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膝の上が痛む原因・疾患まとめ!自宅でできる対処法も紹介

公開日: 2019.04.19
更新日: 2024.11.19

膝の上側が痛む場合はさまざまな疾患や原因が潜んでいる可能性があります。

日常生活や運動時に痛みを感じた場合、単なる筋肉の疲労やストレスと見過ごしがちですが、早期に対策を講じないと症状が悪化する恐れもあるのです。

膝は日常的に大きな負担がかかる部位です。とくに膝の上側の痛みは、大腿四頭筋腱炎やランナーズニー、関節リウマチなどが原因で発症する場合があります。

本記事では、膝の上側に痛みを感じる際に考えられる疾患や原因について徹底的に解説し、早期の対策に役立つ情報を提供します。

この記事を読むとわかること
  • ・膝の上が痛む原因とは
  • ・膝の上が痛いときに考えられる疾患とは
  • ・膝の上が痛いときの対処法について

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膝の上が痛む原因

膝の上が痛む場合、ぶつけたり捻ったりなど原因が明確なケースもあります。しかし自分でもよくわからないまま痛みが突然発生する場合も多いです。

膝が痛む原因がわからない場合、どのような理由が考えられるのかを紹介します。

膝の上が痛む原因
  • ・急激に太った
  • ・水分摂取量が少なすぎる
  • ・股関節が硬い
  • ・足関節が硬い
  • ・姿勢が悪い
  • ・他の部位に痛みを抱えている

急激に太った

急激に太ると膝関節の変形や軟骨が摩耗し、痛みを伴いやすいです。

荷重による負担と、脂肪量の増加によって、体の使い方に変化が出ることが影響しています。

膝を安静にして痛みが軽減したら、水中歩行など負担の少ない運動から始めて減量を目指すと良いでしょう。

水分摂取量が少なすぎる

体のおよそ60%は水分で構成されているため、水分摂取量が少なすぎると、関節軟骨の柔軟性も低下して潰れやすくなります。

実際の治療では、変形性膝関節症などで膝の痛みを発生させている方に、水分をしっかり摂取するように指導しています。1日を通して、1.5リットル程度の水分摂取が目標です。水分を十分に摂取すると代謝が向上し、細胞の入れ替わりも活発になるので痛みの回復も早いです。

股関節が硬い

股関節の動きが悪いと、膝にも大きな負担がかかります。たとえば股関節の屈曲可動域が狭い場合、前への推進力が損なわれます。推進力が損なわれた分は膝関節を中心とした下腿の関節で代償するため、通常時の何倍も負担がかかってしまうのです。

その結果、膝関節周辺の軟部組織損傷を引き起こし、膝の上の痛みを発症します。痛みが出ている膝だけを集中的に治療するのではなく、股関節の可動域を広げる運動療法を一緒に行わなければ痛みは改善されません。

足関節が硬い

足関節の動きが悪いと膝関節の負担は増えます。歩行や走行時、足関節の可動域が狭いと地面を蹴り出す力が弱くなり、その分を膝関節で補うからです。

ハムストリングスや大腿四頭筋に通常時よりも大きな負担がかかり、長期間続けば膝周辺の軟部組織損傷を起こす場合もあります。ランナーズニーやジャンパーズニーなど、オーバーユースによる膝の障害も起こりやすくなり、スポーツのパフォーマンスも低下してしまいます。

痛みのある膝関節だけを集中的に治療するのではなく、足関節の動きをスムーズにする、下腿三頭筋、前脛骨筋の筋緊張を緩和させるなども大切です。

姿勢が悪い

猫背やストレートネックなどの背骨の歪みは、膝関節に大きな影響を与えます。側弯症などの左右のバランスも荷重の偏りを招くので、膝の痛みを発生させる一つの要因です。

しかし、多くの場合は先天的な変形が痛みにつながるのではなく、日常生活を送る上で少しずつ発生した歪みによって発症します。デスクワークや、子どもの抱っこなど左右非対称の動作が多い方は膝に負担が溜まりやすいです。

姿勢や体のバランスが悪いからといって、直ちに膝の痛みが発生するわけではありません。しかし長期間にわたって少しずつ膝にダメージを与え、変形性膝関節症やタナ障害などに発展していく可能性は十分にあります。

他の部位に痛みを抱えている

人間はどこかに痛みが出ると、無意識のうちに患部をかばうようになります。たとえば歩行時に痛みが出るときは足をかばいながら歩くため、いつの間にか膝に負担がかかるような歩き方になっている場合もあります。

何日、何週間も続くと膝周辺のダメージが蓄積して膝の上の痛みとして感じられるようになるでしょう。

膝の上側が痛い場合に考えられる疾患

この項目では、膝の上側が痛い場合に考えられる疾患について紹介します。

それぞれの特徴を確認し、下記の疾患が疑われる場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

膝の上側が痛い場合に考えられる疾患
  • ・大腿四頭筋腱炎
  • ・ランナーズニー
  • ・有痛性分裂膝蓋骨
  • ・変形性膝関節症
  • ・関節リウマチ

大腿四頭筋腱炎

大腿四頭筋腱炎が発生する原因は膝伸展機構の使い過ぎです。

バレーボールやバスケットボールなどのジャンプ系の競技や、サッカーなど瞬発系の競技でよく見られます。成長期には脛骨粗面部で痛みがでるオスグッドの方が発生頻度は高いですが、成長期を過ぎれば大腿四頭筋腱炎として発生する人もいます。

大腿四頭筋腱炎を発生させやすい人の特徴は、股関節が硬い、足首が硬い、大腿四頭筋が硬いなどです。

大腿四頭筋腱炎はストレッチで少しずつ改善ができるので、リスクを下げるためにも日々取り組んでおくべきです。

大腿四頭筋腱炎になったら、まずは患部に負担をかけないように安静にしましょう。その後大腿四頭筋の緊張や疲労を取り除くために、マッサージやストレッチ、罨法、後療、電療などを受けるのがおすすめです。

ランナーズニー

ランナーズニーは腸脛靭帯炎とも呼ばれます。長距離ランナーの他にも、自転車をよく漕ぐ人、水泳をやっている人など、膝を曲げる行為を何度も繰り返し行う競技をしている方に多い症状です。

腸脛靭帯は大腿骨の外側を走行している長い靭帯で、大殿筋から始まっています。腸脛靭帯が大腿骨の外側顆と何度も擦れると炎症を起こし、膝の上外側で痛みを感じます。

ランナーズニーを起こしやすい人の特徴は、大殿筋が硬い、骨盤が歪んでいる、ランニングフォームが良くない、下肢のアライメント不良があるなどです。

一回の強い外力でランナーズニーになるわけではないので、痛みを発生させる動作を避けたり、競技を中止したりすれば痛みは軽減していきます。

安静にして炎症が治まるのを待つか、ストレッチなどで大腿部外側の緊張を緩和させましょう。

有痛性分裂膝蓋骨

有痛性分裂膝蓋骨は多くが先天的で、分裂膝蓋骨とも呼ばれます。骨折とは違い骨組織が損傷しているわけではないので、腫脹や限局性圧痛などは出ません。

しかし、分裂膝蓋骨に牽引力が加わり、痛みを発生させる場合があります。分裂の仕方によっては膝蓋骨の上方で二分されるため、膝の上で痛みを感じます。

日常生活に支障がなければ保存療法で十分改善が可能です。大腿四頭筋の緊張が強いと分裂膝蓋骨の痛みも強くなりやすいので、大腿四頭筋の柔軟性を高めることも大切です。

あまりにも痛みが強く出ている場合や、日常生活に支障が出ている場合は手術を行う可能性もあります。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、内側の関節軟骨が摩耗して薄くなり、関節面同士が直接接して摩擦を起こすのが原因です。

年齢と共に変形性膝関節症の発生リスクは高まりますが、とくに女性に多い症状でもあります。膝の内側が潰れるように変形するため、O脚のような下肢の形になるのが特徴です。変形性膝関節症を発症しやすい人は、股関節が硬い、足関節が硬い、内転筋が弱い、元々O脚であるなどが挙げられます。

症状が出てからは、痛みを完全に和らげるのは難しいです。しかし、変形性膝関節症が発症する前の段階であれば、予防できます。たとえば重いものを持つことが多い人は、なるべく持たないようにすればリスクを減らせます。

関節リウマチ

関節リウマチは関節を破壊していく病態です。通常であれば外から入ってきた病原菌やウイルスに対して攻撃をする免疫細胞が、誤って人体を構成している細胞を攻撃してしまうことで症状が出ます。

ほとんどの場合は手先や足先などで症状が出始めますが、時間が経過すると膝関節でも症状が出てきます。膝関節や膝の上が痛いといった自覚症状から始まり、進行すると関節が破壊されて変形するのが特徴です。関節リウマチになってしまう原因は不明で、薬物療法や運動療法が行われます。

変形の程度や日常生活の支障の度合いによっては手術が必要です。ただほとんどは保存療法で、変形や炎症によって狭くなった関節の可動域の回復や、負担を溜めにくい体の使い方の獲得を目指します

膝の上が痛いときの対処法

膝の痛みがある場合は、まず安静が大切です。ただし安静とは何もしないことではありません。適切なセルフケアを取り入れると痛みを緩和できます。

ここからは詳しく対処法について解説します。なお、痛みや腫れがひどい場合は無理をせず早めに専門医を受診してください。

冷やす・温める

運動後に膝に痛みや炎症が見られた場合は、氷嚢や保冷剤でアイシングを行うと良いでしょう。

約30分間冷やすと炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。しかし痛みが慢性化している場合は冷やすと逆に悪化するケースがあるため、温めて血行を促進する方が効果的です。

冷やすか温めるかは、症状に応じて適切に選びましょう。

湿布を貼る

湿布は消炎鎮痛作用により痛みを和らげますが、怪我直後には湿布ではなく、氷嚢や保冷剤を使ってアイシングするのが適切です。
アイシングは炎症を抑え、膝の急性の痛みを軽減します。一方、湿布は慢性的な炎症や痛みのケアに適しています。

症状に応じて、湿布とアイシングを使い分けることが重要です。

テーピングをする・サポーターを着用する

膝下の痛みを軽減するには、サポーターやテーピングが効果的です。とくに膝の曲げ伸ばしが多い動作には、エラスティックテープやキネシオテープがおすすめです。

キネシオテープは、筋肉を支えるとともに、疲労回復やケガの予防にも役立ちます。

また、保温用サポーターは寒い時期に血行を促進し、慢性的な痛みを和らげます。ただし一時的な対策のためオーバーユース時は安静が必要です。

ストレッチをする

膝の痛みは筋肉の緊張やこわばりが原因の場合が多いため、適切なストレッチを行うと血流を改善できます。

とくにふくらはぎや太ももの筋肉を重点的に伸ばすと、膝にかかる負担を軽減できます。ストレッチは運動前後に行うのが理想的です。

定期的なストレッチを習慣化すれば、痛みの改善が期待できるでしょう。

膝の上の痛みは再生医療も検討ください

膝の上の痛みは、体重や水分不足、姿勢の悪さなど間接的な原因も多く、対処が遅れ気づかず内に症状が悪化しているケースもよく見受けられます。

また、スポーツ・日常生活における繰り返しの動作、加齢などによって病態を患っている可能性もあります。

まずは安静にした上で適切なケアを行い、症状が改善しない場合は医療機関を受診しましょう。

当院は第二種・第三種再生医療提供計画を厚生労働省に提出し受理された厚生労働大臣許可医療機関です。
来院前でも膝の痛みに関する相談を受け付けているので、お気軽にお問い合わせください。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

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