肝硬変は治る時代?治療法も解説
公開日: 2020.02.12更新日: 2025.06.02
肝硬変は肝臓の組織が硬く変化(線維化)し、元に戻らなくなる進行性の病気で完全に治すことは難しいとされています
ただし早期に発見し、原因に対処することで進行を抑え、肝機能を保つことは可能です。
しかし、「どのような治療を行えばいいの?」「生活習慣を改善するには何から始めればいいの?」と、不安や疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、肝硬変が治らないと言われている理由や従来の治療法について解説します。
肝硬変の進行に気づかず手遅れになる前に、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
目次
【結論】肝硬変は全てが治るわけではない|早期発見で進行を遅らせることが期待できる
肝硬変は、一度進行すると完全に元の健康な肝臓に戻すことが難しい病気です。
これは、肝臓の細胞が長期間にわたり炎症や損傷を受けることで、修復の過程で線維組織が過剰に増え、肝臓が硬くなる「線維化」が起こるためです。
しかし肝硬変は完治するのが難しい病気ですが、早期発見と適切な対応により、進行を食い止めることは可能です。
そのためには、以下のような取り組みが重要です。
- 定期的な肝機能検査(AST・ALT・γ-GTPなど)
- 生活習慣の見直し
- 医師による適切な診断と治療を継続する
自覚症状が出にくい病気だからこそ、定期的な健康診断と肝機能のチェックを心がけましょう。
肝硬変については、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
従来の肝硬変の治療法
従来の肝硬変の治療法は病気を完全に治す治療ではなく、症状の進行を防ぐための治療が中心となるため、以下のような治療を行うのが一般的です。
- 肝炎の治療
- 肝庇護療法
- 免疫抑制剤の使用
- 食事療法
- 運動療法
これらの治療法は、肝臓の状態や肝硬変の原因、その他の要因を加味して決められます。
ただし、肝臓の状態を改善する治療法ではなく、現状の肝機能を維持することが目的です。
肝硬変の進行を抑えられる人の特徴とは?
肝硬変は、肝疾患の中でも最終段階に近い病態であり、完全に元の健康な肝臓に戻ることは基本的に難しいとされています。
しかし以下のような取り組みができている方は、肝機能の改善や進行抑制が期待できます。
- 禁酒や食生活の見直しなど、生活習慣の改善を実践している
- 病気の早期段階で適切な治療を開始している
- 定期的に肝機能検査や医師の診察を受けている
また、幹細胞を用いた再生医療の選択肢もあります。
再生医療では、肝臓の炎症を抑え、線維化した組織の修復・再生を行うため、肝機能の改善が期待されています。
治療法などについては、以下で解説していますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
肝臓疾患のお悩みに対する新しい治療法があります。
【まとめ】肝硬変は完治が難しい病気!早期対応と生活改善で進行を防ごう
肝硬変は、一度進行すると完全に元の健康な肝臓へ戻すことは難しいとされています。
しかし早期に発見して原因に対処し、適切な治療を行えば、進行を遅らせる・肝機能を維持することは可能です。
「少し調子が悪いかも」と感じた段階で医療機関に相談しましょう。
また近年では、自身の幹細胞を用いた再生医療の研究も進んでおり、新たな選択肢として注目されています。
再生医療による肝硬変治療にご興味のある方は、治療法について以下でご案内していますので、ぜひご覧ください。

監修者
渡久地 政尚
Masanao Toguchi
医師
略歴
1991年3月琉球大学 医学部 卒業
1991年4月医師免許取得
1992年沖縄協同病院 研修医
2000年癌研究会附属病院 消化器外科 勤務
2008年沖縄協同病院 内科 勤務
2012年老健施設 かりゆしの里 勤務
2013年6月医療法人美喜有会 ふたこクリニック 院長
2014年9月医療法人美喜有会 こまがわホームクリニック 院長
2017年8月医療法人美喜有会 訪問診療部 医局長
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 院長