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肩腱板損傷にサポーターは効果的?使うべきケースと注意点を医師が解説

肩の痛みや動かしにくさで困っている方も多いのではないでしょうか。
とくに、スポーツや運動で肩を酷使している方は、肩の腱板に負担がかかりやすく、損傷のリスクが高くなります。
治療やケアを考える中で浮かぶ「サポーターは使った方がいいの?」「効果はあるの?」そんな疑問にお答えします。
この記事では、肩腱板損傷におけるサポーターの効果と適切な使用方法、注意点を解説します。
肩腱板損傷の症状で悩まれている方は、ぜひ最後まで読んで適切な対処法を見つけましょう。
また、現在リペアセルクリニックでは「手術なしで根本的な改善が期待できる」再生医療に関する情報をLINEで発信しております。
簡易オンライン診断も受けられるので、ぜひ一度お試しください。
目次
【結論】肩腱板損傷におけるサポーターの効果は限定的
肩腱板損傷におけるサポーターの効果について、サポーターは痛みの軽減や一時的な安定を目的とする補助具であり、損傷した腱そのものを修復する機能はありません。
過度に依存すると、筋力低下や回復の遅れを招く可能性もあるため、使い方には注意が必要です。
サポーターと肩腱板損傷の関係について、以下の3つのポイントから詳しく解説していきます。
これらのポイントを理解することで、サポーターの適切な使用方法がわかり、肩腱板損傷の症状悪化を防ぐことができます。
症状を和らげることは可能
サポーターを使用すると、関節や筋肉の過剰な動きを抑え、損傷部分への負担を軽減できます。
また、肩関節を安定させて動かしやすくする効果も期待できます。
とくに、仕事や日常生活で肩を動かす必要がある場合には、サポーターによる痛みの軽減効果が役立ちます。
ただし、この効果はあくまで一時的なものであり、症状の根本的な改善ではないことを理解しておくことが大切です。
根本治療にならない
サポーターを使用すると、一時的に痛みが軽減され、動かしやすくなる効果が期待できます。
しかし、サポーターを付けたからといって肩腱板損傷自体が治るわけではありません。
サポーターによって症状が楽になるからと無理をしてしまうと、損傷している部分がさらに断裂するなど、症状が悪化してしまう可能性があります。
損傷した腱板を修復するためには、適切な医療機関での治療が必要です。
サポーターは治療の補助として使用し、根本的な治療については医師に相談しましょう。
サポーターの常時使用は控えるべき
サポーターの常時使用は控えるべきです。
サポーターを常時使用してしまうと、肩の筋肉や関節が使われなくなり硬くなったり、筋力が低下したりする問題が生じます。
周辺の筋肉や関節が硬くなると、損傷部分にさらに大きな負担がかかって症状が悪化します。
そのため、サポーターの常時使用は控えて、周辺の筋肉や関節を適度に動かしましょう。
肩腱板損傷とは|肩関節を安定させる腱板が、断裂または損傷した状態
肩腱板とは、肩関節を安定させる重要な筋肉群の腱のことで、これが断裂または損傷した状態が肩腱板損傷です。
肩腱板損傷の主な症状は以下の通りです。
- 肩の痛み(運動時痛、夜間痛、安静時痛)
- 肩の動かしにくさ(可動域制限)
- 筋力低下、脱力感
- 肩を動かしたときのクリック音やゴリゴリ音
とくに、夜間の痛みで睡眠がとれないことが受診する一番の理由となることが多いです。
運動時には痛みがありますが、多くの患者さまは肩を上げることは可能です。
肩腱板損傷は五十肩とは異なり、関節の動きが固くなること(拘縮)が少ないことが特徴です。
ただし、挙上するときに力が入らない、挙上するときに肩の前上面でジョリジョリという音がするといった症状もみられます。
肩腱板損傷を放置すると損傷が進行して腱板が完全に断裂するリスクがある
肩腱板損傷を放置すると、損傷が進行して腱板が完全に断裂する可能性があります。
完全断裂まで進行すると、肩の可動域が著しく制限されるため、服の着脱や髪を整えるといった日常の動作が困難になる場合もあります。
放置による慢性炎症や筋力低下、関節の変形が起こると、保存療法では改善が難しくなり、最終的に手術が必要になるケースも少なくありません。
症状が軽いうちに適切な診断と治療を受けて、悪化を防ぎましょう。
早期の治療により、症状の進行を抑え、日常生活への影響を最小限に留めることができます。
肩腱板損傷を放置するリスクについて詳しくは、以下の記事もご覧ください。
肩腱板損傷の症状に悩む方からよくある質問
肩腱板損傷の症状に悩む方からよくある質問として以下の2つを紹介します。
具体的なトレーニング方法も紹介しているので、無理のない範囲でお試しください。
肩腱板損傷にトレーニングは効果的?
肩腱板損傷では、適切なトレーニングが症状の緩和に役立つ場合があります。
下記のトレーニングを空き時間を利用して定期的に行ってみましょう。
- 机の前に椅子を用意して座る
- 両手を机に置き、両腕を伸ばすように椅子を後ろへ引く
- 身体を前に倒し、10秒ほどキープし元に戻る
- 1~3を10回繰り返す
- 両肘を机につけてゴムチューブを持つ
- ゴムチューブを外側に引っ張る
トレーニングを行うと、肩腱板周辺の筋肉の柔軟性を高め、関節の動きを良くする効果が期待できます。
ただし、無理な動きや誤ったフォームは逆効果になることもあるため、痛みが出ない範囲で行い、医師や理学療法士の指導を仰ぎましょう。
肩腱板損傷のテーピングは効果的?
肩腱板損傷に対するテーピングは、痛みを和らげたり、肩の安定性を高める効果が期待できます。動きの制限やサポートにより、症状の緩和に役立ちます。
ただし、テーピングだけでは肩腱板損傷を治すことはできません。サポーター同様、根本的な治療にはならないため、医療機関での治療が必要です。
肩腱板損傷におけるサポーターは一時的な効果は期待できる!根本的な治療は再生医療も検討しよう
肩腱板損傷におけるサポーターは、痛みの軽減や一時的な安定には効果的ですが、根本的な改善にはつながりません。
肩腱板損傷を放置すると、損傷が進行して完全断裂につながる可能性があるため、早期の治療が重要です。
症状が軽いうちに適切な診断と治療を受けることで、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
肩腱板損傷でお悩みの方は、早めに医療機関を受診し、ご自身に最適な治療法について相談されることをおすすめします。
また、再生医療も治療選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
当院(リペアセルクリニック)では、肩腱板損傷に対して自己脂肪由来の幹細胞を用いた再生医療を行っています。
- 注射だけで日帰り治療が可能
- 幹細胞が損傷部位の再生を促進
- 手術後に懸念される再断裂や関節拘縮のリスクも軽減
- 自身の細胞を使うため、安全性・相性も高い
再生医療の詳細や、ご自身の症状に最適な治療法について、当院の医師が丁寧にご説明いたします。
「手術は避けたい」「でも、このまま放置するのは不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
また当院の公式LINEでも再生医療の治療法や症例を紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設