鵞足炎が悪化するとどうなる?原因から早く治すためのポイントを医師が解説
公開日: 2019.06.09更新日: 2025.08.29
「鵞足炎が悪化するとどうなる?」
「膝の痛みを早く治す方法はある?」
鵞足炎が悪化すると安静時にも痛みを感じることが多く、日常生活に支障が出る可能性があります。
本記事では、鵞足炎が悪化したときの症状や、悪化してしまう原因について詳しく解説します。
- 鵞足炎が悪化する原因
- 鵞足炎が悪化したときの症状
- 鵞足炎の治療法
鵞足炎の痛みに対する治療法も解説しているため、鵞足炎の悪化を防ぎ、早く治すための参考にしてください。
また、鵞足炎の痛みを早く治したい方は、手術せずに症状の改善が期待できる再生医療も選択肢の一つです。
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、鵞足炎に対する再生医療の情報を配信しています。
「鵞足炎が悪化する前に治したい」「現在の治療では期待した効果が出ていない」という方は、ぜひ再生医療について確認してみてください。
目次
鵞足炎が悪化するとどうなる?
鵞足炎が悪化したときの症状は、以下のとおりです。
- 安静時の痛み
- 運動時の痛み
- 階段昇降が困難になる
- 腫れ
初期段階の鵞足炎では、運動時に膝の内側に痛みを感じる程度ですが、悪化すると安静時も痛みを感じるケースがあります。
適切な治療を受けずに鵞足炎を放置すると日常生活にも支障をきたすため、早めに対処しましょう。
また、鵞足炎の悪化によって痛みが強くなるだけでなく、膝関節の軟骨がすり減ってしまう変形性膝関節症の発症リスクを高めます。
変形性膝関節症の症状については、以下で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
鵞足炎の痛みが悪化してしまう原因
鵞足炎の痛みや症状が悪化する原因として、主に以下の4つが考えられます。
鵞足炎の悪化を防ぐためには、原因を知ったうえで適切な対策やケアを行うことが重要です。
以下では、それぞれの原因について詳しく解説します。
膝の負担が大きい行動をとっている
鵞足炎が悪化する原因の1つとして、膝の負担が大きい行動をとっていることが挙げられます。
日常生活で足を無理に動かしたり運動で足を使いすぎたりすると、鵞足に過度な負担がかかり、鵞足炎が悪化する可能性があります。
特にスポーツ時に練習量が多かったり、休息時間が短かったりすると膝にかかる負担が大きくなるため注意が必要です。
また、運動習慣がない方でも日常生活や仕事で膝に負担のかかる動作を行う場合は、鵞足炎の悪化リスクが高まります。
鵞足炎になってしまった場合は、膝への過度な負担を避け、悪化を防ぎましょう。
膝周辺の筋力や柔軟性不足
膝周辺の筋力や柔軟性の低下によって鵞足に負担がかかり、鵞足炎が悪化する可能性があります。
普段あまり運動をしない方は、身体を動かす機会が少なく身体が硬くなったり、筋力不足になったりしやすい状況です。
日常的に適度な運動習慣を身につけて、膝周辺の筋力や柔軟性低下を防ぐことが重要です。
また、日常的にスポーツや運動をしているからといって、柔軟性に問題がないとは限りません。
身体が硬ければ、膝へかかる負担が大きくなるため、鵞足炎が悪化する原因となることもあります。
不適切な運動フォーム
鵞足炎が悪化する原因として、不適切な運動フォームによる動作が挙げられます。
不適切な運動フォームで身体を動かすと、膝周辺の筋肉や関節、腱が無理やり引っ張られ、膝に過度な負担がかかります。
運動時には、膝周辺に負担がかからないように正しいフォームや姿勢を意識しましょう。
また、運動前のウォーミングアップや運動後のセルフケアを行うことも重要です。
運動前後にストレッチやマッサージを行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、身体を動かしやすくなります。
柔軟性が高まった状態での運動は、ケガのリスクを低減でき、鵞足炎の悪化も抑えられる可能性があります。
自己流のストレッチやマッサージ
鵞足炎の痛みには、運動前後のストレッチやマッサージが有効ですが、自己流で行うと逆効果になる可能性があります。
自己流で不適切な方法や過度な刺激を与えると、逆に膝へ負担がかかり、鵞足炎の悪化につながります。
専門家の指示・指導を受けて、正しいマッサージやストレッチを行うことを心がけましょう。
また、正しいマッサージやストレッチを行っているからといって、急激に運動量を増やすと膝の負担になってしまうため、注意が必要です。
鵞足炎を悪化させず早く治すためのポイント|運動を控え安静にする
鵞足炎を悪化させないためには、スポーツを行う際や日常生活の中で、以下のポイントを押さえることが大切です。
- 運動時のフォームを意識する
- 膝周辺の柔軟性をつける
- 階段昇降時はできるだけ膝と足先が一直線になるようにする
- 足の形に合わせたインソールを使用する
鵞足部や太ももの筋肉が緊張していると、膝関節がねじれる原因になります。
膝関節のねじれは、さらに鵞足炎を悪化させる原因になるため、太ももの過度な緊張をほぐし、膝関節の可動域を広げましょう。
悪化した鵞足炎は治らない?主な治療法
鵞足炎は悪化してしまった場合でも、適切な治療を受ければ治る可能性があります。
治療法は、主に以下の2つです。
基本的には保存療法による治療を行う
悪化した鵞足炎には、症状に応じて痛みや症状緩和を目的とする保存療法による治療が行われます。
- 安静
- アイシング
- ストレッチ
- テーピング・サポーターによる固定
- 超音波治療・電気治療
- ステロイド注射・局所麻酔
鵞足炎による痛みが強い場合は、激しい炎症状態である可能性が高いため、膝への負担を避けて安静にすることが優先されます。
また、患部のアイシングによって炎症を抑える効果が期待できるため、安静にする際に並行して行いましょう。
ステロイド注射や局所麻酔は炎症を抑えたり痛みを軽減したりできる治療法ですが、関節軟骨の劣化を招く可能性や注射による感染症のリスクがあるため、長期的な治療にはおすすめできません。
鵞足炎の度合いによって適した治療法は異なるため、膝の痛みが強いときは、早めに医療機関を受診しましょう。
根本的な治療として再生医療も選択肢の一つ
保存療法を継続的に行っても効果が出ていない場合は「再生医療」による治療も選択肢の一つです。
\幹細胞治療とPRP療法の特徴についての解説はこちら/
再生医療は、患者様の細胞や血液を用いて、再生・修復を促す治療法です。
幹細胞治療(自己脂肪由来幹細胞) |
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PRP療法(多血小板血漿注射) |
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再生医療は、手術や入院が不要なため、日常生活を送りながら治療を行えます。
悪化した鵞足炎の痛みにお悩みの方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。
症例・治療法については公式LINEでも紹介していますので、ぜひご覧ください。
鵞足炎の悪化に関してよくある質問
鵞足炎の悪化に関してよくある質問に回答していきます。
鵞足炎の悪化を防ぐために、セルフケアの方法や治療期間について確認しましょう。
鵞足炎はどのくらいで治る?
鵞足炎は、一般的に数週間から数カ月で症状が改善するケースが多いです。
軽症の場合は数週間で改善しますが、適切な治療を受けずに放置したり患部を無理に動かしたりすると、症状が悪化して治療期間が長期化する可能性もあります。
鵞足炎の症状が現れたら安静にして、早めに医療機関を受診しましょう。
鵞足炎の悪化はストレッチで改善できる?
鵞足炎の悪化は、ストレッチで改善できる場合があります。
鵞足炎の悪化を予防するストレッチでは、主に太ももの筋肉をほぐす動きを行います。
ただし、誤った方法でストレッチを行うと、鵞足炎が悪化し治療期間が延びる恐れがあるため、注意が必要です。
鵞足炎は自分で治せる?
軽症の鵞足炎は、自分で治せる可能性があります。
主に以下の方法を実践しましょう。
- 安静に過ごす
- アイシングする
- 湿布薬を使用する
- ストレッチを行う
- サポーター・テーピングで固定する
しかし、正しい方法でセルフケアを行わないと痛みや症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
少しでも不安がある方は、医療機関に相談したうえで、自分に合った治療法を検討しましょう。
鵞足炎を早く治すには悪化する前に適切な治療を受けることが重要
鵞足炎を早く治すためには、悪化する前に適切な治療を受けることが重要です。
膝の痛みや違和感が長引いている場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
また、鵞足炎による痛みが長く続いている方や少しでも早く治したい方は、再生医療による治療も選択肢の一つです。
当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、悪化した鵞足炎の改善が期待できる再生医療の情報を配信しています。
「鵞足炎が悪化する前に治したい」「現在の治療では期待した効果が出ていない」という方は、ぜひ再生医療について確認してみてください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設