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くも膜下出血の前兆は首の痛み?危険な症状や受診基準を専門家が解説!

突然の頭痛とともに命の危険もある「くも膜下出血」。
首の痛みを感じて体調が悪い場合、「もしかしたらくも膜下出血かも」とお悩みを持つ人もいるかもしれません。
結論から言えば、首の痛みと激しい頭痛を伴う場合くも膜下出血の前兆である可能性があります。
しかし具体的にどうしたら良いのかわからず、余計に不安を感じる人もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、くも膜下出血を疑う症状や病院に行くべき基準を解説します。
目次
【結論】首の痛みを伴う頭痛はくも膜下出血の前兆の可能性あり
前述のとおり、首の痛みと激しい頭痛を伴う場合、くも膜下出血の前兆症状の可能性があります。
これは脳(くも膜)の出血の影響で首の血管(椎骨動脈)もダメージを負うためです。
世界的に用いられているくも膜下出血の分類であるHunt and Hess分類では、軽度のくも膜下出血でも頭痛と首の硬直(痛み)を伴うと記載されています。
この頭痛は警告頭痛と呼ばれ、くも膜下出血の前兆症状の1つです。
頭痛がさらに強くなると雷鳴頭痛と呼ばれる激しい頭痛になり、意識障害などを引き起こす可能性もありますので、速やかに受診しましょう。
そもそもくも膜下出血とは?特徴的な症状をご紹介
くも膜下出血とは、脳のくも膜という組織の内部で起こる出血のことです。
ほとんどは脳動脈瘤(脳の血管にできるコブ)の破裂が原因と考えられており、さまざまな症状を引き起こします。
全国保健健康協会によれば、くも膜下出血は致死率が50%を超える(※)ため、前兆症状を感じたら速やかに対応しなければいけません。
※出典:全国健康保険協会「くも膜下出血」
なお、くも膜下出血に関しては以下の記事でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
【チェックリスト】くも膜下出血の前兆
くも膜下出血の前兆症状は以下のとおりです。
- 警告頭痛
- 血圧の乱高下
- 吐き気・嘔吐
- 視覚異常・めまい
- 意識の変化や頭の違和感
これらの症状は脳動脈瘤や出血によって脳が圧迫されて生じる症状です。
とくに警告頭痛は数時間〜数日前からみられ、首の痛みも伴います。
そのため、首の痛みを伴う頭痛が見られた時には注意が必要です。
救急要請すべき症状と外来受診でも良い症状
前項の前兆のうち、救急要請すべき症状と外来受診でも良い症状を分別すると、以下の通りになります。
| 救急要請すべき症状 | 外来受診でも良い症状 |
|---|---|
|
|
救急要請すべき症状の3つはすべて、出血によって脳が圧迫されるために生じる症状です。
まずは「今までに感じたことのない頭痛」が特徴の警告頭痛に始まり、吐き気や嘔吐、失神などの意識の変化がみられます。
視覚異常やめまい、血圧の乱高下もくも膜下出血の症状ではありますが、くも膜下出血以外の疾患でもみられる症状です。
まずは「警告頭痛があるかどうか」を基準に、受診を検討してください。
くも膜下出血で大事なことは早期発見と再発予防!
くも膜下出血は命に直結する疾患で、発症から時間が経てば経つほど重症度と致死率が上がります。
そのため、早期発見と再発予防が非常に重要な疾患です。
ここからは、くも膜下出血について以下の項目を解説します。
- 検査方法
- 再発予防に重要な生活習慣
- 治療には再生医療が有効となる可能性
くも膜下出血について重要な知識なので、ぜひチェックしてください。
くも膜下出血の検査方法
くも膜下出血は以下の検査で特定します。
| 検査方法 | 検査内容 |
|---|---|
| CT検査 |
・X線で脳を撮影できる画像検査 ・迅速に脳の出血の有無を確認できる |
| MRI検査 |
・磁力を用いて脳の撮影を行う画像検査 ・CTより時間はかかるが、詳細な情報を得られる |
| 腰椎穿刺(髄液検査) |
・背中から脳脊髄液を採取し、成分を調べる検査 ・くも膜下出血と髄膜炎の鑑別に役立つ |
これらの検査などを用いて、くも膜下出血の診断を行います。
検査によって詳細な出血部位を特定することは、出血した血液の除去や止血のために重要です。
くも膜下出血の再発予防に重要な生活習慣
くも膜下出血の予防では、血圧の安定化と動脈硬化の予防が重要です。
高血圧や動脈硬化はくも膜下出血のリスクを高めるため、気をつけなければいけません。
特に気をつけるべき生活習慣を、以下の表にまとめました。
| 気をつけるべき生活習慣 | 理由 |
|---|---|
| 食事 |
・適切な塩分量・コレステロールを摂取する ・高血圧や動脈硬化のリスク低下に期待できる |
| 運動 | 適切な運動は血圧を下げる効果に期待できる |
| 喫煙 |
・喫煙は高血圧を引き起こす危険因子 ・くも膜下出血発症のリスクとなる |
| 飲酒 |
・過度な飲酒が高血圧につながる ・適切な量に抑えることでリスクを軽減できる |
| 睡眠 |
・適切な睡眠は血圧を安定させる ・睡眠時無呼吸症候群はくも膜下出血のリスクとなる |
| 歯磨き |
・歯周病菌は動脈硬化を引き起こす危険因子 ・歯周病予防ができれば動脈硬化のリスク軽減に期待できる |
これらの生活習慣に気をつけて高血圧や動脈硬化を予防できれば、間接的にくも膜下出血の予防効果が期待できます。
くも膜下出血の治療には再生医療が有効となる可能性
くも膜下出血が発症した後は、以下の治療を行います。
| 治療 | 内容 |
|---|---|
| 手術 | 脳の出血除去や止血を行い、脳へのダメージ軽減を図る |
| 投薬 | 降圧剤や痛み止めなどで症状を安定化させる |
| リハビリ | 四肢麻痺などの後遺症に対して、運動療法を行う |
くも膜下出血では、多くのケースでしびれや四肢麻痺などの後遺症が発症します。
なぜなら、一度損傷した脳細胞は再生が難しいためです。
そのため、脳が損傷したことで生じるしびれや四肢麻痺などの後遺症に対しての対症療法が治療がメインとなります。
しかし、近年ではiPS細胞をはじめとする再生医療により、傷ついた脳細胞も再生が期待できるようになりました。
実際に当院リペアセルクリニック大阪院でも、脳出血後の後遺症に対して再生医療が有効だった症例を経験しています。
くも膜下出血以外の脳卒中の症例もご紹介しているので、興味がある人は以下をご参照ください。
脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。
くも膜下出血でよくある質問
くも膜下出血でよくある質問をまとめました。
くも膜下出血について詳しく知り、予防するためにもぜひ参考にしてみてください。
くも膜下出血の原因は何ですか?
くも膜下出血は以下のような原因があります。
- 脳動脈瘤
- 脳動静脈奇形
- 交通事故などによる外傷
これらが原因となり、脳のくも膜の内側で出血する病気がくも膜下出血です。
くも膜下出血は何科を受診すれば良いですか?
くも膜下出血が疑われるときは、脳神経内科・外科を受診してください。
くも膜下出血は脳の疾患であるため、脳を専門に扱う科が適切です。
ただし、緊急を要する疾患ですので、救急車を要請した方が良い可能性があります。
#7119に電話すれば救急車を呼ぶべきかを待機している専門家に相談できるので、迷ったら電話してみましょう。
【まとめ】くも膜下出血の前兆を疑ったら迷わず受診しよう
本記事では、くも膜下出血の前兆と首の痛みについて解説しました。
ポイントは以下のとおりです。
- 頭痛に首の痛みを伴えばくも膜下出血の可能性がある
- 頭痛と首の痛みは数日前から起こることもある
- くも膜下出血を疑ったらすぐに病院に相談するべき
くも膜下出血は緊急性が高く、致死率の高い病気です。
まずは記事前半のくも膜下出血の前兆症状チェックリストを確認しましょう。
もし当てはまった場合はくも膜下出血の可能性がありますので、無理をせず医療機関にご相談ください。
また、くも膜下出血の後遺症に対して、近年は再生医療も注目されています。
当院リペアセルクリニック大阪院でも脳卒中に対する再生医療を行っていますので、興味がある人はお気軽にご相談ください。
以下の動画では、実際に当院で再生医療の治療を受け、くも膜下出血の後遺症が改善した患者さまの症例を紹介しているため、併せて参考にしてください。
脳卒中のお悩みに対する新しい治療法があります。
監修者
圓尾 知之
Tomoyuki Maruo
医師
資格・所属学会
日本脳神経外科学会 所属
脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。
























