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ALSの初期症状とは?見逃しやすいサインと受診の目安を解説

手足の力が入りにくい、細かい動作がしづらい、話しづらいといった違和感が続き、「もしかしてALS(筋萎縮性側索硬化症)の初期症状では」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
ご家族の様子の変化に気づき、心配されている方もいらっしゃるかもしれません。
ALSは運動神経が徐々に障害されていく病気で、初期症状は手足の力の入りにくさや動作の違和感から始まることが多いとされています。
ただし、似た症状を示す病気も多いため、自己判断で結論を出すよりも、違和感が続く場合は神経内科を受診することが重要です。
本記事では、ALSの基本、初期症状、見逃されやすいサイン、似た症状の病気、受診の目安と検査、治療の方向性、そして近年研究が進められている再生医療まで詳しく解説します。
過度に恐れすぎず、しかし違和感を見逃さない姿勢が、早期発見・早期対応の鍵となります。
なお、ALSをはじめとする神経変性疾患に対する根治療法は現時点では確立されていませんが、近年は再生医療が研究・臨床研究の対象として注目されています。
再生医療とは、患者さまご自身の脂肪組織から採取した幹細胞や血液成分を活用し、損傷した組織や神経の修復、自己治癒力の向上を目指す治療法です。
リペアセルクリニックでは、手術や入院を必要とせず、身体への負担を抑えた再生医療を提供しています。
神経・運動機能の改善を目指した実際の症例については、以下の動画でご紹介しています。
【こんな方は再生医療をご検討ください】
- 神経や運動機能の症状で悩んでいる
- 標準治療やリハビリだけでは改善が見られない
- 手術や入院が難しく身体への負担を抑えたい
- 進行性の症状に対して補完的な選択肢を検討したい
- 最新の治療研究について情報収集をしている
再生医療について詳しく知りたい方は、当院(リペアセルクリニック)の公式LINEでも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ALSとは|どんな病気か
ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは、運動神経(運動ニューロン)が徐々に障害され、全身の筋力が低下し筋肉が萎縮していく進行性の神経疾患です。
運動神経のうち、脳から脊髄へつながる「上位運動ニューロン」と、脊髄から筋肉へ命令を伝える「下位運動ニューロン」の両方が障害されるのが特徴とされています。
日本では指定難病とされ、原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的要因や酸化ストレス、神経細胞内のたんぱく質の異常蓄積など複数の要素が関与していると考えられています。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 障害される神経 | 上位運動ニューロン・下位運動ニューロンの両方 |
| 主な症状 | 筋力低下・筋萎縮・話しづらさ・飲み込みにくさ |
| 保たれる機能 | 感覚(痛覚・触覚)・視力・聴力・記憶力・知的機能・眼球運動・膀胱直腸機能(初期は保たれることが多い) |
| 発症年齢 | 中高年(50〜70代)が多いが、若年発症もある |
| 男女比 | 男性にやや多いとされる |
| 経過 | 進行性(個人差が大きい) |
ALSの大きな特徴は、感覚や知的機能などが比較的保たれたまま、運動機能だけが進行性に障害されることです。
この特徴は、似た症状を示す他の病気との見分け方や、診断の手がかりとして重要なポイントになります。
ALSの初期症状
ALSの初期症状は、身体のどの部位から症状が出始めるかによって現れ方が異なります。
大きく分けて、手足から始まる「四肢型」、話しづらさ・飲み込みにくさから始まる「球麻痺型」、呼吸機能の低下から始まる「呼吸筋型」があります。
ここでは特に気づかれやすい四肢型の代表的な初期症状を解説します。
手や腕の動かしにくさ
手や腕の動かしにくさは、ALSの初期症状として比較的多く見られるサインです。
具体的には、ボタンがかけにくい、ペットボトルのキャップが開けにくい、箸が使いにくい、ペンが持ちにくい、財布から小銭を取り出しにくいといった「細かい動作」の違和感から始まることが多いとされています。
また、手の特定の筋肉(例えば親指の付け根の筋肉や、手の甲の筋肉)が片側だけ痩せて見える「筋萎縮」も特徴的なサインです。
「最近握力が落ちた」「字を書くのが疲れる」「キーボード入力でミスが増えた」と感じる場合、加齢や疲労として見過ごされやすいですが、症状が片側から始まり徐々に進行する場合は注意が必要です。
ピリピリしたしびれ感(感覚異常)はALSでは通常起こりにくく、「力が入らない」「動かしにくい」という運動の問題が中心となるのが特徴です。
違和感が数週間〜数カ月以上続く場合は、神経内科を受診することが推奨されています。
足のもつれ・転びやすさ
足のもつれや転びやすさも、ALSの代表的な初期症状の一つです。
具体的には、つま先が引っかかってつまずく、階段の上り下りがしにくい、平地でもふらつく、長く歩くと足が重く感じるといったサインが挙げられます。
特に、足首を上げる筋肉(前脛骨筋)が弱くなることで、つま先が下がって引きずるような歩き方(下垂足)になることがあります。
「最近よくつまずく」「靴のつま先がすり減りやすい」と感じる場合は、加齢や運動不足だけでなく筋力低下のサインかもしれません。
また、片側の足から症状が出始め、徐々に反対側へ広がっていくパターンも特徴的とされています。
転倒で大きな怪我をする前に、違和感を感じた段階で医療機関に相談することが大切です。
見逃されやすい初期サイン
ALSの初期症状は、加齢・疲労・運動不足によるものと誤解されやすく、見逃されてしまうケースが少なくありません。
違和感が軽く、徐々に進行するため「気のせい」「最近年だから」で済ませてしまいやすい点に注意が必要です。
| 見逃されやすいサイン | 具体例 |
|---|---|
| 片側の握力低下 | 瓶の蓋が開けにくくなった 洗濯物を絞りにくい |
| 手の筋肉のやせ | 手の甲・親指の付け根がへこんで見える |
| 筋肉のピクつき(線維束性収縮) | 手足や肩などの筋肉がピクピク動く 力を入れていないのに見える |
| 話しづらさ | 早口で話しにくい・ろれつが回りにくい 声が小さくなる |
| 飲み込みにくさ | 食事中にむせやすくなった 水分でむせる |
| 体重減少 | 食欲は変わらないのに筋肉が痩せて体重が減る |
| 疲れやすさ | 階段や坂道がしんどくなった 少しの動作で疲労感が強い |
| 感情失禁(まれ) | 些細なことで笑い出す・泣き出すなど感情のコントロールが難しい |
これらのサインが片側から徐々に始まり、数週間〜数カ月かけて進行する場合、ALSの可能性を含めた神経内科での精査が望まれます。
早期に診断を受けることで、進行抑制を目的とした治療や生活支援に早く取り組むことができます。
ALSと似た症状の病気
ALSと似た症状を示す病気はいくつもあり、症状だけで自己判断するのは危険です。
むしろ、似た症状の多くはALS以外の治療可能な疾患であるケースもあるため、専門医による鑑別診断が重要となります。
| 疾患 | 特徴とALSとの違い |
|---|---|
| 頚椎症性脊髄症・頚椎症性筋萎縮症 | 頚椎の変形で神経が圧迫される 手の動かしにくさが似るが、画像検査で見分けがつくことが多い |
| 末梢神経障害(ニューロパチー) | 糖尿病や栄養不足などで起こる 感覚異常を伴うことが多い点がALSとの違い |
| 重症筋無力症 | 日内変動(夕方になると悪化など)が特徴 休むと改善する |
| 多発性筋炎・皮膚筋炎 | 筋肉自体の炎症で筋力低下 炎症マーカーの上昇や皮膚症状で見分ける |
| 脊髄性筋萎縮症(SMA) | 遺伝性の運動ニューロン疾患 遺伝子検査で診断される |
| 運動ニューロン症候群(他のタイプ) | 下位運動ニューロンのみ障害される疾患などALS以外のタイプもある |
| 脳血管障害 | 脳梗塞・脳出血による麻痺 急性発症で経過が異なる |
「症状からALSと決めつけない」「自己判断で経過観察を続けない」ことが大切です。
専門の神経内科医による問診・診察・検査で、複数の疾患を慎重に鑑別したうえで診断が下されます。
末梢神経の症状に関する詳しい情報は、以下の記事も参考にしてください。
受診の目安と検査方法
受診の目安は、違和感が数週間〜数カ月以上続く場合や、徐々に進行している場合です。
早期に専門医を受診することで、ALSかどうかの鑑別だけでなく、他の治療可能な疾患の早期発見にもつながります。
【神経内科の受診を検討すべきサイン】
- 手や指の細かい動作がしづらい状態が続く
- つまずきやすい、階段が上りにくい状態が続く
- 片側の手足の力が抜けるような感覚がある
- 筋肉が痩せてきた、ピクつきが続く
- 話しづらさ・飲み込みにくさが出てきた
- 食欲は変わらないのに体重が減ってきた
- 家族から「動きが変わった」と指摘された
受診先は、神経内科(脳神経内科)が基本となります。
整形外科でも初期評価は可能ですが、運動神経疾患が疑われる場合は神経内科への紹介が望まれます。
| 検査方法 | 内容 |
|---|---|
| 問診・神経学的診察 | 症状の経過・筋力・反射・感覚などを総合的に評価 |
| 針筋電図(EMG) | 筋肉に細い針を刺し、神経からの信号を評価 ALSの診断で重要な検査 |
| 神経伝導検査 | 末梢神経の伝わり方を測定 末梢神経障害との鑑別に有用 |
| 頭部・脊髄MRI | 頚椎症や脳血管障害など他疾患の除外 |
| 血液検査 | 炎症・代謝異常・甲状腺機能などを評価 |
| 遺伝子検査(必要時) | 家族性ALSや他の遺伝性運動ニューロン疾患を評価 |
これらの検査を組み合わせて、他疾患を除外しながらALSの診断がなされます。
診断には時間がかかることもありますが、確定診断を急ぐより、丁寧に鑑別することが患者さまの利益につながります。
ALSの治療と進行への向き合い方
現時点で、ALSの治療は進行を緩やかにする薬物療法と、症状に応じた対症療法・リハビリテーション・生活支援が中心となっています。
根本的な治癒を目指す治療法はまだ確立されていませんが、医療・介護の連携によって生活の質を保つ取り組みが進められています。
| 治療・支援の柱 | 内容 |
|---|---|
| 薬物療法 | 進行抑制を目的とした薬剤の使用 症状に応じた対症療法薬 |
| リハビリテーション | 理学療法・作業療法・言語聴覚療法 機能維持と日常生活動作のサポート |
| 嚥下・栄養管理 | 飲み込みにくさに応じた食事形態の調整 必要に応じて経管栄養も検討 |
| 呼吸ケア | 呼吸機能の評価と必要に応じた人工呼吸器の検討 |
| コミュニケーション支援 | 文字盤・視線入力装置などのコミュニケーションツール |
| 福祉・社会的支援 | 指定難病の医療費助成 介護保険・身体障害者手帳の活用 |
| 心理的サポート | ご本人とご家族への心理的支援 患者会などのコミュニティ |
「進行を一人で抱え込まない」「医療・介護・社会資源を早期から活用する」ことが、ALSと向き合ううえで重要なポイントです。
診断の段階から多職種で関わるチーム医療が推奨されており、早めに専門医・難病相談支援センターなどに相談することが望まれます。
神経再生を目指す再生医療という選択肢
近年、神経再生を目指す再生医療が、進行性神経疾患に対する研究・臨床研究のテーマとして注目されています。
幹細胞を用いた治療は、損傷した神経や血管の修復、神経保護作用、自己治癒力のサポートを目指すアプローチとして期待されています。
ALSに対する再生医療は、現時点で根治を保証するものではなく、研究段階・補完的な選択肢として検討が進められている領域です。
標準治療を継続しながら、最新の治療研究を理解しておくことが、長期的な選択肢を広げることにつながります。
| 治療法 | 特徴 |
|---|---|
| 自己脂肪由来幹細胞治療 | 患者自身の脂肪から採取した幹細胞を培養し投与 拒絶反応のリスクが低く安全性が高い |
| PRP(多血小板血漿)療法 | 血液中の血小板を濃縮し損傷部位に注入 成長因子が組織修復をサポート |
| 分化誘導による次世代再生医療 | 幹細胞を損傷部位へ集中的に誘導 従来の幹細胞治療より高い修復力が期待される |
リペアセルクリニックでは、冷凍保存を行わないフレッシュな細胞を1回あたり最大2億個投与できる体制を整えており、培養したての新鮮な細胞で治療を行える点が強みです。
冷凍保存による細胞の質の低下を避け、幹細胞の生存率・活動率を高く保てるとされています。
ALSをはじめとする神経疾患では、まずは神経内科での標準治療と難病支援を軸とすることが大前提です。
そのうえで、補完的な選択肢として再生医療に関心がある方は、専門医療機関で十分な説明を受けたうえで検討することが重要です。
関連情報は以下のページも参考にしてください。
まとめ|違和感を見逃さず早めに受診を
ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、運動神経が徐々に障害される進行性の神経疾患で、初期症状は手足の力の入りにくさや動作の違和感から始まることが多いとされています。
ボタンがかけにくい、つまずきやすい、片側の筋肉が痩せてきた、話しづらさや飲み込みにくさが出てきたなどのサインが続く場合は、神経内科への受診を検討しましょう。
ただし、似た症状を示す病気も多く、頚椎症・末梢神経障害・重症筋無力症など治療可能な疾患のケースもあります。
自己判断ではなく、専門医による問診・神経学的診察・筋電図・神経伝導検査・MRI・血液検査などを組み合わせた鑑別診断を受けることが大切です。
確定診断後は、薬物療法・リハビリテーション・嚥下・呼吸ケア・コミュニケーション支援・福祉制度の活用など、多職種チームでのサポートを早期から取り入れることが、生活の質を保つカギとなります。
近年は、進行性神経疾患に対する再生医療の研究も進められており、補完的な選択肢として注目されています。
リペアセルクリニックでは、冷凍しないフレッシュな幹細胞を用いた治療や、PRP療法、分化誘導による次世代再生医療など、身体への負担を抑えた治療を提供しています。
神経・運動機能の改善を目指した実際の症例については、以下の動画でも紹介していますのでご覧ください。
再生医療についてさらに詳しく知りたい方は、当院の公式LINEでも最新情報や症例を公開していますので、ぜひご登録ください。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
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