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半月板損傷は手術しないとどうなる?放置によるリスクと適切な治療法を解説

公開日: 2019.05.08
更新日: 2025.04.30

膝の半月板を損傷して腫れや痛みを感じた際に「手術しないとどうなる?」「一生治らないの?」など、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

半月板損傷は手術で治療できますが、一定期間の入院やリハビリが必要で、放置すると関節の変形や慢性的な痛みを引き起こす可能性が高まります。

本記事では、半月板損傷を放置したときの影響や、適切な治療法などをわかりやすく解説します。

手術に抵抗がある方や仕事や育児を休めない方に向けて、手術をしない治療法についても解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

半月板損傷を手術しない・放置することによるリスク

半月板損傷を放置すると、以下のリスクが発生する可能性があります。

半月板には血管があまり通っておらず、損傷した部分に栄養が行き届かない場合があります。

損傷部位によっては自然治癒が期待できる可能性が低いため、手術を受けないまま痛みを我慢していると、仕事や日常生活に支障をきたす場合も

では、半月板損傷の放置がどのような悪影響を及ぼすのか、具体的なリスクをみていきましょう。

放置リスク① ロッキング現象

事故などによって半月板が断裂すると、急に膝関節が動かなくなってしまう、ロッキング現象を引き起こす場合があります。

ロッキング現象は半月板損傷が原因になるケースが多く、損傷した組織が膝関節の内部に残った場合、以下のような症状が現れます。

  • 膝の曲げ伸ばしに力が入らない
  • 膝の曲げ伸ばしに引っかかりを感じる
  • 膝の部分が腫れる
  • 膝関節に痛みが生じる

半月板には膝から上の体重がかかるため、加齢とともに繊維がほつれたりする「ささくれ状態」が進行し、激しい痛みを伴うケースもあります。

ロッキング現象を自覚したときは医師の診断を受け、早めに治療を開始することが重要です

レントゲンには骨しか映らないため、受診する際は、MRI検査ができる病院を事前に調べてから受診ましょう。

放置リスク② 関節水腫(膝に水がたまる)

関節水腫(かんせつすいしゅ)とは、膝などの関節部分に関節液(体液)が溜まる症状です。

各部分の関節液は一定量にコントロールされていますが、必要以上に溜まった場合、以下の症状を引き起こす場合があります。

  • 膝蓋骨(膝の皿)が浮き上がっている感覚がある
  • 膝関節の可動域に制限がかかり、曲げ伸ばしが難しくなる
  • 膝関節に腫れや痛みが生じる
  • 膝をひねると激しく痛む

関節水腫の主な原因は、軟骨のすり減りや関節リウマチ、半月板損傷などが挙げられます。

症状の初期段階は水抜きやヒアルロン酸注射、ストレッチなどの治療を行います。

一方で変形性膝関節症などが進行し症状が悪化すると、他の治療法で改善が見られない場合には人工関節への置き換え手術が必要になる場合も

症状によっては歩行が困難になるため、関節水腫が疑われるときは早めに病院の診察を受けることが重要です。

放置リスク③ 変形性膝関節症などの進行

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ってしまい、骨が変形する症状です。

主な原因として加齢や膝関節への強い負荷、半月板損傷などが存在します。

【変形性膝関節症の進行に伴う症状】

  • 歩行時に強い痛みが生じる
  • 骨の変形により膝をまっすぐ伸ばせない
  • 膝関節に関節液が溜まる

初期段階は歩行時に痛みを感じる程度ですが、症状が悪化すると膝の曲げ伸ばしに激痛が伴います

階段の昇降や、正座・あぐらなどの姿勢も困難になるため、日常生活を苦痛に感じるケースもあります。

変形性膝関節症が末期症状になると、常に膝の痛みを感じてしまい、熟睡できないなどのリスクが生じる場合も。

人工関節に置き換えると痛みを解消できますが、膝の曲げ伸ばしが制限されるため、初期段階の治療が改善への鍵となります

半月板損傷の手術しない治療法(保存療法)について

半月板損傷は切除や縫合で治療できますが、治療法の種類には、手術しないで治す保存療法も存在します。

ロッキング現象が発生しておらず、膝の痛みだけの初期段階では、保存療法で治癒する可能性があります。

手術は保存療法に効果がなかったときの選択肢になるため、症状が重くならないうちに病院の診察を受けることが重要です

保存療法の種類

半月板損傷の保存療法には、以下の種類があります。

概要 詳細
リハビリ療法

・電気治療やアイシング:半月板の炎症を抑える
・マッサージやストレッチ:ひざの関節を柔らかくする
・筋力トレーニング:半月板が損傷している脚の筋力増強
・バランス運動:両脚のバランスを正常に戻す運動

装具療法

・ソフトサポーター:日常生活における膝関節の負担を軽減
・ハードサポーター:主にスポーツ用となる装具
・ニーブレース:膝関節の動きを固定する装具
・足底板:膝にかかる負荷を分散させる装具(靴の中敷き)

関節穿刺

・関節穿刺:膝に溜まった関節液を注射器で抜き取る治療法
・関節液を抜き取ると痛みが緩和し膝の曲げ伸ばしがスムーズになる
・抜き取った関節液の調査により、加齢や先天的なものかどうかの特定も可能

薬物療法

・膝関節への湿布
・膝関節へのヒアルロン酸注射
・飲み薬の鎮痛剤

半月板損傷が軽症であれば2週間程度で、保存療法で膝の機能を回復できる可能性があります。

薬物療法の場合ヒアルロン酸注射は5~10回程度になる場合が多く、基本的には週に1回程度の治療です。

痛みや炎症の緩和を目的としており、半月板損傷の根本的な治療ではありませんが、効果を早く実感でしやすい傾向があります。

保存療法は入院する必要がなく、治療期間は数週間から3カ月程度が目安となります。

ただし、半月板損傷は基本的に自然治癒が難しく、手術や再生医療によって根本的な治療を行うことが望ましいです

保存療法のメリット・デメリット

半月板損傷を保存療法で治療する際は、以下のメリット・デメリットを考慮しておきましょう。

保存療法のメリット 保存療法のデメリット
  • 手術や入院が不要
  • 半月板を温存できる
  • 変形性膝関節症への進行リスクを低減
  • 体にかかる負担が軽い
  • 手術に比べて治療費が安い
  • 仕事や日常生活への影響が少ない
  • 重症度の半月板損傷には効果が低い
  • 治療が長期化する可能性がある
  • 装具に頼ると筋力が落ちる
  • 半月板の再生は期待できない
  • 薬物に耐性がつくと効果が薄れる
  • 将来的には半月板断裂のリスクがある

保存療法で半月板を温存すると、変形性膝関節症になるリスクを軽減できます。

ただし、半月板の再生は期待できないため、変形性膝関節症の進行を完全に回避できるわけではありません

激しい運動の再開や、肥満の影響がある場合、将来的には半月板断裂のリスクも考えられるでしょう。

半月板断裂と損傷の違いはダメージの程度になっており、半月板が完全に切れている場合は「断裂」と診断されます。

半月板の組織が完全に切れると、膝関節の引っかかりや激しい痛み、出血による腫れやロッキング現象を引き起こす恐れがあります。

保存療法は根本的な治療にならない場合があるため、重症度が高いときは手術の検討も必要です

半月板損傷で手術が必要なケース

半月板損傷が軽度であれば、保存療法で治療できますが、以下のようなケースは手術が必要な場合があります。

  • ロッキング現象が起きている場合
  • 半月板損傷が重症度の場合
  • 半月板の自然治癒を期待できない場合

ロッキング現象が起きる段階では、保存療法による治癒を見込めない可能性があります

半月板損傷が重症度になり、膝を動かさなくても激痛が続く場合や、自然治癒を期待できないときも手術の検討が必要です。

手術では一般的に切除術を行いますが、年月の経過とともに軟骨がすり減ってしまい、変形性膝関節症を避けられない場合があります。

縫合術は数年後に再断裂するリスクがあるため、半月板損傷の手術を行う際は、リスクを総合的に判断して保存療法との比較検討を行うことが重要です

半月板損傷で手術を避けたい人のための新しい選択肢「再生医療」

再生医療とは、患者自身の幹細胞を膝関節などに注射し、損傷した半月板を再生させる治療法です。

自分自身の幹細胞を活用するため、自然治癒力を高めるメリットが存在します。

【再生医療のメリット】

  • 手術が不要
  • 免疫反応やアレルギー反応が起こりにくい
  • 半月板の自然治癒により変形性膝関節症を防止できる
  • 治療期間を短縮できる
  • ヘルニアなどの治療にも高い効果を期待できる

治療の際には脂肪組織を採取し、培養した幹細胞を患部に注射します。

幹細胞の培養にも自分自身の血液を活用することで、免疫反応やアレルギー反応などのリスクも避けられます。

再生医療は日帰りの治療もできるため、仕事を休めない方にもおすすめです。

手術をしないで半月板損傷を治したい方は、再生医療が適しているかどうか、まずは医師に相談してみましょう。

リペアセルクリニックの治療は手術を必要としないため、人工関節に置き換えなくても膝を治せる可能性があります。

症状に改善がみられない場合でも、幹細胞治療の保証制度により、1回分の幹細胞を無償で投与いたします。

半⽉板損傷は⼿術しなくても治療できる時代です。

半月板損傷の放置はリスクが大きいので、後悔しないための治療選択が重要

半月板損傷を放置した場合、歩行困難や痛み・変形性膝関節症進行のリスクが高まります。

【半月板損傷を放置した場合のリスク】

  • ロッキング現象
  • 関節水腫(膝に水がたまる)
  • 変形性膝関節症などの進行

保存療法は初期段階に有効ですが、重症度の半月板損傷には効果が低く、将来的には半月板断裂のリスクも伴います。

手術をしても根本的な原因を除去できない場合もあるため、後悔しない治療方法の選択が重要です。

損傷した半月板を修復し、健康な膝を取り戻したい方は、再生医療を検討するのもおすすめです。

リペアセルクリニックの再生医療は、通院のみで治療できるため、長期休暇を取る必要がないメリットが存在します。

治療実績に基づくオーダーメイドの治療プランや、治療後のフォローアップ体制も充実しているため、安心して再生医療に臨むことができます。

専門医が患者様一人ひとりと向き合い、丁寧なカウンセリングで治療に関する不安や疑問にも的確に対応していくので、ぜひリペアセルクリニックの無料相談をご利用ください

監修者

坂本 貞範

Sadanori Sakamoto

医療法人美喜有会 理事長

「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。

略歴

1997年3月関西医科大学 医学部卒

1997年4月医師免許取得

1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務

1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務

1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務

1999年2月国立大阪南病院 勤務

2000年3月野上病院 勤務

2003年3月大野記念病院 勤務

2005年5月さかもとクリニック 開設

2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任

2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設

2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設

2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設

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