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健康診断で脂肪肝の心配が!その数値についてと症状について解説します! 健康診断などで「脂肪肝」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。しかし、何となく不健康なイメージがあると思いますが、具体的に何がどうなっているのか知っているという人は少ないのではないでしょうか。 そこで今回は、脂肪肝の数値や症状などについて解説します。 脂肪肝について詳しく知ることで、病気の発生や悪化のリスクを減らしていきましょう。 脂肪肝の数値 過去に受けたことのある健康診断(血液検査)の結果が手元にある場合は、リストに掲載されている項目の中から「AST」「ALT」という項目を探してください。 ・AST(GOT):基準値7~38IU/L ・ALT(GPT):基準値4~44IU/L 上記の数値を越えている場合、疑われる病気の1つとして「脂肪肝」が挙げられます(その他にも肝炎や肝硬変なども含まれる)。 また、脂肪肝とは直接関係しない数値ですが「BMI」という数値があり、これは肥満指数を表していてBMI≧25だと肥満であると診断されるのです。 肥満と診断された人の2~3割ほどに、脂肪肝の疑いがあるとされています。 脂肪肝の症状とは? 病気の初期症状を見極めることで予防や症状の進行を抑えるといったアクションを起こせるものですが、厄介なことに脂肪肝は初期の段階では目立った症状がないのです。 ある程度、症状が進行すると「疲れやすくなる」「ボーっとする」「腹部に違和感を覚える」などの症状を自覚することがありますが、前述の通りこれはあくまでも「症状が進行している状態」であるため、原因となっている生活習慣などの改善が難しいという側面があります。 そのため、定期的な健康診断を受けて、肝臓の数値をチェックすることが大切です。 脂肪肝の治療法と再生医療 脂肪肝の治療法としては、原因となっている生活習慣を改善することで症状の進行を抑えることができますが、現状の肝臓の状態を治療するための治療にはなりません。 肝臓の状態をそのままにすると、次第に「肝硬変」や「肝臓がん」といった状態に進行する可能性があり、場合によっては命に関わることもあります。 そこで注目されているのが「再生医療」という治療法です。 再生医療は「幹細胞」を利用することで脂肪により弱っている肝機能を改善できる可能性があります。 患者さんによって治療効果には個人差が見られますが、従来の治療法では見出すことのできなかった「弱った肝臓の再生」という可能性を見出せる再生医療は、一考の価値があると言えます。 まとめ・健康診断で脂肪肝の心配が!その数値についてと症状について解説します! いかがでしたでしょうか。 脂肪肝は数値から見ることができる可能性はあるものの、自覚症状は目立つものではなく、気づかないうちに症状が大きく進行している可能性があります。 健康診断をきちんと受けて、肝臓の数値をチェックし、脂肪肝になっていないか診断してもらうようにしましょう。 近年は、従来の治療法では改善することの難しかった脂肪肝の症状を改善する再生医療という治療法があります。個人差はありますが、肝機能の回復を図りたいのであれば、この再生医療を検討してみる価値は大いにあると言えます。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪 こちらもご参照ください
最終更新日:2023.10.09 -
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肝臓の病気と血液検査の数値!数値が上がる病気と、その数値を下げるために 肝臓の病気は、血液検査をきっかけに知ることが多いです。今回は肝臓の病気と血液検査の数値について解説します。 数値を下げることが病気の改善の指標になります。どのような数値があるのかを知っておくことで、肝臓の病気を知る一歩になるでしょう。 肝臓の数値が上がる病気って?下げることはできるの? 肝臓は人体の中で最も大きな臓器です。大人の肝臓は 1 ~ 1.5 ㎏という重さで、私たちの体の代謝や解毒、免疫機能といった重要な役割を担っています。そんな肝臓ですが、沈黙の臓器ともいわれ、病気になっても自覚症状がなかなか出ないのが特徴です。 肝臓の病気が見つかるきっかけで多いのが、健診や人間ドックです。血液検査を行い、肝臓に関する数値も調べるのですが、ここで数値が上がっていれば肝臓の病気を疑います。 また、他の病気を調べていて偶然見つかったということもあります。 これらのことから、肝臓の病気を早期発見して数値を下げるためには、定期的な健診や人間ドックが必要なことがわかります。 肝臓の数値が上がる病気として代表的なものは、肝炎や脂肪肝です。これらの治療では数値を下げることで肝臓の病気の状態を判断していくことになります。 数値を下げるのが治療の指標に!肝臓の病気はどのような数値で見る? 血液検査では肝臓に含まれる酵素の数値から、肝臓の病気を見つけることができます。 ・AST(GOT) ・ALT(GPT) ・γGTP 肝臓の組織の中で多くを占めるのが肝細胞です。 ASTやALTはそんな肝細胞に多く含まれていて、炎症などで肝細胞が壊れるときに血液中に多く流出します。そのため、肝臓の病気で数値が上がるのです。 また、胆管に多く含まれるγGTPも肝炎や脂肪肝の指標になります。 さらには、以下の数値でも肝臓の状態を知ることができます。 ・アルブミン ・総ビリルビン たんぱく質のひとつであるアルブミンがつくられるのは、肝臓だけです。そのため、肝機能が低下すればアルブミンの数値も下がります。 また、総ビリルビンは古い赤血球が壊れるときにできるもので、肝臓の機能の低下によって上昇します。 脂肪肝は、禁酒をしたり生活習慣を改善することで病気の進行を遅らせることができ、肝臓の状態がよくなれば一度上がった数値を下げることもできます。 肝炎や脂肪肝が、肝硬変に進行しないような治療法 肝炎や脂肪肝では、肝臓に関わる血液検査の数値に異常がでます。そこから肝臓の病気に気づくことが多いのですが、気づかずに放っておくと病気が進行して肝硬変や肝細胞がんになってしまうこともあります。 肝硬変は肝臓の組織が線維化し、それが蓄積することで固くなる病気です。 再生能力に優れた肝臓ですが、重度の肝硬変では元の状態に戻ることができなくなってしまいます。 しかし、そんな肝硬変の治療として近年「再生医療」が注目されています。 再生医療では自己由来幹細胞を静脈注射で肝臓まで送り届けます。幹細胞が線維化した肝臓の組織を溶解・修復し、肝臓が元の機能を取り戻す可能性を見出すことができます。 まとめ・肝臓の病気と血液検査の数値!数値が上がる病気と、その数値を下げるために 肝炎や脂肪肝といった肝臓の病気は、健診や人間ドックでの血液検査で気づくことも多いです。指標となる数値を下げることで、肝臓の病気の状態が改善したのかを知ることができます。 肝硬変になると肝臓が元の状態に戻ることが難しくなりますが、近年は再生医療による治療法を選択することができます。 再生医療に頼ってみたいという方は、ぜひ、治療を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。再生医療は一般的な医療機関で受けることができません。当院は、厚生労働省の認可を受け、多くの症例を有するクリニックです。再生医療に関るご質問などはお気軽にお問い合わせください ご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
最終更新日:2024.04.08 -
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肝臓の再生能力について|肝臓は切除しても再生する? 肝臓は切除しても、時間が経てば再生することを知っている人は多いと思います。 しかし、「肝臓は再生する」とはいっても、何割切除しても大丈夫なのかは心配なところですよね。 今回は、肝臓は何割切除しても大丈夫なのか、肝臓の再生能力についてご紹介します。 肝臓は何割切除できるのか 肝臓がんなどの場合、手術で肝臓を切除することもあります。その場合、肝臓は再生することで知られていますが、何割切除しても大丈夫なのでしょうか。 結論から言うと、肝臓の 7 割を切除しても、約 2 週間で元の重量に戻ると言われています。 半分以上切除しても時間が経てば再生するということは、肝臓の再生機能の高さがわかりますよね。 この再生力の高さから、肝臓の病気では切除という方法を選択できるのです。そして、この再生には肝細胞が大きく関わっています。肝細胞が細胞分裂をし、増殖することで、肝臓が元の重要まで戻ることができるのです。 肝臓の働き 肝臓は、人体最大の代謝機能をもつ臓器として人間の体を支えてくれています。 私たちが口にした食べ物は胃や腸で消化・吸収され、残ったエネルギーは肝臓に蓄えられます。また、アルコールや薬物のような有害物質は肝臓で無害なものに解毒されるのです。 肝臓は、このような重大な働きをしてくれていますが、大きな負荷がかかることもあります。 アルコールの過剰摂取がその代表です。いくら再生機能に優れているとはいえ、長い時間繰り返し解毒をおこなうのは、肝臓にとって大きな負担になります。 また、脂肪や糖分の多い食事は、肝臓に脂肪が蓄積する原因となってしまいます。 肝臓は再生する!ただし再生できない肝臓の病気には注意を 肝臓は 7 割切除しても再生できますが、肝臓の病気の中でも再生できないケースも何割かあります。 再生できない肝臓の病気とは、肝硬変です。肝硬変とは、肝臓が線維化して固くなった状態で、再生力に優れた肝臓でも、肝硬変になると元の状態に戻ることが難しくなってしまいます。 損傷した肝臓の細胞は再生できないばかりか、本来の肝臓の機能も低下してしまいます。 そんな肝硬変はいきなり線維化するのではなく、脂肪肝や肝炎といった病気が進展することで起こるものです。 脂肪肝や肝炎の、何割が肝硬変になる? それでは、脂肪肝や肝炎の何割が肝硬変になるのでしょうか。 まず、肝臓に脂肪が蓄積することで起こる脂肪肝ですが、肥満の人の 2 ~ 3 割に脂肪肝が見られます。アルコールの過剰摂取が脂肪肝の原因の多くを占めていましたが、近年食生活の欧米化によってアルコールを飲まない人の脂肪肝の割合も増加しています。 アルコールを飲まない人の脂肪肝では、1 割程度の人が脂肪肝炎になり、さらに進むと肝硬変になります。 また、ウイルス性肝炎のひとつであるC型肝炎の場合、7 割が慢性肝炎となり、進行すると 20~30年という長い時間を経て肝硬変になってしまいます。 時間がたっても再生できない…という状態にならないようにするには、定期的に健診を受け、肝臓の病気の早期発見につなげることをおすすめします。 肝硬変を治療できる最先端の「再生医療」という方法もある! 脂肪肝の何割かは肝硬変に進行するため、脂肪肝のうちから治療したいという人も多いでしょう。しかし肝臓は沈黙の臓器ともいわれ、自覚症状が出ないことが多いです。 そのため、脂肪肝になっていても気づかず、健診や他の病気の検査で偶然見つかったということもあります。 脂肪肝の治療は、生活習慣の見直しが重要です。食生活を改善し、アルコールを摂取する人は禁酒することが勧められます。 しかし、それでも病気が進行してしまったり、発見したときにはすでに肝硬変になっていたということもあります。肝硬変になると肝臓は元の状態に戻ることが難しいです。 そんな肝硬変の治療として注目されているのが「再生医療」です。自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療では、静脈注射を用いて幹細胞を肝臓に送り届けます。 幹細胞が傷ついた細胞を見つけ、線維化した組織を溶解・修復させてくれます。これによって、肝硬変の状態から元の肝臓に戻すことが期待されているのです。 まとめ・肝臓の再生能力について|肝臓は切除しても再生する? 再生力に優れた肝臓ですが、肝臓に疾患をお持ちの患者様のうち、何割かは再生できない状態になってしまうことがあります。 肝硬変になると元の状態に再生することが難しいです。脂肪肝の何割かは肝硬変に進行するため、脂肪肝のうちに食生活の改善をしていきたいところです。しかしそれでも肝硬変になった場合は、幹細胞を用いた再生医療という方法もあります。 時間がたっても再生しない肝臓の病気になってしまう前に予防をすることも大切ですが、治療については再生医療も選択肢の1つとして検討してみてください。 再生医療の可能性に興味がある、頼ってみたいという方は、まずは、再生医療の専門医にご相談してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
最終更新日:2024.04.08 -
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肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性 再生機能に優れた肝臓ですが、その機能が発揮できない状態になることもあります。そのようなときに検討したい治療が「再生医療」です。 今回は、肝臓がんになる前の段階で再生治療を利用して治療することの意味について解説します。 肝臓疾患に対する再生医療の可能性と、肝臓の機能を取り戻す再生医療についてご紹介します。 肝細胞を活性化!再生医療とはどのようなもの? 近年、さまざまな病気や傷害の治療に再生医療が期待されるようになりました。再生医療とは、何らかの原因で傷ついた体の組織を再生させて、元の状態に戻すことを目的としているものです。 痛みに対して痛み止めを用いる対症療法や、傷ついた部分を取り除く手術とは異なる新たな方法で、再生医療の治療で用いるのは薬剤ではなく「生きた細胞」です。 具体的には、自分の体から採取・抽出した幹細胞を用います。その幹細胞は、さまざまな細胞に分化し、損傷した細胞を活性化させる可能性を持っているのです。 再生医療で、幹細胞を用いることができる臓器のひとつが、肝臓です。 肝臓は再生能力に優れていることで知られていますが、その役割を担っているのが肝細胞です。幹細胞は、そんな肝細胞が傷ついたときにも再生治療で活性化させることが期待されています。 肝硬変は怖い病気?肝臓疾患の進行 沈黙の臓器とも言われる肝臓は、病気が潜んでいても自覚症状がないことが多いです。そのため、自覚症状が現れたときにはすでに病気が進行していることもあるのです。 病気が進行した状態の肝臓は、本来の肝臓の機能を果たすことができないばかりか、再生能力も期待できないこともあります。 正常な肝臓も、生活習慣などを原因として「炎症」が起きてしまい、これが慢性化すると「慢性肝炎」という状態になります。 肝臓に炎症が起きる主な原因はウイルス性によるものですが、食べすぎや飲酒量の多さなどの生活習慣を原因とした「脂肪肝(脂肪性肝炎)」というケースもあります。 この状態を放置すると、炎症により次第に肝臓の細胞が破壊されてしまい、肝機能が徐々に低下していくのです。 その代表的な病気のひとつが「肝硬変」です。肝臓が炎症を起こした状態の肝炎や、肝臓に脂肪が蓄積した脂肪肝が進行すると、肝硬変という状態になることがあります。肝硬変は、肝細胞などの組織が線維化して肝臓が固くなった状態です。 肝硬変になると、全身のだるさや黄疸といった症状が出現します。さらに進行すると、腹水や腹部静脈瘤が出てくることもあります。肝性脳症のような命に関わることもある危険な病気なのです。 肝硬変の他に、肝細胞がんといった命に関わるような重大な病気に進展する場合もあります。 肝硬変の恐ろしいところは、一度線維化した肝臓は自然に修復することができないということです。肝細胞も本来の働きをすることができません。 肝臓疾患(がん等)|従来の治療法 脂肪肝は、従来の治療法は確立されたものではなく、生活習慣の改善により治療を進めるのが一般的でした。厄介なのは、脂肪肝そのものは自覚症状に乏しく、放置されがちだということです。 症状が進行して肝硬変になると、これも根本的な治療方法が確立されておらず、症状の進行を防ぐための食事療法や、ウイルス性の場合であれば抗ウイルス治療を実施します。 肝臓がんを治療する方法はありますが、すでに悪化している肝炎や肝硬変を治療する方法ではないため、「肝臓を根本的に治療する」ことは従来の治療法では不可能であるとされているのです。 しかし、最先端の再生医療であれば、肝臓がんの患者さんの肝臓の機能を取り戻す可能性も期待できるのです。 肝臓疾患の修復も!再生医療の可能性 肝臓がんへの進行を根本的に防ぐためには、肝臓の状態を可能な限り正常な状態に近づけることが必要ですが、従来の治療法ではそれは難しいものでした。 しかし、新しい治療法「再生医療」は、幹細胞を利用して肝臓の炎症や線維化した組織を発見し、これを溶解して修復することで肝機能を正常な状態に「戻す」ことができる可能性があるのです。 再生医療の治療では、自己由来幹細胞を静脈注射し、傷ついた肝臓に送り届けます。そして幹細胞が線維化した組織を溶解・修復させてくれるのです。損傷した肝細胞も、幹細胞によって修復・活性化することが期待できるでしょう。 脂肪肝の場合であれば、脂肪により弱りつつある肝臓を回復させる作用が期待され、疲れやすいなどの症状がある場合も血流改善効果により症状が改善する可能性があります。 さらには、肝臓がんにも再生治療による治療の可能性を見出すことができます。 まとめ・肝機能を取り戻す!肝臓疾患に対する治療法、再生医療の可能性 肝臓は再生能力に優れるものの、組織が線維化してしまうと本来の再生機能を発揮することができません。そのような肝臓の治療として注目されるのが再生治療です。治療効果には個人差がありますが、幹細胞が線維化した組織を溶解し、損傷した肝細胞の修復が期待できます。 再生医療の効果には個人差があるので「肝臓がんであっても必ず肝臓の機能を取り戻せる!」とは言い切れません。 しかし、再生医療は病気が進行する不安を解消する、または食事制限などの生活の制約を軽減できる可能性があるなど、前向きに治療に取り組める点が従来の治療法との大きな違いです。 再生医療は、今まで治せないと言われていた肝臓疾患の症状を根本的に改善できる可能性がある治療法として注目されています。 そのため、肝臓の状態に悩んでいる人にとって一考の価値がある治療法と言えるでしょう。ただ再生医療は、一般的な病院等で受けることはできません。当院は厚生労働省から認可を受けた再生医療専門院で多くの症例を有しています。治療等のご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
最終更新日:2024.04.08 -
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疲れた肝臓の機能が回復する期間は?肝硬変も時間をかければ回復するのか? 「肝臓が疲れている」というフレーズを耳にしたことがある人は少なくないと思います。 肝機能が低下している状態を「肝臓が疲れている」などと表現しますが、疲れてしまった肝臓は休ませてあげたいですよね。しかし、肝臓はどのくらいの期間で回復するのでしょうか。 今回は、低下した肝機能が回復するまでに必要な期間について解説します。 肝臓が回復するまでの期間と肝臓の状態 肝臓の機能が回復するまでに必要な期間については、個人の肝臓の状態によって大きく違いがあるのです。 例えば、飲酒により一時的に肝臓が疲れている状態であれば、2日間の禁酒期間を設けることで肝臓は回復するといわれています。 一方で、慢性肝炎を放置して「肝硬変」になっている場合だと、いくら期間を設けても肝機能が回復することはありません。 極端な 2 例を挙げましたが、このように肝臓の回復に必要な期間および回復するかどうかについては、肝臓がどの程度のダメージを受けていて、どういった状態になっているかによって左右されるのです。 肝硬変は治らない? では、いくら期間をおいても肝臓の機能が回復しない「肝硬変」は、いわゆる「不治の病」ということなのでしょうか? 一般的な疲労やケガは、適切な状態を保っていれば、しばらくすれば元の状態まで回復することが多いです。 肝臓も、脂肪肝などの肝疾患がなければ数日~数週間の休息期間を設けることで回復することが多いですが、肝硬変にまで進行している場合は別になります。 肝硬変は、慢性肝炎などを原因として肝細胞が破壊され、修復を繰り返すことで肝細胞が線維化して肝臓が硬くなってしまう病気です。この状態は自然に治ることはなく、治療方針も肝炎に対する治療と、肝機能低下や合併症リスクを減らすための食事療法や運動療法が中心となります。 根本的な肝臓の問題改善につながる可能性がある「再生医療」 従来の肝硬変の治療法では、症状の進行と合併症の発症を防ぐ治療方針が中心でしたが、その常識を覆すかもしれない治療法が「再生医療」です。 再生医療では、壊れた組織を修復する働きをもつ「幹細胞」を利用することで、硬くなった肝臓を修復して肝機能を回復させられる可能性があります。 また、肝硬変にまで至っていないものの、脂肪肝などで肝機能が低下している場合も、再生医療を利用することで回復までの期間を短縮できる可能性があるのです。 「可能性がある」と言っているように、再生医療は 100 %肝機能を改善できるとは限りませんが、治らない肝臓を回復させることができる光明を見出せる治療法であるとして注目されています。 まとめ・疲れた肝臓の機能が回復する期間は?肝硬変も時間をかければ回復するのか? 普段から肝臓を労わっていれば、少し疲れた程度なら数日の期間で回復しますが、慢性的に肝臓が疲れていると肝疾患になってしまいます。そうなると、回復に時間がかかる、あるいは自然回復しない状態に陥ってしまう可能性があります。 再生医療は、肝臓の回復を手助けできる可能性がある治療法です。肝機能の低下に悩んでいる人は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。ご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院 ▼こちらもご参照ください
最終更新日:2023.06.30 -
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肝硬変を治す方法!再生医療は低下した肝機能を改善へと導く新たな治療法 病気の治療には「病気の原因を根本的に治療する方法」と「病気の進行や症状の発生を抑えることが目的となる治療」の 2 種類があります。 では、「肝硬変」を根本的に治す方法はあるのでしょうか。 今回は、肝硬変を根本的に治す方法について解説します。 こちらもご参照ください 肝硬変を治すことはできるのか? 結論から述べますと、従来の医療技術では肝硬変を根本的に治す方法はない!とされていました。 そもそも「肝硬変を治す」という意味について論じる必要もあるのですが、ここでは「肝硬変が治る=肝臓が元の状態に戻る」と定義しておきます。 肝硬変という病気は名前の通り「肝臓が硬く変質する」という状態なのですが、その原因は慢性肝炎などを原因として肝細胞が修復時に線維化し、それが蓄積することで肝臓が硬く小さくなってしまうのです。 この状態を放置すると肝臓を流れる血流が滞ることになり、そうなると、さまざまな全身疾患の合併症リスクを高めることになります。最終的に「肝臓がん」に進行してしまいかねない可能性があります。 一般的な「ケガ」であれば適切な治療を施せば自然に治るものですが、硬くなってしまった肝臓を自然に元の状態に戻すことができないのです。 ということは、肝硬変を治すことは不可能なのでしょうか?! 従来の肝硬変の治療方針 肝硬変を治す方法がないとしても、医療機関で肝硬変であると診断されれば、以降、その時点で適切と思われる治療を継続していくことになります。 肝硬変が治せないとすると、その治療は何を目的とするのでしょうか? それは「これ以上、肝機能を低下させず、合併症のリスクを減らす」ということが基本的な治療方針となります。 例えば「食事(栄養)」に関しては、バランスの良い食事を心がけながら患者さんの健康状態に応じてタンパク質やエネルギー不足に注意します。 そのほか、原因疾患の治療や運動療法などを継続することで肝機能の維持に取り組みますが、これを継続しても自然に肝機能が改善されることはありません。やはり、肝硬変を治すことは難しいのでしょうか? 肝機能の改善に役立つ!再生医療という可能性 これまで「治す方法がない」とされてきた肝硬変ですが、実は注目の新しい治療方法があります。それが「再生医療」という先端医療です。この治療方法なら肝硬変を根本的に治療できる可能性があります。 再生医療は、文字通り、再生させる医療です。仕組みは、幹細胞という誰の身体の中にもあり、さまざまな細胞に変化しながら組織を修復する細胞を利用すします。この幹細胞を用いることで肝臓を修復し、低下した肝機能を改善へと向かわせることを期待する治療法です。 治療の結果には個人差がありますが、合併症や肝機能低下といった恐怖から解放されるなどの効果を期待することが可能な方法です。 肝臓疾患への再生医療は、今まで「完治しない」といわれていた症状を根本的に改善できる可能性がある画期的な治療法です。 再生医療が肝硬変の改善に新たな道筋を付けたということです。 まとめ・肝硬変を治す方法!再生医療は低下した肝機能を改善へと導く新たな治療法 従来は治す方法がないとされていた肝硬変ですが、再生医療には肝硬変を治し、症状を改善できる可能性があります。 もちろん100%効果があるというわけではありませんが、可能性を見出せるだけでも十分に画期的な治療法であるといえるでしょう。 肝硬変や肝臓疾患による症状に悩んでいる人は、一考の価値ある治療法として検討してみてはいかがでしょうか。再生医療は可能性に満ちた治療方法です。興味があれば当院にお問い合わせください。ご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
最終更新日:2022.12.21 -
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肝硬変を根本的に治療できる可能性を秘めた再生医療とは?! 従来、「肝硬変」という病気は、肝臓を元の状態に戻すことができないといわれていました。 しかし、その常識を覆すかもしれない可能性を秘めた治療法「再生医療」に注目が集まっています。 今回は、肝硬変を根本的に治療できるかもしれない「再生医療」について解説します。 肝硬変に再生医療が利用される意味 そもそも「肝硬変」という病気がどのような状態であるのかを理解することで、再生医療との関連性について理解しやすいと思います。 肝硬変とは、慢性的な肝臓の炎症などを原因として肝細胞が線維化して硬くなってしまった状態のことです。 線維化した肝細胞は肝臓の「壁」となり、内部で肝細胞が増えるのを阻害することで肝臓は最終的に小さくなってしまいます。 肝硬変を起こすと肝臓内の血液の流れが滞り、さまざまな「合併症」のリスクを高めてしまうのですが、この状態は自然に治すことができないのです。 そのため、従来の肝硬変の治療方針は対症療法や食事療法などを継続して、これ以上の肝機能低下を防ぐことが中心となっていました。 ここで注目すべきなのが「再生医療」なのです。 再生医療とは? 「再生医療」とは、「幹細胞」と呼ばれる細胞を利用して行われる新しい治療法です。 幹細胞は私たちの体内に存在している細胞の一種であり、「壊れた細胞に作り替わり、組織を修復する」という役割を担っています。 肝硬変の再生医療では、培養後に患者さんに投与された数多くの幹細胞の働きによって、硬質化した肝細胞を溶解・修復することによって肝機能の改善を目的とするのです。 肝硬変以外の肝疾患に対しても有効性が指摘されており、例えば「脂肪肝」においては肝機能の改善と血流促進による疲れやすさの改善などに寄与する可能性があるとされています。 再生医療と治療結果の個人差 再生医療に注目が集まっていますが、あくまでも「可能性がある」という治療法であることは理解しておかなければなりません。 これは再生医療に限った話ではありませんが、同じ病気で同じ治療法を用いたとしても、すべての患者さんが同じように回復するわけではありません。 肝硬変の再生医療でも同じように、すべての肝硬変患者さんが再生医療で同じ結果を得られるということはできないのです。 しかし、「再生医療なら100%肝硬変を治せる!」とは言えませんが、肝機能が改善する可能性があること自体は間違いではありません。 再生医療を利用することで肝硬変の進行や合併症のリスクを減らし、食事療法や運動療法のレベルを減らすことができるなどの可能性は十分に見いだせるのです。 まとめ・肝硬変を根本的に治療できる可能性を秘めた再生医療とは?! 再生医療は「万能の治療法」というわけではありません。そして、再生医療によって肝硬変を完治させられるとは断言できません。 しかし、従来の治療法と違って「肝硬変が改善される可能性がある」という意味ではやはり注目されるべき治療法であることは間違いありません。 肝硬変の治療や症状に悩んでいる方は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。 監修:リペアセルクリニック大阪院 こちらもご参照ください
最終更新日:2022.12.21 -
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病気の治療にかかる期間は、体への負担や費用面の負担から考えると、できるだけ短い方が良いでしょう。 「肝硬変」も治療が必要になりますが、これから肝硬変とつきあっていかなければならない人にとっては治療期間が気になるところだと思います。 そこで今回は、肝硬変の治療期間について解説します。 こちらもご参照ください 肝硬変の治療期間と肝臓の状態について 肝硬変の治療期間について理解するうえでは、そもそも肝硬変という病気がどのような状態であるのか理解する必要があります。 肝硬変とは、文字通り肝臓が固く変質してしまう状態のことです。 なぜ肝臓が硬化するのかといえば、多くの場合は何らかの原因によって発生した慢性的な肝臓の炎症(肝炎)により発症します。 炎症を起こした肝臓は細胞が壊れ、修復するたびに線維化が進んでしまうと、次第に肝臓は小さく硬くなってしまうのです。 そして、一度肝硬変であると診断された場合、従来の治療法では肝臓を元に戻すことは極めて難しいとされてきました。 つまり、肝硬変は基本的に「一生かけてつきあっていく病気」だったのです。 従来の肝硬変の治療法 従来の肝硬変の治療法はいわゆる「根治治療(病気を根本的に治す治療)」ではなく、症状の進行を防ぐための治療が中心となり、以下のような治療を行うのが一般的です。 ・肝炎の治療 ・肝庇護療法(肝臓を鎮静化させる) ・免疫抑制剤の使用(自己免疫異常による肝硬変) ・食事療法 ・運動療法 選択される治療法は、肝臓の状態や肝硬変の原因、その他の要因を加味して決められます。 いずれの治療法も変質した肝臓の状態を改善する治療法ではないため、現状の肝機能を維持するという方針となりますので、基本的に治療期間はその後の人生すべてにまたがることになるでしょう。 肝硬変を再生医療で治療できる時代です! 肝硬変の治療期間が半永久的になるというのは、従来の常識でした。 しかし現在は、肝硬変を根本的に治療できるかもしれない治療法として「再生医療」が注目されています。 再生医療とは、さまざまな細胞に変質して壊れた組織を修復する働きをする「幹細胞」を利用し、硬質化した幹細胞を修復することで肝硬変の症状を改善できる可能性がある治療法です。 再生医療の成果は個人差があるので100%肝硬変を根治治療できるとは限りませんが、肝硬変の合併症のリスクを減らすなどの効果は期待できます。 まとめ 肝硬変は一度診断されたら元の状態に戻らない、治らないといわれてきました。 しかし、新しい治療法である再生医療には肝硬変を改善できる可能性を見出すことができます。 再生医療による治療法も選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
最終更新日:2024.02.07 -
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肝臓の痛みは感じない!8つのチェックリストで病気の有無を調べる方法 「肝臓が痛む」という理由で医療機関を受診される方がいますが、肝臓の病気になったとしても、肝臓に痛みを感じることはまずありません。肝臓疾患は症状がないまま進行する病気です。 それではどうやって気付いたらいいのでしょうか?肝臓が痛みを感じない理由と、肝臓の病気かどうかを知る方法をチェックリストを用いて解説しています。 肝臓の病気で痛みを感じない理由 肝臓には表面の肝皮膜にしか痛みを感じる神経がありません。そのため、肝臓疾患になったとしても、ほとんど症状はありません。かなり進行した状態にならないと、自覚症状が現れないことが特徴です。 肝臓がんが進行した状態では、痛みを伴うことがありますが、気付かないまま放置すると病状は徐々に進行していき、慢性化すると元の機能を取り戻すことは困難です。 肝臓疾患の予防や発見は、痛みを感じない臓器ゆえの難しさがあります。 肝臓は痛みを感じない!検診が重要 肝臓の病気を発見するためには、きちんと検診を受けることが大切で、検査結果の数値に注目することが必要です。 肝機能の異常は血液検査の数値から読み取ることができます。 AST(GOT)とALT(GPT) ASTとALTの数値は、肝臓の細胞が壊れていると高くなります。 ALTの方が高いときは、慢性肝炎の可能性があり、ASTの方がより高いときは、肝硬変や肝臓がんの可能性があります。 ASTの数値は心臓の病気を示している場合もあります。 γ-GTP お酒を飲み過ぎていると高くなる数値です。 この数値が基準値を超えている場合は、アルコール性肝障害の可能性があります。長期間の薬の服用でも高くなります。 たとえ検査結果の数値が高くても、症状が無いことがほとんどです。放置せずに医療機関を受診しましょう。 痛みがなくても健康診断は受けよう!8つの肝臓病チェックリスト 肝臓病の可能性がないかをチェックしてみましょう。 ①家族に肝臓疾患を持つ人がいる ②健康診断を受けていない ③B型肝炎C型肝炎の検査を受けたことがない ④輸血を受けたことがある ⑤太っている ⑥足がむくんでいる ⑦白目が黄色い ⑧お酒をたくさん飲む 当てはまる項目はありましたか? 肝臓疾患を見つけるためには定期的な健康診断が有効です。上記に当てはまる点がある方は、一度検査を受けておくと安心です。 まとめ・肝臓の痛みは感じない!肝臓が病気かどうかを知るためのチェックリスト 肝臓疾患は、お酒の飲み過ぎや肥満、肝炎ウイルスなどが原因で起こります。痛みなどの自覚症状がほとんどないため、なかなか自分で気付くことができません。 そのため、定期的に健康診断を受けることが大切です。検診で肝臓疾患の指摘を受けた場合は、痛みがなくても早期に受診するようにしてください。 監修:リペアセルクリニック大阪院
最終更新日:2022.12.27 -
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- 肝疾患
肝臓の働きには代謝や解毒、胆汁の生成分解などがあり、体の中の化学工場とも言われていて、とても重要な役割を果たしています。ただ肝臓は、病気の症状が現れにくく、なかなか気づくことができないという特徴があります。 肝臓の病気は進行すると、肝硬変や肝臓がんなど、重篤な病気になってしまう可能性が高いため、早く病気に気づくことが大切です。そこで、肝臓が悪くなると、どんな症状が出るのか知っておきたいものです。 そうすれば万が一そのような症状が出てしまった場合でも、意識して早急に医療機関を受診することができるようになり、早期発見、早期治療といった理想的な状況を得ることが可能になります。 肝臓が悪いと現れる症状 肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるほど、初期段階では症状が出にくい臓器です。しかし、進行すると多様な症状が現れます。肝臓が悪くなると現れる主な症状について解説します。 全身倦怠感と疲労感 肝臓の機能が低下すると、全身に倦怠感を感じやすく、疲れやすくなり、日常的な活動でもすぐに疲労を感じるようになります。これは、肝臓が正常に働かないために代謝が乱れ、疲労物質が蓄積されやすくなるためです。 食欲低下と消化不良 肝臓が悪化すると、食欲が低下することがあります。食欲がわかず、消化不良や嘔気を感じることが多くなります。肝臓の働きが鈍ることで、消化に必要な胆汁の分泌が減少し、食べ物の消化が困難になるためです。 黄疸と皮膚のかゆみ 肝臓の機能低下が進むと、黄疸が現れることがあります。黄疸は皮膚や眼の白い部分が黄色くなる症状で、肝臓がビリルビンと言われる黄色の色素を正常に処理できなくなることが原因です。また、皮膚のかゆみも肝臓の異常を示す症状の一つで、ビリルビンや胆汁酸が体内に蓄積されることで生じます。 からだのむくみと腹水 肝臓の働きが鈍ると、からだのむくみや腹水が溜まることがあります。肝臓が正常に血液を処理できなくなり、血液や体液が滞るためです。特に足や顔がむくみやすくなり、進行すると腹部に大量の腹水が溜まることもあります。 視力の低下と目の疲れ 肝臓の機能低下により、目に健康な血液が十分に供給されなくなると、視力低下や目の疲れ、ぼやける、かすむといった症状が現れます。また、ドライアイの症状も肝臓の異常を示すサインになることがあります。 吐血と意識障害 肝臓病が重篤化すると、吐血や意識障害が現れることがあります。これは、肝硬変や肝臓がんが進行し、肝臓の機能が低下するためです。吐血は肝臓の異常によって消化管の血管が破れやすくなるために起こります。意識障害は、肝臓が正常でなくなり、体内に毒素が蓄積されて脳に影響を及ぼします。 受診の重要性 以上の症状が見られる場合、早めに医療機関を受診することが重要です。肝臓の異常は、ウイルス感染、自己免疫異常、薬の副作用などさまざまな原因で引き起こされます。血液検査やCT、超音波検査などの画像診断を通じて、肝臓の状態を確認し、適切な治療を受けることが必要です。 知っておくべき肝臓の病気 早期発見に向け、肝臓が悪いとどんな症状が出るのか…急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変といった病気について解説します。 急性肝炎 急性肝炎の原因は、アルコール、薬物、ウイルス、自己免疫などがあり、主な症状は以下の通りです。 ・倦怠感 **・**食欲不振 ・尿の色が濃くなる ・皮膚や白目が黄色くなる 症状は個人差があります。これらで違和感や不安があるときは迷わず医師にご相談ください。軽度の急性肝炎は安静にして食事に気をつけることで、ほとんどの場合、治ってしまいますが、重症の場合は、入院して点滴治療を行うことがあります。 慢性肝炎 6ヶ月以上肝炎が治らない場合は、慢性肝炎と診断されます。原因の約70%は、「C型肝炎」といわれるもので、残りがB型肝炎や原因不明で起こる肝炎になります。ただ自覚症状が少なく、気が付かない場合もあるため、以下のような症状があったり、感じたらご注意が必要です。医療機関での早めの受診をおすすめします。 慢性肝炎の主な症状は以下の通りです。 ・倦怠感 ・皮膚のかゆみ ・発熱や頭痛 ・吐き気 ・食欲不振 ・尿が濃い茶色になる 慢性肝炎を放置すると肝硬変や肝臓がんなどの重い肝臓疾患になることが可能性があるため、注意が必要です。 しかし、適切な治療を行えば病気の進行を止めることが可能です。尚、「慢性化したB型肝炎」と「C型肝炎」は自然治癒が難しい病気です。早めに受診され、専門医にご相談ください。 B型慢性肝炎 B型慢性肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV)に感染して発症し、6か月以上持続する肝炎のことを指します。急性肝炎から慢性化するケースがあり、特に幼少期や出生時に感染すると慢性化する確率が高いです。 成人が感染した場合、免疫系がウイルスを排除することが多いため、慢性化する割合は低いですが、一部の人々では慢性肝炎に進行することがあるので注意が必要です。 B型慢性肝炎は、自覚症状が少なく、特に初期段階では症状が現れないことが多いものの進行すると以下のような症状が見られます。 ・倦怠感 ・疲労感 ・食欲不振 ・腹部の違和感 さらに、肝機能が低下すると、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)、褐色尿、下痢などの症状も出現することがあります。これらの症状が現れた場合には、早期の診断と治療が重要です。 B型慢性肝炎の診断には、血液検査が用いられ、場合によっては肝臓の状態を詳しく確認するために超音波検査やCTスキャン、MRIなどの画像検査が行われることもあります。 治療については、肝機能障害が軽度であれば、抗ウイルス薬(核酸アナログ製剤やインターフェロンなど)の内服が主な方法となります。これにより、ウイルスの増殖を抑え、肝臓の炎症を軽減させることができます。 一方、重度の肝機能障害や肝硬変が進行している場合には、肝移植を検討することもあります。 B型慢性肝炎は、長期間治療が必要となることが多く、定期的な検査や専門医によるフォローアップが不可欠です。ウイルスの排除が困難であるため、治療を中断すると病状が悪化するリスクが高まるため、患者は継続的な医療管理の下で生活することが求められます。 C型慢性肝炎 C型慢性肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染し、肝炎の状態が6か月以上続いている状態を指します。この病気は、初期段階ではほとんど自覚症状がないため、知らないうちに慢性化し、進行する可能性があります。 C型肝炎は血液を介して感染するため、感染経路に注意が必要です。注射をする際に滅菌されていない注射針を共有することが、最も多い感染経路とされています。 過去には輸血や臓器移植による感染もありましたが、現在ではほとんど見られなくなっています。他にも、血液や体液を介した感染があり、性交渉や母子感染もありますが、B型肝炎に比べて発症率は低いとされています。 C型慢性肝炎の症状は、初期段階ではほとんどありません。しかし、進行すると肝硬変や肝臓がんに発展するリスクがあります。肝硬変や肝がんが発症すると治療が難しく、患者の生活の質が著しく低下します。 しかし、治療方法については、ここ数年で大きな進展がありました。 以前はインターフェロンと呼ばれる薬を使用していましたが、現在では直接作用型抗ウイルス薬が主流となり、副作用が少なく、治療成功率も非常に高くなりました。 ただし、治療には注意点もあります。例えば、治療薬の選択を誤ると、ウイルスを完全に排除できず、耐性ができる可能性があるからです。さらに、一度治療に失敗すると、以後の治療が難しくなる場合があるため、治療方針を慎重に見極めて適切に治療しなければなりません。 C型慢性肝炎は、初期段階での自覚症状が少ないため、定期的な健康診断や血液検査を受けることが早期発見と治療に繋がります。 脂肪肝 脂肪肝とは、肝臓に過剰な脂肪が蓄積された状態を指します。主に中性脂肪が肝細胞内に多く蓄積することで起こります。この状態が続くと、肝炎や肝硬変、肝がんなどの深刻な病気に進展するリスクが高まります。 脂肪肝の主な原因は、過剰な飲酒、肥満、運動不足、不規則な食生活などの生活習慣です。特にアルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝の二つに大別され、アルコール性脂肪肝は長期にわたる過剰な飲酒によって引き起こされます。 一方、非アルコール性脂肪肝は飲酒とは無関係で、主に肥満や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病に関連して発症します。 肝臓は脂肪をエネルギー源として利用するため、脂肪を生成し蓄積する能力があります。しかし、摂取するエネルギーが消費するエネルギーを上回ると、余剰なエネルギーが脂肪として蓄積されます。これが脂肪肝の原因となります。 脂肪肝は一般的に自覚症状がほとんどなく、初期段階では症状が現れにくいことが多いです。しかし、進行すると倦怠感や疲労感、肩こり、頭がぼんやりするなどの症状が現れることがあります。これらの症状は日常生活においても影響を及ぼすため、早期に発見し、適切な対処を行うことが重要です。 脂肪肝の診断には、血液検査や腹部超音波検査が有効です。血液検査では、肝機能を示す数値(ALT、AST、γ-GTP)が上昇することが多いです。腹部超音波検査では、脂肪が蓄積した肝臓が白っぽく見えることから、簡単に確認することができます。 脂肪肝の予防と改善には、生活習慣の見直しが不可欠です。バランスの取れた食事、適度な運動、適切な休養を心がけることが大切です。 特にカロリーコントロールを意識し、過剰な飲酒や過食を避けることが重要です。また、定期的な健康診断を受け、肝機能をチェックすることも効果的です。 このように、脂肪肝は生活習慣と密接に関連しており、予防と改善には自身の生活習慣を見直すことが不可欠です。 非アルコール性脂肪性肝炎 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、主に肥満や糖尿病などの生活習慣病に関連して発症する肝炎です。この病態では、肝臓に脂肪が異常に蓄積し、それが炎症を引き起こします。 見逃せないのは、この疾患がアルコールの摂取に関係なく進行する点です。日本では、人間ドックなどの健康診断で診断される脂肪肝の中で、およそ20~30%が非アルコール性脂肪肝とされ、そのうち10~20%がNASHに進行するとされています。 NASHは、単なる脂肪肝とは異なり、肝硬変や肝臓がんなどの深刻な合併症に進展するリスクがあります。そのため、早期に診断を受け、生活習慣の改善や適切な治療が重要です。 治療法としては、食事療法や運動療法による体重管理、糖尿病や脂質異常症の治療、必要に応じて薬物療法が行われます。ただし、治療効果が不十分な場合や進行した場合には、肝移植などの選択肢も考慮されます。 NASHの症状は初期段階ではほとんど現れず、進行すると疲労感や腹部の不快感などが現れることがあります。定期的な健康診断や肝機能のモニタリングが重要であり、早期発見・早期治療が合併症を予防する鍵となります。 アルコール性肝障害 アルコール性肝障害とは、長期間にわたって大量のアルコールを摂取することによって肝臓が損傷を受ける疾患の総称です。 肝臓はアルコールを分解する主要な器官であり、アルコールの代謝過程で生成される有害物質が肝細胞を傷つけ、炎症を引き起こします。これにより、肝臓の機能が低下し、さまざまな健康問題が発生します。 アルコール性肝障害は、大きく3つの段階に分けられます。 アルコール性脂肪肝(初期) 過剰なアルコール摂取によって肝臓に脂肪が蓄積する状態であり、症状は比較的軽度です。 アルコール性肝炎(中期) アルコール性肝炎では、肝臓に炎症が生じ、肝細胞が破壊され、更に肝機能が低下します。 アルコール性肝硬変(末期) アルコール肝硬変では、肝臓の組織が線維化し、硬くなるため、正常な機能が失われます。この状態が続くと、肝不全や肝がんに進展することもあります。 アルコール性肝障害は、見た目にはわからない場合が多く、健康診断などで初めて発見されることがよくあります。 具体的な症状として以下のようなものがあります 倦怠感 食欲不振 体重減少 黄疸(皮膚や目が黄色くなる) また、肝硬変が進行すると、腹水(お腹に水がたまる)、浮腫(むくみ)、肝性脳症(肝臓の機能低下による脳の障害)などの深刻な症状が現れます。 アルコール性肝障害を予防するためには、飲酒量を適度に抑えることが最も重要です。一般的には、男性で1日あたりのアルコール摂取量を20g未満、女性で10g未満にすることが推奨されています。具体的には、ビール中瓶1本(500ml)や日本酒1合(180ml)が約20gのアルコールに相当します。飲酒の頻度や量を減らすことで、肝臓への負担を軽減し、肝障害のリスクを下げることができます。 治療法としては、アルコールを完全に断つことが基本です。 アルコールの摂取を中止することで、肝臓の損傷を回復させることができます。さらに、栄養療法や薬物療法、心理療法などを組み合わせて治療を行います。重度の肝硬変や肝不全の場合は、肝移植が必要となることもあります。 アルコール性肝障害は、自分の意思で予防や治療が可能な疾患です。健康的な飲酒習慣を心がけ、定期的に健康診断を受けることで、早期発見・早期治療ができます。また、アルコール依存症の治療が必要な場合は、専門医の指導を受けることが重要です。 肝硬変 慢性肝炎が長期化すると、肝臓の組織が線維化し硬くなり、肝硬変になります。肝硬変になると元の状態に戻すことは難しくなるため、こちらも早めの発見と治療が大切です。肝硬変の主な症状は以下の通りです。 ・足がむくむ ・腹水がたまる ・黄疸が出る ・腹部静脈が盛り上がる ・意識障害が起こる 初期の肝硬変は、ほとんど症状がありません。早く病気を発見するためには定期的に検診を受けましょう。検診で異常を指摘されたら、症状がなくても病院を受診してください。 自己免疫性肝疾患とは 自己免疫性肝疾患とは、自己免疫反応が原因で肝臓が障害される病気の総称です。主に自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎の3つがあります。 自己免疫性肝炎(AIH)は、自己免疫反応により肝細胞が攻撃されて慢性肝炎を引き起こす病気です。50歳から60歳代の中年以降の女性に多く見られますが、若い女性や小児でも発症することがあります。治療には、免疫抑制薬が使用され、これによって肝機能は改善しますが中止すると、再燃する可能性が高いため、長期間内服することが必要になります。 原発性胆汁性肝硬変(PBC)は、肝臓内の細い胆管が慢性的な炎症により破壊され、胆汁が流れにくくなることで肝臓に胆汁が停滞して、肝臓の細胞が障害される病気です。 中年以降の女性に多く見られ、50歳代が発症の中心です。初期症状として皮膚のかゆみや黄疸が現れ、進行した場合には肝移植を検討することもあります。 原発性硬化性胆管炎(PSC)は、肝臓内外の胆管が障害されることで胆汁が停滞し、肝臓に炎症を引き起こす病気です。発症年齢には20歳代と60歳代の2つのピークがあり、若年層では潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患も合併しやすいとされています。 症状には黄疸やかゆみがあり、診断には胆管造影検査が必要です。治療は内服薬や内視鏡による治療が行われ、内科的治療でコントロールされない場合には肝移植の検討も必要となります。 自己免疫性肝疾患は、発症メカニズムが完全には解明されておらず、遺伝的要因や環境要因が関与していると考えられています。また家族内で発症するケースもごくまれですが報告されています。 食事や生活習慣に注意を払い、感染予防にも努めることが大切です。 予防 生活習慣を改善することも大切 食事のバランスを整える 肝機能を向上させるためには、食事のバランスを整えることが重要です。具体的には、主食・主菜・副菜を揃えた食事を心がける必要があります。 まず、主食とは、ご飯やパン、麺類などの炭水化物です。炭水化物はエネルギー源となり、日常の活動を支えます。一方で、主菜は肉、魚、大豆製品などのタンパク質を含む食品です。タンパク質は筋肉や臓器の修復と成長に必要不可欠です。最後に、副菜には野菜、きのこ、海藻などが含まれ、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。これらの栄養素は、体の機能を正常に保つために必要です。 特に外食時には、栄養バランスが崩れがちです。例えば、ラーメンやカレーライスなどの単品料理は、主食と主菜は満たすものの、副菜が不足しがちです。このような場合には、サラダや野菜スープなどを追加すると良いでしょう。 また、コンビニで食事を購入する際には、弁当だけでなく、カット野菜やサラダを一緒に購入することをおすすめします。 脂肪肝を予防するためには、高脂肪な食事を避け、適正カロリーを守ることも大切です。脂肪肝は肝臓に脂肪が蓄積される状態で、進行すると肝炎や肝硬変を引き起こす可能性があります。高脂肪な食事を続けると、肝臓に負担がかかり、脂肪が蓄積されやすくなります。そのため、脂肪分の少ない食品を選び、適量を心がけましょう。 さらに、肝機能が低下すると、肝臓がビタミンを蓄える力も弱まります。したがって、緑黄色野菜やきのこ類、海藻類などのビタミンとミネラルを豊富に含む食材を積極的に摂取することが大切です。また、食物繊維は余分な糖や脂質の吸収を妨げ、体外に排出する働きがありますので、これも意識的に摂取しましょう。 以上のように、食事のバランスを整えることで、肝機能を保ち、健康な生活を送ることができます。少しずつ取り入れてみてください。 適度な運動 肝機能の改善や健康維持には、適度な有酸素運動が非常に効果的です。特に、非アルコール性脂肪性肝疾患の改善には、有酸素運動が有効です。 ウォーキングやジョギングなどの運動を毎日30分以上行うことで、肝臓にたまった脂肪を減少させることが期待できます。 有酸素運動とは、酸素の消費量と供給量が見合った運動のことで、ウォーキング、ジョギング、ダンス、縄跳び、テニス、卓球などが含まれます。 さらに、有酸素運動は筋肉の維持にも役立ちます。筋肉は、糖質代謝やアンモニア代謝をつかさどり、肝臓の機能を補完する役割があります。肝臓病患者にとって、筋肉を維持することは肝臓の負担を軽減し、全体的な肝機能の向上につながるため大切です。 また、有酸素運動はストレスの軽減にも効果があります。通勤や日常生活にウォーキングを取り入れるだけでも、ストレスを軽減し、心身の健康に良い影響を与えます。 運動の効果は、身体的な健康だけでなく、生活の質(QOL)の向上にも寄与します。病気になると生活の質が低下しがちですが、適度な運動を取り入れることで、生活にハリが生まれ、生きがいを感じられるようになります。 適度な運動を生活に取り入れることで、肝臓の健康を保ち、全体的な生活の質を向上させることができます。 休肝日をつくる 休肝日(きゅうかんび)は、肝臓を休めるために週に1日以上飲酒しない日を設けることを目的としています。この習慣を取り入れることで、肝臓の負担を軽減し、健康を維持することができます。毎日飲酒すると、肝臓には中性脂肪が蓄積し、胃や腸の粘膜も荒れやすくなります。これらの臓器の修復には休息が必要です。 アルコールは中性脂肪を生成し、肝臓はこれを分解・処理します。しかし、過度な飲酒は肝臓の処理能力を超えてしまい、肝機能障害を引き起こしかねません。適度な飲酒量を守ることが重要であり、具体的には日本酒で1~2合が目安とされています。 やり方については週に5日続けて飲酒し、残りの2日を連続して休肝日にするのではなく、2~3日飲んで1日休むという習慣を作るほうが肝臓や消化管の粘膜の修復が効果的に行われます。 尚、習慣的な飲酒は依存性を高め、飲酒量が増加する危険性があります。休肝日を設けることで、飲酒総量を減少させ、肝障害を予防できる可能性があります。休肝日を取り入れることで、肝臓の健康を保ち、長期的な健康リスクを減らすことができます。少しずつでも習慣にしてもらえればと思います。 まとめ 肝臓は沈黙の臓器と言われ、悪くなっても症状が自覚しにくく発見が遅れがちになります。そのため、どんな症状が出るのか事前に知っておくことは非常に大切です。そこで急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変の主な症状について解説しました。 これらの症状があったり、違和感を感じられたら、間違っていても良いので、まずは早めの受診をお薦めします。肝臓疾患は、症状が無いからといって油断できない病気です。 早期発見、早期治療が大切。また予防としては毎年の健康診断の結果に注意し、症状に心当たりがあれば積極的に医療機関にて検査を受けられることを強くお勧めします。
最終更新日:2024.07.12 -
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サプリの取り過ぎは肝臓にダメージ?知らないうちに肝臓疾患を招く! 美容や健康のためにサプリを飲んだことがある人は多いと思います。 お酒を飲むときにアルコールの代謝を良くする為や、体のために飲んでいる薬やサプリメントが、実は肝臓疾患の原因になっているかもしれません。気付かないまま薬を飲み続けていると、肝臓に重大なダメージを与える可能性があります。 ごはんを食べ過ぎたり、コーヒーを大量に飲んだりすれば、胃はもう満腹だとか、ムカムカするとか、痛いとか表現してくれます。しかし、肝臓はなかなか症状を表に出してくれません。 「沈黙の臓器」と言われている肝臓には、体に入ってきたアルコールや薬物を解毒・分解する役割がありますが、サプリや薬を飲み過ぎたとしても、余程のことがない限りは黙って自分の仕事をするだけです。 そして、有毒物質が体に大量に入ってくると、肝臓の負担が増え、肝機能の低下や肝臓疾患を招きます。市販の風邪薬やサプリメントも肝臓疾患の原因になるので注意が必要です。 今回は、薬の飲み過ぎが肝臓疾患につながる理由や、肝臓疾患を招く薬とその症状、そして、肝臓疾患を防ぐ正しい薬の飲み方について解説します。 肝臓とサプリの関係とは?サプリで肝臓は再生する? 肝臓は再生機能に優れた臓器ですが、結論から言うと、肝臓の再生が促進されるようなサプリはありません。むしろ過剰摂取は肝臓に悪影響を与えることもあるので注意は必要です。 身体に良いといわれるサプリは世の中にたくさんあります。アルコールの分解を助ける、疲れを解消する、健康増進、美容に良い、代謝を良くするといった説明を読んだり、聞いたりしてサプリを飲んだ経験のある人もいるのではないでしょうか。 そもそも肝臓には大きく分けて次のような機能があります。 ・代謝 ・解毒分解 ・胆汁の生成 ・免疫 私たちが口にした食べ物は胃や腸が消化・吸収し、残ったエネルギーは肝臓に貯留されます。薬物やアルコールのような有害物質は肝臓で解毒されて体外に排出されます。 実は、これらの機能には「サプリの摂取」も関わります。 サプリは食べ物だけでは摂ることができない栄養を摂取したり、足りない栄養を補うのに使われます。これらは肝臓で代謝されるため、サプリの過剰摂取は肝臓に影響を及ぼします。 肝臓に良いといわれるサプリが逆効果になることも!? サプリは薬剤と同じく肝臓で解毒、分解されますが、これが過剰になれば「肝臓の負担が大きく」なります。薬剤によって起こる肝臓の病気に薬剤性肝障害というものがありますが、健康食品などサプリの取り過ぎで引き起こされた事例もあります。 その意味ではアルコールの分解を助けるサプリを飲めば、アルコールをたくさん飲んでも大丈夫というわけではないことが分かります。サプリを飲んだからと過信して過剰飲酒をすれば、もちろんのこと、肝臓に負担をかけることになってしまうのです。 また、すでに肝炎や脂肪肝のような肝臓の病気がある人もサプリには気を付けてください。炎症が起きている状態や脂肪が蓄積して肝機能が低下している状態では、さらに肝臓に負担をかけてしまうからです。 肝炎や脂肪肝、薬剤性肝障害は進行すると重篤な状態に陥ることがあります。肝臓が再生しない肝硬変に進展することも考えられます。 肝臓疾患を招く薬とその症状 肝臓疾患の原因になり得る薬は以下の通りで、ほとんどのサプリメントや薬に肝臓疾患を引き起こす可能性があります。 ・解熱鎮痛剤 ・抗生物質 ・胃腸薬 ・ホルモン剤 ・漢方薬 ・健康食品 ・サプリメント 良くあるのは、複数の医療機関を受診して、それぞれ薬の処方を受けている方や飲酒の習慣がある方、アレルギー体質の方は特に注意が必要です。発熱・倦怠感・体のかゆみ・発疹・吐き気などの症状があるときは、その薬が肝臓に負担をかけている可能性が大きいですから、早めに医師に相談してください。 肝臓疾患を防ぐ正しい薬の飲み方 薬の用法・用量は守っていますか?薬は飲み方によって肝臓に負担をかけたり、肝臓疾患の原因になってしまいます。薬についての理解を深め、薬による肝臓疾患を防ぎましょう。 ・自分が飲んでいる薬についてよく知る ・薬の説明書をよく読んで副作用などを確認する ・他の病院から出されている薬を医師に伝える ・お薬手帳を活用する ・サプリメントや健康食品の飲み合わせについても確認する 薬やサプリメントを飲む場合は、以上のようなことが必要です。 薬による肝臓疾患は自覚症状がないこともありますし、どんなサプリや薬でも、どんな人にでも起こる可能性があります。安易にサプリメントや薬を飲む前に、医師や薬剤師に相談した方が良いでしょう。 肝臓の治療には、サプリではなく「再生医療」という選択肢! 肝炎や脂肪肝が進展すると、肝硬変という状態になることがあります。肝硬変は組織が線維化して肝臓が固くなった状態で、肝臓は本来の機能を発揮できないばかりか再生することも難しくなります。 そのような状態でサプリなどを摂取すると、肝臓の負担になります。肝臓に再生機能を取り戻そうと思っても、サプリなどでは再生させることはできません。どうしても摂取したいものがある場合は、まず主治医に相談してみてください。 元の状態に戻るのが難しい肝硬変ですが、近年再生医療という方法が注目されています。自己由来幹細胞を肝臓に送り届け、線維化した組織を溶解・修復させるというものです。 肝臓が元の機能を取り戻すことが期待できるでしょう。 まとめ・サプリの取り過ぎは肝臓にダメージ?知らないうちに肝臓疾患を招く! ・肝臓は人体最大の代謝機能で、薬物やアルコールなどの有害物質を解毒、分解する役割を果たします。 ・体にいいとされるサプリや薬は、飲みすぎによって肝臓に負担をかけ、肝障害を起こすリスクもあります。 ・肝臓が再生できない肝硬変では、サプリの代謝が難しくなるため医師に相談してください。 肝硬変の治療では再生医療という方法があり、肝臓を修復させて元の機能を取り戻す効果を期待できます。 再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。再生医療を知りたい方は当院までお問い合わせください。 サプリメントや薬を大量に摂取し続けていると肝臓に負担がかかります。そして、あらゆる薬が肝臓疾患の原因になる可能性があります。 肝機能が低下しても症状が出ないので肝臓疾患は放置されがちです。肝臓疾患を重症化させることの無いように、薬についてよく知っておきましょう。ご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
最終更新日:2024.04.08 -
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肝臓がんにいたる3つの原因と、予防のために出来ること 肝臓は病気になってもなかなか症状が現れず、気が付きにくい臓器です。そのため治療が遅れ、知らないうちに肝臓がんなどの深刻な病気になってしまうことがあります。 今回は、肝臓がんの原因にはどのようなものがあるのか、また、予防するにはどうしたらいいのかについて解説します。 肝臓がんの原因は主に 3 つ! 肝臓疾患を引き起こす主な原因は、「アルコール」「肥満」「ウイルスの」 3 つです。 それぞれについて、予防法と併せて詳しく解説します。 原因①アルコールによる、肝硬変から肝臓がん アルコールを飲みすぎるとさまざまな臓器に悪影響が出ます。なかでも肝臓はアルコールの害を受けやすい臓器です。なぜなら、肝臓の役割の1つにアルコールや有害物質、薬物などの解毒と分解があるからです。 出来る予防方法は? 飲酒期間が長いほど脂肪肝のリスクは高くなりますが、飲酒を控えることで改善も可能です。しかし肝臓の病気はほとんど自覚症状がないため、放置されることが多く治療も困難です。 さらに飲酒を続けると肝硬変から肝臓がんへと進展する可能性もあります。予防のためには、お酒を飲む習慣のある方は医療機関で定期的に検査を受けましょう。 原因②肥満による、脂肪肝から肝臓がん 食べ過ぎによる肥満が脂肪肝の原因になり、脂肪肝が進行すると肝臓がんになることがあります。お酒を飲む習慣がなくても、肥満である場合は肝臓がんのリスクが上昇するという研究結果もありますから、肥満には気を付けたいですね。 出来る予防方法は? 体重は自分でコントロールすることができます。 肝臓がん予防のためには、日頃から適切な運動、食生活のコントロールをし、体重の維持に努めましょう。 原因③ウイルスによる肝臓がん B型肝炎・C型肝炎ウイルスによる肝炎が原因で、肝臓がんを発症することがあります。B型肝炎は現在、母子感染防止策が取られており、C型肝炎は現在、輸血や血液製剤による感染対策が取られていて、日常での感染の危険はありません。 しかし、感染対策が取られるようになった以前に感染された方が、肝炎ウイルスで慢性肝炎になっている可能性があります。その場合、自覚症状はほとんどみられません。 出来る予防方法は? 予防のためにも、心配な方は医療機関で肝炎検査を受けて、早めに治療を始めましょう。 まとめ・肝臓がんにいたる3つの原因と、予防のために出来ること 肝臓がんは、アルコール、肥満による脂肪肝、ウイルス感染などが原因になります。肝臓がんにならないためには健康状態のチェックが必要です。特に肝臓の病気は自覚症状が現れにくいので、検診の結果をよく確認してください。 肝臓疾患の治療として、自己脂肪由来幹細胞を用いた再生医療に注目が集まっています。再生医療では、幹細胞の点滴治療を行うことで肝臓の機能を改善する効果が期待できます。 弱った肝臓を修復し、正常な肝臓に戻すことを目指した治療法で、高い効果が期待できますから、肝臓疾患の方は再生医療も治療法の1つとして検討してみるとよいでしょう。 この記事がご参考になれば幸いです。 監修:リペアセルクリニック大阪院
最終更新日:2023.07.06