膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは?痛みの程度で分かる重症度、その治療と予防法
公開日: 2019.06.10更新日: 2024.11.19
目次
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは?痛みの程度で分かる重症度、その治療と予防法
膝蓋腱炎とは、スポーツをしている成長期のお子さんの膝の痛みに多い「ジャンパー膝」とも呼ばれている疾患です。
でも、あまり聞いたことがない病名ですし、どのような病気なのか、治るものなのか…といったことが知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、膝蓋腱炎とはどんな疾患なのかについてまとめました。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは?
膝蓋腱炎とは、膝全面の痛みを主とする慢性のスポーツ障害で「ジャンパー膝」とも言われています。
好発年齢は、成長期の12歳~20歳くらい。特に10代のスポーツをする男性に多いです。
また、痛みの程度によって重症度が決められています。
軽症スポーツはできるが、運動後に痛みが出る。 中等度運動を始めるときに痛みがあるが、ウォーミングアップで痛みが消失。しかし、運動後に再び痛みが出る。 重症運動負荷で痛みが出る。痛みが消えないため運動ができない。 最重症腱や靭帯の断裂があり、運動ができない。 |
膝蓋腱炎の原因とは?
膝蓋腱炎の原因は、大腿四頭筋の柔軟性の低下が要因の1つとなります。
特に骨の成長が著しい成長期の選手は、骨の成長に対して筋肉の成長が追金井いつかない現状があり、結果的に筋肉が硬くなり、膝蓋骨周辺に負担がかかります。
また、選手自身の体力や技術に適さない練習の積み重ねや、足に合わない靴の使用、地面が硬すぎる、或いは柔らかすぎるなどの練習場の環境が合わない練習、不適切な靴、硬すぎたり柔らかすぎたりする練習場の環境が膝蓋腱炎(ジャンパー膝)の原因になることがあります。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)の予防と治療
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)の予防は、大腿四頭筋とハムストリングスのストレッチと筋力強化が良いでしょう。
特に身長がぐんぐん伸びる成長期の選手の場合、先ほども触れましたが骨の成長に筋肉の成長が追ついていません。そのため、筋肉が硬くなってしまっているので、ストレッチなどを行って柔らかくすることが効果的です。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)の症状が軽い場合は、ストレッチと筋力強化をすることで治癒できる場合もあります。
また、運動後10~15分のアイシングにより、炎症を抑えることができ、循環も良くなります。
しかし、ストレッチアやアイシングなどを行っても、症状が改善されない場合、痛みが良くならない場合は、スポーツ専門の整形外科を受診してください。
そして、一定期間運動を休止し、しっかりと治療を受け休養をとることが必要です。
医師による治療を行っても痛みが改善しない場合は、重症化していると考えられるため、整形外科医と相談し手術を受ける、或いはスポーツを諦めるか、どちらかの選択を迫られる場合があります。
まとめ・膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは?痛みの程度で分かる重症度、その治療と予防法
成長期の選手の場合、ただの痛みだと我慢していることも多くあります。
しかし、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)は重症化してしまうとスポーツを続けられなくなる場合もあります。
痛みの症状がある場合はそれ以上悪化させないように、練習を少なめにしたり休むなどの対策をして、しっかり治すことが大切です。
監修:リペアセルクリニック大阪院

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設