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血液がんの種類一覧を解説!それぞれの症状・違いや治療法についても紹介

ご自身やご家族が血液がんの疑いや診断を受け、「血液がんにはどんな種類があるのか、全体像を知りたい」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
血液がんは大きく「白血病」「悪性リンパ腫」「多発性骨髄腫」の3つに分類され、それぞれ症状や治療法が大きく異なります。
本記事では、血液がんの3大分類と主な特徴、初期症状の違い、種類別の治療法まで解説します。
また血液がんについては、動画でもわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
血液がんの種類を正しく理解し、ご自身に合った適切な治療選択につなげていきましょう。
目次
血液がんの種類一覧【白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫】
血液がんの主な種類は、以下のとおりです。
いずれも血液を作る細胞や血液中の細胞ががん化することで発症しますが、がん化する細胞の種類や増殖する場所が異なります。
ここからは、それぞれの血液がんについて、特徴や分類を詳しく見ていきましょう。
白血病
白血病は、血液のもとになる細胞(造血幹細胞)に異常が起こり、正常な血液が作れなくなる病気です。
白血病細胞が骨髄内で異常に増殖することで、正常な赤血球・白血球・血小板が減少し、体にさまざまな悪影響を及ぼします。
また白血病は、がん化する細胞の種類と進行の速さによって細かく分類されます。
| 分類軸 | 種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| 細胞の種類 | 骨髄性/リンパ性 | がん化する血液細胞のタイプによる違い |
| 進行の速さ | 急性/慢性 | 症状の現れ方や進行スピードによる違い |
これらの組み合わせにより、「急性骨髄性白血病」「急性リンパ性白血病」「慢性骨髄性白血病」「慢性リンパ性白血病」の大きく4つに分類されるのです。
白血病は種類によって、症状の出方や進行の速さ、治療方法が異なるので注意が必要です。
適切な治療を行うには、正確な診断が非常に重要です。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫は、白血球の一種である「リンパ球」ががん化し、リンパ節や全身の臓器に腫瘤(しこり)を形成する血液がんです。
リンパ球は血液やリンパの流れに乗って全身を巡るため、体のさまざまな場所に発生する可能性があるのが特徴です。
また悪性リンパ腫は、大きく2つのタイプに分けられます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ホジキンリンパ腫 | 特徴的ながん細胞(ホジキン細胞)が見られる比較的まれなタイプ |
| 非ホジキンリンパ腫 | ホジキンリンパ腫以外の悪性リンパ腫の総称で、日本人の約90%を占める |
非ホジキンリンパ腫はさらに細かく分類され、B細胞性・T細胞性・NK細胞性など多様なタイプがあります。
悪性リンパ腫は種類によって治療方針が大きく変わるため、専門医による正確な診断が非常に重要です。
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫は、体内で異物と戦う抗体を作る「形質細胞」ががん化し、異常な骨髄腫細胞として増殖するがんです。
主に骨髄内で増殖し、骨や腎臓、血液の働きに影響を及ぼします。
骨髄腫細胞は「Mタンパク」と呼ばれる正常な働きを持たない異常なタンパク質を大量に作り出し、以下のように体に悪影響を与えます。
- 正常な血液の働きを妨げる
- 腎臓に負担をかける
- さまざまな臓器の機能に影響を与える
多発性骨髄腫は進行がゆっくりとしたタイプが多く、初期には自覚症状が乏しいケースも少なくありません。
健康診断の血液検査や尿検査で異常を指摘され、精密検査の結果として診断されることもあります。
症状が出にくい病気だからこそ、定期的な検査による早期発見が重要です。
異常を指摘された場合は、放置せず医療機関で詳しい検査を受けましょう。
血液がんの初期症状|種類ごとの特徴と見分け方
血液がんの初期症状は、種類によって現れ方が大きく異なります。種類ごとの特徴を知っておくことで、早期発見につながる可能性があります。
それぞれの血液がんで見られる初期症状について、詳しく解説していきます。
白血病
白血病の初期症状は急性タイプと慢性タイプで異なり、進行の速さによって、症状の現れ方が変わるのが特徴です。
急性白血病の場合、正常な血液細胞が不足することで、以下のような症状が急速に出現するケースが多く見られるので注意が必要です。
- 発熱や倦怠感
- 出血傾向(鼻血、歯茎の出血、あざができやすい)
- 貧血症状(疲労感、息切れ、めまい)
- 感染症にかかりやすい
一方、慢性白血病の場合は初期症状に乏しく、健康診断の血液検査などで偶然見つかることもあります。
自覚症状がないまま進行するケースもあるため、定期的な健康チェックが早期発見の鍵となります。
悪性リンパ腫
悪性リンパ腫の初期の代表的な症状は、首、わきの下、足の付け根などのリンパ節にできる「痛みを伴わないしこりや腫れ」です。
風邪などで一時的にリンパ節が腫れることとは異なり、痛みがなく、時間が経っても消えないのが特徴です。
病気が進行すると、以下のような全身症状が現れることがあるので注意しましょう。
| B症状 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 発熱 | 原因不明の38度以上の発熱が続く |
| 寝汗 | 寝具を替えるほどの大量の寝汗 |
| 体重減少 | 半年間で10%以上の急激な体重減少 |
これらは「B症状」と呼ばれ、病気の進行度を判断する重要な指標とされています。
症状が複数当てはまる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
痛みのないしこりは見過ごされやすいため、入浴時などに首やわきの下を触って確認する習慣をつけるとよいでしょう。
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫は、初期の段階ではほとんど自覚症状がなく、無症状であることが多いのが特徴です。
健康診断の血液検査や尿検査で異常を指摘され、偶然発見されるケースが増えています。
進行すると、骨髄腫細胞が骨を溶かす作用や、腎臓への負担などにより、さまざまな症状が現れてくるので注意しましょう。
- 骨の痛み(腰痛など)や骨折
- 貧血
- 高カルシウム血症(喉の渇き、便秘、意識障害など)
- 腎臓の障害
腰や背中などの骨の痛みが長く続く場合は、単なる加齢や疲労と見過ごされやすいですが、多発性骨髄腫が隠れている可能性もあります。
原因不明の骨の痛みが続く際は、血液検査を含む精密検査を検討しましょう。
血液がんの種類別の治療法
血液がんの治療は、種類や病期、患者さまの状態に合わせて複数の治療法を組み合わせて検討されます。
主な治療法を種類別にまとめました。
| 血液がんの種類 | 主な治療法 |
|---|---|
| 白血病 | 化学療法(抗がん剤)、分子標的薬、造血幹細胞移植 |
| 悪性リンパ腫 | 化学療法、放射線治療、造血幹細胞移植、CAR-T療法、分子標的療法 |
| 多発性骨髄腫 | 経過観察、化学療法、免疫調整薬、自家末梢血幹細胞移植 |
白血病では、抗がん剤による化学療法が中心となり、必要に応じて分子標的薬や造血幹細胞移植が検討されます。
悪性リンパ腫では、化学療法を基本としつつ、病気の広がりやタイプに応じて放射線治療や先進的な治療法(CAR-T療法や分子標的療法など)が組み合わせて行われます。
多発性骨髄腫では、症状がない初期段階では経過観察が選択されることもありますが、進行に応じて薬物療法や自家末梢血幹細胞移植が検討されます。
いずれの場合も、血液内科の専門医のもとで個々の状態に合わせた治療方針を決定することが重要です。
また、近年は新しい治療薬や治療技術の進歩により、治療の選択肢は広がり続けています。
血液がんの違いを理解し、適切な対応につなげよう
血液がんには主に以下のような種類があり、それぞれに異なる特徴、原因、症状、治療法があります。
- 白血病
- 悪性リンパ腫
- 多発性骨髄腫
初期症状の違いに気付くことが、早期の診断につながります。
急激な発熱や出血、痛みのないしこり、骨の痛みなど、種類ごとに現れやすい症状の特徴を覚えておくとよいでしょう。
血液がんと診断された場合は、血液内科の専門医による正確な診断と評価を受け、自分に合った治療方針をしっかりと相談して決定することが大切です。
血液がんの種類に関するよくある質問と回答
血液がんの種類に関するよくある質問と回答は以下のとおりです。
それぞれの質問について、詳しく解説していきます。
日本では珍しい血液がんとは?
日本では、「慢性骨髄性白血病(CML)」が希少ながんとされています。
罹患率が低く、白血病全体の中でも少数派に位置づけられるタイプです。
慢性骨髄性白血病は、年間10万人あたり約1.5人と罹患率が低く、白血病全体の約20%にとどまるとされています。
初期は無症状のケースが多く、約85%が健康診断などで偶然発見されるのが特徴です。
希少な血液がんは、地域によっては診療経験が豊富な医師が限られる場合もあります。診断を受けた際は、血液内科の専門医がいる医療機関での治療を検討されるとよいでしょう。
高齢者に多い血液がんの種類は?
高齢者に多い血液がんは、以下の2つが代表的です。
- 多発性骨髄腫
- 非ホジキンリンパ腫
多発性骨髄腫は、年齢を重ねるにつれて発症リスクが高まる血液がんとされています。
また、悪性リンパ腫の中でも日本人に多い「非ホジキンリンパ腫」は、高齢になるほど発症しやすく、70歳代が発症のピークとされています。
高齢者の場合、他の持病との兼ね合いや全身状態を考慮しながら治療方針を決めることが重要です。
ご本人だけでなく、ご家族も一緒に医師と相談しながら、無理のない治療計画を立てましょう。
血液がんの余命・生存率は?
血液がんの余命や生存率は、種類や病型、患者さまの全身状態によって大きく異なるため、一概には言えません。
参考として、全体的な統計データをご紹介します。
| 血液がんの種類 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 白血病 | 43.4% | 44.9% |
| 悪性リンパ腫 | 66.4% | 68.6% |
| 多発性骨髄腫 | 41.9% | 43.6% |
ただし、これらはあくまで全体的な統計データです。
100種類以上のタイプがある悪性リンパ腫や、進行スピードが異なる白血病など、病気の型や患者さまの全身状態によって予後は大きく異なります。
監修者
岩井 俊賢
Toshinobu Iwai
医師
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