変形性股関節症を手術しないで治す再生医療とは?主な治療法や注意点も紹介
公開日: 2020.05.13更新日: 2025.04.28
変形性股関節症は、「股関節が痛くて座ったり立ち上がったりするのがつらい」「階段の昇り降りや靴を履くのが大変」などの症状が出現します。
変形性股関節症の症状で日常生活に支障が出ていて、手術をしないで治したいと思う方もいるでしょう。
本記事では、変形性股関節症を手術しないで治す方法について詳しく解説します。
変形性股関節症は病期ごとに治療方法が異なります。症状に合った治療方法を検討し、変形性股関節症の症状緩和を目指しましょう。
目次
変形性股関節症を手術しないで治す方法はある?主な治療方法
変形性股関節症を手術なしで治す方法は、以下の4つです。
変形性股関節症は骨盤と大腿骨(足の骨)との間の軟骨の擦り減りが原因です。擦り減った軟骨は、自然に再生することはありません。
そのため、痛みや症状を緩和する治療が中心となりますが、再生医療では変形性股関節症の症状の緩和や軟骨の再生が可能です。
変形性股関節症の治療法については、以下で詳しく解説しているので参考にしてください。
温熱療法
変形性股関節症の症状を緩和する方法の1つに、温熱療法があります。股関節を温めると血行が良くなり筋肉がほぐれるため、痛みの緩和が期待できます。
しかし、炎症を起こしている場合、温熱療法を実施することで症状の悪化につながる可能性があります。
温熱療法は症状の程度をみながら、やりすぎないように注意して実施しましょう。
運動療法
変形性股関節症の症状を手術なしで緩和する方法に、運動療法があります。
運動を行うことで、関節の位置矯正や筋肉の柔軟性が向上し、症状を緩和できる可能性があります。筋力トレーニングやストレッチなどを無理のない範囲で行いましょう。
運動療法は正しい方法で行わなければ、症状が悪化するリスクもあるため注意が必要です。
薬物療法
変形性股関節症は薬物療法によって、症状の緩和が期待できます。
内服薬や外用薬、座薬などの抗炎症薬は、急性炎症による痛みの緩和が期待できます。
しかし、薬物療法による痛みの緩和はあくまで一時的で、変形性股関節症が治るものではありません。
変形性股関節症のステージや症状によって合う薬も異なるため、医師へ相談し自身に合った治療を受けましょう。
再生医療
再生医療は変形性股関節症の症状緩和と、重症化予防に効果が期待できる治療法です。
再生医療は自身の細胞を使用する治療で、痛みの緩和だけでなく、擦り減った関節軟骨の再生にも効果が見込めます。
手術や入院なしで受けられる再生医療は、仕事で忙しい方でも治療を受けやすいのが特徴です。
股関節の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。
変形性股関節症はステージによって治療法が異なる
変形性股関節症は、ステージ(病期)によって治療方法が異なります。変形性股関節症になった際は以下のポイントを押さえて、自身に合った治療方法を検討しましょう。
変形性股関節症が悪化しないように、正しい時期に適切な治療を受けましょう。
初期と進行期は「保存療法」
変形性股関節症の初期と進行期は、保存療法を中心とした治療を行うのが基本です。
初期症状として、動作時に股関節に痛みを感じることが多いです。病期が進行していくにつれて、動作時だけでなく常に痛くなる「持続痛」や夜間の痛み「夜間痛」も出てくる場合があります。
手術を回避して治療を行うためには、保存療法に加えて日常生活の改善も重要です。股関節にできるだけ負担をかけないように、身体の使い方を意識して動きましょう。
軽症のうちに治療を開始すれば、症状の悪化を防ぎ、手術療法が必要となるリスクを軽減できます。
末期・重症化の場合は「手術療法」
変形性股関節症が重症化、または末期になった場合、手術療法による治療を検討します。
手術療法は、保存療法を行っても改善しない場合に選択肢となる治療法の1つです。
手術には主に、骨盤や大腿骨の骨を切って関節面を調整する「骨切り術」と関節を人工関節に入れ替える「人工股関節術」があります。
変形性股関節症を手術しないで治す再生医療とは?
手術なしで変形性股関節症を治療する方法として、再生医療が注目されています。
変形性股関節症の治療法にお悩みの方は、以下のポイントを確認し、再生医療による治療をご検討ください。
変形性股関節症の方は、軽症のうちから治療を開始し、症状の進行を抑えることが大切です。
手術をしないで変形性股関節症の治療ができる再生医療について、詳しく解説します。
再生医療とはどんな治療法?
再生医療は、患者さま自身の幹細胞を採取・培養して股関節に注射し、損傷した関節軟骨の再生を目指す治療法です。
変形性股関節症は、関節軟骨が徐々に擦り減ることで骨同士がぶつかり痛みを感じるため、再生医療により関節軟骨が再生されれば、手術を必要とする状態へ悪化するのを抑えられる可能性があります。
再生医療がおすすめな人
再生医療は、以下の方におすすめな治療法です。
- 手術をしたくない人
- 仕事や家庭の事情で入院ができない人
- 基礎疾患があり手術ができない人
再生医療は手術や入院を必要としない治療法で、忙しい方でも受けやすいのが特徴です。
基礎疾患や年齢の問題により手術を受けられない方でも、再生医療であれば変形性股関節症の治療が受けられる可能性があります。
当院(リペアセルクリニック)の再生医療の特徴
当院(リペアセルクリニック)の再生医療の特徴は、以下の4つです。
- 関節内に直接幹細胞を注入できる
- 独自の培養技術により幹細胞の生存率が高い
- 採取する脂肪の量が少ない
一般的に股関節への注射は関節の外側に針を刺しますが、関節内に幹細胞が届きにくいという欠点があります。
当院(リペアセルクリニック)では、特殊な針とエコーやレントゲン装置を使用し、股関節内の損傷部位に直接幹細胞を注入しています。
また、股関節は身体のなかで一番大きな関節であり、関節軟骨の再生には多くの幹細胞が必要です。
独自の培養技術により幹細胞の生存率・活動率が高いため、治療成績が良い特徴があります。
幹細胞を抽出するために採取する脂肪も最低限(米粒2〜3粒程度)なので、身体への負担も少ないです。
再生医療による治療を検討している方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にご相談ください。
変形性股関節症やってはいけないこと
変形性股関節症でやってはいけないことは、以下のとおりです。
- 深くしゃがむ姿勢
- あぐらや正座
- 急激にひねる動作
- 負荷の大きい運動
- 長時間の立位
- 重い物を持つ仕事
股関節に負担のかかる姿勢は、変形性股関節症の症状を悪化させるため注意が必要です。
変形性股関節症の悪化を防ぐために、ストレッチを中心的に行い、痛みが強いときは休息をとるようにしましょう。
【まとめ】変形性股関節症を手術しないで治すための選択肢「再生医療」
変形性股関節症は初期や進行期の場合は保存療法を中心に治療されますが、重症・末期の症状の場合は手術も検討されます。
また、手術以外の治療法としては、再生医療があります。再生医療は、擦り減った関節軟骨の再生が期待できる治療法です。
治療方法の選択にあたっては、安全性や効果を重視しながら、医師と十分に相談することが大切です。
再生医療を含めた治療方法について詳しく知りたい方は、ぜひ再生医療専門クリニックである当院(リペアセルクリニック)へお問い合わせください。

監修者
坂本 貞範
Sadanori Sakamoto
医療法人美喜有会 理事長
「できなくなったことを、再びできるように。」
人生100年時代、皆様がより楽しく毎日を過ごせることの
お手伝いができれば幸甚の至りでございます。
略歴
1997年3月関西医科大学 医学部卒
1997年4月医師免許取得
1997年4月大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部附属病院 勤務
1998年5月大阪社会医療センター附属病院 勤務
1998年9月大阪府立中河内救命救急センター 勤務
1999年2月国立大阪南病院 勤務
2000年3月野上病院 勤務
2003年3月大野記念病院 勤務
2005年5月さかもとクリニック 開設
2006年12月医療法人美喜有会設立 理事長就任
2019年9月リペアセルクリニック大阪院 開設
2021年5月リペアセルクリニック東京院 開設
2023年12月リペアセルクリニック札幌院 開設