この記事では、ゴルフ肘が重症化するとどうなるかや重症度をチェックする方法を詳しく解説します。 重症化のサインやセルフチェック法、効果的な治療法もわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にしてください。 「今のあなたに必要な対処」がわかり、痛みの改善につながる一歩が見つかります。 ゴルフ肘が重症化するとどうなる? ゴルフ肘が重症化すると痛みが長期化し、日常動作にも支障をきたすおそれがあります。 初期段階では「ゴルフのあとに少し痛む」「違和感がある」程度の症状であることが多いです。 しかし、無理を重ねたり放置したりすると炎症が悪化し、慢性痛へと進行するケースがあります。 重症化した場合は、次のような状態が見られます。 強い痛み、しびれが生じる 痛みがゴルフ中だけでなく、日常生活全般において起こる 炎症が進み、腱の変性や断裂に近い状態になる このような症状を放置した結果、手術が必要になるほどに悪化してしまうこともあります。 ゴルフ肘はどれくらいで完治する? ゴルフ肘の回復期間は、症状の重さや治療法によって大きく異なります。 症状が軽い場合には、1〜2週間で改善することも見られますが、重症化していると完治まで数カ月〜半年以上かかることが多いです。 治療の進み具合は以下のような要因に左右されます。 炎症(腱の損傷レベル)はどの程度か 早期に適切な治療を開始できたか セルフケアや通院治療を継続しているか ゴルフや日常動作での負担の見直しができているか 湿布でごまかし続けたり、痛みを我慢しながらプレーを続けたりしていると、完治までの期間が伸びてしまいます。 完治を焦らず、適切なケアを積み重ねることが重要です。 ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)とは? そもそもゴルフ肘とは、腕の内側を支える筋や腱が炎症を起こし、痛みを伴う状態のことを指します。 医学的には「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」と呼ばれる病気です。 肘の内側にある骨の出っ張り(内側上顆)に付着する筋肉や腱に、繰り返し負荷がかかることで発症します。 とくに以下のような動作がきっかけになることが多いです。 ゴルフのスイングなど、手首を強く使う動作 重いものを持ち上げる動作 パソコン作業や家事など、前腕に力を入れ続ける動作の繰り返し ゴルフ経験者に多く見られることから「ゴルフ肘」と呼ばれますが、ゴルフをしていない人でも、同様の症状が出ることがあります。 近年では長時間のスマホ操作によってゴルフ肘を発症する人も増えています。 ゴルフ肘の原因となりやすい人の特徴 ゴルフ肘は、前腕の内側に位置する筋や腱に繰り返し負荷がかかり、炎症が起きることで発症します。 とくに、以下のような人はゴルフ肘になりやすい傾向があります。 ゴルフ肘になりやすい人 理由 前腕を使う動作が多い人 ゴルフや野球など「手首をひねる・振る動作」を繰り返すスポーツの経験者はなりやすい PC作業や工具を使った作業などの手先を酷使する職業に就いている人、長時間かつ頻繁にスマホを操作する人も発症しやすい 筋力や柔軟性が不足している人 加齢に伴う筋力低下や柔軟性の低下は、肘周辺への負担を増加させるため、軽度な運動でも発症する可能性が高まる 日常的に運動習慣がない人や、ウォーミングアップなしでいきなり前腕を使う運動をする場合も注意が必要 ゴルフプレー時にフォームが乱れる・無理なスイングをしてしまう傾向がある人 ゴルフ肘は負荷の蓄積によって引き起こされるので、前腕に負荷がかかりすぎてしまうフォームやスイングになっている場合はなりやすい傾向にある スイング時に手打ちになってしまう人や、クラブの握り方が強すぎる人も、肘へのダメージが集中しやすいためゴルフ肘になりやすい また、肘の外側に痛みが出る「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」も、似たような原因で起こる疾患です。 ゴルフ肘とテニス肘の違いは痛む部位(内側か外側か)ですが、どちらも手や肘の使い方や蓄積される負荷に原因があります。 ゴルフ肘の痛みは?重症度をセルフチェック 「ただの疲労だと思っていたのに、いつまでも痛みが引かない」といった状態の場合、すでにゴルフ肘が進行しているサインかもしれません。 ここでは、痛みの程度からセルフチェックできる目安をご紹介します。 ゴルフ肘の症状は、放置してしまうと痛みの慢性化や関節の可動域制限など、日常生活に支障をきたすおそれがあります。 重症化すると回復まで時間がかかってしまうと同時に、治療内容も手術など本格的なものになることが多いです。 軽症のうちはケア次第で完治も目指せます。セルフチェックリストを参考にしつつ、痛みが長引いている・悪化していると感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。 重症化したゴルフ肘の改善・治療方法 ゴルフ肘が重症化してしまった場合、症状の段階やライフスタイルに応じていくつかの治療方法が考えられます。 セルフケア 保存療法 外科的治療 再生医療 ここでは、「なるべく自分で治したい」と考えている人から「医療機関で本格的な治療がしたい」と考えている人まで、それぞれに合った方法をご紹介します。 セルフケア 初期〜中等度のゴルフ肘であれば、セルフケアによる改善が見込めるケースもあります。 以下のような方法を試しつつ、無理のない範囲で肘に負担をかけない生活を心がけましょう。 方法 内容 安静 痛みを感じたら、プレーや肘を使う作業を一時的に控える アイシング 患部を1回15〜20分を目安に冷却する サポーターの着用 負荷を和らげるエルボーバンドや専用サポーターを着ける 湿布の貼付 患部に湿布を貼る 湿布の貼り方に関しては、肘の内側(患部)を中心に、腕の筋肉に沿って斜めに貼ると効果的です。 症状の進行や痛みが長引く場合、セルフケアだけでは限界があるため医療機関の受診を検討しましょう。 保存療法 できるだけ手術を避けたい場合に選ばれるのが保存療法です。 主に炎症を抑えたり筋肉の回復を促したりする治療法で、次のようなものがあります。 方法 内容 薬物療法 消炎鎮痛剤(内服薬や外用薬)で痛みや炎症を抑える 注射療法 ステロイド注射や動脈注射で局所的に炎症を緩和する 理学療法(リハビリ) ストレッチや筋肉トレーニング、物理療法(温熱・超音波)などで回復を促す 物理療法 温熱、電気、超音波などの物理的刺激で筋肉や腱の血流を促進し、痛みを緩和する これらは効果を実感するまでに数週間かかることもありますが、多くの症例で改善が見込める方法です。 外科的治療 保存療法でも十分な効果が得られない場合には、手術による外科的治療が検討されます。 主に以下のような治療法があります。 治療法 内容 関節鏡手術 関節内部を小さなカメラで観察しながら、炎症や痛みの原因となっている組織を取り除く手術 骨棘(こつきょく)切除術 骨が筋肉に引っ張られ続けてできる突起(骨棘)を取り除くことで痛みを除去する手術 これらの手術は、日常生活に支障がある状態の改善や、ゴルフのパフォーマンスを早期に回復したい場合に有効です。 再発や慢性化防止が期待できる再生医療 再発や慢性化に悩む人には、根本的な改善が期待できる「再生医療」といった選択肢もあります。 再生医療とは、幹細胞治療などにより炎症や組織の損傷部位そのものを修復するアプローチです。 スポーツの外傷(筋・腱・靭帯損傷)に対しては、怪我からの回復期間を短縮し、早期にリハビリへ移⾏することを可能としています。 従来の治療に比べて早い回復が期待でき、後遺症も筋力の低下も最小限に抑えられるため、実際にメジャーリーガーの大谷翔平選手も肘の治療に再生医療を活用しています。 また、当院(リペアセルクリニック)が行う再生医療では、目的とする組織の再生能力を高める「分化誘導」を提供しており、慢性的な炎症でも腱⾃体に悪影響を与える事なく治療する事が可能です。 再生医療は体への負担が少なく、スポーツ復帰を早めたい人や長期的な改善を望む人に注目されています。 手術せずに損傷部の再生・後遺症改善を目指したい方は、リペアセルクリニックまでご相談ください。 ゴルフ肘の通院の目安は?病院に行くべきサインと診療の流れ 「まだ大丈夫」と我慢しがちなゴルフ肘ですが、悪化すると回復までに時間がかかってしまいます。 ここでは、受診すべきサインや診療の流れを解説します。 通院タイミングの目安 費用・通院回数の目安 セルフチェックの内容と合わせて通院のタイミングや費用感を把握して、適切なケアにつなげましょう。 通院タイミングの目安 ゴルフ肘は、「何もしなくても自然に治る」ことはほぼありません。 以下のようなサインがある場合は、早めの受診を検討しましょう。 3~4日安静にしていても痛みが引かない 日常生活の動作に支障をきたす(ドアノブを回す・タオルを絞るなど) 痛みが広がっている 就寝時や安静時にも痛む 肘に腫れを感じる 重症化すると治療も長引いてしまうため、早期の対応が肝心です。 費用・通院回数の目安 治療内容によって費用や通院頻度は異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。 通院回数や費用は、病院や症状の重さ、治療方針によって変動します。医師と相談しながら無理のない治療計画を立てましょう。 ゴルフ肘の痛みに関してよくある質問 ゴルフ肘による痛みは日常生活にも支障が出やすく、不安を感じる人も多い症状です。 ここでは、そんな不安を少しでも解消するために、よくある質問への回答を中心に対処法や注意点をわかりやすく解説します。 ゴルフ肘でしてはいけないことはある? ゴルフ肘は自分で治せる? ゴルフ肘への不安を解消するためにも、ぜひ参考にしてみてください。 ゴルフ肘でしてはいけないことはある? 以下のような行動は、症状の悪化を招くおそれがあるため控えましょう。 痛みを我慢して無理に動かす 筋トレやゴルフなどのスポーツをする 自己判断でマッサージやストレッチを行う 痛みや炎症があるうちは安静が基本です。 繰り返しになりますが、痛みが続く場合は医療機関を受診するなどして、専門家の指示を仰ぎましょう。 ゴルフ肘は自分で治せる? アイシングやサポーターの着用などである程度痛みを抑えることはできます。 ですが、自分で完治させることは非常に難しいと考えてください。 ゴルフ肘は、正しい対処をしなければ慢性化・重症化しやすい病気のひとつです。 軽い痛みであっても、「そのうち治るだろう」と自己判断で放置するのはリスクがあります。早めに医療機関を受診して、根本的な治療を進めることをおすすめします。 ゴルフ肘は早期対処が改善への近道 ゴルフ肘は、放っておいて自然に治ることはほとんどない病気です。 早期の診断と適切な治療を受けることが、悪化を防ぎ、より早く違和感のない生活に戻るうえで大切なポイントになります。 治療を始める中でも、「肘にメスを入れたくない・身体への大きな負担はかけたくない」と考えている方には、再生医療をご検討ください。 再生医療は再発や慢性化のリスクを抑えつつ、症状の根本からの改善が期待できる治療法です。 リペアセルクリニックでは一日でも早く、違和感のない日常生活・スポーツへの復帰を目指せるよう、最先端の再生医療技術だけでなくリハビリテーションも提供しております。 まずはお気軽に、リペアセルクリニックにご相談ください。症状に合わせた治療法を一緒に見つけていきましょう。
2019.06.12 -
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ゴルフ肘で肘の内側が強く痛む!ステロイド注射は鎮痛効果は高いが副作用に注意 ゴルフ肘は「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」とも言われます。主に肘の内側に痛みが出る病気で、痛みが強い場合はステロイド注射をすることがあります。 痛みの原因はゴルフのスイングやテニスのフォアハンドであることが多く、テニス肘と違って日常生活で痛みを感じる機会はあまりないのもゴルフ肘の特徴ですが、ゴルフを楽しむ人達は、ゴルフ肘になると趣味に支障が出てしまいます。 せっかくの楽しい趣味の時間が痛みのためにつらい時間になってしまうのは悲しすぎますから、なるべく早く痛みを取りたいですよね。 そこで今回はゴルフ肘のステロイド注射について解説します。 ステロイド注射はゴルフ肘の治療法の一つ ステロイド注射はゴルフ肘の治療法の1つです。 安静にしていても痛みが引かない時や、飲み薬や湿布が効かない時に行われます。症状の進行具合によっては注射の効果が弱いこともありますが、ほとんどの患者さんはステロイド注射で痛みを解消出来ています。 ステロイド注射の副作用 ゴルフ肘治療のステロイド注射には副作用もあります。 そのため、ゴルフ肘の場合はステロイド注射の回数も決まっており、年に3~4回程度が限度とされています。また、1回目の注射から3ヶ月間を空けることが決められています。 なぜ注射の回数や間隔が決まっているのかというと、頻繁にステロイド注射を行うことで肘の腱が弱まるからです。肘の筋肉が弱り腱が切れやすくなると、少しの刺激でもゴルフ肘の痛みが再発してしまいます。 ステロイド注射のゴルフ肘に対する治療効果はどれくらい? ステロイド注射には副作用もありますが、鎮痛効果も優れています。ゴルフ肘でステロイド注射治療を行うのは、症状が進み痛みが簡単に取り除けなくなった時です。 ゴルフ肘は初期のうちなら痛みが出たら安静にし、ストレッチをこまめに行うことで回復出来ます。しかし、安静にしていても痛みが引かなくなれば、飲み薬や湿布を用いた治療が行われ、飲み薬も湿布も効かなくなった段階で初めてステロイド注射の治療が始まります。 ステロイド注射は強い抗炎症作用があり肘の炎症を起こしている部分に直接注射を行うため、飲み薬や湿布と比べると即効性があります。もちろん、副作用を考えたら頻繁には注射出来ませんが、痛みを素早く取るという点では非常に効果的な治療法です。 まとめ・ゴルフ肘で肘の内側が強く痛む!ステロイド注射は鎮痛効果は高いが副作用に注意 ゴルフ肘で痛みが強い場合の治療として行うステロイド注射は、即効性が最大のメリットです。しかし、その分強い薬でもあり、連続して使用すると副作用が出るデメリットもあることを念頭に置いておきましょう。 ステロイド注射治療で不安がある場合は、担当医に不明な点を質問したり、自分の体調を相談したりしてみるなどして、納得したうえで治療を受けてくださいね。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.06.11 -
- テニス肘
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テニス肘とは?その症状と治し方(安静期間)について テニス肘とは、主に45歳以上の人に発症することが多くみられ、進行すると腕が曲がらなくなることもある疾患です。 テニス肘の症状は、肘の外側部分に痛みや炎症が生じます。名前の通り、テニスやバドミントンといったラケット競技に取り組むアスリートに多く見ることができます。 テニスという名前やアスリートに多いイメージがあありますが、実は日常生活で発症する可能性があるため注意が必要です。 多くの場合、安静にしている時には痛みは起こりませんが、動作をする度に痛みを感じるため、好きなことを楽しめなかったり、普段の生活に支障が出たりします。 それでも痛みを無視して動作を続けていると、どんどん症状が進行し、悪化してしまいます。 テニス肘の治療には、とにかく安静期間が必要不可欠です。軽度のテニス肘なら、安静にしていることで症状が緩和することもあります。 ただ、その安静期間というのは、どの程度の期間が必要なのか。そこで、テニス肘を改善するために要する安静期間について解説します。 テニス肘の治療には安静期間が必要 テニス肘になると痛みがつらいのですが、それを我慢して動かしてしまう人が少なくありません。しかし、治療のためには痛みを感じるなら安静期間が必要になります。 テニス肘には必ず痛みの原因となった動作があります。テニス愛好家なら、テニスのボールを打つ動作が原因ですし、日常生活でタオルなどの布を絞る動作が多い人はその時の手の動きが原因となります。 テニス肘は、発症の原因となった動作を行うと痛みが出ますから、その痛みを取り除くには原因となる動作を避け、安静にすることが必要です。 安静期間について テニス肘になってしまったからと言って、ずっと動かせないのは不便ですが痛みやしびれが引くまでは動かさないよう安静にしないと悪化しかねません。 テニス肘は多くの場合、自然に治ります。ただし、使いすぎたり、痛みがでるような動作を続けていると、治りにくくなります。 テニス肘の治療期間は症状によって異なりますが、軽い場合は、数週間で治ることもあります。症状によっては2~3ヶ月ほど必要になる場合もあります。重症の場合は、それ以上必要なこともああります。 これら治療期間は参考例であり、その症状などで個人差があるため、できるだけ医療機関を受診し、適切な治療を受けてください。治療が遅れたり、重症の場合は、より長い時間が必要にあることもあります。 痛みが引いたからと言ってすぐに以前と同じ運動をしてはいけません。いきなり以前と同じレベルで動かすのではなく、ストレッチしてみてからというのがポイントです。 テニス肘は再発することも多いです。治ったと思って無理に動かしたら悪化してしまう場合もあるため、注意が必要です。 安静期間後のテニス肘 安静期間を終えても、テニス肘は再び痛み出すこともあります。安静にしていても治らない場合は、内服約薬や外用薬、またリハビリテーションのほか、注射や、サポーターなどの装具療法などがあります。 動作中に痛みを感じたら一旦その動作を中止し、しばらく安静に。そして、痛みが引いたらストレッチをしてみて、違和感がなければ動かしてみるといった感じで運動を再開するようにしてください。 もしも安静にしていても痛みやしびれといった症状が治まらない時は、症状が悪化し、進行している可能性が高いです。早めに整形外科を受診するようにしてくださいね。 まとめ・テニス肘とは?その症状と治し方(安静期間)について テニス肘の治し方は、まずは安静にすることが大切です。安静期間は具体的に安静にする日数が決まっているわけではありません。痛みやしびれがなくなるまでがテニス肘の安静期間です。 そして、痛みがなくなっても急に以前と同じレベルでの運動を再開するのではなく、まずはストレッチから始めるようにして下さい。ずっと動かしていなかったのに、いきなり以前と同じレベルで動かすのは危険です。 また、安静にしていても痛みやしびれなどの不快な症状が続いている場合は、それ以上の悪化を防ぐためにも、なるべく早く医療機関を受診してください。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
2019.06.11







