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重たいものを持つと膝が痛くなる原因|注意すべき仕事や膝による疾患について解説

公開日: 2020.07.14
更新日: 2025.06.02

「最近、仕事で重たいものを持った後に膝が痛むようになった…」「膝に違和感があるけど、仕事は休めないし、どうしたらいいんだろう?」

このようにお悩みではありませんか?

日常的に重量物を扱う仕事をされている方にとって、膝の痛みは仕事の継続や生活の質に大きく影響する深刻な問題です。

痛みを我慢しながら仕事を続けることで、症状が悪化するのではないかという不安も尽きないでしょう。

本記事では、重たいものを持つことで膝が痛くなる原因や疾患について詳しく解説します。

また、変形性膝関節症などの疾患に対する治療法についても触れていますので、膝の痛みでお悩みの方はぜひ参考にしてください。

当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、膝の疾患に対する治療法として注目されている再生医療に関する情報を公開中です。

重たいものを持つと膝が痛くなる原因

私たちの膝は歩行時や階段を上るときに、体重の約3〜4倍もの圧力を受けていますが、重たいものを持つと、膝への負荷はさらに増大します。

すでに変形性膝関節症や半月板損傷などの疾患がある場合は、膝へ負荷をかけることで痛みを感じる原因となります。

また、重たいものを持つことによる膝への負担が疾患をさらに悪化させてしまう可能性があるため注意しましょう。

加齢による組織の弾力性低下も、膝への負担に対する耐性を弱める要因となります。

重たいものを持つと膝が痛くなるときに考えられる疾患

重たいものを持つ作業を繰り返すことで、膝には以下のような疾患が発症するリスクがあります。

これらの疾患は初期症状が似ていることもあり、自己判断は難しいものです。

それぞれの疾患の特徴を理解して、該当する場合は早めに医療機関を受診しましょう。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝の関節軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれることで痛みが生じる疾患です。

重たいものを繰り返し持つ動作は、関節への過度な負担となり、軟骨の摩耗を促進します。

初期症状は階段の上り下りや長時間の立ち仕事後に痛みを感じることが多く、進行すると安静時にも痛みが出るようになります。

特徴的な症状として、朝起きた時や長時間同じ姿勢でいた後に動き始めると感じる痛みがあります。

40歳以上の方に多く見られ、肥満や過去の膝の怪我も発症リスクを高めます。

半月板損傷

半月板損傷は、膝関節内部にあるクッションの役割をする半月板が裂けたり変性したりする状態です。

重たいものを持ち上げる際の不自然なひねりや急な方向転換が原因となることが多いです。

特徴的な症状として、膝の内側や外側の痛み、膝がロックして動かなくなる感覚、膝の腫れや水がたまる症状があります。

重度の場合は、膝が不安定になり「ガクッ」とする感覚や、歩行時に膝から「ポキポキ」という音がすることもあります。

負荷のかかる動作を続けると症状が悪化するため、痛みを感じたらすぐに休息を取ることが大切です。

膝蓋腱炎

膝蓋腱炎は、膝のお皿(膝蓋骨)と脛骨(すねの骨)をつなぐ膝蓋腱に炎症が生じる疾患です。

「ジャンパー膝」とも呼ばれ、重たいものを持ち上げる際の繰り返しの負荷や、しゃがんだ状態から立ち上がる動作の繰り返しで発症しやすくなります。

膝の前面、特に膝のお皿の下部に痛みを感じるのが特徴で、階段の上り下りや長時間の正座後に痛みが強くなります。

初期は運動中のみの痛みですが、進行すると日常生活でも痛みを感じるようになります。

適切な休息を取らずに無理を続けると、慢性化して治りにくくなることがあります。

重たいものから膝を守るために注意すべき仕事

重たいものを持つ機会が多く、膝関節に大きな負担がかかる仕事を3つ紹介します。

これらの職場で膝を守るためには、適切な作業手順や補助器具の活用、定期的な休憩の確保が重要です。

膝に痛みを感じ始めたら、早めに対策を講じることが症状の悪化を防ぐポイントになります。

建設現場

建設現場では、重いコンクリートブロックや建材の運搬、しゃがんだ姿勢での作業など、膝に大きな負担がかかる作業が日常的に行われています。

とくに問題となるのは、膝をついての床面作業です。

アスファルトやコンクリートなどの硬い地面に直接膝をつくことで、膝蓋骨周辺に強い圧力がかかります。

また、不安定な足場で重たいものを持つと、膝を捻る動作が入ることで大きな負荷がかかり、怪我のリスクを高めます。

建設現場では、適切な姿勢での荷物の持ち上げや膝当てやサポーターの着用により、膝の負担を減らしましょう。

引越し業者

引越し業者の作業員は、家具や家電製品など様々な重量物を持ち上げて運んだり、配置したりする作業を繰り返し行います。

冷蔵庫やベッドなどの大型家電・家具の運搬は膝に大きな負担をかけます。

狭い階段やエレベーターのない建物での作業では、膝を曲げた状態で重量物を支えなければならないケースも多く、膝への負担は避けられません。

また、繁忙期には休憩時間が十分に取れないこともあり、膝への負担が蓄積しやすくなります。

引越し作業では、二人以上での協力作業の徹底、台車などの補助器具の活用、適切な持ち方での作業を行いましょう。

工場現場

工場現場では、立ち仕事や重い部品の取り扱い、繰り返し動作など、膝に負担をかける要素が多く存在します。

生産ラインで同じ姿勢や動作を長時間続けることで、特定の部位に負担が集中しやすくなります。

床に置かれた物を頻繁に拾い上げる動作、しゃがんだ姿勢からの立ち上がりの繰り返しは膝への負担が大きく注意が必要です。

また、硬いコンクリート床での長時間の立ち仕事は、膝への衝撃を吸収できず、関節への負担が大きくなります。

工場現場では、作業台の高さ調整、衝撃吸収性のある床材や専用マットの使用、定期的な姿勢の変更と休憩の確保が膝の保護に効果的です。

重たいものから膝の負担を減らす対策は?

重たいものを持つ際に膝への負担を軽減するためには、日常生活や職場での対策が重要です。

以下で効果的な方法を紹介します。

対策 具体的な内容
適切な持ち上げ姿勢を意識する 荷物を体に密着させて、背筋を伸ばして物を持ち上げる
補助器具を活用する 台車、リフト、ベルトなどの道具を積極的に使用する
体重管理を心がける 過体重は膝への負担を増大させるため、適正体重を維持する
膝サポーターを着用する 作業中は膝関節を安定させるサポーターを利用する
筋力トレーニングを行う 太もも周りの筋肉を強化し、膝関節への負担を分散させる
柔軟性を高める ストレッチで筋肉や靭帯の柔軟性を保つ
休息を十分に取る 膝に痛みを感じる前に適度に休憩をとる
職場環境の改善を依頼する 上司や同僚の理解を得て、作業環境の改善や業務分担の見直しを提案する

これらの対策を日常的に実践することで、膝への負担を大幅に軽減できます。

とくに仕事で重たいものを扱う場合は、一人で抱え込まず周囲の理解と協力を得ながら環境の改善を目指しましょう。

重たいものを持つと膝が痛くなるときによくある質問

重たいものを持つと膝が痛くなるときによくある質問を3つ紹介します。

膝の痛みは我慢しないことが大切です。

以下の内容を確認して、適切な休憩を取り、必要に応じて治療を受けましょう。

膝が痛い時にやってはいけないことは?

膝の痛みがあるときは、以下の行為を避けましょう。

  • 痛みを我慢して重たいものを持ち続ける
  • 膝に負担のかかるスクワットや深い屈伸運動を行う
  • 階段の上り下りを頻繁に行う
  • 硬い地面での長時間の歩行や運動
  • 長時間正座や中腰の姿勢を続ける
  • 痛みが強い時にマッサージや強い刺激を与える
  • 炎症がある時に患部を温めること(初期の炎症時は冷却が基本)
  • 医師の診断なしで痛み止めを長期間服用する
  • 医師の指導なく自己流のリハビリを行う

これらは膝へ負担をかけて症状が悪化する可能性があります。

痛みがあるときは自己判断せず、医療機関を受診しましょう。

膝が痛い時は仕事を休むべき?

膝の痛みの程度と仕事内容によって判断が必要です。

激しい痛みや腫れがある場合、重たいものを持つ仕事や長時間の立ち仕事は休職や業務調整を検討すべきです。

無理を続けると症状が悪化し、長期的な休職が必要になる可能性があります。

一方、軽度の痛みであれば、適切なサポーターの使用や仕事内容の一時的な調整で対応できることもあります。

職場の上司や産業医に相談し、可能であれば一時的に軽作業へ変更するなどの対応が望ましいです。

変形性膝関節症の治療法は?

変形性膝関節症の治療は大きく保存療法と手術療法に分けられます。

保存療法は、手術を伴わない治療法です。消炎鎮痛剤の服用や注射療法、理学療法、生活習慣の改善などが行われます。

これらで十分な効果が得られない重症例では、人工膝関節置換術などの手術療法が検討されます。

また、近年注目されているのが再生医療です。

再生医療は、患者さま自身の幹細胞や多血小板血漿(PRP)を用いる、体への負担が少ない治療法です。

当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞治療とPRP療法を提供しています。

再生医療に関して詳細は、以下をご覧ください。

膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

重たいものは膝への負担が大きいので日常生活から負担軽減を意識しよう

膝関節は日常生活で体重の3〜4倍もの負荷がかかる重要な部位であり、重たいものを持つとさらに大きな負担となります。

膝の疾患リスクを減らすためには、正しい持ち方の実践や補助器具の活用が不可欠です。

とくに「建設現場」「引越し業者」「工事現場」などの膝への負担が大きい職場では、上司や同僚の協力を得て、環境の改善を目指しましょう。

もしも膝に痛みを感じたら、早めに休息をとり、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。

膝の健康は一度損なうと回復に時間がかかります。

再生医療などの治療法も視野に入れながら、日常からの予防と早期対応を心がけましょう。

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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